JP2022105798A - 自動走行システム及び自動走行方法 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022105798000001
【課題】前走行経路から次走行経路への移行を可能にする自動走行システム、及び自動走行方法を改善することである。
【解決手段】前走行経路Lsから旋回走行を介して次走行経路Lnに移行する車両の自動走行システムは、車両の進入を禁止する禁止境界線を設定する禁止境界線設定部と、次走行経路に進入する進入旋回走行の目標経路として仮想旋回円VCを設定する旋回円設定部と、走行中に算出される車体基準点から仮想旋回円VCへの接線を目標方位とする接線追従走行と仮想旋回円VCを旋回目標経路とする進入旋回走行を制御する移行旋回走行制御部と、接線追従走行における車両進行方向に存在する禁止境界線を干渉境界線として検知する干渉境界線検知部と、干渉境界線と干渉することを回避する走行を制御する干渉回避走行制御部とを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、前走行経路から旋回走行を介して次走行経路に移行する車両の自動操舵システム、及び自動走行方法に関する。
特許文献1には、前走行経路から旋回走行を介して次走行経路に移行していく自車位置検出機能付き車両の自動操舵システムが開示されている。この自動操舵システムは、前走行経路を離脱して次走行経路に向かう第1旋回走行のための操舵制御を行う第1操舵制御部と、次走行経路に進入する第2旋回走行のための操舵制御を行う第2操舵制御部と、第1旋回走行と第2旋回走行との間の移行走行のための操舵制御を行う第3操舵制御部と、第2旋回走行の目標経路として用いられる仮想旋回円を算出する仮想旋回円算出部と、第1旋回走行における車体基準点から前記仮想旋回円への接線を、前記移行走行の目標経路として算出する接線算出部とを備えている。さらに、接線算出部は、算出された前記接線と車両の走行方位とのなす角度が、第1所定角以内になった場合、当該接線を基準接線とし、かつ、第3操舵制御部は、基準接線を移行走行のための目標経路として操舵制御を行う。
この構成では、第1旋回走行から第2旋回走行までの移行走行は、第1旋回走行における車体基準点から仮想旋回円への接線を目標経路とする直進走行となり、この接線に沿った走行が終了すると、仮想旋回円を目標経路としてスムーズに次走行経路に進入するための旋回制御が可能となる。
特開2018-185671号公報
しかしながら、特許文献1による自動走行車両では、前走行経路から旋回走行を介して次走行経路に移行するためのスペースが十分に確保されている場合には、問題なく、前走行経路から次走行経路への移行がスムーズに行われる。しかしながら、その移行経路に、畦や柵などの境界線が入り込んでいる場合、自動走行は不可能となる。
このような実情から、本発明の目的は、前走行経路から次走行経路への移行経路に、車両の進入を禁止する禁止境界線が入り込んでいても、できるだけ、自動操舵を中止せずに、次走行経路への移行が可能となる自動走行システム、及び自動走行方法を提供することである。
本発明による自動走行システムは、前走行経路から旋回走行を介して次走行経路に移行する車両の自動走行システムであり、
前記車両の進入を禁止する禁止境界線を設定する禁止境界線設定部と、前記次走行経路に進入する進入旋回走行の目標経路として仮想旋回円を設定する旋回円設定部と、
走行中に算出される車体基準点から前記仮想旋回円への接線を算出する接線算出部と、前記接線の方位を目標方位とする接線追従走行を制御する接線追従走行制御部と、前記接線追従走行において、前記車両の走行方位とのなす角度が、所定角以内になった場合、当該接線を移行目標経路とし、前記仮想旋回円を旋回目標経路として、前記車両の前記進入旋回走行を制御する移行旋回走行制御部と、前記接線追従走行における車両進行方向に存在する前記禁止境界線を干渉境界線として検知する干渉境界線検知部と、前記車両が前記干渉境界線と干渉することを回避する干渉回避走行を制御する干渉回避走行制御部とを備える。
この構成では、接線追従走行における車両進行方向に、車両の進入を禁止する禁止境界線が存在すれば、当該禁止境界線を干渉境界線とみなして、車両がこの干渉境界線と干渉することを回避する干渉回避走行が行われる。つまり、接線追従走行において、車体基準点(例えば車体中心)から仮想旋回円への接線が禁止境界線と交差する場合、当該接線を追従する走行は禁止境界線と干渉することになるので、この干渉を避ける干渉回避走行が実行される。この干渉回避走行により、禁止境界線との干渉が回避されると、接線追従走行と進入旋回走行とを経て、車両は次走行経路に移行することができる。
前走行経路から旋回走行を介して次走行経路に移行するためのスペースが小さい場合、特に、前走行経路の終点と次走行経路の始点との間に禁止境界線が深く入り込んでいる場合、車両が袋小路に進入したような状況になる。このような状況では、小さなスペースで車体の方位を変更する旋回が要求されるので、例えば、後進を用いた方向転換(切り返し旋回と呼ばれる)や左右速度差を用いた信地旋回などが用いられる。この旋回は、走行距離は短いので、所定の制御プログラムを実行することで、自動で行うことができる。このことから、好適な実施形態では、前記干渉回避走行制御部は、切り返し旋回または左右速度差旋回を用いた省スペース旋回走行を実行するための特殊方向転換モードを有する。
畦や柵などの禁止境界線は、特に農場などの場合、略直線の組み合わせからなる形状が一般的である。したがって、干渉境界線とみなされた禁止境界線から間隔をあけて、この禁止許可緯線に沿って、しばらく走行することで、禁止境界線が干渉境界線とはならない位置に達することができる。このことから、好適な実施形態では、前記干渉回避走行制御部は、前記車両が前記干渉境界線から間隔をとって走行可能な干渉回避経路を前記干渉境界線に沿って設定する。
禁止境界線が干渉境界線とはならない位置まで車両が走行すると、車体基準点から仮想旋回円への接線が当該禁止境界線と交差しなくなるので、この接線に基づく接線追従走行を行うことが可能になる。このことから、好適な実施形態では、前記干渉回避走行制御部による前記干渉回避経路の走行終了後、前記車両の自動走行制御は前記接線追従走行制御部に引き継がれる。新しい移行走行経路となった接線または進行方向に新たな禁止境界線が存在する場合には、新たな干渉回避経路を演算し、干渉回避走行を繰り返す。これにより、車両は、最終的に仮想旋回円に達し、次走行経路に進入することができる。
この自動走行システムを搭載した車両が、圃場のように畦や固定壁などによって境界付けられた特定の作業地を走行する作業車両の場合、その作業地の内と外との境界線(作業地外形線)が、車両が越境してはいけない禁止境界線となる。自動走行する圃場作業車両の多くは、最初に、作業地外形線に沿って周回走行することで、作業地の形状、つまり禁止境界線を算出する機能を有する。このことから、好適な実施形態では、禁止境界線設定部は、前記作業地の内外境界線を前記禁止境界線として設定する。
作業車両によっては、既に作業を終えた既作業領域を再度走行することを避けることが要望される。この要望を満たすためには、既作業領域の外形線を禁止境界線と見なして、既作業領域に進入する走行を禁止するとよい。このことから、好適な実施形態では、禁止境界線設定部は、前記作業車両による少なくとも一部の未作業領域の境界線を前記禁止境界線として設定する。
移行元である前走行経路を離脱するための旋回である離脱旋回走行は、車体基準点から仮想旋回円への接線の方位に合わせる旋回であるので、走行地面の荒れが許される範囲で、最小旋回半径を用いることが好ましい。また、接線と車両の走行方位とのなす角度がある程度小さくなれば、旋回走行から接線追従走行に切り換えたほうが、制御ハンチングが抑えられ、スムーズな走行が得られる。このことから、好適な実施形態では、前記前走行経路を離脱する離脱旋回走行は、予め設定された操舵角度で行われ、前記離脱旋回走行の途中で、前記接線追従走行制御部による接線追従走行が行われる。
本願は、自動走行システムだけでなく、前走行経路から旋回走行を介して次走行経路に移行する車両の自動走行方法も発明の対象としている。そのような自動走行方法は、車両の進入を禁止する禁止境界線を設定する禁止境界線設定ステップと、次走行経路に進入する進入旋回走行の目標経路として仮想旋回円を設定する旋回円設定ステップと、走行中に算出される車体基準点から前記仮想旋回円への接線を算出する接線算出ステップと、前記接線の方位を目標方位とする接線追従走行を制御する接線追従走行制御ステップと、前記接線追従走行において、前記車両の走行方位とのなす角度が、所定角以内になった場合、当該接線を移行目標経路として、前記車両の前記進入旋回走行を制御する移行旋回走行制御ステップと、前記接線追従走行における車両進行方向に存在する前記禁止境界線を干渉境界線として検知する干渉境界線検知ステップと、前記車両が前記干渉境界線と干渉することを回避する干渉回避走行を制御する干渉回避走行制御ステップとを備える。この自動走行方法も、上述した自動走行システムの作用効果を有し、上述の好適実施形態の適用が可能である。さらに、本願は、上述の自動走行システム及び自動走行方法を利用した車両や、上述の自動走行方法をコンピュータプログラム化したプログラミングや、そのプログラムを格納するメディアも発明の対象としている。
自動走行システムを搭載したトラクタの側面図である。 トラクタが自動走行する走行経路の一部を示す模式図である。 前走行経路から次走行経路への基本的な旋回走行におけるトラクタの走行経路を示す模式図である。 禁止境界線とトラクタとの位置関係を説明する説明図である。 前走行経路から次走行経路への干渉回避経路を用いた旋回走行におけるトラクタの動きを示す模式図である。 トラクタの自動操舵走行に関する制御系を示す機能ブロック図である。 旋回走行時の概略的な流れの一例を示すフローチャートである。 移行旋回処理を示すフローチャートである。 干渉回避処理を示すフローチャートである。 干渉回避経路を用いた旋回走行例におけるトラクタの前半の動きを模式的に示す説明図である。 干渉回避経路を用いた旋回走行例におけるトラクタの後半の動きを模式的に示す説明図である。 干渉回避経路を用いた他の旋回走行例におけるトラクタの動きを模式的に示す説明図である。
次に、図面を用いて、本発明による自動走行システムの実施形態の1つを説明する。図1は、そのような自動走行システムを搭載した作業車両の一例であるトラクタの側面図である。図1に示されているように、このトラクタは対地作業を行いながら作業地である圃場を走行する。トラクタは、前輪11と後輪12とによって支持された車体1の中央部に運転室20が設けられている。車体1の後部には油圧式の昇降機構を介して作業装置としてのロータリ式の耕耘装置30が装備されている。前輪11は操向輪として機能し、その操舵角を変更することでトラクタの走行方向が変更される。前輪11の操舵角は操舵機構13の動作によって変更される。操舵機構13には自動操舵のための操舵モータ14が含まれている。手動走行の際には、前輪11の操舵は運転室20に配置されているステアリングホイール22の操作によって行われる。このトラクタは、自車位置検出機能を実現するために、トラクタのキャビン21に、測位モジュールとして衛星測位モジュール7を備えている。衛星測位モジュール7の構成要素として、GNSS(global navigation satellite system)信号(GPS信号を含む)を受信するための衛星用アンテナがキャビン21の天井領域に取り付けられている。なお、この衛星測位モジュール7には、衛星航法を補完するために、ジャイロ加速度センサや磁気方位センサを組み込んだ慣性航法モジュールを含めることができる。もちろん、慣性航法モジュールは、衛星測位モジュール7とは別の場所に設けてもよい。この実施形態では、運転室20に、汎用型のデータ処理端末4が配置されている。このデータ処理端末4は、タッチパネル40を備えたタブレット型コンピュータであり、タッチパネル40を通じて、運転者による各種操作入力の受け入れ、及び運転者へ種々の情報を報知することができる。
図2には、圃場を作業走行するトラクタの作業走行の単純化された例が模式的に示されている。この圃場は、畦によって包囲されているので、トラクタの進入を禁止する禁止境界線BLは、畦の内側境界線(内外境界線)となる。この畦の内側境界線である禁止境界線BLは、トラクタが畦の内側境界線に近接しながら、周回走行する際に、衛星測位モジュール7からの測位データから算出される自車位置に基づいて得られる走行軌跡から求められる。
畦の内側境界線によって規定される圃場の外形が決定されると、この圃場を作業走行するための走行経路が演算される。その際、後で詳説される仮想旋回円も設定可能である。図2で示された例では、トラクタは、直線状走行経路(図2では符号SLで示されている)に沿って走行する直進走行と、1つの直線状走行経路(前走行経路)から他の直線状走行経路(次走行経路)に移行するための旋回走行(その経路は図2では符号TLで示されている)とを繰り返す。一般に、旋回走行は、1つ以上の直線状走行経路を挟むように行われる。直進走行時には、耕耘装置30を降下させることで耕耘作業が行われる。一般に、旋回走行時には、耕耘装置30が上昇させられ、耕耘作業が停止される。
図3に、旋回走行における自動操舵の基本的な例が、模式的に示されている。この例では、符号Lsで示した直線状走行経路(移行元)から符号Lnで示した直線状走行経路(移行先)へ移行する単純旋回走行を示している。この出願では、移行元となる直線状走行経路を前走行経路Lsと呼び、移行先となる直線状走行経路を次走行経路Lnと呼ぶ。
トラクタは前走行経路Lsの終端に達すると、前走行経路Lsを離脱して次走行経路Lnに向かう離脱旋回走行を行う。この離脱旋回走行の走行軌跡がTr1で示されている。
前走行経路Lsを離脱する離脱旋回走行は、予め設定された操舵角度で行われ、離脱旋回走行の途中で、接線追従走行に移行する。次走行経路Lnの始端またはその延長線上の始端近傍の位置に、前走行経路Ls側で接する仮想旋回円VCが設定されている。離脱旋回走行を行っているトラクタの車体基準点Pvから仮想旋回円VCへの接線が算出される。ここで、車体基準点Pvは、実質的にはトラクタの中心点であるが、任意の位置に設定可能である。車体基準点Pvを通ってトラクタの進行方向に向かう線の向きが走行方位である。トラクタは、算出された接線の方位を目標方位として、接線追従走行を行う。接線追従走行の途中で、算出された接線と走行方位とのなす角度が所定角以内になれば、当該接線が基準接線RTとして設定される。基準接線RTが設定されると、トラクタは、基準接線RTを移行目標経路とするとともに、仮想旋回円VCを旋回目標経路として、次走行経路Lnに進入するための進入旋回走行を行う。基準接線RTを移行目標経路とした走行軌跡はTr2で示されている。移行目標経路での走行が進み、トラクタの車体基準点Pvが仮想旋回円VCに接近すれば、仮想旋回円VCに沿って走行する最終旋回走行に入る。最終旋回走行の走行軌跡がTr3で示されている。最終旋回走行が進み、トラクタの車体基準点Pvが次走行経路Lnの始端またはその延長線上の始端近傍の位置に接近すれば、トラクタは、最終旋回走行を終了し、次走行経路Lnを目標経路とする直進走行に入る。
このトラクタは衛星測位モジュール7を装備しているので、車体1の任意の点、例えば車体基準点Pvの地図座標(地球座標系や圃場座標系など)が算出可能である。トラクタと禁止境界線BLとの位置関係を検知するため、図4に示すように、トラクタと禁止境界線BLとの距離が演算される。この例では、トラクタは、所定サイズの四角形(トラクタの輪郭を包囲する四角形)で示されており、その各角部から禁止境界線BLに下ろした垂直線の長さが、四角形の各角部から禁止境界線BLまでの距離として演算される。図4では、横方向に延びた禁止境界線BLまでの最短距離は、左前角部から禁止境界線BLまでの距離であり、縦方向に延びた禁止境界線BLまでの最短距離は、左後角部から禁止境界線BLまでの距離である。各角部の地図座標は、車体基準点Pvの地図座標から算出される。
次に、前走行経路Lsと次走行経路Lnとの間に禁止境界線BLが入り込んでいる場合での、前走行経路Lsから次走行経路Lnへの移行走行を説明する。図5に示すように、禁止境界線BLがジグザグ形状を有し、次走行経路Lnの始点付近には仮想旋回円VCが設定されている。前走行経路Lsの終点を過ぎた車体1の車体基準点Pvから仮想旋回円VCにひかれた接線は、凸状に入り込んだ禁止境界線BLと交差している。このため、図5に示された状況では、図3で示されたような移行走行をすると、トラクタは禁止境界線BLに干渉する。トラクタの進行により、トラクタと干渉する禁止境界線BLは、干渉境界線(図5では太い矢印で示されている)と称し、この干渉境界線と干渉することを回避する走行は干渉回避走行と称する。
図5には、この干渉回避走行における車体1の軌跡が示されている。前走行経路Lsの終点を過ぎた車体1の仮想旋回円VCへの方位には、干渉境界線が存在する(#a)。このため、まずこの干渉境界線との干渉を避けるための干渉回避経路ALが設定される。図5の例では、設定された干渉回避経路ALに向かう旋回時に禁止境界線BLを越境する可能性があるので、特殊方向転換モードを用いて、切り返し旋回または左右速度差旋回を用いた省スペース旋回走行が行われる(#b)。図5では、省スペース旋回走行として、切り返し旋回が行われている。干渉回避経路ALは、干渉境界線から間隔をとって走行可能な位置に設定される。一般的に、干渉回避経路ALは、禁止境界線BLに平行な線である。トラクタは、干渉回避経路ALを走行目標経路として自動走行する(#c)。
トラクタは、干渉回避経路ALを走破すると、仮想旋回円VCの方に旋回し(#d)、仮想旋回円VCに向かって接線追従走行を行う(#e)。その後、トラクタが仮想旋回円VCに到達すれば、仮想旋回円VCを旋回目標経路として旋回走行し(#f)、最終的に次走行経路Lnに移行する(#g)。
上述した移行旋回走行を自動制御するための制御系を説明する。図6に、トラクタの自動走行制御系を示す機能ブロック図が示されている。この制御系には、データ処理端末4で構成されている第1制御ユニットと、車体1の種々の制御機器を制御する第2制御ユニット5と、主に移行旋回走行を制御する第3制御ユニット6と、入出力信号処理ユニット90とが含まれている。データ処理端末4と第2制御ユニット5と第3制御ユニット6と入出力信号処理ユニット90との間は、車載LANまたは制御信号線等によってデータ伝送可能に接続されている。データ処理端末4はトラクタから取り外して、トラクタの外部で使用可能に構成してもよい。
入出力インタフェースとして機能する入出力信号処理ユニット90は、データ・信号ライン、車載LAN、無線通信回線、有線通信回線と接続する機能を有する。車両走行機器群91、作業装置機器群92、報知デバイス93、などは、入出力信号処理ユニット90を介して、データ処理端末4や第2制御ユニット5と接続されている。このため、入出力信号処理ユニット90は、出力信号処理機能、入力信号処理機能、データ・信号ラインや無線回線や有線回線を介してデータ伝送を行う通信機能、などを備えている。車両走行機器群91には、操舵機構13の操舵モータ14、エンジン制御機器、変速操作機器などが含まれている。作業装置機器群92には、作業装置である耕耘装置30の動力伝達クラッチや昇降機構の昇降シリンダなどが含まれている。報知デバイス93には、計器やブザーやランプや液晶ディスプレイなどが含まれている。さらに、入出力信号処理ユニット90には、走行状態検出センサ群81、作業状態検出センサ群82、自動/手動切替操作具83などのスイッチやボタンも接続されている。
上述した衛星測位モジュール7からの測位データは、自車位置算出部70で処理され、このトラクタの所定箇所の地図座標または圃場座標における位置が、自車位置として出力される。
データ処理端末4は、タッチパネル40、データ通信部43、外形取得管理部44、作業管理部45、禁止境界線設定部46、走行経路生成部47を備えている。タッチパネル40は、ユーザに種々の情報を与えるとともに、ユーザによる入力操作を受け付ける。ユーザによる入力操作は、ソフトウエアスイッチやハードウエアスイッチなどの情報入力操作具41を用いて行われる。データ通信部43は、外部のコンピュータまたは記憶メディアから、作業地である圃場の位置や当該圃場で行う作業種類などを含む作業走行情報を取得する。取得された作業に関する情報は、作業管理部45で管理される。
外形取得管理部44は、圃場に進入したトラクタが、畦の内側境界線に近接しながら、周回走行することで得られた走行軌跡に基づいて、圃場の外形を決定する。なお、外形取得管理部44は、先行して行われた圃場作業等で得られた圃場の外形を流用することも可能である。
禁止境界線設定部46は、外形取得管理部44で管理されている圃場外形情報に基づいて、トラクタの進入を禁止する禁止境界線BLを設定する。なお、禁止境界線設定部46は、圃場内部に鉄塔や水施設などがある場合、これらの境界線も、禁止境界線BLとして設定する。さらに、禁止境界線設定部46は、トラクタによる少なくとも一部の未作業領域の境界線を禁止境界線BLとして設定することもできる。
走行経路生成部47は、圃場の外形などの圃場情報を参照し、予めインストールされている走行経路生成プログラムを実行させて、走行経路及び仮想旋回円VCを生成する。なお、走行経路生成部47は、外部で生成された走行経路を受け取って、管理することも可能である。
第2制御ユニット5は、トラクタが自動作業走行するための基本的な制御機能部として、走行制御部51、作業制御部52、操舵制御部53を備えている。
走行制御部51は、手動走行制御モードと自動走行制御モードとを有する。手動走行制御モードが選択されると、走行制御部51は、運転者によるアクセルペダルや変速レバーに対する操作に基づいて車両走行機器群91に制御信号を与える。自動走行制御モードが選択されると、走行制御部51は、自動走行パラメータで規定されたエンジン回転数や車速でもって車体1を走行させる。手動走行制御モードと自動走行制御モードとの間のモード切替には自動/手動切替操作具83が用いられるが、トラクタの作業走行状態に応じて、自動的にモード切替が行われることもある。
作業制御部52も、自動作業制御モードと手動作業制御モードとを有する。手動作業制御モードが選択されると、作業制御部52は、運転者による作業操作具に対する操作に基づいて作業装置機器群92に制御信号を与える。自動作業制御モードが選択されると、作業制御部52は、自動作業パラメータに基づいて作業装置機器群92に信号を与え、自動作業パラメータで規定された耕耘装置30の姿勢維持や耕耘装置30の昇降を行う。
操舵制御部53は、第3制御ユニット6から出力された操舵指令に基づいて、操舵モータ14に動作制御信号を出力する。
第3制御ユニット6は、走行経路設定部61によって設定した目標経路と、自車位置算出部70から送られてくる自車位置及び継時的な自車位置から算出される走行方位とに基づいて、トラクタを目標経路に追従させるための操舵指令を生成し、操舵制御部53に与える。
第3制御ユニット6は、図2及び図5を用いて説明したような、前走行経路Lsから旋回走行を介して次走行経路Lnに移行するための自動走行制御を行う。このため、第3制御ユニット6は、走行経路設定部61、旋回円設定部62、接線算出部63、接線追従走行制御部64、移行旋回走行制御部65、干渉境界線検知部66、干渉回避走行制御部67を備える。
走行経路設定部61は、走行経路生成部47で生成または管理されている走行経路を、自動走行のための目標となる目標経路として設定する。旋回円設定部62は、前走行経路Lsから旋回走行を介して次走行経路Lnに移行する前に、当該次走行経路Lnに進入する進入旋回走行の目標経路として仮想旋回円VCを設定する。
接線算出部63は、走行中に算出される車体基準点Pvから仮想旋回円VCへの接線を算出する。具体的には、接線算出部63は、所定時間間隔または所定走行距離間隔で、車体基準点Pvから仮想旋回円VCへの接線を算出し、その接線と車体1の操向方位(走行方位線)とがなすずれ角度を算出する。さらに、接線算出部63は、このずれ角度が、予め設定されている所定角(例えば30度)以内になった時の、接線を基準接線RT(図3参照)とする。接線追従走行制御部64は、接線の方位を目標方位とする接線追従走行を制御する。
移行旋回走行制御部65は、接線追従走行制御部64による接線追従走行において、ずれ角度が所定角以内になった場合、当該接線を移行目標経路とし、車体1の走行を制御する。車体1が仮想旋回円VCに達すると、移行旋回走行制御部65は、仮想旋回円VCを旋回目標経路として、車体1の走行を制御する。
干渉境界線検知部66は、前走行経路Lsの走行が終了して仮想旋回円VCに向かう走行において、または接線追従走行制御部64による接線追従走行において、車両進行方向に存在する前記禁止境界線を干渉境界線として検知する。
干渉回避走行制御部67は、トラクタが干渉境界線検知部66によって干渉境界線とみなされた禁止境界線BLと干渉(越境)することを回避する干渉回避走行を制御する。干渉回避走行制御部67は、干渉回避走行ための目標経路として、干渉回避経路ALを算出して、設定する。干渉回避経路ALは、トラクタが干渉境界線から間隔をとって走行できる経路であり、干渉境界線と同じまたはほぼ同じ長さを有する。干渉回避走行制御部67による干渉回避走行が終了すると、再び、仮想旋回円VCに向かって車体1を操舵する接線追従走行制御が開始される。
次に、上述した自動走行システムを搭載したトラクタの圃場での挙動の一例を、図7から図9のフローチャートと、図10及び図11のトラクタ挙動模式図とを用いて説明する。
まず、トラクタは、圃場外形を取得するために、畦等で囲まれた圃場の外周を周回走行する(#1)。周回走行で得られた車体1の走行軌跡から、圃場の外形データが算出される(#2)。算出された外形データに基づいて、禁止境界線BLが算出される(#3)。算出された外形データに基づいて、図2で示すような直線状走行経路、及びその走行順が算出される(#4)。なお、直線状走行経路の算出と同時に、直線状走行経路の始点付近に仮想旋回円VCを設定してもよいし、仮想旋回円VCの設定は、直線状走行経路が次走行経路Lnになった段階で行われてもよい。
トラクタが最初に設定された目標経路(直線状走行経路)の始点に移動する(#5)。自動走行が開始され(#6)、トラクタが目標経路の終点に達するまで、トラクタは直進走行を行う(#7)。トラクタが目標経路の終点に達すると(#8Yes分岐)、次に走行すべき直線状走行経路(次走行経路Ln)があるかチェックされ(#9)、次に走行すべき直線状走行経路があれば(#9Yes分岐)、次の走行経路へ旋回走行を用いて移行する移行旋回走行処理(図8参照)に入る(#10)。移行旋回走行処理では、今まで走行していた直線状走行経路が前走行経路Lsであり、次に走行する直線状走行経路が次走行経路Lnである。なお、次に走行すべき直線状走行経路がなければ(#9No分岐)、この圃場での自動走行が終了する(#11)。
図8で示されている移行旋回走行処理では、次走行経路Lnの始点付近に設定される仮想旋回円VCが算出される(#20)(図10の#a1参照)。仮想旋回円VCを目標経路とする旋回走行の場合、仮想旋回円VCを線分化して得られる経路線分を目標経路として用いるので、算出された仮想旋回円VCに基づいて経路線分も算出される(#21)。
トラクタは、所定操向角、例えば最小旋回半径での離脱旋回走行を行うとともに、車体基準点Pvから仮想旋回円VCへの接線が算出される(#22)(図10の#a2参照)。算出された接線の方位に車体1の方位を合わせる接線追従走行が行われる(#23)。次に、接線追従走行における車体1の進行方向または接線の延び方向に禁止境界線BLが存在していないかどうか、つまり、そのまま走行を行うと車体1が禁止境界線BLに干渉するかどうかを判定する禁止境界線干渉判定が行われる(#24)。トラクタが禁止境界線BLと干渉しない場合(#25「無し」分岐)、算出された接線とトラクタの走行方位とがなす角度:θが所定角度差:θt以内になっているかどうかチェックされる(#26)。角度:θが所定角度差:θt以内でなければ(#26No分岐)、ステップ#22に戻って、接線追従走行が続行される。角度:θが所定角度差:θt以内であれば(#26Yes分岐)、その時点での接線が基準接線RTと決定され、その接線を示す位置データが算出される(#27)。さらに当該接線の接点の位置データも算出される(#28)。
続いて、基準接線RTを目標経路とする自動走行(仮想旋回円VCへの移行走行)が行われる(#29)。この移行走行において、トラクタの車体基準点Pvが基準接線RTの接点の直前まで接近すると(#30Yes分岐)、移行走行が終了する。目標経路は、仮想旋回円VCの線分となり(#31)、最終の旋回走行が行われる(#32)。この旋回走行では、目標経路となる経路線分が順次選択され、選択された経路線分を追従するように自動操舵が行われる。旋回走行が進み、トラクタが次走行経路Lnに進入するための自走行経路移行条件(車体1と次走行経路Lnとの方位差、及び車体1と次走行経路Lnとの距離差)が成立すると(#33Yes分岐)、次走行経路Lnを目標経路とする走行制御への移行が決定される(#34)。これにより、この処理は終了して、図7のステップ#7にリターンする。
ステップ#24の禁止境界線干渉判定において、トラクタが禁止境界線BLと干渉する場合(#25「有り」分岐)、干渉回避処理が行われる(#50)。図9で示されている干渉回避処理では、まず、干渉境界線とみなされた禁止境界線BLの部分に平行で、かつトラクタが走行できる間隔をあけた干渉回避経路ALが設定される(#51)(図10の#a2参照)。さらに、干渉回避経路ALを目標経路として走行を開始するための車体1の姿勢を確保するために、干渉回避処理を行うための切り返し旋回などの特殊方向転換が必要かどうか判定される(#52)。特殊方向転換が不要な場合(#53「否」分岐)、干渉回避経路ALを目標経路とする自動走行が開始される(#55)(図10の#a3、#a4参照)。特殊方向転換が必要な場合(#53「要」分岐)、適切な特殊方向転換が行われ(#54)、その後に、干渉回避経路ALを目標経路とする自動走行(干渉回避走行)が開始される(#55)。
干渉回避走行中は、トラクタが干渉回避経路ALを走破したかどうかチェックされる(#60)。トラクタが干渉回避経路ALを走破した場合(#60Yes分岐)、再び、車体基準点Pvから仮想旋回円VCへの接線が算出される(#61)(図10の#a6参照)。次いで、算出される接線を用いた接線追従走行が行われる(#62)(図11の#a7参照)。
この接線追従走行においても、車体1が禁止境界線BLに干渉するかどうかを判定する禁止境界線干渉判定が行われる(#63)。トラクタが禁止境界線BLと干渉する場合(#64Yes分岐)、ステップ#51にジャンプして、再び干渉回避処理が行われる。トラクタが禁止境界線BLと干渉しない限り(#64No分岐)、接線追従走行が行われる。この接線追従走行は、算出される接線とトラクタの走行方位とがなす角度:θが所定角度差:θt以内になるまで、ステップ#61から#65までの処理が続けられる。算出される接線とトラクタの走行方位とがなす角度:θが所定角度差:θt以内になれば(#65Yes分岐)、この処理は終了して、図8のステップ#27にリターンする。図8のステップ#27にリターンすれば、上述したように、基準接線RTを移行目標経路とするとともに、仮想旋回円VCを旋回目標経路として、次走行経路Lnに進入するための進入旋回走行が行われる(図11の#a8、#a9、#a10、#a11参照)。
この自動走行システムは、既に作業を終えた既作業領域を再度走行することをできるだけ避けるようにトラクタを走行させることができる。この既作業領域回避走行では、禁止境界線設定部46が既作業領域の輪郭を禁止境界線BLとして設定する。既作業領域は、作業走行とともに拡大するので、既作業領域の輪郭も変化する。禁止境界線設定部46は、既作業領域の輪郭変化に応じて禁止境界線BLの設定を更新する。なお、既作業領域は、同一のトラクタによって既に作業された領域に限定されず、別なトラクタまたは別な農作業車によって既に作業された領域を既作業領域とすることも可能である。特に、複数のトラクタ(農作業車)によって同一圃場が協調的に作業される場合には、複数のトラクタは、相互にデータ通信を用いて、既に作業した領域または作業走行を行った走行経路を通知することで、圃場全体の既作業領域を把握することができる。あるいは、複数のトラクタとデータ交換を行い、複数のトラクタの作業を管理する監視コンピュータが備えられ、当該監視コンピュータによって管理された複数のトラクタの既作業領域(圃場全体の既作業領域)が各トラクタに通知されるような構成が採用されてもよい。具体例の1つでは、目標経路として設定された走行経路に沿った作業走行が完了した時点で、走行経路設定部61が、当該走行経路に「既作業経路」のフラグを付与する。これにより、走行経路設定部61は、未作業経路と既作業経路とを区別可能に管理することができる。フラグに代えて、何らかの識別記号を与えてもよい。このように管理された既作業経路と、当該作業経路に対する作業走行時の作業幅とに基づいて、既作業領域が算出され、圃場全体としての既作業領域が逐次更新される。複数台のトラクタの協調作業では、逐次更新される既作業領域が共有されることで、既作業領域の再走行が回避可能となる。
図12を用いて、既作業領域回避走行を取り入れた移行旋回走行の一例を説明する。図12の例では、禁止境界線BLが山形に突き出た凸形状となっており、先行する作業走行によって、その既作業領域が斜線で示されており、凸形状深いところまで延びている。既作業領域の輪郭は点線の輪郭線BLSで示されている。前走行経路Lsと次走行経路Lnは、既作業領域を挟んで位置している。次走行経路Lnの始点付近に仮想旋回円VCが設定されている。
前走行経路Lsの終点付近で、車体基準点Pvから仮想旋回円VCに引かれた接線は既作業領域の輪郭線BLSと交差し、車体1の進行方向には左側の禁止境界線BLが存在している(#b1)。左側の禁止境界線BLと輪郭線BLSとが干渉境界線とみなされ、左側の禁止境界線BLに沿って延びる干渉回避経路ALが設定される。これにより、車体1は、直接仮想旋回円VCに向かうのではなく、干渉回避経路ALを目標経路として走行する(#b2)。車体1が既作業領域を通り抜けると、既作業領域の輪郭線BLSの横方向に延びた線分に沿って延びる干渉回避経路ALが設定される(#b3)。車体1は、この干渉回避経路ALを目標経路として、車体基準点Pvから仮想旋回円VCに引かれた接線が既作業領域の輪郭線BLSと交差しない位置まで走行すると、車体1が仮想旋回円VCに向く旋回走行を開始する(#b4)。これより、接線追従走行が行われ、さらに、基準接線RTを移行目標経路として走行する(#b5)。車体1が仮想旋回円VCに到達すると、仮想旋回円VCを旋回目標経路として、次走行経路Lnに進入するための進入旋回走行が行われる(#b6)。
〔別実施の形態〕
(1)図4で示したような、禁止境界線BLとトラクタの車体1との位置関係は、上述した実施形態では、衛星測位モジュール7の衛星測位データから算出された車体1の地図座標に基づいて定められている。これに代えて、あるいはこれとともに、車体1に装備された距離測定機器の測定データから禁止境界線BLとトラクタの車体1との位置関係が定められてもよい。
(2)図6で示された機能ブロック図における各機能部の区分け、及びデータ処理端末4、第2制御ユニット5、第3制御ユニット6の区分けは、説明を分かりやすくするための一例であり、種々の機能部を統合したり、単一の機能部を複数に分割したりすることは自由である。
(3)上述した実施形態では、作業装置として耕耘装置30を装備したトラクタが作業車両として取り上げられたが、耕耘装置30以外の作業装置を装備したトラクタ、さらには、コンバインや田植機などの農作業機や建機などにも本発明は適用可能である。
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、前走行経路から旋回走行を介して次走行経路に移行していく車両の自動走行技術に適用できる。
1 :車体
4 :データ処理端末
5 :第2制御ユニット
6 :第3制御ユニット
7 :衛星測位モジュール
44 :外形取得管理部
46 :禁止境界線設定部
47 :走行経路生成部
51 :走行制御部
52 :作業制御部
53 :操舵制御部
61 :走行経路設定部
62 :旋回円設定部
63 :接線算出部
64 :接線追従走行制御部
65 :移行旋回走行制御部
66 :干渉境界線検知部
67 :干渉回避走行制御部
70 :自車位置算出部
AL :干渉回避経路
BL :禁止境界線
BLS :輪郭線
Ln :次走行経路
Ls :前走行経路
Pv :車体基準点
RT :基準接線
VC :仮想旋回円

Claims (8)

  1. 前走行経路から旋回走行を介して次走行経路に移行する車両の自動走行システムであって、
    前記車両の進入を禁止する禁止境界線を設定する禁止境界線設定部と、
    前記次走行経路に進入する進入旋回走行の目標経路として仮想旋回円を設定する旋回円設定部と、
    走行中に算出される車体基準点から前記仮想旋回円への接線を算出する接線算出部と、
    前記接線の方位を目標方位とする接線追従走行を制御する接線追従走行制御部と、
    前記接線追従走行において、前記車両の走行方位とのなす角度が、所定角以内になった場合、当該接線を移行目標経路とし、前記仮想旋回円を旋回目標経路として、前記車両の前記進入旋回走行を制御する移行旋回走行制御部と、
    前記接線追従走行における車両進行方向に存在する前記禁止境界線を干渉境界線として検知する干渉境界線検知部と、
    前記車両が前記干渉境界線と干渉することを回避する干渉回避走行を制御する干渉回避走行制御部と、
    を備える自動走行システム。
  2. 前記干渉回避走行制御部は、切り返し旋回または左右速度差旋回を用いた省スペース旋回走行を実行するための特殊方向転換モードを有する請求項1に記載の自動走行システム。
  3. 前記干渉回避走行制御部は、前記車両が前記干渉境界線から間隔をとって走行可能な干渉回避経路を前記干渉境界線に沿って設定する請求項1または2に記載の自動走行システム。
  4. 前記干渉回避走行制御部による前記干渉回避経路の走行終了後、前記車両の自動走行制御は前記接線追従走行制御部に引き継がれる請求項3に記載の自動走行システム。
  5. 前記車両が、対地作業を行いながら作業地を自動走行する作業車両であり、
    禁止境界線設定部は、前記作業地の内外境界線を前記禁止境界線として設定する請求項1から4のいずれか一項に記載の自動走行システム。
  6. 禁止境界線設定部は、前記作業車両による少なくとも一部の未作業領域の境界線を前記禁止境界線として設定する請求項5に記載の自動走行システム。
  7. 前記前走行経路を離脱する離脱旋回走行は、予め設定された操舵角度で行われ、前記離脱旋回走行の途中で、前記接線追従走行制御部による接線追従走行が行われる請求項1から6のいずれか一項に記載の自動走行システム。
  8. 前走行経路から旋回走行を介して次走行経路に移行する車両の自動走行方法であって、
    前記車両の進入を禁止する禁止境界線を設定する禁止境界線設定ステップと、
    前記次走行経路に進入する進入旋回走行の目標経路として仮想旋回円を設定する旋回円設定ステップと、
    走行中に算出される車体基準点から前記仮想旋回円への接線を算出する接線算出ステップと、
    前記接線の方位を目標方位とする接線追従走行を制御する接線追従走行制御ステップと、
    前記接線追従走行において、前記車両の走行方位とのなす角度が、所定角以内になった場合、当該接線を移行目標経路として、前記車両の前記進入旋回走行を制御する移行旋回走行制御ステップと、
    前記接線追従走行における車両進行方向に存在する前記禁止境界線を干渉境界線として検知する干渉境界線検知ステップと、
    前記車両が前記干渉境界線と干渉することを回避する干渉回避走行を制御する干渉回避走行制御ステップと、
    を備える自動走行方法。
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