JP2022092149A - X線診断装置 - Google Patents

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真己 秋山
Masami Akiyama
早紀 橋本
Saki Hashimoto
拓也 相田
Takuya Aida
敏哉 和久
Toshiya Waku
光宣 菅野
Mitsunori Sugano
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Abstract

Figure 2022092149000001

【課題】X線診断装置に関して操作者の操作性及び診断能を向上させること。
【解決手段】本実施形態に係るX線診断装置は、X線管と、X線管保持部と、検出部と、Cアームと、寝台と、制御部と、を備える。X線管はX線を発生させる。X線管保持部は、X線管を保持する。検出部は、X線管保持部と対向する位置に設けられるX線管から発せられたX線を検出する。Cアームは、X線保持部を一端側に有し、検出部を他端側に有する。寝台は、被検体が載置される天板を有する。制御部は、Cアームの回転動作に連動して、X線管が天板に接近し又は天板から離間するように、X線管保持部及びCアームのうち少なくとも一方の天板に対する位置を移動させる。
【選択図】図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線診断装置に関する。
従来、Cアーム式のX線診断装置が知られている。Cアーム式のX線診断装置は、例えば、血管の狭窄や閉塞等の循環器疾患でカテーテルを用いて、疾患を診断、治療する際に血管内を可視化するために用いられる。この際、医師等の操作者は、Cアームを操作し、被検体の観察したい部位に合わせて、X線の照射角度を変化させることになる。
しかしながら、操作者がCアームを移動させたときに、Cアームに設けられたX線管やX線絞りを保持するX線管保持部が被検体を載置する寝台と干渉する可能性がある。この場合、寝台の高さを上昇させない限り、操作者が所望する角度付けが実現できないため、操作性や診断能の観点から改善の余地があった。
特開2014-198241号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、X線診断装置に関して、操作者の操作性及び診断能を向上させることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
本実施形態に係るX線診断装置は、X線管と、X線管保持部と、検出部と、Cアームと、寝台と、制御部と、を備える。X線管はX線を発生させる。X線管保持部は、X線管を保持する。検出部は、X線管保持部と対向する位置に設けられるX線管から発せられたX線を検出する。Cアームは、X線保持部を一端側に有し、検出部を他端側に有する。寝台は、被検体が載置される天板を有する。制御部は、Cアームの回転動作に連動して、X線管が天板に接近し又は天板から離間するように、X線管保持部及びCアームのうち少なくとも一方の天板に対する位置を移動させる。
図1は、第1の実施形態に係るX線診断装置の構成例を示す図。 図2は、第1の実施形態に係り、床置き式の保持装置と寝台との一例を示す図。 図3は、第1の実施形態に係り、X線管保持部と天板との干渉の一例を示す図。 図4は、第1の実施形態に係り、X線管保持部の移動の一例を示す図。 図5は、第1の実施形態に係り、X線管保持部を移動させた場合のX線管保持部と寝台との位置関係の一例を示す図。 図6は、第1の実施形態に係り、駆動制御処理の手順の一例を示すフローチャート。 図7は、第1の実施形態の変形例に係り、X線診断装置のCアームの構成の一例を示す正面断面図。 図8は、第2の実施形態に係り、アームホルダの移動の一例を示す図。 図9は、第2の実施形態に係り、アームホルダを移動させた場合のX線保持部と天板との位置関係の一例を示す図。 図10は、第2の実施形態に係り、駆動制御処理の手順の一例を示すフローチャート。
以下、図面を参照しながら、X線診断装置の実施形態について詳細に説明する。以下の実施形態では、同一の参照符号を付した部分は同様の動作をおこなうものとして、重複する説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るX線診断装置1の構成の一例を示す図である。なお、以下の実施形態では、Cアームを有する循環器用のX線診断装置1について説明する。
X線診断装置1は、撮像部3と、寝台5と、駆動部7と、操作部9と、X線高電圧装置11と、処理回路25と、記憶回路27と、表示部29と、入力インターフェース31とを備える。なお、説明を容易にするために、以下、寝台5の長手方向をy軸、鉛直方向をz軸、y軸及びz軸と直交する方向をx軸として説明する。
撮像部3は、X線管保持部19と、X線を検出するX線検出器21と、保持装置23とを備える。X線管保持部19は、被検体PにX線を照射するX線管13と、X線管13から照射されたX線を絞り込むためのX線絞り15とを保持する。X線絞り15は、絞りカバー17により覆われている。なお、本実施形態では特段説明しないが、X線管13についてもカバーで覆われているものとする。
保持装置23は、支持アームを備える。X線管保持部19及びX線検出器21は、支持アームにより支持される。
X線管13は、X線高電圧装置11からの高電圧の印加及びフィラメント電流の供給により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生する真空管である。X線管13では、熱電子がターゲットに衝突することによりX線が発生される。
X線管13には、例えば、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管がある。なお、X線管13の型式は、回転陽極型に限定されず、任意の型式のX線管が適用可能である。
X線絞り15は、X線管13におけるX線放射窓の前面に設けられる。X線絞り15は、例えば、鉛などの金属板で構成された4枚の絞り羽根を有する。絞り羽根は、操作部9や入力インターフェース31を介して操作者により入力された関心領域に応じて、図示しない駆動装置により駆動される。
X線絞り15は、駆動装置によりこれらの絞り羽根をスライドさせることで、X線が遮蔽される領域を任意のサイズに調節する。調整された絞り羽根により、X線絞り15は、開口領域外のX線を遮蔽する。これにより、X線絞り15は、X線管13が発生したX線を、被検体Pの関心領域に照射されるように絞り込む。
絞りカバー17は、X線絞り15を覆うためのカバーである。第1の実施形態に係るX線診断装置1は、X線絞り15が絞りカバー17によって覆われていることにより、操作者や被検体PとX線管13との距離が一定未満にならないような構成となっている。
X線検出器21は、X線管保持部19(X線管13)により発生されたX線を検出する。X線検出器21は、例えば、フラットパネルディテクタ(Flat Panel Detector:以下、FPDと呼ぶ)である。FPDは、複数の半導体検出素子を有する。半導体検出素子にはX線を直接的に電気信号に変換する直接変換形と、X線を蛍光体で光に変換し、その光を電気信号に変換する間接変換形とがある。
FPDには、いずれの形式が用いられてもよい。X線の入射に伴って複数の半導体検出素子で発生された電気信号は、図示していないアナログディジタル変換器(Analog to Digital converter:以下、A/D変換器と呼ぶ)に出力される。A/D変換器は、電気信号をディジタルデータに変換する。A/D変換器は、ディジタルデータを、処理回路25に出力する。
なお、X線検出器21として、イメージインテンシファイア(Image Intensifier)が用いられてもよい。
寝台5には、撮像部3及び寝台5を動作させるための操作部9が設けられる。駆動部7は、撮像部3及び寝台5を移動させる。駆動部7は、X線検出器移動部71と、アーム移動部73と、天板移動部75と、X線管保持部移動部77と、を備える。
X線高電圧装置11は、変圧器(トランス)及び整流器等の電気回路と、高電圧発生装置と、X線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、X線管13に印加する高電圧及びX線管13に供給するフィラメント電流を発生する機能を有する。X線制御装置は、X線管13が照射するX線に応じた出力電圧の制御を行う。
高電圧発生装置は、変圧器方式であってもよいし、インバータ方式であっても構わない。なお、X線高電圧装置11は、保持装置23に設けられてもよい。
処理回路25は、操作部9又は入力インターフェース31から出力される入力操作の電気信号に応じて、X線診断装置1全体の動作を制御する。
例えば、処理回路25は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサとROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリとを有する。
処理回路25において実行される各種処理機能は、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路27へ記憶されている。処理回路25は、記憶回路27からプログラムを読み出して実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の各回路は、読み出したプログラムに対応する機能を有することとなる。
処理回路25は、メモリに展開されたプログラムを実行するプロセッサにより、制御機能251、判定機能252、画像生成機能253及び設定機能254を実行する。制御機能251を実行する処理回路25は、制御部に相当する。処理回路25の各機能の詳細な説明については後述する。
なお、制御機能251、判定機能252及び画像生成機能253は、単一の処理回路で実現される場合に限らない。複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより制御機能251、判定機能252、画像生成機能253及び設定機能254を実現するものとしても構わない。
また、処理回路25は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)やフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)、他の複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)などのプロセッサにより実現されてもよい。
記憶回路(メモリ)27は、種々の情報を記憶するHDD(Hard disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、集積回路記憶装置等の記憶装置である。記憶回路27は、例えば、投影データや画像データ、Cアーム231の位置や角度及び寝台5の天板51の位置や角度のデータ、処理回路25によって読み出されて実行される各種機能に対応するプログラムを記憶する。
記憶回路27は、HDDやSSD等以外にも、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フラッシュメモリ等の可搬性記憶媒体や、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ素子等との間で種々の情報を読み書きする駆動装置であってもよい。また、記憶回路27の保存領域は、ネットワークで接続された外部記憶装置内にあってもよい。
表示部29は、医用画像などを表示するディスプレイ291と、ディスプレイ291に表示用の信号を供給する内部回路、ディスプレイ291と内部回路とをつなぐコネクタやケーブルなどの周辺回路から構成されている。内部回路は、画像データに被検体情報や投影データ生成条件等の付帯情報を重畳して表示データを生成する。次いで、内部回路は、得られた表示データに対してD/A変換を行なう。
内部回路は、これらの変換が実行された表示データを、医用画像としてディスプレイ291に表示する。これに加え、表示部29は、操作者からの各種操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を表示する。
ディスプレイ291としては、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro Luminescence Display)、プラズマディスプレイ又は他の任意のディスプレイが、適宜、使用可能となっている。
また、ディスプレイ291は、デスクトップ型でもよいし、処理回路25と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
入力インターフェース31は、操作者からの各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路25に出力する。例えば、入力インターフェース31は、撮像部3や寝台5を動作させるための操作、X線の発生に関するX線条件、画像生成機能253により実行される画像処理に関する条件等を操作者から受け付ける。
入力インターフェース31としては、例えば、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、フットスイッチ、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等が適宜、使用可能となっている。入力インターフェース31は、例えば、保持装置23に設けられる。
なお、本実施形態において、入力インターフェース31は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、タッチパッド及びタッチパネルディスプレイ等の物理的な操作部品を備えるものに限られない。
例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を処理回路25へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェース31の例に含まれる。なお、入力インターフェース31は、処理回路25と無線通信可能なタブレット端末等で構成されることにしても構わない。
以下、図1乃至図5を参照しながら、保持装置23と寝台5との構成、及び寝台5に対する保持装置23の動作範囲について説明する。図2は、床置き式の保持装置23と、被検体Pが載置された天板51を含む寝台5との構成の一例を示す図である。
保持装置23は、支持アームに相当するCアーム231と、アームホルダ233と、スタンド235と、スタンド支持台237とを有する。寝台5は、天板51と基台53とを有する。
Cアーム231は、半円弧状の形状を有し、両端にX線管13とX線絞り15とX線検出器21とを支持する。X線管13とX線検出器21とは、互いに対向して、Cアーム231の端部に取り付けられる。
Cアーム231は、X線管13とX線検出器21との間の距離に相当する線源受像面間距離(Source Image Distance:以下、SIDと呼ぶ)を変更可能に、X線検出器21を支持する。すなわち、Cアーム231は、X線検出器21を、X線軸に沿った矢印b方向にスライド自在に支持する。
X線検出器移動部71は、処理回路25における制御機能251による制御のもとで駆動し、矢印bに沿って、X線検出器21をスライド移動させる。X線検出器移動部71は、例えば、Cアーム231に設けられる。X線検出器移動部71は、例えばモータあるいはアクチュエータ等の駆動源と移動機構とにより実現される。
Cアーム231は、X線管13においてX線が発生される焦点CとX線検出器21における中心部とを結ぶ直線(以下、X線軸とも呼ぶ)を回転軸ax1として、回転軸ax1周りにX線管保持部19とX線検出器21とを回動自在に支持する。
アーム移動部73は、制御機能251による制御のもとで駆動し、回転軸ax1周りに矢印aのように、X線絞り15とX線検出器21とを回動する。アーム移動部73は、例えば、支持アームを構成する部材(Cアーム231と、アームホルダ233と、スタンド235)ごとに、保持装置23に設けられる。アーム移動部73は、例えばモータあるいはアクチュエータ等の駆動源と移動機構とにより実現される。
アームホルダ233は、X線が最も集中して照射される部位であるアイソセンタISCを通りx軸方向において回転軸ax1と直交する直線を回転軸ax2として、Cアーム231をスライド自在に支持する。換言すると、アームホルダ233は、Cアーム231を当該Cアーム231の円周方向に移動可能に支持する。
アームホルダ233に設けられたアーム移動部73は、回転軸ax2周りに矢印cのようにCアーム231をスライドさせる。アームホルダ233は、スタンド235に支持される。
スタンド235は、アイソセンタISCを通り回転軸ax1と回転軸ax2とに垂直な直線を回転軸ax3として、アームホルダ233を回動自在に支持する。スタンド235に設けられたアーム移動部73は、回転軸ax3周りに矢印dのように、アームホルダ233を回動する。スタンド235は、スタンド支持台237に支持される。
保持装置23は、以上のような構成により、X線管13及びX線検出器21を、被検体Pに対して、操作者が所望する任意の位置に移動可能である。なお、保持装置23は、図2に示す回転軸ax1乃至ax3を有する場合に限定されず、任意に構成可能である。保持装置23は、操作部9を介した操作者の指示に基づくアーム移動部73の動作により、X線管13及びX線検出器21を移動させる。
基台53は、z軸に沿って天板51を平行移動可能に支持する。天板移動部75は、制御機能251による制御のもとで駆動し、z軸に沿って矢印eのように、天板51を平行移動する。天板移動部75は、例えば、寝台5に設けられる。また、基台53は、天板51の長軸方向に沿って天板51を平行移動可能に支持する。天板移動部75は、天板51の長軸方向に沿って矢印fのように、天板51を平行移動する。
天板移動部75は、例えばモータあるいはアクチュエータ等の駆動源と移動機構とにより実現される。なお、基台53は、天板51の長軸方向又は短軸方向を回転軸として、天板51をチルト可能に支持する構成としてもよい。このような構成とすることで、天板51の角度を様々に変化させることが可能となる。
ところで、X線診断装置1を用いて被検体Pの診断を行う場合、操作者等への不要なX線の被曝を防止する為、X線管13は下方に配置されることが一般的である。その際、Cアーム231の回転軸ax2周りの角度付けは、天板51の高さと絞りカバー17の位置が影響することになる。
例えば、X線管保持部19が固定的に設けられる従来の構成では、天板51の下方にX線管保持部19を潜り込ませた場合、図3に示すように、X線管保持部19に保持される絞りカバー17と天板51の裏面とが干渉し、深い角度付ができないという問題がある。
このような場面のX線管保持部19の配置としては、例えば、操作者がスパイダービュー(LAO(左前斜位:left anterior oblique):40°、CAU(尾部方向:caudal):30°)の角度付けを所望する場合等が挙げられる。
ここで、図3は、X線管保持部19と寝台5の天板51との干渉の一例を示す図である。より具体的には、図3において、操作者が矢印gの方向へCアーム231を移動させていくと、X線管保持部19に保持される絞りカバー17と天板51とが位置Iで接触し、両部材の干渉が生じる。
干渉が生じると、操作者は、天板51の高さを上げない限り、この状態から矢印gの方向へCアーム231を移動させることができず、X線管13及びX線検出器21を所望する位置に移動させることが不可能になる。
しかしながら、例えば、カテーテルを用いて被検体Pの診断や治療を行っている最中である場合、診断や治療を行いながら、天板51の高さを調節するのは困難である。また、天板51の高さは、操作者にとってカテーテルの操作等の作業がしやすい高さに調整されることが一般的であり、天板51の高さを変えると作業が行い難くなるという問題が生じる。
そこで、本実施形態のX線診断装置1では、Cアーム231の回転軸ax2周りの角度付けを拡大するため、X線軸方向におけるX線管保持部19の位置(高さ)を調整可能な構成を有している。
以下、X線管保持部19の構成と移動について説明する。図4は、X線管保持部19の移動の一例を示す図である。
図4に示すように、Cアーム231においてX線管保持部19が設けられる部位(以下、可動部位231aともいう)は、X線軸方向に移動可能となっている。より具体的には、可動部位231aは、Cアーム231が形成する弧の径方向に移動可能に構成される。
X線管保持部移動部77は、制御機能251による制御のもとで、可動部位231aを駆動することで、X線管保持部19を、可動部位231aと一体的にX線軸方向に移動させる。X線管保持部移動部77は、「移動部」の一例である。X線管保持部移動部77は、例えば、Cアーム231に設けられる。X線管保持部移動部77は、例えばモータあるいはアクチュエータ等の駆動源と移動機構とにより実現される。
ここで、X線管保持部移動部77は、Cアーム231の回転動作に連動して、絞りカバー17が天板51に接近し又は天板51から離間するように、可動部位231aとX線管保持部19とを一体的に移動する。すなわち、Cアーム231は、可動部位231aを、矢印hに沿ってスライド自在に支持する。X線管保持部移動部77は、矢印hに沿って、可動部位231aとX線管保持部19とを一体的にスライドする。
具体的には、X線管保持部移動部77は、Cアーム231が回転動作により、天板51に接近した場合、Cアーム231の天板51への接近に連動して、可動部位231aを矢印hに沿ってスライドさせ、X線管保持部19を天板51から離間させる。
また、X線管保持部移動部77は、Cアーム231が回転動作により、天板51から離間した場合、Cアーム231の天板51からの離間に連動して、可動部位231aを矢印hに沿ってスライドさせ、X線管保持部19を天板51に接近させる。
可動部位231aをスライドさせて天板51から離間させることにより、絞りカバー17と天板51との間の空間を広げることができる。図5は、X線管保持部19を移動させた場合のX線管保持部19と天板51との位置関係の一例を示す図である。
例えば、図3に示したX線管保持部19と天板51との干渉が生じる前にX線管保持部19をスライドさせた場合を考える。この場合、X線管保持部19と天板51との間には、空間Sが生じる。
これにより、天板51の高さを変えることなく、Cアーム231を矢印gの方向に更に移動させることが可能になる。つまり、X線管保持部19をスライドさせる前には、天板51の高さを変えない限り不可能であった深い角度付を行うことができる。
ところで、X線管保持部19の位置が変化すると、X線管13が移動することになるため、X線管13とX線検出器21との距離が変化し、照射野が変化してしまう。そこで、本実施形態では、X線管保持部19をスライドさせた場合、X線管保持部19をスライドさせた距離分、X線検出器21を同じスライド方向にスライドさせることで、X線管保持部19のスライド前後で照射野が変化しないように制御を行うこととしている。
ただし、X線検出器21をスライドさせ過ぎると、X線検出器21と被検体Pとが接触してしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、予めX線検出器21と被検体Pとが干渉する可能性がある被検体干渉領域を設定しておき、X線検出器21が被検体干渉領域内に入った場合は、X線検出器21のスライドを停止する制御を行う。
また、この場合は、同時にX線絞り15の絞り開度を調整することで、X線管保持部19のスライド前後で照射野が変化しないように制御を行う。X線管保持部19、X線検出器21、X線絞り15の制御の詳細については後程説明する。
以下、処理回路25の機能構成について説明する。上述したように、処理回路25は、制御機能251、判定機能252、画像生成機能253、及び設定機能254を有する。処理回路25は、制御機能251により、操作部9又は入力インターフェース31を介して操作者から受け付けた入力操作に基づいて、駆動部7、X線高電圧装置11、X線絞り15、記憶回路27、表示部29、画像生成機能253等を制御する。
具体的には、制御機能251は、記憶回路27に記憶されている制御プログラムを読み出して処理回路25内のメモリ上に展開し、展開された制御プログラムに従ってX線診断装置1の各部を制御する。操作部9を介して受け付けた入力信号に基づいて駆動部7を制御する処理(以下、駆動制御処理と呼ぶ)については、後程説明する。
また、制御機能251は、Cアーム231の回転動作と連動して、X線管13が天板51に接近し又は天板51から離間するように、Cアーム231の天板に対する位置を移動させる制御を行う。当該制御は、駆動制御処理に伴って行われる。当該制御の詳細については、後程説明する。
処理回路25は、判定機能252により、Cアーム231の位置や角度及び寝台5の天板51の位置や角度に基づいて、X線管保持部19を移動させるか否かを判定する。また、処理回路25は、判定機能252により、X線検出器21の位置に基づいて、X線検出器21と被検体Pとが干渉する可能性があるか否かを判定する。
また、処理回路25は、判定機能252により、X線検出器21が開始した移動を終了したか否かを判定する。また、処理回路25は、判定機能252により、Cアーム231の位置及び角度が確定したか否か、つまり、Cアーム231が、操作者の所望する位置に移動したか否かを判定する。駆動制御処理の手順における判定機能252による処理は、後程説明する。
処理回路25は、画像生成機能253により、X線検出器21からの出力に基づいて画像データを生成する。具体的には、処理回路25は、X線検出器21からに出力に基づいて投影データを生成する。次いで、処理回路25は、操作部9又は入力インターフェース31からの入力信号を受けて、投影データに対してフィルタリング処理等の画像処理を行なって画像データを生成する。
画像データは、被検体Pに関する透視画像や撮影画像を含む医用画像のデータに相当する。処理回路25は、画像データを用いて合成処理や減算(サブトラクション)処理等を行なう。処理回路25は、生成された画像データを、記憶回路27や表示部29に出力する。
処理回路25は、設定機能254により、Cアーム231の移動に関する各種設定を行う。例えば、処理回路25は、設定機能254により、X線管保持部19と天板51との干渉を回避するため、X線管保持部19が天板51に干渉する可能性のある条件を設定する。
具体的には、設定機能254は、絞りカバー17が天板51と干渉する可能性のある天板干渉領域に位置する際の、Cアーム231の姿勢や、天板51に対する相対位置を示す情報を設定情報として設定する。また、設定情報は、スパイダービュー等の所定の撮影方法を示すものであってもよい。
また、処理回路25は、設定機能254により、X線検出器21と被検体Pとの干渉を回避するため、X線検出器21が被検体Pに干渉する可能性のある条件を設定する。具体的には、設定機能254は、X線検出器21が被検体Pと干渉する可能性のある被検体干渉領域に位置する際の、Cアーム231の姿勢や、X線検出器21に対する相対位置を示す情報を設定情報として設定する。
なお、設定機能254は、被検体Pの身体の厚み等のデータを取得し、被検体P毎に被検体干渉領域を設定してもよい。
以上、実施形態に係るX線診断装置1の全体構成及び機能構成について説明した。かかる構成のもと、実施形態に係るX線診断装置1は、駆動制御処理を実行する。駆動制御処理は、操作者からの入力操作を受付け、制御機能251がアーム移動部73を駆動し、入力操作に従ってCアーム231を移動させる制御である。
また、Cアーム231の移動中は、判定機能252により、Cアーム231の位置や角度及び寝台5の天板51の位置や角度のデータに基づいて、X線管保持部19を移動させるか否かを判定する。
具体的には、判定機能252は、Cアーム231の位置や角度のデータから、Cアーム231が、設定機能254により設定された天板干渉領域に入った場合、又は天板干渉領域から出た場合、X線管保持部19を移動させると判定する。なお、X線管保持部19をどの程度移動させるかは、天板干渉領域とCアーム231の位置や角度とに基づいて定める。
また、制御機能251は、X線管保持部移動部77を制御し、X線管保持部19を移動させた場合、X線管保持部19の移動前後で照射野が変化することを防止するため、X線検出器移動部71を制御し、X線検出器21の位置を調整する制御を行う。また、制御機能251がX線検出器21を移動させた場合、判定機能252は、X線検出器21が開始した移動を終了したか否かを判定する。
具体的には、判定機能252は、X線検出器21がX線管保持部19の移動前後でX線の照射野を一致させるために必要な距離を移動したか否かを判定する。
また、制御機能251がX線検出器21を移動させたとき、X線検出器21と被検体Pとが干渉する可能性がある場合、制御機能251は、X線検出器移動部71の駆動を停止し、X線絞り15の開度を調整してX線管保持部19の移動前後で照射野が変化することを防止する制御を行う。
X線検出器21と被検体Pとが干渉する可能性があるか否かは、判定機能252が判定する。具体的には、X線検出器21が設定機能254により設定された被検体干渉領域に入った場合、X線検出器21と被検体Pとが干渉する可能性があると判定する。
判定機能252がX線検出器21と被検体Pとが干渉する可能性があると判定した場合、制御機能251は、X線検出器21の移動を停止する。同時に、制御機能251は、X線絞り15の開度を調整する制御を行う。
なお、本実施形態では上記の制御を行う構成とするが、操作者がX線検出器21の位置調整を行うか、X線絞り15の開度の調整を行うかを選択できるように構成してもよい。また、X線検出器21の位置調整か、X線絞り15の開度の調整かのいずれか一方のみを行うよう構成してもよい。
ここで、X線管保持部19の移動に合わせてX線絞り15の開度を調整した場合、空間分解能が変化してしまう。しかし、X線管保持部19の移動に合わせてX線検出器21の位置調整を行った場合は、空間分解能が変化することはない。
したがって、X線絞り15の開度の調整よりもX線検出器21の位置調整を優先する制御を行うことで、空間分解能を可能な限り一定とすることができる。これにより、X線管保持部19の移動前後で照射野が変化することを防止しつつ、違和感の少ない画像を提供することが可能になる。
以下、本実施形態の駆動制御処理の手順について、図6を参照して説明する。図6は、第1の実施形態に係るX線診断装置1の駆動制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
(ステップS61)
処理回路25の制御機能251は、操作者からCアーム231の動作操作の入力を受付ける。
(ステップS62)
制御機能251は、受付けた動作操作の入力に従い、アーム移動部73を制御してCアーム231を移動させる。これにより、Cアーム231の位置や角度が変化する。制御機能251は、Cアーム231の位置や角度が変化する度、Cアーム231の位置や角度のデータを取得する。
(ステップS63)
判定機能252は、X線管保持部19を移動させるか否かを判定する。具体的には、判定機能252は、制御機能251が取得したCアーム231の位置や角度のデータに基づいて、Cアーム231が天板干渉領域の外部から内部へ移動したか否かを判定する。また、判定機能252は、Cアーム231が天板干渉領域の内部から外部へ移動したか否かを判定する。
そして、判定機能252は、Cアーム231が天板干渉領域の外部から内部へ移動した場合、又は、Cアーム231が天板干渉領域の外部から内部へ移動した場合、X線管保持部19を移動させると判定する。
判定機能252がX線管保持部19を移動させると判定した場合(ステップ63:Yes)、ステップS64の処理が実行される。判定機能252がX線管保持部19を移動させないと判定した場合(ステップ63:No)、ステップS65の処理が実行される。
(ステップS64)
制御機能251は、X線管保持部移動部77を制御して、可動部位231aをスライドし、X線管保持部19を一体的に移動させる。これにより、X線管保持部19は、天板51に接近又は天板51から離間する。
(ステップS65)
制御機能251は、X線検出器移動部71を制御して、X線管保持部19の移動前後でX線の照射野が一致するように、X線管保持部19の天板51への接近又は天板51からの離間に合わせてX線検出器21をスライド移動させる。このとき、制御機能251は、X線検出器21の位置のデータを取得する。
(ステップS66)
判定機能252は、X線検出器21と被検体Pとが干渉する可能性があるか否かを判定する。具体的には、判定機能252は、制御機能251が取得したX線検出器21の位置に基づいて、X線検出器21が被検体干渉領域の内部へ移動したか否かを判定する。
判定機能252が、X線検出器21と被検体Pとが干渉する可能性があると判定した場合(ステップS66:Yes)、ステップS67の処理が実行される。判定機能252が、X線検出器21と被検体Pとが干渉する可能性がないと判定した場合(ステップS66:No)、ステップS68の処理が実行される。
(ステップS67)
制御機能251は、X線検出器移動部71を制御して、X線検出器21の移動を停止する。そして、制御機能251は、X線管保持部19の移動前後でX線の照射野が一致するように、X線絞り15の開度を調整する。
(ステップS68)
判定機能252は、X線検出器21が移動を終了したか否かを判定する。具体的には、X線検出器21がX線管保持部19の移動前後でX線の照射野を一致させるために必要な距離を移動したか否かを判定する。
判定機能252が、X線検出器21が移動を終了したと判定した場合(S66:Yes)、ステップS69の処理が実行される。判定機能252が、X線検出器21が移動を終了していないと判定した場合(S66:Yes)、再び、ステップS65の処理が実行される。
(ステップS69)
判定機能252は、Cアーム231の位置及び角度が確定したか否かを判定する。具体的には、判定機能252は、制御機能251が一定時間経過しても操作者からの動作指示を受付けなかった場合、Cアーム231の位置及び角度が確定したと判定する。
判定機能252が、Cアーム231の位置及び角度が確定したと判定した場合(ステップS69:Yes)、本処理を終了する。判定機能252が、Cアーム231の位置及び角度が確定していないと判定した場合(ステップS69:No)、再び、ステップS61の処理が実行される。
以上に述べた第1の実施形態に係るX線診断装置1によれば、X線管13は、X線を発生させ、X線管保持部19は、X線管13を保持し、X線検出器21は、X線管保持部19と対向する位置に設けられるX線管13から発せられたX線を検出し、Cアーム231は、X線管保持部19を一端側に有し、X線検出器21を他端側に有し、寝台5は、被検体Pが載置される天板51を有し、制御機能251は、Cアーム231の回転動作に連動して、X線管13が天板51に接近し又は天板51から離間するように、Cアーム231の天板に対する位置を移動させる。
これらにより、Cアーム231が回転動作することで寝台5の天板51に接近した場合、制御機能251が、Cアーム231の回転動作と連動して、X線管保持部19を支持するCアーム231の天板に対する位置を移動させる制御を行うことで、X線管保持部19を天板51から離間させることができる。つまり、天板51の高さを変更することなく、X線管保持部19と天板51とが干渉してCアーム231の移動が妨げられる事態を防止することができる。
これにより、X線管保持部19と天板51とが衝突する可能性が軽減されるため、操作者は、Cアーム231を天板51に近付けていくような操作を行いやすくなる。また、天板51の高さを変更することなく、Cアーム231を所望の位置へ移動させることが可能になるため、操作者は、カテーテル操作等の作業も行いやすくなる。つまり、操作者の操作性を向上させることができる。
さらに、X線管保持部19を天板51から離間させることで、Cアーム231の移動可能な範囲を拡大することができるため、診断能を向上させることもできる。つまり、第1の実施形態に係るX線診断装置1によれば、X線診断装置に関して操作者の操作性及び診断能を向上することができる。
(第1の実施形態の変形例)
本変形例は、X線管13を天板51に接近又は天板51から離間させる際、可動部位231aをスライド移動させるのではなく、X線管保持部19自体を移動させることにある。他の構成及び作用効果は、第1の実施形態と同様なため、説明は省略する。
図7は、第1の実施形態の変形例に係るX線診断装置1のCアーム231の構成の一例を示す正面断面図である。本変形例のCアーム231の一端側は、X線管保持部19の少なくとも一部を収納するための凹状の部分(以下、収納部という)を備える。
本変形例では、X線管保持部19は、Cアーム231の収納部に設けられる。また、本変形例では、X線管保持部移動部77は、X線管保持部19又は収納部に設けられる。X線管保持部19は、X線管保持部移動部77の駆動により、矢印iに沿って移動可能に構成される。
制御機能251は、X線管保持部移動部77を制御し、Cアーム231の回転動作に連動して、X線管13が天板51に接近し又は天板51から離間するように、X線管保持部19の天板に対する位置を移動させる制御を行う。
本変形例によれば、X線管保持部19自体が移動することにより、Cアーム231とX線管保持部19とを一体的に移動させる場合と比較して、Cアーム231のX線管保持部19が設けられた部分にかかる負担を軽減させることができる。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、Cアーム231の可動部位231aをスライド移動させることにより、Cアーム231の回転動作に連動して、X線管13を天板51に接近させ又は天板51から離間させる場合について説明した。
また、上述した第1の実施形態の変形例では、X線管保持部19自体が移動することにより、Cアーム231の回転動作と連動して、X線管13を天板51に接近させ又は天板51から離間させる場合について説明した。
しかしながら、Cアーム231を回動自在に支持するアームホルダ233(主回転部ともいう)を鉛直方向に沿ってスライドすることにより、Cアーム231の回転動作に連動して、X線管13を天板51に接近させ又は天板51から離間させてもよい。そこで、このような実施形態を、第2の実施形態として説明する。
なお、第2の実施形態の説明では、主に、第1の実施形態及び第1の実施形態の変形例と異なる点について説明し、第1の実施形態及び第1の実施形態の変形例と同様の構成の説明については省略する場合がある。
以下、アームホルダ233の移動とX線管保持部19の位置の変化について図8及び図9を用いて説明する。図8は、アームホルダ233の移動の一例を示す図である。図9は、アームホルダ233を移動させた場合のX線管保持部19と天板51との位置関係の一例を示す図である。
アームホルダ233は、Cアーム231の回転動作に連動して、X線管13が天板51に接近し又は天板51から離間するように、スタンド235に支持される。すなわち、スタンド235は、アームホルダ233を、鉛直方向にスライド自在に支持する。
本実施形態では、X線管保持部移動部77は、スタンド235に設けられる。アームホルダ233は、X線管保持部移動部77の駆動により、矢印jに沿って、Cアーム231と共にスライドする。これにより、図9に示すように、アームホルダ233を図中の矢印方向にスライドさせると、Cアーム231全体が鉛直方向に沿ってスライドすることになるため、X線管保持部19を寝台5の天板51から離間させることができる。
ところで、アームホルダ233をX線診断装置1の設置面(床面)の方向へ移動させ過ぎると、Cアーム231の一部が床面に接してしまう可能性がある。そこで、本実施形態の処理回路25は、設定機能254により、Cアーム231と床面とが接触を回避するため、Cアーム231が床面に接触する可能性のある条件を設定する。
具体的には、設定機能254は、Cアーム231が床面と干渉する可能性のある床面接触領域に位置する際の、Cアーム231の姿勢や、床面に対する相対位置を示す情報を設定情報として設定する。
判定機能252は、Cアーム231の位置及び角度に基づいて、Cアーム231と床面とが接触する可能性があるか否かを判定する。具体的には、判定機能252は、Cアーム231が床面接触領域に入った場合、Cアーム231と床面とが接触する可能性があると判定する。
制御機能251は、判定機能252が、Cアーム231と床面とが接触する可能性があると判定した場合、X線管保持部移動部77を制御して、アームホルダ233の移動を停止する。
以下、本実施形態の駆動制御処理の手順について、図10を参照して説明する。図10は、第2の実施形態に係るX線診断装置1の駆動制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。
(ステップS101)
処理回路25の制御機能251は、操作者からCアーム231の動作操作の入力を受付ける。
(ステップS102)
制御機能251は、受付けた動作操作の入力に従い、アーム移動部73を制御してCアーム231を移動させる。これにより、Cアーム231の位置や角度が変化する。制御機能251は、Cアーム231の位置や角度が変化する度、Cアーム231の位置や角度のデータを取得する。
(ステップS103)
判定機能252は、X線管保持部19を移動させるか否かを判定する。具体的には、判定機能252は、制御機能251が取得したCアーム231の位置や角度のデータに基づいて、Cアーム231が天板干渉領域の外部から内部へ移動したか否かを判定する。また、判定機能252は、Cアーム231が天板干渉領域の内部から外部へ移動したか否かを判定する。
そして、判定機能252は、Cアーム231が天板干渉領域の外部から内部へ移動した場合、又は、Cアーム231が天板干渉領域の外部から内部へ移動した場合、X線管保持部19を移動させると判定する。
判定機能252がX線管保持部19を移動させると判定した場合(ステップ103:Yes)、ステップS104の処理が実行される。判定機能252がX線管保持部19を移動させないと判定した場合(ステップ103:No)、ステップS107の処理が実行される。
(ステップS104)
制御機能251は、X線管保持部移動部77を制御して、アームホルダ233を移動し、X線軸に沿ってスライドさせる。これにより、アームホルダ233と共にCアーム231がスライドし、Cアーム231に設けられたX線管保持部19は、天板51に接近し、又は天板51から離間する。
(ステップS105)
判定機能252は、Cアーム231と床面とが接触する可能性があるか否かを判定する。具体的には、判定機能252は、制御機能251が取得したCアーム231の位置及び角度に基づいて、Cアーム231が床面接触領域の内部へ移動したか否かを判定する。
判定機能252が、Cアーム231と床面とが接触する可能性があると判定した場合(ステップS105:Yes)、ステップS106の処理が実行される。判定機能252が、Cアーム231と床面とが接触する可能性がないと判定した場合(ステップS105:No)、ステップS107の処理が実行される。
(ステップS106)
制御機能251は、X線管保持部移動部77を制御して、アームホルダ233の移動を停止し、本処理を終了する。
(ステップS107)
判定機能252は、Cアーム231の位置及び角度が確定したか否かを判定する。具体的には、判定機能252は、制御機能251が一定時間経過しても操作者からの動作指示を受付けなかった場合、Cアーム231の位置及び角度が確定したと判定する。
判定機能252が、Cアーム231の位置及び角度が確定したと判定した場合(ステップS107:Yes)、本処理を終了する。判定機能252が、Cアーム231の位置及び角度が確定していないと判定した場合(ステップS107:No)、再び、ステップS101の処理が実行される。
以上に述べた第2の実施形態に係るX線診断装置1によれば、アームホルダ233(主回転部)は、Cアーム231を回動自在に支持し、スタンド235は、アームホルダ233を鉛直方向にスライド自在に支持し、制御機能251は、Cアーム231の回転動作と連動して、X線管13が天板51に接近し又は天板51から離間するように、アームホルダ233の天板に対する位置を移動させる。
これらにより、Cアーム231が回転動作することで寝台5の天板51に接近した場合、制御機能251が、Cアーム231の回転動作と連動して、アームホルダ233を移動させる制御を行うことで、アームホルダ233と共にCアーム231が鉛直方向にスライドし、X線管保持部19を天板51から離間させることができる。
つまり、天板51の高さを変更することなく、X線管保持部19と天板51とが干渉してCアーム231の移動が妨げられる事態を防止することができる。
これにより、X線管保持部19と天板51とが衝突する可能性が軽減されるため、操作者は、Cアーム231を天板51に近付けていくような操作を行いやすくなる。また、天板51の高さを変更することなく、Cアーム231を所望の位置へ移動させることが可能になるため、操作者は、カテーテル操作等の作業も行いやすくなる。つまり、操作者の操作性を向上させることができる。
さらに、アームホルダ233を移動させてもSIDは変化しないため、X線管保持部19を、Cアーム231の回転動作と連動して、天板51に接近させ、又は天板51から離間させても、X線の照射野がアームホルダ233の移動前後で変化することはない。つまり、第2の実施形態に係るX線診断装置1は、アームホルダ233の移動後にX線検出器21の位置調整やX線絞り15の開度調整を行う必要がない。
したがって、第2の実施形態に係るX線診断装置1は、より簡単な制御でX線管保持部19と天板51との干渉を防止することが可能である。
以上説明した少なくとも実施形態、変形例等によれば、X線診断装置1に関して、X線診断装置に関して操作者の操作性及び診断能を向上させることができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 X線診断装置
3 撮像部
5 寝台
7 駆動部
9 操作部
11 X線高電圧装置
13 X線管
15 X線絞り
17 絞りカバー
19 X線管保持部
21 X線検出器
23 保持装置
25 処理回路
27 記憶回路(メモリ)
29 表示部
31 入力インターフェース
51 天板
53 基台
71 X線検出器移動部
73 アーム移動部
75 天板移動部
77 X線管保持部移動部
231 Cアーム
233 アームホルダ
235 スタンド
237 スタンド支持台
251 制御機能
252 判定機能
253 画像生成機能
254 設定機能
291 ディスプレイ
ISC アイソセンタ
P 被検体
ax1、ax2、ax3 回転軸

Claims (7)

  1. X線を発生させるX線管と、
    前記X線管を保持するX線管保持部と、
    前記X線管から発せられた前記X線を検出する検出部と、
    前記X線管保持部を一端側に有し、前記検出部を他端側に有するCアームと、
    被検体が載置される天板を有する寝台と、
    前記Cアームの回転動作に連動して、前記X線管が前記天板に接近し又は前記天板から離間するように、前記X線管保持部及び前記Cアームのうち少なくとも一方の前記天板に対する位置を移動させる制御部と、
    を備えるX線診断装置。
  2. 前記Cアームの前記一端側は、前記X線管の焦点と前記検出部の中心部とを結ぶX線軸に沿って前記X線管保持部を一体的に移動させる移動部を有し、
    前記制御部は、前記Cアームの回転動作に連動して、前記X線管保持部が前記天板に接近し又は前記天板から離間するように、前記X線管保持部を移動させる、
    請求項1に記載のX線診断装置。
  3. 前記Cアームの前記一端側は、前記X線管の焦点と前記検出部の中心部とを結ぶX線軸に沿って前記X線管保持部を移動させる移動部を有し、
    前記制御部は、前記Cアームの回転動作に連動して、前記X線管保持部が前記天板に接近し又は前記天板から離間するように、前記X線管保持部を移動させる、
    請求項1に記載のX線診断装置。
  4. 前記Cアームは、前記Cアームを前記天板周りに回動自在に支持する主回転部と、
    前記主回転部を鉛直方向にスライド自在に支持するスタンドと、
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記Cアームの回転動作と連動して、前記主回転部を移動させることにより、前記X線管が前記天板に接近し又は前記天板から離間するように、前記Cアーム及び前記X線管保持部を移動させる、
    請求項1に記載のX線診断装置。
  5. 前記制御部は、前記X線管保持部の位置を移動させた場合、前記検出部の位置を調整する制御、又は前記X線管から照射されたX線の照射野を絞るX線絞りの開度を調整する制御を行う、
    請求項2又は3に記載のX線診断装置。
  6. 前記制御部は、前記検出部の位置を調整する制御及び前記X線絞りの開度を調整する制御のうち、操作者が選択した何れか一方の制御を行う、
    請求項5に記載のX線診断装置。
  7. 前記制御部は、前記検出部の位置を調整する制御を優先的に行い、前記検出部と前記被検体とが干渉する可能性がある場合のみ、前記X線絞りの開度を調整する制御を行う、
    請求項5に記載のX線診断装置。
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