JP7201929B2 - 光源装置 - Google Patents

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    • H01S5/00Semiconductor lasers
    • H01S5/02Structural details or components not essential to laser action
    • H01S5/026Monolithically integrated components, e.g. waveguides, monitoring photo-detectors, drivers

Description

本開示は光源装置に関する。
複数のレーザダイオードを備える光源装置が様々な用途において開発されている。特許文献1は、レーザアレイ、およびレーザアレイから出射される複数のレーザビームを上方に反射する立ち上げミラーを備える光源装置を開示している。
特開2011-049338号公報
レーザ光の出力を高い精度でモニタすることが可能である光源装置を提供することを目的とする。
本開示の光源装置は、非限定的で例示的な実施形態において、第1レーザダイオードと、第2レーザダイオードと、前記第1レーザダイオードから出射されるレーザ光の一部を反射して一部を透過する第1反射面、前記第2レーザダイオードから出射されるレーザ光の一部を反射して一部を透過する第2反射面、前記第1反射面を透過した光を出射する第1出射面、および、前記第2反射面を透過した光を出射する第2出射面を有するリフレクタと、前記第1出射面から出射される第1光を受ける第1受光素子および前記第2出射面から出射される第2光を受ける第2受光素子を有する光検出器と、前記第1レーザダイオード、前記第2レーザダイオード、前記リフレクタおよび前記光検出器を直接または間接的に支持する基体と、を備え、前記リフレクタは、前記第1反射面を透過した光が前記第2出射面から出射されることを抑制し、かつ、前記第2反射面を透過した光が前記第1出射面から出射されることを抑制する遮光構造を有している。
本開示の例示的な実施形態によれば、レーザ光の出力を高い精度でモニタすることが可能である光源装置を提供することができる。
図1は、本開示の例示的な実施形態に係る光源装置の構成例を模式的に示す斜視図である。 図2は、本開示の例示的な実施形態に係る光源装置のYZ平面に平行な断面図である。 図3は、本開示の例示的な実施形態に係る光源装置の構成例を模式的に示す平面図である。 図4は、リフレクタと光検出器とを分離して示す模式図である。 図5は、リフレクタの変形例による構造例を示す斜視図である。 図6は、リフレクタの変形例による他の構造例を示す斜視図である。 図7Aは、リフレクタの変形例による更なる構造例を示す斜視図である。 図7Bは、リフレクタの変形例による更なる構造例を示す斜視図である。 図8は、本開示の例示的な実施形態に係る、3個のレーザダイオードを備える光源装置の構成例を模式的に示す斜視図である。 図9は、本開示の例示的な実施形態に係る、3個のレーザダイオードを備える光源装置のリフレクタと光検出器とを分離して示す模式図である。 図10は、リフレクタのさらなる構造例を示す斜視図である。 図11は、本開示の例示的な実施形態に係る、4個のレーザダイオードを備える光源装置の構成例を模式的に示す斜視図である。 図12は、本開示の例示的な実施形態に係る光源装置の変形例による構成例を模式的に示す斜視図である。 図13は、本開示の例示的な実施形態に係る光源装置の変形例のYZ平面に平行な断面図である。 図14は、本開示の例示的な実施形態に係る光源装置の変形例のリフレクタと光検出器とを分離して示す模式図である。 図15は、本開示の例示的な実施形態に係る光源装置の他の変形例のリフレクタと光検出器とを分離して示す模式図である。 図16Aは、比較例におけるリフレクタの斜視図である。 図16Bは、比較例における光源装置の斜視図である。 図17は、実施例2におけるリフレクタの斜視図である。 図18Aは、比較例におけるシミュレーション結果を示す図である。 図18Bは、比較例におけるシミュレーション結果を示す図である。 図19Aは、実施例1におけるシミュレーション結果を示す図である。 図19Bは、実施例1におけるシミュレーション結果を示す図である。 図20Aは、実施例2におけるシミュレーション結果を示す図である。 図20Bは、実施例2におけるシミュレーション結果を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を詳細に説明する。以下の実施形態は、例示であり、本開示による光源装置は、以下の実施形態に限られない。例えば、以下の実施形態で示される数値、形状、材料、ステップ、そのステップの順序等は、あくまでも一例であり、技術的に矛盾が生じない限りにおいて種々の改変が可能である。また、以下に説明する様々な態様は、あくまでも例示であり、技術的に矛盾が生じない限りにおいて種々の組み合わせが可能である。
図面が示す構成要素の寸法、形状等は、わかり易さのために誇張されている場合があり、実際の光源装置における寸法、形状および構成要素間の大小関係を反映していない場合がある。また、図面が過度に複雑になることを避けるために、一部の要素の図示を省略することがある。
以下の説明において、実質的に同じ機能を有する構成要素は共通の参照符号で示し、説明を省略することがある。特定の方向または位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」およびそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。しかしながら、それらの用語は、参照した図面における相対的な方向または位置をわかり易さのために用いているに過ぎない。参照した図面における「上」、「下」等の用語による相対的な方向または位置の関係が同一であれば、本開示以外の図面、実際の製品、製造装置等において、参照した図面と同一の配置でなくてもよい。
先ず、図1から図3を参照して、本実施形態に係る光源装置の構成を説明する。図1は、本実施形態に係る光源装置100の構成例を模式的に示す斜視図である。図2は、光源装置100の、図1におけるYZ平面に平行な断面図である。図2において構成要素30a、40aを含む断面が示されている。図3は、本実施形態に係る光源装置100の構成例を模式的に示す平面図である。添付の図面には、参考のため、互いに直交するX軸、Y軸、およびZ軸が示されている。
光源装置100は、基体10と、サブマウント20と、複数のレーザダイオード30と、リフレクタ40と、光検出器50と、キャップ60と、を備える。図1の斜視図において、説明の便宜上、キャップ60の図示は省略されている。図1に示される構成例において、複数のレーザダイオード30は、第1レーザダイオード30aおよび第2レーザダイオード30bを含む。
光源装置100の形状の例は、略直方体である。例えば、光源装置100のX方向におけるサイズは3.0mm~5.0mm程度であり、Z方向におけるサイズは3.0mm~5.0mm程度であり、Y方向における厚さは1.0mm~3.0mm程度であり得る。光源装置100は、第1レーザダイオード30aおよび第2レーザダイオード30bからそれぞれ出射されるレーザ光14の出力をモニタすることが可能であり、例えば、ヘッドマウントディスプレイ(Head Mounted Display:HMD)のような使用者の目に近い位置に表示部を備える表示デバイスに必要とされる小型の光源装置として好適に利用され得る。
基体10は、板状の底部11および枠状の側壁部12を有する。底部11と側壁部12とは一体的に形成されている。底部11は、第1レーザダイオード30a、第2レーザダイオード30b、リフレクタ40および光検出器50を直接または間接的に支持する支持面11aを有する。ただし、底部11と側壁部12とは別部材として形成され得る。その場合において、側壁部12は底部11の支持面11a上に接合される。
側壁部12は、第1レーザダイオード30aと第2レーザダイオード30bとが配置されるサブマウント20、リフレクタ40および光検出器50を囲うように底部11の縁に位置し、それらを収容する空間を規定する。基体10はセラミックを主材料として形成することができる。なお、基体10はセラミックに限られず金属から形成されていてもよい。例えば、セラミックでは窒化アルミニウム、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、炭化ケイ素等を、金属では銅、アルミニウム、鉄、複合物として銅モリブデン、銅-ダイヤモンド複合材料、銅タングステン等を、その他にシリコンや樹脂等を基体の主材料に用いることができる。
サブマウント20は、底部11の支持面11aに接合されている。このような接合は、金属などの無機材料、また有機材料の層を介して実現され得る。ただし、青色または緑色の光を発するレーザダイオードを用いる場合、レーザ光による集塵の影響を考慮すると有機材料の使用は避けることが好ましい。サブマウント20は、第1レーザダイオード30a、第2レーザダイオード30bが配置される実装面20aを有している。第1レーザダイオード30a、第2レーザダイオード30bは、サブマウント20に固定された状態で底部11の支持面11a上に実装されている。
サブマウント20は放熱部材であり、典型的には、直方体の形状を有しているが、これに限定されない。サブマウント20は、レーザダイオードから発生した熱を逃がす役割を果たす。放熱性をより向上させる観点から、サブマウント20は、レーザダイオードよりも熱伝導率の高い材料から形成されることが好ましい。当該材料には、例えば、AlN、SiC、SiNなどのセラミック材料や、Cu、Al、Ag、Fe、Ni、Mo、Cu、W、およびCuMoからなる群から選択される少なくとも1つを含む金属等を用いることができる。
サブマウント20は、レーザダイオードのレーザ光14の出射位置を調整することもできる。後述するリフレクタ40の配置位置との関係から、レーザ光14の出射位置をより上方に設定し、リフレクタ40における光の照射位置を調整することができる。また、サブマウント20は、レーザ光14が基体10に照射されることを抑制し、これにより、レーザ光の出力損失を低減することもできる。
図1または図2に示される例において、複数のレーザダイオード30は第1レーザダイオード30aおよび第2レーザダイオード30bを含むが、これに限定されず3個以上のレーザダイオードを含み得る。第1レーザダイオード30aおよび第2レーザダイオード30bは、例えば0.1mm以上5.0mm以下の間隔でサブマウント20上に配置され得る。ここで、間隔は、隣り合う2個のレーザダイオードのレーザ光14の中心軸間の距離を表す。
レーザダイオード30は、p側電極と、n側電極と、p側半導体層、n側半導体層、およびこれらの層の間に位置する活性層を含む半導体積層構造体(不図示)とを有する。活性層の一方の端面は、レーザ光14を出射する出射端面(または発光領域)30eである。p側電極およびn側電極に電圧を印加して内部に電流を流すことによって、レーザダイオード30の出射端面30eからレーザ光14が出射される。
レーザダイオードには、例えば、青色の光を放射するレーザダイオード、緑色の光を放射するレーザダイオード、または、赤色の光を放射するレーザダイオードなどを採用することができる。また、これら以外の光、例えば近赤外線や紫外線を放射するレーザダイオードを採用してもよい。複数のレーザダイオード30のそれぞれが、同一の発光ピーク波長を有するレーザ光を放射するようにしてもよく、それぞれが、異なる発光ピーク波長を有するレーザ光を放射するようにしてもよい。
本実施形態において、第1レーザダイオード30aの発光ピーク波長は、第2レーザダイオード30bの発光ピーク波長とは異なる。第1レーザダイオード30a、第2レーザダイオード30bは、赤、緑、青色のレーザダイオードの中から選択される2つの組み合わせであり得る。例えば、第1レーザダイオード30aは青色の光を放射するレーザダイオードであり、第2レーザダイオード30bは緑色の光を放射するレーザダイオードである。
本明細書において、青色の光は、発光ピーク波長が420nm~494nmの範囲内にある光である。緑色の光は、発光ピーク波長が495nm~570nmの範囲内にある光である。赤色の光は、発光ピーク波長が605nm~750nmの範囲内にある光である。
青色の光を発するレーザダイオード、または、緑色の光を発するレーザダイオードとして、例えば、窒化物半導体を含むレーザダイオードが挙げられる。窒化物半導体としては、例えば、GaN、InGaN、およびAlGaNを用いることができる。赤色の光を発するレーザダイオードとして、InAlGaP系やGaInP系、GaAs系やAlGaAs系の半導体を含むもの等が挙げられる。
レーザダイオード30から放射されるレーザ光14は、拡がりを有し、レーザ光14の出射端面30eに平行な面において楕円形状のファーフィールドパターン(以下「FFP」という。)を形成する。FFPは、出射端面30eから離れた位置におけるレーザ光14の光強度分布によって規定される。この強度分布はガウシアン分布で近似することができる。この光強度分布において、ピーク強度値に対して1/e以上の強度を有する部分をビーム断面と呼んでもよい。
本実施形態において、レーザダイオード30は、レーザ光14を出射する端面を有する端面出射型であるが、面発光型(VCSEL)であってもよい。レーザ光14は、不図示のレンズを含む光学系によって、コリメートまたは収束され得る。そのような光学系は、光源装置100の内部または外部に設けられ得る。
リフレクタ40は、複数のレーザダイオードから出射されるレーザ光をそれぞれ上方に反射する立ち上げミラーである。リフレクタ40は底部11の支持面11a上に固定されている。リフレクタ40は、反射面40rおよび反射面40rと反対側に位置する出射面40sを有する。反射面40rは、第1レーザダイオード30aおよび第2レーザダイオード30bからそれぞれ出射されるレーザ光14の一部を光源装置100のキャップ60側に反射し、一部を透過する。出射面40sは反射面40rを透過した光を出射する。反射面40rはリフレクタ40の傾斜面であり、反射面40rと底部11の支持面11aとがなす角度は例えば45度である。リフレクタ40のうち、その外形を形成する部分は、母材として、例えばガラスまたは金属から形成され得る。耐熱性・耐光性を考慮すると、母材は熱に強く、かつ、使用するレーザダイオードの波長に対して高い透過率を有する材料であることが望ましく、例えば、石英もしくはBK7(硼珪酸ガラス)、無アルカリガラス、アルカリガラスなどのガラス、薄膜Al、薄膜Agなどの金属、またはSiを含み得る。リフレクタ40の詳細な構造・機能は後述する。
本実施形態において、光検出器50は基体10の支持面11aに直接または間接的に支持され、リフレクタ40を基準として、レーザダイオードと反対側の位置に配置されている。光検出器50は、第1レーザダイオード30aから出射されるレーザ光14aの出力、および、第2レーザダイオード30bから出射されるレーザ光14bの出力をモニタする。光検出器50は、第1レーザダイオード30aから出射されるレーザ光14aの一部をモニタ光として受ける第1受光素子と、第2レーザダイオード30bから出射されるレーザ光14bの一部をモニタ光として受ける第2受光素子とを有する。受光素子の例は、フォトダイオードなどの光電変換素子である。光検出器50の動作については、後述する。
キャップ60は板状の部材であり、基体10の上端面12aに固定されている。より詳細には、基体10の上端面12aが、キャップ60の主面60bに接合されている。キャップ60は、第1レーザダイオード30a、第2レーザダイオード30bを、基体10の側壁部12によって規定される空間内に気密に封止する。気密封止することにより、レーザ光による集塵の影響を抑制することができる。ただし、気密封止することは必須ではない。
キャップ60は、リフレクタ40で上方に反射されたレーザ光14を透過する透光部61を有する。キャップ60において透光部61は、レーザ光14を横切る位置に配置されている。キャップ60のうちの少なくとも透光部61は、例えばガラスまたは透明セラミック材料から形成され得る。ガラスはサファイアや蛍光体を含有していてもよい。キャップ60の透光部61以外の部分は、ガラス、またはガラスとは異なる材料、例えば基体10と同じ材料から形成され得る。透光部61以外の部分の表面は遮光膜で覆われていてもよい。また、透光部61は反射防止膜で覆われていてもよい。
図4を参照して、リフレクタ40および光検出器50の機能・構造を詳細に説明する。
図4は、リフレクタ40と光検出器50とを分離して示す模式図である。リフレクタ40は、レーザダイオードごとに区分けされた複数の部分を有する。本実施形態におけるリフレクタ40は、第1部分40aおよび第2部分40bを有する。反射面40rは第1反射面45rおよび第2反射面46rを含み、出射面40sは第1出射面45sおよび第2出射面46sを含む。第1部分40aは、第1反射面45rおよび第1出射面45sによって規定されるリフレクタ40の一部であり、第2部分40bは、第2反射面46rおよび第2出射面46sによって規定されるリフレクタ40の一部である。
第1反射面45rは第1レーザダイオード30aから出射されるレーザ光14aの一部を反射して一部を透過し、第2反射面46rは第2レーザダイオード30bから出射されるレーザ光14bの一部を反射して一部を透過する。第1出射面45sは第1反射面45rを透過した光を出射し、第2出射面46sは第2反射面46rを透過した光を出射する。換言すると、第1出射面45sは第1レーザダイオード30aのモニタ光を出射し、第2出射面46sは第2レーザダイオード30bのモニタ光を出射する。各反射面の反射率については、後で詳しく説明する。
リフレクタ40の第1出射面45sおよび第2出射面46sが、光検出器50の第1受光素子51aの受光面51tおよび第2受光素子51bの受光面51uにそれぞれ対向するように光検出器50はリフレクタ40の背面側、つまり出射面40s側に配置されている。受光面51tおよび受光面51uが、第1出射面45sおよび第2出射面46sにそれぞれ接するようにリフレクタ40の出射面40s側に光検出器50を配置することが好ましい。
第1受光素子51aは第1出射面45sから出射される光を受け、第2受光素子51bは第2出射面46sから出射される光を受ける。上述したように、出射端面から離れた位置におけるレーザ光14の光強度分布はガウシアン分布であるので、この分布においてピーク強度を示す部分の光は安定している。したがって、リフレクタ40を基準としてレーザダイオードと反対側の位置に光検出器50を配置することで、レーザ光の中心部分の光をモニタすることが可能となり、その結果、モニタ光の精度が向上し得る。
リフレクタ40は、第1反射面45rを透過した光が第2出射面46sから出射されることを抑制し、かつ、第2反射面46rを透過した光が第1出射面45sから出射されることを抑制する遮光構造を有している。遮光構造として種々の構造を採用することができる。以下、代表的な構造例の幾つかを説明する。
リフレクタ40は、第1部分40aと第2部分40bとの間に設けられた遮光部43を遮光構造として有する。図4に示される例において、リフレクタ40はプレート42上に配置されている。リフレクタ40はプレート42と一体的に形成されていてもよいし、プレート42とは別部材であってもよい。ただし、プレート42は必須ではない。遮光部43は第1部分40aと第2部分40bとの間にスリット状に形成されている。遮光部43はYZ平面に平行な面に沿って延びる溝である。この溝によって、第1部分40aと第2部分40bとの間に空気層が介在している。より詳しく説明すると、遮光部43は、リフレクタ40の上面40p、反射面40rおよび出射面40sに切れ込みを入れることによって形成される。スリット幅は、例えば0.02mm~0.5mm程度であり、好ましくは30μmである。例えば、レーザダイシングまたはブレードダイシングなどの切削加工によってリフレクタ40にスリット状の溝を形成することにより、第1部分40a、第2部分40b、および、それらの間に遮光部43を比較的容易に形成することができる。また、切削加工することによって遮光部43の表面を粗面にすることができる。光がその粗面で散乱されるので、第1部分40aおよび第2部分40bの一方から他方に進入することが抑制される。この抑制についてはこの後で詳しく説明する。
図3において、第1レーザダイオード30aおよび第2レーザダイオード30bからそれぞれ放射されるレーザ光14がリフレクタ40の内部を透過する様子が示されている。先ず、リフレクタ40が遮光構造を有しない場合を考える。上述したとおり、レーザダイオードから放射されるレーザ光は拡がりを有しているために、第1反射面45rを透過した光はリフレクタ40の内部を透過して、第2出射面46sに達し得る。その結果、1反射面45rを透過した光の一部は、第2出射面46sから出射される。これと同様に、第2反射面46rを透過した光はリフレクタ40の内部を透過して、第1出射面45sに達し得る。その結果、第2反射面46rを透過した光の一部は、第1出射面45sから出射される。このように、第1出射面45sから出射される第1レーザダイオード30aのモニタ光に、第2レーザダイオード30bから出射されるレーザ光の一部が混在し、第2出射面46sから出射される第2レーザダイオード30bのモニタ光に、第1レーザダイオード30aから出射されるレーザ光の一部が混在し得る。隣り合う2個のレーザダイオードの間隔が極めて狭く(例えば1.0mm以下)なると、このような混在が生じ易くなる。
本実施形態によれば、図3に示されるようにリフレクタ40に遮光部43を設けることによって、第1反射面45rを透過して第2出射面46sに向かう光の大部分は遮光部43の表面(例えば空気層との界面)で反射される。仮に、一部の光がその表面を透過したとしても、第2出射面46sに達するまでに散乱または減衰される。そのため、第1部分40aから第2部分40bへの光の進入が抑制される。これと同様に、第2反射面46rを透過して第1出射面45sに向かう光の大部分は遮光部43の表面で反射される。そのため、第2部分40bから第1部分40aへの光の進入が抑制される。その結果、第1レーザダイオード30aのモニタ光に、第2レーザダイオード30bから出射されるレーザ光の一部が混在することが抑制され、第2レーザダイオード30bのモニタ光に、第1レーザダイオード30aから出射されるレーザ光の一部が混在することが抑制される。したがって、第1受光素子51aおよび第2受光素子51bは、第1レーザダイオード30aおよび第2レーザダイオード30bのモニタ光をそれぞれ高い精度で検出することが可能となる。
遮光部43の表面に遮光膜が形成されていてもよい。例えば、厚さ100nm程度の金属膜をスリットの表面にスパッタリングで成膜することができる。または、遮光部43の一部または全部は遮光材料で充填され得る。あるいは、遮光性を有する金属プレートなどが遮光部43に挿入され得る。遮光膜または遮光部材をさらに採用することで、遮光部43の遮光構造としての機能がより一層発揮され得る。その結果、第1受光素子51aおよび第2受光素子51bは、第1レーザダイオード30aおよび第2レーザダイオード30bのモニタ光をそれぞれ一層高い精度で検出することが可能となる。
遮光部43は、リフレクタ40の一部に切れ込みを入れることによって形成することが可能である。遮光部43は、リフレクタ40の上面40p、下面40q、反射面40r、および出射面40sの少なくとも1つに形成された凹部であり得る。この凹部の例はスリット状または切り欠き状の溝である。図5、図6、図7Aおよび図7Bにおいて、リフレクタ40の変形例による構造が示されている。
図5に示される構造例において、遮光部43は、リフレクタ40_1の上面40p、下面40qおよび反射面40rに切れ込みを入れることによってスリット状に形成された溝である。この溝は出射面40sの近くにまで達する比較的深い溝である。図6に示される構造例において、遮光部43は、リフレクタ40_2の下面40q、反射面40rおよび出射面40sに切れ込みを入れることによってスリット状に形成された溝である。この溝は上面40pの近くにまで達する比較的深い溝である。
図7Aに示される構造例において、遮光部43は、リフレクタ40_3の上面40p、下面40qおよび出射面40sに切れ込みを入れることによってスリット状に形成された溝である。この溝は、上面40pと反射面40rとの境界の近くにまで達する比較的深い溝である。または、凹部は、スリット状に形成された比較的深い溝である必要はなく、切り欠き加工によって形成される比較的浅い溝であり得る。図7Bにおいて、溝よりも浅い切れ込みを入れて形成されるリフレクタ40_4の構造例が示されている。遮光部43は、リフレクタ40_4の上面40p、下面40qおよび出射面40sに切れ込みを入れることによって形成された比較的浅い溝である。図3を参照して説明したとおり、レーザダイオードから放射されるレーザ光は拡がりを有しているために、少なくともリフレクタ40_4の出射面40s側に切れ込みを設けることにより遮光構造の機能が発揮される。図5から図7Bに示される構成例においても、遮光部43の表面に遮光膜が形成されていてもよいし、遮光部43は遮光材料で充填されていてもよい。
第1反射面45rおよび第2反射面46rに、入射光の一部を反射し一部を透過する光反射制御膜が形成され得る。光反射制御膜は、例えば、Ag、Alなどの薄膜金属から形成され得る。または、光反射制御膜は、Ta/SiO、TiO/SiO、Nb/SiOなどから形成された誘電体多層膜であり得る。利用するレーザダイオードの出力に基づいて、光反射制御膜の光反射率を調整できる。
第1反射面45rおよび第2反射面46rのぞれぞれの光反射率は、反射させる光のピーク波長に対して、例えば90%以上99%以下とすることが好ましい。換言すると、第1反射面45rおよび第2反射面46rのぞれぞれの光透過率は、例えば1%以上10%以下とすることが好ましい。
光反射制御膜の膜厚や材料を変えることによって、反射面の光反射率を制御することが可能となる。これは、モニタ光の光量を制御できることを意味する。例えば、平均出力500mWのレーザダイオードを利用する場合、光反射制御膜の光反射率を1%に設定することで、5mW以下のモニタ光が得られる。または、平均出力100mWのレーザダイオードを利用する場合、光反射制御膜の光反射率を5%に設定することで、5mW以下のモニタ光が得られる。このように、光反射制御膜の光反射率を調整することによって、任意の出力のレーザ光に対し、所望の出力のモニタ光を得ることが可能となる。また、リフレクタ40の内部を透過する光の光量を抑えることにより、外部に出力される光の利用効率の低下を抑制することができ、その結果、モニタ光を高い精度で検出しつつ、かつ、高出力を維持することができる。
本実施形態によれば、ピーク波長が異なる少なくとも2個のレーザダイオードを1パッケージに実装することによって、各色のレーザダイオードパッケージを個別に使用してRGBの光源装置を実現する場合に比べ、光源装置を小型化することができる。例えば、赤色の光を放射するレーザダイオードと緑色の光を放射するレーザダイオードとを1パッケージに実装したものと、青色の光を放射するレーザダイオードパッケージとを組み合わせることより、RGBの光源装置が実現される。
図8から図11を参照して、3個以上のレーザダイオードを備える光源装置の構成例を説明する。
図8は、本実施形態に係る光源装置101の斜視図である。図9は、光源装置101が備える、リフレクタ40_5と光検出器50とを分離して示す模式図である。光源装置101は、サブマウント20上に配置された3個のレーザダイオード30a、30bおよび30cを備えている点で、上述した光源装置100とは異なる。以下、その差異点を説明し、光源装置100と共通する部分の説明は省略する。
図8に示される例において、複数のレーザダイオードは、第1レーザダイオード30a、第2レーザダイオード30bおよび第3レーザダイオード30cを含む。例えば、第1レーザダイオード30aは青色の光を放射するレーザダイオードである。第2レーザダイオード30bは緑色の光を放射するレーザダイオードである。第3レーザダイオード30cは赤色の光を放射するレーザダイオードである。レーザダイオードの配置は上記の例に限られず、例えば、赤色の光を放射する第1レーザダイオード30aと緑色の光を放射する第3レーザダイオード30cとの間に青色の光を放射する第2レーザダイオード30bを配置してもよい。
リフレクタ40_5は、第3レーザダイオード30cから出射されるレーザ光の一部を反射して一部を透過する第3反射面47r、および、第3反射面47rを透過した光を出射する第3出射面47sをさらに有する。光検出器50は、第3出射面47sから出射される光を受ける第3受光素子51cをさらに有する。第3出射面47sは光検出器50の第3受光素子51cの受光面51vに対向している。
リフレクタ40_5は、第1部分40a、第2部分40bおよび第3部分40cを有する。第3部分40cは、第3反射面47rおよび第3出射面47sによって規定されるリフレクタ40_5の一部である。第1部分40aと第2部分40bとの間に遮光部43aが設けられており、第2部分40bと第3部分40cとの間に遮光部43bが設けられている。つまり、光源装置101は隣り合う2つの部分の間に遮光構造を有している。第2部分40bと第3部分40cとの間に位置する遮光部43bは、第2反射面46rを透過した光が第3出射面47sから出射されることを抑制し、かつ、第3反射面47rを透過した光が第2出射面46sから出射されることを抑制する。
本実施形態によれば、例えばRGBの三原色のレーザダイオードを実装した小型の光源装置が提供される。
図10においてリフレクタ40_6のさらなる構造例が示されている。リフレクタ40_6において、第2部分40bと第3部分40cとの間には遮光部43bが設けられているが、第1部分40aと第2部分40bとの間には遮光構造が設けられていない。例えば、RGBのうち、ピーク波長の間隔が最も離れている青色レーザダイオードと赤色レーザダイオードの組み合わせであれば、受光素子の受光波長の間隔も離れているため、リフレクタ40_6におけるそれらの対応した2つの部分の間に遮光構造はなくてもよい。また、同一のピーク波長を有するレーザダイオードの組み合わせでも、個別にレーザ光の出力をモニタする必要がなければ、対応した2つの部分の間に遮光構造はなくてもよい。
図11は、4個のレーザダイオードを備える光源装置102の斜視図である。
本実施形態において、サブマウント20上に配置されるレーザダイオードの個数は、2個または3個に限定されず、4個または5個以上であり得る。図11に示される構成例において、複数のレーザダイオード30は、第1レーザダイオード30a、第2レーザダイオード30b、第3レーザダイオード30cおよび第4レーザダイオード30dを含む。各レーザダイオードから放射されるレーザ光のピーク波長は任意であり得る。例えば、第1レーザダイオード30aは青色の光を放射するレーザダイオードである。第2レーザダイオード30bは緑色の光を放射するレーザダイオードである。第3レーザダイオード30cは赤色の光を放射するレーザダイオードである。第4レーザダイオード30dは赤外線を放射するレーザダイオードである。図示はされないが、1つのパッケージに5個以上のレーザダイオードを実装することによって、より高出力の光源装置が得られる。
リフレクタ40_7は第1部分40a、第2部分40b、第3部分40cおよび第4部分40dを含む。光検出器50は、第1レーザダイオード30a、第2レーザダイオード30b、第3レーザダイオード30cおよび第4レーザダイオード30dのモニタ光をそれぞれ受ける第1受光素子、第2受光素子、第3受光素子および第4受光素子を有する。リフレクタ40_7において第1部分40aと第2部分40bとの間に遮光部43aが設けられ、第2部分40bと第3部分40cとの間に遮光部43bが設けられ、第3部分40cと第4部分40dとの間に遮光部43cが設けられている。
図12から図15を参照して、本実施形態に係る光源装置100の変形例の構成を説明する。図12は、本実施形態に係る光源装置100の変形例の構成例を模式的に示す斜視図である。図13は、光源装置100の変形例の、図12におけるYZ平面に平行な断面図である。図13において構成要素30a、40aを含む断面が示されている。図14はリフレクタ40_5と光検出器50とを分離して示す模式図である。
本実施形態に係る光源装置100の変形例である光源装置103は、基体10とリフレクタ40_5との間に光検出器50が配置されている点で、上記の光源装置101とは異なる。以下、その差異点を主に説明し、光源装置101と共通する部分の説明は省略する。
図12に示される構成例において、複数のレーザダイオード30は第1レーザダイオード30a、第2レーザダイオード30bおよび第3レーザダイオード30cを含み、リフレクタ40_5は第1部分40a、第2部分40bおよび第3部分40cを含む。光検出器50は第1受光素子51a、第2受光素子51bおよび第3受光素子51cを有する。リフレクタ40_5において第1部分40aと第2部分40bとの間に遮光部43aが設けられ、第2部分40bと第3部分40cとの間に遮光部43bが設けられている。光検出器50は基体10の支持面11aに固定されており、リフレクタ40_5は光検出器50の上方に配置されている。すなわち、Y方向において光検出器50は基体10とリフレクタ40_5との間に位置している。
本変形例において、リフレクタ40_5の出射面40sは、光検出器50の受光面に対向する、リフレクタ40_5の下面40qに位置している。リフレクタ40_5の第1出射面45sは光検出器50の第1受光素子51aの受光面51tに対向している。第2出射面46sは光検出器50の第2受光素子51bの受光面51uに対向している。第3出射面47sは光検出器50の第3受光素子51cの受光面51vに対向している。リフレクタ40_5の第1反射面45rを透過し、リフレクタ40_5の下面40qに達する光がモニタ光として第1出射面45sから出射される。これと同様に、リフレクタ40_5の第2反射面46r、第3反射面47rを透過し、リフレクタ40_5の下面40qに達する光が、それぞれ、第2出射面46s、第3出射面47sからモニタ光として出射される。また、リフレクタ40_5の背面40wを出射面40sに対して傾斜させてもよい。傾斜させた背面40wで反射した光は、光検出器50の受光面に向けて反射されやすくなる。その結果、レーザダイオードへの戻り光が低減され得る。
本変形例によれば、第1受光素子51a、第2受光素子51bおよび第3受光素子51cは、第1レーザダイオード30a、第2レーザダイオード30bおよび第3レーザダイオード30cのモニタ光をそれぞれ高い精度で検出することが可能となる。さらに、光検出器50をリフレクタ40_5の背面側に配置する場合と比べ、基体10に固定された光検出器50の上方にリフレクタ40_5を配置することにより、光源装置103のZ方向におけるサイズを小さくすることができる。
図15はリフレクタ40_8と光検出器50とを分離して示す模式図である。リフレクタ40_8は、第1部分40a、第2部分40b、第3部分40c、2つの遮光部43aおよび43bを有する。図15に示されるリフレクタ40_8の構造例において、2つの遮光部43a、43bは、それぞれ、リフレクタ40_8の下面40q、反射面40rおよび出射面40sに切れ込みを入れることによってスリット状に形成された溝である。この溝は上面40pの近くにまで達する比較的深い溝である。このようなリフレクタ構造を採用した場合においても、第1レーザダイオード30a、第2レーザダイオード30bおよび第3レーザダイオード30cのモニタ光をそれぞれ高い精度で検出することが可能となり、さらに、光源装置103のZ方向におけるサイズを小さくすることができる。
本実施形態に係るリフレクタが有する遮光構造の効果を光学シミュレータを用いて検証した。後述する、比較例および実施例に係るリフレクタ構造をRGBの三原色のレーザダイオードを実装した光源装置に適用した場合、隣り合う2個のレーザダイオードの一方のモニタ光に、他方から出射されるレーザ光の一部がどの程度混在するかを検証した。
[比較例]
図16Aにおいて、比較例におけるリフレクタ99の構造が示されている。リフレクタ99は遮光構造(つまり、遮光部)を有していない。図16Bに示されるように、3つの受光面を含む光検出器50がリフレクタ99の背面側に配置されている。比較例における光源装置110は、図8に示される光源装置101においてリフレクタ99を上記のリフレクタ99に置換したものに対応する。緑色のレーザダイオード30bの両隣に青色のレーザダイオード30aおよび赤色のレーザダイオード30cがサブマウント20上に配置されている。光検出器50の3つの受光面は、それぞれ、3つのレーザダイオード30a、30bおよび30cから出射されるレーザ光のモニタ光を受ける。
[実施例1]
実施例1における光源装置は、図8に例示される光源装置101である。実施例1におけるリフレクタは、図9に例示されるリフレクタ40_5であり、第1部分40a、第2部分40b、第3部分40c、2つの遮光部43aおよび43bを有する。隣り合う2つの部分の間に遮光部43a、43bがそれぞれ設けられている。これらの遮光部は、リフレクタの上面40p、反射面40rおよび出射面40sに切れ込みを入れることによってスリット状に形成された比較的に深い溝である。
[実施例2]
実施例2における光源装置は、図8に例示される光源装置101においてリフレクタ40_5を、図17に示されるリフレクタ40_9に置換したものに対応する。実施例2におけるリフレクタ40_9は、実施例1と同様に、第1部分40a、第2部分40b、第3部分40c、2つの遮光部43aおよび43bを有する。これらの遮光部は、リフレクタの上面40p、下面40qおよび出射面40sに切れ込みを入れることによってスリット状に形成された比較的に深い溝である。
比較例および実施例の本シミュレーションにおいて、2つの条件下で、光検出器の3つの受光面のうちの、緑色のレーザダイオードのモニタ光を受ける受光面に入射する光のインコヒーレント放射照度[W/cm](以下、単に「放射照度」と表記する。)およびパワー[W]をシミュレーションした。放射照度のシミュレーション対象である受光面(以下、受光面Tと表記する。)は、図9に例示される受光面51uに相当する。第1条件下では、赤色のレーザダイオードと青色のレーザダイオードとを発光させ、それらの2つのレーザダイオードに挟まれた緑色のレーザダイオードを発光させない。第2条件下では、赤色のレーザダイオードと青色のレーザダイオードとを発光させず、緑色のレーザダイオードだけを発光させる。
図18Aにおいて、第1条件下における比較例によるシミュレーション結果が示され、図18Bにおいて、第2条件下における比較例によるシミュレーション結果が示されている。シミュレーション結果の放射照度を示す図において、横軸は受光面TのX座標を示し、縦軸は受光面TのY座標を示す。受光面TのX座標、Y座標の座標軸は、それぞれ、図面における直交する3軸のうちのX軸、Y軸に一致する。受光面TのX軸方向における幅mに対するY軸方向における長さnの比率(n/m)は、概ね3.6である。
第1条件下で測定された、受光面Tに入射する光の総パワーAは、1.72×10-2Wであった。総パワーは放射束を意味し、放射照度を受光面の面積で積分した値である。一方で、第2条件下で測定された、受光面Tに入射する光の総パワーBは、8.16×10-1Wであった。ここで、総パワーA/総パワーBの比率は、緑色のレーザダイオードのモニタ光を検出するための、受光面Tを有する受光素子のノイズレベルを表す。このノイズは、緑色のレーザダイオードに隣り合う青色および赤色のレーザダイオードからそれぞれ出射されるレーザ光の一部が受光面Tに到達することに起因して生じる。比較例では、総パワーA/総パワーBの比率は、2.08%であった。
受光素子が、光の強度に応じて例えば8ビットの受光信号(デジタル信号)を出力する場合、1階調当たりの信号レベルの割合は0.39(1/256)%となる。比較例において、総パワーA/総パワーBの比率2.08%は、1階調当たりの割合0.39%に対して5倍程大きい。換言すると、ノイズレベルが、1階調当たりの信号レベルよりも遙かに大きい。結果として、緑色のレーザダイオードのモニタ光を検出する受光素子はそのモニタ光の検出精度が低くなる。この理由は、青色のレーザ光の一部および赤色のレーザ光の一部が受光面Tに達し、受光信号のノイズ成分となるためである。
図19Aにおいて、第1条件下における実施例1によるシミュレーション結果が示され、図19Bにおいて、第2条件下における実施例1によるシミュレーション結果が示されている。第1条件下で測定された、受光面Tに入射する光の総パワーAは、1.68×10-3Wであった。一方で、第2条件下で測定された、受光面Tに入射する光の総パワーBは、8.15×10-1Wであった。総パワーA/総パワーBの比率は0.21%となった。総パワーA/総パワーBの比率0.21%は、1階調当たりの割合0.39%よりも小さい値である。すわなち、ノイズレベルが、1階調当たりの信号レベル以下に抑えられていることが分かる。ノイズレベルは、比較例におけるノイズレベルよりも1桁程小さくなった。この理由は、青色のレーザ光の一部および赤色のレーザ光の一部が受光面Tに到達することが遮光部によって抑制され、結果として、緑色のモニタ光の受光信号のノイズ成分が低下したためである。
図20Aにおいて、第1条件下における実施例2によるシミュレーション結果が示され、図20Bにおいて、第2条件下における実施例2によるシミュレーション結果が示されている。第1条件下で測定された、受光面Tに入射する光の総パワーAは、2.68×10-4Wであった。一方で、第2条件下で測定された、受光面Tに入射する光の総パワーBは、8.17×10-1Wであった。総パワーA/総パワーBの比率は、0.03%となった。総パワーA/総パワーBの比率0.03%は、実施例1における比率0.21%よりもさらに1桁程小さく、1階調当たりの信号レベルは、ノイズレベルよりも十数倍程大きくなった。実施例2によれば、ノイズレベルが、1階調当たりの信号レベル以下に大幅に抑えられていることが分かる。この理由は、リフレクタ40_9の遮光部により、青色のレーザ光の一部および赤色のレーザ光の一部が受光面Tに到達することが効果的に抑制されるためである。結果として、緑色のモニタ光の受光信号のノイズ成分が大幅に減少し、緑色のモニタ光を高精度に検出することが可能となる。特に、隣り合う2個のレーザダイオードの間隔が極めて狭い場合(例えば1.0mm以下である場合)など、レーザ光の混在を抑制する観点から、リフレクタ40_9の遮光構造を採用することは大変有利である。
本開示の光源装置は、レーザ光の出力を高い精度でモニタすることができ、また小型化に適しているため、ヘッドマウントディスプレイなどの小型光源として好適に利用され得る。
10・・・基体、20・・・サブマウント、30a・・・第1レーザダイオード、30b・・・第2レーザダイオード、40、40_1、40_2、40_3、40_4、40_5、40_6、40_7、40_8、40_9、99・・・リフレクタ、40a・・・第1部分、40b・・・第2部分、50・・・光検出器、51a・・・第1受光素子、51b・・・第2受光素子、60・・・キャップ、100、101、102、103・・・光源装置

Claims (10)

  1. 第1レーザダイオードと、
    第2レーザダイオードと、
    前記第1レーザダイオードから出射されるレーザ光の一部を反射して一部を透過する第1反射面、前記第2レーザダイオードから出射されるレーザ光の一部を反射して一部を透過する第2反射面、前記第1反射面を透過した光を出射する第1出射面、および、前記第2反射面を透過した光を出射する第2出射面を有するリフレクタと、
    前記第1出射面から出射される第1光を受ける第1受光素子および前記第2出射面から出射される第2光を受ける第2受光素子を有する光検出器と、
    前記第1レーザダイオード、前記第2レーザダイオード、前記リフレクタおよび前記光検出器を直接または間接的に支持する基体と、
    を備え、
    前記リフレクタは、前記第1反射面および前記第1出射面によって規定される第1部分と、前記第2反射面および前記第2出射面によって規定される第2部分との間に設けられ、前記第1反射面を透過した光が前記第2出射面から出射されることを抑制し、かつ、前記第2反射面を透過した光が前記第1出射面から出射されることを抑制する遮光部を有しており、
    前記遮光部は、前記第1部分と前記第2部分との間にスリット状に形成されている、光源装置。
  2. 第1レーザダイオードと、
    第2レーザダイオードと、
    前記第1レーザダイオードから出射されるレーザ光の一部を反射して一部を透過する第1反射面、前記第2レーザダイオードから出射されるレーザ光の一部を反射して一部を透過する第2反射面、前記第1反射面を透過した光を出射する第1出射面、および、前記第2反射面を透過した光を出射する第2出射面を有するリフレクタと、
    前記第1出射面から出射される第1光を受ける第1受光素子および前記第2出射面から出射される第2光を受ける第2受光素子を有する光検出器と、
    前記第1レーザダイオード、前記第2レーザダイオード、前記リフレクタおよび前記光検出器を直接または間接的に支持する基体と、
    を備え、
    前記リフレクタは、前記第1反射面および前記第1出射面によって規定される第1部分と、前記第2反射面および前記第2出射面によって規定される第2部分との間に設けられ、前記第1反射面を透過した光が前記第2出射面から出射されることを抑制し、かつ、前記第2反射面を透過した光が前記第1出射面から出射されることを抑制する遮光部を有しており、
    前記遮光部は、前記リフレクタの上面、下面、前記第1反射面、前記第2反射面、前記第1出射面および前記第2出射面の少なくとも1つに形成された凹部である、光源装置。
  3. 前記遮光部の表面に遮光膜が形成されている、請求項1または2に記載の光源装置。
  4. 前記遮光部は遮光材料で充填されている、請求項1または2に記載の光源装置。
  5. 前記第1反射面および前記第2反射面に、入射光の一部を反射し一部を透過する光反射制御膜が形成されている、請求項1からのいずれかに記載の光源装置。
  6. 前記光検出器は、前記リフレクタを基準として、前記第1レーザダイオードおよび前記第2レーザダイオードと反対側の位置に配置され、
    前記リフレクタの前記第1出射面および前記第2出射面は、前記第1受光素子の受光面および前記第2受光素子の受光面にそれぞれ対向している、請求項1からのいずれかに記載の光源装置。
  7. 前記光検出器は前記基体の上面に支持され、
    前記リフレクタは、前記光検出器の上方に配置されており、
    前記リフレクタの前記第1出射面および前記第2出射面は、前記第1受光素子の受光面および前記第2受光素子の受光面にそれぞれ対向している、請求項1からのいずれかに記載の光源装置。
  8. 前記第1レーザダイオードの発光ピーク波長は、前記第2レーザダイオードの発光ピーク波長とは異なる、請求項1からのいずれかに記載の光源装置。
  9. 第3レーザダイオードをさらに備え、
    前記リフレクタは、前記第3レーザダイオードから出射されるレーザ光の一部を反射して一部を透過する第3反射面、および、前記第3反射面を透過した光を出射する第3出射面をさらに有し、
    前記光検出器は、前記第3出射面から出射される第3光を受ける第3受光素子をさらに有しており、
    前記リフレクタは、前記第2反射面を透過した光が前記第3出射面から出射されることを抑制し、かつ、前記第3反射面を透過した光が前記第2出射面から出射されることを抑制する他の遮光部を有している、請求項1または2に記載の光源装置。
  10. 前記リフレクタは、前記第3反射面および前記第3出射面によって規定される第3部分を有し、
    前記他の遮光部は、前記第2部分と前記第3部分との間に設けられ、請求項に記載の光源装置。
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