JP2022090511A - タイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】バットレス部の表面形状により外観性を向上したタイヤを提供する。【解決手段】トレッドの接地端TEとサイドウォール38との間のバットレス部30の表面に、タイヤ半径方向RD外側に向かって変位しながらタイヤ周方向CDに延びる湾曲凹部42が設けられている。湾曲凹部42は、そのタイヤ周方向CDの両端部のうち接地端TEの端部42Aでサイドウォール38側の端部42Bよりもタイヤ周方向CDに対する角度が小さくなるように湾曲して延びている。【選択図】図3
Description
本発明の実施形態は、タイヤに関する。
タイヤにおいて、トレッドの接地端とサイドウォールとの間の領域はバットレス部と呼ばれる。バットレス部の表面に凹部を設けたタイヤとして、特許文献1には、接地端からタイヤ半径方向内側に延びる湾曲凸部を複数設けることにより、該湾曲凸部間に湾曲凹部を形成することが開示されている。特許文献1の湾曲凹部は雪上性能を向上するために設けられている。
タイヤにおいては外観性の向上が要求されることがあり、そのためにはバットレス部におけるデザイン性の向上が有効であると考えられる。
本発明の実施形態は、上記の点に鑑み、バットレス部の表面形状により外観性を向上することができるタイヤを提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係るタイヤは、トレッドの接地端とサイドウォールとの間のバットレス部の表面に、タイヤ半径方向外側に向かって変位しながらタイヤ周方向に延びる湾曲凹部が設けられ、前記湾曲凹部は、そのタイヤ周方向の両端部のうち接地端側の端部でサイドウォール側の端部よりもタイヤ周方向に対する角度が小さくなるように湾曲して延びている。
本実施形態によれば、上記湾曲凹部によりバットレス部に曲線の意匠が付与されることでバットレス部のデザイン性が向上して、タイヤの外観性を向上することができる。また、上記湾曲凹部を設けたことにより、耐外傷性を向上することができる。
以下、実施形態について図面を参照して説明する。
一実施形態に係るタイヤは、乗用車用の空気入りタイヤであり、左右一対のビード及びサイドウォールと、左右のサイドウォールのタイヤ半径方向外方端部同士を連結するように両サイドウォール間に設けられたトレッドとを備えて構成されている。タイヤの内部構成は、特に限定されず、例えば、ビードに埋設された環状のビードコアと、一対のビード間にトロイダル状に延びるラジアル構造のカーカスプライと、トレッドにおいてカーカスプライのタイヤ半径方向外側に設けられたベルト及びトレッドゴム等を有して構成される。本実施形態では、タイヤの内部構造については特に限定されず、一般的なタイヤ構造を採用することができる。
なお、本明細書における各形状及び寸法等は、特に断らない限り、タイヤを正規リムに装着して正規内圧を充填した無負荷の正規状態でのものである。正規リムとは、JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、又はETRTO規格における「Measuring Rim」である。正規内圧とは、JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に記載の「最大値」、又はETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」である。
図1は、一実施形態に係るタイヤ10のトレッド12の一部展開図であり、図2は、トレッド12の外形形状を示す断面図である。図中、符号CLは、タイヤ幅方向中心に相当するタイヤ赤道面を示す。符号WDは、タイヤ幅方向(タイヤ軸方向とも称される。)を示し、タイヤ幅方向WD内側とはタイヤ赤道面CLに近づく方向をいい、タイヤ幅方向WD外側とはタイヤ赤道面CLから離れる方向をいう。符号CDは、タイヤ回転軸を中心とした円周上の方向であるタイヤ周方向を示す。符号RDは、タイヤ半径方向(タイヤ回転軸に垂直な方向)を示し、タイヤ半径方向RD内側とはタイヤ回転軸に近づく方向をいい、タイヤ半径方向RD外側とはタイヤ回転軸から離れる方向をいう。
符号TEは、トレッド12の接地端を示す。接地端TEは、接地面14におけるタイヤ幅方向WDの最外位置である。接地面14は、タイヤを正規リムにリム組みし、正規内圧を充填した状態でタイヤを平坦な路面に垂直に置き、正規荷重を加えたときの路面に接地するトレッド12の表面を指す。正規荷重は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば上記の表に記載の最大値、ETRTOであれば"LOAD CAPACITY"であるが、タイヤが乗用車用である場合には前記荷重の88%に相当する荷重とする。
図1に示すように、トレッド12の表面には、タイヤ周方向CDに延びる複数の主溝16がタイヤ幅方向WDに間隔をおいて設けられている。この例では、主溝16は4本、即ち、タイヤ赤道面CLを挟んだ両側に位置する一対のセンター主溝16A,16Aと、そのタイヤ幅方向WD外側に配された一対のショルダー主溝16B,16Bが設けられており、いずれもタイヤ周方向CDに平行に延びるストレート状である。なお、主溝16は、一般に5mm以上の溝幅(開口幅)を持つ周方向溝である。
トレッド12には主溝16によって複数の陸部18が区画形成されている。詳細には、一対のセンター主溝16A,16A間に挟まれたセンター陸部18Aと、センター主溝16Aとショルダー主溝16Bとの間に挟まれた左右の中間陸部18B,18Cと、ショルダー主溝16Bのタイヤ幅方向WD外側に位置して接地端TEを含む左右のショルダー陸部18D,18Eが設けられている。
各陸部18には、タイヤ周方向CDに対して交差する方向に延びる複数の横溝20及び/又はサイプ22が設けられている。ここで、サイプ22とは、溝幅が1.5mm以下(好ましくは0.4~1.2mm)の細い溝をいう。横溝20とは、溝幅が1.5mmを超える(通常は溝幅2mm以上)溝をいう。
この例ではトレッドパターンはタイヤ赤道面CLに関して非対称であり、上記4本の主溝16の位置、各陸部18に設けられた横溝20及びサイプ22の形状及び配置も非対称であるが、トレッドパターンは特に限定されず、例えば左右対称にしてもよい。
タイヤ幅方向WDの一方側の中間陸部18Cとショルダー陸部18Eには、タイヤ周方向CDに平行に延びるストレート状の副溝24が設けられている。副溝24は、主溝16よりも溝幅の小さい細溝であり、一般に溝幅は2.0mm以下である。
上記一方側のショルダー陸部18Eにおいて、副溝24よりもタイヤ幅方向WD外側の陸部は、当該陸部を横断する横溝20Aをタイヤ周方向CDに間隔をおいて設けることにより、複数のショルダーブロック26をタイヤ周方向CDに並べて設けてなるショルダーブロック列28として形成されている。該ショルダーブロック26は接地端TEを越えてバットレス部30に延在している。各ショルダーブロック26には、接地端TEよりもタイヤ幅方向WD外側においてバットレス部30内で終端する横溝20Bが設けられており、該横溝20Bの先端には、タイヤ幅方向WD内側に向かって延びて副溝24を越え、更にショルダー主溝16Bに開口するサイプ22Aが連結されている。
タイヤ幅方向WDの他方側のショルダー陸部18Dは、当該陸部を実質的に横断する横溝20Cをタイヤ周方向CDに間隔をおいて設けることにより、複数のショルダーブロック32をタイヤ周方向CDに並べて設けてなるショルダーブロック列34として形成されている。該ショルダーブロック32は接地端TEを越えてバットレス部36に延在している。各ショルダーブロック32には、接地端TEよりもタイヤ幅方向WD外側から接地端TEを越えてショルダー主溝16Bに開口するサイプ22Bが2本ずつ設けられている。
ここで、バットレス部30,36とは、トレッド12の接地端TEとサイドウォール38との間の領域であり、即ち接地端TEとサイドウォール38のタイヤ半径方向RDの外側端との間で挟まれた領域である。この例では、バットレス部30,36とサイドウォール38との境界にはタイヤ周方向CDの全周にわたって延びる凸条40が設けられている。そのため、バットレス部30,36は、接地端TEと凸条40との間の領域である。
図2に示すように、トレッド12は、その子午線断面プロファイル(トレッド表面の輪郭線)が接地端TEを含むその両側近傍部において湾曲状に形成されている。すなわち、トレッドのプロファイルとしては、接地面に対してバットレス部が接地端を境界としてタイヤ半径方向内側に屈曲状に落ち込むような形状を持つものもあるが、この例では、接地端TEの内外でプロファイルに急激な形状変化はなく、なだらかな湾曲形状にてタイヤ半径方向RD内側に変位している。
図3及び図4に示すように、バットレス部30の表面には、タイヤ半径方向RD外側に向かって変位しながらタイヤ周方向CDに延びる湾曲凹部42が設けられている。すなわち、湾曲凹部42は、タイヤ半径方向RD外側に向かって傾斜しながらタイヤ周方向CDに延びており、バットレス部30内で終端している。
この例では、湾曲凹部42は、バットレス部30内でサイドウォール38側から接地端TEに向けて変位しながらタイヤ周方向CDに延びている。すなわち、湾曲凹部42は、バットレス部30をタイヤ半径方向RDにおいて内外に二等分したときの内側の領域内に起点を持ち、当該起点から接地端TEに近づく方向に位置を変えながら、タイヤ周方向CDに延びている。より詳細には、湾曲凹部42は、環状をなすバットレス部30の内周縁(即ち、サイドウォール38との境界位置)からタイヤ半径方向RD外側に向かって傾斜しながらタイヤ周方向CDに延び、バットレス部30のタイヤ半径方向RDの中央部まで延在し、当該中央部で終端している。
湾曲凹部42は、そのタイヤ周方向CDの両端部のうち接地端TE側の端部42Aでサイドウォール38側の端部42Bよりもタイヤ周方向CDに対する角度が小さくなるように湾曲して延びている。ここで、接地端TE側の端部42Aとは、湾曲凹部42のタイヤ周方向CDの両端部のうち接地端TEに近い側の端部であり、タイヤ半径方向RD外側の端部である。サイドウォール38側の端部42Bとは、湾曲凹部42のタイヤ周方向CDの両端部のうちサイドウォール38に近い側の端部であり、タイヤ半径方向RD内側の端部である。
この例では、湾曲凹部42は、接地端TEに近い側ほどタイヤ周方向CDに対する角度が小さくなるように湾曲してタイヤ周方向CDに延在している。換言すれば、湾曲凹部42は、タイヤ子午線方向に対して傾斜して延びており、タイヤ半径方向RD外側ほどタイヤ子午線方向に対する角度が徐々に大きくなるように湾曲している。より詳細には、湾曲凹部42のサイドウォール38側の端部42Bから長手方向中央部まではタイヤ周方向CDに対する角度が略一定であり、当該長手方向中央部から接地端TE側において先端ほどタイヤ周方向CDに対する角度が小さくなるように形成されている。
タイヤ周方向CDに延在する湾曲凹部42は、その幅方向両側の縁部として、タイヤ半径方向RD外側の外縁42Cとタイヤ半径方向RD内側の内縁42Dとを有する。
湾曲凹部42のタイヤ周方向CDに対する角度は特に限定されないが、湾曲凹部42の長手方向(延在方向)の全体において、例えば60°以下でもよく、45°以下でもよい。湾曲凹部42の接地端TE側の端部42Aにおけるタイヤ周方向CDに対する角度θ1は、例えば0°以上30°以下でもよく、0°以上15°以下でもよい。湾曲凹部42のサイドウォール38側の端部42Bにおけるタイヤ周方向CDに対する角度θ2は、例えば10°以上60°以下でもよく、15°以上45°以下でもよい。
ここで、湾曲凹部42のタイヤ周方向CDに対する角度は、バットレス部30の表面において湾曲凹部42の幅方向中心線42Eとタイヤ周方向CDとのなす角度である。幅方向中心線42Eとは、湾曲凹部42をその幅方向(即ち、長手方向に対して垂直に横断する方向)に二等分する線である。
湾曲凹部42は、主溝16や横溝20よりも深さの浅い溝であり、その深さD1(図5参照)は特に限定されないが、0.3~1.5mmでもよく、0.5~1.1mmでもよい。
湾曲凹部42は、接地端TE側の端部42Aでサイドウォール38側の端部42Bよりも幅W1が狭く形成されている。この例では、湾曲凹部42は、接地端TEに近い側ほど幅W1が狭く形成されている。すなわち、湾曲凹部42の幅W1は、サイドウォール38側の端部42Bで大きく、当該端部42Bから接地端TE側に向かって徐々に小さく形成され、接地端TE側の端部42Aで最も小さくなっている。この例では、湾曲凹部42のサイドウォール38側の端部42Bは、サイドウォール38との境界で斜めに切り落とされた形状にて終端している。そのため、当該端部42Bでの幅W1は、サイドウォール38との境界に至る手前までの湾曲凹部42の内縁42Dと、幅方向中心線42Eを挟んで、当該内縁42Dに対向する外縁42Cとの幅方向における距離である。
図3~5に示すように、湾曲凹部42の外縁42Cには、バットレス部30の表面から湾曲凹部42の底部に向かって傾斜する傾斜面44が設けられている。すなわち、湾曲凹部42の外縁42Cは開口幅を広げるように斜めに面取りされることで、傾斜面44が形成されている。この例では、傾斜面44は、湾曲凹部42の深さ方向の全体で設けられている。傾斜面44は、外縁42Cの全体で設けてもよいが、この例では、幅W1の狭い接地端TE側の端部42Aを除いて設けられている。また、この例では、傾斜面44の幅は一定ではなく、湾曲凹部42の幅W1が狭くなる接地端TE側の端部42Aに近づくにつれて傾斜面44の幅が狭くなっている。
湾曲凹部42は、バットレス部30の表面においてタイヤ周方向CDに間隔をおいて複数並べて設けられている。各湾曲凹部42は、バットレス部30の内周縁からタイヤ半径方向RD外側に向かって同じ向きに立上り湾曲してタイヤ周方向CDに延在している。
そして、互いに隣接する湾曲凹部42において、一方の湾曲凹部42の接地端TE側の端部42Aと他方の湾曲凹部42のサイドウォール38側の端部42Bとがタイヤ周方向CDにおいて重複している。すなわち、一方の湾曲凹部42の接地端TE側の端部42Aに対し、そのタイヤ半径方向RDの内側においてこれと対向する位置に他方の湾曲凹部42のサイドウォール38側の端部42Bが配されており、両端部42A,42Bは間隔をおいて互いにオーバーラップしている。
湾曲凹部42は、横溝20Aを挟んで互いに隣接するショルダーブロック26,26間に跨がるように、一方のショルダーブロック26から横溝20Aを越えて他方のショルダーブロック26に延在して設けられている。詳細には、各湾曲凹部42は、サイドウォール38側の端部42Bを含む部分が一方のショルダーブロック26のタイヤ周方向CDの全体にわたって延在するとともに、接地端TE側の端部42Aを含む部分が他方のショルダーブロック26に位置し、他方のショルダーブロック26の中央に位置する横溝20Bよりも手前で終端している。
以上、タイヤ幅方向WDの一方側のバットレス部30に設けた湾曲凹部42について説明したが、他方側のバットレス部36にも、同様の湾曲凹部46が設けられている。
すなわち、図1に示すように、バットレス部36の表面には、タイヤ半径方向RD外側に向かって変位しながらタイヤ周方向CDに延びる湾曲凹部46が設けられている。湾曲凹部46は、そのタイヤ周方向CDの両端部のうち接地端TE側の端部46Aでサイドウォール38側の端部46Bよりもタイヤ周方向CDに対する角度が小さくなるように湾曲して延びており、この例では、接地端TEに近い側ほどタイヤ周方向CDに対する角度が小さくなるように湾曲してタイヤ周方向CDに延在している。
湾曲凹部46は、接地端TE側の端部46Aでサイドウォール38側の端部46Bよりも幅W1が狭く形成されており、この例では、接地端TEに近い側ほど幅が狭く形成されている。湾曲凹部46は外縁46Cと内縁46Dを有し、外縁46Cには、バットレス部36の表面から湾曲凹部46の底部に向かって傾斜する傾斜面48が設けられている。
湾曲凹部46は、バットレス部36の表面においてタイヤ周方向CDに間隔をおいて複数並べて設けられており、互いに隣接する湾曲凹部46において、一方の湾曲凹部46の接地端TE側の端部46Aと他方の湾曲凹部46のサイドウォール38側の端部46Bとがタイヤ周方向CDにおいて重複している。湾曲凹部46は、互いに隣接するショルダーブロック32,32間に跨がるように、一方のショルダーブロック32から横溝20Cを越えて他方のショルダーブロック32に延在して設けられている。
図1に示すように、一方側のバットレス部30に設けた湾曲凹部42と他方側のバットレス部36に設けた湾曲凹部46は、各バットレス部30,36の内周縁から、タイヤ周方向CDにおいて互いに逆向きに立上り延在している。但し、両湾曲凹部42,46は互いに同じ向きに延在して設けてもよい。
なお、上記実施形態では、両側のバットレス部30,36にそれぞれ湾曲凹部42,46を設けたが、いずれか一方のバットレス部のみに湾曲凹部を設けてもよい。
以上よりなる本実施形態に係るタイヤであると、バットレス部30,36の表面に上記のような湾曲凹部42,46を設けたことにより、バットレス部30,36のデザイン性を向上して、空気入りタイヤ10の外観性を向上することができる。
また、湾曲凹部42,46を設けたことにより、バットレス部30,36の耐外傷性を向上することができる。すなわち、湾曲凹部42,46を設けたことにより、バットレス部30,36の表面に突起物による傷が生じた場合でもその傷が目立ちにくくなる。また、路面側からの突起物の進入を湾曲凹部42,46の段差で止めることができ、傷の拡大を抑えることができる。また、湾曲凹部42,46は接地端TE側の端部42A,46Aが寝かされた形状を有してタイヤ周方向CDに延在しているため、少ない本数でタイヤ周方向CDの全体にわたって突起物の進入を抑える効果を得ることができる。
また、上記構成の湾曲凹部42,46であると、タイヤ周方向CDに平行に延びる凹凸を設ける場合に比べて、ハンドルをきったとき、即ちコーナリング時における撓み変形を抑えることができ、ふらつきを抑制することができる。
また、湾曲凹部42,46は、サイドウォール38側の端部42B,46Bが隣接する湾曲凹部42,46の接地端TE側の端部42A,46Aとオーバーラップしているので、上記の耐外傷性とコーナリング時における撓み抑制効果を高めることができる。
また、湾曲凹部42,46は、横溝20A,20Cを挟んで互いに隣接するショルダーブロック26,32に跨がるように設けられており、すなわち、横溝20A,20Cによって湾曲凹部42,46が分断されている。そのため、横溝20A,20Cから排出される水を湾曲凹部42,46にも導くことができ、排水性を向上することができる。
湾曲凹部42,46の外縁42C,46Cに傾斜面44,48を設けたことにより、外観性を向上することができる。また、内縁42D,46Dについてはバットレス部30,36の表面から段差状に落ち込む形状としているため(図5参照)、路面側から進入する突起物を内縁42D,46Dで止める効果が高い。すなわち、外縁42C,46C側でデザイン性を向上しつつ、内縁42D,46Dで外傷を止める効果を高めることができる。
以上、いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…空気入りタイヤ、12…トレッド、20…横溝、26,32…ショルダーブロック、28,34…ショルダーブロック列、30,36…バットレス部、38…サイドウォール、42,44…湾曲凹部、42A,46A…接地端側の端部、42B,46B…サイドウォール側の端部、42C,46C…外縁、42D,46D…内縁、44,48…傾斜面、CD…タイヤ周方向、RD…タイヤ半径方向、WD…タイヤ幅方向
Claims (6)
- トレッドの接地端とサイドウォールとの間のバットレス部の表面に、タイヤ半径方向外側に向かって変位しながらタイヤ周方向に延びる湾曲凹部が設けられ、前記湾曲凹部は、そのタイヤ周方向の両端部のうち接地端側の端部でサイドウォール側の端部よりもタイヤ周方向に対する角度が小さくなるように湾曲して延びている、タイヤ。
- 前記湾曲凹部は、前記接地端側の端部で前記サイドウォール側の端部よりも幅が狭く形成された、請求項1に記載のタイヤ。
- 前記湾曲凹部は、前記バットレス部の表面においてタイヤ周方向に間隔をおいて複数設けられ、互いに隣接する湾曲凹部において一方の湾曲凹部の接地端側の端部と他方の湾曲凹部のサイドウォール側の端部とがタイヤ周方向において重複している、請求項1又は2に記載のタイヤ。
- 前記湾曲凹部は、タイヤ半径方向外側の外縁とタイヤ半径方向内側の内縁とを含み、前記外縁に前記バットレス部の表面から前記湾曲凹部の底部に向かって傾斜する傾斜面が設けられた、請求項1~3のいずれか1項に記載のタイヤ。
- 前記トレッドが、前記接地端を越えて前記バットレス部に延在するショルダーブロックをタイヤ周方向に並べて設けたショルダーブロック列を含み、前記湾曲凹部が、横溝を挟んで互いに隣接するショルダーブロック間に跨がるように一方のショルダーブロックから前記横溝を越えて他方のショルダーブロックに延在して設けられている、請求項1~4のいずれか1項に記載のタイヤ。
- 前記トレッドの子午線断面プロファイルが前記接地端を含むその両側近傍部において湾曲状に形成された、請求項1~5のいずれか1項に記載のタイヤ。
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