JP4674765B2 - 発電用内燃機関の失火検出方法及び装置 - Google Patents

発電用内燃機関の失火検出方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、発電用内燃機関における失火の判定方法及び判定装置に関する。
従来技術における発電用内燃機関の失火検出技術としては、例えば、失火気筒の排気温度が他の気筒に比べて大きく低下することを利用し、各気筒の排気温度の最大値と最小値を比較することで失火を検出する技術が存在する(特許文献1、特許文献2参照)。
また、回転周期の変動によってエンジンの失火を検出する技術が知られている(特許文献3参照)。この技術では、回転速度が変化した場合に、失火と判定する。
さらに、トルク変動を検出し、特定の周波数成分を取り出して閾値と比較して、特定のシリンダにおいて失火が生じた旨を検出する技術が公知となっている(特許文献4参照)。
ここで、排気温度に基づいて失火を検出する従来技術(特許文献1、特許文献2)において、負荷や回転数が一定であっても、燃焼自体は一定とはならないので、排気温度も若干変動する(「ゆらぎ」)。そして、失火が生じていないにも拘らず、係る排気温度の「ゆらぎ」によって、誤報を発してしまうという問題が生じている。
係る問題を防止するためには、例えば、失火検出のための閾値、すなわち排気温度変化の閾値を大きく設定する必要がある。しかし、排気温度変化の閾値を大きく設定すると、失火検出の精度が低下してしまうという問題が発生する。
排気温度に基づいて失火を検出する従来技術(特許文献1、特許文献2)において、排気温度変化の閾値を大きくすること無く、すなわち失火検出精度を低くすること無く、排気温度の「ゆらぎ」による誤報を抑制するために、例えば回転数変動により失火を判定する技術(特許文献3)と組み合わせることが考えられる。
しかし、系統連係中の発電用内燃機関(例えば発電用エンジン)では、機関回転数は系統の周波数に依存して決まるため回転数変動は観測できないほど小さい。すなわち、発電用エンジンでは、他のエンジンと異なり、回転数変動による失火検知は困難である。
換言すれば、回転数変動による失火検知(特許文献3)は、発電用エンジンの失火検知に適用することは困難である。
発電電力(トルクに比例する)の変動によって発電用エンジンの失火検出を行うこと(特許文献4)は可能である。
しかし、従来技術においては、例えば機関回転数の1/2の周波数で周波数成分を検出している(2倍の周期でトルク変動が現れる)ので、単発の失火では検出が困難であり、少なくとも複数のサイクルにわたって失火が起きていなければ、失火の検出が出来ないという問題を有している。
また、発電電力(トルクに比例する)の変動によって発電用エンジンの失火検出を行う従来技術(特許文献4)では、周波数成分を抽出して行っているので、気筒数によって変わるが、少なくとも機関回転数の同程度以上のサンプリングレートが必要となる。そして、機関回転数の数倍程度以上のサンプリングレートを得るためには、複雑且つ高価な設備が必要となってしまう。
すなわち、従来技術においては、発電用エンジンについて、単発失火の検出について、誤報を抑制することが困難であった。
特公昭53−4568号公報 特許第3312917号公報 特許第2766508号公報 特許第3315724号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、発電用内燃機関の単発の失火を精度良く判定することが出来、誤報を抑制することが出来て、しかもサンプリングレートを遅くすることが可能な発電用内燃機関の失火検出方法及び装置の提供を目的としている。
本発明によれば、発電用内燃機関(E)の各気筒(♯1〜♯3)における排気温度の変化率(排気温度の単位時間あたりの低下量:dT/dt)を求める工程(ステップS2)と、発電用内燃機関(E)の発電電力の変化率(発電電力の単位時間あたりの変化量:|dP/dt|)を求める工程(ステップS2)と、排気温度の変化率(排気温度の単位時間あたりの低下量:dT/dt)と閾値(排気温度変化率の閾値SLT)とを比較する工程(ステップS3)と、発電用内燃機関の発電電力の変化率(発電電力の単位時間あたりの変化量:|dP/dt|)と閾値(発電電力変化率の閾値SLP)とを比較する工程(ステップS5)と、排気温度の変化率(dT/dT)が閾値(SLT)よりも小さく(図6において閾値SLTの左側の領域である:失火側)且つ発電電力の変化率(|dP/dt|)が閾値(SLT)よりも大きい(図6において閾値SLPの上方の領域)場合に失火と判定し(ステップS6)、それ以外の場合を失火ではないと判定する(ステップS4)判定工程、とを有する発電用内燃機関の失火検出方法において、前記排気温度の変化率と閾値とを比較する工程(ステップS3)では、排気温度の低下が最大である気筒の排気温度変化率(dT/dt)と排気温度の低下が第2位である気筒の排気温度変化率(dT/dt)とを閾値(SLT)と比較し、前記判定工程では、排気温度の低下が最大である気筒の排気温度変化率(dT/dt)が閾値(SLT)よりも小さく(図6において閾値SLTの左側の領域)、且つ排気温度の低下が第2位である気筒の排気温度変化率(dT/dt)が閾値(SLT)よりも大きく(図6において閾値SLTの右側の領域)、そして発電電力の変化率(|dP/dt|)が閾値(SLP)よりも大きい(図6において閾値(SLP)の上方の領域)場合に失火と判定し(ステップS6)、それ以外の場合を失火ではないと判定する(ステップS4)(図1、図2、図6)。
また、本発明において、発電用内燃機関(E)の負荷変動(P(t+τ)−P(t−τ))を求める工程(ステップS11)と、負荷変動を閾値(h3)と比較する工程と(ステップS12)とを有し、前記判定工程では、負荷変動(P(t+τ)−P(t−τ))が閾値(h3)よりも大きい場合には(ステップS12がNO)失火とは判定しない(ステップS4)のが好ましい(図7、図8)。
本発明によれば、発電用内燃機関(エンジンE)の各気筒(♯1〜♯3)における排気温度の変化率(排気温度の単位時間あたりの低下量:dT/dt)を求める装置(排気温度センサ10、排気温度変化率決定ブロック22)と、発電用内燃機関の発電電力の変化率(発電電力の単位時間あたりの変化量:|dP/dt|)を求める装置(発電電力計測センサ12、発電電力量変化率決定ブロック24)と、排気温度の変化率(排気温度の単位時間あたりの低下量:dT/dt)と閾値(排気温度変化率の閾値SLT)とを比較する第1の比較装置(26)と、発電用内燃機関の発電電力の変化率(発電電力の単位時間あたりの変化量:|dP/dt|)と閾値(発電電力変化率の閾値SLP)とを比較する第2の比較装置(28)と、判定装置(32)とを備え、該判定装置(32)は、排気温度の変化率(dT/dt)が閾値(SLT)よりも小さく(図6において閾値SLTの左側の領域)且つ発電電力の変化率(|dP/dt|)が閾値(SLP)よりも大きい(図6において閾値SLPの上方の領域)場合に失火と判定し、それ以外の場合を失火ではないと判定する機能を有する発電用内燃機関の失火検出装置において、前記第1の比較装置(26)は、排気温度の低下が最大である気筒の排気温度変化率(dT/dt)と排気温度の低下が第2位である気筒の排気温度変化率(dT/dt)とを閾値(SLT)と比較する機能を有し、前記判定装置(32)は、排気温度の低下が最大である気筒の排気温度変化率(dT/dt)が閾値(SLT)よりも小さく(図6において閾値SLTの左側の領域である)、且つ排気温度の低下が第2位である気筒の排気温度変化率(dT/dt)が閾値(SLT)よりも大きく(図6において閾値SLTの右側の領域)、そして、発電電力の変化率(|dP/dt|)が閾値(SLP)よりも大きい(図6において閾値SLPの上方の領域である)場合に失火と判定し、それ以外の場合を失火ではないと判定する機能を有している(図1、図2、図6)。
また、本発明において、発電用内燃機関(E)の負荷変動(P(t+τ)−P(t−τ))を決定する装置(負荷決定ブロック40)を有しており、前記判定装置(32)は、負荷変動(P(t+τ)−P(t−τ))を閾値(h3)と比較し、負荷変動(P(t+τ)−P(t−τ))が閾値(h3)よりも大きい場合には失火とは判定しない機能を有しているのが好ましい(図7、図8)。
上述する構成を具備する本発明によれば、排気温度の変化率(排気温度の単位時間あたりの低下量:dT/dt)と閾値(排気温度変化率の閾値SLT)とを比較し、且つ、発電電力の変化率(発電電力の単位時間あたりの変化量:|dP/dt|)と閾値(発電電力変化率の閾値SLP)とを比較しているので、排気温度の変化率のみで判定した場合や、発電電力の変化率のみで判定した場合に比較して、正常燃焼を失火と誤判定してしまうことが抑制され、精度良く失火を検出することが出来る。
そして、サンプリングレートを従来技術に比較して、遥かに遅くする(例えば、1回/秒)する事が可能である。
本発明において、排気温度の低下が最大である気筒の排気温度変化率(dT/dt)と排気温度の低下が第2位である気筒の排気温度変化率(dT/dt)とを閾値(SLT)と比較すれば、負荷変動により全ての気筒の排気温度が低下した場合と、失火による排気温度の低下とを区別することが出来るので、正常燃焼を失火と誤判定することが、より抑制される。
また、本発明において、発電用内燃機関(E)の負荷変動(P(t+τ)−P(t−τ))を求め、閾値(h3)と比較する様に構成すれば、負荷変動による発電電力変化率の変動と、失火による発電電力変化率の変動とを区別することが出来るので、正常燃焼を失火と誤判定されることが、さらに抑制される。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
最初に、図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態について述べる。
第1実施形態では、各気筒の排気温度(約500℃)の単位時間あたりの低下量(排気温度の変化率)dT/dtと、発電電力の単位時間あたりの変化量dP/dt(発電電力の変化率)について、閾値を設ける。そして、dT/dtとdP/dtとが、同時に各々の閾値を超えた場合に、失火(単発失火)と判定している。
ここで、排気温度の変化率dT/dtは、判定対象が失火であり、温度が低下する場合が対象であるので、負の値を有する。従って、図3〜図6において、左側の領域(失火側の領域)の方が温度降下すなわち排気温度の変化率dT/dtが大きい。
発電電力量については、失火時に増加することもあれば、減少することもある。そのため、失火検出に当たっては、発電出力の増加、減少の何れもチェックするため、発電電力量については絶対値をパラメータとしている。
そして、発電電力量の変化率|dP/dt|についても、絶対値で表現されており、失火により発電電力量が低下した場合でも、|dP/dt|は大きくなる。すなわち、図3〜図6において、発電電力量の低下率が大きいプロットは、上方の領域(失火側の領域)に位置することとなる。
発電用内燃機関、例えば発電用エンジンの気筒における排気温度の単位時間当たりの変化量dT/dtと、単位時間当たりの発電電力量の変化量|dP/dt|とを求め、求めた横軸をdT/dt、縦軸を|dP/dt|としてプロットした一例が、図3である。
図3において、「○」で示すプロットは正常な燃焼のデータであるが、「×」で示すプロットは失火のデータである。
失火の判定にあっては、図3における「○」で示すプロットを「失火」と判定すると、誤判定或いは誤報ということになる。
ここで、図4で示す様に、排気温度の単位時間当たりの変化量dT/dtについてのみ閾値(図4では符号「SLT」で示す)を設定し、ある気筒におけるdT/dtが閾値を超えた場合に、当該気筒で失火したと判断するのでは、排気温度自体に「ゆらぎ」が存在するので、正常な範囲での温度変化を失火と誤認するという問題点がある。
すなわち、図4において、閾値SLTよりも図4において左側の領域のデータが「失火した」と判定されてしまうので、本来は正常な燃焼のデータである「○」のプロットが、「失火した」と誤判定される割合が高くなってしまう。
系統連係中の発電用エンジンでは、単発失火の瞬間にであっても、回転数は系統周波数に支配されるので、ほとんど変化せず、もう一つの出力変数である発電電力(あるいはトルク)にその影響が集中して表れる。そのため、失火時には、発電電力量Pが通常よりも大きな瞬時変動をする。
換言すれば、単位時間当たりの発電電力量の変化量|dP/dt|が大きくなる。係る事実は、発明者による実験により判明した。
しかし、|dP/dt|のみに閾値(図5では符号「SLP」で示す)を設け、閾値SLPよりも|dP/dt|の値が大きいプロットを失火と判定してしまうと、図5で示す様に、正常な燃焼のデータである「○」のプロットが、「失火した」と誤判定されてしまう。
そこで、第1実施形態では、排気温度の単位時間当たりの変化量(排気温度変化率)dT/dtの閾値(図6のSLT)と、単位時間当たりの発電電力量の変化量(発電電力量変化率)|dP/dt|の閾値(図6SLP)とを設定し、各プロットを閾値SLT及び閾値SLPの両方と比較することにより、失火判定を行う様に構成した。
すなわち、図6において、ハッチングで示す領域αに所属するプロットを、「失火した」と判定している。
図6から明らかな様に、図4、図5に比較して、「○」のプロットが、「失火した」と誤判定されてしまう割合が、図6では、極めて減少している。
次に、図1を参照して、第1実施形態の構成について説明する。
図1において、全体を符号Eで示すエンジン(内燃機関)は、図示では3つの気筒♯1〜♯3が設けられている。
気筒♯1〜♯3の排気管ex1〜ex3の各々には、排気温度を計測するための排気温度センサ10が設置されている。
エンジンEの出力側には発電機Gが設けられ、発電機Gには発電電力を計測するため発電電力計測センサ12が設けられている。
排気温度センサ10で計測された気筒♯1〜♯3の排気管ex1〜ex3の各々における排気温度は、全体を符号20で示す診断装置における排気温度変化率決定ブロック22に送られ、排気温度の単位時間当たりの変化量(排気温度変化率)dT/dtが決定される。
一方、発電電力計測センサ12で計測された発電電力は、発電電力量変化率決定ブロック24に送られ、単位時間当たりの発電電力量の変化量(発電電力量変化率)|dP/dt|が決定される。
なお、変化率或いは単位時間を決定するために、計時装置25からのパルス信号が、信号伝達ラインCL1を介して排気温度変化率決定ブロック22に送られ、信号伝達ラインCL2を介して発電電力量変化率決定ブロック24に送られる。
排気温度変化率決定ブロック22で決定された各気筒♯1〜♯3の排気温度変化率dT/dtは、信号伝達ラインCL3を介して第1の比較装置26に送られる。
そして、発電電力量変化率決定ブロック24で決定された発電電力量変化率|dP/dt|は、信号伝達ラインCL4を介して第2の比較装置28に送られる。
各気筒♯1〜♯3の排気温度変化率dT/dtが送出された第1の比較装置26には、信号伝達ラインCL5を介して、データベース30から、排気温度変化率dT/dtの閾値SLT(図6参照)が送られる。
図2を参照して後述するが、排気温度の変化が失火によるものか負荷変動に起因するものかを判断するために、排気温度の低下が最大である気筒の排気温度変化率dT/dt及び排気温度の低下が第2位である気筒の排気温度変化率dT/dtを、それぞれ閾値SLTと比較する。その比較結果は、信号伝達ラインCL6を介して、判定装置32に送られる。
第1実施形態において、排気温度変化率dT/dtが閾値よりも低いか否かを判断するに際しては、単一の気筒における排気温度変化率dT/dtのみでは判断せずに、排気温度の低下が最大である気筒の排気温度変化率(単位時間当たりの排気温度低下量)dT/dtと、排気温度の低下が第2位である気筒の排気温度変化率dT/dtとにより、判断を行っている。
すなわち、dT/dtとdT/dtを閾値SLTと比較するに際しては、
dT/dt<SLT という条件と、dT/dt>SLT という条件を同時に満たすか否かを判断する。なお、閾値SLTも負の値を持つ。ここで対象としている排気温度変化率は、温度降下に関する数値であり、負の値を持つからである。
負荷変動により全ての気筒の排気温度が低下した場合には、温度低下量dT/dtは全ての気筒について略々等しい大きさとなるため、dT/dtとdT/dtの何れか一方のみが閾値SLTよりも小さい(図6の左側:失火側)ということは有り得ない。負荷変動により排気温度が低下した場合には、上述した2つの条件を同時には満たさない。一方、上述した2つの条件を同時に満たすのであれば、排気温度の低下が最大である気筒に失火が生じている可能性が高い。
発電電力量変化率|dP/dt|が送出された第2の比較装置28には、信号伝達ラインCL7を介して、データベース30から、発電電力量変化率|dP/dt|の閾値SLP(図6参照)が送られる。
第2の比較装置28では、発電電力量変化率|dP/dt|と閾値SLPとを比較する。その比較結果は、信号伝達ラインCL8を介して、判定装置32に送られる。
判定装置32では、第1の比較装置26における比較結果と、第2の比較装置28の比較結果とに基いて、失火であるか否かを判定する。
図2を参照して後述するが、具体的には、排気温度の低下が最大である気筒の排気温度変化率dT/dtが閾値SLTより小さく(排気温度の低下した割合が大きい:図6において、閾値SLTより左側の領域に位置する)、排気温度の低下が第2位である気筒の排気温度変化率dT/dtが閾値SLTより大きく(排気温度の低下した割合が小さい:図6において、閾値SLTより右側の領域に位置する)、発電電力量変化率|dP/dt|が閾値SLPよりも大きい(図6において、閾値SLPよりも上側の領域に位置する)場合に、判定装置32では、失火が生じたと判定する。
判定装置32の判定結果は、信号伝達ラインCL9を介して、ディスプレイ34(表示装置)で表示されると共に、信号伝達ラインCL10を介してデータベース30へ送られ記憶される。
次に図2に基づいて、図1をも参照しつつ、第1実施形態における失火判定の手順を説明する。
先ず、排気温度センサ10により、気筒♯1〜♯3の排気管ex1〜ex3の各々における排気温度を計測し、発電電力計測センサ12により、エンジンEの発電機Gにおける発電電力を計測する(ステップS1)
次に、排気温度変化率決定ブロック22で、排気管ex1〜ex3の各々における排気温度の単位時間当たりの変化量(排気温度変化率)dT/dtを求める。それと共に、発電電力量変化率決定ブロック24で、単位時間当たりの発電電力量の変化量(発電電力量変化率)|dP/dt|を求める(ステップS2)。
そして、第1の比較装置26では、各気筒♯1〜♯3の排気温度変化率dT/dtと、排気温度変化率dT/dtの閾値SLTと、閾値h1とが比較される(ステップS3)。
ステップS3について、より詳細に説明する。
第1の比較装置26は、排気温度の低下が最大である気筒(例えば、♯1)の排気温度変化率dT/dt及び排気温度の低下が第2位である気筒(例えば、♯2)の排気温度変化率dT/dtを、閾値SLTと比較する。
上述した通り、失火が生じた場合には排気温度が低下するが、負荷変動が生じた場合にも、全ての気筒における排気温度が低下する。そのため、単一のプロット(単一の期待の排気温度低下に関するデータ)のみでは、失火により或る気筒の排気温度が低下したのか、負荷変動により全ての気筒の排気温度が低下したのかが判定不能である。
そのため、ステップS3においては、排気温度の低下が最大である気筒の排気温度変化率dT/dtと、排気温度の低下が第2位である気筒の排気温度低下率dT/dtとを、それぞれ排気温度変化率の閾値SLTと比較している。
ステップS3では、排気温度の低下が最大である気筒の排気温度変化率dT/dtと、排気温度の低下が第2位である気筒の排気温度低下率dT/dtの両方が、閾値SLTよりも大きい(図6では右側:正常な燃焼側)場合、元々失火の可能性が無い。
dT/dt及びdT/dtの両方が、閾値SLTよりも小さい(図6では左側:失火側)場合には、負荷変動により全ての気筒の排気温度が低下した可能性が高い。
そのため、dT/dt及びdT/dtの両方が閾値SLTよりも大きい場合と、小さい場合の何れにおいても、「失火の可能性が無い」旨の判定をする(ステップS3がNO)。
dT/dtが閾値SLTよりも小さく(図6では左側:失火側)、dT/dtが閾値SLTよりも大きい場合(図6では右側:正常な燃焼側)、すなわち、
dT/dt<SLT
dT/dt>SLT
という2つの条件を同時に満たす場合には、排気温度の低下が最大である気筒のみが失火で排気温度が低下したと判断する(ステップS3がYES)。
上述した通り、負荷変動により全ての気筒の排気温度が低下した場合には、温度低下量dT/dtは一定となるため、 dT/dt<SLT という条件と、 dT/dt>SLT という条件を同時に満たすことはない。
すなわち、ステップS3ではdT/dt<SLT という条件と dT/dt>SLT という条件を同時に満たす場合のみ、YESと判定し、それ以外の場合にはNOと判定するのである。
ステップS3でNOと判定された場合には、ステップS4に進み、失火とは判定せずに、再びステップS1に戻る。
ステップS3でYESと判定された場合には、ステップS5に進む。
ステップS5では、単位時間当たりの発電電力量の変化量|dP/dt|と閾値SLPとを比較し、|dP/dt|が閾値SLPよりも大きい場合(|dP/dt|>SLP:図6でSLPよりも上側の領域)には、YESと判定してステップS6に進む。
|dP/dt|が閾値SLP以下の大きい場合(|dP/dt|≦SLP:図6でSLP以下の領域)には、NOと判定してステップS4に進む。
ステップS6は、dT/dt<SLTという条件とdT/dt>SLTという条件を同時に満たし、且つ、|dP/dt|>SLPである場合のみが該当する。
すなわち、ステップS6の場合には、図6においてハッチングを付して示す領域αにプロットが位置していることを意味しており、この状態にあるプロットを「失火」と判定する。
図3〜図6を参照すれば明らかな様に、図6の領域αを失火と判定すれば、図4及び図5に比較して、正常な燃焼状態(○)が失火(×)と判定される割合が極めて少なくなる。
すなわち、ステップS3で説明した排気温度変化率に係る判断基準と、ステップS5で説明した発電電力量変化率に係る判断基準を同時に充足するか否かを判断基準とすることにより、発電用エンジンの単発失火検出と気筒の特定が可能となる。
図2で示す失火判定手順において、排気温度変化率に係る判断(ステップS3)を先行し、発電電力量変化率に係る判断(ステップS5)を後にしている。ただし、発電電力量変化率に係る判断(ステップS5)を先に行い、排気温度変化率に係る判断(ステップS3)を後回しにしても良い。
図4及び図5を比較すれば明らかな様に、発電電力量変化率に係る判断(ステップS5)でYESとなる確率は、排気温度変化率に係る判断(ステップS3)でYESとなる確率よりも低いので、発電電力量変化率に係る判断(ステップS5)を先に行い、排気温度変化率に係る判断(ステップS3)を後回しにした場合は、図2で示す場合に比較して、処理数が少なくなり、システム全体の負担が少なくなる。
図示は省略するが、連続失火の検出についても、失火開始時に、単発失火検出と同様の手順で同様の判断基準により判断することによって、失火の有無の判定及び失火した気筒の特定が可能となる。
図1〜図6で示す第1実施形態では、従来法のような高いサンプリングレートは不要である。
発明者による実験では、1秒に1回程度のサンプリングレートでも精度が十分に高い失火検出が可能であった。
次に、図7及び図8を参照して、第2実施形態について説明する。
系統連係を行っている場合には、発電負荷が変動した際に、単位時間当たりの発電電力量の変化量|dP/dt|が大きくなることがある。すなわち、単位時間当たりの発電電力量の変化量|dP/dt|が大きく変化したとしても、その変化の前後に発電負荷が変動していれば、単位時間当たりの変化量|dP/dt|の大きな変化は失火によるものではなく、発電負荷の変動によるものであると考えられる。
従って、「失火である」と判定するに当たって、単位時間当たりの変化量|dP/dt|が変化した場合に、その変化の前後で発電負荷がほぼ一定であることを確認する必要がある。
第2実施形態は、係る確認を実行する実施形態である。
以下、図1〜図6の第1実施形態とは相違する点について、主として説明する。
図7において、発電機Gには発電電力計測センサ12に加えて、負荷検出センサ38が設けられている。そして、全体を符号20Aで示す診断装置には、負荷及び負荷変動量を決定する負荷決定ブロック40が設けられている。
負荷検出センサ38は、発電用エンジンEの負荷を検出し、その検出結果を負荷決定ブロック40へ送出する。
さらに、負荷決定ブロック40には、信号伝達ラインCL11を介して、計時装置25よりクロックパルスが伝達される。
負荷決定ブロック40では、計時装置25からのクロックパルスと、負荷検出センサ38からの発電用エンジンEの負荷とにより、或る時点(t)における負荷P(t)と、負荷変動を決定する。
負荷変動の決定に際しては、図8を参照して後述する様に、特定の時間τ(τは微小な時間であり且つdtよりも長い適切な時間)を設定して、或る時点(t+τ)における負荷P(t+τ)と、時点(t−τ)における負荷P(t−τ)から、式P(t+τ)−P(t−τ)に従って、負荷変動を求める。
負荷決定ブロック40で求めた負荷変動は、信号伝達ラインCL12を介して判定装置32に送られる。
次に、主として図8を参照して、第2実施形態における失火の判定手順を説明する。
図8におけるステップS1〜S6は、図2で示す第1実施形態における失火判定の手順と同一である。
図8において、発電電力量変化率|dP/dt|についても失火の可能性があるという判断が為された場合(ステップS5がYES)には、直ちに失火と判定すること無く、ステップS11でエンジンEにおける負荷の変動を求める。
上述した通り、系統連係を行っている場合には、発電負荷が変動した際に、発電電力量変化率|dP/dt|が大きくなることがあるので、「失火である」と判定するに当たって、単位時間当たりの変化量|dP/dt|が変化した場合に、その変化の前後で発電負荷がほぼ一定であることを確認する必要があることによる。
具体的には、上述した時間τ(τは微小な時間であり且つdtよりも長い適切な時間)を用いて、或る時点(t)から時間τだけ経過した時点(t+τ)における負荷P(t+τ)と、時間τだけ遡った時点(t−τ)における負荷P(t−τ)との差
P(t+τ)−P(t−τ)
を求め、係る差{P(t+τ)−P(t−τ)}を負荷変動とする。
そしてステップS12において、負荷変動{P(t+τ)−P(t−τ)}を、負荷変動の閾値h3と比較する。
この閾値は、エンジンEの負荷変動の履歴或いは傾向によって定められる。そして、負荷変動{P(t+τ)−P(t−τ)}が閾値h3以上であれば(ステップS12がNO)、負荷変動が十分に大きく、発電電力量変化率|dP/dt|の増加は負荷変動によるものであり、失火ではないと判定し、ステップS4に進む。
一方、負荷変動{P(t+τ)−P(t−τ)}が閾値h3よりも小さければ(ステップS12がYES)、負荷変動は無視できる程度に小さく、発電電力量変化率|dP/dt|の増加は失火によると判定して、ステップS6に進む。
図7、図8の第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図6の第1実施形態と同様である。
発電用エンジンについての実験結果(第1実施形態、第2実施形態の双方を含む)を、以下の表1に示す。
以下の表1において示す実験結果によれば、排気温度変化率dT/dtのみで判断したのでは(図4)、正常であるにもかかわらず失火と誤って判断した場合が多く、このままでは使用に耐えない。
発電電力量変化率|dP/dt|を失火の判断基準に付加し(第1実施形態:図6)、さらに、負荷変動量について判断すれば(第2実施形態)、誤報が大幅に抑制されてより正しい失火検出が可能であることが、発明者の実験では確認された。
なお、第一の基準のみで判断した場合には大量に誤報が発生するため、表1における第一段(第一の基準のみで判断した場合)はごく少数のサンプルの解析にとどめている。
表1
Figure 0004674765
次に、図9〜図11を参照して、第3実施形態について説明する。
図10を参照して後述するが、第3実施形態では、上述した排気温度の変化率dT/dtと、発電電力の変化率dP/dtに、それぞれ重み付けをした組み合わせ量f(dT/dt,|dP/dt|)
f(dT/dt,|dP/dt|)=a*dT/dt+b*dP/dt
を求め、係る組み合わせ量を対応する閾値と比較して、単発失火を検出している。
第3実施形態によれば、誤報がきわめて少ない失火検出技術を提供することが出来る。
図9〜図11において、図1〜図6の第1実施形態との相違点を主に説明する。
図9において、全体を符号20Bで示す診断装置には、組み合わせ量f(dT/dt,|dP/dt|)(f(dT/dt,|dP/dt|)=a*dT/dt+b*dP/dt)を用いて失火の判定を行う判定ブロック50が設けられている。
上述した通り、組み合わせ量f(dT/dt,|dP/dt|)は、排気温度の変化率dT/dtと、発電電力の変化率dP/dtに、それぞれ重み付けをして決定されるものである。
判定ブロック50にはサポートベクターマシンが組み込まれており、上述した重み付きの組み合わせ量f(dT/dt,|dP/dt|)は、サポートベクターマシンにより、その係数(重み付け)と閾値を自動的に決定することができる。
ここで組み合わせ量f(dT/dt,|dP/dt|)は、図11における直線Pに相当するものであり、図11から明らかな様に、直線Pに相当する判断基準を設ければ、通常燃焼(○)と失火(×)とを高精度で判別することが可能となる。
排気温度変化率決定ブロック22で決定された排気温度変化率dT/dtは、信号伝達ラインCL21を介して判定ブロック50に送られ、発電電力量変化率決定ブロック24で決定された発電電力量変化率|dP/dt|は、信号伝達ラインCL22を介して判定ブロック50に送られる。
さらに判定ブロック50には、信号伝達ラインCL23を介して、データベース30から、組み合わせ量f(dT/dt,|dP/dt|)の閾値が送られる。
判定ブロック50は、排気温度変化率dT/dt、発電電力量変化率|dP/dt|に基づいて、組み合わせ量f(dT/dt,|dP/dt|)を決定する。そして、組み合わせ量f(dT/dt,|dP/dt|)と閾値とを比較して失火か否かを判定し、その判定結果をディスプレイ34に出力すると共に、データベース30で記憶する。
図10を参照して、第3実施形態における失火検出の手順を説明する。
図10のステップS1、S2は、図2、図8と同様である。
図10のステップS23において、判定ブロック50は、そこに記憶されたサポートベクターマシンを用いて、組み合わせ量f(dT/dt,|dP/dt|)
f(dT/dt,|dP/dt|)=a*dT/dt+b*dP/dt
を求める。ここで、サポートベクターマシンによる組み合わせ量f(dT/dt,|dP/dt|)の計算は、自動的に行われる。
そして、判定ブロック50は、ステップS23で求めた組み合わせ量f(dT/dt,|dP/dt|)が閾値よりも大きいか否かを判断する(ステップS24)。
この工程は、失火の判断の対象となっているプロットが、図6において、直線Pの上方の領域(失火の領域)にあるか、直線Pの下方の領域(正常燃焼の領域)にあるかの判定に相当する。
組み合わせ量f(dT/dt,|dP/dt|)が閾値よりも大きい場合(図6において、直線Pの上方の領域にある場合:ステップS24がYES)には、失火と判定されてステップS25に進む。そして、ステップS1以下を繰り返す。
組み合わせ量f(dT/dt,|dP/dt|)が閾値よりも小さい場合(図6において、直線Pの下方の領域にある場合:ステップS24がNO)には、失火とは判定されずにステップS26に進む。そして、ステップS1以下を繰り返す。
図12〜図14は、第4実施形態を示している。
第4実施形態では、非線形写像Φを包含したパラメータg(ΦdT/dt,Φ|dP/dt|)
g(ΦdT/dt,Φ|dP/dt|)=a*Φ(dT/dt)+b*Φ(dP/dt)
を求め、当該パラメータg(ΦdT/dt,Φ|dP/dt|)について閾値と比較して失火を検出している。
第4実施形態は、第3実施形態における組み合わせ量f(dT/dt,|dP/dt|)に、非線形写像Φを包含したパラメータg(ΦdT/dt,Φ|dP/dt|)を用いて、失火の判定を行っている。
第3実施形態は、図11で示す様に、正常燃焼のプロット(○)と失火のプロット(×)とを線形分離(図11の直線Pで2分)出来る場合には有効であるが、図14(1)における正常燃焼のプロット(○)と失火のプロット(×)の様に線形分離が困難な場合には適用できない。
そこで、非線形写像Φにより、図14(2)で示す様に、線形分離可能な特徴空間Fに移し、サポートベクターマシンを用いて、正常燃焼のプロット(○)と失火のプロット(×)との判別を行う。係る処理は、元の空間Xにおいては、図14(3)で示す様に、非線形な判別が行われることに相当する。
図12、図13において、図9〜図11の第3実施形態と異なる点を主として説明する。
図12において、全体を符号20Cで示す診断装置には、非線形写像Φを用いて失火の判定を行う判定ブロック60が設けられている。
この判定ブロック60も、第3実施形態における判定ブロック50と同様に、サポートベクターマシンが記憶されている。
排気温度変化率dT/dtは信号伝達ラインCL28を介して判定ブロック60に送られ、発電電力量変化率|dP/dt|は信号伝達ラインCL29を介して判定ブロック60に送られる。さらに信号伝達ラインCL30を介して、データベース30から、非線形分離或いは判別に必要な各種データが、判定ブロック60に送られる。
判定ブロック60は、図14を参照して上述した通り、非線形写像Φを用いて線形分離可能な特徴空間Fにて判別を行い、その判定結果をディスプレイ34に出力すると共に、データベース30で記憶する。
図13を参照して、第4実施形態における失火検出の手順を説明する。
図13のステップS1、S2は、図2、図8、図10と同様である。
図13のステップS33において、判定ブロック60は、上述したパラメータg(ΦdT/dt,Φ|dP/dt|)(=a*Φ(dT/dt)+b*Φ(dP/dt))の演算を行う。係る演算は、非線形写像Φを用いて線形分離可能な特徴空間Fに移し、特徴空間Fにて線形分離するための直線を設定することに相当する。係る演算処理は、ブロック60に記憶されたサポートベクターマシンを用いて、自動的に行われる。
そして、ステップS33で求めたg(ΦdT/dt,Φ|dP/dt|)を閾値と比較して(ステップS34)、図14(2)の直線Qの上方の領域にあるのか、或いは、直線Qの下方の領域にあるのかを判断する。直線Qの上方の領域にあると判断された場合(ステップS34がYES)には、失火と判定されてステップS35に進む。一方、直線Qの下方の領域にあると判断された場合(ステップS34がNO)には、失火とは判定されずにステップS36に進む。
なお、実際の判定に当たっては、カーネルトリックを使用し、非線形写像Φを用いないことも可能である。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない旨を付記する。
本発明の第1実施形態を示すブロック図。 第1実施形態における失火判定フローチャート。 正常燃焼と失火を、排気温度変化率と発電電力量変化率とによって模式的に示す図。 図3において、正常燃焼と失火とを、排気温度変化率で判別した状態を示す模式図。 図3において、正常燃焼と失火とを、発電電力量変化率で判別した状態を示す模式図。 図3を用いて第1実施形態を説明する模式図。 第2実施形態のブロック図。 第2実施形態における失火判定フローチャート。 第3実施形態のブロック図。 第3実施形態における失火判定フローチャート。 図3を用いて第3実施形態を説明する模式図。 第4実施形態のブロック図。 第4実施形態における失火判定フローチャート。 図3と同様な模式図を用いて、第4実施形態を説明する図。
符号の説明
E・・・エンジン
G・・・発電機G
♯1〜♯3・・・気筒
ex1〜ex3・・・排気管
10・・・排気温度センサ
12・・・発電電力計測センサ
20、20A、20B、20C・・・診断装置
24・・・排気温度変化率決定ブロック
24・・・発電電力量変化率決定ブロック
25・・・計時装置
CL1〜CL30・・・信号伝達ライン
26・・・第1の比較装置
28・・・第2の比較装置
30・・・データベース
32・・・判定装置
34・・・ディスプレイ
40・・・負荷決定ブロック
50、60・・・判定ブロック

Claims (4)

  1. 発電用内燃機関(E)の各気筒における排気温度の変化率(dT/dt)を求める工程と、発電用内燃機関(E)の発電電力の変化率(|dP/dt|)を求める工程と、排気温度の変化率(dT/dt)と閾値(SLT)とを比較する工程と、発電用内燃機関(E)の発電電力の変化率(|dP/dt|)と閾値(SLP)とを比較する工程と、排気温度の変化率が閾値よりも小さく且つ発電電力の変化率が閾値よりも大きい場合に失火と判定し、それ以外の場合を失火ではないと判定する判定工程、とを有する発電用内燃機関の失火検出方法において、前記排気温度の変化率(dT/dt)と閾値(SLT)とを比較する工程では、排気温度の低下が最大である気筒の排気温度変化率(dT/dt)と排気温度の低下が第2位である気筒の排気温度変化率(dT/dt)とを閾値(SLT)と比較し、前記判定工程では、排気温度の低下が最大である気筒の排気温度変化率(dT/dt)が閾値(SLT)よりも小さく、且つ排気温度の低下が第2位である気筒の排気温度変化率(dT/dt)が閾値(SLT)よりも大きく、そして、発電電力の変化率(|dP/dt|)が閾値(SLP)よりも大きい場合に失火と判定し、それ以外の場合を失火ではないと判定することを特徴とする発電用内燃機関の失火検出方法。
  2. 発電用内燃機関(E)の負荷変動(P(t+τ)−P(t−τ))を求める工程と、負荷変動を閾値(h3)と比較する工程とを有し、前記判定工程では、負荷変動(P(t+τ)−P(t−τ))が閾値(h3)よりも大きい場合には失火とは判定しない請求項1に記載の発電用内燃機関の失火検出方法。
  3. 発電用内燃機関(E)の各気筒における排気温度の変化率(dT/dt)を求める装置(10、22)と、発電用内燃機関の発電電力の変化率(|dP/dt|)を求める装置(12、24)と、排気温度の変化率(dT/dt)と閾値(SLT)とを比較する第1の比較装置(26)と、発電用内燃機関の発電電力の変化率(|dP/dt|)と閾値(SLP)とを比較する第2の比較装置(28)と、判定装置(32)とを備え、該判定装置(32)は、排気温度の変化率(dT/dt)が閾値(SLT)よりも小さく、且つ発電電力の変化率(|dP/dt|)が閾値(SLP)よりも大きい場合に失火と判定し、それ以外の場合を失火ではないと判定する機能を有する発電用内燃機関の失火検出装置において、前記第1の比較装置(26)は、排気温度の低下が最大である気筒の排気温度変化率(dT/dt)と排気温度の低下が第2位である気筒の排気温度変化率(dT/dt)とを閾値(SLT)と比較する機能を有し、前記判定装置(32)は、排気温度の低下が最大である気筒の排気温度変化率(dT/dt)が閾値(SLT)よりも小さく、且つ排気温度の低下が第2位である気筒の排気温度変化率(dT/dt)が閾値(SLT)よりも大きく、そして、発電電力の変化率(|dP/dt|)が閾値(SLP)よりも大きい場合に失火と判定し、それ以外の場合を失火ではないと判定する機能を有することを特徴とする発電用内燃機関の失火検出装置。
  4. 発電用内燃機関(E)の負荷変動(P(t+τ)−P(t−τ))を決定する装置(40)を有しており、前記判定装置(32)は、負荷変動(P(t+τ)−P(t−τ))を閾値(h3)と比較し、負荷変動(P(t+τ)−P(t−τ))が閾値(h3)よりも大きい場合には失火とは判定しない機能を有している請求項3に記載の発電用内燃機関の失火検出装置。
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