JP2002233272A - 竿体の製造方法 - Google Patents

竿体の製造方法

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JP2002233272A
JP2002233272A JP2001031829A JP2001031829A JP2002233272A JP 2002233272 A JP2002233272 A JP 2002233272A JP 2001031829 A JP2001031829 A JP 2001031829A JP 2001031829 A JP2001031829 A JP 2001031829A JP 2002233272 A JP2002233272 A JP 2002233272A
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JP
Japan
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prepreg
rod
reinforcing fibers
rod body
auxiliary
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JP2001031829A
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English (en)
Inventor
Makoto Shimono
誠 下野
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Shimano Inc
Original Assignee
Shimano Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 嵌合雌部に微妙な内径の変化をつけて、良好
な竿体の嵌合状態を実現できる竿体の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 この方法は、先細り筒状の芯材100の
穂先側に、穂先側ほど強化繊維が密になり竿元側ほど強
化繊維が粗になるように周方向に強化繊維が配向された
補助プリプレグ11を巻回する工程と、この補助プリプ
レグ11の外周にメインプリプレグ12を巻回する工程
とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚釣りに用いる釣
竿を構成する竿体の製造方法に関する。特に、穂先側に
他の竿体を挿入し、いわゆる並継形式で各竿体を連結す
る竿体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の並継形式で連結される釣竿は、穂
先側端部に嵌合雌部を有する竿元側竿体と、竿元側端部
に嵌合雄部を有する穂先側竿体とを有し、この嵌合雄部
を嵌合雌部に挿入して嵌合固定している。
【0003】このような釣竿を構成する筒状の竿体は、
例えば、炭素繊維,ガラス繊維等の強化繊維にエポキシ
樹脂等の熱硬化性合成樹脂を含浸させた繊維強化樹脂を
シート状に加工したもの(一般に「プリプレグシート」
と呼ばれる)を、先細りテーパの施された芯材に巻回し
て焼成して製造される。そして、嵌合雄部を嵌合雌部に
挿入して嵌合させやすいように、竿元側竿体の穂先側の
内周面に設けられる嵌合雌部を穂先側ほど内径がやや大
径化するように削作して調整している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の釣
竿の竿体では、嵌合雌部の内周径は竿体製造後に当該内
周面を削って内径を調整する方法がとられてきた。とこ
ろで、このような内径の調整は、嵌合時の嵌合力を鑑み
るに、できれば極めて微妙なテーパの変化をつけるに留
めておくのが好ましい。即ち、極めて微妙なテーパをつ
けることで嵌合雄部の嵌合雌部への挿入はスムーズにす
るものの、当接面はできるだけ大きく設定して嵌合力を
維持したい。
【0005】しかし、このように内周面を削って内径を
調整するのにも限界があり、人手及び機械による極めて
微妙なテーパの設定は困難である。本発明の課題は、事
後的に人手乃至機械によるテーパ調整では演出できない
ような微妙な内径の変化をつけて、良好な竿体の嵌合状
態を実現できる竿体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明1に係る竿体の製造
方法は、炭素繊維等の強化繊維に熱硬化性合成樹脂を含
浸させてなるプリプレグ素材からなる先細り筒状の竿体
を製造する方法であって、先細り筒状の芯材の穂先側
に、穂先側ほど強化繊維が密になり竿元側ほど強化繊維
が粗になるように周方向に強化繊維が配向された補助プ
リプレグを巻回する工程と、補助プリプレグ及び芯材の
外周にメインプリプレグを巻回する工程と、これらを焼
成して芯材を引き抜く工程とを含む。
【0007】この方法は、芯材の穂先側の嵌合雌部に相
当する位置に所定の補助プリプレグを巻回して行うもの
である。この補助プリプレグは周方向に強化繊維が引き
揃えられたものであるが、この強化繊維は穂先側ほど密
になり竿元側ほど粗となるように巻回される。
【0008】必要なメインプリプレグと共にこの補助プ
リプレグを焼成すると各プリプレグの合成樹脂は熱収縮
をおこす。ここで、強化繊維と合成樹脂との熱収縮率の
相違から、周方向に配向された強化繊維が密に存在する
箇所では周方向の収縮が比較的小さく、強化繊維が粗に
存在する箇所では周方向の収縮が比較的大きくなる。こ
のため、プリプレグの熱収縮が完全に終了する前に芯材
を引き抜くと、補助プリプレグの竿元側が比較的大きく
穂先側が比較的小さく周方向に収縮して、竿体の嵌合雌
部に相当する部分に微妙な内径のテーパが形成されるこ
とになる。
【0009】発明2に係る竿体の製造方法は、発明1の
方法であって、補助プリプレグは強化繊維がプリプレグ
全体に均等に配向されており、穂先側ほど巻回方向長さ
が長く竿元側ほど巻回方法長さが短いシート状部材であ
る。
【0010】この方法では、巻回方向長さの異なる補助
プリプレグを芯材に巻回することで、穂先側ほど補助プ
リプレグの巻回数が大きく、竿元側ほど補助プリプレグ
の巻回数が小さくなる。このため、穂先側ほど存在する
周方向に配向された強化繊維が多くなり、穂先側ほど強
化繊維が密に竿元側ほど強化繊維が粗に配置されること
になる。
【0011】発明3に係る竿体の製造方法は、発明1の
方法であって、補助プリプレグは穂先側ほど強化繊維が
密になり竿元側ほど粗となるように配向されている。こ
の方法では、補助プリプレグに配向される強化繊維自体
が穂先側ほど密に竿元側ほど粗に配向されており、これ
を巻回することで強化繊維の配向程度を調整できる。
【0012】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]以下、本発明の
第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0013】本発明の第1実施形態を採用した釣竿は、
図1に示すように、元竿1と、元竿1の穂先側に並継形
式で連結される元上竿2,中竿3,穂先竿4とを有して
いる。
【0014】図2に示すように、元竿1の穂先側端部内
周面は嵌合雌部1aとなっており、元上竿2の竿元側端
部外周面は嵌合雄部2aとなっている。この嵌合雌部1
aは穂先側ほどその内径が微妙に大径化するようなテー
パが形成されている。そして、嵌合雄部2aを嵌合雌部
1aに挿入して嵌合させて、竿体同士を連結して固定す
る。なお、元上竿2より穂先側の各竿体においても同様
の嵌合雄部及び嵌合雌部が形成される。
【0015】この元竿1は、以下のような方法によって
製造されている。まず、図3(a)に示すように、先細
り筒状のマンドレル(芯材)100を準備し、必要に応
じてその表面に離型剤等を塗布する。そして、周方向に
ガラス繊維や炭素繊維等の強化樹脂が配向されたプリプ
レグをテープ状に加工したプリプレグテープ10をマン
ドレル100に螺旋状に巻回する。
【0016】その後、穂先側の嵌合雌部1aを構成する
部分に補助プリプレグ11を巻回する。この補助プリプ
レグ11は、プリプレグを穂先側ほど幅広に竿元側ほど
幅狭の略台形型シート状に加工したものである。ここに
は周方向に強化繊維が均等に配向されている。これをプ
リプレグテープ10の外周に巻回すると、穂先側ほど巻
回数が多く竿元側ほど巻回数が少なくなるように巻回さ
れ、結果的に、穂先側ほど巻回される強化繊維が多く
(密に)なり竿元側ほど巻回される強化繊維が少なく
(粗に)なる(図4参照)。
【0017】続いて、図3(b)に示すように、その外
周にシート状のメインプリプレグ12を巻回する。この
メインプリプレグは強化繊維が軸方向に配向されてお
り、必要に応じて数回巻回され、または複数のシートを
巻回することになる。
【0018】さらに、これらのプリプレグの外周に必要
に応じて成型用のポリプロピレン製の保護テープを圧を
かけながら巻回し、相互のプリプレグの密着性を高めつ
つその形状を調整して竿素材を得る。このようにして得
られた竿素材を、炉内において吊り下げながら焼成した
後、完全に各プリプレグの熱収縮が終了する前にマンド
レル100を抜き取り保護テープを剥離する。そして、
両端を所望の長さに切りそろえ、表面を平滑に研磨しさ
らに必要な塗装を施して、元竿1を製造する。
【0019】なお、他の竿体の製造も同様に行うことが
できる。この方法においては、巻回方向長さの異なる補
助プリプレグ11をマンドレル100に巻回すること
で、穂先側ほど補助プリプレグ11の巻回数が大きく、
竿元側ほど補助プリプレグ11の巻回数が小さくなる。
このため、図4に示すように、穂先側ほど存在する周方
向に配向された強化繊維が多くなり、穂先側ほど強化繊
維が密に竿元側ほど強化繊維が粗に配置されることにな
る。そして、これを焼成すると、強化繊維と合成樹脂と
の熱収縮率の相違から、周方向に配向された強化繊維が
密に存在する箇所では周方向の収縮が比較的小さく、強
化繊維が粗に存在する箇所では周方向の収縮が比較的大
きくなる。このため、元竿1の嵌合雌部1aに相当する
部分に穂先側ほど大径になる微妙な内径のテーパが形成
される。こうして、別途内径を人手によって削って調整
すること無く、微妙なテーパの調整を行うことができ、
良好な元竿1と元上竿2との嵌合状態を実現できること
になる。
【0020】[第2実施形態]以下、本発明の第2実施
形態を採用した竿体の製造方法を、元竿1において説明
する。
【0021】まず、図5に示すように、第1実施形態と
同様に、先細り筒状のマンドレル(芯材)100を準備
し、必要に応じてその表面に離型剤等を塗布する。そし
て、周方向にガラス繊維や炭素繊維等の強化樹脂が配向
されたプリプレグをテープ状に加工したプリプレグテー
プ20をマンドレル100に螺旋状に巻回する。
【0022】その後、穂先側の嵌合雌部1aを構成する
部分に補助プリプレグ21を巻回する。この補助プリプ
レグ21は、図6に示すように、繊維強化樹脂をシート
状に加工したものであるが、強化繊維が穂先側ほど密に
なるように周方向に配向され、竿元側ほど粗となるよう
に周方向に配向されている。これをプリプレグテープ2
0の外周に巻回すると、穂先側ほど巻回される強化繊維
が多く(密に)なり竿元側ほど巻回される強化繊維が少
なく(粗に)なる。
【0023】続いて、その外周にシート状のメインプリ
プレグ22,23を巻回する。さらに、これらのプリプ
レグの外周に必要に応じて成型用のポリプロピレン製の
保護テープを圧をかけながら巻回し、相互のプリプレグ
の密着性を高めつつその形状を調整して竿素材を得る。
このようにして得られた竿素材を、炉内において吊り下
げながら焼成した後、完全に各プリプレグの熱収縮が終
了する前にマンドレル100を抜き取り保護テープを剥
離する。そして、両端を所望の長さに切りそろえ、表面
を平滑に研磨しさらに必要な塗装を施して、元竿1を製
造する。
【0024】このような方法において元竿1を製造する
ことによっても、第1実施形態と同様の作用効果を奏す
ることになる。 [他の実施形態] (a)その他、補助プリプレグとして周方向に強化繊維
が配向されたテープ状のプリプレグを用い、穂先側ほど
巻回数を多く竿元側ほど巻回数を小さくすることによっ
て、穂先側ほど強化繊維を密にし竿元側ほど強化繊維を
粗とすることも可能である。 (b)また、穂先側が長辺(例えば、マンドレル周方向
において3巻回分の長さ),竿元側が短辺(例えば、マ
ンドレル周方向において2巻回分の長さ)となる台形状
の補助プリプレグを用意し(図2参照)、これを巻回す
ることで、穂先側ほど強化繊維を密にし竿元側ほど強化
繊維を粗とすることも可能である。 (c)上記実施形態においては、嵌合雌部についてのみ
説明しているが、嵌合雄部に対しても本発明を適応する
ことも可能である。例えば、竿元側端部外周に所定の補
助プリプレグを巻回して、その熱収縮の差を利用し竿元
側ほどその外径をやや小径にするようなことも考えられ
る。
【0025】
【発明の効果】本発明にかかる方法によれば、人手乃至
機械によるテーパ調整では演出できないような微妙な内
径の変化をつけて、良好な竿体同士の嵌合状態を実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を採用した釣竿の全体
図。
【図2】図1の元竿1と元上竿2との嵌合部分付近を示
した図。
【図3】図1の元竿1の製造工程を示した図。
【図4】図1の元竿1の製造工程を示した図。
【図5】本発明の第2実施形態を採用した竿体の製造工
程を示した図。
【図6】図5の補助プリプレグ21を示した図。
【符号の説明】
1 元竿 2 元上竿 10,20 プリプレグテープ 11,21 補助プリプレグ 12,22,23 メインプリプレグ 100 マンドレル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素繊維等の強化繊維に熱硬化性合成樹脂
    を含浸させてなるプリプレグ素材からなる先細り筒状の
    竿体を製造する方法であって、 先細り筒状の芯材の穂先側に、穂先側ほど強化繊維が密
    になり竿元側ほど強化繊維が粗になるように周方向に強
    化繊維が配向された補助プリプレグを巻回する工程と、 前記補助プリプレグ及び芯材の外周にメインプリプレグ
    を巻回する工程と、 これらを焼成して芯材を引き抜く工程とを含む、竿体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記補助プリプレグは強化繊維がプリプレ
    グ全体に均等に配向されており、穂先側ほど巻回方向長
    さが長く竿元側ほど巻回方法長さが短いシート状部材で
    ある、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記補助プリプレグは穂先側ほど強化繊維
    が密になり竿元側ほど粗となるように配向されている、
    請求項1に記載の方法。
JP2001031829A 2001-02-08 2001-02-08 竿体の製造方法 Pending JP2002233272A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015181454A (ja) * 2014-03-26 2015-10-22 グローブライド株式会社 リール脚固定装置
US10952417B2 (en) 2014-03-26 2021-03-23 Globeride, Inc. Reel leg fixing apparatus, method of fabricating the reel leg fixing apparatus, and method of fabricating hood portion of the reel leg fixing apparatus

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