以下、決済装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
なお、本実施形態では、セルフ方式による決済システムの決済装置を例示する。以下では、決済装置をセルフPOS端末と称する。
図1は、セルフPOS端末1の外観構成を示す斜視図であり、図2は、セルフPOS端末1の要部回路構成を示すブロック図である。
図1に示すように、セルフPOS端末1は、床面に設置された本体10と、この本体10の脇に設置された秤ユニット20とを備える。本体10は、その上部に表示ポール11とタッチパネル12とを取り付けている。本体10は、秤ユニット20が設置された側とは反対側の側面中央部に籠台30を設けている。籠台30は、売場から来た客が買上商品を入れた籠等を置くためのものである。客は、タッチパネル12の画面が見えるように、図1において本体10の手前側に立って作業を行う。このため客から見ると、本体10を挟んで右側に籠台30があり、左側に秤ユニット20がある。以下の説明では、客が立つ側を本体10の正面とし、秤ユニット20が設置されている側を本体10の左側とし、籠台30が設けられている側を本体10の右側とする。
表示ポール11は、その先端部に例えば青色と赤色とを選択的に発光させる発光部13を備える。表示ポール11は、発光部13の発光色によってセルフPOS端末1の状態、例えば待機中、動作中、呼出中、エラー中等を表示する。
タッチパネル12は、セルフPOS端末1を操作するオペレータに対して種々の画面を表示するためのディスプレイと、オペレータによる画面へのタッチ入力を検知するためのタッチセンサとで構成される。セルフPOS端末1においてオペレータは、通常は客である。
本体10の正面に、スキャナ14(図2を参照)の読取窓141、カードリーダ15(図2を参照)のカード挿入口151、及び、プリンタ16(図2を参照)で印刷された領収書の発行口161が形成されている。また、自動釣銭機17(図2を参照)の硬貨投入口171、硬貨払出口172、紙幣投入口173及び紙幣払出口174も本体10の正面に形成されている。さらに、本体10の右側面から外部へと通信ケーブル181が延びており、この通信ケーブル181の先端に電子マネー媒体用のリーダ・ライタ18が接続されている。リーダ・ライタ18は、本体10の右側面上部に設けられた置台182に置かれている。
秤ユニット20は、ハウジング21の上部に秤皿22を設け、この秤皿22の上部に袋保持具23を取り付けた構造となっている。秤皿22は、その上面を載置面221とする。袋保持具23は、一対の保持アーム231を備えており、この保持アーム231でレジ袋又は客が持参した買物袋いわゆるマイバッグを保持する。秤ユニット20は、保持アーム231に保持されたレジ袋又はマイバッグに入れられて載置面221に置かれた商品の重量を計測する。
図2に示すように、セルフPOS端末1は、プロセッサ31、メインメモリ32、補助記憶デバイス33、時計34、通信インターフェース35、タッチパネル12、発光部13、スキャナ14、カードリーダ15、プリンタ16、自動釣銭機17、リーダ・ライタ18、秤ユニット20及びシステム伝送路36を備える。システム伝送路36は、アドレスバス、データバス、制御信号線等を含む。システム伝送路36は、プロセッサ31と他の各部とを直接又は信号入出力回路を介して接続し、相互間で授受されるデータ信号を伝送する。プロセッサ31、メインメモリ32及び補助記憶デバイス33がシステム伝送路36で接続されることにより、セルフPOS端末1のコンピュータが構成される。
プロセッサ31は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ31は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、セルフPOS端末1としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ31は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
メインメモリ32は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ32は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ32は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ32は、プロセッサ31が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを不揮発性又は揮発性のメモリ領域で記憶する場合もある。メインメモリ32は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ31によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶デバイス33は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)等が補助記憶デバイス33となり得る。補助記憶デバイス33は、プロセッサ31が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ31での処理によって作成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス33は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
時計34は、時刻を計時する。プロセッサ31は、時計34によって計時されている時刻を現在時刻として処理する。
通信インターフェース35は、ネットワークを介して接続された外部機器との間で、予め設定された通信プロトコルに従いデータ通信を行う。外部機器は、例えば店舗サーバ、アテンダント端末、ルータ又は他のセルフPOS端末等である。
スキャナ14は、読取窓141に翳された商品からコードシンボルを読み取る。店舗で販売される各商品には、その商品を識別するための商品ID等をコード化したコードシンボルが付されている。コードシンボルは、例えばバーコードである。コードシンボルは、例えば二次元データコードであってもよい。スキャナ14は、レーザ光の走査によりコードシンボルを読み取るタイプであってもよいし、撮像デバイスで撮像した画像からコードシンボルを読み取るタイプであってもよい。
カードリーダ15は、クレジットカード、ポイントカード等のカード媒体に記録されたカードデータを読み取る。カードリーダ15は、カード挿入口151に挿入されたカード媒体を本体10内に引き込み、カードデータを読み取った後、カード挿入口151から排出する。
プリンタ16は、レシート用紙に商取引の内容を表す領収書データ等を印刷する。領収書データが印刷されたレシート用紙は、発行口161から排出され、図示しないカッタにより切断されて、レシート又は領収証として発行される。
自動釣銭機17は、硬貨ユニット175と紙幣ユニット176とを含む。硬貨ユニット175は、硬貨投入口171に投入された硬貨を1枚ずつ選別して金種を識別し、金種別に金庫に収容する。硬貨ユニット175は、例えば釣銭データに基づいて金庫から該当する金種の硬貨を取出し、硬貨払出口172に払い出す。紙幣ユニット176は、紙幣投入口173に投入された紙幣を1枚ずつ選別して金種を識別し、金種別に金庫に収容する。紙幣ユニット176は、例えば釣銭データに基づいて金庫から該当する金種の紙幣を取出し、紙幣払出口174に払い出す。
リーダ・ライタ18は、電子マネー媒体に記録された電子マネーの読み取り及び書き換えを行う。電子マネー媒体は、例えば非接触型のICカードである。電子マネー媒体は、スマートフォン、タブレット端末等の電子機器であってもよい。
かかる構成のセルフPOS端末1において、プロセッサ31は、取得手段、第1表示制御手段、第2表示制御手段、出力手段、記憶手段、及び、情報切替手段を構成する。取得手段は、客との取引の決済に係る情報を取得する機能である。第1表示制御手段は、取引の領収書をレシート形式で出力するか領収証形式で出力するかの選択を受け付けるための第1画像を、取引の代金支払方法を客が選択するための第2画像とともに表示部であるタッチパネル12に表示させる機能である。第2表示制御手段は、第2画像を介していずれかの代金支払方法が選択されると、その選択された代金支払方法による取引の決済を指示するための第3画像を表示部であるタッチパネル12に表示させる機能である。出力手段は、第3画像を介して取引の決済が指示されると、取得手段で取得した決済に係る情報を基に、第1画像を介して選択された形式で領収書を出力する機能である。記憶手段は、領収書をレシート形式で出力するか領収証形式で出力するかを識別する情報を記憶部であるメインメモリ32で記憶する機能である。情報切替手段は、第1画像を介して選択を受け付ける毎に、情報を一方の形式を識別する情報から他方の形式を識別する情報へと切り替える機能である。
以下、プロセッサ31が有する各機能について、図1乃至図12を用いて説明する。図3及び図4は、プロセッサ31が制御プログラムに従って実行する情報処理の要部手順を示す流れ図である。図5乃至図8は、タッチパネル12に表示される画面の模式図である。図9乃至図12は、プリンタ16によって印刷される領収書の模式図である。
なお、図3及び図4によって示される手順は一例である。同様な結果を得られるのであればその手順は特に限定されるものではない。また、図5乃至図8によって示される画面も一例である。ユーザにとって必要な情報が得られるのであれば、そのフォーマットは特に限定されるものではない。同様に、図9乃至図12によって示される領収書も一例である。ユーザにとって必要な情報が得られるのであれば、そのフォーマットは特に限定されるものではない。
図3に示すように、プロセッサ31は、ACT1として商品登録を待ち受ける。セルフPOS端末1を利用して買上商品のセルフ登録を開始する客は、先ず、タッチパネル12を操作して、セルフ登録に必要な情報を入力する。セルフ登録に必要な情報とは、例えばマイバッグを使用するか否かを示す情報である。セルフ登録に必要な情報が入力されると、プロセッサ31は、タッチパネル12の画面を商品登録画面とする。商品登録画面は既存の画面と同様なので、ここでの説明は省略する。
商品登録画面を確認した客は、買上商品を1品ずつ手に取り、読取窓141に翳してコードシンボルを読み取らせてから、秤皿22の載置面221にその買上商品を載置する。なお、コードシンボルが付いていない生鮮食品等については、客は、タッチパネル12に表示されるバーコード無し商品のリストから買上商品を選択してから、載置面221にその買上商品を載置する。
このようなセルフ操作により、セルフPOS端末1に対して買上商品の商品コードが入力される。プロセッサ31は、その商品コードで商品データファイルを検索して、買上商品の商品データを取得する。商品データファイルは、例えば補助記憶デバイス33に保存されている。商品データは、商品名、単価、税区分、単位重量等の情報を含む。税区分は、単価に税が含まれている内税商品のデータなのか、税が含まれていない外税商品のデータなのか等を識別する情報である。単位重量は、商品1点当たりの標準的な重量である。
プロセッサ31は、秤ユニット20によって計測されている重量データの変化量により、載置面221に載置された商品の重量を算出する。そしてプロセッサ31は、この商品重量が前記単位重量に対する許容範囲内であるか否かを判定する。許容範囲内である場合、プロセッサ31は、商品登録が正常に行われたと認識する。
なお、許容範囲外である場合には、プロセッサ31は、商品登録がエラーであると認識する。この場合、プロセッサ31は、タッチパネル12にエラーメッセージを表示させる。またプロセッサ31は、通信インターフェース35を介してアテンダント端末に商品登録エラーを通知する。さらにプロセッサ31は、発光部13を制御してエラー中を示す状態とする。
プロセッサ31は、商品登録が正常に行われたことを認識すると、ACT1においてYESと判定し、ACT2へと進む。プロセッサ31は、ACT2として商品販売データ処理を実行する。すなわちプロセッサ31は、買上商品の商品コード、商品名、単価、税区分、販売点数、販売金額等を含む商品販売データを生成する。販売点数は、商品コードの入力前にタッチパネル12を介して乗数が入力された場合にはその乗数である。乗数が入力されていない場合には、販売点数は“1”である。プロセッサ31は、商品販売データを取引メモリに登録処理する。取引メモリは、例えばメインメモリ32における揮発性領域の一部である。プロセッサ31は、商品販売データの商品名、販売金額等をタッチパネル12の商品登録画面に表示させる。
商品販売データ処理を終えると、プロセッサ31は、ACT3として次の商品登録が行われたか否かを確認する。商品登録が行われていない場合、プロセッサ31は、ACT3においてNOと判定し、ACT4へと進む。プロセッサ31は、ACT4として会計ボタンが入力されたか否かを確認する。会計ボタンは、例えばタッチパネル12に表示されている。会計ボタンが入力されていない場合、プロセッサ31は、ACT4においてNOと判定し、ACT3へと戻る。ここにプロセッサ31は、ACT3及びACT4において、商品登録が行われるか会計ボタンが入力されるのを待ち受ける。
ACT3及びACT4の待ち受け状態において、商品登録が行われたことを検知すると、プロセッサ31は、ACT2へと戻る。すなわちプロセッサ31は、前述した商品販売データ処理を実行する。したがって、取引ファイルには、客がセルフ操作によって登録した各商品の商品販売データが格納される。
プロセッサ31は、会計ボタンが入力されたことを検知すると、ACT4においてYESと判定し、ACT5へと進む。プロセッサ31は、ACT5として取引の決済に係る情報を取得する。取引の決済に係る情報は、取引ファイルに格納された商品販売データを含む。また、取引の決済に係る情報は、取引日時、レジ番号、店舗番号、取引番号、店舗データ等を含む。取引日時は、時計34で計時されている日付及び時刻である。レジ番号は、セルフPOS端末1毎に設定される端末識別情報である。店舗番号は、当該セルフPOS端末1が設置された店舗毎に設定される店舗識別情報である。取引番号は、取引の決済毎に発番される取引識別情報である。店舗データは、店舗名、住所、店舗電話番号等である。ここに、プロセッサ31は、ACT5の処理により取得手段として機能する。
プロセッサ31は、ACT6として領収書フラグFを“0”に設定する。領収書フラグFは、領収書をレシート形式で出力するか領収証形式で出力するかを識別する情報の一例である。領収書フラグFは、記憶部であるメインメモリ32に記憶されている。本実施形態では、領収書をレシート形式で出力する場合の領収書フラグFを“0”とし、領収証形式で出力する場合の領収書フラグFを“1”とする。すなわち本実施形態では、領収書をレシート形式で出力する場合をデフォルトとする。
プロセッサ31は、ACT7としてタッチパネル12に支払方法選択画面を表示させる。また、プロセッサ31は、ACT8として領収書フラグFを調べる。そして、領収書フラグFが“0”、すなわち領収書をレシート形式で出力する場合には、プロセッサ31は、ACT8においてYESと判定し、ACT9へと進む。プロセッサ31は、ACT9として支払方法選択画面において、レシート形式の領収書が有効であることを表示する。
これに対し、領収書フラグFが“1”、すなわち領収書を領収証形式で出力する場合には、プロセッサ31は、ACT8においてNOと判定し、ACT10へと進む。プロセッサ31は、ACT10として支払方法選択画面において、領収証形式の領収書が有効であることを表示する。
図5は、領収書フラグFが“0”、すなわち領収書をレシート形式で出力する場合の支払方法選択画面401の一例を示す図である。図6は、領収書フラグFが“1”、すなわち領収書を領収証形式で出力する場合の支払方法選択画面402の一例を示す図である。
図5及び図6に示すように、支払方法選択画面401,402は、第1領域41と、第2領域42と、第3領域43とを有する。また支払方法選択画面401,402は、第1乃至第3領域41~43以外の領域に、残高照会ボタン44、店員呼出ボタン45及び戻るボタン46のボタン画像を配置する。残高照会ボタン44は、電子マネーの残高照会を行う場合に客が入力する。店員呼出ボタン45は、店員の呼出しが必要な場合に客が入力する。戻るボタン46は、商品登録に戻る場合に客が入力する。第2領域42は、取引の合計金額を表示するための領域である。第3領域43は、バーコードが無い商品の群を指定するためのボタン画像が複数配置された領域である。
第1領域41は、複数の支払方法ボタンの画像が配置された領域411と、領収書形式切替ボタン47の画像が配置された領域412とを有する。支払方法ボタンは、現金、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、電子マネー、コード決済等の各種の支払方法の中からいずれかの支払方法を客が指定するためのボタンである。領収書形式切替ボタン47は、領収書をレシート形式で出力するか領収証形式で出力するかを客が指定するためのボタンである。
図5に示すように、領収書をレシート形式で出力する場合の支払方法選択画面401においては、領収書形式切替ボタン47は、ACT9の処理により、レシート形式の領収書が有効であることを表示する状態となっている。また支払方法選択画面401には、領収書形式切替ボタン47と対応付けて、領収書を領収証形式で出力することを希望する客は支払方法を選択する前に領収書形式切替ボタン47を入力することを案内するガイダンス48が表示されている。なお、図5に示す領収書形式切替ボタン47の表示形態及びガイダンス48は一例である。他の形態で、レシート形式の領収書が有効であることを表示してもよい。また、ガイダンス48とは異なる内容で、客に操作手順を案内してもよい。
図6に示すように、領収書を領収証形式で出力する場合の支払方法選択画面402においては、領収書形式切替ボタン47は、ACT10の処理により、領収証形式の領収書が有効であることを表示する状態となっている。また支払方法選択画面402には、領収書形式切替ボタン47と対応付けて、領収書が不要な客は支払方法を選択する前に領収書形式切替ボタン47を入力することを案内するガイダンス49が支払方法選択画面402に表示されている。なお、図6に示す領収書形式切替ボタン47の表示形態及びガイダンス49は一例である。他の形態で、領収証形式の領収書が有効であることを表示してもよい。また、ガイダンス49とは異なる内容で、客に操作手順を案内してもよい。
領収書形式切替ボタン47は、取引の領収書をレシート形式で出力するか領収証形式で出力するかの選択を受け付けるための第1画像である。支払方法ボタンは、取引の代金支払方法を前記客が選択するための第2画像である。すなわちプロセッサ31は、ACT7の処理により、第1表示制御手段として機能する。
図5の支払方法選択画面401を確認した客は、領収書をレシートとして受け取るか領収証として受け取るかを決める。そして、領収書をレシートとして受け取る客は、所望の支払方法ボタンを入力する。客は、領収書形式切替ボタン47を入力しない。
これに対し、領収書を領収証として受け取る客は、先ず、領収書形式切替ボタン47を入力する。領収書形式切替ボタン47を入力することによって、タッチパネル12の画面は、図5の支払方法選択画面401から図6の支払方法選択画面402に変更される。そこで客は、所望の支払方法ボタンを入力する。
なお、領収書形式切替ボタン47を入力したが、やはり領収書をレシートで受け取ることとした客は、再度、領収書形式切替ボタン47を入力する。これにより、タッチパネル12の画面は、図6の支払方法選択画面402から図5の支払方法選択画面401に変更される。そこで客は、所望の支払方法ボタンを入力する。
ACT9又はACT10の処理を終えたプロセッサ31は、ACT11として領収書形式切替ボタン47が入力されたか否かを確認する。領収書形式切替ボタン47が入力されていない場合、プロセッサ31は、ACT11においてNOと判定し、ACT12へと進む。プロセッサ31は、ACT12としていずれかの支払方法ボタンが入力されたか否かを確認する。支払方法ボタンが入力されていない場合、プロセッサ31は、ACT12においてNOと判定し、ACT11へと戻る。ここにプロセッサ31は、ACT11及びACT12において領収書形式切替ボタン47が入力されるか、支払方法ボタンが入力されるのを待ち受ける。なお、この待ち受け状態において、残高照会ボタン44、店員呼出ボタン45又は戻るボタン46が入力された場合には、プロセッサ31は、そのボタンに対応した処理を実行する。
ACT11及びACT12の待ち受け状態において、領収書形式切替ボタン47が入力されたことを検知すると、プロセッサ31は、ACT11においてYESと判定し、ACT13へと進む。プロセッサ31は、ACT13として領収書フラグFを調べる。ここで、領収書フラグFが“0”に設定されている場合には、プロセッサ31は、ACT13においてYESと判定し、ACT14へと進む。プロセッサ31は、ACT14として領収書フラグFを“1”に変更する。その後、プロセッサ31は、ACT8へと戻る。したがって、前述したように、タッチパネル12の画面は、図5に示す支払方法選択画面401から図6に示す支払方法選択画面402に変更される。
これに対し、領収書フラグFが“1”に設定されている場合には、プロセッサ31は、ACT13においてNOと判定し、ACT15へと進む。プロセッサ31は、ACT15として領収書フラグFを“0”に変更する。その後、プロセッサ31は、ACT8へと戻る。したがって、前述したように、タッチパネル12の画面は、図6に示す支払方法選択画面402から図5に示す支払方法選択画面401に変更される。
ここに、プロセッサ31は、ACT6の処理により、記憶手段として機能する。またプロセッサ31は、ACT13乃至ACT15の処理により情報切替手段として機能する。
プロセッサ31は、ACT11及びACT12の待ち受け状態において、支払方法ボタンが入力されたことを検知すると、ACT12においてYESと判定し、図4のACT21へと進む。プロセッサ31は、ACT21として領収書フラグFを調べる。領収書フラグFが“0”に設定されている場合、プロセッサ31は、ACT21においてYESと判定し、ACT22へと進む。プロセッサ31は、ACT22としてレシート精算ボタン541(図7を参照)を生成する。これに対し、領収書フラグFが“1”に設定されている場合には、プロセッサ31は、ACT21においてNOと判定し、ACT23へと進む。プロセッサ31は、ACT23として領収証精算ボタン542(図8を参照)を生成する。
ACT22又はACT23の処理を終えると、プロセッサ31は、ACT24としてタッチパネル12の画面を支払方法選択画面401,402から、支払方法に対応した会計画面に切り替える。
図7及び図8は、支払方法として現金支払いが選択されたときの会計画面の一例を示す図である。図7は、領収書フラグFが“0”、すなわち領収書をレシート形式で出力する場合の会計画面501を示している。図8は、領収書フラグFが“1”、すなわち領収書を領収証形式で出力する場合の会計画面502を示している。
図7及び図8に示すように、現金支払いの会計画面501,502は、合計金額表示領域51、投入金額表示領域52及びおつり表示領域53を有する。また、会計画面501,502は、各表示領域51~53以外の領域に、精算ボタン541又は精算ボタン542と、戻るボタン55と、店員呼出ボタン56のボタン画像を配置する。
精算ボタン541又は精算ボタン542は、選択した支払方法による取引の決済を指示する場合に客が入力する。すなわち精算ボタン541又は精算ボタン542は、第3画像である。戻るボタン55は、支払方法選択画面401,402に戻る場合に客が入力する。すなわち戻るボタンは、第4画像である。店員呼出ボタン56は、店員の呼出しが必要な場合に客が入力する。なお、現金以外の支払方法が選択された場合の会計画面については、投入金額表示領域52及びおつり表示領域53が異なる以外は、現金支払いの会計画面501.502と共通である。すなわちプロセッサ31は、ACT24の処理により、第2表示制御手段として機能する。
図7の会計画面501には、ACT22の処理で生成されたレシート精算ボタン541が表示されている。レシート精算ボタン541は、領収書をレシート形式で出力することを客に通知する情報として、ボタンのトップに、テキスト「精算」とともに、テキスト「レシート」が表示されている。
図8の会計画面502には、ACT23の処理で生成された領収証精算ボタン542が表示されている。領収証精算ボタン542は、領収書を領収証形式で出力することを客に通知する情報として、ボタンのトップに、テキスト「精算」とともに、テキスト「領収証」が表示されている。
なお、領収書をレシート形式で出力するか領収証形式で出力するかを客に通知する情報は、レシート精算ボタン541又は領収証精算ボタン542のトップに表示される画像に限定されるものではない。例えば、会計画面501,502の領域の一部に、領収書をレシート形式で出力するか領収証形式で出力するかを客に通知するメッセージを表示してもよい。要は、会計画面501,502を見た客が、領収書がレシート形式で出力されるのか領収証形式で出力されるのかを容易に知り得る情報であればよい。
会計画面501,502を表示させたプロセッサ31は、ACT25として戻るボタン55が入力されたか否か確認する。戻るボタン55が入力されていない場合、プロセッサ31は、ACT25においてNOと判定し、ACT26へと進む。プロセッサ31は、ACT26としてレシート精算ボタン541又は領収証精算ボタン542が入力されたか否か確認する。レシート精算ボタン541又は領収証精算ボタン542が入力されていない場合、プロセッサ31は、ACT26においてNOと判定し、ACT25へと戻る。ここにプロセッサ31は、ACT25及びACT26において、戻るボタン55が入力されるか、レシート精算ボタン541又は領収証精算ボタン542が入力されるのを待ち受ける。なお、この待ち受け状態において、店員呼出ボタン56が入力された場合には、プロセッサ31は、店員呼出ボタン56に対応した処理を実行する。
ACT25及びACT26の待ち受け状態において、戻るボタン55が入力されたことを検知すると、プロセッサ31は、ACT25においてYESと判定し、図3のACT7へと戻る。そしてプロセッサ31は、ACT7以降の処理を前述したのと同様に実行する。
ACT25及びACT26の待ち受け状態において、レシート精算ボタン541又は領収証精算ボタン542が入力されたことを検知した場合には、プロセッサ31は、ACT26においてYESと判定し、ACT27へと進む。プロセッサ31は、ACT27として支払方法に対応した決済処理を実行する。
例えば現金支払いが選択されていた場合には、プロセッサ31は、現金支払いによる決済処理を実行する。例えばクレジットカード支払いが選択されていた場合には、プロセッサ31は、クレジットカード支払いによる決済処理を実行する。例えば電子マネー支払いが選択されていた場合には、プロセッサ31は、電子マネー支払いによる決済処理を実行する。他の支払方法が選択された場合も同様である。なお、これらの決済処理は周知の処理であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
決済処理を終えると、プロセッサ31は、ACT28として領収書フラグFを調べる。領収書フラグFが“0”に設定されていた場合、プロセッサ31は、ACT28においてYESと判定し、ACT29へと進む。プロセッサ31は、ACT29として取引の合計金額が収入印紙を必要とする金額、例えば5万円以上であるか否かを確認する。
取引の合計金額が収入印紙を必要とする金額未満の場合には、プロセッサ31は、ACT29においてNOと判定し、ACT30へと進む。プロセッサ31は、ACT30として収入印紙非対応のレシートフォーマットで領収書データを編集する。
取引の合計金額が収入印紙を必要とする金額以上の場合には、プロセッサ31は、ACT29においてYESと判定し、ACT31へと進む。プロセッサ31は、ACT31として収入印紙対応のレシートフォーマットで領収書データを編集する。
一方、領収書フラグFが“1”に設定されていた場合には、プロセッサ31は、ACT28においてNOと判定し、ACT32へと進む。プロセッサ31は、ACT32として取引の合計金額が収入印紙を必要とする金額、例えば5万円以上であるか否かを確認する。
取引の合計金額が収入印紙を必要とする金額未満の場合には、プロセッサ31は、ACT32においてNOと判定し、ACT33へと進む。プロセッサ31は、ACT33として収入印紙非対応の領収証フォーマットで領収書データを編集する。
取引の合計金額が収入印紙を必要とする金額以上の場合には、プロセッサ31は、ACT32においてYESと判定し、ACT34へと進む。プロセッサ31は、ACT34として収入印紙対応の領収証フォーマットで領収書データを編集する。
ACT30、ACT31、ACT33又はACT34において領収書データが編集されると、プロセッサ31は、ACT35としてレシート用紙に領収書データが印刷されるようにプリンタ16を制御する。
この制御により、ACT30において収入印紙非対応のレシートフォーマットで領収書データが編集されていた場合には、図9に示すレイアウトのレシート61が発行口161から発行される。ACT31において収入印紙対応のレシートフォーマットで領収書データが編集されていた場合には、図11に示すレイアウトのレシート71が発行口161から発行される。
図9又は図11に示すように、レシート61又はレシート71には、取引の決済に係る情報を基に、店舗識別情報、取引日付、取引明細情報、取引合計金額、取引代金の支払情報等が印刷によって記録されている。さらにレシート71には、裏面に収入印紙を貼って割印を押すことを指示するメッセージ711が印刷によって記録されている。レシート61には、メッセージ711が記録されない。
一方、ACT33において収入印紙非対応の領収証フォーマットで領収書データが編集されていた場合には、図10に示すレイアウトの領収証62が発行口161から発行される。ACT34において収入印紙対応の領収証フォーマットで領収書データが編集されていた場合には、図12に示すレイアウトの領収証72が発行口161から発行される。
図10又は図12に示すように、領収証62又は領収証72には、取引の決済に係る情報を基に、取引日付、宛名、取引合計金額、発行者の氏名及び住所等が印刷によって記録されている。さらに領収証72には、印紙貼付欄721が印刷によって記録されている。領収証62には、印紙貼付欄721が記録されない。
ここにプロセッサ31は、ACT28乃至ACT35の処理により、出力手段として機能する。以上で、プロセッサ31は、図3及び図4の流れ図で示す手順の情報処理を終了する。
以上、詳述したように、セルフPOS端末1を利用して買上商品のセルフ登録を終えた客が会計ボタンを入力すると、タッチパネル12の画面が登録画面から図5の支払方法選択画面401に切り替わる。図5の支払方法選択画面401における領収書形式切替ボタン47の画像から、客は、領収書がレシートとして発行される設定になっていることを知り得る。
ここで、客が領収書をレシートとして受け取ることを希望する場合、客はいずれかの支払ボタンを入力する。例えば現金支払方法の支払ボタンを入力すると、タッチパネル12の画面が図5の支払方法選択画面401から図7の会計画面501に切り替わる。この会計画面501におけるレシート精算ボタン541の画像から、客は、領収書がレシートとして発行される設定になっていることを知り得る。
ここで、客がレシート精算ボタン541を入力すると、取引の合計金額が収入印紙を必要とする金額未満の場合には、例えば図9に示すフォーマットのレシート61が発行される。取引の合計金額が収入印紙を必要とする金額以上の場合には、例えば図11に示すフォーマットのレシート71が発行される。
一方、領収書を領収証として受け取ることを希望する場合には、客は、図5の支払方法選択画面401における領収書形式切替ボタン47を入力する。そうすると、タッチパネル12の画面が図5の支払方法選択画面401から図6の支払方法選択画面402に切り替わる。図6の支払方法選択画面402における領収書形式切替ボタン47の画像から、客は、領収書が領収証として発行される設定に変更されたことを知り得る。
次いで、客はいずれかの支払ボタンを入力する。例えば現金支払方法の支払ボタンを入力すると、タッチパネル12の画面が図6の支払方法選択画面402から図8の会計画面502に切り替わる。この会計画面502における領収証精算ボタン542の画像から、客は、領収書が領収証として発行される設定になっていることを知り得る。
ここで、客が領収証精算ボタン542を入力すると、取引の合計金額が収入印紙を必要とする金額未満の場合には、例えば図10に示すフォーマットの領収証62が発行される。取引の合計金額が収入印紙を必要とする金額以上の場合には、例えば図12に示すフォーマットの領収証72が発行される。
なお、図7の会計画面501を確認した客が、領収書を領収証として受け取れるように変更したい場合には、戻るボタン55を入力する。そうすると、タッチパネル12の画面が図7の会計画面501から図5の支払方法選択画面401に切り替わる。そこで、客は、領収書形式切替ボタン47を入力して、図6の支払方法選択画面402に切り替えてから、再び支払方法を選択する。そうすることにより、客は、領収書を領収証として受け取ることができる。
同様に、図8の会計画面502を確認した客が、領収書をレシートとして受け取れるように変更したい場合には、戻るボタン55を入力する。そうすると、タッチパネル12の画面が図8の会計画面502から図6の支払方法選択画面402に切り替わる。そこで、客は、領収書形式切替ボタン47を入力して、図5の支払方法選択画面401に切り替えてから、再び支払方法を選択する。そうすることにより、客は、領収書をレシートとして受け取ることができる。
ところで、図11のレシート71又は図12の領収証72を受け取った客は、そのレシート71又は領収証72に印紙を貼り、割印をする必要がある。このような作業は、例えばサービスカウンタの店員が行う。このため客は、レシート71又は領収証72をもって、サービスカウンタに行くこととなる。そこで、図11のレシート71又は図12の領収証72をプリンタ16で印刷出力する際には、タッチパネル12の画面に、サービスカウンタに行って印紙と割印を貰うことを客に通知するメッセージ等を表示するとよい。
かくして、本実施形態によれば、客自身の操作による領収証の発行を許容するセルフPOS端末1を提供することができる。
その上、客は、会計画面の精算ボタンがレシート精算ボタン541となっている場合には、領収書をレシート形式で出力する設定になっていることを知り得る。同様に、会計画面の精算ボタンが領収証精算ボタン542となっている場合には、領収書を領収証形式で出力する設定になっていることを知り得る。したがって、客が希望しない方式で領収書を受け取るミスを極力防ぐことができる。
また、会計画面の戻るボタン55が入力されると、タッチパネル12の画面が会計画面から支払方法選択画面に戻る。したがって、例えば領収証が欲しい客が、図5の支払方法選択画面401において領収書形式切替ボタン47を入力せずに支払方法を選択してしまっても、簡単な操作で、領収書を領収証形式で出力する設定に変更することができる。
また、1つの領収書形式切替ボタン47を繰り返し入力することで、領収書をレシート形式で出力するか領収証形式で出力するかの設定を容易に変更することができる。したがって、セルフPOS端末1の操作に不慣れな客であっても、領収書の形式変更を容易に行うことができる。
以上、決済装置の実施形態について説明したが、かかる実施形態はこれに限定されるものではない。
前記実施形態では、決済装置の一例としてセルフPOS端末1を例示した。例えばセミセルフ方式による決済システムの決済装置に対しても、同様に適用することができる。その場合、取得手段は、登録装置から客との取引の決済に係る情報を取得することとなる。
前記実施形態では、領収書をレシート形式で出力する場合をデフォルトとした。例えば、領収証の発行頻度が高い店舗では、領収書を領収証形式で出力する場合をデフォルトとしてもよい。この場合、図3のACT6では、プロセッサ31は、領収書フラグを“1”に設定する。ACT7では、プロセッサ31は、図6の支払方法選択画面402を表示させる。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。