JP2022074182A - オイルシール - Google Patents

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Abstract

【課題】高温において適切な長さに伸びる形状記憶合金の特性が形状記憶コイルばねに与えられても、低温下に適切な締結力を得ることができるオイルシールの提供にある。【解決手段】ガータースプリング25の両端部の間に設けられ、ガータースプリング25の締結力を調整する締結力調整機構26を備え、締結力調整機構26は、ガータースプリング25の一方の端部27および他方の端部28に接続される形状記憶コイルばね33と、ガータースプリング25の一方の端部27および他方の端部28に接続されるとともに形状記憶コイルばね33と並設されるコイルばね34と、を備え、形状記憶コイルばね33は、第1設定温度以上の高温のとき形状記憶の特性により伸長し、コイルばね34は、第1設定温度よりも低い第2設定温度に達した低温のとき形状記憶コイルばね33を収縮する。【選択図】 図4

Description

この発明は、オイルシールに関する。
従来のオイルシールとして、例えば、特許文献1に開示されたオイルシールが知られている。特許文献1に開示されたオイルシールは、補強用金属環とゴム製リップとを同時に加硫接着し形成されたコイルスプリング入りオイルシールである。このオイルシールでは、内装されているコイルスプリングに、形状記憶合金を使用し、このコイルスプリングが設定温度に達したとき伸びてその締付力を弱めるようにしている。
特許文献1に開示されたオイルシールは、コイルスプリングに形状記憶合金を使用したことで、異常時にリップ先端部の温度が上昇した際、ばねの自由長を増すことにより、その締結力を弱め、軸との焼付を防止する。したがって、オイルシールの安全性および信頼性を高めるとともに、その寿命を長くできるとしている。
特開平8-166084号公報
特許文献1に開示されたオイルシールでは、形状記憶合金のコイルスプリングが高温になると、形状記憶された状態に復元しようとする形状記憶の特性により伸びてその締付力が緩和される。しかしながら、低温下となったとき、形状記憶の特性により伸びた形状記憶合金のコイルスプリングは自身では収縮できず、軸に対する適切な締結力が得られない。したがって、低温下ではオイルシールの締結力の不足によってオイルが漏洩するという問題がある。また、単に、低温下で適切な締結力を実現する形状記憶合金のコイルスプリングを用いると高温下では締結力が過大となり、軸との摺接による摩耗が回避できない。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、高温において適切な長さに伸びる形状記憶合金の特性が形状記憶コイルばねに与えられても、低温下に適切な締結力を得ることができるオイルシールの提供にある。
上記の課題を解決するために、本発明は、軸体と静止体との間に設けられ、前記静止体の内部と外部空間とを仕切るシール本体と、前記シール本体と一体的に設けた補強環と、前記シール本体に備えられ、前記軸体の外周面と摺接するシールリップ部と、前記シールリップ部の外周に装着されるガータースプリングと、を備えるオイルシールであって、前記ガータースプリングの両端部の間に設けられ、前記ガータースプリングの締結力を調整する締結力調整機構を備え、前記締結力調整機構は、前記ガータースプリングの一方の端部および他方の端部に接続され、形状記憶合金を材料として、予め設定された設定温度以上のときに伸長する形状記憶コイルばねと、前記ガータースプリングの一方の端部および他方の端部に接続されるとともに前記形状記憶コイルばねと並設されて、前記形状記憶コイルばねを縮める方向の付勢力を有するコイルばねと、を備えることを特徴とする。
本発明では、温度が上昇して予め設定された設定温度以上のとき、形状記憶コイルばねが形状記憶の特性によって伸長するとともに、コイルばねを伸長する。このため、ガータースプリングの両端の間隔が広くなり、軸体に対するガータースプリングの締結力は緩和される。また、設定温度以上の状態から温度が低下すると、コイルばねは、形状記憶の特性によって伸長した形状記憶コイルばねを収縮する。このため、ガータースプリングの両端の間隔が狭くなり、軸体に対する締結力は増大する。その結果、設定温度以上の高温では、ガータースプリングの締結力の緩和により、軸体とオイルシールとの過熱が防止でき、温度が低下すると、ガータースプリングの締結力の増大により、締結力の不足を防止できる。
また、上記のオイルシールにおいて、前記形状記憶コイルばねおよび前記コイルばねは、互いに同軸状に配置される構成としてもよい。
この場合、形状記憶コイルばねおよびコイルばねが互いに同軸状に配置されるため、締結力調整機構のスペースを抑制することができる。
また、上記のオイルシールにおいて、前記軸体は、産業車両のアクスルに備えられる軸体である構成としてもよい。
この場合、産業車両のアクスルに備えられる軸体は、大きな荷重を受けることから撓み易く、撓みによる偏心が生じ易いが、低温ではガータースプリングの締結力の増大により、締結力の不足を防止できるため、アクスルにおけるオイル漏洩を防止することができる。
また、上記のオイルシールにおいて、前記締結力調整機構は、前記ガータースプリングの一方の端部と固定される第1可動体と、前記ガータースプリングの他方の端部と固定される第2可動体と、を備え、前記第1可動体および前記第2可動体は、互いに直線的に相対移動可能な筒状部材であり、前記形状記憶コイルばねおよび前記コイルばねは、前記第1可動体および前記第2可動体の内部に配置され、前記第1可動体および前記第2可動体を介して前記ガータースプリングと接続されている構成としてもよい。
この場合、形状記憶コイルばねおよびコイルばねは、第1可動体および第2可動体の内部に配置されているので異物と干渉し難く、形状記憶コイルばねおよびコイルばねの耐久性を向上することができる。
本発明によれば、高温において適切な長さに伸びる形状記憶合金の特性が形状記憶コイルばねに与えられても、低温下に適切な締結力を得ることができるオイルシールを提供できる。
第1の実施形態に係るオイルシールを使用した回転機械の要部断面図である。 第1の実施形態に係るオイルシールの背面図である。 図2のA-A線矢視図である。 第1の実施形態に係るオイルシールの締結力調整機構の縦断面図である。 (a)は第1設定温度以上になる前の締結力調整機構の模式図であり、(b)は第1設定温度以上のときの締結力調整機構の模式図である。 第2の実施形態に係るオイルシールの締結力調整機構の縦断面図である。 本発明のオイルシールが適用されたフロントアクスルを示す縦断面図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係るオイルシールについて図面を参照して説明する。本実施形態では回転機械に用いられるオイルシールを例示して説明する。
図1に示すように、回転機械10における静止体としてのハウジング11には、軸体12を挿通する軸孔13が形成されている。軸孔13の一方の端部はハウジング11の開口14を形成しており、軸孔13の他方の端部(図示せず)は閉塞されている。軸孔13には軸体12が挿通されている。軸体12はベアリング15によってハウジング11に回転可能に支持されている。軸体12の一方の端部16は出力端として開口14から突出しており、軸体12の他方の端部(図示せず)は入力端として駆動源(図示せず)と接続されている。
図1に示すように、ハウジング11の軸孔13における軸心P方向の開口14付近は、軸体12の外周面17と接近している。ハウジング11の軸孔13における内周面18と軸体12の外周面17との間にオイルシール20が設けられている。オイルシール20は、ハウジング11と軸体12との間に設けられるように、ハウジング11の軸孔13における内周面18に装着されている。したがって、オイルシール20は、軸体12が回転すると軸体12の外周面17に対して摺接する。オイルシール20により封止されているハウジング11内には、オイルが一定圧で充填されている。
本実施形態のオイルシール20は、ハウジング11内のオイルの圧力に対して対抗可能な耐圧型のオイルシールである。図2、図3に示すように、オイルシール20は、シール本体21と、補強環22と、主リップ部23と、補助リップ部24と、ガータースプリング25と、締結力調整機構26と、を有する。ハウジング11の内部と外部空間とを仕切るシール本体21は耐油性ゴム材料から形成されている。シール本体21の断面は略L字状であり、シール本体21は断面略L字状の補強環22と一体形成されている。補強環22は金属材料により形成され、シール本体21の環状の形状を維持する補強部材として機能する。
図3に示すように、シール本体21の内周側には主リップ部23および補助リップ部24が備えられている。主リップ部23は、軸体12の外周面17と摺接するシールリップ部に相当し、シール本体21の内周側からシール本体21の中心へ向けて山状に突出して形成されている。主リップ部23は、軸体12の外周面17と圧接され、オイルの漏洩を防止する。補助リップ部24は、シール本体21において主リップ部23よりも外部空間に近い側に備えられており、補助リップ部24は、主に外部空間からの異物(水、塵埃)の進入を防止する。
図2に示すように、主リップ部23の外周側にはガータースプリング25が装着されている。ガータースプリング25は、主リップ部23を径方向の内側に押圧して主リップ部23の締結力を増大させ、オイルシール20の密封性を高める機能を有する。ガータースプリング25は鋼製のコイルばねであり、ガータースプリング25の一対の端部27、28は、締結力調整機構26の両端と接続されている。
次に、締結力調整機構26について説明する。図4に示すように、締結力調整機構26は、ガータースプリング25の締結力を設定するための機構である。締結力調整機構26は、有底外筒体31と、有底内筒体32と、形状記憶コイルばね33と、鋼製コイルばね34と、を有する。
有底外筒体31は第1可動体に相当する有底の円筒体であり、円筒状の外筒部35と、外筒部35の一方を塞ぐ底部36と、を有する。有底外筒体31における底部36の外面には、ガータースプリング25の一方の端部27が係止される係止部37が備えられている。有底内筒体32は第2可動体に相当する有底の円筒体であり、円筒状の内筒部38と、内筒部38の一方を塞ぐ底部39と、を有する。有底内筒体32における底部39の外面には、ガータースプリング25の他方の端部28が係止される係止部40が備えられている。内筒部38の外径は外筒部35の内径よりも僅かに小さく設定されており、有底内筒体32は有底外筒体31内に挿入可能である。
形状記憶コイルばね33は、形状記憶合金を材料にして形成されたコイルばねである。形状記憶コイルばね33は、予め形状記憶された形状から圧縮されるように弾性変形されていても、予め設定された第1設定温度以上になると形状記憶された形状に復元される。第1設定温度は常温(5~35℃)よりも高温である。詳細には、復元して硬化した形状記憶コイルばね33のばね力を、鋼製コイルばね34のばね力が下回る時点の温度を、第1設定温度に設定する。形状記憶コイルばね33の形状記憶された形状では、形状記憶コイルばね33の伸縮方向の長さが最大となる。
形状記憶コイルばね33の一方の端部は有底外筒体31の底部36に固定され、形状記憶コイルばね33の他方の端部は有底内筒体32の底部39に固定されている。したがって、形状記憶コイルばね33は、有底外筒体31および有底内筒体32の内部に収容されている。有底外筒体31および有底内筒体32は、形状記憶コイルばね33の伸縮に応じて伸縮方向に相対移動可能である。
鋼製コイルばね34は、例えば、ピアノ線材(SWP-AまたはSWP-B)を材料として形成されたコイルばねであり、本発明の形状記憶コイルばね33を縮める方向の付勢力を有するコイルばねに相当する。鋼製コイルばね34は温度が低くなるにつれて収縮する力が増大する特性を有している。鋼製コイルばね34の常態における外径は、形状記憶コイルばね33の常態の内径よりも小さく設定されている。鋼製コイルばね34は形状記憶コイルばね33と同軸状に挿通されている。鋼製コイルばね34の一方の端部は、有底外筒体31の底部36に固定され、鋼製コイルばね34の他方の端部は有底内筒体32の底部39に固定されている。したがって、鋼製コイルばね34は、有底外筒体31および有底内筒体32の内部に収容されている。有底外筒体31および有底内筒体32は、鋼製コイルばね34の伸縮に応じて相対移動可能である。鋼製コイルばね34は、形状記憶コイルばね33と同軸状に配置されているので、形状記憶コイルばね33と並設されている状態にある。
ところで、形状記憶コイルばね33を形成する形状記憶合金には、「超弾性」という特性があり、第1設定温度より低い第2設定温度が、形状記憶合金の降伏点に基づいて設定される。詳細には、軟化した形状記憶コイルばね33のばね力を、鋼製コイルばね34のばね力が上回る時点での温度を、第2設定温度に設定する。第2設定温度以下では、鋼製コイルばね34は、形状記憶された形状にある形状記憶コイルばね33を弾性変形させて圧縮する。つまり、鋼製コイルばね34による圧縮力は、形状記憶コイルばね33の形状記憶の形状を維持させようとする力に勝り、形状記憶コイルばね33の収縮方向の長さを最小とする。
次に、本実施形態のオイルシール20の締結力の調整について説明する。図5(a)に示すように、軸体12が静止している状態で第2設定温度以下(常温よりも低温)の場合、締結力調整機構26における形状記憶コイルばね33は、鋼製コイルばね34のばね力により圧縮されている。したがって、オイルシール20のガータースプリング25の端部27、28間の距離は狭くなっており、軸体12に対するオイルシール20の締め付け力は強い。
軸体12が回転することにより、オイルシール20と軸体12との摺接によりオイルシール20の温度が上昇し、第1設定温度以上になると、形状記憶コイルばね33の形状記憶された形状になり、形状記憶コイルばね33の伸縮方向の長さが最大となる。図5(b)に示すように、形状記憶コイルばね33の形状記憶された形状になるとき、形状記憶コイルばね33の伸長力は、鋼製コイルばね34の圧縮力に勝る。形状記憶コイルばね33の伸縮方向の長さが最大となることで、ガータースプリング25の端部27、28間の距離は拡大し、軸体12に対するオイルシール20の締結力は緩和される。このため、オイルシール20の軸体12との摺接による摩耗や発熱が軽減される。
軸体12の回転が停止し、オイルシール20の温度が第2設定温度以下になると、鋼製コイルばね34の圧縮力が形状記憶コイルばね33の形状記憶の形状を維持しようとする力に勝る。その結果、図5(a)に示すように、形状記憶コイルばね33は鋼製コイルばね34によって圧縮する方向に弾性変形する。第2設定温度以下の低温(例えば、-20℃)では、鋼製コイルばね34の圧縮力によって形状記憶コイルばね33が収縮されていることから、ガータースプリング25の端部27、28間の距離は狭くなっている。このため、軸体12に対するオイルシール20の締め付け力は強くなり、低温であっても、オイルシール20と軸体12の間からオイルが漏洩することはない。
図5(b)に示すように、第1設定温度以上のときの形状記憶コイルばね33および鋼製コイルばね34の伸縮方向の長さをL2とし、図5(a)に示すように、第2設定温度以下で形状記憶コイルばね33および鋼製コイルばね34の伸縮方向の最小の長さをL1とする。図5(b)に示すように、長さL1と長さL2との差△L(L2-L1)がガータースプリング25の伸び代となる。ガータースプリング25の伸び代に応じて、ガータースプリング25の締結力が変化する。
本実施形態のオイルシール20は以下の効果を奏する。
(1)オイルシール20の温度が上昇して予め設定された第1設定温度以上のとき、形状記憶コイルばね33が形状記憶の特性によって伸長するとともに、鋼製コイルばね34を伸長する。このため、ガータースプリング25の両端部27、28の間隔が広くなり、軸体12に対するガータースプリング25の締結力は緩和される。また、第1設定温度以上の状態から温度が低下して第2設定温度以下になると、鋼製コイルばね34は、形状記憶の特性によって伸長した形状記憶コイルばね33を収縮する。このため、ガータースプリング25の両端部27、28の間隔が狭くなり、軸体12に対する締結力は増大する。その結果、第1設定温度以上の高温では、ガータースプリング25の締結力の緩和により、軸体12とオイルシール20との摺接による摩耗や発熱が抑制でき、第2設定温度以下の低温では、オイルシール20の締結力の増大により、締結力の不足を防止できる。したがって、オイルシール20は、高温において適切な長さに伸びる形状記憶合金の特性が形状記憶コイルばね33に与えられても、低温下に適切な締結力を得ることができる。
(2)形状記憶コイルばね33および鋼製コイルばね34は、互いに同軸状に配置されるため、締結力調整機構26のスペースを抑制することができる。したがって、オイルシール20がスペースの制約を受ける場合であっても締結力調整機構26を備えることができる。
(3)有底外筒体31および有底内筒体32は、互いに直線的に相対移動可能な筒状部材であり、形状記憶コイルばね33および鋼製コイルばね34は、有底外筒体31および有底内筒体32の内部に配置されている。このため、有底外筒体31および有底内筒体32は、外部からの衝撃を受け難く、また、異物と干渉し難い。その結果、有底外筒体31および有底内筒体32は、形状記憶コイルばね33および鋼製コイルばね34を保護することができ、形状記憶コイルばね33および鋼製コイルばね34の耐久性を向上することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態のオイルシールは、形状記憶コイルばねおよび鋼製コイルばねが同軸状ではなく隣り合うように並設されている点で、第1の実施形態と異なる。本実施形態では、第1の実施形態と同じ構成については、第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
オイルシール50は、シール本体21と、補強環22と、主リップ部23と、補助リップ部24と、ガータースプリング25と、締結力調整機構51と、を有する。図6に示すように、締結力調整機構51は、第1可動体としての有底外筒体52と、第2可動体としての有底内筒体53と、形状記憶コイルばね33と、鋼製コイルばね34と、を有する。
有底外筒体52は、第1の実施形態の有底外筒体31に相当し、有底内筒体53は第1の実施形態の有底内筒体32に相当する。有底外筒体52および有底内筒体53には、形状記憶コイルばね33および鋼製コイルばね34の長手方向が互いに平行になるように並設されている。したがって、有底外筒体52および有底内筒体53は、第1の実施形態の有底外筒体31および有底内筒体32と比較して径方向のサイズが大きい。
本実施形態のオイルシール50によれば、第1の実施形態の効果(1)、(3)と同等の効果を奏する。また、本実施形態のオイルシール50は、形状記憶コイルばね33および鋼製コイルばね34を同じ径のコイルばねとすることも可能である。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、第1可動体としての有底外筒体および第2可動体としての有底内筒体を例示したが、第1可動体および第2可動体は互いに直線的に相対移動可能な筒状部材に限定されない。第1可動体および第2可動体は、ガータースプリングの端部に接続されるほか、形状記憶コイルばねおよび鋼製コイルばねが互いに並設されるように第1可動体および第2可動体に接続される構成であれば、形状は自由である。
○ 上記の実施形態では、回転機械に適用したオイルシールを例示したが、オイルシールは回転機械に限定されない。例えば、図7に示す別例のように、産業車両としてのフォークリフトのフロントアクスル60の車軸61に連結される軸体としてのハブ62と、静止体としてのアクスルハウジング63にオイルシール20を適用してもよい。図7に示すオイルシール20は第1の実施形態のオイルシール20と寸法上相違するが、オイルシールとしての構成は同一である。フォークリフトのアクスルとしてのフロントアクスル60に備えられる車軸61やハブ62は、フォークリフトの荷によって大きな荷重を受けることから撓み易く、撓みによる偏心が生じ易いが、第2設定温度以下の低温ではガータースプリング25の締結力の増大により、締結力の不足を防止できるため、フロントアクスル60におけるオイル漏洩を防止することができる。つまり、本発明のオイルシール20は、高温では摩擦や過熱を防止し、低温下でのオイル漏れを防止することができる。
○ 上記の実施形態では、軸体として回転する軸体を例示したが、軸体は回転する軸体に限定されず、本発明のオイルシールは回転しない軸体への適用も可能である。例えば、油圧シリンダのロッドを軸体とし、ピストンが往復移動するシリンダ本体を静止体とし、ロッドとシリンダ本体との間を封止するようにシリンダ本体に本発明のオイルシールを装着してもよい。この場合、低温時にロッドの撓みが生じてもシリンダ本体からオイル漏れを防止できる。
10 回転機械
11 ハウジング
12 軸体
17 外周面
18 内周面
20、50 オイルシール
21 シール本体
22 補強環
23 主リップ部(シールリップ部)
24 補助リップ部
25 ガータースプリング
26 締結力調整機構
27、28 端部
31 有底外筒体(第1可動体)
32 有底内筒体(第2可動体)
33 形状記憶コイルばね
34 鋼製コイルばね
50 オイルシール(第2の実施形態)
51 締結力調整機構
52 有底外筒体
53 有底内筒体
60 フロントアクスル
61 車軸
62 ハブ
63 アクスルハウジング

Claims (4)

  1. 軸体と静止体との間に設けられ、前記静止体の内部と外部空間とを仕切るシール本体と、
    前記シール本体と一体的に設けた補強環と、
    前記シール本体に備えられ、前記軸体の外周面と摺接するシールリップ部と、
    前記シールリップ部の外周に装着されるガータースプリングと、を備えるオイルシールであって、
    前記ガータースプリングの両端部の間に設けられ、前記ガータースプリングの締結力を調整する締結力調整機構を備え、
    前記締結力調整機構は、
    前記ガータースプリングの一方の端部および他方の端部に接続され、形状記憶合金を材料として、予め設定された設定温度以上のときに伸長する形状記憶コイルばねと、
    前記ガータースプリングの一方の端部および他方の端部に接続されるとともに前記形状記憶コイルばねと並設されて、前記形状記憶コイルばねを縮める方向の付勢力を有するコイルばねと、を備えることを特徴とするオイルシール。
  2. 前記形状記憶コイルばねおよび前記コイルばねは、互いに同軸状に配置されることを特徴とする請求項1記載のオイルシール。
  3. 前記軸体は、産業車両のアクスルに備えられる軸体であることを特徴とする請求項1又は2記載のオイルシール。
  4. 前記締結力調整機構は、
    前記ガータースプリングの一方の端部と固定される第1可動体と、
    前記ガータースプリングの他方の端部と固定される第2可動体と、を備え、
    前記第1可動体および前記第2可動体は、互いに直線的に相対移動可能な筒状部材であり、
    前記形状記憶コイルばねおよび前記コイルばねは、前記第1可動体および前記第2可動体の内部に配置され、前記第1可動体および前記第2可動体を介して前記ガータースプリングと接続されていることを特徴とする請求項1記載のオイルシール。
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