JP7039026B2 - 地図情報生成システム、および作業支援システム - Google Patents
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Description
圃場は、表層の表面と表層の下方に位置する耕盤とによって構成されることがある。表層の表面と、耕盤の表面との間の距離である耕盤深さは、作物の生育や作業効率等に影響するため、圃場作業において重要である。しかし、特許文献1では、凹凸データを取得できるものの、耕盤の深さについての情報を取得することができない。
この発明の一実施形態では、前記複数の耕盤深さ情報には、前記第1機体部および前記第1作業部を支持し、前記第1機体部の幅方向に所定間隔を隔てて配される一対の走行部が接地する箇所における耕盤深さ情報が含まれる。
この発明の一実施形態では、前記第1作業車両の位置情報には高度情報が含まれる。そして、前記地図情報には、前記特定地点における前記複数の耕盤深さ情報が互いに識別可能に表示されるとともに、前記特定地点の高度情報と前記特定地点とは異なる他の地点の高度情報とが識別可能に表示される。そのため、地図情報を参照することによって、特定地点における耕盤の標高と他の地点における耕盤の標高を比較することができる。
この発明の一実施形態では、前記作業支援システムが、前記地図情報に基づいて、前記地図情報に基づいて特定された耕盤深さよりも前記第2作業部の高さ位置が高くなるように前記第2作業部の昇降範囲を制限する。そのため、耕盤に対する第2作業部の接触を抑制できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る地図情報生成システム1および作業支援システム2の構成を示す模式図である。地図情報生成システム1は、情報取得機能を備えた第1作業車両3が取得した情報に基づいて地図情報を作成するシステムである。作業支援システム2は、地図情報生成システム1によって生成された地図情報に基づいて、圃場における第2作業車両4の各種作業を支援するシステムである。
作業車両3,4としては、たとえば、コンバイン、トラクタ、田植機等の農業用作業車両が用いられる。作業車両3,4は、共通する作業車両(たとえば、共にトラクタ)であってもよいし、互いに異なる作業車両(たとえば、一方がコンバインであり、他方がトラクタ)であってもよい。
図2は、第1作業車両3としてのコンバイン8の側面図である。図3は、コンバイン8の平面図である。
一対の車高シリンダ41は、一対のクローラフレーム20を別々に昇降させることによって、機体部19の高さおよび傾きを調整する。たとえば、圃場Fにおいて各クローラ23が接地する接地面の高さが互いに異なる場合であっても、車高シリンダ41を別々に昇降させることによって、機体部19がコンバイン8の進行方向から見て水平となるように機体部19の傾きを制御することができる。
図4は、コンバイン8の電気的構成を示すブロック図である。図4を参照して、コンバイン8は、コンバイン8に備えられた各部の動作を制御するための制御部30を備える。
位置情報取得部31は、コンバイン8(厳密には、衛星信号受信用アンテナ32)の位置情報を、たとえば緯度・経度・高度情報として算出する。衛星信号受信用アンテナ32は、車幅方向WDの略中央に位置している。位置情報取得部31は、コンバイン8の位置情報を、たとえば、1秒毎に取得する。
制御部30には、コンバイン8の各部を制御するための複数のコントローラのそれぞれが電気的に接続されている。複数のコントローラは、エンジンコントローラ35、クローラ駆動機構コントローラ36、車高コントローラ37および昇降コントローラ38を含む。
車高コントローラ37には、一対の車高シリンダ41が電気的に連結されている。車高シリンダ41に関連して、制御部30には、対応するクローラ23の下端と機体部19に設けられた基準位置との間の鉛直方向の距離を検出するための車高センサ42が電気的に接続されている。車高センサ42は、たとえば、車高シリンダ41のシリンダロッドの位置を検出するポテンショメータである。
制御部30には、慣性計測装置45が電気的に接続されている。慣性計測装置45は、コンバイン8の姿勢(機台11の向き)や加速度等を特定することが可能なセンサユニットである。具体的には、慣性計測装置45は、互いに直交する第1軸、第2軸、および第3軸のそれぞれに対して、角速度センサと加速度センサとを取り付けたセンサ群を備える。
制御部30は、CPUおよびメモリ(ROM、RAM等)を備えたマイクロコンピュータを含む。マイクロコンピュータは、メモリ(ROM)に記憶されている所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能する。機能処理部としては、耕盤距離取得部50と、表層距離取得部51と、耕盤深さ特定部52と、地図情報生成部53とが挙げられる。
耕盤深さ特定部52は、耕盤距離H1,H2および表層距離hに基づいて、車幅方向WDの一方側における圃場Fの耕盤の深さD1(一方側耕盤深さ)と、車幅方向WDの他方側における圃場Fの耕盤の深さD2(他方側耕盤深さ)とを特定する。一方側耕盤深さD1は、車幅方向WDの一方側の耕盤距離H1と、表層距離hとの差分に相当する(D1=H1-h)。他方側耕盤深さD2は、車幅方向WDの他方側の耕盤距離H2と、表層距離hとの差分に相当する(D2=H2-h)。
なお、耕盤深さ特定部52によって取得される耕盤深さ情報のサンプリング間隔は、位置情報取得部31によって取得される位置情報のサンプリング間隔(たとえば、1秒間隔)と異なっていてもよい。特定地点は、耕盤深さ情報と位置情報との両方が取得される地点である。
地図情報生成部53は、位置情報取得部31によって取得された圃場F内の各特定地点における緯度経度情報と、耕盤深さ特定部52によって特定された圃場F内の各特定地点における耕盤深さとが対応付けられた地図情報を生成する。
したがって、特定地点Pにおけるコンバイン8の緯度経度情報と複数の耕盤深さ情報とを対応させることによって、特定地点Pにおける詳細な耕盤深さD1,D2を有する地図情報を生成することができる。これにより、作業支援の質の向上を図ることができる。
また、コンバイン8の一対の走行部18は、機体部19が水平姿勢を維持するように鉛直方向に伸縮可能である。そのため、コンバイン8が走行する圃場Fの表面の凹凸形状にかかわらず、耕盤深さD1,D2を正確に特定することができる。
次に、第1作業車両3がトラクタである場合を例に説明する。図7は、第1作業車両3としてのトラクタ9の側面図である。図8は、トラクタ9の平面図である。
トラクタ9は、圃場F内を走行する走行機体60と、走行機体60に装着された作業機としての耕耘機61とを含む。作業機としては、耕耘機61以外にも、たとえば、プラウ、施肥機、草刈機、播種機等を用いることができる。
機体部62の下部には、トラクタ9のシャーシ65が設けられている。当該シャーシ65は、機体フレーム65A、トランスミッション65B、フロントアクスル65Cおよびリアアクスル65D等を含んでいる。
三点リンク機構には、昇降シリンダ88(図9参照)が連結されている。昇降シリンダ88を伸縮動作させることによって、耕耘機61の全体を昇降させることができる。
制御部75には、位置情報取得部76、通信部77、操作部78および慣性計測装置79が電気的に接続されている。位置情報取得部76には、車幅方向の略中央に位置する衛星信号受信用アンテナ80が受信した測位信号が入力される。位置情報取得部76、衛星信号受信用アンテナ80、通信部77および慣性計測装置79は、それぞれ、コンバイン8に設けられた位置情報取得部31、衛星信号受信用アンテナ32、通信部33および慣性計測装置45と同様の構成であるため、それらの説明を省略する。
操向コントローラ83は、自動走行中に前輪63Aの転舵角を制御するものである。具体的には、ステアリングハンドル62Bの回転軸(ステアリングシャフト)の中途部に操向アクチュエータ87が設けられている。操向コントローラ83は、ステアリングハンドル62Bの回転角が目標転舵角となるように操向アクチュエータ87を制御する。これにより、走行機体60の一対の前輪63Aの転舵角が制御される。
昇降センサ89は、機体部62に設けられた基準位置とロータリーカバー70の所定部(たとえば、リアカバーセンサ90が取り付けられている部分)との間の鉛直方向の距離を検出するためのセンサである。昇降センサ89は、たとえば、昇降シリンダ88の位置を検出するためのポテンショメータ等である。
トラクタ9の走行中、リアカバー71は、田面FSとの接触を維持した状態でロータリーカバー70およびロータリー69の昇降に応じて、ヒンジまわりに回動する。これによって、リアカバーセンサ90が検出する回動角度が変化する。そのため、リアカバーセンサ90でリアカバー71の回動角度を検出しながらロータリー69およびロータリーカバー70を昇降させることによって、田面FS(リアカバー71において田面FSと接触する部分)とロータリー69の下端部との間の鉛直方向の距離を所望の距離(ユーザが設定した距離)に調整することができる。
姿勢コントローラ84Aは、進行方向から見て走行機体60が傾いている場合であっても、一対の水平制御シリンダ88Aを別々に制御して車幅方向WDの一方側と他方側とで耕耘機61の昇降度合を変化させることによって、耕耘機61の姿勢を水平姿勢に維持する。姿勢コントローラ84Aは、慣性計測装置79の検出結果に基づいて走行機体60の姿勢を判定する。
基準高さTは、トラクタ9の高さ方向HDにおける接地点C3,C4と傾斜面ISとの間の距離である。傾斜面ISは、基準位置Sを通り、トラクタ9の進行方向から見て水平面HSに対して傾斜角度θだけ傾斜した面である。基準幅Wは、トラクタ9の車幅方向WDにおける各走行部63と基準位置Sとの間の距離である。
耕盤深さ特定部98は、耕盤距離H3,H4および表層距離jに基づいて、車幅方向WDの一方側における圃場Fの耕盤TLの深さ情報(一方側耕盤深さD3)と、車幅方向WDの他方側における圃場Fの耕盤TLの深さ情報(他方側耕盤深さD4)とを特定する。一方側耕盤深さD3は、車幅方向WDの一方側の耕盤距離H3と、表層距離jとの差分である(D3=H3-j)。他方側耕盤深さD4は、車幅方向WDの他方側の耕盤距離H4と、表層距離jとの差分である(D4=H4-j)。
このように、耕盤深さ特定部98は、特定地点Pにおける機体部62の姿勢制御情報(慣性計測装置79の検出結果)と、特定地点Pにおける耕耘機61の姿勢制御情報(昇降センサ89およびリアカバーセンサ90の検出結果)とに基づいて、耕盤深さD3,D4を特定する。
ただし、トラクタ9の一対の走行部63は伸縮可能ではない。その代わり、トラクタ9では、耕盤距離取得部96が、前記情報取得用車両の進行方向から見たときの機体部62の傾斜角度θと、予め設定されている基準高さTおよび基準幅Wとに基づいて耕盤距離H3,H4を特定するように構成されている。そのため、車幅方向WDにおいて耕盤深さが異なる地点を走行する際に機体部62が傾くように構成されたトラクタ9のような車両を第1作業車両3として用いる場合であっても、耕盤深さD3,D4を正確に特定することができる。
図11および図12を参照して、田植機10は、圃場F内を走行しながら、圃場Fの地面に苗を植え付ける植付作業を行う。田植機10は、走行機体100と、走行機体100の後方に配置された植付部101とを備える。
機体部102は、トランスミッション105B、フロントアクスル105Cおよびリアアクスル105Dを含んでいる。トランスミッション105Bは、エンジン104からの動力を変化させてフロントアクスル105Cおよびリアアクスル105Dに伝達する。フロントアクスル105Cは、トランスミッション27から入力された動力を各前輪103Aに伝達する。リアアクスル105Dは、トランスミッション105Bから入力された動力を各後輪103Bに伝達する。
植付部101は、地面に苗を植え付ける複数(本実施形態では4つ)の植付ユニット110と、植付ユニット110を駆動する植付入力ケース111と、苗マット(図示せず)が載置される苗載台112と、所定の回転中心(フロート支持軸)まわりに回転可能な複数のフロート113とを主に備えている。
各植付ユニット110は、植付伝動ケース115と、回転ケース116と、植付アーム117とを有するロータリ式植付装置である。各植付ユニット110の植付伝動ケース115には、回転ケース116が2つずつ取り付けられており、それぞれの回転ケース116には、植付アーム117が2つずつ取り付けられている。
また、苗載台112を支持する支持フレーム(図示せず)には、ローリングシリンダ108A(図13参照)のシリンダロッド(図示せず)が連結されている。ローリングシリンダ108Aは、シリンダロッドを伸縮動作させることによって、所定の回動中心まわりに支持フレームを回動させる。これにより、進行方向から見て、機体部102に対して植付部101の全体を傾斜させることができる。
制御部120には、位置情報取得部121、通信部122、操作部123、慣性計測装置124、および複数のコントローラが電気的に接続されている。位置情報取得部121には、車幅方向WDの略中央に位置する衛星信号受信用アンテナ135が受信した測位信号が入力される。
複数のコントローラは、田植機10の各部を制御するためのものである。複数のコントローラは、エンジンコントローラ125、車速コントローラ126、操向コントローラ127、昇降コントローラ128、姿勢コントローラ128AおよびPTOコントローラ129を含む。エンジンコントローラ125、車速コントローラ126、操向コントローラ127およびPTOコントローラ129には、それぞれ、コモンレール装置130、変速装置131、操向アクチュエータ132およびPTOクラッチ129Aが電気的に接続されている。
昇降センサ133は、機体部102に設けられた基準位置とフロート113の回転中心との間の鉛直距離を検出するためのセンサである。昇降センサ133は、たとえば、昇降シリンダ108の位置を検出するポテンショメータ等である。
フロート113の回転中心は、植付部101の昇降に応じて昇降する。田植機10の走行中、田面FSとフロート113の回転中心との鉛直距離が変化する。そのため、田植機10の走行中、フロート113と田面FSとの接触を維持するために、植付部101の昇降に応じてフロート113が回転中心まわりに回動する。これによって、フロート角検出センサ134が検出する回動角度が変化する。
姿勢コントローラ128Aは、進行方向から見て走行機体100が傾いている場合であっても、ローリングシリンダ108Aを回動させることによって、植付部101の姿勢を水平姿勢に維持する。姿勢コントローラ128Aは、慣性計測装置124の検出結果に基づいて走行機体100の姿勢を判定する。
ただし、表層距離取得部137は、昇降センサ133およびフロート角検出センサ134に基づいて表層距離jを特定する。表層距離jは、田面FSとフロート113の回転中心との間の距離と、フロート113の回転中心と基準位置Sとの間の距離との和である。
第1作業車両3が田植機10である場合、耕盤深さ特定部138は、特定地点Pにおける機体部102の姿勢制御情報(慣性計測装置124の検出結果)と、特定地点Pにおける植付部101の姿勢制御情報(昇降センサ132の検出結果およびフロート角検出センサ134の検出結果)とに基づいて、耕盤深さD3,D4を特定する。
地図情報生成システム1において、第1作業車両3がトラクタ9である場合、昇降コントローラ84は、慣性計測装置79の検出結果に基づいて耕耘機61の姿勢を水平に制御するとしたが、慣性計測装置79の検出結果を用いずに、耕耘機61に設けられた角速度センサ(水平制御装置)によって耕耘機61の姿勢を水平に制御してもよい。第1作業車両3が田植機10である場合でも同様に、植付部101に設けられた角速度センサ(水平制御装置)によって植付部101の姿勢が水平に制御されてもよい。
第2作業車両4として用いられるコンバイン、トラクタ、および田植機の構成は、それぞれ、第1作業車両3として用いられるコンバイン8、トラクタ9、および田植機10とほぼ同様である。コンバイン8、トラクタ9、および田植機10は、第2機体部(機体部19,62,102)と、第2機体部に対して昇降可能に支持され圃場Fで作業を行う第2作業部(刈取部17、耕耘機61、植付部101)とを有する。
第2作業車両4がトラクタ9である場合には、報知対象位置NTは、たとえば、耕盤深さが急激に変化する位置である。第2作業車両4が報知対象位置NTに近づいたか否かは、第2作業車両4の進行方向において報知対象位置NTから所定距離手前の報知位置NPに第2作業車両4が至ったか否かに基づいて判定される。所定の報知とは、たとえば、第2作業車両4に搭載されたモニターや無線通信端末7(図1参照)に表示される警告表示や、第2作業車両4または無線通信端末7から発せられる警告音声等である。
現在報知中である場合には(ステップS4:YES)、第2作業車両4は、報知対象位置NTを通過したか否かを判定する(ステップS5)。第2作業車両4が報知対象位置NTを通過していない場合には(ステップS5:NO)、第2作業車両4は、ステップS1に戻る。第2作業車両4が報知対象位置NTを通過した場合には(ステップS5:YES)、第2作業車両4は、ユーザへの報知を終了し(ステップS6)、ステップS1に戻る。
報知対象位置NTが特定の範囲である場合、第2作業車両4が報知位置NPを通過してから報知対象位置NTに至るまでの間の報知内容と、第2作業車両4が報知対象位置NTを走行しているときの報知内容とが異なっていてもよい。
これにより、ユーザは、第2作業車両4が報知対象位置NTに至る前に、報知対象位置NTに適した作業の準備をすることができる上に、第2作業車両4が報知対象位置NTに至ったことを報知によって知ることができる。
また、作業支援システム2は、地図情報に基づいて特定された耕盤深さよりも第2作業部(刈取部17、耕耘機61、植付部101)の高さ位置が高くなるように第2作業部の昇降範囲を制限することができる。そのため、耕盤TLに対する第2作業部の接触を抑制できる。また、事前に暗渠の位置を登録しておけば、第2作業部(特に耕耘機61)が暗渠に接触することを避けることができる。
そして、第2作業車両4は、現在位置が制限必要位置であるか否かを判定する(ステップS13)。制限必要位置は、たとえば、平面視で暗渠と重なる位置である。第2作業車両4の現在位置が制限必要位置である場合には(ステップS13:YES)、第2作業部の昇降範囲を制限する(ステップS14)。第2作業部の昇降範囲が制限されると、第2作業車両4は、ステップS11に戻る。
作業部の昇降範囲が現在制限されている場合には(ステップS15:YES)、第2作業車両4は、作業部の昇降範囲の制限を解除する(ステップS16)。作業部の昇降範囲が制限されると、第2作業車両4は、ステップS11に戻る。ステップS15において第2作業部の昇降範囲が現在制限されていない場合には(ステップS15:NO)、第2作業車両4は、ステップS11に戻る。
図17に示す走行経路RTは、圃場Fの周縁から中心に向かう略らせん状である。図17には、走行禁止領域PAを二点鎖線で示している。走行禁止領域PAとは、圃場F内において障害物で存在する領域や、第2作業車両4が嵌り込むほど耕盤が窪んでいる領域のことである。
たとえば、図18Aに示すように、コンバイン8の進行方向の下流側に向かうにしたがって耕盤深さDが大きくなる場合には、機体部19(第2機体部)に対して刈取部17(第2作業部)を上昇させることで作業部は目標位置に維持される。
そこで、作業支援システム2は、地図情報に基づいて、コンバイン8の進行方向の下流側に向かうにしたがって耕盤深さDが急激に小さくなる領域において刈取部17の下降を開始する位置152を鈍感制御位置として特定する。
作業支援システム2は、地図情報に基づいて、鈍感制御位置以外で刈取部17の昇降を開始する位置(図18Aに示す位置153)を標準制御位置として特定する。
これにより、鈍感制御位置における機体部19に対する刈取部17の高さ位置の変化量を抑制することができる。これにより、表層SLに対する刈刃17Aの接触を抑制できる。
コンバイン8の現在位置が標準制御位置および鈍感制御位置のいずれでもない場合には(ステップS22:NO)、コンバイン8は、ステップS21に戻る。コンバイン8の現在位置が標準制御位置および鈍感制御位置のいずれかである場合には(ステップS22:YES)、コンバイン8は、コンバイン8の現在位置が標準制御位置および鈍感制御位置のいずれであるかを判定する(ステップS23)。
たとえば、上述の実施形態では、耕盤距離取得部50,96,136、表層距離取得部51,97,137、耕盤深さ特定部52,98,138、および、地図情報生成部53,99,139は、第1作業車両3の制御部30,75,120に含まれる機能処理部である。しかしながら、上述の実施形態とは異なり、管理サーバ6に備えられた制御装置が、これらの機能処理部として機能してもよい。
2 :作業支援システム
3 :第1作業車両
4 :第2作業車両
8 :コンバイン
9 :トラクタ
10 :田植機
17 :刈取部(第1作業部、第2作業部)
18、63、103 :走行部
19、62、102 :機体部(第1機体部、第2機体部)
61 :耕耘機(第1作業部、第2作業部)
101 :植付部(第1作業部、第2作業部)
150 :鈍感制御位置
151 :鈍感制御位置
152 :鈍感制御位置
153 :標準制御位置
NT :報知対象位置
PA :走行禁止領域
RT :走行経路
WD :車幅方向(第1機体部の幅方向)
Claims (7)
- 第1機体部と、前記第1機体部に支持された第1作業部とを有する第1作業車両の、圃場内の特定地点における位置情報を取得し、
前記特定地点における前記第1機体部の姿勢制御情報、および/または前記第1作業部の姿勢制御情報に基づいて、複数の耕盤深さ情報を特定し、
前記特定地点における前記第1作業車両の位置情報と、前記複数の耕盤深さ情報とが対応付けられた地図情報を生成する、地図情報生成システム。 - 前記複数の耕盤深さ情報には、前記第1機体部および前記第1作業部を支持し、前記第1機体部の幅方向に所定間隔を隔てて配される一対の走行部が接地する箇所における耕盤深さ情報が含まれる、請求項1に記載の地図情報生成システム。
- 前記第1作業車両の位置情報には高度情報が含まれ、
前記地図情報には、前記特定地点における前記複数の耕盤深さ情報が互いに識別可能に表示されるとともに、前記特定地点の高度情報と前記特定地点とは異なる他の地点の高度情報とが識別可能に表示される、請求項1または2に記載の地図情報生成システム。 - 前記圃場内を走行する第2機体部と、前記第2機体部に対して昇降可能に前記第2機体部に支持され前記圃場内で作業を行う第2作業部とを有する第2作業車両を、請求項1~3のいずれか一項に記載の地図情報生成システムによって生成された前記地図情報に基づいて、支援する作業支援システムであって、
前記地図情報に基づいて特定された報知対象位置と前記第2作業車両の位置情報とに基づいて、前記第2作業車両が前記報知対象位置に至る前に所定の報知を行う、作業支援システム。 - 前記地図情報に基づいて、前記地図情報に基づいて特定された耕盤深さよりも前記第2作業部の高さ位置が高くなるように前記第2作業部の昇降範囲を制限する、請求項4に記載の作業支援システム。
- 前記地図情報に基づいて、前記第2作業車両の走行が禁止される走行禁止領域を特定し、前記第2作業車両を走行させる走行経路を、前記走行禁止領域を通らないように生成する、請求項4または5に記載の作業支援システム。
- 前記第2作業部は、前記第2機体部の前部に設けられ、かつ、前記圃場の表面に対する高さが一定となる目標位置に向けて昇降制御されるように構成されており、
前記地図情報に基づいて標準制御位置と鈍感制御位置とを特定し、前記第2作業車両が前記鈍感制御位置に達したときの前記目標位置に対する前記第2作業部の追従性を、前記第2作業車両が前記標準制御位置に達したときの前記目標位置に対する前記第2作業部の追従性よりも低くする、請求項4~6のいずれか一項に記載の作業支援システム。
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