JP2022091263A - シャント抵抗器、及びその実装構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化で、大電流に対応可能であり、精度良く電流検出を行うことができるシャント抵抗器、及びその実装構造を提供することを目的とする。【解決手段】本発明のシャント抵抗器(1)は、プリント基板(3)に実装されるシャント抵抗器であって、電流経路となる複数の棒状抵抗体(4)が略平行に一体連結されてなることを特徴とする。本発明のシャント抵抗器1の実装構造は、上記に記載のシャント抵抗器を、プリント基板に実装する実装構造であって、プリント基板(3)は、対向する表面(6a)及び裏面(6b)を有する基板本体(6)と、表面に形成された表面電極(7)と、裏面に形成された裏面電極(8)と、表面電極から裏面電極にかけて基板本体を貫く複数の貫通孔(9)と、を具備し、シャント抵抗器1の各棒状抵抗体が、各貫通孔に挿通されて、シャント抵抗器がプリント基板に支持される。【選択図】図4
Description
この発明は、シャント抵抗器及び、その実装構造に関する。
パワー半導体装置等の電流を検出するために、シャント抵抗器が用いられる。例えば、特許文献1に示すような板状の抵抗体と、その両端に設けられた電極とを備えた表面実装型のシャント抵抗器が知られている。特許文献1に示す表面実装型のシャント抵抗器では、電圧検出信号を、抵抗体の近傍に設けられたボンディングワイヤから取り出している。
パワー半導体装置等の高電圧用途(電流検出)において、大電流に対応したシャント抵抗器が求められている。表面実装型のシャント抵抗器において、大電流通電に適応するには、シャント抵抗器が大型化する問題があった。
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、小型で、大電流に対応可能であり、精度良く電流検出を行うことができるシャント抵抗器、及びその実装構造を提供することを目的とする。
本発明の一態様のシャント抵抗器は、プリント基板に実装されるシャント抵抗器であって、電流経路となる複数の棒状抵抗体が略平行に一体連結されてなることを特徴とする。
また、本発明の一態様のシャント抵抗器の実装構造は、上記に記載のシャント抵抗器を、プリント基板に実装する実装構造であって、前記プリント基板は、対向する第1の面及び第2の面を有する基板本体と、前記第1の面に形成された第1の電極と、前記第2の面に形成された第2の電極と、前記第1の電極から前記第2の電極にかけて前記基板本体を貫く複数の貫通孔と、を具備し、前記シャント抵抗器の各棒状抵抗体が、各貫通孔に挿通されて、前記シャント抵抗器が前記プリント基板に支持されることを特徴とする。
本発明のシャント抵抗器によれば、表裏に電極を備えたプリント基板に、シャント抵抗器を差し込む構造を採用し、このとき、複数の棒状抵抗体を一体連結して、複数の電流経路を確保可能な構造とした。これにより、小型化で、大電流に対応可能な構造にできる。
また、本発明のシャント抵抗器を用いた実装構造では、電圧信号検出回路に対し、シャント抵抗器に電流が流れた際に生じる磁束の影響を低減することができ、測定精度を向上させることができる。
まずは、本発明に至った背景や、本発明の概要について説明する。
<本発明に至った背景について>
従来より、パワー半導体装置等の電流を検出するために、シャント抵抗器が用いられるが、大電流の通電経路として、例えば、バスバーのような金属板が用いられ、これに接続する大型のシャント抵抗器が用いられている。
<本発明に至った背景について>
従来より、パワー半導体装置等の電流を検出するために、シャント抵抗器が用いられるが、大電流の通電経路として、例えば、バスバーのような金属板が用いられ、これに接続する大型のシャント抵抗器が用いられている。
その一方で、銅箔厚が1mmに達する厚銅を用いたプリント基板が登場するに至り、表面実装部品においても、大電流を通電・測定する技術が求められるようになった。
そこで、特許文献1に挙げたような表面実装型のシャント抵抗器においても、大電流を流すために大型化が必要とされる。
<本発明のシャント抵抗器の概要>
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、大電流に対応すべく、表裏面に電極を備えたプリント基板に実装可能で、且つ複数の電流経路を備えるシャント抵抗器を開発するに至った。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、大電流に対応すべく、表裏面に電極を備えたプリント基板に実装可能で、且つ複数の電流経路を備えるシャント抵抗器を開発するに至った。
すなわち、本実施の形態におけるシャント抵抗器は、プリント基板に実装されるシャント抵抗器であって、電流経路となる複数の棒状抵抗体が略平行に一体連結されてなることを特徴とする。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係るシャント抵抗器について説明する。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係るシャント抵抗器について説明する。
<本実施の形態のシャント抵抗器>
図1は、第1の実施の形態に係るシャント抵抗器1の正面図である。図1に示すように、シャント抵抗器1は、2本の棒状抵抗体4、4と、各棒状抵抗体4を一体連結する連結部5と、を有して構成される。
図1は、第1の実施の形態に係るシャント抵抗器1の正面図である。図1に示すように、シャント抵抗器1は、2本の棒状抵抗体4、4と、各棒状抵抗体4を一体連結する連結部5と、を有して構成される。
図1に示すように、各棒状抵抗体4は、高さ方向(Z方向)に向けて、略垂直に延びる棒状であり、且つX方向に所定の間隔を空けて略平行に配置されている。「棒状」とは、断面が円形状であることに限定されず、楕円形状や多角形状も含まれる。
棒状抵抗体4の高さ方向の長さ寸法は、後述するプリント基板3の厚みより大きい。棒状抵抗体4は、プリント基板3に形成される貫通孔9に挿通される部分であり、したがって、棒状抵抗体4の先端部4aは、プリント基板3の裏面6bから外方にはみ出す(図4参照)。ここで、「先端部4a」とは、各棒状抵抗体4の両端部のうち、連結部5が連結された側とは反対側の端部を指す。
図1に示すように、各棒状抵抗体4の表面の一部には、電気絶縁性の保護膜15が形成される。保護膜15の材質を限定するものではないが、例えば、エポキシ樹脂やソルダーレジスト等である。第1の実施の形態では、各棒状抵抗体4に連続する曲面状の湾曲部5aの部分にも保護膜15が形成されることが好ましい。保護膜15は、各棒状抵抗体4の先端部4aには形成されていない。
また、保護膜15が形成されていない湾曲部5aや先端部4aの各表面には、メッキ層が形成されることが好ましい。このメッキ層は、後述するプリント基板3の各電極とはんだ接合する領域に形成され、これにより、プリント基板3との間のはんだ付けを効果的に安定させることができる。メッキ層の材質を限定するものではないが、例えば、メッキ層は、Snめっきである。
各棒状抵抗体4を一体連結する連結部5は、各棒状抵抗体4と同じ径の抵抗体であることが好ましい。一例であるが、金属棒の両端を同じ方向に向けて折り曲げることで、2本の平行な棒状抵抗体4と、各棒状抵抗体4を一体連結する連結部5を備えたシャント抵抗器1を簡単に製造することができる。このとき、略一定の径を有する金属棒を折り曲げてシャント抵抗器1を形成することで、2本の棒状抵抗体4を同径に形成でき、したがって、各棒状抵抗体4に同量の電流を流すことができる。
ただし、本実施の形態では、金属棒を折り曲げてシャント抵抗器1を形成する構成に限定するものでなく、例えば、金型などを用いて、初めから、複数本の棒状抵抗体4と、各棒状抵抗体4の間を一体連結する連結部5と、を有するシャント抵抗器1を形成することもできる。
また、本実施の形態では、棒状抵抗体4が3本以上であってもよく、この場合は、各棒状抵抗体4の同じ側を連結部5にて一体的に連結した構造とされることが好ましい。これにより、複数の棒状抵抗体4をプリント基板3に差し込むことができ、且つ各棒状抵抗体4には、同じ方向に流れる電流経路を形成することができる。
また、材質を限定するものではないが、各棒状抵抗体4及び連結部5は、Cu-Ni系、Cu-Mn系、Ni―Cr系等の金属で形成される。
図2に示すシャント抵抗器1は、図1と異なって、連結部5の中央部に、各棒状抵抗体4の先端部4aの方向に向けて突出するように折り曲げられた凸曲げ部5bが形成されている。凸曲げ部5bを設けた効果に関しては、後述する。
<本実施の形態のシャント抵抗器の実装構造>
図3は、本実施の形態のシャント抵抗器をプリント基板に実装した実装構造の斜視図であり、図4は、図3に示すA-A線に沿って厚さ方向に切断し、矢印方向から見たシャント抵抗モジュールの断面図である。
図3は、本実施の形態のシャント抵抗器をプリント基板に実装した実装構造の斜視図であり、図4は、図3に示すA-A線に沿って厚さ方向に切断し、矢印方向から見たシャント抵抗モジュールの断面図である。
図3に示すX方向及びY方向は、平面内にて直交する2方向を示し、Z方向は、高さ方向を示す。シャント抵抗器1を実装するプリント基板3について説明する。
(プリント基板3)
図3及び図4に示すように、プリント基板3は、相対向する表面(第1の面)6aと、裏面(第2の面)6bとを有する基板本体6と、基板本体6の表面6aに形成された表面電極(第1の電極)7と、基板本体6の裏面6bに形成された裏面電極(第2の電極)8と、を有して構成される。基板本体6は、例えば既存のガラエポ基板であり、各電極7、8は、銅箔等である。電極7、8は、例えば、厚みが1mm程度ある。
図3及び図4に示すように、プリント基板3は、相対向する表面(第1の面)6aと、裏面(第2の面)6bとを有する基板本体6と、基板本体6の表面6aに形成された表面電極(第1の電極)7と、基板本体6の裏面6bに形成された裏面電極(第2の電極)8と、を有して構成される。基板本体6は、例えば既存のガラエポ基板であり、各電極7、8は、銅箔等である。電極7、8は、例えば、厚みが1mm程度ある。
図3、図4に示すように、表面電極7から裏面電極8にかけて基板本体6を貫く複数の貫通孔9が高さ方向(Z方向)に向けて形成されている。これら貫通孔9は、シャント抵抗器1の棒状抵抗体4が挿通される穴である。したがって、貫通孔9は、抵抗体4と同数形成される。この実施の形態では、シャント抵抗器1の棒状抵抗体4は2本であるため、貫通孔9も2つ形成される。また、棒状抵抗体4の径や断面形状、及び各棒状抵抗体4の間隔に基づいて、貫通孔9の孔径や内部形状、及び各貫通孔9の間隔が規制される。
(シャント抵抗器1のプリント基板3への実装)
図3、図4に示すように、シャント抵抗器1の各棒状抵抗体4を、プリント基板3の各貫通孔9に挿通する。各棒状抵抗体4は、X方向に間隔を空けて夫々、平行に配置される。このため、シャント抵抗器1の各棒状抵抗体4を、プリント基板3の各貫通孔9に簡単に差し込むことができる。このとき、棒状抵抗体4の高さ方向(Z方向)への長さは、プリント基板3の厚みよりも大きいため、棒状抵抗体4を貫通孔9に通すと、棒状抵抗体4の先端部4aが、プリント基板3の裏面6bから外部に露出する(図4参照)。
図3、図4に示すように、シャント抵抗器1の各棒状抵抗体4を、プリント基板3の各貫通孔9に挿通する。各棒状抵抗体4は、X方向に間隔を空けて夫々、平行に配置される。このため、シャント抵抗器1の各棒状抵抗体4を、プリント基板3の各貫通孔9に簡単に差し込むことができる。このとき、棒状抵抗体4の高さ方向(Z方向)への長さは、プリント基板3の厚みよりも大きいため、棒状抵抗体4を貫通孔9に通すと、棒状抵抗体4の先端部4aが、プリント基板3の裏面6bから外部に露出する(図4参照)。
また、シャント抵抗器1は、各棒状抵抗体4を一体連結する連結部5を有しているため、各棒状抵抗体4を、プリント基板3の各貫通孔9に挿通した際に、シャント抵抗器1が貫通孔9から抜け落ちる不具合を防止することができる。
図4に示すように、シャント抵抗器1は、プリント基板3の表面電極7との間、及び裏面電極8との間で、夫々、はんだ付けされ、半田層10を介して、シャント抵抗器1と各電極7、8とが導通接続される。具体的には、シャント抵抗器1の湾曲部5a付近や湾曲部5aに近い棒状抵抗体4付近と表面電極7との間がはんだ接合され、シャント抵抗器1の先端部4aと裏面電極8との間がはんだ接合される。本実施の形態では、シャント抵抗器1のはんだ接合される表面に、メッキ層が形成されているため、より安定してはんだ付けすることができる。
図4に示すように、各電極7、8の表面には、半田層10を形成する領域以外の部分に絶縁層11が設けられており、半田層10の形成領域が絶縁層11により規制されている。
(本実施の形態のシャント抵抗器1、及びその実装構造の作用・効果について)
本実施の形態に示すシャント抵抗器1は、プリント基板3の貫通孔9に通して実装することができ、シャント抵抗器1を介して、プリント基板3の表面6aから裏面6bにまたがる電流経路を形成することができる。
本実施の形態に示すシャント抵抗器1は、プリント基板3の貫通孔9に通して実装することができ、シャント抵抗器1を介して、プリント基板3の表面6aから裏面6bにまたがる電流経路を形成することができる。
また、本実施の形態では、シャント抵抗器1には、複数本の棒状抵抗体4が設けられているため、複数の電流経路を確保することができ、より大きな電流の通電が可能になる。
すなわち、図3に示すように、プリント基板3の表面電極7から裏面電極8に向けて、プリント基板3の厚さ方向に貫く位置に、シャント抵抗器1の棒状抵抗体4を通すことで、表面電極7から裏面電極8にまたがる電流経路C1~C4を形成することができる。
本実施の形態では、シャント抵抗器1に複数本の棒状抵抗体4が設けられる。このため、表面電極7から裏面電極8に向けて複数の電流経路C2、C3を確保することができ、しかも棒状の抵抗体であるため、板状とするよりも、小型化しつつ、各棒状抵抗体4の断面が大きくなるように形成でき、棒状抵抗体4に流す電流量を増やすことができる。
このように、本実施の形態では、シャント抵抗器1をプリント基板3の厚み方向に差し込むとともに、複数の電流経路C2、C3を確保した構造としたことで、シャント抵抗器1の小型化、ひいては、シャント抵抗器1とプリント基板3を含むシャント抵抗モジュールの小型化・低背化を促進しつつ、より大きな電流の通電が可能になる。
また、本実施の形態のシャント抵抗器1は、各棒状抵抗体4に一体に連結する連結部5を有することで、電極7、8等に特段の工夫を凝らすことなく、シャント抵抗器1が貫通孔9から抜け落ちる不具合を防止することができる。
<電圧信号を検出するための配線パターン13について>
続いて、電圧信号を検出するための配線パターン13について説明するが、まずは、従来の問題点について、特許文献1を参照しながら説明する。すなわち、特許文献1では、電圧検出信号を、抵抗体近傍からワイヤボンディングにて取り出している。しかしながら、このような構造では、主電流の通電に伴って、シャント抵抗器の周囲に磁束が生じ、この磁束が変化すると、ワイヤボンディングで囲まれた領域に誘導起電力が発生し、この結果、測定誤差が生じる。また、大電流通電のために、シャント抵抗器を大型化していくと、測定誤差が益々大きくなる。
続いて、電圧信号を検出するための配線パターン13について説明するが、まずは、従来の問題点について、特許文献1を参照しながら説明する。すなわち、特許文献1では、電圧検出信号を、抵抗体近傍からワイヤボンディングにて取り出している。しかしながら、このような構造では、主電流の通電に伴って、シャント抵抗器の周囲に磁束が生じ、この磁束が変化すると、ワイヤボンディングで囲まれた領域に誘導起電力が発生し、この結果、測定誤差が生じる。また、大電流通電のために、シャント抵抗器を大型化していくと、測定誤差が益々大きくなる。
本実施の形態では、シャント抵抗器1の各棒状抵抗体4に電流が流れた際に、右ねじの法則により、各棒状抵抗体4の周囲に、磁束(磁場)Bが生じる(図4参照)。このとき、各棒状抵抗体4には同じ方向に電流が流れるため、各磁束Bの方向は、各棒状抵抗体4の間の位置では、互いに打ち消しあう(相殺する)方向に作用する。特に、各棒状抵抗体4は平行に形成されているので、適切に磁束を相殺させることができる。このため、裏面電極8から基板本体6の内部を通って、プリント基板3の表面6a側から引き出す、電圧信号を検出する配線パターン13を、各棒状抵抗体4の間の位置、換言すれば、各貫通孔9の間の位置から引き出すことで、磁束の影響を極力小さくでき、その結果、測定誤差を小さくすることができる。
具体的には、以下の構造とすることができる。すなわち、図4に示すように、貫通孔9の間に位置する基板本体6には、表面6aから裏面6bにかけて、プリント基板3の厚み方向(Z方向)に向けてスルーホール12が形成されており、そのスルーホール12の内壁面に配線パターン(導電層)13が形成されている。配線パターン13は、裏面電極8とは電気的に接続されているが、表面電極7とは電気的に接続されていない。そして、配線パターン13は、基板本体6の表面6aにて、表面電極7と非接触の状態を保ちながら、電流の流れる方向と平行なX方向に延出して形成されている。
表面電極7と接続する電圧検出用の配線パターン(図示せず)と、裏面電極8と接続する配線パターン13は、図示しない電流計に接続され、各配線パターンの間の電圧値、すなわち電極7、8間の電圧値を計測することができる。
上記したように、シャント抵抗器1の各棒状抵抗体4の周囲には磁束Bが生じるが、電圧信号検出用の配線パターン13を2本の棒状抵抗体4の間の位置に通すことで、配線パターン13、ひいては電圧信号検出回路に対する磁束の影響を弱めることができ、測定誤差を小さくすることができる。
また、各棒状抵抗体4(各貫通孔9)の中央の位置では、磁束Bがより確実に相殺されるため、配線パターン13を中央の位置から引き出すことで、より効果的に、磁束Bの影響を抑制することができる。好ましくは、配線パターン13を、2個のシャント抵抗器1の間の中心に配置することで、磁束Bのキャンセル効果が適切に発揮され、より効果的に、配線パターン13への磁束の影響を抑制することができる。
本実施の形態では、複数本の棒状抵抗体4を備えたシャント抵抗器1を、プリント基板3に挿通するといった簡単な実装構造により、電圧信号検出回路に対し磁束の影響を小さくすることができる。
<抵抗変化の抑制構造>
図5は、図1に示すシャント抵抗器をプリント基板に実装した際の断面図と、二点鎖線で囲った領域を拡大して示した部分拡大断面図である。
図5は、図1に示すシャント抵抗器をプリント基板に実装した際の断面図と、二点鎖線で囲った領域を拡大して示した部分拡大断面図である。
既に説明したように、シャント抵抗器1に設けられた各棒状抵抗体4の表面の一部には、電気絶縁性の保護膜15が設けられている。図5に示すように、棒状抵抗体4がプリント基板3に挿通されたときに、プリント基板3の内部に納まる位置に保護膜15を設けることが好ましい。
これにより、シャント抵抗器1と各電極7、8との間で適切にはんだ付けを行うことができ、はんだ付けのばらつきによる抵抗値変化を抑制することができる。図5の部分拡大断面図に示すように、第1の実施の形態では、シャント抵抗器1の湾曲部5aの位置でプリント基板3と接しやすいため、プリント基板3と接する湾曲部5aの位置にも保護膜15がかかるように形成することが好ましい。
図6は、図2に示すシャント抵抗器をプリント基板に実装した際の断面図と、二点鎖線で囲った部分拡大断面図である。
既に説明したように、図2に示すシャント抵抗器1は、連結部5の中央部に、各抵抗体4の先端部4aの方向に向けて突出するように折り曲げられた凸曲げ部5bが形成されている。また、図2に示すように、シャント抵抗器1の各棒状抵抗体4の表面には、先端部4aを除いて保護膜15が形成されている。
図6に示すように、シャント抵抗器1の各棒状抵抗体4をプリント基板3の貫通孔に挿通した際、凸曲げ部5bがプリント基板3の表面に当接し、シャント抵抗器1がプリント基板3に対し位置決めされる。しかも、シャント抵抗器1の湾曲部5aは、図4に比べてプリント基板3の表面から上方に位置し、図6の部分拡大断面図に示すように、湾曲部5aが貫通孔9にかからず、プリント基板3と接しないため、保護膜15を湾曲部5aから外すことができ、より効果的に、はんだ付けのばらつきを低減することができる。
また、シャント抵抗器1の保護膜15が形成されていない領域であって、プリント基板3の電極7、8とはんだ接合される領域に、メッキ層が形成されていることが好ましい。メッキ層の材質を限定するものではないが、例えば、メッキ層はSnめっきである。これにより、はんだ付けをより効果的に安定させることができる。
また、本実施の形態及び変形例を説明したが、他の実施の形態として、上記実施の形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
また、本実施の形態は上記の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらに、技術の進歩又は派生する別技術によって、技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
下記に、上記実施の形態における特徴点を整理する。
下記に、上記実施の形態における特徴点を整理する。
上記実施の形態に記載のシャント抵抗器1は、プリント基板3に実装されるシャント抵抗器1であって、電流経路となる複数の棒状抵抗体4が略平行に一体連結されてなる。
本実施の形態のシャント抵抗器1の一態様は、金属棒の両端を同じ方向に折り曲げてなる。
また、本実施の形態のシャント抵抗器1の一態様は、複数の前記棒状抵抗体4と、前記棒状抵抗体4の間を繋ぐ連結部5と、を備え、前記連結部5には、前記棒状抵抗体4の前記連結部5が連結された側とは逆側の先端部4aの方向に、突出するように折り曲げられた凸曲げ部を備える。
また、本実施の形態のシャント抵抗器1の一態様は、棒状抵抗体4の表面の一部に、電気絶縁性の保護膜15が形成されている。
また、本実施の形態のシャント抵抗器1の一態様は前記プリント基板3の電極7、8とはんだ接合される領域に、メッキ層が形成されている。
また、本実施の形態のシャント抵抗器1の実装構造は、上記に記載のシャント抵抗器1を、プリント基板3に実装する実装構造であって、前記プリント基板3は、対向する第1の面(表面6a)及び第2の面(裏面6b)を有する基板本体6と、前記第1の面に形成された第1の電極(表面電極7)と、前記第2の面に形成された第2の電極(裏面電極8)と、前記第1の電極から前記第2の電極にかけて前記基板本体を貫く複数の貫通孔9と、を具備し、前記シャント抵抗器1の各棒状抵抗体4が、各貫通孔9に挿通されて、前記シャント抵抗器1が前記プリント基板3に支持される。
また、本実施の形態のシャント抵抗器1の実装構造の一態様は、前記プリント基板3には、複数の前記貫通孔9の間に、前記第2の電極から前記基板本体6の内部を通って、前記第1の電極と非接触な位置の前記第1の面に引き出された電圧信号を検出するための配線パターン13が形成されている。
また、本実施の形態のシャント抵抗器1の実装構造の一態様は、複数の前記貫通孔9の中央の位置から前記配線パターン13が引き出される。
以上説明したように、本発明のシャント抵抗器、及びそれを用いた実装構造は、小型化で、大電流に対応可能であり、精度良く電流検出を行うことができ、例えば、パワー半導体装置等の制御用途の電流検出、バッテリーのエネルギーマネジメントに適用することができる。
1 シャント抵抗器
3 プリント基板
4 棒状抵抗体
4a 先端部
5 連結部
5a 湾曲部
5b 凸曲げ部
6 基板本体
6a 表面
6b 裏面
7 表面電極
8 裏面電極
9 貫通孔
10 半田層
11 絶縁層
12 スルーホール
13 配線パターン
15 保護膜
B 磁束
C1~C4 電流経路
3 プリント基板
4 棒状抵抗体
4a 先端部
5 連結部
5a 湾曲部
5b 凸曲げ部
6 基板本体
6a 表面
6b 裏面
7 表面電極
8 裏面電極
9 貫通孔
10 半田層
11 絶縁層
12 スルーホール
13 配線パターン
15 保護膜
B 磁束
C1~C4 電流経路
Claims (8)
- プリント基板に実装されるシャント抵抗器であって、
電流経路となる複数の棒状抵抗体が略平行に一体連結されてなることを特徴とするシャント抵抗器。 - 金属棒の両端を同じ方向に折り曲げてなることを特徴とする請求項1に記載のシャント抵抗器。
- 複数の前記棒状抵抗体と、前記棒状抵抗体の間を繋ぐ連結部と、を備え、前記連結部には、前記棒状抵抗体の前記連結部が連結された側とは逆側の先端部方向に、突出するように折り曲げられた凸曲げ部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシャント抵抗器。
- 前記棒状抵抗体の表面の一部に、電気絶縁性の保護膜が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のシャント抵抗器。
- 前記プリント基板の電極とはんだ接合される領域に、メッキ層が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のシャント抵抗器。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載のシャント抵抗器を、プリント基板に実装する実装構造であって、
前記プリント基板は、対向する第1の面及び第2の面を有する基板本体と、前記第1の面に形成された第1の電極と、前記第2の面に形成された第2の電極と、前記第1の電極から前記第2の電極にかけて前記基板本体を貫く複数の貫通孔と、を具備し、
前記シャント抵抗器の各棒状抵抗体が、各貫通孔に挿通されて、前記シャント抵抗器が前記プリント基板に支持されることを特徴とするシャント抵抗器の実装構造。 - 前記プリント基板には、複数の前記貫通孔の間に、前記第2の電極から前記基板本体の内部を通って、前記第1の電極と非接触な位置の前記第1の面に引き出された電圧信号を検出するための配線パターンが形成されていることを特徴とする請求項6に記載のシャント抵抗器の実装構造。
- 複数の前記貫通孔の中央の位置から前記配線パターンが引き出されることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のシャント抵抗器の実装構造。
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