JP2022109760A - 鉄筋コンクリート柱梁接合構造 - Google Patents

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楓子 小林
Fuko Kobayashi
悟史 掛
Satoshi Kake
聖尊 平林
Masataka Hirabayashi
史崇 小倉
Fumitaka Ogura
明俊 濱田
Akitoshi Hamada
比呂人 高津
Hiroto Takatsu
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Abstract

Figure 2022109760000001
【課題】鉄筋コンクリート梁の梁端部のコンクリートとスラブのコンクリートとを現場で一体に打設可能な鉄筋コンクリート梁を提供する。
【解決手段】鉄筋コンクリート柱梁接合構造は、鉄筋コンクリート柱10と、鉄筋コンクリート柱10の柱梁仕口部32に梁端部60Eが接合される鉄筋コンクリート梁60と、鉄筋コンクリート梁60の上端側に接合されるスラブと、梁端部60E及びスラブの少なくとも一方に設けられ、梁端部60Eを非降伏ヒンジ領域にする複数の下端補強筋90及び上端補強筋92と、を備え、鉄筋コンクリート梁60は、梁中間部60Mにおける下側を形成する中間下側コンクリート部と、梁中間部60Mにおける上側、及び梁端部60Eを形成し、スラブと一体化される現場打ちコンクリート部64と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄筋コンクリート柱梁接合構造に関する。
鉄筋コンクリート柱に接合される鉄筋コンクリート梁の梁端部を補強することにより、地震時に、降伏ヒンジが発生する位置を梁端部から梁の中央側に移動させる柱梁接合構造が知られている(例えば、特許文献1~3参照)。
特開2019-082005号公報 特開2019-082006号公報 特開2020-097844号公報
ところで、地震時に、降伏ヒンジを発生させる降伏ヒンジ領域が梁端部に設定された鉄筋コンクリート梁において、当該梁端部のコンクリートとスラブのコンクリートとを現場で一体に打設することが考えられる。この場合、鉄筋コンクリート梁の施工性が向上する。
しかしながら、スラブのコンクリート強度は、一般に、鉄筋コンクリート梁のコンクリート強度よりも低い。そのため、鉄筋コンクリート梁の梁端部のコンクリートとスラブのコンクリートとを一体に打設すると、梁端部のせん断強度等が不足し、当該梁端部を降伏ヒンジ領域として設計することが困難になる可能性がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、鉄筋コンクリート梁の梁端部のコンクリートとスラブのコンクリートとを現場で一体に打設可能な鉄筋コンクリート梁を提供することを目的とする。
請求項1に記載の鉄筋コンクリート柱梁接合構造は、鉄筋コンクリート柱と、前記鉄筋コンクリート柱の柱梁仕口部に梁端部が接合される鉄筋コンクリート梁と、前記鉄筋コンクリート梁の上端側に接合されるスラブと、前記梁端部及び前記スラブの少なくとも一方に設けられ、前記梁端部を非降伏ヒンジ領域にする補強部材と、を備え、前記鉄筋コンクリート梁は、前記梁中間部における下側を形成する中間下側コンクリート部と、前記梁中間部における上側、及び前記梁端部を形成し、前記スラブと一体化される現場打ちコンクリート部と、を有する。
請求項1に係る鉄筋コンクリート柱梁接合構造によれば、鉄筋コンクリート梁の梁端部は、鉄筋コンクリート柱の柱梁仕口部に接合される。また、鉄筋コンクリート梁の上端側には、スラブが接合される。これらの梁端部及びスラブの少なくとも一方には、梁端部を非降伏ヒンジ領域にする補強部材が設けられる。
ここで、鉄筋コンクリート梁は、中間下側コンクリート部と、現場打ちコンクリート部とを有する。中間下側コンクリート部は、梁中間部における下側を形成する。また、現場打ちコンクリート部は、梁中間部における上側、及び梁端部を形成し、スラブと一体化される。
ここで、前述したように、本発明では、鉄筋コンクリート梁の梁端部及びスラブの少なくとも一方に設けられた補強部材によって、梁端部が非降伏ヒンジ領域とされる。これにより、梁端部が降伏ヒンジ領域の場合と比較して、梁端部に求められるコンクリート強度が低くなる。そのため、梁端部を形成する現場打ちコンクリート部のコンクリート強度とスラブのコンクリート強度とを同じにすることができる。
したがって、現場打ちコンクリートとスラブとを現場で一体に打設することができるため、鉄筋コンクリート梁の施工性が向上する。
請求項2に記載の鉄筋コンクリート柱梁接合構造は、請求項1に記載の鉄筋コンクリート柱梁接合構造において、前記中間下側コンクリート部は、ハーフプレキャストコンクリート造とされる。
請求項2に係る鉄筋コンクリート柱梁接合構造によれば、中間下側コンクリート部は、ハーフプレキャストコンクリート造とされる。これにより、現場における中間下側コンクリート部用の型枠の仮設や撤去が不要になるため、鉄筋コンクリート梁の施工性がさらに向上する。
請求項3に記載の鉄筋コンクリート柱梁接合構造は、請求項1又は請求項2に記載の鉄筋コンクリート柱梁接合構造において、前記補強部材は、前記鉄筋コンクリート梁の下端梁主筋の上側、及び前記鉄筋コンクリート梁の上端梁主筋の下側にそれぞれ配置され、前記柱梁仕口部と前記梁中間部とを接続する補強筋とされる。
請求項3に係る鉄筋コンクリート柱梁接合構造によれば、補強部材は、鉄筋コンクリート梁の下端梁主筋の上側、及び上端梁主筋の下側にそれぞれ配置される補強筋とされる。これらの補強によって柱梁仕口部と梁中間部とを接続することにより、簡単な構成で鉄筋コンクリート梁の梁端部を非降伏ヒンジ領域にすることができる。
請求項4に記載の鉄筋コンクリート柱梁接合構造は、請求項1~請求項3の何れか1項に記載の鉄筋コンクリート柱梁接合構造において、前記現場打ちコンクリート部のコンクリート強度は、前記中間下側コンクリート部のコンクリート強度よりも低い。
請求項4に係る鉄筋コンクリート柱梁接合構造によれば、現場打ちコンクリート部のコンクリート強度は、中間下側コンクリート部のコンクリート強度よりも低い。これにより、本発明では、現場打ちコンクリート部のコンクリート強度が、中間下側コンクリート部のコンクリート強度と同じ場合と比較して、コンクリートの材料コスト等を削減することができる。
以上説明したように、本発明によれば、鉄筋コンクリート梁の梁端部のコンクリートとスラブのコンクリートとを現場で一体に打設可能な鉄筋コンクリート梁を提供することができる。
一実施形態に係る鉄筋コンクリート柱梁接合構造が適用された一対の鉄筋コンクリート柱、及び鉄筋コンクリート梁を示す立断面図である。 図1のF2-F2線断面図である。 図1のF3-F3線断面図である。 図1のF4-F4線断面図である。 一実施形態に係る鉄筋コンクリート柱梁接合構造の施工過程を示す図1に対応する立断面図である。 一実施形態に係る鉄筋コンクリート柱梁接合構造の施工過程を示す図1に対応する立断面図である。 一実施形態に係る鉄筋コンクリート柱梁接合構造の変形例を示す立断面図である。 一実施形態に係る鉄筋コンクリート柱梁接合構造の変形例を示す立断面図である。 一実施形態に係る鉄筋コンクリート柱梁接合構造の変形例を示す平断面図である。 図9のF10-F10線断面図である。 一実施形態に係る鉄筋コンクリート柱梁接合構造の変形例を示す立断面図である。
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係る鉄筋コンクリート柱梁接合構造について説明する。
(鉄筋コンクリート柱梁接合構造)
図1には、本実施形態に係る鉄筋コンクリート柱梁接合構造が適用された一対の鉄筋コンクリート柱10と、一対の鉄筋コンクリート柱10に架設された鉄筋コンクリート梁60とが示されている。
(鉄筋コンクリート柱)
一対の鉄筋コンクリート柱10は、鉄筋コンクリート造とされており、鉄筋コンクリート梁60の材軸方向の両側に配置されている。各鉄筋コンクリート柱10は、後述するプレキャスト梁部材30の柱梁仕口部32の下に配置される下側プレキャスト柱部材12と、柱梁仕口部32の上に配置される上側プレキャスト柱部材16とを有している。
なお、鉄筋コンクリート柱10は、プレキャスト梁部材30の柱梁仕口部32を共有している。
下側プレキャスト柱部材12及び上側プレキャスト柱部材16は、プレキャストコンクリート造とされている。下側プレキャスト柱部材12には、複数の柱主筋14、及び図示しないせん断補強筋が埋設されている。また、上側プレキャスト柱部材16には、複数の柱主筋18、及び図示しないせん断補強筋が埋設されている。
複数の柱主筋14の上端部は、下側プレキャスト柱部材12の上面から上方へ延出されている。これらの柱主筋14は、柱梁仕口部32を上下方向に貫通し、上側プレキャスト柱部材16の下端部に埋設された複数の機械式継手20を介して、上側プレキャスト柱部材16の複数の柱主筋18と接続されている。
(プレキャスト梁部材)
図2に示されるように、プレキャスト梁部材30は、プレキャストコンクリート造とされている。このプレキャスト梁部材30は、柱梁仕口部32と、柱梁仕口部32から両側へ張り出す2つの梁部34とを有している。柱梁仕口部32、及び2つの梁部34は、一体に形成されている。
図1に示されるように、柱梁仕口部32は、平面視にて、下側プレキャスト柱部材12及び上側プレキャスト柱部材16と同じ形状及び大きさに形成されている。つまり、柱梁仕口部32、下側プレキャスト柱部材12、及び上側プレキャスト柱部材16は、平面視にて、外形が一致している。
柱梁仕口部32は、下側プレキャスト柱部材12と上側プレキャスト柱部材16との間に配置され、鉄筋コンクリート柱10の一部を構成している。この柱梁仕口部32には、上下方向に延びる複数の貫通孔36(図2参照)が形成されている。
図2に示されるように、複数の貫通孔36は、例えば、柱梁仕口部32に円筒状のスリーブ等を埋設することにより形成されている。これらの貫通孔36には、前述したように、下側プレキャスト柱部材12(図1参照)の上面から突出する複数の柱主筋14が挿入されている。
図1及び図5に示されるように、柱梁仕口部32には、複数の下端梁主筋40及び上端梁主筋42が埋設されている。複数の下端梁主筋40は、柱梁仕口部32の側面の下端側から鉄筋コンクリート梁60側へ突出している。一方、複数の上端梁主筋42は、柱梁仕口部32の側面の上端側から鉄筋コンクリート梁60側へ突出している。
柱梁仕口部32には、複数の下端補強筋50及び上端補強筋52が埋設されている。複数の下端補強筋50及び上端補強筋52は、鉄筋コンクリート梁60の材軸方向に沿って配置されている。
複数の下端補強筋50は、柱梁仕口部32の側面の下端側から鉄筋コンクリート梁60側へ突出している。また、複数の下端補強筋50は、下端梁主筋40の二段筋の位置に配置されている。より具体的には、複数の下端補強筋50は、複数の下端梁主筋40の上側に、梁幅方向に間隔を空けて配置されており、複数の下端梁主筋40と上下方向に対向している。
複数の上端補強筋52は、柱梁仕口部32の側面の上端側から鉄筋コンクリート梁60側へ突出している。また、複数の上端補強筋52は、上端補強筋52の二段筋の位置に配置されている。より具体的には、複数の上端補強筋52は、複数の上端補強筋52の上側に、梁幅方向に間隔を空けて配置されており、複数の上端補強筋52と上下方向に対向している。
図2に示されるように、梁部34は、複数の梁主筋38が埋設されている。複数の梁主筋38は、梁部34の端面から突出している。これらの梁主筋38は、図示しない他のプレキャスト梁部材の梁主筋と接続される。
(鉄筋コンクリート梁)
図1に示されるように、鉄筋コンクリート梁60は、一対の鉄筋コンクリート柱10に架設されている。また、鉄筋コンクリート梁60は、鉄筋コンクリート造とされている。この鉄筋コンクリート梁60には、複数の下端梁主筋70、複数の上端梁主筋72、及び複数のせん断補強筋74が埋設されている。
複数の下端梁主筋70及び上端梁主筋72は、鉄筋コンクリート梁60の材軸方向に沿って配置されている。また、複数の下端梁主筋70は、鉄筋コンクリート梁60の下端側に、梁幅方向に間隔を空けて配置されている。一方、複数の上端梁主筋72は、鉄筋コンクリート梁60の上端側に、梁幅方向に間隔を空けて配置されている。
複数のせん断補強筋74は、複数の下端梁主筋70及び上端梁主筋72を囲むように鉄筋コンクリート梁60に埋設されている。また、複数のせん断補強筋74は、鉄筋コンクリート梁60の材軸方向に間隔を空けて配置されている。
なお、本実施形態では、鉄筋コンクリート梁60の材軸方向の端部(以下、「梁端部」という)60Eに埋設されたせん断補強筋74のピッチが、鉄筋コンクリート梁60の材軸方向の中間部(以下、「梁中間部」という)60Mのせん断補強筋74のピッチよりも狭くなっている。
鉄筋コンクリート梁60は、ハーフプレキャスト梁部材62と、ハーフプレキャスト梁部材62よりもコンクリート強度が低い現場打ちコンクリート部64とを有している。
(ハーフプレキャスト梁部材)
ハーフプレキャスト梁部材62は、鉄筋コンクリート梁60の梁中間部60Mにおける下側の部位を形成している。より具体的には、ハーフプレキャスト梁部材62は、梁中間部60Mにおける上端梁主筋72よりも下側の部位を形成している。このハーフプレキャスト梁部材62には、複数の下端梁主筋70、及び複数のせん断補強筋74が埋設されている。なお、ハーフプレキャスト梁部材62は、中間下側コンクリート部の一例である。
複数の下端梁主筋70は、ハーフプレキャスト梁部材62の下端側に埋設されている。また、複数の下端梁主筋70の両側の端部は、ハーフプレキャスト梁部材62の両側の端面からそれぞれ突出している。これらの下端梁主筋70の端部は、機械式継手44を介して柱梁仕口部32の側面から突出する下端梁主筋40と接続されている。
複数のせん断補強筋74の下部は、ハーフプレキャスト梁部材62に埋設されている。一方、複数のせん断補強筋74の上部は、ハーフプレキャスト梁部材62の上面から上方へ延出している。
(現場打ちコンクリート部)
現場打ちコンクリート部64は、梁中間部60Mにおける上側、及び梁端部60Eを形成している。図3及び図4に示されるように、この現場打ちコンクリート部64は、現場打ち工法によって、スラブ80と一体に形成されている。スラブ80は、鉄筋コンクリート梁60の上端側に接合されている。このスラブ80は、鉄筋コンクリート造とされており、その内部に複数のスラブ筋82が埋設されている。
図1に示されるように、現場打ちコンクリート部64には、複数の上端梁主筋72が埋設されている。複数の上端梁主筋72の両側の端部は、両側の柱梁仕口部32の側面から突出する複数の上端梁主筋42に機械式継手44を介してそれぞれ接続されている。
ここで、前述したように、現場打ちコンクリート部64とスラブ80とは、現場打ち工法によって一体に形成されている。そのため、現場打ちコンクリート部64及びスラブ80は、同じ強度のコンクリートによって形成されている。つまり、鉄筋コンクリート梁60の梁端部60E及び梁中間部60Mにおける上側のコンクリート強度(設計基準強度)は、スラブ80のコンクリート強度(設計基準強度)と同じである。
したがって、図4に示されるように、鉄筋コンクリート梁60の梁端部60Eは、その全断面に亘ってスラブ80と同じコンクリート強度とされている。
一方、ハーフプレキャスト梁部材62は、スラブ80よりも高い強度のコンクリートによって形成されている。つまり、ハーフプレキャスト梁部材62のコンクリート強度(設計基準強度)は、現場打ちコンクリート部64及びスラブ80のコンクリート強度(設計基準強度)よりも高い。
したがって、図3に示されるように、鉄筋コンクリート梁60の梁中間部60Mは、その下側のハーフプレキャスト梁部材62が、スラブ80よりも高いコンクリート強度とされ、その上側の現場打ちコンクリート部64が、スラブ80と同じコンクリート強度とされている。
図1に示されるように、梁端部60Eには、複数の下端補強筋90及び複数の上端補強筋92が埋設されている。これらの下端補強筋90及び上端補強筋92によって、梁端部60Eを補強(曲げ補強)することにより、梁端部60Eが非降伏ヒンジ領域とされている。この結果、降伏ヒンジ領域が、梁端部60Eから梁中間部60Mへ移動されている。
なお、非降伏ヒンジ領域は、鉄筋コンクリート梁60のうち、地震時に降伏ヒンジが発生しない領域を意味する。また、下端補強筋90及び上端補強筋92は、補強筋及び補強部材の一例である。
複数の下端補強筋90は、鉄筋コンクリート梁60の材軸方向に沿って配置されている。また、複数の下端補強筋90は、複数の下端梁主筋70の二段筋の位置に配置されている。より具体的には、複数の下端補強筋90は、複数の下端梁主筋70の上側に、梁幅方向に間隔を空けて配置されており、複数の下端梁主筋70と上下方向に対向している。
各下端補強筋90の一端部は、柱梁仕口部32の側面から突出する複数の下端補強筋50に機械式継手54を介してそれぞれ接続されている。また、各下端補強筋90の他端部には、機械式定着体94が設けられている。機械式定着体94は、ハーフプレキャスト梁部材62の端部に埋設されている。これにより、柱梁仕口部32とハーフプレキャスト梁部材62とが、複数の下端補強筋90を介して接続されている。
複数の上端補強筋92は、鉄筋コンクリート梁60の材軸方向に沿って配置されている。また、複数の上端補強筋92は、上端梁主筋72の二段筋の位置に配置されている。より具体的には、複数の上端補強筋92は、複数の上端梁主筋72の下側に、梁幅方向に間隔を空けて配置されており、複数の上端梁主筋72と上下方向に対向している。
各上端補強筋92の一端部は、柱梁仕口部32の側面から突出する複数の上端補強筋92に機械式継手54を介してそれぞれ接続されている。また、各上端補強筋92の他端部には、機械式定着体94が取り付けられている。機械式定着体94は、梁中間部60Mにおける上側の現場打ちコンクリート部64に埋設されている。これにより、柱梁仕口部32と梁中間部60Mにおける上側とが、複数の上端補強筋92を介して接続されている。
このように複数の下端補強筋90及び複数の上端補強筋92によって梁端部60Eを補強することにより、本実施形態では、地震時に、複数の下端補強筋90及び複数の上端補強筋92の梁中間部60M側の先端部付近(機械式定着体94付近)で降伏ヒンジが発生し易くなる。
(鉄筋コンクリート柱梁接合構造の施工方法)
次に、本実施形態に係る鉄筋コンクリート柱梁接合構造の施工方法の一例について説明する。
図5には、所定の間隔を空けて配置された一対の鉄筋コンクリート柱10が示されている。この状態から、図示しない揚重機等によって、一対の鉄筋コンクリート柱10の間にハーフプレキャスト梁部材62を配置し、図示しない支保工の上に載置する。
なお、各上端梁主筋72、下端梁主筋70、下端補強筋90及び上端補強筋92の端部には、機械式継手54がハーフプレキャスト梁部材62側に寄せた状態で取り付けられている。また、複数の上端梁主筋72には、複数のせん断補強筋74がハーフプレキャスト梁部材62側に寄せた状態で仮留めされている。
また、本実施形態では、ハーフプレキャスト梁部材62に複数の上端梁主筋72及び上端補強筋92が予め取り付けられている。しかし、複数の上端梁主筋72及び上端補強筋92は、現場において、ハーフプレキャスト梁部材62に取り付けても良い。
次に、図6に示されるように、下端梁主筋70の端部に取り付けられた機械式継手54を柱梁仕口部32側へスライドさせ、柱梁仕口部32の側面から突出する下端梁主筋40と接続する。これと同様に、各上端梁主筋72、下端補強筋90及び上端補強筋92の端部に取り付けられた機械式継手54を柱梁仕口部32側へスライドさせ、柱梁仕口部32の側面から突出する各上端梁主筋42、下端梁主筋40、上端補強筋92、及び下端補強筋50と接続する。
次に、複数の上端梁主筋72に仮留めされた複数のせん断補強筋74を、柱梁仕口部32側に移動し、所定の間隔で配列する。
次に、現場打ちコンクリート部64、及びスラブ80(図3,4参照)用の型枠を仮設するとともに、複数のスラブ筋82を配筋し、コンクリートを打設する。これにより、現場打ちコンクリート部64、及びスラブ80が形成される。その後、現場打ちコンクリート部64、及びスラブ80用の型枠を撤去する。
(効果)
次に、本実施形態の効果について説明する。
前述したように、本実施形態では、鉄筋コンクリート梁60における現場打ちコンクリート部64のコンクリートと、スラブ80のコンクリートとを現場で一体に打設する。これにより、本実施形態では、現場打ちコンクリート部64のコンクリートと、スラブ80のコンクリートとを別々に打設する場合と比較して、鉄筋コンクリート梁60の施工性が向上する。
また、現場打ちコンクリート部64のコンクリート強度は、ハーフプレキャスト梁部材62のコンクリート強度よりも低い。これにより、本実施形態では、現場打ちコンクリート部64のコンクリート強度が、ハーフプレキャスト梁部材62のコンクリート強度と同じ場合と比較して、現場打ちコンクリート部64の材料コスト等を削減することができる。
ここで、現場打ちコンクリート部64のコンクリートと、スラブ80のコンクリートとを一体に打設し、梁端部60Eのコンクリート強度をスラブ80のコンクリート強度と同じにした場合、梁端部60Eのせん断強度等が不足し、当該梁端部60Eを降伏ヒンジ領域として設計することが困難になる可能性がある。
この対策として、例えば、梁端部60Eにおける下側をハーフプレキャスト梁部材62と同じ強度のコンクリートで形成し、梁端部60Eにおける上側をスラブ80と同じ強度のコンクリートで形成することが考えられる。しかしながら、この場合、梁端部60Eにおける下側と上側とで、強度が異なる二種類のコンクリートを打ち分ける必要があるため、施工に手間がかかる。
これに対して本実施形態では、複数の下端補強筋90及び上端補強筋92によって梁端部60Eが補強されている。これにより、梁端部60Eが非降伏ヒンジ領域とされ、降伏ヒンジ領域が梁中間部60Mへ移動されている。この結果、梁端部60Eが降伏ヒンジ領域の場合と比較して、梁端部60Eに求められるコンクリート強度が低くなる。そのため、本実施形態では、梁端部60Eを形成する現場打ちコンクリート部64のコンクリート強度を、スラブ80のコンクリート強度と同じにすることができる。
したがって、本実施形態では、現場打ちコンクリートとスラブ80とを現場で一体に打設することができるため、鉄筋コンクリート梁60の施工性が向上する。
また、本実施形態では、鉄筋コンクリート梁60の梁中間部60Mにおける下側は、ハーフプレキャスト梁部材62によって形成されている。これにより、梁中間部60Mにおける下側の型枠の仮設及び撤去作業が不要になる。したがって、鉄筋コンクリート梁60の施工性が向上する。また、工場等において、ハーフプレキャスト梁部材62を製作することにより、ハーフプレキャスト梁部材62の品質が向上する。
さらに、複数の下端補強筋90は、複数の下端梁主筋70に対する二段筋の位置に配置され、複数の上端補強筋92は、複数の上端梁主筋72に対する二段筋の位置に配筋されている。これらの下端補強筋90及び上端補強筋92によって、柱梁仕口部32と梁中間部60Mとを接続することにより、簡単な構成で梁端部60Eを非降伏ヒンジ領域にすることができる。
しかも、下端補強筋90及び上端補強筋92の端部には、機械式定着体94が設けられている。これにより、下端補強筋90及び上端補強筋92の必要長さ(定着長)を短くすることができる。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、下端補強筋90及び上端補強筋92が、機械式定着体94を用いた機械式定着によって鉄筋コンクリート梁60に定着されている。しかし、下端補強筋90及び上端補強筋92は、機械式定着に限らず、例えば、下端補強筋90及び上端補強筋92を折り曲げる折り曲げ定着によって鉄筋コンクリート梁60に定着しても良い。
また、例えば、図7に示される変形例のように、機械式定着体94を省略しても良い。この場合、下端補強筋90及び上端補強筋92の全長を長くし、梁中間部60Mに対する下端補強筋90及び上端補強筋92の定着長を確保すれば良い。
また、図8に示される変形例のように、鉄筋コンクリート梁60の梁端部60Eは、U字形状筋100によって補強しても良い。U字形状筋100は、鉄筋コンクリート梁60を梁幅方向から見て、柱梁仕口部32側が開口したU字形状に屈曲されている。このU字形状筋100は、一対の下端補強筋部100A及び上端補強筋部100Bと、一対の下端補強筋部100A及び上端補強筋部100Bの他端部同士を接続する接続筋部100Cとを有している。
下端補強筋部100Aの一端部は、柱梁仕口部32の側面から突出する下端補強筋50と機械式継手54を介して接続されている。また、上端補強筋部100Bの一端部は、柱梁仕口部32の側面から突出する上端補強筋92と機械式継手54を介して接続されている。
接続筋部100Cの下部は、ハーフプレキャスト梁部材62に埋設されている。また、接続筋部100Cの上部は、ハーフプレキャスト梁部材62の上面から上方へ突出し、現場打ちコンクリート部64に埋設されている。
このように構成されたU字形状筋100によって梁端部60Eを補強することも可能である。
また、上記実施形態では、梁端部60Eの上部が、複数の上端補強筋92によって補強されている。しかし、例えば、図9及び図10に示される変形例のように、スラブ80に埋設された複数のスラブ補強筋84によって、梁端部60Eにおける上側(上部)を補強しても良い。なお、図9では、鉄筋コンクリート柱10、鉄筋コンクリート梁60、及びスラブ80が簡略化されている。
複数のスラブ補強筋84は、スラブ80の上端側に、鉄筋コンクリート梁60の材軸方向に沿って埋設されている。また、スラブ補強筋84は、例えば、鉄筋コンクリート梁60の梁幅方向に隣り合うスラブ筋82の間に配筋されている。
複数のスラブ補強筋84は、鉄筋コンクリート梁60を梁幅方向から見て、鉄筋コンクリート柱10の柱梁仕口部32、及び鉄筋コンクリート梁60の梁端部60Eを横切っている。これらのスラブ補強筋84、及び複数の下端補強筋90によって梁端部60Eを補強することにより、当該梁端部60Eを非降伏ヒンジ領域にすることができる。
また、上記実施形態では、鉄筋コンクリート梁60の梁中間部60Mにおける下側がハーフプレキャスト梁部材62によって形成されている。しかし、例えば、図11に示される変形例のように、梁中間部60Mにおける中間下側コンクリート部110は、現場打ち工法によって形成しても良い。なお、図11には、中間下側コンクリート部110の型枠112が示されている。
中間下側コンクリート部110を現場打ち工法によって形成する場合、下端補強筋90及び上端補強筋92の機械式継手54(図1参照)を省略することができる。この場合、例えば、梁中間部60Mに達するように、柱梁仕口部32の側面から下端補強筋120及び上端補強筋122を突出させれば良い。なお、下端補強筋120及び上端補強筋122の端部には、梁中間部60Mに埋設される機械式定着体94が設けられている。
また、図示を省略するが、鉄筋コンクリート柱10の柱梁仕口部32を現場打ち工法によって形成することも可能である。なお、施工性の観点から、鉄筋コンクリート柱10の柱梁仕口部32及び鉄筋コンクリート梁60の中間下側コンクリート部の少なくとも一方を、プレキャストコンクリート造(ハーフプレキャストコンクリート造を含む)にすることが望ましい。
また、上記実施形態では、鉄筋コンクリート梁60のハーフプレキャスト梁部材62のコンクリート強度が、現場打コンクリート部64のコンクリート強度よりも高くされている。しかし、ハーフプレキャスト梁部材62のコンクリート強度は、例えば、現場打コンクリート部64のコンクリート強度と同じであっても良い。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 鉄筋コンクリート柱
30 プレキャスト梁部材
32 柱梁仕口部
40 下端梁主筋
42 上端梁主筋
50 下端補強筋(補強筋、補強部材)
52 上端補強筋(補強筋、補強部材)
60 鉄筋コンクリート梁
60E 梁端部
60M 梁中間部
62 ハーフプレキャスト梁部材(中間下側コンクリート部)
64 現場打ちコンクリート部
70 下端梁主筋
72 上端梁主筋
80 スラブ
84 スラブ補強筋(補強部材)
90 下端補強筋(補強筋、補強部材)
92 上端補強筋(補強筋、補強部材)
100 U字形状筋(補強筋、補強部材)
110 中間下側コンクリート部
112 型枠
120 下端補強筋(補強筋、補強部材)
122 上端補強筋(補強筋、補強部材)

Claims (4)

  1. 鉄筋コンクリート柱と、
    前記鉄筋コンクリート柱の柱梁仕口部に梁端部が接合される鉄筋コンクリート梁と、
    前記鉄筋コンクリート梁の上端側に接合されるスラブと、
    前記梁端部及び前記スラブの少なくとも一方に設けられ、前記梁端部を非降伏ヒンジ領域にする補強部材と、
    を備え、
    前記鉄筋コンクリート梁は、
    前記梁中間部における下側を形成する中間下側コンクリート部と、
    前記梁中間部における上側、及び前記梁端部を形成し、前記スラブと一体化される現場打ちコンクリート部と、
    を有する、
    鉄筋コンクリート柱梁接合構造。
  2. 前記中間下側コンクリート部は、ハーフプレキャストコンクリート造とされる、
    請求項1に記載の鉄筋コンクリート柱梁接合構造。
  3. 前記補強部材は、前記鉄筋コンクリート梁の下端梁主筋の上側、及び前記鉄筋コンクリート梁の上端梁主筋の下側にそれぞれ配置され、前記柱梁仕口部と前記梁中間部とを接続する補強筋とされる、
    請求項1又は請求項2に記載の鉄筋コンクリート柱梁接合構造。
  4. 前記現場打ちコンクリート部のコンクリート強度は、前記中間下側コンクリート部のコンクリート強度よりも低い、
    請求項1~請求項3の何れか1項に記載の鉄筋コンクリート柱梁接合構造。
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