JP2022112139A - 地盤改良方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】混合撹拌ヘッドの計画位置と現在位置を視認可能として不経済な施工を抑制することができる地盤改良方法を提供する。【解決手段】計画水平掘進速度で水平掘進させたときのトレンチャの平面位置を視認可能に画像表示した計画位置表示G1と、実際の水平掘進時におけるトレンチャの平面位置を視認可能に画像表示した現在位置表示G2とを、表示手段に対比可能に表示して、現在位置表示G2を計画位置表示G1に合わせるようにトレンチャを水平掘進させることとした。これにより、オペレータの経験や能力等に関係なく、常に計画位置に合わせた掘進が可能となり、不経済な施工を抑制することができる。【選択図】図6

Description

本発明は、上下方向に周回移動する混合撹拌翼を有する混合撹拌ヘッドを備えてなる地盤改良装置により、原地盤を掘削しながら固化材と混合撹拌して原地盤の強度の増加を図る地盤改良方法に関する。
混合撹拌ヘッドを備えた地盤改良装置を用いて行う従来の地盤改良方法としては、例えば以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
特許文献1に記載の地盤改良方法では、GNSS(全地球航法衛星システム)を利用してグローバル座標系における現在位置を検出し、この位置情報を基に、混合撹拌ヘッドの水平掘進に際して、地盤改良を行う施工予定領域を平面視にて区割りしたメッシュ画像を用いて、混合撹拌翼の回転数や固化材の吐出量と共に、混合撹拌ヘッドの移動軌跡や移動速度をリアルタイムで視認可能となっている。これにより、地盤改良装置を操作するオペレータは、車載端末装置に表示される混合撹拌ヘッドの計画移動速度と実移動速度とを確認しつつ、実移動速度が計画移動速度を超えることがないように移動速度(掘進速度)を調整することにより、オペレータの熟練度に関わらず、地盤改良の安定した品質及び出来形を確保することとしている。
特開2016-89562号公報
しかしながら、前記従来の地盤改良方法によれば、混合撹拌ヘッドの計画移動速度と実移動速度のみを比較して、実速移動速度が計画移動速度よりも常に遅くなるようにしている。このため、この計画移動速度と実移動速度の速度差が累積することにより、計画移動速度で掘進させた場合の混合撹拌ヘッドの計画位置と、混合撹拌ヘッドの現在位置とに大きな乖離が生じてしまい、地盤改良について十分な施工管理を行えないおそれがある。
また、固化材の吐出量は計画移動速度により求められ、一定量の固化材を吐出しながら掘進を行うため、実速移動速度が計画移動速度よりも常に遅くなることで、計画施工土量に対応する固化材を計画施工土量よりも少ない施工土量に添加することとなり、不経済な施工を招来してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、前記従来の地盤改良方法の技術的課題に鑑みて案出されたものであり、混合撹拌ヘッドの計画位置と現在位置とを視認可能に構成することによって不経済な施工を抑制することができる地盤改良方法を提供することを目的としている。
本発明は、その一態様として、ベースマシンとして機能する建設機械のブーム及びアームの先端部に上下方向へ周回移動する混合撹拌翼を有する混合撹拌ヘッドを備えた地盤改良装置により、原地盤を掘削しながら固化材と混合撹拌して前記原地盤の強度の増加を図る地盤改良方法において、前記地盤改良装置は、測位衛星から送信された衛星信号を受信する複数の受信アンテナと、前記ベースマシンから前記混合撹拌ヘッドまでの水平距離を計測する計測手段と、前記受信アンテナにて受信した前記衛星信号に基づいて算出された前記ベースマシンの位置情報と前記計測手段の計測結果とによって算出された前記混合撹拌ヘッドの平面位置を表示する表示手段と、を備え、前記表示手段は、前記混合撹拌ヘッドを計画施工土量より求めた計画水平掘進速度にて水平掘進させたときの前記混合撹拌ヘッドの平面位置を視覚的に認識可能な画像によって表示された計画位置表示と、実際の水平掘進時における前記混合撹拌ヘッドの平面位置をリアルタイムにて視覚的に認識可能な画像によって表示された現在位置表示と、をグローバル座標系において地盤改良を行う範囲を示す仮想区割り図の上に表示し、前記混合撹拌ヘッドを水平掘進させるにあたり、前記現在位置表示を前記計画位置表示に合わせるように前記混合撹拌ヘッドを水平掘進させる。
すなわち、本発明では、計画水平掘進速度にて水平掘進させたときの混合撹拌ヘッドの平面位置を視認可能に画像表示した計画位置表示と、実際の水平掘進時における混合撹拌ヘッドの平面位置を視認可能に画像表示した現在位置表示とを、表示手段に対比可能に表示して、現在位置表示を計画位置表示に合わせるように混合撹拌ヘッドを水平掘進させることとした。
このように、本発明によれば、計画位置表示により現在位置表示を誘導(ナビゲート)しながら水平掘進可能となっている。これにより、オペレータの経験や能力等に関係なく、常に計画位置に合わせた掘進が可能となり、不経済な施工を抑制することができる。
また、前記地盤改良方法の別の態様として、前記仮想区割り図は、グローバル座標系において前記混合撹拌ヘッドの有効混合撹拌幅以下に区割りされたものであることが望ましい。
このように、仮想区割り図がグローバル座標系において混合撹拌ヘッドの有効混合撹拌幅以下となるように区割りされているため、表示手段において現在位置表示が当該区割りに沿って移動するように混合撹拌ヘッドを掘進させることで、地盤改良を行う予定領域において漏れなく適切な施工を行うことができる。
また、前記地盤改良方法のさらに別の態様として、前記現在位置表示は、前記混合撹拌ヘッドによる混合撹拌領域を示す平面画像であって、前記混合撹拌ヘッドの掘進方向における前記混合撹拌翼の刃先部の位置と前記混合撹拌ヘッドの有効混合撹拌幅とを視覚的に認識可能な画像であることが望ましい。
このように、現在位置表示が、混合撹拌ヘッドの平面視外形であり、混合撹拌翼の刃先部の位置(ライン)と混合撹拌ヘッドの有効混合撹拌幅とで形成される枠状に表示されることで、仮想区割り図における混合撹拌ヘッドの現在位置を、より適切に表示することができる。
また、前記地盤改良方法のさらに別の態様として、前記混合撹拌ヘッドの平面位置は、前記ベースマシンの旋回中心から前記混合撹拌ヘッドの中心までの距離Xによって示され、この距離Xは、下記の(1)式によって求めることが望ましい。
X=X1+X2+X3…(1)
ただし、
X1:前記旋回中心から前記ブームと前記ベースマシンの連結部までの距離
X2:前記混合撹拌ヘッドと前記アームの連結部から前記ブームと前記ベースマシンの連結部までの距離
X3:前記混合撹拌ヘッドの中心から前記混合撹拌ヘッドと前記アームの連結部までの距離
なお、前記X2は、下記の(2)式によって求める。
X2=(L1×cosθ1)+(L2×cosθ2)…(2)
ただし、
L1:前記アームと前記ブームの連結部から前記ブームと前記ベースマシンの連結部までの距離(定数)
L2:前記混合撹拌ヘッドと前記アームの連結部から前記アームと前記ブームの連結部までの距離(定数)
θ1:前記ブームと前記ベースマシンの連結部を通る水平線と、前記アームと前記ブームの連結部と前記ブームと前記ベースマシンの連結部を結ぶ線との成す角度
θ2:前記アームと前記ブームの連結部を通る水平線と、前記混合撹拌ヘッドと前記アームの連結部と前記アームと前記ブームの連結部を結ぶ線との成す角度
とする。
これにより、混合撹拌ヘッドの平面位置を適切に算出することができる。
また、前記地盤改良方法のさらに別の態様として、前記計画水平掘進速度は、以下に示す(ア)~(ウ)のいずれかの方法により求めることが望ましい。
(ア)前記混合撹拌ヘッドを一方向のみに水平掘進させる場合の計画水平掘進速度Spは、下記の(3)式によって求める。
Sp={(V/60)÷(E×H)}×N…(3)
ただし、
V:計画施工土量(m3/min)
E:混合撹拌ヘッドの有効混合撹拌幅(m)
H:計画改良深度(m)
N:混合撹拌回数(回)
とする。
(イ)前記混合撹拌ヘッドを直角水平掘進と斜角水平掘進の組み合わせにより概ねN字状に連続的に平面移動させて改良体を造成する場合に、直角に水平掘進してなる直角水平掘進部と斜角に水平掘進してなる斜角水平掘進部とを同じ時間で混合撹拌するときの計画水平掘進速度は、以下の(a)と(b)によるものとする。
(a)前記直角水平掘進部の計画水平掘進速度は、前記(3)式で求めた計画水平掘進速度Spとする。
(b)前記斜角水平掘進部の計画水平掘進速度は、下記の(4)式によって求めた計画水平掘進速度BSpとする。
BSp=Sp×{√(W2+E2)÷W}…(4)
ただし、
W:前記直角水平掘進部において前記混合撹拌ヘッドが折り返すライン間距離であって、前記ベースマシンに近い側の折り返しラインと前記ベースマシンから遠い側の折り返しラインとの距離
とする。
(ウ)前記直角水平掘進部と前記斜角水平掘進部とを同じ速度で水平掘進する場合の計画水平掘進速度NSpは、下記の(5)式によって求める。
NSp=(Sp+BSp)÷2…(5)
これにより、上記(ア)~(ウ)の施工態様に応じた計画水平掘進速度を適切に算出することができる。
また、前記地盤改良方法のさらに別の態様として、前記仮想区割り図ごとに折り返しスイッチ又はリセットスイッチを操作することで前記計画位置表示がリセットされ、前記計画位置表示が前記現在位置表示と一致した状態から再スタートすることが望ましい。
単に、計画位置表示を現在位置表示に合わせるように掘進するのみでは、累積によって生じた、計画位置に対する現在位置の遅れを、掘進途中の水平掘進速度を計画水平掘進速度よりも早めることによって取り戻すことで、最終的に帳尻を合わせることが可能である。しかしながら、このような帳尻合わせを行った場合は、水平掘進速度を計画水平掘進速度よりも早めた施工領域において、混合撹拌する固化材量が不足してしまい、地盤改良の適切な品質を担保できないおそれがある。
そこで、本発明では、地盤改良の施工予定領域に対して比較的小さい単位(範囲)である所定の仮想区割り図ごとに計画位置表示をリセットすることによって、計画位置表示と現在位置表示とを合わせるようにした。これにより、計画位置に対する現在位置の遅れの累積が最小限に抑えられ、上述したような帳尻合わせの必要もなくなる。その結果、前記施工予定領域の全域において適量の固化材を添加してなる混合撹拌が維持され、地盤改良の適切な品質を担保することができる。
また、前記地盤改良方法のさらに別の態様として、前記地盤改良装置は、前記混合撹拌ヘッドの鉛直度を検出する鉛直度検出手段を備え、水平掘進方向において前記混合撹拌ヘッドを所定の折り返しラインで折り返すように水平掘進させて地盤改良を行うにあたり、前記ベースマシンから遠い側の折り返しラインでは、前記混合撹拌ヘッドを鉛直に保持又は前記ベースマシンの反対側へ傾斜させて、前記混合撹拌ヘッドの下端が前記ベースマシンから遠い側の折り返しラインを超えるように前記混合撹拌ヘッドの鉛直度を管理すると共に、前記ベースマシンに近い側の折り返しラインでは、前記混合撹拌ヘッドを鉛直に保持又は前記ベースマシン側へ傾斜させて、前記混合撹拌ヘッドの下端が前記ベースマシンに近い側の折り返しラインを超えるように前記混合撹拌ヘッドの鉛直度を管理することが望ましい。
このように、混合撹拌ヘッドを鉛直に保持、又は混合撹拌ヘッドの下端を区画の外側に向けて傾斜させ、折り返しラインにおいて混合撹拌ヘッドの下端が折り返しラインを超えるように混合撹拌ヘッドの鉛直度を管理することにより、改良体の端部(折り返しライン)における未処理部の発生を抑制し、地盤改良の品質をさらに向上させることができる。
また、前記地盤改良方法のさらに別の態様として、前記現在位置表示の位置において所定のセメント添加量及び所定の羽切回数を充足したとき、前記表示手段は、前記仮想区割り図における前記現在位置表示の範囲を着色表示することが望ましい。
このように、所定のセメント添加量及び所定の羽切回数を充足した適切な施工領域を着色表示することで、混合撹拌ヘッドの現在位置のみならず、地盤改良の品質担保に不可欠な固化材添加量や羽切回数についても視覚的に認識することができ、品質が担保された良好な地盤改良の施工が可能となる。
本発明によれば、計画位置に対する現在位置の遅れが視覚的に把握され、計画位置表示により現在位置表示を誘導(ナビゲート)しながら水平掘進を行うことができる。これにより、常に計画位置に合わせた水平掘進が可能となり、不経済な施工を抑制することができる。
本発明に係る地盤改良装置の構成を示し、トレンチャを貫入する前の状態を示す地盤改良装置の側面図である。 図1に示すトレンチャを計画改良深度まで貫入した状態を示す地盤改良装置の側面図である。 図1に示すトレンチャの正面図である。 直角水平掘進と斜角水平掘進を組み合わせてN字形状に掘進するN字施工を示す地盤改良装置の平面図であって、(a)は直角水平掘進状態を示し、(b)は斜角水平掘進状態を示す図である。 地盤改良装置に平行な方向に沿って一方向に掘進するパラレル施工を示す地盤改良装置の平面図である。 N字施工を示すモニター画面の画像図である。 パラレル施工を示すモニター画面の画像図である。 グローバル座標系にて表示された施工現場全体を示す平面図である。 トレンチャが傾斜した状態を示す地盤改良装置の側面図である。
以下に、本発明に係る地盤改良方法の実施形態を、図面に基づいて詳述する。なお、各図の説明では、各図中の上側であって鉛直方向上側を「上」、各図中の下側であって鉛直方向下側を「下」として説明する。
(地盤改良装置の構成)
本実施形態に係る地盤改良装置は、図1、図2に示すように、建設機械であるバックホウ1を母機(ベースマシン)として構成されていて、履帯1bの上部に旋回可能に設けられたベース1aの前部に、ブーム2及びアーム3が回動可能に連結されると共に、このブーム2及びアーム3の先端に、混合撹拌ヘッドであるトレンチャ4が着脱可能に設けられている。このバックホウ1は、図1に示す状態から、図2に示すような計画改良深度Hまでトレンチャ4を地中へと貫入し、ブーム2及びアーム3を操作してトレンチャ4を前後に水平掘進させることで、土壌の掘削と共に固化材の混合撹拌を行う。
トレンチャ4は、図3に示すように、フレーム40の上部に設けられた油圧モータ44によって回転駆動される駆動輪41と、フレーム40の下端部に設けられた従動輪42と、に無端状のドライブチェーン43が巻き掛けられることで構成されている。そして、ドライブチェーン43の外周側には、複数の混合撹拌翼45が概ね等間隔(等ピッチ)に装着されていて、当該各混合撹拌翼45には、幅方向に沿って複数のカッター刃46が並列に配置されている。また、フレーム40の下部には、下方へ向けて固化材を吐出する固化材吐出部47が設けられていて、例えばグラウトポンプなど図示外のポンプによって配管48を通じて圧送されたスラリ状又は粉体状の固化材が固化材吐出部47から吐出される。なお、図3中の符号Eは、混合撹拌ヘッドであるトレンチャ4の有効混合撹拌幅を示している。図3中の符号Tは、トレンチャ4の奥行き幅を示している。かかる構成から、油圧モータ44により回転駆動される駆動輪41の回転に伴ってドライブチェーン43と共に前記各混合撹拌翼45が上下方向へと周回移動しつつ、固化材吐出部47から固化材が吐出されることにより、地盤の掘削と共に、この掘削された原土と固化材との撹拌混合が行われる。
また、図1、図2に示すように、バックホウ1のベース1aの下端部、ブーム2及びアーム3の側面、並びにトレンチャ4の上端部には、傾斜計としての角度センサAS0,AS1,AS2,AS3が設けられている。この角度センサAS0,AS1,AS2,AS3は、いずれもキャビン1cの後方に配置される後述の演算処理装置PUに電気的に接続される。さらに、トレンチャ4には、トレンチャ4の貫入深度を検出するための図示外のセンサ(例えばトレンチャ4の高さ位置を検出するレベルセンサ等)が設けられている。なお、本実施形態に係る角度センサAS0,AS1,AS2,AS3等が、本発明に係る計測手段に包含される。
角度センサAS0は、バックホウ1の水平度、すなわちバックホウ1の傾斜角(バックホウ1のベース1a下部のラインL0と水平ラインLxとのなす角)θ0を検出する。角度センサAS1は、ブーム2の傾斜角、すなわちバックホウ1とブーム2との連結部であるブーム連結部J1と、ブーム2とアーム3との連結部であるアーム連結部J2と、を結ぶラインL1の仰角(ラインL1と水平ラインLxとのなす角)θ1を検出する。角度センサAS2は、アーム3の傾斜角、すなわちアーム連結部J2と、アーム3とトレンチャ4との連結部であるトレンチャ連結部J3と、を結ぶラインL2の仰角(ラインL2と水平ラインLxとのなす角)θ2を検出する。角度センサAS3は、トレンチャ4の鉛直度、すなわちトレンチャ4の傾斜角(トレンチャ4の中心Tcと鉛直ラインZとのなす角)β(図9参照)を検出する。
また、バックホウ1のベース1aの前部に設けられた、オペレータの運転操作に供するキャビン(運転室)1cの後部には、測位衛星DS(例えばGPS衛星など)から送信された衛星信号(GNSS信号)を受信する複数(本実施形態においては2つ)のGNSS受信アンテナAN1と、地盤改良の施工現場内の固定基地局FB又は公共基地局PBにて観測された衛星信号(GNSS信号)を受信する無線受信アンテナAN2と、を備える。このGNSS受信アンテナAN1及び無線受信アンテナAN2は、いずれもキャビン1cの後方に配置される後述の演算処理装置PUに電気的に接続される。なお、このGNSS受信アンテナAN1及び無線受信アンテナAN2は、本発明に係る受信アンテナに包含される。
また、バックホウ1のキャビン1cの後部には、角度センサAS0,AS1,AS2,AS3による角度検出信号や、各GNSS受信アンテナAN1及び無線受信アンテナAN2で受信した衛星信号に基づいて、トレンチャ4の平面位置、貫入深度及び掘進速度などを演算する演算手段である演算処理装置PUが設けられている。また、キャビン1c内には、演算処理装置PUの演算結果を表示する表示手段として、図6、図7に示すようなモニター画面MDが設けられている。
ここで、本実施形態に係る地盤改良方法では、例えば図4に示すように、貫入したトレンチャ4を完全に抜き上げることなく、所定の折り返しラインR1,R2で折り返して平面視ほぼN字状の移動軌跡を形成するように、いわゆる一筆書きで連続的に平面移動させることにより水平掘進を行う(以下、「N字施工」という。)。具体的には、図4(a)に示すように、バックホウ1に対して直交する方向に沿ってバックホウ1へと近づく方向(図4(a)中の矢印の方向)へ直線状に水平掘進(以下、「直角水平掘進」と略称する。)した後、トレンチャ4を折り返しラインR2で折り返す。続いて、図4(b)に示すように、バックホウ1に対して斜行する方向に沿ってバックホウ1から離れる方向(図4(b)中の矢印の方向)へ直線状に水平掘進(以下、「斜角水平掘進」と略称する。)を行う。なお、図4(a)(b)における符号B1~B6は、それぞれ直角水平掘進される6つの区画(第1~第6区画)を示しており、一度の直角水平掘進によって一つの区画が地盤改良される。このように、本実施形態の水平掘進では、直角水平掘進と斜角水平掘進とを交互に繰り返し行うことにより、全ての区画が地盤改良される。また、この際、斜角水平掘進では、第2の区画B2から第3の区画B3について掘進した後、図4(b)に示すように、折り返しラインR1にてトレンチャ4の幅Eの分だけずれるように、直前の直角水平掘進において地盤改良した第2の区画B2とオーバーラップさせるように掘進することにより、全ての区画が漏れなく地盤改良される。
なお、本実施形態では、水平掘進の一例として、図4(a)(b)に示すようないわゆる一筆書きによって複数の区画を連続して掘進する態様を例示して説明したが、当該水平掘進の態様としては、かかる一筆書きの掘進態様に限定されるものではない。換言すれば、図4(a)(b)に示す掘進態様の他にも、例えば図5に示すように、バックホウ1に平行な方向に沿って一方向に掘進する(以下、「パラレル施工」という。)ことも可能である。
モニター画面MDは、図6、図7に示すように、演算処理装置PUにより演算された演算結果を表示する複数の表示窓F1~F14を表示項目毎にレイアウトして表示するものである。具体的には、モニター画面MDは、トレンチャ4の貫入状態を画像表示する表示窓F1と、計画された改良深度である計画改良深度を数値表示する表示窓F2と、実際の改良深度である実改良深度を数値表示する表示窓F3と、トレンチャ4の鉛直度(傾斜角度)を5つの色別(本実施形態では緑色、黄色、赤色)のランプにより5段階でレベル表示する表示窓F4と、計画施工土量(地盤改良を行う時間当たりの施工土量)より求めたトレンチャ4の計画水平掘進速度(m/min)を数値表示する表示窓F5と、トレンチャ4の実際の水平掘進速度である実水平掘進速度(m/min)を数値表示する表示窓F6と、水平掘進距離の残量に相当する掘進残距離(m)を数値表示する表示窓F7と、を表示する。
なお、前記表示窓F5に表示される「計画水平掘進速度」とは、地盤改良工事における品質を確保するうえで必要な羽切回数(単位対象土量当たりの羽切回数)以上の混合撹拌を行い、かつ当該地盤改良工事の計画施工土量(概ね40m3/h~60m3/h)より予め求めた水平掘進速度をいう。
また、モニター画面MDには、区画を構成する境界線の番号((1)~(7))により現在水平掘進を行っている区画を表示する表示窓F8と、水平掘進の種別(本実施形態では「N字施工」)を文字表示する表示窓F9と、区画の境界線の番号((1)~(7))によって分割して表示され、トレンチャ4の水平掘進状態をモニタリング可能な表示窓F10と、が表示される。なお、表示窓F8においては、例えば「(2)-(3)」と表示されている場合は、境界線(2)と境界線(3)との間の区画B2(図4(a)参照)を直角水平掘進していることを表している。
表示窓F10には、図8に示すようなグローバル座標系によって示される施工現場全体のマップGMPのうち、実際にこれから施工を行う予定の単位区画であって、グローバル座標系においてトレンチャ4の有効混合撹拌幅E以下の幅によって区割りされた複数のレーン状の仮想区割り図MPが表示されている。なお、本実施形態に係るN字施工では、トレンチャ4の有効混合撹拌幅E以下の幅によって区割りされた一つ一つの区割り(レーン)が、本発明に係る仮想区割り図に相当する。
特に前記N字施工の場合には、具体的な図示は省略するが、従来は、施工現場の各区割りの境界や折り返しラインにキャビン1c内のオペレータが視認可能な物理的な目印(例えばポールの配置や石灰によるライン引き)を設けるなどして、当該物理的な目印によりオペレータの掘進を案内する必要があった。また、折り返しラインR1,R2では、トレンチャ4の端部が折り返しラインR1,R2に到達しているかを確認する作業員を別途配置する必要があった。これに対して、本実施形態のように、いわゆるGNSS(全地球航法衛星システム)を利用して、グローバル座標系においてトレンチャ4の有効混合撹拌幅E以下の幅に区割りされた複数のレーン状の仮想区割り図MPに基づいて水平掘進を行うことにより、上述したような物理的な目印や、確認のための作業員を配置する必要がなくなり、より低コストで、かつ高精度な施工が可能となっている。
一方、前記パラレル施工によって水平掘進を行う場合、モニター画面MDには、図7に示すように、表示窓F9に「パラレル施工」と表示され、表示窓F10に帯状の単一の仮想区割り図MPが表示される。なお、かかるパラレル施工では、表示窓F10に示す仮想区割り図が単一の区割り表示となるため、表示窓F8に区画番号は表示されない。
さらに、表示窓F10には、計画水平掘進速度にてトレンチャ4を水平掘進させたときのトレンチャ4の平面位置を視覚的に認識可能な画像によって表示した計画位置表示G1と、実際の水平掘進時におけるトレンチャ4の平面位置を視覚的に認識可能な画像によって表示した現在位置表示G2とが、対比可能に前記仮想区割り図MP上に重ねて表示されている。計画位置表示G1は、図6、図7において破線によって表示され、計画水平掘進速度で水平掘進させたときのトレンチャ4の平面位置(本実施形態ではトレンチャ4の前端位置)を示している。一方、現在位置表示G2は、図6、図7においてトレンチャ4の有効混合撹拌幅Eと混合撹拌翼45のカッター刃46の刃先部の位置(ライン)とで囲まれた矩形枠によって表示され、実際の水平掘進時におけるトレンチャ4の平面位置(トレンチャ4の外形)を示している。なお、計画位置表示G1と現在位置表示G2は、本実施形態に開示した表示態様に限定されるものではなく、判別可能な表示態様であれば図形でも線図でもよく、また、線種についても、実線、破線以外の線種を採用可能であることは言うまでもない。また、線種以外の識別手段として着色による色分けを採用してもよく、モニター画面MDの仕様等に応じて任意の表示態様を採り得る。
例えば、図6、図7に示す表示窓F10では、計画位置表示G1に対して現在位置表示G2が僅かに遅れた掘進状況を表している。この場合は、現在位置表示G2の前端(進行方向側の端縁)を計画位置表示G1に合わせるように、実掘進速度(表示窓F6)が計画掘進速度(表示窓F5)を超えない範囲においてトレンチャ4の水平掘進速度を調整しながら、水平掘進を行うことが可能となっている。
また、図6に示すように、前記N字施工に係るモニター画面MDには、表示窓F7の下部に、タッチスイッチである折り返しスイッチSWが配置されている。この折り返しスイッチSWは、N字施工における直角水平掘進及び斜角水平掘進時のトレンチャ4の掘進方向の切り替え(折り返し)を指示するものであり、トレンチャ4が図4に示すような折り返しラインR1,R2に到達したときに操作することによって、直角水平掘進から斜角水平掘進に、或いは斜角水平掘進から直角水平掘進に、トレンチャ4の掘進方向を転換して水平掘進を連続して行うことができる。
また、この折り返しスイッチSWを操作することにより、計画位置表示G1がリセットされるようになっている。すなわち、この折り返しスイッチSWを操作することによって、折り返し前の区画において発生した、計画掘進速度(表示窓F5)と実掘進速度(表示窓F6)の速度差に基づく計画位置表示G1と現在位置表示G2の累積誤差をリセットして、次の区画において、改めて計画位置表示G1と現在位置表示G2とが合致した状態から現在位置表示G2を計画位置表示G1に追従させながら水平掘進を行うことが可能となっている。
同様に、図7に示すように、前記パラレル施工に係るモニター画面MDには、表示窓F7の下部に、タッチスイッチであるリセットスイッチSWが配置されている。このリセットスイッチSWは、パラレル施工における計画位置表示G1のリセットを指示するものである。すなわち、N字施工と異なり一方向に連続するパラレル施工の場合には、予め計画された所定の区割り(距離)、例えば5(m)毎にリセットスイッチSWを操作することにより、リセット前の区割りにおいて発生した、計画掘進速度(表示窓F5)と実掘進速度(表示窓F6)の速度差に基づく計画位置表示G1と現在位置表示G2の累積誤差をリセットして、次の区画において、改めて計画位置表示G1と現在位置表示G2とが合致した状態から現在位置表示G2を計画位置表示G1に追従させながら水平掘進を行うことが可能となっている。
なお、折り返しスイッチSW及びリセットスイッチSWは、モニター画面MDの表示窓F10に計画位置表示G1を表示してトレンチャ4の水平掘進をナビゲートするナビゲートシステムの起動スイッチとしても機能するものであって、当該折り返しスイッチSWないしリセットスイッチSWを操作することにより、モニター画面MDの表示窓F10に計画位置表示G1と現在位置表示G2が表示され、トレンチャ4の水平掘進のナビゲートが始まる。
また、図6、図7に示すように、モニター画面MDには、表示窓F10の下部に、計画水平掘進速度に基づいて算出された計画セメントミルク量(L/min)を数値表示する表示窓F11と、実際に吐出されているセメントミルク量である実セメントミルク量(L/min)を数値表示する表示窓F12と、計画施工土量に基づいて算出された計画チェーン速度(m/sec)を数値表示する表示窓F13と、現在のチェーン速度である実チェーン速度(m/sec)を数値表示する表示窓F14と、が配置されている。
(現在位置表示に係るトレンチャの平面位置の算出方法)
以下に、現在位置表示G2に係るトレンチャ4の平面位置の算出方法を説明する。
前述のように、地盤改良装置の位置情報は、GNSS受信アンテナAN1及び無線受信アンテナAN2で受信した衛星信号に基づいて算出され、これによって、バックホウ1のベース1aの旋回中心Bcが特定される。そして、このベース1aの旋回中心Bcからトレンチャ4の中心Tcまでの水平距離Xを算出することにより、トレンチャ4の平面位置が特定される。なお、バックホウ1のベース1aの旋回中心Bcからトレンチャ4の中心Tcまでの水平距離Xは、以下の式1に基づいて求められる。
X=X1+X2+X3・・・式1
ただし、
X1:ベース1aの旋回中心Bcとブーム連結部J1との水平距離(定数)
X2:ブーム連結部J1とトレンチャ連結部J3との水平距離
X3:トレンチャ連結部J3とトレンチャ4の中心Tcとの水平距離(定数)
である。
なお、上記X2は、以下の式2に基づいて求められる。
X2=(L1×cosθ1)+(L2×cosθ2)・・・式2
ただし、
L1:アーム連結部J2とブーム連結部J1との距離(定数)
L2:トレンチャ連結部J3とアーム連結部J2との距離(定数)
θ1:アーム連結部J2とブーム連結部J1とを結ぶラインL1の仰角であり、このラインL1と水平ラインLxとのなす角
θ2:トレンチャ連結部J3とアーム連結部J2とを結ぶラインL2の仰角であり、このラインL2と水平ラインLxとの成す角度
である。
そして、ベース1aの旋回中心Bcからトレンチャ4の手前側(ベース1a側)までの距離(X4)及び奥側までの距離(X5)は、以下の式3及び式4に基づいて求められる。
X4=(X1+X2+X3)-T/2・・・式3
X5=(X1+X2+X3)+T/2・・・式4
ただし、
T:トレンチャ4の厚み(具体的には混合撹拌翼45の手前側の刃先部と奥側の刃先部との距離)
である。
(現在位置表示に係るトレンチャの平面位置の算出例)
以下に、上記の式1、式2に基づき、現在位置表示G2に係るトレンチャ4の平面位置の具体的な算出例について説明する。
例えば、アーム連結部J2からブーム連結部J1までの距離L1が7.0(m)、トレンチャ連結部J3からアーム連結部J2までの距離L2が3.3(m)、アーム連結部J2とブーム連結部J1とを結ぶラインL1と水平ラインLxとの成す角度θ1を8.3(°)、トレンチャ連結部J3とアーム連結部J2とを結ぶラインL2と水平ラインLxとのなす角度θ2を41.5(°)としたとき、ブーム連結部J1からトレンチャ連結部J3までの水平距離X2´については、前記式2に基づき以下のように算出される。
X2´=(L1×cosθ1)+(L2×cosθ2)
=(7.0×cos8.3°)+(3.3×cos41.5°)
=(7.0×0.9895)+(3.3×0.7490)
=6.93+2.47
=9.40(m)
となる。
ここで、ベース1aの旋回中心Bcからブーム連結部J1までの水平距離X1が0.4(m)、トレンチャ連結部J3からトレンチャ4の中心Tcまでの水平距離X3が0.3(m)であるとすると、バックホウ1のベース1aの旋回中心Bcからトレンチャ4の中心Tcまでの水平距離X´は、前記式1に基づいて以下のように算出される。
X´=X1+X2+X3
=0.4+9.4+0.3
=10.1(m)
となる。
これによって得られたX´=10.1(m)は、トレンチャ4の下端部を計画改良深度まで貫入掘進した状態において、トレンチャ4を鉛直に維持した状態でトレンチャ4の奥側の刃先部が奥側の折り返しラインR1に到達したときのベース1aの旋回中心Bcからトレンチャ4の中心Tcまでの水平距離である(図2参照)。
ここで、折り返しスイッチSW(図6参照)を操作し、トレンチャ4を計画改良深度まで貫入した状態を維持しつつ、奥側の折り返しラインR1から手前側の折り返しラインR2に向けて水平掘進を開始して6(min)が経過したとき、θ1が29.2(°)、θ2が50.7(°)と計測されて、X2´´は以下のように算出される。
X2´´=(L1×cosθ1)+(L2×cosθ2)
=(7.0×cos29.2°)+(3.3×cos47.7°)
=(7.0×0.8729)+(3.3×0.6730)
=6.11+2.22
=8.33(m)
となる。
したがって、このX2´´=8.33(m)に基づき、X´´は以下のように算出される。
X´´=X1+X2+X3
=0.4+8.33+0.3
=9.03(m)
となる。
ここで、折り返しスイッチSWの操作時点での水平距離Lと、経過時間と共に変化した水平距離L´との差が水平移動距離(折り返しラインR1,R2からの距離)となる。よって、実際の水平掘進速度である実水平掘進速度によるトレンチャ4の移動距離、すなわち奥側の折り返しラインR1から折り返す場合の実掘進速度によるトレンチャ4の移動距離L1xについては以下の式5により、手前側の折り返しラインR2から折り返す場合の実掘進速度によるトレンチャ4の移動距離L2xについては以下の式6により求められる。
L1x=L-L´・・・式5
L2x=L´-L・・・式6
ただし、
L:折り返しスイッチSWの操作時点におけるトレンチャ連結部J3とブーム連結部J1の水平距離
L´:折り返しスイッチSWの操作時点から起算した、実掘進速度によるトレンチャ連結部J3とブーム連結部J1の水平距離
である。
そうすると、折り返しから6(min)経過後におけるトレンチャ4の水平移動距離Lxは、先に求めたX´及びX´´に基づいて以下のように算出される。
Lx=X´-X´´
=10.1-9.03
=1.07(m)
となる。
また、このときの実水平掘進速度Vxは、以下のように算出される。
Vx=水平移動距離÷経過時間(施工時間)
=1.07÷6
=0.18(m/min)
となる。
以上のように、折り返しから6(min)経過後のトレンチャ4の水平移動距離Lxは1.07(m)であり、このときの実水平掘進速度Vxは0.18(m/min)であって、計画掘進速度0.24(m/min)と比べて僅かに遅い状態となっている(図6参照)。
他方、前記パラレル施工(図7参照)の場合は、リセットスイッチSWを操作した後にトレンチャ4をベース1a側へ引き寄せる方向に水平掘進させる場合には、前記式5により水平移動距離L1xが求められ、反対に、トレンチャ4をベース1aから遠ざける方向に水平掘進させる場合には、前記式6に基づき水平移動距離L2xが求められる。
(計画掘進速度の算出方法)
計画位置表示G1に係るトレンチャ4の平面位置は、計画施工土量(m3)より求めた計画水平掘進速度Sp(m/min)と、作業経過時間(min)と、に基づいて算出される。ここで、計画水平掘進速度SPは、以下の(a)又は(b)のいずれかの方法によって算出される。
(a)前記N字施工以外の施工態様、例えば前記パラレル施工のように、トレンチャ4を折り返すことなく一方向のみに水平掘進させる場合の計画水平掘進速度Sp(m/min)については、以下の式7により求められる(図5参照)。
Sp={(V/60)÷(E×H)}×N・・・式7
ただし、
V:計画施工土量(m3/h)
E:トレンチャの有効混合撹拌幅(m)
H:計画改良深度(m)
N:混合撹拌回数(回)
なお、上記混合撹拌回数Nは、平面視におけるトレンチャ4の通過移動回数をいい、パラレル施工は原則的に1回混合とし、N字施工は2回混合とすることが望ましい。
(b)直角水平掘進と斜角水平掘進とを組み合わせてトレンチャ4を完全に抜き上げることなく連続的に水平掘進させる前記N字施工を行う場合の計画水平掘進速度については、以下の(b1)又は(b2)のいずれかにより求められる(図6参照)。
(b1)直角水平掘進してなる直角水平掘進部D1と、斜角水平掘進してなる斜角水平掘進部D2との水平掘進移動距離が異なる場合において、直角水平掘進部D1と斜角水平掘進部D2とを同じ時間で水平掘進移動させる場合、直角水平掘進部D1の水平掘進速度Sp(m/min)と、斜角水平掘進部D2の水平掘進速度BSp(m/min)は、それぞれ下記(1)(2)に示す計画水平掘進速度となる。
(1)直角水平掘進部D1の計画水平掘進速度Spについては、前記式7によって求められる。
(2)斜角水平掘進部D2の計画水平掘進速度BSpについては、以下の式8によって求められる。
BSp=Sp×{√(W2+E2)÷W}・・・式8
ただし、
W:トレンチャ4の奥側の折り返しラインR1と手前側の折り返しラインR2との距離(m)
である。
(b2)直角水平掘進部D1と斜角水平掘進部D2とを同じ掘進速度にて水平掘進させる場合の計画水平掘進速度NSpは、以下の式9によって求められる。
NSp=(Sp+BSp)÷2・・・式9
となる。
(固化材吐出量の算出方法及び算出例)
以下に、前記(a)(b1)(b2)の計画水平掘進速度にて水平掘進を行う際の固化材吐出量の算出方法を説明する。この固化材吐出量Qは、計画施工土量に基づいて算出された計画水平掘進速度Sp,BSp,NSpと、施工に先立ち行った配合試験結果に基づいて算出された固化材の水セメント比(ミルク施工の場合)と固化材添加量によって決定される。
<前記(a)の計画水平掘進速度で水平掘進を行う場合の固化材吐出量>
改良壁体の厚さが1.0(m)、計画改良深度Hが7.0(m)のパラレル施工を、セメントの添加量Mが100(kg/m3)、水セメント比Pが100(%)、セメントの比重Sが3.06、計画施工土量Vが50(m3/h)(=約0.83(m3/min))、並びに混合撹拌回数Nが1(回)の条件で施工する場合の原土1(m3)あたりに添加する固化材吐出量(セメントミルク量)Qについて、以下に説明する。
Q=(M÷S)+{(M×P)/100}
=(100÷3.06)+{(100×100)/100}
=132.7(L/m3
Sp={(V/60)÷(E×H)}×N・・・式7
={(50/60)÷(1.0×7)}×1
≒0.12(m/min)
となる。
そうすると、施工1分間当たりの固化材吐出量(セメントミルク量)Qxは、以下の通りとなる。
Qx=(Sp×X×H)×Q
=(0.12×1.0×7.0)×132.7
≒111.5(L/min)
⇒112(L/min)
となる。
上記の結果より、固化材吐出量Qは下限管理が通例であるため、固化材吐出量Qを112(L/min)に設定すると共に、計画位置表示G1の計画水平掘進速度Spを0.12(m/min)に設定し、計画位置表示G1により現在位置表示G2を誘導することで、計画水平掘進速度による適切な施工が可能となる。
<前記(b1)の計画水平掘進速度で水平掘進を行う場合の固化材吐出量>
トレンチャの有効混合撹拌幅Eに相当する1区画の改良幅が1.0(m)、奥側の折り返しラインR1と手前側の折り返しラインR2との距離Wが5.0(m)の複数の区画をN字施工により連続して掘削、混合撹拌する場合の固化材吐出量について、以下に説明する。
前記(b1)のN字施工では、直角水平掘進部D1と斜角水平掘進部D2とを同じ時間で水平掘進移動させ、混合撹拌回数Nは2(回)となる。よって、直角水平掘進部D1の計画水平掘進速度Spと固化材吐出量Q1、及び斜角水平掘進部D2の計画水平掘進速度BSpと固化材吐出量Q2は、以下の通りとなる。
Sp={(V/60)÷(E×H)}×N・・・式7
={(50/60)÷(1.0×7)}×2
≒0.238(m/min)
BSp=Sp×{√(W2+E2)÷W}・・・式8
=0.24×{√(52+12)÷5}
≒0.243(m/min)
となる。
以上のように、直角水平掘進部D1の計画水平掘進速度Spを0.238(m/min)、斜角水平掘進部D2の計画水平掘進速度BSpを0.243(m/min)とすることによって、水平掘進移動距離を補い、直角水平掘進部D1と斜角水平掘進部D2の掘進移動時間が同じ時間となる。なお、実施工を考慮した場合には小数点第3位で四捨五入することが望ましく、本実施形態の場合には、直角水平掘進部D1及び斜角水平掘進部D2の計画水平掘進速度を、いずれも0.24(m/min)とすることが望ましい。
続いて、直角水平掘進部D1及び斜角水平掘進部D2の計画水平掘進速度Sp,BSpに基づいて施工1分間当たりのセメントミルク量Qx(Q1x,Q2x)を算出すると、以下の通りとなる。
Qx=(Sp(BSp)×E×H)×Q÷2
=(0.24×1.0×7.0)×132.7÷2
≒111.5(L/min)
⇒112(L/min)
となる。
上記の結果から、固化材吐出量Q1、Q2をそれぞれ112(L/min)に設定すると共に、計画位置表示G1の計画水平掘進速度Sp,BSpをいずれも0.24(m/min)に設定し、計画位置表示G1により現在位置表示G2を誘導することで、計画水平掘進速度による適切な施工が可能となる。
なお、奥側の折り返しラインR1と手前側の折り返しラインR2との距離Wが3~4(m)と小さい場合や、トレンチャ4の有効混合撹拌幅Eが1.2~1.5(m)と広い場合には、直角水平掘進の計画水平掘進速度Spと斜角水平掘進の計画水平掘進速度BSpは異なるものの、この場合も、直角水平掘進部D1の固化材吐出量Q1と、斜角水平掘進部D2の固化材吐出量Q2とを、同量に設定することが望ましい。
<前記(b2)の計画水平掘進速度で水平掘進を行う場合の固化材吐出量>
直角水平掘進部D1と斜角水平掘進部D2とを同じ速度で水平掘進させる場合は、直角水平掘進部D1と斜角水平掘進部D2の計画水平掘進速度を平均化して算出することにより、計画水平掘進速度NSpは、以下の通りとなる。
NSp=(Sp+BSp)÷2・・・式4
=(0.238+0.243)÷2
=0.241(m/min)
となる。
このように、直角水平掘進部D1と斜角水平掘進部D2の計画水平掘進速度を平均化することにより、同じ速度0.241(m/min)となるが、この場合も、小数点第3位で四捨五入して0.24(m/min)とすることが望ましい。したがって、前記(b2)のN字施工に係る固化材吐出量Qは、前記(b1)のN字施工の場合と同様、112(L/min)となる。
以上の結果から、前記(a)のパラレル施工に係る固化材吐出量Qは112(L/min)と、前記(b1)(b2)のN字施工に係る固化材吐出量Q(Q1,Q2)は112(L/min)と算出されたが、前記(a)に係るパラレル施工においては混合撹拌回数Nが1(回)となる一方、前記(b1)(b2)に係るN字施工においては混合撹拌回数Nが2(回)であり、前記パラレル施工の2倍の掘進速度となる結果、混合撹拌終了後の固化材添加量については概ね同じ添加量となる。
(折り返しラインにおけるトレンチャの鉛直度の管理方法)
前述したように、トレンチャ4の水平掘進は、当該トレンチャ4を鉛直に維持した状態で行うことを前提としている。しかし、実際にはブーム2とアーム3の揺動操作によって水平掘進を行うことから、僅かではあるがトレンチャ4の下端が手前側(バックホウ1に近い側)又は奥側(バックホウ1から遠い側)に傾斜する状態を繰り返しながら水平掘進が行われる。そのため、水平掘進時にトレンチャ4の鉛直度が維持されず、改良体の端面(バックホウ1に対し手前側又は奥側となる改良体の壁面)が鉛直とならず、改良体の上端部より下端部にかけて未処理部U(図9中にハッチングで示す部分)が発生する可能性がある。なお、この未処理部Uは、以下の式10によって求められる。
U=H×tanβ・・・式10
ただし
H:計画改良深度(m)
β:トレンチャ4の傾斜角度(°)
である。
したがって、計画改良深度Hが7.0(m)、鉛直線(図9に示す鉛直ラインZ参照)に対するトレンチャ4の傾斜角度(以下、「鉛直度」ともいう。)βが3(°)である場合の未処理部Uは、以下の通りとなる。
U=H×tanβ
=7.0×0.0524
=0.37
≒0.4(m)
となる。
このように、計画改良深度Hが7.0(m)の場合には、鉛直度βが僅か3(°)の傾斜であっても、改良体の端面には、約0.4(m)の未処理部Uが残存してしまう。このため、折り返しラインにおけるトレンチャ4の鉛直度の維持は重要な要素であり、キャビン1c内でバックホウ1を操作するオペレータは、常にトレンチャ4の鉛直度を確認しつつ、操作を行わなければならない。とりわけ、改良体の端部(奥側又は手前側の折り返しラインR1,R2)では、特に留意してトレンチャ4の鉛直度を確認する必要がある。
なお、トレンチャ4が3(°)傾斜した場合の実改良深度Dは、以下の通りとなる。
D=H×cosβ
=7.0×cos3°
=7.0×0.9986
=6.99
≒7.0
となる。
このように、トレンチャ4が3(°)傾斜した場合の実改良深度Dは6.99(m)と僅かに浅くなるものの、この誤差は許容範囲以内であって、問題ないといえる。
以上のことから、本実施形態では、改良体の中央部(改良体の端部以外の範囲)の鉛直度βが3(°)未満である場合、実改良深度Dには影響がないことから、以下の方法で鉛直度βを管理する。
前述のように、トレンチャ4の側面に設けられた角度センサAS3によってトレンチャ4の傾斜角度が計測され、その結果が、モニター画面MDの表示窓F4に、鉛直度βとして5つのランプによって表示される(図6、図7参照)。このランプは、中央のランプ(緑色)が鉛直度β=±1(°)未満を、中央から2つ目のランプ(黄色)が鉛直度β=±1~±3(°)未満を、両端のランプ(赤色)が鉛直度β=±3(°)以上を、それぞれ表している。
かかるランプ表示に従ってトレンチャ4を操作して水平掘進することにより、望ましくは±1(°)未満、少なくとも±3(°)未満に維持することが可能となる。なお、前記表示窓F4のランプ表示では、トレンチャ4の下端が手前側に傾斜している場合は「+」表示となり、奥側に傾斜している場合は「-」表示となる。
一方、改良体の端部(折り返しラインR1,R2)における鉛直度βの管理は、絶対鉛直(±0°)とすることが望ましいが、当該絶対鉛直とすることは実質的に困難である。そこで、区画の奥側で折り返す場合には0~-3(°)、区画の手前側で折り返す場合には0~+3(°)として、トレンチャ4の下端が折り返しラインR1,R2を超えるように鉛直度βを管理することで、未処理部Uを残さない鉛直度βの管理が可能となる。
一方、区画の奥側の折り返しラインR1においてトレンチャ4が前記「+」側に傾斜している場合、又は区画の手前側の折り返しラインR2においてトレンチャ4が前記「-」側に傾斜している場合には、換言すれば、折り返しラインR1,R2においてトレンチャ4が区画の内側に傾斜している場合には、警報ブザーやランプ等でキャビン1c内のオペレータに警鐘することが望ましい。
また、本実施形態では、モニター画面MDの表示窓F4においてトレンチャ4の鉛直度(傾斜角度)をランプによるレベル表示とすることで、キャビン1c内のオペレータがトレンチャ4の傾斜を視覚的に認識しやすくしている。しかし、モニター画面MDの表示窓F4におけるトレンチャ4の傾斜の表示については、本実施形態のようなランプ表示に限定されるものではなく、例えば鉛直度の数値表示(0、+0.5°、-0.5°等)や、傾斜角度の絶対値の数値表示(90°、+89°、-89°等)など、キャビン1c内のオペレータがトレンチャ4の傾斜を認識可能な態様であれば、いかなる表示態様であってもよい。
(トレンチャ通過後の着色表示)
仮想区割り図MP上に現在位置表示G2を表示するにあたり、トレンチャ4が通過した際に固化材が所定量添加され、かつ混合撹拌翼45のカッター刃46によって所定の回数(以下、「羽切回数」という。)以上に混合撹拌された場合には、前記現在位置表示G2の仮想区割り図MPを着色表示する(図6、図7の網掛け参照)。この着色表示によって、トレンチャ4の位置(平面位置、改良深度)のみならず、地盤改良体の品質確保に欠かせない固化材添加量や羽切回数も視覚的に認識可能となる。なお、図6、図7では、便宜上、当該着色表示を、着色の代わりに網掛けによって表示している。
なお、施工状況によっては、現在位置表示G2が計画位置表示G1を追い越すような場合もあり得る。この場合、固化材添加量及び羽切回数がいずれも閾値を超えている場合には、現在位置表示G2が位置する仮想区割り図MPを着色表示し、固化材添加量又は羽切回数のいずれかが閾値を下回っているような場合には、着色表示はされない。さらに、前記着色表示がされないまま掘進を継続しようとした場合には、警告音を発するなど、注意喚起可能に構成することにより、品質を確保した、より確実な施工が可能になる。
前記着色表示の具体例として、前記N字施工と同条件とした場合、固化材添加量の管理を固化材吐出量(セメントミルク量)Qx、羽切回数の管理をドライブチェーン43の回転速度であるチェーン速度Csによってそれぞれ行うものとし、1分間の平均値が下記に示す固化材吐出量Qx又はチェーン速度Csの条件を下回る場合には、当該着色表示を行わないこととする。
ここで、以下に説明する固化材吐出量Qx及びチェーン速度Csは、あくまでトレンチャ4の計画水平掘進速度Spに基づいて算出したものである。しかし、実際には、地盤の固さ等により、トレンチャ4の実水平掘進速度Vxが計画水平掘進速度Spよりも遅れることが想定される。この場合、計画水平掘進速度Spに対して遅れた実水平掘進速度Vxの分だけ、固化材添加量及び羽切回数が少なくて足りることになる。このように、トレンチャ4の固化材吐出量Qxに基づき設定される固化材添加量の閾値Qx´や、チェーン速度Csに基づき設定される羽切回数の閾値Cs´は、トレンチャ4の実移動速度Vxに依存し、当該トレンチャ4の実水平掘進速度Vxによって適正値が変化するものであるため、固化材添加量の閾値Qx´及び羽切回数の閾値Cs´は、以下の式によって求められる、トレンチャ4の計画移動速度Spに対する実水平掘進速度Vxの掘進速度比Rsを加味して算出することが望ましい。
例えば、折返しから実水平移動距離が1.07(m)、経過時間が6(min)の場合の現在位置における実水平掘進速度Vxは0.18(m/min)となる。そうすると、計画掘進速度Spが0.24(m/min)の場合には、掘進速度比Rsは以下のように算出される。
Rs=Vx/Sp
=0.18/0.24
=0.75
となる。
<固化材吐出量の条件>
計画水平掘進速度Spに基づいて算出した固化材吐出量Qxは、前述のように112(L/min)となる。したがって、当該固化材吐出量Qxに掘進速度比Rsを加味すると、固化材添加量の閾値Qx´は以下のように算出される。
Qx´=Qx×Rs
=112×0.75
=84
したがって、実水平掘進速度Vxが0.18(m/min)の状況下においては、固化材吐出量が84(L/min)未満である場合には、現在位置表示G2が位置する仮想区割り図MPには着色表示を行わない。
<チェーン速度の条件>
羽切回数の閾値Bnを50(回/m2)に設定し、改良幅E´が1.0(m)、トレンチャ4の奥側の折り返しラインR1と手前側の折り返しラインR2との距離Wが5.0(m)である1区画の施工において、トレンチャ4の有効混合撹拌幅Eが1.0(m)であり、かつ混合攪拌翼45のピッチWpが1.03(m)のトレンチャ4を使用した場合のチェーン速度Csは、下記の式11、式12、式13により求められる。
チェーン速度Csを算出するにあたり、まずドライブチェーン43の累積移動距離Ca(m)を下記の式11に基づいて算出する。
Ca=Bn×H×W×E´÷E×Wp・・・式11
ただし、
Bn:羽切回数の閾値(回/m2
H:計画改良深度(m)
E:トレンチャの有効混合撹拌幅(m)
E´:改良幅(m)
Wp:混合攪拌翼のピッチ(m)
である。
続いて、チェーン速度Cs(m/sec)を以下の式12に基づいて算出する。 Cs=Ca÷((E×H×W)÷(V/3600))・・・式12
ただし、
V:計画施工土量(m3/h)
である。
上記の式11、式12より、チェーン速度Csは以下の式13に基づいて求められる。
Cs=Bn×Wp×V÷3600・・・式13
となる。
この式13より、前述の条件に基づいてチェーン速度Csを算出すると、以下の通りとなる。
Cs=50×1.03×50÷3600
=0.715
≒0.72
となる。
このチェーン速度Csは計画水平掘進速度Spに基づいて算出したものであるから、当該チェーン速度Csに掘進速度比Rsを加味すると、チェーン速度の閾値Cs´は以下のように算出される。
Cs´=Cs×Rs
=0.72×0.75
=0.54
したがって、実水平掘進速度Vxが0.18(m/min)の状況下においては、チェーン速度が0.54(m/sec)未満である場合には、現在位置表示G2が位置する仮想区割り図MPには着色表示を行わない。
(本実施形態の作用効果)
従来の地盤改良方法によれば、混合撹拌ヘッドであるトレンチャの計画移動速度と実移動速度のみを比較して、実速移動速度が計画移動速度よりも常に遅くなるようにしていた。このため、この計画移動速度と実移動速度の速度差が累積することにより、計画移動速度で掘進させた場合の混合撹拌ヘッドの計画位置と、混合撹拌ヘッドの現在位置とに大きな乖離が生じてしまい、地盤改良について十分な施工管理を行えないおそれがあった。
また、固化材の吐出量は計画移動速度により求められ、一定量の固化材を吐出しながら掘進を行うため、実速移動速度が計画移動速度よりも常に遅くなることで、計画施工土量に対応する固化材を計画施工土量よりも少ない施工土量に消費することとなり、不経済な施工を招来してしまうおそれがあった。
ここで、かかる不経済な施工について検証すれば、前記従来技術に開示された、計画移動速度:0.15(m/min)及び実移動速度:0.12(m/min)に基づき累積移動距離としての1時間後の移動距離d1及び2時間後の移動距離d2を算出すると、以下のようになる。
d1=(0.15×60)-(0.12×60)=1.8(m)
d2=(0.15×120)-(0.12×120)=3.6(m)
このように、施工開始時点では合致していたトレンチャの現在位置と計画位置が、水平掘進開始から1時間後には1.8(m)乖離し、2時間後には3.6(m)乖離することになる。そうすると、下記に算出するように、固化材の20(%)をロスすることとなって、不経済な施工を強いるものとなる。
固化材のロス率={(0.15-0.12)÷0.15}×100=20(%)
これに対して、本実施形態に係る地盤改良方法では、計画水平掘進速度で水平掘進させたときのトレンチャ4の平面位置を視認可能に画像表示した計画位置表示G1と、実際の水平掘進時におけるトレンチャ4の平面位置を視認可能に画像表示した現在位置表示G2とを、表示手段に対比可能に表示して、現在位置表示G2を計画位置表示G1に合わせるようにトレンチャ4を水平掘進させることとした。
このように、本発明によれば、計画位置に対する現在位置の遅れを視覚的に把握して、計画位置表示G1によって現在位置表示G2を誘導(ナビゲート)しながら水平掘進を行うことが可能となっている。これにより、オペレータの経験や能力等に関係なく、常に計画位置に合わせた掘進が可能となり、不経済な施工を抑制することができる。
また、本実施形態では、モニター画面MDに表示する仮想区割り図MPがグローバル座標系においてトレンチャ4の有効混合撹拌幅E以下となるように区割りされている。これにより、モニター画面MDにおいて現在位置表示G2が当該区割りに沿って移動するようにトレンチャ4を掘進させることで、地盤改良の施工予定領域において、漏れなく適切な施工を行うことができる。
また、本実施形態では、現在位置表示G2を、トレンチャ4の平面視外形であって、混合撹拌翼45の刃先部の位置(ライン)とトレンチャ4の有効混合撹拌幅とによって形成される矩形枠状に表示したことにより、仮想区割り図MPにおけるトレンチャ4の現在位置をより適切に表示することができ、計画位置表示G1に合わせた適切な施工を行うことができる。
一方で、単に計画位置表示G1を現在位置表示G2に合わせるように掘進するのみでは、累積によって生じた、計画位置に対する現在位置の遅れを、掘進途中の水平掘進速度を計画水平掘進速度よりも早めるかたちで取り戻すことにより、施工完了位置において最終的に帳尻を合わせることが可能である。しかしながら、このような帳尻合わせを行った場合、固化材吐出量は計画水平掘進速度に基づき設定されているため、水平掘進速度を計画水平掘進速度よりも早めた施工領域においては、混合撹拌する固化材量が不足してしまい、地盤改良の適切な品質を担保できないおそれがある。
そこで、本実施形態では、地盤改良の施工予定領域に対して比較的小さい単位(範囲)である所定の仮想区割り図MPごと、例えばN字施工では直行又は斜行にて掘進する1区画(レーン)ごとに、パラレル施工では5(m)ごとに、それぞれ計画位置表示G1をリセットして、計画位置表示G1と現在位置表示G2とを合わせるようにした。これにより、計画位置に対する現在位置の遅れの累積が最小限に抑えられ、上述のような帳尻合わせの必要もなくなる。その結果、地盤改良の施工予定領域の全域において適量の固化材を添加してなる混合撹拌が維持され、地盤改良の適切な品質を担保することができる。
また、本実施形態では、水平掘進に際して、トレンチャ4に設けた傾斜計としての角度センサAS3によりトレンチャ4の鉛直度(傾斜状態)を把握し、その結果がモニター画面MDに表示される構成となっている。これにより、オペレータは、当該モニター画面MDの表示に従ってトレンチャ4の鉛直度を管理することで、適切な地盤改良に寄与することができる。
しかも、本実施形態では、水平掘進に際して、前記モニター画面MDの表示に基づき、トレンチャ4の下端を区画の外側に向けて傾斜させ、折り返しラインR1,R2においてトレンチャ4の下端が折り返しラインR1,R2を超えるように当該トレンチャ4の鉛直度を管理している。これにより、改良体の端部(折り返しラインR1,R2)における未処理部Uの発生を抑制し、地盤改良の品質をさらに向上させることができる。
また、本実施形態では、所定の固化材添加量及び所定の羽切回数を充足した適切な施工領域を着色表示することにより、トレンチャ4の現在位置のみならず、地盤改良の品質担保に不可欠な固化材添加量や羽切回数についても視覚的に認識することができ、品質が担保された良好な地盤改良の施工が可能となる。
本発明は、前記実施形態において例示した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、適用対象の仕様等に応じて自由に変更することができる。
特に、前記実施形態で例示した計画位置表示G1及び現在位置表示G2の表示態様については、本発明に係る計画位置表示及び現在位置表示の一例に過ぎず、トレンチャ4の平面位置、すなわち計画位置と現在位置を視覚的に認識可能な態様であれば、いかなる表示態様であってもよい。
また、仮想区割り図MPにおける区割りについても、前記実施形態で例示した態様に限定されるものではなく、例えばN字施工の1区画(レーン)の幅や距離、パラレル施工の区画の幅や距離など、地盤改良の条件等に応じて任意に設定可能である。
また、測位衛星DSについても、前記実施形態で例示したGPSのほかにも、例えばGLONASS、BeiDou、ガリレオ、みちびき、NAVICなど、測位に供するあらゆる測位衛星が含まれる。
1…バックホウ(ベースマシン)
2…ブーム
3…アーム
4…トレンチャ(混合撹拌ヘッド)
45…混合撹拌翼
AS1…角度センサ(計測手段)
AS2…角度センサ(計測手段)
DS…測位衛星
MD…モニター画面(表示手段)
MP…仮想区割り図
G1…計画位置表示
G2…現在位置表示

Claims (8)

  1. ベースマシンとして機能する建設機械のブーム及びアームの先端部に上下方向へ周回移動する混合撹拌翼を有する混合撹拌ヘッドを備えた地盤改良装置により、原地盤を掘削しながら固化材と混合撹拌して前記原地盤の強度の増加を図る地盤改良方法において、
    前記地盤改良装置は、
    測位衛星から送信された衛星信号を受信する複数の受信アンテナと、
    前記ベースマシンから前記混合撹拌ヘッドまでの水平距離を計測する計測手段と、
    前記受信アンテナにて受信した前記衛星信号に基づいて算出された前記ベースマシンの位置情報と前記計測手段の計測結果とによって算出された前記混合撹拌ヘッドの平面位置を表示する表示手段と、
    を備え、
    前記表示手段は、
    前記混合撹拌ヘッドを計画施工土量より求めた計画水平掘進速度にて水平掘進させたときの前記混合撹拌ヘッドの平面位置を視覚的に認識可能な画像によって表示された計画位置表示と、
    実際の水平掘進時における前記混合撹拌ヘッドの平面位置をリアルタイムにて視覚的に認識可能な画像によって表示された現在位置表示と、
    をグローバル座標系において地盤改良を行う範囲を示す仮想区割り図の上に表示し、
    前記混合撹拌ヘッドを水平掘進させるにあたり、前記現在位置表示を前記計画位置表示に合わせるように前記混合撹拌ヘッドを水平掘進させることを特徴とする地盤改良方法。
  2. 前記仮想区割り図は、グローバル座標系において前記混合撹拌ヘッドの有効混合撹拌幅以下に区割りされたものであることを特徴とする請求項1に記載の地盤改良方法。
  3. 前記現在位置表示は、前記混合撹拌ヘッドによる混合撹拌領域を示す平面画像であって、前記混合撹拌ヘッドの掘進方向における前記混合撹拌翼の刃先部の位置と前記混合撹拌ヘッドの有効混合撹拌幅とを視覚的に認識可能な画像であることを特徴とする請求項1又は2に記載の地盤改良方法。
  4. 前記混合撹拌ヘッドの平面位置は、前記ベースマシンの旋回中心から前記混合撹拌ヘッドの中心までの距離Xによって示され、この距離Xは、下記の(1)式によって求めることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の地盤改良方法。
    X=X1+X2+X3…(1)
    ただし、
    X1:前記旋回中心から前記ブームと前記ベースマシンの連結部までの距離
    X2:前記混合撹拌ヘッドと前記アームの連結部から前記ブームと前記ベースマシンの連結部までの距離
    X3:前記混合撹拌ヘッドの中心から前記混合撹拌ヘッドと前記アームの連結部までの距離
    なお、前記X2は、下記の(2)式によって求める。
    X2=(L1×cosθ1)+(L2×cosθ2)…(2)
    ただし、
    L1:前記アームと前記ブームの連結部から前記ブームと前記ベースマシンの連結部までの距離(定数)
    L2:前記混合撹拌ヘッドと前記アームの連結部から前記アームと前記ブームの連結部までの距離(定数)
    θ1:前記ブームと前記ベースマシンの連結部を通る水平線と、前記アームと前記ブームの連結部と前記ブームと前記ベースマシンの連結部を結ぶ線との成す角度
    θ2:前記アームと前記ブームの連結部を通る水平線と、前記混合撹拌ヘッドと前記アームの連結部と前記アームと前記ブームの連結部を結ぶ線との成す角度
    とする。
  5. 前記計画水平掘進速度は、以下に示す(ア)~(ウ)のいずれかの方法により求めることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の地盤改良方法。
    (ア)前記混合撹拌ヘッドを一方向のみに水平掘進させる場合の計画水平掘進速度Spは、下記の(3)式によって求める。
    Sp={(V/60)÷(E×H)}×N…(3)
    ただし、
    V:計画施工土量
    E:混合撹拌ヘッドの有効混合撹拌幅
    H:計画改良深度
    N:混合撹拌回数
    とする。
    (イ)前記混合撹拌ヘッドを直角水平掘進と斜角水平掘進の組み合わせにより概ねN字状に連続的に平面移動させて改良体を造成する場合に、直角に水平掘進してなる直角水平掘進部と斜角に水平掘進してなる斜角水平掘進部とを同じ時間で混合撹拌するときの計画水平掘進速度は、以下の(a)と(b)によるものとする。
    (a)前記直角水平掘進部の計画水平掘進速度は、前記(3)式で求めた計画水平掘進速度Spとする。
    (b)前記斜角水平掘進部の計画水平掘進速度は、下記の(4)式によって求めた計画水平掘進速度BSpとする。
    BSp=Sp×{√(W2+E2)÷W}…(4)
    ただし、
    W:前記直角水平掘進部において前記混合撹拌ヘッドが折り返すライン間距離であって、前記ベースマシンに近い側の折り返しラインと前記ベースマシンから遠い側の折り返しラインとの距離
    とする。
    (ウ)前記直角水平掘進部と前記斜角水平掘進部とを同じ速度で水平掘進する場合の計画水平掘進速度NSpは、下記の(5)式によって求める。
    NSp=(Sp+BSp)÷2…(5)
  6. 前記仮想区割り図ごとに折り返しスイッチ又はリセットスイッチを操作することで前記計画位置表示がリセットされ、前記計画位置表示が前記現在位置表示と一致した状態から再スタートすることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の地盤改良方法。
  7. 前記地盤改良装置は、前記混合撹拌ヘッドの鉛直度を検出する鉛直度検出手段を備え、
    水平掘進方向において前記混合撹拌ヘッドを所定の折り返しラインで折り返すように水平掘進させて地盤改良を行うにあたり、
    前記ベースマシンから遠い側の折り返しラインでは、前記混合撹拌ヘッドを鉛直に保持又は前記ベースマシンの反対側へ傾斜させて、前記混合撹拌ヘッドの下端が前記ベースマシンから遠い側の折り返しラインを超えるように前記混合撹拌ヘッドの鉛直度を管理すると共に、
    前記ベースマシンに近い側の折り返しラインでは、前記混合撹拌ヘッドを鉛直に保持又は前記ベースマシン側へ傾斜させて、前記混合撹拌ヘッドの下端が前記ベースマシンに近い側の折り返しラインを超えるように前記混合撹拌ヘッドの鉛直度を管理することを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の地盤改良方法。
  8. 前記現在位置表示の位置において所定のセメント添加量及び所定の羽切回数を充足したとき、前記表示手段は、前記仮想区割り図における前記現在位置表示の範囲を着色表示することを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の地盤改良方法。
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