JP2022093766A - 車両下部構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の後面衝突時における、燃料タンクの脆弱部への衝突荷重の集中を抑制可能とする。【解決手段】燃料タンク10の後方部分には脆弱部であるブリーザポート12が形成される。リアサスペンションメンバ20には、車幅方向に延設される前方部材であるフロントクロス21が設けられ、フロントクロス21の前端には突出部であるリアデフマウントブラケット25が形成される。ブリーザポート12及びリアデフマウントブラケット25は、車両前後方向に対向するように設けられる。燃料タンク10及びリアサスペンションメンバ20の間には、ブリーザポート12及びリアデフマウントブラケット25とは車幅方向位置が外された位置に、スペーサ60が設けられる。燃料タンク10とスペーサ60との車両前後方向の離隔距離D1と、リアサスペンションメンバ20とスペーサ60との車両前後方向の離隔距離D2との和は、ブリーザポート12とリアデフマウントブラケット25との車両前後方向の離隔距離D3よりも短い。【選択図】図5
Description
本明細書では、リアサスペンションメンバの前方に燃料タンクが配置された、車両下部構造が開示される。
車両のフロアパネル下には種々の部品が取り付けられる。例えば特許文献1では、車両下部の後方部分に、後輪のサスペンション機構の骨格部材となるリアサスペンションメンバが設けられる。さらにリアサスペンションメンバの前方に燃料タンクが設けられる。
また、車両の骨格部材として、フロアパネルに沿って、車幅方向両端に一対のリアサイドメンバが車両前後方向に延設される。この一対のリアサイドメンバにリアサスペンションメンバが吊り下げ支持される。また燃料タンクは例えば特許文献1に開示されるように、タンクバンドと呼ばれる固定用バンドを介して、車両の骨格部材に固定される。
ところで、車両の後面衝突(以下適宜、後突と記載する)時に、車両後方の障害物(バリア)からの衝撃荷重は、主に骨格部材であるリアサイドメンバが受ける。リアサイドメンバは前方に座屈変形しながら衝撃を吸収する。これに伴ってリアサイドメンバに吊り下げられたリアサスペンションメンバも前方に移動させられる。
一般的に、リアサスペンションの前方に配置された燃料タンクの壁部材は、このような衝突荷重に十分に耐えられるように設計されている。しかしながら、壁部材の開口にブリーザポート等のポート部材が溶着される場合には、例えば溶着箇所が壁部材と比較して肉薄になったり、または壁部材と異なる材料、例えばより溶着に適した材料で溶着部が構成される等の理由で、当該溶着箇所が脆弱部となる。
例えばリアサスペンションメンバの前端面に、前方に突出するような形状の突出部が設けられ、また、燃料タンクの後方に脆弱部が設けられ、さらに、リアサスペンションメンバの突出部と燃料タンクの脆弱部とが車両前後方向に対向配置されるようなレイアウトが採られる場合がある。このような場合、車両の後突時に、リアサスペンションメンバの突出部が他の面同士の衝突に先駆けて燃料タンクの脆弱部に衝突し、脆弱部に衝突荷重が集中するおそれがある。
そこで本明細書では、車両の後面衝突時における、燃料タンクの脆弱部への衝突荷重の集中を抑制可能な、車両下部構造が開示される。
本明細書では、燃料タンクと、燃料タンクの後方に配置されるリアサスペンションメンバとを備える、車両下部構造が開示される。燃料タンクの後方部分には脆弱部が形成される。リアサスペンションメンバには、車幅方向に延設される前方部材であるフロントクロスが設けられ、フロントクロスの前端には突出部が形成される。燃料タンクの脆弱部及びリアサスペンションメンバの突出部は、車両前後方向に対向するように設けられる。燃料タンク及びリアサスペンションメンバの間には、脆弱部及び突出部とは車幅方向位置が外された位置に、スペーサが設けられる。燃料タンクとスペーサとの車両前後方向の離隔距離と、リアサスペンションメンバとスペーサとの車両前後方向の離隔距離との和は、脆弱部と突出部との車両前後方向の離隔距離よりも短い。
上記構成によれば、車両後突時に、リアサスペンションメンバの突出部が燃料タンクの脆弱部に衝突する前に、リアサスペンションメンバがスペーサを介して燃料タンクに衝突可能となり、燃料タンクの脆弱部への衝突荷重の集中が抑制可能となる。
本明細書で開示される車両下部構造によれば、車両の後面衝突時における、燃料タンクの脆弱部への衝突荷重の集中を抑制可能となる。
以下、図1~図6を参照して、本実施形態に係る車両下部構造が説明される。図1~図6において、車両前後方向が記号FRで表される軸で示され、車両幅方向が記号RWまたは記号LHで表される軸で示され、鉛直方向が記号UPで表される軸で示される。前後方向軸FRは車両前方を正方向とする。幅方向軸RWは右方向を正方向とする。またもう一つの幅方向軸LH(図1参照)は左方向を正方向とする。また高さ軸UPは上方向を正方向とする。これら3軸は互いに直交する。
<車両下部概要>
図1には、本実施形態に係る車両下部構造が設けられた、車両下部の斜視図が例示される。なお、車両上方のフロア部分やドアパネル等の図示は省略される。さらに車両左側の後輪は図示が省略される。図1に例示されるように、この車両下部構造では、燃料タンク10及びリアサスペンションメンバ20が設けられる。燃料タンク10の後方にリアサスペンションメンバ20が配置される。
図1には、本実施形態に係る車両下部構造が設けられた、車両下部の斜視図が例示される。なお、車両上方のフロア部分やドアパネル等の図示は省略される。さらに車両左側の後輪は図示が省略される。図1に例示されるように、この車両下部構造では、燃料タンク10及びリアサスペンションメンバ20が設けられる。燃料タンク10の後方にリアサスペンションメンバ20が配置される。
車幅方向両端に、一対の骨格部材が車両前後方向に延設される。車両後方部分において、この一対の骨格部材として、リアサイドメンバ40,40が設けられる。リアサイドメンバ40,40は例えば車両の後端まで延設され、車両の後突時には障害物(バリア)からの衝突荷重を受ける。さらに一対のリアサイドメンバ40,40の前端から、骨格部材である一対のロッカ41,41が接続され、車両前方に延設される。
これらリアサイドメンバ40,40及びロッカ41,41には、車幅方向に延設される骨格部材であるサイドメンバが取り付けられる。具体的には、一対のリアサイドメンバ40,40間を繋ぐようにしてリアクロスメンバ43が車幅方向に延設される。また、一対のロッカ41,41間を繋ぐようにしてセンタクロスメンバ42が車幅方向に延設される。
図2には図1のA-A断面が例示される。このA-A断面は、タンクバンド50Aと車幅方向位置が等しいUP-FR断面である。リアクロスメンバ43は上方が開放されたハット形状であって、その底壁にタンクバンド50A(,50B)の後端部55が締結固定される。またセンタクロスメンバ42は破線で示されるフロアパネル45と閉断面を形成し、その底壁にタンクバンド50A(,50B)の前端部51が締結固定される。
図1に戻り、一対のリアサイドメンバ40,40にはリアサスペンションメンバ20が吊り下げ支持される。リアサスペンションメンバ20は、後輪のサスペンション機構が取り付けられる補強部材であって、リアデフユニット30、トレーリングアーム31、ロワアーム32等のサスペンション部材が取り付けられる。
例えばリアサスペンションメンバ20は井形構造であって、車両前後方向に延設され車幅方向に配列されるサイドレール23,23と、車幅方向に延設され車両前後方向に配列されるフロントクロス21及びリアクロス22を備える。
図2に例示されるように、リアサスペンションメンバ20の前方部材であるフロントクロス21は、その長手方向に垂直なUP-FR断面が角筒形状となっている。また後述される図5のように、フロントクロス21の前端には、リアデフユニット30(図1参照)を支持するリアデフマウントブラケット25が溶接等により取り付けられる。リアデフマウントブラケット25は、断面角筒形状のフロントクロス21の前壁21Aよりも車両前方に突出する突出部となっている。図5に例示されるように、突出部であるリアデフマウントブラケット25は、燃料タンク10の脆弱部であるブリーザポート12と車両前後方向で対向配置される。
図1を参照して、リアサスペンションメンバ20の前方(車両前後方向前方)には、燃料タンク10が設けられる。燃料タンク10は、例えば樹脂材料をブロー成形することで形成される樹脂タンクから構成される。燃料タンク10は例えば多面体の立体形状であって、周辺部材との干渉を避けるような形状に成形される。
燃料タンク10の壁部材は、車両の衝突時に、衝突荷重に十分に耐えられるような構造及び材料から構成される。燃料タンク10に取り付けられるポート類は、燃料タンク10のポート用開口(図示せず)に溶着される。ポート類は、例えば燃料タンク10の壁部材とは材料の組成が異なり、また壁部材よりも肉薄となる部分を含むことから、脆弱部となる。
例えば図5を参照して、燃料タンク10の上面の後方部分に、ブリーザポート12が設けられる。ブリーザポート12は、燃料タンク10の給油時において、タンク内の空気をタンク外に追い出す空気抜きのために設けられる。このブリーザポート12が燃料タンク10の脆弱部となる。
図5に例示されているように、脆弱部であるブリーザポート12は、リアサスペンションメンバ20の突出部であるリアデフマウントブラケット25と車両前後方向に対向している。つまり、ブリーザポート12とリアデフマウントブラケット25は、車幅方向位置及び車両高さ位置が、少なくともその一部において同一位置となっている。
図1に例示されるように、燃料タンク10は、一対のタンクバンド50A,50Bに支持される。図2には、タンクバンド50Aの側面図が例示される。なおタンクバンド50Bについては、タンクバンド50Aと同様の構造を備えることから、以下では説明が省略される。
タンクバンド50Aは、側面視で下に凸の形状をしており、その陥没部分に燃料タンク10が配置される。タンクバンド50Aは例えば金属材料から構成される。図3を参照して、タンクバンド50Aは、車両前方から後方に沿って、前端部51、前方傾斜部52、支持部53,後方傾斜部54,及び後端部55を備える。
前端部51は、その厚さ方向に締結孔56Aが穿孔される。図2に例示されるように、前端部51はセンタクロスメンバ42の底壁に、ボルト58、ナット59により締結固定される。前方傾斜部52は、前端部51の後端に接続され車両後方かつ下方に延設される。さらに支持部53は、前方傾斜部52の後端に接続され車両後方に延設される。この支持部53の上面は、燃料タンク10の底面が配置される支持面となる。
後方傾斜部54は、支持部53の後端に接続され車両後方かつ上方に延設される。さらに後端部55は、後方傾斜部54の後端に接続され車両後方に延設される。後端部55には、厚さ方向に締結孔56B(図3参照)が穿孔される。図2に例示されるように、後端部55は、リアクロスメンバ43の底壁に、ボルト58、ナット59により締結固定される。
図3を参照して、タンクバンド50Aの上面には、弾性体シート57が設けられる。弾性体シート57は樹脂製の燃料タンク10と金属製のタンクバンド50Aとの接触を抑制するための緩衝部材であって、例えばゴム等の樹脂材料から構成される。
弾性体シート57は、燃料タンク10の主要な支持面を構成する支持部53のみならず、前方傾斜部52及び後方傾斜部54に亘ってこれら各部の上面に配置(例えば貼着)される。弾性体シート57の幅、つまりタンクバンド50Aの長手方向に直交する短手方向の長さは、タンクバンド50Aの幅と等しくてよい。
図5を参照して、タンクバンド50A(及びタンクバンド50B)は、フロントクロス21の突出部であるリアデフマウントブラケット25及び燃料タンク10の脆弱部であるブリーザポート12とは、車幅方向位置が外された位置に設けられる。また後述されるように、タンクバンド50Aには、スペーサ60が取り付けられる。つまり、スペーサ60は、ブリーザポート12(脆弱部)及びリアデフマウントブラケット25(突出部)とは、車幅方向位置が外された位置に設けられる。
また後述されるように、車両後突時において、リアデフマウントブラケット25とブリーザポート12とが衝突する前に、スペーサ60、リアサスペンションメンバ20、及び燃料タンク10の3者を衝突させ、リアデフマウントブラケット25とブリーザポート12との衝突を抑制させる。ここで仮にスペーサ60がリアデフマウントブラケット25及びブリーザポート12から過度に車幅方向に離隔されると、スペーサ60、リアサスペンションメンバ20、及び燃料タンク10の3者が衝突しても、リアデフマウントブラケット25とブリーザポート12との衝突を抑制する効果が低下するおそれがある。このため、リアデフマウントブラケット25と、スペーサ60が取り付けられるタンクバンド50Aとは、ある程度車幅方向で近接した位置に配置される。例えばタンクバンド50Aとリアデフマウントブラケット25とは、車幅方向で5cm以上20cm以下の範囲で離隔される。
スペーサ60は、車両後突時の緩衝部材として、燃料タンク10とリアサスペンションメンバ20との間に設けられる。スペーサ60は樹脂材料から構成され、例えば燃料タンク10の主材料である高密度ポリエチレンから構成される。
図2から図4を参照して、スペーサ60は、タンクバンド50Aに取り付けられる。このような、燃料タンク10を支持するための既存の部材を、スペーサ60の固定にも用いることで、スペーサ60の固定手段を新規に設ける必要がなくなり、部品点数の増加が抑制される。なお、タンクバンド50Bにも、タンクバンド50Aと同様の取付構造にて、スペーサ60が取り付けられてよい。
スペーサ60は、タンクバンド50Aの、燃料タンク10とは干渉しない位置に取り付けられる。具体的には、スペーサ60は、タンクバンド50Aの後方傾斜部54に設けられる。さらに詳細には、リアサスペンションメンバ20の前方部分である、フロントクロス21の前壁21Aと車両前後方向で対向し、かつ、燃料タンク10の後端面11にも車両前後方向で対向するように、スペーサ60の高さ位置が定められる。このような配置とすることで、車両の後突時に、リアサスペンションメンバ20が車両前方に移動させられた際には、スペーサ60がリアサスペンションメンバ20と燃料タンク10との間に挟まれる。
図3を参照して、スペーサ60は、多面体の立体構造であって、燃料タンク10の後端面11と対向する前面62と、タンクバンド50Aの後方傾斜部54に対向し当接する当接面61が設けられる。図2を参照して、後方傾斜部54の上面に当接面61が当接されたときに、スペーサ60の前面62は燃料タンク10の後端面11と平行となるように、スペーサ60の形状が定められる。
当接面61の幅、すなわち車幅方向長さは、後方傾斜部54の幅(車幅方向長さ)と等しくてよい。さらに当接面61の車幅方向両側には、締結面63,63が設けられる。当接面61と締結面63とは、例えば当接面61よりも締結面63が車両前方に凹むような段差構造となっている。この締結面63に、締結孔64が設けられる。例えば締結孔64は図4に例示されるボルト65が螺入される雌ネジであってよく、例えばインサートナットが樹脂材料に挿入されるインサート成形により、スペーサ60の締結孔64が形成される。
スペーサ60は、スペーサブラケット70を介して、タンクバンド50Aの後方傾斜部54に固定される。スペーサブラケット70は、本体部72及び一対のフランジ73,73を備える。フランジ73,73は、本体部72の車幅方向両端に設けられる。フランジ73,73には、厚さ方向に貫通される締結孔74が穿孔される。スペーサブラケット70は、例えば板金から構成される。
スペーサブラケット70は、スペーサ60の当接面61及び締結面63に対応する寸法となっている。例えば本体部72の車幅方向長さは当接面61の同長さに等しい。また、フランジ73の車幅方向長さは締結面63の車幅方向長さに等しい。
図3、図4を参照して、スペーサ60の取り付けに当たり、タンクバンド50Aの後方傾斜部54を挟んでスペーサ60とスペーサブラケット70とが配置される。スペーサ60を適切な高さ位置、つまり、図2で例示されるような、フロントクロス21の前壁21Aとも、燃料タンク10の後端面11とも車両前後方向で対向する位置に、スペーサ60を配置できるように、タンクバンド50Aの後方傾斜部54には、目印となる印字やガイド線などが施されていてもよい。
さらに後方傾斜部54の上面にスペーサ60の当接面61が当接され、またスペーサブラケット70の当接面71が後方傾斜部54の下面に当接された状態で、スペーサ60の締結孔64とスペーサブラケット70の締結孔74とが軸合わせされる。この状態で締結孔64,74にボルト65が螺入される。
この螺入により、タンクバンド50Aの弾性体シート57がその厚さ方向に圧縮され、これに対する弾性力が働くことで、スペーサ60の、後方傾斜部54に対する位置ずれが抑制される。また螺入時の締め付けトルクによっては、板金部材から構成されるスペーサブラケット70が撓められ、それによってスペーサブラケット70に例えば板バネのような弾性力が働き、これによってもスペーサ60の位置ずれが抑制される。
また、スペーサ60が弾性体シート57を介して金属部材であるタンクバンド50Aに取り付けられることで、スペーサ60とタンクバンド50Aとの直接接触が避けられる。これにより、車両振動に起因する両部材の擦れ合いによる異音の発生が抑制される。
図5を参照して、スペーサ60の車両前後方向長さL1は、リアデフマウントブラケット25とブリーザポート12との車両前後方向の離隔距離D3を勘案して定められる。ここで、離隔距離D3は、ブリーザポート12の溶着端である円周状の端縁と、リアデフマウントブラケット25の前端面とを、車両前後方向に沿った線で結んだ直線のうち、最短の直線の長さを指す。
図5には、離隔距離D3に加えて、燃料タンク10とスペーサ60との車両前後方向の離隔距離D1と、スペーサ60とフロントクロス21との離隔距離D2とが示されている。離隔距離D1は、スペーサ60の前面62と、これに車両前後方向で対向する燃料タンク10の後端面11との、車両前後方向に沿った離隔距離を示す。前面62及び後端面11の少なくとも一方が凹凸形状である場合には、前面62及び後端面11を車両前後方向に沿った線で結んだ直線のうち、最短の直線の長さが離隔距離D1となる。
また離隔距離D2は、スペーサ60の後端縁66と、これに車両前後方向で対向するフロントクロス21の前壁21Aの前面との、車両前後方向に沿った離隔距離を示す。後端縁66及び前壁21Aの前面の少なくとも一方が凹凸形状である場合には、後端縁66及び前壁21Aの前面を車両前後方向に沿った線で結んだ直線のうち、最短の直線の長さが離隔距離D2となる。
またスペーサ60の車両前後方向長さL1は、スペーサ60の前面62と後端縁66との離隔距離を示す。前面62と後端縁66の少なくとも一方が凹凸形状である場合には、前面62と後端縁66を車両前後方向に沿った線で結んだ直線のうち、最長の直線の長さが車両前後方向長さL1となる。
これらの離隔距離を参照して、離隔距離D1及び離隔距離D2との和が、離隔距離D3よりも短くなるように、つまりD1+D2<D3となるように、スペーサ60の車両前後長さL1が定められる。
上記の様な寸法設定とすることで、例えば図6に例示されるように、車両の後突時にリアサスペンションメンバ20が車両前方に押し出された際、フロントクロス21がスペーサ60に衝突する。さらにこれによりスペーサ60が前に押し出されて、燃料タンク10に衝突する。このフロントクロス21とスペーサ60との衝突、及び、スペーサ60と燃料タンク10との衝突は、フロントクロス21の突出部であるリアデフマウントブラケット25が、燃料タンク10の脆弱部であるブリーザポート12に衝突する前に発生する。
さらに図6の状態において、燃料タンク10はスペーサ60を介してリアサスペンションメンバ20により車両前方に押し出される。これにより、リアデフマウントブラケット25とブリーザポート12とが離隔された状態が維持される。その結果、リアデフマウントブラケット25とブリーザポート12との接触が抑制される。
10 燃料タンク、11 燃料タンクの後端面、12 ブリーザポート(脆弱部)、20 リアサスペンションメンバ、21 フロントクロス、21A フロントクロスの前壁、25 リアデフマウントブラケット(突出部)、30 リアデフユニット、40 リアサイドメンバ、41 ロッカ、42 センタクロスメンバ、43 リアクロスメンバ、50A,50B タンクバンド、60 スペーサ、70 スペーサブラケット。
Claims (1)
- 燃料タンクと、
前記燃料タンクの後方に配置されるリアサスペンションメンバと、
を備える、車両下部構造であって、
前記燃料タンクの後方部分には脆弱部が形成され、
前記リアサスペンションメンバには、車幅方向に延設される前方部材であるフロントクロスが設けられ、前記フロントクロスの前端には突出部が形成され、
前記燃料タンクの前記脆弱部及び前記リアサスペンションメンバの前記突出部は、車両前後方向に対向するように設けられ、
前記燃料タンク及び前記リアサスペンションメンバの間には、前記脆弱部及び前記突出部とは車幅方向位置が外された位置に、スペーサが設けられ、
前記燃料タンクと前記スペーサとの車両前後方向の離隔距離と、前記リアサスペンションメンバと前記スペーサとの車両前後方向の離隔距離との和は、前記脆弱部と前記突出部との車両前後方向の離隔距離よりも短い、
車両下部構造。
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