JP2022086819A - 転舵方法及び転舵装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022086819000001
【課題】実転舵角と目標転舵角との差に基づいた転舵力で操向輪を転舵する転舵装置において、車両挙動が速いことによる運転者の違和感を低減する。
【解決手段】ステアリングホイールの操舵角を検出し(S1)、検出された操舵角に応じて操向輪の目標転舵角を算出し(S2)、操向輪の実際の転舵角である実転舵角を検出し(S3)、目標転舵角に対する実転舵角の差分である転舵角偏差に基づいて操向輪を転舵する転舵力を発生させ(S4)、実転舵角又は目標転舵角の角加速度である転舵角加速度を算出し(S5)、転舵角加速度が大きい場合には小さい場合よりも転舵力を小さくする(S6)。
【選択図】図5

Description

本発明は、転舵方法及び転舵装置に関する。
特許文献1には、車両を操舵する操舵部材と車輪を転舵する転舵装置とを備えて、操舵角に応じた転舵角を算出し、算出された転舵角に基づいて転舵アクチュエータを制御する舵角制御装置が記載されている。
特開2019-43391号公報
運転者により操舵されるステアリングホイールの操舵角に応じて目標転舵角を設定し、操向輪の実際の転舵角である実転舵角と目標転舵角との差に基づいた転舵力を発生させると、車両挙動が速いと運転者が感じて、違和感を覚えることがある。
本発明は、実転舵角と目標転舵角との差に基づいた転舵力で操向輪を転舵する転舵装置において、車両挙動が速いと運転者が感じることによる違和感を低減することを目的とする。
本発明の一態様による転舵方法では、ステアリングホイールの操舵角を検出し、検出された操舵角に応じて操向輪の目標転舵角を算出し、操向輪の実際の転舵角である実転舵角を検出し、目標転舵角に対する実転舵角の差分である転舵角偏差に基づいて操向輪を転舵する転舵力を発生させ、実転舵角又は目標転舵角の角加速度である転舵角加速度を算出し、転舵角加速度が大きい場合には小さい場合よりも転舵力を小さくする。
本発明によれば、実転舵角と目標転舵角との差に基づいた転舵力で操向輪を転舵する転舵装置において、車両挙動が速いと運転者が感じることによる違和感を低減できる。
実施形態の転舵装置の一例の概略構成図である。 (a)は操舵角の時間変化の一例の模式図であり、(b)は(a)の操舵角に基づく目標転舵角に一致させるように制御した実転舵角の時間変化の模式図であり、(c)は(b)の転舵角変化を生じさせるための転舵力の時間変化の模式図であり、(d)は転舵角速度の時間変化の模式図であり、(e)は転舵角加速度の時間変化の模式図であり、(f)は(b)の転舵角により生じるヨーレイトの時間変化の模式図である。 (a)は転舵角加速度に応じて転舵力を減少する補正値の一例の時間変化の模式図であり、(b)は(a)の補正値により補正された転舵力の時間変化の模式図であり、(c)は(b)の転舵力による転舵角変化の時間変化の模式図であり、(d)は転舵角速度の時間変化の模式図であり、(e)は転舵角加速度の時間変化の模式図であり、(f)は(c)の転舵角により生じるヨーレイトの時間変化の模式図である。 第1実施形態のコントローラの機能構成例のブロック図である。 第1実施形態の操舵方法の一例のフローチャートである。 補正値の設定に用いるゲインの変形例の特性図である。 補正値の変形例の特性図である。 第2実施形態のコントローラの機能構成例のブロック図である。 (a)は第2実施形態の補正値の一例の時間変化の模式図であり、(b)は(a)の補正値により補正された転舵力の時間変化の模式図であり、(c)は(b)の転舵力による転舵角変化の時間変化の模式図であり、(d)は転舵角速度の時間変化の模式図であり、(e)は転舵角加速度の時間変化の模式図であり、(f)は(c)の転舵角により生じるヨーレイトの時間変化の模式図である。 第2実施形態の操舵方法の一例のフローチャートである。 (a)は転舵角加速度に応じた補正値の変形例の特性図であり、(b)は転舵角速度に応じた補正値の変形例の特性図である。 (a)は転舵角加速度に応じて転舵力を制限する上限値の一例の時間変化の模式図であり、(b)は(a)の上限値により制限された転舵力の時間変化の模式図であり、(c)は(b)の転舵力による転舵角変化の時間変化の模式図であり、(d)は転舵角速度の時間変化の模式図であり、(e)は転舵角加速度の時間変化の模式図であり、(f)は(c)の転舵角により生じるヨーレイトの時間変化の模式図である。 第3実施形態のコントローラの機能構成例のブロック図である。 第4実施形態のコントローラの機能構成例のブロック図である。 (a)は第4実施形態の上限値の一例の時間変化の模式図であり、(b)は(a)の上限値により制限された転舵力の時間変化の模式図であり、(c)は(b)の転舵力による転舵角変化の時間変化の模式図であり、(d)は転舵角速度の時間変化の模式図であり、(e)は転舵角加速度の時間変化の模式図であり、(f)は(c)の転舵角により生じるヨーレイトの時間変化の模式図である。 第5実施形態のコントローラの機能構成例のブロック図である。 第6実施形態のコントローラの機能構成例のブロック図である。 第7実施形態のコントローラの機能構成例のブロック図である。 第8実施形態のコントローラの機能構成例のブロック図である。 第9実施形態のコントローラの機能構成例のブロック図である。 転舵角に応じたゲインの一例の特性図である。 第10実施形態のコントローラの機能構成例のブロック図である。 第11実施形態のコントローラの機能構成例のブロック図である。 第12実施形態のコントローラの機能構成例のブロック図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面は模式的なものであって、現実のものとは異なる場合がある。また、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(第1実施形態)
(構成)
図1は、車両に搭載される実施形態の操舵装置の一例の概略構成図である。
実施形態の操舵装置は、運転者の操舵入力を受け付ける操舵部31と、操向輪である左右前輪34FL、34FRを転舵する転舵部32と、バックアップクラッチ33と、コントローラ11を備える。
この操舵装置は、バックアップクラッチ33が解放状態になると、操舵部31と転舵部32とが機械的に分離されるステアバイワイヤ(SBW)システムを採用している。以下の説明において左右前輪34FL、34FRを「操向輪34」と表記することがある。
操舵部31は、ステアリングホイール31aと、コラムシャフト31bと、反力アクチュエータ31cと、操舵角センサ31eと、電流センサ31fとを備える。
一方で転舵部32は、ピニオンシャフト32aと、ステアリングギア32bと、ラックギア32cと、ステアリングラック32dと、転舵アクチュエータ32eと、転舵角センサ32gと、電流センサ32hを備える。
操舵部31のステアリングホイール31aは、反力アクチュエータ31cによって反力トルクが付与されると共に、運転者によって付与される操舵トルクの入力を受けて回転する。なお、本明細書においてアクチュエータによってステアリングホイールに付与される反力トルクを「操舵反力トルク」と表記することがある。
コラムシャフト31bは、ステアリングホイール31aと一体に回転する。
以下、反力アクチュエータ31cが電動モータである場合の例について説明するが、反力アクチュエータ31cは電動モータに限定されない。反力アクチュエータ31cは、コントローラ11が出力する信号を物理的運動に変換する様々な形式のアクチュエータを採用できる。反力アクチュエータ31cは、コラムシャフト31bと同軸上に配置された出力軸を有する。
反力アクチュエータ31cは、コントローラ11から出力される反力電流Ismにより駆動され、ステアリングホイール31aに付与する回転トルクをコラムシャフト31bに出力する。回転トルクを付与することによって、ステアリングホイール31aに操舵反力トルクが付与される。
操舵角センサ31eは、コラムシャフト回転角、すなわち、ステアリングホイール31aの操舵角θs(ハンドル角度)を検出する。
電流センサ31fは、反力アクチュエータ31cの駆動電流である反力電流を検出し、検出反力電流Isdとしてコントローラ11に入力する。
一方で、転舵部32のステアリングギア32bは、ラックギア32cと歯合し、ピニオンシャフト32aの回転に応じて操向輪34を転舵する。ステアリングギア32bとして、例えば、ラック・アンド・ピニオン式のステアリングギア等を採用してよい。
バックアップクラッチ33は、コラムシャフト31bとピニオンシャフト32aとの間に設けられる。そして、バックアップクラッチ33は、解放状態になると操舵部31と転舵部32とを機械的に切り離し、締結状態になると操舵部31と転舵部32とを機械的に接続する。なお、バックアップクラッチ33は、車両の走行時あるいはイグニッションスイッチがオンとされている時などの通常時には解放状態であり、例えば転舵アクチュエータ32eや反力アクチュエータ31cの異常など、システムに何らかの異常が発生した場合や車両のイグニッションスイッチがオフとされている時(例えば駐車時)に締結状態となるものであり、通常は解放状態とされている。このため、以下ではバックアップクラッチ33は解放状態であり、ステアリングホイール31aと転舵部32とは機械的に切り離されているものとして記載する。
転舵アクチュエータ32eは、コントローラ11から出力される転舵電流Itmにより駆動され、操向輪34を転舵するための転舵トルクをステアリングラック32dに出力する。
以下、転舵アクチュエータ32eが電動モータである場合の例について説明するが、転舵アクチュエータ32eは電動モータに限定されない。転舵アクチュエータ32eは、コントローラ11が出力する信号を物理的運動に変換する様々な形式のアクチュエータを採用できる。
転舵アクチュエータ32eは、減速機を介してラックギア32cと接続される出力軸を有する。
転舵角センサ32gは、操向輪34の実際の転舵角である実転舵角θtを検出する。
電流センサ32hは、転舵アクチュエータ32eの駆動電流である転舵電流を検出し、検出転舵電流Itdとしてコントローラ11に入力する。
車速センサ16は、実施形態の操舵装置が搭載された車両の車輪速を検出し、車輪速に基づいて車両の車速Vvを算出する。
コントローラ11は、操向輪の転舵制御とステアリングホイール31aの反力制御を行う電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)である。本明細書において「反力制御」とは、反力アクチュエータ31c等のアクチュエータによりステアリングホイール31aに与える操舵反力トルクの制御をいう。
コントローラ11は、プロセッサ20と、記憶装置21及び駆動回路22等の周辺部品とを含む。プロセッサ20は、例えばCPU(Central Processing Unit)、やMPU(Micro-Processing Unit)であってよい。
記憶装置21は、半導体記憶装置、磁気記憶装置及び光学記憶装置を備えてよい。記憶装置21は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを含んでよい。
コントローラ11により実行される以下に説明する情報処理は、例えば、コントローラ11の記憶装置21に格納されたコンピュータプログラムを、プロセッサ20が実行することによって実現されてよい。
また、コントローラ11により実行される以下に説明する情報処理を、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路で実行してもよい。例えば、コントローラ11はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)等のプログラマブル・ロジック・デバイス(PLD:Programmable Logic Device)等を有していてもよい。
さらにコントローラ11は、反力アクチュエータ31cを駆動する反力電流Ismと、転舵アクチュエータ32eを駆動する転舵電流Itmとを生成するための駆動回路22を備える。
駆動回路22は、例えば、反力電流Ism及び転舵電流Itmを制御するためのスイッチング素子を備えてもよい。
コントローラ11は、操舵角センサ31eが検出した操舵角θsに応じて、操向輪34の転舵角の目標値である目標転舵角θtrを算出する。コントローラ11は、目標転舵角θtrに応じた操舵反力指令値frrを算出する。操舵反力指令値frrは、ステアリングホイール31aへ付与する操舵反力トルクの指令値である。コントローラ11は、操舵反力指令値frrに応じた操舵反力トルクを発生させる反力電流Ismを反力アクチュエータ31cに出力し、操舵反力トルクをステアリングホイール31aに付与する。
また、コントローラ11は、転舵角センサ32gが検出した実転舵角θtと目標転舵角θtrとの差に基づいて、実転舵角θtを目標転舵角θtrに一致させるための転舵力指令値ftrを算出する。転舵力指令値ftrは、操向輪34を転舵させる転舵トルクの指令値である。
コントローラ11は、転舵力指令値ftrに応じた転舵トルクを発生させる転舵電流Itmを転舵アクチュエータ32eに出力し、操向輪34を転舵する。
このように、ステアリングホイール31aの操舵角θsに基づいて目標転舵角θtrを算出し、実転舵角θtを目標転舵角θtrに一致させるように操向輪34を転舵すると、運転者の操舵操作に対する車両挙動の応答が速くなり、運転者が違和感を覚えることがある。その理由を以下に説明する。
図2(a)は、操舵角θsの時間変化の一例の模式図であり、図2(b)は、図2(a)の操舵角θsに基づいて算出した目標転舵角θtrに一致させるように制御した実転舵角θtの時間変化の模式図である。
図2(c)の実線は、図2(b)の転舵角変化を生じさせるための転舵力の時間変化を模式的に示し、図2(f)の実線は、図2(b)の実転舵角θtにより生じるヨーレイトの時間変化を模式的に示す。
図2(d)は、転舵角速度ωの時間変化の模式図であり、図2(e)は、転舵角加速度αの時間変化の模式図である。
ステアバイワイヤシステムでは、操舵角θsから算出した目標転舵角θtrと実転舵角θtを一致させるようにサーボ制御する。このため、シャフトの連結により操舵トルクを操向輪に伝達していた従来の操舵装置に比べて、操舵角θsに対する実転舵角θtの遅れが図2(a)及び図2(b)に示すように小さくなる。
また、操舵の開始直後(すなわち実転舵角θtの変化の開始直後)では、操向輪34の向きと操向輪34の進行方向との角度差であるスリップ角が大きくなり、これに伴ってタイヤで発生する横力が過渡的に増加する。
このため、目標転舵角θtrに対して少ない遅延で実転舵角θtが追従させようとすると、タイヤで発生する横力が急増する。
この結果、実転舵角θtの変化に要する転舵力が、図2(c)に示すように操舵の開始直後に急増し、図2(f)に示すようにヨーレイトも急増する。比較のため、図2(c)及び図2(f)には、図2(a)及び図2(b)の時間変化が破線で併記されている。
このため、運転者がステアリングホイール31aに加える操舵操作に対する車両挙動が速くなって運転者が違和感を覚えることがある。
そこで、第1実施形態のコントローラ11は、操舵の開始直後における転舵力の急増を抑えることによって、ヨーレイトの急増を抑制する。
図2(c)及び図2(e)に示すように、転舵力が急増するときは、それに伴って転舵角の転舵角加速度αが大きくなる。したがって、操舵の開始直後には転舵角の転舵角加速度αも急増する。このため、転舵角加速度αが大きいときに転舵力を抑制すれば、操舵の開始直後に転舵力が急増するのを抑えることができる。
このため、第1実施形態のコントローラ11は、実転舵角θt又は目標転舵角θtrの角加速度である転舵角加速度αを算出し、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力を小さくする。
図3(a)は、転舵角加速度αに応じて転舵力を減少する補正値Cの一例の時間変化の模式図である。コントローラ11は、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも補正値Cが大きくなるように設定する。
図3(b)の実線は、図3(a)の補正値Cにより補正された転舵力の時間変化を模式的に示し、図3(c)の実線は、図3(b)の転舵力による転舵角変化の時間変化を模式的に示し、図3(d)の実線は、転舵角速度ωの時間変化を模式的に示し、図3(e)の実線は、転舵角加速度αの時間変化を模式的に示し、図3(f)の実線は、図3(c)の実転舵角θtにより生じるヨーレイトの時間変化を模式的に示す。図3(b)~図3(f)には、比較のため、補正前の時間変化が破線で併記されている。
コントローラ11は、転舵アクチュエータ32eで発生させる転舵力から図3(a)の補正値Cを減算することによって転舵力を補正する。この結果、図3(b)に示すように操舵の開始直後における転舵力の急増が抑制される。
また、転舵角加速度αが大きい場合に小さい場合よりも転舵力を小さくするため、図3(e)に示すように、操舵の開始直後において転舵角加速度αが抑制される。これに伴って図3(d)に示すように転舵角速度ωが減少し、図3(c)に示すように実転舵角θtの動きが遅れる。
このように、操舵の開始直後において転舵角加速度αが抑制されるように実転舵角θtの動きを遅らせることによって、図3(f)に示すように操舵の開始直後におけるヨーレイトの変化が抑制される。
以上のようにして、操舵の開始直後におけるヨーレイトの急増を抑制することができる。このため、操舵操作に対する車両挙動が速いことによる運転者の違和感を低減できる。
次に、コントローラ11の機能構成例について説明する。図4は、第1実施形態のコントローラ11の機能構成例のブロック図である。
コントローラ11は、目標転舵角算出部40と、反力指令値算出部41と、反力モータ駆動部42と、減算器43及び48と、転舵角サーボ制御部44と、微分器45及び46と、補正値設定部47と、転舵モータ駆動部49を備える。
目標転舵角算出部40は、操舵角θsに応じて目標転舵角θtrを算出する。例えば目標転舵角算出部40は、角度比Raを操舵角θsに乗算して目標転舵角θtrを算出してよい。
目標転舵角算出部40は、角度比Raを動的に変化させてもよい。例えば、目標転舵角算出部40は、少なくとも車速Vvに応じて角度比Raを変更してもよい。
反力指令値算出部41は、少なくとも目標転舵角θtrに基づいて操舵反力指令値frrを算出する。
反力指令値算出部41は、目標転舵角θtrに代えて、操舵角θsに応じて操舵反力指令値frrを算出してもよい。目標転舵角θtr又は操舵角θsに加えて、車速Vv、車両に発生した横方向加速度、ヨーレイト、検出転舵電流Itdの少なくとも1つに応じて操舵反力指令値frrを算出してもよい。
反力モータ駆動部42は、操舵反力指令値frrに基づいて反力アクチュエータ31cを駆動する。
反力モータ駆動部42は、電流センサ31fが検出した検出反力電流Isdから推定される実際の操舵反力トルクと、反力指令値算出部41が出力する操舵反力指令値frrとを一致させるトルクフィードバック制御により、反力アクチュエータ31cへ出力する反力電流Ismを生成し、反力電流Ismを反力アクチュエータ31cに出力する。検出反力電流Isdと、操舵反力指令値frrに相当する駆動電流とを一致させる電流フィードバック制御によって、反力アクチュエータ31cへ出力する反力電流Ismを生成してもよい。
減算器43は、目標転舵角算出部40が算出した目標転舵角θtrから転舵角センサ32gが検出した実転舵角θtを減算した差分である転舵角偏差Δθ=θtr-θtを演算する。
転舵角サーボ制御部44は、転舵角偏差Δθを減少させるサーボ制御によって実転舵角θtと目標転舵角θtrとの差が大きくなるほど大きな転舵力指令値ftrを算出する。
微分器45は、実転舵角θtを微分して転舵角速度ωを算出する。微分器46は、転舵角速度ωを微分して転舵角加速度αを算出する。
微分器45は、目標転舵角θtrを微分して転舵角速度ωを算出してもよい。すなわち、微分器45及び46は、目標転舵角θtrの転舵角速度ω及び転舵角加速度αをそれぞれ算出してもよい。
補正値設定部47は、微分器46が算出した転舵角加速度αに応じて補正値Cを設定する。
例えば、補正値設定部47は、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも補正値Cが大きくなるように設定する。例えば、補正値設定部47は、ゲインG1を転舵角加速度αに乗じて得られる積を、補正値C=G1×αとして設定してよい。ゲインG1は定数であってもよく、後述のように動的に変化する変数であってもよい。
減算器48は、転舵角サーボ制御部44から出力された転舵力指令値ftrから補正値Cを減じることによって転舵力指令値ftrを補正し、補正後の転舵力指令値ftr1を出力する。
転舵モータ駆動部49は、補正後の転舵力指令値ftr1に基づいて転舵アクチュエータ32eを駆動する。
転舵モータ駆動部49は、電流センサ32hが検出した検出転舵電流Itdから推定される実際の転舵トルクと、減算器48から出力された転舵力指令値ftr1とを一致させるトルクフィードバック制御により、転舵アクチュエータ32eへ出力する転舵電流Itmを生成し、転舵電流Itmを転舵アクチュエータ32eに出力する。
検出転舵電流Itdと、転舵力指令値ftr1に相当する駆動電流とを一致させる電流フィードバック制御によって、転舵アクチュエータ32eへ出力する転舵電流Itmを生成してもよい。
(動作)
図5は、第1実施形態の操舵方法の一例のフローチャートである。
ステップS1において操舵角センサ31eは、ステアリングホイール31aの操舵角θs(ハンドル角度)を検出する。
ステップS2において目標転舵角算出部40は、操舵角θsに応じて目標転舵角θtrを算出する。
ステップS3において転舵角センサ32gは、操向輪34の実転舵角θtを検出する。
ステップS4において転舵角サーボ制御部44は、目標転舵角θtrと実転舵角θtとの間の差(θtr-θt)である転舵角偏差Δθに基づいて、転舵力指令値ftrを算出する。
ステップS5において微分器45及び46は、転舵角加速度αを算出する。
ステップS6において補正値設定部47は、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも補正値Cが大きくなるように補正値Cを設定する。
減算器48及び転舵モータ駆動部49は、補正値Cで減算することによって、転舵力指令値ftrに応じて転舵アクチュエータ32eで発生させる転舵トルクを補正する。これにより、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも、転舵力指令値ftrに応じて発生させる転舵力を小さくする。その後に処理は終了する。
なお、本実施例においては転舵角加速度αが大きいほど、より大きな補正値Cを設定してする例を示したが、これに限定されない。例えば、転舵角加速度αが予め定めた所定の加速度閾値よりも大きい場合には所定の加速度閾値以下の場合よりも、大きな補正値Cを設定しても良い。
(変形例)
(1)操舵の開始直後におけるヨーレイトの増加は、操向輪34のタイヤゴムの特性のために、車速Vvが低い場合に比べて高い場合により小さくなる。このため、車速Vvが高い場合に大きな補正値Cで転舵力を減算すると、車両挙動が緩慢になる。
そこで、補正値設定部47は、車速Vvが高い場合には低い場合に比べて、補正値Cを小さくしてよい。
例えば補正値設定部47は、図6に示すような車速Vvに応じたゲインG1を転舵角加速度αに乗じた積を、補正値C=G1×αとして設定してよい。
車速Vvが閾値v1以下である場合にゲインG1の値はg1であり、車速Vvが閾値v2以上である場合にゲインG1は「0」である。閾値v2は閾値v1より大きい。車速Vvが閾値v1~v2の範囲では、車速Vvが大きくなるのに従って、ゲインG1の値はg1から「0」へ減少する。
第2実施形態、第5実施形態、第6実施形態、第9実施形態、第11実施形態においても同様である。
(2)図7を参照する。補正値Cは、転舵角加速度αが閾値α1未満である場合に「0」となり、閾値α1以上である場合にゼロでない値c1となるように設定してもよい。
すなわち、コントローラ11は、転舵角加速度αが所定の閾値α1以上の場合には、所定の閾値α1未満の場合に比べて転舵力を小さくしてもよい。
また、コントローラ11は、車速Vvが高い場合には低い場合に比べて、値c1を小さくしてよい。
第2実施形態、第5実施形態、第6実施形態、第9実施形態、第11実施形態においても同様である。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態のコントローラ11の機能構成例のブロック図である。第2実施形態の補正値設定部47は、転舵角加速度αと転舵角速度ωの両方に基づいて補正値Cを設定する。
例えば、補正値設定部47は、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも補正値Cが大きくなるように設定する。また、転舵角速度ωが大きい場合には小さい場合よりも補正値Cが大きくなるように設定する。
例えば、補正値設定部47は、ゲインG1を転舵角加速度αに乗じて得られる積を補正値C1=G1×αとして設定し、ゲインG2を転舵角速度ωに乗じて得られる積を補正値C2=G2×ωとして設定し、補正値C1とC2の和を補正値C=C1+C2として設定してよい。
ゲインG1及びG2は定数であってもよく、動的に変化する変数であってもよい。
図9(a)は、第2実施形態の補正値Cの一例の時間変化の模式図である。転舵角加速度αのみに基づいて設定する場合(図3(a))と比べると、転舵角速度ωが安定して転舵角加速度αが小さくなっても、これに伴う補正値Cの減少を緩和できるので、転舵力を低減し続けることができる。このため、第2実施形態の補正値Cによれば、より滑らかに転舵力を低減できる。
また、運転者が操舵を終えようとして転舵角速度ωが減少すると、転舵角加速度αが負の値となる。この場合に、転舵角加速度αのみに基づいて設定した補正値Cは、負の値となり、負の値の補正値Cを減算することによって転舵力を増加補正してしまう。この結果、転舵を終えようとしている運転者に違和感を与えてしまうことがある。
第2実施形態の補正値Cでは、転舵角速度ωに基づく補正値C2を含むので、転舵角加速度αが負の値になっても転舵力の増加補正を抑制できる。
図9(b)の実線は、図9(a)の補正値Cにより補正された転舵力の時間変化を模式的に示し、図9(c)の実線は、図9(b)の転舵力による転舵角変化の時間変化を模式的に示し、図9(d)の実線は、転舵角速度ωの時間変化を模式的に示し、図9(e)の実線は、転舵角加速度αの時間変化を模式的に示し、図9(f)の実線は、図9(c)の実転舵角θtにより生じるヨーレイトの時間変化を模式的に示す。図9(b)~図9(f)には、比較のため、補正前の時間変化が破線で併記されている。
転舵角加速度αが大きい場合に小さい場合よりも転舵力を小さくするため、図9(e)に示すように、操舵の開始直後に転舵角加速度αが抑制される。これにより図9(c)に示すように実転舵角θtの動きが遅れる。
操舵の開始直後に転舵角加速度αが抑制されるように実転舵角θtの動きを遅らせることによって、図9(f)に示すように操舵の開始直後におけるヨーレイトの変化が抑制される。
これにより、操舵の開始直後におけるヨーレイトの急増を抑制することができ、操舵操作に対する車両挙動が速いことによる運転者の違和感を低減できる。
また、転舵角速度ωが大きい場合に小さい場合よりも転舵力を小さくするため、図9(d)に示すように転舵角速度ωが抑制される。
このため、転舵角速度ωが安定して転舵角加速度αが小さくなっても、転舵角速度ωを抑制し続けることができるので、より滑らかにヨーレイトを抑制できる。
図10は、第2実施形態の操舵方法の一例のフローチャートである。
ステップS11~S14の処理は、図5のステップS1~S4と同様である。
ステップS15において微分器45は、転舵角速度ωを算出する。
ステップS16において微分器46は、転舵角加速度αを算出する。
ステップS17において補正値設定部47は、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも補正値Cが大きくなるように補正値Cを設定する。また、転舵角速度ωが大きい場合には小さい場合よりも補正値Cが大きくなるように補正値Cを設定する。
減算器48及び転舵モータ駆動部49は、補正値Cで減算することによって、転舵力指令値ftrに応じて転舵アクチュエータ32eで発生させる転舵トルクを補正する。これにより、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも、転舵力指令値ftrに応じて発生させる転舵力を小さくする。また、転舵角速度ωが大きい場合には小さい場合よりも、転舵力指令値ftrに応じて発生させる転舵力を小さくする。その後に処理は終了する。
(変形例)
(1)転舵角速度ωに乗じるゲインG2は、転舵角加速度αに乗じるゲインG1と同様に、車速Vvに応じたゲインであってもよい。車速Vvが大きいほど小さくなるようにゲインG2を設定してもよい。第6実施形態においても同様である。
(2)図11(a)及び図11(b)を参照する。転舵角加速度αに応じた補正値C1は、転舵角加速度αが閾値α1未満である場合に「0」となり、閾値α1以上である場合にゼロでない値c1となるように設定してもよい。また、転舵角速度ωに応じた補正値C2は、転舵角速度ωが閾値ω1未満である場合に「0」となり、閾値ω1以上である場合にゼロでない値c2となるように設定してもよい。
すなわち、コントローラ11は、転舵角加速度αが所定の閾値α1以上の場合には、所定の閾値α1未満の場合に比べて転舵力を小さくし、転舵角速度ω所定の閾値ω1以上の場合には、所定の閾値ω1未満の場合に比べて転舵力を小さくしてもよい。また、コントローラ11は、車速Vvが高い場合には低い場合に比べて、値c1、c2を小さくしてよい。第6実施形態においても同様である。
(第3実施形態)
第1実施形態のコントローラ11は、転舵アクチュエータ32eで発生させる転舵力を転舵角加速度αに応じた補正値Cで補正することにより、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力を小さくした。
第3実施形態のコントローラ11は、転舵角加速度αに応じた上限値Lで転舵力を制限することにより、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力を小さくする。
図12(a)は、転舵角加速度αに応じて転舵力を制限する上限値Lの一例の時間変化の模式図であり、図12(b)の実線は、図12(a)の上限値Lにより制限された転舵力の時間変化を模式的に示し、図12(c)の実線は、図12(b)の転舵力による転舵角変化の時間変化を模式的に示し、図12(d)の実線は、転舵角速度ωの時間変化を模式的に示し、図12(e)の実線は、転舵角加速度αの時間変化を模式的に示し、図12(f)の実線は、図12(c)の実転舵角θtにより生じるヨーレイトの時間変化を模式的に示す。図12(c)~図12(f)には、比較のため、転舵力を制限しない場合の時間変化が破線で示されている。
図12(a)を参照する。コントローラ11は、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも上限値Lが小さくなるように設定する。このため、操舵の開始直後において転舵角加速度αが増加すると、小さな上限値Lが設定される。
図12(b)を参照する。実線は転舵力を示し、一点鎖線は上限値Lを示す。操舵の開始直後に小さな上限値Lが設定されることにより転舵力が制限される。このため、操舵の開始直後における転舵力の急増が抑制される。
転舵角加速度αが大きい場合に小さな上限値Lで転舵力を制限するため、図12(e)に示すように、操舵の開始直後において転舵角加速度αが抑制される。これに伴って図12(d)に示すように転舵角速度ωが減少し、図12(c)に示すように実転舵角θtの動きが遅れる。
このように、操舵の開始直後における転舵角加速度αの増加が抑制されるように実転舵角θtの動きを遅らせることによって、図12(f)に示すように操舵の開始直後におけるヨーレイトの変化が抑制される。
以上のようにして、操舵の開始直後におけるヨーレイトの急増を抑制することができる。このため、操舵操作に対する車両挙動が速いことによる運転者の違和感を低減できる。
さらに、転舵角加速度αに基づく補正値Cで補正した図3の(b)の転舵力と比較すると、操舵の終わりに転舵角速度ωが減少して転舵角加速度αが負値となっても転舵力は増加補正されない。これにより操舵の終わりに転舵力は増加補正されて運転者に違和感を与えるのを回避できる。
図13は、第3実施形態のコントローラ11の機能構成例のブロック図である。第3実施形態のコントローラ11は、上限値設定部50と、リミッタ51を備える。
上限値設定部50は、転舵角加速度αに応じた上限値Lを設定する。上述のように、上限値設定部50は、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも上限値Lを小さくする。
例えば、上限値設定部50は、転舵角加速度αとゲインG3の積を定数Aから減じた差分(A-G3×α)を上限値Lとして設定してよい。
リミッタ51は、転舵角サーボ制御部44から出力された転舵力指令値ftrの変化速度を上限値L以下に制限し、制限後の転舵力指令値ftr1を出力する。
転舵モータ駆動部49は、制限後の転舵力指令値ftr1に基づいて転舵アクチュエータ32eを駆動する。
(変形例)
(1)上限値設定部50は、車速Vvが高い場合には低い場合に比べて、大きな上限値Lを設定してもよい。これにより、車速Vvが比較的高い場合に、車両挙動が緩慢になるのを回避できる。
第4実施形態、第7実施形態、第8実施形態、第10実施形態及び第12実施形態でも同様である。
(2)また、リミッタ51は、転舵角加速度αが閾値α1以上である場合に転舵力指令値ftrを制限し、閾値α1未満である場合に転舵力指令値ftrを制限しなくてもよい。これによりコントローラ11は、転舵角加速度αが所定の閾値α1以上の場合には、所定の閾値α1未満の場合に比べて転舵力を小さくしてもよい。
第4実施形態、第7実施形態、第8実施形態、第10実施形態及び第12実施形態でも同様である。
(第4実施形態)
図14は、第4実施形態のコントローラ11の機能構成例のブロック図である。第4実施形態の上限値設定部50は、転舵角加速度αと転舵角速度ωの両方に基づいて上限値Lを設定する。
上限値設定部50は、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも上限値Lが小さくなるように設定する。また、転舵角速度ωが大きい場合には小さい場合に上限値Lが小さくなるように設定する。
例えば、上限値設定部50は、転舵角加速度αとゲインG3の積と転舵角速度ωとゲインG4の積とを、定数Aから減じた差分(A-G3×α-G4×ω)を上限値Lとして設定してよい。
図15(a)は、第4実施形態の上限値Lの一例の時間変化の模式図である。図15(b)の実線は、図15(a)の上限値Lにより制限された転舵力の時間変化を模式的に示す。図15(b)には上限値Lが一点鎖線で併記されている。
転舵角加速度αに基づいて上限値Lを設定した場合(図12(a))と比べると、第4実施形態では、転舵角速度ωが安定して転舵角加速度αが小さくなっても、これに伴う上限値Lの上昇を緩和できる。これにより、転舵力を制限し続けることができる。これにより第4実施形態の上限値Lによれば、より滑らかに転舵力を制限できる。
図15(c)の実線は、図15(b)の転舵力による転舵角変化の時間変化を模式的に示し、図15(d)の実線は、転舵角速度ωの時間変化を模式的に示し、図15(e)の実線は、転舵角加速度αの時間変化を模式的に示し、図15(f)の実線は、図15(c)の実転舵角θtにより生じるヨーレイトの時間変化を模式的に示す。図15(c)~図15(f)には、比較のため、転舵力を制限しない場合の時間変化が破線で併記されている。
転舵角加速度αが大きい場合に小さい場合よりも転舵力を小さく制限するため、図15(e)に示すように、操舵の開始直後における転舵角加速度αの増加が抑制される。これにより図15(c)に示すように実転舵角θtの動きが遅れる。
操舵の開始直後における転舵角加速度αの増加が抑制されるように実転舵角θtの動きを遅らせることによって、図15(f)に示すように操舵の開始直後におけるヨーレイトの変化が抑制される。
これにより、操舵の開始直後におけるヨーレイトの急増を抑制することができ、操舵操作に対する車両挙動が速いことによる運転者の違和感を低減できる。
また、転舵角速度ωが大きい場合に小さい場合よりも転舵力を小さく制限するため、図15(d)に示すように転舵角速度ωの増加が抑制される。
このため、転舵角速度ωが安定して転舵角加速度αが小さくなっても、転舵角速度ωを抑制し続けることができるので、より滑らかにヨーレイトを抑制できる。
(変形例)
リミッタ51は、転舵角加速度αが所定の閾値α1以上であり且つ転舵角速度ωが所定の閾値ω1以上であり場合に転舵力指令値ftrを制限し、転舵角加速度αが閾値α1未満であるか転舵角速度ωが閾値ω1未満である場合に転舵力指令値ftrを制限しなくてもよい。
これによりコントローラ11は、転舵角加速度αが所定の閾値α1以上であり且つ転舵角速度ωが所定の閾値ω1以上の場合に、転舵角加速度αが閾値α1未満であるか転舵角速度ωが閾値ω1未満である場合に比べて転舵力を小さくしてもよい。
またリミッタ51は、転舵角加速度αが所定の閾値α1以上であるか転舵角速度ωが所定の閾値ω1以上である場合に転舵力指令値ftrを制限し、転舵角加速度αが閾値α1未満であり且つ転舵角速度ωが閾値ω1未満である場合に転舵力指令値ftrを制限しなくてもよい。
これによりコントローラ11は、転舵角加速度αが所定の閾値α1以上であるか転舵角速度ωが所定の閾値ω1以上である場合に、転舵角加速度αが閾値α1未満であり且つ転舵角速度ωが閾値ω1未満である場合に比べて転舵力を小さくしてもよい。
第8実施形態でも同様である。
(第5実施形態)
第1実施形態のコントローラ11は、転舵力指令値ftrを補正値Cで補正することによって、転舵アクチュエータ32eに発生させる転舵トルクを小さくした。これに代えて又はこれに加えて、転舵アクチュエータ32eの駆動電流の電流指令値を補正することによって転舵トルクを小さくしても同様の効果が得られる。
第5実施形態のコントローラ11は、転舵アクチュエータ32eの駆動電流の電流指令値を補正することによって、転舵トルクを小さくする。
図16は、第5実施形態のコントローラ11の機能構成例のブロック図である。転舵モータ駆動部49は、換算部60と、減算器61及び62と、電流サーボ制御部63と、PWM制御部64と、インバータ65を備える。図面においてインバータを「INV」と表記する。
換算部60は、転舵角サーボ制御部44から出力される転舵力指令値ftrを、転舵アクチュエータ32eを駆動する転舵電流Itmの指令値である電流指令値Itrに換算する。
減算器61は、電流センサ32hが検出した検出転舵電流Itdを電流指令値Itrから減算した差分である電流偏差ΔI=Itr-Itdを演算する。
減算器62は、減算器61から出力された電流偏差ΔIから補正値Cを減じることによって電流偏差ΔIを補正し、補正後の電流偏差ΔI1を出力する。
電流サーボ制御部63は、補正後の電流偏差ΔI1を減少させるサーボ制御によって、転舵アクチュエータ32eの印加電圧の指令値である電圧指令値を算出する。
PWM制御部64は、電流サーボ制御部63が出力する電圧指令値に基づいてインバータ65を駆動するPWM信号を生成する。
インバータ65は、PWM制御部64が生成したPWM信号によって駆動されて、転舵電流Itmを出力する。
(第6実施形態)
図17は、第6実施形態のコントローラ11の機能構成例のブロック図である。第6実施形態の補正値設定部47は、第2実施形態の補正値設定部47と同様に、転舵角加速度αと転舵角速度ωの両方に基づいて補正値Cを設定する。
これにより、第6実施形態は第2実施形態と同様の効果が得られる。
(第7実施形態)
第3実施形態のコントローラ11は、転舵力指令値ftrを上限値Lで制限することによって、転舵アクチュエータ32eに発生させる転舵トルクを小さくした。これに代えて又はこれに加えて、転舵アクチュエータ32eの駆動電流の電流指令値を制限することによって転舵トルクを小さくしても同様の効果が得られる。
第7実施形態のコントローラ11は、転舵アクチュエータ32eの駆動電流の電流指令値を制限することによって、転舵トルクを小さくする。
図18は、第7実施形態のコントローラ11の機能構成例のブロック図である。第7実施形態の転舵モータ駆動部49は、リミッタ66を備える。
リミッタ66は、減算器61から出力された電流偏差ΔIを上限値L以下に制限し、制限後の電流偏差ΔI1を出力する。電流サーボ制御部63は、制限後の電流偏差ΔI1を減少させるサーボ制御によって、転舵アクチュエータ32eの印加電圧の指令値である電圧指令値を算出する。
これにより、第7実施形態は第3実施形態と同様の効果が得られる。
(第8実施形態)
図19は、第8実施形態のコントローラ11の機能構成例のブロック図である。第8実施形態の上限値設定部50は、第4実施形態の上限値設定部50と同様に、転舵角加速度αと転舵角速度ωの両方に基づいて上限値Lを設定する。
これにより、第8実施形態は第4実施形態と同様の効果が得られる。
(第9実施形態)
上記のとおり、操舵操作に対する車両挙動が速くなるのは操舵の開始直後である。したがって、それ以外の場合には、転舵角加速度αが大きくても転舵力を小さくしないことが好ましい。かえって車両挙動が緩慢になるからである。
そこで、第9実施形態~第12実施形態のコントローラ11は、実転舵角θt又は目標転舵角θtrが閾値未満の場合に、転舵角加速度αが大きい場合の転舵力を、転舵角加速度αが小さい場合の転舵力よりも小さくし、実転舵角θt又は目標転舵角θtrが閾値以上の場合には、転舵角加速度αが大きい場合の転舵力を、転舵角加速度αが小さい場合の転舵力よりも小さくしない。
第9実施形態では、第1実施形態と同様に、転舵力指令値を補正値Cで減算して補正することにより転舵力を小さくする。
図20は、第9実施形態のコントローラ11の機能構成の一例のブロック図である。第9実施形態のコントローラ11は、ゲイン設定部70と、乗算器71及び73と、減算器72と、加算器74を備える。その他の構成は第1実施形態と同様である。
ゲイン設定部70は、実転舵角θtに応じたゲインKを設定する。ゲインKは、実転舵角θtが閾値未満の場合にゼロでなく、実転舵角θtが閾値以上の場合にゼロとなるゲインである。ゲイン設定部70は、目標転舵角θtrに応じてゲインKを設定してもよい。
図21は、ゲインKの一例の説明図である。ゲインKの値は、実転舵角θtがθ1以下である場合に「1」であり、実転舵角θtがθ2以上の場合に「0」であり、実転舵角θtがθ1より大きくθ2未満である場合には、操舵角θsの増加に伴って「1」から「0」まで減少する。
図20を参照する。乗算器71及び73、減算器72並びに加算器74は、転舵角サーボ制御部44から出力される転舵力指令値ftrと、減算器48から出力された補正後の転舵力指令値ftr1とをゲイン(1-K)及びKで重み付けし、重み付け和(K×ftr1+(1-K)×ftr)を算出する。
転舵モータ駆動部49は、重み付け和(K×ftr1+(1-K)×ftr)に基づいて転舵アクチュエータ32eを駆動する。
したがって、実転舵角θtがθ2未満の場合には、重み付け和(K×ftr1+(1-K)×ftr)は、補正後の転舵力指令値ftr1の成分を含む。このため、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力が小さくなるように転舵力が補正される。
一方で、実転舵角θtがθ2以上の場合には、重み付け和(K×ftr1+(1-K)×ftr)は補正前の転舵力指令値ftrと等しくなる。このため、転舵力は補正されなくなる。
(変形例)
第2実施形態と同様に、補正値設定部47は、転舵角加速度αと転舵角速度ωの両方に基づいて補正値Cを設定してもよい。
第10実施形態のコントローラ11は、第3実施形態と同様に、上限値Lで転舵力指令値を制限することにより転舵力を小さくする。
図22は、第10実施形態のコントローラ11の機能構成の一例のブロック図である。第10実施形態のコントローラ11は、第9実施形態と同様にゲイン設定部70と、乗算器71及び73と、減算器72と、加算器74を備える。また、その他の構成は第3実施形態と同様である。
乗算器71及び73、減算器72並びに加算器74は、転舵角サーボ制御部44から出力される転舵力指令値ftrと、リミッタ51から出力された制限後の転舵力指令値ftr1とをゲイン(1-K)及びKで重み付けし、重み付け和(K×ftr1+(1-K)×ftr)を算出する。
転舵モータ駆動部49は、重み付け和(K×ftr1+(1-K)×ftr)に基づいて転舵アクチュエータ32eを駆動する。
したがって、実転舵角θtがθ2未満の場合には、重み付け和(K×ftr1+(1-K)×ftr)は、制限後の転舵力指令値ftr1の成分を含む。このため、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力が小さくなるように転舵力が制限される。
一方で、実転舵角θtがθ2以上の場合には、重み付け和(K×ftr1+(1-K)×ftr)は制限前の転舵力指令値ftrと等しくなる。このため、転舵力は制限されなくなる。
(変形例)
第4実施形態と同様に、上限値設定部50は、転舵角加速度αと転舵角速度ωの両方に基づいて上限値Lを設定してもよい。
(第11実施形態)
第11実施形態のコントローラ11は、第5実施形態と同様に、転舵アクチュエータ32eの駆動電流の電流指令値を補正値Cで減算して補正することにより転舵力を小さくする。
図23は、第11実施形態のコントローラ11の機能構成の一例のブロック図である。第11実施形態のコントローラ11は、第9実施形態と同様にゲイン設定部70を備える。また、乗算器77及び75と、減算器76と、加算器78を備える。また、その他の構成は第5実施形態と同様である。
乗算器75及び77、減算器76並びに加算器78は、減算器61から出力された電流偏差ΔIと、減算器62から出力された補正後の電流偏差ΔI1とをゲイン(1-K)及びKで重み付けし、重み付け和(K×ΔI1+(1-K)×ΔI)を算出する。
電流サーボ制御部63、PWM制御部64及びインバータ65は、重み付け和(K×ΔI1+(1-K)×ΔI)に基づいて転舵アクチュエータ32eを駆動する。
したがって、実転舵角θtがθ2未満の場合には、重み付け和(K×ΔI1+(1-K)×ΔI)は、補正後の電流偏差ΔI1の成分を含む。このため、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力が小さくなるように転舵力が補正される。
一方で、実転舵角θtがθ2以上の場合には、重み付け和(K×ΔI1+(1-K)×ΔI)は補正前の電流偏差ΔIと等しくなる。このため、転舵力は補正されなくなる。
(変形例)
第6実施形態と同様に、補正値設定部47は、転舵角加速度αと転舵角速度ωの両方に基づいて補正値Cを設定してもよい。
(第12実施形態)
第12実施形態のコントローラ11は、第7実施形態と同様に、転舵アクチュエータ32eの駆動電流の電流指令値を上限値Lで制限することにより転舵力を小さくする。
図24は、第12実施形態のコントローラ11の機能構成の一例のブロック図である。第12実施形態のコントローラ11は、第9実施形態と同様にゲイン設定部70を備える。また、第11実施形態と同様に、乗算器77及び75と、減算器76と、加算器78を備える。また、その他の構成は第7実施形態と同様である。
乗算器75及び77、減算器76並びに加算器78は、減算器61から出力された電流偏差ΔIと、リミッタ66から出力された制限後の電流偏差ΔI1とをゲイン(1-K)及びKで重み付けし、重み付け和(K×ΔI1+(1-K)×ΔI)を算出する。
電流サーボ制御部63、PWM制御部64及びインバータ65は、重み付け和(K×ΔI1+(1-K)×ΔI)に基づいて転舵アクチュエータ32eを駆動する。
したがって、実転舵角θtがθ2未満の場合には、重み付け和(K×ΔI1+(1-K)×ΔI)は、制限後の電流偏差ΔI1の成分を含む。このため、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力が小さくなるように転舵力が制限される。
一方で、実転舵角θtがθ2以上の場合には、重み付け和(K×ΔI1+(1-K)×ΔI)は制限前の電流偏差ΔIと等しくなる。このため、転舵力は補正されなくなる。
(変形例)
第8実施形態と同様に、上限値設定部50は、転舵角加速度αと転舵角速度ωの両方に基づいて上限値Lを設定してもよい。
(実施形態の効果)
(1)操舵角センサ31eは、ステアリングホイール31aの操舵角θsを検出する。目標転舵角算出部40は、検出された操舵角θsに応じて操向輪34の目標転舵角θtrを算出する。転舵角センサ32gは、操向輪34の実際の転舵角である実転舵角θtを検出する。転舵角サーボ制御部44、転舵モータ駆動部49及び転舵アクチュエータ32eは、目標転舵角θtrに対する実転舵角θtの差分である転舵角偏差Δθに基づいて操向輪34を転舵する転舵力を発生させる。
微分器45及び46は、実転舵角θt又は目標転舵角θtrの角加速度である転舵角加速度αを算出する。転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力を小さくする。
これにより、操舵の開始直後に転舵角加速度αが増加すると、転舵力が小さくなり、実転舵角θtの動きが遅れる。このため、操舵の開始直後におけるヨーレイトの急増が抑制されるので、操舵操作に対する車両挙動が速いことによる運転者の違和感を低減できる。
(2)転舵角サーボ制御部44は、転舵角偏差Δθに基づいて転舵力指令値を算出してもよい。転舵モータ駆動部49及び転舵アクチュエータ32eは、転舵力指令値に応じて転舵力を発生させてもよい。
補正値設定部47及び減算器48又は上限値設定部50及びリミッタ51は、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力指令値を小さくすることにより転舵力を小さくしてよい。
これによって、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力を小さくできる。
(3)転舵角サーボ制御部44は、転舵角偏差Δθに基づいて転舵力指令値を算出してよい。転舵モータ駆動部49は、転舵力指令値に応じて電流指令値を算出して、電流指令値に応じて転舵アクチュエータ32eを駆動して転舵力を発生させてもよい。
補正値設定部47及び減算器62又は上限値設定部50及びリミッタ66は、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも電流指令値を小さくすることにより転舵力を小さくしてよい。
これによって、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力を小さくできる。
(4)微分器45は、実転舵角θt又は目標転舵角θtrの角速度である転舵角速度ωを算出してよい。転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力を小さくし、転舵角速度ωが大きい場合には小さい場合よりも転舵力を小さくしてよい。
これにより、転舵角速度ωが安定して転舵角加速度αが小さくなっても、転舵力を小さくしつづけることができるので、より滑らかにヨーレイトを抑制できる。
(5)転舵角サーボ制御部44は、転舵角偏差Δθに基づいて転舵力指令値を算出してよい。転舵モータ駆動部49及び転舵アクチュエータ32eは、転舵力指令値に応じて転舵力を発生させてもよい。
補正値設定部47及び減算器48、又は上限値設定部50及びリミッタ51は、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力指令値を小さくし、転舵角速度ωが大きい場合には小さい場合よりも転舵力指令値を小さくすることにより転舵力を小さくしてよい。
これによって、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力を小さくし、転舵角速度ωが大きい場合には小さい場合よりも転舵力を小さくできる。
(6)転舵角サーボ制御部44は、転舵角偏差Δθに基づいて転舵力指令値を算出してよい。転舵モータ駆動部49は、転舵力指令値に応じて電流指令値を算出して、電流指令値に応じて転舵アクチュエータ32eを駆動して転舵力を発生させてもよい。
補正値設定部47及び減算器62又は上限値設定部50及びリミッタ66は、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも電流指令値を小さくし、転舵角速度ωが大きい場合には小さい場合よりも電流指令値を小さくすることにより転舵力を小さくしてよい。
これによって、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力を小さくし、転舵角速度ωが大きい場合には小さい場合よりも転舵力を小さくできる。
(7)減算器48又は62は、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも大きな補正値Cで減算することによって転舵力を小さくしてよい。
(8)リミッタ51又は66は、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも小さな上限値Lで制限することによって転舵力を小さくしてよい。
これにより、転舵角加速度αが大きい場合には小さい場合よりも転舵力を小さくすることができる。
(9)補正値設定部47は、車速Vvが高いほど小さな補正値Cを設定してよい。
(10)上限値設定部50は、車速Vvが高いほど大きな上限値Lを設定してよい。
これにより、車速Vvが高い場合に、車両挙動が緩慢になるのを回避できる。
(11)実転舵角θt又は目標転舵角θtrが閾値未満である場合に、転舵角加速度αが大きい場合の転舵力を転舵角加速度αが小さい場合の転舵力よりも小さくし、実転舵角θt又は目標転舵角θtrが閾値以上である場合には、転舵角加速度αが大きい場合の転舵力を転舵角加速度αが小さい場合の転舵力よりも小さくしなくてもよい。
操舵操作に対する車両挙動が速くなるのは操舵の開始直後である。転舵角が閾値以上の場合には、転舵角加速度αが大きい場合の転舵力を転舵角加速度αが小さい場合の転舵力よりも小さくしないことにより、操舵の開始直後の以外の場合に車両挙動が緩慢になるのを回避できる。
11…コントローラ、16…車速センサ、20…プロセッサ、21…記憶装置、22…駆動回路、31…操舵部、31a…ステアリングホイール、31b…コラムシャフト、31c…反力アクチュエータ、31e…操舵角センサ、31f…電流センサ、32…転舵部、32a…ピニオンシャフト、32b…ステアリングギア、32c…ラックギア、32d…ステアリングラック、32e…転舵アクチュエータ、32g…転舵角センサ、32h…電流センサ、33…バックアップクラッチ、34…操向輪、34FL、34FR…左右前輪、40…目標転舵角算出部、41…反力指令値算出部、42…反力モータ駆動部、43、48、61、62、72、76…減算器、44…転舵角サーボ制御部、45、46…微分器、47…補正値設定部、49…転舵モータ駆動部、50…上限値設定部、51…リミッタ、60…換算部、63…電流サーボ制御部、64…PWM制御部、65…インバータ、66…リミッタ、70…ゲイン設定部、71、73、75、77…乗算器、74、78…加算器

Claims (12)

  1. ステアリングホイールの操舵角を検出し、
    検出された前記操舵角に応じて操向輪の目標転舵角を算出し、
    前記操向輪の実際の転舵角である実転舵角を検出し、
    前記目標転舵角に対する前記実転舵角の差分である転舵角偏差に基づいて前記操向輪を転舵する転舵力を発生させ、
    前記実転舵角又は前記目標転舵角の角加速度である転舵角加速度を算出し、
    前記転舵角加速度が大きい場合には小さい場合よりも前記転舵力を小さくする、
    ことを特徴とする転舵方法。
  2. 前記転舵角偏差に基づいて転舵力指令値を算出し、
    前記転舵力指令値に応じて前記転舵力を発生させ、
    前記転舵角加速度が大きい場合には小さい場合よりも前記転舵力指令値を小さくすることにより前記転舵力を小さくする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の転舵方法。
  3. 前記転舵角偏差に基づいて転舵力指令値を算出し、
    前記転舵力指令値に応じて電流指令値を算出し、
    前記電流指令値に応じて駆動される転舵アクチュエータによって前記転舵力を発生させ、
    前記転舵角加速度が大きい場合には小さい場合よりも前記電流指令値を小さくすることにより前記転舵力を小さくする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の転舵方法。
  4. 前記実転舵角又は前記目標転舵角の角速度である転舵角速度を算出し、
    前記転舵角加速度が大きい場合には小さい場合よりも前記転舵力を小さくし、前記転舵角速度が大きい場合には小さい場合よりも前記転舵力を小さくする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の転舵方法。
  5. 前記転舵角偏差に基づいて転舵力指令値を算出し、
    前記転舵力指令値に応じて前記転舵力を発生させ、
    前記転舵角加速度が大きい場合には小さい場合よりも前記転舵力指令値を小さくし、前記転舵角速度が大きい場合には小さい場合よりも前記転舵力指令値を小さくすることにより、前記転舵力を小さくする、
    ことを特徴とする請求項4に記載の転舵方法。
  6. 前記転舵角偏差に基づいて転舵力指令値を算出し、
    前記転舵力指令値に応じて電流指令値を算出し、
    前記電流指令値に応じて駆動される転舵アクチュエータによって前記転舵力を発生させ、
    前記転舵角加速度が大きい場合には小さい場合よりも前記電流指令値を小さくし、前記転舵角速度が大きい場合には小さい場合よりも前記電流指令値を小さくすることにより、前記転舵力を小さくする、
    ことを特徴とする請求項4に記載の転舵方法。
  7. 前記転舵角加速度が大きい場合には小さい場合よりも大きな補正値で減算することによって前記転舵力を小さくすることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の転舵方法。
  8. 前記補正値は車速が高いほど小さいことを特徴とする請求項7に記載の転舵方法。
  9. 前記転舵角加速度が大きい場合には小さい場合よりも小さな上限値で制限することによって前記転舵力を小さくすることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の転舵方法。
  10. 前記上限値は車速が高いほど大きいことを特徴とする請求項9に記載の転舵方法。
  11. 前記実転舵角又は前記目標転舵角が閾値未満である場合に、前記転舵角加速度が大きい場合の前記転舵力を前記転舵角加速度が小さい場合の前記転舵力よりも小さくすることを特徴とする請求項1~10の何れか一項に記載の転舵方法。
  12. ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサと、
    操向輪の実際の転舵角である実転舵角を検出する転舵角センサと、
    前記操向輪を転舵する転舵力を発生させる転舵アクチュエータと、
    前記操舵角センサが検出した前記操舵角に応じて前記操向輪の目標転舵角を算出し、前記目標転舵角に対する前記実転舵角の差分である転舵角偏差に基づいて前記転舵アクチュエータを駆動し、前記実転舵角又は前記目標転舵角の角加速度である転舵角加速度を算出し、前記転舵角加速度が大きい場合には小さい場合よりも前記転舵力を小さくするコントローラと、
    を備えることを特徴とする転舵装置。
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