JP2022098078A - 二成分現像剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温定着性に優れ、定着時の定着部材の汚染を抑制しつつ、トナースペント由来の現像メモリやカブリの発生がなく、ライフ性にも優れた二成分現像剤を提供することを課題とする。【解決手段】結着樹脂、着色剤および離型剤を少なくとも含むトナーと、キャリアとを含む二成分現像剤であり、前記結着樹脂が、ポリエステル系樹脂であり、前記離型剤が、エステルワックスであり、かつ前記トナー中において0.2~2.0μmの分散径を有し、前記キャリアが、鉄粉キャリアであり、かつブリッジ抵抗測定法により該キャリアに1Vステップずつ印加し、該キャリアを流れる電流値が10-5Aであるときに5≦α≦30のキャリア電圧値α(V)を有することを特徴とする二成分現像剤により、上記の課題を解決する。【選択図】なし

Description

本発明は、二成分現像剤に関する。さらに詳しくは、本発明は、低温定着性に優れ、定着時の定着部材の汚染を抑制しつつ、トナースペント由来の現像メモリやカブリの発生がなく、ライフ性にも優れた二成分現像剤に関する。
近年、OA機器の目覚しい発達に伴い、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置が広く普及している。
電子写真方式を利用した画像形成装置では、通常、回転駆動する電子写真感光体(「感光体」ともいう)の表面を帯電装置により均一に帯電する帯電工程;帯電した感光体表面に露光装置によりレーザ光を照射して静電潜像を形成する露光工程;感光体表面の静電潜像を現像装置により電子写真用トナー(「トナー」ともいう)を用いて現像してトナー像を形成する現像工程;感光体表面のトナー像を転写装置により記録紙(「記録媒体」または「転写媒体」ともいう)上に転写する転写工程;および定着装置の加熱によりトナー像を記録紙に定着する定着工程を経て画像が形成される。
そして、画像形成動作後に感光体表面上に残留した転写残留トナーは、クリーニング工程においてクリーニング装置により除去されて所定の回収部に回収され、クリーニング後の感光体表面における残留電荷は、次の画像形成に備えるために、除電工程において除電装置により除電される。
感光体表面の静電潜像を現像するための現像剤には、トナーのみを含む一成分現像剤と、トナーと電子写真用キャリア(以下「キャリア」、「キャリア粒子」ともいう)とを含む二成分現像剤とがある。
二成分現像剤は、キャリアにより、トナーの撹拌、搬送および帯電という機能が付与され、一成分現像剤のようにトナー自体がキャリアの機能を併せもつ必要がなく、トナーとキャリアとで機能を分離できるので、トナーのみを単独で含む一成分現像剤よりも制御性が向上し、高画質画像が得られ易いという特徴を有する。
キャリアは、トナーを所望の帯電量に安定して帯電させる機能と、トナーを感光体に搬送する機能という2つの基本機能を有する。キャリアは、現像槽内で撹拌され、マグネットローラー上に搬送され、磁気穂を形成して規制ブレードを通過して再び現像槽内に戻り、繰り返し使用される。したがって、キャリアには、継続して使用される中で、安定した基本機能、特に安定的にトナーを帯電させる機能が要求される。
二成分系現像剤を形成するキャリア粒子として、従来から、表面を酸化被膜で覆った鉄粉あるいは表面を樹脂で被覆した鉄粉などの鉄粉キャリアが使用されている。
例えば、特開2017-003990号公報(特許文献1)には、非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂とワックスを含有するトナー粒子を有するトナーであって、透過型電子顕微鏡(TEM)観察による該トナーの断面において、ワックスのドメインと該結晶性ポリエステル樹脂の結晶が存在し、トナーの断面積のうち、ワックスのドメインが占める面積が0.5%以上8.0%以下であり、結晶性ポリエステル樹脂の結晶が占める面積が0.5%以上8.0%以下であり、ワックスのドメインの個数平均径(Dw)が60nm以上240nm以下であり、結晶性ポリエステル樹脂の結晶は、アスペクト比が5.0以上25.0以下であり、結晶性ポリエステル樹脂の結晶の長軸長さの個数平均径(Dc)が、該ワックスのドメインの個数平均径(Dw)の0.8倍以上2.0倍以下であることを特徴とするトナーが開示され、特許文献1には、使用できる磁性キャリアとして、表面を酸化した鉄粉あるいは未酸化の鉄粉や、鉄類のような金属粒子が記載されている。
特開2017-003990号公報
ここで、トナースペントについて説明する。
図2は、トナーの基本構成と鉄粉キャリアへのスペントについて説明するための模式図である。図2の左上は、ポリエステル系樹脂などの結着樹脂5中に、エステルワックスなどの離型剤6および着色剤7がそれぞれ分散保持されたトナー10であり、右上はキャリア8である。通常、トナーとキャリアの粒子径は、それぞれ数nmおよび数十nmであることから、図2において縮尺を無視する。
トナースペント9は、図2の上部の矢印のように、熱により融けた離型剤8がキャリア8の表面、特にその凹部に付着し、さらに離型剤が接着剤となりその上にトナーなどが付着することをいう。
このようなトナースペントが進行すると、キャリア抵抗の上昇や帯電性の低下が起こり、現像メモリの悪化や高湿環境下でのカブリの悪化を引き起こす。
鉄粉キャリアは、低抵抗であるが故に初期的な現像メモリが起こり難く、形状が歪であることから、スリーブ上のトナーを掻き取り易く、形状面からも現像メモリが起こり難いという優れた特性を有する。一方、鉄粉キャリアは、真比重が約7.8と重く、また磁化が高すぎることから、現像ボックス中におけるトナー粒子との撹拌・混合によるストレスが大きいため、コート剥がれが発生し易く、トナースペントが発生し易いため、ライフでの現像メモリやカブリの悪化を引き起こし易いという課題がある。
そこで、本発明は、低温定着性に優れ、定着時の定着部材の汚染を抑制しつつ、トナースペント由来の現像メモリやカブリの発生がなく、ライフ性にも優れた二成分現像剤を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、最適なスペント状態を維持し、キャリアの抵抗と帯電性能を安定化させることができれば、鉄粉キャリアが有する現像メモリに対する有利な特性を活かしつつ、低温定着トナーと組み合わせて使用できるという観点で鋭意検討を行った結果、特定の結着樹脂、離型剤および鉄粉キャリアを組み合わせて用いることにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
かくして、本発明によれば、結着樹脂、着色剤および離型剤を少なくとも含むトナーと、キャリアとを含む二成分現像剤であり、
前記結着樹脂が、ポリエステル系樹脂であり、
前記離型剤が、エステルワックスであり、かつ前記トナー中において0.2~2.0μmの分散径を有し、
前記キャリアが、鉄粉キャリアであり、かつブリッジ抵抗測定法により該キャリアに1Vステップずつ印加し、該キャリアを流れる電流値が10-5Aであるときに5≦α≦30のキャリア電圧値α(V)を有する
ことを特徴とする二成分現像剤が提供される。
本発明によれば、低温定着性に優れ、定着時の定着部材の汚染を抑制しつつ、トナースペント由来の現像メモリやカブリの発生がなく、ライフ性にも優れた二成分現像剤を提供することができる。
本発明の二成分現像剤は、少なくとも次の条件(1)~(7)のいずれか1つを満たす場合に、上記の効果をより発揮する。
(1)キャリアが、9.0~20.0秒/50gの流動度を有する。
(2)キャリアが、コート剤としてのシリコーン樹脂で被覆された鉄粉キャリアである。
(3)キャリアが、浸漬法により上記のコート剤で被覆された鉄粉キャリアである。
(4)トナーが、10~30質量%のテトラヒドロフラン(THF)不溶分を含む。
(5)トナーが、20~50nmの平均一次粒子径を有する無機微粒子で外添されてなる。
(6)無機微粒子が、トナー100質量部に対して0.3~1.0質量部である。
(7)トナーが、離型剤分散剤としてスチレンアクリル共重合体樹脂をさらに含む。
キャリア電圧値測定に用いる測定冶具の模式図である。 トナーの基本構成と鉄粉キャリアへのスペントについて説明するための模式図である。
本発明の二成分現像剤は、結着樹脂、着色剤および離型剤を少なくとも含むトナーと、キャリアとを含む二成分現像剤であり、
前記結着樹脂が、ポリエステル系樹脂であり、
前記離型剤が、エステルワックスであり、かつ前記トナー中において0.2~2.0μmの分散径を有し、
前記キャリアが、鉄粉キャリアであり、かつブリッジ抵抗測定法により該キャリアに1Vステップずつ印加し、該キャリアを流れる電流値が10-5Aであるときに5≦α≦30のキャリア電圧値α(V)を有する
ことを特徴とする。
以下に、本発明の二成分現像剤の各構成成分について説明し、その中で特徴となる結着樹脂、離型剤およびキャリアについて詳述する。
(1)トナー
トナーは、結着樹脂、着色剤および離型剤を少なくとも含む。
後述するように、トナーは、外添剤が添加されていてもよく、添加前のトナーを特に「トナー母粒子」ともいう。
(1-1)結着樹脂
トナーを構成する結着樹脂は、当該技術分野で公知の樹脂を用いることができ、ポリエステル系樹脂を好適に用いることができる。
ポリエステル系樹脂には、非晶性ポリエステル系樹脂と結晶性ポリエステル系樹脂とに区分され、一般に、結晶性ポリエステル系樹脂は、トナーの軟化温度や溶融粘度を低下させることができ、非晶性ポリエステル系樹脂との併用により、トナーの低温定着性を向上できることが知られている。
非晶性樹脂と結晶性樹脂は、結晶性指数により区別され、結晶性指数が0.6~1.5の範囲にある樹脂を結晶性樹脂とし、結晶性指数が0.6未満であるかまたは1.5を超える樹脂を非晶性樹脂とする。すなわち、結晶性指数が1.5を超える樹脂は非晶性であり、一方、結晶性指数が0.6未満である樹脂は結晶性が低く、非晶性部分が多い。
結晶性指数とは、樹脂の結晶化の度合いの指標となる物性であり、軟化温度と吸熱の最高ピーク温度の比(軟化温度/吸熱の最高ピーク温度)により定義される。ここで、吸熱の最高ピーク温度とは、観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を指す。結晶性ポリエステル樹脂においては、最高ピーク温度を融点Tmpとし、非晶性ポリエステル樹脂においては、最も高温側にあるピークをガラス転移温度Tgとする。
結晶化の度合いは、原料モノマーの種類および比率、ならびに製造条件(例えば、反応温度、反応時間、冷却速度)などを調整することで制御できる。
(1-1-1)非晶性ポリエステル系樹脂
非晶性ポリエステル系樹脂は、特に限定されないが、例えば、テレフタル酸またはイソフタル酸を主成分として含むカルボン酸モノマーと、エチレングリコールを主成分として含む多価アルコールとの重縮合反応により得られる。
その反応条件は、通常のポリエステル系樹脂の製造と同様であり、例えば、ジカルボン酸モノマーと多価アルコールとを、窒素ガス雰囲気中、必要に応じてエステル化触媒の存在下、温度190~240℃で反応させることにより、非晶性ポリエステル系樹脂が得られる。多価アルコールとカルボン酸モノマーとの反応比率は、好ましくは水酸基とカルボキシル基の当量比[OH]:[COOH]で1.3:1~1:1.2である。
ジカルボン酸モノマーに占めるテレフタル酸またはイソフタル酸のモル含有率は、好ましくは70~100%であり、より好ましくは80~100%である。
また、ジカルボン酸モノマーは、フマル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸などの脂肪族ジカルボン酸を含んでいてもよく、テレフタル酸またはイソフタル酸のエステル形成性誘導体、芳香族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体、脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体、これらのカルボン酸の酸無水物やアルキルエステルを含んでいてもよい。
さらに、ジカルボン酸モノマーは、トリメリット酸、ピロメリット酸などの3価以上のポリカルボン酸やそのエステル形成性誘導体と併用してもよい。
上記のジカルボン酸モノマーおよびポリカルボン酸モノマーは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
多価アルコールに占めるエチレングリコールのモル含有率は、好ましくは70~100%であり、より好ましくは80~100%である。
多価アルコールは、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオールなどの他の多価アルコールを含んでいてもよい。
上記の多価アルコールは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
非晶性ポリエステル系樹脂は、トナーの定着性、保存性および耐久性などの観点から、50~70℃のガラス転移温度(Tg)を有するのが好ましく、ガラス転移温度がこの範囲を外れると、トナーの定着性、保存性および耐久性のバランスが崩れることがある。
また、非晶性ポリエステル系樹脂は、トナーの低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から、100~150℃の軟化点(Tm)を有するのが好ましく、軟化点がこの範囲を外れると、トナーの低温定着性と耐ホットオフセット性のバランスが崩れることがある。
非晶性ポリエステル系樹脂は、トナーの耐熱性、熱保存性および低温定着性の両立の観点から、3,000~10,500のピークトップ分子量Mpを有するのが好ましく、ピークトップ分子量がこの範囲を外れると、トナーの耐熱性、熱保存性と低温定着性のバランスが崩れることがある。
ここで、ピークトップ分子量Mpは、移動相にテトラヒドロフラン(THF)、標準物質にポリスチレンを使用したゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)におけるテトラヒドロフラン(THF)可溶分の最大のピーク高さを示す分子量を意味する。
また、非晶性ポリエステル系樹脂は、トナーの帯電特性の観点から、0~60mgKOH/gの酸価を、トナーの耐ホットオフセット性の観点から、0~50mgKOH/gの水酸基価を有するのが好ましい。酸価が60mgKOH/gを超えると、トナーの帯電性能が低下することがあり、水酸基価が50mgKOH/gを超えると、トナーの耐ホットオフセット性が不十分になることがある。
非晶性ポリエステル系樹脂は、10.5~12.5のSP値(ソルビリティーパラメーター、溶解パラメータ)を有するのが好ましい。SP値が10.5未満では、結晶性樹脂との相溶化が進行し過ぎてしまい、トナーの耐ブロッキング特性や耐ホットオフセット性が損なわれてしまうことがある。一方、SP値が12.5を超えると、結晶性樹脂との相溶性が低下し過ぎてしまい、低温定着特性が不十分となることがある。
(1-1-2)結晶性ポリエステル系樹脂
結晶性ポリエステル系樹脂は、特に限定されないが、例えば、炭素数9~22の脂肪族ジカルボン酸を主成分として含むカルボン酸モノマーと、炭素数2~10の脂肪族ジオールを主成分として含む多価アルコールとの重縮合反応により得られる直鎖状飽和脂肪族ポリエステルユニットで構成されるのが好ましい。
その反応条件は、通常のポリエステル系樹脂の製造と同様であり、例えば、ジカルボン酸モノマーと多価アルコールとを、窒素ガス雰囲気中、必要に応じてエステル化触媒の存在下、温度190~240℃で反応させることにより、結晶性ポリエステル系樹脂が得られる。多価アルコールとカルボン酸モノマーとの反応比率は、トナーの保存性の観点などから、好ましくは水酸基とカルボキシル基の当量比[OH]:[COOH]で0.83:1~1.3:1である。
カルボン酸モノマーに占めるジカルボン酸のモル含有率は、好ましくは90~100%であり、ジカルボン酸のモル含有率が低いと、結晶化の割合や速度が低下して、耐トナー凝集性が不十分になることがある。
炭素数9~22の脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、アゼライン酸、ゼバシン酸、1,10-デカンジカルボン酸、1,18-オクタデカンジカルボン酸などが挙げられる。また、カルボン酸モノマーおよびポリカルボン酸モノマーは、これら脂肪族ジカルボン酸のエステル形成性誘導体を含んでいてもよい。
さらに、カルボン酸モノマーは、トリメリット酸、ピロメリット酸などの3価以上のポリカルボン酸やそのエステル形成性誘導体と併用してもよい。
上記のカルボン酸モノマーは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
多価アルコールに占める炭素数2~10の脂肪族ジオールのモル含有率は、好ましくは80~100%である。
炭素数2~10の脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオールなどが挙げられる。
また、上記の脂肪族ジオールと併用可能な多価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールプロパンなど3価以上のアルコールが挙げられる。
上記の多価アルコールは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
結晶性ポリエステル系樹脂は、トナーの定着性、保存性および耐久性などの観点から、40~90℃の融点(Tmp)を有するのが好ましい。融点が40℃未満では、トナーの耐久性が不十分になることがある。一方、融点が90℃を超えると、トナーの定着性が不十分になることがある。より好ましい融点は、60~90℃である。
また、結晶性ポリエステル系樹脂は、トナーの低温定着性および耐ブロッキング性の観点から、65~110℃の軟化点(Tm)を有するのが好ましく、軟化点がこの範囲を外れると、トナーの低温定着性および耐ブロッキング性が不十分になることがある。
さらに、結晶性ポリエステル系樹脂は、結晶化速度および耐ブロッキング性の観点から、軟化点(Tm)と融点(Tmp)の比(Tm/Tmp)が1.0~1.4であることが好ましい。一方、軟化点と融点の比がこの範囲を外れると、結晶化速度や耐ブロッキング性が不十分になることがある。
結晶性ポリエステル系樹脂は、トナーの保存性および低温定着性などの観点から、10,000~90,000のピークトップ分子量Mpを有するのが好ましく、ピークトップ分子量がこの範囲を外れると、トナーの保存性および低温定着性が不十分になることがある。
また、結晶性ポリエステル系樹脂は、トナーの帯電特性の観点から、0~60mgKOH/gの酸価を、トナーの耐ホットオフセット性の観点から、0~40mgKOH/gの水酸基価を有するのが好ましい。酸価が60mgKOH/gを超えると、トナーの帯電性能が低下することがあり、水酸基価が40mgKOH/gを超えると、トナーの耐ホットオフセット性が不十分になることがある。
結晶性ポリエステル系樹脂は、9.3~10.0のSP値を有するのが好ましい。SP値が9.3未満では、非晶性ポリエステル系樹脂に対する相溶性が低下し過ぎ、トナーの耐久性が不十分になることがある。一方、SP値が10.0を超えると、結着樹脂のTgが低下して、トナーの耐ブロッキング性が低下することがある。
本発明においてポリエステル系樹脂は、低温定着性と耐スペント性という、相反する特性をバランスよく二成分現像剤に付与するために、異なる物性を有する2種以上の非晶性ポリエステル系樹脂を組み合わせて用いるのが好ましい。
例えば、実施例に記載のように、90~100℃の軟化点を有する樹脂と、140~155℃の軟化点を有する樹脂との組み合わせが挙げられる。
(1-1-3)含有量
トナーにおける結着樹脂の含有量は、特に限定されないが、60~95質量%であるのが好ましく、70~90質量%であるのが特に好ましい。
上記のように2種の非晶性ポリエステル系樹脂を組み合わせて用いる場合、目的とする二成分現像剤の物性や樹脂種により異なるが、それらの割合は15:85~85:15程度である。
(1-2)着色剤
(1-2-1)着色剤
トナーを構成する着色剤としては、当該技術分野で常用される有機系および無機系の様々な種類および色の顔料および染料を用いることができ、例えば、黒色、白色、黄色、橙色、赤色、紫色、青色および緑色の着色剤が挙げられる。
黒色の着色剤としては、例えば、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、磁性フェライトおよびマグネタイトなどが挙げられる。
白色の着色剤としては、例えば、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛などが挙げられる。
黄色の着色剤としては、例えば、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138などが挙げられる。
橙色の着色剤としては、例えば、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43などが挙げられる。
赤色の着色剤としては、例えば、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222などが挙げられる。
紫色の着色剤としては、例えば、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキなどが挙げられる。
青色の着色剤としては、例えば、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60などが挙げられる。
緑色の着色剤としては、例えば、クロムグリーン、酸化クロム、ピクメントグリーンB、マイカライトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG、C.I.ピグメントグリーン7などが挙げられる。
本発明のトナーにおいては、上記の着色剤の1種を単独でまたは2種を組み合わせて用いることができ、それらの組み合わせは異色であっても同色であってもよい。
また、2種以上の着色剤を複合粒子化して用いてもよい。複合粒子は、例えば、2種以上の着色剤に適量の水、低級アルコールなどを添加し、ハイスピードミルなどの一般的な造粒機で造粒し、乾燥させることによって製造できる。さらに、結着樹脂中に着色剤を均一に分散させるために、マスターバッチ化して用いてもよい。複合粒子およびマスターバッチは、乾式混合の際にトナー組成物に混入される。
(1-2-2)含有量
トナーにおける着色剤の含有量は、特に限定されないが、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1~20質量部であり、より好ましくは0.2~10質量部である。
着色剤の含有量が上記の範囲内であれば、トナーの各種物性を損なうことなしに、高い画像濃度を有し、画質品位の非常に良好な画像を形成することができる。
換算すれば、トナー中の着色剤の含有量は、好ましくは0.1~15質量%であり、より好ましくは0.2~8.0質量%である。
(1-3)離型剤
(1-3-1)エステルワックス
トナーを構成する離型剤は、トナーを記録媒体に定着させるときに、トナーに離型性を付与する機能を有する。
本発明のトナーを構成する離型剤は、エステルワックス(「エステル系ワックス」ともいう)である。
エステルワックスは、極性が高く、上記の結着樹脂、特に非晶性ポリエステル樹脂となじみ易く、構造的に安定であり、トナーに好ましい熱特性を与え得る。
エステルワックスとしては、例えば、実施例で用いているようなニッサンエレクトールワックス(日油株式会社製、製品名:WEP-5、WEP-14、WEP-15)などが挙げられ、これらの1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(1-3-2)融点
離型剤は、60~90℃の融点を有するエステルワックスであるのが好ましい。
離型剤の融点が60℃未満では、トナー耐熱性の確保が困難になることがある。一方、離型剤の融点が90℃を超えると、低温定着性が損なわれることがある。より好ましい離型剤の融点は、70~80℃である。
市販の離型剤の融点は、カタログや分析表などのデータを目安としてもよいが、実施例に記載のような公知の方法により測定することもできる。
(1-3-3)分散径
離型剤は、トナー中において0.2~2.0μmの分散径を有する。
一般に、ワックス分散径が大きくなれば、定着の際に離型剤(ワックス)の浸み出しが起こり易くなり、定着ローラとの剥離性が向上して、定着非オフセット領域が高温側に拡大するが、トナー表面のワックス露出面積が大きくなり、耐熱性を悪化させてしまう。そのため、通常、ワックス分散径は1.0μm以下であることが好ましいとされているが、本発明のトナーの構成とすることで、ワックス分散径が1.0μm以上であっても、耐熱保存性に優れたトナーを提供できる。
ワックス分散径が0.2μm未満では、定着非オフセット領域の高温側を十分に確保することができず、また樹脂との相溶性が高いことにより樹脂を相溶化させ、耐熱性を悪化させることがある。一方、ワックス分散径が2.0μmを超えると、スペント量が多くなり、現像メモリの悪化を招いてしまうことがある。また、遊離ワックスの発生が多くなり、耐熱性の確保が困難になることがある。好ましいワックス分散径は、0.4~1.0μmである。
ワックス分散径の測定方法については、実施例において詳述する。
(1-3-4)含有量
トナーにおける離型剤の含有量は、特に限定されないが、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.2~20質量部であり、より好ましくは0.5~10質ある量部であり、特に好ましくは1.0~8.0質量部である。
離型剤の含有量が上記の範囲内であれば、トナーの各種物性を損なうことなしに、高い画像濃度を有し、画質品位の非常に良好な画像を形成することができる。
換算すれば、トナー中の離型剤の含有量は、好ましくは0.2~15質量%であり、より好ましくは0.4~8.0質量%である。
(1-4)他の添加剤
トナーは、上記の成分以外に、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、離型剤分散剤、帯電制御剤などの公知の添加剤を含んでいてもよい。
(1-4-1)離型剤分散剤
トナーは、離型剤分散剤としてスチレンアクリル共重合体樹脂をさらに含むのが好ましい。
スチレンアクリル共重合体樹脂を含むことにより、離型剤のエステルワックスが、上記の分散径で結着樹脂中に分散し易くなり、スペントの発生を抑制することができる。
トナーにおける離型剤分散剤の含有量は特に限定されないが、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.2~20質量部であり、より好ましくは0.5~10質量部であり、特に好ましくは1.0~5.0重量部である。
換算すれば、トナー中の離型剤分散剤の含有量は、好ましくは0.2~15質量%であり、より好ましくは0.4~8.0質量%である。
(1-4-2)帯電制御剤
帯電制御剤としては、当該技術分野で常用される正電荷制御用および負電荷制御用の電荷制御剤を用いることができる。
正電荷制御用の電荷制御剤としては、例えば、ニグロシン染料、塩基性染料、四級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン、ニグロシン染料およびその誘導体、トリフェニルメタン誘導体、グアニジン塩、アミジン塩などが挙げられる。
負電荷制御用の電荷制御剤としては、例えば、オイルブラック、スピロンブラックなどの油溶性染料、含金属アゾ化合物、アゾ錯体染料、ナフテン酸金属塩、サリチル酸およびその誘導体の金属錯体および金属塩(金属はクロム、亜鉛、ジルコニウムなど)、ホウ素化合物、脂肪酸石鹸、長鎖アルキルカルボン酸塩、樹脂酸石鹸などが挙げられる。
本発明のトナーにおいては、上記の電荷制御剤の1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
トナーにおける帯電制御剤の含有量は、特に限定されないが、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.5~3質量部であり、より好ましくは1~2質量部である。
帯電制御剤の含有量が、上記の範囲内であれば、トナーの各種物性を損なうことなしに、高い画像濃度を有し、画質品位の非常に良好な画像を形成することができる。
換算すれば、トナー中の帯電制御剤の含有量は、好ましくは0.4~2.5質量%であり、より好ましくは0.8~1.5質量%である。
(1-5)外添剤
トナーは、その搬送性および帯電性ならびに二成分現像剤におけるキャリアとの撹拌性などを向上させるために外添剤を含んでいてもよい。
外添剤としては、当該技術分野で常用される外添剤を用いることができ、例えば、シリカ、酸化チタンなどの無機微粒子が挙げられ、シリコーン樹脂、シランカップリング剤などにより表面処理(疎水化処理)されているものが好ましく、トナーに帯電性を付与するという点で、シリカ粒子が特に好ましい。
また、外添剤は、6~200nmの平均一次粒子径を有する無機微粒子が好ましい。
外添剤の添加量は特に限定されないが、トナー100質量部に対して、好ましくは0.2~5.0質量部であり、より好ましくは0.5~2.5質量部である。
本発明においてトナーは、上記の無機微粒子(区別するために「第1無機微粒子」ともいう)の代わりに、または第1無機微粒子と共に、20~50nmの平均一次粒子径を有する大粒径の無機微粒子(「第2無機微粒子」ともいう)で外添されてなるのが好ましい。
大粒径の無機微粒子で外添されていることにより、トナーとキャリアの付着力を低減し、スペントの発生を抑制することができる。
第2無機微粒子は、トナー100質量部に対して、0.3~1.0質量部で添加がされているのが好ましい。
第2無機微粒子の添加量が0.3質量部未満では、付着力低減が不十分であり現像メモリに対して大きな効果が得られないことがある。一方、第2無機微粒子の添加量が1.0質量部を超えると、トナーの流動性が低下し、トナーカートリッジからトナーが落下しないことがある。より好ましい第2無機微粒子の添加量は、0.5~1.0質量部である。
第1無機微粒子と第2無機微粒子とを併用する場合、それらの合計添加量は、トナー100質量部に対して、0.5~2.5質量部であるのが好ましい。
(1-6)トナーの物性
本発明においてトナーは、10~30質量%のテトラヒドロフラン(THF)不溶分を含むのが好ましい。
トナー中のTHF不溶分の含有量を上記の範囲に設定することにより、スペントの発生を抑制することができる。
THF不溶分の含有量が10質量%未満では、トナーのキャリアに対する付着力低減が不十分であり現像メモリに対して大きな効果が得られないことがある。一方、THF不溶分の含有量が30質量%を超えると、低温定着性を阻害してしまうことがある。
より好ましいTHF不溶分の含有量は、15~20質量%である。
THF不溶分の測定方法については、実施例において詳述する。
(2)キャリア
(2-1)キャリア電圧値
上記のトナーと共に二成分現像剤を構成するキャリアは、鉄粉キャリアであり、かつブリッジ抵抗測定法により該キャリアに1Vステップずつ印加し、該キャリアを流れる電流値が10-5Aであるときに5≦α≦30のキャリア電圧値α(V)を有する。
キャリア電圧値を上記の範囲に設定することにより、スペントの発生を抑制することができる。
キャリア電圧値が5V未満では、キャリア抵抗が低すぎるためカブリの悪化を引き起こすことがある。一方、キャリア電圧値が30Vを超えると、キャリア抵抗が高すぎるため現像メモリを引き起こすことがある。
より好ましいキャリア電圧値は、8~20Vである。
キャリア電圧値の測定方法については、実施例において詳述する。
(2-2)キャリアの流動度
キャリアは、9.0~20.0秒/50gの流動度を有するのが好ましい。
鉄粉キャリアは、本来、表面に凹凸があり、その凹部にトナーから脱離した離型剤が付着し易く、凹凸量の指標となる流動度を上記の範囲に設定することにより、離型剤の付着を抑制し、スペントの発生を抑制することができる。
キャリアの流動度が9.0秒/50g未満では、凹凸が少ないため想定より少ないスペント量となりコート剥がれによる抵抗低下の影響が大きくなりカブリの悪化を招くことがある。一方、キャリアの流動度が20.0秒/50gを超えると、凹凸量が多いためスペント量の発生を十分に抑制できず現像メモリに対する改善効果が見られないことがある。
より好ましいキャリアの流動度は、10.0~15.0秒/50gである。
キャリアの流動度は、JIS Z2502:2012「金属粉-流動度測定方法」に準じて測定することができ、その測定方法については、実施例において詳述する。
(2-3)キャリアの表面コート
キャリアは、当該技術分野で常用されるコート剤で被覆(表面処理)された鉄粉キャリアであるのが好ましい。
キャリアがコート剤で被覆されていることにより、スペントの発生を抑制することができる。
コート剤としては、シリコーン樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂などが挙げられるが、本発明においては、耐スペント性と帯電性の点で、コート剤としてのシリコーン樹脂で被覆された鉄粉であるのが好ましい。
被覆方法としては、当該技術分野で公知の方法が挙げられるが、本発明においては、キャリアが、浸漬法により前記コート剤で被覆された鉄粉キャリアであるのが好ましい。
スプレードライ法では、キャリア表面がコート剤で均一に被覆されて、キャリア抵抗値が高くなり、現像メモリが発生し易くなることがある。
(2-4)キャリアの平均一次粒子径
キャリアの平均一次粒子径は、60~100μmが好ましく、60~80μmがより好ましい。
キャリアの平均一次粒子径が60μm未満では、消防法による規制対象となり、取り扱いが困難になる。一方、キャリアの平均一次粒子が100μmを超えると、スペントが発生した際に帯電量付与能力が著しく損なわれることがある。
(2-5)キャリアとトナーの配合割合
キャリアとトナーの配合割合は、特に限定されないが、キャリアとトナーの総質量に対してトナーの濃度が3.0~10.0質量%、より好ましくは4.0~7.5質量%である。
トナーの濃度が3.0質量%未満では、現像可能なトナー量が足りずに十分な画像濃度が確保できないことがある。一方、トナーの濃度が10.0質量%を超えると、トナーを十分に帯電できずにカブリの悪化を招くことがある。
(3)二成分現像剤の製造方法
本発明の二成分現像剤は、当該技術分野で公知の方法により製造することができる。
例えば、少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤を混合、溶融混練し、得られた溶融混錬物を冷却固化、粉砕および微粉砕し、得られた微粉砕物を分級する分級し、任意に得られたトナーに外添剤を添加し、さらにキャリアと混合することにより、二成分現像剤を得る。
本発明のトナーの製造方法には、湿式法と乾式法があるが、工程数が少なく、設備コストが掛からないなどの点で乾式法が好ましく、中でも粉砕法が特に好ましい。
下記の各工程における条件は、対象とする材料および所望の物性により適宜設定すればよい。
混合には、当該技術分野で常用される公知の装置、例えば、ヘンシェルミキサ(商品名、三井鉱山株式会社(現 日本コークス工業株式会社)製)、スーパーミキサ(商品名、株式会社カワタ製)、メカノミル(商品名、岡田精工株式会社製)などのヘンシェルタイプの混合装置、オングミル(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(商品名、株式会社奈良機械製作所製)、コスモシステム(商品名、川崎重工業株式会社製)などの混合装置を使用できる。
溶融混練機には、当該技術分野で常用される公知の装置、例えば、二軸押出機、三本ロール、ラボブラストミルなどの一般的な混練機が挙げられる。具体的には、例えば、TEM-100B(商品名、東芝機械株式会社製)、PCM-65/87、PCM-30(以上いずれも商品名、株式会社池貝製)などの1軸または2軸のエクストルーダ、ニーデックス(商品名、三井鉱山株式会社製)などのオープンロール方式の混練機を使用できる。
微粉砕には、当該技術分野で常用される公知の装置、例えば、超音速ジェット気流を利用して粉砕するジェット式粉砕機、高速で回転する回転子(ロータ)と固定子(ライナ)との間に形成される空間に固化物を導入して粉砕する衝撃式粉砕機を使用できる。
分級には、当該技術分野で常用される公知の装置、例えば、旋回式風力分級機(ロータリー式風力分級機)のような遠心力および風力により過粉砕トナー粒子を除去できる分級機を使用できる。
以下に、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例において、各物性値を以下に示す方法により測定した。
[キャリア電圧値(V)]
図1に示すような測定冶具1を用いてキャリア電圧値を測定する。
測定冶具1は、磁石2、アルミニウム製の電極3、基板(アクリル樹脂板)4から構成される。電極3の間隔は1mmであり、大きさ10mm×40mmの平行平板電極を形成する。この電極間にキャリア(キャリア芯材)を200mg挿入し、次いで磁石2(表面磁束密度1500ガウス、対向する部分の磁石面積10mm×30mm)をN極とS極とが対向するように配置してキャリアを電極間に保持する。この電極3に直流電圧1Vステップで印加したときの電流値を計測し、電流値1.0×10-5A時の電圧を測定してキャリア電圧値(V)とする。
[キャリア流動度(秒/50g)]
JIS Z2502:2012「金属粉-流動度測定方法」に準じて、キャリアの流動度を測定する。
[テトラヒドロフラン(THF)不溶分(%)]
予め秤量しておいた約3.0gのトナーを1000mLのTHFに、45℃15分間の条件で溶解させ、不溶解分をオムニポアメンブレンフィルター(メルク社製、製品名:JAWP04700)で濾別し、メンブレンフィルター上に残った不溶解分を85℃10時間の条件で乾燥し、得られた乾燥物の質量を測定し、THF不溶分(%)を算出する。
[離型剤(ワックス)の融点Tm(℃)]
示差走査熱量計(セイコー電子工業株式会社(現 株式会社日立ハイテクサイエンス)製、型式:DSC220)を用いて、離型剤の試料1gを温度20℃から昇温速度10℃/分で200℃まで加熱し、次いで200℃から20℃に急冷させる操作を2回繰返し、DSC曲線を測定する。2回目の操作で測定したDSC曲線の融解に相当する吸熱ピークの温度を離型剤の融点Tm(℃)とする。
[離型剤(ワックス)の分散径(μm)]
トナーをエポキシ樹脂に包埋し、ウルトラミクロトーム(Reichert社製、商品名:ウルトラカットN)で面出しを行い、試料を得る。得られた試料を、走査透過電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、型式:S-4800)でワックスの分散状態を観察する。得られた電子顕微鏡写真データから無作為に200~300個のワックス部を抽出し、画像解析ソフト(商品名:A像くん、旭化成エンジニアリング株式会社製)で画像解析することにより、ワックスの円相当径(μm)を求め、これをワックス分散径(μm)とする。
[無機微粒子の平均一次粒子径(nm)]
走査型電子顕微鏡(SEM)(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、型式:S-4800)を用いて、無機微粒子を撮影し、得られた画像から任意に無機微粒子100個の粒径(長径)を測定し、100個の粒径の平均値を算出し、これを無機微粒子の平均一次粒子径(nm)とする。
[離型剤(ワックス)の融点:℃]
示差走査熱量計(株式会社パーキンエルマージャパン製、型式:Diamond DSC)を用いて、ワックス0.01gを温度20℃から昇温速度10℃/分で200℃まで加熱し、次いで200℃から20℃に急冷する操作を2回繰返し、DSC曲線を測定し、2回目の操作で測定したDSC曲線の融解に相当する吸熱ピークの温度をワックスの融点(℃)とする。
[実施例1]
(トナーの調製工程:混合、混錬、粉砕/分級)
結着樹脂:非晶性ポリエステル樹脂A(軟化点:152.0℃) 42質量%
:非晶性ポリエステル樹脂B(軟化点:99.0℃) 42質量%
着色剤:カーボンブラック(キャボット社製、製品名:Regal330)
6質量%
離型剤:エステル系ワックスA(融点:76℃、日油株式会社製、製品名:WE-15) 3質量%
離型剤分散剤:スチレンアクリル共重合体樹脂(三井化学株式会社製、製品名:SA800) 5質量%
帯電制御剤:サリチル酸系化合物(オリエント化学工業株式会社、製品名:BONTRON E-84) 2質量%
ヘンシェルミキサ(三井鉱山株式会社(現 日本コークス工業株式会社)社製、型式:FM20C)を用いて、上記の材料を5分間、前混合した後、二軸押出機(株式会社池貝製、型式:PCM-65)を用いて、シリンダ設定温度110℃、バレル回転数300rpm、原料供給速度80kg/時間の条件で溶融混練して溶融混錬物を得た。
得られた溶融混練物を、ベルトドラムフレーカ(日本コークス工業株式会社製、型式:MBD55-70)を用いて冷却させた後粗粉砕し、次いでジェット式粉砕機(日本ニューマチック工業株式会社製、型式:IDS-2)を用いて微粉砕し、さらに風力分級器(日本ニューマチック工業株式会社製、型式:DXF-20)を用いて分級して、平均粒子径6.5μmのトナーを得た。
(外添工程)
得られたトナー母体粒子100質量部に、市販の無機微粒子A(シリカ微粒子、平均一次粒子径7nm、アエロジル社製、製品名:R976)1.2質量部を加えて、撹拌羽根の先端速度を40m/秒に設定した気流混合機(ヘンシェルミキサ、三井鉱山株式会社(現 日本コークス工業株式会社)製、型式:FM20C)で2分間撹拌することにより外添トナーを得た。
(鉄粉キャリアの調製工程)
(コート樹脂液の調製)
コート樹脂A(シリコーン系、信越化学工業株式会社製、製品名:KR240)
0.470質量部
コート樹脂B(シリコーン系、信越化学工業株式会社製、製品名:KR251)
0.470質量部
導電性粒子(キャボット社製、製品名:VULCAN XC-72)
0.0375質量部
カップリング剤(東レ・ダウコーニング株式会社製、製品名:AY43-059)
0.0225質量部
溶剤(トルエン) 12質量部
上記の材料を混合してコート樹脂液13.0質量部を調製し、浸漬法により得られたコート樹脂液を、鉄粉キャリア芯材(体積平均粒子径:60μm、関東電化工業株式会社製)100質量部の表面を被覆した。
その後、キュア温度200℃、キュア時間1時間の硬化過程を経て、目開き150μmのふるいにかけることで樹脂被覆キャリアを得た。
(二成分現像剤の調製工程)
次いで、得られた外添トナーと樹脂被覆キャリアとを、二成分現像剤全量に対する外添トナーの濃度が5%になるように調整して混合し、トナー濃度5%の二成分現像剤を得た。
(実施例2~24および比較例1~4)
表1および2に示される、トナーの調製工程における非晶性ポリエステル樹脂AおよびBの樹脂比率(%)、離型剤の種類および配合割合(%)、離型剤分散剤の有無;外添工程における第2無機微粒子(大粒径)の併用、その種類と併用割合;鉄粉キャリアの調製工程におけるコート樹脂液の使用量(部)とすること以外は、実施例1と同様にして、二成分現像剤を得た。
表1および2中の離型剤および外添剤の英記号は、下記を意味する。
エステル系ワックスB(融点:79℃、日油株式会社製、製品名:WE-14)
無機微粒子B(シリカ微粒子、平均一次粒子径16nm、アエロジル社製、製品名:R972)
無機微粒子C(シリカ微粒子、平均一次粒子径20nm、アエロジル社製、製品名:NX90S)
無機微粒子D(シリカ微粒子、平均一次粒子径30nm、信越化学工業株式会社製、製品名:ゾルゲルシリカ球状微粒子 X-24-9404-30)
無機微粒子E(シリカ微粒子、平均一次粒子径50nm、チタン工業株式会社製、製品名:ES-650E)
無機微粒子F(シリカ微粒子、平均一次粒子径115nm、キャボット社製、製品名:TG-C191)
[評価]
下記の項目について、実施例1~24および比較例1~4で調製した二成分現像剤を評価し、それらの結果に基づいて総合評価した。得られた結果を表3および4に示す。
[評価1:現像メモリ]
評価用に改造した市販複写機(シャープ株式会社製、型式: MX-M316FV)に二成分現像剤を充填し、印字率1%の原稿を10000枚印字した。
次いで、現像メモリ確認用チャート(通紙方向の先端に、通紙方向の垂直方向に8個配置されたベタの円形画像を有し、その後ろにハーフトーン画像を有す)を印字し、その印字により、円形画像が、通紙方向に沿ってハーフトーン画像上にゴースト画像として何個繰り返されるかを確認し、その個数から「現像メモリ」を次の基準により判定した。
◎:優秀(ゴースト画像が繰り返しなし)
〇:良好(ゴースト画像が1回)
△:可 (ゴースト画像が2回)
×:不可(ゴースト画像が3回以上)
[評価2:カブリ]
現像メモリの評価後、ドラムの表面電位を600Vに規定し、現像バイアスを調整することで現像バイアスとドラム表面電位の電位差を200~350まで振った。各電位差で得られた画像における非画像部の白色度を、分光式色差計(日本電色工業株式会社製、型式:ZE6000)を用い測定し、平均化した数値から「カブリ」を次の基準により判定した。
◎:優秀(白色度が0.5未満)
○:良好(白色度が0.5以上1.0未満)
△:可 (白色度が1.0以上2.0未満)
×:不可(白色度が2.0以上)
[評価3:低温定着性]
評価用に改造した市販複写機(シャープ株式会社製、型式:MX-5100FN)を用いて、二成分現像剤による定着画像を形成した。
まず、記録用紙(シャープ株式会社製、PPC用紙、型式:SF-4AM3)に、ベタ画像(縦20mm、横50mmの長方形)を含むサンプル画像を未定着画像として形成した。この際、ベタ画像におけるトナーの記録用紙への付着量が0.5mg/cm2になるよう調整した。
次に、ハードローラー定着装置を用いて定着画像を作製した。
定着プロセス速度を120mm/秒とし、定着ローラーの温度を110℃から5℃刻みで上げ、低温オフセットが起こらない最低温度を求めた。
「低温オフセット」とは、定着時にトナーが記録用紙に定着せずに、定着ベルトに付着したまま定着ベルトが一周した後に記録用紙に付着することと定義する。
得られた結果から「低温定着性」を次の基準により判定した。
◎:優秀(最低温度が105℃以下)
○:良好(最低温度が110℃以上120℃未満)
△:可 (最低温度が120℃以上130℃未満)
×:不可(最低温度が130℃以上)
[評価4:フィルミング]
フィルミングは、20~50nmの平均一次粒子径を有する無機微粒子をトナーに外添した二成分現像剤において発生し易く、実施例1の二成分現像剤においてフィルミングが発生しないことを確認したことから、実施例12~20の二成分現像剤について評価した。
現像メモリの評価後、ドラム表面を走査透過電子顕微鏡(株式会社日立ハイテクノロジーズ製、型式:S-4800)で無機微粒子の付着有無を観察する。
得られた結果から「フィルミング」を次の基準により判定した。
○:良好(全く付着が見られない)
△:可 (若干付着が確認されるが画像不良は発生していない)
×:不可(付着があり画質不良も発生している)
[評価5:トナー落下量]
トナー落下量の減少は、フィルミングと同様に、20~50nmの平均一次粒子径を有する無機微粒子をトナーに外添した二成分現像剤において発生し易く、実施例1の二成分現像剤においてトナー落下量の減少は見られないことを確認したことから、実施例12~20の二成分現像剤について評価した。
現像メモリの評価後、印字率25%の原稿を500枚連続印字し、画像濃度低下が発生しないか確認した(トナー落下量が少なければトナー補給が追いつかずに画像濃度低下が発生する)。画像濃度(ID)については、分光濃度計(エックスライト社製、型式:X-Rite504)を用いて測定した。
得られた結果から「トナー落下量」を次の基準により判定した。
○:良好(画像濃度低下はなく良好、ID=1.30以上)
△:可 (画像濃度は若干低下するが許容範囲内、ID=1.25以上1.30未満)
×:不可(トナー落下量が少なく画像濃度低下が発生、ID=1.25未満)
[総合評価]
上記の評価結果に基づいて、次の基準で総合評価を行った。
◎:優秀(全ての評価項目において良好であり、優秀である項目が一つ以上ある。:使用可能)
○:良好(平均して良好である。可の項目があっても、その分優秀な項目があればよい。:使用可能)
△:可 (平均して良好以下である。ただし、不可の項目は無いこと。:使用可能)
×:不可(一つでも不可の項目がある。:使用不可)
Figure 2022098078000001
Figure 2022098078000002
Figure 2022098078000003
Figure 2022098078000004
表1~4から次のことがわかる。
(1)本発明の要件を備えた二成分現像剤(実施例1~23)は、低温定着性に優れ、定着時の定着部材の汚染を抑制しつつ、トナースペント由来の現像メモリやカブリの発生がなく、ライフ性にも優れた二成分現像剤を提供できること
(2)初期的な現像メモリは起こり難い鉄粉キャリアの利点を活かし、スペント量を制御することで従来の課題であった鉄粉キャリアのライフ性を克服できること
(3)二成分現像剤およびトナーの各構成について効果を考察すると次のことがわかる。
(a)WAX分散径
0.2μm未満ではWAXの効果が発揮できずに定着性が悪化し、2.0μmを超えるとではスペント量が多くなり、現像メモリ悪化すること
(b)キャリア電圧
5V未満ではキャリア抵抗が低過ぎて、カブリの悪化を引き起こし、30Vを超えるとキャリア抵抗が高過ぎて、現像メモリを引き起こしてしまうこと
(c)キャリア流動度
9.0秒/50g未満では、凹凸が少ないため想定より少ないスペント量となりコート剥がれによる抵抗低下の影響が大きくなりカブリの悪化を招くことがあり、20.0秒/50gを超えると、凹凸量が多いためスペント量の発生を十分に抑制できず現像メモリに対する改善効果が見られないことがあること
(d)シリコーン樹脂コート
耐スペント性と帯電性の点で、コート剤としてはシリコーン系樹脂が好ましく、アクリル系樹脂は表面エネルギーが高く、スペントを引き起こし易く、フッ素系樹脂は表面エネルギーが低く、スペントに対しては有利であるが、負帯電性を有しているため、帯電性の観点から使用し難いこと
(e)浸漬法
コート方法としては浸漬法が好ましく、スプレードライ法では、キャリア表面がコート剤で均一に被覆されて、キャリア抵抗値が高くなり、現像メモリが発生し易くなることがあること
(f)テトラヒドロフラン(THF)不溶分
THF不溶分の含有量が10質量%未満では、トナーの弾性が低く、キャリアに対する付着力低減が不十分であり現像メモリに対して大きな効果が得られないことがあり、THF不溶分の含有量が30質量%を超えると、低温定着性を阻害してしまうことがあること
(g)第2無機微粒子
粒径としては、20nm未満であれば、トナーとキャリアの付着力を低減させるスペーサー効果が小さく、スペントの抑制に対して十分な能力が期待できないことがあり、50nmを超える場合はフィルミングという別の課題が発生するため好ましくなく、また添加量としては、0.3質量部未満では、付着力低減が不十分でありスペントの抑制に対して大きな効果が得られないことがあり、第2無機微粒子の添加量が1.0質量部を超えると、トナーの流動性が低下し、トナーカートリッジからトナーが落下しないことがあること
(h)スチレンアクリル共重合体樹脂
スチレンアクリル共重合体樹脂を含むことにより、離型剤のエステルワックスが、上記の分散径で結着樹脂中に分散し易くなり、スペントの発生を抑制することができること
(i) トナーにおける離型剤分散剤
含有量は特に限定されないが、結着樹脂100質量部に特に好ましくは1.0~5.0重量部であり、1.0重量部未満であれば、分散剤としての効果を十分に発揮できないことがあり、5.0重量部を超えると、低温定着性を阻害する場合があること
1 測定冶具
2 磁石
3 電極
4 基板
5 結着樹脂(ポリエステル系樹脂)
6 離型剤(エステルワックス)
7 着色剤
8 キャリア
9 トナースペント
10 トナー

Claims (8)

  1. 結着樹脂、着色剤および離型剤を少なくとも含むトナーと、キャリアとを含む二成分現像剤であり、
    前記結着樹脂が、ポリエステル系樹脂であり、
    前記離型剤が、エステルワックスであり、かつ前記トナー中において0.2~2.0μmの分散径を有し、
    前記キャリアが、鉄粉キャリアであり、かつブリッジ抵抗測定法により該キャリアに1Vステップずつ印加し、該キャリアを流れる電流値が10-5Aであるときに5≦α≦30のキャリア電圧値α(V)を有する
    ことを特徴とする二成分現像剤。
  2. 前記キャリアが、9.0~20.0秒/50gの流動度を有する請求項1に記載の二成分現像剤。
  3. 前記キャリアが、コート剤としてのシリコーン樹脂で被覆された鉄粉キャリアである請求項1または2に記載の二成分現像剤。
  4. 前記キャリアが、浸漬法により前記コート剤で被覆された鉄粉キャリアである請求項3に記載の二成分現像剤。
  5. 前記トナーが、10~30質量%のテトラヒドロフラン(THF)不溶分を含む請求項1~4のいずれか1つに記載の二成分現像剤。
  6. 前記トナーが、20~50nmの平均一次粒子径を有する無機微粒子で外添されてなる請求項1~5のいずれか1つに記載の二成分現像剤。
  7. 前記無機微粒子が、前記トナー100質量部に対して0.3~1.0質量部である請求項6に記載の二成分現像剤。
  8. 前記トナーが、離型剤分散剤としてスチレンアクリル共重合体樹脂をさらに含む請求項1~7のいずれか1つに記載の二成分現像剤。
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