JP2022112414A - 基板装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板に実装されたコネクタ同士を容易に嵌合することができる基板装置を提供する。【解決手段】基板装置1において、ベース基板10には、穴部である第1のガイド部10cが第1の主面10a上に形成されている。スロット基板20には、第1のガイド部10cと嵌合する第2のガイド部20cが側面20b上に形成されている。コネクタ11は、第1のガイド部10cを基準としてベース基板10に実装されており、コネクタ21は、第2のガイド部20cを基準としてスロット基板20に実装されている。第1のガイド部10cと第2のガイド部20cとが互いに嵌合すると、コネクタ11とコネクタ21とが、互いに嵌合する。【選択図】図6
Description
本開示は、基板装置に関する。
筐体内に設けられたスロットにスロット基板を差し込んで、バックボードとなるベース基板とコネクタ接続するスロットイン構造の基板装置が知られている。例えば、特許文献1、2には、スロット基板側に凸状のガイド部品を設けるとともにバックボード側に第1のガイド部を設け、ガイド部品をガイド孔に差し込むことで両コネクタを容易に嵌合することができる基板装置が開示されている。
上述の基板装置では、スロット基板側のコネクタ及びバックボード側のコネクタの基板上の取り付け位置は、設計上の位置からずれる場合がある。同様に、ガイド部品についても、組み立て時に設計上の位置に対してずれる場合がある。ガイド部品の取り付け位置の位置ずれが大きい場合には、両コネクタを嵌合させるのが困難になる。両コネクタの良好な嵌合を実現するためには、基板に実装される両コネクタの実装位置の位置公差及びガイド部品の取り付け位置の位置公差を厳格なものにする必要がある。
本開示は、上記実情の下になされたものであり、部品の取り付け位置の位置公差を厳格なものとすることなく、基板に実装されたコネクタ同士を容易に嵌合することができる基板装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示に係る基板装置において、第1の基板には、穴部又は凸部である第1のガイド部が主面上に形成されており、第2の基板には、第1のガイド部と嵌合する第2のガイド部が側面上に形成されている。第1のコネクタは、第1のガイド部を基準として第1の基板に実装されており、第2のコネクタは、第2のガイド部を基準として第2の基板に実装されている。第1のガイド部と第2のガイド部とが互いに嵌合すると、第1のコネクタと第2のコネクタとが、互いに嵌合する。
本開示の構成によれば、第1、第2の基板自体に形成された第1、第2のガイド部を基準に、第1,第2のコネクタが実装されているので、部品の取り付け位置の位置公差を厳格なものとすることなく、基板に実装されたコネクタ同士を容易に嵌合することができる。
本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図中、同一又は同等の部分には同一の符号を付す。各図では、x軸、y軸、z軸から成る3軸直交座標系を規定している。水平面をxy面とし、上下方向をz軸方向とする。以下では、この座標系を参照して説明を行う。
実施の形態1.
図1に示すように、基板装置1は、直方体状の筐体である外箱2を備える。外箱2は、xy面に水平な床面に敷設される底板2aと、底板2aにy軸方向に平行に立設された背板2bと、背板2bのy軸方向の両側に立設された外側板2cと、背板2b及び外側板2cの+z端に載置された天板2dと、を備える。底板2a、背板2b、外側板2cは連結され、背板2b、外側板2c及び天板2dは互いに連結されている。これにより、底板2a、背板2b、外側板2c、天板2dとで囲まれた内部空間が形成されている。
図1に示すように、基板装置1は、直方体状の筐体である外箱2を備える。外箱2は、xy面に水平な床面に敷設される底板2aと、底板2aにy軸方向に平行に立設された背板2bと、背板2bのy軸方向の両側に立設された外側板2cと、背板2b及び外側板2cの+z端に載置された天板2dと、を備える。底板2a、背板2b、外側板2cは連結され、背板2b、外側板2c及び天板2dは互いに連結されている。これにより、底板2a、背板2b、外側板2c、天板2dとで囲まれた内部空間が形成されている。
外箱2の内部空間には、一対の内側板2eが設けられている。一対の内側板2eは互いにy軸方向に間隔を空けて対向して配置されている。一対の内側板2eには、互いに対向する位置にガイドレール3,4が形成されている。ガイドレール3,4には、対向する側にx軸方向に延びる凹状のレール部分が形成されている。外箱2には、背板2bに対向する側に開口が形成されており、この開口から、ガイドレール3,4への後述のスロット基板20の差し込みが可能となっている。基板装置1では、一対のガイドレール3,4により、複数のスロットが形成されて、基板装置1のスロットイン構造が構築されている。
[基板を含む構成]
図1,図2及び図3に示すように、基板装置1は、第1の基板の一例としてのベース基板10と、第2の基板の一例としてのスロット基板20と、を備える。図2に示すように、ベース基板10は、部品を実装する実装面である第1の主面10aを有している。図3に示すように、スロット基板20は、部品及び電子回路を実装する実装面である第2の主面20aと、側面20bとを有している。
図1,図2及び図3に示すように、基板装置1は、第1の基板の一例としてのベース基板10と、第2の基板の一例としてのスロット基板20と、を備える。図2に示すように、ベース基板10は、部品を実装する実装面である第1の主面10aを有している。図3に示すように、スロット基板20は、部品及び電子回路を実装する実装面である第2の主面20aと、側面20bとを有している。
図1、図2に示すように、ベース基板10は、上記開口を介してバックボードとして外箱2内に収容される。ベース基板10は、第1の主面10aが+x側を向くように背板2bに取り付けられている。
図1に示すように、スロット基板20は、第2の主面20aが+z側を向いた状態で、側面20bの両端部から、ガイドレール3,4の凹状のレール部分に挿入される。これにより、ベース基板10の第1の主面10aは、ガイドレール3,4に沿って挿入されたスロット基板20の側面20bに対向する。
[第1のガイド部]
図2に示すように、ベース基板10の第1の主面10a上には、第1のガイド部10cが形成されている。図4(A)及び図4(B)に示すように、本実施の形態では、第1のガイド部10cは、第1の主面10aに直交する方向、x軸方向から見て円形、全体として円柱状の貫通穴である。第1のガイド部10cは、後述のように、ルータ装置による切削加工により形成される。したがって、第1のガイド部10cの設計上の位置からの位置ずれ、すなわち加工誤差は、ベース基板10に凹状の部材を取り付けた場合の位置ずれ、すなわち組み立て誤差よりも小さくなる。図2では、ベース基板10では、スロット毎に第1のガイド部10cが設けられている。
図2に示すように、ベース基板10の第1の主面10a上には、第1のガイド部10cが形成されている。図4(A)及び図4(B)に示すように、本実施の形態では、第1のガイド部10cは、第1の主面10aに直交する方向、x軸方向から見て円形、全体として円柱状の貫通穴である。第1のガイド部10cは、後述のように、ルータ装置による切削加工により形成される。したがって、第1のガイド部10cの設計上の位置からの位置ずれ、すなわち加工誤差は、ベース基板10に凹状の部材を取り付けた場合の位置ずれ、すなわち組み立て誤差よりも小さくなる。図2では、ベース基板10では、スロット毎に第1のガイド部10cが設けられている。
[第2のガイド部]
図3に示すように、スロット基板20の側面20b上には、第2のガイド部20cが形成されている。図5(A)及び図5(B)に示すように、第2のガイド部20cは、-x方向に突出した凸部である。後述のように、第2のガイド部20cは、第1のガイド部10cと嵌合する。第2のガイド部20cは、後述のように、ルータ装置による切削加工により形成される。したがって、第2のガイド部20cの設計上の位置からの位置ずれ、すなわち加工誤差は、スロット基板20に凸状の部材を取り付ける場合の位置ずれ、すなわち組み立て誤差よりも小さくなる。
図3に示すように、スロット基板20の側面20b上には、第2のガイド部20cが形成されている。図5(A)及び図5(B)に示すように、第2のガイド部20cは、-x方向に突出した凸部である。後述のように、第2のガイド部20cは、第1のガイド部10cと嵌合する。第2のガイド部20cは、後述のように、ルータ装置による切削加工により形成される。したがって、第2のガイド部20cの設計上の位置からの位置ずれ、すなわち加工誤差は、スロット基板20に凸状の部材を取り付ける場合の位置ずれ、すなわち組み立て誤差よりも小さくなる。
第2のガイド部20cは、スロット基板20の一部である。このため、第2のガイド部20cの厚みは、スロット基板20の厚みと同じとなっており、第2の主面20aとは面一である。図5(A)に示すように、第1のガイド部10cと嵌合する嵌合方向に見た第2のガイド部20cの形状は、第2の主面20aに沿った辺を長辺とする長方形である。ここで、嵌合方向とは、2つの部材が嵌合するときに、一方の部材が他方の部材に対して相対的に移動する方向をいう。
図5(B)に示すように、第2のガイド部20cでは、根元から先端に向かって突出する方向に幅が変化している。具体的には、第2のガイド部20cは、その根元に向かって幅が広くなっている。この幅広な部分を根元部40とする。また、第2のガイド部20cでは、その先端に向かって第2の主面20aに沿った幅が細くなっており、根元から先端に向かってテーパ状に形成された先細りの部分を有している。この部分を先端部41とする。また、根元部40と先端部41との間にある第2のガイド部20cの大部分では、第2の主面20aに沿った幅が同じである。この部分が、当接部42である。当接部42の4つの辺43は、図4(A)に示す第1のガイド部10cの内壁の位置A~Dで第1のガイド部10cの内壁と当接する。これにより第2のガイド部20cが第1のガイド部10cに位置決めされる。
[コネクタ]
図2に示すように、ベース基板10の第1の主面10aには、第1のコネクタの一例であるコネクタ11が実装されている。コネクタ11は、第1のガイド部10cの貫通方向に平行な方向、すなわちx軸方向を嵌合方向とする。コネクタ11は、スロット毎に3つずつ設けられている。
図2に示すように、ベース基板10の第1の主面10aには、第1のコネクタの一例であるコネクタ11が実装されている。コネクタ11は、第1のガイド部10cの貫通方向に平行な方向、すなわちx軸方向を嵌合方向とする。コネクタ11は、スロット毎に3つずつ設けられている。
スロット基板20には、第2のコネクタの一例としてのコネクタ21が実装されている。本実施の形態では、1枚のスロット基板20につき、コネクタ21の数が3つとなっている。図3に示すように、コネクタ21は、第2のガイド部20cが突出する方向に平行な方向、すなわちx軸方向を嵌合方向とする。なお、1枚のスロット基板20につき、コネクタ21の数は1つ以上あればよい。
コネクタ11は、第1のガイド部10cを基準とした位置に設けられている。コネクタ21は、第2のガイド部20cを基準とした位置に設けられている。コネクタ11と第1のガイド部10cとの位置関係と、コネクタ21と第2のガイド部20cとの位置関係とは同じである。第1のガイド部10cと第2のガイド部20cとが嵌合する嵌合方向は、コネクタ11及びコネクタ21が嵌合する嵌合方向に一致している。これにより、第1のガイド部10cと第2のガイド部20cとが、互いに嵌合すると、コネクタ11とコネクタ21とが嵌合する。
図5(B)に示す第2のガイド部20cが第1のガイド部10cと嵌合する方向に突出する長さd1は、図4(B)に示すコネクタ21の嵌合長d2よりも長くなっている。これにより、コネクタ11とコネクタ21とが当接するよりも先に第2のガイド部20cと第1のガイド部10cとが当接し、第2のガイド部20cと第1のガイド部10cとで、コネクタ11とコネクタ21とが最終的に嵌合する位置までそれらを案内することが可能である。すなわち、第1のガイド部10cと第2のガイド部20cとは、互いに嵌合することにより、コネクタ11に対してコネクタ21を嵌合位置に案内する。ここで、嵌合長とは、例えば、互いに嵌合する部材のそれぞれの嵌合方向の長さをA,Bとし、嵌合後の両部材全体の嵌合方向の長さをCとしたときに、嵌合により短くなる長さ、すなわち、(A+B)-Cの長さをいう。また、嵌合位置とは、両コネクタ11,21が正確に嵌合されたときのコネクタ11に対するコネクタ21の相対位置をいう。
[第1のガイド部]
図4(A)に示すように、第1のガイド部10cは、コネクタ11とコネクタ21とが嵌合される位置に第2のガイド部20cを位置決めする位置決め部30と、位置決め部30に連なって形成され、当接した第2のガイド部20cを位置決め部30に案内する拡張部31と、を備える。
図4(A)に示すように、第1のガイド部10cは、コネクタ11とコネクタ21とが嵌合される位置に第2のガイド部20cを位置決めする位置決め部30と、位置決め部30に連なって形成され、当接した第2のガイド部20cを位置決め部30に案内する拡張部31と、を備える。
位置決め部30は、図4(A)に示すその内壁の位置A~Dで、第2のガイド部20cにおける長方形の四隅に対応する部分、すなわち図5(A)に示す当接部42の辺43と当接して、第2のガイド部20cを位置決めする。位置決め部30の大きさは、コネクタ11及びコネクタ21の取り付け位置の位置公差に基づいて、コネクタ11,21が取り得る範囲に基づいて定められている。
図4(A)に示すように、拡張部31では、位置決め部30から離れるにつれて位置決め部30に沿った方向の幅Wが小さくなっている。このようにすれば、第2のガイド部20cの拡張部31への入り具合を第2のガイド部20cの位置ずれ、すなわち位置決め部30からの離れ具合によって変えることができる。
拡張部31は、位置決め部30を挟んでz軸方向の両側に設けられている。これは、スロット基板20の厚み方向について第2のガイド部20cの位置を矯正し易くするためである。このようにすれば、第2のガイド部20cが位置決め部30に対して、+z側にずれても-z側にずれても、対応することができる。
図4(A)に示すように、本実施の形態では、第2のガイド部20cと嵌合する嵌合方向に見た位置決め部30と拡張部31とを合わせた全体の形状が、円形である。位置決め部30と拡張部31との間の外縁が滑らかにつながっているため、第1のガイド部10cは、第2のガイド部20cを拡張部31から位置決め部30にスムーズに案内することができる。
[スロット基板の挿入作業]
次に、基板装置1へのスロット基板20の挿入作業について説明する。図6に示すように、ベース基板10は、すでに外箱2の内部空間に取り付けられているものとする。この状態で、作業者は、外箱2の開口から、第2の主面20aが+z方向を向いた状態でスロット基板20をガイドレール3,4の凹部のレール部分に挿入し、スロット基板20を、ベース基板10に近づけていく。
次に、基板装置1へのスロット基板20の挿入作業について説明する。図6に示すように、ベース基板10は、すでに外箱2の内部空間に取り付けられているものとする。この状態で、作業者は、外箱2の開口から、第2の主面20aが+z方向を向いた状態でスロット基板20をガイドレール3,4の凹部のレール部分に挿入し、スロット基板20を、ベース基板10に近づけていく。
この基板装置1では、図7(A)に示すように、コネクタ11とコネクタ21とが接触する前に、第2のガイド部20cと第1のガイド部10cとが接触する。第2のガイド部20cが、第1のガイド部10cの位置決め部30に合致する位置に挿入されると、第1のガイド部10cは、図7(B)に示すように、そのまま位置決め部30に入り込んで位置決めされる。これによりコネクタ11とコネクタ21とが嵌合する。
一方、図8(A)及び図8(B)に示すように、第2のガイド部20cが、第1のガイド部10cの位置決め部30からずれて入った場合には、拡張部31の外縁部分と第2のガイド部20cの例えば先端部41とが接触し、その接触状態の感触がスロット基板20を把持する作業者に伝えられる。この接触状態の感触により、作業者は、スロット基板20がどの方向にずれているかを知ることができる。作業者は、図8(B)の矢印に示すように、第2のガイド部20cが位置決め部30の方向にスロット基板20の位置を変化させる。これにより、第2のガイド部20cが、拡張部31から位置決め部30の方にずれて位置決め部30に位置決めされる。第2のガイド部20cが位置決め部30に位置決めされると、図7(B)に示すように、コネクタ11とコネクタ21とが嵌合する。
このように、最終的には、図9に示すように、第2のガイド部20cは、第1のガイド部10cの位置決め部30に位置決めされ、コネクタ11とコネクタ21とを容易に嵌合させることができる。第2のガイド部20c、位置決め部30、拡張部31のサイズは、コネクタ11,21の実装位置の位置公差、ガイドレール3,4の取り付け位置がそれぞれの位置公差の範囲内にあるときに、コネクタ11とコネクタ21とを確実に嵌合できるサイズに調整されている。例えば、位置決め部30の大きさは、ベース基板10及びスロット基板20のコネクタ11,21の実装位置の位置ずれが位置公差の範囲内にあるときに、コネクタ11,21が嵌合されるように規定される。また、第1のガイド部10cの半径は、ガイドレール3,4の取り付け位置の位置ずれが位置公差の範囲内にあるときに、コネクタ11,21の嵌合方向に平行な方向に見て第2のガイド部20cと第1のガイド部10cとが重なるように規定されている。
[製造工程]
次に、基板装置1の製造工程について説明する。図10(A)及び図10(B)に示すように、ベース基板10の第1のガイド部10c及びスロット基板20の第2のガイド部20cは、ルータ装置によるルータ加工により製造される。ルータ装置は、エンドミル50によりベース基板10及びスロット基板20を切削する装置である。
次に、基板装置1の製造工程について説明する。図10(A)及び図10(B)に示すように、ベース基板10の第1のガイド部10c及びスロット基板20の第2のガイド部20cは、ルータ装置によるルータ加工により製造される。ルータ装置は、エンドミル50によりベース基板10及びスロット基板20を切削する装置である。
ベース基板10では、第1の主面10aにエンドミル50で第1のガイド部10cを形成した後、第1のガイド部10cの位置を基準として、コネクタ11を実装する。また、スロット基板20では、第2の主面20aにエンドミル50で第2のガイド部20cを形成した後、第2のガイド部20cの位置を基準として、コネクタ21を実装する。コネクタ11とコネクタ21との実装位置は、第1のガイド部10cと第2のガイド部20cとが嵌合すると、コネクタ11,21が嵌合する嵌合位置である。
なお、切削加工ではなく、金型を用いた成形処理により、第1のガイド部10cを有するベース基板10と、第2のガイド部20cを有するスロット基板20とを成形するようにしてもよい。
なお、第1のガイド部10c及び第2のガイド部20cについては、角部についてはR加工を行うのが望ましい。第2のガイド部20cの根元部40の角部は、第1のガイド部10cと第2のガイド部20cとの位置決めには寄与しないため、ルータ加工時又は金型加工時に形成される一般的なR構造を形成したままでよい。また、第2のガイド部20cの先端部41の角部については角が鋭敏であるとベース基板10を傷つける虞があるため、R構造が形成されているのが望ましい。
なお、本実施の形態では、第2のガイド部20cは凸部であるため、スロット基板20をベース基板10に接続する際に、ベース基板10に実装された部品に接触する可能性がある。この場合、切削加工時に第2のガイド部20cに付着していた切りくずが接触相手に付着して、悪影響を及ぼすおそれがある。特に、切削加工時に第2のガイド部20cに付着したままとなっている切りくずがコネクタ11、コネクタ21の嵌合部に入り、それが原因で接触不良が発生する可能性がある。このような不具合の発生を防ぐため、第2のガイド部20cの形成に際しては、ルータ加工によるスロット基板20に対するエンドミル50の送り速度を遅くして、第2のガイド部20cを滑らかな形状に切削するのが望ましい。さらに、第2のガイド部20cを切削加工により形成した後に、切りくずが残らないように、清掃を行うのが望ましい。
実施の形態2.
次に、実施の形態2について説明する。本実施の形態に係る基板装置1では、第1のガイド部10cの形状が上記実施の形態1に係る基板装置1と異なる他は、上記実施の形態1に係る基板装置1の構成と同じである。
次に、実施の形態2について説明する。本実施の形態に係る基板装置1では、第1のガイド部10cの形状が上記実施の形態1に係る基板装置1と異なる他は、上記実施の形態1に係る基板装置1の構成と同じである。
本実施の形態でも、第1のガイド部10cは、貫通穴である。第1のガイド部10cは、コネクタ11とコネクタ21とが嵌合される位置に第2のガイド部20cを位置決めする位置決め部30と、位置決め部30に連なって形成され、当接した第2のガイド部20cを位置決め部30に案内する拡張部31と、を備えている。第2のガイド部20cとの嵌合方向に見た位置決め部30の断面形状は長方形である。第2のガイド部20cとの嵌合方向に見た位置決め部30と拡張部31とを合わせた全体の形状は、位置決め部30の外形である長方形と対向する2辺である外縁33が一致する六角形である。
第1のガイド部10cのz軸方向両端の頂点の位置P1,P2は、ガイドレール3,4の取り付け位置の位置公差に基づいてガイドレール3,4の案内により第2のガイド部20cが位置する可能性のある範囲を基準に定められている。位置決め部30は、コネクタ11,12の取り付け位置の位置公差を満足する大きさとなっている。
上記六角形の辺の一部である拡張部31の外縁32は、第2のガイド部20cに当接して、第2のガイド部20cを位置決め部30に案内する。位置決め部30は、y軸方向両端の外縁33に対応する内壁で、第2のガイド部20cの対向面と当接することにより、第2のガイド部20cを位置決めする。言い換えれば、第2のガイド部20cは、第1のガイド部10cの一対の外縁33に対応する内壁で挟み込むようにして位置決めされる。
図11には、上記実施の形態1に係る第1のガイド部10cの輪郭が1点鎖線で示されている。図11に示すように、本実施の形態に係る基板装置1では、第1のガイド部10cの大きさが上記実施の形態1に係る円形状の第1のガイド部10cよりも小さくなっている。本実施の形態では、特に、拡張部31が小さくなっている。これにより、ベース基板10の第1の主面10aにおける部品の実装面積を拡大することができる。
また、上記実施の形態1に係る基板装置1のように、コネクタ11,21の嵌合方向に見た第1のガイド部10cの断面形状が円形であれば、第2のガイド部20cの向きが変わっても第2のガイド部20cを第1のガイド部10cに挿入可能である。これに対して、本実施の形態2では、拡張部31の大きさを小さくしているので、第2のガイド部20cの向きが位置決め部30の向きと異なっている場合に、第2のガイド部20cが第1のガイド部10cと嵌合できないようになっている。また、本実施の形態では、第1のガイド部10c全体の形状が多角形であるため、第2のガイド部20cと第1のガイド部10cとが篏合した後は、第2のガイド部20cが第1のガイド部10c内で回転できないようになっている。このようにすれば、コネクタ11,21の篏合方向に平行な軸周りのベース基板10に対するスロット基板20の回転又は反りを矯正することができる。
実施の形態3.
次に、実施の形態3について説明する。本実施の形態に係る基板装置1の構成は、ベース基板10の第1のガイド部10cの断面形状が異なる他は、上記実施の形態1に係る基板装置1の構成と同じである。
次に、実施の形態3について説明する。本実施の形態に係る基板装置1の構成は、ベース基板10の第1のガイド部10cの断面形状が異なる他は、上記実施の形態1に係る基板装置1の構成と同じである。
図12(A)に示すように、本実施の形態でも、第1のガイド部10cは、貫通孔である。第1のガイド部10cは、コネクタ11とコネクタ21とが嵌合される位置に第2のガイド部20cを位置決めする位置決め部30と、位置決め部30に連なって形成され、当接した第2のガイド部20cを位置決め部30に案内する拡張部31と、を備えている。第2のガイド部20cとの嵌合方向に見た位置決め部30の断面形状は長方形である。第2のガイド部20cとの嵌合方向に見た位置決め部30と拡張部31とを合わせた全体の形状は、位置決め部30の外形である長方形と対向する2辺である外縁33が一致する八角形である。この八角形は4回回転対称である。
図12(A)に示すように、スロット基板20の第2のガイド部20cを、その長手方向がy軸方向となる向きで第1のガイド部10cに嵌合した場合には、第2のガイド部20cを位置決めするy軸方向に延びた部分が位置決め部30となる。そして、そのz軸方向の両側の領域が拡張部31となる。
図12(B)に示すように、スロット基板20の第2のガイド部20cを、その長手方向がz軸方向となる向きで第1のガイド部10cに嵌合した場合には、第2のガイド部20cを位置決めするz軸に延びた長方形の部分が位置決め部30となる。そして、そのy軸方向の両側の領域が拡張部31となる。
このようにすれば、第1のガイド部10cを、第2の主面20aがy軸方向に沿った向きで挿入するタイプの装置にも適用することができるし、スロット基板20の第2の主面20aがz軸方向に沿った向きで挿入するタイプの装置に適用することができる。これにより、様々なタイプの装置で、第1のガイド部10cを用いることができる。言い換えれば、第1のガイド部10cをその穴形状で標準化することができる。第1のガイド部10cの穴形状を標準化することで、第1のガイド部10cを製造するための治具を様々なタイプの装置で共通化することができる。この結果、基板の製造工程の効率化を実現することができる。
実施の形態4.
次に、実施の形態4について説明する。本実施の形態に係る基板装置1の構成は、ベース基板10の第1のガイド部10cの断面形状が異なる他は、上記実施の形態1に係る基板装置1と構成と同じである。本実施の形態に係る基板装置1では、第2のガイド部20cと嵌合する嵌合方向に見た第1のガイド部10cの形状は、図13に示すように、長円形、すなわち楕円形の穴となっている。
次に、実施の形態4について説明する。本実施の形態に係る基板装置1の構成は、ベース基板10の第1のガイド部10cの断面形状が異なる他は、上記実施の形態1に係る基板装置1と構成と同じである。本実施の形態に係る基板装置1では、第2のガイド部20cと嵌合する嵌合方向に見た第1のガイド部10cの形状は、図13に示すように、長円形、すなわち楕円形の穴となっている。
本実施の形態でも、第1のガイド部10cは、貫通穴である。第1のガイド部10cは、コネクタ11とコネクタ21とが嵌合される位置に第2のガイド部20cを位置決めする位置決め部30と、位置決め部30に連なって形成され、当接した第2のガイド部20cを位置決め部30に案内する拡張部31と、を備えている。位置決め部30の大きさは、コネクタ11、22の取り付け位置の位置公差を満足する範囲を基準とすることができる。
本実施の形態では、円弧状である拡張部31が、上記実施の形態1の1点鎖線で示す拡張部31よりも大きくなっている。これにより、第2のガイド部20cが拡張部31に入り易くなっている。本実施の形態では、ガイドレール3,4の取り付け位置の位置ずれが大きい場合に有効である。円弧状の外縁32は、拡張部31から位置決め部30まで滑らかにつながっているので、第2のガイド部20cの位置決め部30にスムーズに案内することができる。
本実施の形態に係る第1のガイド部10cでも、図10(A)に示すように、エンドミル50による切削加工により、形成可能である。まず、ルータ装置のエンドミル50を用いてベース基板10の第1の主面10a上に円形の貫通穴を形成する。さらに、エンドミル50を第1の主面10aに沿っていずれか一方向に移動させることで、長円形状の第1のガイド部10cを形成することができる。本実施の形態に係る第1のガイド部10cは、一連の加工で容易かつ精度良く形成できるため、ベース基板10の第1の主面10aの位置決め部30の形状及び形成位置を正確なものとすることができる。
実施の形態5.
次に、実施の形態5について説明する。本実施の形態に係る基板装置1の構成は、ベース基板10の第1のガイド部10cの断面形状が異なる他は、上記実施の形態1に係る基板装置1の構成と同じである。本実施の形態に係る基板装置1でも、図14に示すように、第2のガイド部20cとの嵌合方向に見た第1のガイド部10cは、多角形である。
次に、実施の形態5について説明する。本実施の形態に係る基板装置1の構成は、ベース基板10の第1のガイド部10cの断面形状が異なる他は、上記実施の形態1に係る基板装置1の構成と同じである。本実施の形態に係る基板装置1でも、図14に示すように、第2のガイド部20cとの嵌合方向に見た第1のガイド部10cは、多角形である。
本実施の形態でも、第1のガイド部10cは、貫通穴である。第1のガイド部10cは、コネクタ11とコネクタ21とが嵌合される位置に第2のガイド部20cを位置決めする位置決め部30と、位置決め部30に連なって形成され、当接した第2のガイド部20cを位置決め部30に案内する拡張部31と、を備えている。より具体的には、図14に示すように、第1のガイド部10cは、長方形状の位置決め部30と、それぞれが三角形状である2つの拡張部31と、を組み合わせた形状となっている。三角形状である拡張部31の底辺に対応する部分は、位置決め部30に接している。この底辺に対応する部分の長さは、位置決め部30の長さよりも短くなっている。これにより、位置決め部30には、外縁33の他に外縁33と交差する外縁35が形成される。位置決め部30の外縁35に対応する内壁35aと拡張部31の内壁32aとの接続部分に、凸状の角部34が設けられている。
拡張部31には、外縁32に対応する内壁32aが形成されている。第1のガイド部10cは、互いに対向する2つの第1の内壁の一例としての内壁33aと、内壁33aに交差する、対向する2つの第2の内壁の一例としての内壁35aとで、第2のガイド部20cを位置決めする。このようにすれば、第2のガイド部20cのy軸方向だけでなくz軸方向の動きが規制されるので、位置決め部30が、しっかりと第2のガイド部20cを位置決めすることができる。また、両者に生じる反力を分散して、ベース基板10、スロット基板20の双方を変形、破損しにくくすることができる。
本実施の形態では、位置決め部30に沿った拡張部31の幅が、1点鎖線で示される上記実施の形態2の拡張部31の幅よりもさらに狭くなっている。これにより、ベース基板10の第1の主面10aにおける部品の実装面積を拡大することができる。
実施の形態6.
次に、実施の形態6について説明する。本実施の形態では、図15に示すように、第1のガイド部10cは貫通穴ではなく、凹状の穴としている。第1のガイド部10cの底面には、部品51が実装されている。第2のガイド部20cが部品51に当接しないように、第1のガイド部10cに入り込む第2のガイド部20cの長さd4が第1のガイド部10cの深さd3より短くなっている。第2のガイド部20cが底面36に実装された部品51に当たらないように、第2のガイド部20cと部品51との間隔を十分に空ける必要がある。
次に、実施の形態6について説明する。本実施の形態では、図15に示すように、第1のガイド部10cは貫通穴ではなく、凹状の穴としている。第1のガイド部10cの底面には、部品51が実装されている。第2のガイド部20cが部品51に当接しないように、第1のガイド部10cに入り込む第2のガイド部20cの長さd4が第1のガイド部10cの深さd3より短くなっている。第2のガイド部20cが底面36に実装された部品51に当たらないように、第2のガイド部20cと部品51との間隔を十分に空ける必要がある。
実施の形態7.
次に、実施の形態7について説明する。本実施の形態では、図16に示すように、第1のガイド部10cは貫通穴ではなく、凹状の穴としている。第1のガイド部10cの底面36には、第2のガイド部20cの入り込みを許容する深さに制限するストッパとなる部品52が実装されている。部品52には、例えば弾力のあるもの、例えばゴム素材のものを用いることができる。第1のガイド部10cと第2のガイド部20cとの嵌合長として十分な長さを確保した上で、第2のガイド部20cの先端部41と接触する部品52を設けることで、第2のガイド部20cの押込み過ぎによるコネクタ11,21の破損を防止することができる。
次に、実施の形態7について説明する。本実施の形態では、図16に示すように、第1のガイド部10cは貫通穴ではなく、凹状の穴としている。第1のガイド部10cの底面36には、第2のガイド部20cの入り込みを許容する深さに制限するストッパとなる部品52が実装されている。部品52には、例えば弾力のあるもの、例えばゴム素材のものを用いることができる。第1のガイド部10cと第2のガイド部20cとの嵌合長として十分な長さを確保した上で、第2のガイド部20cの先端部41と接触する部品52を設けることで、第2のガイド部20cの押込み過ぎによるコネクタ11,21の破損を防止することができる。
実施の形態8.
次に、実施の形態8について説明する。本実施の形態では、図17(A)に示すように第2のガイド部20cが、第2の主面20aに沿った方向に沿って、側面20bの中央よりも両端に近い位置に設けられている。ガイドレール3,4の近傍に第1のガイド部10cと第2のガイド部20cを設けることにより、例えば、点線で示す形状から実線で示す形状のように、スロット基板20の反りを矯正することができる。このような配置は、スロット基板20の反りにより変位が最も大きくなるスロット基板20の中央部分における位置ずれの影響を低減させたい場合に有効である。このように、第1のガイド部10c及び第2のガイド部20cは、1枚のスロット基板20につき複数設けることも可能である。
次に、実施の形態8について説明する。本実施の形態では、図17(A)に示すように第2のガイド部20cが、第2の主面20aに沿った方向に沿って、側面20bの中央よりも両端に近い位置に設けられている。ガイドレール3,4の近傍に第1のガイド部10cと第2のガイド部20cを設けることにより、例えば、点線で示す形状から実線で示す形状のように、スロット基板20の反りを矯正することができる。このような配置は、スロット基板20の反りにより変位が最も大きくなるスロット基板20の中央部分における位置ずれの影響を低減させたい場合に有効である。このように、第1のガイド部10c及び第2のガイド部20cは、1枚のスロット基板20につき複数設けることも可能である。
また、図17(B)に示すように、第2のガイド部20cが、第2の主面20aに沿った方向に沿って、側面20bの両端よりも中央に近い位置に設けられているようにしてもよい。第1のガイド部10cおよび第2のガイド部20cを、中央側に設けることで、ガイドレール3、4のガイド機能の位置決め精度に影響されることなく、コネクタ11,コネクタ21を第1のガイド部10c及び第2のガイド部20cで位置決めし、嵌合させることができる。この場合、ガイドレール3,4の取り付け位置の位置公差の範囲が大きくても、コネクタ11,21の嵌合への、ガイドレール3,4の位置ずれの影響を低減することができる。このため、ガイドレール3、4の製造、組立に過度な精度を求める必要がなくなる。また、ガイドレール3、4の製造、組立の精度を高めるための特別な治具を用意する必要もなくなる。
以上詳細に説明したように、上記実施の形態によれば、ベース基板10自体、スロット基板20自体にコネクタ11,21を嵌合する位置に案内する第2のガイド部20c及び第1のガイド部10cが形成されているので、部品の位置公差を厳格なものとすることなく、ベース基板10に実装されたコネクタ11とスロット基板20に実装されたコネクタ21とを容易に嵌合することができる。
より詳細には、第1のガイド部10cは、ベース基板10自体に形成されており、第2のガイド部20cは、スロット基板20自体に形成されている。さらに、コネクタ11は、第1のガイド部10cの位置を基準として形成されており、コネクタ21は、第2のガイド部20cの位置を基準として形成されている。これにより、コネクタ11の実装位置の設計上の位置からの位置ずれを低減することができるうえ、コネクタ21の実装位置の設計上の位置からの位置ずれを低減することができる。このため、コネクタ11とコネクタ21とを容易に嵌合することができる。
上記実施の形態によれば、コネクタ11の実装位置、コネクタ21の実装位置、ガイドレール3、4の取り付け位置が位置公差の範囲内であれば、第2のガイド部20cと第1のガイド部10cとを嵌合させることにより、コネクタ11とコネクタ21とを容易に嵌合させることができる。
また、コネクタ11,21は、第1のガイド部10c及び第2のガイド部20cを基準に位置合わせされる。このため、スロット基板20に反りが生じていた場合にも、その反りに関わらず、コネクタ11とコネクタ21とを容易に嵌合させることができる。
また、上記実施の形態では、ベース基板10自体に第1のガイド部10cを設け、スロット基板20自体に第2のガイド部20cを設けることにより、組立時の各部品の実装位置の位置ずれを小さくすることができるため、各部品の実装に特別に厳しい位置公差を設定する必要がなくなる。また、コネクタ11とコネクタ21とを嵌合させるために、新たなガイド部品を追加する必要はない。また、第1のガイド部10cと第2のガイド部20cによる案内で、コネクタ11,21を目視することなく容易に嵌合することができる。
上記実施の形態に係る基板装置1では、コネクタ11またはコネクタ21の実装位置の位置ずれを、それらの実装位置の位置公差の範囲内とすることができる。これにより、コネクタ11,21の無理な嵌合が防止されるので、コネクタ11,21の破損を防止することができる。また、コネクタ11とコネクタ21とが半嵌合状態になるのを防止することができる。このため、出荷試験に合格した基板装置1が出荷された後実際に使用される際に、外界から加えられる振動又は作業時に加えられる外力によりコネクタ11,21の嵌合が外れ、基板装置1が動作不良となるのを回避することができる。
上記実施の形態では、第2のガイド部20cの先端形状をテーパ状、すなわち先細りとしている。このようにすれば、ベース基板10とスロット基板20とが位置ずれしていても、第1のガイド部10cに第2のガイド部20cの先端が入り易くなる。第2のガイド部20cの先端部41が第1のガイド部10cに入れば、そのあとは、第2のガイド部20cが第1のガイド部10cにより深く挿入されるにつれて第2のガイド部20cの先端部41が拡張部31の外縁32に沿って案内され、第2のガイド部20cが位置決め部30に位置決めされる。これにより、コネクタ11とコネクタ21とが正確に篏合する。
なお、第2のガイド部20cに先細りした先端部41のz軸方向から見た形状は、上記実施の形態のように、台形とする代わりに三角形状又は円弧形状とすることができる。このような形状でも、第2のガイド部20cを第1のガイド部10cに入り易くすることができる。また、第2のガイド部20cの先端が第1のガイド部10cに入り易いのであれば、第2のガイド部20cの先端部41を先細りさせる必要はない。また、第2のガイド部20c全体を先細り形状とするようにしてもよい。
また、図18に示すように、第2のガイド部20cに段差37が設けられ、第1のガイド部10cは貫通穴ではなく、凹状の穴とし、段差38が設けられるようにしてもよい。または、第1のガイド部10cの底面の一部に部品を設置して段差を形成するようにしてもよい。段差38又は部品は、第2のガイド部20cのストッパとして機能させることができる。この場合、例えば、位置決め部30の底面を深くし、拡張部31の底面を浅くして、位置決め部30と拡張部31との境界に段差38を設けるようにしてもよい。また、位置決め部30を貫通穴とし、拡張部31を凹状の穴としてもよい。
また、第2のガイド部20cと嵌合する嵌合方向に見た第1のガイド部10cの形状は、図19に示すような形状とすることができる。この第1のガイド部10cでは、位置決め部30のy軸方向の両端側にも、拡張部31が設けられている。この場合にも、位置決め部30では、4辺A~Dで第2のガイド部20cと当接して、これを保持することができる。また、第2のガイド部20cのx軸周りの回転を防止することができる。なお、第1のガイド部10cの形状は、図20に示すような円弧状であってもよい。また、拡張部31は、位置決め部30のz軸方向片側、y軸方向片側だけに設けても良く、位置決め部30の四方のうち、三方に設けるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、第2のガイド部20cの形状を長方形とした。しかし、これには限られない。第2のガイド部20cの形状を、図21(A)に示すように、側面を曲面とする形状としてもよいし、図21(B)に示すように、側面が山形である形状としてもよい。この場合、位置決め部30の形状も、第2のガイド部20cの形状に応じた形状とするのが望ましい。また、第1のガイド部10cが、第2のガイド部20cをより強固に固定することができる。
また、上記実施の形態では、第1のガイド部10cを穴部とし、第2のガイド部20cを凸部とした。しかしながら、図22に示すように、第1のガイド部10cを凸部とし、第2のガイド部20cを凹部としてもよい。この場合、第1のガイド部10cは、3Dプリンタにより形成するようにしてもよい。
なお、上記実施の形態では、ガイドレール3,4は、第2のガイド部20cと第1のガイド部10cとが接触する前に、スロット基板20のガイドの役割を果たすとともに、嵌合後にスロット基板20を支持する役割も果たしている。上記実施の形態では、ガイド用部材として、第1のガイド部10c、第2のガイド部20cがスロット基板20のガイド用部材となっている。したがって、スロット基板20が軽くてコネクタ11,21の嵌合力だけで支持できる場合には、基板装置1が、ガイドレール3,4を備える必要はない。また、基板装置1が設置された環境下ではコネクタ11,21の振動による強い外力が加えられることを考慮する必要がなく、コネクタ11,21の嵌合力だけでスロット基板20を支持できる場合にも、基板装置1が、ガイドレール3,4を備える必要はない。
なお、上記実施の形態では、図5(B)に示す根元部40の幅を太くすればするほど第2のガイド部20cの強度は増加する。コネクタ嵌合時に第2のガイド部20cと第1のガイド部10cとは互いに接触しながら挿入されていくため、第2のガイド部20cはベース基板10から反力を受ける。そこで、第2のガイド部20cの根元部40の幅を図5(B)に示す当接部42よりも段差をつけて太くするようにしてもよい。このようにすれば、第1のガイド部10cから加えられる力に対する第2のガイド部20cの強度を大きくすることができる。
ただし、第2のガイド部20cの根元部40の幅を大きくすれば、公差分を含め、それだけ第1のガイド部10cの幅を大きくする必要があり、第1のガイド部10cが大きくなればなるほど、ベース基板10の実装面積が小さくなる。そこで、根元部40の幅は、ベース基板10において必要な実装面積と、スロット基板20をベース基板10に差し込むときの挿入操作のし易さ、組立時に必要な強度との兼ね合いで両者を満足する幅とするのが好ましい。
また、上記実施の形態によれば、スロット基板20には、コネクタ21が複数実装されている。このような場合には、図1に示すように、第1のガイド部10c及び第2のガイド部20cは、コネクタ11間、コネクタ21間に設けられるようにするのが望ましい。このようにすれば、各コネクタ11,21の位置ずれを均等に低減することができる。
また、拡張部31の底面は、位置決め部30に向かって次第に深くなるように傾斜していてもよい。このようにすれば、第2のガイド部20cの先端部41を位置決め部30に向かってさらに案内し易くなる。
なお、上記実施の形態では、第1のガイド部10cが、位置決め部30と、2つの拡張部31と、で構成されるものとしたが、これには限られない。拡張部31は1つだけであってもよい。また、第1のガイド部10cが、位置決め部30だけで構成されるようにしてもよい。このようにしても、コネクタ11,21の実装位置の位置ずれに対応することができる。
上記実施の形態のように、第1のガイド部10c及び第2のガイド部20cの形状は、円形状、楕円状または多角形状のように、適宜変更することが可能である。この場合、部分的に円形で、部分的に多角形というように、第1のガイド部10c及び第2のガイド部20cの形状を、各種図形を組み合わせた形状とするようにしてもよい。
本開示は、広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能である。また、上述した実施形態は、本開示を説明するためのものであり、本開示の範囲を限定するものではない。すなわち、本開示の範囲は、実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本開示の範囲内とみなされる。
1 基板装置、2 外箱、2a 底板、2b 背板、2c 外側板、2d 天板、2e 内側板、3,4 ガイドレール、10 ベース基板、10a 第1の主面、10c 第1のガイド部、11 コネクタ、20 スロット基板、20a 第2の主面、20b 側面、20c 第2のガイド部、21 コネクタ、30 位置決め部、31 拡張部、32、 外縁、32a 内壁、33 外縁、33a 内壁、34 角部、35 外縁、35a 内壁、36 底面、37 段差、40 根元部、41 先端部、42 当接部、43 辺、50 エンドミル、51,52 部品
Claims (14)
- 穴部又は凸部である第1のガイド部が主面上に形成された第1の基板と、
前記第1のガイド部と嵌合する第2のガイド部が側面上に形成された第2の基板と、
前記第1のガイド部を基準として前記第1の基板に実装された第1のコネクタと、
前記第2のガイド部を基準として前記第2の基板に実装された第2のコネクタと、
を備え、
前記第1のガイド部と前記第2のガイド部とが互いに嵌合すると、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが、互いに嵌合する、
基板装置。 - 前記第1のガイド部は、
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとが嵌合される位置に前記第2のガイド部を位置決めする位置決め部と、
前記位置決め部に連なって形成され、当接した前記第2のガイド部を前記位置決め部に案内する拡張部と、
を備える、
請求項1に記載の基板装置。 - 前記拡張部では、
前記位置決め部から離れるにつれて幅が小さくなっている、
請求項2に記載の基板装置。 - 前記拡張部は、前記位置決め部を挟んで両側に設けられている、
請求項3に記載の基板装置。 - 前記第2のガイド部と嵌合する嵌合方向に見た前記位置決め部と前記拡張部とを合わせた全体の形状が、円形又は長円形である、
請求項4に記載の基板装置。 - 前記第2のガイド部と嵌合する嵌合方向に見た前記位置決め部の形状が長方形であり、
前記嵌合方向に見た前記位置決め部と前記拡張部とを合わせた全体の形状が、前記長方形と対向する2辺が一致する多角形である、
請求項4に記載の基板装置。 - 前記多角形は、4回回転対称な八角形である、
請求項6に記載の基板装置。 - 前記第1のガイド部は、前記穴部であり、
前記位置決め部が、互いに対向する2つの第1の内壁と、前記第1の内壁に交差する2つの第2の内壁とで、前記第2のガイド部を位置決めする、
請求項6に記載の基板装置。 - 前記第2のガイド部は、凸部であり、根元から先端に向かって先細りの部分を有している、
請求項1から8のいずれか一項に記載の基板装置。 - 前記第1のガイド部と前記第2のガイド部とが、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタよりも先に当接するように、前記第2のガイド部が前記第1のガイド部と嵌合する方向に突出する長さが、前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの嵌合長より長くなっている、
請求項1から9のいずれか一項に記載の基板装置。 - 前記第1のガイド部は、凹状の穴であり、
前記第1のガイド部の底面に部品が実装され、
前記第2のガイド部が前記部品に当接しないように、前記第1のガイド部と前記第2のガイド部との嵌合長が、前記第1のガイド部の深さより短い、
請求項1から10のいずれか一項に記載の基板装置。 - 前記第1のガイド部は、凹状の穴であり、
前記第1のガイド部に、前記第2のガイド部が入り込む深さを制限するストッパが設けられている、
請求項1から11のいずれか一項に記載の基板装置。 - 前記第1のガイド部及び前記第2のガイド部が、前記第2の基板における前記側面の中央よりも両端に近い位置に設けられている、
請求項1から12のいずれか一項に記載の基板装置。 - 前記第1のガイド部及び前記第2のガイド部が、前記第2の基板における前記側面の両端よりも中央に近い位置に設けられている、
請求項1から12のいずれか一項に記載の基板装置。
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