JP2022094475A - 釣り竿および釣り竿の製造方法 - Google Patents

釣り竿および釣り竿の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造時の品質のばらつきを低減することができ、竿体を破損させることなくスムーズに固着・解除を行える釣竿及び釣竿の製造方法の提供。【解決手段】大径竿管2の前端内周面2aと小径竿管3の後端外周面3aとが嵌合自在に継合される釣り竿において、大径竿管2の前端内周面2aに、大径竿管2の竿軸Oに対して傾斜する雌テーパ部21が設けられ、雌テーパ部21の内周面に沿って螺旋状に形成された段差部22が設けられ、段差部22は、大径竿管2の竿軸Oと交わる方向に延び大径竿管2の後端側を向く第1段差面22Aと、第1段差面22Aの外周端から後端側に向けて延び竿軸Oを向く第2段差面22Bと、を有し、大径竿管2における竿軸Oを含む断面において、複数の段差部22が竿軸O方向に沿って連続して配列された構成の釣り竿である。【選択図】図2

Description

本発明は、釣り竿および釣り竿の製造方法に関する。
従来の振出釣り竿として、竿元側の竿体(大径竿管)の前端内周面に螺旋状の突起が設けられたものがある(例えば、特許文献1参照)。
このような構造の釣り竿では、突起を嵌合部の竿元側の竿の内面に設ける際に、先ず竿元側の竿を製造するためのマンドレル(芯金)に樹脂テープを巻き回す。このとき、樹脂テープの幅、厚み、巻き付けリード角等の条件、あるいはプリプレグの特性、プリプレグを構成する合成樹脂と強化繊維の特性等を調整することで所望の形状及び性能となる突起を形成している。
特開平10-14450号公報
しかしながら、上述した従来の釣り竿では、所定のテーパ角をなす先細り形状の芯金に幅の細い樹脂テープを巻き回すことにより製造することから、先細り形状の芯金に対して細い樹脂テープを精度よく巻き回す作業は、煩雑な工程となり、製品の品質のバラツキ等が発生し易いという問題点があった。
また、特許文献1に記載される従来技術では、突起の断面を台形にするなどして、竿振出時の竿管の固定、及び竿収納時の固定解除をする際に、突起が破損するおそれがあった。とくに、竿管の固定・解除の際に、使用時に混入した潮などの異物によって、破損する可能性が残り、大径竿管と小径竿管との竿体の固着の点で改善の余地があった。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、製造時の品質のばらつきを低減することができ、竿体を破損させることなくスムーズに固着・解除を行える釣り竿および釣り竿の製造方法を提供することである。
(1)本発明に係る釣り竿は、大径竿管の前端側内周面と小径竿管の後端外周面とが嵌合自在に継合される釣り竿において、前記大径竿管の前端側内周面に、前記大径竿管の竿軸に対して傾斜するテーパ部が設けられ、前記テーパ部の内周面に沿って螺旋状に形成された段差部が設けられ、前記段差部は、前記大径竿管の前記竿軸と交わる方向に延び前記大径竿管の後端側を向く第1段差面と、前記第1段差面の外周端から前記後端側に向けて延び前記竿軸を向く第2段差面と、を有し、前記大径竿管における前記竿軸を含む断面において、複数の前記段差部が竿軸方向に沿って連続して配列されたことを特徴としている。
本発明に係る釣り竿によれば、先細り方向のテーパに沿う段差部が連続して設けられるので、大径竿管の前端内周面と小径竿管の後端外周面との固定および解除をスムーズに行うことができる。つまり、大径竿管に設けられる段差部が竿軸方向で後端側を向く第1段差面の一方向のみとなることから、従来のように竿軸方向を向く段差面が前端側と後端側の二方向となる凸部を有する場合に比べて、前述した固定および解除の際に生じる破損等を抑制することができる。
また、本発明では、螺旋状に段差部が形成された構成であるので、大径竿管の前端内周面と小径竿管の後端外周面との間に潮などの異物が噛み込むことがなく、大径竿管の雌側と小径竿管の雄側とを確実に接合させることができ、さらに雄側と雌側とが固着してしまうことを防止できる。
また、本発明に係る釣り竿を製造する際には、例えば段付き芯金に樹脂フィルムを重ね合わせるように巻き回して焼成することで、大径竿管の前端内周面のテーパ部に螺旋状の段差部を形成することができる。そのため、重ね合わせる樹脂フィルムの巻き回し角度、巻付け回数によって大径竿管の前端内周面に形成される段差部のテーパ角を設定することができ、さらに螺旋状の段差部のリード角、間隔、段差数を適宜設定することができ、釣り竿としての製品の自由度をもたせることができる。
さらに、釣り竿を製造する際には、上述したような段付き芯金に樹脂フィルムを重ね合わせるように巻き回して焼成することが可能であり、面状の樹脂フィルムを芯金の同径部分に巻き回す方法により製造することができるので、作業工程が容易になり、かつ従来のように螺旋状に間隔をあけて巻き回す場合に比べて品質のばらつきを低減できる。
(2)本発明に係る釣り竿の製造方法は、軸線方向と平行な周面を有する小径部と、前記小径部の後端から、前記軸線方向と垂直方向に延びる段部と、前記段部の最大径端から、前記軸線方向に対して所定のデーパ角で後方に向けて拡径する拡径部と、を有する段付き芯金を使用して製造する釣り竿の製造方法において、前記小径部に対して樹脂フィルムを重ね合わせ、前記段部の最大径まで巻き回す工程と、前記樹脂フィルム及び前記拡径部にプリプレグを巻き回す工程と、前記樹脂フィルム及び前記プリプレグを焼成する工程と、焼成後に硬化した前記樹脂フィルム及び前記プリプレグを前記段付き芯金から引き抜く工程と、前記樹脂フィルムを、前記プリプレグから引き剥がす工程と、を有することを特徴としている。
本発明に係る釣り竿の製造方法によれば、先細り方向のテーパに沿う段差部が設けられるので、プリプレグに段差部が形成され継合する一方の竿管の前端内周面と他方の竿管の後端外周面との固定および解除をスムーズに行うことができる。つまり、本発明の製造方法で製造された一方の竿管に設けられる段差部の竿軸方向を向く段差面が後端側を向く一方向のみとなることから、従来のように竿軸方向を向く段差面が前端側と後端側の二方向となる凸部を有する場合に比べて、前述した固定および解除の際に生じる破損等を抑制することができる。
また、本発明では、製造した釣り竿に螺旋状に段差部が形成された構成であるので、一方の竿管の前端内周面と他方の竿管の後端外周面との間に潮などの異物が噛み込むことがなく、双方の竿管同士を確実に接合させることができ、さらに継合される竿管同士が固着してしまうことを防止できる。
また、本発明に係る釣り竿の製造方法では、段付き芯金に樹脂フィルムを重ね合わせるように巻き回して焼成することで、継合される一方の竿管の前端内周面のテーパ部に螺旋状の段差部を形成することができる。そのため、重ね合わせる樹脂フィルムの巻き回し角度、巻付け回数によって一方の竿管の前端内周面に形成される段差部のテーパ角を設定することができ、さらに螺旋状の段差部のリード角、間隔、段差数を適宜設定することができ、釣り竿としての製品の自由度をもたせることができる。
さらに、釣り竿を製造する際には、上述したような段付き芯金に樹脂フィルムを重ね合わせるように巻き回して焼成することが可能であり、面状の樹脂フィルムを芯金の同径部分に巻き回す方法により製造することができるので、作業工程が容易になり、かつ従来のように螺旋状に間隔をあけて巻き回す場合に比べて品質のばらつきを低減できる。
(3)前記樹脂フィルムは、直線辺と、前記直線辺の一端から斜め鋭角に延びる傾斜辺と、を有する1枚の面状に形成され、前記樹脂フィルムを前記小径部に対して重ね合わせて巻き回す際に、前記樹脂フィルムの前記直線辺を前記軸線方向に平行とし、前記傾斜辺を前記軸線方向で前端側から斜め後端側に向かうように配置されることを特徴としてもよい。
本発明に係る釣り竿の製造方法によれば、傾斜辺が形成された1枚の樹脂フィルムを直線辺を段付き芯金の芯軸方向に平行に配置し、段付き芯金の段部に巻き回すことでばらつきがなく一定の間隔を保った段差部を形成することができ、製品の品質を高めることができる。
本発明に係る釣り竿および釣り竿の製造方法によれば、製造時の品質のばらつきを低減することができ、竿体を破損させることなくスムーズに固着・解除を行える。
本発明の実施形態による振出竿における大径竿管と小径竿管との嵌合部を示す側面図である。 図1に示す振出竿における竿軸を通る水平断面図である。 大径竿管の前端部の構成を示す水平断面図である。 振出竿の製造工程を説明するための図である。 図4に続く振出竿の製造工程を説明するための図である。 図5に続く振出竿の製造工程を説明するための図である。 図6に続く振出竿の製造工程を説明するための図である。 図7に続く振出竿の製造工程を説明するための図である。
以下、本発明に係る釣り竿および釣り竿の製造方法の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において、各構成部材を視認可能な大きさとするために必要に応じて各構成部材の縮尺を適宜変更している場合がある。
図1及び図2に示すように本実施形態の振出竿1(釣り竿)は、先細りテーパ状の複数の竿管が連結され、竿元側の大径竿管2の前端内周面2aと、竿先側の小径竿管3の後端外周面3aとが嵌合自在に継合される振出形式の魚釣り用の竿に適用されている。
振出竿1は、使用時において小径竿管3が大径竿管2の前端2bから伸長して小径竿管3の後端が大径竿管2の前端2bに固定された状態で保持され、不使用時において小径竿管3が大径竿管2の筒内に縮ませて収納される。なお、図1及び図2では大径竿管2と小径竿管3とが一対で設けられた図になっているが、複数の竿管が前端に向かうに従って順に小径の竿管となるように構成されるものである。
振出竿1は、必要に応じて不図示の釣り糸ガイドが設けられたり、必要に応じて手元側の竿体にリールを設けられたりすることが可能である。
ここで、本実施形態では、振出竿1において、中心軸線となる竿軸O周りに周回する方向を周方向として定義する。
大径竿管2及び小径竿管3は、それぞれ多数の強化繊維が埋め込まれたプリプレグ6(図8参照)からなる層を複数積層して形成された樹脂製の筒状竿杆である。
小径竿管3の後端外周面3aには、後端部3bから前端に向かうに従って漸次、縮径する雄テーパ部31が形成されている。雄テーパ部31は、雄テーパ部31の前端側で外径が変化しないストレート部32に連設している。
大径竿管2は、図3に示すように、前端2bから後端に向かうに従って漸次、拡径される雌テーパ部21が形成された先細り筒状をなしている。雌テーパ部21には、この雌テーパ部21に沿うように大径竿管2の前端2bから後端に向けて螺旋状となる段差部22が形成されている。雌テーパ部21は、雌テーパ部21の後端側で内径が変化しないストレート部(図示省略)に連設している。雌テーパ部21は、図2に示すように、小径竿管3の雄テーパ部31よりも竿軸O方向の長さ寸法で長く設定されている。
ここで、図3に示すように、雌テーパ部21(図3の二点鎖線)は、上述したように段差部22が形成されているので、仮想のテーパ部である。すなわち、竿軸Oを通る側断面視において、竿軸O方向に間隔をあけて位置する段差部22の内端(第1段差面22Aの内端22a)を結ぶ直線を雌テーパ部21と定義する。
図1及び図2に示すように、大径竿管2と小径竿管3とがテーパ合せにより嵌合した状態における嵌合部Pは、大径竿管2の前端内周面2aの内径が小径竿管3の後端外周面3aの外径より小さくなるように設定され、小径竿管3が大径竿管2から抜け出さないようになっている。
雌テーパ部21のテーパ角は、雄テーパ部31のテーパ角と同じになるように設定されている。そして、大径竿管2に対して小径竿管3が伸長して嵌合した状態において、大径竿管2の雌テーパ部21と小径竿管3の雄テーパ部31とが接触した状態となる。
雌テーパ部21のテーパ角と雄テーパ部31のテーパ角は、それぞれ例えば2.0/1000程度である。
図3に示すように、大径竿管2は、竿軸Oを通る縦断面視において複数の段差部22が竿軸O方向に沿って連続して配列されて階段状に形成されている。段差部22は、竿軸Oと交わる方向に延び大径竿管2の後端側を向く第1段差面22Aと、第1段差面22Aの外周端から後端側に向けて延び竿軸Oを向く第2段差面22Bと、を有している。すなわち、大径竿管2の前端内周面2aには、第1段差面22Aと第2段差面22Bとが竿軸Oに沿って交互に設けられた形状をなしている。
具体的には、図2に示すように、小径竿管3と大径竿管2との嵌合部Pにおいて、雌テーパ部21の段差部22のうち第1段差面22Aの内端頂部22bのみが雄テーパ部31に接触している。雌テーパ部21には、雌テーパ部21よりも径方向の外側に位置し、雄テーパ部31に接触しない逃げ部24(図3参照)が形成されている。逃げ部24は、段差部22を構成する第1段差面22Aと第2段差面22Bである。つまり、嵌合部Pにおいて、雄テーパ部31は雌テーパ部21に対して螺旋を描くように線接触している。
なお、螺旋状に形成される段差部22の螺旋角度(リード角)は、後述する振出竿1の製造方法において樹脂フィルム5の形状や巻き回し数によって容易に変更可能である。
次に、上述した振出竿1の製造方法について、図面を用いて具体的に説明する。
図4に示すように、本実施形態の製造方法では、段付き芯金4を使用して振出竿1(図1、図2参照)を製造する。
使用される段付き芯金4は、軸線C方向と平行な周面を有する小径部41と、小径部41の後端41aから、軸線C方向と垂直方向に延びる段部42と、段部42の最大径端42aから、軸線C方向に対して所定のテーパ角で後方に向けて拡径する拡径部43と、を有している。
先ず、図4及び図5に示すように、小径部41に対して樹脂フィルム5を重ね合わせ、小径部41の前端41bから段部42の最大径端42aまで巻き回す。
ここで、使用する樹脂フィルム5としては、例えばPP(ポリプロピレン)フィルムが使用される。PPフィルムの厚さは、主に22μmであるが、25μm、30μm等を使用することができる。樹脂フィルム5の形状、厚み、巻き付けリード角等の条件は、上述した大径竿管2の前端内周面2a(図3参照)に形成する雌テーパ部21における所望のテーパ角や段差部22の大きさに応じて設定される。つまり、樹脂フィルム5の前記条件を調整することで、大径竿管2の前端内周面2aに所望の形状の段差部22を得ることができる。
図4に示すように、樹脂フィルム5は、直線辺51と、この直線辺51の一端(前端頂部51a)から斜め鋭角に延びる傾斜辺52と、を有する1枚の面状に形成されたものを使用する。
樹脂フィルム5を段付き芯金4の小径部41に対して重ね合わせて巻き回す開始前の配置姿勢Rとしては、樹脂フィルム5の直線辺51を軸線Cに平行とし、傾斜辺52を軸線C方向で段付き芯金4の小径部41の前端41b側から斜め後端側に向かうように配置される姿勢とする。
樹脂フィルム5を上記の配置姿勢Rとしてから小径部41に巻き回すことで、図5に示すように、巻き回した樹脂フィルム5の外周面には螺旋状の段差部5aが形成された状態になる。
次に、図6に示すように、小径部41に巻き付けた樹脂フィルム5及び拡径部43の上からプリプレグ6を巻き回す。プリプレグ6としては、ガラスクロス、炭素繊維等の繊維状補強材に対して、エポキシ等の熱硬化性樹脂を均等に含浸させて、加熱または乾燥して半硬化状態にした一般的な強化プラスチック成形材料が採用される。
その後、段付き芯金4に巻き付けた樹脂フィルム5及びプリプレグ6を焼成する。
焼成の後、図7に示すように、焼成後に硬化した樹脂フィルム5及びプリプレグ6を段付き芯金4から引き抜く。
そして、最終工程として、図7及び図8に示すように樹脂フィルム5を、プリプレグ6から引き剥がす。
これにより、図3に示すような大径竿管2の前端内周面2aに適当な先細りとなる雌テーパ部21が形成されるとともに、この雌テーパ部21に螺旋状の段差部22(図8では符号61の段差部)が形成される。
次に、このように構成される釣り竿および釣り竿の製造方法の作用について、図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態では、図1乃至図3に示すように、先細り方向のテーパに沿う段差部22が設けられるので、大径竿管2の前端内周面2aと小径竿管3の後端外周面3aとの固定および解除をスムーズに行うことができる。つまり、大径竿管2に設けられる段差部22が竿軸O方向で後端側を向く第1段差面22Aの一方向のみとなることから、従来のように竿軸方向を向く段差面が前端側と後端側の二方向となる凸部を有する場合に比べて、前述した固定および解除の際に生じる破損等を抑制することができる。
また、本実施形態では、螺旋状に段差部22が形成された構成であるので、大径竿管2の前端内周面2aと小径竿管3の後端外周面3aとの間に潮などの異物が噛み込むことがなく、大径竿管2の雌側と小径竿管3の雄側とを確実に接合させることができ、さらに雄側と雌側とが固着してしまうことを防止できる。
また、本実施形態において振出竿1を製造する際には、例えば図5に示すように段付き芯金4に樹脂フィルム5を重ね合わせるように巻き回して焼成することで、大径竿管2の前端内周面2aのテーパ部に螺旋状の段差部22を形成することができる。
そのため、重ね合わせる樹脂フィルム5の巻き回し角度、巻付け回数によって大径竿管2の前端内周面2aに形成される段差部22のテーパ角を設定することができ、さらに螺旋状の段差部22のリード角、間隔、段差数を適宜設定することができ、釣り竿としての製品の自由度をもたせることができる。
さらに、振出竿1を製造する際には、上述したような段付き芯金4に樹脂フィルム5を重ね合わせるように巻き回して焼成することが可能であり、面状の樹脂フィルム5を段付き芯金4の同径部分に巻き回す方法により製造することができるので、作業工程が容易になり、かつ従来のように螺旋状に間隔をあけて巻き回す場合に比べて品質のばらつきを低減できる。
また、本実施形態では、図4に示すように、傾斜辺52が形成された1枚の樹脂フィルム5を直線辺51を段付き芯金4の軸線C方向に平行に配置し、段付き芯金4の段部42に巻き回すことでばらつきがなく一定の間隔を保った段部42を形成することができ、製品の品質を高めることができる。
上述のように構成された本実施形態による振出竿1および振出竿1の製造方法では、製造時の品質のばらつきを低減することができ、竿体を破損させることなくスムーズに固着・解除を行える。
以上、本発明による釣り竿および釣り竿の製造方法の実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形例には、例えば当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、均等の範囲のものなどが含まれる。
例えば、上記実施形態では、振出竿1の製造方法において、段付き芯金4の小径部41に巻き回す樹脂フィルム5の形状として、直線辺51と傾斜辺52とを有する1枚の面状に形成されたものを採用しているが、このような形状の樹脂フィルム5を使用することに限定されることはない。例えば帯状の樹脂フィルムを使用してもよい。この帯状の樹脂フィルムの場合には、竿軸O方向に隙間を空けずに重ね合わせて螺旋状に巻き付けることで段差部22を形成できる。
1 振出竿(釣り竿)
2 大径竿管
2a 前端内周面
3 小径竿管
3a 後端外周面
4 段付き芯金
5 樹脂フィルム
6 プリプレグ
21 雌テーパ部
22 段差部
22A 第1段差面
22B 第2段差面
24 逃げ部
31 雄テーパ部
41 小径部
42 段部
43 拡径部
51 直線辺
52 傾斜辺
C 軸線
O 竿軸

Claims (3)

  1. 大径竿管の前端側内周面と小径竿管の後端外周面とが嵌合自在に継合される釣り竿において、
    前記大径竿管の前端側内周面に、前記大径竿管の竿軸に対して傾斜するテーパ部が設けられ、前記テーパ部の内周面に沿って螺旋状に形成された段差部が設けられ、
    前記段差部は、前記大径竿管の前記竿軸と交わる方向に延び前記大径竿管の後端側を向く第1段差面と、前記第1段差面の外周端から前記後端側に向けて延び前記竿軸を向く第2段差面と、を有し、
    前記大径竿管における前記竿軸を含む断面において、複数の前記段差部が竿軸方向に沿って連続して配列された釣り竿。
  2. 軸線方向と平行な周面を有する小径部と、
    前記小径部の後端から、前記軸線方向と垂直方向に延びる段部と、
    前記段部の最大径端から、前記軸線方向に対して所定のデーパ角で後方に向けて拡径する拡径部と、
    を有する段付き芯金を使用して製造する釣り竿の製造方法において、
    前記小径部に対して樹脂フィルムを重ね合わせ、前記段部の最大径まで巻き回す工程と、
    前記樹脂フィルム及び前記拡径部にプリプレグを巻き回す工程と、
    前記樹脂フィルム及び前記プリプレグを焼成する工程と、
    焼成後に硬化した前記樹脂フィルム及び前記プリプレグを前記段付き芯金から引き抜く工程と、
    前記樹脂フィルムを、前記プリプレグから引き剥がす工程と、
    を有する釣り竿の製造方法。
  3. 前記樹脂フィルムは、直線辺と、前記直線辺の一端から斜め鋭角に延びる傾斜辺と、を有する1枚の面状に形成され、
    前記樹脂フィルムを前記小径部に対して重ね合わせて巻き回す際に、前記樹脂フィルムの前記直線辺を前記軸線方向に平行とし、前記傾斜辺を前記軸線方向で前端側から斜め後端側に向かうように配置される、請求項2に記載の釣り竿の製造方法。
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