JP2021113808A - 計測装置、計測方法、及び、プログラム - Google Patents

計測装置、計測方法、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 音波の伝搬距離が未知であっても、空間の空気特性(例えば、温度)の計測結果のS/N比を向上させる。【解決手段】 送信装置から送信された音波が受信装置に到達するまでに通る伝搬経路の長さである伝搬距離を、測距センサによる測定結果に基づいて特定する伝搬距離特定手段と、前記送信装置から送信された音波が前記受信装置に到達するまでの伝搬時間を特定する伝搬時間特定手段と、前記伝搬時間特定手段により特定された伝搬時間と前記伝搬距離特定手段により特定された伝搬距離とに基づいて、前記伝搬経路上の位置の空気特性を計測する計測手段と、を有する。【選択図】図8

Description

本発明は、計測装置、計測方法、及び、プログラムに関する。
空気中を伝搬する音波の速度が温度に応じて変化する原理を用いて、音波の伝搬時間から空間の温度を計測することが可能である。
例えば、特許文献1は、超音波を送受信可能な複数のセンサユニットを空間に配置することにより、超音波の伝搬時間から空間の温度を計測する技術を開示している。
特開2014−095600号公報
特許文献1では、計測経路が既知であることを前提としている。したがって、計測経路が未知である場合、音波の伝搬距離が未知である。したがって、温度を計測することはできない。
本発明の目的は、音波の伝搬距離が未知であっても、空間の空気特性(例えば、温度)の計測結果のS/N比を向上させることである。
本発明の一態様は、
送信装置から送信された音波が受信装置に到達するまでに通る伝搬経路の長さである伝搬距離を、測距センサによる測定結果に基づいて特定する伝搬距離特定手段と、
前記送信装置から送信された音波が前記受信装置に到達するまでの伝搬時間を特定する伝搬時間特定手段と、
前記伝搬時間特定手段により特定された伝搬時間と前記伝搬距離特定手段により特定された伝搬距離とに基づいて、前記伝搬経路上の位置の空気特性を計測する計測手段と、
を有する計測装置である。
本発明によれば、音波の伝搬距離が未知であっても、空間の空気特性の計測結果のS/N比を向上させることができる。
第1実施形態の計測システムの構成を示すブロック図である。 第1実施形態の計測システムの詳細な構成を示すブロック図である。 第1実施形態の音波送信装置の構成を示す概略図である。 第1実施形態の音波受信装置の構成を示す概略図である。 図1の測距センサの構成を示す概略図である。 図5の測距センサの配置例を示す図である。 第1実施形態の概要の説明図である。 第1実施形態の温度計測の処理のフローチャートである。 図8の受信波形データの説明図である。 図8の処理において表示される画面例を示す図である。 図6Aの測距センサの配置例における作用効果の説明図である。 第2実施形態の音波送信装置の構成を示す概略図である。 第2実施形態のセンサ配置の一例を示す図である。 第2実施形態の温度の計算の詳細なフローチャートである。 変形例の概要の説明図である。 変形例の温度計測の処理のフローチャートである。 第3実施形態の温度の計算の詳細なフローチャートである。 第3実施形態の検出方法選択処理ルーチンを示すフローチャートである。 位相差による補正の例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(1)第1実施形態
第1実施形態を説明する。
(1−1)計測システムの構成
第1実施形態の計測システムの構成について説明する。図1は、第1実施形態の計測システムの構成を示すブロック図である。図2は、第1実施形態の計測システムの詳細な構成を示すブロック図である。
図1及び図2に示すように、計測システム1は、計測装置10と、音波送信装置20と、音波受信装置30と、空調装置40と、温度計50と、測距センサ60と、を備える。
計測装置10は、音波送信装置20、音波受信装置30、空調装置40、温度計50、及び、測距センサ60に接続されている。
計測装置10、音波送信装置20、音波受信装置30、空調装置40、温度計50、及び、測距センサ60は対象空間SPに配置されている。
計測装置10は、以下の機能を備える。
・音波送信装置20を制御する機能
・音波受信装置30から受信波形データを取得する機能
・対象空間SPの温度分布を計測する機能
・計測された温度分布に基づいて空調装置40を制御する機能
・温度計50から対象空間SPの温度の測定結果に関する基準温度情報を取得する機能
計測装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。
音波送信装置20は、計測装置10の制御に従い、指向性を有する超音波ビーム(「音波」の一例)を送信するように構成される。また、音波送信装置20は、超音波ビームの送信方向を変更するように構成される。
音波受信装置30は、音波送信装置20から送信された超音波ビームを受信し、且つ、受信した超音波ビームに応じた受信波形データを生成するように構成される。音波受信装置30は、例えば、無指向性マイクロフォン又は指向性マイクロフォンである。
空調装置40は、計測装置10の制御に従い、対象空間SPの温度を調整するように構成される。
温度計50は、対象空間SPの温度(以下「基準温度」という)を測定するように構成される。
測距センサ60は、音波送信装置20から送信された超音波ビームが音波受信装置30に到達するまでの間に伝搬した距離(以下「伝搬距離」という)を測定するように構成される。測距センサ60は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・光学センサ
・音波センサ(一例として、超音波センサ)
(1−1−1)計測装置の構成
第1実施形態の計測装置10の構成について説明する。
図2に示すように、計測装置10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14と、を備える。
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理(例えば、対象空間SPの温度分布を計測するための情報処理)を実行するアプリケーションのプログラム
・空間の温度に対する音波の速度に関する音波速度特性に関するデータ
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、計測装置10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、コンピュータの一例である。
入出力インタフェース13は、計測装置10に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、計測装置10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。また、入力デバイスは、温度計50及び測距センサ60を含む。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。また、出力デバイスは、空調装置40を含む。
通信インタフェース14は、外部装置(例えば、サーバ)との間の通信を制御するように構成される。
(1−1−2)音波送信装置の構成
第1実施形態の音波送信装置20の構成を説明する。図3は、第1実施形態の音波送信装置の構成を示す概略図である。
図3Aに示すように、音波送信装置20は、複数の超音波振動子(「振動素子」の一例)21と、制御回路22と、を備える。
図3Bに示すように、制御回路22は、計測装置10の制御に従って、複数の超音波振動子21を振動させる。複数の超音波振動子21が振動すると、送信面(XY平面)に対して直交する送信方向(Z軸方向)に向かって、超音波ビームが送信される。
(1−1−3)音波受信装置の構成
第1実施形態の音波受信装置30の構成を説明する。図4は、第1実施形態の音波受信装置の構成を示す概略図である。
図4に示すように、音波受信装置30は、超音波振動子31と、制御回路32と、を備える。
超音波振動子31は、音波送信装置20から送信された超音波ビームを受信すると振動する。
制御回路32は、超音波振動子31の振動に応じた受信波形データを生成するように構成される。
(1−1−4)測距センサの構成
第1実施形態の測距センサ60の構成を説明する。図5は、図1の測距センサの構成を示す概略図である。
図5に示すように、測距センサ60は、発光部61と、受光部62と、プロセッサ63と、を備える。
発光部61は、光(例えば、赤外光)を発光すると、発光信号を生成するように構成される。
受光部62は、光(例えば、赤外光)を受光すると、受光信号を生成するように構成される。
プロセッサ63は、以下の機能を有する。
・発光部61から発光信号を取得する機能
・受光部62から受光信号を取得する機能
・対象空間SP上の伝搬経路(音波送信装置から送信された音波が受信装置に到達するまでに通る経路)の距離(以下「伝搬距離」という)を計算する機能
(1−1−4−1)測距センサの配置例
第1実施形態の測距センサ60の配置例を説明する。図6は、図5の測距センサの配置例を示す図である。
(1−1−4−1−1)測距センサの配置の第1例
第1実施形態の測距センサ60の配置の第1例を説明する。
図6Aに示すように、対象空間SPには、センサユニットSUが対象空間SPに配置される。
センサユニットSUは、音波送信装置20と、音波受信装置30と、測距センサ60(発光部61、受光部62、及び、プロセッサ63)と、を備える。
センサユニットSUは、反射部材RMと対向するように配置される。反射部材RMは、例えば、対象空間SPの壁、天井、及び、床の少なくとも1つを含む。
音波送信装置20から送信された音波は、伝搬経路PUに沿ってZ方向に進行し、反射部材RMで反射する。
反射部材RMで反射した音波は、伝搬経路PUに沿ってZ方向に進行し、音波送信装置20に到達する。
音波受信装置30は、反射部材で反射した音波を受信すると、当該音波の受信波形データを生成する。
発光部61から出力された光は、測距経路PLに沿ってZ方向に進行し、反射部材RMで反射する。
反射部材RMで反射した光は、測距経路PLに沿ってZ方向に進行し、受光部62に到達する。
プロセッサ63は、発光部61が発光したタイミング(以下「発光タイミング」という)及び受光部62が受光したタイミング(以下「受光タイミング」という)の時間差と、光の速度と、を参照して、測距経路PLの伝搬距離を計算する。
音波送信装置20、音波受信装置30、及び、測距センサ60は1つのセンサユニットSUに配置されるので、測距経路PLの伝搬距離は、伝搬経路PUの伝搬距離と略同一である。したがって、測距センサ60によって得られた伝搬距離は、伝搬経路PUの伝搬距離とみなすことができる。
(1−1−4−1−2)測距センサの配置の第2例
第1実施形態の測距センサ60の配置の第2例を説明する。
図6Bに示すように、対象空間SPには、一対のセンサユニットSUa及びSUb、並びに、プロセッサ63が配置される。
センサユニットSUa及びSUbは、互いに対向するように配置される。
センサユニットSUaは、音波送信装置20と、発光部61と、を備える。
センサユニットSUbは、音波受信装置30と、受光部62と、を備える。
音波送信装置20から送信された音波は、伝搬経路PUに沿ってZ方向に進行し、音波受信装置30に到達する。
音波受信装置30は、音波を受信すると、当該音波の受信波形データを生成する。
発光部61から発光された光は、測距経路PLに沿ってZ方向に進行し、受光部62に到達する。
プロセッサ63は、発光部61が発光した発光タイミング及び受光タイミングの時間差と、光の速度と、を参照して、伝搬経路PUの伝搬距離を計算する。
センサユニットSUa及びSUbは、互いに対向するように配置されるので、測距経路PLの伝搬距離は、伝搬経路PUの伝搬距離と略同一である。したがって、測距センサ60によって得られた伝搬距離は、伝搬経路PUの伝搬距離とみなすことができる。
(1−2)実施形態の概要
第1実施形態の概要について説明する。図7は、第1実施形態の概要の説明図である。
図7に示すように、温度計測の対象となる空間(以下「対象空間」という)SPには、計測装置10と、音波送信装置20と、音波受信装置30と、測距センサ60と、が配置されている。計測装置10は、音波送信装置20及び音波受信装置30と接続可能である。
計測装置10は、音波を送信させるように、音波送信装置20を制御する。
計測装置10は、音波受信装置30から、受信された音波の波形に関する受信波形データを取得する。
計測装置10は、測距センサ60から、音波送信装置20から送信された音波が音波受信装置30により受信されるまでの間の音波の伝搬経路の伝搬距離の測定結果を取得する。
計測装置10は、受信波形データ、及び、測距センサ60により測定された伝搬経路の組合せを参照して、対象空間SPの温度を計算する。
本実施形態によれば、測距センサ60によって得られた伝搬距離、及び、音波ビームの伝搬時間の組合せを参照して、対象空間SPの温度を計算する。これにより、音波の伝搬距離(例えば、対象空間SPの構造)が未知であっても、温度の計測結果のS/N比を向上させることができる。
(1−3)温度計測の処理
第1実施形態の温度計測の処理について説明する。図8は、第1実施形態の温度計測の処理のフローチャートである。図9は、図8の受信波形データの説明図である。図10は、図8の処理において表示される画面例を示す図である。
計測装置10は、音波の出力(S110)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、音波送信装置20に制御信号を送信する。
音波送信装置20は、計測装置10から送信された制御信号に応じて音波を送信する。
具体的には、複数の超音波振動子21は、制御信号に応じて同時に振動する。
これにより、音波送信装置20から音波受信装置30に向かって、伝搬経路PU(図6)に沿って送信方向(Z軸方向)に進行する超音波ビームが送信される。
ステップS110の後、計測装置10は、受信波形データの取得(S111)を実行する。
具体的には、音波受信装置30の超音波振動子31は、ステップS110で音波送信装置20から送信された超音波ビームを受信することにより振動する。
制御回路32は、超音波振動子31の振動に応じた受信波形データ(図9)を生成する。
制御回路32は、生成した受信波形データを計測装置10に送信する。
プロセッサ12は、音波受信装置30から送信された受信波形データを取得する。
ステップS111の後、計測装置10は、伝搬距離の取得(S112)を実行する。
具体的には、プロセッサ63は、発光部61を発光させるための発光制御信号を生成する。
発光部61は、プロセッサ63によって生成された制御信号に応じて発光する。これにより、発光部61から受光部62に向かって、測距経路PL(図6)上を送信方向(Z軸方向)に進行する光が出力される。
受光部62は、光を受光すると、受光信号を生成する。
プロセッサ63は、発光制御信号を生成したタイミングから発光タイミングを特定する。
プロセッサ63は、受光信号を取得したタイミングから受光タイミングを特定する。
プロセッサ63は、発光タイミング及び受光タイミングの時間差の測定結果と、光の速度と、を参照して、伝搬経路PUの伝搬距離Dsを計算する。
プロセッサ63は、伝搬距離Dsを示す伝搬距離情報をプロセッサ12に送信する。
プロセッサ12は、測距センサ60から伝搬距離情報を取得する。
ステップS112の後、計測装置10は、フィルタリング(S113)を実行する。
具体的には、記憶装置11には、伝搬距離毎に、所定の標準温度(例えば、0℃〜40℃)に対応するフィルタ係数が記憶されている。
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶された複数のフィルタ係数の中から、ステップS112で得られた伝搬距離Dsに対応するフィルタ係数を選択する。
プロセッサ12は、選択されたフィルタ係数を受信波形データに適用することにより、受信波形データに含まれる複数の波形成分WF1〜WF3の中から、所定の時間ウインドウWtに含まれる波形成分WF2を抽出する。
ステップS113の後、計測装置10は、温度の計算(S114)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、ステップS112で抽出された波形成分WF2のピーク値に対応する時間(以下「伝搬時間」という)tを特定する。伝搬時間tは、音波送信装置20が超音波ビームを送信してから、伝搬経路PUに沿って進行した超音波ビームが音波受信装置30に到達するまでの所要時間(つまり、伝搬経路PUを超音波ビームが伝搬する伝搬時間)tを意味する。
プロセッサ12は、気温に応じた理論上の音速Cと、ステップS113で得られた伝搬距離Dsと、伝搬時間tと、を用いて、伝搬経路PUの経路温度TEMPpuを計算する。具体的には、伝搬距離Dsを伝搬時間tで割ることで音波の伝搬速度vを算出し、伝搬速度vと音速Cとが一致する気温を経路温度TEMPpuとして特定する。
ステップS114の後、計測装置10は、計測結果の提示(S115)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P10(図10)をディスプレイに表示する。
画面P10は、表示オブジェクトA10を含む。
表示オブジェクトA10には、画像IMG10が表示される。
画像IMG10は、対象空間SPの伝搬経路PUの経路温度TEMPpuを示している。
なお、図8に示す例ではS110からS111の処理(音波の送受信)の後にS112の処理(伝搬距離の測定)が行われるものとしてが、これらの処理は逆の順序で行われてもよいし、並行して行われてもよい。
第1実施形態によれば、測距センサ60によって得られた伝搬距離、及び、音波ビームの伝搬時間の組合せを参照して、対象空間SPの温度を計算する。これにより、対象空間SPの構造(特に、伝搬経路PUの伝搬距離)が未知であっても、空間の温度の計測結果のS/N比を向上させることができる。
図11は、図6Aの測距センサの配置例における作用効果の説明図である。
図11では、センサユニットSUと反射部材RMとの間に反射物OBJが存在する。反射物OBJは、例えば、物体及び人の少なくとも1つである。
この場合、音波送信装置20から送信された音波は、反射物OBJで反射して、音波受信装置30に到達する。音波受信装置30は、反射物OBJで反射した音波を受信すると、当該音波の受信波形データを生成する。
測距センサ60は、音波送信装置20及び音波受信装置30の近傍に設置され、センサユニットSUと反射物OBJとの間の測距経路PL上を進行する光を用いて、伝搬経路PUの伝搬距離を測定する。
この場合、計測装置10は、伝搬経路PU上を進行する音波の受信波形データ、及び、伝搬経路PUの伝搬距離の組合せを参照して、伝搬経路PUの温度を計算する。
これにより、伝搬経路PU上に反射物OBJが存在する場合(例えば、伝搬経路PU上を人が横切った場合)であっても、空間の温度の計測結果のS/N比を向上させることができる。
本実施形態では、図10に示されるように、音波の伝搬経路上の空間の温度を一様に求める場合の例について説明した。ただし、計測装置10は、超音波の伝搬時間の測定結果に基づいて、対象空間の温度分布をより細かい領域単位で計測してもよい。
例えば、計測装置10は、音波送信装置20とは異なる位置の音波送信装置と、音波受信装置30とは異なる位置の音波受信装置とを用いて、伝搬経路PUと互いに交差する他の伝搬経路PVにおける音波の伝搬時間を測定する。また、計測装置10は、測距センサを用いて伝搬経路PVの距離を測定する。次に、計測装置10は、上述した方法と同様の方法により、伝搬経路PVにおける音波の伝搬距離と伝搬時間とに基づいて伝搬経路PVの経路温度TEMPpvを算出する。そして、計測装置10は、TEMPpuとTEMPpvとに基づいて、伝搬経路PUと伝搬経路PVとが交差する領域の温度TEMPxを推定する。例えば、計測装置10は、TEMPpuとTEMPpvとの平均値がTEMPxであると推定する。ただし、計測装置10が複数の経路の温度情報からそれらの経路が交差する位置の温度情報を取得する際の計算方法は、これに限定されない。
このような方法により、計測装置10は、より多数の伝搬経路で超音波の伝搬時間と伝搬距離の測定を行い、それらの測定結果に基づいて、対象空間内のより多くの位置における温度を特定することができる。そして計測装置10は、対象空間の温度分布をより細かい領域単位で提示することができる。例えば、計測装置10は、図10のIMG10に含まれるメッシュ(矩形領域)ごとの温度をそれぞれ表示することができる。
(2)第2実施形態
第2実施形態を説明する。第2実施形態は、音波送信装置20の超音波ビームの送信方向が可変である例である。
(2−1)音波送信装置の構成
音波送信装置20の構成を説明する。図12は、第2実施形態の音波送信装置の構成を示す概略図である。
図12に示すように、音波送信装置20は、複数の超音波振動子21と、制御回路22と、アクチュエータ23と、を備える。
図12Aに示すように、複数の超音波振動子21は、送信面(XY平面)上に二次元配列される。つまり、複数の超音波振動子21は、振動子アレイTAを形成する。
図12Bに示すように、アクチュエータ23は、送信軸(Z軸)に対する送信面(XY平面)の向きを変更するように構成される。
アクチュエータ23が送信面を送信軸(Z軸)方向に向けると、超音波ビームUSW0が送信される。
アクチュエータ23が送信面を送信軸(Z軸)に対して傾斜させると、超音波ビームUSW1が送信される。
つまり、音波送信装置20は、送信面の法線と音波のなす角(以下「放射角」という)を変更可能である。
(2−2)情報処理
第2実施形態の情報処理について説明する。図13は、第2実施形態のセンサ配置の一例を示す図である。図14は、第2実施形態の温度の計算の詳細なフローチャートである。
図13に示すように、対象空間SPには、音波送信装置20と、音波受信装置30と、測距センサ60と、が配置される。
音波送信装置20は、放射反射せずに音波受信装置30に到達する経路P1と、反射して音波受信装置30に到達する経路P2〜P3の何れかに沿った超音波ビームを送信可能である。例えば、音波送信装置20は、時刻T1において経路P1に沿った超音波ビームを送信し、時刻T2において経路P2に沿った超音波ビームを送信し、且つ、時刻T3において経路P3に沿った超音波ビームを送信可能である。
測距センサ60は、時刻T1〜T3のそれぞれにおいて、経路P1〜P3の伝搬距離を測定する。
具体的には、測距センサ60は、時刻T1において、経路P1の伝搬距離を測定する。
測距センサ60は、時刻T2において、経路P2のうち、音波送信装置20から超音波の反射点までの経路(以下「反射前経路」という)P2aの伝搬距離を測定する。
計測装置10(不図示)は、対象空間SPの構造に関する空間情報(例えば、超音波を反射する反射部材の配置に関する3次元座標の集合)を参照して、反射前経路P2aの伝搬距離に基づく経路P2の伝搬距離を計算する。
測距センサ60は、時刻T3において、経路P3のうち反射前経路P3aの伝搬距離を測定する。
計測装置10(不図示)は、空間情報を参照して、反射前経路P3aの伝搬距離に基づく経路P3の伝搬距離を計算する。
図14に示すように、計測装置10は、送信方向の決定(S210)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、計測対象経路を決定する。計測対象経路は、例えば、所定の順番で特定される経路、又は、ユーザによって指定された経路である。
プロセッサ12は、計測対象経路に沿って超音波ビームを出力するための送信角θを決定する。
プロセッサ12は、対象音波送信装置20に音波制御信号を送信する。音波制御信号は、送信角θの値を含む。
対象音波送信装置20は、計測装置10から送信された音波制御信号に含まれる送信角θが示す方向に超音波ビームを送信する。
具体的には、アクチュエータ23は、音波制御信号に含まれる送信角θの値を参照して、送信軸(Z軸)に対する送信面(XY平面)の向きを変更する。
制御回路22は、複数の超音波振動子21を同時に振動させる。
これにより、音波制御信号に含まれる送信角θの値が示す方向に進行する超音波ビームが送信される。
ステップS210の後、計測装置10は、図8と同様に、ステップS110〜S115を実行する。S112おいて、計測装置10は、S210で決定した音波の送信方向に応じた方向(例えば音波の送信方向と同じ方向)に測距センサ60から光を発信させることで、計測対象経路の伝搬距離を測定する。具体的には、計測装置10は、測距センサ60が備えるアクチュエータに音波送信装置20からの音波の送信角θの値を入力し、発光部からの光の発信方向と音波送信装置20からの音波の送信方向とが連動して変化するように制御する。
第2実施形態によれば、音波送信装置20の送信角θが可変である。これにより、1つの音波送信装置20から送信される超音波ビームの経路が増える。その結果、対象空間SPの温度の計測に必要な音波送信装置20の数を低減することができ、且つ、音波送信装置20及び音波受信装置30の配置の自由度を向上させることができる。
(3)変形例
本実施形態の変形例について説明する。変形例は、時系列フィルタを用いた温度計測アルゴリズムの例である。
(3−1)変形例の概要
変形例の概要について説明する。図15は、変形例の概要の説明図である。
図15に示すように、変形例のプロセッサ12は、経路温度計算モデルMpt(t)と、時系列フィルタFILと、を実行するように構成される。
経路温度計算モデルMpt(t)は、時刻tの受信波形データRW(t|x,y,z)及び測距センサ60によって得られた伝搬距離の組合せに応じて、時刻tの経路温度PD(t|x,y,z)を出力するように構成される。
時系列フィルタFILは、経路温度計算モデルMpt(t)の出力(経路温度PD(t|x,y,z))、温度計50によって計測された時刻tの基準温度Tref(t)、及び、時刻t−1の温度D(t−1)の組合せに応じて、時刻tの温度Dt(t)を出力するように構成される。
時系列フィルタFILは、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・カルマンフィルタ
・拡張カルマンフィルタ
・無香カルマンフィルタ
・パーティクルフィルタ
(3−2)温度計測の処理
変形例の温度計測の処理について説明する。図16は、変形例の温度計測の処理のフローチャートである。
図16に示すように、変形例の計測装置10は、図8と同様に、ステップS110〜S114を実行する。
ステップS114の後、計測装置10は、時系列フィルタリング(S310)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、温度計50から時刻tの基準温度Tref(t)を取得する。
プロセッサ12は、ステップS114で得られた時刻tの経路温度Tp(t|x,y,z)と、基準温度Tref(t)と、時刻t−1の温度D(t−1)と、を時系列フィルタFILに入力することにより、時刻tの温度D(t)を計算する。
温度D(t)は、時刻t+1の温度D(t+1)の計算において参照される。
ステップS310の後、計測装置10は、図8と同様に、ステップS115を実行する。
変形例によれば、時系列フィルタリングを実行することにより、空間の温度の計測結果のS/N比を更に向上させることができる。
なお、変形例の時系列フィルタFILは、更に、時刻t−1の外部環境情報を参照して、時刻tの温度D(t)を計算しても良い。時刻t−1の外部環境情報は、例えば、以下の情報を含む。
・空調装置40の熱量に関する情報
・対象空間SPの周辺の外気温に関する情報
・対象空間SPの3次元形状に関する情報
・対象空間SPの断熱性能に関する情報
・対象空間SP内に存在する人の数に関する情報
・対象空間SP内に存在する人の動きに関する情報
・空調装置40の風に関する情報
・対象空間SP内の風に関する情報
(4)第3実施形態
第3実施形態を説明する。第3実施形態は、取得した伝搬距離に応じて、伝搬経路に沿った音波の伝搬時間の測定方法を選択する例である。以下、第1実施形態との相違点について説明し、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。
(4−1)計測システムの構成
計測装置10は、第1実施形態で説明した機能に加えて、更に、以下の機能を備える。
・測距センサ60により取得した伝搬距離に応じて、M系列信号(自己相関信号の一例)のパターン検出による音波の検出方法と、パルス信号のエッジ検出による音波の検出方法と、のうち一方を選択する機能
・測距センサ60により取得した伝搬距離に応じて、M系列信号のビット長を変更する機能
・測距センサ60により取得した伝搬距離に応じて、信号の入力パルス幅を変更する機能
音波送信装置20は、計測装置10の制御に従い、M系列信号又はパルス信号を含む超音波ビームを送信するように構成される。
音波受信装置30は、音波送信装置20から送信された超音波ビームを受信し、受信波形データを生成するように構成される。
(4−2)情報処理
第3実施形態の情報処理について説明する。図17は、第3実施形態の温度の計算の詳細なフローチャートである。
図17に示すように、計測装置10は、伝搬距離の取得(S112)を実行する。当該処理は、図8の場合と同様である。
ステップS112の後、計測装置10は、検出方法選択処理(S400)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、図18に示す検出方法選択処理を実行する。
図18に示すように、プロセッサ12は、S112で取得した伝搬距離と予め定めた閾値との比較(S401)を実行する。
より具体的には、プロセッサ12は、閾値を設定する。閾値は、例えば、伝搬距離が、M系列信号を用いるのに適するか否かの境界値とする。この場合、例えば、音波の伝搬速度に、M系列信号を用いた音波の検出方法を行う際のビット長を乗じた値を閾値とする。ただし、閾値の設定方法はこれに限定されない。例えば、計測装置10は、ユーザ操作に応じて閾値を設定してもよい。また例えば、計測装置10は、音波の伝搬時間の測定に失敗したことに応じて閾値を変更してもよい。
S401により、伝搬距離が閾値よりも大きいと判定された場合(S401のY)、プロセッサ12は、M系列信号のパターン検出による音波の検出方法の選択(S402)を実行する。
S402の後、プロセッサ12は、M系列信号のビット長及び入力パルス幅の調整(ステップS403)を実行する。具体的には、プロセッサ12は、伝搬距離が長いほど、ビット長及び入力パルス幅の少なくとも1つを長くする。
一方、S401により、伝搬距離が閾値以下と判定された場合(S401のN)、プロセッサ12は、パルス信号のエッジ検出による音波の検出方法の選択(S404)を実行する。
S403又はS404の後、リターンし、図17のフローチャートに戻る。
S400の後、音波の送信(S410)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、音波送信装置20に制御信号を送信する。当該制御信号には、S400により選択された検出方法の情報が含まれる。
音波送信装置20は、計測装置10から送信された制御信号に応じて音波を送信する。M系列信号を用いた音波の検出方法が選択された場合、音波送信装置20は、M系列信号を含む超音波ビームを送信する。送信される超音波ビームに含まれるM系列信号のビット長及び入力パルス幅の少なくとも何れかは、S403の処理により、伝搬距離に応じて変化する。また、パルス信号を用いた音波の検出方法が選択された場合、音波送信装置20は、パルス信号を含む超音波ビームを送信する。
ステップS410の後、計測装置10は、受信波形データの取得(S111)を実行する。当該処理は、図8の場合と同様である。
ステップS111の後、計測装置10は、受信波形データに基づいて、S400において選択された検出方法に応じて受信時刻の特定(S413)を実行する。
具体的には、M系列信号のパターン検出による音波の検出方法が選択されている場合、計測装置10は、S410において音波送信装置20に送信した制御信号に基づいて、音波送信装置20から送信された超音波ビームに含まれるM系列信号のパターンを特定する。そして計測装置10は、S111において取得した受信波形データから同じ信号パターン抽出し、その信号パターンの受信時刻(例えば、音波の送信時刻を送信波形における所定信号パターンの開始時刻とする場合、受信波形における当該所定信号パターンの開始時刻)を特定する。
パルス信号のエッジ検出による音波の検出方法が選択されている場合、計測装置10は、S111において取得した受信波形データからパルス信号に対応する波形を抽出し、その波形の受信時刻(例えば、受信波形におけるパルス信号に対応する波形の開始時刻)を特定する。この受信時刻をエッジ検出により特定する方法を、図19を用いて説明する。
図19に、音波送信装置20からパルス信号を含む超音波ビームが送信された場合に、音波受信装置30から出力される受信波形の一例を示す。プロセッサ12は、この受信波形の包絡線があらかじめ定められた閾値を超える時間を検出し、その時間における包絡線の傾きから算出される第1時刻(例えば、包絡線の接線と振幅0の直線の交点に相当する時刻)を受信時刻と推定する。
なお、計測装置10は、受信波形の位相情報を用いて受信時刻をさらに補正する構成としてもよい。具体的には、プロセッサ12は、検出した受信波形データにFFT(高速フーリエ変換)を適用することで、各時刻における受信波形の位相を特定する。そしてプロセッサ12は、上記で求めた第1時刻と受信波形の位相から算出される第2時刻(例えば、位相が0になる時刻のうち第1時刻に最も近い時刻)を受信時刻と推定する。これにより、パルス信号に対応する波形に開始時刻をより高精度に特定することができる。
ステップS413の後、計測装置10は、図8と同様に、ステップS114〜S115を実行する。S114では、計測装置10は、音波送信装置20から送信される音波の送信時刻とS413において推定した受信時刻との差から、音波の伝搬時間を特定し、特定した伝搬時間とS112において取得した伝搬距離とに基づいて、伝搬経路上の位置の温度を計算する。なお、計測装置10は、同じ伝搬経路で伝搬時間の測定を複数回行い、それらの統計情報(例えば平均値)を用いて、より高精度に伝搬時間を特定してもよい。
第3実施形態によれば、計測装置10は、音波の伝搬距離に応じて、音波の伝搬時間の測定方法を選択する。これにより、伝搬距離が長い測定環境でも、伝搬距離が短い測定環境でも、伝搬距離が変化する測定環境でも、精度よく温度分布等の空間内の空気特性を計測することができる。
詳述すると、計測装置10は、受信波形データから特定される伝搬時間と、測距センサ60により測定された伝搬経路の距離との組合せを参照して、対象空間SPの温度を計算する。しかし、単一の伝搬時間の測定方法を用いると、参照すべき音波の伝搬時間が精度よく計測できない場合がある。
例えば、M系列信号を用いる場合、音波を一定期間送信し続けなければならない。そのため、伝搬距離が短距離だと、センサユニットからの音波の送信中に反射波がセンサユニットに到達してしまい、センサユニットが反射波を正常に検知できないおそれがある。また、音波送信装置20から送信された音波の直接到達波と反射波とが音波受信装置30において干渉を起こしてしまうおそれがある。M系列信号のビット長や入力パルス幅を短くすればこれらの現象は抑制できるが、一方で、ノイズの影響を受けやすくなってしまい、計測精度が落ちてしまうおそれがある。
一方、パルス信号を用いる場合、ノイズの影響を受けやすいため、伝搬距離が長くなって音波の振幅が減衰すると、計測精度が低下してしまうおそれがある。
そこで、計測装置10は、伝搬距離が、所定の閾値以下である場合、パルス信号のエッジを検出する方法を選択し、伝搬距離が所定の閾値よりも大きい場合、音波が含む自己相関信号のパターンを検出する方法を選択することで、伝搬距離が変化しても、精度よく計測することができる。
また、計測装置10は、上記の閾値を、音波が伝搬する伝搬速度に、自己相関信号に含まれる検出用の信号パターンのビット長を乗じた値とすることで、M系列信号の干渉が起きる伝搬距離を求める基準を算出するができる。これにより、より適切な検出方法の選択が可能となる。
また、第2実施形態においても、第3実施形態における音波の検出方法を選択することを適用することができる。この場合、図14のステップS110〜S113の構成を、図17のステップS112〜S413に置き換えればよい。第2実施形態において、音波の検出方法を伝搬距離に応じて選択していくことで、伝搬距離が変化する場合にも、広範囲の空間を精度よく計測することができる。
また、第3実施形態において、自己相関信号としてM系列信号を用いる場合を例に説明したが、ゴールド系列、Walsh系列等の疑似乱数系列を用いてもよい。また、計測装置10は、ビット長に応じて異なる複数の閾値を設定し、伝搬距離に応じた最適な信号系列を用いることとしてもよい。また、M系列信号を固定長にしてもよい。また、音波の伝搬距離の取得を測距センサにより行う場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、計測装置10は、記憶装置11又は外部の装置に記憶されたBIM(Building Information Modeling)データなど空間の形状を表す情報から音波の伝搬距離を取得してもよいし、その他の任意の方法で伝搬距離を取得してもよい。
また、第3実施形態では、音波の伝搬時間の測定方法として、M系列信号のパターン検出を用いる方法とパルス信号のエッジ検出を用いる方法の2つの方法の一方を計測装置10が選択する場合の例について説明した。ただし、選択の候補となる測定方法はこれらに限定されない。また、計測装置10は、3以上の測定方法の中から使用する方法を伝搬距離に基づいて選択してもよい。
(5)付記
本実施形態の第1態様は、
送信装置20から送信された音波が受信装置30に到達するまでに通る伝搬経路の長さである伝搬距離を、測距センサ60による測定結果に基づいて特定する伝搬距離特定手段と、
送信装置20から送信された音波が受信装置30に到達するまでの伝搬時間を特定する伝搬時間特定手段と、
伝搬時間特定手段により特定された伝搬時間と伝搬距離特定手段により特定された伝搬距離とに基づいて、伝搬経路上の位置の空気特性を計測する計測手段と、
を有する計測装置10である。
第1態様によれば、測距センサ60により測定された伝搬距離を参照して、空気特性を計測する。これにより、音波の伝搬距離が未知であっても、空間の空気特性(例えば、温度)の計測結果のS/N比を向上させることができる。
本実施形態の第2態様は、
音波の伝搬時間を特定するための複数の方法のうち、伝搬時間特定手段が伝搬時間を特定するために用いる方法を、伝搬距離特定手段により特定された伝搬距離に基づいて決定する決定手段を有する
計測装置10である。
第2態様によれば、伝搬距離が長い測定環境でも、伝搬距離が短い測定環境でも、伝搬距離が変化する測定環境でも、精度よく温度分布等の空間内の空気特性を計測することができる。
本実施形態の第3態様は、
複数の方法は、送信装置20から送信された音波に含まれるM系列信号のパターンを受信装置30により受信された音波の受信波形から抽出することで伝搬時間を特定する方法を含む
計測装置10である。
第3態様によれば、送信装置20から送信された音波に含まれるM系列信号のパターンを受信装置30により受信された音波の受信波形から抽出することで伝搬時間を特定する方法を含む。これにより、伝搬距離が長い測定環境、又は伝搬距離が変化する測定環境を含む環境であっても、精度よく温度分布等の空間内の空気特性を計測することができる。
本実施形態の第4態様は、
複数の方法は、第1のM系列信号を含む音波を送信装置20から送信させる第1の方法と、第1のM系列信号とはビット長及び入力パルス幅の少なくとも何れかが異なる第2のM系列信号を含む音波を送信装置20から送信させる第2の方法とを含む、
計測装置10である。
第4態様によれば、複数の方法は、第1のM系列信号を含む音波を送信装置20から送信させる第1の方法と、第1のM系列信号とはビット長及び入力パルス幅の少なくとも何れかが異なる第2のM系列信号を含む音波を送信装置20から送信させる第2の方法とを含む。これにより、伝搬距離が長い測定環境でも、伝搬距離が短い測定環境でも、伝搬距離が変化する測定環境でも、精度よく温度分布等の空間内の空気特性を計測することができる。
本実施形態の第5態様は、
複数の方法は、送信装置20から送信された音波に含まれるパルス信号に対応する波形を受信装置30により受信された音波の受信波形から抽出することで伝搬時間を特定する方法を含む
計測装置10である。
第5態様によれば、伝搬距離が長い測定環境でも、伝搬距離が短い測定環境でも、伝搬距離が変化する測定環境でも、精度よく温度分布等の空間内の空気特性を計測することができる。
本実施形態の第6態様は、
送信装置20から音波が送信される送信時刻を特定する送信時刻特定手段と、
受信装置30が送信装置20から送信された音波を受信する受信時刻を特定する受信時刻特定手段と、を有し、
伝搬時間特定手段は、送信時刻特定手段により特定された送信時刻と、受信時刻特定手段により特定された受信時刻とに基づいて、送信装置20から送信された音波が受信装置30に到達するまでの伝搬時間を特定する、
計測装置10である。
第6態様によれば、特定された送信時刻と、特定された受信時刻とに基づいて、伝搬時間を特定する。これにより、計測結果のS/N比を向上させることができる。
本実施形態の第7態様は、
計測手段は、
伝搬時間特定手段により特定された伝搬時間と伝搬距離特定手段により特定された伝搬距離とに基づいて音波の伝搬速度を特定し、
特定された伝搬速度と、空気特性と音速の関係と、に基づいて伝搬経路上の位置の空気特性を計測する、
計測装置10である。
第7態様によれば、特定された伝搬速度と、空気特性と音速の関係と、に基づいて伝搬経路上の位置の空気特性を計測することにより、計測結果のS/N比を向上させることができる。
本実施形態の第8態様は、
計測手段は、複数の伝搬経路それぞれについて伝搬時間特定手段により特定された伝搬時間と、複数の伝搬経路それぞれについて伝搬距離特定手段により特定された伝搬時間とに基づいて、送信装置20と受信装置30とが設置される計測対象空間の内部に存在する複数の位置の空気特性を計測する、
計測装置10である。
第8態様によれば、複数の伝搬経路それぞれについて特定された伝搬時間と伝搬距離とに基づいて、空気特性を計測することにより、計測結果のS/N比を向上させることができる。
本実施形態の第9態様は、
計測手段は、第1の伝搬経路について伝搬時間特定手段により特定された伝搬時間と、第1の伝搬経路について伝搬距離特定手段により特定された伝搬距離と、第1の経路と交差する第2の伝搬経路について伝搬時間特定手段により特定された伝搬時間と、第2の伝搬経路について伝搬距離特定手段により特定された伝搬距離とに基づいて、第1の伝搬経路と第2の伝搬経路とが交差する位置の空気特性を計測する、
計測装置10である。
第9態様によれば、第1の伝搬経路と、第2の伝搬経路とが交差する位置の空気特性を計測することにより、より多数の伝搬経路で超音波の伝搬時間と伝搬距離の測定を行い、それらの測定結果に基づいて、対象空間内のより多くの位置における空気特性を計測することができる。
本実施形態の第10態様は、
計測手段により計測された空気特性に基づいて空調装置40を制御する制御手段を有する、
計測装置10である。
第10態様によれば、空間の空調制御を適切に行うことができる。
本実施形態の第11態様は、
伝搬経路は、送信装置20から送信された音波が反射部材に反射して受信装置30に到達するまでに通る経路を含む、
計測装置10である。
第11態様によれば、より多数の伝搬経路で超音波の伝搬時間と伝搬距離の測定を行い、それらの測定結果に基づいて、対象空間内のより多くの位置における空気特性を計測することができる。
本実施形態の第12態様は、
空気特性は、空気の温度、湿度、風向き、風速、及び空気中の所定の物質の濃度の少なくとも1つを含む、
計測装置10である。
第12態様によれば、空気の温度、湿度、風向き、風速、及び空気中の所定の物質の濃度の少なくとも1つの計測結果のS/N比を向上させることができる
本実施形態の第13態様は、
測距センサ60は、光学センサ、音波センサ、無線通信用の電波を用いるセンサ、電磁波を用いるセンサ、光パターンを用いるセンサ、及び深度情報を計測可能なイメージセンサの、少なくとも何れかを含む、
計測装置10である。
第13態様によれば、光学センサ、音波センサ、無線通信用の電波を用いるセンサ、電磁波を用いるセンサ、光パターンを用いるセンサ、及び深度情報を計測可能なイメージセンサの、少なくとも何れかにより、伝搬距離を測定することができる。
本実施形態の第14態様は、
測距センサ60は、
送信装置20の近傍に設置され、送信装置20から音波が送信される送信方向に応じた方向に光を発する発光部と、
発光部から発された光を受ける受光部と、
を有する、
計測装置10である。
第14態様によれば、発光部から発した光を受光部により受講することで、伝搬距離を測定することができる。
本実施形態の第15態様は、
送信装置20から音波が送信される送信方向と、発光部から光が発される方向とを、連動して変化させる変化手段を有する、
計測装置10である。
第15態様によれば、複数の伝搬経路について伝搬距離を測定することができる。
本実施形態の第16態様は、
送信装置20から送信された音波が受信装置30に到達するまでに通る伝搬経路の長さである伝搬距離を特定し、
送信装置20から送信された音波が受信装置30に到達するまでの伝搬時間を測定するための測定方法を、複数の測定方法から、特定された伝搬距離に基づいて決定し、
決定された前記測定方法を用いて前記伝搬時間を特定し、
特定された伝搬時間と特定された伝搬距離とに基づいて、伝搬経路上の位置の空気特性を計測する、
計測方法である。
第16態様によれば、特定した伝搬距離を参照して、空気特性を計測する。これにより、音波の伝搬距離が未知であっても、空間の空気特性(例えば、温度)の計測結果のS/N比を向上させることができる。
本実施形態の第17態様は、
複数の測定方法は、送信装置20から送信された音波に含まれるM系列信号のパターンを受信装置30により受信された音波の受信波形から抽出することで伝搬時間を特定する方法を含む、
計測方法である。
第17態様によれば、伝搬距離が長い測定環境でも、伝搬距離が短い測定環境でも、伝搬距離が変化する測定環境でも、精度よく温度分布等の空間内の空気特性を計測することができる。
本実施形態の第18態様は、
複数の測定方法は、送信装置20から送信された音波に含まれるパルス信号に対応する波形を受信装置30により受信された音波の受信波形から抽出することで伝搬時間を特定する方法を含む、
計測方法である。
第18態様によれば、伝搬距離が長い測定環境でも、伝搬距離が短い測定環境でも、伝搬距離が変化する測定環境でも、精度よく温度分布等の空間内の空気特性を計測することができる。
本実施形態の第19態様は、
伝搬距離は、測距センサ60による測定結果に基づいて特定される、
計測方法である。
第19態様によれば、測距センサ60による測定結果に基づいて伝搬距離を特定することができる。
本実施形態の第20態様は、
コンピュータ(例えば、プロセッサ12)に、上記各手段を実現させるためのプログラムである。
(5)その他の変形例
その他の変形例を説明する。
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、計測装置10と接続されてもよい。
図4の例では、超音波振動子31を備える音波受信装置30の例を示した。しかし、音波受信装置30は、音波送信装置20と同様に、複数の超音波振動子31を備えても良い。
図13の例では、1個の音波送信装置20が複数の経路に沿った超音波ビームを送信し、且つ、1個の音波受信装置30が複数の経路に沿った超音波ビームを受信する例を示した。しかし、本実施形態はこれに限られない。n(nは2以上の整数)個の音波送信装置20のそれぞれが1本の経路に沿った超音波ビーム(つまり、n個の音波送信装置20がn本の経路に沿った超音波ビーム)を送信し、且つ、n個の音波受信装置30のそれぞれが各経路に沿った超音波ビームを受信しても良い(つまり、n個の音波受信装置30がn本の経路に沿った超音波ビームを受信しても良い)。
上記の実施形態では、メッシュ温度TEMPmeshtの計算に平均値を求める関数を用いる例を示したが、本実施形態のメッシュ温度TEMPmeshtの計算方法はこれに限られるものではない。
音波送信装置20は、自己相関が比較的強い自己相関信号(例えば、M系列信号)を含む超音波ビームを送信しても良い。これにより、空間の温度の計測結果のS/N比を更に向上させることができる。
複数の音波送信装置20が個別に異なる自己相関信号を含む超音波ビームを送信することにより、音波受信装置30が、超音波ビームの発信源となる音波送信装置20を識別しても良い。
また、音波送信装置20毎に異なる発振周波数を有する超音波ビームを送信することにより、音波受信装置30が、超音波ビームの発信源となる音波送信装置20を識別しても良い。
計測装置10は、超音波の伝搬距離と伝搬時間とに基づいて、温度分布以外に、以下の空気特性の分布を計測することも可能である。
・空気中の化学物質(例えば、CO)の濃度の分布
・湿度の分布
・臭気の分布
・有毒ガスの分布
・気流の分布(例えば風向きの分布や風速の分布)
本実施形態では、音波送信装置20及び音波受信装置30を区別して規定したが、本実施形態の範囲は、これに限られない。本実施形態は、1つの超音波振動子が超音波を送信する機能及び超音波を受信する機能を備えても良い。
本実施形態では、経路温度TEMPpathiの計算に用いる式、及び、メッシュ温度TEMPmeshtの計算に用いる式の少なくとも1つは、外部環境情報(例えば、外気温、外気の湿度、及び、外気圧の少なくとも1つ)をパラメータとして含んでも良い。この場合、外部環境情報に関わらず、空間の空気特性の計測結果のS/N比を向上させることができる。
本実施形態では、音波送信装置20は、指向性を有する超音波ビームを送信する例を示したが、本実施形態は、これに限られない。本実施形態は、音波送信装置20が可聴音ビーム(つまり、超音波ビームとは異なる周波数を有する音波)を送信する場合にも適用可能である。
本実施形態において、温度分布とは、メッシュ温度TEMPmeshに限られない。温度分布は、以下の少なくとも1つも含む。
・経路上の複数点の温度
・経路上の平均温度
本実施形態において、計測装置10は、対象空間SPに配置される例を示したが、計測装置10の配置はこれに限られるものではない。本実施形態は、計測装置10が対象空間SPの外部に配置され、且つ、通信を介して、音波送信装置20、音波受信装置30、及び、測距センサ60と接続されてもよい。
本実施形態において、測距センサ60の一例として、発光部及び受光部を備える光学センサ(つまり、光を用いて測距する例)を示したが、測距センサ60は、これに限られない。測距センサ60は、例えば、以下のいずれかであってもよい。
・無線通信(例えば、無線LAN(Local Area Network))の電波を用いたセンサ
・電磁波(一例として、マイクロ波、ミリ波、又は、テラヘルツ波)を用いたセンサ
・光パターン(一例として、ストラクチャードライト方式)を用いたセンサ
・深度情報を計測可能なイメージセンサ
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
1 :計測システム
10 :計測装置
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
20 :音波送信装置
20 :対象音波送信装置
21 :超音波振動子
22 :制御回路
23 :アクチュエータ
30 :音波受信装置
31 :超音波振動子
32 :制御回路
40 :空調装置
50 :温度計
60 :測距センサ
61 :発光部
62 :受光部
63 :プロセッサ

Claims (20)

  1. 送信装置から送信された音波が受信装置に到達するまでに通る伝搬経路の長さである伝搬距離を、測距センサによる測定結果に基づいて特定する伝搬距離特定手段と、
    前記送信装置から送信された音波が前記受信装置に到達するまでの伝搬時間を特定する伝搬時間特定手段と、
    前記伝搬時間特定手段により特定された伝搬時間と前記伝搬距離特定手段により特定された伝搬距離とに基づいて、前記伝搬経路上の位置の空気特性を計測する計測手段と、
    を有する計測装置。
  2. 音波の伝搬時間を特定するための複数の方法のうち、前記伝搬時間特定手段が伝搬時間を特定するために用いる方法を、前記伝搬距離特定手段により特定された伝搬距離に基づいて決定する決定手段を有する、
    請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記複数の方法は、前記送信装置から送信された音波に含まれるM系列信号のパターンを前記受信装置により受信された音波の受信波形から抽出することで伝搬時間を特定する方法を含む、
    請求項2に記載の計測装置。
  4. 前記複数の方法は、第1のM系列信号を含む音波を前記送信装置から送信させる第1の方法と、前記第1のM系列信号とはビット長及び入力パルス幅の少なくとも何れかが異なる第2のM系列信号を含む音波を前記送信装置から送信させる第2の方法とを含む、
    請求項3に記載の計測装置。
  5. 前記複数の方法は、前記送信装置から送信された音波に含まれるパルス信号に対応する波形を前記受信装置により受信された音波の受信波形から抽出することで伝搬時間を特定する方法を含む、
    請求項2から請求項4の何れか1項に記載の計測装置。
  6. 前記送信装置から音波が送信される送信時刻を特定する送信時刻特定手段と、
    前記受信装置が前記送信装置から送信された音波を受信する受信時刻を特定する受信時刻特定手段と、を有し、
    前記伝搬時間特定手段は、前記送信時刻特定手段により特定された送信時刻と、前記受信時刻特定手段により特定された受信時刻とに基づいて、前記送信装置から送信された音波が前記受信装置に到達するまでの伝搬時間を特定する、
    請求項1から請求項5の何れか1項に記載の計測装置。
  7. 前記計測手段は、
    前記伝搬時間特定手段により特定された伝搬時間と前記伝搬距離特定手段により特定された伝搬距離とに基づいて音波の伝搬速度を特定し、
    特定された伝搬速度と、空気特性と音速の関係と、に基づいて前記伝搬経路上の位置の空気特性を計測する、
    請求項1から請求項6の何れか1項に記載の計測装置。
  8. 前記計測手段は、複数の伝搬経路それぞれについて前記伝搬時間特定手段により特定された伝搬時間と、前記複数の伝搬経路それぞれについて前記伝搬距離特定手段により特定された伝搬距離とに基づいて、前記送信装置と前記受信装置とが設置される計測対象空間の内部に存在する複数の位置の空気特性を計測する、
    請求項1から請求項7の何れか1項に記載の計測装置。
  9. 前記計測手段は、第1の伝搬経路について前記伝搬時間特定手段により特定された伝搬時間と、前記第1の伝搬経路について前記伝搬距離特定手段により特定された伝搬距離と、前記第1の経路と交差する第2の伝搬経路について前記伝搬時間特定手段により特定された伝搬時間と、前記第2の伝搬経路について前記伝搬距離特定手段により特定された伝搬距離とに基づいて、前記第1の伝搬経路と前記第2の伝搬経路とが交差する位置の空気特性を計測する、
    請求項1から請求項8の何れか1項に記載の計測装置。
  10. 前記計測手段により計測された空気特性に基づいて空調装置を制御する制御手段を有する、
    請求項1から請求項9の何れか1項に記載の計測装置。
  11. 前記伝搬経路は、前記送信装置から送信された音波が反射部材に反射して前記受信装置に到達するまでに通る経路を含む、
    請求項1から請求項10の何れか1項に記載の計測装置。
  12. 前記空気特性は、空気の温度、湿度、風向き、風速、及び空気中の所定の物質の濃度の少なくとも1つを含む、
    請求項1から請求項11の何れか1項に記載の計測装置。
  13. 前記測距センサは、光学センサ、音波センサ、無線通信用の電波を用いるセンサ、電磁波を用いるセンサ、光パターンを用いるセンサ、及び深度情報を計測可能なイメージセンサの、少なくとも何れかを含む、
    請求項1から請求項12の何れか1項に記載の計測装置。
  14. 前記測距センサは、
    前記送信装置の近傍に設置され、前記送信装置から音波が送信される送信方向に応じた方向に光を発する発光部と、
    前記発光部から発された光を受ける受光部と、
    を有する、
    請求項1から請求項13の何れか1項に記載の計測装置。
  15. 前記送信装置から音波が送信される送信方向と、前記発光部から光が発される方向とを、連動して変化させる変化手段を有する、
    請求項14に記載の計測装置。
  16. 送信装置から送信された音波が受信装置に到達するまでに通る伝搬経路の長さである伝搬距離を特定し、
    前記送信装置から送信された音波が前記受信装置に到達するまでの伝搬時間を測定するための測定方法を、複数の測定方法から、特定された前記伝搬距離に基づいて決定し、
    決定された前記測定方法を用いて前記伝搬時間を特定し、
    特定された前記伝搬時間と特定された前記伝搬距離とに基づいて、前記伝搬経路上の位置の空気特性を計測する、
    計測方法。
  17. 前記複数の測定方法は、前記送信装置から送信された音波に含まれるM系列信号のパターンを前記受信装置により受信された音波の受信波形から抽出することで伝搬時間を特定する方法を含む、
    請求項16に記載の計測方法。
  18. 前記複数の測定方法は、前記送信装置から送信された音波に含まれるパルス信号に対応する波形を前記受信装置により受信された音波の受信波形から抽出することで伝搬時間を特定する方法を含む、
    請求項16又は請求項17に記載の計測方法。
  19. 前記伝搬距離は、測距センサによる測定結果に基づいて特定される、
    請求項16から請求項18の何れか1項に記載の計測方法。
  20. コンピュータを、請求項1から請求項15の何れか1項に記載の計測装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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