JP2022091038A - コークス炉クロスタイロッドの監視方法及び監視装置 - Google Patents

コークス炉クロスタイロッドの監視方法及び監視装置 Download PDF

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秀行 國政
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Hideki Fujikawa
政樹 増井
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Abstract

【課題】コークス炉のクロスタイロッドのクリープ変形の発生を検出する。【解決手段】コークス炉に配置されるクロスタイロッドについて、クロスタイロッドの温度を計測する温度計測手段、または、クロスタイロッドの長さを計測する長さ計測手段により計測を行い、計測により集積されるクロスタイロッドの温度履歴またはクロスタイロッド長さ変化履歴に基づいて分析し、クリープ変形の発生を検出する。【選択図】図3

Description

本発明は、コークス炉クロスタイロッドの監視方法及び監視装置に関するものである。
図4は、室炉式のコークス炉を説明する図である。室炉式のコークス炉1においては、図4に示すように、多数の炭化室2と燃焼室3とが交互に配置され、各炭化室2と燃焼室3との間は煉瓦で炉壁が構築される。炭化室2には高さ方向Zで炉頂側に複数の装入口25が設けられており、ここから炭化室2内に石炭が装入される。ここで、炭化室2の長手方向を炉長方向Xとよぶ。また、多数の炭化室の配置方向を炉団長方向Yという。
このように構築された煉瓦構造が緩まないように、炉長方向Xの両端にバックステイ4を1本又は2本1組にして直立させて配置し、両端のバックステイ間の炉締力によって煉瓦構造を拘束する。炉団長方向Yでは、バックステイが燃焼室配置部に対応して配置される。バックステイは剛性の高いH形鋼である。炉長方向両端のバックステイの間には、上下各2本または多い場合には6本ずつのクロスタイロッド5と呼ばれる棒鋼を配置し、このクロスタイロッド5とバックステイ4とをスプリング8を用いて連結することにより、炉長方向Xの両端で対向するバックステイ間に締め付け力を発生させ、それによってバックステイ間の煉瓦構造を拘束している。以後、特に限定しない限り、本明細書においてクロスタイロッドとは炉頂側に配置されたクロスタイロッドを意味する。
クロスタイロッド5は、炉頂煉瓦21に設けられた溝あるいは孔の中に貫通して配置される(以下、クロスタイロッド5が配置される溝又は孔を、総称して「クロスタイロッド溝22」という、図3参照)。そのため、高温の燃焼室3や炭化室2の熱が炉頂煉瓦21を介してクロスタイロッド5に伝わり、クロスタイロッド5の温度が上昇する。その結果クロスタイロッド5が伸びるためにスプリング8の張力が低下してバックステイ4による拘束力を維持できなくなり、さらにはクロスタイロッド5の引張許容応力が低下して折損(断裂)してしまうことがある。
このようにしてクロスタイロッド5による拘束力が低下し、あるいは拘束力がなくなると、各炭化室2における装入・窯出作業の繰り返しによる温度変化、または窯出の影響などにより、コークス炉1を構成する炉体煉瓦が炉長方向に膨張することとなる。
特許文献1には、中空鋼管であるクロスタイロッドの中空部に空気を供給し、クロスタイロッド又は排出空気の温度を計測する温度計と、排出空気の風速を計測する風速計の一方又は両方を監視することによりコークス炉のクロスタイロッドの折損を迅速に把握することのできる、コークス炉クロスタイロッドの管理方法及び管理装置が開示されている。
特開2020-015831号公報
クロスタイロッドの折損に気づかないままにコークス炉を放置すると、対象となる燃焼室については炉体膨張が急激に進行することが知られている。通常であれば1年分と同じ炉体膨張が、クロスタイロッド折損放置では3日間で進行する。炉体膨張が進行すると、炉壁の耐力が低下し、煉瓦破孔の発生頻度が増加することとなる。また、破孔が多発すると、炉体の急速劣化がさらに進行することとなる。
これに対し、特許文献1に記載の技術を採用することにより、クロスタイロッドの折損を迅速にタイムリーに把握できるようになった。クロスタイロッドが折損した際には、炉体の上部にクロスタイロッドの代わりとなる緊張治具を取り付けて炉締し、応急処置的にコークス炉の異常膨張を抑制する対応を行う。そして、その後にクロスタイロッドを取り替える。しかしながら、クロスタイロッドが折損してから応急処置が完了するまでの間は、炉体異常膨張を抑制する手段がなく、炉寿命を縮めることになっていた。
本発明は、コークス炉のクロスタイロッドのクリープ変形の発生を検出することのできる、コークス炉クロスタイロッドの監視方法及び監視装置を提供することを目的とする。
即ち、本発明の要旨とするところは以下のとおりである。
(1)コークス炉に配置されるクロスタイロッドについて、前記クロスタイロッドの温度を計測する温度計測手段、または、前記クロスタイロッドの長さを計測する長さ計測手段により計測を行い、
前記計測により集積される前記クロスタイロッドの温度履歴または前記クロスタイロッドの長さ変化履歴に基づいて分析し、クリープ変形の発生を検出することを特徴とするコークス炉クロスタイロッドの監視方法。
(2)前記クロスタイロッドの温度履歴に基づく分析により、前記クリープ変形の進行状況を示す経過寿命量を予測することを特徴とする(1)に記載のコークス炉クロスタイロッドの監視方法。
(3)前記経過寿命量に基づいて、さらに、前記クロスタイロッドの折損時期を予測することを特徴とする(2)に記載のコークス炉クロスタイロッドの監視方法。
(4)前記温度計測手段に代えて、前記クロスタイロッドの温度を推定するためにコークス炉に設けられる温度計測手段により連続的な計測を行うことを特徴とする(1)乃至(3)のいずれか1つに記載のコークス炉クロスタイロッドの監視方法。
(5)前記長さ計測手段に代えて、前記クロスタイロッドの長さの変化に追従して変化する物理量を計測する物理量計測手段により計測を行い、
前記クロスタイロッドの長さ変化履歴に代えて、前記物理量の変化履歴に基づいて分析を行うことを特徴とする(1)に記載のコークス炉クロスタイロッドの監視方法。
(6)コークス炉に配置されるクロスタイロッドについて、前記クロスタイロッドの温度を計測する温度計測手段と、前記クロスタイロッドの折損時期を予測するクロスタイロッド折損予測装置と、を有し、
前記温度計測手段により計測を行い、
前記クロスタイロッド折損予測装置は、計測により集積される前記クロスタイロッドの温度履歴に基づいて分析を行ってクリープ変形の進行状況を把握し、前記クロスタイロッドの折損時期を予測し、予測した前記クロスタイロッドの折損時期を出力することを特徴とするコークス炉クロスタイロッドの監視装置。
(7)コークス炉に配置されるクロスタイロッドについて、前記クロスタイロッドの長さを計測する長さ計測手段と、前記長さ計測手段が計測した計測値に基づいて分析を行う分析手段と、有し、
前記分析手段は、計測により集積される前記クロスタイロッドの長さ変化履歴に基づいてクリープ変形の発生を検出することを特徴とするコークス炉クロスタイロッドの監視装置。
本発明は、コークス炉に配置されるクロスタイロッドについて、クロスタイロッドの温度を計測する温度計測手段、または、クロスタイロッドの長さを計測する長さ計測手段により計測を行い、計測結果についてクリープ変形の発生を検出する。クリープ変形の発生を検出することにより、クロスタイロッドが折損する前に取り換えることができ、炉体の異常膨張を抑制することが可能となる。
クリープ変形の段階を説明する説明図である。 負荷応力、破断に至る時間、および温度との関係を示すクリープ特性図である。 本発明のコークス炉クロスタイロッドの監視方法及び監視装置を示す部分平面図である。 コークス炉を示す図であり、(A)は側面断面図、(B)は部分平面図、(C)は部分正面図である。 温度Tx[℃]と破断時間L[hr]との関係を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
クロスタイロッド5の折損は、クリープ変形による破断であると考えられている。クロスタイロッド5には、図4に示すように、炉締スプリング8を介してバックステイ4と連結されている。バックステイ4は、通常は燃焼室3の両端(押出機側35とガイド車側36)の位置に垂直に立設されるH形鋼である。クロスタイロッド5は、炉締スプリング8によって、バックステイ4に、炉長方向X方向の締め付け力を付与している。そのため、クロスタイロッド5には持続的に応力が作用している。
また、クロスタイロッド5は、炉頂煉瓦21に設けられたクロスタイロッド溝22に貫通して配置される。そのため、燃焼室3内での燃焼ガスの燃焼による温度上昇の影響を受けて、クロスタイロッド5の配置箇所も高温環境となる。さらに、例えば、煉瓦目地切れ等によりクロスタイロッド溝22に漏洩してくるコークス炉ガス(可燃性ガス)が燃焼し、さらに温度が上昇する場合も有る。
このように、高温環境下で持続的に応力が掛かることにより、クロスタイロッド5はクリープ変形を起こし、破断する。クリープ変形は、一般的に、高温度、高応力であるほど変形速度が速く、以下に示すように、時間の経過とともに変形量が増加するとされている。
図1は、所定の温度および応力におけるクリープ変形の段階を説明する説明図である。クリープ変形には、遷移クリープの形態をとる第1段階、定常クリープの形態をとる第2段階、加速クリープの形態をとる第3段階の3つの段階があると考えられている。第2段階では、クリープ速度(単位時間あたりの変形量)が一定であるが、第3段階に入ると、時間の経過とともにクリープ速度が大きくなり、短時間で破断する。クリープ速度の変化(クロスタイロッド5の長さ変化の大きさ)を捉えることにより、第3段階までクリープ変形が進行したとして破断が近いことが予測できる。
また、クリープによる破断が起こるまでの破断時間(クリープ寿命)は、以下に示すように、クロスタイロッド5に使用されている鋼材のクリープ特性を示す関係図(以下、クリープ特性図という)を用いて予測することができる。
図2は、クロスタイロッド5の材料の一例であるSTBA22について、一定の温度環境下(500℃、550℃、600℃、650℃)における負荷応力(MPa)と破断に至る時間(h)との関係を示すクリープ特性図である(国立研究開発法人物質・材料研究機構、クリープデータシート,2020年8月6日検索<URL:https://smds.nims.go.jp/creep/>)。図2のnは、各温度でのクリープ破断データ数を示す。なお、クロスタイロッド5の材料としては、JISG3462に規定するボイラ・熱交換器用合金鋼鋼管であるSTBA12~26、JISG3458に規定する配管用合金鋼鋼管であるSTPA12~26などが用いられる。
クロスタイロッド5の負荷応力は、一般的に、50~120MPaである。例えば、負荷応力が100MPaである場合、図2に示すように、クロスタイロッド5の温度環境が550℃であれば約480日の寿命、600℃であれば約17日の寿命である。また、図2によれば、550℃で240日保持された場合、その後も550℃で保持されればあと240日は破断せずに使用できると予測されることがわかる。例えば、550℃で240日保持された後、温度が上昇して600℃で保持される場合には、550℃での寿命(480日)の半分の240日(240日/480日=1/2)保持されたことにより、寿命の半分の期間が経ったと考え、残りの寿命(残寿命)は、600℃での寿命(17日)の半分の期間である8.5日であると予測される。
クロスタイロッド5のクリープ変形を検出するには、以下のような2つの方法が考えられる。1つは、クロスタイロッド5の温度履歴から第3段階での破断(折損)に至る時期を予測する方法である。もう1つは、クロスタイロッド5の長さの変化を捉えることにより、第3段階まで進行したことを検知する方法である。
そこで、本発明のクロスタイロッド監視方法においては、クロスタイロッド5の温度を計測する温度計測手段、または、クロスタイロッド5の長さを計測する長さ計測手段により計測を行い、計測により集積されるクロスタイロッドの温度履歴またはクロスタイロッド長さ変化履歴に基づいて分析を行い、クリープ変形の発生を検出する。
本発明のクロスタイロッド監視装置においては、コークス炉に配置されるクロスタイロッドについて、クロスタイロッドの温度を計測する温度計測手段と、クロスタイロッドの折損時期を予測するクロスタイロッド折損予測装置とを有し、温度計測手段により計測を行い、クロスタイロッド折損予測装置は、計測により集積されるクロスタイロッドの温度履歴に基づいて分析を行ってクリープ変形の進行状況を把握し、クロスタイロッドの折損時期を予測し、予測したクロスタイロッドの折損時期を出力するように構成する。また、コークス炉に配置されるクロスタイロッドについて、クロスタイロッドの長さを計測する長さ計測手段と、長さ計測手段が計測した計測値に基づいて分析を行う分析手段とを有し、分析手段は、計測により集積されるクロスタイロッドの長さ変化履歴に基づいてクリープ変形の発生を検出するように構成してもよい。
温度計測手段を用いてクロスタイロッドの折損時期を予測するクロスタイロッド監視方法またはクロスタイロッド監視装置においては、温度計測手段により計測した測定温度と、その測定温度での累積時間と(クロスタイロッド5の温度履歴)に基づいて、クロスタイロッド5の材料のクリープ特性図を用いて分析を行い、クリープ変形の進行により経過したクリープ破断までの寿命量を示す経過寿命量を求める。この経過寿命量に基づいて残寿命量を算出し、さらに、クリープ特性図およびクロスタイロッド5の加熱温度の予測温度値に基づいて、破断(折損)するまでの残寿命量を求める。例えば、経過寿命量が所定の閾値を超えたら、または、残寿命量が所定の量よりも小さくなったら、クロスタイロッド5の寿命が近づいていると判断して、警告を行う。なお、詳細については後述するが、例えば、クロスタイロッドの全寿命量を1として、経過した寿命量を示す経過寿命量が2/3であれば、破断(折損)するまでの残寿命量は1/3となる。残寿命量の値がゼロに近づくほどクロスタイロッドの折損時期が近付くので、例えば、残寿命量の値が所定の閾値よりも小さくなったことを条件として、アラームや表示などの警告を行うようにしてもよいし、また、残寿命量とその後クロスタイロッドが置かれる温度環境(クロスタイロッドが加熱される温度)の予測温度値とに基づいて、クリープ特性図を用いてクロスタイロッドの折損時期を予測し、折損時期を出力するように構成してもよい。
クロスタイロッド5の温度を計測する温度計測手段としては、熱電対などの温度計測器が挙げられる。コークス炉1の複数の各クロスタイロッド5の外表面に、複数の熱電対を炉長方向に配置する。各クロスタイロッド5の全長にわたって配置された熱電対により、各クロスタイロッドの温度を計測し、その測定温度を、測定時を示す時間情報に関連付けて記憶する。
各クロスタイロッド5の全長にわたり温度を計測するのは、クロスタイロッド5の温度がある一定温度以上に上昇した際に、クリープ変形が進行するためである。一定温度以上に上昇する原因としては、クロスタイロッド溝22に漏洩してくるコークス炉ガス(可燃性ガス)の燃焼による加熱などが挙げられる。漏洩が起きる箇所の予測は困難であるため、各クロスタイロッド5の炉長方向全域に亘って計測を行うことが好ましい。なお、計測する箇所を限定する場合には、温度が上昇しやすい箇所、例えば、上昇管24基部近傍などを選択して計測したり、熱電対を設ける間隔を大きくしたりすることも好ましい。
クロスタイロッド5の温度を計測する温度計測手段に代えて、クロスタイロッド5以外の温度を計測する温度計測手段により温度を計測し、その計測温度からクロスタイロッド5の温度を推定してもよい。例えば、サーモビューアにより炉頂煉瓦21全体の画像を撮影し、画像処理によりクロスタイロッド5の炉長方向の上方の炉頂煉瓦21の温度を求める。
求めた炉頂煉瓦温度から、伝熱計算によりクロスタイロッド5の温度を推定する。伝熱計算は、炉頂煉瓦温度、炉頂煉瓦からクロスタイロッド5までの距離、材質による熱伝達係数などを用いて行う。撮影した炉頂煉瓦21の画像により、炉頂煉瓦21の下方に位置する複数のクロスタイロッド5の全長の温度分布を確認することができ、例えば、燃焼室3からのガス漏れ着火による温度異常の発生を監視することが可能となる。また、この温度異常発生箇所を特定して、特定されたクロスタイロッド5についてのみ選択して、寿命を監視することが可能である。
長さ計測手段を用いてクロスタイロッドのクリープ変形の発生を検出するクロスタイロッド監視方法またはクロスタイロッド監視装置においては、クロスタイロッド5の長さを計測し、その測定長さを、測定時を示す時間情報に関連付けて記憶する。そして、直近の測定長さと比較して、測定長さの値の増加量が大きくなるタイミングを捉える。例えば、上述したように、クリープ変形が発生すると、クロスタイロッド5の炉長方向の長さ(全長)の増加量が大きくなる。また、第2段階(定常クリープ段階)から第3段階(加速クリープ段階)に進行すると、クリープ速度が急に大きくなり、クロスタイロッド5の炉長方向の長さ(全長)の増加量が大きくなる。クリープ変形による測定長さの増加量の変化を捉えることにより、クリープ変形の発生を検出することができる。また、クロスタイロッド5が設けられているコークス炉の操業条件履歴、例えば燃焼室の稼働条件履歴(燃焼室における燃焼温度および燃焼時間の履歴情報)も記憶することが望ましい。
ここで、クロスタイロッド5の長さ変化は、全体的な伸び(以下、全長伸びともいう)と局所的な伸び(以下、局所伸びともいう)とに分類される。クロスタイロッド5が配置されている炉頂部の下部に位置する燃焼室および炭化室からの輻射熱により、クロスタイロッド5は高温環境下に置かれる。全長伸びは、上記輻射熱による温度上昇に起因するクロスタイロッド5全体の熱膨張による伸びである。石炭を乾留する際には、その加熱温度および加熱時間は所定の条件に制御される。そのため、コークス炉稼働条件(例えば、燃焼室温度など)に基づいて、クロスタイロッド5の配置箇所における温度変化、すなわち、クロスタイロッド5の温度変化を予測することができ、全長伸びによる長さ変化量は予測可能である。なお、通常、石炭乾留による温度上昇に起因してクロスタイロッド5の加熱される温度は400℃以下であるため、クリープ変形(クリープ進行)による伸びは発生しない。
一方、局所伸びは、ガス漏れ発生箇所における着火(以下、直火加熱ともいう)による温度上昇、例えばクロスタイロッド溝22に漏洩してくるコークス炉ガス(可燃性ガス)の燃焼による加熱に起因するクロスタイロッド5の局所的な熱膨張とクリープ変形による伸びである。直火加熱では上記輻射熱による温度上昇(約400℃)よりも高温(例えば、800℃以上)まで上昇するため、短期間でクリープ変形が第3段階(加速クリープ段階)に進行する。ガス漏れが1箇所または複数箇所で発生することにより局所伸びによる長さ変化(熱膨張およびクリープ変形)が起こり、コークス炉稼働条件(例えば、燃焼室温度)に基づいて予測(算出)される全長伸び量以上に、クロスタイロッド5の測定長さの値の増加量は大きくなる。よって、クロスタイロッド5の長さの測定値の変化履歴を、コークス炉稼働条件(例えば、燃焼室温度)に基づいて予測された全長伸び長さを考慮して監視することにより、局所伸び箇所(直火加熱箇所)の発生、すなわちクリープ変形の発生を捉えることが可能であり、クロスタイロッド5の折損(クリープ破断)の予兆として捉えることができる。
また、コークス炉には、多数の炭化室および燃焼室が設けられており、各炭化室および各燃焼室に複数のクロスタイロッド5が配設されている。同様の操業条件履歴下(温度履歴下)に置かれている複数のクロスタイロッド5の長さ変化を監視して、局所伸びの発生を捉えることも好ましい。具体的には、コークス炉稼働条件(例えば、燃焼室温度)が略同じであれば、クロスタイロッド5の全長伸び(熱膨張)による長さ変化量は略同じ量となる。クロスタイロッド5の長さ変化量が他のクロスタイロッド5と比較して大きい場合、そのクロスタイロッド5について局所伸び(直火加熱による伸び)が発生したと推測することが可能である。
クロスタイロッド5の長さの計測は、連続的に行っても定期的に行ってもよい。クロスタイロッド5が所定の温度条件下に置かれるタイミングで計測した測定値の変化履歴を監視することが好ましい。全長伸びのうち熱膨張に起因する長さ変化量が一定となり、局所伸びを捉えやすいからである。所定の温度条件下での計測とは、例えば、炭化室または燃焼室を所定の温度で加熱している状態における連続的な計測であったり、複数回の石炭乾留工程において所定の温度条件となるタイミングで計測を行う定期的な計測であったり、石炭乾留を終えて次の石炭乾留を行うまでのタイミングで計測を行う定期的な計測などである。なお、クロスタイロッド5の一部(例えば、炉体から突出している部分)または全部(全長)を計測して、クロスタイロッド5の長さの変化を捉えることができればよい。
全長伸びによる長さ変化は、コークス炉稼働条件(例えば、燃焼室温度)に基づいて算出した予測値ではなく、上述のように熱電対やサーモビューアなどによりクロスタイロッド5またはクロスタイロッド5近傍の温度を連続的に測定し、その実測値に基づいて算出した予測値を用いることも好ましい。さらに、クロスタイロッド5またはクロスタイロッド5近傍の全長における温度を測定し、温度履歴と長さ変化履歴との2つの測定値に基づいて局所伸びの長さ変化量を捉えることにより、クロスタイロッド5の折損および折損時期をより詳細に予測することが可能である。
クロスタイロッド5の長さを計測する長さ計測手段に代えて、クロスタイロッドの長さの変化に追従して変化する物理量を計測する物理量計測手段により計測を行い、クロスタイロッドの物理量変化履歴に基づいて分析を行ってもよい。例えば、クロスタイロッド5の炉長方向の長さ(全長)の変化は、この変化に追従する炉締スプリング8の長さの変化に現れる。
図4に示すように、炉締スプリング8の外側端部8aは、クロスタイロッド5に固定される六角ナット9により当接している。クロスタイロッド5の全長が長くなると、六角ナット9の位置が炉長方向外方に移動する。炉締スプリング8の全長は、クロスタイロッド5の全長が長くなった分、長くなる。よって、クロスタイロッド5の炉長方向の長さ(全長)の測定に代えて、炉締スプリング8の長さを測定することにより、クロスタイロッド5のクリープ変形の進行状況を把握することができる。
炉締スプリング8の長さを測る計測手段としては、炉締スプリング8の長さを直接計測器で測ればよい。また、間接的に計測する計測手段を設けてもよく、計測手段としては、例えば、炉締スプリング8の外側端部8aを固定する部材とバックステイ4との距離(図4の箇所A)を計測する赤外線レーダーなどを用いる測定器や、馬蹄形のひずみゲージなどが挙げられる。なお、六角ナット9のナット締めを行った際には、締めた長さを累計して長さ変化量として管理すればよい。
また、クロスタイロッド5の炉長方向の長さ(全長)の変化は、炉締スプリング8の荷重の大きさの変化に現れる。上述のように、クロスタイロッド5の全長が長くなると、炉締スプリング8の全長もその分長くなる。炉締スプリング8はその全長が長くなった分、荷重が減少する。よって、クロスタイロッド5の炉長方向の長さ(全長)の測定に代えて、炉締スプリング8による荷重を測定することによっても、クロスタイロッド5のクリープ変形の進行状況を把握することができる。なお、炉締スプリング8による荷重を測定する計測手段としては、例えば、バックステイ4と炉締スプリング8との間(図4の箇所B)に配置したロードセルなどが挙げられる。
本発明を適用したコークス炉1の概要を図3~4に概要を示す。図3は、温度計測手段を用いてクロスタイロッド5(STBA22)を監視する監視装置の一例である。図3に示すように、本実施形態のクロスタイロッド5の監視装置100は、炉頂煉瓦21の画像を撮影するサーモビューア13と、サーモビューア13が撮影した画像を解析して炉頂煉瓦21表面の温度を求める画像解析装置14と、画像解析装置14により求められた炉頂煉瓦21表面の温度に基づいて、クロスタイロッド5の折損時期を予測するクロスタイロッド折損予測装置15とを備える。クロスタイロッド折損予測装置15から発信するクロスタイロッド異常警報は、コークス炉の中央制御室16の表示盤17に出力する。なお、クロスタイロッド異常警報は、視覚的に認識されるものに限らず、聴覚的に認識されるアラームであってもよい。
クロスタイロッド折損予測装置15は、画像解析装置14により連続的に計測される炉頂煉瓦21表面の温度である炉頂煉瓦温度から、まず、クロスタイロッド5の全長にわたる温度をリアルタイムで推定し、推定したクロスタイロッド推定温度を連続的に記憶していく。クロスタイロッド5の各位置の温度がある一定以上に上昇するとクリープ変形が進行し、最終的に破断することから、温度履歴を用いてクリープの進行状況が推定できる。具体的には、計測したクロスタイロッド推定温度と、その温度のおける計測累積時間に基づき、クリープ特性図に示された温度と寿命との関係を用いて、残寿命を推定する。クロスタイロッド折損予測装置15はリアルタイムで残寿命を推定し、例えば、残寿命が一定の閾値以下となった場合には、異常警報を出力する。
ここで、図2のクリープ特性図を用いた残寿命の推定方法の一例について以下に示す。表1は、図2に基づいて、クロスタイロッド5に掛かる荷重(応力σ)を100MPa(一定)として、クロスタイロッド5の温度とクロスタイロッド5が破断に至る時間との関係を求めた表である。
Figure 2022091038000002
図5は、表1(図2)に基づいて、クロスタイロッド5に掛かる荷重(応力σ)を100MPa(一定)として、温度と破断に至る時間との関係を求めた図である。図5の縦軸は破断に至る時間L[hr]を示し、横軸は温度Tx[℃]を示す。図5中にプロットされている点は、表1に示された500℃から700℃の各温度における破断に至る時間L[hr]を示す。これらのプロットに基づいて得た回帰直線は以下の式(1)となる。
Figure 2022091038000003
寿命量を「1」と設定した場合、Tx℃の環境下で寿命がL(Tx)時間であれば、Tx℃の環境下では1時間に「1/L(Tx)」分の寿命が経過することになる。よって、経過した寿命量を示す経過寿命量は、温度計測手段により計測した測定温度Txでの1時間あたりの寿命量「1/L(Tx)」[hr-1]と、その測定温度Txでの計測累積時間H(Tx)[hr]との積算値である。そして、残りの寿命量を示す残寿命量Fは、寿命量「1」から積算値を差し引いた量である。
例えば、コークス炉1の稼働から現在までで、490℃~650℃までを1℃単位で区切ったときの各温度Tiにおける計測累積時間をH(Ti)とすると、残寿命量Fは以下の式(2)で表される。
Figure 2022091038000004
また、残寿命量Fに基づいて、Tx℃の環境下での残りの残寿命時間G(Tx)[hr]は、以下の式(3)によってあらわされる。
Figure 2022091038000005
算出した残寿命時間をリアルタイムに表示盤17に出力する。また、残寿命量F、または残寿命時間G(Tx)が所定の閾値以下になった場合に、クロスタイロッド異常警報を出力するようにしてもよい。
ここで、1本のクロスタイロッド5について、部位によって温度が異なる場合がある。その場合は、最高温度部位について算出した残寿命時間や、算出した残寿命時間が最も短い部位における残寿命時間を出力するようにしてもよい。
コークス炉1の更新は、おおよそ50年をめどに行われることから、クロスタイロッド5の寿命は50年以上であることが好ましく、図2より、例えば負荷応力100MPaとし、490℃の温度環境下に置かれた場合に、破断するまでの時間が略50年である。よって、上述の例においては、コークス炉1の更新期間を50年として、クロスタイロッド5が490℃以上の温度となった場合についてのみの計測累積時間を計算している。なお、計測温度範囲は「490℃以上」に限らない。コークス炉1の更新期間、クロスタイロッド負荷応力および材質に基づいて、適宜計測温度範囲を決定することが望ましい。
また、例えば負荷応力100MPaの場合、クロスタイロッドの推定温度が650℃を超えた際には、すぐにクロスタイロッド異常警報を出力するように構成することも好ましい。650℃以上の温度環境下では、クロスタイロッド5のクリープ変形が急激に進行し、15時間ほどで破断してしまうためである。
なお、上述したように、クロスタイロッド5に掛かる荷重は必ずしも一定ではなく、緩む方向に変化している。荷重が小さくなれば、残寿命は延びる。よって、荷重を一定としても、残寿命を厳しめに予測していることとなるので、折損時期が若干早まるが折損する前に警告がなされるので問題はない。なお、クロスタイロッドの温度を計測する温度計測手段と、上述した箇所Bに配置するロードセルによる荷重計測とを組み合わせて、残寿命時間をより精度の良く求めることもできる。上述の式(1)は、変数が温度Txのみの関数であるが、変数を温度Txと荷重(応力)σの両方として、その温度Txおよび荷重σを満たす累積時間を求めれば、上述の式(2),(3)と同様にして、残寿命時間を求めることが可能である。
本発明によれば、クロスタイロッドの折損時期(寿命)を予測できる。予測した折損時期に基づいてクロスタイロッドが折損する以前に交換を行うことができるので、炉体の異常膨張を抑制することが可能となる。クロスタイロッドが折損する直前まで使用してから交換することで、設備費および交換作業のコスト低減を図ることができる。
1 コークス炉
2 炭化室
3 燃焼室
4 バックステイ
5 クロスタイロッド
8 スプリング
9 六角ナット
13 サーモビューア
14 画像解析装置
15 クロスタイロッド折損予測装置
16 中央制御室
17 表示盤
21 炉頂煉瓦
22 クロスタイロッド溝
24 上昇管
25 装入口
35 押出機側
36 ガイド車側
100 監視装置
X 炉長方向
Y 炉団長方向
Z 高さ方向

Claims (7)

  1. コークス炉に配置されるクロスタイロッドについて、前記クロスタイロッドの温度を計測する温度計測手段、または、前記クロスタイロッドの長さを計測する長さ計測手段により計測を行い、
    前記計測により集積される前記クロスタイロッドの温度履歴または前記クロスタイロッドの長さ変化履歴に基づいて分析し、クリープ変形の発生を検出することを特徴とするコークス炉クロスタイロッドの監視方法。
  2. 前記クロスタイロッドの温度履歴に基づく分析により、前記クリープ変形の進行状況を示す経過寿命量を予測することを特徴とする請求項1に記載のコークス炉クロスタイロッドの監視方法。
  3. 前記経過寿命量に基づいて、さらに、前記クロスタイロッドの折損時期を予測することを特徴とする請求項2に記載のコークス炉クロスタイロッドの監視方法。
  4. 前記温度計測手段に代えて、前記クロスタイロッドの温度を推定するためにコークス炉に設けられる温度計測手段により連続的な計測を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のコークス炉クロスタイロッドの監視方法。
  5. 前記長さ計測手段に代えて、前記クロスタイロッドの長さの変化に追従して変化する物理量を計測する物理量計測手段により計測を行い、
    前記クロスタイロッドの長さ変化履歴に代えて、前記物理量の変化履歴に基づいて分析を行うことを特徴とする請求項1に記載のコークス炉クロスタイロッドの監視方法。
  6. コークス炉に配置されるクロスタイロッドについて、前記クロスタイロッドの温度を計測する温度計測手段と、前記クロスタイロッドの折損時期を予測するクロスタイロッド折損予測装置と、を有し、
    前記温度計測手段により計測を行い、
    前記クロスタイロッド折損予測装置は、計測により集積される前記クロスタイロッドの温度履歴に基づいて分析を行ってクリープ変形の進行状況を把握し、前記クロスタイロッドの折損時期を予測し、予測した前記クロスタイロッドの折損時期を出力することを特徴とするコークス炉クロスタイロッドの監視装置。
  7. コークス炉に配置されるクロスタイロッドについて、前記クロスタイロッドの長さを計測する長さ計測手段と、前記長さ計測手段が計測した計測値に基づいて分析を行う分析手段と、有し、
    前記分析手段は、計測により集積される前記クロスタイロッドの長さ変化履歴に基づいてクリープ変形の発生を検出することを特徴とするコークス炉クロスタイロッドの監視装置。
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