JP2022075554A - 胆道がん、皮膚がん、食道がん、及び頭頚部扁平上皮がんからなる群より選択される少なくとも1種の予防又は治療剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】胆道がん、皮膚がん、食道がん、及び頭頚部扁平上皮がんからなる群より選択される少なくとも1種の予防又は治療剤を提供すること。【解決手段】ACAT阻害剤を含有する、胆道がん、皮膚がん、食道がん、及び頭頚部扁平上皮がんからなる群より選択される少なくとも1種の予防又は治療剤。【選択図】なし

Description

本発明は、胆道がん、皮膚がん、食道がん、及び頭頚部扁平上皮がんからなる群より選択される少なくとも1種の予防又は治療剤等に関する。
胆道がんは日本人に多いがんであり、患者数は増加しており、年間数万人が新たに診断されている。また高齢者に多いことも特徴であり、がんの死因別では胆管がんは比較的上位であり、5年生存率は非常に低い。胆管がんは早期発見が難しく、診断時点で既に手遅れだったり、手術をしても再発したりする場合が少なくない。外科手術が唯一の根治療法であるが、既に周囲の臓器に広がっている場合が多く、肝内胆管がんの場合、肝臓の切除も伴う。
皮膚がん、特にメラノーマは人種差があり、白人で発生が最も多く日本人は少ない。化学療法薬や分子標的薬、オプジーポ等の免疫療法が適用され始めているが、奏効率は高くなく、新たな標的による治療法の開発が必要とされている。メラノーマは皮膚がんの中でも最も深刻であり、進行性が高く急速に転移する特徴がある。
食道がん及び頭頚部扁平上皮がんは、初期の自覚症状はなく進行に伴い症状が顕れる。このため、診断時には、既に一定以上のステージに達していることがある。治療法はステージによって様々で、初期の段階では内視鏡切除で簡単に除去できるものの、中期以降になると、手術、放射線療法、抗がん剤等の体に対する負担が大きい治療が必要となる。
ACAT/SOAT(Acyl-CoA:cholesterol acyltransferase/Sterol O-acyltransferase)は動脈硬化性心血管疾患治療の標的として、多くの阻害剤が開発されている。しかし、ACATノックアウトマウスは顕著な表現型を示さないことから、ACAT阻害剤は副作用が少なく安全性が高いことが期待される。
特許文献1には、ACAT阻害剤が酸化ステロール誘導性細胞死の抑制剤として利用できることが示されている。しかしながら、ACAT阻害剤の胆道がん、皮膚がん、食道がん、及び頭頚部扁平上皮がんに与える影響はいまだ知られていない。
特開2014-091703号公報
本発明は、胆道がん、皮膚がん、食道がん、及び頭頚部扁平上皮がんからなる群より選択される少なくとも1種の予防又は治療剤を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題に鑑みて鋭意研究を行った結果、ACAT阻害剤が胆道がん、皮膚がん、食道がん、及び頭頚部扁平上皮がんの予防又は治療剤に利用できることを見出した。本発明者はこれらの知見に基づいてさらに研究を進めた結果、本発明を完成させた。即ち、本発明は、下記の態様を包含する。
項1. ACAT阻害剤を含有する、胆道がん、皮膚がん、食道がん、及び頭頚部扁平上皮がんからなる群より選択される少なくとも1種の予防又は治療剤.
項2. 胆管がん又は悪性黒色腫の予防又は治療剤である、項1に記載の予防又は治療剤.
項3. 前記ACAT阻害剤が低分子化合物、ACATを標的としたポリヌクレオチド、及び該ポリヌクレオチドの発現カセットからなる群より選択される少なくとも1種である、項1又は2に記載の予防又は治療剤.
項4. 前記ACAT阻害剤が、低分子化合物であり且つ非選択的ACAT阻害剤である、項1~3のいずれかに記載の予防又は治療剤.
項5. 細胞周期停止型抗がん剤である、項1~4のいずれかに記載の予防又は治療剤.
項6. ACAT阻害剤を含有する、胆道がん細胞、皮膚がん細胞、食道がん細胞、及び頭頚部扁平上皮がん細胞からなる群より選択される少なくとも1種の細胞増殖抑制剤.
本発明によれば、胆道がん、皮膚がん、食道がん、及び頭頚部扁平上皮がんからなる群より選択される少なくとも1種の予防又は治療剤を提供することができる。
試験例1のWST-8アッセイの結果を示す。縦軸は、Cell viabilityの相対値を示す。横軸は、ACAT阻害剤の終濃度を示す。 試験例2のWST-8アッセイの結果を示す。縦軸は、Cell viabilityの相対値を示す。横軸は、ACAT阻害剤の終濃度を示す。 試験例3のWST-8アッセイの結果を示す。縦軸は、Cell viabilityの相対値を示す。横軸は、ACAT阻害剤の終濃度を示す。 試験例4のLDHアッセイの結果を示す。縦軸は、死細胞数の相対値を示し、横軸は使用した薬剤を示す。 試験例5のWST-8アッセイの結果を示す。縦軸は、Cell viabilityの相対値を示す。横軸は、ACAT阻害剤の終濃度を示す。 試験例6のLDHアッセイの結果を示す。縦軸は、Cell viabilityの相対値を示す。横軸は、薬剤の種類及びその終濃度を示す。 試験例7のWST-8アッセイの結果を示す。縦軸は、Cell viabilityの相対値を示す。横軸は、ACAT阻害剤の終濃度を示す。 試験例8のLDHアッセイの結果を示す。縦軸は、Cell viabilityの相対値を示す。横軸は、薬剤の種類及びその終濃度を示す。 試験例9のReal-Time PCRによるACAT1/2 mRNAの測定結果を示す。縦軸は、ACAT1/2 mRNAのコピーナンバーの、コントロール(RPL32)mRNAの一定数のコピーナンバーに対する比を示す。横軸は測定細胞を示す。
1.定義
本明細書中において、「含有」及び「含む」なる表現については、「含有」、「含む」、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を含む。
アミノ酸配列の「同一性」とは、2以上の対比可能なアミノ酸配列の、お互いに対するアミノ酸配列の一致の程度をいう。従って、ある2つのアミノ酸配列の一致性が高いほど、それらの配列の同一性又は類似性は高い。アミノ酸配列の同一性のレベルは、例えば、配列分析用ツールであるFASTAを用い、デフォルトパラメータを用いて決定される。若しくは、Karlin及びAltschulによるアルゴリズムBLAST(KarlinS, Altschul SF.“Methods for assessing the statistical significance of molecular sequence features by using general scoringschemes”Proc Natl Acad Sci USA.87:2264-2268(1990)、KarlinS,Altschul SF.“Applications and statistics for multiple high-scoring segments in molecular sequences.”Proc Natl Acad Sci USA.90:5873-7(1993))を用いて決定できる。このようなBLASTのアルゴリズムに基づいたBLASTXと呼ばれるプログラムが開発されている。これらの解析方法の具体的な手法は公知であり、National Center of Biotechnology Information(NCBI)のウェエブサイト(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)を参照すればよい。また、塩基配列の『同一性』も上記に準じて定義される。
本明細書中において、「保存的置換」とは、アミノ酸残基が類似の側鎖を有するアミノ酸残基に置換されることを意味する。例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジンといった塩基性側鎖を有するアミノ酸残基同士で置換されることが、保存的な置換にあたる。その他、アスパラギン酸、グルタミン酸といった酸性側鎖を有するアミノ酸残基;グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、システインといった非帯電性極性側鎖を有するアミノ酸残基;アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファンといった非極性側鎖を有するアミノ酸残基;スレオニン、バリン、イソロイシンといったβ-分枝側鎖を有するアミノ酸残基;チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジンといった芳香族側鎖を有するアミノ酸残基同士での置換も同様に、保存的な置換にあたる。
2.ACAT阻害剤
2-1.阻害対象(ACAT)
ACAT/SOAT(Acyl-CoA:cholesterol acyltransferase/Sterol O-acyltransferase)遺伝子はステロール及び酸化ステロールのエステル化を触媒する酵素をコードする遺伝子である。ACATにはACAT1及びACAT2という2種類のアイソザイムの存在が知られている。阻害対象(すなわち、発現又は機能抑制対象)であるACAT(ACATタンパク質、ACAT mRNA)は、ACAT遺伝子の発現産物であり、胆道がん細胞、皮膚がん細胞、食道がん細胞、及び頭頚部扁平上皮がん細胞からなる群より選択される少なくとも1種内で発現しているACATタンパク質又はACAT mRNAである。よって、該対象の生物種に応じて、抑制対象であるACATタンパク質及びACAT mRNAも変わる。該生物種としては、特に制限されず、動物、例えばヒト、サル、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウサギ、ブタ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、シカなどの種々の哺乳類が挙げられる。
種々の生物種由来ACATタンパク質のアミノ酸配列及びACAT mRNAの塩基配列は公知である。具体的には、例えば、ヒトACAT1タンパク質としては配列番号1に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質(NCBI Reference Sequence:NP_003092.4)、配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質(NCBI Reference Sequence:NP_001239440.1)、配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質(NCBI Reference Sequence:NP_001239441.1)等が挙げられ、ヒトACAT2タンパク質としては配列番号4に示されるアミノ酸配列からなるタンパク質(NCBI Reference Sequence:NP_003569.1)等が挙げられ、ヒトACAT1 mRNAとしては配列番号5に示される塩基配列からなるmRNA(NCBI Reference Sequence:NM_003101.6)、配列番号6に示される塩基配列からなるmRNA(NCBI Reference Sequence:NM_001252511.2)、配列番号7に示される塩基配列からなるmRNA(NCBI Reference Sequence:NM_001252512.2)等が挙げられ、ヒトACAT2 mRNAとしては配列番号8に示される塩基配列からなるmRNA(NCBI Reference Sequence:NM_003578.4)等が挙げられる。また、ACATタンパク質及びACAT mRNAとしては、上記のスプライシングバリアントも包含され得る。
調節対象であるACATタンパク質は、その本来の性質、すなわちステロール及び酸化ステロールのエステル化を触媒する性質を有する限りにおいて、置換、欠失、付加、挿入などのアミノ酸変異を有していてもよい。変異としては、活性がより損なわれ難いという観点から、好ましくは置換、より好ましくは保存的置換が挙げられる。
調節対象であるACAT mRNAも、該mRNAから翻訳されるタンパク質が、その本来の性質、すなわちステロール及び酸化ステロールのエステル化を触媒する性質を有する限りにおいて、置換、欠失、付加、挿入などの塩基変異を有していてもよい。変異としては、該mRNAから翻訳されるタンパク質においてアミノ酸置換が生じない変異やアミノ酸の保存的置換が生じる変異が好ましい。
調節対象であるACATタンパク質の好ましい具体例としては、下記(a)に記載するタンパク質及び下記(b)に記載するタンパク質:
(a)配列番号1~4のいずれかに示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、及び (b)配列番号1~4のいずれかに示されるアミノ酸配列と85%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つステロール及び酸化ステロールのエステル化を触媒する性質を有するタンパク質
からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
上記(b)において、同一性は、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、よりさらに好ましくは98%以上である。
上記(b)に記載するタンパク質の一例としては、例えば
(b’)配列番号1~4のいずれかに示されるアミノ酸配列に対して1若しくは複数個のアミノ酸が置換、欠失、付加、又は挿入されたアミノ酸配列からなり、且つステロール及び酸化ステロールのエステル化を触媒する性質を有するタンパク質
が挙げられる。
上記(b’)において、複数個とは、例えば2~20個であり、好ましくは2~10個であり、より好ましくは2~5個であり、よりさらに好ましくは2又は3個である。
調節対象であるACAT mRNAの好ましい具体例としては、下記(c)に記載するmRNA及び下記(d)に記載するmRNA:
(c)配列番号5~8のいずれかに示される塩基配列からなるmRNA、及び
(d)配列番号5~8のいずれかに示される塩基配列と85%以上の同一性を有する塩基配列からなり、且つステロール及び酸化ステロールのエステル化を触媒する性質を有するタンパク質をコードするmRNA
からなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。
上記(d)において、同一性は、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、よりさらに好ましくは98%以上である。
上記(d)に記載するmRNAの一例としては、例えば
(d’)配列番号5~8のいずれかに示される塩基配列に対して1若しくは複数個の塩基が置換、欠失、付加、又は挿入された塩基配列からなり、且つステロール及び酸化ステロールのエステル化を触媒する性質を有するタンパク質をコードするmRNA
が挙げられる。
上記(d’)において、複数個とは、例えば2~200個であり、好ましくは2~100個であり、より好ましくは2~50個であり、よりさらに好ましくは2~10個である。
2-2.有効成分
ACAT阻害剤の有効成分は、ACAT発現抑制剤及びACAT機能抑制剤からなる群より選択される少なくとも1種の成分である。当該成分としては、好ましくは低分子化合物、ACATを標的としたポリヌクレオチド、及び該ポリヌクレオチドの発現カセット等が挙げられる。以下に、ACAT発現抑制剤及びACAT機能抑制剤について具体的に説明する。
2-2-1.ACAT機能抑制剤
ACAT機能抑制剤は、胆道がん細胞、皮膚がん細胞、食道がん細胞、及び頭頚部扁平上皮がん細胞からなる群より選択される少なくとも1種内で発現しているACATタンパク質及び/又はACAT mRNAの機能(上述の酵素活性)を抑制可能なものである限り、特に制限されない。ACAT機能抑制剤は、1種単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
ACAT機能抑制剤としては、好ましくは低分子化合物が挙げられる。低分子化合物は、各種開発されてきており、それらをそのまま、或いはそれらの誘導体を利用することができる。代表的なACAT機能抑制剤としては、FR145237、F-1394、Dup128、E5324、 CI277082、NTE-122、CI-976、CI-1011(Avasimibe)、CS-505、F12511、AS-183、KW-3033、FY 087、FCE 27677、TEI 6522、K-604、RP 73163、FR179254、S 58-035、エルダシミベ、オクチミバート等を例示することができる。これらのACAT阻害剤は、商業的に入手可能であるか、又は、その合成方法は公知である。
本発明で使用される低分子化合物であるACAT機能抑制剤は、ACAT1とACAT2のいずれかを特異的に阻害するもの(ACAT1選択的阻害剤又はACAT2選択的阻害剤)であってもよく、ACAT1とACAT2との間に阻害選択性が無い(例えば、ACAT1に対するIC50に対するACAT2に対するIC50の比が0.6~1.8、0.7~1.5、0.8~1.4、又は0.9~1.2である)もの(非選択的ACAT阻害剤)であってもよい。本発明の一態様において、胆道がん細胞、皮膚がん細胞、食道がん細胞、及び頭頚部扁平上皮がん細胞からなる群より選択される少なくとも1種の細胞増殖抑制活性の観点から、非選択的ACAT阻害剤が好ましい。
低分子化合物であるACAT機能抑制剤には、各種塩及び溶媒和物も包含される。塩としては、薬学的に許容される塩である限り特に制限されず、例えば、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩等の無機塩基との塩;メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン等の有機塩基との塩;リジン、オルニチン、アルギニン等の塩基性アミノ酸との塩及びアンモニウム塩が挙げられる。当該塩は、酸付加塩であってもよく、かかる塩としては、具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、コハク酸、乳酸、マレイン酸、クエン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有機酸;アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸との酸付加塩が挙げられる。溶媒和物を構成する溶媒としては、薬学的に許容される溶媒である限り特に制限されず、例えば水、エタノール、グリセロール、酢酸等が挙げられる。
ACAT機能抑制剤としては、上記低分子化合物以外にも、ACATに結合性を有する(好ましくは、特異的結合性を有する)分子(例えば、ペプチド、タンパク質、人工抗体、アプタマー等)であれば、使用することが可能である。また、ACAT機能抑制剤として抗体等のタンパク質又はペプチドを採用する場合は、それに代えて、その発現カセットを採用することもできる。発現カセットについては、下記「2-2-2.ACAT発現抑制剤」における定義と同様である。
2-2-2.ACAT発現抑制剤
ACAT発現抑制剤は、胆道がん細胞、皮膚がん細胞、食道がん細胞、及び頭頚部扁平上皮がん細胞からなる群より選択される少なくとも1種内で発現しているACATタンパク質及び/又はACAT mRNAの発現量を抑制可能なものである限り、特に制限されない。ACAT発現抑制剤は、1種単独で用いることもできるし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
ACAT発現抑制剤としては、例えばACAT特異的small interfering RNA(siRNA)、ACAT特異的microRNA(miRNA)、ACAT特異的アンチセンス核酸、これらの発現カセット; ACAT特異的リボザイム; CRISPR/CasシステムによるACAT遺伝子編集剤などが挙げられる。
なお、発現抑制とは、ACATタンパク質、ACAT mRNAなどの発現量を、例えば1/2、1/3、1/5、1/10、1/20、1/30、1/50、1/100、1/200、1/300、1/500、1/1000、1/10000以下に抑制することを意味し、これらの発現量を0とすることをも包含する。
2-2-2-1.siRNA、miRNA、アンチセンス核酸、リボザイム
ACAT特異的siRNAは、ACATをコードする遺伝子の発現を特異的に抑制する二本鎖RNA分子である限り特に制限されない。一実施形態において、siRNAは、例えば、18塩基以上、19塩基以上、20塩基以上、又は21塩基以上の長さであることが好ましい。また、siRNAは、例えば、25塩基以下、24塩基以下、23塩基以下、又は22塩基以下の長さであることが好ましい。ここに記載するsiRNAの長さの上限値及び下限値は任意に組み合わせることが想定される。
siRNAは、shRNA(small hairpin RNA)であっても良い。shRNAは、その一部がステムループ構造を形成するように設計することができる。例えば、shRNAは、ある領域の配列を配列aとし、配列aに対する相補鎖を配列bとすると、配列a、スペーサー、配列bの順になるようにこれらの配列が一本のRNA鎖に存在するようにし、全体で45~60塩基の長さとなるように設計することができる。配列aは、標的となるACATをコードする塩基配列の一部の領域の配列であり、標的領域は特に限定されず、任意の領域を候補にすることが可能である。そして配列aの長さは19~25塩基、好ましくは19~21塩基である。
ACAT特異的siRNAは、5’又は3’末端に、付加的な塩基を有していてもよい。該付加的塩基の長さは、通常2~4塩基程度である。該付加的塩基は、DNAでもRNAでもよいが、DNAを用いると核酸の安定性を向上させることができる場合がある。このような付加的塩基の配列としては、例えばug-3’、uu-3’、tg-3’、tt-3’、ggg-3’、guuu-3’、gttt-3’、ttttt-3’、uuuuu-3’などの配列が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
siRNAは、3'末端に突出部配列(オーバーハング)を有していてもよく、具体的には、dTdT(dTはデオキシチミジンを表わす)を付加したものが挙げられる。また、末端付加がない平滑末端(ブラントエンド)であってもよい。siRNAは、センス鎖とアンチセンス鎖が異なる塩基数であってもよく、例えば、アンチセンス鎖が3'末端及び5'末端に突出部配列(オーバーハング)を有している「asymmetrical interfering RNA(aiRNA)」を挙げることができる。典型的なaiRNAは、アンチセンス鎖が21塩基からなり、センス鎖が15塩基からなり、アンチセンス鎖の両端で各々3塩基のオーバーハング構造をとる。
ACAT特異的siRNAの標的配列の位置は特に制限されるわけではないが、一実施形態において、5’-UTR及び開始コドンから約50塩基まで、並びに3’-UTR以外の領域から標的配列を選択することが望ましい。選択された標的配列の候補群について、標的以外のmRNAにおいて16-17塩基の連続した配列に相同性がないかどうかを、BLAST(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/BLAST/)などのホモロジー検索ソフトを用いて調べ、選択した標的配列の特異性を確認することが好ましい。特異性が確認された標的配列について、AA(もしくはNA)以降の19-21塩基にTTもしくはUUの3’末端オーバーハングを有するセンス鎖と、該19-21塩基に相補的な配列及びTTもしくはUUの3’末端オーバーハングを有するアンチセンス鎖とからなる2本鎖RNAをsiRNAとして設計してもよい。また、siRNAの前駆体であるshRNAは、ループ構造を形成しうる任意のリンカー配列(例えば、5-25塩基程度)を適宜選択し、上記センス鎖とアンチセンス鎖とを該リンカー配列を介して連結することにより設計することができる。
siRNA及び/又はshRNAの配列は、種々のwebサイト上に無料で提供される検索ソフトを用いて検索が可能である。
ACAT特異的siRNAとしては、配列番号9で示される塩基配列を有するsiRNA、又は当該siRNAにおいて又は数個(例えば、2個又は3個)の塩基が他の塩基に置換されてなるsiRNAを挙げることが出来る。
ACAT特異的miRNAは、ACATをコードする遺伝子の翻訳を阻害する限り任意である。例えば、miRNAは、siRNAのように標的mRNAを切断するのではなく、標的の3’非翻訳領域(UTR)に対合してその翻訳を阻害してもよい。miRNAは、pri-miRNA(primary miRNA)、pre-miRNA(precursor miRNA)、及び成熟miRNAのいずれでもよい。miRNAの長さは特に制限されず、pri-miRNAの長さは通常数百~数千塩基であり、pre-miRNAの長さは通常50~80塩基であり、成熟miRNAの長さは通常18~30塩基である。一実施形態において、ACAT特異的miRNAは、好ましくはpre-miRNA又は成熟miRNAであり、より好ましくは成熟miRNAである。このようなACAT特異的miRNAは、公知の手法で合成してもよく、合成RNAを提供する会社から購入してもよい。
ACAT特異的アンチセンス核酸とは、ACATをコードする遺伝子のmRNAの塩基配列と相補的もしくは実質的に相補的な塩基配列又はその一部を含む核酸であって、該mRNAと特異的かつ安定した二重鎖を形成して結合することにより、ACATタンパク質合成を抑制する機能を有する核酸である。アンチセンス核酸はDNA、RNA、DNA/RNAキメラのいずれでもよい。アンチセンス核酸がDNAの場合、標的RNAとアンチセンスDNAとによって形成されるRNA:DNAハイブリッドは、内在性リボヌクレアーゼH(RNase H)に認識されて標的RNAの選択的な分解を引き起こす。したがって、RNase Hによる分解を指向するアンチセンスDNAの場合、標的配列は、mRNA中の配列だけでなく、ACAT遺伝子の初期翻訳産物におけるイントロン領域の配列であってもよい。イントロン配列は、ゲノム配列と、ACAT遺伝子のcDNA塩基配列とをBLAST、FASTAなどのホモロジー検索プログラムを用いて比較することにより、決定することができる。
ACAT特異的アンチセンス核酸の標的領域は、該アンチセンス核酸がハイブリダイズすることにより、結果としてACATタンパク質への翻訳が阻害されるものであればその長さは制限されない。ACAT特異的アンチセンス核酸は、ACATをコードするmRNAの全配列であっても部分配列であってもよい。合成の容易さや抗原性、細胞内移行性の問題などを考慮すれば、約10~約40塩基、特に約15~約30塩基からなるオリゴヌクレオチドが好ましいが、これらに限定されるものではない。より具体的には、ACAT遺伝子の5’端ヘアピンループ、5’端非翻訳領域、翻訳開始コドン、タンパク質コード領域、ORF翻訳終止コドン、3’端非翻訳領域、3’端パリンドローム領域又は3’端ヘアピンループなどをアンチセンス核酸の好ましい標的領域として選択しうるが、それらに限定されるものではない。
ACAT特異的アンチセンス核酸は、ACAT遺伝子のmRNAや初期転写産物とハイブリダイズしてタンパク質への翻訳を阻害するだけでなく、二本鎖DNAであるこれらの遺伝子と結合して三重鎖(トリプレックス)を形成し、RNAへの転写を阻害し得るもの(アンチジーン(antigene))であってもよい。
ACAT特異的siRNA、ACAT特異的miRNA、及びACAT特異的アンチセンス核酸などは、ACAT遺伝子のcDNA配列もしくはゲノミックDNA配列に基づいてmRNAもしくは初期転写産物の標的配列を決定し、市販のDNA/RNA自動合成機を用いて、これに相補的な配列を合成することにより調製することができる。また、各種修飾を含むアンチセンス核酸も、いずれも公知の手法により、化学的に合成することができる。
ACAT特異的siRNA、ACAT特異的miRNA、又はACAT特異的アンチセンス核酸の発現カセットについては、ACAT特異的siRNA、ACAT特異的miRNA、又はACAT特異的アンチセンス核酸が発現可能な状態で組み込まれているポリヌクレオチドである限りにおいて特に限定されない。典型的には、該発現カセットは、プロモーター配列、及びACAT特異的siRNA、ACAT特異的miRNA、又はACAT特異的アンチセンス核酸のコード配列(必要に応じて、さらに転写終結シグナル配列)を含むポリヌクレオチド、必要に応じて他の配列を含む。他の配列としては、特に制限されず、発現ベクターが含み得る公知の配列を各種採用することができる。このような配列の一例としては、例えば複製起点、薬剤耐性遺伝子などが挙げられる。また、薬剤耐性遺伝子の種類及びベクターの種類は上述のものを例示できる。
ACAT発現抑制剤の別の例としては、ACAT特異的リボザイムなどが挙げられる。「リボザイム」とは、狭義には、核酸を切断する酵素活性を有するRNAを意味するが、本願では配列特異的な核酸切断活性を有する限りDNAをも包含する。リボザイム核酸として最も汎用性の高いものは、ウイロイドやウイルソイドなどの感染性RNAに見られるセルフスプライシングRNAがあり、ハンマーヘッド型やヘアピン型などが知られている。ハンマーヘッド型は約40塩基程度で酵素活性を発揮し、ハンマーヘッド構造をとる部分に隣接する両端の数塩基ずつ(合わせて約10塩基程度)をmRNAの所望の切断部位と相補的な配列にすることにより、標的mRNAのみを特異的に切断することが可能である。このタイプのリボザイム核酸は、RNAのみを基質とするので、ゲノムDNAを攻撃することがないという利点を有する。ACAT遺伝子のmRNAが自身で二本鎖構造をとる場合には、RNAヘリカーゼと特異的に結合し得るウイルス核酸由来のRNAモチーフを連結したハイブリッドリボザイムを用いることにより、標的配列を一本鎖にすることができる[Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 98(10): 5572-5577 (2001)]。さらに、リボザイムを、それをコードするDNAを含む発現ベクターの形態で使用する場合には、転写産物の細胞質への移行を促進するために、tRNAを改変した配列をさらに連結したハイブリッドリボザイムとすることもできる[Nucleic Acids Res., 29(13): 2780-2788 (2001)]。
2-2-2-2.遺伝子編集剤
ACAT遺伝子編集剤は、標的配列特異的ヌクレアーゼシステム(例えばCRISPR/Casシステム)により、ACAT遺伝子の発現を抑制可能なものである限り特に制限されない。ACAT遺伝子の発現抑制は、例えばACAT遺伝子の破壊、ACAT遺伝子のプロモーターの改変による該プロモーターの活性抑制により可能である。
ACAT遺伝子編集剤としては、例えばCRISPR/Casシステムを採用する場合は、典型的には、ACAT遺伝子又はそのプロモーターを標的とするガイドRNA発現カセット、及びCasタンパク質発現カセットを含むベクター(ACAT遺伝子編集用ベクター)を用いることができるが、これに限定されない。この典型例以外にも、例えばACAT遺伝子又はそのプロモーターを標的とするガイドRNA及び/又はその発現カセットを含むベクターと、Casタンパク質及び/又はその発現カセットを含むベクターとの組み合わせを、ACAT遺伝子編集剤として用いることが可能である。
ガイドRNA発現カセットは、対象の生物内でガイドRNAを発現させる目的で用いられるポリヌクレオチドである限り特に制限されない。該発現カセットの典型例としては、プロモーター、及び該プロモーターの制御下に配置されたガイドRNA全体又は一部のコード配列を含むポリヌクレオチドが挙げられる。なお「プロモーターの制御下に配置」とは、換言すれば、ガイドRNAコード配列が、該配列の転写がプロモーターによって制御されるように配置されていることを意味する。
ガイドRNAコード配列は、ガイドRNAをコードする塩基配列である限り特に制限されない。
ガイドRNAは、CRISPR/Casシステムにおいて用いられるものであれば特に制限されず、例えばゲノムDNAの標的部位(例えばACAT遺伝子、そのプロモーターなど)に結合し、且つCasタンパク質と結合することにより、Casタンパク質をゲノムDNAの標的部位に誘導可能なものを各種使用することができる。
本明細書において、標的部位とは、PAM(Proto-spacer Adjacent Motif)配列及びその5´側に隣接する17~30塩基長(好ましくは18~25塩基長、より好ましくは19~22塩基長、特に好ましくは20塩基長)程度の配列からなるDNA鎖(標的鎖)とその相補DNA鎖(非標的鎖)からなる、ゲノムDNA上の部位である。
PAM配列は、利用するCasタンパク質の種類によって異なる。例えば、S. pyogenes由来のCas9タンパク質(II型)に対応するPAM配列は5´-NGGであり、S. solfataricus由来のCas9タンパク質(I-A1型)に対応するPAM配列は5´-CCNであり、S. solfataricus由来のCas9タンパク質(I-A2型)に対応するPAM配列は5´-TCNである。
ガイドRNAはゲノムDNAの標的部位への結合に関与する配列(crRNA(CRISPR RNA)配列といわれることもある)を有しており、このcrRNA配列が、非標的鎖のPAM配列相補配列を除いてなる配列に相補的(好ましくは、相補的且つ特異的)に結合することにより、ガイドRNAはゲノムDNAの標的部位に結合することができる。
なお、「相補的」に結合とは、完全な相補関係(AとT、及びGとC)に基づいて結合する場合のみならず、ストリンジェントな条件でハイブリダイズすることができる程度の相補関係に基づいて結合する場合も包含される。ストリンジェントな条件は、Berger and Kimmel (1987, Guide to Molecular Cloning Techniques Methods in Enzymology, Vol. 152, Academic Press, San Diego CA) に教示されるように、複合体或いはプローブを結合する核酸の融解温度(Tm)に基づいて決定することができる。例えばハイブリダイズ後の洗浄条件として、通常「1×SSC、0.1% SDS、37℃」程度の条件を挙げることができる。かかる条件で洗浄してもハイブリダイズ状態を維持するものであることが好ましい。特に制限されないが、より厳しいハイブリダイズ条件として「0.5×SSC、0.1%SDS、42℃」程度、さらに厳しいハイブリダイズ条件として「0.1×SSC、0.1%SDS、65℃」程度の洗浄条件を挙げることができる。
具体的には、crRNA配列の内、標的配列に結合する配列は、標的鎖と例えば90%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上、特に好ましくは100%の同一性を有する。なお、ガイドRNAの標的部位への結合には、crRNA配列の内、標的配列に結合する配列の3´側の12塩基が重要であるといわれている。このため、crRNA配列の内、標的配列に結合する配列が、標的鎖と完全同一ではない場合、標的鎖と異なる塩基は、crRNA配列の内、標的配列に結合する配列の3´側の12塩基以外に存在することが好ましい。
ガイドRNAは、Casタンパク質との結合に関与する配列(tracrRNA(trans-activating crRNA)配列といわれることもある)を有しており、このtracrRNA配列が、Casタンパク質に結合することにより、Casタンパク質をゲノムDNAの標的部位に誘導することができる。
tracrRNA配列は、特に制限されない。tracrRNA配列は、典型的には、複数(通常、3つ)のステムループを形成可能な50~100塩基長程度の配列からなるRNAであり、利用するCasタンパク質の種類に応じてその配列は異なる。tracrRNA配列としては、利用するCasタンパク質の種類に応じて、公知の配列を各種採用することができる。
ガイドRNAは、通常、上記したcrRNA配列とtracr RNA配列を含む。ガイドRNAの態様は、crRNA配列とtracr RNA配列を含む一本鎖RNA(sgRNA)であってもよいし、crRNA配列を含むRNAとtracrRNA配列を含むRNAとが相補的に結合してなるRNA複合体であってもよい。
Casタンパク質発現カセットは、対象の生物内でCasタンパク質を発現させる目的で用いられるポリヌクレオチドである限り特に制限されない。該発現カセットの典型例としては、プロモーター、及び該プロモーターの制御下に配置されたCasタンパク質コード配列を含むポリヌクレオチドが挙げられる。なお「プロモーターの制御下に配置」とは、ガイドRNA発現カセットにおける定義と同様である。
Casタンパク質コード配列は、Casタンパク質のアミノ酸配列をコードする塩基配列である限り特に制限されない。
Casタンパク質は、CRISPR/Casシステムにおいて用いられるものであれば特に制限されず、例えばガイドRNAと複合体を形成した状態でゲノムDNAの標的部位に結合し、該標的部位を切断できるものを各種使用することができる。Casタンパク質としては、各種生物由来のものが知られており、例えばS. pyogenes由来のCas9タンパク質(II型)、S. solfataricus由来のCas9タンパク質(I-A1型)、S. solfataricus由来のCas9タンパク質(I-A2型)、H. walsbyl由来のCas9タンパク質(I-B型)、F. novicida由来のCpf1タンパク質(V型)などが挙げられる。各種Casタンパク質のアミノ酸配列、及びそのコード配列の情報は、NCBIなどの各種データベース上で容易に得ることができる。
Casタンパク質は、野生型の2本鎖切断型Casタンパク質であってもよいし、ニッカーゼ型Casタンパク質であってもよい。また、Casタンパク質は、その活性を損なわない限りにおいて、アミノ酸配列の変異(例えば、置換、欠失、挿入、付加など)を有していてもよいし、公知のタンパク質タグ、シグナル配列、酵素タンパク質などのタンパク質が付加されたものであってもよい。
ACAT遺伝子編集用ベクターは、他の配列を有していてもよい。他の配列としては、特に制限されず、発現ベクターが含み得る公知の配列を各種採用することができる。このような配列の一例としては、例えば複製起点、薬剤耐性遺伝子などが挙げられる。
ベクターの種類は、特に制限されず、例えば動物細胞発現プラスミドなどのプラスミドベクター; レトロウイルス、レンチウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、ヘルペスウイルス、センダイウイルスなどのウイルスベクター; アグロバクテリウムベクターなどが挙げられる。
ACAT遺伝子編集剤は、公知の遺伝子工学的手法に従って容易に作製することができる。例えば、PCR、制限酵素切断、DNA連結技術、in vitro転写・翻訳技術、リコンビナントタンパク質作製技術などを利用して作製することができる。
3.用途
後述の実施例で明らかにされているように、ACAT阻害剤は胆道がん細胞、皮膚がん細胞、食道がん細胞、及び頭頚部扁平上皮がん細胞からなる群より選択される少なくとも1種の細胞増殖抑制活性を有し、胆道がん、皮膚がん、食道がん、及び頭頚部扁平上皮がんからなる群より選択される少なくとも1種の予防又は治療剤、胆道がん細胞、皮膚がん細胞、食道がん細胞、及び頭頚部扁平上皮がん細胞からなる群より選択される少なくとも1種の細胞増殖抑制剤等の有効成分と・BR>オて利用することができる。このため、本発明は、その一態様において、ACAT阻害剤を含有する、胆道がん、皮膚がん、食道がん、及び頭頚部扁平上皮がんからなる群より選択される少なくとも1種の予防又は治療剤、及びACAT阻害剤を含有する、胆道がん細胞、皮膚がん細胞、食道がん細胞、及び頭頚部扁平上皮がん細胞からなる群より選択される少なくとも1種の細胞増殖抑制剤(以下、「本発明の剤」と示すこともある。)に関する。この有効成分は、例えば医薬、試薬の他、食品組成物、健康増進剤、栄養補助剤(サプリメントなど)など)の有効成分としての利用が可能である。有効成分は、これをそのまま、あるいは慣用の成分とともに各種組成物となし、動物、ヒト、及び各種細胞に適用(例えば、投与、摂取、接種など)することができる。
胆道がんとしては、特に制限されず、例えば肝内胆管がん、肝外胆管がん(例えば肝門部胆管がん、遠位胆管がん等)、乳頭部がん等の胆管がん; 胆のうがん等が挙げられる。これらの中でも、特に好ましくは胆管がんが挙げられる。
皮膚がんとしては、特に制限されず、例えば悪性黒色腫(メラノーマ)、扁平上皮がん、パジェット病、基底細胞がん等が挙げられる。これらの中でも、特に好ましくは悪性黒色腫が挙げられる。
食道がんとしては、特に制限されず、例えば扁平上皮がん、未分化細胞がん、がん肉腫、悪性黒色腫、消化管間質腫瘍等が挙げられる。これらの中でも、特に好ましくは扁平上皮がんが挙げられる。
頭頚部扁平上皮がんとしては、特に制限されず、例えば口腔咽頭がん、喉頭がん、甲状腺がん、鼻・副鼻腔がん、耳下腺がん、舌がん、歯肉がん、喉頭がん、上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん、甲状腺がん等が挙げられる。これらの中でも、特に好ましくは舌がんが挙げられる。
本発明の剤は、その一態様において、細胞周期停止型抗がん剤として利用することができる。本発明の剤を細胞周期停止型抗がん剤として利用する場合、さらに他のメカニズムに基づく抗がん剤(例えば、細胞死誘導型抗がん剤等)を組合わせることにより、抗がん効果をより高めることが可能となる。
本発明の剤を使用することにより、上記がんの予防/治療効果を発揮することができ、これに基づいて術範囲の軽減による機能温存、放射線療法および化学療法などの治療内容の軽減、生命予後の改善等を図ることが考えられる。
本発明の剤の対象生物は特に限定されず、例えば、ヒト、サル、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウサギ、ブタ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、シカなどの種々の哺乳類動物などが挙げられる。
本発明の剤の形態は、特に限定されず、本発明の剤の用途に応じて、各用途において通常使用される形態をとることができる。
形態としては、用途が医薬、健康増進剤、栄養補助剤(サプリメントなど)などである場合は、例えば錠剤(口腔内側崩壊錠、咀嚼可能錠、発泡錠、トローチ剤、ゼリー状ドロップ剤などを含む)、丸剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、ドライシロップ剤、液剤(ドリンク剤、懸濁剤、シロップ剤を含む)、ゼリー剤などの経口摂取に適した製剤形態(経口製剤形態)、点鼻剤、吸入剤、肛門坐剤、挿入剤、浣腸剤、ゼリー剤、注射剤、貼付剤、ローション剤、クリーム剤などの非経口摂取に適した製剤形態(非経口製剤形態)が挙げられる。
形態としては、用途が食品組成物の場合は、液状、ゲル状あるいは固形状の食品、例えばジュース、清涼飲料、茶、スープ、豆乳、サラダ油、ドレッシング、ヨーグルト、ゼリー、プリン、ふりかけ、育児用粉乳、ケーキミックス、粉末状または液状の乳製品、パン、クッキーなどが挙げられる。
本発明の剤は、必要に応じてさらに他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、例えば医薬、食品組成物、健康増進剤、栄養補助剤(サプリメントなど)などに配合され得る成分である限り特に限定されるものではないが、例えば基剤、担体、溶剤、分散剤、乳化剤、緩衝剤、安定剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、増粘剤、保湿剤、着色料、香料、キレート剤などが挙げられる。
本発明の剤の有効成分の含有量は、有効成分の種類、用途、使用態様、適用対象、適用対象の状態などに左右されるものであり、限定はされないが、例えば0.0001~100重量%、好ましくは0.001~50重量%とすることができる。
本発明の剤の適用(例えば、投与、摂取、接種など)量は、薬効を発現する有効量であれば特に限定されず、通常は、有効成分の重量として、一般に一日あたり0.1~1000 mg/kg体重である。上記投与量は1日1回又は2~3回に分けて投与するのが好ましく、年齢、病態、症状により適宜増減することもできる。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
試験例1.胆道がん細胞に対するACAT阻害剤の影響の解析
以下の手順で、胆道がん細胞に対するACAT阻害剤の影響を調べた。胆道がん細胞としては、HuCCT1細胞(肝内胆管がん細胞)を使用した。培地の組成は次の通りである:ウシ胎児血清10%,ペニシリン・ストレプトマイシン 1%を含むRPMI1640培地。ACAT阻害剤としては、ACAT1選択的阻害剤であるK-604とACAT1/2非選択的阻害剤であるF12511を使用した。
(1)培養した胆道がん細胞を24ウェル細胞培養プレートに0.3×104 cells/ウェルとなるように播種し、終濃度が5、10、20、又は50μMになるようにACAT阻害剤を培地に添加して、48時間培養した。
(2)培地を新しい培地に交換し、上記工程(1)におけるACAT阻害剤濃度と同じ濃度になるようにACAT阻害剤を培地に添加して、さらに48時間培養した。
(3)WST-8アッセイ(Cell Counting Kit-8 (DOJINDO Laboratories)を使用)を行いcell viabilityを測定し、コントロール(ACAT阻害剤に代えてdimethyl sulfoxideを添加したサンプル)のcell viabilityを100%とした場合の相対値を算出した。
結果を図1に示す。ACAT阻害剤により、胆道がん細胞のcell viabilityが抑制されることが分かった。
試験例2.皮膚がん細胞に対するACAT阻害剤の影響の解析1
以下の手順で、皮膚がん細胞に対するACAT阻害剤の影響を調べた。皮膚がん細胞としては、B16F10細胞(悪性黒色腫細胞)を使用した。培地の組成は次の通りである:ウシ胎児血清10%,ペニシリン・ストレプトマイシン 1%を含むDMEM培地。ACAT阻害剤としては、ACAT1選択的阻害剤であるK-604とACAT1/2非選択的阻害剤であるAvasimibeを使用した。
(1)培養した皮膚がん細胞を96ウェル細胞培養プレートに1.5×103 cells/ウェルとなるように播種し、終濃度が25、50、75、又は100μMになるようにACAT阻害剤を培地に添加して、48時間培養した。
(2)培地を新しい培地に交換し、上記工程(1)におけるACAT阻害剤濃度と同じ濃度になるようにACAT阻害剤を培地に添加して、さらに24時間培養した。
(3)WST-8アッセイ(Cell Counting Kit-8 (DOJINDO Laboratories)を使用)を行いcell viabilityを測定し、コントロール(ACAT阻害剤に代えてdimethyl sulfoxideを添加したサンプル)のcell viabilityを100%とした場合の相対値を算出した。
結果を図2に示す。ACAT阻害剤により、皮膚がん細胞のcell viabilityが抑制されることが分かった。
試験例3.皮膚がん細胞に対するACAT阻害剤の影響の解析2
ACAT阻害剤の終濃度をより低濃度(5、10、15、20、又は25μM)とする以外は、試験例2と同様にして試験した。
結果を図3に示す。より低濃度のACAT阻害剤であっても、皮膚がん細胞のcell viabilityを抑制できることが分かった。
試験例4.皮膚がん細胞に対するACAT阻害剤の影響の解析3
以下の手順で、皮膚がん細胞に対するACAT阻害剤の影響を調べた。皮膚がん細胞としては、B16F1細胞(悪性黒色腫細胞)を使用した。培地の組成は次の通りである:ウシ胎児血清10%,ペニシリン・ストレプトマイシン 1%を含むDMEM培地。ACAT阻害剤としては、ACAT1選択的阻害剤であるK-604及びACAT1/2非選択的阻害剤であるF12511を使用した。
(1)培養した皮膚がん細胞を96ウェル細胞培養プレートに3.4×103 cells/ウェルとなるように播種し、終濃度が75μMになるようにACAT阻害剤を培地に添加して、或いは添加せずに、48時間培養した。
(2)培地を新しい培地に交換し、上記工程(1)におけるACAT阻害剤濃度と同じ濃度になるようにACAT阻害剤を培地に添加して、或いは上記工程(1)においてACAT阻害剤を添加していないサンプルについてはSTS(スタウロスポリン)を終濃度が10μMになるように添加して、さらに24時間培養した。
(3)LDHアッセイを行い死細胞(Dead cell)を測定し、コントロール(ACAT阻害剤に代えてdimethyl sulfoxideを添加したサンプル)の生細胞+死細胞の測定値の合計を100%とした場合の相対値を算出した。
結果を図4に示す。アポトーシス誘導剤であるSTSを使用した場合に見られる死細胞の増加が、ACAT阻害剤を使用した場合には起こらないことから、ACAT阻害剤による抗がん効果は細胞周期停止型抗がん効果であることが示唆された。
試験例5.食道がん細胞に対するACAT阻害剤の影響の解析1
以下の手順で、食道がん細胞に対するACAT阻害剤の影響を調べた。食道がん細胞としては、TE-1細胞(ヒト食道がん細胞)を使用した。培地の組成は次の通りである:ウシ胎児血清10%,ペニシリン・ストレプトマイシン 1%を含むRPMI-1640培地。ACAT阻害剤としては、ACAT1選択的阻害剤であるK-604とACAT1/2非選択的阻害剤であるAvasimibeを使用した。
(1)培養した食道がん細胞を96ウェル細胞培養プレートに3.6×103 cells/ウェルとなるように播種し、終濃度が10、20、30、40、又は50μMになるようにACAT阻害剤を培地に添加して、72時間培養した。
(2)WST-8アッセイ(Cell Counting Kit-8 (DOJINDO Laboratories)を使用)を行いcell viabilityを測定し、コントロール(ACAT阻害剤に代えてdimethyl sulfoxideを添加したサンプル)のcell viabilityを100%とした場合の相対値を算出した。
結果を図5に示す。ACAT阻害剤により、食道がん細胞のcell viabilityが抑制されることが分かった。
試験例6.食道がん細胞に対するACAT阻害剤の影響の解析2
以下の手順で、食道がん細胞に対するACAT阻害剤の影響を調べた。食道がん細胞としては、TE-1細胞(ヒト食道がん細胞)を使用した。培地の組成は次の通りである:ウシ胎児血清10%,ペニシリン・ストレプトマイシン 1%を含むRPMI-1640培地。ACAT阻害剤としては、ACAT1選択的阻害剤であるK-604とACAT1/2非選択的阻害剤であるAvasimibeを使用した。
(1)培養した食道がん細胞を96ウェル細胞培養プレートに3.6×103 cells/ウェルとなるように播種し、ACAT阻害剤を培地に添加して、或いは添加せずに、48時間培養した。
(2)上記工程(1)においてACAT阻害剤を添加していないサンプルについては培地を新しい培地に交換し、STS(スタウロスポリン)を添加して、さらに24時間培養した。
(3)LDHアッセイを行いcell viabilityを測定し、コントロール(ACAT阻害剤に代えてdimethyl sulfoxideを添加したサンプル)のcell viabilityを100%とした場合の相対値を算出した。
結果を図6に示す。ACAT阻害剤により、食道がん細胞のcell viabilityが抑制されることが分かった。
試験例7.頭頚部扁平上皮がん細胞に対するACAT阻害剤の影響の解析1
以下の手順で、頭頚部扁平上皮がん細胞に対するACAT阻害剤の影響を調べた。頭頚部扁平上皮がん細胞としては、HSC-3細胞(ヒト舌扁平上皮がん細胞)を使用した。培地の組成は次の通りである:ウシ胎児血清10%,ペニシリン・ストレプトマイシン 1%を含むDMEM(high-glucose)培地。ACAT阻害剤としては、ACAT1選択的阻害剤であるK-604とACAT1/2非選択的阻害剤であるAvasimibeを使用した。
(1)培養した頭頚部扁平上皮がん細胞を96ウェル細胞培養プレートに3.0×103 cells/ウェルとなるように播種し、終濃度が2.5、5、10、20、30、40、50、又は60μMになるようにACAT阻害剤を培地に添加して、48時間培養した。
(2)WST-8アッセイ(Cell Counting Kit-8 (DOJINDO Laboratories)を使用)を行いcell viabilityを測定し、コントロール(ACAT阻害剤に代えてdimethyl sulfoxideを添加したサンプル)のcell viabilityを100%とした場合の相対値を算出した。
結果を図7に示す。ACAT阻害剤により、頭頚部扁平上皮がん細胞のcell viabilityが抑制されることが分かった。
試験例8.頭頚部扁平上皮がん細胞に対するACAT阻害剤の影響の解析2
以下の手順で、頭頚部扁平上皮がん細胞に対するACAT阻害剤の影響を調べた。頭頚部扁平上皮がん細胞としては、HSC-3細胞(ヒト舌扁平上皮がん細胞)を使用した。培地の組成は次の通りである:ウシ胎児血清10%,ペニシリン・ストレプトマイシン 1%を含むDMEM(high-glucose)培地。ACAT阻害剤としては、ACAT1選択的阻害剤であるK-604とACAT1/2非選択的阻害剤であるAvasimibeを使用した。
(1)培養した頭頚部扁平上皮がん細胞を96ウェル細胞培養プレートに3.0×103 cells/ウェルとなるように播種し、ACAT阻害剤を培地に添加して、或いは添加せずに、48時間培養した。
(2)上記工程(1)においてACAT阻害剤を添加していないサンプルについては培地を新しい培地に交換し、STS(スタウロスポリン)を添加して、さらに24時間培養した。
(3)LDHアッセイを行いcell viabilityを測定し、コントロール(ACAT阻害剤に代えてdimethyl sulfoxideを添加したサンプル)のcell viabilityを100%とした場合の相対値を算出した。
結果を図8に示す。ACAT阻害剤により、頭頚部扁平上皮がん細胞のcell viabilityが抑制されることが分かった。
試験例9.がん細胞におけるACAT発現量の解析
ACAT1/2共に発現していることが知られている肝臓がん細胞(HepG2)をポジティブコントロールとして使用し、食道がん細胞(TE-1細胞:ヒト食道がん細胞)、頭頚部扁平上皮がん細胞(HSC-3細胞:ヒト舌扁平上皮がん細胞)におけるACAT1/2のmRNA発現量を、Real-Time PCR法で測定した。結果を図9に示す。

Claims (6)

  1. ACAT阻害剤を含有する、胆道がん、皮膚がん、食道がん、及び頭頚部扁平上皮がんからなる群より選択される少なくとも1種の予防又は治療剤。
  2. 胆管がん又は悪性黒色腫の予防又は治療剤である、請求項1に記載の予防又は治療剤。
  3. 前記ACAT阻害剤が低分子化合物、ACATを標的としたポリヌクレオチド、及び該ポリヌクレオチドの発現カセットからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の予防又は治療剤。
  4. 前記ACAT阻害剤が、低分子化合物であり且つ非選択的ACAT阻害剤である、請求項1~3のいずれかに記載の予防又は治療剤。
  5. 細胞周期停止型抗がん剤である、請求項1~4のいずれかに記載の予防又は治療剤。
  6. ACAT阻害剤を含有する、胆道がん細胞、皮膚がん細胞、食道がん細胞、及び頭頚部扁平上皮がん細胞からなる群より選択される少なくとも1種の細胞増殖抑制剤。
JP2021174547A 2020-11-06 2021-10-26 胆道がん、皮膚がん、食道がん、及び頭頚部扁平上皮がんからなる群より選択される少なくとも1種の予防又は治療剤 Pending JP2022075554A (ja)

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