JP2022083550A - 封止用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】更なる減圧工程を必要とせずに中空構造体の組立工程を行うことができ、高温処理する中空構造体の封止に用いられた場合や高湿条件下であっても被着体との密着力を確保でき、かつ、高湿条件下であっても気密性を確保できる、中空構造体の製造方法及び封止用組成物を提供する。【解決手段】本発明は、(a-1)ビスフェノール骨格を有する(メタ)アクリルオリゴマー及び(a-2)水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーを含み、(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方はアクリロイル基を有する、(A)ラジカル硬化性樹脂と、(B)光ラジカル重合開始剤と、(C)シランカップリング剤と、(D)スペーサー剤(但し、(E)充填剤(但し、(F)チキソ付与剤を除く)及び(F)チキソ付与剤を除く)とを含む、封止用組成物、及び、厚さ20~60μmである、前記(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含む封止用組成物の層を形成する工程を含む、中空構造を有するパッケージの製造方法であって、前記中空構造を有するパッケージは、光半導体及び光学的センサーからなる群より選択され、中空構造を有するパッケージの製造方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、封止用組成物に関する。
カメラのイメージセンサーや読み取り用センサーなどの光学センサーは、センサーである、回路を集積した半導体がパッケージされて使用されている。このパッケージとしては、プラスチックキャビティ内に半導体を固定し、このプラスチックキャビティの上部をガラス又はプラスチックで覆い、プラスチックキャビティとガラス又はプラスチックとを封止用組成物で接着した中空構造体であるプラスチックキャビティタイプが従来用いられてきた。
このようなキャビティタイプのパッケージに使用される封止用組成物として、ウレタン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸エステルモノマー、光重合開始剤及び充填剤を含む組成物が知られている(特許文献1)。
一方、光学センサーの組み立てにおいて、基板実装の際にはんだリフローが行われることが増えている。このはんだリフローは、240~260℃の高温に達する。このような高温となると、中空部分に存在する気体が膨張し、プラスチックキャビティとガラス又はプラスチックと間に浮きや剥がれが生じることがある。
はんだリフローに使用できるプラスチックキャビティタイプに使用される封止用組成物として、エポキシ樹脂、光カチオン開始剤、熱カチオン開始剤および特定の充填剤を含む組成物が知られている(特許文献2)。
特開2001-163931号公報 国際公開第2005/059002号
特許文献1及び2の組成物は、封止用組成物の硬化物の吸湿性が低いことが確認された。プラスチックキャビティとガラスとの間の封止用組成物の硬化物が、高い吸湿性を有する場合、硬化物を通過した水分がパッケージの中空部で水滴となり、センサーの読み取り性を損なう場合がある。
また、特許文献1に記載された組成物では、ウレタン(メタ)アクリレートにおけるウレタン構造が、大気中の水分により加水分解し、密着力が低下するとともに気密性が損なわれることにより中空部に液滴が生じるという問題があった。そして、特許文献2の組成物は、カチオン硬化型エポキシ樹脂を使用しているため、熱硬化の工程が必要である場合があった。また、熱硬化性のカチオン硬化型エポキシ樹脂を含む組成物は、UV硬化に比べて、熱硬化の立ち上がりが遅いため、パッケージの組立工程においては、リッド(蓋材)を保持するための更なる工程(減圧工程)を行う必要があった。
よって、本発明の課題は、更なる減圧工程を必要とせずに中空構造体の組立工程を行うことができ、高温処理する中空構造体の封止に用いられた場合や高湿条件下であっても被着体との密着力を確保でき、かつ、高湿条件下であっても気密性を確保できる、中空構造体の製造方法及び封止用組成物を提供することである。
本発明は、以下の[1]~[5]に関する。
[1](a-1)ビスフェノール骨格を有する(メタ)アクリルオリゴマー及び(a-2)水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーを含み、(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方はアクリロイル基を有する、(A)ラジカル硬化性樹脂と、
(B)光ラジカル重合開始剤と、
(C)シランカップリング剤と、
(D)スペーサー剤(但し、(E)充填剤(但し、(F)チキソ付与剤を除く)及び(F)チキソ付与剤を除く)と
を含む、封止用組成物。
[2]更に、(E)充填剤(但し、(F)チキソ付与剤を除く)及び(F)チキソ付与剤からなる群より選択される1種以上を含む、[1]の封止用組成物。
[3](A)成分中の(a-1)成分及び(a-2)成分の含有量の合計が75~100質量%であり、(a-1)成分及び(a-2)成分の合計100質量%に対して、(a-2)成分の含有量が25~30質量%である、[1]又は[2]の封止用組成物。
[4][1]~[3]のいずれかに記載の封止用組成物のみからなる、光半導体及び光学的センサーからなる群より選択される、中空構造を有するパッケージ用の封止剤。
[5]中空構造を有するパッケージの製造方法であって、下記工程:
(A)基材1及び基材2の少なくとも一方に、封止用組成物を適用して、厚さ20~60μmである封止用組成物層を形成する工程、
(B)基材1と基材2とを、封止用組成物層を介して貼り合わせて、貼り合わせ体を得る工程、及び
(C)貼り合わせ体にエネルギー線を照射して、中空構造を有するパッケージを得る工程
を含み、ここで、
中空構造を有するパッケージは、光半導体及び光学的センサーからなる群より選択され、
基材1がキャビティであり、基材2がガラス板又はプラスチック板であり、
封止用組成物は、(a-1)ビスフェノール骨格を有する(メタ)アクリルオリゴマー及び(a-2)水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーを含み、(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方はアクリロイル基を有する、(A)ラジカル硬化性樹脂と、(B)光ラジカル重合開始剤と、(C)シランカップリング剤とを含む、
中空構造を有するパッケージの製造方法。
本発明によれば、更なる減圧工程を必要とせずに中空構造体の組立工程を行うことができ、高温処理する中空構造体の封止に用いられた場合や高湿条件下であっても被着体との密着力を確保でき、かつ、高湿条件下であっても気密性を確保できる、中空構造体の製造方法及び封止用組成物が提供される。
プラスチックキャビティタイプの光学センサーの断面図である。
[用語の定義]
本明細書において、「(メタ)アクリロイル基」とは、アクリロイル基(CH=CH-C(=O)-)及びメタクリロイル基(CH=CH(CH)-C(=O)-)の少なくとも一方を含む。「置換されていてもよい」とは、「置換又は非置換」を意味する。
[第一の封止用組成物]
第一の封止用組成物は、(a-1)ビスフェノール骨格を有する(メタ)アクリルオリゴマー及び(a-2)水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーを含み、(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方はアクリロイル基を有する、(A)ラジカル硬化性樹脂と、(B)光ラジカル重合開始剤と、(C)シランカップリング剤と、(D)スペーサー剤(但し、(E)充填剤及び(F)チキソ付与剤を除く)とを含む。以下、(A)成分~(D)成分を含む封止用組成物を、「第一の封止用組成物」ともいう。
第一の封止用組成物は、光ラジカル重合開始剤を含むラジカル硬化型の組成物であるため、光硬化型の組成物である。そのため、熱硬化型の組成物に比べて、UV硬化の立ち上がりが早くなる。これにより、パッケージの組立工程において、リッド(蓋材)を保持するための更なる工程(減圧工程)を必要とせずにパッケージの組立工程を行うことができる。
<(A)ラジカル硬化性樹脂>
(A)ラジカル硬化性樹脂は、(a-1)ビスフェノール骨格を有する(メタ)アクリルオリゴマー及び(a-2)水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーを含む。(A)ラジカル硬化性樹脂において、(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方は、アクリロイル基を有する。
≪(a-1)ビスフェノール骨格を有する(メタ)アクリルオリゴマー≫
(メタ)アクリルオリゴマーのビスフェノール骨格としては、下記構造が挙げられる。
Figure 2022083550000001
上記構造中、R及びRは、独立に、水素原子、置換されていてもよい炭素原子数1~2のアルキル基、又は置換されていてもよいフェニル基である。ここで、炭素原子数1~2のアルキル基の置換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基等が挙げられる。フェニル基の置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基等が挙げられる。
及びRは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基であることが好ましく、R及びRは、同一であって、メチル基であることが特に好ましい。
(メタ)アクリルオリゴマーにおける(メタ)アクリロイル基の数は、2~6であることが好ましく、2~4であることがより好ましく、2であることが特に好ましい。(メタ)アクリルオリゴマーにおける(メタ)アクリロイル基の数が2であると、リフローのような高温に晒された場合の耐熱密着性により優れる。
(メタ)アクリロイル基は、エポキシと(メタ)アクリル酸とが反応して形成されたものであることが好ましい。即ち、(メタ)アクリルオリゴマーは、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーであることが好ましい。
(メタ)アクリルオリゴマーの両末端以外の構造、すなわち主鎖は、密着性の観点から、エポキシ樹脂、ポリブタジエンが挙げられるが、エポキシ樹脂が好ましい。主鎖は水酸基を有することが好ましく、エポキシ(メタ)アクリレートとして、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とが反応して、エポキシ基が開環し、水酸基が形成されたエポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーであることが特に好ましい。主鎖は、アルキレンオキシ構造を有していてもよい。
よって、ビスフェノール骨格を有する(メタ)アクリルオリゴマーとしては、下記式(1)の構造式で表される化合物が好ましい。
Figure 2022083550000002

式中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基であり、
Arは、下記式(2)の基であり、
Figure 2022083550000003

及びRは、独立に、水素原子、置換されていてもよい炭素原子数1~2のアルキル基、又は置換されていてもよいフェニル基であり、
及びBは、独立に、置換されていてもよい炭素原子数1~8のアルキレン基であり、
m1及びm2は、独立に、0~3の整数である。
式(1)で表されるオリゴマーは側鎖に水酸基を有するため、水酸基を有する(a-2)成分と重合すると、ポリマー内に水酸基を多く有することになり、被着体間の密着力が向上するとともに、水分の透過を抑制することができると考えられる。そのため、第一の封止用組成物で封止された中空構造体は、気密性が確保される。
(R、R
が、水素原子である場合、式(1)の構造式で表される化合物は、ビスフェノール骨格を有するアクリルオリゴマーである。また、Rが、メチル基である場合、式(1)の構造式で表される化合物は、ビスフェノール骨格を有するメタクリルオリゴマーである。なお、Rは、後述する(a-2)成分がアクリロイル基を有さない場合は、いずれも水素である。
(Ar、R、R
接着力の観点から、R及びRは、同一であって、水素原子又はメチル基であること好ましく、メチル基であることが特に好ましい。即ち、Arは、ビスフェノールAから2つの水酸基を除いた2価の基及び/又はビスフェノールFから2つの水酸基を除いた2価の基であることが好ましく、ビスフェノールAから2つの水酸基を除いた2価の基であることが特に好ましい。
(B及びB
炭素原子数1~8のアルキレン基としては、直鎖状又は分岐状であり、メチレン基、エチレン基、エチリデン(エタン-1,1-ジイル)基、トリメチレン基、プロピレン(プロパン-1,2-ジイル)基、プロピリデン(プロパン-1,1-ジイル)基、イソプロピリデン(プロパン-2,2-ジイル)基、テトラメチレン基、ブチリデン(ブタン-1,1-ジイル)基、イソブチリデン(2-メチルプロパン-1,1-ジイル)基、ペンタメチレン基、2-メチルペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサメチレン基、2-エチルヘキサン-1,6-ジイル基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基等が挙げられる。また、炭素原子数1~8のアルキレン基の置換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基等が挙げられる。
硬化物の柔軟性と耐熱密着性及び耐湿密着性とを両立する観点から、B及びBは、非置換のプロピレン基又は非置換のエチレン基であることが好ましい。
(m1及びm2)
m1及びm2は、独立に、0~1の整数であることが好ましく、0であることが特に好ましい。m1及びm2が1以上の整数である場合、(a-1)成分が柔軟となる傾向がある。また、m1及びm2が0の整数である場合、耐湿性により優れる傾向がある。ここで、「耐湿性」とは、耐湿試験後に密着力及び気密性の両方を確保できていることを意味する。
(分子量)
(メタ)アクリルオリゴマーの重量平均分子量は、特に限定されないが、400~1,100であることが好ましく、400~700であることが特に好ましい。本明細書において、(メタ)アクリルオリゴマーの重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)を用いたポリスチレン換算の値である。
ビスフェノール骨格を有する(メタ)アクリルオリゴマーは、1種又は2種以上の組み合わせでもよい。
≪(a-2)水酸基を有する(メタ)アクリルモノマー≫
水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーとしては、脂肪族基又は脂環式基を有するヒドロキシ(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。また、水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーは、ビスフェノール骨格を含まない。水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーにおける水酸基の数は、1以上であれば特に限定されないが、1~4であることが好ましく、1~2であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。
水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーとしては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;及び、2-(メタ)アクリロイロキシエチル-2-ヒドロキシプロピルフタレート、2-ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート以外の水酸基含有(メタ)アクリレート等が挙げられる。
水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーとしては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートであることが好ましく、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及び/又は4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートであることがより好ましく、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートであることが特に好ましい。
水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーは、1種又は2種以上の組み合わせでもよい。
≪(a-1)成分及び(a-2)成分の組み合わせ≫
(A)成分において、(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方はアクリロイル基を有する。なお、アクリロイル基を有する成分が(a-1)成分である場合、当該(a-1)成分の全ての(メタ)アクリロイル基はアクリロイル基であり、メタクリロイル基を有さないものとする。アクリロイル基を有する成分が(a-2)成分である場合も同様である。(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方がアクリロイル基を有することで、はんだリフローのような高温(例えば240~260℃)の条件に晒されても、十分な密着力を維持し、浮きや剥がれを生じない。(a-1)成分及び(a-2)成分の両方がアクリロイル基を有さない場合は、はんだリフローのような高温(例えば240~260℃)の条件に晒された場合に、密着力を維持することができない。
例えば、(a-1)成分がアクリロイル基を含まない場合、(a-2)成分は、水酸基を有するアクリルモノマーである。
耐熱密着性と耐湿性との両立の観点から、(a-2)成分がアクリロイル基を有することが好ましく、(a-1)成分及び(a-2)成分の両方がアクリロイル基を有することが特に好ましい。
<(B)光ラジカル重合開始剤>
光ラジカル重合開始剤は、光の照射によりラジカルを発生する化合物であれば特に限定されない。光ラジカル重合開始剤としては、ベンゾイン類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ベンゾスベロン類、キサントン類、チオキサントン類、α-アシロキシムエステル類、フェニルグリオキシレート類、ベンジル類、アゾ系化合物、ジフェニルスルフィド系化合物、アシルホスフィンオキシド系化合物、ベンゾインエーテル類及びアントラキノン類等が挙げられる。
光ラジカル重合開始剤の具体例としては、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン、ベンゾフェノン、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)ブタノン-1,2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、2-メチル-1-[4-メチルチオ]フェニル]-2-モルホリノプロパンー1-オン、オリゴ[2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパノン]、オリゴ[2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパノン]、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド、オリゴ2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパノール、オリゴ2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパノール、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-1-プロパノン、イソプロピルチオキサントン、o-ベンゾイル安息香酸メチル、[4-(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタン、2,4-ジエチルチオキサントン、2ークロロチオキサントン、ベンゾフェノン、エチルアントラキノン、ベンゾフェノンアンモニウム塩、チオキサントンアンモニウム塩、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルホスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4-メチルベンゾフェノン、1,4-ジベンゾイルベンゼン、10-ブチル-2-クロロアクリドン、2,2’ビス(o-クロロフェニル)4,5,4’,5’-テトラキス(3,4,5-トリメトキシフェニル)1,2’-ビイミダゾール、2,2’ビス(o-クロロフェニル)4,5,4’,5’-テトラフェニル-1,2’-ビイミダゾール、4-ベンゾイルジフェニルエーテル、アクリル化ベンゾフェノン、ビス(η5-2,4-シクロペンタジエン-1-イル)-ビス(2,6-ジフルオロ-3-(1H-ピロール-1-イル)-フェニル)チタニウム、o-メチルベンゾイルベンゾエート、p-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエチルエステル、活性ターシャリアミン、カルバゾール・フェノン系光重合開始剤、アクリジン系光重合開始剤、トリアジン系光重合開始剤、ベンゾイル系光重合開始剤などが挙げられる。
アウトガスの観点から、光ラジカル重合開始剤は、水素引き抜き型光ラジカル重合開始剤であることが好ましい。水素引き抜き型光ラジカル重合開始剤としてはベンゾフェノン類、ジベンゾスベロン類、アントラキノン類、キサントン類、チオキサントン類が挙げられ、具体的には、2,4-ジエチルチオキサントン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4-メチルベンゾフェノンが挙げられる。
光ラジカル重合開始剤は、1種又は2種以上の組み合わせでもよい。
<(C)シランカップリング剤>
シランカップリング剤としては、エポキシ基、アルケニル基(例えば、ビニル基)、(メタ)アクリル基、第1級又は第2級アミノ基、メルカプト基、イソシアナト基、ウレイド基及びハロゲン原子からなる群より選択される1種以上の反応性官能基又は前記基で置換されたアルキル基と、1以上のアルコキシ基とを有し、非置換のアルキル基を有していてもよいシラン化合物が挙げられる。なお、前記反応性官能基は、前記反応性官能基で置換されたアルキル基として、シラン化合物のケイ素原子に結合していてもよい。
シランカップリング剤の具体例としては、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシ基とアルコキシ基とを有し、アルキル基を有していてもよいシラン化合物;ビニルトリメトキシシラン、p-スチリルトリメトキシシラン等のアルケニル基とアルコキシ基とを有し、アルキル基を有していてもよいシラン化合物;3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリル基とアルコキシ基とを有し、アルキル基を有していてもよいシラン化合物;N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-2-(アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチル-ブチリデン)プロピルアミン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン等の第1級又は第2級アミノ基とアルコキシ基とを有し、アルキル基を有していてもよいシラン化合物;3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン等のメルカプト基、イソシアナト基、ウレイド基及びハロゲン原子からなる群より選択される1種以上の基と、1以上のアルコキシ基とを有し、アルキル基を有していてもよいシラン化合物等が挙げられる。
シランカップリング剤は、1種又は2種以上の組み合わせでもよい。
<(D)スペーサー剤>
スペーサー剤は、第一の封止用組成物を基材に適用する際に、第一の封止用組成物層の厚みを一定以上にするための成分であれば特に限定されない。スペーサー剤としては、(メタ)アクリル樹脂フィラー、糖化合物誘導体、スチレン樹脂フィラー、(メタ)アクリル/スチレン共重合系フィラー、ポリエチレン樹脂フィラー及びポリプロピレン樹脂フィラーからなる群から選ばれる少なくとも1種の有機系フィラーが挙げられる。スペーサー剤は、(メタ)アクリル樹脂フィラーであることが好ましい。
(メタ)アクリル樹脂フィラーは、(メタ)アクリル酸エステルの単量体の共重合物であり、ブロック共重合、ランダム共重合のフィラーでもよい。(メタ)アクリル酸エステルの単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸i-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2-クロロエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸及びその誘導体が挙げられる。
スペーサー剤の平均粒子径は、特に限定されないが、10μm~50μmであることが好ましく、30μm~40μmであることが特に好ましい。スペーサー剤の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定することができる。
スペーサー剤は、1種単独又は2種以上の組み合わせであってよい。
<その他の成分>
第一の封止用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、その目的に応じて、更なる成分を含んでいてもよい。このような更なる成分としては、(E)充填剤(但し、(F)チキソ付与剤を除く)、(F)チキソ付与剤、熱ラジカル重合開始剤、光増感剤、その他の樹脂、その他のモノマー等が挙げられる。
≪(E)充填剤(但し、(F)チキソ付与剤を除く)≫
充填剤は、特に限定されず、公知の無機充填剤及び有機充填剤が挙げられる。
無機充填剤としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、フュームドシリカ(煙霧質シリカ)以外の二酸化ケイ素(沈降性シリカ等)、カオリン、タルク、ガラスビーズ、セリサイト活性白土、水酸化アルミニウム、石綿粉、酸化銅、水酸化銅、酸化鉄、酸化鉛、酸化マグネシウム、酸化スズ、カーボン、マイカ、スメクタイト、カーボンブラック、ベントナイト、窒化アルミニウム、及び窒化ケイ素が挙げられる。密着性の観点から、無機充填剤は、二酸化ケイ素、ガラスビーズ及びタルクであることが好ましく、タルクが特に好ましい。
有機充填剤としては、アクリル粒子、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン(ポリスチレンビーズ)、これらを構成するモノマー(即ち、メタクリル酸メチル又はスチレン)と他のモノマーとを共重合させて得られる共重合体、ポリエチレン粒子、ポリシロキサン樹脂粒子、ポリアミド粒子、ポリエステル微粒子、ポリウレタン微粒子、及びゴム微粒子(アクリルゴム粒子、イソプレンゴム粒子)が挙げられる。有機充填剤は、コアシェル構造を有していてもよい。密着性の観点から、有機充填剤は、ゴム微粒子であることが好ましく、コアシェル構造を有するゴム微粒子であることが特に好ましい。
充填剤が、有機充填剤である場合、有機充填剤の重量平均分子量は、特に限定されないが、5万~400万であることが好ましく、30万~300万であることが特に好ましい。
充填剤の平均粒子径は、特に限定されないが、0.01μm以上10μm未満であることが好ましく、1μm~5μmであることが特に好ましい。充填剤の平均粒子径は、スペーサー剤で述べた方法で測定することができる。
充填剤は、1種単独又は2種以上の組み合わせであってよい。
≪(F)チキソ付与剤≫
チキソ付与剤は、第一の封止用組成物に、塗工性改善等を付与する成分である。チキソ付与剤としては、無機系のチキソ付与剤、有機系のチキソ付与剤が挙げられる。
無機系のチキソ付与剤としては、フュームドシリカ(煙霧質シリカ)が挙げられる。無機系のチキソ付与剤は、表面処理されていてもよい。無機系のチキソ付与剤の表面処理剤としては、モノアルキルトリアルコキシシラン、ジメチルジクロロシラン、ポリジメチルシロキサン、ヘキサメチルジシラザン等が挙げられる。表面処理された又は未処理のヒュームドシリカは、市販品を用いることができる。
有機系のチキソ付与剤としては、ポリエチレン、ポリシロキサン、ポリアクリル、ポリアミド、ポリビニルアルコール、アルキル変性セルロース、ペプチド、ポリペプチド等の高分子化合物;アマイドワックス、水添ひまし油誘導体、1,3,5-トリス(トリアルコキシシリルアルキル)イソシアヌレート、脂肪酸アミド、酸化ポリエチレン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、変性ポリエステルポリオール、エチルセルロース、メチルセルロース、セルロース誘導体、有機ベントナイト等の有機化合物が挙げられる。
なお、チキソ付与剤がヒュームドシリカである場合、(E)充填剤は、ヒュームドシリカ以外の粒子であってもよい。
チキソ付与剤は、1種又は2種以上の組み合わせであってよい。
≪光増感剤≫
光増感剤は、光硬化の際、光への感度を高めるための成分である。光増感剤は、公知の成分から適宜選択できる。光増感剤は、1種又は2種以上の組み合わせであってよい。
≪その他の樹脂≫
その他の樹脂としては、従来の封止用組成物の主剤として用いられる従来の不飽和基及び/又はエポキシ基を有する樹脂、並びに、不飽和基及びエポキシ基のいずれも有さない樹脂が挙げられる。ここで、「不飽和基」とは、エチレン性不飽和基及び/又はアセチレン性不飽和基を意味する。その他の樹脂は水酸基を有することが好ましい。その他の樹脂は、1種又は2種以上の組み合わせであってよい。
≪その他のモノマー≫
その他のモノマーとしては、不飽和基を有するモノマーが挙げられる。他のモノマーは水酸基を有することが好ましい。その他のモノマーは、1種又は2種の組み合わせであってよい。
<各成分の含有量>
第一の封止用組成物における各成分の含有量は以下の通りであることが好ましい。
(A)成分において、硬化性樹脂中のアクリル成分の割合(アクリレート成分/硬化性樹脂)は、20~100質量%が好ましく、75~100質量%が特に好ましい。硬化性樹脂の質量は、(a-1)成分と(a-2)成分との合計の質量とした。
(A)成分100質量%に対して、(メタ)アクリルオリゴマーである(a-1)成分と、(メタ)アクリルモノマーである(a-2)成分との含有量の合計は、耐熱密着性、耐湿性の観点から、75~100質量%であることが好ましく、100質量%であることが特に好ましい。
(a-1)成分及び(a-2)成分の合計100質量%に対して、耐熱密着性の観点から、(a-2)成分の含有量は10~30質量%が好ましく、20~30質量%がより好ましく、25~30質量%がさらに好ましい。
第一の封止用組成物100質量%に対して、密着性の観点から、(A)成分は50~90質量%が好ましく、60~90質量%がより好ましく、70~80質量%がさらに好ましい。なお、「密着性」とは、硬化直後(光照射後)の密着性、耐熱密着性及び耐湿密着性を含む。
(A)成分100質量部に対して、硬化性の観点から、(B)成分は0.1~2質量部が好ましく、0.5~2質量部がより好ましく、0.1~1質量部が特に好ましい。
(A)成分100質量部に対して、密着性の観点から、(C)成分は0.5~3質量部が好ましく、1~2質量部が特に好ましい。
(A)成分100質量部に対して、密着性の観点から、(D)成分は0.5~3質量部が好ましく、1~2質量部が特に好ましい。
(A)成分100質量部に対して、密着性の観点から、(E)成分は10~50質量部が好ましく、20~40質量部がより好ましく、25~35質量部が特に好ましい。
(A)成分100質量部に対して、塗工性の観点から、(F)成分は3~20質量部が好ましく、3~5質量部が特に好ましい。
その他の樹脂は、第一の封止用組成物100質量%に対して、0~50質量%が好ましく、0質量%であることが特に好ましい。
その他のモノマーは、含まれる場合は、第一の封止用組成物100質量%に対して、0~30質量%が好ましく、0質量%であることが特に好ましい。
<第一の封止用組成物の調製方法>
第一の封止用組成物は、室温(例えば、25℃)で、プラネタリーミキサー等の装置を用いて、各成分を混合することにより得られる。
第一の封止用組成物は、紫外線等のエネルギー線の照射により硬化させて用いられる。必要に応じて熱を加えて用いられる。
<用途>
第一の封止用組成物は、中空構造を有するパッケージの封止に用いられる。中空構造を有するパッケージは、密封された中空構造を有する。中空構造を有するパッケージとしては、光学センサー、光半導体等の半導体パッケージが挙げられる。半導体パッケージの種類として、図1にキャビティタイプを示す。図1に示すように、キャビティタイプでは、第一の封止用組成物は、キャビティ4とガラス板又はプラスチック板1とを接着するために用いられる。キャビティの材質としては、プラスチック及びセラミックが挙げられる。このタイプにおける第一の封止用組成物の硬化物2の厚さは、通常20~60μm程度である。
第一の封止用組成物は、上記用途以外にも、表示素子、光量調整素子、焦点可変素子、光変調素子等の封止材料としても用いられる。
[中空構造を有するパッケージの製造方法]
中空構造を有するパッケージの製造方法は、下記工程:
(A)基材1及び基材2の少なくとも一方に、封止用組成物を適用して、厚さ20~60μmである封止用組成物層を形成する工程、
(B)基材1と基材2とを、封止用組成物層を介して貼り合わせて、貼り合わせ体を得る工程、及び
(C)貼り合わせ体にエネルギー線を照射して、中空構造を有するパッケージを得る工程
を含み、ここで、
中空構造を有するパッケージは、光半導体及び光学的センサーからなる群より選択され、
基材1がキャビティであり、基材2がガラス板又はプラスチック板であり、
封止用組成物は、(a-1)ビスフェノール骨格を有する(メタ)アクリルオリゴマー及び(a-2)水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーを含み、(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方はアクリロイル基を有する、(A)ラジカル硬化性樹脂と、(B)光ラジカル重合開始剤と、(C)シランカップリング剤とを含む。
発明者の知見によれば、中空構造を有するパッケージの製造方法において、工程(A)において形成される、未硬化の封止用組成物層の厚さを20~60μmとすることで、高温処理する中空構造体の封止に用いられた場合や高湿条件下であっても被着体との密着力を確保でき、かつ、高湿条件下であっても気密性を確保できることが見いだされた。
<第二の封止用組成物>
中空構造を有するパッケージの製造方法に用いられる封止用組成物は、(a-1)ビスフェノール骨格を有する(メタ)アクリルオリゴマー及び(a-2)水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーを含み、(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方はアクリロイル基を有する、(A)ラジカル硬化性樹脂と、(B)光ラジカル重合開始剤と、(C)シランカップリング剤とを含む。以下、(A)成分~(C)成分を含む封止用組成物を、「第二の封止用組成物」ともいう。
第二の封止用組成物は、光ラジカル重合開始剤を含むラジカル硬化型の組成物であるため、光硬化型の組成物である。そのため、熱硬化型の組成物に比べて、UV硬化の立ち上がりが早くなる。これにより、パッケージの組立工程において、リッド(蓋材)を保持するための更なる工程(減圧工程)を必要とせずにパッケージの組立工程を行うことができる。
第二の封止用組成物は、(D)スペーサー剤が任意であること以外、第一の封止用組成物において、前記した通りである。第二の封止用組成物は、(D)スペーサー剤を含んでいてもよく、含まなくてもよい。工程(A)において、効率的に厚さ20~60μmである封止用組成物層を形成とすることができる観点から、第二の封止用組成物は、更に(D)成分を含むことが好ましい。
よって、第二の封止用組成物は、第一の封止用組成物を包含する。また、第二の封止用組成物が(D)スペーサー剤を含む場合、密封中空構造体の製造方法は、第一の封止用組成物を用いた密封中空構造体の製造方法となる。なお、第一の封止用組成物を用いた中空構造を有するパッケージの製造方法は、所望の中空構造を有するパッケージが得られる方法であれば特に限定されない。
第二の封止用組成物における各成分の含有量は、第一の封止用組成物において前記した通りである。
<工程(A)>
工程(A)は、基材1に、第二の封止用組成物を適用して、第二の封止用組成物の層を形成する工程である。密封中空構造体は、基材1(図1:キャビティ4)及び基材2(図1:ガラス板又はプラスチック板1)が、第二の封止用組成物の硬化物を介して接着されている。第二の封止用組成物が適用される基材は、基材1及び基材2が、第二の封止用組成物の硬化物を介して接着されている密封中空構造体が得られる限り、特に限定されない。第二の封止用組成物が適用される基材は、基材1のみであってもよく、基材2のみであってもよく、基材1及び基材2の両方であってもよい。
<<適用方法>>
第二の封止用組成物を基材1に適用する方法は、特に限定されず、スピンコーター、ダイコーター、ディスペンサー、インクジェット印刷、スクリーン印刷及びグラビア印刷からなる群より選択される1種以上の方法が挙げられる。第二の封止用組成物を適用して形成される封止用組成物層(以下、単に「封止用組成物層」ともいう。)の厚みは、20~60μmであり、25~60μmであることが好ましく、30~40μmであることが特に好ましい。封止用組成物層の厚みが20μm未満である場合、密着性が劣る傾向がある。
<工程(B)>
工程(B)は、封止用組成物層の上に基材2を貼り合わせて、貼り合わせ体を得る工程である。封止用組成物層を形成した基板1の上に、封止用組成物層に接するように基板2を載置し、基板1と基板2とを貼り合わせることができる。工程(B)は、基材1と、基材2と、基材1及び基材2の間の封止用組成物層からなる貼り合わせ体を加圧処理する工程を含んでいてもよい。これにより、貼り合わせ体の密着力が向上し得る。加圧処理は、ゴムローラ、平板プレス装置等を用いて行うことができる。
<工程(C)>
工程(C)は、貼り合わせ体にエネルギー線を照射して、中空構造を有するパッケージを得る工程である。工程(C)により、基材1及び基材2の間の封止用組成物層が硬化し、基材同士が接着する。なお、工程(C)において、基材1及び基材2を保持するための減圧工程は不要である。
エネルギー線は、特に限定されず、可視光線、紫外線、X線、電子線等の活性エネルギー線を使用することができる。エネルギー線は、紫外線であるのが好ましい。紫外線の光源としては、紫外線(UV)が発せられる光源を使用することができる。紫外線の光源としては、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ、ハロゲンランプ、パルスキセノンランプ、LED等が挙げられる。
エネルギー線の照射は、エネルギー線の積算光量が500~10,000mJ/cmとなるように照射することが好ましい。積算光量は、1,000~9,000mJ/cmであるのが好ましく、2,000~7,000mJ/cmであるのが特に好ましい。
工程(C)により、基材1及び基材2を接着及び固定化することができる。具体的には、工程(C)により、基材1及び基材2の貼り付けに介在した未硬化の第二の封止用組成物を硬化させて、接着し、密封状態とすることができる。
次に実施例により本発明の具体的態様を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
[使用成分]
1.(A):ラジカル硬化性樹脂
ビスフェノールAタイプエポキシアクリレート:EBECRYL3700(ダイセル・オルネクス株式会社製)
ビスフェノールAタイプエポキシメタクリレート:エポキシエステル3000MK(共栄社化学株式会社製)
4-ヒドロキシブチルアクリレート:4-HBA(大阪有機化学工業株式会社製)
2-ヒドロキシブチルメタクリレート:ライトエステルHOB(N)(共栄社化学株式会社製)
2.(B):光ラジカル重合開始剤
ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド:Omnirad819(IGM Resins B.V.製)
3.(C):シランカップリング剤
3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン:KBM-403(信越化学株式会社製)
3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン:KBM-503(信越化学株式会社製)
4.(D):スペーサー剤
架橋アクリル単分散粒子(平均粒子径30μm):MX3000(綜研化学株式会社製)
5.(E):充填剤
コアシェル型アクリルゴム粒子(平均粒子径0.3μm):F-351(アイカ工業株式会社製)
タルク(平均粒子径5μm):FH105S(富士タルク工業株式会社製)
6.(F):チキソ付与剤
ヒュームドシリカ:NKC130(日本アエロジル株式会社製)
[実施例1~5、比較例1~3]
表1に示す成分を表1に示される配合割合にて封止用組成物を製造し、製造した各組成物を用いて得た試験片を以下の各評価試験方法に基づいて評価した。その結果を表1に示す。なお、表1中の各成分の配合量の単位は質量部である。
[試験片の作製]
キャビティパッケージ(エムテクスマツムラ社製プラパックスQFP 10.3mm角)に、実施例及び比較例で得られた封止用組成物各約4mgを内径200μmの精密ノズルからなるニードルを用いて、中心8.7mm角のサイズで塗布した。治具を用いて、キャビティパッケージの中央にホウ珪酸ガラス(「D263Teco」松波硝子工業社製。10.0mm×10.0mm×0.5mm)を貼り合わせた。貼り合わせたガラスに紫外線200mW/cmを30秒照射し、封止用組成物の光硬化を行なって、試験片を作製した。硬化物の実質厚みは表1に示すとおりであった。
[浮き剥がれ確認試験(密着性)]
金属顕微鏡BX51/レンズ50×(オリンパス社製)を用いて、樹脂の浮き剥がれがないか確認した。試験片について、紫外線照射直後、後述の耐熱試験条件(1)後、又は、後述の耐湿試験条件(1)~(3)後、キャビティパッケージ及びホウ珪酸ガラスの状態を以下の基準で判断した。
◎:キャビティパッケージ及びホウ珪酸ガラスとの間に、浮き及び剥がれがない。
〇:キャビティパッケージ及びホウ珪酸ガラスとの間に、点浮きはあるが、剥がれがない。
△:キャビティパッケージ及びホウ珪酸ガラスとの間に、外周浮きはあるが、剥がれがない。
×:キャビティパッケージ及びホウ珪酸ガラスとの間に、剥がれがある、又は、封止用組成物のリークがある。
なお、「浮き」とは、キャビティパッケージ及びホウ珪酸ガラスとが完全に密着していないが、封止剤の内側と外側とは遮断されている状態をいい、「点浮き」とは、封止剤の内部に形成される狭い領域の浮きであり、「外周浮き」とは、封止剤の外側に形成される広い領域の浮きである。よって、点浮きは外周浮きよりも、気密性がより保持されている。また、「剥がれ」とは、キャビティパッケージ及びホウ珪酸ガラスとが剥がれ、封止剤の内側と外側との遮断が保たれていない状態をいう。
耐熱試験条件(1):リフロー炉に試験片を入れ、室温(25℃)から昇温して、180℃で150秒加熱後、さらに250~260℃で25秒加熱し、その後室温(25℃)へ降温した。このサイクルを3回行った。
耐湿試験条件(1):試験片を85℃/85%RHで100時間保管した。
耐湿試験条件(2):試験片を85℃/85%RHで300時間保管した。
耐湿試験条件(3):試験片を85℃/85%RHで500時間保管した。
[液滴最大サイズ]
耐湿試験条件(1)~(3)のそれぞれの後に、キャビティパッケージ及びホウ珪酸ガラスとの間に存在する液滴の大きさを、金属顕微鏡BX51/レンズ50×(オリンパス社製)の観察画像から測定し、最大の大きさの液滴から、以下の基準で判断した。
〇:キャビティパッケージ及びホウ珪酸ガラスとの間に存在する液滴の最大の大きさが2μm未満である。
×:キャビティパッケージ及びホウ珪酸ガラスとの間に存在する液滴の最大の大きさが2~10μmである。
結果を表1に示す。
Figure 2022083550000004
実施例の封止用組成物は、更なる減圧工程を必要とせずにパッケージの組立工程を行うことができていた。また、実施例の封止用組成物は、硬化直後の密着力のみならず、耐熱試験後の密着力(耐熱密着性)及び耐湿試験後の密着力(耐湿密着性)を確保できており、かつ、耐湿試験後の気密性を確保できていた。
実施例1と実施例2との比較により、(C)成分が(メタ)アクリロイル基を有する場合、特に耐湿試験後の密着性により優れていた。
実施例1と実施例3及び4との比較により、封止用組成物が更に(E)成分を含む場合でも、密着性により優れていた。
実施例5と比較例2との比較により、第二の封止用組成物を用いた場合であっても、封止用組成物層の厚さを20~60μmとすることにより、硬化直後の密着力のみならず、耐熱試験後の密着力(耐熱密着性)及び耐湿試験後の密着力(耐湿密着性)を確保できており、かつ、耐湿試験後の気密性を確保できていた。
一方、比較例1の封止用組成物は、(C)シランカップリング剤を含まないため、耐湿密着性に劣っており、かつ、耐湿試験後の気密性を確保できていなかった。
比較例2は、工程(A)で形成される封止用組成物層の厚さが20μm未満であるため、組み立て後にリークが確認され、硬化直後の密着力を確保できていなかった。
比較例3は、(a-1)成分及び(a-2)成分の両方がアクリロイル基を有さないため、耐熱試験後にリークが確認され、耐熱試験後の密着力を確保できていなかった。
1:ガラス板又はプラスチック板
2:封止用組成物の硬化物
3:半導体
4:キャビティ

Claims (5)

  1. (a-1)ビスフェノール骨格を有する(メタ)アクリルオリゴマー及び(a-2)水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーを含み、(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方はアクリロイル基を有する、(A)ラジカル硬化性樹脂と、
    (B)光ラジカル重合開始剤と、
    (C)シランカップリング剤と、
    (D)スペーサー剤(但し、(E)充填剤(但し、(F)チキソ付与剤を除く)及び(F)チキソ付与剤を除く)と
    を含む、封止用組成物。
  2. 更に、(E)充填剤(但し、チキソ付与剤を除く)及び(F)チキソ付与剤からなる群より選択される1種以上を含む、請求項1に記載の封止用組成物。
  3. (A)成分中の(a-1)成分及び(a-2)成分の含有量の合計が75~100質量%であり、(a-1)成分及び(a-2)成分の合計100質量%に対して、(a-2)成分の含有量が25~30質量%である、請求項1又は2に記載の封止用組成物。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載の封止用組成物のみからなる、光半導体及び光学的センサーからなる群より選択される、中空構造を有するパッケージ用の封止剤。
  5. 中空構造を有するパッケージの製造方法であって、下記工程:
    (A)基材1及び基材2の少なくとも一方に、封止用組成物を適用して、厚さ20~60μmである封止用組成物層を形成する工程、
    (B)基材1と基材2とを、封止用組成物層を介して貼り合わせて、貼り合わせ体を得る工程、及び
    (C)貼り合わせ体にエネルギー線を照射して、中空構造を有するパッケージを得る工程
    を含み、ここで、
    中空構造を有するパッケージは、光半導体及び光学的センサーからなる群より選択され、
    基材1がキャビティであり、基材2がガラス板又はプラスチック板であり、
    封止用組成物は、(a-1)ビスフェノール骨格を有する(メタ)アクリルオリゴマー及び(a-2)水酸基を有する(メタ)アクリルモノマーを含み、(a-1)成分及び(a-2)成分の少なくとも一方はアクリロイル基を有する、(A)ラジカル硬化性樹脂と、(B)光ラジカル重合開始剤と、(C)シランカップリング剤とを含む、
    中空構造を有するパッケージの製造方法。
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