JP2022085470A - 音響パネル - Google Patents

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浩延 田村
Hironobu Tamura
敬 亀口
Takashi Kameguchi
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Abstract

【課題】室内を密閉しなくても設置場所の音響環境を適切な状態に調整することが可能な音響パネルを提供する。【解決手段】音響パネル100において、吸音層10と、遮音層20と、複数の反射板30とが、フレーム40に取り付けられ、支持部材40によって、吸音層10と、遮音層20と、複数の反射板30とが一体的に設けられている。複数の反射板30は、吸音層10の表面11側に、上下方向に所定の間隔を隔てて配列されている。各反射板30は、水平方向に延びる軸31を中心として回動可能に設けられている。また、各反射板30は、各反射板30は、木製の板材により形成されている。さらに、フレーム40は、枠状に形成されており、フレーム40の下端部には、一対の脚部51,52が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、室内の音響環境を改善するために設置される音響パネルに関するものである。
従来、室内の音響環境を改善するために、ウレタンフォーム、グラスウール等の吸音材を有する音響パネルを設置することが行われている。従来の音響パネルは、吸音あるいは遮音を利用したものであったが、例えば、特許文献1に示されるように、音の反射を利用した音響パネルが知られている。
しかし、特許文献1に記載の音響パネルは、室内の壁面に設置されるものであったため、設置後に移動不可能であり、室内の特定の場所の音響環境を改善するのには適していなかった。また、所望の音響環境を維持するためには、室内を密閉された空間とする必要があった。
特開2018-123661号公報
本発明は上述したような実情を考慮してなされたもので、室内を密閉しなくても設置場所の音響環境を適切な状態に調整することが可能な音響パネルを提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、室内に設置される音響パネルであって、吸音・遮音層と、複数の反射板とが、支持部材に支持されており、前記支持部材によって、前記吸音・遮音層と、前記複数の反射板とが一体的に設けられており、前記複数の反射板は、前記吸音・遮音層の一方の面側に、所定の間隔を隔てて配列されていることを特徴とする。
上記構成によれば、室内を密閉しなくても設置場所の音響環境を適切な状態に調整することができる。詳細には、上記構成の音響パネルによって、複数の反射板が設けられている側の空間と、複数の反射板が設けられていない側の空間とが仕切られる。これにより、複数の反射板が設けられていない側の空間では、吸音・遮音層により、複数の反射板が設けられている側の空間からの音が拡散しにくくなる。一方、複数の反射板が設けられている側の空間では、複数の反射板により、人の声等の音声が聞き取りやすくなり、また、吸音・遮音層により、外部からの音が入りにくくなる。
これに加えて、上記構成の音響パネルは、室内の任意の場所に比較的自由に設置することができるので、建物の施工後であっても、室内の使用環境に対応させて、設置場所の音響環境を適切な状態に容易に調整することができる。また、室内を密閉しなくてもよいので、空調の影響を受けることなく、且つ、消防法等の規制を受けることなく、設置場所の音響環境を適切な状態に調整することができる。
上記構成の音響パネルにおいて、前記吸音・遮音層は、吸音層と遮音層とが一体的に設けられた構成になっていることが好ましい。
上記構成によれば、吸音層及び遮音層の2層構成とすることによって、室内の使用環境に対応させて、吸音層及び遮音層それぞれに適した音の周波数帯の材料を用いることができ、設置場所の音響環境を適切な状態に容易に調整することができる。また、吸音層及び遮音層が一体でありながら分離可能な構造になっており、吸音層及び遮音層それぞれの材料の選択の自由度を高めることができる。さらに、設置後において、吸音層及び遮音層それぞれの材料を容易に交換することができる。
上記構成の音響パネルにおいて、前記各反射板は、水平方向に延びる軸を中心として回動可能に設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、各反射板の傾斜角度を調整することによって、室内の特定のエリアに音を集中させやすくなり、人の声等の音声をより聞き取りやすい音響環境に調整することができる。
上記構成の音響パネルにおいて、前記支持部材は、枠状に形成されており、前記支持部材の下端部には、一対の脚部が設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、一対の脚部を利用することによって、音響パネルを室内の床面の任意の場所に容易に自立させることができる。
上記構成の音響パネルにおいて、前記各脚部の下端部には、ローラが設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、ローラを設けることによって、音響パネルの室内の床面への設置や、収納場所への収納を容易に行うことができる。
上記構成の音響パネルにおいて、前記各反射板は、木製または竹製の板材により形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、反射板によって、人の声に対応する500Hz~2000Hzの音を効果的に反射して増幅させることができる。
本発明の音響パネルによれば、室内を密閉しなくても設置場所の音響環境を適切な状態に調整することができる。詳細には、本発明の音響パネルによって、複数の反射板が設けられている側の空間と、複数の反射板が設けられていない側の空間とが仕切られる。これにより、複数の反射板が設けられていない側の空間では、吸音層及び遮音層により、複数の反射板が設けられている側の空間からの音が拡散しにくくなる。一方、複数の反射板が設けられている側の空間では、複数の反射板により、人の声等の音声が聞き取りやすくなり、また、吸音層及び遮音層により、外部からの音が入りにくくなる。
これに加えて、本発明の音響パネルは、室内の任意の場所に比較的自由に設置することができるので、建物の施工後であっても、室内の使用環境に対応させて、設置場所の音響環境を適切な状態に容易に調整することができる。また、室内を密閉しなくてもよいので、空調の影響を受けることなく、且つ、消防法等の規制を受けることなく、設置場所の音響環境を適切な状態に調整することができる。
図1は、本実施形態にかかる音響パネルの概略構成を示す正面図である。 図2は、図1のX1-X1線断面図である。 図3は、図2のY1部分拡大図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1、図2には、室内の床面60上に設置される音響パネル100を示している。図1、図2に示すように、本実施形態にかかる音響パネル100は、吸音層10と、遮音層20と、反射板30とを備えている。吸音層10と、遮音層20と、反射板30とは、枠状のフレーム(支持部材)40に支持されており、フレーム40によって、吸音層10と、遮音層20と、反射板30とが一体的に設けられている。以下では、図1、図2に示すように、X軸に沿った方向を左右方向とし、Y軸に沿った方向を前後方向とし、Z軸に沿った方向を上下方向とする。音響パネル100の左右方向のサイズは、例えば900mmであり、音響パネル100の前後方向のサイズ(厚さ)は、例えば100mmであり、音響パネル100の上下方向のサイズは、例えば2100mmである。
吸音層10は、正面視で略矩形の板状に形成されており、表面11、裏面、上下の端面、及び左右の側面を有している。吸音層10は、例えば硬質ウレタンフォーム製であって、表面11が波型形状に形成されている。図1では、吸音層10の表面11の波型形状の凹凸を破線で示している。吸音層10の裏面は、平坦面に形成されており、後述するように、吸音層10の裏面には遮音層20が張り付けられている。吸音層10の左右方向のサイズは、例えば850mmであり、吸音層10の上下方向のサイズは、例えば1800mmである。吸音層10の厚さは、例えば50mmである。
遮音層20は、正面視で略矩形のシート状に形成されており、表面21及び裏面を有している。遮音層20として、例えば多数の気泡を有するポリエチレン製の気泡緩衝材(気泡シート)が用いられている。このような気泡シートとして、例えば川上産業社製の商品名「プチプチ(登録商標)」を用いることが可能である。遮音層20は、正面視で吸音層10と略同じ形状で同じサイズに形成されており、遮音層20の左右方向のサイズは、例えば850mmであり、遮音層20の上下方向のサイズは、例えば1800mmである。
吸音層10及び遮音層20は、一体的に設けられている。吸音層10の裏面と、遮音層20の裏面とが、例えば接着剤等により固定されている。吸音層10の表面11と、遮音層20の表面21とは、それぞれ室内空間に面している。吸音層10及び遮音層20は、床面60に対して垂直に設けられている。吸音層10の表面11と、遮音層20の表面21とが、床面60に対して垂直な直線を含む面になっている。
吸音層10の上下の端面、及び左右の側面は、例えば木製のフレーム40によって囲われている。具体的には、吸音層10の上下の端面は、フレーム40の上下のフレーム部材41,42に当接しており、上下のフレーム部材41,42間に吸音層10が挟み込まれている。吸音層10の左右の側面は、フレーム40の左右のフレーム部材43,44に当接しており、左右のフレーム部材43,44間に吸音層10が挟み込まれている。
フレーム40の下端部には、左右一対の脚部51,52が一体的に設けられている。左右の脚部51,52は、左右のフレーム部材43,44の下端部に連結されている。脚部51,52の下端部は、前後方向に沿って延びており、脚部51,52によって音響パネル100が床面60に自立可能になっている。このように、音響パネル100の転倒防止のために、脚部51,52と床面60との接触面積が確保されている。また、脚部51,52によって、フレーム40の下方のフレーム部材42が、床面60から所定の間隔を隔てて設けられている。フレーム部材42の下端は、床面60から、例えば280mmの高さに位置している。
反射板30は、左右方向に延びる板状の部材であり、吸音層10の表面11側に、この表面11とは所定の間隔を隔てて設けられている。複数(図1では、13個)の反射板30が、上下方向に所定の間隔を隔てて配列されている。各反射板30は、例えば木製の部材である。各反射板30は、左右のフレーム部材43,44間に配置されており、水平方向に延びる軸を中心として回動可能に設けられている。具体的には、図3に示すように、各反射板30の左右方向の両端部から水平方向に延びる軸31がそれぞれ突出されており、それぞれの軸31が左右のフレーム部材43,44に回動可能に支持されている。
各反射板30を軸31を中心に回動させることによって、各反射板30の傾斜角度が変更可能になっている。各反射板30の傾斜角度は、0度~±90度の範囲で変更可能になっている。反射板30の傾斜角度が、0度の状態では、反射板30の表面30aが上下方向に沿って平行になり、床面60に垂直に配置される。反射板30の傾斜角度が、+90度の状態では、反射板30の表面30aが上向きで、床面60に平行に配置される。反射板30の傾斜角度が、-90度の状態では、反射板30の表面30aが下向きで、床面60に平行に配置される。
各反射板30は、同じ形状で同じ大きさに形成されている。反射板30は、正面視で略矩形に形成されており、反射板30の左右方向のサイズは、例えば850mmであり、反射板30の上下方向のサイズは、例えば68mmである。反射板30の厚さは、例えば8mmである。軸31は、反射板30の左右方向の両端部の上下方向の中央部に取り付けられている。各軸31は、上下方向に所定の間隔を隔てて配列されており、この場合、反射板30の上下方向のサイズの2倍の間隔(例えば136mm)を隔てて設けられている。
各反射板30の傾斜角度は、所定の半径(例えば2000mm~3000mm)の仮想円の円周上接線に各反射板30が位置するように調整されている。図1の例では、複数の反射板30のうち、上下方向の中央部に位置する反射板30(上から7番目の反射板30A)の傾斜角度が、0度に調整されている。この反射板30Aは、床面60から、例えば1200mmの高さに位置している。この反射板30Aから水平方向の前方側に、例えば2000mm~3000mmの距離だけ離れた位置であって、床面60から、例えば1200mmの高さの位置が、上記仮想円の中心位置になっている。そして、反射板30Aよりも上方に位置する反射板30の傾斜角度は、0度よりも小さい角度に調整されており、反射板30の表面30aが斜め下向きになっている。上方に位置する反射板30ほど、反射板30の傾斜角度(絶対値)が大きくなっている。一方、反射板30Aよりも下方に位置する反射板30の傾斜角度は、0度よりも大きい角度に調整されており、反射板30の表面30aが斜め上向きになっている。下方に位置する反射板30ほど、反射板30の傾斜角度(絶対値)が大きくなっている。
本実施形態では、上述したように、音響パネル100は、吸音層10と、遮音層20と、複数の反射板30とが、フレーム40に取り付けられ、フレーム40によって、吸音層10と、遮音層20と、複数の反射板30とが一体的に設けられている。複数の反射板30は、吸音層10の表面11側に、上下方向に所定の間隔を隔てて配列されている。
本実施形態によれば、室内を密閉しなくても設置場所の音響環境を適切な状態に調整することができる。詳細には、音響パネル100によって、複数の反射板30が設けられている側の空間と、複数の反射板30が設けられていない側の空間とが仕切られる。これにより、複数の反射板30が設けられていない側の空間では、吸音層10及び遮音層20により、複数の反射板30が設けられている側の空間からの音が拡散しにくくなる(漏れにくくなる)。一方、複数の反射板30が設けられている側の空間では、複数の反射板30により、人の声等の音声が聞き取りやすくなり、また、吸音層10及び遮音層20により、外部からの音が入りにくくなる。
これに加えて、音響パネル100は、室内の任意の場所に比較的自由に設置することができるので、建物の施工後であっても、室内の使用環境に対応させて、設置場所の音響環境を適切な状態に容易に調整することができる。また、室内を密閉しなくてもよいので、空調の影響を受けることなく、且つ、消防法等の規制を受けることなく、設置場所の音響環境を適切な状態に調整することができる。なお、消防法等の規制や、空調の循環効果を考慮すると、天井面から上側のフレーム部材41までの距離が600mm以上であり、且つ、床面60から下側のフレーム部材42までの距離が300mm以上であることが好ましい。
本実施形態の音響パネル100を壁面に対向して配置することにより、音響パネル100と壁面とによって挟まれた空間の音場を複数の反射板30により増幅させることができ、原音の音レベルを下げながら、人の声等の音声をより聞き取りやすい音響環境に調整することができる。また、複数の音響パネル100を用いることによって、室内を密閉しなくても室内の他の場所から音響的に独立した(隔離された)スペースを容易に確保することができ、そのスペースを、例えば、ミーティング用、展示用等のスペースとして使用することができる。例えば、室内のコーナー部分に、2つの音響パネル100を所定の角度(例えば90度)で配置することによって、2つの音響パネル100と、室内のコーナー部分の壁面とによって囲われた空間を音響的に独立したスペースとすることができる。なお、そのようなスペースは、3つの音響パネル100と室内の壁面とによって囲われた空間や、4つ以上の音響パネル100によって囲われた空間によっても形成することができる。複数の音響パネル100を用いる場合、音響パネル100を連結して配置してもよいし、所定の間隔を隔てて配置してもよい。
本実施形態の音響パネル100を間仕切りとして兼用して、音響パネル100によって室内を複数のスペースに仕切ることも可能である。また、音響パネル100の複数の反射板30が設けられていない側の面に、例えばメラミン化粧板、ダイノックフィルム(ダイノックは登録商標)、壁クロス、パンチングメタルシート等を設けてもよいし、あるいは、ウレタン塗装や、ラッカー塗装を施してもよい。さらに、音響パネル100の複数の反射板30が設けられていない側の面に、例えばフック等を用いて、展示用の展示物や、ディスプレイ(映像機器)、スピーカ(音響機器)等を取り付けてもよい。さらに、本実施形態の音響パネル100の複数の反射板30が設けられていない側の面にも同様に、複数の反射板30を設けて、音響パネル100の両面に、複数の反射板30を設ける構成としてもよい。
また、本実施形態では、上述したように、各反射板30は、水平方向に延びる軸31を中心として回動可能に設けられている。これにより、各反射板30の傾斜角度を調整することによって、室内の特定のエリアに音を集中させやすくなり、人の声等の音声をより聞き取りやすい音響環境に調整することができる。例えば、上述したように、各反射板30の傾斜角度を、所定の半径の仮想円の円周上接線に各反射板30が位置するように調整することによって、各反射板30によって反射された音が、仮想円の中心位置に向けて伝わって集められる。これにより、仮想円の中心位置を、椅子に座った人の耳の近傍の高さ位置(例えば、床面60から1200mmの高さ位置)に設定することによって、人の声等をより聞き取りやすい音響環境に調整することができる。
また、本実施形態では、フレーム40は、枠状に形成されており、フレーム40の下端部には、一対の脚部51,52が設けられている。フレーム40の左右のフレーム部材43,44間に、吸音層10及び複数の反射板30を挟み込む構成になっており、吸音層10及び複数の反射板30の脱着を比較的容易に行うことができるようになっている。また、フレーム40に設けられた一対の脚部51,52を利用することによって、音響パネル100を室内の床面60の任意の場所に容易に自立させることができる。各脚部51,52の下端部には、ローラ(キャスター)を設けてもよい。ローラを設けることによって、音響パネル100の室内の床面60上の移動がスムーズになり、音響パネル100の室内の床面60への設置や、収納場所への収納を容易に行うことができる。なお、脚部51,52を左右のフレーム部材43,44と一体的に設ける構成としてもよい。
また、本実施形態では、各反射板30が、例えば天然木(ヒノキ板等)や、ベニヤ板等の木製の板材により形成されている。これにより、反射板30によって、人の声に対応する500Hz~2000Hzの音を効果的に反射して増幅させることができる。なお、木製の板材に限らず、竹製の板材によって、反射板30を形成してもよい。また、木製または竹製の板材によって反射板30を形成する場合、上下方向に並べた複数枚の板材を貼り合わせることによって、1枚の反射板30を形成してもよい。
また、本実施形態では、吸音層10と遮音層20とが一体的に設けられた構成になっているので、吸音層10及び遮音層20の2層構成とすることによって、室内の使用環境に対応させて、吸音層10及び遮音層20それぞれに適した音の周波数帯の材料を用いることができ、設置場所の音響環境を適切な状態に容易に調整することができる。また、吸音層10及び遮音層20が一体でありながら分離可能な構造になっており、吸音層10及び遮音層20それぞれの材料の選択の自由度を高めることができる。さらに、音響パネル100の設置後において、吸音層10及び遮音層20それぞれの材料を容易に交換することができる。
ここで、本実施形態の音響パネル100の性能実験を行ったところ、室内を密閉しない状態でも15dB程度の遮音効果が得られた。この性能実験について説明する。なお、音響パネル100の複数の反射板30が設けられている側を「正面側」と言い、複数の反射板30が設けられていない側を「背面側」と言う。
音響パネル100の正面側の前方1000mmで、高さ1000mmの位置P0にスピーカ(YAMAHA社製スピーカ、型番「MSP3」)を設置し、このスピーカからスピーチ音源、ホワイトノイズ等を出力した。音響パネル100の正面側の直前方(距離0mm)で、高さ1000mmの位置P1に騒音計を設置して測定したところ、75.0dBであった。次に、音響パネル100の背面側の後方1000mmで、高さ1000mmの位置P2に騒音計を設置して測定したところ、60.0dBであった。また、位置P1を中心とする半径1000mmの円周上で、位置P2に対し、+45度回転させた位置P3で測定したところ、61.5dBであり、位置P2に対し、-45度回転させた位置P4で測定したところ、61.0dBであった。
このように、音響パネル100の背面側では、正面側に対し、13.5dB~15.0dBの遮音効果が得られることが分かった。音響パネル100の背面側の後方の位置P2では、15dBの遮音効果が得られた。音響パネル100の背面側の斜め後方の位置P3、P4では、位置P2に比べて音響パネル100の側方から回り込む間接音の影響が大きいと考えられるため、位置P2に比べて遮音効果が若干悪くなった。また、位置P3では、位置P4に比べて空調音の影響が大きいと考えられるため、位置P4に比べて遮音効果が若干悪くなった。
本発明は、その精神や主旨または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
上記実施形態では、室内の床面60に立設される音響パネル100について説明したが、音響パネル100を設置する手法は上記以外であってもよい。例えば、ワイヤ等を用いて音響パネル100を天井面から吊り下げる構成としてもよく、この場合、上述した脚部51,52を省略することが可能である。
上述した音響パネル100のサイズは一例であって、吸音層10と、遮音層20と、複数の反射板30とを有する構成であれば、さまざまに変更することが可能である。また、上述した吸音層10、遮音層20、フレーム40のサイズ、材料等は一例であって、さまざまに変更することが可能である。また、上述した反射板30のサイズ、上下方向の間隔、傾斜角度、数、材料等は一例であって、さまざまに変更することが可能である。
例えば、音響パネル100の左右方向のサイズは、600mm~1200mmであることが好ましい。音響パネル100の前後方向のサイズは、80mm~100mmであることが好ましい。音響パネル100の上下方向のサイズは、1800mm~2100mmであることが好ましい。反射板30の上下方向のサイズは、25mm~50mmであることが好ましい。
上記実施形態では、吸音層10の裏面に遮音層20を貼り付けた構成としたが、これに限らず、吸音及び遮音機能を有していればよく、吸音層10及び遮音層20を一体的な複合構造として形成してもよい。例えば、吸音及び遮音機能を有する吸音・遮音層を1層だけ設ける構成としてもよい。吸音・遮音層は、例えば、上述した硬質ウレタンフォームシート、気泡シートに限らず、ポリウレタンシート、シンサレートシート(シンサレートは登録商標)、ゴムシート等を用いて構成することが可能である。また、吸音・遮音層を3層以上の構成としてもよい。
上記実施形態では、各反射板30の傾斜角度を異ならせていたが、これに限らず、各反射板30の傾斜角度を同じに設定してもよい。例えば、全ての反射板30の傾斜角度を、0度に設定してもよい。この場合、全ての反射板30の表面30aが、上下方向に沿って平行になり、床面60に垂直に設けられる。なお、反射板30の表面30aに音を反射しやすくする(吸収しにくくする)表面処理を行ってもよい。また、反射板30の裏面に音を吸収しやすくする表面処理を行ってもよいし、あるいは、反射板30の裏面に、例えば気泡シートや、コルク等の吸音部材を取り付けてもよい。
本発明は、室内に設置される音響パネルに利用可能である。
100 音響パネル
10 吸音層
20 遮音層
30 反射板
31 軸
40 フレーム(支持部材)
51,52 脚部

Claims (6)

  1. 室内に設置される音響パネルであって、
    吸音・遮音層と、複数の反射板とが、支持部材に支持されており、前記支持部材によって、前記吸音・遮音層と、前記複数の反射板とが一体的に設けられており、
    前記複数の反射板は、前記吸音・遮音層の一方の面側に、所定の間隔を隔てて配列されていることを特徴とする音響パネル。
  2. 請求項1に記載の音響パネルにおいて、
    前記吸音・遮音層は、吸音層と遮音層とが一体的に設けられた構成になっていることを特徴とする音響パネル。
  3. 請求項1または2に記載の音響パネルにおいて、
    前記各反射板は、水平方向に延びる軸を中心として回動可能に設けられていることを特徴とする音響パネル。
  4. 請求項1~3のいずれか1つに記載の音響パネルにおいて、
    前記支持部材は、枠状に形成されており、
    前記支持部材の下端部には、一対の脚部が設けられていることを特徴とする音響パネル。
  5. 請求項4に記載の音響パネルにおいて、
    前記各脚部の下端部には、ローラが設けられていることを特徴とする音響パネル。
  6. 請求項1~5のいずれか1つに記載の音響パネルにおいて、
    前記各反射板は、木製または竹製の板材により形成されていることを特徴とする音響パネル。
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