JP2022094697A - パターン導電体、導電体付きシート、透明発熱カバー及び透明発熱カバーの製造方法 - Google Patents

パターン導電体、導電体付きシート、透明発熱カバー及び透明発熱カバーの製造方法 Download PDF

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晶子 内田
Akiko Uchida
卓也 山口
Takuya Yamaguchi
真 阿部
Makoto Abe
学 平川
Manabu Hirakawa
賢郎 平田
Kenro Hirata
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【課題】曲面形状に設けられるパターン導電体において線状導電体の断線を抑制する。【解決手段】パターン導電体30は、複数の線状導電体31を備える。線状導電体31は、第1方向d1に間隔を空けて配列され且つ第1方向d1に非平行な第2方向d2に延びる。各線状導電体31は、補強部35と、補強部35の第2方向d2における両端から第2方向d2に延びる線状部33と、を有する。補強部35は、第1方向d1に並んでいる。補強部35は、線状部33より第2方向d2における曲げ剛性が高くなっている。【選択図】図5

Description

本発明は、パターン導電体、パターン導電体を有する導電体付きシート及び透明発熱カバーに関する。また、本発明は、透明発熱カバーの製造方法に関する。
例えば自動車等の移動体には、ヘッドライトやテールランプといった外部に光をもたらす灯具が設けられている。このような灯具により、移動体の周囲を照明することや、移動体の周囲に減速や進路変更の方向等を示すことができる。このような灯具は、多くの場合、光源と、光源を保護するための透明なカバーと、を有している。光源が発光した光は、透明なカバーを透過して、灯具の外部にもたらされる。
灯具のカバーに氷や水滴が付着すると、光源からの光が氷や水滴に遮られてしまい、灯具の外部に十分にもたらされなくなる。灯具のカバーに付着した氷や水滴を除去するために、例えば特許文献1に記載されているような、灯具のカバーに貼り付けられる発熱装置が提案されている。特許文献1に記載された発熱装置は、発熱のための導電体を有している。発熱のための導電体は、通電されることで、抵抗加熱により発熱する。発熱のための導電体が発熱して熱がカバーの表面に伝わることで、カバーの表面に付着した氷や水滴を除去することができる。
特開2020-107429号公報
灯具のカバーの表面は、多くの場合、曲面形状となっている。発熱のための導電体は平面状に作製されるため、曲面形状に沿って発熱のための導電体を設けようとすると、導電体に曲げ応力がかかる。この結果、特に曲率の大きな曲面形状のカバーに導電体を設けようとすると、導電体が断線してしまうことがある。本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、曲面形状に設けられる導電体の断線を抑制することを目的とする。
本発明の第1のパターン導電体は、
第1方向に間隔を空けて配列され且つ前記第1方向に非平行な第2方向に延びる複数の線状導電体を備え、
各線状導電体は、補強部と、前記補強部の前記第2方向における両端から前記第2方向に延びる線状部と、を有し、
前記補強部は、前記第1方向に並んでおり、
前記補強部は、前記線状部より前記第2方向における曲げ剛性が高くなっている。
本発明の第2のパターン導電体は、
第1方向に間隔を空けて配列され且つ前記第1方向に非平行な第2方向に延びる複数の線状導電体を備え、
各線状導電体は、補強部と、前記補強部の前記第2方向における両端から前記第2方向に延びる線状部と、を有し、
前記補強部は、前記第1方向に並んでおり、
前記補強部の幅は、前記線状部の幅より大きくなっている。
本発明の第2のパターン導電体において、前記補強部は、第1部分と、前記第1部分と前記線状部との間に配置された第2部分と、を含み、
前記第2部分の幅は、前記第1部分の幅と前記線状部の幅の間であってもよい。
本発明の第2のパターン導電体において、前記第1部分の幅は、前記線状部の幅の1.5倍以上2.0倍以下であってもよい。
本発明の第2のパターン導電体において、前記補強部は、開口部を形成するように配置された複数の導電性細線を含んでもよい。
本発明の第3のパターン導電体は、
第1方向に間隔を空けて配列され且つ前記第1方向に非平行な第2方向に延びる複数の線状導電体を備え、
各線状導電体は、補強部と、前記補強部の前記第2方向における両端から前記第2方向に延びる線状部と、を有し、
前記補強部は、前記第1方向に並んでおり、
前記補強部は、開口部を形成するように配置された複数の導電性細線を含む。
本発明の第2または第3のパターン導電体において、前記開口部は、前記第1方向に配列され且つ前記補強部が延びる方向に延びてもよい。
本発明の第2または第3のパターン導電体において、前記開口部は、前記第1方向及び前記第2方向に配列されてもよい。
本発明の第2または第3のパターン導電体において、前記補強部は、前記第2方向に対して90°未満の角度となる方向に傾斜して延びていてもよい。
本発明の第4のパターン導電体は、
第1方向に間隔を空けて配列され且つ前記第1方向に非平行な第2方向に延びる複数の線状導電体を備え、
各線状導電体は、補強部と、前記補強部の前記第2方向における両端から前記第2方向に延びる線状部と、を有し、
前記補強部は、前記第1方向に並んでおり、
前記補強部は、前記第2方向に対して90°未満の角度となる方向に傾斜して延びている。
本発明の第2乃至第4のパターン導電体において、前記補強部は、波線となっていてもよい。
本発明の第5のパターン導電体は、
第1方向に間隔を空けて配列され且つ前記第1方向に非平行な第2方向に延びる複数の線状導電体を備え、
各線状導電体は、補強部と、前記補強部の前記第2方向における両端から前記第2方向に延びる線状部と、を有し、
前記補強部は、前記第1方向に並んでおり、
前記補強部は、波線となっている。
本発明の第2乃至第5のパターン導電体において、前記線状部は、波線となっていてもよい。
本発明の導電体付きシートは、
基材と、
前記基材上に設けられた上述したいずれかのパターン導電体と、を備える。
本発明の透明発熱カバーは、
透明本体部と、
前記透明本体部に設けられた上述したいずれかのパターン導電体または上述した導電体付きシートと、を備える。
本発明の透明発熱カバーにおいて、
前記透明本体部は、前記第2方向に湾曲した曲部を含み、
前記曲部は、前記パターン導電体の前記補強部に重なっていてもよい。
本発明の透明発熱カバーにおいて、前記透明本体部の前記曲部の前記第2方向に沿った曲率は、前記透明本体部の他の位置での前記第2方向に沿った曲率より大きくなっていてもよい。
本発明の第1の透明発熱カバーの製造方法は、
第1方向に間隔を空けて配列され且つ前記第1方向に非平行な第2方向に延びる複数の線状導電体を有するパターン導電体であって、各線状導電体が補強部と前記補強部の前記第2方向における両端から前記第2方向に延びる線状部とを有し、前記補強部が前記第1方向に並んでおり、前記補強部は前記線状部より前記第2方向における曲げ剛性が高くなっているパターン導電体を、基材上に形成して導電体付きシートを作製する工程と、
前記補強部が設けられた位置において前記線状部が設けられた位置より前記第2方向における曲率が大きくなるよう前記導電体付きシートを湾曲させて賦形する工程と、
前記導電体付きシートの前記パターン導電体が設けられた側に樹脂を射出成型して透明本体部を設ける工程と、を備える。
本発明の第2の透明発熱カバーの製造方法は、
第1方向に間隔を空けて配列され且つ前記第1方向に非平行な第2方向に延びる複数の線状導電体を有するパターン導電体であって、各線状導電体が補強部と前記補強部の前記第2方向における両端から前記第2方向に延びる線状部とを有し、前記補強部が前記第1方向に並んでおり、前記補強部は前記線状部より前記第2方向における曲げ剛性が高くなっているパターン導電体を、基材上に形成して導電体付きシートを作製する工程と、
前記補強部が設けられた位置において前記線状部が設けられた位置より前記第2方向における曲率が大きくなるよう前記導電体付きシートを湾曲させて賦形する工程と、
前記導電体付きシートを透明本体部に接合する工程と、を備える。
本発明の第1または第2の透明発熱カバーの製造方法において、前記導電体付きシートは、前記基材に対して前記パターン導電体が設けられた側が内側となるように湾曲されてもよい。
本発明によれば、曲面形状に設けられるパターン導電体において線状導電体の断線を抑制することができる。
図1は、本発明による一実施の形態を説明するための図であって、透明発熱カバーを備えた移動体を概略的に示す斜視図である。特に図1では、移動体の例として、透明発熱カバーを備える自動車を概略的に示している。 図2は、透明発熱カバー及び透明発熱カバーが対面して配置された光源を示す断面図である。 図3は、透明発熱カバーを概略的に示す斜視図である。 図4は、図3のIV-IV線における透明発熱カバーの断面図である。 図5は、導電体付きシートをそのシート面の法線方向から示す平面図であって、パターン導電体の第1の例を示す平面図である。 図6は、パターン導電体の第1の例における線状導電体の一部を拡大して示す図である。 図7は、導電体付きシートをそのシート面の法線方向から示す平面図であって、パターン導電体の第2の例を示す平面図である。 図8は、パターン導電体の第2の例における線状導電体の一例の一部を拡大して示す図である。 図9は、パターン導電体の第2の例における線状導電体の他の例一部を拡大して示す図である。 図10は、導電体付きシートをそのシート面の法線方向から示す平面図であって、パターン導電体の第3の例を示す平面図である。 図11は、導電体付きシートをそのシート面の法線方向から示す平面図であって、パターン導電体の第4の例の一例を示す平面図である。 図12は、導電体付きシートをそのシート面の法線方向から示す平面図であって、パターン導電体の第4の例の他の例を示す平面図である。 図13は、線状導電体の一例の一部を拡大して示す図である。 図14は、線状導電体の他の例の一部を拡大して示す図である。 図15は、線状導電体のさらに他の例の一部を拡大して示す図である。 図16は、導電体付きシートの製造方法を説明するための図である。 図17は、導電体付きシートの製造方法を説明するための図である。 図18は、導電体付きシートの製造方法を説明するための図である。 図19は、導電体付きシートの製造方法を説明するための図である。 図20は、透明発熱カバーの製造方法を説明するための図である。 図21は、透明発熱カバーの製造方法の一例を説明するための図である。 図22は、透明発熱カバーの製造方法の他の例を説明するための図である。 図23は、透明発熱カバーが対面して配置される部分の一変形例を示す断面図である。 図24は、透明発熱カバーの一変形例を示す断面図である。 図25は、導電体付きシートの一変形例を示す平面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張している。
なお、本明細書において、「板」、「シート」、「フィルム」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「導電体付きシート」は板やフィルムと呼ばれ得るような部材をも含む概念であり、したがって、「導電体付きシート」は、「導電体付板」や「導電体付きフィルム」と呼ばれる部材と、呼称の違いのみにおいて区別され得ない。
また、「シート面(板面、フィルム面)」とは、対象となるシート状(板状、フィルム状)の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材(板状部材、フィルム状部材)の平面方向と一致する面のことを指す。
さらに、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件ならびにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
図1乃至図22は、本発明による一実施の形態を説明するための図である。このうち、図1は、透明発熱カバーを備えた自動車を概略的に示す斜視図である。図2は、透明発熱カバー及び透明発熱カバーが対面して配置されている光源を示す断面図である。
図1に示されているように、移動体の一例としての自動車1は、灯具2を備えている。図1に示されている例では、灯具2は、自動車1のヘッドライトである。灯具2は、図2に示されているように、光源3と、透明発熱カバー10と、を有している。透明発熱カバー10は、灯具2の表面を形成する。透明発熱カバー10によって区画された空間に、光源3が配置されている。透明発熱カバー10は、光源3に対面して配置されており、光源3を外部から保護する。光源3は、白色等の所定の色を発光することができる。光源3からの光が透明発熱カバー10を透過することで、灯具2の外部に光をもたらすことができる。光源3は、例えば発光効率が高く長寿命なLED光源であることが好ましい。また、図1に示すように、自動車はバッテリー等の電源7を有している。
図3は、透明発熱カバー10を概略的に示す斜視図である。図3に示すように、透明発熱カバー10は、湾曲した板状の部材である。図4は、図3のIV-IV線に沿った透明発熱カバーの断面図である。図4に示されているように、透明発熱カバー10は、導電体付きシート20の後述する基材21の側が外側となるように湾曲している。また、図3及び図4に示されているように、透明発熱カバー10は、透明本体部11と、透明本体部11に設けられた導電体付きシート20と、を有している。図2に示された例では、導電体付きシート20は、透明発熱カバー10の外側表面をなすように設けられている。
透明本体部11は、導電体付きシート20を支持する。透明本体部11は、透明発熱カバー10の形状に合わせた形状に湾曲している。透明本体部11は、第2方向d2に湾曲した曲部11aを含んでいる。とりわけ、曲部11aの第2方向d2に沿った曲率は、透明本体部11の他の位置での第2方向d2に沿った曲率より大きくなっている。透明本体部11は、光源3からの光を透過できるよう、透明となっている。透明本体部11は、光源3からの光を適切に透過可能であれば、無色透明に限らず、顔料等の着色材を含むことで着色透明となっていてもよい。透明本体部11は、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、環状ポリオレフィン等の樹脂や、薄膜状のガラスからなる。透明本体部11は、1mm以上5mm以下の厚みを有していることが好ましい。このような厚みであると、透明本体部11に優れた強度及び光学特性を付与することができる。
なお、本明細書において、「透明」とは、当該部材を介して当該部材の一方の側から他方の側を透視し得る程度の透明性を有していることを意味しており、例えば、30%以上、より好ましくは70%以上の可視光透過率を有していることを意味する。また、「着色透明」とは、特定の波長域の光の透過率が意図的に低くなっているが、可視光全体としての透過率は高くなっており透明になっていることをいう。ここで、可視光透過率は、分光光度計((株)島津製作所製「UV-3100PC」、JIS K 0115準拠品)を用いて測定波長380nm~780nmの範囲内で測定したときの、各波長における透過率の平均値として特定される。
導電体付きシート20は、透明発熱カバー10のシート面に沿って透明発熱カバー10と略同一の平面寸法を有して、透明発熱カバー10の全体にわたって配置されている。とりわけ、導電体付きシート20は、透明発熱カバー10において光源3に対面する位置に配置されている。導電体付きシート20は、基材21と、パターン導電体30と、一対のバスバー25と、を有している。パターン導電体30は、基材21の一方の面上に設けられている。図4に示されている例では、導電体付きシート20の基材21に対してパターン導電体30が設けられている側に透明本体部11が設けられている。一対のバスバー25は、パターン導電体30に電気的に接続しており、電圧を印加されることでパターン導電体30に通電させることができる。
また、図3によく示されているように、透明発熱カバー10は、パターン導電体30に通電するための配線部15を有している。図示された例では、バッテリー等の電源7によって、配線部15から導電体付きシート20のバスバー25を介してパターン導電体30に通電し、パターン導電体30を抵抗加熱により発熱させる。パターン導電体30で発生した熱は透明発熱カバー10の表面に伝わり、透明発熱カバー10の表面が温められる。これにより、透明発熱カバー10の表面に付着した氷や水滴を取り除くことができる。透明発熱カバー10の発熱により光源3に対面する位置から光や電波の透過を妨げる氷や水滴を除去することで、光源3からの光を透明発熱カバー10の外部にもたらすことができる。
以下、導電体付きシート20の各構成要素について説明する。
基材21は、バスバー25及びパターン導電体30を支持する部材である。基材21は、透明な電気絶縁性のフィルムである。基材21としては、透明であり、パターン導電体30を適切に支持し得るものであればいかなる材料でもよいが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、環状ポリオレフィン等を挙げることができる。また、基材21は、光透過性や、パターン導電体30の適切な支持性、耐衝撃性、耐久性及び熱伝導性等を考慮すると、30μm以上500μm以下の厚みを有していることが好ましい。また、透明本体部11との界面において光の屈折を抑制するために、基材21の屈折率と透明本体部11の屈折率との差が小さくなっていることが好ましく、同一となっていることがより好ましい。例えば、基材21と透明本体部11とが同一の材料からなっていてもよい。
一対のバスバー25は、離間して配置され、それぞれが対応する配線部15と電気的に接続されている。一対のバスバー25間には、配線部15と接続された電源7の電圧が印加されるようになる。また、図3等に示された例では、バスバー25は、導電体付きシート20における第2方向d2の外縁部近傍に配置されている。一対のバスバー25は、導電体付きシート20の外縁部付近であれば、図3等に示されているように対向する側に配置されていてもよいし、パターン導電体30に対して同じ側に配置されていてもよい。なお、図示されている例に限らず、バスバー25は、基材21に支持されていない位置に設けられていてもよい。例えば、バスバー25は、移動体の外部から観察されない位置、例えば自動車1のボンネットやバンパーに重なる位置に配置されていてもよい。
次に、パターン導電体30について説明する。パターン導電体30のそれぞれ異なる例が、図5、図7、図10乃至図12に示されている。図5、図7、図10乃至図12は、導電体付きシート20をそのシート面の法線方向から観察した平面図である。なお、図5、図7、図10乃至図12においては、理解を容易にするため、湾曲している導電体付きシート20を平板状に示している。
パターン導電体30は、一対のバスバー25間を連結するように配置されており、一対のバスバー25を電気的に接続している。パターン導電体30は、配線部15及びバスバー25を介して電圧を印加されると、抵抗加熱によって発熱する。そして、この熱が透明発熱カバー10の表面に伝わることで、透明発熱カバー10の表面を発熱させる。
また、パターン導電体30は、第1方向d1に間隔を空けて配列された複数の線状導電体31を有している。複数の線状導電体31の各々は、第2方向d2に延びており、一対のバスバー25を連結している。とりわけ、図示された例では、複数の線状導電体31は、それぞれ独立して一対のバスバー25を連結している。なお、第1方向d1と第2方向d2とは、互いに非平行な方向であり、好ましくは直交している。
各線状導電体31は、第2方向d2における中間の位置に、補強部35を有している。また、各線状導電体31は、バスバー25に接続する位置から補強部35まで延びている2つの線状部33を有している。すなわち、各線状部33は、補強部35の第2方向d2における両端から延びており、補強部35と一方のバスバー25とを電気的に接続している。また、補強部35は、第1方向d1に並んでいる。すなわち、補強部35は、第2方向d2において同一の位置に設けられている。第2方向d2に沿った補強部35の長さは、第2方向d2に沿った線状部33の長さより短くなっている。図示されている例において、各補強部35の長さは同一となっているが、互いに異なっていてもよい。
線状導電体31の補強部35は、線状部33より第2方向d2における曲げ剛性が高くなっている。補強部35は、透明本体部11の曲部11aに重なる位置に設けられている。言い換えると、透明発熱カバー10において、透明本体部11の曲部11aは、補強部35に重なっている。すなわち、補強部35は、透明本体部11の第1方向d1に沿った曲率が最も大きい位置に重なる位置に配置されている。補強部35は、第2方向d2における曲げ剛性を高くするために様々な構成をとることができる。以下、図5乃至図15を参照しながら、補強部35の構成の例について説明する。
(第1の例)
図5には、パターン導電体30の第1の例が示されている。パターン導電体30の第1の例において、線状導電体31の補強部35の幅は、線状部33の幅より大きくなっている。なお、図5に示されている例では、複数の補強部35の幅は互いに同一となっているが、互いに異なっていてもよい。
図6には、図5に示されたパターン導電体30の第1の例における1つの線状導電体31が拡大して示されている。図6に示されているように、補強部35は、第1部分35aと、第1部分35aと線状部33との間に配置された第2部分35bと、を含んでいる。すなわち、補強部35は、第2部分35bにおいて線状部33に接続している。図示されている例において、第2部分35bは、第1部分35aの第2方向d2の両端に設けられている。すなわち、補強部35は、2つの第2部分35bを含んでいる。ただし、図示されている例に限らず、補強部35は、1つのみの第2部分35bを含んでいてもよい。また、第2部分35bの幅は、第1部分35aの幅と線状部33の幅の間となっている。図示されている例では、第2部分35bの幅は、線状部33に接続する部分では線状部33の幅と同一となっており、線状部33に接続する部分から第1部分35aに接続する部分に向かうにつれて広くなり、第1部分35aに接続する部分では第1部分35aの幅と同一となっている。なお、第2部分35bの幅は、第1部分35aと接続する部分へ延びるにつれて少なくとも狭くなる部分を含まないが、好ましくは線状部33に接続する部分からの距離に応じて連続的に広くなり続ける。また、図6に示されている例において、第1部分35aの幅は、一定となっている。第1部分35aの幅は、線状部33の幅の1.5倍以上2.0倍以下となっていることが好ましい。具体的な第1部分35aの幅は、例えば15μm以上90μm以下である。
(第2の例)
図7には、パターン導電体30の第2の例が示されている。図7に示されている例において、線状導電体31の補強部35の幅は、線状部33の幅と同一となっている。また、補強部35は、線状部33と同一の方向に延びている。図8及び図9には、パターン導電体30の第2の例における1つの線状導電体31の一例及び他の例が拡大して示されている。図8及び図9によく示されているように、パターン導電体30の第2の例において、線状導電体31の補強部35は、複数の導電性細線35cを含んでいる。複数の導電性細線35cは、開口部35dを形成している。したがって、補強部35には、開口部35dが設けられている。複数の導電性細線35cの一部は、少なくとも第1方向d1に配列されており、補強部35が延びる方向、図示されている例では第2方向d2に延びている。
図8に示されている線状導電体31の一例では、開口部35dは、第1方向d1に配列され且つ補強部35が延びる方向、図示されている例では第2方向d2に延びるよう形成されている。すなわち、導電性細線35cは、第2方向d2に延びるストライプ状のパターンとなっている。なお、図示されている例に限らず、各開口部35dの形状は互いに異なっていてもよい。
図9に示されている線状導電体31の他の例では、開口部35dは、第1方向d1及び第2方向d2に配列されるように形成されている。すなわち、導電性細線35cは、メッシュ状のパターンとなっている。図示されている例では、複数の導電性細線35cの一部は、第1方向d1に配列され且つ第2方向d2に延びており、複数の導電性細線35cの他の一部は、第2方向d2に配列され且つ第1方向d1に延びている。ただし、図示された例に限らず、導電性細線35cは、任意の方向に対して配列されており且つ配列されている方向に非平行な任意の方向に延びていてもよい。なお、図示されている例において、開口部35dは矩形であるが、任意の形状であってもよい。また、図示されている例に限らず、各開口部35dの形状は互いに異なっていてもよい。
(第3の例)
図10には、パターン導電体30の第3の例が示されている。図10に示されている例において、線状導電体31の補強部35は、第2方向d2に対して傾斜した方向に延びている。言い換えると、補強部35は、第2方向d2に対して0°より大きな角度をなす方向に延びている。具体的には、補強部35が延びる方向と第2方向d2とがなす角度、より詳しくは補強部35が延びる方向と第2方向d2とがなす角度のうち小さい方の角度θは、90°未満である。なお、図10に示された例において、複数の補強部35は同一の方向に延びているが、図示されている例に限らず、各補強部35が延びる方向はそれぞれ異なっていてもよい。また、図示されている例では補強部35が延びる方向と第2方向d2とがなす角度θは一定となっているが、補強部35が延びる方向と第2方向d2とがなす角度θが変化していてもよい。すなわち、補強部35が曲がりながら延びていてもよい。
(第4の例)
図11及び図12には、パターン導電体30の第4の例が示されている。図11に示されている例において、線状導電体31の線状部33が直線である一方、補強部35は、波線となっている。図12に示されている例では、線状導電体31の線状部33及び補強部35は、ともに波線となっている。ここで、波線とは、線の延びる方向に対して非平行な方向の一方の側と他方の側とに交互に凸部を形成するように延びる線のことをいう。補強部35は、正弦波のような波線であってもよいし、図示された例のように、補強部35は、円弧を連続して接続した形状となっていてもよい。とりわけ、図示されている例では、補強部35は、180°より大きな円弧を連続して接続した形状となっている。このような補強部35は、全体として第2方向d2の一方の側から他方の側に延びているが、第2方向d2の他方の側から一方の側に延びる部分を含んでいる。言い換えると、補強部35を第2方向d2の一方の側から他方の側に辿ると、第2方向d2の他方の側から一方の側に引き返す部分が存在している。なお、図示された例において、各補強部35は同一の形状の波線であるが、図示されている例に限らず、各補強部35は互いに異なる形状の波線であってもよい。また、図12に示されている例において、線状部33と補強部35とは、連続した同一の形状の波線であるが、図示されている例に限らず、線状部33と補強部35とは、異なる形状の波線であってもよい。
なお、上述したパターン導電体30の第1から第4の例は例示に過ぎず、補強部35は、線状部33より第2方向d2における曲げ剛性が高くなる種々の構成をとり得る。例えば、パターン導電体30は、上述したパターン導電体30の第1から第4の例における構成の組み合わせでもよい。
例えば、図13に示されている例では、線状導電体31において、補強部35の幅は、線状部33の幅より大きくなっており、補強部35は、第1方向d1に配列され且つ第2方向d2に延びる複数の開口部35dを形成するように延びる複数の導電性細線35cを含んでいる。
また、図14に示されている例では、線状導電体31において、補強部35の幅は、線状部33の幅より大きくなっており、補強部35は、第1方向d1及び第2方向d2に配列される複数の開口部35dを形成するように配置された複数の導電性細線35cを含んでいる。
さらに、図15に示されている例では、線状導電体31において、補強部35の幅は、線状部33の幅より大きくなっており、補強部35は、第1部分35aと、第2部分35bと、を含んでいる。第2部分35bの幅は、第1部分35aの幅と線状部33の幅との間となっている。また、線状導電体31の補強部35は、第2方向d2に対して90°未満となる方向に傾斜した方向に延びている。さらに、補強部35は、複数の開口部35dを形成するように延びる複数の導電性細線35cを含んでいる。複数の導電性細線35cは、補強部35が延びる方向に延びている。
なお、図示は省略しているが、線状導電体31の線状部33が波線であり、補強部35が直線であってもよい。この場合、補強部35は、上述した第1の例から第3の例におけるいずれかの構成となっていることが好ましい。
このようなバスバー25およびパターン導電体30の線状導電体31を構成するための材料としては、例えば、金、銀、銅、白金、アルミニウム、クロム、モリブデン、ニッケル、チタン、パラジウム、インジウム、タングステン等の金属、及び、これらの金属の1種以上を含んでなる合金の一以上を例示することができる。パターン導電体30及びバスバー25は、同一の材料を用いて形成されていてもよいし、或いは、互いに異なる材料を用いて形成されていてもよい。
パターン導電体30は、上述したように不透明な金属材料を用いて形成され得る。その一方で、図4に示された例では、線状導電体31は、全体として矩形状の断面を有している。線状導電体31の特に線状部33の幅Wは、例えば10μm以上45μm以下である。また、線状導電体31の高さ(厚さ)H、すなわち、透明発熱カバー10の板面への法線方向に沿った高さ(厚さ)Hは、例えば2μm以上15μm以下である。さらに、パターン導電体30によって覆われていない基材21上の領域の割合、すなわち非被覆率(開口率ともいう)は、80%以上99%以下程度と高くなっている。このようなパターン導電体30によれば、パターン導電体30が設けられている領域は全体として透明となり、パターン導電体30の存在が光源3からの光の妨げになりにくい。
次に、パターン導電体30を有する導電体付きシート20及び透明発熱カバー10の製造方法について、図16乃至図22を参照しながら説明する。
まず、図16に示すように、基材21上に線状導電体31を形成するようになる金属膜31aを設ける。金属膜31aは、公知の方法、例えば、銅箔等の金属箔を貼着する方法、電界めっき及び無電界めっきを含むめっき法、スパッタリング法、CVD法、PVD法、イオンプレーティング法、又はこれらの二以上を組み合わせた方法で形成され得る。
その後、図17に示すように、金属膜31a上に、レジストパターン50を設ける。レジストパターン50は、形成されるべき線状導電体31に対応した形状となっている。図示された例では、レジストパターン50は、形成されるべき線状導電体31と同一のパターンで設けられている。このレジストパターン50は、公知のフォトリソグラフィー技術を用いたパターニングにより形成することができる。
次に、レジストパターン50をマスクとして、金属膜31aをエッチングする。このエッチングにより、金属膜31aがレジストパターン50と略同一のパターンにパターニングされる。この結果、図18に示すように、パターニングされた金属膜31aから、線状導電体31が形成される。すなわち、上述したように、第1方向d1に間隔を空けて配列され且つ第2方向d2に延びる複数の線状導電体を有するパターン導電体30が形成される。そして、複数の線状導電体31は、補強部35と、補強部35の第2方向d2における両端から第2方向d2に延びる線状部33と、を有するように形成される。さらに、補強部35は、第1方向d1に並ぶよう形成される。なお、エッチング方法は特に限られることはなく、公知の方法が採用できる。公知の方法としては、例えば、エッチング液を用いるウェットエッチングや、プラズマエッチングなどが挙げられる。その後、図19に示すように、レジストパターン50を除去する。
以上の工程によって、基材21上にパターン導電体30が形成され、導電体付きシート20が作製される。なお、一対のバスバー25は、金属膜31aのパターニングによって線状導電体31と一体的に形成されてもよいし、或いは、基材21上に設けられた線状導電体31とは別途に設けられてもよい。
次に、作製された導電体付きシート20を、製造する透明発熱カバー10の形状に合わせて湾曲させる。具体的には、まず、図20に示すように、導電体付きシート20を湾曲させる所望の形状に沿った型60に当接させる。その状態で、導電体付きシート20に適切な熱及び圧力を加えることで、導電体付きシート20を型60の形状に賦形することができる。
ここで、導電体付きシート20は、補強部35が設けられた位置において、線状部33が設けられた位置より曲率が大きくなるよう湾曲される。補強部35が設けられた位置は、透明本体部11の曲部11aの位置に対応している。言い換えると、透明本体部11の曲部11aに対応する位置に補強部35が設けられるよう、導電体付きシート20は製造されている。
また、導電体付きシート20は、基材21に対してパターン導電体30が設けられた側が内側となるように湾曲されることが好ましい。この場合、パターン導電体30に対して基材21が設けられた側が内側となるように湾曲させる場合に比べて、導電体付きシート20を所望の湾曲形状に賦形する際に線状導電体31に応力がかかりにくく、したがって線状導電体31が断線しにくい。
透明本体部11は、例えば所望の形状に湾曲された導電体付きシート20に透明本体部11をなす樹脂を射出成型することで、形成される。具体的には、まず、図21に示すように、形成される形状に合わせた型70のキャビティ71に導電体付きシート20を配置する。このとき、導電体付きシート20の基材21に対してパターン導電体30が設けられた側がキャビティ71の内側となるように、導電体付きシート20を配置する。次に、型70のキャビティ71の内部に、加熱により流動性を有するようになったアクリル等の透明な樹脂が、射出される。この樹脂が、型70内で冷却され、導電体付きシート20上で固化することで、導電体付きシート20の基材21に対してパターン導電体30が設けられた側に接合した透明本体部11が得られる。なお、透明本体部11と導電体付きシート20の基材21とは、隣り合う線状導電体31の間となる領域を介して接触する。すなわち、パターン導電体30は、透明本体部11に埋め込まれた状態となる。このようにして、透明発熱カバー10が製造される。
あるいは、透明本体部11は、導電体付きシート20とは別途に作製されてもよい。この場合、まず、図22に示すように、導電体付きシート20のパターン導電体30が設けられた側に接合層13が設けられる。接合層13と導電体付きシート20の基材21とは、隣り合う線状導電体31の間となる領域を介して接触する。すなわち、線状導電体31は、接合層13内に埋め込まれた状態となる。そして、接合層13を介して、透明本体部11と導電体付きシート20とが接合される。このような方法でも、透明発熱カバー10を製造することができる。
なお、接合層13としては、種々の接着性または粘着性を有した材料からなる層を用いることができる。また、接合層13は、可視光透過率が高いものを用いることが好ましい。このような接合層13の典型的な材料としては、ポリビニルブチラール(PVB)を例示することができる。接合層13の厚みは、例えば0.15mm以上1mm以下である。
ところで、発熱のための導電体は、例えば平板状の基材上に設けられる。このため、灯具のカバー等の曲部を有する部材に発熱のための導電体を曲面形状に沿って設けようとすると、曲部に対応する位置において導電体に曲げ応力がかかる。この曲げ応力によって、導電体が断線することがある。断線した導電体は、抵抗加熱により発熱することができない。すなわち、導電体の一部が発熱しなくなる。この結果、発熱むらが生じる等して、氷や水滴の除去といった機能を十分に発揮することができない。
本実施の形態のパターン導電体30において、補強部35は、線状部33より第2方向d2における曲げ剛性が高くなっている。すなわち、補強部35は、線状部33より断線しにくくなっている。また、補強部35は、第1方向d1に並んでいる。このような補強部35が配置されている第1方向d1における位置においてパターン導電体30が第2方向d2に湾曲されるとしても、線状導電体31が断線しにくい。透明本体部11等の曲面形状に設けられるパターン導電体30において、線状導電体31の断線を抑制することができる。
例えば、補強部35の幅は、線状部33の幅より大きくなっている。線状導電体31は、第2方向d2に延びているため、補強部35の幅が線状部33の幅より大きくなっていることで、補強部35の第2方向d2における曲げ剛性を線状部33の第2方向d2における曲げ剛性より高くすることができる。すなわち、透明本体部11等の曲面形状に設けられるパターン導電体30において、線状導電体31の断線を抑制することができる。
補強部35は、第1部分35aと、第1部分35aと線状部33との間に配置された第2部分35bと、を含んでいる。第2部分35bの幅は、第1部分35aの幅と線状部33の幅との間である。このような第2部分35bにより、線状導電体31に含まれる各部分が互いに接続する部分における幅の差を小さくすることができる。これにより、線状導電体31に含まれる各部分が互いに接続する部分において、物理的な負荷や電気的な負荷がかかることによって断線してしまうことを効果的に抑制することができる。また、線状部33と補強部35との境界が目立って視認されてしまうことを抑制することができる。
とりわけ、補強部35の第1部分35aの幅は、線状部33の幅の1.5倍以上2.0倍以下である。第1部分35aの幅が線状部33に対して十分に大きくなっていることで、補強部35の第2方向d2における曲げ剛性を十分に高めることができる。また、補強部35の幅が線状部33に対して大きくなりすぎていないため、補強部35が視認されてしまうことが抑制される。
また、例えば、補強部35は、開口部35dを形成するように配置された複数の導電性細線35cを含んでいる。複数の導電性細線35cを含んでいることで、導電性細線35cの一部が断線しても補強部35の全体としては接続を保つことができる。すなわち、線状導電体31の断線を抑制することができる。
さらに、補強部35の幅が線状部33の幅より大きくなっている場合、補強部35が開口部35dを形成するように配置された複数の導電性細線35cを含んでいることで、線状部33との抵抗の差を小さくすることができる。すなわち、線状導電体31における発熱むらを小さくすることができる。
開口部35dは、第1方向d1に配列され且つ補強部35が延びる方向に延びている。すなわち、導電性細線35cはストライプ状のパターンとなっている。このような開口部35dによれば、パターン導電体30が第1方向d1に湾曲されても、線状導電体31が断線しにくくなる。このため、透明本体部11等の曲面形状に設けられるパターン導電体30において、線状導電体31の断線をより抑制することができる。
あるいは、開口部35dは、第1方向d1及び第2方向d2に配列されている。すなわち、導電性細線35cはメッシュ状のパターンとなっている。このような導電性細線35cによれば、導電性細線35cの一部が断線しても補強部35の全体としての接続は保たれやすい。すなわち、線状導電体31の断線をより抑制することができる。
さらに、例えば、補強部35は、第2方向d2に対して90°未満の角度となる方向に傾斜して延びている。線状部33は、線状導電体31の延びる方向である第2方向d2に延びている。補強部35が第2方向d2に対して傾斜して延びていることで、補強部35は線状部33より第2方向d2に対して曲がりにくくなる。すなわち、補強部35の第2方向d2における曲げ剛性は、線状部33の第2方向d2における曲げ剛性より高くなる。これにより、透明本体部11等の曲面形状に設けられるパターン導電体30において、線状導電体31の断線を抑制することができる。
また、例えば、補強部35は、波線となっている。波線となっている補強部35は、当該補強部35が延びる方向、すなわち第2方向d2に延びるように変形することができる。線状導電体31に第2方向d2に曲がる曲げ応力がかかっても、補強部35が第2方向d2に延びることで、線状導電体31が断線することを抑制することができる。
とりわけ、波線となっている補強部35は、180°より大きな円弧のような、全体として第2方向d2の一方の側から他方の側に延びているが、第2方向d2の他方の側から一方の側に延びる部分を含んでいる。このような補強部35は、第2方向d2に延びるように変形しても、線状導電体31に応力がかかりにくい。このため線状導電体31に第2方向d2に曲がる曲げ応力がかかっても、補強部35が第2方向d2に延びることで、線状導電体31が断線することをより抑制することができる。
線状部33は、波線となっている。これにより、線状部33が第2方向d2に延びるように変形することができるようになる。線状導電体31に第2方向d2に曲がる曲げ応力がかかっても、線状部33が第2方向d2に延びることで、線状導電体31が断線することを抑制することができる。
透明本体部11は、第2方向d2に湾曲した曲部11aを含んでおり、曲部11aは、パターン導電体30の補強部35に重なっている。パターン導電体30が曲部11aに重なる位置において、補強部35によって、パターン導電体30の線状導電体31が断線することが抑制される。
透明本体部11の曲部11aの第2方向d2に沿った曲率は、透明本体部11の他の位置での第2方向d2に沿った曲率より大きくなっている。すなわち、特に線状導電体31が断線しやすい位置において、補強部35が設けられている。このような場合、補強部35によって、パターン導電体30の線状導電体31の断線を効果的に抑制することができる。
パターン導電体30を有する透明発熱カバー10を製造する方法は、補強部35が設けられた位置において線状部33が設けられた位置より第2方向d2における曲率が大きくなるよう導電体付きシート20を湾曲させて賦形する工程を含む。導電体付きシート20において、線状導電体31の補強部35は、第2方向d2における曲げ剛性が高くなっている。したがって、導電体付きシート20を補強部35が設けられた位置に置いて第2方向d2における曲率が大きくなるように湾曲させても、線状導電体31に断線が生じることは抑制される。
導電体付きシート20は、基材21に対してパターン導電体30が設けられた側が内側となるように湾曲される。この場合、パターン導電体30の側が外側となるように湾曲させる場合に比べて、導電体付きシート20を所望の湾曲形状に賦形する際に線状導電体31に応力がかかりにくく、したがって線状導電体31が断線しにくい。
以上のように、本実施の形態のパターン導電体30は、第1方向d1に間隔を空けて配列され且つ第1方向d1に非平行な第2方向d2に延びる複数の線状導電体31を備え、各線状導電体31は、補強部35と、補強部35の第2方向d2における両端から第2方向d2に延びる線状部33と、を有し、補強部35は、第1方向d1に並んでおり、補強部35は、線状部33より第2方向d2における曲げ剛性が高くなっている。このようなパターン導電体30によれば、このような補強部35が配置されている第1方向d1における位置においてパターン導電体30が第2方向d2に湾曲されるとしても、線状導電体31が断線しにくい。透明本体部11等の曲面形状に設けられるパターン導電体30において、線状導電体31の断線を抑制することができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。
図23は、図2に対応する図であって、灯具2の一変形例を示す断面図である。図23に示されている灯具2において、透明発熱カバー10は、光源3及び電波装置5に対面して配置されている。電波装置5は、外部に向けて電波としてミリ波を発信し、及び/又は外部で反射した電波を受信する。電波装置5が送信及び/又は受信する電波は、例えば周波数が77GHzである。このような電波装置5が適用されるとして、衝突予防システムのレーダがある。電波装置5を有する衝突予防システムによれば、発信した電波と受信した電波との違いから外部の障害物の位置や大きさ等を検出することができる。
透明発熱カバー10が発熱することで、電波装置5に対面する位置から電波の透過を妨げる氷や水滴を除去することができる。これにより、透明発熱カバー10の表面に付着した氷や水滴に妨げられることなく、電波を透過させて、電波装置5を正常に機能させることができる。
なお、図示されている例に限らず、透明発熱カバー10において、パターン導電体は、光源3に対面する位置には設けられておらず、電波装置5に対面する位置にのみ設けられていてもよい。
自動車1の乗員の視界の外側の障害物等を検出することができるよう、電波装置5が電波を送信及び/又は受信する範囲は、光源3が光を照射する範囲より広くなっている。あるいは、電波装置5が電波を送信及び/又は受信する範囲は、光源3が光を照射する範囲からずれている。一方、透明発熱カバー10において、導電体付きシート20は、光源3に対面する位置より広い範囲にわたって配置されている。このため、電波装置5が対面する位置において、透明発熱カバー10を発熱させて氷や水滴を除去することができる。
図24は、図4に対応する図であって、透明発熱カバー10の一変形例を示す断面図である。上述した実施の形態では、透明発熱カバー10は、導電体付きシート20の基材21の側が外側となるように湾曲している。しかしながら、図24に示すように、透明発熱カバー10は、導電体付きシート20の基材21の側が内側となるように湾曲していてもよい。
導電体付きシート20を基材21の側が内側となるように湾曲されている場合、導電体付きシート20は、透明発熱カバー10の内側表面をなすように設けられる。このような導電体付きシート20によれば、透明発熱カバー10の内側表面に付着した水滴等による曇りを効率よく除去することが可能である。
図25には、導電体付きシート20におけるパターン導電体30の配置の一変形例が示されている。図25に示されているように、複数の線状導電体31は、第1方向d1だけでなく第2方向d2にも配列されていてもよい。すなわち、パターン導電体30は、全体としてメッシュ状のパターンで配置されていてもよい。このようなパターン導電体30においても、線状導電体31は、第1方向d1に並んだ補強部35と、補強部35の第2方向d2における両端から第2方向d2に延びる線状部33と、を有することができる。補強部35により、透明本体部11等の曲面形状に設けられるパターン導電体30において、線状導電体31の断線を抑制することができる。
上述した実施の形態では、各線状導電体31は、1つの補強部35のみを有している。しかしながら、各線状導電体31は、2つ以上の補強部を有していてもよい。例えば、各線状導電体31が補強部35と第2補強部とを有する場合、第2補強部は補強部35と同様に構成され得る。すなわち、第2補強部は、第1方向d1に並ぶ。また、第2補強部は、線状部より第2方向における曲げ剛性が高くなっている。第2補強部の第2方向における曲げ剛性が高くなるよう、第2補強部は、上述した実施の形態における補強部35と同様の構成をとることができる。第2補強部は、補強部35が重なる透明本体部11の曲部11aとは異なる曲部に重なる。曲部11aとは異なる曲部においても、第2補強部により、線状導電体31の断線を抑制することができる。
透明発熱カバー10は、自動車1のヘッドライト以外の灯具のカバー、例えばテールランプのカバーとして用いてもよい。また、自動車以外の、鉄道車両、航空機、船舶、宇宙船等に設けられた灯具のカバーとして用いてもよい。あるいは、センサやエンブレム等の灯具以外の部材のカバーとして用いられてもよい。例えば、光源3の近くに配置されていない電波装置5のカバーとして用いられてもよい。
さらに、透明発熱カバー10は、移動体以外にも、例えば街灯や建築物の照明といった灯具のカバーとして用いることができる。あるいは、建築物の内部や屋外に設けられたセンサや表示物等のカバーとして用いられてもよい。
1 自動車
2 灯具
3 光源
5 電波装置
7 電源
10 透明発熱カバー
11 透明本体部
11a 曲部
13 接合層
15 配線部
20 導電体付きシート
21 基材
25 バスバー
30 パターン導電体
31 線状導電体
33 線状部
35 補強部
35a 第1部分
35b 第2部分
35c 導電性細線
35d 開口部
60 型
70 型
71 キャビティ

Claims (20)

  1. 第1方向に間隔を空けて配列され且つ前記第1方向に非平行な第2方向に延びる複数の線状導電体を備え、
    各線状導電体は、補強部と、前記補強部の前記第2方向における両端から前記第2方向に延びる線状部と、を有し、
    前記補強部は、前記第1方向に並んでおり、
    前記補強部は、前記線状部より前記第2方向における曲げ剛性が高くなっている、パターン導電体。
  2. 第1方向に間隔を空けて配列され且つ前記第1方向に非平行な第2方向に延びる複数の線状導電体を備え、
    各線状導電体は、補強部と、前記補強部の前記第2方向における両端から前記第2方向に延びる線状部と、を有し、
    前記補強部は、前記第1方向に並んでおり、
    前記補強部の幅は、前記線状部の幅より大きくなっている、パターン導電体。
  3. 前記補強部は、第1部分と、前記第1部分と前記線状部との間に配置された第2部分と、を含み、
    前記第2部分の幅は、前記第1部分の幅と前記線状部の幅の間である、請求項2に記載のパターン導電体。
  4. 前記第1部分の幅は、前記線状部の幅の1.5倍以上2.0倍以下である、請求項3に記載のパターン導電体。
  5. 前記補強部は、開口部を形成するように配置された複数の導電性細線を含む、請求項2乃至4のいずれか一項に記載のパターン導電体。
  6. 第1方向に間隔を空けて配列され且つ前記第1方向に非平行な第2方向に延びる複数の線状導電体を備え、
    各線状導電体は、補強部と、前記補強部の前記第2方向における両端から前記第2方向に延びる線状部と、を有し、
    前記補強部は、前記第1方向に並んでおり、
    前記補強部は、開口部を形成するように配置された複数の導電性細線を含む、パターン導電体。
  7. 前記開口部は、前記第1方向に配列され且つ前記補強部が延びる方向に延びる、請求項5または6に記載のパターン導電体。
  8. 前記開口部は、前記第1方向及び前記第2方向に配列される、請求項5または6に記載のパターン導電体。
  9. 前記補強部は、前記第2方向に対して90°未満の角度となる方向に傾斜して延びている、請求項2乃至8のいずれか一項に記載のパターン導電体。
  10. 第1方向に間隔を空けて配列され且つ前記第1方向に非平行な第2方向に延びる複数の線状導電体を備え、
    各線状導電体は、補強部と、前記補強部の前記第2方向における両端から前記第2方向に延びる線状部と、を有し、
    前記補強部は、前記第1方向に並んでおり、
    前記補強部は、前記第2方向に対して90°未満の角度となる方向に傾斜して延びている、パターン導電体。
  11. 前記補強部は、波線となっている、請求項2乃至10のいずれか一項に記載のパターン導電体。
  12. 第1方向に間隔を空けて配列され且つ前記第1方向に非平行な第2方向に延びる複数の線状導電体を備え、
    各線状導電体は、補強部と、前記補強部の前記第2方向における両端から前記第2方向に延びる線状部と、を有し、
    前記補強部は、前記第1方向に並んでおり、
    前記補強部は、波線となっている、パターン導電体。
  13. 前記線状部は、波線となっている、請求項2乃至12のいずれか一項に記載のパターン導電体。
  14. 基材と、
    前記基材上に設けられた請求項1乃至13のいずれか一項に記載のパターン導電体と、を備える、導電体付きシート。
  15. 透明本体部と、
    前記透明本体部に設けられた請求項1乃至13のいずれか一項に記載のパターン導電体または請求項14に記載の導電体付きシートと、を備える、透明発熱カバー。
  16. 前記透明本体部は、前記第2方向に湾曲した曲部を含み、
    前記曲部は、前記パターン導電体の前記補強部に重なっている、請求項15に記載の透明発熱カバー。
  17. 前記透明本体部の前記曲部の前記第2方向に沿った曲率は、前記透明本体部の他の位置での前記第2方向に沿った曲率より大きくなっている、請求項16に記載の透明発熱カバー。
  18. 第1方向に間隔を空けて配列され且つ前記第1方向に非平行な第2方向に延びる複数の線状導電体を有するパターン導電体であって、各線状導電体が補強部と前記補強部の前記第2方向における両端から前記第2方向に延びる線状部とを有し、前記補強部が前記第1方向に並んでおり、前記補強部は前記線状部より前記第2方向における曲げ剛性が高くなっているパターン導電体を、基材上に形成して導電体付きシートを作製する工程と、
    前記補強部が設けられた位置において前記線状部が設けられた位置より前記第2方向における曲率が大きくなるよう前記導電体付きシートを湾曲させて賦形する工程と、
    前記導電体付きシートの前記パターン導電体が設けられた側に樹脂を射出成型して透明本体部を設ける工程と、を備える、透明発熱カバーの製造方法。
  19. 第1方向に間隔を空けて配列され且つ前記第1方向に非平行な第2方向に延びる複数の線状導電体を有するパターン導電体であって、各線状導電体が補強部と前記補強部の前記第2方向における両端から前記第2方向に延びる線状部とを有し、前記補強部が前記第1方向に並んでおり、前記補強部は前記線状部より前記第2方向における曲げ剛性が高くなっているパターン導電体を、基材上に形成して導電体付きシートを作製する工程と、
    前記補強部が設けられた位置において前記線状部が設けられた位置より前記第2方向における曲率が大きくなるよう前記導電体付きシートを湾曲させて賦形する工程と、
    前記導電体付きシートを透明本体部に接合する工程と、を備える、透明発熱カバーの製造方法。
  20. 前記導電体付きシートは、前記基材に対して前記パターン導電体が設けられた側が内側となるように湾曲される、請求項18または19に記載の透明発熱カバーの製造方法。
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