JP2002237274A - 低圧放電ランプ - Google Patents

低圧放電ランプ

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JP2002237274A
JP2002237274A JP2001033443A JP2001033443A JP2002237274A JP 2002237274 A JP2002237274 A JP 2002237274A JP 2001033443 A JP2001033443 A JP 2001033443A JP 2001033443 A JP2001033443 A JP 2001033443A JP 2002237274 A JP2002237274 A JP 2002237274A
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JP
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low
discharge lamp
gas
pressure discharge
enclosure
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JP2001033443A
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English (en)
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Minoru Akeboshi
稔 明星
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な電極寿命を確保しつつランプ効率を高
めることのできる蛍光ランプを得る。 【解決手段】 内面に蛍光体1を塗布した管外径が2
5.5mmでソーダ石灰ガラスからなるバルブ2の両端
部に一対の電極5a,5bを有する長さ1200mmの
直管形蛍光ランプ6である。電極5a,5bは、バラジ
ウム添加の多孔質ガラス膜からなる無機質フィルター3
を含むソーダ石灰ガラスからなる包囲器4で密封して覆
われている。電極5a,5bは、表面にエミッタが付着
されている。この包囲器4内にはアルゴンガスが封入さ
れているとともに電極5a,5bが配置されている。バ
ルブ2は、脱ガス後にアルゴンガスと水銀滴とが封入さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低圧放電ランプ、
特に高周波点灯される蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の蛍光ランプは、放電プラズマに電
気エネルギーを注入する電極と蛍光発光させる陽光柱部
とが同じバルブ内の空間に存在し、その空間には低圧の
飽和水銀蒸気とアルゴンを主とする希ガス数100Pa
が封入されている。
【0003】そして、蛍光ランプの効率を向上させるた
めに蛍光体膜の改良が行われているが、蛍光膜の改善を
図ること以外で蛍光ランプの効率を上げるためには、一
般に、封入ガスの圧力を下げて、電子エネルギーを水銀
原子に伝える割合を、蛍光発光に有効な水銀励起レベル
まで上げることが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記対
策が過度であれば、電極に付着した熱電子放出物質(以
下、エミッタと呼ぶ)の、その動作温度における蒸発速
度を速める結果となり、蛍光ランプの定格寿命よりも早
く電極寿命を迎えてしまうという問題があり、このよう
な問題を解決することが要求されている。
【0005】本発明は、十分な電極寿命を確保しつつラ
ンプ効率を高めることのできる蛍光ランプを提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
低圧放電ランプは、バルブの両端部に一対の電極を有す
る低圧放電ランプであって、前記一対の電極は、包囲器
で覆われており、前記包囲器は、前記包囲器内の空間
と、前記バルブ内部の空間であって前記包囲器外部の空
間との間でガス交換を遮断し、電子交換を許容する構成
を有している。
【0007】この構成により、低圧放電ランプの予熱始
動時および点灯中に電極から放出された熱電子は始動電
界および陰極降下の電界で加速され、電極を囲う空間を
通過して陽光柱に注入される一方、陽光柱方向からの電
離ガスイオンは電極を囲う空間に阻まれ電極には到達し
ない。その結果、電極上のエミッタがイオン衝撃でスパ
ッタ飛散する機会と可能性を極めて小さくすることがで
きる。
【0008】本発明の請求項2に記載の低圧放電ランプ
は、請求項1記載の発明において、前記電極は、ガス分
子やイオンの通過を遮断し電子の通過を許容するフィル
ターを有する包囲器で覆われた構成を有している。
【0009】この構成により、電極に外部からランプ電
流およびフィラメント電流を通電することは従来の蛍光
ランプと同様に可能で、この包囲器の存在によって電極
を囲う空間とその他の空間とを区分することができる。
【0010】本発明の請求項3に記載の低圧放電ランプ
は、請求項2記載の発明において、前記包囲器内にはガ
スが封入されており、前記包囲器内のガス圧力が放電を
拒否する程度に低い構成を有する。
【0011】この構成により、包囲器内でガス電離は起
こらずイオンは生成されず、電極上のエミッタがイオン
衝撃でスパッタ飛散する機会をほぼ確実に無くすことが
できる。
【0012】本発明の請求項4に記載の低圧放電ランプ
は、請求項2記載の発明において、前記包囲器内に充填
された前記ガスの圧力が、前記バルブ内部の空間あって
前記包囲器外部の空間に充填された前記ガスの圧力より
も高いこと、あるいは前記包囲器内に充填されたガスの
平均分子量がその他の空間に充填されたガスの平均分子
量よりも大きい構成を有する。
【0013】この構成により、包囲器内のガス圧力が高
いか、あるいはガス平均分子量が大きいために、電極上
のエミッタがその動作温度で蒸発する速度を抑制するこ
とができる。一方、陽光柱部のガス圧力をかなり低くす
ることができ、またガス平均分子量も小さくすることが
できるため、蛍光ランプに適用された場合に電子エネル
ギーを上げて、蛍光発光に有効な水銀励起割合を上げら
れること、すなわちランプ効率を向上させることができ
る。
【0014】本発明の請求項5に記載の低圧放電ランプ
は、請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の発明に
おいて、前記包囲器がガラスあるいはセラミックスから
なることを特徴とする。
【0015】この構成により、包囲器は高温下であって
も隔絶する2つの空間に存在するそれぞれの粒子を相互
に遮蔽することができる。
【0016】本発明の請求項6および請求項7に記載の
低圧放電ランプは、請求項2ないし請求項5のいずれか
に記載の発明において、前記フィルターが無機質であ
り、特にその基材が多孔質ガラス膜や多孔性セラミック
ス膜、多孔質金属膜、多孔質炭素膜のいずれか、あるい
は窒化ホウ素、バナジウムやパラジウムを含むそれらの
複合体からなることを特徴とする。
【0017】この構成により、フィルターに水素ガスな
ど低分子量のガス成分しか透過しない選択透過特性が付
与され、蛍光ランプに適用された場合にその両側で電子
交換を許容するが封入ガスのガス交換は遮断することが
できる。したがって、低圧放電ランプの予熱始動時およ
び点灯中に電極から放出された熱電子は始動電界および
陰極降下の電界で加速され、フィルターを通過して陽光
柱に注入される一方、陽光柱方向からの電離ガスイオン
はフィルターに阻まれ電極には到達しない。その結果、
電極上のエミッタがイオン衝撃でスパッタ飛散する機会
と可能性を極めて小さくすることができる。また、フィ
ルターは封入ガスのガス交換を阻止できるため、電極部
の寿命確保と陽光柱部の効率向上に関して、それぞれ独
立して封入ガス設計(ガス組成と圧力の選択)を行うこ
とができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1に示す本発明の一実施形態で
ある蛍光ランプは、内面に蛍光体1を塗布した管外径が
25.5mmでソーダ石灰ガラスからなるバルブ2の両
端部に一対の電極5a,5bを有する長さ1200mm
の直管形蛍光ランプ6であって、電極5a,5bは、バ
ラジウム添加の多孔質ガラス膜からなる無機質フィルタ
ー3を含むソーダ石灰ガラスからなる包囲器4で密封し
て覆われている。電極5a,5bは、表面にエミッタ
(図示せず)が付着されている。この包囲器4内にはア
ルゴンガス500Paが封入されているとともに電極5
a,5bが配置されている。バルブ2は、脱ガス後にア
ルゴンガス50Paと水銀滴とが封入されている。な
お、口金部は図示していない。
【0019】この蛍光ランプ6を予熱始動により高周波
点灯試験装置(回路電圧256V、抵抗バラスト500
Ω)で点灯させると、始動電圧はやや上昇するものの、
確実に始動でき安定して点灯させることができた。代表
的な市販の先行C予熱形電子点灯回路を用い、フィラメ
ント電流(約0.35A)を通電し続けてランプ電気特
性とランプ光束を測定したところ、表1に示すような結
果を得た。比較品として封入ガス(アルゴン)の圧力が
300Paで、管径25.5mm、長さ1200mmの
包囲器4を持たない通常の直管形蛍光ランプのランプ電
気特性とランプ光束も測定し、その光束を基準にした。
【0020】
【表1】
【0021】表1に示すように、本実施形態である蛍光
ランプ6の相対光束は、比較品の蛍光ランプのそれより
も3.8%高い。これは陽光柱部のガス圧がほぼ6分の
1と大幅に低く、電子エネルギーが上昇し、蛍光発光に
有効な水銀励起割合が増加したためと考えられる。一
方、電極5a,5bの周囲の封入ガス圧は、比較品の封
入ガス圧よりも高く、電極5a,5b上のエミッタの蒸
発速度が速まるのではないかという懸念は必要ない。
【0022】なお、図1の構成において、包囲器4内の
ガス種類やガス圧力を変更したり、内圧を極端に低くす
ることは、電極設計の自由度を増すことに繋がる。とく
に包囲器4内を極端に低圧にすることは、電極5a,5
bからのγ電子放出を諦める代わりに、イオン衝撃によ
る電極5a,5bのダメージを回避することができる。
これにより、イオン衝撃による電極加熱がない分、それ
に応じた適正なコイル設計あるいは外部加熱を必要とす
るが、電極の寿命を極めて長くすることができるため、
ランプ交換の困難な市場等で用途を拡大することができ
る。
【0023】ところで、ガス分子やイオンの通過を遮断
し電子の通過を許容する無機質フィルターとして、特
に、より良くその機能が発揮されるフィルターとしての
材料開発は、今後に期待されるところが大きい。それを
可能にする材料としては、上述した多孔質ガラス膜の他
に、多孔性セラミックス膜、多孔質金属膜、多孔質炭素
膜が考えられ、さらには窒化ホウ素、バナジウムやパラ
ジウムなどの物質を添加したり表面コートした複合体
に、その可能性を見出すことができる。
【0024】本実施形態では蛍光ランプを対象とした
が、蛍光体を排除しバルブ材質も石英ガラスに変更した
紫外線放射応用のランプであっても適用可能である。さ
らに、本発明にかかる蛍光ランプは直管形蛍光ランプ以
外の例えば、環状蛍光ランプ、コンパクト形蛍光ランプ
等公知の蛍光ランプに広く適用することができる。
【0025】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、封入ガ
スにかかる電極の寿命設計とランプ効率向上へ向けたラ
ンプ設計を独立して行うことができるという優れた効果
を有する低圧放電ランプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の蛍光ランプの一部切欠
正面図
【符号の説明】
1 蛍光体 2 バルブ 3 無機質フィルター 4 包囲器 5a,5b 電極 6 直管形蛍光ランプ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルブの両端部に一対の電極を有する低
    圧放電ランプであって、前記一対の電極は、包囲器で覆
    われており、前記包囲器は、前記包囲器内の空間と、前
    記バルブ内部の空間であって前記包囲器外部の空間との
    間でガス交換を遮断し、電子交換を許容するものである
    ことを特徴とする低圧放電ランプ。
  2. 【請求項2】 前記電極は、ガス分子やイオンの通過を
    遮断し電子の通過を許容するフィルターを有する包囲器
    で覆われていることを特徴とする請求項1に記載の低圧
    放電ランプ。
  3. 【請求項3】 前記包囲器内にはガスが封入されてお
    り、前記包囲器内のガス圧力が放電を拒否する程度に低
    いことを特徴とする請求項2に記載の低圧放電ランプ。
  4. 【請求項4】 前記包囲器内に充填された前記ガスの圧
    力が、前記バルブ内部の空間であって前記包囲器外部の
    空間に充填された前記ガスの圧力よりも高いこと、ある
    いは前記包囲器内に充填されたガスの平均分子量がその
    他の空間に充填されたガスの平均分子量よりも大きいこ
    とを特徴とする請求項2に記載の低圧放電ランプ。
  5. 【請求項5】 前記包囲器はガラスあるいはセラミック
    スからなることを特徴とする請求項2ないし請求項4の
    いずれかに記載の低圧放電ランプ。
  6. 【請求項6】 前記フィルターは無機質からなることを
    特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の
    低圧放電ランプ。
  7. 【請求項7】 前記フィルターはその基材が多孔質ガラ
    ス膜や多孔性セラミックス膜、多孔質金属膜、多孔質炭
    素膜のいずれか、あるいは窒化ホウ素、バナジウムやパ
    ラジウムを含むそれら複合体からなることを特徴とする
    請求項2ないし請求項6のいずれかに記載の低圧放電ラ
    ンプ。
  8. 【請求項8】 前記バルブの内面に蛍光体を塗布し、そ
    のバルブ内を飽和水銀蒸気で充填したことを特徴とする
    請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の低圧放電ラ
    ンプ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009231198A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Nec Lighting Ltd 熱陰極放電ランプ及び電極の製造方法
DE102011006708A1 (de) * 2011-04-04 2012-10-04 Osram Ag Entladungslampe, insbesondere Quecksilber-Niederdruckentladungslampe
CN104332383A (zh) * 2014-09-08 2015-02-04 朱红斌 一种长寿命节能荧光灯

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DE102011006708A1 (de) * 2011-04-04 2012-10-04 Osram Ag Entladungslampe, insbesondere Quecksilber-Niederdruckentladungslampe
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