JP2022074521A - デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置 - Google Patents

デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジンルーム内への搭載性を向上できる、デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置を提供する。【解決手段】デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1aは、ラック軸4aと、第一ピニオン軸5aと、第二ピニオン軸7aと、電動モータ8aと、電子制御ユニット10aと、ウォーム減速機9aと、ギヤハウジング32とを備える。このうちの電子制御ユニット10aを、電動モータ8aから分離し、ギヤハウジング32を構成するウォームホイール収容部39の上側の空間に配置する。【選択図】図2

Description

本発明は、デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置は、補助動力源として電動モータを利用する。このような電動パワーステアリング装置は、補助動力源として油圧を利用する油圧パワーステアリング装置に比べて、小型かつ軽量に構成でき、補助動力の大きさの制御が容易で、しかもエンジンの動力損失が少ないなどの利点がある。電動パワーステアリング装置は、電動モータの設置位置の相違により、コラムアシスト式、ピニオンアシスト式、ラックアシスト式の3種類に大別される。
図9は、ピニオンアシスト式に分類される、特開2017-159772号公報(特許文献1)に記載された、デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1の従来構造を示している。
デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1は、ステアリングギヤユニット2と、アシスト機構3とを備える。
ステアリングギヤユニット2は、車両の幅方向に軸方向(長手方向)を向けて配置されたラック軸4と、ラック軸4と噛合した第一ピニオン軸5とを有する。ステアリングギヤユニット2は、図示しないステアリングホイールの回転運動を、ラック軸4の直線運動に変換する。
第一ピニオン軸5は、ステアリングホイールに対し、図示しないステアリングシャフト、自在継手及び中間シャフトなどを介して接続されており、ステアリングホイールの操舵操作に伴って回転する。第一ピニオン軸5の回転は、ラック軸4の直線運動に変換され、ラック軸4の軸方向両側の端部に接続されたタイロッド6を押し引きする。
アシスト機構3は、ラック軸4に操舵補助力を付与し、運転者がステアリングホイールを操作するのに必要な操舵力を軽減する。アシスト機構3は、第二ピニオン軸7と、電動モータ8と、ウォーム減速機9と、電子制御ユニット(ECU)10と、トルクセンサ11とを備える。
第二ピニオン軸7は、ラック軸4の軸方向に関して、第一ピニオン軸5から離隔した位置に配置されており、ラック軸4と噛合している。第二ピニオン軸7は、ウォーム減速機9を介して、電動モータ8により回転駆動される。電動モータ8は、トルクセンサ11によって検出された第一ピニオン軸5の回転方向及びトルクを利用して、電子制御ユニット10により駆動制御される。電動モータ8が発生する駆動トルクは、ウォーム減速機9及び第二ピニオン軸7を介し、ラック軸4に対して操舵補助力として伝達される。
特開2017-159772号公報
自動車のエンジンルーム内には、エンジンやトランスミッションのほか、排気ガス対策機器や安全対策機器など、数多くの部品が設置される。一方、デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置は、構成部品である電動モータや減速機などを、エンジンルーム内にさらに設置する必要がある。このため、デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置には、エンジンルーム内への搭載性を向上するために、構成部品の小型化が要求されるとともに、高度なレイアウト性が要求される。要求されるレイアウトは、搭載される車種によって異なるが、エンジンルームの中央には、エンジンなどの大型の部品が設置される場合が多いため、デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置のうちで、ラック軸の軸方向に関して中央に位置する部分に、大型の部品を設置できるだけの空間を確保することが求められる。
特開2017-159772号公報に記載された従来構造のデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1は、アシスト機構3を構成する電動モータ8と電子制御ユニット10とをラック軸4の軸方向に直列に配置し、これら電動モータ8と電子制御ユニット10とを一体化して、電動駆動装置12を構成している。このため、ラック軸4の軸方向に関する電動駆動装置12の寸法が嵩み、エンジンルーム内への搭載性が低下する。特に高出力域に適用する場合には、電動駆動装置12が大型化するため、エンジンルーム内への搭載性の低下の問題が顕著になる。
また、従来構造のデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1は、ラック軸4の軸方向に関して中央に位置する部分に、大型の電動駆動装置12を配置している。したがって、従来構造のデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1は、エンジンルームの中央に大型の部品を設置することが難しく、エンジンルーム内への搭載性が低くなる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、エンジンルーム内への搭載性を向上できる、デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明のデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置は、ラック軸と、第一ピニオン軸と、第二ピニオン軸と、電動モータと、電子制御ユニット(ECU)と、ウォーム減速機と、ギヤハウジングとを備える。
前記第一ピニオン軸は、前記ラック軸に噛合し、ステアリングホイールの操舵操作に伴って回転する。
前記第二ピニオン軸は、前記ラック軸の軸方向に関して前記第一ピニオン軸から離隔した位置に配置され、前記ラック軸に噛合する。
前記電動モータは、前記第二ピニオン軸を介して、前記ラック軸に操舵補助力を付与する。
前記電子制御ユニットは、前記電動モータを制御する。
前記ウォーム減速機は、前記電動モータによって回転駆動されるウォームと、前記第二ピニオン軸に固定されるウォームホイールとを有し、前記電動モータの回転を前記第二ピニオン軸に伝達する。
前記ギヤハウジングは、前記ウォームを収容するウォーム収容部と、前記ウォームホイールを収容するウォームホイール収容部とを有する。
本発明のデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置は、前記電子制御ユニットを、前記電動モータから分離し、前記第二ピニオン軸の軸方向に関して、前記ウォームホイール収容部を挟んで前記ラック軸とは反対側の空間に配置している。
前記電子制御ユニットは、前記ウォームホイール収容部に固定することもできるし、前記ウォームホイール収容部とは別の部材に固定することもできる。
本発明の一態様にかかるデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置では、前記ウォームホイール収容部を、前記第二ピニオン軸の軸方向に関して、前記ラック軸とは反対側に開口部を有するものとし、前記電子制御ユニットを、前記ウォームホイール収容部に固定し、前記開口部を塞ぐことができる。
あるいは、前記ウォームホイール収容部を、前記開口部を塞ぐ専用の蓋部材をさらに有するものとし、前記電子制御ユニットを、前記蓋部材に対し固定することもできる。
本発明の一態様にかかるデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置では、前記電動モータを、前記ラック軸の軸方向に関して、前記第二ピニオン軸を挟んで前記第一ピニオン軸の反対側に配置し、前記ウォーム収容部に固定することができる。
あるいは、前記電動モータを、前記ラック軸の軸方向に関して、前記第一ピニオン軸と前記第二ピニオン軸との間に配置することもできる。
本発明の一態様にかかるデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置では、前記電動モータの出力軸と前記ラック軸とを、略平行に配置することができる。
なお、略平行とは、実質的に平行であることを意味し、厳密に平行な状態だけでなく、数度程度の誤差を含む意味である。
本発明の一態様にかかるデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置では、前記電動モータの出力軸を、前記ラック軸の軸方向に関して前記ラック軸の中央側に向けて配置することができる。
本発明によれば、エンジンルーム内への搭載性を向上できる、デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置を実現できる。
図1は、実施の形態の1例にかかるデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置を備えた、操舵装置の1例を示す模式図である。 図2は、実施の形態の1例にかかるデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置を示す、正面図である。 図3は、実施の形態の第1例にかかるデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置を示す、背面図である。 図4は、実施の形態の1例にかかるデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置を示す、平面図である。 図5は、実施の形態の1例にかかるデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置を示す、右側面図である。 図6は、実施の形態の1例にかかるデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置示す、左側面図である。 図7は、実施の形態の1例にかかるデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置を示す、斜視図である。 図8は、図2のA-A線断面模式図である。 図9は、従来構造のデュアルピニオン式電動パワーステアリングを示す、斜視図である。
[実施の形態の1例]
実施の形態の1例について、図1~図8を用いて説明する。なお、以下の説明において、前後方向は、車両の前後方向を意味し、上下方向は、車両の上下方向を意味し、左右方向は、車両の幅方向を意味する。また、左右方向は、後述するラック軸4a及びラック収容部19の軸方向に一致する。ラック軸4a及びラック収容部19の軸方向に関して一方側とは、図1、図2及び図4の左側、図3の右側を指し、ラック軸4a及びラック収容部19の軸方向に関して他方側とは、図1、図2及び図4の右側、図3の左側を指す。
〔操舵装置の全体構成〕
本例の操舵装置は、図1に全体構成を示すように、ステアリングホイール13と、ステアリングシャフト14と、ステアリングコラム15と、1対の自在継手16a、16bと、中間シャフト17と、デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1aとを備えている。
ステアリングシャフト14は、車体に支持されたステアリングコラム15の内側に、回転自在に支持されている。ステアリングシャフト14の後端部には、運転者が操舵操作するステアリングホイール13が取り付けられている。ステアリングシャフト14の前端部は、自在継手16a、中間シャフト17及び別の自在継手16bを介して、デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1aを構成する、後述の第一ピニオン軸5aに接続されている。
〔デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置〕
デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1aは、ステアリングギヤユニット2aと、アシスト機構3aとを備える。
〈ステアリングギヤユニット〉
ステアリングギヤユニット2aは、ハウジング18と、ラック軸4aと、第一ピニオン軸5aとを有する。ステアリングギヤユニット2aは、ステアリングホイール13の回転運動を、ラック軸4aの軸方向の直線運動に変換する。
《ハウジング》
ハウジング18は、車体に固定されるものであり、アルミニウム系合金などの軽合金をダイキャスト成形することにより一体的に造られている。ハウジング18は、ラック収容部19と、第一ピニオン収容部20と、第二ピニオン収容部21と、第一押圧機構収容部22と、第二押圧機構収容部23と、複数の取付部24a、24bとを備える。
ラック収容部19は、左右方向に伸長した円筒状部材である。ラック収容部19は、軸方向の両側の端部が開口している。ラック収容部19の内側には、ラック軸4aの軸方向中間部が収容される。ラック収容部19は、略水平に配置される。
第一ピニオン収容部20は、有底円筒形状を有しており、上側の端部のみが開口している。第一ピニオン収容部20の内側には、第一ピニオン軸5aの先半部が配置される。第一ピニオン収容部20は、ラック収容部19の前側(図2の手前側、図3の奥側)で、かつ、ラック収容部19の軸方向一方側(図2の左側、図3の右側)部分に配置されている。また、第一ピニオン収容部20は、ラック収容部19に対しねじれの位置関係に配置されている。つまり、第一ピニオン収容部20の中心軸とラック収容部19の中心軸とは、ねじれの位置関係にある。また、前後方向から見て、第一ピニオン収容部20の中心軸は、ラック収容部19の中心軸に対して直交する方向には配置されておらず、該直交する方向に対し傾斜している。第一ピニオン収容部20の内部空間は、ラック収容部19の内部空間に連通している。
第二ピニオン収容部21は、有底円筒形状を有しており、上側の端部のみが開口している。第二ピニオン収容部21の内側には、アシスト機構3aを構成する後述の第二ピニオン軸7aが配置される。第二ピニオン収容部21は、ラック収容部19の前側(図2の手前側、図3の奥側)で、かつ、ラック収容部19の軸方向他方側(図2の右側、図3の左側)部分に配置されている。また、第二ピニオン収容部21は、ラック収容部19に対しねじれの位置関係に配置されている。つまり、第二ピニオン収容部21の中心軸とラック収容部19の中心軸とは、ねじれの位置関係にある。また、前後方向から見て、第二ピニオン収容部21の中心軸は、ラック収容部19の中心軸に対して直交する方向には配置されておらず、該直交する方向に対し傾斜している。図示の例では、第二ピニオン収容部21の中心軸は、第一ピニオン収容部20の中心軸と平行に配置されている。第二ピニオン収容部21の内部空間は、ラック収容部19の内部空間に連通している。
第一押圧機構収容部22は、円筒形状を有しており、前後方向に伸長している。第一押圧機構収容部22の内側には、ラック軸4aを第一ピニオン軸5aに向けて押圧するための、ばねなどを備えた図示しない第一押圧機構が収容される。第一押圧機構収容部22は、ラック収容部19の後側で、かつ、ラック収容部19の軸方向一方側部分に配置されている。具体的には、第一押圧機構収容部22は、ラック収容部19の軸方向に関して、第一ピニオン収容部20と同じ位置に配置されている。第一押圧機構収容部22の内部空間も、ラック収容部19の内部空間に連通している。
第二押圧機構収容部23は、円筒形状を有しており、前後方向に伸長している。第二押圧機構収容部23の内側には、ラック軸4aを第二ピニオン軸7aに向けて押圧するための、ばねなどを備えた第二押圧機構25が収容されている。第二押圧機構収容部23は、ラック収容部19の後側で、かつ、ラック収容部19の軸方向他方側部分に配置されている。具体的には、第二押圧機構収容部23は、ラック収容部19の軸方向に関して、第二ピニオン収容部21と同じ位置に配置されている。第二押圧機構収容部23の内部空間も、ラック収容部19の内部空間に連通している。
複数(図示の例では4つ)の取付部24a、24bのうち、ラック収容部19の軸方向両側の端部に配置された1対の取付部24aは、ラック収容部19の前側に配置されている。これに対し、ラック収容部19の軸方向中間部に配置された1対の取付部24bは、ラック収容部19の後側に配置されている。ハウジング18は、複数の取付部24a、24bのそれぞれを挿通したボルトやスタッドなどの固定部材を利用して、車体に固定される。
《ラック軸》
ラック軸4aは、炭素鋼やステンレス鋼などの金属製の棒状部材であり、軸方向(長手方向)を左右方向に向けて配置される。ラック軸4aは、軸方向一方側部分の外周面の一部に、第一ピニオン軸5aの外周面に備えられた第一ピニオン歯26と噛合する、第一ラック歯27を有する。ラック軸4aは、軸方向他方側部分の外周面の一部に、第二ピニオン軸7aの外周面に備えられた第二ピニオン歯28と噛合する、第二ラック歯29を有する。ラック軸4aは、ラック収容部19の内側に、軸方向に関する往復移動を可能に配置されている。ラック軸4aの軸方向両側の端部は、ラック収容部19の軸方向両側の開口部から突出しており、球面継手30を介してタイロッド6aに接続される。
《第一ピニオン軸(操舵ピニオン)》
第一ピニオン軸5aは、外周面の先半部に第一ピニオン歯26を有する。第一ピニオン軸5aは、第一ピニオン収容部20の内側に、図示しない転がり軸受を用いて回転自在に支持されている。第一ピニオン軸5aの中心軸は、第一ピニオン収容部20の中心軸と同軸に配置されている。第一ピニオン軸5aは、ステアリングホイール13に対し、自在継手16a、16b及び中間シャフト17を介して接続されており、ステアリングホイール13の操舵操作に伴って回転する。第一ピニオン軸5aの回転は、ラック軸4aの直線運動に変換され、ラック軸4aの軸方向両側の端部に接続されたタイロッド6aを押し引きする。これにより、左右の操舵輪31に舵角が付与される。
〈アシスト機構〉
アシスト機構3aは、ラック軸4aに操舵補助力を付与し、運転者がステアリングホイール13を操作するのに必要な操舵力を軽減する。アシスト機構3aは、第二ピニオン軸7aと、電動モータ8aと、ウォーム減速機9aと、ギヤハウジング32と、電子制御ユニット(Electronic Control Unit)10aと、トルクセンサ11aとを備える。
《第二ピニオン軸(アシストピニオン)》
第二ピニオン軸7aは、外周面の先半部に、第二ピニオン歯28を有する。第二ピニオン軸7aは、第二ピニオン収容部21の内側に、複数(図示の例では2つ)の転がり軸受33a、33bを用いて回転自在に支持されている。このため、第二ピニオン軸7aは、ラック軸4aの軸方向に関して、第一ピニオン軸5aから離隔した位置に配置されている。また、第二ピニオン軸7aの中心軸は、第二ピニオン収容部21の中心軸と同軸に配置されている。したがって、図示の例では、第二ピニオン軸7aの中心軸と第一ピニオン軸5aの中心軸とは、互いに平行である。第二ピニオン軸7aは、ウォーム減速機9aを介して、電動モータ8aにより回転駆動される。なお、本発明を実施する場合に、第一ピニオン軸の中心軸と第二ピニオン軸の中心軸とを、互いに非平行に配置することもできる。
《ウォーム減速機》
ウォーム減速機9aは、ウォーム34と、ウォームホイール35とを有する。ウォーム34は、電動モータ8aの出力軸51に対し、図示しない継手などを介して接続されている。ウォームホイール35は、第二ピニオン軸7aの基端部に相対回転不能に固定されている。ウォーム34の外周面に備えられたウォーム歯36は、ウォームホイール35の外周面に備えられたウォームホイール歯37に噛合している。ウォーム減速機9aは、電動モータ8aの回転を減速して、第二ピニオン軸7aに伝達する。
《ギヤハウジング》
ギヤハウジング32は、金属製又は合成樹脂製で、ウォーム収容部38と、ウォームホイール収容部39とを一体に備える。
ウォーム収容部38は、有底円筒形状を有しており、ラック収容部19よりも上方に、該ラック収容部19と略平行に配置されている。ウォーム収容部38は、ラック軸4aの軸方向に関して他方側の端部に開口部を有する。ウォーム収容部38は、外周面のうち、ラック軸4aの軸方向に関して他方側の端部に、外向鍔状の取付フランジ40を有する。ウォーム収容部38は、前後方向に関してウォームホイール収容部39の後側部分に配置されている。ウォーム収容部38の内部空間とウォームホイール収容部39の内部空間とは、互いに連通している。ウォーム収容部38の内側には、ウォーム34が回転自在に支持される。
ウォームホイール収容部39は、略円筒形状を有しており、第二ピニオン収容部21の上側に、複数本のボルト41により固定されている。このため、ギヤハウジング32は、複数本のボルト41により、第二ピニオン収容部21に対して固定されている。ギヤハウジング32を第二ピニオン収容部21に固定した状態で、ウォームホイール収容部39と第二ピニオン収容部21とは互いに同軸に配置されている。ウォームホイール収容部39は、ウォームホイール35の周囲を覆うように配置されている。ウォームホイール収容部39は、第二ピニオン軸7aの軸方向に関してラック軸4aとは反対側に位置する、上側の端面に円形状の開口部42を有する。本例では、開口部42を塞ぐ専用の蓋部材は備えていない。
《電動モータ》
電動モータ8aは、ウォーム減速機9a及び第二ピニオン軸7aを介して、ラック軸4aに操舵補助力を付与するためのもので、ギヤハウジング32に対して固定されている。本例では、電動モータ8aを、ラック軸4aの軸方向に関してウォーム収容部38の他方側に配置し、該ウォーム収容部38に対し固定している。このため、電動モータ8aは、デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1aのうちで、ラック軸4aの軸方向に関して中央に位置する部分ではなく、ラック軸4aの軸方向に関して、第二ピニオン軸7aを挟んで第一ピニオン軸5aの反対側に位置する、他方側の端部に配置されている。
電動モータ8aは、ウォーム34に接続される出力軸51と、図示しないロータやステータの周囲を覆うモータハウジング43とを備える。モータハウジング43は、アルミニウム合金などの金属製で、有底円筒形状を有しており、外周面のうち、ラック軸4aの軸方向に関して一方側の端部に取付鍔部44を有する。電動モータ8aは、取付鍔部44を挿通したボルト45を、ウォーム収容部38に備えられた取付フランジ40に螺合することで、ウォーム収容部38に固定される。電動モータ8aをウォーム収容部38に固定した状態で、電動モータ8aの出力軸51は、ラック収容部19の中心軸及びラック軸4aの中心軸と略平行に配置される。また、電動モータ8aをウォーム収容部38に固定した状態で、電動モータ8aの出力軸51は、ラック軸4aの軸方向に関して、ラック軸4aの中央側に向けて配置されている。別な言い方をすれば、電動モータ8aは、モータハウジング43を、ラック軸4aの軸方向に関して他方側に向けて配置している。
《電子制御ユニット》
電子制御ユニット10aは、電動モータ8aを駆動制御する。電子制御ユニット10aは、電源回路部、パワースイッチング素子を備えた電力変換回路部、パワースイッチング素子を制御する制御回路部などを搭載した基板46と、該基板46を収容した略矩形筐状のECUハウジング47と、各回路部に電力を供給するとともにトルクセンサ11aの出力信号を入力するコネクタ48とを有する。
本例の操舵装置においては、電子制御ユニット10aは、電動モータ8aから分離し、電動モータ8aとは別体に構成されており、前述した従来構造のデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1のように、電動モータ8と一体化した電動駆動装置12(図9参照)を構成していない。
電子制御ユニット10aは、第二ピニオン軸7aの軸方向に関して、ウォームホイール収容部39を挟んでラック軸4aとは反対側の空間、すなわち、ウォームホイール収容部39の上側の空間に配置されている。本例ではさらに、電子制御ユニット10aは、ウォームホイール収容部39の上面に固定されている。これにより、電子制御ユニット10a(ECUハウジング47)は、ウォームホイール収容部39の開口部42を塞いでいる。このため、電子制御ユニット10aは、ウォームホイール収容部39の開口部42を塞ぐ蓋としての機能も兼ね備える。ウォームホイール収容部39の内側に配置されるウォームホイール35などにはグリースが塗布されているため、該グリースが、電子制御ユニット10aを構成する基板46に付着するのを防止するために、図8に示すように、ウォームホイール収容部39とEUCハウジング47との間に、グリースの通過を妨げられるフィルタ(油脂を隔離できる膜)52を設けることができる。電子制御ユニット10aは、コネクタ48に接続された図示しないハーネスを利用して、電動モータ8aに電気的に接続される。ウォームホイール収容部39に対する電子制御ユニット10aの固定手段は特に問わないが、たとえば、ボルトやリベットなとの固定部材を利用して固定できるほか、圧入、溶接、カシメなど、その他の固定手段を利用して固定することもできる。
《トルクセンサ》
トルクセンサ11aは、第一ピニオン収容部20の上側に固定されたセンサハウジング49の内側に配置されている。トルクセンサ11aは、第一ピニオン軸5aの周囲に配置されており、第一ピニオン軸5aの回転方向及びトルクを検知する。トルクセンサ11aは、ハーネス50を利用して、電子制御ユニット10aに電気的に接続される。これにより、トルクセンサ11aは、電力の供給を受けるとともに、第一ピニオン軸5aの回転方向及びトルクに対応した信号を電子制御ユニット10aへ出力する。トルクセンサ11aとしては、たとえば、磁歪効果を利用した非接触式トルクセンサを使用することもできる。
トルクセンサ11aと電気的に接続された電子制御ユニット10aは、トルクセンサ11aの出力信号に基づいて、電動モータ8aを駆動制御する。これにより、電動モータ8aが発生する駆動トルクを、ウォーム減速機9a及び第二ピニオン軸7aを介し、ラック軸4aに対して操舵補助力として伝達する。この結果、運転者がステアリングホイール13を操作するのに必要な操舵力を軽減する。
本例のデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1aによれば、エンジンルーム内への搭載性を向上できる。
すなわち、本例のデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1aは、電子制御ユニット10aを、電動モータ8aから分離し、ウォームホイール収容部39の上側の空間に配置している。このため、従来構造のデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1が備える電動駆動装置12(図9参照)に比べて、電動モータ8a及び電子制御ユニット10aのそれぞれを小型に構成できる。特に、ラック軸4aの軸方向に関する電動モータ8aの寸法を、同方向に関する電動駆動装置12の寸法よりも十分に短くできる。さらに、電動モータ8aから分離することで小型に構成された電子制御ユニット10aを、これまで有効利用されていなかった(デッドスペースになっていた)、ウォームホイール収容部39の上側の空間に配置している。つまり、電子制御ユニット10aを小型に構成したことで、ウォームホイール収容部39の上側に存在する比較的小さいデッドスペースへの電子制御ユニット10aの設置を可能としている。したがって、本例のデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1aによれば、構成部品の小型化を図れるとともに、スペースの有効利用を図れるため、エンジンルーム内への搭載性を向上できる。
さらに、本例では、電動モータ8aを、デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1aのうちで、ラック軸4aの軸方向に関して中央に位置する部分には配置せず、ラック軸4aの軸方向に関して、第二ピニオン軸7aを挟んで第一ピニオン軸5aの反対側に位置する他方側の端部に配置している。このため、エンジンルームの中央に、エンジンなどの大型の部品を設置しやすくなる。したがって、エンジンルーム内への搭載性を向上できる。
また、電子制御ユニット10aにより、ウォームホイール収容部39の上側の開口部42を塞ぐことができるため、開口部42を塞ぐための専用の蓋部材を設ける必要がない。また、電子制御ユニット10aで発生した熱を、ウォームホイール収容部39へと伝熱することができるため、ECUハウジング47に、放熱部品を専用に設ける必要もない。したがって、専用の蓋部材や放熱部品を省略することが可能になり、デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置1aの軽量化を図れるとともに、コスト低減を図れる。本発明を実施する場合には、ウォームホイール収容部を薄肉化するとともに複数のリブを設けることで、強度を確保しつつ表面積の増大を図り、ウォームホイール収容部の放熱性能を高めることもできる。
また、本例では、電動モータ8aから電子制御ユニット10aを分離しているため、電動モータ8aとウォーム収容部38とを固定する、取付鍔部44及び取付フランジ40への負担を軽減することができる。
また、電子制御ユニット10aを、ウォームホイール収容部39に直接固定しているため、従来構造のように、電動モータを介してウォーム収容部に固定する構造に比べて、電子制御ユニット10aに加わる振動負荷を軽減することができる。
また、電子制御ユニット10aの取付位相を自由に変更できるため、コネクタ48の位置を自由に設定することができる。これにより、設計の標準化を行いやすくなる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、発明の技術思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
たとえば、本発明を実施する場合に、電動モータを、ラック軸の軸方向に関して、第一ピニオン軸と第二ピニオン軸との間に配置することもできる。このような構成を採用した場合にも、ラック軸の軸方向に関する電動モータの寸法を、同方向に関する従来構造の電動駆動装置の寸法よりも十分に短くできる。このため、エンジンルームの中央に大型の部品を設置しやすくなり、エンジンルーム内への搭載性を向上できる。また、電子制御ユニットを、第二ピニオン軸の軸方向に関して、ウォームホイール収容部を挟んでラック軸の反対側の空間に配置していれば、電子制御ユニットを、ウォームホイール収容部に固定せずに、その他の部材に固定しても良い。また、電子制御ユニットを、ウォームホイール収容部に固定する場合にも、電子制御ユニットにより、ウォームホイール収容部の開口部を塞がずに、専用の蓋部材により開口部を塞ぐこともできる。この場合には、電子制御ユニットを、蓋部材に対して固定することができる。
1、1a デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置
2、2a ステアリングギヤユニット
3、3a アシスト機構
4、4a ラック軸
5、5a 第一ピニオン軸
6、6a タイロッド
7、7a 第二ピニオン軸
8、8a 電動モータ
9、9a ウォーム減速機
10、10a 電子制御ユニット
11、11a トルクセンサ
12 電動駆動装置
13 ステアリングホイール
14 ステアリングシャフト
15 ステアリングコラム
16a、16b 自在継手
17 中間シャフト
18 ハウジング
19 ラック収容部
20 第一ピニオン収容部
21 第二ピニオン収容部
22 第一押圧機構収容部
23 第二押圧機構収容部
24a、24b 取付部
25 第二押圧機構
26 第一ピニオン歯
27 第一ラック歯
28 第二ピニオン歯
29 第二ラック歯
30 球面継手
31 操舵輪
32 ギヤハウジング
33a、33b 転がり軸受
34 ウォーム
35 ウォームホイール
36 ウォーム歯
37 ウォームホイール歯
38 ウォーム収容部
39 ウォームホイール収容部
40 取付フランジ
41 ボルト
42 開口部
43 モータハウジング
44 取付鍔部
45 ボルト
46 基板
47 ECUハウジング
48 コネクタ
49 センサハウジング
50 ハーネス
51 出力軸
52 フィルタ

Claims (5)

  1. ラック軸と、
    前記ラック軸に噛合し、ステアリングホイールの操舵操作に伴って回転する第一ピニオン軸と、
    前記ラック軸の軸方向に関して前記第一ピニオン軸から離隔した位置に配置され、前記ラック軸に噛合する第二ピニオン軸と、
    前記第二ピニオン軸を介して前記ラック軸に操舵補助力を付与する電動モータと、
    前記電動モータを制御する電子制御ユニットと、
    前記電動モータによって回転駆動されるウォームと、前記第二ピニオン軸に固定されるウォームホイールとを有し、前記電動モータの回転を前記第二ピニオン軸に伝達する、ウォーム減速機と、
    前記ウォームを収容するウォーム収容部と、前記ウォームホイールを収容するウォームホイール収容部とを有する、ギヤハウジングと、を備え、
    前記電子制御ユニットは、前記電動モータから分離しており、前記第二ピニオン軸の軸方向に関して、前記ウォームホイール収容部を挟んで前記ラック軸とは反対側の空間に配置されている、
    デュアルピニオン式電動パワーステアリング装置。
  2. 前記ウォームホイール収容部は、前記第二ピニオン軸の軸方向に関して、前記ラック軸とは反対側に開口部を有しており、
    前記電子制御ユニットは、前記ウォームホイール収容部に固定され、前記開口部を塞いでいる、
    請求項1に記載したデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置。
  3. 前記電動モータは、前記ラック軸の軸方向に関して、前記第二ピニオン軸を挟んで前記第一ピニオン軸の反対側に配置されており、前記ウォーム収容部に固定されている、請求項1~2のうちのいずれか1項に記載したデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置。
  4. 前記電動モータの出力軸と前記ラック軸とは、略平行に配置されている、請求項1~3のうちのいずれか1項に記載したデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置。
  5. 前記電動モータの出力軸は、前記ラック軸の軸方向に関して前記ラック軸の中央側に向けて配置されている、請求項1~4のうちのいずれか1項に記載したデュアルピニオン式電動パワーステアリング装置。
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