JP2022110479A - ステアリングコラム用支持装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】側面衝突時に助手席の乗員が受ける衝突エネルギを低減可能なステアリングコラム用支持装置を提供する。【解決手段】ステアリングコラム用支持装置は、ステアリングコラムと、ステアリングコラムを支持し、且つ、車体に取り付けられる車体取付ブラケットと、を備え、車体取付ブラケットは、ステアリングコラムに対する車体の側方方向の荷重を吸収する荷重吸収機構を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、ステアリングコラム用支持装置に関する。
車両の側面衝突は、危険な衝突形態である。例えば、助手席側からの側面衝突が発生すると、助手席の乗員は、シートベルトから抜け出てしまい、ステアリングホイール等の車両部品やドライバに対して衝突してしまう可能性がある。
特許文献1には、車両側方視でドアインナパネルのステアリングホイールと重なる部分に、他の部分より剛性の高い剛性向上部を設けることが記載されている。これにより、車両側面衝突時に、剛性向上部をステアリングホイールに当接させることでドアの車室内側への進入量を抑制している。
特許文献2には、側面衝突時に、助手席側インストルメントパネル及びステアリングホイールの少なくとも一方に設けられたエアバッグを展開することが記載されている。これにより、車室内に浸入したドアからの衝撃により飛ばされた乗員を、展開されたエアバッグで受け止めて、側面衝突時の安全性を向上させている。
特開2015-227070号公報 実全平3-121155号公報
特許文献1に記載の技術によれば、側面衝突時におけるドライバへのドア衝突荷重の低減は見込めるものの、助手席の乗員の保護が十分でない可能性がある。
また、特許文献2の技術では、側面衝突時に、助手席の乗員がステアリングホイールやドライバと接触する際の荷重を低減させることができない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、側面衝突時に助手席の乗員が受ける衝突エネルギを低減可能なステアリングコラム用支持装置を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) ステアリングコラムと、
前記ステアリングコラムを支持し、且つ、車体に取り付けられる車体取付ブラケットと、
を備え、
前記車体取付ブラケットは、前記ステアリングコラムに対する前記車体の側方方向の荷重を吸収する荷重吸収機構を備える、
を備えるステアリングコラム用支持装置。
(2) 前記荷重吸収機構は、
前記ステアリングコラムを前記車体取付ブラケットに固定する第一固定部材と、
前記ステアリングコラムを前記車体取付ブラケットに固定する、前記第一固定部材とは異なる第二固定部材と、
前記車体取付ブラケットに形成された、前記第一固定部材を中心とした円弧形状の貫通孔と、
を有し、
前記第二固定部材は、前記貫通孔に挿通され、
前記ステアリングコラムが前記車体の側方方向に荷重を受けたとき、前記第二固定部材及び前記ステアリングコラムは、前記貫通孔の円弧形状に沿って移動可能である、
(1)に記載のステアリングコラム用支持装置。
(3) 前記第一固定部材は、回転ピンである
(2)に記載のステアリングコラム用支持装置。
(4) 前記第二固定部材は、ボルトである
(2又は3)に記載のステアリングコラム用支持装置。
(5) 前記ステアリングコラムが前記車体の側方方向に荷重を受けたときの、前記第二固定部材及び前記ステアリングコラムの移動量は、前記貫通孔の円弧形状の長さが変更されることによって調整される
(2)~(4)のいずれか1つに記載のステアリングコラム用支持装置。
(6) 前記第二固定部材及び前記ステアリングコラムが移動し始める、前記ステアリングコラムへの前記側方方向への荷重を、移動開始荷重とすると、
前記移動開始荷重は、前記第二固定部材の固定トルクを変更することによって任意に調整される
(2)~(5)のいずれか1つに記載のステアリングコラム用支持装置。
(7) 前記第一固定部材は、前記車体の前方側及び後方側のうち一方側に配置され、
前記第二固定部材は、前記車体の前方側及び後方側のうち他方側に配置される
(2)~(6)のいずれか1つに記載のステアリングコラム用支持装置。
(8) 前記第二固定部材及び前記ステアリングコラムが前記貫通孔の円弧形状に沿って移動するとき、前記第二固定部材は前記車体取付ブラケットに対して摺動し、
前記第二固定部材と前記車体取付ブラケットとの摺動部には、低摩擦抵抗部材が配置される
(2)~(7)のいずれか1つに記載のステアリングコラム用支持装置。
(9) 前記車体取付ブラケットは、前記車体に固定されたクロスカービームに固定される
(1)~(8)のいずれか1つに記載のステアリングコラム用支持装置。
(10) 前記ステアリングコラムは、マニュアルステアリング装置用である
(1)~(9)のいずれか1つに記載のステアリングコラム用支持装置。
(11) 前記ステアリングコラムは、コラムタイプ電動パワーステアリング装置用である
(1)~(9)のいずれか1つに記載のステアリングコラム用支持装置。
本発明によれば、側面衝突時に助手席の乗員が受ける衝突エネルギを低減可能なステアリングコラム用支持装置を提供することを目的とする。
本発明の第一実施形態に係るステアリングコラム用支持装置を備えた電動パワーステアリング装置1の概略図である。 ステアリングコラム用支持装置の上面図である。 ステアリングコラム用支持装置の下面図である。 ステアリングコラム用支持装置の側面図である。 図4のV-V断面矢視図である。 図4のVI-VI断面矢視図である。 ステアリングコラムが車体の側方方向(Y方向)に荷重を受けたときの、ステアリングコラム用支持装置の上面図である。 車両に助手席側の側面(Y方向)から他車両が衝突した場合の模式図である。 第2実施形態に係るステアリングコラム用支持装置の上面図である。 第3実施形態に係るステアリングコラム用支持装置の斜視図である。 第4実施形態に係るステアリングコラム用支持装置の上面図である。 第5実施形態に係るステアリングコラム用支持装置の上面図である。 第6実施形態に係るステアリングコラム用支持装置の上面図である。 第7実施形態に係るステアリングコラム用支持装置の一部の側面図である。
以下、本発明に係るステアリングコラム用支持装置の各実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
[第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態に係るステアリングコラム用支持装置60を備えた電動パワーステアリング装置1の概略図である。図1に示される電動パワーステアリング装置1は、いわゆるコラムタイプ電動パワーステアリング装置と呼ばれるものであるが、本発明のステアリングコラム用支持装置60は、他の形式(例えば、ピニオンタイプ、デュアルピニオンタイプ、ラックタイプ等)の電動パワーステアリング装置にも適用可能である。また、本発明のステアリングコラム用支持装置60は、任意の形式のステアリング装置に適用可能であり、電動パワーステアリング装置以外にも、例えば、油圧式パワーステアリング装置やマニュアルステアリング装置、ステアバイワイヤ装置等に適用可能である。
図1に示されるように、電動パワーステアリング装置1は、車体後方側(図1の右側)にステアリングホイール11を装着可能なステアリングシャフト12と、ステアリングシャフト12を挿通したステアリングコラム40と、ステアリングシャフト12に補助トルクを付与する為のアシスト装置(操舵補助部)20と、ステアリングシャフト12の車体前方側(図1の左側)に、図示しないラック/ピニオン機構を介して連結されたステアリングギヤ30と、を備える。
ステアリングシャフト12は、雌ステアリングシャフト12Aと雄ステアリングシャフト12Bとを、回転トルクを伝達可能に、かつ軸方向に関して相対移動可能にスプライン嵌合している。従って、雌ステアリングシャフト12Aと雄ステアリングシャフト12Bとは、衝突時に、このスプライン嵌合部が相対移動して、全長を縮めることができる。
また、上記ステアリングシャフト12が挿通された筒状のステアリングコラム40は、アウターコラム43とインナーコラム41とをテレスコピック移動可能に組み合わせており、衝突時に軸方向の衝撃が加わった場合に、この衝撃によるエネルギを吸収しつつ全長が縮まる、所謂コラプシブル構造としている。
そして、インナーコラム41の車体前方側端部を、ギヤハウジング21の車体後方側端部に圧入嵌合して固定している。また、雄ステアリングシャフト12Bの車体前方側端部を、ギヤハウジング21の内側に通し、アシスト装置20の図示しない入力軸の車体後方側端部に連結している。
ステアリングコラム40は、その中間部をステアリングコラム用支持装置60の車体取付ブラケット50により、車体18の一部(ダッシュボードの下面や車体18に固定されたクロスカービーム等)に支承されている。また、この車体取付ブラケット50と車体18との間に、係止部51が設けられている。車体取付ブラケット50に車体前方側に向かう方向の衝撃が加わった場合に、車体取付ブラケット50が上記係止部51から外れ、車体前方側に移動するように構成されてもよい。
また、上記ギヤハウジング21の上端部も、上記車体18の一部に支承されている。また、電動パワーステアリング装置1は、チルト機構及びテレスコピック機構が設けられることにより、上記ステアリングホイール11の車体前後方向位置、及び、高さ位置の調節を自在としている。
上記ギヤハウジング21の車体前方側端面から突出した出力軸23は、十字軸継手15を介して、中間シャフト16の後端部に連結している。また、この中間シャフト16の前端部に、別の十字軸継手15を介して、ステアリングギヤ30の入力軸31を連結している。中間シャフト16は、雄シャフト16A及び雌シャフト16Bを有している。雄シャフト16Aの車体前方側に、雌シャフト16Bの車体後方側が外嵌する。雄シャフト16A及び雌シャフト16Bは、回転トルクを伝達可能であり、かつ、軸方向に関して相対移動可能である。
入力軸31には、ピニオン(不図示)が結合している。また、このピニオンには、ラック(不図示)が噛み合っており、ステアリングホイールの回転が、タイロッド32を移動させて、車輪(不図示)を操舵する。
アシスト装置20のギヤハウジング21には、電動モータ26が固定され、この電動モータ26の回転軸(不図示)にウォームが結合されている。出力軸23には、ウォームホイール(不図示)が取り付けられ、このウォームホイールに電動モータ26の回転軸のウォームが噛合っている。
図2は、ステアリングコラム用支持装置60の上面図である。図3は、ステアリングコラム用支持装置60の下面図である。図4は、ステアリングコラム用支持装置60の側面図である。図5は、図4のV-V断面矢視図である。図6は、図4のVI-VI断面矢視図である。
図中のX方向は、ステアリングコラム40の中心軸Oが延びる方向であり、車体前方及び後方に向かう方向である。図中のY方向は、X方向に対して垂直方向であり、車体側方(左方及び右方)に向かう方向である。図中のZ方向は、X方向及びY方向に対して垂直方向であり、車体上下方向に向かう方向である。
本実施形態のステアリングコラム用支持装置60は、ステアリングコラム40と、ステアリングコラム40を支持し、且つ車体18に取り付けられる車体取付ブラケット50と、を備える。車体取付ブラケット50は、ステアリングコラム40に対する車体18の側方方向(Y方向)の荷重を吸収する荷重吸収機構を備える。後述するように、ステアリングコラム40が車体18の側方方向(Y方向)に荷重を受けたとき、ステアリングコラム40が車体取付ブラケット50に対して車体18の側方方向(Y方向)に移動可能であるように、荷重吸収機構は構成される。
車体取付ブラケット50は、Z方向において車体18とステアリングコラム40との間に配置される。本実施形態においては、車体取付ブラケット50はステアリングコラム40の上方に配置される。
車体取付ブラケット50は、ステアリングコラム40の上方においてX方向及びY方向に延びる板状部53を備える。板状部53は、車体18側を向く上面53Aと、ステアリングコラム40側を向く下面53Bと、を有する。
図1にも示されるように、ステアリングコラム用支持装置60は、ステアリングコラム40を支持し、板状部53の下面53Bに第一固定部材(回転ピン54)によって固定される第一ブラケット70と、ステアリングコラム40を支持し、板状部53の下面53Bに第二固定部材(ボルト56)によって固定される第二ブラケット80と、を有する。なお、第一固定部材は、回転ピン54に限られず、公知の部材を用いてよい。また、第二固定部材は、ボルト56に限られず、公知の部材を用いてよい。
図5に示されるように、第一ブラケット70は、板状部53の下面53Bに取り付けられる板状の取付板部71と、取付板部71のY方向両端部からZ方向(下方)に垂下するように設けられる一対の垂下板部73,73と、を有する。
取付板部71のY方向中間部には、回転ピン54がZ方向に挿通される孔71Aが形成される。また、車体取付ブラケット50の板状部53には、回転ピン54がZ方向に挿通される孔53Cが形成される。これら、孔71A及び孔53Cは、Z方向から見て重なるように位置しており、回転ピン54が挿通されるピン用孔を構成する。
図2及び図5に示されるように、回転ピン54は、Z方向から見て、ステアリングコラム40の回転軸Oと重なる位置に配置される。すなわち、回転ピン54のY方向位置と、ステアリングコラム40の回転軸OのY方向位置とは、一致する。
このように、回転ピン54が、孔71Aに挿通されて取付板部71に固定されるとともに、孔53Cに挿通されて板状部53に固定されることによって、第一ブラケット70が車体取付ブラケット50に固定される。
図5に示されるように、一対の垂下板部73,73は、Z方向においてステアリングコラム40の中心軸O付近まで延びており、ステアリングコラム40(アウターコラム43)を幅方向(Y方向)両側から挟持する。
アウターコラム43は、当該アウターコラム43のY方向両端部同士を接続するように形成された被支持板部45を有する。被支持板部45は、アウターコラム43と一体的に形成される。被支持板部45は、アウターコラム43のY方向両端部から上方に延びる一対の延出部45A,45Aと、一対の延出部45Aの上端同士を接続する接続部45Bと、を有している。被支持板部45は、全体として門型形状である。
一対の垂下板部73,73には、ロッド61がY方向に挿通される孔73Aがそれぞれ形成される。一対の延出部45A,45Aには、ロッド61がY方向に挿通される孔45Cがそれぞれ形成される。これら、一対の孔73A及び一対の孔45Cは、Y方向から見て重なるように位置しており、ロッド61が挿通されるロッド用孔を構成する。
ロッド61が一対の孔73A及び一対の孔45Cに挿通されたとき、一方(図5中、左側)の垂下板部73から突出したロッド61の雄ネジ部に、ナット63が螺合される。ロッド61及びナット63は、一対の垂下板部73,73に対してY方向内側に向かうクランプ力を負荷する。したがって、一対の垂下板部73,73は、これらの間に配置されたアウターコラム43の被支持板部45をY方向内側に向かって挟持する。
このように、第一ブラケット70は、ステアリングコラム40を支持する。そして、第一ブラケット70は回転ピン54によって車体取付ブラケット50に固定されるので、ステアリングコラム40は回転ピン54によって車体取付ブラケット50に固定されると言える。
図6に示されるように、第二ブラケット80は、板状部53の下面53Bに取り付けられる板状の取付板部81と、取付板部81の下面からZ方向(下方)に垂下するように設けられた一対の垂下板部83,83と、を有する。一対の垂下板部83,83は、互いにY方向に離間するように配置される。
取付板部81のY方向両端部にはそれぞれ、ボルト56がZ方向に挿通される孔81Aが形成される。また、図2及び図3に示されるように、車体取付ブラケット50の板状部53には、Z方向に延びる回転ピン54を中心とした円弧形状の貫通孔53Dが形成されている。貫通孔53Dは、板状部53の上面53Aから下面53Bまで貫通する。取付板部81の一対の孔81Aは、板状部53の円弧形状の貫通孔53Dに、Z方向から見て重なるように位置している。
図6に示されるように、一対の孔81A(一対のボルト56)X方向位置及びZ方向位置は同一である。一対の孔81A(一対のボルト56)のY方向位置は、中心軸Oに対して線対称の位置である。なお、ボルト56(孔81A)の個数は、必ずしも一対でなくてもよく、一個でもよく、三個以上でも構わない。
このように、ボルト56が、孔81Aに挿通されて取付板部81に固定されるとともに、貫通孔53Dに挿通されて板状部53に固定されることによって、第二ブラケット80が車体取付ブラケット50に固定される。
図6に示されるように、一対の垂下板部83,83は、Z方向においてステアリングコラム40の中心軸O付近まで延びており、ステアリングコラム40(アウターコラム43)を幅方向(Y方向)両側から挟持する。
このように、第二ブラケット80は、ステアリングコラム40を支持する。そして、第二ブラケット80はボルト56によって車体取付ブラケット50に固定されるので、ステアリングコラム40はボルト56によって車体取付ブラケット50に固定されると言える。
図7は、ステアリングコラム40が車体18の側方方向(Y方向)に荷重を受けたときの、ステアリングコラム用支持装置60の上面図である。上述のように構成されたステアリングコラム用支持装置60においては、車体取付ブラケット50は、ステアリングコラム40に対する車体18の側方方向(Y方向)の荷重を吸収する荷重吸収機構を備えている。本実施形態の荷重吸収機構は、ステアリングコラム40を車体取付ブラケット50に固定する回転ピン54と、ステアリングコラム40を車体取付ブラケット50に固定する、回転ピン54とは異なるボルト56と、車体取付ブラケット50に形成された、回転ピン54を中心とした円弧形状の貫通孔53Dと、を有する。したがって、ステアリングコラム40が車体18の側方方向(Y方向)に荷重を受けたとき、ボルト56及びステアリングコラム40は、車体取付ブラケット50に対して、車体18の側方方向(Y方向)に移動可能である。より具体的には、ボルト56及びステアリングコラム40は、車体取付ブラケット50に対して、貫通孔53Dの円弧形状に沿って移動可能である。これにより、ステアリングコラム40に対する車体18の側方方向(Y方向)の荷重を吸収する。
すなわち、ステアリングコラム40に対する側方方向(Y方向)への荷重が、ボルト56によるステアリングコラム40と車体取付ブラケット50との締結力を上回ったとき、ボルト56及びステアリングコラム40が一体的に貫通孔53Dの円弧形状に沿って移動する。このとき、ボルト56は、車体取付ブラケット50の板状部53の上面53Aや貫通孔53Dに対して摺動する。なお、ボルト56及びステアリングコラム40の貫通孔53Dの円弧形状に沿った移動は、回転ピン54を中心とした移動である。したがって、側面衝突時に助手席の乗員がステアリングコラム40に接触した際に、当該乗員が受ける衝突エネルギを低減可能である。
なお、ステアリングコラム40が車体18の側方方向に荷重を受けたときの、ボルト56及びステアリングコラム40の移動量(周方向への移動量θ)は、貫通孔53Dの円弧形状の長さが変更されることによって調整される。
また、ボルト56及びステアリングコラム40が移動し始める、ステアリングコラム40への車体18の側面方向への荷重を、移動開始荷重とすると、この移動開始荷重は、ボルト56の固定トルク(締結トルク)を変更することによって任意に調整される。これにより、衝突吸収荷重の調整が可能である。
図8は、車両100に助手席側の側面(Y方向)から他車両200が衝突した場合の模式図である。図8の右側には、本実施形態の電動パワーステアリング装置1が組み込まれた車両100が示されている。車両100の進行方向は、図8の上側である。車両100内には、運転席に座るドライバ110と、助手席に座る同乗者120と、が乗車している。
図8に左側には、他車両200が示されている。他車両200の進行方向は、図8の右側である。図8には、車両100の助手席側の側面から他車両200が衝突した状態が示されている。この場合、助手席に座る同乗者120は、衝突の衝撃によってシートベルトから抜け出てしまい、電動パワーステアリング装置1に衝突してしまう可能性がある。
しかし、車両100には本実施形態の電動パワーステアリング装置1が搭載されているので、助手席の同乗者120が電動パワーステアリング装置1(ステアリングコラム40)に側方から接触した場合であっても、ステアリングコラム40が貫通孔53Dの円弧形状に沿って移動する。したがって、側面衝突時に助手席の同乗者120が電動パワーステアリング装置1に接触した場合であっても、助手席の同乗者120が受ける衝突エネルギが低減される。
[第2実施形態]
図9は、第2実施形態に係るステアリングコラム用支持装置60の上面図である。第1実施形態のステアリングコラム用支持装置60においては、回転ピン54は車体前方側(図1及び図2中、左側)に配置され、一対のボルト56及び円弧形状の貫通孔53Dは車体後方側(図1及び図2中、右側)に配置されている。しかしながら、回転ピン54及びボルト56の配置関係は、図1及び図2に示されるような構成に限定されず、図9に示されるような構成としてもよい。
すなわち、回転ピン54は車体後方側(図9中、右側)に配置され、ボルト56及び円弧形状の貫通孔53Dは車体前方側(図9中、左側)に配置されている。なお、ボルト56の個数は、一つである。このような構成であっても、上述の実施形態と同様の効果が得られる。
[第3実施形態]
図10は、第3実施形態に係るステアリングコラム用支持装置60の斜視図である。図10に示されるように、車体取付ブラケット50は、車体18(図1参照)に固定されたクロスカービーム19に固定される。より具体的には、車体取付ブラケット50の板状部53の上面53Aに設けられた一対の係止部51が、クロスカービーム19に溶接等によって固定される。このように構成することで、クロスカービーム19を複数車種において共通で用い、車種毎で異なる車両取付ブラケット50をクロスカービーム19に溶接するようにすれば、部品の共通化ができるので安価に車両を製造できる。一方、仮にクロスカービーム19と車両取付ブラケット50とが予め一体とした場合、車種ごとに構成を変更しなければならず製造コストが上昇してしまう。
[第4~第7実施形態]
図11は、第4実施形態に係るステアリングコラム用支持装置60の上面図である。図12は、第5実施形態に係るステアリングコラム用支持装置60の上面図である。図13は、第6実施形態に係るステアリングコラム用支持装置60の上面図である。図14は、第7実施形態に係るステアリングコラム用支持装置60の一部の側面図である。
上述した通り、ステアリングコラム40に対する側方方向(Y方向)への荷重が、ボルト56によるステアリングコラム40と車体取付ブラケット50との締結力を上回ったとき、ボルト56及びステアリングコラム40が一体的に貫通孔53Dの円弧形状に沿って移動する。このとき、ボルト56は、車体取付ブラケット50の板状部53の上面53Aや貫通孔53Dに対して摺動する。第4~第7実施形態のステアリングコラム用支持装置60においては、ボルト56と車体取付ブラケット50との摺動部に、低摩擦抵抗部材が配置される。
図11に示される第4実施形態においては、車体取付ブラケット50の板状部53の貫通孔53Dの全周に、低摩擦抵抗材料(例えばポリアセタール樹脂(POM)やポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE))からなるリング65が配置される。これにより、ボルト56は、貫通孔53Dの円弧形状に沿って滑らかに移動可能となる。
図12に示される第5実施形態においては、ボルト56の頭部と板状部53との上面53Aとの間の摺動面に、低摩擦抵抗材料からなるシート66(例えばテフロン(登録商標)コーティングされたプレート等)が配置される。これにより、ボルト56は、貫通孔53Dの円弧形状に沿って滑らかに移動可能となる。
図13に示される第6実施形態においては、板状部53との上面53Aのうち、ボルト56との摺動面となる部分(貫通孔53Dを囲う部分)に、低摩擦抵抗材料からなる塗膜67(例えば、テフロン(登録商標)コートやフッ素コート等)が形成される。これにより、ボルト56は、貫通孔53Dの円弧形状に沿って滑らかに移動可能となる。
図14に示される第7実施形態においては、ボルト56が低摩擦抵抗材料(例えばポリアセタール樹脂(POM)やポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)等)からなるブッシュ68を有している。したがって、板状部53との上面53Aとボルト56との間に、ブッシュ68が配置される。これにより、ボルト56は、貫通孔53Dの円弧形状に沿って滑らかに移動可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、ステアリングコラム40が車体18の側方方向(Y方向)に荷重を受けたときに、ステアリングコラム40が車体18の側方方向(Y方向)に移動可能であるための荷重吸収機構の構成は、荷重吸収機構が回転ピン54とボルト56と貫通孔53Dとを有する構成に限定されず、適宜変更が可能である。
1 電動パワーステアリング装置
11 ステアリングホイール
12 ステアリングシャフト
12A 雌ステアリングシャフト
12B 雄ステアリングシャフト
15 十字軸継手
16 中間シャフト
16A 雄シャフト
16B 雌シャフト
18 車体
19 クロスカービーム
20 アシスト装置
21 ギヤハウジング
23 出力軸
26 電動モータ
30 ステアリングギヤ
31 入力軸
32 タイロッド
40 ステアリングコラム
41 インナーコラム
43 アウターコラム
45 被支持板部
45A 延出部
45B 接続部
45C 孔
50 車体取付ブラケット
51 係止部
53 板状部
53A 上面
53B 下面
53C 孔
53D 貫通孔
54 回転ピン(第一固定部材)
56 ボルト(第二固定部材)
60 ステアリングコラム用支持装置
61 ロッド
63 ナット
65 リング
66 シート
67 塗膜
68 ブッシュ
70 第一ブラケット
71 取付板部
71A 孔
73 垂下板部
73A 孔
80 第二ブラケット
81 取付板部
81A 孔
83 垂下板部
100 車両
110 ドライバ
120 助手席の同乗者

Claims (11)

  1. ステアリングコラムと、
    前記ステアリングコラムを支持し、且つ、車体に取り付けられる車体取付ブラケットと、
    を備え、
    前記車体取付ブラケットは、前記ステアリングコラムに対する前記車体の側方方向の荷重を吸収する荷重吸収機構を備える、
    ステアリングコラム用支持装置。
  2. 前記荷重吸収機構は、
    前記ステアリングコラムを前記車体取付ブラケットに固定する第一固定部材と、
    前記ステアリングコラムを前記車体取付ブラケットに固定する、前記第一固定部材とは異なる第二固定部材と、
    前記車体取付ブラケットに形成された、前記第一固定部材を中心とした円弧形状の貫通孔と、
    を有し、
    前記第二固定部材は、前記貫通孔に挿通され、
    前記ステアリングコラムが前記車体の側方方向に荷重を受けたとき、前記第二固定部材及び前記ステアリングコラムは、前記貫通孔の円弧形状に沿って移動可能である、
    請求項1に記載のステアリングコラム用支持装置。
  3. 前記第一固定部材は、回転ピンである
    請求項2に記載のステアリングコラム用支持装置。
  4. 前記第二固定部材は、ボルトである
    請求項2又は3に記載のステアリングコラム用支持装置。
  5. 前記ステアリングコラムが前記車体の側方方向に荷重を受けたときの、前記第二固定部材及び前記ステアリングコラムの移動量は、前記貫通孔の円弧形状の長さが変更されることによって調整される
    請求項2~4のいずれか1項に記載のステアリングコラム用支持装置。
  6. 前記第二固定部材及び前記ステアリングコラムが移動し始める、前記ステアリングコラムへの前記側方方向への荷重を、移動開始荷重とすると、
    前記移動開始荷重は、前記第二固定部材の固定トルクを変更することによって任意に調整される
    請求項2~5のいずれか1項に記載のステアリングコラム用支持装置。
  7. 前記第一固定部材は、前記車体の前方側及び後方側のうち一方側に配置され、
    前記第二固定部材は、前記車体の前方側及び後方側のうち他方側に配置される
    請求項2~6のいずれか1項に記載のステアリングコラム用支持装置。
  8. 前記第二固定部材及び前記ステアリングコラムが前記貫通孔の円弧形状に沿って移動するとき、前記第二固定部材は前記車体取付ブラケットに対して摺動し、
    前記第二固定部材と前記車体取付ブラケットとの摺動部には、低摩擦抵抗部材が配置される
    請求項2~7のいずれか1項に記載のステアリングコラム用支持装置。
  9. 前記車体取付ブラケットは、前記車体に固定されたクロスカービームに固定される
    請求項1~8のいずれか1項に記載のステアリングコラム用支持装置。
  10. 前記ステアリングコラムは、マニュアルステアリング装置用である
    請求項1~9のいずれか1項に記載のステアリングコラム用支持装置。
  11. 前記ステアリングコラムは、コラムタイプ電動パワーステアリング装置用である
    請求項1~9のいずれか1項に記載のステアリングコラム用支持装置。
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