JP2022111552A - 低圧放電ランプ、および紫外線照射装置 - Google Patents

低圧放電ランプ、および紫外線照射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高出力化と長寿命化を図ることができる低圧放電ランプ、および紫外線照射装置を提供することである。【解決手段】実施形態に係る低圧放電ランプは、希ガスと、水銀と、が封入された放電空間を有するバルブと;前記バルブの両側の端部のそれぞれに設けられた電極部と;を具備している。前記希ガスは、アルゴン、または、アルゴンとクリプトンの混合ガスである。前記電極部は、フィラメントコイルを有している。前記バルブの内壁の、前記フィラメントコイルに対峙する位置には、電子放出物質を含む膜が設けられている。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、低圧放電ランプ、および紫外線照射装置に関する。
紫外線を照射する低圧放電ランプがある。この様な低圧放電ランプは、例えば、半導体デバイスの製造に用いられる超純水の生成、有機材料の表面改質や洗浄などに用いられている。
一般的に、低圧放電ランプの内部(放電空間)には、水銀と、アルゴンとネオンの混合ガスと、が封入される。この様な低圧放電ランプは、低圧水銀ランプとも称される。アルゴンとネオンの混合ガスを用いれば、ペニング効果によって、始動電圧の低減を図ることができる。そのため、比較的低い電流領域においても、好適な水銀の蒸気圧となるようにするのが容易となる。また、始動電圧の低減を図ることができれば、点灯用インバータのコストの低減や、小型化を図ることもできる。
しかしながら、近年においては、処理能力の向上や、紫外線照射装置のコストダウンの要求により、低圧放電ランプの高出力化や、低圧放電ランプの数の削減が求められている。この場合、低圧放電ランプの数を減らせば、必然的に得られる光量が低下する。ランプ電流を増加させれば、光量を増やすことができるが、例えば、1A(アンペア)を超える高電流範囲で点灯させると、陽光柱部分の温度が上昇して放電空間における水銀の蒸気圧が高くなる。水銀の蒸気圧が高くなり過ぎると、発生した紫外線が水銀に吸収され(水銀の自己吸収作用)、発光効率が低下するという問題がある。
この場合、アルゴンとネオンの混合ガスに、アルゴンとネオンよりも熱損失の小さいクリプトンを添加すれば、低圧放電ランプのインピーダンスを低下させることができる。しかしながら、クリプトンを添加すれば、ランプ電流が増加するので、フィラメントの蒸発による短寿命化などの新たな問題が発生する場合がある。また、クリプトンの添加により始動電圧が上昇してしまう問題もある。また、ランプ電流が増加することで発光管の劣化が促進されて、ランプ寿命が短くなるという問題もある。
そこで、高出力化と長寿命化を図ることができる低圧放電ランプ、および紫外線照射装置の開発が望まれていた。
特開昭60-3847号公報
本発明が解決しようとする課題は、高出力化と長寿命化を図ることができる低圧放電ランプ、および紫外線照射装置を提供することである。
実施形態に係る低圧放電ランプは、希ガスと、水銀と、が封入された放電空間を有するバルブと;前記バルブの両側の端部のそれぞれに設けられた電極部と;を具備している。前記希ガスは、アルゴン、または、アルゴンとクリプトンの混合ガスである。前記電極部は、フィラメントコイルを有している。前記バルブの内壁の、前記フィラメントコイルに対峙する位置には、電子放出物質を含む膜が設けられている。
本発明の実施形態によれば、高出力化と長寿命化を図ることができる低圧放電ランプ、および紫外線照射装置を提供することができる。
本実施形態に係る低圧放電ランプを例示するための模式図である。 電極部を例示するための模式図である。 希ガスの成分、ランプ電流、および発光効率との関係を例示するためのグラフである。 希ガスの分圧比と、紫外線の強度との関係を例示するためのグラフである。 希ガスの成分と始動電圧との関係を例示するためのグラフである。 電子放出物質を含む膜の効果を例示するためのグラフである。 電子放出物質を含む膜の効果を例示するためのグラフである。 本実施の形態に係る紫外線照射装置の模式図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(低圧放電ランプ1)
図1は、本実施形態に係る低圧放電ランプ1を例示するための模式図である。
図1に示すように、低圧放電ランプ1は、例えば、バルブ2、および電極部3を有する。
バルブ2は、例えば、発光管20、および封止管21を有する。
発光管20は、例えば、略M字状を呈する円筒管とすることができる。なお、発光管20の形状は、低圧放電ランプ1の用途などに応じて適宜変更することができる。例えば、発光管20は、略U字状や略直線状を呈するものであってもよい。発光管20は、紫外線を透過する材料から形成することができる。発光管20の材料は、例えば、石英ガラス、ソーダライムガラスなどとすることができる。石英ガラスを用いれば紫外線の透過率を向上させることができる。ソーダライムガラスを用いれば、低コスト化を図ることができる。
また、発光管20には最冷部20aを設けることができる。最冷部は、低圧放電ランプ1の点灯中に最も温度が低くなる発光管20の部分である。最冷部は、例えば、発光管20の屈曲部分に設けることができる。
封止管21は、発光管20の両側の端部のそれぞれに設けられている。封止管21は、例えば、略直線状を呈する円筒管とすることができる。封止管21の材料は、発光管20の材料と同じとすることができる。発光管20と封止管21は、一体に形成することができる。
バルブ2の寸法には特に限定はない。例えば、バルブ2の外径は、14mm~38mm程度とすることができる。例えば、バルブ2の肉厚は、0.5mm~2.0mm程度とすることができる。例えば、バルブ2の発光長(バルブ2の一方の端部から、他方の端部までの距離)は、1800mm程度とすることができる。
この場合、図1に示すように、発光管20の内径Bは、封止管21の内径Aよりも小さくすることができる。例えば、封止管21の内径Aを26mmとし、発光管20の内径B20mmとすることができる。発光管20の内径Bが、封止管21の内径Aよりも小さければ、ランプ電流の上昇を抑制することができるので、発光効率の向上を図ることができる。
バルブ2(発光管20)の内部空間は、放電空間となる。放電空間には、希ガスと、水銀とを封入することができる。水銀の封入量は、例えば、1mg~300mg程度とすることができる。
希ガスは、例えば、アルゴン、または、アルゴンとクリプトンの混合ガスとすることができる。放電空間における25℃の希ガスの圧力(封入圧力)は、例えば、0.1Torr(13.3Pa)以上、10Torr(1333Pa)以下とすることができる。すなわち、低圧放電ランプ1は、低圧水銀ランプである。なお、放電空間における25℃の希ガスの圧力(封入圧力)は、気体の標準状態(SATP(Standard Ambient Temperature and Pressure):温度25℃、1bar)により求めることができる。
アルゴンとクリプトンの混合ガスとする場合は、混合ガスにおけるクリプトンの分圧比を、10%以上、90%以下とすることが好ましい。クリプトンの分圧比が、10%未満になると、アルゴンが枯渇した際に特性変動が大きくなるおそれがある。クリプトンの分圧比が、90%より大きくなるとフィラメントコイル30aの消耗(スパッタリング)が進み、フィラメントコイル30aの寿命が短くなるおそれがある。
なお、放電空間に封入される希ガスに関する詳細は後述する。
電極部3は、一対設けることができる。電極部3は、バルブ2の両側の端部のそれぞれに設けられている。電極部3は、例えば、封止管21の、発光管20側とは反対側の端部に設けられている。
図2は、電極部3を例示するための模式図である。
図2に示すように、電極部3は、例えば、主電極30、補助電極31、ステム32、および、3つのアウタリード33を有する。
主電極30は、例えば、フィラメントコイル30a、および2つのリード30bを有する。
フィラメントコイル30aは、封止管21の内部に設けられている。フィラメントコイル30aは、例えば、線状部材を螺旋状に巻いたものとすることができる。線状部材は、例えば、タングステンや、レニューム・タングステン合金などを含む。なお、フィラメントコイル30aは、例えば、線状部材を巻回したコイルを二重巻にした、いわゆるダブルフィラメントコイルとすることもできるし、三重巻にした、いわゆるトリプルフィラメントコイルとすることもできる。
一方のリード30bは、フィラメントコイル30aの一方の端部と、1つのアウタリード33とを電気的に接続する。他方のリード30bは、フィラメントコイル30aの他方の端部と、他のアウタリード33とを電気的に接続する。リード30bは、例えば、タングステンや、レニューム・タングステン合金などを含む線状部材とすることができる。
補助電極31は、封止管21の内部に設けられている。補助電極31は、フィラメントコイル30aの、アウタリード33側とは反対側に設けられている。補助電極31は、フィラメントコイル30aと離隔させて設けることができる。補助電極31は、例えば、略円筒状を呈している。補助電極31は、例えば、線状部材を巻回して形成された密着コイルとすることができる。線状部材は、例えば、タングステンや、レニューム・タングステン合金などを含むことができる。
補助電極31は、リード31aを介して、主電極30に接続されていないアウターリード33と電気的に接続されている。リード31aは、例えば、タングステンや、レニューム・タングステン合金などを含む線状部材とすることができる。
また、補助電極31と、封止管21の内壁との間には、ホルダ31bを設けることができる。ホルダ31bは、封止管21の内部において、補助電極31を保持する機能と、補助電極31において発生した熱を封止管21に逃がす機能とを有する。例えば、ホルダ31bは、金属から形成された板バネ材とすることができる。ホルダ31bは、例えば、モリブデン、タングステン、ステンレスなどの金属から形成することができる。ホルダ31bにより保持された補助電極31の中心線は、封止管21の管軸とほぼ重なるようになっている。
ステム32は、封止管21の端部に設けられている。ステム32は、封止管21の内部に設けられ、一方の端部が封止管21に溶着されている。ステム32の内部には、3つのアウターリード33が封止されている。ステム32は、主電極30および補助電極31を保持するとともに、バルブ2の内部(放電空間)を気密となるように封止する。ステム32の材料は、例えば、封止管21の材料と同じとすることができる。
本実施の形態に係る低圧放電ランプ1においては、バルブ2の一方の端部側に設けられた補助電極31と、バルブ2の他方の端部側に設けられた主電極30との間に放電が発生する。また、バルブ2の他方の端部側に設けられた補助電極31と、バルブ2の一方の端部側に設けられた主電極30との間に放電が発生する。この場合、低圧放電ランプ1においては、一方の補助電極31と他方の主電極30との間、および、他方の補助電極31と一方の主電極30との間において交互に放電を発生させる。例えば、ある時点においては、バルブ2の一方の端部側に設けられた補助電極31と、バルブ2の他方の端部側に設けられた主電極30との間に放電が発生し、他の時点においては、バルブ2の他方の端部側に設けられた補助電極31と、バルブ2の一方の端部側に設けられた主電極30との間に放電が発生する。
この様な放電により発生した電子が、水銀原子と衝突すると、水銀原子が電子のエネルギーを受けて、ピーク波長が254nm程度の紫外線が発生する。発生した紫外線は、バルブ2の外部に照射される。
この場合、水銀の蒸気圧が低すぎると紫外線の照度が不足し、水銀の蒸気圧が高すぎると発生した紫外線が水銀に吸収されて紫外線の照度が減衰する。前述したように、発光管20には最冷部20aが設けられているので、余剰な水銀の蒸気を凝縮して水銀にすることができる。そのため、水銀の蒸気圧、ひいては紫外線の照度が適切な範囲となるようにすることができる。
ここで、一般的な低圧放電ランプの内部(放電空間)には、水銀と、アルゴンとネオンの混合ガスと、が封入されている。アルゴンとネオンの混合ガスを用いれば、ペニング効果によって、始動電圧の低減を図ることができるので、比較的低い電流領域においても、好適な水銀の蒸気圧となるようにすることができる。
一方、近年においては、処理能力の向上や、紫外線照射装置のコストダウン要求により、低圧放電ランプの高出力化や、低圧放電ランプの数の削減が求められている。この場合、低圧放電ランプの数を減らせば、必然的に得られる紫外線の光量が少なくなる。ランプ電流を増加させれば、紫外線の光量を増やすことができるが、アルゴンとネオンの混合ガスを用いる場合に、ランプ電流を1A(アンペア)以上にすると、水銀の蒸気圧が高くなり過ぎて、水銀の自己吸収作用により、発光効率が低下するという問題がある。
そこで、本実施の形態に係る低圧放電ランプ1においては、アルゴン、または、アルゴンとクリプトンの混合ガスを用いるようにしている。
図3は、希ガスの成分、ランプ電流、および発光効率との関係を例示するためのグラフである。
この場合、発光管20は、略M字状を呈し、発光管20の内径は20mmとした。封止管21の内径は、26mmとした。バルブ2の発光長は、1770mmとした。バルブ2の材料は、ソーダライムガラスとした。ランプ電流は4.5A(アンペア)、ランプ電力は1970Wとした。
比較例に係る希ガスは、ネオンが90%、アルゴンが10%の混合ガスとした。
本実施の形態に係る希ガスは、アルゴンが100%の単ガス、アルゴンが90%、クリプトンが10%の混合ガス、アルゴンが50%、クリプトンが50%の混合ガス、および、アルゴンが10%、クリプトンが90%の混合ガスとした。
封入圧力は、いずれの希ガスの場合にも、0.5Torr(66.7Pa)とした。
図3から分かるように、アルゴン、または、アルゴンとクリプトンの混合ガスを用いれば、ネオンとアルゴンの混合ガスを用いる場合に比べて、ランプ電流が1A(アンペア)以上の領域における発光効率を向上させることができる。このことは、ランプ電流が大きくなるほど顕著となる。
また、アルゴンとクリプトンの混合ガスを用いれば、アルゴンのみを用いる場合に比べて、ランプ電流が1A(アンペア)以上の領域における発光効率をさらに向上させることができる。そのため、希ガスは、アルゴンとクリプトンの混合ガスとすることがより好ましい。
図3から分かるように、アルゴン、または、アルゴンとクリプトンの混合ガスを用いれば、低圧放電ランプ1の高出力化を図ることができる。
図4は、希ガスの分圧比と、紫外線の強度との関係を例示するためのグラフである。
発光管20の寸法と材料、ランプ電流、およびランプ電力は、図3の場合と同じである。
比較例に係る希ガスは、ネオンが90%、アルゴンが10%の混合ガスとした。
本実施の形態に係る希ガスは、アルゴンが90%、クリプトンが10%の混合ガスとした。
図4中の数値は、各ピーク波長における「(本実施の形態に係る希ガスの場合の発光強度/比較例に係る希ガスの場合の発光強度)×100」である。
図4から分かるように、アルゴンとクリプトンの混合ガスを用いれば、ネオンとアルゴンの混合ガスを用いる場合に比べて、各ピーク波長における発光強度を大きくすることができる。このことは、アルゴンとクリプトンの混合ガスを用いれば、スペクトル強度を向上させることができることを意味する。
また、紫外線領域の短い波長において、ピーク波長における発光強度をさらに大きくすることができる。この場合、紫外線の波長が短くなれば、処理能力を向上させることができる。そのため、アルゴンとクリプトンの混合ガスを用いれば、低圧放電ランプ1の処理能力を向上させることができる。
図5は、希ガスの成分と始動電圧との関係を例示するためのグラフである。
発光管20の寸法と材料、ランプ電流、およびランプ電力は、図3の場合と同じである。
比較例に係る希ガスと、本実施の形態に係る希ガスは、図3の場合と同じである。
図5から分かるように、アルゴン、または、アルゴンとクリプトンの混合ガスを用いれば、ネオンとアルゴンの混合ガスを用いる場合に比べて、始動電圧(始動時におけるランプ電圧)が高くなる。始動電圧が高くなると、点灯用インバータのコストが高くなったり、紫外線照射装置が大型化したりするおそれがある。また、ランプ電流が増加して、フィラメントコイル30aの蒸発や発光管20の劣化が促進されて、ランプ寿命が短くなるおそれがある。
そのため、本実施の形態に係る低圧放電ランプ1においては、バルブ2の内壁の、フィラメントコイル30aに対峙する位置に、電子放出物質を含む膜22を設けている。電子放出物質を含む膜22が設けられていれば、膜22が、ランプ始動に必要な初期電子の供給源となる。そのため、始動電圧の上昇を抑制することができる。また、バルブ2の内壁に、膜22が設けられていれば、点灯中にバルブ2の内壁に水銀が打ち込まれるのを抑制することができる。
すなわち、バルブ2の内壁に、電子放出物質を含む膜22が設けられていれば、ランプ寿命を長くすることができる。
電子放出物質は、例えば、アルミナ(Al)などの希土類金属の酸化物、アルカリ金属、アルカリ金属の酸化物、アルカリ土類金属、アルカリ土類金属の酸化物などとすることができる。
図2に示すように、膜22は、バルブ2(封止管21)の内壁の、フィラメントコイル30aに対峙する位置に設けられていればよい。この場合、膜22は、フィラメントコイル30aの先端位置から、少なくとも±10mmの範囲に設けられていればよい。
また、前述したように、発光管20の内径Bを、封止管21の内径Aよりも小さくすれば、ランプ電流の上昇を抑制することができるので、発光効率の向上を図ることができる。
図6は、電子放出物質を含む膜22の効果を例示するためのグラフである。
図6中の「内壁に塗布」は、バルブ2(封止管21)の内壁に、アルミナを含む膜22を形成した場合である。「20%含有」は、バルブ2(封止管21)の内壁にアルミナを20%含ませた場合である。
図6から分かるように、バルブ2(封止管21)の内壁に電子放出物質を含む膜22が設けられていたり、バルブ2(封止管21)の内壁に電子放出物質が含まれていれば、始動電圧の上昇を抑制することができる。この場合、バルブ2(封止管21)の内壁に電子放出物質を含む膜22が設けられていれば、始動電圧の上昇をより抑制することができる。
図7は、電子放出物質を含む膜22の効果を例示するためのグラフである。
なお、比較例に係る希ガス(ネオンが90%、アルゴンが10%)の場合は、膜22が設けられていない。
本実施の形態に係る希ガス(アルゴンが90%、クリプトンが10%)の場合は、アルミナを含む膜22が設けられてる。
図7から分かるように、バルブ2(封止管21)の内壁に電子放出物質を含む膜22が設けられていれば、希ガスにクリプトンが含まれていたとしても、紫外線の照度を長時間維持することができる。例えば、比較例に係る希ガス(ネオンが90%、アルゴンが10%)を用い、且つ、膜22が設けられていなければ、4000時間経過後の紫外線の照度は50%低下する。これに対し、希ガスにクリプトンが含まれていたとしても、膜22が設けられていれば、4000時間経過後の紫外線の照度の低下は30%に抑制することができる。
すなわち、電子放出物質を含む膜22が設けられていれば、低圧放電ランプ1の長寿命化を図ることができる。
(紫外線照射装置100)
図8は、本実施の形態に係る紫外線照射装置100の模式図である。
図8に示すように、紫外線照射装置100は、例えば、低圧放電ランプ1、およびコントローラ101を有する。
低圧放電ランプ1に設けられた主電極30と補助電極31は、アウターリード33を介してコントローラ101と電気的に接続されている。
コントローラ101は、例えば、商用電源200などに電気的に接続されている。コントローラ101は、例えば、点灯回路を有する。前述したように、低圧放電ランプ1においては、一方の補助電極31と他方の主電極30との間、および、他方の補助電極31と一方の主電極30との間において交互に放電を発生させる。そのため、点灯回路は、交互に放電が繰り返されるように、例えば、商用電源200から供給される交流電流の半サイクル毎に、電流経路を切り換える。
紫外線照射装置100は、紫外線の照射が必要な処理に用いることができる。例えば、紫外線照射装置100は、液体や気体の浄化、部材の表面の改質や浄化、ウィルスや細菌の殺菌や不活性化、有害物質を含む微粒子の分解など幅広い分野において用いることができる。
そのため、用途などに応じて、紫外線照射装置100は、低圧放電ランプ1を収納する容器や筐体などを適宜備えることができる。
バルブ2の発光長が長くなれば、発生する紫外線の光量が多くなる。しかしながら、単に発光長を長くすれば、紫外線照射装置100の小型化が困難となる。低圧放電ランプ1に略M字状のバルブ2(発光管20)が設けられていれば、紫外線の光量を増加させることができ、且つ、紫外線照射装置100の小型化を図ることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 低圧放電ランプ、2 バルブ、3 電極部、20 発光管、21 封止管、22 膜、30 主電極、30a フィラメントコイル、31 補助電極、100 紫外線照射装置

Claims (5)

  1. 希ガスと、水銀と、が封入された放電空間を有するバルブと;
    前記バルブの両側の端部のそれぞれに設けられた電極部と;
    を具備し、
    前記希ガスは、アルゴン、または、アルゴンとクリプトンの混合ガスであり、
    前記電極部は、フィラメントコイルを有し、
    前記バルブの内壁の、前記フィラメントコイルに対峙する位置には、電子放出物質を含む膜が設けられている低圧放電ランプ。
  2. 前記混合ガスの封入圧は、0.1Torr(13.3Pa)以上、10Torr(1333Pa)以下であり、
    前記混合ガスにおけるクリプトンの分圧比は、10%以上、90%以下である請求項1記載の低圧放電ランプ。
  3. 前記バルブは、発光管と、前記発光管の両側の端部のそれぞれに設けられた封止管と、を有し、
    前記封止管には前記電極部が設けられ、
    前記発光管の内径は、前記封止管の内径よりも小さい請求項1または2に記載の低圧放電ランプ。
  4. 前記膜は、前記フィラメントコイルの先端位置から、少なくとも±10mmの範囲に設けられている請求項1~3のいずれか1つに記載の低圧放電ランプ。
  5. 請求項1~4のいずれか1つに記載の低圧放電ランプを具備した紫外線照射装置。
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