JP2022106398A - デファレンシャル装置 - Google Patents

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Isao Hirota
昇 日向野
Noboru Higano
陽輔 川合
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Abstract

【課題】部品点数を削減し、低コスト化することができるデファレンシャル装置を提供する。【解決手段】デフケース3と、差動ギヤ5と、一対の出力ギヤ7,9とを有する差動機構11と、軸方向に移動可能な複数の外側クラッチ板13と内側クラッチ板15とを有し、差動機構11の差動を制限する多板クラッチ17とを備えたデファレンシャル装置1において、デフケース3が、一対の出力ギヤ7,9のうち一方の出力ギヤ7側に開口19が形成されたケース本体21と、ケース本体21の開口19を閉塞可能に形成されデフケース3に駆動力を入力させるフランジ部23が形成されたカバー体25とを有し、多板クラッチ17を、開口19側のみに配置し、外側クラッチ板13をデフケース3と、内側クラッチ板15を一方の出力ギヤ7とに、それぞれ一体回転可能に係合した。【選択図】図1

Description

本発明は、車両に適用されるデファレンシャル装置に関する。
従来、デファレンシャル装置としては、駆動力が入力され回転可能に配置されたデフケースと、デフケースに支承されて自転可能であると共にデフケースの回転によって公転する差動ギヤと、差動ギヤと噛み合って相対回転可能であると共にそれぞれが駆動力を出力可能な一対の出力ギヤとを有する差動機構と、軸方向に移動可能な複数の外側クラッチ板と内側クラッチ板とを有し、差動機構の差動を制限する多板クラッチとを備えたものが知られている(特許文献1参照)。
このデファレンシャル装置では、デフケースが、一対の出力ギヤのうち一方の出力ギヤ側に開口が形成されたケース本体と、ケース本体の開口を閉塞可能に形成されデフケースに駆動力を入力させるフランジ部が形成されたカバー体とを有する。
このようなデファレンシャル装置では、多板クラッチが、一対の出力ギヤ側のそれぞれに配置され、外側クラッチ板がデフケースと、内側クラッチ板が一対の出力ギヤと、それぞれ一体回転可能に係合されている。
特開2013-72473号公報
ところで、上記特許文献1のようなデファレンシャル装置では、一対の出力ギヤ側にそれぞれ多板クラッチが配置されているので、部品点数が増大していた。また、ケース本体の奥側である他方の出力ギヤ側にも多板クラッチが配置されている。このため、ケース本体の奥側に多板クラッチが係合する部分を、ケース本体の開口側から特殊な工具を用いて加工する必要があり、製造コストが高コスト化していた。
そこで、この発明は、部品点数を削減し、低コスト化することができるデファレンシャル装置の提供を目的としている。
本発明は、駆動力が入力され回転可能に配置されたデフケースと、前記デフケースに支承されて自転可能であると共に前記デフケースの回転によって公転する差動ギヤと、前記差動ギヤと噛み合って相対回転可能であると共にそれぞれが駆動力を出力可能な一対の出力ギヤとを有する差動機構と、軸方向に移動可能な複数の外側クラッチ板と内側クラッチ板とを有し、前記差動機構の差動を制限する多板クラッチと、を備え、前記デフケースは、前記一対の出力ギヤのうち一方の出力ギヤ側に開口が形成されたケース本体と、前記ケース本体の開口を閉塞可能に形成され前記デフケースに駆動力を入力させるフランジ部が形成されたカバー体とを有し、前記多板クラッチは、前記開口側のみに配置され、前記外側クラッチ板が前記デフケースと、前記内側クラッチ板が前記一方の出力ギヤとに、それぞれ一体回転可能に係合されていることを特徴とするデファレンシャル装置である。
このデファレンシャル装置では、多板クラッチが、開口側のみに配置され、外側クラッチ板がデフケースと、内側クラッチ板が一方の出力ギヤとに、それぞれ一体回転可能に係合されている。
このため、多板クラッチがケース本体の開口側のみに配置されているので、部品点数を削減することができる。また、ケース本体の奥側には、多板クラッチが配置されていないので、特殊な工具を用いて加工する必要がなく、製造コストを低コスト化することができる。
従って、このようなデファレンシャル装置では、部品点数を削減し、低コスト化することができる。
本発明によれば、部品点数を削減し、低コスト化することができるデファレンシャル装置を提供することができるという効果を奏する。
第1実施形態に係るデファレンシャル装置の断面図である。 第1実施形態に係るデファレンシャル装置のカバー体の斜視図である。 第1実施形態に係るデファレンシャル装置のカバー体を軸方向の一側から見たときの平面図である。 第1実施形態に係るデファレンシャル装置のカバー体を軸方向の他側から見たときの平面図である。 図3のV-V断面図である。 第1実施形態に係るデファレンシャル装置の外側クラッチ板の平面図である。 第1実施形態に係るデファレンシャル装置の内側クラッチ板の平面図である。 第2実施形態に係るデファレンシャル装置の断面図である。
図1~図8を用いて本実施形態に係るデファレンシャル装置について説明する。
(第1実施形態)
図1~図7を用いて第1実施形態について説明する。
本実施形態に係るデファレンシャル装置1は、駆動力が入力され回転可能に配置されたデフケース3と、デフケース3に支承されて自転可能であると共にデフケース3の回転によって公転する差動ギヤ5と、差動ギヤ5と噛み合って相対回転可能であると共にそれぞれが駆動力を出力可能な一対の出力ギヤ7,9とを有する差動機構11と、軸方向に移動可能な複数の外側クラッチ板13と内側クラッチ板15とを有し、差動機構11の差動を制限する多板クラッチ17とを備えている。
また、デフケース3は、一対の出力ギヤ7,9のうち一方の出力ギヤ7側に開口19が形成されたケース本体21と、ケース本体21の開口19を閉塞可能に形成されデフケース3に駆動力を入力させるフランジ部23が形成されたカバー体25とを有する。
そして、多板クラッチ17は、開口19側のみに配置され、外側クラッチ板13がデフケース3と、内側クラッチ板15が一方の出力ギヤ7とに、それぞれ一体回転可能に係合されている。
また、フランジ部23には、デフケース3に駆動力を入力させるギヤ部27が一体に形成されている。
さらに、多板クラッチ17は、ギヤ部27の内径側に配置されている。そして、多板クラッチ17とギヤ部27とは、少なくとも軸方向の一部が、径方向に重なり合って配置されている。
また、外側クラッチ板13は、カバー体25に一体回転可能に係合されている。
さらに、多板クラッチ17とフランジ部23とは、少なくとも軸方向の一部が、径方向に重なり合って配置されている。
また、デフケース3と多板クラッチ17との軸方向間には、多板クラッチ17に予圧を付与する付勢部材29が配置されている。そして、一方の出力ギヤ7は、付勢部材29による多板クラッチ17への押圧力を受ける。
さらに、デフケース3には、周方向に複数配置され外側クラッチ板13に形成された外周突起31が係合される係合凹部33と、デフケース3を静止系に対して回転可能に支持するベアリングに軸方向に対向してデフケース3から離脱させるための抜き溝35とが設けられている。そして、係合凹部33は、抜き溝35と連通されている。
また、カバー体25のフランジ部23を第1フランジ部37として、ケース本体21の開口19側の外周部には、第2フランジ部39が形成されている。さらに、第2フランジ部39は、第1フランジ部37と軸方向に当接して互いに一体的に固定されている。そして、第2フランジ部39の少なくとも軸方向の一部は、ギヤ部27と多板クラッチ17とに径方向に重なり合って配置されている。
図1~図7に示すように、デファレンシャル装置1は、差動機構11と、多板クラッチ17とを備えている。
差動機構11は、デフケース3と、ピニオンシャフト41と、差動ギヤ5と、一対の出力ギヤ7,9とを備えている。
デフケース3は、開口19が形成されたケース本体21と、開口19を閉塞可能なカバー体25とからなる。このデフケース3は、軸方向の両側に設けられたボス部43,45の外周でそれぞれベアリング(不図示)を介してキャリアなどの静止系(不図示)に回転可能に支持されている。
このようなデフケース3には、駆動源からの駆動力を入力させるフランジ部23が設けられている。このフランジ部23は、カバー体25の外周部に形成された第1フランジ部37と、ケース本体21の開口19側の外周部に形成された第2フランジ部39とからなる。
このようなフランジ部23は、カバー体25がケース本体21の開口19を閉塞した状態で、第1フランジ部37と第2フランジ部39とが軸方向に互いに当接され、周方向の複数箇所(ここでは6箇所)でボルト47を介して固定される。
このフランジ部23としての第1フランジ部37の外周には、ギヤ部27がカバー体25と連続する一部材で形成されている。このギヤ部27は、駆動源から駆動力が伝達される入力側の機構(不図示)に接続された伝達ギヤ(不図示)と噛み合い、デフケース3に駆動源からの駆動力が伝達される。
このようにフランジ部23にギヤ部27を一体に形成させることにより、部品点数を削減することができる。
このようなデフケース3には、ピニオンシャフト41と、差動ギヤ5と、一対の出力ギヤ7,9とが収容され、デフケース3に入力された駆動力が伝達される。
ピニオンシャフト41は、両端部をそれぞれデフケース3に形成された孔部に係合し、一端側がピンで抜け止め及び回り止めされ、デフケース3と一体に回転駆動される。このピニオンシャフト41の両端側には、差動ギヤ5がそれぞれ支承されている。
差動ギヤ5は、デフケース3の周方向等間隔に複数(ここでは2つ)配置され、それぞれピニオンシャフト41の端部側に支承されてデフケース3の回転によって公転する。
この差動ギヤ5は、噛み合っている一対の出力ギヤ7,9に差回転が生じると回転駆動されるようにピニオンシャフト41に自転可能に支持されている。このような差動ギヤ5は、デフケース3に入力された駆動力を一対の出力ギヤ7,9に伝達する。
一対の出力ギヤ7,9は、それぞれに形成されたボス部でデフケース3に相対回転可能に支持され、差動ギヤ5と噛み合っている。この一対の出力ギヤ7,9は、内周側にスプライン形状の連結部49,51がそれぞれ設けられている。
このような一対の出力ギヤ7,9の連結部49,51には、出力側の機構(不図示)に接続された駆動軸(不図示)がそれぞれ出力ギヤ7,9と一体回転可能に連結され、デフケース3に入力された駆動力を出力側の機構に出力する。
このような差動機構11の差動は、多板クラッチ17によって制限される。
多板クラッチ17は、一方の出力ギヤ7側であるケース本体21の開口19側のみに配置されている。この多板クラッチ17は、複数の外側クラッチ板13と、複数の内側クラッチ板15とからなる。
複数の外側クラッチ板13は、環状に形成され、外周に径方向外側に向けて突出する外周突起31が、周方向等間隔に複数(ここでは4つ)形成されている。この複数の外側クラッチ板13は、外周突起31をデフケース3のカバー体25に形成された複数(ここでは4つ)の係合凹部33に係合することにより、軸方向移動可能でデフケース3と一体回転可能に配置される。
複数の内側クラッチ板15は、環状に形成され、内周に径方向内側に向けて突出する内周突起53が、周方向等間隔に複数(ここでは6つ)形成されている。この複数の内側クラッチ板15は、複数の外側クラッチ板13に対して軸方向に交互に配置され、内周突起53を一方の出力ギヤ7のボス部に形成された複数(ここでは6つ)の係合凹部55に係合することにより、軸方向移動可能で一方の出力ギヤ7と一体回転可能に配置される。
このような多板クラッチ17は、一対の出力ギヤ7,9に差回転が生じたときに、差動ギヤ5との噛み合い反力により軸方向外側に移動された一方の出力ギヤ7によって押圧されて締結される摩擦クラッチとなっている。この多板クラッチ17の接続により、差動機構11における差動を制限することができる。
ここで、差動制限機能を有するデファレンシャル装置が適用される車両としては、例えば、ゴルフカートがある。このゴルフカートは、駆動源からの駆動力が差動機構11に伝達されることを遮断した状態で、停車される。このようなゴルフカートは、斜面に停車されることがある。
このように斜面に停車される機会がある車両において、デファレンシャル装置が差動制限機能を有していない場合に、車両が斜面に停車されたとする。このとき、左右車輪のうち一方の車輪に回転が生じると、他方の車輪が停止しているにもかかわらず、差動機構11が一対の出力ギヤ7,9の差回転を許容してしまい、車両が移動してしまう可能性があった。
これに対して、デファレンシャル装置1のように、多板クラッチ17のような差動制限機能を有している場合、車両が斜面に停車され、一方の車輪に回転が生じても、差動機構11の差動を制限し、車両の停止状態を保持することができる。
このように車両の停止状態を保持する場合には、一対の出力ギヤ7,9側にそれぞれ多板クラッチ17を配置しなくても、十分な差動機構11に対する差動制限機能を得ることができる。
このため、デファレンシャル装置1では、多板クラッチ17が、デフケース3のケース本体21の開口19側(一方の出力ギヤ7側)のみに配置されている。このように多板クラッチ17を1つとすることにより、構造を簡易化し、部品点数を削減することができる。
加えて、一方の出力ギヤ7が多板クラッチ17を押圧する構成とすることにより、多板クラッチ17を押圧するための押圧部材などの部品点数を削減し、さらに構造を簡易化することができる。
このような多板クラッチ17は、付勢部材29によって予圧が付与されている。付勢部材29は、皿バネからなり、デフケース3のカバー体25と多板クラッチ17の外側クラッチ板13との軸方向間に配置され、多板クラッチ17を軸方向の一方の出力ギヤ7側に向けて押圧する。
このように付勢部材29によって多板クラッチ17に予圧を付与することにより、多板クラッチ17の初期動作を向上させることができ、差動制限特性を向上することができる。
このような付勢部材29は、デフケース3とデフケース3と一体回転する外側クラッチ板13との軸方向間に配置されているので、付勢部材29に摺動が生じることがない。このため、付勢部材29に耐摩耗性を有する材料や加工を施す必要がなく、付勢部材29を簡易化することができる。
この付勢部材29の押圧力は、一方の出力ギヤ7の背面側に入力される。一方の出力ギヤ7は、差動ギヤ5との噛み合いがあるので、剛性が高くなっている。このような一方の出力ギヤ7で付勢部材29の押圧力を受けることにより、デフケース3の剛性を高くすることなく、安定して多板クラッチ17に予圧を付与することができる。
なお、付勢部材29は、一方の出力ギヤ7の背面側と多板クラッチ17の内側クラッチ板15との軸方向間に配置され、多板クラッチ17を軸方向のデフケース3のカバー体25側に向けて押圧するようにしてもよい。
このように付勢部材29を配置しても、一方の出力ギヤ7と一方の出力ギヤ7と一体回転する内側クラッチ板15との軸方向間に配置されているので、付勢部材29に摺動が生じることがない。
このような多板クラッチ17の外側クラッチ板13は、外周突起31が、デフケース3のカバー体25の内周に形成された係合凹部33に係合されている。この係合凹部33は、カバー体25を軸方向に貫通する孔で形成され、周方向等間隔に複数(ここでは4つ)配置されている。
このように多板クラッチ17をケース本体21の開口19側に配置し、係合凹部33をカバー体25に形成することにより、ケース本体21に係合凹部33を形成させる必要がない。
このため、ケース本体21の奥側(他方の出力ギヤ9側)に特殊な工具を用いて係合凹部33を形成する必要がなく、ケース本体21の製造コストを低コスト化することができる。加えて、カバー体25に係合凹部33を形成することにより、ケース本体21の構造を簡易化することができる。
さらには、多板クラッチ17のような差動制限機能を有していないデファレンシャル装置に対して、カバー体25のみを変更することで、ケース本体21を共用化することができ、ケース本体21の汎用性を向上することができる。
このような多板クラッチ17は、ギヤ部27の内径側に配置され、少なくとも軸方向の一部が、ギヤ部27と径方向に重なり合って配置されている。加えて、多板クラッチ17の少なくとも軸方向の一部は、フランジ部23と径方向に重なり合って配置されている。
このように多板クラッチ17を配置することにより、軸方向の配置スペースを小型化することができ、デファレンシャル装置1の軸方向の大型化を抑制することができる。
加えて、フランジ部23の外径側にはギヤ部27が形成され、フランジ部23の内径側には係合凹部33が形成されているので、フランジ部23の外径側と内径側とで部材強度を増大させ、フランジ部23の変形を防止することができる。
このため、ギヤ部27の噛み合い振動を低減し、多板クラッチ17の摺動安定性の向上を図ることができる。
このようなフランジ部23において、ケース本体21の第2フランジ部39は、カバー体25の第1フランジ部37のギヤ部27の内径側に配置され、少なくとも軸方向の一部が、ギヤ部27と多板クラッチ17とに径方向に重なり合って配置されている。
このように第2フランジ部39を配置することにより、第2フランジ部39の軸方向の張り出しを抑制し、デファレンシャル装置1の軸方向の大型化を抑制することができる。
ここで、デフケース3のカバー体25には、カバー体25を軸方向に貫通した孔で形成され、デフケース3を回転可能に支持するベアリング(不図示)に軸方向に対向する抜き溝35が設けられている。この抜き溝35には、治具(不図示)が挿入され、ベアリングと当接することにより、ベアリングをデフケース3から離脱させることができる。
このような抜き溝35は、デフケース3のカバー体25の周方向に対して、周方向等間隔に複数(ここでは2つ)配置されている。この複数の抜き溝35は、デフケース3のカバー体25の周方向に対して、それぞれ係合凹部33と一致する位置に配置され、係合凹部33と連通されている。
このように抜き溝35と係合凹部33とを連通する位置に設けることにより、カバー体25の減肉部を低減することができ、カバー体25の剛性を保持して、デフケース3の剛性の低下を抑制することができる。
このようなデファレンシャル装置1では、多板クラッチ17が、開口19側のみに配置され、外側クラッチ板13がデフケース3と、内側クラッチ板15が一方の出力ギヤ7とに、それぞれ一体回転可能に係合されている。
このため、多板クラッチ17がケース本体21の開口19側のみに配置されているので、部品点数を削減することができる。また、ケース本体21の奥側には、多板クラッチ17が配置されていないので、特殊な工具を用いて加工する必要がなく、製造コストを低コスト化することができる。
従って、このようなデファレンシャル装置1では、部品点数を削減し、低コスト化することができる。
また、フランジ部23には、デフケース3に駆動力を入力させるギヤ部27が一体に形成されている。このため、ギヤ部27を別体で形成したときに、ギヤ部27自体やギヤ部27を固定する固定部材を削減することができ、部品点数を削減することができる。
さらに、多板クラッチ17は、ギヤ部27の内径側に配置されている。そして、多板クラッチ17とギヤ部27とは、少なくとも軸方向の一部が、径方向に重なり合って配置されている。
このため、多板クラッチ17とギヤ部27との軸方向の配置スペースを小型化することができ、デファレンシャル装置1の軸方向の大型化を抑制することができる。
また、外側クラッチ板13は、カバー体25に一体回転可能に係合されている。このため、ケース本体21に外側クラッチ板13が係合される部分を形成する必要がなく、ケース本体21の構造を簡易化することができる。
さらに、多板クラッチ17とフランジ部23とは、少なくとも軸方向の一部が、径方向に重なり合って配置されている。このため、多板クラッチ17とフランジ部23との配置スペースを軸方向に小型化することができ、デファレンシャル装置1の軸方向の大型化を抑制することができる。
また、デフケース3と多板クラッチ17との軸方向間には、多板クラッチ17に予圧を付与する付勢部材29が配置されている。そして、一方の出力ギヤ7は、付勢部材29による多板クラッチ17への押圧力を受ける。
このため、部材強度が増大された一方の出力ギヤ7で付勢部材29の押圧力を受けることができ、多板クラッチ17に対する予圧を安定化することができる。
さらに、デフケース3には、周方向に複数配置され外側クラッチ板13に形成された外周突起31が係合される係合凹部33と、デフケース3を静止系に対して回転可能に支持するベアリングに軸方向に対向してデフケース3から離脱させるための抜き溝35とが設けられている。そして、係合凹部33は、抜き溝35と連通されている。
このため、デフケース3に対して多くの減肉部を設ける必要がなく、デフケース3の剛性を保持することができる。
また、カバー体25のフランジ部23を第1フランジ部37として、ケース本体21の開口19側の外周部には、第2フランジ部39が形成されている。さらに、第2フランジ部39は、第1フランジ部37と軸方向に当接して互いに一体的に固定されている。そして、第2フランジ部39の少なくとも軸方向の一部は、ギヤ部27と多板クラッチ17とに径方向に重なり合って配置されている。
このため、第2フランジ部39の軸方向への張り出しを抑制することができ、デファレンシャル装置1の軸方向の大型化を抑制することができる。
(第2実施形態)
図8を用いて第2実施形態について説明する。
本実施形態に係るデファレンシャル装置101は、外側クラッチ板13が、ケース本体21に一体回転可能に係合されている。
なお、第1実施形態と同一の構成には、同一の記号を記して構成及び機能説明は第1実施形態を参照するものとし省略するが、第1実施形態と同一の構成であるので、得られる効果は同一である。
図8に示すように、ケース本体21の開口19側に配置された多板クラッチ17の外側クラッチ板13は、複数の外周突起31(図6参照)がケース本体21の内周に形成された複数(ここでは4つ)の係合凹部103に係合されている。
複数の係合凹部103は、ケース本体21の開口19側の内周に対して、開口19側から内部側に向けて軸方向に沿って形成され、周方向等間隔に配置されている。
このように係合凹部103をケース本体21に設けることにより、カバー体25に多板クラッチ17の外側クラッチ板13が係合する部分を形成する必要がなく、カバー体25の構造を簡易化することができる。
加えて、係合凹部103は、ケース本体21の開口19側のみに形成されているので、特殊な工具を用いずに容易に開口19から形成させることができ、製造コストを低コスト化することができる。
なお、係合凹部103は、少なくとも軸方向の一部が、フランジ部23とギヤ部27と多板クラッチ17とに径方向に重なり合って配置されており、デファレンシャル装置101の軸方向の大型化が抑制されている。
また、係合凹部103は、ケース本体21とカバー体25とが組付けられた状態で、デフケース3の周方向に対して、抜き溝35と配置位置が一致し、抜き溝35と連通される。
このようなデファレンシャル装置101では、外側クラッチ板13が、ケース本体21に一体回転可能に係合されている。このため、カバー体25に外側クラッチ板13が係合される部分を形成する必要がなく、カバー体25の構造を簡易化することができる。
なお、本実施形態に係るデファレンシャル装置では、係合凹部と抜き溝とが連通されているが、これに限らず、係合凹部と抜き溝とをそれぞれ独立して形成してもよい。
1,101 デファレンシャル装置
3 デフケース
5 差動ギヤ
7,9 出力ギヤ
11 差動機構
13 外側クラッチ板
15 内側クラッチ板
17 多板クラッチ
19 開口
21 ケース本体
23 フランジ部
25 カバー体
27 ギヤ部
29 付勢部材
31 外周突起
33,103 係合凹部
35 抜き溝
37 第1フランジ部
39 第2フランジ部

Claims (9)

  1. 駆動力が入力され回転可能に配置されたデフケースと、前記デフケースに支承されて自転可能であると共に前記デフケースの回転によって公転する差動ギヤと、前記差動ギヤと噛み合って相対回転可能であると共にそれぞれが駆動力を出力可能な一対の出力ギヤとを有する差動機構と、
    軸方向に移動可能な複数の外側クラッチ板と内側クラッチ板とを有し、前記差動機構の差動を制限する多板クラッチと、
    を備え、
    前記デフケースは、前記一対の出力ギヤのうち一方の出力ギヤ側に開口が形成されたケース本体と、前記ケース本体の開口を閉塞可能に形成され前記デフケースに駆動力を入力させるフランジ部が形成されたカバー体とを有し、
    前記多板クラッチは、前記開口側のみに配置され、前記外側クラッチ板が前記デフケースと、前記内側クラッチ板が前記一方の出力ギヤとに、それぞれ一体回転可能に係合されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  2. 請求項1記載のデファレンシャル装置であって、
    前記フランジ部には、前記デフケースに駆動力を入力させるギヤ部が一体に形成されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  3. 請求項2記載のデファレンシャル装置であって、
    前記多板クラッチは、前記ギヤ部の内径側に配置され、
    前記多板クラッチと前記ギヤ部とは、少なくとも軸方向の一部が、径方向に重なり合って配置されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のデファレンシャル装置であって、
    前記外側クラッチ板は、前記カバー体に一体回転可能に係合されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のデファレンシャル装置であって、
    前記外側クラッチ板は、前記ケース本体に一体回転可能に係合されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のデファレンシャル装置であって、
    前記多板クラッチと前記フランジ部とは、少なくとも軸方向の一部が、径方向に重なり合って配置されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のデファレンシャル装置であって、
    前記デフケースと前記多板クラッチとの軸方向間には、前記多板クラッチに予圧を付与する付勢部材が配置され、
    前記一方の出力ギヤは、前記付勢部材による前記多板クラッチへの押圧力を受けることを特徴とするデファレンシャル装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のデファレンシャル装置であって、
    前記デフケースには、周方向に複数配置され前記外側クラッチ板に形成された外周突起が係合される係合凹部と、前記デフケースを静止系に対して回転可能に支持するベアリングに軸方向に対向して前記デフケースから離脱させるための抜き溝とが設けられ、
    前記係合凹部は、前記抜き溝と連通されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
  9. 請求項2乃至8のいずれか1項に記載のデファレンシャル装置であって、
    前記カバー体のフランジ部を第1フランジ部として、前記ケース本体の開口側の外周部には、第2フランジ部が形成され、
    前記第2フランジ部は、前記第1フランジ部と軸方向に当接して互いに一体的に固定され、
    前記第2フランジ部の少なくとも軸方向の一部は、前記ギヤ部と前記多板クラッチとに径方向に重なり合って配置されていることを特徴とするデファレンシャル装置。
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