JP2022167789A - 発光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】パッケージの放熱性を向上させることが可能な発光装置を提供する。【解決手段】発光装置は、第1発光素子、第2発光素子、複数の上段サブマウント及び下段サブマウントを備える。複数の上段サブマウントは、第1上面、及び、第1上面に交わり、第1発光素子の出射端面の側に位置する第1側面を有する第1サブマウントと、第2上面、及び、第2上面に交わり、第2発光素子の出射端面の側に位置する第2側面を有する第2サブマウントとを有する。下段サブマウントは、第1及び第2サブマウントが配置される上面と、第1側面及び第2側面と同じ側に位置し、上面に交わる前側面とを有する。上面視において、第1側面は、第2側面よりも前方に位置し、第1発光素子の出射端面は、第2発光素子の出射端面よりも前方に位置している。第1側面の少なくとも一部は、下段サブマウントの上面と前側面が交わる辺よりも前方にはみ出している。【選択図】図3
Description
本開示は、発光装置に関する。
従来、発光素子と、発光素子から側方に出射される光を上方に反射する反射面を有するミラーと、を備える発光装置が知られている。特許文献1は、複数の半導体レーザ素子と、複数の半導体レーザ素子をそれぞれ固定する複数のサブマウントと、複数の半導体レーザ素子から側方に出射される光を上方に反射するミラーと、複数のサブマウント及びミラーが配置されるヒートシンクと、を備える半導体レーザ光源装置を開示している。
パッケージの放熱性を向上させることが可能な発光装置を提供する。
本開示の一態様による発光装置は、例示的で非限定的な実施形態において、それぞれが第1の光を出射する1または複数の第1発光点を含む第1出射端面を有する第1発光素子と、それぞれが第2の光を出射する1または複数の第2発光点を含む第2出射端面を有する第2発光素子と、複数の上段サブマウントと、下段サブマウントと、を備える。前記複数の上段サブマウントは、前記第1発光素子が配置される第1上面、及び、前記第1上面に交わり、前記第1発光素子の前記第1出射端面の側に位置する第1側面を有する第1サブマウントと、前記第2発光素子が配置される第2上面、及び、前記第2上面に交わり、前記第2発光素子の前記第2出射端面の側に位置する第2側面を有する第2サブマウントと、を有する。前記下段サブマウントは、前記第1サブマウント及び前記第2サブマウントが配置される上面と、前記第1サブマウントの前記第1側面及び前記第2サブマウントの前記第2側面と同じ側に位置し、前記上面に交わる前側面と、を有する。前記下段サブマウントの前記上面の法線方向から見る上面視において、前記第1の光の光軸上の光が進む方向を前方とするとき、前記第1サブマウントの前記第1側面は、前記第2サブマウントの前記第2側面よりも前方に位置し、前記第1発光素子の前記第1出射端面は、前記第2発光素子の前記第2出射端面よりも前方に位置し、前記第1サブマウントの前記第1側面の少なくとも一部は、前記下段サブマウントの前記上面と前記前側面が交わる辺よりも前方にはみ出している。
本開示の他の一態様による発光装置は、例示的で非限定的な実施形態において、それぞれが第1の光を出射する1または複数の第1発光点を含む第1出射端面を有する第1発光素子と、それぞれが第2の光を出射する1または複数の第2発光点を含む第2出射端面を有する第2発光素子と、前記第1発光素子が配置される第1上面、及び、前記第1上面に交わり、前記第1発光素子の前記第1出射端面の側に位置する第1側面を有する第1サブマウントと、前記第2発光素子が配置される第2上面、及び、前記第2上面に交わり、前記第2発光素子の前記第2出射端面の側に位置する第2側面を有する第2サブマウントと、実装面を有する基部と、前記実装面の周囲を囲い、上方に延伸する側壁部と、前記実装面よりも上方に位置する上面を有する台部と、を有するパッケージと、を備え、前記第1サブマウント及び前記第2サブマウントが前記上面に配置され、前記台部は、前記第1側
面及び前記第2側面と同じ側に位置し、前記上面に交わる前側面をさらに有し、前記上面の法線方向から見る上面視において、前記第1の光の光軸上の光が進む方向を前方とするとき、前記第1サブマウントの前記第1側面は、前記第2サブマウントの前記第2側面よりも前方に位置し、前記第1発光素子の前記第1出射端面は、前記第2発光素子の前記第2出射端面よりも前方に位置し、前記第1サブマウントの前記第1側面の少なくとも一部は、前記台部の前記上面と前記前側面が交わる辺よりも前方にはみ出している。
面及び前記第2側面と同じ側に位置し、前記上面に交わる前側面をさらに有し、前記上面の法線方向から見る上面視において、前記第1の光の光軸上の光が進む方向を前方とするとき、前記第1サブマウントの前記第1側面は、前記第2サブマウントの前記第2側面よりも前方に位置し、前記第1発光素子の前記第1出射端面は、前記第2発光素子の前記第2出射端面よりも前方に位置し、前記第1サブマウントの前記第1側面の少なくとも一部は、前記台部の前記上面と前記前側面が交わる辺よりも前方にはみ出している。
本開示の実施形態によれば、高い放熱性を有する発光装置を提供できる。
本明細書または特許請求の範囲において、三角形、四角形などの多角形は、数学的に厳密な意味の多角形に限定されず、多角形の隅に角丸め、面取り、角取り、丸取り等の加工が施された形状も含むものとする。また、多角形の隅(辺の端)に限らず、辺の中間部分に加工が施された形状も同様に多角形と呼ぶものとする。つまり、多角形をベースに残しつつ、部分的な加工が施された形状は、本明細書及び特許請求の範囲で記載される“多角形”に含まれる。
多角形に限らず、台形や円形や凹凸など、特定の形状を表す言葉についても同様である。その形状を形成する各辺を扱う場合も同様である。つまり、ある辺において、隅や中間部分に加工が施されていたとしても、“辺”には加工された部分も含まれる。部分的な加工のない“多角形”や“辺”を、加工された形状と区別する場合は“厳密な”を付して、例えば、“厳密な四角形”などと記載するものとする。
本明細書または特許請求の範囲において、ある名称によって特定される要素が複数あり、それぞれの要素を区別して表現する場合に、要素のそれぞれの頭に“第1”、“第2”などの序数詞を付記することがある。例えば、請求項では「発光素子が基板上に配されている」と記載されている場合、明細書中において「第1発光素子と第2発光素子とが基板上に配列されている」と記載されることがある。第1”及び“第2”の序数詞は、単に2個の発光素子を区別するために使用されている。これらの序数詞の順序に特別の意味はない。同一の序数詞が付された要素名が、明細書と特許請求の範囲との間で、同一の要素を指さない場合がある。例えば、明細書において“第1発光素子”、“第2発光素子”、“第3発光素子”の用語で特定される要素が記載されている場合、特許請求の範囲における“第1発光素子”及び“第2発光素子”が、明細書における“第1発光素子”及び“第3発光素子”に相当することがある。また、特許請求の範囲に記載された請求項1において、“第1発光素子”の用語が使用され、“第2発光素子”の用語が使用されていない場合、請求項1に係る発明は、1個の発光素子を備えていればよく、その発光素子は、明細書中の“第1発光素子”に限定されず、“第2発光素子”または“第3発光素子”であり得る。
本明細書または特許請求の範囲において、特定の方向または位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、「後」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。それらの用語は、参照した図面における相対的な方向または位置のわかり易さのために用いているに過ぎない。参照した図面における「上」、「下」等の用語による相対的な方向または位置の関係が同一であれば、本開示以外の図面、実際の製品、製造装置等において、参照した図面と同一の配置でなくてもよい。
図面に示される要素または部材の寸法、寸法比率、形状、配置間隔等は、わかり易さのために誇張されている場合がある。また、図面が過度に複雑になることを避けるために、一部の要素の図示を省略することがある。
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。実施形態は、本発明の技術思想が具体化されたものではあるが、本発明を限定するものではない。実施形態の説明で示される数値、形状、材料、ステップ、そのステップの順序などは、あくまでも一例であり、技術的に矛盾が生じない限りにおいて種々の改変が可能である。以下の説明において、同一の名称、符号によって特定される要素は、同一または同種の要素であり、それらの要素について重複した説明を省略することがある。
<第1実施形態>
図1から図12を参照して、本実施形態に係る発光装置100の構造を説明する。図1から図12は、発光装置100の例示的な一実施形態を説明するための図面である。添付
する図面において、参考のため、互いに直交するX軸、Y軸、及びZ軸が示されている。
図1から図12を参照して、本実施形態に係る発光装置100の構造を説明する。図1から図12は、発光装置100の例示的な一実施形態を説明するための図面である。添付
する図面において、参考のため、互いに直交するX軸、Y軸、及びZ軸が示されている。
図1は、発光装置100の斜視図である。図2は、発光装置100からパッケージ10の蓋部16を除いた状態の斜視図である。図3は、発光装置100からパッケージ10の蓋部16を除いた状態の上面図である。図3において、光検出器50の受光領域53に形成される光照射領域が破線で示されている。図4は、パッケージ10の内部の配線例を例示する上面図である。図5は、図3のV-V断面線における断面図である。図6は、図3のVI-VI断面線における断面図である。図7は、図3のVII-VII断面線における断面図である。図5から図7において、それぞれ、発光素子20から出射される光が破線で示されている。図8は、マルチエミッタの発光素子20から出射される光が、出射端面20Eに平行な平面Pに形成するファーフィールドパターンを例示する模式図である。図9Aは、下段サブマウント32の形状を例示する上面図である。図9Bは、下段サブマウント32の他の形状を例示する上面図である。図10Aは、下段サブマウント32、及び、複数の発光素子20を実装した複数の上段サブマウント31の上面図である。図10Bは、複数の上段サブマウント31に実装された複数の発光素子20の発光点の近傍を拡大した上面図である。図11Aは、Z軸の正方向から見たときの、複数の発光素子20を実装した複数の上段サブマウント31、及び、下段サブマウント32の形態を例示する平面図である。図11Bは、Z軸の正方向から見たときの、複数の発光素子20を実装した複数の上段サブマウント31、及び、下段サブマウント32の他の形態を例示する平面図である。図12は、光検出器50の斜視図である。
本実施形態に係る発光装置100は、パッケージ10と、複数の発光素子20と、1又は複数のサブマウントと、支持台40及び光検出器50を含む部材90と、を備える。1又は複数のサブマウントは、複数の上段サブマウント31と、下段サブマウント32とを含み得る。発光装置100は、さらに、1または複数の保護素子及び/又は温度測定素子などを備え得る。保護素子の例は、ツェナーダイオードなどの定電圧ダイオードである。温度測定素子の例は、サーミスタである。
図示される発光装置100の例において、パッケージ10の内部の空間に、複数の発光素子20、複数の上段サブマウント31、下段サブマウント32、支持台40及び光検出器50が配置されている。複数の発光素子20からZ軸の正方向に出射された光は、支持台40に固定された光検出器50の受光領域53でY軸の正方向に、つまり上方に反射され、パッケージ10の透光性領域を透過して光取出面17から外部に出射される。このとき、Z軸は発光素子20の出射端面に垂直な直線と平行であり、Y軸は、発光素子20の上面に垂直な直線と平行である。
先ず、各構成要素を説明する。
(パッケージ10)
パッケージ10は、他の構成要素が配置される実装面11Mを有する基部11と、実装面11Mを囲う側壁部12と、側壁部12の上面10Aに固定される蓋部16と、を有する。パッケージ10は、実装面11Mと側壁部12とによって規定される凹部を有する。凹部は、パッケージ10の上方から下方に向かって窪む。ここで、凹部の窪みの底となる面を底面と呼ぶ。底面は、実装面11Mの主要な部分となり得る。
パッケージ10は、他の構成要素が配置される実装面11Mを有する基部11と、実装面11Mを囲う側壁部12と、側壁部12の上面10Aに固定される蓋部16と、を有する。パッケージ10は、実装面11Mと側壁部12とによって規定される凹部を有する。凹部は、パッケージ10の上方から下方に向かって窪む。ここで、凹部の窪みの底となる面を底面と呼ぶ。底面は、実装面11Mの主要な部分となり得る。
実装面11Mの法線方向、すわわち、Y軸の正方向から見る上面視において、パッケージ10の外形は矩形である。以降、特に断りのない限り、「上面視」は、Y軸の正方向から見る上面視、または、後述する下段サブマウント32の上面32Aの法線方向から見る上面視を意味する。パッケージ10の底面の外形は矩形である。パッケージ10の外形は、パッケージ10の底面の外形を包含する。なお、これらの外形はいずれも矩形でなくて
もよい。
もよい。
基部11は、パッケージ10の実装面11Mを構成する部分である。基部11には、パッケージ10の底面及び下面が含まれる。側壁部12は、パッケージ10の実装面11Mを囲い、かつ、実装面11Mから上方に向かって延びる側壁を構成する部分である。側壁部12には、パッケージ10の1以上の外側面、1以上の内側面、及び、外側面と内側面とに交わる上面10Aが含まれる。
パッケージ10は、1以上の段差部13を有し得る。段差部13は、パッケージ10の凹部に設けられている。ここで、段差部13は、上面13A、及び上面13Aと交わり下方に延びる内側面13Bによって構成される部分を指す。つまり、段差部13には、段差部13の上面13Aと交わり上方に延びる内側面は含まれない。段差部13は、パッケージ10の側壁部12の一部である。段差部13は、パッケージ10の上面10Aよりも下方に位置する。段差部13は段差構造を有し、パッケージ10の側壁に沿って形成され得る。また、段差部13は、実装面11Mを囲う側壁の全周に沿って形成され得る。なお、段差部13は、全周に沿って形成されていなくてもよい。
図示される例の上面視において、段差部13の上面13Aは、幅の異なる領域を有する。段差部13の上面13Aの幅とは、パッケージ10の側壁に沿って形成されている部分を例に挙げると、上面視でこの側壁に垂直な方向の長さである。段差部13は、上面視において、幅の異なる領域を有し、幅の広い方を幅広領域、狭い方を幅狭領域と呼ぶものとする。図示されるパッケージ10の例では、上面視で矩形の4辺に沿って段差部13が形成されており、そのうちの3辺に沿った部分が幅広領域となり、残りの1辺に沿った部分が幅狭領域となっている。なお、段差部13は、その上面に幅広領域及び幅狭領域を有さなくてもよい。その場合、上面視において、矩形の4辺に沿ったそれぞれの部分がすべて同じ幅である。
図3または図4に示される例において、段差部13の上面13Aには、1または複数の配線領域14が設けられる。上面13Aにおける幅広部には、1または複数の配線領域14が設けられる。また、上面13Aの幅狭領域には、配線領域14は設けられていない。ここで、図3または図4において、複数の配線領域の全てに参照符号を付す代わりに、同じハッチングが施されている。図示されるパッケージ10の例では、段差部13の幅広部に複数の配線領域14が設けられている。この配線領域14は、パッケージ10の内部を通り、パッケージ10の下面に設けられた配線領域に電気的に接続され得る。なお、配線領域14に電気的に接続する配線領域は、パッケージ10の下面に限定されず、パッケージ10の他の外表面(上面または外側面)に設けることができる。
パッケージ10の基部11及び側壁部12は、例えばセラミックを主材料として形成することができる。セラミックの例は、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、炭化ケイ素などを含む。
パッケージ10は、基部11と側壁部12とが一体となって形成された構造を有し得る。例えば、成形またはエッチングなどの加工技術を利用して基部11と側壁部12とが一体となった部材を作製することが可能である。または、パッケージ10は、異なる材料を主材料から別個に形成された基部11と側壁部12を接合して作製してもよい。この場合、例えば、基部11は金属を主材料として形成され、側壁部12はセラミックを主材料として形成され得る。また、この場合、基部11は、側壁部12の主材料に用いるセラミックよりも放熱性に優れた材料(熱伝導率の高い材料)を含んでいることが好ましい。そのような材料の例は、銅、アルミニウム、鉄、銅モリブデン、銅タングステン、銅-ダイヤモンド複合材料を含み得る。
蓋部16は、下面と、上面と、を有し、直方体の平板形状の部材である。ただし、蓋部16は直方体でなくてもよい。蓋部16は、基部11の上方において側壁部12の上面10Aに固定される。
蓋部16は、透光性を有する領域である透光性領域を含む光取出面17を有する。蓋部16は、一部に、透光性を有しない領域である非透光性領域を有していてもよい。光取出面17は、蓋部16の上面に含まれる。なお、透光性を有するとは、そこに入射する主要な光の透過率が80%以上である性質を意味する。
蓋部16は、例えばサファイアから形成することができる。サファイアは透光性を有しており、また、屈折率が比較的高く、強度も比較的高い材料である。蓋部16は、サファイア以外に、ガラス、プラスチック、石英などの透光性材料から形成され得る。
パッケージ10は、例えば、Y軸方向の高さが3mm以下、上面視で、矩形形状の外形におけるX及びZ軸方向の1辺の長さが、それぞれ、10mm以下の寸法を有し得る。また、パッケージ10は、例えば、高さが2mm以下、上面視で、矩形形状の外形における1辺の長さが7mm以下の寸法を有し得る。
(発光素子20)
発光素子20の例は、半導体レーザ素子(またはレーザダイオード)である。発光素子20は、上面視で長方形の外形を有し得る。発光素子20が端面発光型の半導体レーザ素子である場合、この長方形の2つの短辺のうちの一辺と交わる側面が、出射端面20Eである。発光素子20の上面及び下面は、出射端面20Eよりも面積が大きい。発光素子20は、端面発光型の半導体レーザ素子に限定されず、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)といった面発光型の半導体レーザ素子、または発光ダイオード(LED)であってもよい。
発光素子20の例は、半導体レーザ素子(またはレーザダイオード)である。発光素子20は、上面視で長方形の外形を有し得る。発光素子20が端面発光型の半導体レーザ素子である場合、この長方形の2つの短辺のうちの一辺と交わる側面が、出射端面20Eである。発光素子20の上面及び下面は、出射端面20Eよりも面積が大きい。発光素子20は、端面発光型の半導体レーザ素子に限定されず、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)といった面発光型の半導体レーザ素子、または発光ダイオード(LED)であってもよい。
本実施形態における発光素子20は、それぞれが光を出射する1または複数の発光点を含む出射端面20Eを有する。言い換えると、発光素子20は1以上の発光点を有する。発光素子20は、1つの発光点を有するシングルエミッタでもよく、2つ以上の発光点を有するマルチエミッタであってもよい。発光素子20は、2つ、3つ、4つまたはそれ以上の個数の発光点を有し得る。図8に示される例において、4つの発光点を有するマルチエミッタの発光素子20が示されている。
ここで、発光素子20が端面発光型の半導体レーザ素子である場合について説明を補足しておく。半導体レーザ素子の出射端面20Eから出射される光(レーザ光)は、拡がりを有する発散光である。レーザ光は、出射端面20Eに平行な面において楕円形状のファーフィールドパターン(以下、「FFP」という。)を形成する。FFPとは、出射端面から離れた位置における出射光の形状や光強度分布である。
FFPの楕円形状の中心を通る光、言い換えると、FFPの光強度分布においてピーク強度を示す光を、光軸を進む光と呼ぶ。光軸を進む光の光路を、その光の光軸と呼ぶ。FFPの光強度分布において、ピーク強度値に対して1/e2以上の強度を有する光を、「主要部分」の光と呼ぶ。
半導体レーザ素子である発光素子20から出射される光のFFPの楕円形状において、楕円の短径方向を遅軸方向、長径方向を速軸方向と呼ぶ。半導体レーザ素子を構成する、活性層を含んだ複数の層は、速軸方向に積層され得る。
FFPの光強度分布に基づき、光強度分布の1/e2に相当する角度を、その半導体レーザ素子の光の拡がり角とする。速軸方向における光の拡がり角を速軸方向の拡がり角、遅軸方向における光の拡がり角を遅軸方向の拡がり角という。
図8に例示されるように、発光素子20が有する、X軸方向に並ぶ4つの発光点のそれぞれから出射される光Lが拡がり、出射端面20Eに平行な平面Pにおいて、4つの発光点のそれぞれに対応するFFPを形成する。図8には、光Lの光軸O及び平面Pに形成される4つのFFP1~4が図示されている。X軸方向が遅軸方向であり、Y軸方向が速軸方向である。FFP1~4が平面Pにおいて重なり合うことで形成される形状は、楕円形状に近似し得る。隣り合う2つの発光点の間隔を狭めるほど、重なり合うFFP1~4の全体の形状を楕円形状に近づけることが可能である。ここで、X軸は、発光素子20の出射端面20Eに平行であり、かつ、発光素子20の上面に平行である。
発光素子20がマルチエミッタである場合、1つの発光素子20内の複数の発光点は出射端面20Eにおける1つの直線に沿って並んで配置される。図11A及び図11Bに例示される発光素子20Aから20Cのそれぞれについて、1つの発光素子内の複数の発光点の発光素子の下面からの高さがそれぞれ同じ高さであり、同じ間隔で並んでいる。
発光素子20として、例えば、青色の光を出射する半導体レーザ素子、緑色の光を出射する半導体レーザ素子、または、赤色の光を出射する半導体レーザ素子などを採用することができる。また、これら以外の光を出射する半導体レーザ素子を採用してもよい。
ここで、青色の光は、その発光ピーク波長が420nm~494nmの範囲内にある光をいうものとする。緑色の光は、その発光ピーク波長が495nm~570nmの範囲内にある光をいうものとする。赤色の光は、その発光ピーク波長が605nm~750nmの範囲内にある光をいうものとする。
青色の光を発する半導体レーザ素子、または、緑色の光を発する半導体レーザ素子として、窒化物半導体を含む半導体レーザ素子が挙げられる。窒化物半導体としては、例えば、GaN、InGaN、及びAlGaNを用いることができる。赤色の光を発する半導体レーザ素子として、InAlGaP系やGaInP系、GaAs系やAlGaAs系の半導体を含むものが挙げられる。
(上段サブマウント31及び下段サブマウント32)
本実施形態における発光装置100は、1又は複数の上段サブマウント31と、下段サブマウント32とを有する。上段サブマウント31及び下段サブマウント32のそれぞれの形状は、例えば六面体である。図示される例において、上段サブマウント31は直方体の形状を有する。
本実施形態における発光装置100は、1又は複数の上段サブマウント31と、下段サブマウント32とを有する。上段サブマウント31及び下段サブマウント32のそれぞれの形状は、例えば六面体である。図示される例において、上段サブマウント31は直方体の形状を有する。
図11Aまたは図11Bに例示されるように、上段サブマウント31は、他の構成要素が配置され得る上面35、及び上面35の反対側に位置する下面34を有する。同様に、下段サブマウント32は、複数の上段サブマウント31が配置される上面32A、及び上面32Aの反対側に位置する下面32Bを有する。上面35、32A、下面34及び32Bは、それぞれ、接合面として機能し得る。
上段サブマウント31において、上面35及び下面34の間の距離、つまり、Y軸方向におけるサブマウントの厚さが他の対向する2面の間の距離よりも短い。同様に、下段サブマウント32において、上面32Aと下面32Bとの間の距離、つまり、Y軸方向におけるサブマウントの厚さが他の対向する2面の間の距離よりも短い。上面視において、下段サブマウント32の上面32Aの外縁の形状は、例えば平行四辺形である。ただし、後
述するように、この外縁の形状は平行四辺形に限定されない。
述するように、この外縁の形状は平行四辺形に限定されない。
図10Aに示される例において、複数の上段サブマウント31A、31B、31Cのそれぞれの上面35A、35B、35Cの面積は、下段サブマウント32の上面32Aの面積よりも小さい。また、図11Aに示される例において、Y軸方向において、下段サブマウント32は、個々の上段サブマウント31よりも厚い。個々の上段サブマウント31の厚さは例えば0.2mm程度であり得る。下段サブマウント32の厚さは、個々の上段サブマウント31の厚さの例えば1.5倍以上4倍以下であり得て、例えば0.4mm程度である。
図11Bに示される例では、Y軸方向において、個々の上段サブマウント31は、下段サブマウント32よりも厚い。下段サブマウント32の厚さは例えば0.2mm程度であり得る。個々の上段サブマウント31の厚さは、下段サブマウント32の厚さの例えば1.5倍以上4倍以下であり得て、例えば0.4mm程度である。
1又は複数の上段サブマウント31及び下段サブマウント32は、それぞれ、例えば、窒化アルミニウム、または炭化ケイ素から形成することができる。上面35、32Aまたは下面34、32Bの表面は、例えば、接合のための金属膜が設けられ得る。金属膜の材料の例はAuである。上段サブマウント31と下段サブマウント32とは同じ材料から形成されている。なお、上段サブマウント31と下段サブマウント32とは異なる材料から形成されていてもよい。この場合、上段サブマウント31の熱伝導率は、下段サブマウント32の熱伝導率と相違していてもよい。
複数の上段サブマウント31のそれぞれの下面34は、金属接着剤を介して下段サブマウント32の上面32Aに接合される。この金属接着剤は、例えばAuSnであり得る。図10Aに例示されるように、複数の上段サブマウント31のそれぞれの上面35に、他の構成要素に電気的に接続される複数の配線領域が設けられる。なお、複数の上段サブマウント31及び下段サブマウント32の構造については、後で詳しく説明する。
(部材90)
部材90は、傾斜面91を有する部材である。傾斜面91は、例えば光を反射する光反射面、光を透過する光透過面、あるいは受光面であり得る。本実施形態においては、部材90は支持台40と、光検出器50とを有する。
部材90は、傾斜面91を有する部材である。傾斜面91は、例えば光を反射する光反射面、光を透過する光透過面、あるいは受光面であり得る。本実施形態においては、部材90は支持台40と、光検出器50とを有する。
(支持台40)
支持台40は、下面42と、下面42に対して傾斜した支持面41と、を有する。支持面41は、下面42に対して傾斜角度のある範囲で傾斜した平面である。傾斜角度は、例えば、10度以上80度以下の範囲にあり、好ましくは40度以上50度以下の範囲にある。図示される発光装置100の例において、支持面41は、下面42に対して、45度の傾斜角をなす。支持面41は、下面42に対して傾斜する1または複数の傾斜面を含み得る。その場合、支持面41は、複数の傾斜面のうちの最も面積の大きな傾斜面である。
支持台40は、下面42と、下面42に対して傾斜した支持面41と、を有する。支持面41は、下面42に対して傾斜角度のある範囲で傾斜した平面である。傾斜角度は、例えば、10度以上80度以下の範囲にあり、好ましくは40度以上50度以下の範囲にある。図示される発光装置100の例において、支持面41は、下面42に対して、45度の傾斜角をなす。支持面41は、下面42に対して傾斜する1または複数の傾斜面を含み得る。その場合、支持面41は、複数の傾斜面のうちの最も面積の大きな傾斜面である。
支持台40は、例えば、セラミック、ガラス、または金属などから形成することができる。例えば、窒化アルミニウムなどのセラミック、石英若しくは硼珪酸ガラスなどのガラス、アルミニウムなどの金属を用いることができる。支持台40は、シリコンなどから形成することもできる。
(光検出器50)
光検出器50は、接合面51と、受光面52と、1または複数の側面とを有する。接合面51は、受光面52の反対側に位置し、光検出器50が他の構成要素に接合される面で
ある。光検出器50の上面に受光面52が設けられている。図示される例において、光検出器50の外形は直方体である。なお、その外形は直方体に限らない。
光検出器50は、接合面51と、受光面52と、1または複数の側面とを有する。接合面51は、受光面52の反対側に位置し、光検出器50が他の構成要素に接合される面で
ある。光検出器50の上面に受光面52が設けられている。図示される例において、光検出器50の外形は直方体である。なお、その外形は直方体に限らない。
光検出器50の受光面52には、複数の受光領域53が設けられている。図12に例示される光検出器50において、受光面52に3つの受光領域53が設けられている。受光面52の外形の例は矩形であり、同様に、各受光領域53は、受光面52において、矩形の外形を有している。受光領域53の形状は、矩形に限らず、受光領域53に入射する光の形状に応じて適宜設計され得る。
光検出器50は、1または複数の配線領域54を有する。1または複数の配線領域54は受光面52に設けられ得る。1または複数の配線領域54は受光面52以外の面に設けられていてよい。それぞれの配線領域54は受光領域53に電気的に接続される。
図12に示される例において、3つの受光領域53の電気的な接続確保のために4つの配線領域54が受光面52に設けられている。
(配線70)
配線70は、両端を接合部とする線状の形状を有する導電体から構成される。言い換えると、配線70は、線状部分の両端に、他の構成要素に接合する接合部を有する。配線70は、例えばワイヤであり、金属のワイヤであっても良い。金属の例は、金、アルミニウム、銀、銅などを含む。
配線70は、両端を接合部とする線状の形状を有する導電体から構成される。言い換えると、配線70は、線状部分の両端に、他の構成要素に接合する接合部を有する。配線70は、例えばワイヤであり、金属のワイヤであっても良い。金属の例は、金、アルミニウム、銀、銅などを含む。
(発光装置100)
次に、発光装置100を説明する。
次に、発光装置100を説明する。
以下で説明する発光装置100の例において、複数の発光素子20のそれぞれは端面発光型の半導体レーザ素子である。また、図8に例示されるように、発光素子20は、4つの発光点を出射端面20Eに有するマルチエミッタの半導体レーザ素子である。ただし、発光点の個数は4つに限定されず、発光素子20は、シングルエミッタの半導体レーザ素子であってもよい。
本実施形態において、複数の発光素子20は、発光ピーク波長が互いに異なる第1から第3発光素子20A、20B及び20Cを含む。第1発光素子20Aは、第1波長に発光ピークを有する第1の光を出射する。第2発光素子20Bは、第2波長に発光ピークを有する第2の光を出射する。第3発光素子20Cは、第3波長に発光ピークを有する第3の光を出射する。第1波長、第2波長及び第3波長は互いに相違する。第1波長は第2波長よりも長く、第2波長は第3波長よりも長い。
図11Aまたは図11Bに例示されるように、第1発光素子20Aは、第1の光を出射する4つの第1発光点23Aを含む出射端面20E-Aを有する。第2発光素子20Bは、第2の光を出射する4つの第2発光点23Bを含む出射端面20E-Bを有する。第3発光素子20Cは、第3の光を出射する4つの第3発光点23Cを含む出射端面20E-Cを有する。
本実施形態において、第1の光は赤色の光であり、第2の光は緑色の光であり、第3の光は青色の光である。第1の光の光軸と、第2の光の光軸と、第3の光の光軸とは、Z軸方向に平行である。ここでの平行は±2度以内の誤差を含む。
図10Aに示される例では、上面視において、第2発光素子20Bが、第1発光素子20Aと、第3発光素子20Cとの間に配置されている。第1発光素子20AのZ軸方向に
おける長さは、第2発光素子20Bまたは第3発光素子20CのZ軸方向における長さよりも大きい。Z軸方向における発光素子20の長さを調整することにより、レーザ光の出力を調整することができる。ただし、長さの関係はこの例示に限らない。3つの発光素子20をRGBの3色の光で構成する形態は、例えば、カラー画像表示の用途に採用され得る。なお、各発光素子20が発する光の色は、これに限らず、また、用途によっては可視光に限られない。
おける長さは、第2発光素子20Bまたは第3発光素子20CのZ軸方向における長さよりも大きい。Z軸方向における発光素子20の長さを調整することにより、レーザ光の出力を調整することができる。ただし、長さの関係はこの例示に限らない。3つの発光素子20をRGBの3色の光で構成する形態は、例えば、カラー画像表示の用途に採用され得る。なお、各発光素子20が発する光の色は、これに限らず、また、用途によっては可視光に限られない。
パッケージ10の基部11の実装面11Mに、下段サブマウント32、及び、部材90が配置される。複数の発光素子20は、それぞれ、複数の上段サブマウント31に配置される。複数の上段サブマウント31は、下段サブマウント32の上面に配置され、第1サブマウント31A、第2サブマウント31B及び第3サブマウント31Cを含む。このように、本実施形態では、発光素子20と同じ数の上段サブマウント31が存在する。3つの発光素子20は、それぞれ、3つの上段サブマウント31に配置される。
第1サブマウント31Aは、第1発光素子20Aが配置される第1上面35Aと、第1上面35Aに交わり、第1発光素子20Aの第1出射端面20E-Aの側に位置する第1側面36Aとを有する。第2サブマウント31Bは、第2発光素子20Bが配置される第2上面35Bと、第2上面35Bに交わり、第2発光素子20Bの第2出射端面20E-Bの側に位置する第2側面36Bとを有する。第3サブマウント31Cは、第3発光素子20Cが配置される第3上面35Cと、第3上面35Cに交わり、第3発光素子20Cの第3出射端面20E-Cの側に位置する第3側面36Cとを有する。第1側面36Aと第1出射端面20E-Aとは同じ側に位置している。第2側面36Bと第2出射端面20E-Bとは同じ側に位置している。第3側面36Cと第3出射端面20E-Cとは同じ側に位置している。
第1発光素子20A、第2発光素子20B及び第3発光素子20Cは、それぞれ、金属接着剤を介して、第1上面35A、第2上面35B及び第3上面35Cに接合される。金属接着剤の材料は、例えばAuSnであり得る。
下段サブマウント32は、上面32Aと、下面32Bと、前側面32Cとを有する。前側面32Cは上面32Aに交わる。第1サブマウント31Aの第1下面34A、第2サブマウント31Bの第2下面34B及び第3サブマウント31Cの第3下面34Cは、金属接着剤を介して下段サブマウント32の上面32Aに接合される。
下段サブマウント32の下面32Bは、金属接着剤を介して基部11の実装面11Mに接合される。この金属接着剤は、AuSnよりも融点が高く、かつ、接合温度が低い金属を含むことが好ましい。接合温度が低い金属接着剤を用いることで、接合時の温度を比較的低温とすることができる。このため、複数の発光素子20と複数の上段サブマウント31とを、下段サブマウント32に接合した後、下段サブマウント32を実装面11Mに接合する場合、接合時の熱が、サブマウントに実装された発光素子を破損させたり、発光素子の温度特性に影響を与えることを抑制することが可能となる。金属接着剤の材料は、例えば、Au粒子であり得る。
下段サブマウント32の前側面32Cは、第1サブマウント31Aの第1側面36A、第2サブマウント31Bの第2側面36B及び第3サブマウント31Cの第3側面36Cと同じ側に位置する。
上面視において、第1の光の光軸上の光が進む方向、つまりZ軸の正方向を前方とする。第1発光素子20Aの第1出射端面20E-Aは、第2発光素子20Bの第2出射端面20E-Bよりも前方に位置する。第2発光素子20Bの第2出射端面20E-Bは、第
3発光素子20Cの第3出射端面20E-Cよりも前方に位置する。また、第1サブマウント31Aの側面36Aは、第2サブマウント31Bの第2側面36Bよりも前方に位置する。第2サブマウント31Bの第2側面36Bは、第3サブマウント31Cの第3側面36Cよりも前方に位置する。
3発光素子20Cの第3出射端面20E-Cよりも前方に位置する。また、第1サブマウント31Aの側面36Aは、第2サブマウント31Bの第2側面36Bよりも前方に位置する。第2サブマウント31Bの第2側面36Bは、第3サブマウント31Cの第3側面36Cよりも前方に位置する。
図9Aに示される例において、下段サブマウント32の上面32Aの形状は平行四辺形である。この平行四辺形を構成するそれぞれが平行である二対の対辺のうちの一方の一対の対辺は、第1の光の光軸、すなわちZ軸方向に平行である。他方の一対の対辺は、上面32Aと前側面32Cとが交わる辺32Dを含む。辺32Dは、第1の光の光軸に直交し、かつ、実装面11Mに平行な方向、つまり、X軸に対して傾斜しており、その傾斜角度は例えば5度以上20度以下の角度であってよい。平行四辺形である上面32Aの四辺は、互いに90度では交差しない。
本開示における下段サブマウント32の形状は必ずしも平行四辺形である必要はなく、上面視において、第1の光の光軸、すなわちZ軸方向と、下段サブマウント32の辺32Dが延びる方向とが90度以外の角度で交差する限りにおいて、パッケージへの実装条件に応じて様々な形状が採用され得る。一例として、図9Bに示されるように、下段サブマウント32-1の上面32Aの形状は台形であり得る。下段サブマウント32-1の辺32DのみがX軸に対して傾斜し、辺32Dの対辺32EはX軸に対して傾斜していない。下段サブマウント32の辺32Dは、X軸に対して例えば5度以上20度以下の角度で傾斜している。
第1サブマウント31A、第2サブマウント31B及び第3サブマウント31Cは、X軸方向において、下段サブマウント32の上面32Aに並んで配置される。第2サブマウント31Bは、第1サブマウント31Aと第3サブマウント31Cとの間に配置される。第1サブマウント31A、第2サブマウント31B及び第3サブマウント31Cのうちの隣り合う2つのサブマウントの間の距離は、例えば、1μm以上100μm以下であり得る。図11Aまたは図11Bに示される例において、第1サブマウント31Aと第2サブマウント31Bとの間の距離d1、及び、第2サブマウント31Bと第3サブマウント31Cとの間の距離d2は、それぞれ、例えば1μm以上100μm以下である。
図10Aまたは図10Bに示されるように、第1サブマウント31Aの第1側面36Aを含む平面を平面P1と呼ぶ。第2サブマウント31Bの第2側面36Bを含む平面を平面P2と呼ぶ。第3サブマウント31Cの第3側面36Cを含む平面を平面P3と呼ぶ。平面P1と、第1出射端面20E-Aは互いに平行である。また、平面P1、P2及びP3は互いに平行である。さらに、第1出射端面20E-A、第2出射端面20E-B及び第3出射端面20E-Cは、互いに平行である。また、X軸と、第1出射端面20E-Aは互いに平行である。ここでの平行は±2度以内の誤差を含む。ここで、下段サブマウント32の前側面32Cを含む平面を平面P4と呼ぶ。平面P4は、平面P1と平行ではなく、90度以外の角度で交差する。平面P4は、平面P1に対して、例えば5度以上20度以下の傾斜角度で傾斜し得る。傾斜角度を5度以上とすることで、複数の発光素子20から出射される発散光の一部が、下段サブマウント32の上面32Aに照射されることを抑制することができる。傾斜角度を20度以下とすることで、複数の上段サブマウント31と、下段サブマウント32との接触面積を大きくすることができるため、より放熱性の高い発光装置を提供できる。
上面視において、第1発光素子20Aを2等分する、Z軸に平行な直線を直線Q1と呼ぶ。第2発光素子20Bを2等分する、Z軸に平行な直線を直線Q2と呼ぶ。第3発光素子20Cを2等分する、Z軸に平行な直線を直線Q3と呼ぶ。上面視において、直線Q2と、第2サブマウント31Bの上面35Bを2等分する、Z軸に平行な直線とは概ね一致
する。直線Q1は、第1サブマウント31Aの上面35Aを2等分する、Z軸に平行な直線から第2発光素子20Bの側にシフトしている。直線Q3は、第3サブマウント31Cの上面35Cを2等分する、Z軸に平行な直線から第2発光素子20Bの側にシフトしている。第1サブマウント31Aの上面35Aにおける第1発光素子20Aをこのような配置にすることで、第1配線領域38Aを第1発光素子20Aの側方に設けることができる。同様に、第3サブマウント31Cの上面35Cにおける第3発光素子20Cをこのような配置にすることで、第3配線領域38Cを第3発光素子20Cの側方に設けることができる。また、第2サブマウント31Bの上面においては、第2発光素子20Bの後方に、第2配線領域38Bが設けられる。
する。直線Q1は、第1サブマウント31Aの上面35Aを2等分する、Z軸に平行な直線から第2発光素子20Bの側にシフトしている。直線Q3は、第3サブマウント31Cの上面35Cを2等分する、Z軸に平行な直線から第2発光素子20Bの側にシフトしている。第1サブマウント31Aの上面35Aにおける第1発光素子20Aをこのような配置にすることで、第1配線領域38Aを第1発光素子20Aの側方に設けることができる。同様に、第3サブマウント31Cの上面35Cにおける第3発光素子20Cをこのような配置にすることで、第3配線領域38Cを第3発光素子20Cの側方に設けることができる。また、第2サブマウント31Bの上面においては、第2発光素子20Bの後方に、第2配線領域38Bが設けられる。
図4に示される例では、1または複数の第1配線領域38Aは、段差部13の上面13Aの幅広領域に設けられる複数の配線領域14と、配線70を介して接続される。同様に、1または複数の第2配線領域38B、及び1または複数の第3配線領域38Cは、それぞれ段差部13の上面13Aの幅広領域に設けられる複数の配線領域14と、配線70を介して接続される。
図10Bにおいて、平面P4と直線Q1とが交差する交点を交点R1と呼ぶ。平面P4と直線Q2とが交差する交点を交点R2と呼ぶ。平面P4と直線Q3とが交差する交点を交点R3と呼ぶ。Z軸方向における交点R1と交点R2との間隔は、Z軸方向における第1出射端面20E-Aと第2出射端面20E-Bとの間隔よりも小さい。また、Z軸方向における交点R1と交点R2との間隔は、Z軸方向における平面P1と平面P2との間隔よりも小さい。同様に、Z軸方向における2つの交点R2と交点R3との間隔は、第2出射端面20E-Bと第3出射端面20E-Cとの間隔よりも小さい。また、Z軸方向における2つの交点R2と交点R3との間隔は、Z軸方向における平面P2と平面P3との間隔よりも小さい。さらに、Z軸方向における交点R1と交点R3との間隔は、Z軸方向における第1出射端面20E-Aと第3出射端面20E-Cとの間隔よりも小さい。また、Z軸方向における交点R1と交点R3との間隔は、Z軸方向における平面P1と平面P3との間隔よりも小さい。このような配置により、第1から第3発光素子20A、20B及び20Cから出射した出射光の一部が、下段サブマウント32の上面32Aに照射されることを抑制し、下段サブマウント32と、第1から第3サブマウント31A、31B及び31Cとの接触面積を大きくすることができるので、より高い放熱性を有する発光装置を実現できる。
第1発光素子20Aの上面と第1出射端面20E-Aが交わる辺の中点と、第2発光素子20Bの上面と第2出射端面20E-Bが交わる辺の中点とを結ぶ直線と、平面P1とが交差する角度は、5度以上50度以下の範囲にある。より好ましくは、10度以上40度以下の範囲である。10度以上とすることで、第1発光素子20A及び第2発光素子20B、特に第1発光素子20Aから出射した発散光が、下段サブマウント32の上面に照射されることをさらに抑制できる。40度以下とすることで、第1サブマウント31A及び第2サブマウント31B、特に第2サブマウント31Bと下段サブマウント32との接触面積を大きくすることができ、より高い放熱性を有する発光装置を実現することができる。
上面視において、第1サブマウント31Aの第1側面36Aの少なくとも一部が、下段サブマウント32の前側面32Cから前方にはみ出している。言い換えると、上面視において、第1サブマウント31Aの第1側面36Aの少なくとも一部が、下段サブマウント32の辺32Dよりも前方にはみ出している。第1側面36Aが前側面32Cからはみ出すことで、第1発光素子20Aから出射される発散光が、下段サブマウント32の上面32Aに照射されることを抑制できる。また、第3サブマウント31Cの第3側面36Cは、前側面32C、あるいは辺32Dよりも内側に位置している。図10Aまたは図10B
に示される例において、Z軸方向における、第1側面36Aを含む平面P1と点R1との距離は、Z軸方向における、第2側面を含む平面P2と点R2との距離よりも長い。また、Z軸方向における、第3側面36Cを含む平面P3と点R3との距離は、Z軸方向における、第2側面を含む平面P2と点R2との距離よりも長い。この配置によれば、第1、第2及び第3発光素子20A、20B及び20Cからそれぞれ出射される発散光の一部が下段サブマウント32に照射されることを抑制することを可能にしつつ、複数の上段サブマウント31と、下段サブマウント32との接触面積を、大きくすることができる。このため、より高い放熱性を有するサブマウント構造を実現することができる。
に示される例において、Z軸方向における、第1側面36Aを含む平面P1と点R1との距離は、Z軸方向における、第2側面を含む平面P2と点R2との距離よりも長い。また、Z軸方向における、第3側面36Cを含む平面P3と点R3との距離は、Z軸方向における、第2側面を含む平面P2と点R2との距離よりも長い。この配置によれば、第1、第2及び第3発光素子20A、20B及び20Cからそれぞれ出射される発散光の一部が下段サブマウント32に照射されることを抑制することを可能にしつつ、複数の上段サブマウント31と、下段サブマウント32との接触面積を、大きくすることができる。このため、より高い放熱性を有するサブマウント構造を実現することができる。
図11Aに示される例において、4つの第1発光点23Aと、4つの第2発光点23Bと、4つの第3発光点23Cとは、X軸方向に並ぶ。第1発光点23Aは、第2発光点23B及び第3発光点23Cよりも上面32Aを基準にして高く位置している。第2発光点23B及び第3発光点23Cは上面32Aから同じ高さに位置する。ただし、全ての発光点が上面32Aから同じ高さに位置していてもよい。
第1の光の光軸上の光が進む方向に垂直で、かつ、基部11の実装面11Mに平行な方向、つまりX軸方向における第2サブマウント31Bの幅は、第1サブマウント31Aの幅よりも狭く、かつ、第3サブマウント31Cの幅よりも狭い。第2サブマウント31Bの幅をこのようにすることで、第2発光素子20Bと、第1発光素子20A及び第3発光素子20Cとの距離を短くすることができる。例えば、第1サブマウント31Aの幅は400μm以上1100μm以下、第2サブマウント31Bの幅は100μm以上800μm以下、第3サブマウント31Cの幅は400μm以上1100μm以下であり得る。
このような数値範囲を採用することで、第1から第3発光素子20A、20B及び20Cを、それぞれ、第1、第2及び第3サブマウント31A、31B及び31Cの上面に配置できる。さらに、X軸方向における第1サブマウント31Aの幅を、400μm以上とすることで、第1サブマウント31Aの上面35Aに配置される第1発光素子20Aの側方に、第1配線領域38Aを設けることができる。X軸方向における第3サブマウント31Cの幅を、400μm以上とすることで、第3サブマウント31Cの上面35Cに配置される第3発光素子20Cの側方に、第3配線領域38Cを設けることができる。また、X軸方向における第2サブマウント31Bの幅を、800μm以下とすることで、第1発光点23A及び第3発光点23Cを、第2発光点23Bに近づけることができる。第1サブマウント31A、第3サブマウント31Cの、X軸方向における幅をそれぞれ1100μm以下とすることで、複数の上段サブマウント31及び下段サブマウント32の、X軸方向における幅を抑えることができ、発光装置全体のサイズを小型化できる。
図に示す例では、Z軸方向に平行な辺に関して、第1サブマウント31Aの長さは、第2サブマウント31B、第3サブマウント31C、及び下段サブマウント32の長さよりも長い。また、第2サブマウント31BのZ軸方向に平行な辺の長さは、第3サブマウント31CのZ軸方向に平行な辺の長さよりも大きい。ただし、各サブマウントの大小関係は上記に限定されるものではなく、例えば、下段サブマウント32のZ軸方向に平行な辺の長さは、第1サブマウント31AのZ軸方向に平行な辺の長さよりも長くてもよい。
上面視において、第1発光素子20Aが有する1以上の第1発光点23Aのうち、下段サブマウント32の辺32Dよりも外側に位置する第1発光点23Aが少なくとも1つ存在し得る。第3発光素子20Cが有する1以上の第3発光点23Cのうち、辺32Dよりも内側に位置する第3発光点23Cが少なくとも1つ存在し得る。また、Z軸方向における、1以上の第1発光点23Aと点R1との距離は、Z軸方向における、1以上の第2発光点23Bと点R2との距離よりも長い。Z軸方向における、1以上の第3発光点23Cと点R3との距離は、Z軸方向における、1以上の第2発光点23Bと点R2との距離よ
りも長い。この配置によれば、第1から第3発光素子20A、20B及び20Cからそれぞれ出射される発散光の一部が下段サブマウント32に照射されることを抑制するとともに、上面視において、第1から第3発光素子20A、20B及び20Cと、下段サブマウント32とが重なる面積が、大きくなる。これより、高い放熱性を有するサブマウント構造を実現することができる。
りも長い。この配置によれば、第1から第3発光素子20A、20B及び20Cからそれぞれ出射される発散光の一部が下段サブマウント32に照射されることを抑制するとともに、上面視において、第1から第3発光素子20A、20B及び20Cと、下段サブマウント32とが重なる面積が、大きくなる。これより、高い放熱性を有するサブマウント構造を実現することができる。
本実施形態において、平面P1と平面P2との間隔、または、平面P2と平面P3との間隔は、例えば50μm以上500μm以下であり得る。
部材90は、基部11の実装面11Mに配置される。このとき、傾斜面91が第1発光素子20Aから出射される第1の光の光軸上にあるように部材90は実装面11Mに配置される。傾斜面91は、第1の光、第2の光及び第3の光が照射される3つの光照射領域を有する。第1の光、第2の光及び第3の光のそれぞれによって規定されるFFPが、第1の光、第2の光及び第3の光のうちの1つに対応する光照射領域に形成される。本実施形態では、部材90は支持台40と、光検出器50を有し、傾斜面91は、受光面52であり得る。
支持台40は、下面42において、基部11の実装面11Mに接合する。支持台40は、下段サブマウント32と同じ実装面11Mに配置される。支持台40の下面42が実装面11Mに接合されることで、支持面41は実装面11Mに対して傾く。図示される例において、支持面41は実装面11Mに対して45度で傾斜している。光検出器50は、支持台40を介して基部11の実装面11Mに配置される。なお、光検出器50は、支持台40を介さずに実装面11Mに配置され得る。支持台40を介さない場合、受光面52の位置(高さ)及び/又は向き(傾き)を調整するために光検出器50の外形の形状が変更されることがある。
支持台40は、支持面41において光検出器50に接合する。光検出器50は、支持面41の上に配置される。また、支持面41が発光素子20の側を向くように、支持台40は実装面11Mに配置される。支持台40を介して光検出器50を配置することにより、光検出器50の構造を簡素化できる。そのため、支持台40には、光検出器50よりも形状加工の容易な材料が用いられるのが好ましい。図示される例において、光検出器50の受光面52は支持面41に平行である。
図12に例示されるように、光検出器50の受光面52は、第1から第3受光領域53A、53B及び53Cを有する。発光素子20から受光面52に向けて発散光が出射される。この発散光の光軸は実装面11Mに平行である。ここでの平行は±2度以内の誤差を含む。図3に例示されるように、複数の発光素子20A、20B及び20Cのそれぞれが、光検出器50の受光面52の異なる領域に主要部分の光を照射する。第1の光、第2の光及び第3の光の主要部分の光で照射される3つの光照射領域に、それぞれ、第1から第3受光領域53A、53B及び53Cが設けられる。
第1発光素子20Aから出射される赤色の光で受光面52における受光領域53Aが照射される。第2発光素子20Bから出射される緑色の光で受光面52における受光領域53Bが照射される。第3発光素子20Cから出射される青色の光で受光面52における受光領域53Cが照射される。
図5から図7に例示されるように、第1発光素子20Aから出射される赤色の光の速軸方向(またはY軸方向)の拡がり角αは、第2発光素子20Bから出射される緑色の光の速軸方向の拡がり角β、及び第3発光素子20Cから出射される青色の光の速軸方向の拡がり角γよりも大きい。
図示される例において、Z軸方向における第1発光素子20Aの第1出射端面20E-Aと受光面52との距離は、第2発光素子20Bの第2出射端面20E-Bと受光面52との距離または第3発光素子20Cの第3出射端面20E-Cと受光面52との距離よりも短い。3つの上段サブマウント31のうちの、速軸方向の拡がり角が最も大きい第1の光である赤色の光を出射する第1発光素子20Aを実装する第1サブマウント31Aを最も前方に配置することにより、第1発光素子20Aの第1出射端面20E-Aを受光領域53Aに近づけることが可能になる。これにより、第1発光素子20Aから出射される第1の光が受光領域53Aに到達する前に、基部11の実装面11Mに当たることを回避できる。
下記に記載の(1)から(3)を満たすように上段サブマウント31を下段サブマウント32に配置することが好ましい。
(1)速軸方向における光の拡がり角度が比較的に大きい第1発光素子20Aを実装する第1サブマウント31Aを、下段サブマウント32の辺32Dから突き出すように配置する。
(2)速軸方向における光の拡がり角度が第1発光素子20Aよりも小さい第2発光素子20Bを実装する第2サブマウント31Bの少なくとも一部を、下段サブマウント32の辺32Dよりも上面32Aの内側に配置する。
(3)速軸方向における光の拡がり角度が第1発光素子20Aよりも小さい第3発光素子20Cを実装する第3サブマウント31Cを、下段サブマウント32の辺32Dよりも上面32Aの内側に配置する。
(1)速軸方向における光の拡がり角度が比較的に大きい第1発光素子20Aを実装する第1サブマウント31Aを、下段サブマウント32の辺32Dから突き出すように配置する。
(2)速軸方向における光の拡がり角度が第1発光素子20Aよりも小さい第2発光素子20Bを実装する第2サブマウント31Bの少なくとも一部を、下段サブマウント32の辺32Dよりも上面32Aの内側に配置する。
(3)速軸方向における光の拡がり角度が第1発光素子20Aよりも小さい第3発光素子20Cを実装する第3サブマウント31Cを、下段サブマウント32の辺32Dよりも上面32Aの内側に配置する。
上記の配置によれば、発光素子20からの発散光が、下段サブマウント32の上面32A及び実装面11Mに照射されることを抑制しつつ、高い放熱性を有する発光装置を提供できる。また、第2発光素子20B及び第3発光素子20Cの光の拡がり角が小さいため、上段サブマウント31の厚さを薄くできる効果が得られる。
光検出器50は、受光領域53に入射する光の一部を受光(吸収)し、一部を反射する。例えば、受光領域53は、照射された主要部分の光の2%以上を受光する。また、受光領域53は、照射された主要部分の光の80%以上を反射する。なお、受光する光と反射する光の和は100%以下である。
発光素子20から出射された光は、受光領域53で上方に反射され、パッケージ10の蓋部16の透光性領域を透過して、光取出面17から外部に出射される。光取出面17から外部に出射される光は、例えば画面表示などに利用できる。光取出面17から取り出される光の中心軸は、光取出面17に対して垂直である。ここでの垂直は±2度以内の誤差を含む。ただし、光の中心軸は、光取出面17に対して必ずしも垂直でなくてもよい。発光素子20から出射された光の残りの一部は、受光領域53に入射する。受光領域53に入射する光は、レーザ光の強度を制御するためのモニタ用の光として利用され得る。
図5に例示されるように、下段サブマウント32の上面32Aの法線方向において、基部11の実装面11Mから下段サブマウント32の上面32Aまでの高さは、実装面11Mから、光照射領域のうちの実装面11Mから最も低い位置に存在する部分59までの高さよりも大きい。これにより、第1発光素子20Aを実装する第1サブマウント31Aを、光検出器50の受光面52に接触しないように、受光面52に接近させることが可能となる。第1発光素子20Aから出射される第1の光が受光領域53Aに到達する前に、基部11の実装面11Mに当たることを回避できる。また、図11Aの例では、下段サブマウント32のY軸方向における高さは、複数の上段サブマウント31のY軸方向における高さよりも大きい。これにより、第1サブマウント31と、第1発光素子20Aを、光検
出器50の受光面52にとの距離が小さくなるように、下段サブマウント32の上面32Aに、安定して配置することができる。一方、図11Bの例では、複数の上段サブマウント31のY軸方向における高さは、下段サブマウント32のY軸方向における高さよりも大きい。これにより、複数の発光素子20の発散光の一部が、下段サブマウント32の上面32Aに照射されることを抑制できる。複数の上段サブマウント31と、下段サブマウント32の相対的な高さの関係は、上述の効果や、作成の容易性等の観点から、所望の相対的な高さに適宜調整できる。
出器50の受光面52にとの距離が小さくなるように、下段サブマウント32の上面32Aに、安定して配置することができる。一方、図11Bの例では、複数の上段サブマウント31のY軸方向における高さは、下段サブマウント32のY軸方向における高さよりも大きい。これにより、複数の発光素子20の発散光の一部が、下段サブマウント32の上面32Aに照射されることを抑制できる。複数の上段サブマウント31と、下段サブマウント32の相対的な高さの関係は、上述の効果や、作成の容易性等の観点から、所望の相対的な高さに適宜調整できる。
第1サブマウント31Aの第1上面35Aにおける、第1発光素子20Aを基準として第2発光素子20Bが位置する側と反対側の領域に、1または複数の配線70が接続される1または複数の第1配線領域38Aが形成されている。図10Aに示される例では、4つの第1配線領域38Aが設けられ、4つの配線70と接合されている。その接合箇所はすべて、直線Q1で2分される第1サブマウント31Aの上面35Aのうち、X軸の正方向側に位置する。さらに、図4に示される例で、4つの第1配線領域38Aと接続する4つの配線領域14は、Z軸方向に延びる段差部13の上面13Aにおける幅広領域のうち、X軸の正方向側に位置する4つの配線領域14である。
同様に、第3サブマウント31Cの第3上面35Cにおける、第3発光素子20Cを基準として第2発光素子20Bが位置する側と反対側の領域に、1または複数の配線70が接続される1または複数の第3配線領域38Cが形成されている。図10Aに示される例では、4つの第3配線領域38Cが設けられ、4つの配線70と接合されている。その接合箇所はすべて、直線Q3で2分される第3サブマウント31Cの上面35Cのうち、X軸の負方向側に位置する。さらに、図4に示される例で、第3配線領域38Cと接続する4つの配線領域14は、Z軸方向に延びる段差部13の上面13Aにおける幅広領域のうち、X軸の負方向側に位置する。
第2サブマウント31Bの第2上面35Bにおける、第2発光素子20Bを基準として第2発光素子20Bの第2出射端面20E-Bとは反対側の領域に、1または複数の配線70が接続される1または複数の第2配線領域38Bが形成されている。図10Aに示される例では、4つの第2配線領域38Bが設けられ、4つの配線と接合されている。上面視において、4つの第2配線領域38Bは、第2発光素子20Bを2等分する、Z軸に平行な直線Q2(図10Bを参照)に対して線対称に左右に2つずつ配置される。4つの配線70と4つの第2配線領域38Bとの接合箇所は、第2サブマウント31Bの上面35Bにおいて、直線Q2に対して左右に2つずつ位置する。さらに、第2配線領域38Bと接続する配線領域14は、X軸方向に延びる段差部13の上面13Aにおける幅広領域に位置する。このように、複数の上段サブマウント31の上面に設けられる配線領域の配置や、接続する段差部13に設けられる配線領域14の配置を工夫することで、発光装置100のサイズを縮小することが可能となる。
図4に例示されるように、複数の配線70は、発光素子20及び光検出器50をパッケージ10の配線領域14に電気的に接続する。配線70の両端のうちの一端は、段差部13の幅広領域に設けられた配線領域14に接合される。配線70の両端のうちの他端は、上段サブマウント31の上面35に設けられた配線領域、発光素子20のp側電極、n側電極、または、光検出器50の受光面52に設けられた配線領域54に接合される。
上段サブマウント31と下段サブマウント32に関して、同じ線膨張係数を有するサブマウントとすることにより、接合性を向上することができる。また、上段サブマウント31、及び下段サブマウント32の熱伝導率をパッケージ10の熱伝導率よりも大きくすることにより、熱の拡散性を向上させることが可能となる。
本実施形態に係る発光装置100によれば、複数の発光素子20から出射される光の出射位置が精度良く実装された発光装置が実現される。
図13は、発光装置100の他の構造例からパッケージ10の蓋部16を除いた状態の上面図である。図14は、図13の上面図における部分Xの拡大図である。図15は、図13のXV-XV断面線における断面図である。
発光装置100の他の構造において、上面視で、第1サブマウント31Aの第1上面35Aは、傾斜面91に部分的に重なる。言い換えると、第1サブマウント31Aの第1上面35Aの一部は、光検出器50の受光面52の一部に重なる。
図15における断面図において、第1サブマウント31Aの第1側面36Aを含む平面P5が受光面52に交わる。また、受光面52は、基部11の実装面11Mに対して所定の角度で傾斜している。その結果、第1上面35Aが、光検出器50の受光面52に部分的に重なる程度に受光面52に第1発光素子20Aの第1出射端面20E-Aを近づけることが可能となる。特に、速軸方向に大きく発散する赤色の光を出射する発光素子を、例えば図5よりも受光面に近づけることが可能となるために、発散光の一部が、実装面11Mに照射されることを抑制する効果が発揮される。
発光装置100において、パッケージ10の内部には封止された閉空間が作り出される。また、パッケージ10の側壁部12と蓋部16とを所定の雰囲気下で接合することにより、パッケージ10の内部に気密封止された閉空間が作り出される。発光素子20が配置される空間を気密封止することにより、集塵による品質劣化を抑制することができる。なお、発光装置100の全体が、集塵や空気中の水分などの影響による品質劣化を危惧する必要のない環境または雰囲気中で使用される場合、蓋部16は不要である。例えば、発光装置100の全体がエンクロージャによって封止される場合、蓋部16によって発光素子20を覆う必要はない。
本実施形態において、支持台40の支持面41に光検出器50以外の反射性素子を接合することができる。反射性素子は、例えば、第1の光、第2の光及び第3の光の少なくとも一部を斜めに受ける表面を有する半導体素子であり得る。光検出器以外の半導体素子の例はMEMS素子である。または、反射性素子は、反射型ミラーまたは回折素子であり得る。
複数の上段サブマウント31、下段サブマウント32は、板状のサブマウント基板を複数の部分に個片化することによって作製され得る。1枚のサブマウント基板から同一の形状を有する複数のサブマウントを得ることができる。切断は、例えばダイシング加工で行うことができる。このダイシング加工は、例えばブレイドダイシングや、レーザ加工等が挙げられる。上面の形状が平行四辺形であるサブマウントを採用することは、製造の簡便性においても有利である。
下段サブマウント32に複数の上段サブマウント31を実装し、複数の上段サブマウント31に、複数の発光素子20をそれぞれ実装する。それぞれの上段サブマウント31に発光素子20を実装したのち、複数の上段サブマウントを下段サブマウント32に実装してもよいし、下段サブマウント32に複数の上段サブマウント31を実装したのちに、複数の上段サブマウント31に、それぞれ、複数の発光素子20を実装してもよい。本製造例において、上段サブマウント31及び下段サブマウント32のそれぞれの部材として、例えばAlNが用いられる。
<第2実施形態>
図1、及び図16から図19を参照して、第2実施形態に係る発光装置200を説明する。図1に、第1実施形態に係る発光装置100と同様に、本実施形態に係る発光装置200の斜視図が示されている。図16は、発光装置200からパッケージ10の蓋部16を除いた状態の斜視図である。図17は、発光装置200からパッケージ10の蓋部16を除いた状態の上面図である。図17において、光学部材80の反射面81に形成される光照射領域が破線で示されている。図18は、図17のXVIII-XVIII断面線における断面図である。図19は、部材90Aの分解斜視図である。
図1、及び図16から図19を参照して、第2実施形態に係る発光装置200を説明する。図1に、第1実施形態に係る発光装置100と同様に、本実施形態に係る発光装置200の斜視図が示されている。図16は、発光装置200からパッケージ10の蓋部16を除いた状態の斜視図である。図17は、発光装置200からパッケージ10の蓋部16を除いた状態の上面図である。図17において、光学部材80の反射面81に形成される光照射領域が破線で示されている。図18は、図17のXVIII-XVIII断面線における断面図である。図19は、部材90Aの分解斜視図である。
第2実施形態に係る発光装置200は、部材90Aが光検出器50及び光学部材80を含む点で、第1実施形態に係る発光装置100とは相違する。以下、本実施形態における部材90の構造を主に説明し、第1実施形態と共通する説明は省略する。
先ず、光学部材80について説明する。
(光学部材80)
光学部材80の例は、角柱の形状を有する。角柱は多角形を底面とする柱体である。柱体の底面の例は、三角形、四角形、五角形である。なお、光学部材80の形状は角柱に限定されない。光学部材80は、例えば、ガラス、プラスチック、石英などの透光性材料から形成され得る。光学部材80は複数の反射面を有し得る。本実施形態において、光学部材80は、反射面81と、反射面82と、下面83とを有する。下面83は、他の部材に固定するための接合面として機能し得る。
光学部材80の例は、角柱の形状を有する。角柱は多角形を底面とする柱体である。柱体の底面の例は、三角形、四角形、五角形である。なお、光学部材80の形状は角柱に限定されない。光学部材80は、例えば、ガラス、プラスチック、石英などの透光性材料から形成され得る。光学部材80は複数の反射面を有し得る。本実施形態において、光学部材80は、反射面81と、反射面82と、下面83とを有する。下面83は、他の部材に固定するための接合面として機能し得る。
反射面81は、下面83に対して傾斜する傾斜面である。反射面81は、下面83に対して、例えば25度以上65度以下の傾斜角度を成す平面で構成される。図示される発光装置200の例では、反射面81は、下面83に対して、45度の傾斜角度を成す平面で構成されている。反射面81は、入射光の一部を透過させ残りを反射する部分反射面である。反射面82は、反射面81を透過した光の一部を反射する反射面である。
反射面81及び反射面82は、例えば、入射光を反射する光反射制御膜を透光性材料の上に設けることによって形成され得る。光反射制御膜は、例えば、Ag、Alなどの金属膜から形成され得る。または、光反射制御膜は、Ta2O5/SiO2、TiO2/SiO2、Nb2O5/SiO2などから形成された誘電体多層膜であり得る。例えば、光反射制御膜の膜厚及び/又は材料を変えることによって、反射面の反射率または透過率を制御することが可能となる。
本実施形態において、光学部材80の反射面81で反射された光を画面表示などのためのメイン光として利用し、反射面81を透過した光の全部または一部をこのメイン光の強度を制御するためのモニタ用の光として利用することができる。この場合、モニタ用の光の強度は、メイン光の強度よりも小さい。
異なる色の光が入射する場合、反射面81は、例えば、それぞれの色の光が入射する領域毎に、その光の波長に適した反射率となる反射領域を有し得る。それぞれの光が入射する入射領域に対応した複数の反射領域は、互いに分離していてもよく、または、複数の反射領域の間で部分的に重なる領域が存在していてもよい。
図19に例示されるように、本実施形態における部材90Aは光検出器50及び光学部材80を含む。光検出器50として、第1実施形態で説明した光検出器50を利用できる。図17に示される例において、光検出器50は、実装面11Mにおいて、下段サブマウント32とパッケージ10の側壁部12との間に配置され、かつ、光学部材80の下方に位置する。光検出器50のX軸方向における長さは、下段サブマウント32のX軸方向に
おける長さよりも小さくてよい。光検出器50のX軸方向における長さを、このような長さにすることで、下段サブマウント32と、光検出器50とのZ軸方向における距離を小さくすることができる。光学部材80の下面83は、例えば樹脂等の接着層を介して光検出器50の受光面52に接合される。
おける長さよりも小さくてよい。光検出器50のX軸方向における長さを、このような長さにすることで、下段サブマウント32と、光検出器50とのZ軸方向における距離を小さくすることができる。光学部材80の下面83は、例えば樹脂等の接着層を介して光検出器50の受光面52に接合される。
本実施形態において、光学部材80の反射面81が部材90Aの傾斜面91として機能する。反射面81は、発光素子20の側を向くように配置される。反射面81には、発光素子20から出射される主要部分の光が照射される。反射面81は、発光素子20から出射される光の一部を透過させ残りを上方に反射する。例えば、反射面81は、入射光に対し90%以上の光を反射し、10%未満の残りの光を透過させる。反射面81の面積は、受光面52の面積よりも大きい。このような面積とすることで、反射面81と、発光素子20の発光点との距離が長い場合でも、出射される光の大部分を反射面81に照射することができる。また、受光面52の、実装面11Mからの高さは、下段サブマウント32の上面32Aの、実装面11Mからの高さよりも小さい。このようにすることで、上段サブマウント31及び発光素子20を、反射面81に接近することができる。反射面82は、反射面81を透過した光の一部または全部を反射する。例えば、反射面82は、入射光に対し99%以上の光を反射することができる。反射面82によって反射される光は、主に下面83に向けられる。
光検出器50の受光領域53は光学部材80の反射面81を透過した光を受ける。上面視において、光検出器50の受光面52の面積は、下段サブマウント32の上面32Aの面積よりも小さい。光検出器50の受光面52の面積を、このような面積とすることで、受光による熱を放熱しつつ、発光装置200のサイズを小型化することができる。
<第3実施形態>
図1、図20及び図21を参照して、第3実施形態に係る発光装置300を説明する。図1に、第1実施形態に係る発光装置100と同様に、第3実施形態に係る発光装置300の斜視図が示されている。図20は、発光装置300からパッケージ310の蓋部316を除いた状態の上面図である。図21は、図20のXXI-XXI断面線における断面図である。
図1、図20及び図21を参照して、第3実施形態に係る発光装置300を説明する。図1に、第1実施形態に係る発光装置100と同様に、第3実施形態に係る発光装置300の斜視図が示されている。図20は、発光装置300からパッケージ310の蓋部316を除いた状態の上面図である。図21は、図20のXXI-XXI断面線における断面図である。
本実施形態に係る発光装置300は、凸部332を有するパッケージ310と、複数の発光素子20と、1又は複数のサブマウント31と、支持台40及び光検出器50を含む部材90(または部材90A)とを備える。本実施形態に係る発光装置300は、パッケージ310が凸部332を有する代わりに、下段サブマウント有さない点において、第1実施形態に係る発光装置100と相違する。以下、本実施形態に係る発光装置300が備えるパッケージ310の構造を中心に説明し、第1実施形態と共通する説明は適宜省略する。
まず、パッケージ310の構造を説明する。
(パッケージ310)
パッケージ310は、実装面311Mを有する基部311と、上面310Aを有する側壁部312と、上面332A及び前側面332Cを有する凸部332と、上面310Aに固定され、光取出面317を備える蓋部316(図1を参照)と、を有する。
パッケージ310は、実装面311Mを有する基部311と、上面310Aを有する側壁部312と、上面332A及び前側面332Cを有する凸部332と、上面310Aに固定され、光取出面317を備える蓋部316(図1を参照)と、を有する。
図21を参照して、パッケージ310を構成する複数の部分を説明する。図21には、説明のために、パッケージ310の凸部332の部分が破線の矩形で囲まれている。本実施形態では、実装面311Mと、実装面311Mよりも下方に存在するパッケージ310の部分を基部311と呼ぶ。また、実装面311Mよりも上方に存在し、かつ、パッケー
ジ310の凹部の内側面と、内側面よりも外側に存在するパッケージ310の部分を側壁部312と呼ぶ。段差部313は側壁部312に含まれる。図示される例においては、実装面311Mよりも上方に存在し、かつ、段差部313の内側面313Bと、内側面313Bより外側に存在するパッケージ310の部分を側壁部312と呼ぶ。さらに、実装面311Mよりも上方に存在し、かつ、パッケージ310の凹部を形成する内側面(図示される例においては段差部313の内側面313B)よりも内側に存在する部分を凸部332と呼ぶ。
ジ310の凹部の内側面と、内側面よりも外側に存在するパッケージ310の部分を側壁部312と呼ぶ。段差部313は側壁部312に含まれる。図示される例においては、実装面311Mよりも上方に存在し、かつ、段差部313の内側面313Bと、内側面313Bより外側に存在するパッケージ310の部分を側壁部312と呼ぶ。さらに、実装面311Mよりも上方に存在し、かつ、パッケージ310の凹部を形成する内側面(図示される例においては段差部313の内側面313B)よりも内側に存在する部分を凸部332と呼ぶ。
図示される例において、パッケージ310の基部311、凸部332、及び側壁部312は、一体に形成される。なお、基部311と凸部332が一体に形成され、側壁部312が別個の部材として形成されいてもよい。凸部332の上面332Aと、側壁部312の内側面とが接続し、凸部332の前側面332Cと、基部311の実装面311Mとが接続し得る。図示される例においては、凸部332の上面332Aと、側壁部312が有する段差部313の内側面313Bとが接続する。また、段差部313の上面313Aは、凸部332の上面332Aよりも上方に位置する。凸部332は、上面332Aと前側面332Cとが接続する辺332Dを有する。段差部313の上面313Aには、複数の配線領域314が設けられている。なお、凸部332の上面332Aは、側壁部312に接続しなくてもよい。例えば、凸部332は、前側面332Cと反対側に、実装面311Mに接続し、内側面313Bに対向する後側面を有し得る。
(発光装置300)
次に、本実施形態に係る発光装置300を説明する。凸部332の上面332Aに、複数のサブマウント31が配置される。図20に示される例では、凸部332の上面332Aには、第1実施形態と同様に、第1サブマウント31A、第2サブマウント31B及び第3サブマウント31Cが配置される。第1実施形態に係る発光装置100における下段サブマウント32上の複数のサブマウント31の配置の仕方、及び、各サブマウント31と下段サブマウント32の辺32Dとの位置関係と同じように、発光装置300における複数のサブマウント31は、凸部332の上面332Aに配置され得る。
次に、本実施形態に係る発光装置300を説明する。凸部332の上面332Aに、複数のサブマウント31が配置される。図20に示される例では、凸部332の上面332Aには、第1実施形態と同様に、第1サブマウント31A、第2サブマウント31B及び第3サブマウント31Cが配置される。第1実施形態に係る発光装置100における下段サブマウント32上の複数のサブマウント31の配置の仕方、及び、各サブマウント31と下段サブマウント32の辺32Dとの位置関係と同じように、発光装置300における複数のサブマウント31は、凸部332の上面332Aに配置され得る。
発光装置300において、上述したように、側壁部312の内側面と、凸部332の上面332Aとが接続するように凸部332はパッケージ310に設けられている。図示される例においては、段差部313の内側面313Bと、凸部332の上面332Aが接続する。これによって、発光装置300のX方向および/またはZ方向の大きさを小型化することができる。以降の説明では、図示される例を用いて説明する。
より具体的に説明すると、凸部332の上面332Aと、X方向に延びる段差部313の内側面313Bとが接続する。これによって、凸部332とX方向に延びる段差部313との間に部材あるいは空間が介在しないので、発光装置300のZ方向の大きさが小型化され得る。また、凸部332の上面332Aと、段差部313に含まれる、Z方向に延びる一対の部分の少なくとも一方または両方の内側面313Bとが接続し得る。これによって、凸部332と、Z方向に延びる段差部313の部分との間に部材あるいは空間が介在しないので、発光装置300のX方向の大きさが小型化され得る。なお、前述したように、凸部332は、側壁部312及び/又は段差部313と凸部332の上面332Aとが接続しないように設けられ得る。
図示される発光装置300の例において、段差部313の内側面313Bと、段差部313の上面313Aとが交わる辺のうち、Z方向に延びる2辺のそれぞれの中点を中点M1、M2とする。上面視において、中点M1及びM2を通る直線と、辺332Dとは交差する。この直線と辺332Dとがなす角度は、例えば5度以上20度以下である。
図20に示される発光装置300の例において、段差部313に含まれる、X方向に延びる一対の内側面313BのZ方向における距離を距離d3と呼ぶ。距離d3は、第1サブマウント31AのZ方向における長さの例えば1.8倍以下であり得る。また、段差部313の内側面313Bと、段差部313の上面313Aとが交わる辺に含まれる、X方向に延びる2辺のうち、発光素子20の出射端面と反対側に位置する辺を辺332Eと呼ぶ。辺332Eを含む直線l1上の点と、辺332D上の点とを結ぶ、Z方向に平行な線分のうちの最も長い線分の2点間の距離を距離d4と呼ぶ。距離d3は、距離d4の例えば2倍以下であり得る。さらに、直線l1上の点と、辺332D上の点を結ぶ、Z方向に平行な線分のうちの最も短い線分の2点間の距離を距離d5と呼ぶ。距離d3は、距離d5の例えば3倍以下であり得る。
基部311の実装面311Mには、部材90、あるいは部材90Aが配置される。図21には部材90を実装面311Mに配置する例が示されている。凸部332に配置される複数のサブマウント31及び複数の発光素子20と、実装面311Mに配置される部材90あるいは部材90Aとの位置関係または長さの関係は、第1実施形態で説明したものと同じであり得る。
<第4実施形態>
図22を参照して、第4実施形態に係る発光装置400を説明する。図22は、Z軸の負方向から見た発光装置400の平面図である。
図22を参照して、第4実施形態に係る発光装置400を説明する。図22は、Z軸の負方向から見た発光装置400の平面図である。
本実施形態に係る発光装置400は、第1または第2実施形態に係る発光装置100、200または300が備える1または複数の構成要素に加え、ビームコンバイナ95及びレンズ部材97をさらに備えている。
(ビームコンバイナ95)
ビームコンバイナ95は、入射する複数の光ビームを同軸に合わせることにより、合波した光を出射する。ビームコンバイナ95は複数の光学部材96を接合した構造を有する。光学部材96は、可視光を透過するガラスまたはプラスチックなどの透明材料から形成され得る。光学部材96は、例えばダイクロイックミラーによって実現される。ダイクロイックミラーは、所定の波長選択性を有する誘電体多層膜によって形成される。誘電体多層膜は、Ta2O5/SiO2、TiO2/SiO2、Nb2O5/SiO2などから形成され得る。
ビームコンバイナ95は、入射する複数の光ビームを同軸に合わせることにより、合波した光を出射する。ビームコンバイナ95は複数の光学部材96を接合した構造を有する。光学部材96は、可視光を透過するガラスまたはプラスチックなどの透明材料から形成され得る。光学部材96は、例えばダイクロイックミラーによって実現される。ダイクロイックミラーは、所定の波長選択性を有する誘電体多層膜によって形成される。誘電体多層膜は、Ta2O5/SiO2、TiO2/SiO2、Nb2O5/SiO2などから形成され得る。
(レンズ部材97)
レンズ部材97は、1または複数のレンズ面を有し得る。レンズ部材97は入射光をコリメートする。例えば、1または複数のレンズ面は、焦点位置から発散する光を受け、屈折によって発散光をコリメート光に変換してレンズ部材97から出射するように設計される。図示される例において、レンズ部材97は1のレンズ面を有している。レンズ部材97は、透光性を有する材料、例えばガラスまたはプラスチックから形成され得る。
レンズ部材97は、1または複数のレンズ面を有し得る。レンズ部材97は入射光をコリメートする。例えば、1または複数のレンズ面は、焦点位置から発散する光を受け、屈折によって発散光をコリメート光に変換してレンズ部材97から出射するように設計される。図示される例において、レンズ部材97は1のレンズ面を有している。レンズ部材97は、透光性を有する材料、例えばガラスまたはプラスチックから形成され得る。
図示される例において、ビームコンバイナ95は、パッケージ10、310の光取出面17、317からY軸方向に出射される複数の光ビームを同軸に合わせることにより、光軸がX軸方向に平行な合波した光を出射する。レンズ部材97は、発光素子20の発光点23から出射される発散光を受け、屈折によって発散光をコリメート光に変換して出射する。
本実施形態のように、1のレンズ面に波長の異なる複数の光ビームを入射させてコリメートなどの光学制御を行う場合において、色収差の低減や各光の光路長を調整することが求められることがある。本開示の発光装置によれば、例えば、青色の光を出射する発光装
置の発光点に対して赤色の光を出射する発光装置の発光点を前方にシフトさせることが可能となる。これにより、赤色と青色との光の光路長の調整が容易になる。発光点のシフトによる調整であれば新たな光学部品を必要とせず実行できるため、本開示の発光装置は部品点数の低減に寄与し得る。
置の発光点に対して赤色の光を出射する発光装置の発光点を前方にシフトさせることが可能となる。これにより、赤色と青色との光の光路長の調整が容易になる。発光点のシフトによる調整であれば新たな光学部品を必要とせず実行できるため、本開示の発光装置は部品点数の低減に寄与し得る。
以上、本発明に係る実施形態を説明してきたが、本発明に係る発光装置は、実施形態の発光装置に厳密に限定されるものではない。つまり、本発明は、実施形態により開示された発光装置の外形や構造に限定されなければ実現できないものではない。また、全ての構成要素を必要十分に備えることを必須とせずに適用され得るものである。例えば、特許請求の範囲に、実施形態により開示された発光装置の構成要素の一部が記載されていなかった場合、その一部の構成要素については、代替、省略、形状の変形、材料の変更などの当業者による設計の自由度を認め、その上で特許請求の範囲に記載された発明が適用されることを特定するものである。さらに、各実施形態が備える構成について、その技術的特徴や機能が共通している場合には、それらをまとめて呼称する場合がある。例えば、「傾斜面を有する部材」は、第1実施形態に係る部材90、及び第2実施形態に係る部材90Aが含まれる。また、「基部の実装面よりも上方に位置する平面を有する部材」として「台部」と呼称する場合がある。この場合の「台部」は、第1実施形態に係る、基部11に配置された下段サブマウント32、及び第3実施形態に係る、基部311に設けられる凸部332が含まれる。
実施形態に係る発光装置は、ヘッドマウントディスプレイ、プロジェクタ、照明、ディスプレイ等に使用することができる。
10、310 :パッケージ
11、311 :基部
11M、311M :実装面
12、312 :側壁部
13、313 :段差部
14、314 :配線領域
16、316 :蓋部
17、317 :光取出面
20 :発光素子
20A :第1発光素子
20B :第2発光素子
20C :第3発光素子
20E :出射端面
23A :第1発光点
23B :第2発光点
23C :第3発光点
31 :上段サブマウント
31A :第1サブマウント
31B :第2サブマウント
31C :第3サブマウント
32 :下段サブマウント
332 :凸部
38A :第1配線領域
38B :第2配線領域
38C :第3配線領域
40 :支持台
41 :支持面
50 :光検出器
51 :接合面
52 :受光面
53 :受光領域
54 :配線領域
70 :配線
80 :光学部材
81、82 :反射面
90、90A :部材
91 :傾斜面
95 :ビームコンバイナ
96 :光学部材
97 :レンズ部材
100、200、300、400 :発光装置
11、311 :基部
11M、311M :実装面
12、312 :側壁部
13、313 :段差部
14、314 :配線領域
16、316 :蓋部
17、317 :光取出面
20 :発光素子
20A :第1発光素子
20B :第2発光素子
20C :第3発光素子
20E :出射端面
23A :第1発光点
23B :第2発光点
23C :第3発光点
31 :上段サブマウント
31A :第1サブマウント
31B :第2サブマウント
31C :第3サブマウント
32 :下段サブマウント
332 :凸部
38A :第1配線領域
38B :第2配線領域
38C :第3配線領域
40 :支持台
41 :支持面
50 :光検出器
51 :接合面
52 :受光面
53 :受光領域
54 :配線領域
70 :配線
80 :光学部材
81、82 :反射面
90、90A :部材
91 :傾斜面
95 :ビームコンバイナ
96 :光学部材
97 :レンズ部材
100、200、300、400 :発光装置
Claims (18)
- それぞれが第1の光を出射する1または複数の第1発光点を含む第1出射端面を有する第1発光素子と、
それぞれが第2の光を出射する1または複数の第2発光点を含む第2出射端面を有する第2発光素子と、
複数の上段サブマウントと、
下段サブマウントと、を備え、
前記複数の上段サブマウントは、
前記第1発光素子が配置される第1上面、及び、前記第1上面に交わり、前記第1発光素子の前記第1出射端面の側に位置する第1側面を有する第1サブマウントと、
前記第2発光素子が配置される第2上面、及び、前記第2上面に交わり、前記第2発光素子の前記第2出射端面の側に位置する第2側面を有する第2サブマウントと、を有し、
前記下段サブマウントは、
前記第1サブマウント及び前記第2サブマウントが配置される上面と、
前記第1サブマウントの前記第1側面及び前記第2サブマウントの前記第2側面と同じ側に位置し、前記上面に交わる前側面と、を有し、
前記下段サブマウントの前記上面の法線方向から見る上面視において、前記第1の光の光軸上の光が進む方向を前方とするとき、
前記第1サブマウントの前記第1側面は、前記第2サブマウントの前記第2側面よりも前方に位置し、
前記第1発光素子の前記第1出射端面は、前記第2発光素子の前記第2出射端面よりも前方に位置し、
前記第1サブマウントの前記第1側面の少なくとも一部は、前記下段サブマウントの前記上面と前記前側面が交わる辺よりも前方にはみ出している、発光装置。 - 前記第1サブマウントの前記第1側面を含む平面は、前記第2サブマウントの前記第2側面を含む平面に平行であり、かつ、前記第1サブマウントの前記第1側面は、前記辺に平行ではない、請求項1に記載の発光装置。
- 前記第1サブマウントの前記第1側面を含む平面と、前記第1発光素子の前記第1出射端面を含む平面とは平行である、請求項1または2に記載の発光装置。
- 前記第1発光素子の前記第1発光点は前記辺よりも前方に配置され、前記第2発光素子の前記第2発光点は前記辺よりも後方に配置される、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記第1発光素子から出射される前記第1の光の速軸方向の拡がり角は、前記第2発光素子から出射される前記第2の光の速軸方向の拡がり角よりも大きい、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記下段サブマウントの前記上面の形状は平行四辺形である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記第1発光素子及び前記第2発光素子は、それぞれ、2つ以上の発光点を有する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発光装置。
- 前記上面視において、前記第1発光素子の前記2つ以上の発光点のうち、前記辺よりも前方に位置する発光点が少なくとも1つ存在する、請求項7に記載の発光装置。
- 前記第1または第2の光の少なくとも一部で照射される傾斜面を有する部材を備え、
前記傾斜面は前記第1の光の光軸上にあるように前記部材は配置され、
前記上面視において、前記第1サブマウントの前記第1上面は、前記傾斜面に部分的に重なる、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の発光装置。 - 前記法線方向において、前記下段サブマウントは、前記第1サブマウントよりも厚く、かつ、前記第2サブマウントよりも厚い、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の発光装置。
- 基部を備え、
前記基部は、前記傾斜面を有する前記部材と、前記下段サブマウントとが配置される実装面を有し、
前記傾斜面は、前記第1の光及び前記第2の光によってそれぞれ規定されるファーフィールドパターンが形成される光照射領域を有し、
前記法線方向において、前記基部の前記実装面から前記下段サブマウントの前記上面までの高さは、前記基部の前記実装面から、前記光照射領域のうちの前記基部の前記実装面から最も低い位置に存在する部分までの高さよりも大きい、請求項9に記載の発光装置。 - それぞれが第3の光を出射する1または複数の第3発光点を含む第3出射端面を有する第3発光素子をさらに備え、
前記上段サブマウントは、
前記第3発光素子が配置される第3上面と、前記第3上面に交わり、前記第3発光素子の前記第3出射端面の側に位置する第3側面とを有し、前記下段サブマウントの前記上面に配置される第3サブマウントをさらに有し、
前記第3サブマウントの前記第3側面は、前記第1サブマウントの前記第1側面及び前記第2サブマウントの前記第2側面と同じ側に位置し、
前記上面視において、
前記第2サブマウントの前記第2側面は、前記第3サブマウントの前記第3側面よりも前方に位置し、
前記第2発光素子の前記第2出射端面は、前記第3発光素子の前記第3出射端面よりも前方に位置している、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の発光装置。 - 前記第1から第3発光素子は、それぞれ、半導体レーザ素子であり、
前記第1の光は赤色の光であり、前記第2の光は緑色の光であり、前記第3の光は青色の光である、請求項12に記載の発光装置。 - 前記第1の光の光軸上の光が進む方向に垂直で、かつ、前記第1出射端面に平行な方向において、前記第2サブマウントの幅は、前記第1サブマウントの幅よりも狭く、かつ、前記第3サブマウントの幅よりも狭い、請求項12または13に記載の発光装置。
- 前記第1の光の光軸上の光が進む方向において、
前記第1サブマウントの長さは、前記下段サブマウント、前記第2及び第3サブマウントのそれぞれの長さよりも大きく、
前記第2サブマウントの長さは前記第3サブマウントの長さよりも大きい、請求項12乃至14のいずれか1項に記載の発光装置。 - 前記第1サブマウントの前記第1上面における、前記第1発光素子を基準として前記第2発光素子が位置する側と反対側の領域に、1または複数のワイヤが接続される第1配線領域が形成され、
前記第2サブマウントの前記第2上面における、前記第2発光素子の前記第2出射端面とは反対側の領域に、1または複数のワイヤが接続される第2配線領域が形成され、
前記第3サブマウントの前記第3上面における、前記第3発光素子を基準として前記第2発光素子が位置する側と反対側の領域に、1または複数のワイヤが接続される第3配線領域が形成されている、請求項12乃至15のいずれか1項に記載の発光装置。 - 前記第1から第3サブマウントのうちの隣り合う2つのサブマウントの間の距離は、1μm以上100μm以下である、請求項12乃至16のいずれか1項に記載の発光装置。
- それぞれが第1の光を出射する1または複数の第1発光点を含む第1出射端面を有する第1発光素子と、
それぞれが第2の光を出射する1または複数の第2発光点を含む第2出射端面を有する第2発光素子と、
前記第1発光素子が配置される第1上面、及び、前記第1上面に交わり、前記第1発光素子の前記第1出射端面の側に位置する第1側面を有する第1サブマウントと、
前記第2発光素子が配置される第2上面、及び、前記第2上面に交わり、前記第2発光素子の前記第2出射端面の側に位置する第2側面を有する第2サブマウントと、
実装面を有する基部と、前記実装面の周囲を囲い、上方に延伸する側壁部と、前記実装面よりも上方に位置する上面を有する台部と、を有するパッケージと、を備え、
前記第1サブマウント及び前記第2サブマウントが前記上面に配置され、
前記台部は、前記第1側面及び前記第2側面と同じ側に位置し、前記上面に交わる前側面をさらに有し、
前記上面の法線方向から見る上面視において、前記第1の光の光軸上の光が進む方向を前方とするとき、
前記第1サブマウントの前記第1側面は、前記第2サブマウントの前記第2側面よりも前方に位置し、
前記第1発光素子の前記第1出射端面は、前記第2発光素子の前記第2出射端面よりも前方に位置し、
前記第1サブマウントの前記第1側面の少なくとも一部は、前記台部の前記上面と前記前側面が交わる辺よりも前方にはみ出している、発光装置。
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---|---|---|---|
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- 2022-03-17 JP JP2022042111A patent/JP2022167789A/ja active Pending
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