JP2022108843A - ワイヤハーネス - Google Patents

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貴幸 篠木
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Abstract

【課題】ワイヤハーネスの屈曲性を複数の区間に分けて調整できるようにすることを目的とする。【解決手段】ワイヤハーネス20は、第1コネクタ22と、第2コネクタ24と、前記第1コネクタ22と前記第2コネクタ24とを電気的に接続する複数の電線30と、前記第1コネクタ22と前記第2コネクタ24との間の第1区間E1で、前記複数の電線30を覆う第1コルゲートチューブ32と、前記第1コルゲートチューブ32と前記第2コネクタ24との間の第2区間で、前記複数の電線30を覆う第2コルゲートチューブ34と、を備え、前記第1コルゲートチューブ32における凹凸ピッチP1は、前記第2コルゲートチューブ34における凹凸ピッチP2とは異なる。【選択図】図1

Description

本開示は、ワイヤハーネスに関する。
特許文献1は、主幹線である電線束の一部を分岐させるために2つのコルゲートチューブどうしを離間させ、その離間した部分において電線束から一部の電線(枝線)を引き出す技術を開示している。
特開2010-154665号公報
ここにおいて、ワイヤハーネスの屈曲性を複数の区間に分けて調整することが要請されている。なお、屈曲性とは、ワイヤハーネスの曲げ易さであり、例えば、ワイヤハーネスを曲げるのに要する力の大小によって評価され得る。
そこで、本開示は、ワイヤハーネスの屈曲性を複数の区間に分けて調整できるようにすることを目的とする。
本開示のワイヤハーネスは、第1コネクタと、第2コネクタと、前記第1コネクタと前記第2コネクタとを電気的に接続する複数の電線と、前記第1コネクタと前記第2コネクタとの間の第1区間で、前記複数の電線を覆う第1コルゲートチューブと、前記第1コルゲートチューブと前記第2コネクタとの間の第2区間で、前記複数の電線を覆う第2コルゲートチューブと、を備え、前記第1コルゲートチューブにおける凹凸ピッチは、前記第2コルゲートチューブにおける凹凸ピッチとは異なる、ワイヤハーネスである。
本開示によれば、ワイヤハーネスの屈曲性を複数の区間に分けて調整できる。
図1は実施形態1に係るワイヤハーネスを示す平面図である。 図2は変形例に係るワイヤハーネスを示す平面図である。 図3は実施形態2に係るワイヤハーネスを示す平面図である。 図4はワイヤハーネスを車両等の配置対象体に固定した状態を示す説明図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のワイヤハーネスは、次の通りである。
(1)第1コネクタと、第2コネクタと、前記第1コネクタと前記第2コネクタとを電気的に接続する複数の電線と、前記第1コネクタと前記第2コネクタとの間の第1区間で、前記複数の電線を覆う第1コルゲートチューブと、前記第1コルゲートチューブと前記第2コネクタとの間の第2区間で、前記複数の電線を覆う第2コルゲートチューブと、を備え、前記第1コルゲートチューブにおける凹凸ピッチは、前記第2コルゲートチューブにおける凹凸ピッチとは異なる、ワイヤハーネスである。
このワイヤハーネスのように、第1コルゲートチューブ及び第2コルゲートチューブにおいて凹凸ピッチが異なっていると、屈曲性を異ならせることができる。このため、ワイヤハーネスの屈曲性を複数の区間に分けて調整できる。
(2)(1)のワイヤハーネスであって、前記第2コルゲートチューブにおける凹凸ピッチは、前記第1コルゲートチューブにおける凹凸ピッチよりも大きくてもよい。これにより、第1区間を、第2区間よりも曲げ易くできる。
(3)(2)のワイヤハーネスであって、前記第1コルゲートチューブに巻かれた第1テープと、前記第1テープの巻き方とは異なる態様で、前記第2コルゲートチューブに巻かれた第2テープと、を備えてもよい。このように、第1コルゲートチューブと第2コルゲートチューブとで、第1テープ及び第2テープの巻き方を変えることで、さらに屈曲性を調整することができる。
(4)(2)又は(3)のワイヤハーネスであって、前記第1区間は、前記第2区間よりも小さい曲率半径を描くように曲げられた状態で、配置対象体に固定されていてもよい。この場合、第1区間は第2区間よりも曲げ易い。このため、第1区間は、前記第2区間よりも小さい曲率半径を描くように曲げられた状態で、配置対象体に容易に固定される。
(5)(1)から(4)のいずれか1つの態様に係るワイヤハーネスであって、前記複数の電線を第1電線の群とする場合に、さらに、前記第1区間において前記第1電線の群と共に前記第1コルゲートチューブに収容される複数の第2電線の群と、前記第2電線の群によって前記第1コネクタと電気的に接続されている第3コネクタと、を備え、前記第1区間と前記第2区間との間の分岐部で、前記第1電線の群と前記第2電線の群とが分岐しており、前記分岐部と前記第3コネクタとの間の第3区間において、前記第2電線の群を覆う第3コルゲートチューブをさらに備えてもよい。これにより、第1電線の群と第2電線の群とが分岐部で分岐するワイヤハーネスにおいて、ワイヤハーネスを複数の区間に分けて屈曲性を調整できる。
(6)(5)のワイヤハーネスであって、前記第3コルゲートチューブにおける凹凸ピッチが、前記第1コルゲートチューブにおける凹凸ピッチと前記第2コルゲートチューブにおける凹凸ピッチとのいずれよりも大きくてもよい。これにより、第3区間が、第1区間及び第2区間よりも曲り難くなるように調整することができる。
(7)前記電線として低圧用電線を備える、(1)から(6)のいずれか1つの態様に係るワイヤハーネスであってもよい。この場合、高圧用電線を含む場合と比較して、各電線の径を小さくできるため、屈曲性の調整が容易である。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[実施形態1]
以下、実施形態1に係るワイヤハーネスについて説明する。図1はワイヤハーネス20を示す平面図である。
ワイヤハーネス20は、第1コネクタ22と、第2コネクタ24と、複数の電線30と、第1コルゲートチューブ32と、第2コルゲートチューブ34とを備える。かかるワイヤハーネス20は、車両等において複数の電気部品同士を電気的に接続する配線部材として用いられる。
第1コネクタ22は、車両等における電気部品に対する電気的な接続状態を保つコネクタである。第1コネクタ22は、電気部品に対して着脱可能に接続されるものであってもよいし、電気部品に対して着脱不能な状態で接続されてもよい。電気部品は、電子制御ユニット、センサ、モータ、スイッチ等であってもよい。第1コネクタ22は、例えば、樹脂等で形成されたハウジング内に電線30の端部に圧着等で接続された端子が収容された構成とされてもよい。
第2コネクタ24は、上記第1コネクタ22と同様に、車両等における電気部品に対する電気的な接続状態を保つコネクタである。第1コネクタ22と第2コネクタ24とが別々の電気部品に接続されることによって、当該別々の電気部品が本ワイヤハーネス20を介して電気的に接続される。
複数の電線30のそれぞれは、例えば、芯線と、当該芯線を覆う絶縁被覆とを含む電線である。芯線は、金属等の導電部材によって形成された線状導体である。芯線は1本または複数本の素線で構成される。絶縁被覆は、芯線の周囲を覆う絶縁部分であり、芯線の周囲に樹脂を押出被覆すること等によって形成される。電線30は、シールド線、ツイスト線等のケーブルを構成する電線であってもよい。複数の電線30の太さは同じであってもよいし、相互に異なっていてもよい。電線30の数は任意である。
電線30は、信号用電線であってもよいし、電源用電線であってもよい。電線30は、低圧用電線であってもよい。低圧用電線とは、信号用電線、アース用電線、低圧電源用電線等であり、例えば、JASO D611(JP)2014版において規定される電線であってもよい。かかる低圧用電線としては、例えば、直径7mm以下の電線が用いられてもよい。なお、低圧用電線に対比される高圧用電線は、例えば、JASO D624(JP)2015版に規定されるものであってもよい。
複数の電線30の一方の端部に第1コネクタ22が接続され、複数の電線30の他方の端部に第2コネクタ24が接続される。これにより、複数の電線30が、第1コネクタ22と第2コネクタ24とを電気的に接続する。第1コネクタ22と第2コネクタ24との間では、複数の電線30は1つに束ねられる。複数の電線30は、第1コルゲートチューブ32及び第2コルゲートチューブ34によって束ねた形態に保たれてもよいし、別の結束部材(粘着テープ等)によって束ねた形態に保たれてもよい。複数の電線30は、撚られた状態で束ねられていてもよいし、撚られずに束ねられていてもよい。
第1コルゲートチューブ32は、細環状部32aと太環状部32bとが交互に連なるチューブ形状に形成される。細環状部32aは環状をなす部分であり、太環状部32bは、細環状部32aよりも大きい直径で環状をなす部分である。細環状部32aと太環状部32bとの間に、太環状部32bの周縁部と細環状部32aの周縁部とを繋ぐ環状段部32cが形成される。環状段部32cは、細環状部32aと太環状部32bとに対して角をなして連なっていてもよい。環状段部32cは、第1コルゲートチューブ32の長手方向に対して直交する方向に延在していてもよいし、当該長手方向に対して傾斜していてもよい。
第2コルゲートチューブ34も、第1コルゲートチューブ32と同様に、細環状部32aに対応する細環状部34aと、太環状部32bに対応する太環状部34bとが、環状段部32cに対応する環状段部34cを介して交互に連なるチューブ形状に形成される。かかる第1コルゲートチューブ32、第2コルゲートチューブ34は、主として細環状部32a、34aと太環状部32b、34bとの間の環状段部32c、34cで変形することによって、曲げ変形することができる。
コルゲートチューブ32、34は、同じ材料、例えば、PP(ポリプロピレン)等の樹脂によって形成される。コルゲートチューブ32、34は、互いに異なる材料で形成されていてもよい。コルゲートチューブ32、34の太さ、厚み、細環状部と太環状部との直径差(つまり、環状段部の高さ)等は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。なお、コルゲートチューブ32、34には、電線30を内部に配置するためのスリットが形成されていてもよい。この場合、スリットは、コルゲートチューブ32、34の少なくとも一部に巻回されたテープによって閉じた状態に維持されてもよい。
第1コルゲートチューブ32は、第1コネクタ22と第2コネクタ24との間の第1区間E1で、複数の電線30を覆う。第2コルゲートチューブ34は、第1コルゲートチューブ32と第2コネクタ24との間の第2区間E2で、複数の電線30を覆う。すなわち、第1コルゲートチューブ32は、電線30のうち第1コネクタ22寄りの第1区間E1を覆う。また、第2コルゲートチューブ34は、電線30のうち第2コネクタ24よりの区間E2を覆う。
第1コルゲートチューブ32と第2コルゲートチューブ34とは互いに離れているが、互いに接していてもよい。第1コルゲートチューブ32は第1コネクタ22に対して離れているが、第1コネクタ22に接していてもよい。第2コルゲートチューブ34は第2コネクタ24に対して離れているが、第2コネクタ24に接していてもよい。
第1コルゲートチューブ32における凹凸ピッチP1は、第2コルゲートチューブ34における凹凸ピッチP2とは異なっている。ここで、凹凸ピッチは、コルゲートチューブを真っ直ぐ、かつ、圧縮及び伸張方向に力が加わらない自然長にした状態において、コルゲートチューブの長手方向における太環状部と細環状部との1つのセットの長さである。凹凸ピッチの下限値は、例えば、1.0mmであり、好ましくは、1.5mmであり、より好ましくは2.0mmである。凹凸ピッチの上限値は、例えば、20mmであり、好ましくは15mmであり、より好ましくは10mmである。
本実施形態では、第2コルゲートチューブ34における凹凸ピッチP2は、第1コルゲートチューブ32における凹凸ピッチP1よりも大きい。コルゲートチューブ32、34を曲げる際、細環状部32a、34a及び太環状部32b、34b自体は変形し難く、主として環状段部32c、34cが変形する。このため、単位長さ当りにおける環状段部32c、34cの数が多いほど、コルゲートチューブ32、34は曲り易いと考えられる。また、凹凸ピッチP1、P2が小さいほど、単位長さ当りにおける細環状部32a、34a及び太環状部32b、34bの繰返し数が多く、従って、単位長さ当りにおける環状段部32c、34cの数が多くなる。よって、凹凸ピッチP1が凹凸ピッチP2よりも小さい設定条件下では、第1コルゲートチューブ32は第2コルゲートチューブ34よりも曲り易く、逆にいえば、第2コルゲートチューブ34は第1コルゲートチューブ32よりも曲り難い。
このように構成されたワイヤハーネス20によると、第1コルゲートチューブ32及び第2コルゲートチューブ34において凹凸ピッチP1、P2が異なっているため、第1コルゲートチューブ32及び第2コルゲートチューブ34における屈曲性が異なる。このように、凹凸ピッチP1、P2を異ならせることによって、ワイヤハーネス20の屈曲性を複数の区間E1、E2に分けて調整することができる。
また、第2コルゲートチューブ34における凹凸ピッチP2を、第1コルゲートチューブ32における凹凸ピッチP1よりも大きくしているため、第1区間E1を、第2区間E2よりも曲げ易くできる。このため、例えば、ワイヤハーネス20を車両等に組付ける際に、第2区間E2については直線又は曲りが少ない配線経路に沿って配設し、第1区間E1については大きく曲る配線経路に沿って容易に配設することができ、ワイヤハーネス20の組付作業を容易に実施できる。
また、電線30が低圧用電線であれば、各電線30の径を小さくできる。個々の電線30の径が小さければ、個々の電線30に固有の屈曲性がワイヤハーネス20の全体の屈曲性に与える影響は少ない。むしろ、コルゲートチューブ32、34内における複数の電線30の移動の自由度の方がワイヤハーネス20の屈曲性に与える影響が大きい。このため、電線30が低圧用電線である場合に、各電線30の径を小さくできるため、充填率の設定による屈曲性の調整が容易となる。
図2は変形例に係るワイヤハーネス20Bを示す平面図である。本変形例に係るワイヤハーネス20Bは、第1コルゲートチューブ32に巻かれた第1テープ42と、第2コルゲートチューブ34に巻かれた第2テープ44とを備える。なお、第1テープ42と第2テープ44とは、連続するテープであってもよいし、別々のテープであってもよい。第1コルゲートチューブ32に対する第1テープ42の巻き方と、第2コルゲートチューブ34に対する第2テープ44の巻き方とは異なっている。コルゲートチューブ32、34に対するテープ42、44巻き方が異なるとは、例えば、コルゲートチューブ32、34に対するテープ42、44の巻付領域(例えば、端部のみか、中間領域を含む全体領域か等)、テープ42、44の巻付ピッチ(テープを重ねた状態で螺旋状に巻いていく重ね巻きか、周回毎に隙間を設けてテープを螺旋状に巻いていく荒巻か等)、コルゲートチューブ32、34上におけるテープ42、44の層数(1層のみ巻くか、多層に巻くか等)等のいずれかが異なる場合である。コルゲートチューブ32、34に対するテープ42、44の巻付領域が大きいほど、コルゲートチューブ32、34は曲り難くなる。テープ42、44の巻付ピッチが小さいほど、コルゲートチューブ32、34は曲り難くなる。また、コルゲートチューブ32、34上におけるテープ42、44の層数が大きくなるほど、コルゲートチューブ32、34は曲がり難くなる。
図2に示す例では、第1コルゲートチューブ32の端部には第1テープ42が重ね巻きされ、第1コルゲートチューブ32の中間部には第1テープ42が荒巻されている。第2コルゲートチューブ34の全体に、第2テープ44が重ね巻きされている。このため、第2テープ44の巻き方は、第1テープ42の巻き方よりも、コルゲートチューブを曲げ難くする巻き方である。この第2テープ44によっても、第2コルゲートチューブ34が曲げ難くなるように調整されている。なお、第1テープ42、第2テープ44は、コルゲートチューブ32、34がスリットで開き難くする役割を有していてもよい。第1テープ42及び第2テープ44は、電線30の束にも巻回されており、電線30に対してコルゲートチューブ32、34を一定位置に位置決めする役割を有していてもよい。
[実施形態2]
実施形態2に係るワイヤハーネス120について説明する。図3は実施形態2に係るワイヤハーネス120を示す平面図である。なお、本実施の形態の説明において、実施形態1で説明したものと同様構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態2では、複数の電線30が分岐する例が説明される。すなわち、ワイヤハーネス120は、第1電線130Aの群と、第2電線130Bの群と、第1コネクタ22、第2コネクタ24と、第3コネクタ126と、第1コルゲートチューブ32と、第2コルゲートチューブ34と、第3コルゲートチューブ136とを備える。
第1電線130Aの群は、上記電線30と同様に、第1コネクタ22と第2コネクタ24とを電気的に接続している。
第2電線130Bのそれぞれは、上記電線30と同様の部材である。第2電線130Bの群は、第1コネクタ22と第3コネクタ126とを電気的に接続している。なお、第3コネクタ126は、第1コネクタ22又は第2コネクタ24と同様に、電気部品に対する電気的な接続を保つ部分である。
第1コルゲートチューブ32は、第1区間E1において、上記第1電線130Aの群と第2電線130Bの群とを収容している。
第2コルゲートチューブ34は、実施形態1と同様に、第1コルゲートチューブ32と第2コネクタ24との間の第2区間において、第1電線130Aの群を収容している。
第3コルゲートチューブ136は、上記第1コルゲートチューブ32と同様に、細環状部136aと太環状部136bとが環状段部136cを介して交互に連なるチューブである。第3コルゲートチューブ136は、第1コルゲートチューブ32と第3コネクタ126との間の第3区間で、第2電線130Bの群を覆っている。
つまり、第1電線130Aの群と第2電線130Bの群とは、第1コネクタ22寄りの第1区間E1において1つに束ねられている。この第1区間E1において、第1電線130Aの群と第2電線130Bの群とが同じ第1コルゲートチューブ32に収容されている。第1電線130Aの群と第2電線130Bの群とは、第1区間E1に対して第1コネクタ22とは反対側の分岐部131、即ち、第1区間E1と第2区間E2との間の分岐部131で分岐している。分岐する一方の第1電線130Aの群が第2コルゲートチューブ34に収容される。分岐する他方の第2電線130Bの群が第3コルゲートチューブ136に収容される。なお、第1電線130Aの本数、第2電線130Bの本数は任意である。
上記実施形態1と同様に、第1コルゲートチューブ32における凹凸ピッチP1は、第2コルゲートチューブ34における凹凸ピッチP2とは異なっている。ここでは、第1コルゲートチューブ32における凹凸ピッチP1が、第2コルゲートチューブ34における凹凸ピッチP2よりも小さくなるように設定される。ここでは、第2コルゲートチューブ34は、第1コルゲートチューブ32よりも細いが、これは必須ではない。
また、第3コルゲートチューブ136における凹凸ピッチP3が、第1コルゲートチューブ32における凹凸ピッチP1と第2コルゲートチューブ34における凹凸ピッチP2とのいずれよりも大きくなるように設定されてもよい。ここでは、第3コルゲートチューブ136は、第1コルゲートチューブ32よりも細いが、これは必須ではない。また、第3コルゲートチューブ136は、第2コルゲートチューブ34と同じ太さであるが、これも必須ではない。
この実施形態2によると、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。加えて、複数の電線130A、130Bが分岐するワイヤハーネス120においても、ワイヤハーネス120の屈曲性を複数の区間E1、E2、E3に分けて調整できる。例えば、ワイヤハーネス120を、第1電線130Aの群と第2電線130Bの群とが束ねられた幹線部分と、幹線部分から分岐する第1電線130Aの群と第2電線130Bの群とに分けて、屈曲性を調整できる。
また、第3コルゲートチューブ136における凹凸ピッチP3が、第1コルゲートチューブ32における凹凸ピッチP1と第2コルゲートチューブ34における凹凸ピッチP2とのいずれよりも大きくなるように設定されることで、第3区間E3が、第1区間E1、第2区間E2よりも曲り難くなるように、屈曲性を調整することができる。
図4は実施形態2に係るワイヤハーネス120を車両等の配置対象体200に固定した状態を示す説明図である。配置対象体200に対して、電気部品212、214、216が直接又は間接的に支持される。図4に示す例では、下方に電気部品212が設けられ、上方に電気部品214、216が設けられる。電気部品214、216は、水平方向において間隔をあけて設けられる。電気部品212は、電気部品214、216の中央から一側に偏った位置に設けられる。
ワイヤハーネス120の第1コネクタ22が電気部品212に接続され、第2コネクタ24が電気部品214に接続され、第3コネクタ126が電気部品216に接続される。第1区間E1における第1電線130Aの群及び第2電線130Bの群は、第1コネクタ22から曲率半径R1をなす経路U1に沿って曲って上方に向う。第2区間E2における第1電線130Aの群は、曲率半径R2をなす経路U2に沿って緩やかに曲りつつ電気部品214に向う。上記曲率半径R1は、曲率半径R2よりも小さい。第3区間E3における第2電線130Bの群は、直線又は曲率半径をなす経路U3に沿って電気部品216に向う。
このように、ワイヤハーネス120における第1区間E1が、第2区間E2よりも小さい曲率半径R1を描くように曲げられた状態で、ワイヤハーネス120が配置対象体200に固定されている。配置対象体200に対するワイヤハーネス120の固定は、コネクタ22、24、126が電気部品212、214、216に接続されることによってなされる。その他、コルゲートチューブ32、34、136、第1電線130Aの群、第2電線130Bの群等がブラケット等を介して配置対象体200に固定されてもよい。なお、上記ワイヤハーネス120の経路は、電気部品212、214、216の位置関係に応じて、周辺部品との干渉を避けるように設定される。
第1区間E1が第2区間E2よりも曲げ易い場合、ワイヤハーネス120を配置対象体200に固定する場合に、当該曲げ易い第1区間E1を容易に曲げて第2区間E2よりも小さい曲率半径R1を描く経路U1に沿って配置し易い。また、曲げ難い第2区間E2については、大きく曲げなくても経路U2に沿って容易に配置し易い。また、組付後において、第2区間E2を安定した経路に沿って維持し易い。
特に、凹凸ピッチP3が最も大きく最も曲り難い第3区間E3については、直線又は最も大きい曲率半径を描く経路U3に沿う構成とすることで、ワイヤハーネス120の組付時に、ワイヤハーネス120を曲げる作業を少なくすることができ、ワイヤハーネス120の組付作業が容易となる。また、この区間E3について、組付後にワイヤハーネス120の経路を安定した経路で維持し易い。
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
20、20B、120 ワイヤハーネス
22 第1コネクタ
24 第2コネクタ
30 電線
32 第1コルゲートチューブ
32a、34a、136a 細環状部
32b、34b、136b 太環状部
32c、34c、136c 環状段部
34 第2コルゲートチューブ
42 第1テープ
44 第2テープ
126 第3コネクタ
130A 第1電線
130B 第2電線
131 分岐部
200 配置対象体
212、214、216 電気部品
E1 第1区間
E2 第2区間
E3 第3区間
P1、P2、P3 凹凸ピッチ
U1、U2、U3 経路

Claims (7)

  1. 第1コネクタと、
    第2コネクタと、
    前記第1コネクタと前記第2コネクタとを電気的に接続する複数の電線と、
    前記第1コネクタと前記第2コネクタとの間の第1区間で、前記複数の電線を覆う第1コルゲートチューブと、
    前記第1コルゲートチューブと前記第2コネクタとの間の第2区間で、前記複数の電線を覆う第2コルゲートチューブと、
    を備え、
    前記第1コルゲートチューブにおける凹凸ピッチは、前記第2コルゲートチューブにおける凹凸ピッチとは異なる、ワイヤハーネス。
  2. 請求項1に記載のワイヤハーネスであって、
    前記第2コルゲートチューブにおける凹凸ピッチは、前記第1コルゲートチューブにおける凹凸ピッチよりも大きい、ワイヤハーネス。
  3. 請求項2に記載のワイヤハーネスであって、
    前記第1コルゲートチューブに巻かれた第1テープと、
    前記第1テープの巻き方とは異なる態様で、前記第2コルゲートチューブに巻かれた第2テープと、
    を備えるワイヤハーネス。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のワイヤハーネスであって、
    前記第1区間は、前記第2区間よりも小さい曲率半径を描くように曲げられた状態で、配置対象体に固定されている、ワイヤハーネス。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のワイヤハーネスであって、
    前記複数の電線を第1電線の群とする場合に、
    さらに、前記第1区間において前記第1電線の群と共に前記第1コルゲートチューブに収容される複数の第2電線の群と、
    前記第2電線の群によって前記第1コネクタと電気的に接続されている第3コネクタと、
    を備え、
    前記第1区間と前記第2区間との間の分岐部で、前記第1電線の群と前記第2電線の群とが分岐しており、
    前記分岐部と前記第3コネクタとの間の第3区間において、前記第2電線の群を覆う第3コルゲートチューブをさらに備える、ワイヤハーネス。
  6. 請求項5に記載のワイヤハーネスであって、
    前記第3コルゲートチューブにおける凹凸ピッチが、前記第1コルゲートチューブにおける凹凸ピッチと前記第2コルゲートチューブにおける凹凸ピッチとのいずれよりも大きい、ワイヤハーネス。
  7. 前記電線として低圧用電線を備える、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
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