JP2022087263A - 弁装置および冷却システム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の目的の一つは、当接部の耐久性を向上できる弁装置および冷却システムを提供することにある。
図1は、実施形態1の冷却システム1の概略図である。
実施形態1の冷却システム1は、熱源であるエンジン2を冷却した冷却水(流体)を、複数の熱交換器(ラジエータ3、トランスミッションオイルウォーマ4、ヒータ5)を経由させた後、ウォータポンプ6を介してエンジン2へ還流させる回路7を有する。エンジン2は車両に搭載された、例えばガソリンエンジンである。ラジエータ3は、冷却水と走行風との熱交換により冷却水を冷却する。トランスミッションオイルウォーマ4は、冷却水と変速機オイルとの熱交換により冷却水を冷却する。トランスミッションオイルウォーマ4は、エンジン2の冷間時は変速機オイルの温度を高める一方、エンジン2の暖機終了後は変速機オイルを冷却するオイルクーラとして機能する。ヒータ5は、車室内の暖房時、冷却水と車室内への送風空気との熱交換により冷却水を冷却する。ウォータポンプ6は、エンジン2の駆動力により回転駆動され、ラジエータ3、トランスミッションオイルウォーマ4およびヒータ5からの冷却水をエンジン2へ供給する。回路7は、各熱交換器3,4,5を迂回して冷却水を常時循環させるための常時開水路7aを有する。常時開水路7aには、冷却水の温度(水温)を検出する水温センサ8が設置されている。メカニカルコントロールバルブ(以下、MCV)9は、エンジン2から各熱交換器3,4,5へ供給される冷却水の流量を調整する流量制御弁である。MCV9の詳細は後述する。エンジンコントロールユニット101は、水温センサ8により検出された水温やエンジン2からの情報(エンジン負圧、スロットル開度等)等に基づいてMCV9のバルブ回転角度を制御する。
図2は実施形態1のMCV9の斜視図、図3はMCV9の分解斜視図、図4はMCV9の平面図、図5は図4のS5-S5線矢視断面斜視図、図6は図4のS5-S5線矢視断面図、図7は図4のS7-S7線矢視断面図、図8は図4のS8-S8線矢視断面斜視図(ハウジングのみ)、図9は実施形態1のロータ12の斜視図、図10は図9のロータ12を180度回転させたときの斜視図である。
MCV9は、ハウジング10、駆動機構11、ロータ(弁体)12および駆動軸13を有する。以下、駆動軸13の回転軸線に沿う方向にx軸を設定し、x軸において駆動機構11からロータ12へ向かう方向をx軸正方向、反対方向をx軸負方向とする。また、x軸の放射方向を径方向、x軸周りの方向を周方向という。
ハウジング10は、例えばアルミニウム合金材料を用いて、鋳造により形成されている。ハウジング10は、基部14、周壁15、主連通口(第1連通口)16、複数の副連通口(第2連通口)17および軸受部18を有する。基部14は、x軸方向と垂直な略円盤形状である。基部14の中心には、駆動軸13がx軸方向に貫通する。基部14のx軸正方向側の面には、x軸正方向側へ突出したストッパ14aが設けられている。周壁15は、基部14の外周からx軸正方向側へ延びる略円筒状である。周壁15は、x軸負方向側から正方向側へ向かって内径が大きくなるテーパ形状を有する。周壁15の内周側には、略円柱状の空間であって、ロータ12を収容する弁体収容部19が設けられている。主連通口16は、周壁15のx軸正方向端(ハウジング10のx軸正方向端)に形成された円形の開口部であって、弁体収容部19と連通する。主連通口16は、エンジン2からの水路と弁体収容部19とを接続する。複数の副連通口17は、周壁15に形成された円形の開口部であって、弁体収容部19と連通する。複数の副連通口17は、第1副連通口17a、第2副連通口17bおよび第3副連通口17cである。第1副連通口17aは開口面積が最も小さく、第3副連通口17cは開口面積が最も大きい。第2副連通口17bは第1副連通口17aよりもx軸負方向側に位置し、第3副連通口17cは第1副連通口17aよりもx軸正方向側に位置する。x軸負方向側から見たとき、第2副連通口17bは第1副連通口17aから右回りに90度ずれた位置にあり、第3副連通口17cは第1副連通口17aから右回りに180度ずれた位置にある。
駆動機構11は、基部14のx軸負方向側に位置し、駆動軸13を回転駆動する。駆動機構11は、電動モータ29、モータウォーム30、中間ギア31、中間ウォーム32およびロータギア33を有する。電動モータ29は、エンジンコントロールユニット101により制御される。電動モータ29は、出力軸29aがx軸負方向側を向いた状態でハウジング10に収容されている。モータウォーム30は、出力軸29aと一体に回転する。中間ギア31は、モータウォーム30と噛み合う。中間ウォーム32は、中間ギア31と一体である。中間ギア31および中間ウォーム32の中心には、中間シャフト34が貫通する。中間シャフト34の軸線はx軸と直交する。中間シャフト34は、基部14からx軸負方向側に延びる2本の軸支部35a,35bにより軸線周りを回転可能に支持されている。ロータギア33は、駆動軸13のx軸負方向端に固定され、駆動軸13と一体に回転する。駆動軸13のx軸負方向端には、マグネット36が取り付けられている。なお、マグネット36は図3のみに記載し、他の図では図示を省略している。モータウォーム30、中間ギア31、中間ウォーム32およびロータギア33は、ギアハウジング37内に収容されている。ギアハウジング37は、MRセンサ(不図示)を有する。MRセンサは、駆動軸13の回転に伴う磁界の変化に基づき、駆動軸13の回転角度、すなわちロータ12の回転角度を検出する。MRセンサにより検出された回転角度は、エンジンコントロールユニット101へ送信される。
ロータ12は、弁体収容部19内に収容されている。ロータ12は、例えば合成樹脂材料を用いて形成されている。ロータ12は、底部38、外周部39、主開口部40、複数の副開口部41および延在部42を有する。底部38は、ロータ12のx軸負方向端に位置し、x軸方向と垂直である。底部38は、x軸負方向側から見たとき、ドーナツ形状における180度強の範囲が外周部分のみを残して切り欠かれた形状を有する。外周部39は、底部38の外周からx軸正方向側へ延びる略円筒状である。外周部39は、x軸負方向側から正方向側へ向かって内径が大きくなるテーパ形状を有する。外周部39は、外周部39のx軸正方向端から径方向外側へ延びるフランジ部39aを有する。周壁15のx軸正方向端付近であって、フランジ部39aよりもx軸負方向側には、滑り軸受(第2ラジアル軸受)44が設けられている。滑り軸受44は、ハウジング10に対してロータ12を回転可能に支持する。滑り軸受44は、ロータ12からの径方向の力を受ける。主開口部40は、外周部39のx軸正方向端(ロータ12のx軸正方向端)に形成された円形の開口部であって、主連通口16と連通する。複数の副開口部41は、外周部39に形成された開口部であって、ロータ12がそれぞれ所定の回転角度範囲にあるときに対応する複数の副連通口17a,17b,17cと連通する。複数の開口部41は、第1副開口部41a、第2副開口部41bおよび第3副開口部41cである。第1副開口部41aは第1副連通口17aと対応する。第2副開口部41bは第2副連通口17bと対応する。第3副開口部41cは第3副連通口17cと対応する。第2副開口部41bは第1副開口部41aよりもx軸負方向側に位置し、第3副開口部41cは第1副開口部41aよりもx軸正方向側に位置する。第2副開口部41bは周方向に延びる長穴形状であり、第1副開口部41aおよび第3副開口部41cは円形形状である。第2副開口部41bのx軸方向長さは、第1副開口部41aのx軸方向長さよりも短い。第3副開口部41cの開口面積は、第2副開口部41bの開口面積よりも大きい。第1副開口部41aは、2つの開口部41a1,41a2を有する。開口部41a1は夏季用、開口部41a2は冬季用である。第3副開口部41cも同様に2つの開口部41c1,41c2を有する。開口部41c1は夏季用、開口部41c2は冬季用である。第1副開口部41a(41a1,41a2)は、第1ガイド部43とx軸方向にオーバーラップする。
第1シール部45は、第1副連通口17aに設けられている。第1シール部45は、第1副連通口17aと第1副開口部41aとの連通時において、第1副連通口17aから周壁15と外周部39との径方向間の隙間への冷却水の漏れを抑制する。第1シール部45は、ロータシール45a、Oリング45bおよびコイルスプリング45cを有する。ロータシール45aは、円筒形状を有し、第1副連通口17aに挿入されている。ロータシール45aの径方向内側端は、外周部39と当接する。Oリング45bは、第1副連通口17aの内周面とロータシール45aの外周面との間をシールする。コイルスプリング45cは、ロータシール45aと第1アウトレット20aとの径方向間に圧縮状態で介装され、ロータシール45aを径方向内側へ付勢する。第2シール部46は、第2副連通口17bに設けられている。第2シール部46は、第2副連通口17bと第2副開口部41bとの連通時において、第2副連通口17bから周壁15と外周部39との径方向間の隙間への冷却水の漏れを抑制する。第2シール部46は、ロータシール46a、Oリング46bおよびコイルスプリング46cを有する。ロータシール46aは、円筒形状を有し、第2副連通口17bに挿入されている。ロータシール46aの径方向内側端は、外周部39と当接する。Oリング46bは、第2副連通口17bの内周面とロータシール46aの外周面との間をシールする。コイルスプリング46cは、ロータシール46aと第2アウトレット20bとの径方向間に圧縮状態で介装され、ロータシール46aを径方向内側へ付勢する。第3シール部47は、第3副連通口17cに設けられている。第3シール部47は、第3副連通口17cと第3副開口部41cとの連通時において、第3副連通口17cから周壁15と外周部39との径方向間の隙間への冷却水の漏れを抑制する。第3シール部47は、ロータシール47a、Oリング47bおよびコイルスプリング47cを有する。ロータシール47aは、円筒形状を有し、第3副連通口17cに挿入されている。ロータシール47aの径方向内側端は、外周部39と当接する。Oリング47bは、第3副連通口17cの内周面とロータシール47aの外周面との間をシールする。コイルスプリング47cは、ロータシール47aと第3アウトレット20cとの径方向間に圧縮状態で介装され、ロータシール47aを径方向内側へ付勢する。
実施形態1のMCV9において、ロータ12内の空間には延在部42が突出しているため、主開口部40からx軸負方向側へ向かう冷却水の流れが延在部42に衝突してよどみが生じ、冷却水の圧力損失が懸念される。ここで、第1副開口部41aおよび第2副開口部41bを延在部42よりもx軸正方向側に設けることにより、冷却水の圧力損失を低減できるものの、ロータ12のx軸方向寸法が長くなるため、MCV9の大型化を招く。
そこで、実施形態1のロータ12は、延在部42の外周側に、x軸正方向側から負方向側へ向かって径方向の外形が大きくなる第1ガイド部43を備える。これにより、第1ガイド部43の形状に沿って径方向外側へ向かう冷却水の流れが形成され、主開口部40から第1副開口部41aおよび第2副開口部41bへスムーズに冷却水が流れる。また、延在部42への流れの衝突が抑制され、延在部42付近でのよどみが抑制される。この結果、MCV9の圧力損失を低減できる。また、ロータ12のx軸方向寸法を長くする必要が無いため、MCV9の大型化を抑制できる。
延在部42は、第1ガイド部43からx軸負方向側へ延びる円筒部42bを有する。これにより、軸受部18の一部を円筒部42b内に収容して軸受部18を円筒部42bとx軸方向にオーバーラップさせることができ、MCV9のx軸方向寸法を短くできる。
延在部42は、円筒部42bと底部38の外周とを接続しx軸正方向側から負方向側へ向かって径方向の外径が大きくなる第2ガイド部42cを有する。第2ガイド部42cは、第2副開口部41bのx軸負方向側の開口周縁と接続する。これにより、第2ガイド部42cの形状に沿って主開口部40から第2副開口部41bへ向かう冷却水の流れが形成され、主開口部40から第2副開口部41bによりスムーズに冷却水が流れるため、圧力損失をさらに低減できる。
ロータ12は、x軸方向へ延び、底部38と第2ガイド部42cとを接続する接続部38a,38bを有する。これにより、ハウジング10側のストッパ14aでロータ12の回転角度範囲を所定の回転角度範囲に規制できる。
MCV9は、各副開口部41a,41b,41cからハウジング10と外周部39との径方向間の隙間への冷却水の漏れを抑制するシール部45,46,47を有する。これにより、MCV9の内部リークを抑制でき、冷却水の流量低下が抑えられる。
第3副開口部41cは、第1副開口部41aよりもx軸正方向側に設けられ、かつ第1副開口部41aおよび第2副開口部41bよりも開口面積が大きい。つまり、第3副開口部41aは各副開口部41a,41b,41cのうち主開口部40に最も近く、かつ開口面積が最大であるため、各副開口部41a,41b,41cの中で最も多くの冷却水を流せる。よって、第3副開口部41aに対応する第3副連通口17cは、車両に搭載された各熱交換器3,4,5のうち最も多くの冷却水を必要とするラジエータ3との接続に好適である。
第1副開口部41aは夏季用開口部41a1および冬季用開口部41a2を有する。これにより、外気温に応じた冷却水の流量制御を実現できる。第3副開口部41cについても同様の効果を奏する。
軸受部18は、駆動軸13を回転可能に支持するラジアルスラスト軸受24を有し、周壁15は、x軸正方向端に設けられ、外周部39のx軸正方向端を回転可能に支持する滑り軸受44を有する。つまり、ロータ12のx軸方向両端に径方向(ラジアル方向)からの力を受けるラジアル軸受を配置したため、ロータ12を安定して支持でき、ロータ12の回転がスムーズとなる。
軸受部18は、駆動軸13を支持するスラスト軸受27を有する。ロータ12は、主開口部40へ導入された冷却水からx軸負方向側に力を受ける。ロータ12をスラスト軸受27で支持することにより、ロータ12に作用するx軸方向(スラスト方向)の力を支持できる。
外周部39は、x軸負方向側から正方向側へ向かって内径が大きくなるテーパ形状を有する。これにより、インサート成型後のロータ12が樹脂成形金型から抜きやすいため、ロータ12の製造工程を容易化できる。
外周部39は、x軸正方向端にフランジ部39aを有する。これにより、外周部39のx軸正方向端において、周壁15の内周面と外周部39の外周面との径方向間の隙間への冷却水の漏れを抑制できる。よって、MCV9の内部リークを抑制でき、冷却水の流量低下が抑えられる。
実施形態1の冷却システム1は、複数の熱交換器3,4,5と、各熱交換器3,4,5を経由し各熱交換器3,4,5で冷却された冷却水を循環させることでエンジン2を冷却する回路7と、回路7内を循環する冷却水の流量を制御するMCV9と、を有する。これにより、冷却システム1の小型化および圧力損失の低減が図れる。
MCV9は、エンジン2から各熱交換器3,4,5へ向かう冷却水の流量を制御し、主連通口16はエンジン2側と接続し、各副連通口17a,17b,17cは各熱交換器3,4,5側と接続する。これにより、エンジン2から各熱交換器3,4,5へ向かう冷却水の圧力損失を抑制できる。
図11は、実施形態2における図4のS5-S5線矢視断面図である。
実施形態2のMCV90は、第2ガイド部42cの形状が実施形態1と相違する。実施形態2では、第1副開口部41aおよび第3副開口部41cが1つである。また、実施形態2では、軸受部18と円筒部42bとがx軸方向にオーバーラップしていない。実施形態2の第2ガイド部42cは、図7に示した第2副開口部41bのx軸負方向側の開口周縁と接続する第2副開口部対応第2ガイド部42c2に加え、第1副開口部41aのx軸負方向側の開口周縁と接続する第1副開口部対応第2ガイド部42c1と、第3副開口部41cのx軸負方向側の開口周縁と接続する第3副開口部対応第2ガイド部42c3とを有する。第1副開口部対応第2ガイド部42c1は、円筒部42bと外周部39とを接続する。第1副開口部対応第2ガイド部42c1は、x軸正方向側から負方向側へ向かって径方向の外径が大きくなるテーパ形状を有する。第3副開口部対応第2ガイド部42c3は、先端部42aと外周部39とを接続する。第3副開口部対応第2ガイド部42c3は、x軸正方向側から負方向側へ向かって径方向の外径が大きくなるテーパ形状を有する。他の構成は実施形態1と同じであるため説明は省略する。
実施形態2のMCV90では、第1副開口部41aのx軸負方向側の開口周縁と接続する第1副開口部対応第2ガイド部42c1を有する。これにより、第1副開口部対応第2ガイド部42c1の形状に沿って主開口部40から第1副開口部41aへ向かう冷却水の流れが形成され、主開口部40から第1副開口部41aによりスムーズに冷却水が流れるため、圧力損失をさらに低減できる。第3副開口部対応第2ガイド部42c3についても同様の効果を奏する。
図12は、実施形態3における図4のS5-S5線矢視断面図である。
実施形態3のMCV91は、各副連通口17a,17b,17cに接続されるアウトレット20a,20b,20cの形状が実施形態2と相違する。各アウトレット20a,20b,20cの各副連通口17a,17b,17c側(径方向内側)端部の内径は、径方向内側から外側へ向かって開口面積が徐々に大きくなるテーパ形状を有する。また、各副連通口17a,17b,17cについても同様に、径方向内側から外側へ向かって開口面積が徐々に大きくなるテーパ形状を有する。他の構成は実施形態2と同じであるため説明は省略する。
実施形態3のMCV91では、各副連通口17a,17b,17cが径方向内側から外側へ向かって開口面積が大きくなる各アウトレット20a,20b,20cと接続するため、冷却水の圧力損失をより低減できる。
図13は、実施形態4の冷却システム100の概略図である。
実施形態4の冷却システム100において、MCV9は、各熱交換器3,4,5からウォータポンプ6へ供給される冷却水の流量を調整する。MCV9の主連通口16は、弁体収容部19とウォータポンプ6へ向かう水路とを接続する。第1アウトレット20aは、ヒータ5からの水路と第1副連通口17aとを接続する。第2アウトレット20bは、トランスミッションオイルウォーマ4からの水路と第2副連通口17bとを接続する。第3アウトレット20cは、ラジエータ3からの水路と第3副連通口17cとを接続する。他の構成は実施形態1と同じであるため説明は省略する。
実施形態4の冷却システム100では、MCV9が各熱交換器3,4,5からエンジン2(ウォータポンプ6の吸入側)へ向かう冷却水の流量を制御し、主連通口16はエンジン2側と接続し、各副連通口17a,17b,17cは各熱交換器3,4,5側と接続する。これにより、各熱交換器3,4,5からエンジン2へ向かう冷却水の圧力損失を抑制できる。
以上、本発明を実施するための実施形態を説明したが、本発明の具体的な構成は実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
冷却システムの熱源は、エンジン以外の内燃機関や燃料電池等でもよい。
軸受部のラジアルスラスト軸受はラジアル軸受でもよい。
副連通口および副開口部をそれぞれ2個または4個以上としてもよい。
流量制御弁は、その一つの態様において、駆動軸と、前記駆動軸が貫通する基部と、前記駆動軸の軸線に沿う方向を軸方向としたとき前記基部の外周から前記軸方向一方側へ延び内周側に弁体収容部が設けられた周壁と、前記周壁の前記軸方向一方側の端部に設けられ前記弁体収容部と連通する主連通口と、前記周壁に形成され前記弁体収容部と連通する複数の副連通口と、前記基部から前記軸方向一方側へ向かって突設され前記駆動軸を回転可能に支持する軸受部と、を有するハウジングと、前記基部の前記軸方向他方側に設けられ前記駆動軸を回転駆動する駆動機構と、前記弁体収容部に収容された弁体であって、底部と、前記底部の外周から前記軸方向一方側へ延びる外周部と、前記外周部の前記軸方向一方側の端部に設けられ前記主連通口と連通する主開口部と、前記外周部に形成され前記弁体が所定の回転角度範囲にあるときに前記複数の副連通口のうち対応する副連通口と連通する複数の副開口部と、前記底部または前記外周部から前記軸方向一方側へ延び前記駆動軸の一方側の端部と固定された延在部と、前記延在部の外周側に設けられ前記軸線の放射方向を径方向としたとき前記軸方向一方側から他方側へ向かって前記径方向の外形が大きくなる第1ガイド部と、を有する弁体と、を備える。
より好ましい態様では、上記態様において、前記延在部は、前記第1ガイド部から前記軸方向他方側へ延びる筒状部を有する。
別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記延在部は、前記円筒部と前記底部の外周または前記外周部とを接続し前記軸方向一方側から他方側へ向かって径方向の外形が大きくなる第2ガイド部を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記複数の副開口部のうちの少なくとも1つは、前記第1ガイド部と前記軸方向にオーバーラップする。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記複数の副連通口および前記複数の副開口部のうち対応する二者の一方から前記ハウジングと前記外周部との前記径方向間の隙間への流体の漏れを抑制するシール部を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記複数の副連通口は、第1副連通口および前記第1副連通口よりも前記軸方向他方側に設けられた第2副連通口を有し、前記複数の副開口部は、前記第1副連通口と対応し前記第1ガイド部と前記軸方向にオーバーラップする第1副開口部および前記第2副連通口と対応する第2副開口部を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記弁体は、前記第2副開口部の前記軸方向他方側の開口周縁と接続し、前記軸方向一方側から他方側へ向かって径方向の外形が大きくなる第2ガイド部を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記複数の副連通口は、前記第1副連通口よりも前記軸方向一方側に設けられた第3副連通口を有し、前記複数の副開口部は、前記第3副連通口と対応し前記第1副開口部よりも開口面積が大きな第3副開口部を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記軸受部は、前記駆動軸を回転可能に支持する第1ラジアル軸受を有し、前記周壁は、前記軸方向一方側の端部に設けられ、前記外周部の前記軸方向一方側の端部を回転可能に支持する第2ラジアル軸受を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記ハウジングは、軸受部と前記ハウジングの外部とを接続し前記軸線に対して傾斜したリリーフ孔を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記軸受部は、前記駆動軸を支持するスラスト軸受を有する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記複数の副連通口のうち少なくとも1つは、前記径方向内側から外側へ向かって開口面積が大きくなる配管と接続する。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記外周部は、前記軸方向他端側から一方側へ向かって内径が大きくなる。
さらに別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記外周部は、その前記軸方向一方側の端部にフランジ部を有する。
好ましくは、上記態様において、前記流量制御弁は、前記熱源から前記複数の熱交換器へ向かう前記流体の流量を制御し、前記主連通口は前記熱源側と接続し、前記複数の副連通口は前記複数の熱交換器側と接続する。
別の好ましい態様では、上記態様のいずれかにおいて、前記流量制御弁は、前記複数の熱交換器から前記熱源へ向かう前記流体の流量を制御し、前記主連通口は前記熱源側と接続し、前記複数の副連通口は前記複数の熱交換器側と接続する。
2 エンジン(熱源)
3 ラジエータ(熱交換器)
4 トランスミッションオイルウォーマ(熱交換器)
5 ヒータ(熱交換器)
7 回路
9 メカニカルコントロールバルブ(流量制御弁)
10 ハウジング
11 駆動機構
12 ロータ(弁体)
13 駆動軸
14 基部
15 周壁
16 主連通口
17 副連通口
17a 第1副連通口
17b 第2副連通口
17c 第3副連通口
18 軸受部
19 弁体収容部
20a 第1アウトレット(配管)
20b 第2アウトレット(配管)
20c 第3アウトレット(配管)
24 ラジアルスラスト軸受(第1ラジアル軸受)
27 スラスト軸受
28 リリーフ孔
38 底部
38a 接続部(当接部)
38b 接続部(当接部)
39 外周部
39a フランジ部
40 主開口部(第1連通口)
41 副開口部(第2連通口)
41a 第1副開口部
41b 第2副開口部
41c 第3副開口部
42 延在部
42b 円筒部(筒状部)
42c 第2ガイド部
43 第1ガイド部
44 滑り軸受(第2ラジアル軸受)
45 第1シール部(シール部)
46 第2シール部(シール部)
47 第3シール部(シール部)
100 冷却システム
Claims (7)
- 弁体収容部を有し、前記弁体収容部と外部とを連通する主連通口と副連通口とを有するハウジングと、
前記ハウジングに回転可能に収容された弁体であって、前記主連通口に連通可能な主開口部と、前記副連通口に連通可能な副開口部と、前記主開口部と前記副開口部とを連通する内部空間と、を有する前記弁体と、
前記ハウジングに設けられ、前記弁体の回転を規制可能なストッパと、
前記弁体に設けられ、前記ストッパに当接可能な当接部と、
前記弁体と一体に回転可能な駆動軸と、
を備え、
前記弁体は、有底筒状に形成され、
前記主開口部は、前記弁体の回転軸に沿う方向の一方の端部に形成され、
前記副開口部は、前記弁体の外周部に形成され、
前記当接部は、前記弁体の前記回転軸に沿う方向の他方の端部である底部に凹状に形成された窪みであって、
前記ストッパは、前記ハウジングの前記底部に対向する部位に設けられている、
弁装置。 - 請求項1に記載の弁装置であって、
前記窪みは、前記底部の前記駆動軸が位置する中心から径方向の外側に向かって深さが浅くなる、
弁装置。 - 請求項1に記載の弁装置であって、
前記ストッパは、前記ハウジングと一体に形成されている、
弁装置。 - 請求項1に記載の弁装置であって、
前記弁体は、合成樹脂からなる部材である、
弁装置。 - 請求項1に記載の弁装置であって、
前記ストッパは、前記ハウジングの前記底部に対向する面から前記弁体の側へ突出している、
弁装置。 - 請求項1に記載の弁装置であって、
前記当接部は、前記駆動軸から見て径方向に延びる2つの面を有する、
弁装置。 - 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の弁装置と、
前記弁装置を流れる冷却水が流れるラジエータと、
前記弁装置を流れる冷却水が流れるオイルクーラと、
前記弁装置を流れる冷却水が流れる暖房装置と、
を備える冷却システム。
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