JP2022109400A - レーザ加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加工面を覆う保護膜を介して被加工物にレーザビームを照射することによって被加工物を分割してチップを製造できるレーザ加工装置であって、チップに含まれるデバイスに生じる特性不良と保護膜の厚さとの関係を容易に把握可能なレーザ加工装置を提供する。【解決手段】制御ユニットの記憶部が、チャックテーブルの保持面と平行な座標平面上の該保護膜に含まれる複数の点の位置を示す複数の座標のそれぞれと、複数の座標のそれぞれにおいて測定された保護膜の厚みの値とを関連付けて記憶する。これにより、被加工物を分割することで製造されるチップに含まれるデバイスに生じる特性不良と保護膜の厚さとの関係を容易に把握することができる。【選択図】図4

Description

本発明は、レーザ加工装置に関する。
IC(Integrated Circuit)及びLSI(Large Scale Integration)等のデバイスのチップは、携帯電話及びパーソナルコンピュータ等の各種電子機器において不可欠の構成要素である。このようなチップは、一般的に、表面に多数のデバイスが形成されたウェーハを個々のデバイスを含む領域毎に分割することで製造される。
ウェーハ等の被加工物の分割は、例えば、デバイスを含む領域の境界にレーザビームを照射してアブレーションを生じさせることで被加工物の一部を除去すること(レーザ加工すること)によって行われる。ただし、レーザ加工によってチップを製造すると、被加工物から発生するデブリとも呼ばれる微粒子が周囲に飛散して被加工物の被加工面に付着することがある。
デブリが被加工物の表面に付着すると、被加工物を分割することで製造されるチップに含まれるデバイスに特性不良が生じるおそれがある。この点に鑑み、被加工面を覆う保護膜を介して被加工物にレーザビームを照射するレーザ加工方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これにより、被加工面へのデブリの付着が抑制される。
特開2004-188475号公報
被加工面を覆う保護膜は、レーザ加工後に除去される。そのため、保護膜は、容易に除去が可能な水溶性樹脂によって構成されていることが好ましい。ただし、保護膜が水溶性樹脂によって構成される場合、保護膜の厚さが所望の厚さからずれる、又は、領域毎にばらつくおそれがある。
このような場合、レーザ加工によって被加工面にデブリが付着する等の不具合が生じる蓋然性が高くなる。その結果、被加工物を分割することで製造されるチップに含まれるデバイスに特性不良が生じるおそれがある。
この点に鑑み、本発明の目的は、被加工面を覆う保護膜を介して被加工物にレーザビームを照射することによって被加工物を分割してチップを製造できるレーザ加工装置であって、チップに含まれるデバイスに生じる特性不良と保護膜の厚さとの関係を容易に把握可能なレーザ加工装置を提供することである。
本発明によれば、粘着テープを介して環状フレームと一体化された被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された該被加工物にレーザビームを照射するレーザビーム照射ユニットと、レーザ加工前の該被加工物の被加工面に液状の水溶性樹脂を供給する樹脂供給ユニットと、該被加工面を覆う該水溶性樹脂によって構成される保護膜の厚みを測定するための測定ユニットと、該保持面と平行な方向において該チャックテーブルと該測定ユニットとを相対的に移動させる移動機構と、各構成要素を制御する制御ユニットと、を備え、該制御ユニットは、該保持面と平行な座標平面上の該保護膜に含まれる複数の点の位置を示す複数の座標のそれぞれと、該複数の座標のそれぞれにおいて測定された該保護膜の厚みの値と、を関連付けて記憶する記憶部を備えるレーザ加工装置が提供される。
さらに、本発明においては、該制御ユニットは、該被加工物に対するレーザ加工が可能か否かを判定する判定部を備え、該記憶部は、該保護膜の厚みの値の許容範囲と、該複数の座標の数以下の閾値と、を記憶し、該判定部は、関連付けられた該保護膜の厚みの値が該許容範囲外となる座標の数が該閾値以上である場合に、該被加工物に対するレーザ加工が不可能であると判定し、関連付けられた該保護膜の厚みの値が該許容範囲外となる座標の数が該閾値未満である場合に、該被加工物に対するレーザ加工が可能であると判定することが好ましい。
また、本発明においては、表示ユニットを更に備え、該制御ユニットは、該被加工物に対応する図形を該表示ユニットに表示させる表示部を備え、該表示部は、該複数の座標のそれぞれに関連付けられた該保護膜の厚みの値に応じて、該図形において複数の座標のそれぞれに対応する複数の箇所のそれぞれの色を設定することが好ましい。
本発明においては、制御ユニットの記憶部が、チャックテーブルの保持面と平行な座標平面上の保護膜に含まれる複数の点の位置を示す複数の座標のそれぞれと、複数の座標のそれぞれにおいて測定された保護膜の厚みの値とを関連付けて記憶する。これにより、被加工物を分割することで製造されるチップに含まれるデバイスに生じる特性不良と保護膜の厚さとの関係を容易に把握することができる。
図1は、レーザ加工装置の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、フレームユニットの一例を模式的に示す斜視図である。 図3は、測定ユニットの一例を模式的に示す図である。 図4は、制御ユニットの一例を模式的に示すブロック図である。 図5は、表示ユニットに表示される被加工物に対応する図形の一例を模式的に示す図である。
添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、レーザ加工装置の一例を模式的に示す斜視図である。なお、図1に示されるX軸方向(左右方向)及びY軸方向(前後方向)は、水平面上において互いに直交する方向であり、また、Z軸方向(上下方向)は、X軸方向及びY軸方向に直交する方向(鉛直方向)である。
図1に示されるレーザ加工装置2は、各構成要素を支持する基台4を有する。基台4の上面の角部には、上方に突き出た突出部6が設けられている。突出部6は、上面側が開口した筒状の形状を有する。
突出部6の内側には、上下に昇降可能なカセットエレベータ8が設けられている。カセットエレベータ8の上面には、複数のフレームユニットを収容可能なカセット10が載置されている。
図2は、カセット10に収容されるフレームユニットの一例を模式的に示す斜視図である。図2に示されるフレームユニット1は、円盤状の形状を有する被加工物11を有する。
被加工物11は、例えば、シリコン(Si)等の半導体材料からなるウェーハである。被加工物11の表面11a側は、互いに交差する複数の分割予定ライン13で複数の領域に区画されており、各領域にはIC等のデバイス15が形成されている。
なお、被加工物11の材質、形状、構造及び大きさ等に制限はない。被加工物11は、例えば、シリコン以外の半導体、セラミックス、樹脂及び金属等の材料でなっていてもよい。同様に、デバイス15の種類、数量、形状、構造、大きさ及び配置等にも制限はない。
被加工物11の裏面11bには、粘着テープ17が貼着されている。粘着テープ17は、例えば、力が加えられると伸びる樹脂製のフィルムである。さらに、粘着テープ17の直径は、被加工物11の直径よりも長い。
また、粘着テープ17の外周部分は、環状フレーム19に貼着される。すなわち、被加工物11の裏面11bに貼着された粘着テープ17が環状フレーム19の開口を塞ぐ。これにより、被加工物11は、粘着テープ17を介して環状フレーム19と一体化される。
図1に示されるように、突出部6の後方にはフレームユニット1を仮置きするための仮置き機構12が設けられている。仮置き機構12は、Y軸方向に平行になるように延在する一対の調整ガイドレール(L型レール)12aを含む。
フレームユニット1は、搬送機構14によって一対の調整ガイドレール12a上に搬送される。そして、一対の調整ガイドレール12aが互いに近づくように各調整ガイドレール12aがX軸方向に沿って移動することにより、フレームユニット1のX軸方向の位置が調整される。
一対の調整ガイドレール12aの側方には、移動機構16が設けられている。移動機構16は、基台4の上面に固定されている一対のY軸ガイドレール18を有する。一対のY軸ガイドレール18は、Y軸方向に平行になるように延在する。また、一対のY軸ガイドレール18上には、Y軸移動テーブル20が一対のY軸ガイドレール18に沿ってスライド可能な態様で取り付けられている。
Y軸移動テーブル20の裏面(下面)には、ナット部(不図示)が固定され、このナット部には、一対のY軸方向に平行になるように延在するY軸ねじ軸22が回転可能な態様で連結されている。
Y軸ねじ軸22の一端部には、Y軸パルスモータ24が連結されている。そして、Y軸パルスモータ24が動作すると、Y軸ねじ軸22が回転する。これにより、ナット部とともにY軸移動テーブル20がY軸ガイドレール18に沿って移動する。
Y軸移動テーブル20の表面(上面)には、一対のX軸ガイドレール26が固定されている。一対のX軸ガイドレール26は、X軸方向に平行になるように延在する。また、一対のX軸ガイドレール26上には、X軸移動テーブル28が一対のX軸ガイドレール26に沿ってスライド可能な態様で取り付けられている。
X軸移動テーブル28の裏面(下面)には、ナット部(不図示)が固定され、このナット部には、X軸方向に平行になるように延在するX軸ねじ軸30が回転可能な態様で連結されている。
X軸ねじ軸30の一端部には、X軸パルスモータ(不図示)が連結されている。そして、X軸パルスモータが動作すると、X軸ねじ軸30が回転する。これにより、ナット部とともにX軸移動テーブル28が一対のX軸ガイドレール26に沿って移動する。
X軸移動テーブル28の表面(上面)には、円筒状のテーブルベース32が設けられている。テーブルベース32の内部には、モータ等の回転駆動源(不図示)と、この回転駆動源が動作することでZ軸方向に平行な直線を回転軸として回転するスピンドル(不図示)とが設けられている。
テーブルベース32の上方には、円盤状のチャックテーブル34が配置されている。チャックテーブル34の下部には、テーブルベース32の内部に設けられたスピンドルの上端部が連結されている。また、チャックテーブル34は、搬送機構14によって搬送されたフレームユニット1が載置される保持面34aを有する。
保持面34aは、X軸方向及びY軸方向に平行な面であり、その中心がスピンドルの中心と重なる。そのため、テーブルベース32の内部に設けられた回転駆動源が動作すると、チャックテーブル34は、保持面34aの中心を通り、かつ、Z軸方向に平行な直線を回転軸として回転する。
チャックテーブル34の下面側は、テーブルベース32の内部に設けられたスピンドルに形成された流路(不図示)を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に連結されている。
そして、この吸引源を動作させれば、保持面34aには負圧が生じてフレームユニット1を吸引保持することが可能になる。さらに、チャックテーブル34の周囲には、環状フレーム19を挟持する複数のクランプ36が設けられている。
基台4の後端側には、Z軸方向に延在する板状の支持構造38が設けられている。一対の調整ガイドレール12aと支持構造38との間には、塗布洗浄ユニット40が設けられている。
塗布洗浄ユニット40は、モータ等の回転駆動源(不図示)と、この回転駆動源が動作することでZ軸方向に平行な直線を回転軸として回転するスピンドル(不図示)とを有する。
このスピンドルの上端部は、円盤状のスピンナテーブル42の下部に連結されている。スピンナテーブル42は、搬送機構14によって搬送されたフレームユニット1が載置される保持面42aを有する。
保持面42aは、X軸方向及びY軸方向に概ね平行な面であり、その中心がスピンドルの中心と重なる。そのため、塗布洗浄ユニット40に含まれる回転駆動源が動作すると、スピンナテーブル42は、保持面42aの中心を通り、かつ、Z軸方向に平行な直線を回転軸として回転する。
スピンナテーブル42の下面側は、塗布洗浄ユニット40に含まれるスピンドルに形成された流路(不図示)を介して、エジェクタ等の吸引源(不図示)に連結されている。そして、この吸引源を動作させれば、保持面42aには負圧が生じてフレームユニット1を吸引保持することが可能になる。
スピンナテーブル42の近傍には、樹脂ノズルユニット(樹脂供給ユニット)44が設けられている。樹脂ノズルユニット44は、アーム46を含む。アーム46は、Z軸方向に平行になるように延在する垂直部を有する。この垂直部の上端には、Z軸方向に直交するように延在する水平部の一端が連結されている。
この水平部の他端には、樹脂用ノズル48が設けられている。また、アーム46の垂直部及び水平部の内部には、樹脂の供給路(不図示)が形成されている。そして、この供給路は、液状の水溶性樹脂を貯蔵するタンク及びこの水溶性樹脂を樹脂用ノズル48に送るポンプ等を含む樹脂供給源(不図示)に接続されている。なお、この水溶性樹脂は、蛍光物質を含む。
アーム46の垂直部の下部には、モータ等の回転駆動源が連結されている。この回転駆動源が動作するとZ軸方向に平行な直線を回転軸として垂直部が回転する。これにより、スピンナテーブル42の直上の滴下領域とスピンナテーブル42の直上から待避した待避領域とのいずれかに樹脂用ノズル48を位置付けることができる。
樹脂用ノズル48が滴下領域に位置付けられると、樹脂用ノズル48の開口はスピンナテーブル42の保持面42aを向く。そのため、この状態で樹脂供給源に含まれるポンプが動作すると、樹脂用ノズル48から保持面42aに液状の水溶性樹脂が滴下(供給)される。
レーザ加工装置2においては、例えば、レーザ加工前の被加工物11の表面11aが上を向くように保持面42aでフレームユニット1を吸引保持した状態で、表面11a側に液状の水溶性樹脂を滴下(供給)してからスピンナテーブル42を回転させる。
これにより、遠心力等によって水溶性樹脂が被加工物11の表面11aの全域に広がる。その結果、被加工物11の表面11aが水溶性樹脂によって構成される保護膜によって覆われる。
また、スピンナテーブル42の近傍には、洗浄ノズルユニット50も設けられている。洗浄ノズルユニット50は、アーム52を含む。アーム52は、Z軸方向に平行になるように延在する垂直部を有する。この垂直部の上端には、Z軸方向に直交するように延在する水平部の一端が連結されている。
この水平部の他端には、洗浄用ノズル54が設けられている。また、アーム52の垂直部及び水平部の内部には、洗浄水及びエアーの供給路(不図示)が形成されている。そして、この供給路は、水等の洗浄水を貯蔵するタンク、洗浄水を洗浄用ノズル54に送るポンプ、エアーを貯蔵するボンベ及び洗浄用ノズル54とボンベとの間に設けられたバルブ等を含む流体供給源(不図示)に接続されている。
アーム52の垂直部の下部には、モータ等の回転駆動源が連結されている。この回転駆動源が動作するとZ軸方向に平行な直線を回転軸として垂直部が回転する。これにより、スピンナテーブル42の直上の噴射領域とスピンナテーブル42の直上から待避した待避領域とのいずれかに洗浄用ノズル54を位置付けることができる。
洗浄用ノズル54が噴射領域に位置付けられると、洗浄用ノズル54の開口はスピンナテーブル42の保持面42aを向く。そのため、流体供給源に含まれるポンプが動作すると、洗浄用ノズル54から保持面42aに洗浄水が供給される。
また、洗浄用ノズル54とボンベとの間に設けられたバルブが開くと、洗浄用ノズル54から保持面42aにエアーが供給される。また、ポンプが動作し、かつ、バルブが開くと、洗浄用ノズル54から保持面42aに洗浄水とエアーとが混合された気液混合流体が供給される。
レーザ加工装置2においては、例えば、レーザ加工後の被加工物11の表面11aが上を向くように保持面42aでフレームユニット1を吸引保持した状態で、スピンナテーブル42を回転させながら表面11a側に洗浄水が供給される。
これにより、レーザ加工前に被加工物11の表面11aに設けられた保護膜(レーザ加工によって生じて当該保護膜に付着したデブリを含む)が除去される。さらに、スピンナテーブル42を回転させながら表面11a側にエアーが供給される。これにより、被加工物11の表面11aが乾燥される。
支持構造38のチャックテーブル34側の面(前面)には、片持ち梁状の支持アーム56の基端(後端)部が固定されている。支持アーム56の先端(前端)部には、測定ユニットのヘッド58が設けられている。この測定ユニットは、被加工物11の表面11a側に設けられた水溶性樹脂によって構成される保護膜21の厚みの測定に利用される。
図3は、この測定ユニットの一例の構成要素を模式的に示す図である。なお、図3では、便宜上、測定ユニットの構成要素の一部がブロックで描かれている。図3に示される測定ユニットは、励起光を出射する発光部60を有する。
発光部60は、例えば、GaN系発光素子を有し、上記の水溶性樹脂によって構成される保護膜21に含まれる蛍光物質に吸収される波長(例えば、365nm)の励起光を出射する。発光部60とヘッド58との間には、ハーフミラー62が設けられている。
ハーフミラー62では、発光部60から出射された励起光が透過し、かつ、この励起光とは反対の方向に進む光が反射される。そして、ハーフミラー62を透過した励起光はヘッド58に入射する。
ヘッド58は、ミラー64及びレンズ66を有する。ミラー64は、ハーフミラー62を透過した励起光を反射する。また、レンズ66は、ミラー64によって反射された励起光を集光する。
さらに、ヘッド58は、レンズの焦点の位置(高さ)を調整するために調整機構を有してもよい。この調整機構は、例えば、ボイスコイルモータを含み、ボイスコイルモータのコイルに電流を生じさせてレンズ66のZ軸方向における位置(高さ)を調整する。
レンズ66によって集光された励起光は、レーザ加工前に被加工物11の表面11aに設けられた保護膜21に照射されて保護膜21に含まれる蛍光物質に吸収される。そして、この蛍光物質からは蛍光が放射される。
この蛍光は、レンズ66によって平行光へと変換された後、ミラー64及びハーフミラー62によって反射されて受光部68に入射する。受光部68は、例えば、CCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサ等の撮像素子を有し、この蛍光を受光して、その強度に応じた電気信号を生成する。
また、図1に示されるように、支持アーム56の先端部には、測定ユニットのヘッド58と隣接してレーザビーム照射ユニットのヘッド70が設けられている。このレーザビーム照射ユニットは、支持アーム56の基端部側に設けられたレーザ発振器(不図示)を有する。
このレーザ発振器は、例えば、Nd:YAG、Nd:YVO等で形成されたロッド状のレーザ媒質を含み、被加工物11に吸収される波長を有するパルス状のレーザビームを出射する。レーザ発振器から出射されたレーザビームは、所定の光学系を介して、ヘッド70に入射する。
ヘッド70の内部には、ミラー(不図示)及び集光レンズ(不図示)等の光学系と、集光レンズの位置(高さ)を調整するためのボイスコイルモータ等の調整機構とが配置されている。そして、ヘッド70にレーザビームが入射すると、このレーザビームは、ミラーにより下方へ反射された後、集光レンズによって集光される。また、このレーザビームの集光点の位置(高さ)は、調整機構によって調整される。
このレーザビームは、例えば、チャックテーブル34の保持面34aで保持されたフレームユニット1に含まれる被加工物11の表面11a近傍にレーザビームの集光点が位置付けられた状態で被加工物11に照射される。これにより、被加工物11においてアブレーションが生じて被加工物11の一部が除去される。
また、支持アーム56の先端部には、レーザビーム照射ユニットのヘッド70と隣接してカメラユニットのヘッド72が設けられている。このカメラユニットは、レンズ(不図示)及び撮像素子(不図示)等を含み、例えば、保持面34aで保持されたフレームユニット1に含まれる被加工物11を撮像する。
さらに、支持構造38の前面側には、移動機構16、チャックテーブル34、塗布洗浄ユニット40及び支持アーム56等を囲むカバー74が設けられている。なお、図1においては、便宜上、カバー74の辺のみが二点鎖線で示されている。また、カバー74の前面側には、表示ユニット76が設けられている。
表示ユニット76は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示デバイスである。あるいは、表示ユニット76は、オペレータからの指示をレーザ加工装置2へ入力するための入力ユニットとして機能するタッチセンサを含むタッチパネルであってもよい。
図1に示されるレーザ加工装置2の構成要素は、レーザ加工装置2に内蔵される制御ユニットによって制御される。図4は、このような制御ユニットの一例を模式的に示すブロック図である。図4に示される制御ユニット78は、例えば、レーザ加工装置2の構成要素を制御するための信号を生成する処理部80と、処理部80において用いられる各種の情報(データ及びプログラム等)を記憶する記憶部82とを有する。
処理部80の機能は、記憶部82に記憶されたプログラムを読みだして実行するCPU(Central Processing Unit)等によって具現される。また、記憶部82の機能は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)及びNAND型フラッシュメモリ等の半導体メモリと、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶装置との少なくとも一つによって具現される。
処理部80は、測定部84、判定部86及び表示部88を有する。測定部84は、支持アーム56の先端部にヘッド58が設けられた測定ユニットを用いて被加工物11の表面(被加工面)11a側に設けられた保護膜21の厚みを測定する。
例えば、測定部84は、図3に示される測定ユニットを用いて保護膜21の複数の箇所から放射される蛍光の強度に基づいて当該複数の箇所のそれぞれにおける保護膜21の厚みを測定する。すなわち、測定部84は、チャックテーブル34の保持面34aと平行な座標平面(端的には、XY平面)上の保護膜21に含まれる複数の点の位置を示す複数の座標のそれぞれにおける保護膜21の厚みを測定する。
そして、測定部84によって測定された保護膜21の厚みの値は、座標と関連付けて記憶部82に記憶される。すなわち、記憶部82は、複数の座標のそれぞれと、複数の座標のそれぞれにおいて測定された保護膜21の厚みの値とを関連付けて記憶する。
さらに、記憶部82には、保護膜21の厚みの値の許容範囲(すなわち、被加工物11のレーザ加工に適した保護膜21の厚みの値の範囲)が予め記憶されている。また、記憶部82には、支持アーム56の先端部にヘッド70が設けられたレーザビーム照射ユニットを用いた被加工物11のレーザ加工が可能か否かの判定に用いられる閾値が記憶されている。
判定部86は、記憶部82に記憶された上記の許容範囲及び閾値並びに複数の座標のそれぞれに関連付けられた保護膜21の厚みの値を参照して、レーザビーム照射ユニットを用いた被加工物11に対するレーザ加工が可能か否かを判定する。
具体的には、判定部86は、関連付けられた保護膜21の厚みが許容範囲外となる座標の数が閾値以上である場合に、被加工物11に対するレーザ加工が不可能であると判定し、関連付けられた保護膜21の厚みが許容範囲外となる座標の数が閾値未満である場合に、被加工物11に対するレーザ加工が可能であると判定する。
なお、被加工物11に対するレーザ加工が不可能であると判定部86が判定した場合には、被加工物11の表面11a側への保護膜21の成膜をやり直してから判定部86が被加工物11に対するレーザ加工が可能か否かを再び判定してもよい。具体的には、例えば、以下の順序で被加工物11に対するレーザ加工が可能か否かの判定を再び行ってもよい。
まず、フレームユニット1をチャックテーブル34の保持面34aからスピンナテーブル42の保持面42aに搬送機構14が搬送する。次いで、保持面42aでフレームユニット1を吸引保持した状態で、スピンナテーブル42を回転させながら表面11a側に洗浄水を供給して被加工物11の表面11aに設けられた保護膜21を除去する。
次いで、スピンナテーブル42を回転させながら表面11a側にエアーを供給することで、被加工物11を乾燥させる。次いで、表面11aに液状の水溶性樹脂を滴下(供給)してからスピンナテーブル42を回転させて水溶性樹脂を表面11aの全域に広げる。
これにより、被加工物11の表面11aに水溶性樹脂によって構成される保護膜21が再び設けられる。次いで、フレームユニット1をスピンナテーブル42の保持面42aからチャックテーブル34の保持面34aに搬送機構14が搬送する。
次いで、支持アーム56の先端部にヘッド58が設けられた測定ユニットを用いて被加工物11の表面(被加工面)11a側に設けられた保護膜21の厚みを測定部84が測定する。その結果、被加工物11に対するレーザ加工が可能か否かを判定部86が再び判定することができる。
表示部88は、被加工物11に対応する図形を表示ユニット76に表示させる。例えば、表示部88は、図5に示されるように、被加工物11の表面11aを表す円状の図形90を表示ユニット76に表示させる。
さらに、表示部88は、座標と関連付けて記憶部82に記憶された保護膜21の厚みの値を参照して、この図形の色を設定する。すなわち、表示部88は、複数の座標のそれぞれに関連付けられた保護膜21の厚みの値に応じて、この図形において複数の座標のそれぞれに対応する複数の箇所のそれぞれの色を設定する。
例えば、図5に示される領域Aに含まれる座標における保護膜21の厚みと、領域Bに含まれる座標における保護膜21の厚みと、領域Cに含まれる座標における保護膜21の厚みとが異なる場合には、表示部88は、領域A、領域B及び領域Cのそれぞれに異なる色を設定して表示ユニット76に表示させる。
あるいは、領域A及び領域Cに含まれる座標における保護膜21の厚みが上記の許容範囲外にあり、かつ、領域Bに含まれる座標における保護膜21の厚みが上記の許容範囲内にあるのであれば、表示部88は、領域A及び領域Cに同じ色を設定し、かつ、領域A及び領域Cに設定した色とは異なる色を領域Bに設定して表示ユニット76に表示させてもよい。
レーザ加工装置2においては、チャックテーブル34の保持面34aと平行な座標平面上の保護膜21に含まれる複数の点の位置を示す複数の座標のそれぞれと、複数の座標のそれぞれにおいて測定された保護膜21の厚みの値とを関連付けて記憶部82が記憶する。これにより、被加工物11を分割することで製造されるチップに含まれるデバイスに生じる特性不良と保護膜21の厚さとの関係を容易に把握することができる。
さらに、レーザ加工装置2においては、記憶部82に記憶された保護膜21の厚みの値等を参照して、被加工物11に対するレーザ加工が可能か否かを判定部86が判定する。これにより、レーザ加工によって被加工物11の表面(被加工面)11aにデブリが付着する等の不具合を防止できる。
また、レーザ加工装置2においては、記憶部82に記憶された保護膜21の厚みの値等を参照して、被加工物11に対応する図形の複数の箇所のそれぞれの色を表示部88が設定して表示ユニット76に表示させる。これにより、オペレータが被加工物11の表面(被加工面)11aに設けられた保護膜21の厚みの分布を把握することが容易になる。
なお、上述した実施形態かかる構造及び方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
1 :フレームユニット
11 :被加工物(11a:表面、11b:裏面)
13 :分割予定ライン
15 :デバイス
17 :粘着テープ
19 :環状フレーム
21 :保護膜
2 :レーザ加工装置
4 :基台
6 :突出部
8 :カセットエレベータ
10 :カセット
12 :仮置き機構(12a:調整ガイドレール)
14 :搬送機構
16 :移動機構
18 :Y軸ガイドレール
20 :Y軸移動テーブル
22 :Y軸ねじ軸
24 :Y軸パルスモータ
26 :X軸ガイドレール
28 :X軸移動テーブル
30 :X軸ねじ軸
32 :テーブルベース
34 :チャックテーブル(34a:保持面)
36 :クランプ
38 :支持構造
40 :塗布洗浄ユニット
42 :スピンナテーブル(42a:保持面)
44 :樹脂ノズルユニット
46 :アーム
48 :樹脂用ノズル
50 :洗浄ノズルユニット
52 :アーム
54 :洗浄用ノズル
56 :支持アーム
58 :ヘッド
60 :発光部
62 :ハーフミラー
64 :ミラー
66 :レンズ
68 :受光部
70 :ヘッド
72 :ヘッド
74 :カバー
76 :表示ユニット
78 :制御ユニット
80 :処理部
82 :記憶部
84 :測定部
86 :判定部
88 :表示部
90 :図形

Claims (3)

  1. 粘着テープを介して環状フレームと一体化された被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、
    該チャックテーブルに保持された該被加工物にレーザビームを照射するレーザビーム照射ユニットと、
    レーザ加工前の該被加工物の被加工面に液状の水溶性樹脂を供給する樹脂供給ユニットと、
    該被加工面を覆う該水溶性樹脂によって構成される保護膜の厚みを測定するための測定ユニットと、
    該保持面と平行な方向において該チャックテーブルと該測定ユニットとを相対的に移動させる移動機構と、
    各構成要素を制御する制御ユニットと、を備え、
    該制御ユニットは、該保持面と平行な座標平面上の該保護膜に含まれる複数の点の位置を示す複数の座標のそれぞれと、該複数の座標のそれぞれにおいて測定された該保護膜の厚みの値と、を関連付けて記憶する記憶部を備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 該制御ユニットは、該被加工物に対するレーザ加工が可能か否かを判定する判定部を備え、
    該記憶部は、該保護膜の厚みの値の許容範囲と、該複数の座標の数以下の閾値と、を記憶し、
    該判定部は、関連付けられた該保護膜の厚みの値が該許容範囲外となる座標の数が該閾値以上である場合に、該被加工物に対するレーザ加工が不可能であると判定し、関連付けられた該保護膜の厚みの値が該許容範囲外となる座標の数が該閾値未満である場合に、該被加工物に対するレーザ加工が可能であると判定することを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 表示ユニットを更に備え、
    該制御ユニットは、該被加工物に対応する図形を該表示ユニットに表示させる表示部を備え、
    該表示部は、該複数の座標のそれぞれに関連付けられた該保護膜の厚みの値に応じて、該図形において複数の座標のそれぞれに対応する複数の箇所のそれぞれの色を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザ加工装置。
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