JP2022110666A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用者の大腿部とのフィット性が良好であるとともに、表面シートのヨレを抑制し得る吸収性物品を提供すること。【解決手段】本発明のナプキン1は、吸収性コア40を有する吸収体4と該吸収体4よりも肌対向面側に配された表面シート2とを備えている。吸収性コア40は、中央領域Bに、縦方向Xに沿う両側縁が横方向Y内方に括れた幅狭部8Bを有している。表面シート2は、平面視において幅狭部8Bと重なるコア重複部80と、該コア重複部80よりも横方向Y外方に位置し且つ幅狭部8Bと重ならないコア非重複部81とを有している。コア重複部80及びコア非重複部81の何れか一方又は双方に、縦方向Xに対し角度を有するエンボス列11,12が形成されている。エンボス列11,12は、複数のエンボス部が間欠的に並んで構成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
生理用ナプキン等の吸収性物品は、一般的に、吸水性材料からなる吸収性コアと、該吸収性コアよりも着用者の肌側に配され且つ該着用者の肌と当接する表面シートとを具備している。
本出願人は、先に、縦方向に沿う側縁が横方向の内方に括れた形状を有する吸収性コアを具備する吸収性物品を開示した(特許文献1)。
また本出願人は、先に、互いに交差する第1方向及び第2方向それぞれに沿って複数のエンボス凹部が間欠的に形成されてなる不連続線が配された表面シートを開示した(特許文献2)。
さらに本出願人は、先に、前方コア部及び後方コア部の間に位置し、該前方コア部及び該後方コア部よりも幅の狭い中間コア部を有する吸収性コアと、該吸収性コア上に位置し、吸収性物品の厚み方向外方に向かって突出する複数の凸部を有する表面シートとを具備する吸収性物品を開示した(特許文献3)。
特開2013-255560号公報 特開2015-112339号公報 特開2020-165118号公報
前記の括れた形状を有する吸収性コアにおいて、その括れた部分は、吸収性物品の着用時に着用者の両大腿部間に挟まれるので、該大腿部へのフィット性に有効である。しかしながら、当該吸収性コアを具備すると、表面シートが着用者の大腿部からの外力を強く受け易くなり、該外力によって表面シートにヨレが生じると、吸収性物品と着用者の肌との間に隙間が生じ、該隙間を伝って経血等の排泄液が漏れる虞がある。特許文献1~3は、吸収性物品が括れ部分を有する吸収性コアを具備する場合に、表面シートのヨレを防止する点について特段の検討はなされていなかった。
したがって、本発明の課題は、着用者の大腿部とのフィット性が良好であるとともに、表面シートのヨレを抑制し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、着用者の前後方向に対応する縦方向とこれに直交する横方向とを有し、吸収性コアを有する吸収体と該吸収体よりも肌対向面側に配された表面シートとを備え、着用者の排泄部と対向配置される領域を含む中央領域と、該中央領域よりも着用者の腹側に位置する前方領域と、該中央領域よりも着用者の背側に位置する後方領域とを有する吸収性物品に関する。
前記吸収性コアは、前記中央領域に、前記縦方向に沿う両側縁が前記横方向内方に括れた幅狭部を有していることが好ましい。
前記表面シートは、平面視において前記幅狭部と重なるコア重複部と、該コア重複部よりも前記横方向外方に位置し且つ前記幅狭部と重ならないコア非重複部とを有していることが好ましい。
前記コア重複部及び前記コア非重複部の何れか一方又は双方に、前記縦方向に対し角度を有するエンボス列が形成されていることが好ましい。
前記エンボス列は、複数のエンボス部が間欠的に並んで構成されていることが好ましい。
本発明によれば、着用者の大腿部とのフィット性を維持するとともに、表面シートのヨレを抑制し得る吸収性物品を提供することができる。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキンの肌対向面側(表面シート側)を示す平面図である。 図2は、図1のII-II線断面図である。 図3は、図1に示す生理用ナプキンが具備する吸収性コアを示す斜視図である。 図4は、図4に示す表面シートのコア重複部及びコア非重複部を示す平面図である。 図5は、図1に示す表面シートを示す平面図である。 図6は、本発明の作用効果を説明するための模式図である。 図7は、幅狭部における吸収体及び表面シートの横方向に沿う断面図であって、該吸収体と該表面シートとの接合状態を示す断面図である。 図8は、本発明に係る吸収性コアの別の実施形態を示す図であって、該吸収性コアの幅狭部の側面図である。 図9(a)~(e)は、コア重複部及びコア非重複部の何れか一方又は双方に形成されたエンボス列のバリエーションを示す平面図である。
以下本発明を、以下、本発明の吸収性物品をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1及び図2には、本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキン1(以下、単に「ナプキン1」ともいう。)が示されている。ナプキン1は、体液を吸収保持する吸収体4と、該吸収体4よりも肌対向面側に配され、着用者の肌と接触し得る表面シート2と、該吸収体4よりも非肌対向面側に配された裏面シート3とを備えている。
ナプキン1は、図1に示すように、着用者の前後方向に対応し、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる縦方向Xと、これに直交する横方向Yとを有している。ナプキン1は、縦方向Xにおいて、着用時に着用者の外陰部などの排泄部と対向配置される排泄部対向部(排泄ポイント)を含む中央領域Bと、該中央領域Bよりも縦方向X前側(着用者の腹側)に配される前方領域Aと、該中央領域Bよりも縦方向X後側(着用者の背側)に配される後方領域Cとを有し、その3つに区分される。
本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収体4)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側に向けられる面である。つまり、肌対向面は、着用者の肌に相対的に近い側の面であり、非肌対向面は、着用者の肌から相対的に遠い側の面である。「着用時」及び「着用状態」は、通常の適正な着用位置、すなわち吸収性物品の適正な着用位置が維持されて着用された状態を意味する。
ナプキン1は、図1に示すように、縦方向Xに長い形状の吸収性本体5と、吸収性本体5における中央領域Bの縦方向Xに沿う両側部それぞれから横方向Yの外方に延出する一対のウイング部5W,5Wとを有している。吸収性本体5は、ナプキン1の主体をなす部分であり、前記の表面シート2、裏面シート3及び吸収体4を具備している。
本実施形態のように吸収性物品がウイング部5Wを有する場合、中央領域Bは、縦方向Xにおいてウイング部5Wを有する領域である。具体的には、一対のウイング部5W,5Wそれぞれにおける縦方向Xの前方側の付け根を通って横方向Yに延びる仮想直線と、一対のウイング部5W,5Wそれぞれの後方側の付け根を通って横方向Yに延びる仮想直線とに挟まれた領域が、中央領域Bである。
本実施形態のナプキン1において、一対のウイング部5W,5Wは、ナプキン1を横方向Yに二分して縦方向Xに延びる縦中心線を基準として左右対称に形成されており、一方のウイング部5Wにおける前記前方側の付け根と他方のウイング部5Wのそれとは、縦方向Xにおいて同位置に存する。
吸収性物品がウイング部を有しない場合(例えば使い捨ておむつ)、中央領域Bは、排泄部と対向する領域であればよく、典型的には、該吸収性物品を縦方向Xに三等分したときの中央に位置する領域である。
本実施形態の表面シート2は、吸収体4の肌対向面の全域を被覆している。一方、裏面シート3は、吸収体4の非肌対向面の全域を被覆し、さらに吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出し、後述するサイドシート60とともにウイング部5W及び後方フラップ部CFを形成している。後方フラップ部CFは、吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出するシート部材からなる部分であり、後方領域Cに配されている。ウイング部5W及び後方フラップ部CFそれぞれを構成するシート部材は、吸収体4の両側縁それぞれから横方向Y外方に延出した延出部において、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合されている。本実施形態のウイング部5W及び後方フラップ部CFそれぞれは、吸収体4の両側縁から横方向Yの外方に延出する裏面シート3とサイドシート60とからなる。
本実施形態の中央領域Bでは、図1に示すように、サイドシート60及び裏面シート3が横方向Yの外方に向かって張り出しており、これにより吸収性本体5の縦方向Xに沿う左右両側に、一対のウイング部5W,5Wが延設されている。ウイング部5Wは、図1に示す如き平面視において、下底(上底よりも長い辺)が吸収性本体5の側部側に位置する略台形形状を有している。ウイング部5Wの非肌対向面には、該ウイング部5Wをショーツ等の着衣に固定するウイング部粘着部(図示せず)が形成されている。ウイング部5Wは、ショーツ等といった着衣のクロッチ部の非肌対向面(外面)側に折り返されて用いられる。なお、ウイング部5Wは、着衣のクロッチ部の非肌対向面(外面)側に折り返されて用いられるため、前記ウイング部粘着部の形成面であるウイング部5Wの非肌対向面は、その使用時に着用者の肌側に向けられ、肌対向面となる。前記ウイング部粘着部は、その使用前においてはフィルム、不織布、紙等からなる剥離シート(図示せず)によって被覆されている。
本実施形態の後方フラップ部CFは、後方領域Cにおいて横方向Yの外方に向かって大きく張り出している。後方フラップ部CFは、非肌対向面に固定部を有しており(図示せず)、該後方フラップ部CFが広げられた状態で該固定部を介してショーツ等の着衣に固定される。なお、該固定部は設けられていなくてもよい。
吸収性本体5の肌対向面すなわち表面シート2の肌対向面における縦方向Xに沿う両側部には、平面視において吸収体4の縦方向Xに沿う左右両側部に重なるように、一対の防漏カフ6,6が配されている。防漏カフ6は、縦方向Xに延びており、吸収性本体5の縦方向Xの略全長に連続して配されたサイドシート60,60と、縦方向Xに延びる弾性部材61とを含んで構成されている。防漏カフ6は、一枚のサイドシート60が折り返されて形成されており、その折り返し部分に弾性部材61が伸長状態で配されている。この弾性部材61の収縮により、防漏カフ6は少なくとも中央領域Bにおいて起立するようになされている(図2参照)。
防漏カフ6及びサイドフラップ部SFを形成するサイドシート60は、縦方向Xに延びる図示しない接合線にて、接着剤や熱エンボス等の公知の接合手段によって表面シート2や他の部材に接合されている。防漏カフ6は、表面シート2と接合された部分が、起立端となる基端部63となり、弾性部材61が配された部分が自由端部65となって、着用者の肌側に向かって起立する。
吸収性本体5の肌対向面には、図1に示すように、表面シート2及び吸収体4が裏面シート3側に一体的に凹陥してなる溝として、前方領域Aに配された前方線状溝71、前方領域Aから中央領域Bを介して後方領域Cまで縦方向Xに延在する一対の縦方向線状溝73,73、該縦方向線状溝73よりも横方向Y内方に位置する二個のU字状溝75,77が形成されている。前方線状溝71は、平面視においてナプキン1の前端側に突出し、且つ縦中心線CLに対して線対称となるように配された、湾曲状の2個の凸部を描くように形成されている。一対の縦方向線状溝73,73は、横方向Yに所定間隔を置いて、縦中心線CLに対して線対称となるように形成されている。一対の縦方向線状溝73,73は、後方領域Cに位置する一端どうしが、縦中心線CL上で連結されている。また縦方向線状溝73は、前方領域Aに位置する他端が前方線状溝71に連結されている。二個のU字状溝75,77は、後方領域Cにおいて縦方向Xに離間して形成されており、該縦方向Xの後端側に向かって凸の凸状をなし、その凸の頂部が縦中心線CL上に位置している。前記縦中心線CLは、ナプキン1を横方向Yに二等分して縦方向Xに延びる線である。
吸収体4は、図1に示すように、ナプキン1(吸収性本体5)の縦方向Xに延在している。換言すると、吸収体4は、前方領域Aから中央領域Bを介して後方領域Cに延在している。吸収体4は、液吸収性の吸収性コア40と、該吸収性コア40の外面を被覆する液透過性のコアラップシート4aとを具備している(図2参照)。吸収性コア40とコアラップシート4aとの間は、ホットメルト型接着剤等の接着剤により接合されていてもよい。
本実施形態においては、コアラップシート4aは1枚の連続したシートである。斯かるコアラップシート4aは、吸収性コア40の肌対向面の全域を被覆するとともに、吸収性コア40の非肌対向面の全域を被覆している。コアラップシート4aは連続した1枚のシートでなくてもよく、例えば、吸収性コア40の肌対向面を被覆する1枚の肌側コアラップシートと、これとは別体のシートであって、該吸収性コア40の非肌対向面を被覆する1枚の非肌側コアラップシートとの2枚のシートからなるものであってもよい。
吸収性コア40は、吸収体4の主体をなすもので、縦方向Xに長い形状を有している。吸収性コア40は、その長手方向をナプキン1の縦方向Xに一致させてナプキン1に配置されている。
吸収性コア40は、図3に示すように、砂時計形状を有しており、縦方向Xに沿う両側縁が横方向Y内方に括れた幅狭部8Bを有している。また、吸収性コア40は、幅狭部8Bよりも縦方向Xの前方側に前方コア部8Aを有し、幅狭部8Bよりも縦方向Xの後方側に後方コア部8Cを有している。前方コア部8A及び後方コア部8Cは、幅狭部8Bよりも横方向Yの長さが長く、これら前方コア部8A及び後方コア部8C両側縁が該幅狭部8Bよりも横方向Y外方に張り出している。
幅狭部8Bは中央領域Bに配され、前方コア部8Aは、前方領域Aに配され、後方コア部8Cは後方領域Cに配される(図1参照)。
後述する着用者の大腿部へのフィット性をより向上する観点から、幅狭部8Bの横方向Yの長さW2(図3参照)は、前方コア部8A又は後方コア部8Cの横方向Yの最大長さに対して好ましくは50%以上95%以下、より好ましくは60%以上90%以下である。
本実施形態の吸収性コア40は、第1吸収部E1と、該第1吸収部E1よりも厚みが大きい第2吸収部E2と、該第2吸収部E2よりも厚みが大きい第3吸収部E3とを有している。より具体的には、図3に示すように、幅狭部8Bが第2吸収部E2及び第3吸収部E3を有しており、前方コア部8A及び後方コア部8Cそれぞれが第1吸収部E1を有している。すなわち、幅狭部8Bは、前方コア部8A及び後方コア部8Cよりも厚みが大きい。幅狭部8Bでは、横方向Y中央に第3吸収部E3が位置しており、第2吸収部E2が該第3吸収部E3の周囲を囲むように配されている。第2吸収部E2及び第3吸収部E3は、第1吸収部E1よりも着用者の肌側に隆起している。本実施形態の吸収性コア40は、第3吸収部E3、第2吸収部E2、第1吸収部E1の順で、親水性繊維や吸水性ポリマー等の吸収性コア40の形成材料の坪量が高い。
本実施形態の幅狭部8Bでは、横方向Y中央において楕円形状の第3吸収部E3が縦方向Xに延在しており、該第3吸収部E3の縦方向Xに沿う両側部に一対の第2吸収部E2,E2が配されている。第2吸収部E2及び第3吸収部E3間には環状溝43が配されている。環状溝43は、第3吸収部E3の輪郭に沿っており、平面視において楕円形状を有している。環状溝43は、後述する横溝41b,41d,41e及び縦溝42b,42d,42eと隣接しており、当該隣接する各溝41b,41d,41e,42b,42d,42eと連通している。
本実施形態の吸収性コア40には、図3に示すように、該吸収性コア40の肌対向面に開口を有して横方向Yに延在する複数の横溝41が、該吸収性コア40の横方向Yの一端から他端に連続して配されている。すなわち横溝41それぞれは、吸収性コア40の非肌対向面の横方向Yの全長に延在している。前方コア部8A、幅狭部8B、及び後方コア部8Cそれぞれにおいて、横溝41a,41b,41cが配されている。これら各横溝41a,41b,41cは、平面視において直線状をなしており、前方コア部8A、幅狭部8B、及び後方コア部8Cそれぞれにおいて、縦方向Xに所定間隔を置いて複数配されている。
本実施形態の吸収性コア40は、横溝41として、前方コア部8Aと幅狭部8Bとを区切る前側境界横溝41dと、幅狭部8Bと後方コア部8Cとを区切る後側境界横溝41eとを有している。前側境界横溝41dは、前方コア部8Aにおける第1吸収部E1と、幅狭部8Bにおける第2吸収部E2及び第3吸収部E3との間に配されている。後側境界横溝41eは、幅狭部8Bにおける第2吸収部E2及び第3吸収部E3と、後方コア部8Cにおける第1吸収部E1との間に配されている。
本実施形態の吸収性コア40には、図3に示すように、該吸収性コア40の肌対向面に開口を有して縦方向Xに延在する複数の縦溝42が配されている。前方コア部8A、幅狭部8B、及び後方コア部8Cそれぞれにおいて、縦溝42a,42b,42c,42d,42eが各部8A,8B,8Cの縦方向の一端から他端に連続して配されている。これら各縦溝42a,42b,42c,42d,42eは、平面視において直線状をなしており、前方コア部8A、幅狭部8B、及び後方コア部8Cそれぞれにおいて、横方向Yに所定間隔を置いて複数配されている。本実施形態の吸収性コア40は、縦溝42として、前方コア部8A及び後方コア部8Cそれぞれにおいて横方向Y中央部に位置する3本の縦中央溝42d,42eと、該縦中央溝42d,42eよりも横方向Y外方に位置する縦サイド溝42a,42cとが配されている。縦中央溝42d,42eは、縦サイド溝42a,42cよりも幅が広くなっている。
前方コア部8Aにおける縦中央溝42dと、幅狭部8Bにおける縦溝42bとは縦方向Xに連通していてもよく、連通していなくともよい。また、幅狭部8Bにおける縦溝42bと、後方コア部8Cにおける縦中央溝42eとは縦方向Xに連通していてもよく、連通していなくともよい。本実施形態の吸収性コア40は、前方コア部8A及び幅狭部8Bそれぞれにおいて横方向中央に位置する縦溝42d,42bどうしが縦方向Xに連通しており、幅狭部8B及び後方コア部8Cそれぞれにおいて横方向中央に位置する縦溝42b,42eどうしが縦方向Xに連通している。一方、前方コア部8Aにおいて横方向外方に位置する縦サイド溝42aは、幅狭部8Bにおける縦溝42bと縦方向Xに連通しておらず、幅狭部8Bにおける縦溝42bは、後方コア部8Cにおいて横方向外方に位置する縦サイド溝42cと縦方向Xに連通していない。
縦溝42と横溝41とは互いに直交しており、平面視において格子状をなしている。これにより、吸収性コア40の第1吸収部E1、第2吸収部E2及び第3吸収部E3それぞれが、互いに交差する縦溝42及び横溝41によって複数の小吸収部s1,s2,s3に区分されている。このように、第1吸収部E1、第2吸収部E2及び第3吸収部E3それぞれは、相対的に坪量が高い小吸収部s1,s2,s3と、該小吸収部s1,s2,s3を包囲し相対的に坪量が低い縦溝42及び横溝41とからなるブロック領域を多数有する、ブロック構造を有している。吸収性コア40がブロック構造を有していると、該吸収性コア40が縦方向X及び横方向Yの双方に柔軟なものとなって、着用者の身体への追随性がより向上される。
着用者の身体への追随性をより向上する観点から、縦溝42、横溝41及び環状溝43それぞれの幅は、好ましくは0.5mm以上10mm以下、より好ましくは1mm以上5mm以下である。
本実施形態の縦中央溝42d,42e及び縦サイド溝42a,42cのように、幅が異なる溝が形成されている場合は、各溝の幅が上述した範囲内であることが好ましい。
吸収性コア40における各溝41,42,43は、開口と反対側に底部が存する形態(いわゆる「窪み」あるいは「凹み」)であってもよく、吸収性コア40の肌対向面及び非肌対向面の双方に開口を有する形態(いわゆる「貫通口」あるいは「スリット」)であってもよい。また、各溝41,42,43は、吸収性コア40の非肌対向面に開口を有し、開口面と反対側に底部を有する形態であってもよい。
表面シート2は、吸収体4の肌対向面側に配されており、該吸収体4と重なっている。表面シート2は、図4に示すように、平面視において吸収性コア40の幅狭部8Bと重なるコア重複部80と、該コア重複部80よりも横方向Y外方に位置し且つ幅狭部8Bと重ならないコア非重複部81とを有している。すなわち、コア非重複部81が位置する部分では、ナプキン1の厚み方向Zにおいて吸収性コア40が存在しない。当該コア非重複部81が位置する部分では、コアラップシート4aが存在してもよく、コアラップシート4aが存在していなくともよい。
表面シート2には、図4及び図5に示すように、縦方向Xに対し角度を有するエンボス列11,12が形成されている。エンボス列11,12は縦方向Xに対して非平行であり、該縦方向Xに交差している。エンボス列11,12は、複数の線状のエンボス部15a,15b,16a,16bが間欠的に並んで構成されている。エンボス部15a,15b,16a,16bは、表面シート2を構成する繊維が、熱を伴うか又は伴わないエンボス加工によって圧密化された部位である。したがって、エンボス部15a,15b,16a,16bは、表面シート2におけるエンボス部以外の部位よりも厚みが小さくなっている。
本実施形態の表面シート2には、縦方向X及び横方向Yに対して交差する第1方向に延びる第1エンボス列11と、第1方向に交差する第2方向に延びる第2エンボス列12とが形成されている(図5参照)。第1エンボス列11は、右上から左下へ向かって直線状に延びており、第2エンボス列12は、左上から右下へ向かって直線状に延びている。すなわち、第1方向は右上から左下へ向かう斜め方向であり、第2方向は左上から右下へ向かう斜め方向である。後述する外力の分散性をより向上させる観点から、コア重複部80及びコア非重複部81の何れか一方又は双方には、延在方向が異なり且つ互いに交差する複数のエンボス列11,12が形成されていることが好ましい。
第1エンボス列11は、長エンボス部15a及び該長エンボス部15aよりも長さが短い短エンボス部15bからなり、これらエンボス部15a,15bが間欠的に且つ直線状に、交互に並んで配されている。第2エンボス列12も、長エンボス部16a及び該長エンボス部16aよりも長さが短い短エンボス部16bからなり、これらエンボス部16a,16bが間欠的に且つ直線状に、交互に並んで配されている。これにより表面シート2は、複数の第1エンボス列11及び複数の第2エンボス列12が交差して形成された複数の多角形領域14a,14b,14cを有している。本実施形態の表面シート2では、3種類の大きさの異なる多角形領域14a,14b,14cが配されている。以下、これら多角形領域のうち、最も大きい多角形領域を大多角形領域14a、最も小さい多角形領域を小多角形領域14c、大多角形領域14aよりも小さく且つ小多角形領域よりも大きい多角形領域を中多角形領域14bともいう。
上述のとおり、各エンボス部15a,15b,16a,16bは、表面シート2におけるエンボス部15a,15b,16a,16b以外の部位よりも厚みが小さくなっていることから、前記の多角形領域14a,14b,14cは、各エンボス部15a,15b,16a,16bに対して相対的に凸部になっている。
一方、各エンボス部15a,15b,16a,16bは、多角形領域14a,14b,14cに対して相対的に凹部になっている。
本実施形態の表面シート2は、前述の第1エンボス列11及び第2エンボス列12が表面シート2の肌対向面全域に形成されている。すなわち、コア重複部80及びコア非重複部81の双方に、縦方向Xに対し角度を有するエンボス列11,12が形成されている(図4参照)。これに代えて、コア重複部80のみに前記エンボス列11,12が形成されていてもよく、コア非重複部81のみに前記エンボス列11,12が形成されていてもよい。
ナプキン1の着用状態において、幅狭部8Bでは着用者の両大腿部間に挟まれた状態となるので、幅狭部8Bの括れた部分が大腿部に良好にフィットする。一方、この着用状態において、ナプキン1の幅狭部8Bの位置に存在する表面シート2には、該幅狭部8Bにフィットした大腿部によって横方向Y内方に向かう外力が強く加わり易くなる。本実施形態のナプキン1は、前記外力が加わっても、幅狭部8Bと重なる位置における表面シート2にヨレが生じ難く、ナプキン1と着用者の身体との間に隙間が生じ難い。この理由としては、表面シート2に加わった前記外力Fが、縦方向Xに対し角度を有するエンボス列11,12に沿って分散されるとともに(図6において分散された外力を符号f1,f2で示す。)、各エンボス列11,12においてエンボス部15a,15b,16a,16bが間欠的に配置されていることにより、表面シート2が該エンボス列11,12をなす各エンボス部に沿って細かく変形するためと考えられる(図6参照)。これにより、表面シート2における大きな変形を抑制して、表面シート2と着用者の身体との隙間となり得る皺の発生を抑制できる。また表面シート2が細かく変形することで、着用者の身体の形状に沿った変形が可能となり、ナプキン1(表面シート2)と着用者の肌との隙間の発生を抑制できるので、該隙間を伝った排泄液の漏れを効果的に抑制できる。このように本実施形態のナプキン1は、着用者の大腿部とのフィット性が良好であるとともに、表面シートのヨレを抑制できる。
エンボス列11,12は、縦方向Xに対して角度を有する部分を有していればよく、本実施形態のように該エンボス列11,12全体が縦方向Xに対して角度を有していてもよい。
外力の分散性をより向上させる観点から、エンボス列11,12の縦方向Xに対する角度は、好ましくは5°以上80°以下、より好ましくは10°以上70°以下である。エンボス列11,12の縦方向Xに対する角度は、少なくとも縦方向Xに対して角度を有する部分の該縦方向Xに対する角度である。
縦方向Xに対する角度が異なるエンボス列が複数種類形成されている場合、一部のエンボス列の縦方向Xに対する角度が上記の範囲内であることが好ましく、全てのエンボス列の縦方向Xに対する角度が上記の範囲内であることがより好ましい。
第1エンボス列11と第2エンボス列12とは互いに交差するように延びており、これらエンボス列11,12が交差する交点には、エンボス加工が施されていない非エンボス部13が位置していることが、該交点で外力Fが集中することを抑制し、エンボス列11,12に沿う変形を一層高めるので好ましい(図5参照)。斯かる効果をより向上させる観点から、コア非重複部81において非エンボス部13が存在していることがより好ましく、コア重複部80及びコア非重複部81の双方において非エンボス部13が存在していることがさらに好ましい。
非エンボス部13等のエンボス部15a,15b,16a,16b以外の部分では、表面シート2は着用者の肌に向かって凸に変形し易い。表面シート2の細かい変形をより容易にする観点から、コア重複部80の横方向Y中央において、エンボス部15a,15b,16a,16b以外の部分が縦方向Xに直線状に連続していることが好ましい。上記と同様の観点から、コア重複部80においてエンボス部15a,15b,16a,16b以外の部分が縦方向Xに直線状に連続している領域と、エンボス部15a,15b,16a,16b以外の部分が縦方向Xに直線状に連続していない領域とが横方向Yに交互に配されていることがより好ましい。本実施形態において「エンボス部15a,15b,16a,16b以外の部分が縦方向Xに直線状に連続している領域」は、非エンボス部13、小多角形領域14c、非エンボス部13、及び大多角形領域14aがこの順で縦方向Xに直線状に並んだ領域である(図5参照)。本実施形態において「エンボス部15a,15b,16a,16b以外の部分が縦方向Xに直線状に連続していない領域」は、縦方向Xに沿う直線上においてエンボス部15a,15b,16a,16bが存する領域である(図5参照)。
外力の分散性を高める観点から、表面シート2に形成されたエンボス列11,12の寸法は以下の範囲内であることが好ましい。
エンボス列11,12を構成するエンボス部15a,15b,16a,16bの幅は、好ましくは0.1mm以上10mm以下、より好ましくは0.2mm以上8mm以下である。
エンボス部15a,15b,16a,16bにおける厚みは、エンボス部15a,15b,16a,16b以外の部分の厚みに対して好ましくは3%以上60%以下、より好ましくは5%以上50%以下である。エンボス部15a,15b,16a,16b以外の部分の厚みは、当該部分の最大厚みとする。
表面シートの各部位の厚みは、非接触式レーザー変位計(例えば、KEYENCE社製レーザーヘッドLK-2100、変位計RV 3-55 R)を用いて測定される。厚み測定時の圧力は1.7kPaとする。測定は5回行い、その平均値を各部位の厚みとする。
本実施形態の吸収体4は、前述したようにコアラップシート4aを具備している。前記外力をより緩和して、表面シート2における皺の発生をより抑制する観点から、コア非重複部81において、前記表面シートと前記コアラップシート4aとが重なっていることが好ましい。この場合、幅狭部8Bと重なる位置において、コアラップシート4aは、吸収性コア40よりも横方向Y外方に延出している。
表面シート2と吸収体4とは、接着剤等の公知の接合手段により接合されている。吸収体4がコアラップシート4aを具備する場合、表面シート2はコアラップシート4aと接合されている。吸収性コア40及び表面シート2のコア重複部80それぞれにおける過度の変形をより抑制する観点から、表面シート2は、コア非重複部81の縦方向X両方の外方において、吸収体4と接合されていることが好ましい。コア非重複部81の縦方向X両方の外方は、平面視においてコア非重複部81と縦方向Xに重なる前方コア部8A及び後方コア部8Cそれぞれである。上記と同様の観点から、吸収体4がコアラップシート4aを備える場合、コア非重複部81の縦方向X両方の外方において、表面シート2とコアラップシート4aとが接合され、該コアラップシート4aと吸収性コア40とが接合されていることがより好ましい。
前記外力をより緩和させて、表面シート2における縦方向Xに延びる皺の発生をより抑制する観点から、コア非重複部81において、表面シート2とコアラップシート4aとは、エンボス列11,12の延びる方向と交差する方向に延び且つ接着剤で形成された線状接着部17によって接合されていることが好ましい(図4参照)。斯かる構成により、前記外力を線状接着部17a,17bに沿って分散できる。本実施形態の表面シート2とコアラップシート4aとは、コア非重複部81において互いに交差するように線状に延びる第1線状接着部17a及び第2線状接着部17bによって接合されている。第1線状接着部17a及び第2線状接着部17bそれぞれは、第1エンボス列11及び第2エンボス列12と交差しており、接着剤を線状に間欠配置することで形成されている。これに代えて線状接着部17a,17bは、接着剤を線状に連続配置することで形成されていてもよい。
線状接着部17a,17bは、縦方向Xに延びていてもよく、横方向Yに延びていてもよい。上記と同様の観点から、線状接着部17a,17bは、縦方向X及び横方向Y並びにエンボス列11,12に対して交差していることが好ましい。
防漏カフ6は、中央領域Bにおいて、該防漏カフ6の基端部63が表面シート2のコア非重複部81と重なる位置に固定されていることが好ましい。斯かる構成により、吸収性コア40の存在しない領域において防漏カフ6の弾性部材61の収縮力が、ナプキン1全体に伝わり易くなり、該ナプキン1が縦方向Xに湾曲し易くなるので、中央領域Bにおける着用者の大腿部からの外力をより緩和できる。前記構成において、防漏カフ6の基端部63は、幅狭部8Bの縦方向X外方において前方コア部8A及び後方コア部8Cの何れか一方又は双方と重なっていてもよい。
上記と同様の観点から、横方向Yにおける基端部63どうし間の長さL5(図2参照)は、幅狭部8Bの横方向Yの長さに対して、好ましくは70%以上150%以下、より好ましくは80%以上130%以下である。
上記と同様の観点から、横方向Yにおける基端部63どうし間の長さL5(図2参照)は、好ましくは40mm以上110mm以下、より好ましくは50mm以上100mm以下である。
幅狭部8Bは、前述したように、横方向Y中央に該横方向Y両側よりも厚みが大きい吸収部として、第3吸収部E3を有している。この場合、前記外力を受けた第2吸収部E2やコア非重複部81における表面シート2が、第3吸収部E3に堰き止められて、表面シート2が大きく変形することがある。斯かる変形をより抑制する観点から、表面シート2と吸収体4とは、第3吸収部E3の両側縁e1,e1間を掛け渡すようにして延び且つ横方向Yに間欠的に形成された接着部18によって接合されていることが好ましい(図7参照)。この接着部18を間欠的に配置すると、接着部18の存在しない部分が前記外力の緩衝領域となるので、表面シート2の変形をより抑制できる。斯かる接着部18は、前述したコア非重複部81における線状接着部17が、コア重複部80まで延長したものであってもよい。また、接着部18は、スパイラル状、オメガ字状、サミット状等の間欠塗工パターンで接着剤を塗工して形成されていてもよい。
また、幅狭部8Bでは、第3吸収部E3の横方向Y壁部、即ち、第3吸収部E3の側縁e1と第2吸収部E2の側縁e2とを結ぶ、厚み方向Zに延びる部分(第3吸収部E3の側縁e1と第2吸収部E2の側縁e2との間)には、表面シート2が接着されていないことが好ましい。このように構成することで、コア非重複部81で表面シート2に加わった外力Fが非常に強い場合に、第2吸収部E2上に配された表面シート2が横方向Yに変形するよう外力を受けても、第3吸収部E3上の表面シート2には外力が及びにくくなっている。当該効果を一層確実にする観点から、当該壁部とコアラップシート4aとも接着されていないことが好ましい。
ナプキン1の各構成部材の形成材料について説明する。
表面シート2、裏面シート3としては、生理用ナプキン等の吸収性物品に従来使用されている各種のものを特に制限なく用いることができる。表面シート2としては液透過性シートが好ましく、具体的には例えば、公知の各種製法により製造された単層又は多層構造の不織布、開孔フィルム等が挙げられる。裏面シート3としては液不透過性シートが好ましく、具体的には例えば、樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布とのラミネートシート等が挙げられ、該樹脂フィルムは透湿性でもよい。なお、裏面シート3に関し、液不透過性とは、液を全く通さない性質と、少量ではあるが液を通す性質(液難透過性)との両方を含む概念である。裏面シート3は撥水性を有していてもよい。
防漏カフ6を形成するサイドシート60としては液不透過性シートが好ましく、例えば、裏面シート3として使用可能なものを用いることができる。防漏カフ6の弾性部材61としては、糸ゴム等の吸収性物品に従来使用されている各種のものを特に制限なく用いることができる。
吸収体4に含まれる吸水性材料としては、この種の吸収性物品の吸収体において使用可能なものを特に制限なく用いることができ、例えば、親水性繊維及び吸水性ポリマーが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。親水性繊維としては、本来的に親水性の繊維でもよく、あるいは疎水性繊維を親水化処理した繊維でもよいが、前者の繊維が特に好ましい。本来的に親水性の繊維としては、天然系の繊維、セルロース系の再生繊維又は半合成繊維が好ましい例として挙げられ、好ましいものとして、パルプ、レーヨンを例示できる。パルプには、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹クラフトパルプなどの木材パルプの他に、木綿パルプ、藁パルプなどの非木材パルプなどがあるが、特に制限されない。また、セルロース繊維の分子内及び/又は分子間を架橋させた架橋セルロース繊維、木材パルプをマーセル化処理して得られるような嵩高性のセルロース繊維を用いてもよい。吸水性ポリマーとしては、一般に粒子状のものが用いられるが、繊維状のものでもよい。粒子状の吸水性ポリマーの形状は特に限定されず、例えば、球状、塊状、俵状、不定形状であり得る。吸水性ポリマーは、典型的には、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合物又は共重合物を主体とする。
上述した実施形態の幅狭部8Bは、厚みが一定の第3吸収部E3を有していたが、斯かる形態に限定されない。図8に、幅狭部8Bの別の実施形態を示す。上述した実施形態と同様の構成には、上述した実施形態と同じ符号を付して、その詳しい説明を省略する。
図8に示す幅狭部8Bは、縦方向Xにおいて厚みが異なる第3吸収部E3を有している。より具体的には、図8に示す第3吸収部E3は、複数の横溝41bによって、複数の小吸収部s3に区分されており、縦方向X前端側の3つの小吸収部s3よりも、縦方向X後端側の2つの小吸収部s3の方が厚みが大きい。このように、第3吸収部E3における縦方向Xの後端側が前端側よりも厚みが大きいと、表面シート2に皺が発生した場合に、該皺が縦方向に広がることを効果的に抑制できるので、該皺を伝った排泄液の漏れを抑制できる点で好ましい。前記「縦方向X前端側」は縦方向Xの前方領域A側であり、前記「縦方向X後端側」は縦方向Xの後方領域C側である。
図8に示す実施形態では、幅狭部8Bの横方向Y中央に位置する小吸収部s3について、段差が生じるように厚みが異なっていたが、これに代えて、縦方向Xの前端側から後端側に向かって第3吸収部E3の厚みが漸次増大していてもよい。
上記の効果をより向上させる観点から、第3吸収部E3の厚みは以下の範囲内であることが好ましい。
第3吸収部E3が縦方向Xにおいて厚みが異なっている場合、第3吸収部E3の最大厚みは、第3吸収部E3の最小厚みに対して好ましくは101%以上140%以下、より好ましくは103%以上130%以下である。
第3吸収部E3の厚みは、好ましくは3mm以上15mm以下、より好ましくは4mm以上12mm以下である。第3吸収部E3の最小厚み及び最大厚みが上記の範囲内であることが好ましい。
前述した図5に示す表面シート2は、幅狭部8Bにおいて第1エンボス列11及び第2エンボス列12を有するものであったが斯かる形態に限定されない。図9(a)~(e)に、表面シート2におけるエンボス列の別の実施形態を示す。上述した実施形態と同様の構成には、上述した実施形態と同じ符号を付して、その詳しい説明を省略する。
表面シート2は幅狭部8Bにおいて、図9(a)及び(b)に示すように、エンボス列11を一本のみ有するものであってもよい。図9(a)に示すエンボス列11は直線状であり、図9(b)に示すエンボス列11は曲線状である。
図9(c)に示す幅狭部8Bにおいては、複数のエンボス列11が縦方向Xに延び且つ周期的なジグザグの線状をなしている。斯かるエンボス列11は、縦方向Xに角度を有し且つ互いに交差する2種類の線分が、該線分の端縁どうしを連結させた状態で縦方向Xに交互に配置されており、これによりジグザグ線状をなしている。これら線分は、間欠配置されたエンボス部15a,15bによって構成されている。
図9(a)~(c)に示す幅狭部8Bにおいてエンボス列11は連続線であったが、エンボス列11は、図9(d)に示すように所定の平面視形状をなす環状のものであってよい。図9(d)においてエンボス列11はハート形状をなしているが、これに限定されない。環状のエンボス列11がなす平面視形状としては、矩形、三角形、四角形、六角形等の多角形状や、円形、楕円形、矢印形、星形、扇形、涙形、半円形等が挙げられる。
図9(e)に示す幅狭部8Bにおいては、コア重複部80とコア非重複部81とで異なるエンボス列11,12が配されている。具体的には、コア重複部80には図9(c)と同様のジグザグ線状のエンボス列11が配されている一方、コア非重複部81には平面視において三角形をなす環状のエンボス列12が配されている。このように、コア重複部80とコア非重複部81とでエンボス列のなす形状が異なっていてもよい。
以上、本発明をその好ましい一実施形態に基づき説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜、変更可能である。
例えば、上述した実施形態において吸収性コア40は、ブロック構造を有するものであったが、ブロック構造を有さないもの、すなわち互いに交差して格子状をなす縦溝42及び横溝41が形成されていないものであってもよい。
また、上述した実施形態において吸収性コア40は、厚みの異なる第1吸収部E1、第2吸収部E2、及び第3吸収部E3を有するものであったが、全体的に厚みが一定のものであってもよい。
1 ナプキン
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
4a コアラップシート
6 防漏カフ
8A 前方コア部
8B 幅狭部
8C 後方コア部
11,12 エンボス列
13 非エンボス部
15a,15b,16a,16b エンボス部
17 線状接着部
18 接着部
40 吸収性コア
41 横溝
42 縦溝
43 環状溝
60 サイドシート
61 弾性部材
63 基端部
65 自由端部
80 コア重複部
81 コア非重複部
E1 第1吸収部
E2 第2吸収部
E3 第3吸収部
s1,s2,s3 小吸収部
X 縦方向
Y 横方向
Z 厚み方向

Claims (8)

  1. 着用者の前後方向に対応する縦方向とこれに直交する横方向とを有し、吸収性コアを有する吸収体と該吸収体よりも肌対向面側に配された表面シートとを備え、着用者の排泄部と対向配置される領域を含む中央領域と、該中央領域よりも着用者の腹側に位置する前方領域と、該中央領域よりも着用者の背側に位置する後方領域とを有する吸収性物品であって、
    前記吸収性コアは、前記中央領域に、前記縦方向に沿う両側縁が前記横方向内方に括れた幅狭部を有しており、
    前記表面シートは、平面視において前記幅狭部と重なるコア重複部と、該コア重複部よりも前記横方向外方に位置し且つ前記幅狭部と重ならないコア非重複部とを有しており、
    前記コア重複部及び前記コア非重複部の何れか一方又は双方に、前記縦方向に対し角度を有するエンボス列が形成されており、
    前記エンボス列は、複数のエンボス部が間欠的に並んで構成されている、吸収性物品。
  2. 前記コア非重複部に、前記エンボス列として、前記縦方向及び前記横方向に対して交差する第1方向に延びる第1エンボス列と、第1方向に交差する第2方向に延びる第2エンボス列とが形成されており、
    第1エンボス列及び第2エンボス列との交点には、エンボス加工が施されていない非エンボス部が位置しており、
    前記表面シートは、前記コア非重複部の前記縦方向両方の外方において、前記吸収体と接合されている、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収体は、前記吸収性コアを被覆するコアラップシートを具備しており、
    前記コア非重複部において、前記表面シートと前記コアラップシートとが重なっている、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記コア非重複部において、前記表面シートと前記コアラップシートとは、前記エンボス列の延びる方向と交差する方向に延び且つ接着剤で形成された線状接着部によって接合されている、請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記縦方向に延びる一対の防漏カフを具備しており、
    前記防漏カフは起立端となる基端部を有しており、前記中央領域において該基端部が前記表面シートの前記コア非重複部と重なる位置に固定されている、請求項1~4の何れか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記コア重複部の前記横方向中央において、前記エンボス部以外の部分が前記縦方向に直線状に連続している、請求項1~5の何れか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記幅狭部は、前記横方向中央に該横方向両側よりも厚みが大きい吸収部を有しており、
    前記表面シートと前記吸収体とが、前記吸収部の両側縁間を掛け渡すようにして延び且つ前記横方向に間欠的に形成された接着部によって接合されている、請求項1~6の何れか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記吸収部は、前記縦方向の後端側が前端側よりも厚みが大きい、請求項7に記載の吸収性物品。
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