JP2022090148A - 原子層エッチング法用エッチング材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】原子層エッチング法において、基体や周辺の部材へのダメージを抑えた原子層エッチング法用エッチング材料を提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、下記一般式(1)で表される化合物を含有する原子層エッチング法用エッチング材料及び当該エッチング材料を用いたエッチング方法を提供する。【化1】TIFF2022090148000004.tif2051(式中、R1は炭素原子数1~8のアルキル基を表す。)【選択図】図1

Description

本発明は、原子層エッチング法用エッチング材料および基体上に形成された金属原子を含有する膜を原子層エッチング法によってエッチングする方法に関するものである。
半導体装置などの装置を製造する際に、微細なパターンを形成することが必要である。微細なパターンを得るためには、まず良質な薄膜を形成することが必要であり、例えば原子層堆積法(ALD法という場合もある)が製造プロセスとして使用されている。ALD法によって形成された良質な薄膜を、さらに薄くするためには、これをエッチングする必要があるが、このエッチングでは、数nmオーダーのエッチング量の制御が要求されるようになっている。
このようなエッチングを可能とする技術として、原子層エッチング法(ALE法という場合もある)が注目されている。ALE法はAtomic Layer Etchingの略語である。ALE法はエッチャントガスにより基体上に形成された金属原子を含有する膜を原子層レベルでエッチングする技術である。
このようなALE法に基づく技術については、例えば、特許文献1~3に記載されている。
米国特許公開第2012/0048831号 米国特許公開第2018/0047577号 特開2018-186269号公報
特許文献1に記載されている技術では、原子層エッチング法用エッチング材料として塩素ガスを用いたALE法が実施されている。特許文献2に記載されている技術では、原子層エッチング法用エッチング材料としてフッ化水素ガスを用いたALE法が実施されている。特許文献3に記載されている技術では、原子層エッチング法用エッチング材料としてギ酸を用いたALE法が実施されている。しかしながら、これらのエッチングガスは、基体上に形成された金属原子を含有する膜だけではなく、基体や周辺の部材にダメージを加えてしまうことが多く、さらに半導体装置を製造するために用いられる装置に多く用いられているステンレスを腐食させてしまうことから生産性が著しく悪い。
本発明者は、検討を重ねた結果、特定の構造を有する原子層エッチング法用エッチング材料が上記課題を解決し得ることを知見し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、下記一般式(1)で表される化合物を含有する原子層エッチング法用エッチング材料を提供するものである。
Figure 2022090148000002
(式中、Rは炭素原子数1~8のアルキル基を表す。)
また、本発明は基体上に形成された金属原子を含有する膜を原子層エッチング法によってエッチングする方法であって、該基体を収容した処理雰囲気内に上記エッチング材料を供給する工程を含む方法を提供するものである。
本発明によれば、ステンレスへの腐食が少ない原子層エッチング法用エッチング材料を得ることができる。また、本発明によれば、基体上に形成された金属原子を含有する膜を生産性よくエッチングすることができる。
本発明に係る原子層エッチング法によってエッチングする方法に用いられる装置の一例を示す概略図である。 本発明に係る原子層エッチング法によってエッチングする方法に用いられる装置の別の例を示す概略図である。
本発明の原子層エッチング法用エッチング材料は、上記一般式(1)で表される化合物を含有する原子層エッチング法用エッチング材料である。
上記一般式(1)のRは炭素数1~8のアルキル基を表し、炭素数1~4のアルキル基が好ましく、炭素数4のアルキル基がより好ましく、炭素数4の分岐鎖を有するアルキル基が最も好ましい。
のアルキル基としては具体的に、メチル基、エチル基、プロピル基、iso-プロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、iso-ブチル基、アミル基、iso-アミル基、tert-アミル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、t-ヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、t-オクチル基、2-エチルヘキシル基が挙げられ、メチル基及びtert-ブチル基が好ましく、より低い反応温度でエッチングが可能であるため、tert-ブチル基がより好ましい。
本発明の原子層エッチング法用エッチング材料は、上記一般式(1)で表される化合物を含有するものであればよく、上記一般式(1)で表される化合物のみでもよいが、輸送性及び生産性を向上させる目的で、有機溶剤や水を含有してもよい。
上記の有機溶剤としては、特に制限を受けることはなく周知一般の有機溶剤を用いることができる。該有機溶剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシエチル等の酢酸エステル類;テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジブチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン等の炭化水素類;1-シアノプロパン、1-シアノブタン、1-シアノヘキサン、シアノシクロヘキサン、シアノベンゼン、1,3-ジシアノプロパン、1,4-ジシアノブタン、1,6-ジシアノヘキサン、1,4-ジシアノシクロヘキサン、1,4-ジシアノベンゼン等のシアノ基を有する炭化水素類;ピリジン、ルチジン等が挙げられ、これらは、溶質の溶解性、使用温度と沸点、引火点の関係等により、単独又は二種類以上の混合溶媒として用いられる。
本発明の原子層エッチング法用エッチング材料には、不純物金属元素分、不純物ハロゲン分、及び不純物有機分が極力含まれないようにする。不純物金属元素分は、元素毎では100ppb以下が好ましく、10ppb以下がより好ましく、総量では、1ppm以下が好ましく、100ppb以下がより好ましい。特に、LSIのゲート絶縁膜、ゲート膜、バリア層として用いる場合は、得られる薄膜の電気的特性に影響のあるアルカリ金属元素及びアルカリ土類金属元素の含有量を少なくすることが必要である。不純物ハロゲン分は、100ppm以下が好ましく、10ppm以下がより好ましく、1ppm以下が最も好ましい。不純物有機分は、総量で500ppm以下が好ましく、50ppm以下がより好ましく、10ppm以下が最も好ましい。
また、本発明の原子層エッチング法用エッチング材料は、被エッチング体へのパーティクル汚染を低減又は防止するために、パーティクルが極力含まれないようにするのが好ましい。具体的には、液相での光散乱式液中粒子検出器によるパーティクル測定において、0.3μmより大きい粒子の数が液相1mL中に100個以下であることが好ましく、0.2μmより大きい粒子の数が液相1mL中に1000個以下であることがより好ましく、0.2μmより大きい粒子の数が液相1mL中に100個以下であることが最も好ましい。
本発明の基体上に形成された金属原子を含有する膜を原子層エッチング法によってエッチングする方法(以下、「本発明の原子層エッチング法」と記載することもある)は、該基体が設置されたチャンバー内(以下、「処理雰囲気」と記載することもある)に上記エッチング材料を供給する工程を含む方法である。
本発明の原子層エッチング法用エッチング材料の形態は、特に限定されるものではない。原子層エッチング法において、基体上に形成された金属原子を含有する膜と接触させる際は十分に気化させた状態で用いられることが好ましく、原子層エッチング法用の装置内での輸送は気体または液体状態で輸送することが好ましい。また、本発明の原子層エッチング法用エッチング材料を容器へ充填する場合や遠距離の輸送を行う場合は、液体状態で取り扱うことが好ましい。また、原子層エッチング法用エッチング材料は、後述するように、更に、有機溶剤や水を含有してもよいが、ALE工程時に原子層エッチング法用エッチング材料を気化して供給する際には、必要に応じて用いられるアルゴン、窒素、ヘリウム等のキャリアガス以外には上記一般式(1)で表される化合物のみが処理雰囲気内に供給されることが好ましく、これを実現するために本発明の原子層エッチング法用エッチング材料は上記一般式(1)で表される化合物からなるものであり、他成分を非含有であることが好ましい。
本発明の原子層エッチング法用エッチング材料の形態は使用される原子層エッチング法の輸送供給方法等の手法により適宜選択されるものである。
上記の輸送供給方法としては、本発明の原子層エッチング法用エッチング材料が貯蔵される容器(以下、単に「原料容器」と記載することもある)中で加熱及び/又は減圧することにより気化させて蒸気となし、必要に応じて用いられるアルゴン、窒素、ヘリウム等のキャリアガスと共に、該蒸気を被エッチング体が設置されたチャンバー内(以下、「処理雰囲気」と記載することもある)へと導入する気体輸送法、本発明の原子層エッチング法用エッチング材料を液体又は溶液の状態で気化室まで輸送し、気化室で加熱及び/又は減圧することにより気化させて蒸気となし、該蒸気を処理雰囲気へと導入する液体輸送法がある。気体輸送法の場合は、上記一般式(1)で表される化合物そのものを原子層エッチング法用エッチング材料とすることができる。液体輸送法の場合は、上記一般式(1)で表される化合物そのもの又は該化合物を有機溶剤や水に溶かした溶液を原子層エッチング法用エッチング材料とすることができる。
上記基体の材質としては、例えば、シリコン;窒化ケイ素、窒化チタン、窒化タンタル、酸化チタン、窒化チタン、酸化ルテニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ランタン等のセラミックス;ガラス;金属コバルト等の金属が挙げられる。基体の形状としては、板状、球状、繊維状、鱗片状が挙げられる。基体表面は、平面であってもよく、トレンチ構造等の三次元構造となっていてもよい。
上記金属原子とはリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、金、亜鉛、アルミニウム、ガリウム、インジウム、ゲルマニウム、スズ、鉛、アンチモン、ビスマス、スカンジウム、ルテニウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウムまたはルテチウムが挙げられる。これらの中でも、コバルトが好ましい。
被エッチング体となる金属原子を含有する膜に含まれる金属原子は1種類でもよく、2種類以上でもよい。
上記金属原子を含有する膜は、特に限定されるものではなく、例えば樹脂中に金属を含有する粒子を含む膜、金属膜、金属酸化膜、金属窒化膜、金属炭化膜などが挙げられる。なかでも金属酸化膜である場合はエッチング速度が早いことから好ましい。金属原子を含有する膜が樹脂中に金属を含有する粒子を含む膜、金属膜、金属窒化膜、金属炭化膜である場合には、後述する工程Bを開始する前に、予め酸化性ガスを用いて、金属原子を含有する膜中の金属を酸化させておく工程を行うことが好ましい。上記酸化性ガスとしては、酸素やオゾンを好ましいガスとして挙げることができる。
上記基体上に形成された金属原子を含有する膜の形成方法は特に限定されるものではなく、例えば、スパッタリング法、イオンプレーティング法、塗布熱分解法やゾルゲル法等のMOD法、CVD法、ALD法などを挙げることができるが、膜の純度が高く、エッチング速度が安定することからALD法で形成された薄膜であることが好ましい。
本発明の原子層エッチング法は、より具体的には、金属原子を含有する膜が形成された基体をチャンバーなどの処理雰囲気内に導入する工程(以下、工程Aと略す場合がある)、原子層エッチング法用エッチング材料を処理雰囲気内に導入する工程(以下、工程Bと略す場合がある)、および未反応の原子層エッチング法用エッチング材料や副生したガスを処理雰囲気内から排気する工程(以下、工程Cと略す場合がある)を含有する方法である。なお、所望の厚さの膜が得られるまで、工程Bおよび工程Cを繰り返すこともできる。金属原子を含有する膜の種類によっては、金属原子を含有する膜中の金属を酸化させておく工程、工程Bおよび工程Cを繰り返すこともできる。本発明の原子層エッチング法は、ALD法による薄膜形成と組み合わせて実施することがよく、この場合は上記金属原子を含有する膜が形成された基体をチャンバーなどの処理雰囲気内に導入する工程を省略することができる。
本発明の原子層エッチング法における工程Aは、特に限定されるものではなく、周知な方法で金属原子を含有する膜が形成された基体をチャンバーなどの処理雰囲気内に導入すればよい。なお、金属原子を含有する膜が金属酸化膜ではない場合、予め酸素やオゾン等の酸化性ガスを用いて、金属原子を含有する膜中の金属を酸化させておくことが好ましい。なかでも、酸素またはオゾンで酸化することが好ましい。この場合、工程Bに入る前にアルゴンや窒素などの不活性ガスでパージし、処理雰囲気内から酸化性ガスをできるだけ無くすことが好ましい。
本発明の原子層エッチング法におけるB工程は、原子層エッチング法用エッチング材料を処理雰囲気内に導入する工程である。工程Bにおいて、本発明の原子層エッチング法用エッチング材料は、液状、気体状のいずれの形状で処理雰囲気内に導入されてもよいが、処理雰囲気内では、気体状で、金属原子を含有する膜が形成された基体に作用させることが好ましい。本発明の原子層エッチング法用エッチング材料を液状で処理雰囲気内に導入する場合は、処理雰囲気内を加熱及び/又は減圧して、導入された本発明の原子層エッチング法用エッチング材料を気化させる。気体状で導入する場合は、本発明の原子層エッチング法用エッチング材料が貯蔵される原料容器又は本発明の原子層エッチング法用エッチング材料とチャンバーとをつなぐ連結部分で、加熱及び/又は減圧により気体状として気化して処理雰囲気内に導入する。気体状で導入する場合は、必要に応じて、アルゴン、窒素、ヘリウム等不活性ガスをキャリアガスとしても用いることができる。
本工程が行われる際の処理雰囲気内の圧力は1Pa~10000Paが好ましく、10Pa~1000Paがより好ましい。
また、本工程が行われる際の基体の温度は室温~500℃が好ましく、250~400℃がより好ましい。例えば、トリメチル酢酸(一般式(1)のRがtert-ブチル基である)をエッチング材料として使用する場合は、250℃より高く、400℃未満であることが好ましく、280℃~380℃がより好ましく、300℃~350℃が最も好ましい。また、酢酸を(一般式(1)のRがメチル基である)をエッチング材料として使用する場合は、350℃~500℃未満であることが好ましく、380℃~500℃がより好ましく、400℃~500℃が最も好ましい。
なお、工程Aで酸化性ガスを用いた場合には原子層エッチング法用エッチング材料と酸化性ガスが混ざらないようにすることがよい。工程Bの際に酸化性ガスが混在していると、エッチング速度が安定化せず、縞状にエッチングムラが発生する場合が多く、精密なエッチングが困難となる。
本発明の原子層エッチング法における工程Cにおいては、未反応の原子層エッチング法用エッチング材料や副生したガスは、成膜チャンバーから完全に排気されるのが理想的であるが、必ずしも完全に排気される必要はない。排気方法としては、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスにより系内をパージする方法、系内を減圧することで排気する方法、これらを組み合わせた方法などが挙げられる。減圧する場合の減圧度は、0.01Pa~300Paが好ましく、0.01Pa~100Paがより好ましい。本発明の原子層エッチング法では、所望の厚さの膜が得られるまで、工程Bおよび工程Cを繰り返すこともできる。金属原子を含有する膜の種類によっては、金属原子を含有する膜中の金属を酸化させておく工程、工程Bおよび工程Cを繰り返すこともできる。本発明の原子層エッチング法は、ALD法による薄膜形成と組み合わせて実施することがよく、この場合は上記金属原子を含有する膜が形成された基体をチャンバーなどの処理雰囲気内に導入する工程を省略することができる。
以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下の実施例等によって何ら制限を受けるものではない。
[実施例1](シリコンウェハ上に形成した酸化コバルト膜形成済基体をエッチング)
酢酸を原子層エッチング法用エッチング材料とし、図1に示す装置を用いて以下の条件のALE法により、シリコンウェハ上の酸化コバルト膜(厚さ100nm)を原子層エッチングした。ALE前後の膜厚変化は蛍光X線分析法、走査型電子顕微鏡によって確認した。ALE法前後の膜厚の変化を測定したところ、酸化コバルト膜の膜厚は20nm薄くなっており、ALE法の1サイクル当たりにエッチングできる膜厚は0.10nmであることがわかった。また、装置に用いられているステンレス部材への腐食は全く確認されなかった。
(ALE条件)
基板:シリコンウェハ
被エッチング膜:酸化コバルト
反応温度(シリコンウエハ温度):400℃
下記(1)~(2)からなる一連の工程を1サイクルとして、200サイクル繰り返した。
(1)気化させた酢酸を成膜チャンバーに導入し、系圧力:100Paで30秒間反応させる。
(2)30秒間のアルゴンパージにより、未反応の原子層エッチング法用エッチング材料及び副生物を除去する。
[実施例2]
原子層エッチング法用エッチング材料をトリメチル酢酸であること、および反応温度が300℃であること以外、実施例1と同様に原子層エッチングを行った。その結果、酸化コバルト膜の膜厚は28nm薄くなっており、ALE法の1サイクル当たりにエッチングできる膜厚は0.14nmであることがわかった。また、装置に用いられているステンレス部材への腐食は全く確認されなかった。
[実施例3]
反応温度が350℃であること以外、実施例2と同様に原子層エッチングを行った。その結果、酸化コバルト膜の膜厚は32nm薄くなっており、ALE法の1サイクル当たりにエッチングできる膜厚は0.16nmであることがわかった。また、装置に用いられているステンレス部材への腐食は全く確認されなかった。
[比較例1]
原子層エッチング法用エッチング材料をギ酸であること以外、実施例1と同様に原子層エッチングを行った。その結果、酸化コバルト膜の膜厚は20nm薄くなっており、ALE法の1サイクル当たりにエッチングできる膜厚は0.10nmであることがわかったが、装置に用いられているステンレス部材の腐食が確認された。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物を含有する原子層エッチング法用エッチング材料。
    Figure 2022090148000003
    (式中、Rは炭素原子数1~8のアルキル基を表す。)
  2. 金属酸化物を含有する膜をエッチングするための請求項1に記載のエッチング材料。
  3. 基体上に形成された金属原子を含有する膜を原子層エッチング法によってエッチングする方法であって、該基体を収容した処理雰囲気内に請求項1又は2に記載のエッチング材料を供給する工程を含む方法。
  4. 前記膜が金属酸化物を含有する、請求項3に記載のエッチングする方法。
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