JP2022074026A - 環境状態測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境状態の測定精度を向上する。【解決手段】環境状態測定装置は、送信機(30)が前記音波を発信してから該音波を前記受信機(40)が受信するまでの伝搬時間に基づいて前記対象空間(10)の環境状態を求める制御部(60)とを備える。前記受信機(40)は、所定の入射角度で入射する音波に対して指向性を有する指向性の受信機である。【選択図】図6

Description

本開示は、環境状態測定装置に関する。
従来より、音波により空間の環境状態を測定する装置が知られている。特許文献1の環境状態測定装置は、空間内に音波を発信する送信機と、該送信機が発信する音波を受信する受信機とを備える。環境状態測定装置は、送信機が音波を発信してから、この音波を受信機が受信するまでの、音波の伝搬時間に基づいて室内の温度分布を環境状態として測定する。
特開平11-173925号公報
特許文献1に開示のような環境状態測定装置では、環境状態の測定精度の向上が望まれる。本開示の目的は、環境状態測定装置において、環境状態の測定精度を向上することである。
本開示の第1の態様は、環境状態測定装置を対象とし、対象空間(10)に音波を発信する送信機(30)と、前記送信機(30)から発信した音波を受信する受信機(40)と、前記送信機(30)が前記音波を発信してから該音波を前記受信機(40)が受信するまでの伝搬時間に基づいて前記対象空間(10)の環境状態を求める制御部(60)とを備え、前記受信機(40)は、所定の入射角度で入射する音波に対して指向性を有する指向性の受信機である。
第1の態様では、受信機(40)は、所定の入射角度で入射する音波に対して指向性を有する。このため、受信機(40)は、この入射角度で入射する音波を感度よく受信できる。その結果、制御部(60)は、この音波の伝搬時間を精度よく求めることができる。
第2の態様は、第1の態様の環境状態測定装置において、前記受信機(40)は、入射角度が異なる複数の伝搬経路(Pm)の音波に対してそれぞれ指向性を有する。
第2の態様では、受信機(40)は、入射角度の異なる複数の伝搬経路(Pm)の音波に対してそれぞれ指向性を有するため、異なる音波を同時に受信できる。その結果、異なる伝搬経路の音波を順に受信する場合と比較して、伝搬時間を求めるための期間が短くなる。
第3の態様は、第1または第2の態様の環境状態測定装置おいて、複数の伝搬経路(Pm)と、該複数の伝搬経路(Pm)にそれぞれ対応する入射角度とを関連付けたデータを記憶する記憶部(61)を備える。
第3の態様では、複数の伝搬経路(Pm)と、これらの伝搬経路(Pm)に対応する受信機(40)に受信される音波の入射角度とが関連付けられる。記憶部(61)は、これらが関連付けられたデータを記憶する。
第4の態様は、第3の態様の環境状態測定装置において、前記制御部(60)は、前記記憶部(61)に記憶された前記データに基づき、該受信機(40)の入射角度に応じた音波の伝搬時間を求める第1処理を実行する。
第4の態様では、制御部(60)は、記憶部(61)に記憶されたデータを用いることで、入射角度に対応する伝搬経路(Pm)および伝搬時間を紐付けることができる。
第5の態様は、第1~第4のいずれか1つの態様の環境状態測定装置において、前記制御部(60)は、前記伝搬時間を求める第1処理を繰り返し実行するとともに、複数の該第1処理でそれぞれ求めた音波の伝搬時間の変化を示す指標が所定値より小さい条件を満たす場合に、前記第1処理で求めた伝搬時間に基づいて、前記対象空間(10)の環境状態を求める。
第5の態様では、制御部(60)が第1処理を繰り返し実行することで、伝搬時間の変化を示す指標を得ることができる。この指標が所定値より小さい場合、制御部(60)は、第1処理で求めた伝搬時間に基づいて、対象空間(10)の環境状態を求める。なお、ここでいう第1処理は、伝搬時間の変化を示す指標を得るために実行した複数の第1処理のうち、少なくとも一方を対象とする。
第6の態様は、第1~第5のいずれか1つの態様の環境状態測定装置おいて、前記受信機(40)は、複数の受信機(40)を含み、前記制御部(60)は、複数の受信機(40)にそれぞれ受信された音波毎の伝搬時間に基づいて前記対象空間(10)の前記環境状態を求める。
第6の態様では、複数の受信機(40)を用いることで、環境状態を求めるための伝搬経路(Pm)を増やすことができる。このため、制御部(60)は環境状態を精度よく測定できる。
第7の態様は、第1~第6のいずれか1つの態様の環境状態測定装置において、前記送信機(30)は、複数の送信機(30)を含み、前記複数の送信機(30)は、互いに異なるタイミングで音波を発信する。
第7の態様では、複数の送信機(30)は、互いに異なるタイミングで音波を発信するため、各音波が互いに干渉することを抑制できる。その結果、環境状態を精度よく測定できる。
第8の態様は、第1~第6のいずれか1つの態様の環境状態測定装置において、前記送信機(30)は、複数の送信機(30)を含み、前記複数の送信機(30)は、互いに周波数の異なる音波、または疑似不規則信号からなる音波を同じタイミングで発生する。
第8の態様では、複数の送信機(30)が、同じタイミングで音波を発信する。これの音波は、互いに周波数が異なる、あるいは疑似不規則信号からなるため、受信機(40)で受信した後の音波をそれぞれ判別できる。このため、音波を異なるタイミングで発信する場合と比較して、伝搬時間を求めるための期間が短くなる。
第9の態様は、第1~第8のいずれか1つの態様の環境状態測定装置において、前記環境状態は、風速および空気の温度の少なくとも一方である。
第9の態様では、制御部(60)は、伝搬時間に基づいて、対象空間(10)の風速および空気の温度の少なくとも一方を環境状態として測定する。
図1は、実施形態に係る環境状態測定装置の配置図である。 図2は、環境状態測定装置のブロック図である。 図3は、受信機の機能を説明する模式図である。 図4は、計測動作のフローチャートである。 図5は、第1処理に関するタイミングチャートである。 図6は、第1処理の動作を説明するための図1に相当する図である。 図7は、実施形態に係る測定空間、伝搬経路、および伝搬経路長の関係を示す概念図である。 図8は、変形例1に係る図7に相当する図である。 図9は、変形例2に係る図5に相当する図である。
以下、本実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《実施形態》
〈全体構成の概要〉
本実施形態の環境状態測定装置(1)は、音波を用いて対象空間の環境状態を計測する。図1に示すように、本実施形態の対象空間は室内空間(10)である。環境状態は、室内空間(10)の空気の風速および空気の温度を含む。室内空間(10)には、空気処理装置(図示省略)が設けられる。空気処理装置は、換気装置、空気調和機、空気清浄機などを含む。図1に示すように、本例の室内空間(10)は、平面視において矩形状である。室内空間(10)は、第1側面(11)、第2側面(12)、第3側面(13)、および第4側面(14)を有する。第1側面(11)と第2側面(12)とが互いに対向し、第3側面(13)と第4側面(14)とが互いに対向する。
図2に示すように、環境状態測定装置(1)は、複数のユニット(20)と、座標測定部(50)と、コントローラ(60)とを備える。
〈ユニットの全体構成〉
図1に示すように、複数のユニット(20)は、第1ユニット(21)、第2ユニット(22)、第3ユニット(23)、および第4ユニット(24)で構成される。以下では、第1から第4までのユニットを単にユニット(20)と称する場合もある。
本例では、各ユニット(20)が室内空間(10)の角部に配置される。具体的には、第1ユニット(21)は第1側面(11)と第3側面(13)との間の角部に、第2ユニット(22)は第1側面(11)と第4側面(14)との間の角部に、第3ユニット(23)は第2側面(12)と第3側面(13)との間の角部に、第4ユニット(24)は第2側面(12)と第4側面(14)との間の角部にそれぞれ配置される。
なお、環境状態測定装置(1)は、各ユニット(20)をそれぞれ支持する自立式の複数のポールを有する。各ポールは、鉛直方向に延びている。各ポールには、各ユニット(20)の高さを調節する調節機構が設けられる。各ユニット(20)の高さは、調節機構により同じ高さ位置に設定されるのが好ましい。
各ユニット(20)は、1つの送信機(30)と、1つの受信機(40)とをそれぞれ有する。具体的には、第1ユニット(21)は第1送信機(31)と第1受信機(41)とを有し、第2ユニット(22)は第2送信機(32)と第2受信機(42)とを有し、第3ユニット(23)は第3送信機(33)と第3受信機(43)とを有し、第4ユニット(24)は第4送信機(34)と第4受信機(44)とを有する。以下では、第1から第4までの送信機を単に送信機(30)と称する場合もある。第1から第4までの受信機を単に受信機(40)と称する場合もある。
〈送信機〉
送信機(30)は、風速および温度を計測するための音波を発信する。送信機(30)は、無指向性の送信機である。ここで、無指向性の送信機とは、ある角度のみを指向する音波を発信するのではなく、所定角度範囲に亘って音波を広範囲に発信する方式である。各送信機(30)は、自己が発信する音波が他の全てのユニット(20)の受信機(40)に受信できる角度範囲で音波を発信する。本例の送信機(30)は、平面視において約90°に亘る範囲に音波を発生する。
第1送信機(31)は、第1側面(11)から第3側面(13)に亘る範囲に音波を発信する。第2送信機(32)は、第1側面(11)から第4側面(14)に亘る範囲に音波を発信する。第3送信機(33)は、第2側面(12)から第3側面(13)に亘る範囲に音波を発生する。第4送信機(34)は、第2側面(12)から第4側面(14)に亘る範囲に音波を発信する。
〈受信機〉
受信機(40)は、送信機(30)から発信された音波を受信する。受信機(40)は、指向性の受信機である。指向性の受信機(40)は、所定の入射角度で届いた音波を特定して受信する。
加えて、受信機(40)は、入射角度θの異なる複数の音波を特定して受信できる。図3に模式的に示すように、受信機(40)は、複数のマイク素子(40a)を有する。複数のマイク素子(40a)は、互いに等間隔を置いて基板上に配列される。この構成により、受信機(40)は、所定の入射角度の音波を特定できる。具体的には、例えば隣り合う第1マイク素子(40a1)と第2マイク素子(40a2)の間隔をD、音波の入射角度をθa、到達距離差をΔLとする。到達距離差ΔLは、第1マイク素子(40a)に音波が到達した時点において、第2マイク素子(40a)に音波が届くまでの残りの距離である。この場合、第1のマイク素子(40a1)に音波が到達する時間と、第2のマイク素子(40a2)に音波が到達する時間との差(到達時間差ΔTa)は、以下の式で表すことができる。
到達時間差ΔTa=到達距離差ΔL/音速C0
ここで、到達距離差ΔL=D×sinθa
受信機(40)では、入射角度θaによるマイク素子(40a)毎の到達時間差ΔTaを求められ、マイク素子(40a)毎の到達時間差ΔTaの遅れを補完するように音波の波形が合成される。具体的には、受信機(40)では、第1マイク素子(40a)で受信した音波の波形からΔTaだけ遅延させた波形と、第2マイク素子(40b)で受信した音波の波形とが合成される。これにより、受信機(40)は、所定の入射角度に対する音波を、指向性をもって受信できる。入射角度の異なる複数の音波に対し、この処理を並行して行うことで、受信機(40)は入射角度の異なる複数の音波を、指向性をもって受信できる。
受信機(40)に受信される音波は、直接波および反射波を含む。直接波は、送信機(30)から発信された後、室内空間(10)の壁面などに衝突せずに受信機(40)に届く音波である。反射波は、送信機(30)から発信された後、室内空間(10)の壁面(具体的には、第1から第4までの側面(11,12,13,14))に反射してから、受信機(40)に届く音波である。
〈座標計測部〉
図2に示す座標測定部(50)は、室内空間(10)の形状に関する三次元座標と、各ユニット(20)の位置に関する三次元座標とを計測する。座標測定部(50)は、三次元レーザ計測装置で構成される。
〈コントローラ〉
コントローラ(60)は、本開示の制御部に対応する。コントローラ(60)は、制御基板上に搭載されたマイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータを動作させるためのソフトウエアを格納するメモリデバイス(具体的には半導体メモリ)とを含む。コントローラ(60)は、各ユニット(20)および座標測定部(50)と、無線または有線の通信線を介して接続される。
コントローラ(60)は記憶部(61)および演算部(62)を有する。記憶部(61)は、座標測定部(50)で計測した三次元座標を三次元データとして記憶する。記憶部(61)は、複数の伝搬経路(Pm)と、これらの伝搬経路(Pm)に対応する伝搬経路長(dmn)と、これらの伝搬経路(Pm)に対応する受信機(40)に対する音波の入射角度とをそれぞれ関連付けて記憶する。
演算部(62)は、記憶部(61)に記憶されたデータと、各伝搬経路(Pm)の音波の伝搬時間とに基づいて室内空間(10)の風速および空気の温度を求める。
-計測動作-
環境状態測定装置(1)によって環境状態を計測する動作について説明する。
〈基本動作〉
図4に示すように、ステップST1において、コントローラ(60)の初期設定が完了していない場合、ステップST2~ステップST4の初期設定が実行される。
ステップST2において、座標測定部(50)は、室内空間(10)の形状、および各ユニット(20)の位置に関する三次元座標を測定する。記憶部(61)は、ステップST2で測定された各三次元座標を、座標データとして記憶する。
ステップST3では、演算部(62)が、座標データに基づき室内空間(10)を複数の測定空間(An)(n=1,2,…n)に区分する。例えば図1では、室内空間(10)が平面視において12の測定空間(A1~A12)に区分される。加えて、ステップST3では、演算部(62)が、座標データに基づき音波の伝搬経路(Pm)(m=1,2,…m)を決定する。演算部(62)は、各測定空間(An)を1つ以上の伝搬経路(Pm)が通過するように、複数の伝搬経路(Pm)を決定する。記憶部(61)は、区分された複数の測定空間(An)の三次元座標、および決定した複数の伝搬経路(Pm)の三次元座標を、座標データとして記憶する。
図1では、10の伝搬経路(P1~P10)を表している。これらの伝搬経路(P1~P10)のうち、第1伝搬経路(P1)、第3伝搬経路(P3)、第5伝搬経路(P5)、第7伝搬経路(P7)、第8伝搬経路(P8)、および第10伝搬経路(P10)は、直接波の伝搬経路である。第2伝搬経路(P2)、第4伝搬経路(P4)、第6伝搬経路(P6)、および第9伝搬経路(P9)は、側面(11,12,13,14)に反射する間接波の伝搬経路である。本実施形態の環境状態測定装置(1)では、これらの伝搬経路(Pm)において音波が往復するように、送信機(30)及び受信機(40)が配置される。
ステップST4では、演算部(62)が、ステップST3で決定した伝搬経路(Pm)における測定空間(An)毎の伝搬経路長(dmn)を算出する。伝搬経路長(dmn)は、伝搬経路(Pm)全体を測定空間(An)毎に分割した経路の長さである。図1では、第1伝搬経路(P1)の伝搬経路長を例示している。第1伝搬経路(P1)は、第1測定空間(A1)、第5測定空間(A5)、第9測定空間(A9)を通る。この場合、第1伝搬経路(P1)に対応する伝搬経路長は、d11、d15、およびd19である。第1伝搬経路(P1)の全長L1は、d11+d15+d19になる。
ステップST4では、演算部(62)が、記憶部(61)に記憶された座標データに基づき、各伝搬経路長(dmn)を求める。加えて、演算部(62)は、座標データに基づき複数の伝搬経路(Pm)から各受信機(40)にそれぞれ入射する音波の入射角度θをそれぞれ算出する。ステップST4では、記憶部(61)は、複数の伝搬経路(Pm)と、これらの伝搬経路(Pm)のそれぞれに対応する入射角度と、この伝搬経路(Pm)に対応する伝搬経路長(dmn)とを関連付けて、初期データとして記憶する。
ステップST5では、第1処理が実行される。第1処理は、各伝搬経路(Pm)の音波の伝搬時間を測定する処理である。ここで、伝搬時間は、送信機(30)が音波を発信した時点から、この音波が受信機(40)に受信されるまでの時間である。第1処理の詳細は後述する。ステップST6では、第1処理が再び実行される。
ステップST7では、各測定空間(An)の風速および温度が安定状態であるか否かを、コントローラ(60)が判定する。コントローラ(60)は、複数の第1処理でそれぞれ求めた伝搬時間の変化の度合いを示す指標を求める。コントローラ(60)は、この指標が所定値より小さい第1条件を満たすか否かを判定する。
具体的には、演算部(62)は、ステップST5で測定した伝搬経路(Pm)毎の伝搬時間T1と、ステップST6で測定した伝搬経路(Pm)毎の伝搬時間T2との差ΔTをそれぞれ算出する。さらに演算部(62)は、これらの差ΔTの平均値ΔT-aveを算出する。この平均値ΔT-aveが所定値より小さい場合、伝搬経路(Pm)毎の伝搬時間の変化がほぼなく、風速および温度が安定していると判断できる。そこで、第1条件が成立する場合(ステップST7のYES)、コントローラ(60)は、測定空間(An)の風速および温度を順に算出する。
ステップST8では、演算部(62)が、ステップST7の条件が成立した直前の第1処理で得られた伝搬時間に基づいて、各測定空間(An)の風速を算出する。
ステップST9では、演算部(62)が、ステップST7の条件が成立した直前の第1処理で得られた伝搬時間T2に基づいて、各測定空間(An)の温度を算出する。
以上のように、ステップST5~ステップST9の処理により、風速および温度が安定する状態において、各測定空間(An)の風速および温度を求めることができる。したがって、室内空間(10)の風速分布および温度分布を精度よく測定できる。
〈第1処理〉
上述した第1処理について、詳細に説明する。第1処理では、コントローラ(60)が、複数の送信機(30)から音波を順番に発信させる。受信機(40)は、対応する伝搬経路(Pm)の音波を受信する。
具体的には、図5に示すように、環境状態測定装置(1)では、第1送信機(31)、第2送信機(32)、第3送信機(33)、及び第4送信機(34)が順番に音波を発信する。各送信機(30)は、期間ΔTbにおいて1群の音波を発信する。1群の音波は、複数(本例では4つ)の音波(S)によって構成される。送信機(30)は、複数の音波(S)を所定間隔置きに発信する。各音波(S)は、10の波(W)により構成される。各送信機(30)が音波を発信することに同期して、各受信機(40)は、受信期間ΔTcにおいて音波を受信可能な状態となる。本例では、各送信機(30)から1群の音波が発信されるときに、全ての受信機(40)が音波を受信可能な状態となる。
図6は、各送信機(30)から音波を順に発信する動作の一例である。図6では、直接波を実線矢印とし、間接波を破線矢印としている。
図6(A)に示すように、無指向性の第1送信機(31)は、約90°の範囲に亘って音波を発信する。第1送信機(31)から発信された音波は、第1伝搬経路(P1)、第2伝搬経路(P2)、第3伝搬経路(P3)、第4伝搬経路(P4)、および第5伝搬経路(P5)の往路を流れる。第2受信機(42)は、第2伝搬経路(P2)および第5伝搬経路(P5)の往路を流れた音波を受信する。第3受信機(43)は、第1伝搬経路(P1)および第4伝搬経路(P4)の往路を流れた音波を受信する。第4受信機(44)は、第3伝搬経路(P3)の往路を流れた音波を受信する。
次いで図6(B)に示すように、無指向性の第2送信機(32)は、約90°の範囲に亘って音波を発信する。第2送信機(32)から発信された音波は、第6伝搬経路(P6)、第7伝搬経路(P7)、および第8伝搬経路(P8)の往路と、第2伝搬経路(P2)および第5伝搬経路(P5)の復路を流れる。第1受信機(41)は、第2伝搬経路(P2)および第5伝搬経路(P5)の復路を流れた音波を受信する。第3受信機(43)は、第7伝搬経路(P7)の往路を流れた音波を受信する。第4受信機(44)は、第6伝搬経路(P6)および第8伝搬経路(P8)の往路を流れた音波を受信する。
次いで図6(C)に示すように、無指向性の第3送信機(33)は、約90°の範囲に亘って音波を発信する。第3送信機(33)から発信された音波は、第9伝搬経路(P9)および第10伝搬経路(P10)の往路と、第1伝搬経路(P1)、第4伝搬経路(P4)、および第7伝搬経路(P7)の復路を流れる。第1受信機(41)は、第1伝搬経路(P1)および第4伝搬経路(P4)の復路を流れた音波を受信する。第2受信機(42)は、第7伝搬経路(P7)の復路を流れた音波を受信する。第4受信機(44)は、第9伝搬経路(P9)および第10伝搬経路(P10)の復路を流れた音波を受信する。
次いで図6(D)に示すように、無指向性の第4送信機(34)は、約90°の範囲に亘って音波を発信する。第4送信機(34)から発信された音波は、第3伝搬経路(P3)、第6伝搬経路(P6)、第8伝搬経路(P8)、第9伝搬経路(P9)、および第10伝搬経路(P10)の復路を流れる。第1受信機(41)は、第3伝搬経路(P3)の復路を流れた音波を受信する。第2受信機(42)は、第6伝搬経路(P6)および第8伝搬経路(P8)の復路を流れた音波を受信する。第3受信機(43)は、第9伝搬経路(P9)および第10伝搬経路(P10)の復路を流れた音波を受信する。
以上の第1処理では、演算部(62)は、各受信機(40)に所定の入射角度で入射する音波に対応する伝搬時間を計測する。上述したように記憶部(61)には、伝搬経路(Pm)と、伝搬経路(Pm)に対応する入射角度と、伝搬経路(Pm)に対応する伝搬経路長(dmn)とが関連付けられて初期データとして記憶される。このため、この初期データと、入射角度に対応する伝搬時間とを用いることで、伝搬経路(Pm)と、伝搬経路(Pm)に対応する伝搬時間とをさらに関連付けることができる。これにより、第1処理では、各伝搬経路(Pm)の伝搬時間を容易に特定できる。
本例では、第1~第10伝搬経路(Pm)の往路における伝搬時間(往路伝搬時間(Tdm)(m=10))と、第1~第10伝搬経路(Pm)の復路における伝搬時間(復路伝搬時間(Tem)(m=10))とがそれぞれ計測される。したがって、上述したステップST7では、厳密には、演算部(62)は、2回の第1処理で求めた往路伝搬時間(Tdm)の差、および2回の第1処理で求めた復路伝搬時間(Tem)の差に基づき、第1条件を満たすか否かを判定する。なお、ステップST7において、コントローラ(60)は、2回の第1処理で求めた往路伝搬時間(Tdm)の変化のみに基づいて第1条件を満たすか判定してもよい。あるいは、コントローラ(60)は、2回の第1処理で求めた復路伝搬時間(Tem)の変化のみに基づいて第1条件を満たすか判定してもよい。
-風速の算出方法-
ステップST8において、測定空間(An)毎の風速を算出する方法について図7を参照しながら説明する。図7では、便宜上、実施形態の環境状態測定装置(1)の構成を簡素化して表している。図7では、室内空間(10)が4つの測定空間(An)(n=1~4)に区分される。図7では、1つの送信機(30)と4つの受信機(40)との間に4つの伝搬経路(Pm)(m=1~4)がある。各伝搬経路(Pm)は、往路と復路とを含む。4つの伝搬経路(Pm)において測定空間(An)毎の伝搬経路長はdmn(m=1~4,n=1~4)となる。
この場合、第1伝搬経路(P1)の全長(L1)はd11であり、第2伝搬経路(P2)の全長(L2)は、d21+d22であり、第3伝搬経路(P3)の全長(L3)は、d31+d32+d33であり、第4伝搬経路(P4)の全長(L4)は、d41+d42+d43+d44である。
各伝搬経路(Pm)の往路において、測定空間(An)毎の音波の伝搬速度をCdn(n=1~4)とし、第1処理で求めた往路伝搬時間を(Tdm)(m=1~4)とすると、以下の関係式[数1]が成立する。
Figure 2022074026000002
[数1]の連立方程式に基づき最小二乗法などを用いることで、測定空間(An)毎の伝搬速度(Cdn)を求めることができる。
各伝搬経路(Pm)の復路において、測定空間(An)毎の音波の伝搬速度をCen(n=1~4)とし、第1処理で求めた往路伝搬時間を(Tem)(m=1~4)とすると、以下の関係式[数2]が成立する。
Figure 2022074026000003
[数2]の連立方程式に基づき最小二乗法などを用いることで、測定空間(An)毎の伝搬速度(Cen)を求めることができる。
往路における測定空間(An)毎の伝搬速度(Cdn)は、以下の(A)式で表すことができる。
Cdn=C0+α×tn+Vn・・・(A)
ここで、C0は音速(331.5[m/sec])、tnは、測定空間(An)毎の温度(n=1~4)、Vnは、測定空間(An)毎の風速(n=1~4)、αは係数である。
復路における測定空間(An)の風速は、往路における測定空間(An)の風速と逆向きになる。このため、復路における測定空間(An)毎の伝搬速度(Cen)は、以下の(B)式で表すことができる。
Cen=C0+α×tn-Vn・・・(B)
上記(A)式および(B)式により、測定空間(An)毎の風速は、以下の(C)式で表すことができる。
Vn=(Cdn-Cen)/2・・・(C)
よって、[数1]式で求めた測定空間(An)毎の往路の伝搬速度(Cdn)と、[数2]式で求めた測定空間(An)毎の復路の伝搬速度(Cen)とを(C)式に代入することで、各測定空間(An)の風速(Vn)を求めることができる。
-温度の算出方法-
ステップST9では、演算部(62)が、ステップST8で求めた測定空間(An)毎の風速(Vn)に基づいて測定空間(An)毎の温度(tn)を算出する。ここで、測定空間(An)毎の温度(tn)は、風速(Vn)と、[数1]式で求めた測定空間(An)毎の往路の伝搬速度(Cdn)とを(A)式に代入することで求めることができる。あるいは、測定空間(An)毎の温度(Vn)は、風速(Vnと、[数2]の式で求めた測定空間(An)毎の復路の伝搬速度(Cen)とを(B)式に代入することで求めることができる。
-実施形態の効果-
実施形態の受信機(40)は、所定の入射角度で入射する音波に対して指向性を有する。このため、受信機(40)では、所定の入射角度で入射する音波の感度が高くなるので、伝搬経路(Pm)に対応する伝搬時間を精度よく測定できる。その結果、環境状態測定装置(1)は、風速や温度などの環境状態を精度よく測定できる。
送信機(30)は、無指向性であり、所定の角度範囲に亘って音波を発信する。このため、複数の測定空間(An)を通る伝搬経路(Pm)の数を増やすことができる。この結果、伝搬時間をさらに精度よく測定できる。加えて、送信機(30)から発信された音波を反射波として受信機(40)に送ることができる。
受信機(40)は、入射角度が異なる複数の伝搬経路(Pm)の音波に対してそれぞれ指向性を有する。このため、1つの受信機(40)によって、入射角度が異なる複数の音波を同時に受信でき、各音波に対応する伝搬時間を速やかに計測できる。伝搬時間の計測時間が長くなると、その期間中に温度や風速などの環境状態が変化してしまう可能がある。環境状態が変化すると、この変化に伴い伝搬時間も変化する。したがって、伝搬時間を求める処理(第1処理)は、できる限り短い方がよい。本実施形態では、上記のようにして第1処理の期間を短くできるため、伝搬時間をさらに精度よく測定できる。
記憶部(61)は、伝搬経路(Pm)、および伝搬経路(Pm)に対応する入射角度が記憶する。このため、第1処理では、このデータに基づき、伝搬経路(Pm)と、伝搬経路(Pm)に対応する伝搬時間とを、入射角度を用いて紐付けることができる。したがって、伝搬経路(Pm)に対応する伝搬時間を速やかに求めることができる。
制御部(60)は、複数の第1処理で求めた伝搬時間の変化を示す指標が所定値より小さい第1条件が成立すると、伝搬時間に基づいて環境状態を計測する(ステップST7~ステップ得ST9)。逆に、制御部(60)は、第1条件が成立しない場合、直前の第1処理で得た伝搬時間に基づいて環境状態を計測しない。このため、制御部(60)は、風速や温度などが安定しているときに伝搬時間を求めるので、環境状態をさらに精度よく測定できる。
環境状態測定装置(1)は、複数の受信機(40)を有するため、測定空間(An)を通る伝搬経路(Pm)の数を増やすことができる。加えて、環境状態測定装置(1)は、複数の送信機(30)を有するため、測定空間(An)を通る伝搬経路(Pm)の数を増やすことができる。したがって、制御部(60)は、環境状態をさらに精度よく測定できる。
各ユニット(20)では、受信機(40)と送信機(30)とを実質的に同じ位置に配置している。このため、伝搬経路(Pm)の往路と復路における音波の伝搬速度を求めることができ、これらの差から測定空間(An)の風速を求めることができる。
図5に示すように、複数の送信機(30)は異なるタイミングで音波を発信する。このため、各受信機(40)で音波を受信する際、各音波が互いに干渉することを抑制できる。この結果、環境状態測定装置(1)は、環境状態をさらに精度よく測定できる。
各送信機(30)が音波を発信する際には、複数(4つ)の音波からなる1群の音波を発信する。これにより、伝搬経路(Pm)毎の伝搬時間を求めるためのデータが増えるので、環境状態測定装置(1)は、環境状態をさらに精度よく測定できる。
-実施形態の変形例-
〈変形例1〉
上記実施形態のコントローラ(60)は、伝搬経路(Pm)の往路および復路における音波の伝搬時間に基づき風速および温度を算出している。しかし、コントローラ(60)は、伝搬経路(Pm)の一方から他方への音波の伝搬時間のみに基づいて風速および温度を算出してもよい。
図8に模式的に示すように、変形例1の環境状態測定装置(1)は、2つの送信機(30)と8つの受信機(40)とを有する。室内空間(10)は4つの測定空間(An)に区分される。各送信機(30)から発信する音波は、それぞれ4つずつの伝搬経路(Pm)を通って各受信機(40)に受信される。
第1伝搬経路(Pm)の全長(L1)はd11となり、第2伝搬経路(Pm)の全長(L2)はd21+d22となり、第3伝搬経路(Pm)の全長(L3)はd31+d32+d33となり、第4伝搬経路(P4)の全長(L4)はd41+d42+d43+d44となる。第5伝搬経路(P5)の全長(L5)はd54+d53+d52+d51となり、第6伝搬経路(P6)の全長(L6)はd64+d63+d62となり、第7伝搬経路(P7)の全長(L7)はd74+d73となり、第8伝搬経路(P8)の全長(L8)はd84となる。
第1処理で計測した各伝搬経路(Pm)に対応する伝搬時間を(Tm)(m=1~8)とし、測定空間(An)毎の伝搬速度を(Cn)(n=1~4)とすると、以下の関係式[数3]が成立する。
Figure 2022074026000004
伝搬速度(Cn)は、以下の(D)式で表すことができる。
Cn=C0+α×tn+Vn・・・(D)
[数3]式と、(D)式により、8つの未知数(温度(tn)(n=1~4)および風速(Vn)(n=1~4))が存在する、8つの連立方程式が成立する。よって、これらの連立方程式に基づき最小二乗法などを用いることで、片側の伝搬経路(Pm)のみで、これらの温度(tn)および風速(Vn)を算出できる。
〈変形例2〉
上記実施形態では、第1処理において、1つの送信機(30)が複数の音波からなる一群の音波を発信している。これに対し、図9に示す変形例2の第1処理では、ΔTb毎の1つサイクルにおいて、各送信機(30)が1つの音波を順に発信する。変形例2では、このサイクルを4回繰り返しているが、このサイクルの数を減らしてもよい。このサイクルの数を減らすことで、伝搬時間を求めるための期間を短くできる。
〈変形例3〉
上記実施形態の複数の送信機(30)は、第1処理において、同じ周波数の音波を異なるタイミングで発信する。これに対し、変形例3の複数の送信機(30)は、第1処理において、異なる周波数の音波を同じタイミングで発信する。これにより、伝搬時間を求めるための期間を短くできる。
各送信機(30)から同じタイミングで音波を発信すると、これらの音波が互いに干渉し受信機(40)で受信した各音波を判別できない可能性がある。しかしながら、変形例3の複数の送信機(30)は、異なる周波数の音波を発信するため、受信機(40)で受信した各音波を判別できる。したがって、環境状態の測定精度が低下してしまうことを抑制できる。
〈変形例4〉
上記実施形態の複数の送信機(30)は、第1処理において、同じ周波数の音波を異なるタイミングで発信する。これに対し、変形例4の複数の送信機(30)は、第1処理において、疑似不規則信号からなる音波を同じタイミングで発信する。これにより、伝搬時間を求めるための期間を短くできる。
ここで、疑似不規則信号は、M系列信号、Barker系列信号、Golay系列信号などを含む。変形例4の複数の送信機(30)は、疑似不規信号としてM系列信号を発信する。M系列信号は、相関処理を用いることにより判別可能なランダム波である。
第1処理において、各送信機(30)から発信されたM系列信号は、各受信機(40)に受信される。制御部(60)は、相関処理によりM系列信号の相関値のピーク値を求める。このピーク値に対応する時刻が、M系列信号が受信機(40)に到達した時刻に相当する。制御部(60)は、送信機(30)から音波を発信した時刻からピーク値に対応する時刻までの時間を、伝搬時間として求める。
各送信機(30)から同じタイミングで音波を発信すると、これらの音波が互いに干渉し受信機(40)で受信した各音波を判別できない可能性がある。しかしながら、変形例4の複数の送信機(30)は、M系列信号を発信するため、受信機(40)で受信した各音波を判別できる。したがって、環境状態の測定精度が低下してしまうことを抑制できる。
《その他の実施形態》
上述した実施形態、および各変形例においては以下の構成としてもよい。
受信機(40)の数は、1つであってもよいし、4つ以外であってもよい。
送信機(30)の数は、1つであってもよいし、4つ以外であってもよい。送信機(30)は、必ずしも無指向性の送信機でなくてもよく、指向性の送信機(30)であってもよい。複数の指向性の送信機(30)が、互いに異なる角度の音波を発信してもよい。
ユニット(20)の数は、1つであってもよいし、4つ以外であってもよい。
受信機(40)および送信機(30)をユニット化せず、個別に配置してもよい。
環境状態測定装置(1)は、風速および温度以外の環境状態を測定してもよい。環境状態測定装置(1)は、対象空間(10)の圧力を環境状態として測定してもよい。
ステップST7において、制御部(60)は、3回以上の第1処理で得られた伝搬時間の変化を示す指標に基づいて、環境状態を計測するか否かを判定してもよい。
環境状態測定装置(1)は、必ずしも座標測定部(50)を有していなくてもよい。例えば、作業者などが、対象空間(10)の形状、受信機(40)および送信機(30)の位置などの三次元座標を予め測定する。環境状態測定装置(1)は、測定した三次元座標を設定する設定部を有してもよい。制御部(60)は、設定部に設定されたデータに基づき伝搬時間を求める。
制御部(60)の少なくとも一部が、ユニット(20)、送信機(30)、受信機(40)などに設けられてもよいし、ネットワークのサーバ上に設けられてもよい。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。以上に述べた「第1」、「第2」、という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上説明したように、本開示は、環境状態測定装置について有用である。
Pm 伝搬経路
1 環境状態測定装置
10 室内空間(対象空間)
30 送信機
40 受信機
60 コントローラ(制御部)
61 記憶部

Claims (9)

  1. 対象空間(10)に音波を発信する送信機(30)と、
    前記送信機(30)から発信した音波を受信する受信機(40)と、
    前記送信機(30)が前記音波を発信してから該音波を前記受信機(40)が受信するまでの伝搬時間に基づいて前記対象空間(10)の環境状態を求める制御部(60)とを備え、
    前記受信機(40)は、所定の入射角度で入射する音波に対して指向性を有する指向性の受信機である
    ことを特徴とする環境状態測定装置。
  2. 請求項1に記載の環境状態測定装置において、
    前記受信機(40)は、入射角度が異なる複数の伝搬経路(Pm)の音波に対してそれぞれ指向性を有する
    ことを特徴とする環境状態測定装置。
  3. 請求項1または2に記載の環境状態測定装置おいて、
    複数の伝搬経路(Pm)と、該複数の伝搬経路(Pm)にそれぞれ対応する入射角度とを関連付けたデータを記憶する記憶部(61)を備える
    ことを特徴とする環境状態測定装置。
  4. 請求項3に記載の環境状態測定装置において、
    前記制御部(60)は、前記記憶部(61)に記憶された前記データに基づき、該受信機(40)の入射角度に応じた音波の伝搬時間を求める第1処理を実行する
    ことを特徴とする環境状態測定装置。
  5. 請求項1~4のいずれか1つに記載の環境状態測定装置おいて、
    前記制御部(60)は、前記伝搬時間を求める第1処理を繰り返し実行するとともに、複数の該第1処理でそれぞれ求めた音波の伝搬時間の変化を示す指標が所定値より小さい条件を満たす場合に、前記第1処理で求めた伝搬時間に基づいて、前記対象空間(10)の環境状態を求める
    ことを特徴とする環境状態測定装置。
  6. 請求項1~5のいずれか1つに記載の環境状態測定装置おいて、
    前記受信機(40)は、複数の受信機(40)を含み、
    前記制御部(60)は、複数の受信機(40)にそれぞれ受信された音波毎の伝搬時間に基づいて前記対象空間(10)の前記環境状態を求める
    ことを特徴とする環境状態測定装置。
  7. 請求項1~6のいずれか1つに記載の環境状態測定装置において、
    前記送信機(30)は、複数の送信機(30)を含み、
    前記複数の送信機(30)は、互いに異なるタイミングで音波を発信する
    ことを特徴とする環境状態測定装置。
  8. 請求項1~6のいずれか1つ記載の環境状態測定装置において、
    前記送信機(30)は、複数の送信機(30)を含み、
    前記複数の送信機(30)は、互いに周波数の異なる音波、または疑似不規則信号からなる音波を同じタイミングで発生する
    ことを特徴とする環境状態測定装置。
  9. 請求項1~8のいずれか1つに記載の環境状態測定装置において、
    前記環境状態は、風速および空気の温度の少なくとも一方である
    ことを特徴とする環境状態測定装置。
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