JP2022090495A - モータ制御装置、電力変換装置及び制御情報生成装置 - Google Patents

モータ制御装置、電力変換装置及び制御情報生成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】デッドタイムに対する補償精度を高めることができるモータ制御装置、電力変換装置及び制御情報生成装置を提供する。【解決手段】制御装置は、モータ制御処理を行う。モータ制御処理において、ステップS102では、モータ回転数Nmを用いて基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcを算出する。ステップS103では、復元情報として復元式を取得する。復元式は、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomにより誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwを復元するための演算式である。誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwは、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcと基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0との差であり、デッドタイムにより基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに対して生じた誤差である。ステップS104では、復元式を用いて復元電圧としての補償量Vucom,Vvcom,Vwcomを算出する。【選択図】図5

Description

この明細書における開示は、モータ制御装置、電力変換装置及び制御情報生成装置に関する。
特許文献1には、モータを制御するモータ制御装置について開示されている。このモータ制御装置は、デッドタイム補償を行うデッドタイム補償回路を有している。このデッドタイム補償回路は、指令電流に応じて指令電圧を算出し、電力の極性をエネルギ極性として取得する。デッドタイム補償回路は、エネルギ極性が正極性の場合に指令電圧の振幅をプラス補正し、エネルギ極性が負極性の場合に指令電圧の振幅をマイナス補正する。
特開2004-312915号公報
しかしながら、特許文献1においてデッドタイム補償が行われても、モータを流れる電流がゼロになるゼロクロス付近では、電流極性が変化しやすいと考えられる。この場合、エネルギ極性が正極性であるか負極性であるかの判定精度が低下して、補正の極性が実際の電流極性とは逆になることが懸念される。このようにして、指令電圧についてデッドタイムに対する補償精度が低下してしまう。
本開示の主な目的は、デッドタイムに対する補償精度を高めることができるモータ制御装置、電力変換装置及び制御情報生成装置を提供することである。
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するため、開示された1つの態様は、
電源部(11)からモータ(12)に供給される電力を変換する電力変換部(30)について、高電位側の上アームスイッチ(32a)と低電位側の下アームスイッチ(32b)とをデッドタイムを設定して制御するモータ制御装置(40)であって、
モータの回転状態(Nm)に応じて基準指令電圧(Vuc,Vvc,Vwc)を算出する基準指令部(41,S102)と、
デッドタイムにより基準指令電圧に対して生じた誤差を誤差電圧(ΔVu,ΔVv,ΔVw)と称し、誤差電圧を復元するための復元情報(F2、F4~F7)を取得する情報取得部(S103,S202,S203,S302,S303)と、
情報取得部により取得された復元情報を用いて、誤差電圧を電圧位相(θ)に対応させて復元した復元電圧(Vucom,Vvcom,Vwcom)を算出する復元算出部(42,S104)と、
デッドタイムに対する補償として、復元算出部により算出された復元電圧により基準指令電圧を補償した補償指令電圧(Vu*,Vv*,Vw*)を算出する補償指令部(43,S105)と、
を備えているモータ制御装置である。
上記モータ制御装置によれば、誤差電圧を電圧位相に対応させて復元した復元電圧により基準指令電圧が補償される。このように、電圧位相に対応した復元電圧が、基準指令電圧を補償するための補償量として用いられるため、補償量を正の値にするのか負の値にするのかという判定を電流極性などに応じて行う必要がない。したがって、例えばゼロクロス付近においてデッドタイムに対する補償精度が低下するということを抑制できる。
しかも、誤差電圧の復元に復元情報が用いられるため、誤差電圧に対する復元電圧の復元精度を高めることができる。誤差電圧は、デッドタイムに起因して基準指令電圧に対して生じた誤差であるため、復元電圧の復元精度を高めることにより、モータに実際に印加される電圧を基準指令電圧に一致させる又は近づけることができる。したがって、補償指令電圧について、デッドタイムに対する補償精度を高めることができる。
電源部(11)からモータ(12)に供給される電力を変換する電力変換部(30)を備え、電力変換部について、高電位側の上アームスイッチ(32a)と低電位側の下アームスイッチ(32b)とをデッドタイムを設定して制御する電力変換装置(13)であって、
モータの回転状態(Nm)に応じて基準指令電圧(Vuc,Vvc,Vwc)を算出する基準指令部(41,S102)と、
デッドタイムにより基準指令電圧に対して生じた誤差を誤差電圧(ΔVu,ΔVv,ΔVw)と称し、誤差電圧を復元するための復元情報(F2、F4~F7)を取得する情報取得部(S103,S202,S203,S302,S303)と、
情報取得部により取得された復元情報を用いて、誤差電圧を電圧位相(θ)に対応させて復元した復元電圧(Vucom,Vvcom,Vwcom)を算出する復元算出部(42,S104)と、
デッドタイムに対する補償として、復元算出部により算出された復元電圧により基準指令電圧を補償した補償指令電圧(Vu*,Vv*,Vw*)を算出する補償指令部(43,S105)と、
を備えている電力変換装置である。
上記電力変換装置によれば、上記モータ制御装置と同様の効果を奏することができる。
電源部(11)からモータ(12)に供給される電力を変換する電力変換部(30)について、高電位側の上アームスイッチ(32a)と低電位側の下アームスイッチ(32b)とがデッドタイムを設定して制御されることを想定して、モータ(12)の制御に用いられる制御情報(F2、F4~F7)を生成する制御情報生成装置(70)であって、
モータの回転状態(Nm)に応じて基準指令電圧(Euc,Evc,Ewc)を算出する基準算出部(71,P12)と、
基準指令電圧と、基準指令電圧に応じてモータに印加される基準実電圧(Eu0,Ev0,Ew0)と、の差を誤差電圧(ΔEu,ΔEv,ΔEw)として算出する誤差算出部(P14)と、
誤差電圧を復元するための復元情報(F2、F4~F7)を制御情報として生成する情報生成部(75,P16)と、
を備えている制御情報生成装置である。
上記制御情報生成装置によれば、誤差電圧を復元するための復元情報が生成される。この復元情報が、モータ制御装置や電力変換装置において誤差電圧の復元に用いられることで、上記モータ制御装置や上記電力変換装置と同様の効果を奏することができる。
第1実施形態における駆動システムの構成を示す図。 駆動システムにおいて制御装置の電気的な構成を示すブロック図。 駆動システムでの基準実電圧、基準指令電圧、誤差電圧を示す図。 駆動システムでの補償指令電圧を示す図。 電圧指令処理の手順を示すフローチャート。 シミュレーションシステムにおいてシミュレーション装置の電気的な構成を示すブロック図。 情報生成処理の手順を示すフローチャート。 シミュレーションシステムでの基準実電圧、基準指令電圧、誤差電圧を示す図。 シミュレーションシステムでの誤差電圧を示す図。 シミュレーションシステムでの誤差電圧を周波数分析した結果を示す図。 復元式を用いて算出された補償量を示す図。 駆動システムでの補償指令電圧を周波数分析した結果を示す図。 q軸電流の6次歪み率を示す図。 q軸電流の6次片側振幅を示す図。 電圧の変調率を示す図。 第2実施形態における電圧指令処理の手順を示すフローチャート。 補償指令電圧の歪み率を示す図。 第3実施形態における電圧指令処理の手順を示すフローチャート。 補償指令電圧の歪み率を示す図。 第4実施形態における駆動システムの構成を示す図。 電圧指令処理の手順を示すフローチャート。 第5実施形態における電圧指令処理の手順を示すフローチャート。
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
<第1実施形態>
図1に示す駆動システム10は、例えば電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HV)、燃料電池車などの車両に搭載されている。駆動システム10は、バッテリ11、モータ12、電力変換装置13を有している。駆動システム10は、モータ12を駆動して車両の駆動輪を駆動するシステムである。
バッテリ11は、充放電可能な2次電池で構成された直流電圧源であり、電力変換装置13を介してモータ12に電力を供給する電源部に相当する。2次電池は、たとえばリチウムイオン電池、ニッケル水素電池である。バッテリ11は、インバータ30に高電圧(たとえば数100V)を供給する。
モータ12は、複数相の交流モータであり、例えば3相交流方式の回転電機である。モータ12は、3相としてU相、V相、W相を有している。モータ12は、車両の走行駆動源である電動機として機能する。モータ12は、回生時に発電機として機能する。モータ12は、電機子を形成する巻線12aと、界磁を形成する永久磁石とを有している。このモータ12では、永久磁石を含んで回転子が構成され、巻線12aを含んで固定子が構成されている。3相モータであるモータ12は、3相の巻線12aを有している。モータ12はモータジェネレータや電動モータと称されることがある。
電力変換装置13は、バッテリ11とモータ12との間で電力変換を行う。電力変換装置13は、平滑コンデンサ21、インバータ30、制御装置40を有している。
平滑コンデンサ21は、バッテリ11から供給される直流電圧を平滑化する。平滑コンデンサ21は、高電位側の電力ラインであるPライン25と低電位側の電力ラインであるNライン26とに接続されている。Pライン25はバッテリ11の正極に接続され、Nライン26はバッテリ11の負極に接続されている。平滑コンデンサ21の正極は、バッテリ11とインバータ30との間において、Pライン25に接続されている。また、平滑コンデンサ21の負極は、バッテリ11とインバータ30との間において、Nライン26に接続されている。平滑コンデンサ21は、バッテリ11に並列に接続されている。電力変換装置13においては、Pライン25、Nライン26がバスバー等により形成されている。
電力変換装置13においては、バッテリ11と平滑コンデンサ21との間に図示しない開閉器が設けられている。開閉器は、バッテリ11とインバータ30とを通電可能に接続している。開閉器は、システムメインリレーであり、Pライン25及びNライン26の少なくとも一方に設けられている。開閉器が閉状態にある場合、バッテリ11からインバータ30及びモータ12に電力が供給される。開閉器が開状態にある場合、バッテリ11からインバータ30及びモータ12への電力供給が遮断される。
インバータ30は、バッテリ11からモータ12に供給される電力を直流から交流に変換する電力変換を行う。インバータ30は、3相インバータであり、3相のそれぞれについて電力変換を行う。インバータ30は電力変換部に相当する。インバータ30は、制御装置40によるスイッチング制御に応じて直流電圧を交流電圧に変換し、モータ12に出力する。モータ12は、インバータ30からの交流電圧に応じて所定の回転トルクを発生するように動作する。インバータ30は、車両の回生制動時に、駆動輪からの回転力を受けてモータ12が発生した交流電圧を、制御装置40によるスイッチング制御に応じて直流電圧に変換し、バッテリ11に対して出力する。インバータ30は、バッテリ11とモータ12との間で双方向の電力変換を行う。
インバータ30は、DC-AC変換回路である。インバータ30は、3相分の上下アーム回路31を備えて構成されている。上下アーム回路31は、レグと称されることがある。上下アーム回路31は、上アーム31aと、下アーム31bをそれぞれ有している。上アーム31aと下アーム31bは、上アーム31aをPライン25側として、Pライン25とNライン26との間で直列接続されている。上アーム31aと下アーム31bとの接続点は、モータ12における対応する相の巻線12aに出力ライン27を介して接続されている。上下アーム回路31及び出力ライン27は、モータ12のU相、V相、W相のそれぞれに対して設けられている。インバータ30は、上アーム31a及び下アーム31bを3つずつ有している。
アーム31a,31bは、アームスイッチ32a,32b及びダイオード33a,33bを有している。上アーム31aは、上アームスイッチ32aと上ダイオード33aとを1つずつ有している。下アーム31bは、下アームスイッチ32bと下ダイオード33bとを1つずつ有している。
アームスイッチ32a,32bは、半導体素子等のスイッチング素子により形成されている。このスイッチング素子は、ゲートを有するトランジスタであり、例えばIGBTやMOSFETにより形成されている。本実施形態では、例えばアームスイッチ32a,32bがnチャネル型のIGBTにより形成されている。ダイオード33a,33bは、還流用のダイオードであり、アームスイッチ32a,32bに逆並列に接続されている。
上アーム31aにおいては、上アームスイッチ32aのコレクタがPライン25に接続されている。下アーム31bにおいては、下アームスイッチ32bのエミッタがNライン26に接続されている。そして、上アームスイッチ32aのエミッタと、下アームスイッチ32bのコレクタとが相互に接続されている。ダイオード33a,33bのアノードは対応するアームスイッチ32a,32bのエミッタに接続され、カソードはコレクタに接続されている。
図2に示すように、電力変換装置13はフィルタ35を有している。フィルタ35は、バッテリ11とインバータ30との間に設けられている。フィルタ35は、インバータ30からバッテリ11にノイズが付与されることを規制する。アームスイッチ32a,32bの駆動などに伴ってインバータ30にてノイズが発生したとしても、インバータ30からバッテリ11に伝わるノイズがフィルタ35により低減される。フィルタ35は、フィルタコイル35aを有している。フィルタコイル35aは、バッテリ11と平滑コンデンサ21との間においてPライン25に設けられている。フィルタ35は、電源側フィルタと称されることがある。
制御装置40は、例えばECUであり、インバータ30の駆動を制御する。ECUは、Electronic Control Unitの略称である。制御装置40は、例えばプロセッサ、メモリ、I/O、これらを接続するバスを備えるマイクロコンピュータ(以下、マイコン)を主体として構成される。制御装置40は、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで、インバータ30の駆動に関する各種の処理を実行する。このメモリは、コンピュータによって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)である。また、非遷移的実体的記憶媒体は、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現される。
制御装置40は、車両に搭載された統合ECUなどの上位ECUから入力される信号や、回転センサ29などの各種センサから入力される信号を用いて駆動指令を生成する。そして、制御装置40は、この駆動指令に応じてアームスイッチ32a,32bにオン駆動やオフ駆動を行わせる。アームスイッチ32a,32bは、オン状態とオフ状態とに移行可能になっており、オン駆動に伴ってオン状態に移行し、オフ駆動に伴ってオフ状態に移行する。アームスイッチ32a,32bについては、オン状態が閉状態に相当し、オフ状態が開状態に相当する。
制御装置40には、回転センサ29が電気的に接続されている。回転センサ29は駆動システム10に含まれている。回転センサ29は、モータ12に設けられており、モータ12の回転数を検出する回転検出部である。回転センサ29は、モータ12の回転数に応じた検出信号を制御装置40に対して出力する。回転センサ29は、例えばエンコーダやレゾルバなどを含んで構成されている。モータ12の回転数は、モータ12の回転状態を示すパラメータの1つである。
制御装置40は、インバータ30を介してモータ12を制御するモータ制御を行う。制御装置40は、例えばフィードフォワード制御によりモータ制御を行う。制御装置40は、モータ制御装置に相当する。モータ制御は、インバータ制御や電力変換制御と称されることがある。制御装置40は、機能ブロックとして、基準指令部41、補償量算出部42、補償指令部43、信号生成部44を有している。これら機能ブロックは、少なくとも1つのIC等によりハードウェア的に構成されていてもよく、プロセッサによるソフトウェアの実行とハードウェアとの組み合わせにより実行されていてもよい。
基準指令部41は、U相、V相、W相のそれぞれについて基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcを算出する。基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcは、補償する前の指令電圧である。基準指令部41には、回転センサ29により検出されたモータ回転数Nmが入力される。モータ回転数Nmは、モータ12の実際の回転数を示す検出値である。モータ回転数Nmは、例えば単位時間当たりのモータ12の回転数であり、回転速度を示す値である。基準指令部41は、モータ回転数Nmを用いて、このモータ回転数Nmに応じた基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcを算出する。モータ12については、モータ回転数Nmが回転状態に相当する。
基準指令部41は、所定の演算式を用いて基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcを算出する。この演算式は、電圧位相θごとに基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcを算出可能な式である。この演算式としては、例えば図3に示す式F1がある。式F1において、modはバッテリ11のバッテリ電圧である。式F1は、U相についての演算式の例示である。
図2に戻り、補償量算出部42は、U相、V相、W相のそれぞれについて補償量Vucom,Vvcom,Vwcomを算出する。補償量Vucom,Vvcom,Vwcomは、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcの補償を行うための値である。補償量算出部42には、基準指令部41と同様に、モータ回転数Nmが入力される。補償量算出部42には、モータ制御に用いられる制御情報が記憶部47から入力される。補償量算出部42は、モータ回転数Nm及び制御情報を用いて、これらモータ回転数Nm及び制御情報に応じた補償量Vucom,Vvcom,Vwcomを算出する。記憶部47は、制御装置40に設けられたメモリ等の記憶媒体である。記憶部47には、制御装置40の製造時などにおいて制御情報があらかじめ記憶されている。補償情報には、後述する復元式が含まれている。
補償指令部43は、U相、V相、W相のそれぞれについて補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*を算出する。補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*は、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcが補償量Vucom,Vvcom,Vwcomにより補償された指令電圧である。補償指令部43は、U相、V相、W相のそれぞれについて加算部43aを有している。加算部43aは、U相、V相、W相のそれぞれにおいて基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに補償量Vucom,Vvcom,Vwcomを加算する。補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*は、例えば基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcと補償量Vucom,Vvcom,Vwcomとの和である。補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*は、駆動指令に含まれる情報である。
信号生成部44は、補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*を用いて指令信号を生成する。信号生成部44は、補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*とキャリアとを比較し、U相、V相、W相のそれぞれについてパルス状の指令信号を生成する。パルス状の指令信号としては、例えばPWM信号がある。
信号生成部44は、デッドタイム設定部44aを有している。デッドタイム設定部44aは、U相、V相、W相のそれぞれについてデッドタイムを設定する。デッドタイムは、U相、V相、W相のそれぞれの上下アーム回路31において、上アームスイッチ32aと下アームスイッチ32bとが同時にオフ状態になっている期間のことである。デッドタイム設定部44aによりデッドタイムが設定されることで、U相、V相、W相のそれぞれにおいて、上アームスイッチ32aとアームスイッチ32bとが同時にオン状態になるという状況が回避される。すなわち、上下アーム回路31での短絡が回避される。
制御装置40は、信号生成部44により生成された指令信号に応じてインバータ30を駆動させる。インバータ30の駆動についてデッドタイムが確保されていると、U相、V相、W相のそれぞれにおいて、デッドタイムに起因して基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに対する誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwが生じることが懸念される。
例えば、本実施形態とは異なり、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcが補償されない「補償なし構成」を想定する。この構成では、信号生成部44が、補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*ではなく、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcを用いて指令信号を生成する。補償なし構成においてモータ12に実際に印加される実電圧を基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0と称すると、この基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0が歪むと考えられる。基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0の歪みが、デッドタイムに起因して生じた基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに対する誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwである。補償なし構成では、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcと基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0との差が誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwである。なお、モータ12においては、U相、V相、W相の各巻線12aに実際に印加される電圧が基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0等の実電圧である。
図3に示すように、基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0の振幅は、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcの振幅よりも小さくなっている。誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwは、全体として矩形波に近い波形になっているが、正確には矩形波とは異なる波形になっている。なお、図3には、U相の誤差電圧ΔVuを例示している。
これに対して、制御装置40は、デッドタイムに対するデッドタイム補償として、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwがゼロになるように基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcの補償を行う。本実施形態において、モータ12に実際に印加される電圧を補償実電圧Vu,Vv,Vwと称すると、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcと補償実電圧Vu,Vv,Vwとの差が誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwである。デッドタイム補償については、補償実電圧Vu,Vv,Vwが基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcまで増加すると、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwがゼロになる。そして、補償実電圧Vu,Vv,Vwが基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcまで増加する場合は、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomが誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwに一致する場合である。デッドタイム補償では、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomが誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwに一致するように、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomにより誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwを復元する。
制御装置40は、モータ制御処理を行う。デッドタイム補償はモータ制御処理により行われる。モータ制御処理について、図5のフローチャートを参照しつつ説明する。制御装置40は、モータ制御処理を所定周期で繰り返し実行する。制御装置40は、モータ制御処理の各ステップを実行する機能を有している。
図5において、ステップS101では、回転センサ29の検出信号を用いてモータ回転数Nmを算出する。ステップS102では、モータ回転数Nmを用いて基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcを算出する。制御装置40におけるステップS102の処理を実行する機能が基準指令部41及び基準指令部に相当する。
ステップS103では、復元情報を取得する。ここでは、記憶部47から復元式を読み込む。記憶部47には、複数の復元式がそれぞれ対応電圧に対応した状態で記憶されている。本ステップS103では、記憶部47に記憶された複数の復元式から基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに合わせて復元式を選択する。例えば、複数の復元式のうち、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに最も近い対応電圧に対応した復元式を選択する。ステップS103の処理を実行する機能が情報取得部に相当する。
復元式は、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwを復元するように補償量Vucom,Vvcom,Vwcomを算出するための復元情報である。復元式は、電圧位相θを変数としており、電圧位相θに対応させて誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwを復元するための演算式である。復元式は、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwを周波数成分ごとに復元可能である。復元式は、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの自然数成分を復元可能である。自然数成分は、周波数成分のうち次数が自然数の成分である。復元式には、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwについて周波数成分の振幅を復元可能な係数が含まれている。一方で、復元式には、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの周波数成分についての初期位相が含まれていない。
復元式としては、例えば図10に示す式F2がある。式F2においては、nが自然数であり、周波数成分の次数を示す。kは、任意の自然数であり、復元に用いる次数の最大値である。Cnは、周波数成分の係数であり、周波数成分の振幅[V]を示す。式F2は、自然情報に相当し、U相についての演算式の例示である。式F2等の復元式は、復元情報及び制御情報に相当する。
ステップS104では、復元式を用いて補償量Vucom,Vvcom,Vwcomを算出する。ここでは、回転センサ29の検出結果などに応じて現在の電圧位相θを取得する。そして、復元式に現在の電圧位相θの値を代入して、現在の電圧位相θに応じた補償量Vucom,Vvcom,Vwcomを算出する。このように、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に復元式を用いることで、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomによる誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの復元精度が向上しやすくなっている。補償量Vucom,Vvcom,Vwcomが復元電圧に相当する。ステップS104の処理を実行する機能が復元算出部及び補償量算出部42に相当する。
本ステップS104では、復元に用いる周波数成分の範囲を設定する。例えば、図10に示す式F2では、復元に用いる次数の最大値としてkの値を設定する。復元に用いる周波数成分の範囲は、例えば設計段階で設定されており、記憶部47に記憶されている。ここでは、復元に用いる周波数成分の範囲を記憶部47から読み込んで取得する。例えば、復元に用いる周波数成分の範囲を1次成分から9次成分までに設定する。
ステップS105では、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcと補償量Vucom,Vvcom,Vwcomとを用いて、補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*を算出する。ここでは、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcと補償量Vucom,Vvcom,Vwcomとを加算して補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*を算出する。ステップS105の機能を実行する機能が補償指令部43及び補償指令部に相当する。
補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*を算出する演算式としては、例えば図4に示す式F3がある。式F3は、式F1及び式F2を含んだ演算式である。式F3は、U相についての演算式の例示である。補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*は、例えば図4に示す波形になる。図4には、U相についての波形を例示する。
次に、復元式の生成について説明する。式F2などの復元式は、制御装置40や電力変換装置13を製造する設計段階などの製造段階において、試験やシミュレーションにより生成されている。作業者は、例えば図6に示すシミュレーションシステム60を用いて復元式を生成する。シミュレーションシステム60は、全体として、駆動システム10において制御装置40をシミュレーション装置70に置き換えた構成になっている。シミュレーションシステム60は、シミュレーション装置70に加えて、バッテリ11、モータ12、電力変換装置13、回転センサ29を有している。シミュレーションシステム60は、駆動システム10でのモータ12の駆動態様や基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcなどを再現可能なシステムである。
シミュレーションシステム60は、電圧センサ61を有している。電圧センサ61は、モータ12の電圧を検出する電圧検出部である。電圧センサ61は、モータ12に印加された電圧を検出する。電圧センサ61は、モータ12においてU相、V相、W相の各巻線12aに対して設けられており、これら巻線12aに印加された電圧を検出する。電圧センサ61は、シミュレーション装置70に電気的に接続されており、モータ12への印加電圧に応じた検出信号をシミュレーション装置70に対して出力する。
シミュレーションシステム60では、回転センサ29が、制御装置40ではなくシミュレーション装置70に電気的に接続されている。回転センサ29は、検出信号をシミュレーション装置70に対して出力する。
シミュレーション装置70は、制御装置40と同様の機能を有する装置である。シミュレーション装置70は、例えばプロセッサ、メモリ、I/O、これらを接続するバスを備えるマイクロコンピュータ(以下、マイコン)を主体として構成される。シミュレーション装置70は、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで、インバータ30の駆動に関する各種の処理を実行する。このメモリは、制御装置40のメモリと同様に、コンピュータによって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)である。これも制御装置40と同様に、非遷移的実体的記憶媒体は、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現される。
シミュレーション装置70は、インバータ30について、上アームスイッチ32aと下アームスイッチ32bとがデッドタイムを設定して制御されることを想定して、式F2などの復元式を生成する。シミュレーション装置70は、復元式の生成に加えて、インバータ30を介してモータ制御を行う。シミュレーション装置70は、例えばフィードフォワード制御によりモータ制御を行う。
シミュレーション装置70は、モータ制御に用いられる制御情報として式F2などの復元式を生成する。シミュレーション装置70は、制御情報生成装置に相当する。シミュレーション装置70は、制御装置40とは異なり、デッドタイム補償を行わない。このため、シミュレーション装置70は、制御装置40の補償量算出部42及び補償指令部43に相当する機能を有していない。
シミュレーション装置70は、機能ブロックとして、基準指令部71、信号生成部74、デッドタイム設定部74a及び復元部75を有している。これら基準指令部71、信号生成部74及びデッドタイム設定部74aは、制御装置40の基準指令部41、信号生成部44及びデッドタイム設定部44aに相当する機能を有している。基準指令部71は基準指令電圧Euc,Evc,Ewcを算出する。基準指令電圧Euc,Evc,Ewcは、が補償されることなくそのまま信号生成部74に入力される。信号生成部74は、基準指令電圧Euc,Evc,Ewcを用いて指令信号を生成する。
復元部75は、復元情報として式F2などの復元式を生成する。復元部75には、電圧センサ61により検出された基準実電圧Eu0,Ev0,Ew0が入力される。基準実電圧Eu0,Ev0,Ew0は、モータ12に実際に印加された実電圧であり、電圧センサ61により検出された検出値である。また、復元部75には、基準指令部71から基準指令電圧Euc,Evc,Ewcが入力される。復元部75は、基準実電圧Eu0,Ev0,Ew0と基準指令電圧Euc,Evc,Ewcとの差を誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwとして算出する。さらに、復元部75は、誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwを用いて復元式を生成する。復元部75により生成された復元式は記憶部77に記憶される。記憶部77は、シミュレーション装置70に設けられたメモリ等の記憶媒体である。
シミュレーション装置70においては、基準指令電圧Euc,Evc,Ewcが制御装置40の基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに対応する電圧である。また、基準実電圧Eu0,Ev0,Ew0が基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0に対応し、誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwが誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwに対応する。
シミュレーション装置70は、復元式を生成するために情報生成処理を行う。情報生成処理について、図7のフローチャートを参照しつつ説明する。シミュレーション装置70は、情報生成処理を所定周期で繰り返し実行する。情報生成処理の繰り返し周期は、例えば制御装置40が実行するモータ制御処理の繰り返し周期と同じである。シミュレーション装置70は、情報生成処理の各ステップを実行する機能を有している。
図7において、ステップP11では、ステップS101と同様に、回転センサ29の検出信号を用いてモータ回転数Nmを算出する。ステップP12では、モータ回転数Nmを用いて基準指令電圧Euc,Evc,Ewcを算出する。シミュレーション装置70におけるステップP12の処理を実行する機能が基準指令部71及び基準算出部に相当する。
ステップP13では、電圧センサ61の検出信号を用いて基準実電圧Eu0,Ev0,Ew0を算出する。ステップP13の処理を実行する機能が実電圧算出部に相当する。
ステップP14では、基準指令電圧Euc,Evc,Ewc及び基準実電圧Eu0,Ev0,Ew0を用いて誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwを算出する。ステップP13の処理を実行する機能が誤差算出部に相当する。
図8に示すように、基準実電圧Eu0,Ev0,Ew0の振幅は、基準指令電圧Euc,Evc,Ewcの振幅よりも小さくなっている。誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwは、制御装置40にて算出される誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwとほぼ同じ波形になっている。図8、図9に示すように、誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwは、全体として矩形波に近い形状になっているが、正確には矩形波とは異なる波形になっている。なお、図8、図9には、U相の誤差電圧ΔEuを例示している。
情報生成処理では、ステップP11~P14の処理が基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwc等の電圧の少なくとも1周期分について行われる。このため、ステップP14では、少なくとも1周期分の誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwが取得される。なお、情報生成処理においては、ステップP11~P14だけが少なくとも1周期分だけ繰り返し実行されてもよく、情報生成処理の全体が少なくとも1周期分だけ繰り返し実行されてもよい。
ステップP15では、誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwについて周波数分析を行う。この周波数分析は、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwについての周波数スペクトルを取得するための処理である。ここでは、少なくとも1周期分の誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwを対象として周波数分析を行う。例えば、FFTを使ったFFT処理により周波数分析を行う。FFTは高速フーリエ変換である。ステップP15の処理を実行する機能が分析部に相当する。
周波数分析の結果として、図10に示すような周波数スペクトルが取得される。この周波数スペクトルにおいては、誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwの周波数成分が周波数の次数ごとに並べられている。誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwにおいては、全体として、奇数成分の振幅が偶数成分の振幅よりも大きくなっている。奇数成分は、周波数成分のうち次数が奇数の成分であり、偶数成分は、周波数成分のうち次数が偶数の成分である。なお、図10には、U相の誤差電圧ΔVuについて周波数スペクトルを例示している。また、周波数分析は、FFTなどのフーリエ変換を使う方法の他に、固有ベクトルを使う方法や、クラスタリングを使う方法などにより行われてもよい。
ステップP16では、周波数分析の分析結果を用いて復元式を生成する。ここで生成する復元式は、誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwを補償量Vucom,Vvcom,Vwcomとして復元するための演算式である。ここでは、誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwの周波数スペクトルを数式化することで復元式を生成する。この復元式には、図10に示す式F2のように、誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwについて周波数成分の次数及び振幅が含まれている。その一方で、復元式には、誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwの初期位相に関する情報が含まれていない。ステップP16の処理を実行する機能が復元部75及び情報生成部に相当する。
本ステップP16では、記憶部77に記憶されているベース式を読み込んで取得する。このベース式は、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomを算出するための式である。このベース式に、周波数分析の結果として得られた周波数成分の次数及び振幅を代入し、復元式を生成する。なお、式F2として、U相について誤差電圧ΔEuを補償量Vucomとして復元するための式を例示している。
誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwについては、復元式に含ませる周波数成分が選択されている。例えば、次数が1~9までの周波数成分が選択された場合、1次成分から9次成分までの周波数成分を含む補償量Vucom,Vvcom,Vwcomが復元式により算出される。図11に示す補償量Vucomは、1次成分から9次成分までの周波数成分によりU相の誤差電圧ΔVuを復元した値である。この補償量Vucomは、図10に示す式F2においてk=9として算出された値である。
ステップP17では、復元式を記憶部77に記憶させる。ここでは、復元式の算出に用いた基準指令電圧Euc,Evc,Ewcを対応電圧として、復元式を対応電圧に対応させた状態で記憶部77に記憶させる。ステップP17の処理を実行する機能が記憶実行部に相当する。
本情報生成処理は、所定周期で繰り返し実行されることで、複数の復元式が記憶部77に記憶される。これら復元式には、基準指令電圧Euc,Evc,Ewcについて、互いに異なる対応電圧に対応した復元式が含まれることになる。
次に、電力変換装置13の製造方法について説明する。電力変換装置13の製造方法には、制御装置40の製造方法が含まれている。
作業者は、シミュレーションシステム60を構築する。そして、バッテリ11からの電力供給によりモータ12を始動させ、シミュレーション装置70によるモータ制御を開始させる。シミュレーション装置70は、制御装置40と同様のモータ制御処理を実行する。シミュレーション装置70は、モータ制御処理と並行して、情報生成処理を実行する。モータ制御処理及び情報生成処理が終了した後、作業者は、復元式を対応電圧に対応した状態で、シミュレーション装置70の記憶部77から制御装置40の記憶部47に付与させる。
ここまで説明した本実施形態によれば、制御装置40が実行するモータ制御処理において、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwを電圧位相θに対応させて復元するように補償量Vucom,Vvcom,Vwcomが算出される。このように、電圧位相θに対応した補償量Vucom,Vvcom,Vwcomにより基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcが補償されるため、電流極性の判定を行う必要がない。したがって、デッドタイムに対する補償精度が低下することを抑制できる。また、電流極性の判定を行わない分だけ制御装置40の処理負担を低減できる。
駆動システム10においては、アームスイッチ32a,32bの駆動などにより電流が脈動して電流リップルが生じることが考えられる。電流リップルが生じると、モータ12を流れる電流がゼロになるゼロクロス付近において、電流極性が繰り返し変化しやすくなる。このため、例えば、本実施形態とは異なり、デッドタイム補償を行うために電流極性を判定する構成では、ゼロクロス付近において電流極性の判定精度が低下しやすい。すなわち、ゼロクロス付近においてデッドタイム補償の補償精度が低下しやすい。これに対して、本実施形態では、デッドタイム補償において電流極性の判定を行う必要がないため、デッドタイムに対する補償精度を高めることができる。
しかも、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に復元式が用いられる。このため、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomによる誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの復元精度を高めることができる。ここで、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwは、デッドタイムに起因して、基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0に対して生じた誤差である。このため、復元精度を高めることで、補償実電圧Vu,Vv,Vwを基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに一致させることや近づけることができる。したがって、補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*について、デッドタイムに対する補償精度を高めることができる。
例えば、本実施形態とは異なり、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwや補償量Vucom,Vvcom,Vwcomを矩形波として扱う構成が考えられる。しかしながら、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwは、正確には矩形波とは異なる波形になっているため、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwを矩形波として扱う構成では、デッドタイムに対する補償精度が低下することが懸念される。
図3に示すように、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwは、全体として矩形波に近い波形になっている。このため、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomが誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwを適正に復元した場合には、次数が3以上の奇数成分が補償量Vucom,Vvcom,Vwcomに含まれやすいと考えられる。奇数成分としては、次数が3の3次成分と、次数が5の5次成分と、次数が7の7次成分とが少なくとも補償量Vucom,Vvcom,Vwcomに含まれている。
ここで、補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*及び基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcの周波数分析を行い、これら周波数分析の結果を比較する。図12に示すように、全体として、補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*に含まれる奇数成分が、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに含まれる奇数成分よりも多い。このため、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcには、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwを復元した補償量Vucom,Vvcom,Vwcomが適正に含まれているといえる。
本実施形態では、補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*についてデッドタイムに対する補償精度が高められているため、モータ12を流れる電流が歪むことを抑制できる。モータ12を流れる電流として、3相交流座標の3相電流Iu,Iv,Iwとdq座標のd軸電流Id及びq軸電流Iqとのいずれも歪みが抑制される。3相電流Iu,Iv,Iwにおいては、少なくとも5次成分及び7次成分の歪みが低減される。d軸電流Id及びq軸電流Iqにおいては、少なくとも6次成分の歪みが低減される。d軸電流Id及びq軸電流Iqの6次成分は、3相電流Iu,Iv,Iwの5次成分及び7次成分に対応する成分である。
モータ12を流れる電流の歪みは、本実施形態にてデッドタイム補償が行われた「補償あり構成」の方が、デッドタイム補償が行われていない「補償なし構成」よりも小さい。例えば、q軸電流Iqの6次歪み率について補償あり構成と補償なし構成とを比較する。q軸電流Iqについて、6次歪み率[%]は、6次片側振幅[A]を0次成分[A]で割った値である。6次片側振幅は、q軸電流Iqについての6次成分の片側振幅である。
図13に示すように、q軸電流Iqの6次歪み率[%]は、モータ回転数Nm[rpm]に関係なく、補償あり構成の方が補償なし構成よりも小さい。なお、補償あり構成及び補償なし構成のいずれについても、モータ回転数Nmが小さいほど6次歪み率が増加する。図14に示すように、q軸電流Iqの6次片側振幅[A]は、モータ回転数Nm[rpm]に関係なく、補償あり構成の方が補償なし構成よりも小さい。なお、補償あり構成及び補償なし構成のいずれについても、モータ回転数Nmが小さいほど6次歪みの片側振幅が減少する。
q軸電流Iqは、モータ12にて生じるモータトルクに相関する。このため、q軸電流Iqの歪みが低減されることで、モータトルクが脈動して生じるトルクリップルが低減される。そして、トルクリップルの低減により、モータ12の駆動に伴って発生する音や振動を低減できる。
本実施形態では、補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*についてデッドタイムに対する補償精度が高められているため、電圧の変調率を低減できる。この変調率[%]は、指令電圧の振幅[V]をバッテリ電圧[V]で割った値である。変調率について、補償あり構成と補償なし構成とを比較すると、図15に示すように、補償あり構成の変調率が補償なし構成の変調率よりも小さい。補償あり構成の変調率は、補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*の振幅をバッテリ電圧で割った値である。補償なし構成の変調率は、基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0の振幅をバッテリ電圧で割った値である。
このように電圧の変調率が低減されることで、モータ12に所定電流を流すために必要な電圧を低減できる。このため、モータ12を高効率で駆動することができる。すなわち、モータ12の駆動についてエネルギ効率を高めることができる。なお、補償あり構成の変調率が補償なし構成の変調率よりも低減するのは、補償あり構成の方が補償なし構成よりも、モータ12を流れる電流のエネルギ密度が増加するためである。
本実施形態では、補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*についてデッドタイムに対する補償精度が高められているため、モータ12のリアクタンスを低減した構成を実現できる。例えば、モータ12の小型化や薄型化を図るためにモータ12の磁器回路を薄型化する場合、モータ12のリアクタンスが低減しやすい。例えば、固定子がティースを有していないコアレスモータがモータ12として採用された構成では、リアクタンスが低減しやすい。
リアクタンスが比較的小さいモータを低リアクタンスモータと称すると、低リアクタンスモータでは、トルクリップルや電流リップルが生じやすく、ゼロクロス付近で電流極性が変化しやすい。また、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwは、モータのリアクタンスが小さいほど矩形波から乖離した波形になりやすい。例えば、モータのリアクタンスが小さいほど、ゼロクロス付近での誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの傾斜が小さくなる。このため、モータのリアクタンスが小さいほど、ゼロクロス付近において電流極性の変化が生じやすくなる。したがって、低リアクタンスモータでは、電流極性の判定精度が低下しやすい。
これに対して、本実施形態では、電流極性の判定が必要ない。このため、モータ12として低リアクタンスモータが採用されていても、デッドタイムに対する補償精度が低下するということを抑制できる。換言すれば、本実施形態は、電流極性の判定を必要としないため、低リアクタンスモータをモータ12に採用するのに適した構成を実現できる。
本実施形態によれば、復元式は、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの周波数スペクトルを数式化した演算式である。このため、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に復元式を用いることで、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの周波数スペクトルを補償量Vucom,Vvcom,Vwcomにおいて復元することができる。したがって、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomによる誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの復元精度を高めることができる。これにより、補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*に応じてモータ12に実際に印加される補償実電圧Vu,Vv,Vwを基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに近づけることができる。すなわち、補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*についてデッドタイム補償の精度を復元式により高めることができる。
本実施形態によれば、復元式は、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwに含まれる自然数成分を復元するための自然情報である。このため、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwに含まれる奇数成分及び偶数成分の両方を補償量Vucom,Vvcom,Vwcomにおいて復元できる。したがって、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomによる誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの復元精度を奇数成分及び偶数成分の両方により高めることができる。特に、復元式は、奇数成分として5次成分及び7次成分を復元可能になっている。このように、5次成分及び7次成分を用いて補償量Vucom,Vvcom,Vwcomにより誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwが復元されることで、その復元精度を高めることができる。
誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwは、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcと基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0との差であるため、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに応じて変化すると考えられる。これに対して、本実施形態によれば、記憶部47に記憶された複数の復元式から、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに応じて復元式が選択される。このため、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに応じて誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwが変化したとしても、変化した誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwを復元するための復元式を基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに応じて選択できる。したがって、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomによる誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの復元精度が基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに応じてばらつく、ということを抑制できる。
本実施形態では、電力変換装置13において、バッテリ11とインバータ30との間にフィルタ35が接続されている。この構成では、フィルタ35が有するノイズ低減機能により基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0の歪みが増加することが懸念される。これに対して、本実施形態によれば、デッドタイム補償の精度を高めること、及びフィルタ35のノイズ低減機能により生じる基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0の歪みを低減することの両方を復元式により実現できる。
本実施形態よれば、シミュレーション装置70において、駆動システム10での誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwを復元するための復元式が生成される。このため、駆動システム10が駆動している最中に、制御装置40が復元式を生成するために情報生成処理を行う、という必要がない。したがって、制御装置40が情報生成処理を行わない分だけ制御装置40の処理負担を低減できる。また、制御装置40において、情報生成処理により復元式を生成するまではデッドタイム補償に復元式を使用できないということがない。したがって、復元式を使用できずにデッドタイムに対する補償精度が低下するということを回避できる。
本実施形態によれば、シミュレーション装置70の情報生成処理では、シミュレーションシステム60において取得した誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwを対象として、周波数分析が行われる。そして、周波数分析の結果を用いて復元式が生成されるため、復元式を用いた誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwの復元精度を高めることができる。このように、シミュレーション装置70での誤差電圧ΔEu,ΔEv,ΔEwの復元精度を高めることで、制御装置40での誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの復元精度を高めることができる。また、制御装置40ではなくシミュレーション装置70が復元式の生成を行うため、復元式を生成する際の処理負担の低減よりも、復元式を生成する際の生成精度の向上を優先することができる。したがって、デッドタイム補償の精度を向上させることに適した復元式を生成できる。
本実施形態によれば、シミュレーション装置70においては、生成した復元式が対応電圧に対応した状態で記憶部77に記憶される。このように、情報生成処理の段階で復元式と対応電圧とが対応付けされているため、作業者が復元式を制御装置40の記憶部47に記憶させる際の作業負担を低減できる。
<第2実施形態>
上記第1実施形態では、制御装置40のモータ制御処理において、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの自然数成分を復元可能な復元式が用いられた。これに対して、第2実施形態では、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの自然数成分を復元可能な復元式に加えて、奇数成分だけを復元可能な復元式が用いられる。第2実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1実施形態と同様である。第2本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
制御装置40の記憶部47には、復元式として自然数式及び奇数式が複数ずつ記憶されている。自然数式は、上記第1実施形態の復元式と同様に、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの自然数成分を復元するための演算式である。自然数式としては、例えば図17に示す式F4がある。式F4は、上記第1実施形態の式F2と同じである。式F4等の自然数式は、自然情報及び制御情報に相当する。
奇数式は、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの自然数成分のうち奇数成分のみを復元するための演算式である。換言すれば、奇数式は、偶数成分を復元しない演算式である。奇数式としては、例えば図17に示す式F5がある。式F5は、nが自然数ではなく奇数であるという点だけが式F4と異なっている。式F5等の奇数式は、奇数情報及び制御情報と、に相当する。
制御装置40や電力変換装置13の製造段階では、シミュレーション装置70が実行する情報生成処理において、記憶部77に記憶された復元式を用いて自然数式及び奇数式を生成する処理が行われる。これら自然数式及び奇数式は対応電圧に対応した状態で、シミュレーション装置70の記憶部77に記憶される。作業者は、これら自然数式及び奇数式を制御装置40の記憶部77に記憶させる作業を行う。
本実施形態のモータ制御処理について、図16のフローチャートを参照しつつ説明する。図16において、ステップS101,S102では、上記第1実施形態と同様の処理を行う。ステップS102の後、ステップS201に進み、モータ回転数Nmが次数用閾値N1より小さいか否かを判定する。次数用閾値N1は、あらかじめ定められた閾値であり、例えば数百~数千[rpm]の値に設定されている。
モータ回転数Nmが次数用閾値N1よりも小さい場合、ステップS202に進む。ステップS202では、記憶部47から復元式としての自然数式を読み込んで取得する。記憶部47には、複数の自然数式がそれぞれ対応電圧に対応した状態で記憶されている。本ステップS202では、複数の自然数式から基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに合わせて自然数式を選択する。例えば、複数の自然数式のうち、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに最も近い対応電圧に対応した自然数式を選択する。制御装置40におけるステップS202の処理を実行する機能が情報取得部及び自然数取得部に相当する。
ステップS202の後、ステップS104に進み、復元式として自然数式を用いて補償量Vucom,Vvcom,Vwcomを算出する。
モータ回転数Nmが次数用閾値N1よりも小さくない場合、ステップS203に進む。ステップS203では、記憶部47から復元式としての奇数式を読み込んで取得する。記憶部47には、複数の奇数式がそれぞれ対応電圧に対応した状態で記憶されている。本ステップS203では、複数の奇数式から基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに合わせて奇数式を選択する。例えば、複数の奇数式のうち、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに最も近い対応電圧に対応した奇数式を選択する。ステップS203の処理を実行する機能が情報取得部及び奇数取得部に相当する。
ステップS203の後、ステップS104に進み、復元式として奇数式を用いて補償量Vucom,Vvcom,Vwcomを算出する。
本実施形態によれば、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に用いる復元式として、自然数式及び奇数式を用いることが可能になっている。このため、モータ回転数Nmなどモータ12の駆動状態に応じて自然数式と奇数式とを使い分けることで、デッドタイムに対する補償精度を更に高めることができる。
駆動システム10において、モータ12を流れる電流の歪み態様は、モータ回転数Nmに応じて異なる。また、モータ12を流れる電流の歪み態様は、自然数モードと奇数モードとで異なる。自然数モードは、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に自然数式が用いられた場合のことである。奇数モードは、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に奇数式が用いられた場合のことである。
モータ回転数Nmが次数用閾値N1よりも小さい領域では、モータ12を流れる電流の歪みが、自然数モードの方が奇数モードよりも低減されやすい。一方、モータ回転数Nmが次数用閾値N1よりも大きい領域では、モータ12を流れる電流の歪みが、奇数モードの方が自然数モードよりも低減されやすい。
例えば、q軸電流Iqについて、自然数モードでの6次歪み率と奇数モードでの6次歪み率とを比較する。図17に示すように、モータ回転数Nmが次数用閾値N1よりも小さい領域では、自然数モードでの6次歪み率が奇数モードでの6次歪み率よりも小さい。この領域では、モータ回転数Nmが小さいほど、自然数モードでの6次歪み率と奇数モードでの6次歪み率との差が大きくなっている。一方、モータ回転数Nmが次数用閾値N1よりも大きい領域では、僅差ではあるが、奇数モードでの6次歪み率が自然数モードでの6次歪み率よりも小さくなっている。
これに対して、本実施形態によれば、モータ回転数Nmが次数用閾値N1よりも小さい領域では、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に自然数式が用いられる。このため、モータ回転数Nmが次数用閾値N1よりも小さい領域について、例えば補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に奇数式が用いられる構成に比べて、モータ12を流れる電流の歪みを低減できる。一方、モータ回転数Nmが次数用閾値N1よりも小さくない領域では、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に奇数式が用いられる。このため、モータ回転数Nmが次数用閾値N1よりも小さくない領域について、例えば補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に奇数式が用いられる構成に比べて、モータ12を流れる電流の歪みを低減できる。以上のように、モータ回転数Nmに応じて自然数式と奇数式とを使い分けることにより、モータ回転数Nmに適したデッドタイム補償を行うことができる。
<第3実施形態>
上記第2実施形態では、制御装置40のモータ制御処理において、復元式として自然数式及び奇数式が用いられた。これに対して、第3実施形態では、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの周波数成分についての初期位相を含む復元式と、この初期位相を含まない復元式とが用いられる。第3実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1、第2実施形態と同様である。第3本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
制御装置40の記憶部47には、復元式として初期あり式及び初期なし式が複数ずつ記憶されている。初期あり式は、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの周波数成分についての初期位相を含む演算式である。初期あり式としては、例えば図19に示す式F6がある。式F6においては、φnが初期位相である。式F6は、初期位相φnを含んでいる点だけが上記第1実施形態の式F2と異なっている。式F6等の初期あり式は、第1位相情報及び制御情報に相当する。初期あり式は、第1位相式と称されることがある。
初期なし式は、上記第1実施形態の復元式と同様に、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの周波数成分についての初期位相を含まない演算式である。初期なし式としては、例えば図17に示す式F7がある。式F7においては初期位相φnがゼロとされる。式F7は、上記第1実施形態の式F2と同じである。式F7等の初期なし式は、第2位相情報及び制御情報に相当する。初期なし式は、第2位相式と称されることがある。
制御装置40や電力変換装置13の製造段階では、シミュレーション装置70が実行する情報生成処理において、記憶部77に記憶された復元式を用いて初期あり式や初期なし式を生成する処理が行われる。これら初期あり式及び初期なし式は対応電圧に対応した状態で、シミュレーション装置70の記憶部77に記憶される。作業者は、これら初期あり式及び初期なし式を制御装置40の記憶部77に記憶させる作業を行う。
本実施形態のモータ制御処理について、図18のフローチャートを参照しつつ説明する。図18において、ステップS101,S102では、上記第1実施形態と同様の処理を行う。ステップS102の後、ステップS301に進み、モータ回転数Nmが位相用閾値N2より小さいか否かを判定する。位相用閾値N2は、あらかじめ定められた閾値であり、例えば数百~数千[rpm]に設定されている。
モータ回転数Nmが位相用閾値N2よりも小さい場合、ステップS302に進む。ステップS302では、記憶部47から復元式としての初期あり式を読み込んで取得する。記憶部47には、複数の初期あり式がそれぞれ対応電圧に対応した状態で記憶されている。本ステップS302では、複数の初期あり式から基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに合わせて自然数式を選択する。例えば、複数の初期あり式のうち、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに最も近い対応電圧に対応した初期あり式を選択する。制御装置40におけるステップS302の処理を実行する機能が情報取得部及び第1取得部に相当する。
ステップS302の後、ステップS104に進み、復元式として初期あり式を用いて補償量Vucom,Vvcom,Vwcomを算出する。
モータ回転数Nmが位相用閾値N2よりも小さくない場合、ステップS303に進む。ステップS303では、記憶部47から復元式としての初期なし式を読み込んで取得する。記憶部47には、複数の初期なし式がそれぞれ対応電圧に対応した状態で記憶されている。本ステップS203では、複数の初期なし式から基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに合わせて初期なし式を選択する。例えば、複数の初期なし式のうち、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに最も近い対応電圧に対応した初期なし式を選択する。ステップS303の処理を実行する機能が情報取得部及び第2取得部に相当する。
ステップS303の後、ステップS104に進み、復元式として初期なし式を用いて補償量Vucom,Vvcom,Vwcomを算出する。
本実施形態によれば、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に用いる復元式として、初期あり式及び初期なし式を用いることが可能になっている。このため、モータ回転数Nmなどモータ12の駆動状態に応じて初期あり式と初期なし式とを使い分けることで、デッドタイムに対する補償精度を更に高めることができる。
駆動システム10において、モータ12を流れる電流の歪み態様は、モータ回転数Nmに応じて異なり、さらに、初期ありモードと初期なしモードとで異なる。初期ありモードは、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に位相あし式が用いられた場合のことである。初期なしモードは、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に初期なし式が用いられた場合のことである。
モータ回転数Nmが位相用閾値N2よりも小さい領域では、モータ12を流れる電流の歪みが、初期ありモードの方が初期なしモードよりも低減されやすい。一方、モータ回転数Nmが位相用閾値N2よりも大きい領域では、モータ12を流れる電流の歪みが、初期なしモードの方が初期ありモードよりも低減されやすい。
例えば、q軸電流Iqについて、初期ありモードでの6次歪み率と初期なしモードでの6次歪み率とを比較する。図19に示すように、モータ回転数Nmが位相用閾値N2よりも小さい領域では、初期ありモードでの6次歪み率が初期なしモードでの6次歪み率よりも小さい。この領域では、モータ回転数Nmが小さいほど、初期ありモードでの6次歪み率と初期なしモードでの6次歪み率との差が大きくなっている。一方、モータ回転数Nmが位相用閾値N2よりも大きい領域では、初期なしモードでの6次歪み率が初期ありモードでの6次歪み率よりも小さくなっている。
これに対して、本実施形態によれば、モータ回転数Nmが位相用閾値N2よりも小さい領域では、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に初期あり式が用いられる。このため、モータ回転数Nmが位相用閾値N2よりも小さい領域について、例えば補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に初期なし式が用いられる構成に比べて、モータ12を流れる電流の歪みを低減できる。一方、モータ回転数Nmが位相用閾値N2よりも小さくない領域では、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に初期あり式が用いられる。このため、モータ回転数Nmが位相用閾値N2よりも小さくない領域について、例えば補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に初期なし式が用いられる構成に比べて、モータ12を流れる電流の歪みを低減できる。以上のように、モータ回転数Nmに応じて初期あり式と初期なし式とを使い分けることにより、モータ回転数Nmに適したデッドタイム補償を行うことができる。
<第4実施形態>
上記第1実施形態では、復元データの生成がシミュレーション装置70により行われていた。これに対して、第4実施形態では、復元データの生成が制御装置40により行われる。第4実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1実施形態と同様である。第4本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
上記第1実施形態ではシミュレーションシステム60に含まれていた電圧センサ61が、本実施形態では駆動システム10に含まれている。図20に示すように、電圧センサ61は、制御装置40に電気的に接続されている。電圧センサ61は、検出信号を制御装置40に対して出力する。上記第1実施形態ではシミュレーション装置70が行っていた情報生成処理が、本実施形態では制御装置40が行うモータ制御処理に含まれている。
モータ制御処理について、図21のフローチャートを参照しつつ説明する。図21において、ステップS101,S102では、上記第1実施形態と同様の処理を行う。ステップS102の後、ステップS401に進み、制御情報としての復元式を生成するか否かを判定する。例えば、記憶部47に復元式が記憶されているか否かを判定する。記憶部47に復元式が記憶されていない場合には、復元式を生成する必要があるとして、ステップS402に進む。
ステップS402では、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに対する補償を行わずに補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*を算出する。すなわち、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcをそのまま補償指令電圧Vu*,Vv*,Vw*として扱う。これにより、制御装置40は、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcによりモータ制御を行うことになる。この場合、上述した補償なし構成と同様に、モータ12に印加される実電圧が基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0になる。
ステップS402の後、ステップS403~S407の処理を行う。ステップS403~S407は、上記第1実施形態における情報生成処理のステップP13~P17に対応する処理である。ステップS403では、電圧センサ61の検出信号を用いて基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0を算出する。ステップS404では、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcと基準実電圧Vu0,Vv0,Vw0とを用いて誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwを算出する。
本モータ制御処理では、ステップS102,S402~S404の処理が電圧の少なくとも1周期分について行われる。このため、ステップS404では、少なくとも1周期分の誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwが取得される。なお、モータ制御処理においては、ステップS102,S401~S404の処理だけが少なくとも1周期分だけ繰り返し実行されてもよく、モータ制御処理の全体が少なくとも1周期分だけ繰り返し実行されてもよい。
ステップS405では、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwについて周波数分析を行う。ステップS406では、周波数分析の分析結果を用いて復元式を生成する。ステップS407では、復元式を対応電圧に対応させた状態で記憶部47に記憶させる。本モータ制御処理においては、ステップS402~S407の処理が繰り返し実行されることで、互いに異なる対応電圧に対応した複数の復元式が記憶部47に記憶される。
ステップS401において復元式を生成しない場合、記憶部47に復元式が記憶されているとして、ステップS103に進む。ステップS103~S105では、上記第1実施形態と同様の処理を行う。
本実施形態によれば、復元式を生成するための情報生成処理が制御装置40により行われる。このため、電力変換装置13や制御装置40の製造段階において、シミュレーション装置70やシミュレーションシステム60を準備する必要がない。
<第5実施形態>
上記第1~4実施形態では、復元情報を生成するために誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの周波数分析が行われていた。これに対して、第5実施形態では、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの周波数分析を行わずに復元情報が生成される。第5実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第4実施形態と同様である。第5本実施形態では、上記第4実施形態と異なる点を中心に説明する。
本実施形態では、上記第4実施形態と同様に、復元情報を生成するための情報生成処理が、制御装置40が実行するモータ制御処理に含まれている。モータ制御処理について、図22のフローチャートを参照しつつ説明する。図22において、ステップS101~S105では、上記第1、第4実施形態と同様の処理を行う。また、ステップS501~S504では、上記第4実施形態のステップS401~S404と同様の処理を行う。
ステップS505では、復元情報として誤差データを生成する。ここでは、ステップS504にて算出された誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwと、この誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの電圧位相θとを対応付けする。誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの電圧位相θは、この誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの算出に用いた基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcの電圧位相θである。誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwと電圧位相θとを対応付けすることで、これら誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwと電圧位相θとを一対の誤差データとして生成する。誤差データが誤差情報に相当する。
本モータ制御処理では、ステップS102,S502~S505の処理が、電圧の少なくとも1周期分について行われる。このため、ステップS505では、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwと電圧位相θとを一対にした誤差データが、少なくとも1周期分だけ取得される。なお、モータ制御処理においては、ステップS102,S501~S505の処理だけが少なくとも1周期分だけ繰り返し実行されてもよく、モータ制御処理の全体がすくなくとも1周期分だけ繰り返し実行されてもよい。
ステップS506では、互いに対応付けされた誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwと電圧位相θとを記憶部47に記憶させる。なお、制御装置40におけるステップS504の処理を実行する機能が誤差算出部に相当する。ステップS505の処理を実行する機能が情報生成部に相当する。
ステップS501において復元式を生成しない場合、記憶部47に復元式が記憶されているとして、ステップS103に進む。ステップS103~S105では、上記第1、第4実施形態と同様の処理を行う。
本実施形態によれば、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に復元情報として誤差データが用いられる。誤差データの生成には、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの周波数分析を必要としない。このため、制御装置40において誤差データを生成するための処理負担を低減できる。したがって、制御装置40が実行するモータ制御処理に情報生成処理が含まれていても、制御装置40により適正にデッドタイム補償を行うことができる。
<他の実施形態>
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、一つの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
上記第1~第4実施形態において、誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの復元に用いる周波数成分としては、少なくとも1次成分、5次成分、7次成分が含まれていればよい。例えば、上記第1実施形態では、式F2について「k=1,5,7」に設定されていてもよい。このように、復元に用いる周波数成分に1次成分、5次成分、7次成分が含まれていることで、復元情報による誤差電圧ΔVu,ΔVv,ΔVwの復元精度が低下し過ぎるということを抑制できる。
上記各実施形態において、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に用いられる復元情報としては、復元式などの演算式の他に、関数やデータ、マップなどが挙げられる。例えば、上記第5実施形態では、復元情報として、誤差データがマップとして記憶部47に記憶されていてもよい。
上記各実施形態において、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに応じて複数の復元情報を使い分ける、という構成でなくてもよい。例えば、上記第1実施形態において、補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出には、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcに関係なく共通の復元情報が用いられてもよい。1つの補償量Vucom,Vvcom,Vwcomの算出に用いられる復元情報は、複数であってもよい。例えば、復元情報として、演算式とマップとが組み合わせて用いられることで、複数の復元情報が用いられることになる。
上記各実施形態において、モータ回転数Nm等の回転情報に応じて複数の復元情報が使い分けられてもよく、使い分けられなくてもよい。例えば、上記第1実施形態において、周波数成分の振幅が互いに異なる複数の復元式が、モータ回転数Nmに応じて使い分けられてもよい。
上位各実施形態において、モータ12の回転情報としては、モータ回転数Nmの他に、モータ12の温度などが挙げられる。制御装置40は、モータ12の温度など回転情報に応じて基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcを算出すればよい。また、例えば上記第2実施形態において、復元式として自然数式及び奇数式のいずれを用いるかの判定を、モータ12の温度に応じて行ってもよい。また、上記第3実施形態において、復元式として初期あり式及び初期なし式のいずれを用いるかの判定を、モータ12の温度に応じて行ってもよい。
上記各実施形態において、制御装置40は、フィードフォワード制御ではなく、フィードバック制御によりモータ制御を行ってもよい。制御装置40は、ベクトル制御によりモータ制御を行ってもよい。制御装置40において、基準指令電圧Vuc,Vvc,Vwcの算出するためのパラメータとしては、モータ回転数Nmの他に指令トルクなどが挙げられる。制御装置40と同様に、シミュレーション装置70は、情報生成処理において基準指令電圧Euc,Evc,Ewcの算出をフィードバック制御やベクトル制御により行ってもよい。シミュレーション装置70において、基準指令電圧Euc,Evc,Ewcを算出するためのパラメータとしては、モータ回転数Nmの他に指令トルクなどが挙げられる。
上記各実施形態において、モータ回転数Nmは、モータ12を流れる電流や、モータ12に印加される電流に応じて算出されてもよい。この場合、モータ12に対して回転センサ29が設けられていなくてもよい。制御装置40やシミュレーション装置70は、モータ12の検出信号を用いずに、モータ12の回転情報を算出してもよい。
上記第1~第3実施形態において、シミュレーションシステム60の全体がシミュレーション装置70により構成されていてもよい。例えば、電力変換装置13やモータ12などのハード構成が、シミュレーション装置70に仮想のハード構成として含まれていてもよい。また、シミュレーション装置70は、車載式でもよく定置式でもよい。
上記各実施形態において、モータ12は、交流モータであれば3相でなくてもよい。また、インバータ30は、モータ12に交流電力を供給可能な構成であれば、フルブリッジ回路やハーフブリッジ回路などのブリッジ回路を有していてもよい。ブリッジ回路は、アームスイッチ32a,32bなどのスイッチング素子を含んで構成されている。
上記各実施形態において、制御装置40は、少なくとも1つのコンピュータを含む制御システムによって提供される。制御システムは、ハードウェアである少なくとも1つのプロセッサ(ハードウェアプロセッサ)を含む。ハードウェアプロセッサは、下記(i)、(ii)、又は(iii)により提供することができる。
(i)ハードウェアプロセッサは、ハードウェア論理回路である場合がある。この場合、コンピュータは、プログラムされた多数の論理ユニット(ゲート回路)を含むデジタル回路によって提供される。デジタル回路は、プログラム及びデータの少なくとも一方を格納したメモリを備える場合がある。コンピュータは、アナログ回路によって提供される場合がある。コンピュータは、デジタル回路とアナログ回路との組み合わせによって提供される場合がある。
(ii)ハードウェアプロセッサは、少なくとも1つのメモリに格納されたプログラムを実行する少なくとも1つのプロセッサコアである場合がある。この場合、コンピュータは、少なくとも1つのメモリと、少なくとも1つのプロセッサコアとによって提供される。プロセッサコアは、例えばCPUと称される。メモリは、記憶媒体とも称される。メモリは、プロセッサによって読み取り可能な「プログラム及びデータの少なくとも一方」を非一時的に格納する非遷移的かつ実体的な記憶媒体である。
(iii)ハードウェアプロセッサは、上記(i)と上記(ii)との組み合わせである場合がある。(i)と(ii)とは、異なるチップの上、又は共通のチップの上に配置される。
すなわち、制御装置40が提供する手段及び機能の少なくとも一方は、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、又はそれらの組み合わせにより提供することができる。
上記各実施形態において、電力変換装置13が搭載された車両としては、乗用車やバス、建設作業車、農業機械車両などがある。また、車両は移動体の1つであり、電力変換装置13が搭載される移動体としては、車両の他に電車や飛行機、船舶などある。電力変換装置13としては、インバータ装置やコンバータ装置などがある。このコンバータ装置としては、交流入力直流出力の電源装置、直流入力直流出力の電源装置、交流入力交流出力の電源装置などがある。
11…電源部としてのバッテリ、12…モータ、13…電力変換装置、30…電力変換部としてのインバータ、32a…上アームスイッチ、32b…下アームスイッチ、35…フィルタ、40…モータ制御装置としての制御装置、41…基準指令部、42…復元算出部としての補償量算出部、43…補償指令部、70…制御情報生成装置としてのシミュレーション装置、71…基準指令部、75…情報生成部としての復元部、77…記憶部、F2…制御情報、復元情報及び復元式としての式、F4…制御情報、復元情報及び自然情報としての式、F5…制御情報、復元情報及び奇数情報としての式、F6…制御情報、復元情報及び第1位相情報としての式、F7…制御情報、復元情報及び第2位相情報としての式、Nm…回転状態及び回転数としてのモータ回転数、N1…次数用閾値、N2…位相用閾値、Euc,Evc,Ewc…基準指令電圧、Vucom,Vvcom,Vwcom…復元電圧としての補償量、Vu*,Vv*,Vw*…補償指令電圧、Eu0,Ev0,Ew0…基準実電圧、ΔEu,ΔEv,ΔEw…誤差電圧、Vuc,Vvc,Vwc…基準指令電圧、Vucom,Vvcom,Vwcom…復元電圧としての補償量、Vu*,Vv*,Vw*…補償指令電圧、Vu0,Vv0,Vw0…基準実電圧、ΔVu,ΔVv,ΔVw…誤差電圧、θ…電圧位相、φn…初期位相、S102…基準指令部、S103…情報取得部、S104…復元算出部、S105…補償指令部、S202…情報取得部、自然数取得部、S203…情報取得部、奇数取得部、S302…情報取得部、第1取得部、S303…情報取得部、第2取得部、S504…誤差算出部、S505…情報生成部、P12…基準算出部、P14…誤差算出部、P15…分析部、P16…情報生成部、P17…記憶実行部。

Claims (16)

  1. 電源部(11)からモータ(12)に供給される電力を変換する電力変換部(30)について、高電位側の上アームスイッチ(32a)と低電位側の下アームスイッチ(32b)とをデッドタイムを設定して制御するモータ制御装置(40)であって、
    前記モータの回転状態(Nm)に応じて基準指令電圧(Vuc,Vvc,Vwc)を算出する基準指令部(41,S102)と、
    前記デッドタイムにより前記基準指令電圧に対して生じた誤差を誤差電圧(ΔVu,ΔVv,ΔVw)と称し、前記誤差電圧を復元するための復元情報(F2、F4~F7)を取得する情報取得部(S103,S202,S203,S302,S303)と、
    前記情報取得部により取得された前記復元情報を用いて、前記誤差電圧を電圧位相(θ)に対応させて復元した復元電圧(Vucom,Vvcom,Vwcom)を算出する復元算出部(42,S104)と、
    前記デッドタイムに対する補償として、前記復元算出部により算出された前記復元電圧により前記基準指令電圧を補償した補償指令電圧(Vu*,Vv*,Vw*)を算出する補償指令部(43,S105)と、
    を備えているモータ制御装置。
  2. 前記復元情報は、前記誤差電圧の周波数スペクトルを数式化した復元式を有しており、
    前記補償指令部は、前記復元式を用いて前記補償指令電圧を算出する、請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記補償指令部は、前記誤差電圧の周波数成分のうち次数が自然数の成分を復元するための前記復元情報(F2,F4)を用いて前記補償指令電圧を算出する、請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記補償指令部は、前記誤差電圧の周波数成分を分析した結果について初期位相を含まない前記復元情報(F2,F7)を用いて前記補償指令電圧を算出する、請求項1~3のいずれか1つに記載のモータ制御装置。
  5. 前記情報取得部は、複数の前記復元情報から、前記基準指令電圧に合わせて少なくとも1つの前記復元情報を選択して取得する、請求項1~4のいずれか1つに記載のモータ制御装置。
  6. 前記情報取得部は、複数の前記復元情報から、前記回転状態に合わせて少なくとも1つの前記復元情報を選択して取得する、請求項1~5のいずれか1つに記載のモータ制御装置。
  7. 前記情報取得部は、
    前記復元情報として、前記誤差電圧の周波数成分のうち次数が自然数の成分を復元するための自然情報(F4)を取得する自然数取得部(S202)と、
    前記復元情報として、前記次数が奇数の成分のみを復元するための奇数情報(F5)を取得する奇数取得部(S203)と、
    を有している、請求項1~6のいずれか1つに記載のモータ制御装置。
  8. 前記自然数取得部は、前記モータの回転数(Nm)が所定の次数用閾値(N1)よりも小さい場合に前記補償指令電圧を算出し、
    前記奇数取得部は、前記回転数が前記次数用閾値よりも小さくない場合に前記補償指令電圧を算出する、請求項7に記載のモータ制御装置。
  9. 前記情報取得部は、
    前記復元情報として、前記誤差電圧の周波数成分についての初期位相(φn)を含む第1位相情報(F6)を取得する第1取得部(S302)と、
    前記復元情報として、前記初期位相を含まない第2位相情報(F7)を取得する第2取得部(S303)と、
    を有している、請求項1~8のいずれか1つに記載のモータ制御装置。
  10. 前記復元算出部は、
    前記モータの回転数(Nm)が所定の位相用閾値(N2)よりも小さい場合に、前記第1取得部により取得された前記第1位相情報を用いて前記復元電圧を算出し、
    前記回転数が前記位相用閾値よりも小さくない場合に、前記第2取得部により取得された前記第2位相情報を用いて前記復元電圧を算出する、請求項9に記載のモータ制御装置。
  11. 前記情報取得部は、
    前記基準指令電圧と、前記基準指令電圧に応じて前記モータに印加される基準実電圧(Vu0,Vv0,Vw0)と、の差を前記誤差電圧として算出する誤差算出部(S504)と、
    前記誤差電圧を電圧位相(θ)に対応させた誤差情報を前記復元情報として生成する情報生成部(S505)と、
    を有している、請求項1~10のいずれか1つに記載のモータ制御装置。
  12. 電源部(11)からモータ(12)に供給される電力を変換する電力変換部(30)を備え、前記電力変換部について、高電位側の上アームスイッチ(32a)と低電位側の下アームスイッチ(32b)とをデッドタイムを設定して制御する電力変換装置(13)であって、
    前記モータの回転状態(Nm)に応じて基準指令電圧(Vuc,Vvc,Vwc)を算出する基準指令部(41,S102)と、
    前記デッドタイムにより前記基準指令電圧に対して生じた誤差を誤差電圧(ΔVu,ΔVv,ΔVw)と称し、前記誤差電圧を復元するための復元情報(F2、F4~F7)を取得する情報取得部(S103,S202,S203,S302,S303)と、
    前記情報取得部により取得された前記復元情報を用いて、前記誤差電圧を電圧位相(θ)に対応させて復元した復元電圧(Vucom,Vvcom,Vwcom)を算出する復元算出部(42,S104)と、
    前記デッドタイムに対する補償として、前記復元算出部により算出された前記復元電圧により前記基準指令電圧を補償した補償指令電圧(Vu*,Vv*,Vw*)を算出する補償指令部(43,S105)と、
    を備えている電力変換装置。
  13. 前記電源部と前記電力変換部との間に接続され、前記電力変換部から前記電源部にノイズが付与されることを規制するフィルタ(35)、を備えている請求項12に記載の電力変換装置。
  14. 電源部(11)からモータ(12)に供給される電力を変換する電力変換部(30)について、高電位側の上アームスイッチ(32a)と低電位側の下アームスイッチ(32b)とがデッドタイムを設定して制御されることを想定して、モータ(12)の制御に用いられる制御情報(F2、F4~F7)を生成する制御情報生成装置(70)であって、
    前記モータの回転状態(Nm)に応じて基準指令電圧(Euc,Evc,Ewc)を算出する基準算出部(71,P12)と、
    前記基準指令電圧と、前記基準指令電圧に応じて前記モータに印加される基準実電圧(Eu0,Ev0,Ew0)と、の差を誤差電圧(ΔEu,ΔEv,ΔEw)として算出する誤差算出部(P14)と、
    前記誤差電圧を復元するための復元情報(F2、F4~F7)を前記制御情報として生成する情報生成部(75,P16)と、
    を備えている制御情報生成装置。
  15. 前記誤差電圧について周波数分析を行う分析部(P15)と、
    を備え、
    前記情報生成部は、前記分析部の分析結果を用いて前記復元情報を生成する、請求項14に記載の制御情報生成装置。
  16. 前記情報生成部が前記基準指令電圧に応じて生成した前記復元情報を前記基準指令電圧に対応させた状態で記憶部(77)に記憶させる記憶実行部(P17)、を備えている請求項14又は15に記載の制御情報生成装置。
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