JP2022077301A - 外構構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザの生活スタイルの変化に応じて、持たせる機能を容易に変更できる外構構造体を提供することである。【解決手段】外構構造体10は、横方向に間隔をあけて立設された複数の支柱13,14と、複数の支柱13,14及び複数の支柱13,14の間の正面側を覆うように複数の支柱13,14の正面側に固着された表面下地材15であって、正面側に化粧材を固着可能な表面下地材15と、複数の支柱13,14の上部に設けられた天板18とを含む。表面下地材15には、ポストの投函口を形成する孔16が形成される。外構構造体10の裏側には、上側及び横方向両側が天板18及び複数の支柱13,14で覆われ、異なる収納部を選択的に形成可能な裏側空間12が形成される。【選択図】図2
Description
本開示は、外構構造体に関する。
従来から、特許文献1に記載されているように、住宅棟の建物が構築された区画に、外構構造体として門柱を配置することが考えられる。門柱は、複数の支柱と、複数の支柱の一方面側に設けられた正面パネルと、複数の支柱の他方面側に取り付けられたポストとを含む。正面パネルには、照明や表札が取り付けられる。門柱は、正面パネルが道路側に向くように配置される。
特許文献1に記載された門柱では、ユーザによって購入され設置された後、ユーザの生活スタイルの変化に応じて門柱に要求される機能が変化した場合に、その要求を十分に満たすことができない。これにより、ユーザは生活スタイルが変化する毎に、別の門柱を購入する必要が生じる場合があるので、ユーザの利便性向上の面から改良の余地がある。
本開示の目的は、ユーザの生活スタイルの変化に応じて、持たせる機能を容易に変更できる外構構造体を提供することである。
本開示の外構構造体は、横方向に間隔をあけて立設された複数の支柱と、複数の支柱及び複数の支柱の間の正面側を覆うように複数の支柱の正面側に固着された表面下地材であって、正面側に化粧材を固着可能な表面下地材と、複数の支柱の上部に設けられた天板と、を備える。表面下地材には、ポストの投函口を形成する孔が形成される。外構構造体の裏側には、上側及び横方向両側が天板及び複数の支柱で覆われ、異なる収納部を選択的に形成可能な裏側空間が形成される。
本開示に係る外構構造体によれば、裏側空間の任意の位置に任意の大きさの異なる収納部を形成できる。これにより、ユーザの生活スタイルの変化に応じて、外構構造体に持たせる機能を容易に変更できる。例えば、収納部として、宅配ボックスの少なくとも一部を収納可能なボックス収納部や、電気器具、小物などを収納可能な収納室を形成できる。
以下、図面を用いて本開示の実施形態を説明する。以下で説明する形状、材料、位置及び個数は、説明のための例示であって、外構構造体の仕様に応じて適宜変更することができる。以下ではすべての図面において同等の要素には同一の符号を付して説明する。また、本文中の説明においては、必要に応じてそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
以下の説明及び図面で、Fは、外構構造体の正面側であり、Bは、外構構造体の裏側である。Rは、外構構造体を正面側Fから見た場合の右側であり、Lは、同じく左側であり、R及びLを結ぶ方向と、F及びBを結ぶ方向とは互いに直交する。F及びBを結ぶ方向は前後方向と記載する場合がある。
図1は、実施形態の外構構造体10を正面側Fから見た斜視図である。図2は、外構構造体10を裏側Bから見た斜視図である。図1、図2は、基本構造としての外構構造体10を示している。外構構造体10の製造メーカーからは、図1、図2に示す基本構造の状態で出荷される。外構構造体10は、少なくとも地上に配置される部分がいわゆる乾式構造である外構として使用される。乾式構造とは、コンクリートのように溶融状態のコンクリートを設置現場で固めることはしない構造である。
外構構造体10は、壁としての機能を有し、ポスト30(図4)を設置可能であり、裏側Bには異なる収納部を選択的に形成可能な裏側空間12が形成される。複数の収納部として、例えば宅配ボックス31(図5)の少なくとも一部を収納可能なボックス収納部や、小物、電気器具等を収納可能な収納室がある。外構構造体10の正面を含む周囲の側面には、表面化粧材25(図3)が取り付け可能である。表面化粧材25の正面等には、表札やインターホンを取り付け可能としてもよい。表面化粧材の上側を形成する部分として、表札が表示された上側化粧材を取り付け可能としてもよい。外構構造体10の上端には笠木部材28(図3)が取り付け可能である。
外構構造体10は、例えば屋外で住宅等の建物が設置された敷地において、玄関から道路に続くアプローチの隣、またはアプローチの道路に近づいた位置に設置される。このとき、外構構造体10の裏側がアプローチに向くようにしてもよい。また、外構構造体10は、下端部に埋め込み用の脚が上下方向に延びており、その脚がコンクリートに埋設されてもよい。
以下、外構構造体10の構造を詳しく説明する。外構構造体10は、横方向である左右方向に間隔をあけて立設された2つの支柱13、14と、表面下地材15と、天板18とを含んで形成される。支柱13,14は、例えば鉄、鋼、アルミニウム合金等の金属により、断面矩形の中空の筒状に形成される。支柱13,14の上下方向に対し直交する平面についての断面形状は、前後方向に長い矩形状としてもよい。上記の埋め込み用の脚は、支柱13,14のうち、後述の表面下地材15より下側に突出した部分により形成されてもよい。
表面下地材15は、例えば鉄、鋼、アルミニウム合金等から形成される金属板としてもよい。例えば、表面下地材15は、溶融亜鉛合金、溶融亜鉛、アルミニウムでメッキされた鋼板から形成される。表面下地材15は、2つの支柱13,14及び2つの支柱13,14の間の正面側Fを覆うように2つの支柱13,14の正面側Fに固着される。表面下地材15は、複数の金蔵板が上下方向または左右方向に並んで溶接等により接合され、1つの金属板として形成されてもよい。表面下地材15は、支柱13,14にボルト及びナットで固定されたり、溶接で固定されてもよい。表面下地材15の正面側Fには、後述の図3に示すように表面化粧材25が接着等により固着可能である。
表面下地材15の上部で右側Rには、ポスト30の投函口32(図3)を形成する下地孔16が形成される。下地孔16は、表面下地材15の上部で左右方向の中央部に形成されてもよい。
天板18は、複数の支柱13,14の上部に固定されて設けられる。天板18は、例えば鉄、鋼、アルミニウム合金等の金属製である。天板18は、支柱13,14にボルト及びナットで固定されたり、溶接で固定されてもよい。表面下地材15の上端部は、この天板18の正面に取り付けられる。この状態で、外構構造体10の裏側Bには、上側が天板18で覆われ、左右方向両側が2つの支柱13,14で覆われ、正面側Fが表面下地材15で覆われた裏側空間12が形成される。裏側空間12には、下地孔16に対向する位置にポスト30(図4)を設置可能である。さらに、裏側空間12には、宅配ボックス31(図5)の収納部としてのボックス収納部33(図5)、収納室34,35(図4)等の異なる収納部を選択的に形成可能である。収納室34,35には、例えば通常玄関に置かれることが多い、濡れた、または汚れたものを置くこともできる。
2つの支柱13,14の裏側の上端部には、裏板20の左右両端部が固定され、裏側空間12の上部の裏側Bを覆っている。裏板20は、例えば鉄、鋼、アルミニウム合金等の金属製である。裏板20は、支柱13,14にボルト及びナットで固定されたり、溶接で固定されてもよい。外構構造体において、裏板20は、省略されてもよい。
外構構造体10は、屋外で使用されるので、外構構造体10を形成する金属は、耐腐食性を有する金属とすることができる。
また、外構構造体10は、屋外用コンセント36、照明装置37等の電気機器及び水栓設備の一方または両方が設置された構成としてもよい。例えば、裏側空間12には、外側から見えにくいようにした状態で、電気自動車、または電動自転車の充電に必要な電気機器としての充電器を配置することができる。また、裏側空間12の上下方向中間部に横板を設置し、その横板上に電気機器を配置することで、電気機器が地面を流れた雨で濡れたり、汚れたりすることを防止できる。
上記の外構構造体10によれば、裏側空間12の任意の位置に任意の大きさの異なる収納部を形成できる。これにより、ユーザの生活スタイルの変化に応じて、外構構造体10に持たせる機能を容易に変更できる。さらに、外構構造体10の上部に天板18が設けられるので、収納部を収納室として用いる場合に、収納室内に雨水が入ることを抑制できる。さらに、外構構造体10は拡張性及び可変性があるので、外構構造体10の購入者の初期段階での投資を抑制できる。さらに、外構構造体10の購入希望者が、外構構造体10に持たせる機能の全部について必要か否かを購入前に検討する必要がないので、購入の検討に必要な時間を短縮できる。外構構造体10の購入者は、購入後、建物に住み始めた後で、必要と考えた機能を持たせるように、外構構造体の仕様を低コストで変更できる。さらに、外構構造体10の正面側Fに表面下地材15が設けられることで、玄関先に目隠し機能を持たせることができる。
また、外構構造体10は、地上に配置される部分が乾式構造であるので、コンクリート製の壁で外構構造体を形成する場合に比べて、設置作業が容易である。さらに、外構構造体10は、地上に配置される部分が乾式構造であるので、外構構造体10に設置後に取り付ける部品、例えば扉、水栓設備、棚としての横板、引っ掛けフック、充電装置等を取り付ける作業を容易に行うことができる。
さらに、外構構造体10が金属製であるので、地震などで外構構造体10が転倒する危険性を低くできる。
上記の外構構造体10は、正面を含む側面に表面化粧材25(図3)を固着すると共に、裏側Bにポスト30(図4)を設置した状態で使用することができる。図3は、図1に示す外構構造体10に表面化粧材を設けた外構構造体10aを正面側Fから見た斜視図である。図4は、図3に示す外構構造体10aにポスト30を設置した状態を裏側から見た斜視図である。
図3、図4に示す外構構造体10aでは、表面下地材15(図1)の正面側Fを覆うように表面下地材15に表面化粧材25が固着される。表面化粧材25は、例えば外面にレンガ調等の意匠が施される。例えば、表面化粧材25は、樹脂製または金属製の板により形成される。表面化粧材25は、表面下地材15に接着により貼り付けたり、表面下地材15の裏側からネジで固定することができる。金属板により表面化粧材25を形成する場合に、外面に意匠が施された樹脂シートを金属板の表面に貼り付けることができる。表面化粧材25の外面は、模様が施されても、一色で統一されてもよい。また、表面化粧材は、表面下地材15の表面に貼り付けた複数のタイルにより形成してもよい。正面側Fの表面化粧材25には、表面下地材15に形成された下地孔16と共に、郵便物の投函口32を形成する化粧材孔25aが形成される。化粧材孔25aは、下地孔16と整合する位置に形成される。
表面化粧材26,27は、図3、図4のように外構構造体10aの支柱13,14の左右方向両端の側面、支柱13,14の裏側面、裏板20の裏側面に固着されてもよい。
さらに、図3、図4に示す外構構造体10aでは、天板18の上部に笠木部材28が取り付けられる。笠木部材28は上端面が水平面である。なお、笠木部材28として、上端面が水平面に対し傾斜した傾斜面である構造や、上端面が上側に凸となる構造を用いてもよい。
また、図4に示す外構構造体10aでは、裏側Bにポスト30が設置される。このために、裏側空間12の上部には、横桟としての横板21が左右方向に延びるように設置される。横板21は、左右方向に長尺な矩形板である。横板21の左右方向両端は、2つの支柱13,14の内側面に接触または近接対向している。横板21は、例えば2つの支柱13,14に、横板21の左右方向両端の下側に配置されたブラケットや、同じく前後方向に延びる角柱部材を介して、支柱13,14に固定されてもよい。そして、横板21の上側にポスト30の正面側部分が収納された状態で、ポスト30が横板21と裏板20とで上下方向両側から挟まれて外構構造体10aに固定される。この状態で、ポスト30の裏側部分は裏側空間12から裏側Bに突出している。なお、図4では横板21の裏側端でポスト30の下側に位置する部分に、矩形板状に突出する突出部22が形成され、その突出部22の上側にポスト30の後側部分が載っている。ポスト30と外構構造体10aの固定強度を確保できるのであれば、この突出部22は省略してもよい。
また、図4に示す外構構造体10aでは、裏側空間12において、横板21の上でポスト30の左側Lに小物や電気器具を収納可能な収納室34が形成される。また、裏側空間12において、横板21の下にも、小物等を収納可能な収納室35が形成される。
図3、図4のように表面化粧材25,26,27が設けられた外構構造体10aによれば、玄関先の見栄えを高くできる。また、外構構造体10aの正面側Fから投函口32を通じて投函された郵便物をポスト30で受け取ることができる。
図5~図7は、外構構造体10aのユーザのライフスタイルの変化に応じて、設置物を変更した展開例の3例を示している。図5は、図4に示す外構構造体10aに宅配ボックス31及び縦板38を設置した展開例を裏側Bから見た斜視図である。
図5に示す展開例では、外構構造体10aの裏側空間12内で、横板21の下側の左右方向についてポスト30側に2つの宅配ボックス31の前側端部が収納される。2つの宅配ボックス31は、互いに略同じ大きさであり、上下方向に積み重ねられる。横板21の左右方向中間部の下側には、縦桟としての縦板38が上下方向に延びるように設置され、裏側空間12の横板21より下の空間を、右のボックス収納部33と左の収納室39とに分けている。縦板38は、上下方向に長尺な矩形板である。縦板38の上端は、横板21に固定される。縦板38の下端は、地面または床面に接触または近接対向している。縦板38の正面側端部で上下方向の1つの位置、または複数位置にブラケットが固定され、縦板38はブラケットを介して表面下地材15に固定されてもよい。
2つの宅配ボックス31の正面側端部はボックス収納部33に収納され、縦板38と右の支柱14とで2つの宅配ボックス31が挟まれて固定される。左の収納室39には、小物、電気器具等の部品が収納可能である。
上記では、宅配ボックス31が2つ設置される場合を説明したが、宅配ボックスは1つまたは3つ以上が設置されてもよい。外構構造体10aに宅配ボックス31が設置されることで、外構構造体10aのユーザの留守が多くなる場合に、ユーザの利便性を高くできる。
図6は、図5に示す外構構造体10aに扉40を設置した展開例を裏側Bから見た斜視図である。図6に示す展開例では、図5に示した構成において、左の支柱13に扉40がヒンジ(図示せず)によって回動可能に取り付けられる。扉40は、縦板38の左の収納室39と、横板21の上側の収納室34との開口部を閉じる、またはほぼ閉じることができる。これにより、収納室34,39内に配置されたものが雨水で濡れることをより抑制できる。
図7は、図3に示す外構構造体10aに照明装置37及び屋外用コンセント36を設置した展開例を正面側から見た斜視図である。図7に示す展開例では、外構構造体10aの左端の側面の表面化粧材26の外面に、照明装置37と屋外用コンセント36がネジ等により取り付けられる。このとき、照明装置37及び屋外用コンセント36のそれぞれは、左の中空の支柱14の内側を通る電源コード(図示せず)によって、建物内の商用電源に接続できる。例えば電源コードは、左の支柱14の下端部から導出させて、建物の壁に設置され、商用電源に接続されたコンセントに接続したり、壁に形成された孔を通って建物の内部で商用電源に接続することができる。また、外構構造体10aにインターホン等の他の電気機器を取り付ける場合に、その電気機器に、支柱の内側を通り商用電源に接続された電源コードを接続することもできる。このように電源コードを支柱14の内側に通すことで、外構構造体10aの外側面や裏側空間12に電源コードが配置されることを少なくできる。
なお、上記では、外構構造体が2つの支柱13,14を持つ場合を説明したが、外構構造体は、横方向に間隔をあけて立設された3つ以上の支柱を持つ構成としてもよい。
10,10a 外構構造体、12 裏側空間、13,14 支柱、15 表面下地材、16 下地孔、18 天板、20 裏板、21 横板、22 突出部、25 表面化粧材、25a 化粧材孔、26,27 表面化粧材、28 笠木部材、30 ポスト、31 宅配ボックス、32 投函口、33 ボックス収納部、34,35 収納室、36 屋外用コンセント、37 照明装置、38 縦板、39 収納室、40 扉。
Claims (5)
- 横方向に間隔をあけて立設された複数の支柱と、
前記複数の支柱及び前記複数の支柱の間の正面側を覆うように前記複数の支柱の正面側に固着された表面下地材であって、正面側に化粧材を固着可能な表面下地材と、
前記複数の支柱の上部に設けられた天板と、を備え、
前記表面下地材には、ポストの投函口を形成する孔が形成され、
裏側には、上側及び横方向両側が前記天板及び前記複数の支柱で覆われ、異なる収納部を選択的に形成可能な裏側空間が形成される、
外構構造体。 - 請求項1に記載の外構構造体において、
前記表面下地材の正面側を覆うように前記表面下地材に固着された前記化粧材を備える、
外構構造体。 - 請求項1または請求項2に記載の外構構造体において、
前記複数の支柱は金属製である、外構構造体。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の外構構造体において、
前記裏側空間の少なくとも一部に設けられた収納室を有し、
前記収納室の裏側に、前記収納室を開閉可能な扉が設置される、外構構造体。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の外構構造体において、
電気機器及び水栓設備の一方または両方が設置された、外構構造体。
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