JP2022072381A - 有機elパネルの製造方法及び有機elパネル - Google Patents

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Abstract

Figure 2022072381000001
【課題】表示領域に貫通孔を有する有機ELパネルの当該貫通孔における水分に対する封止性能を向上させる技術を提供する。
【解決手段】表示領域内に貫通孔を有する有機ELパネルの製造方法であって、a)回路層が形成された基板を準備する工程と、b)側面が傾斜した土手を前記貫通孔が形成される貫通孔形成領域に第1有機膜により形成する工程と、c)前記基板の全面にわたって第1無機膜を堆積させる工程と、d)前記土手の頂部を覆う前記第1無機膜を除去し、前記第1有機膜を露出させる工程と、e)前記第1有機膜を除去し前記第1無機膜による傾斜衝立部を形成する工程と、を有する有機ELパネルの製造方法。
【選択図】図34

Description

本開示は、有機ELパネルの製造方法及び有機ELパネルに関する。
近年、スマートフォン等の携帯用機器のディスプレイとして、有機EL(Electro-luminescence)パネルが用いられている。
有機ELパネルの表示領域にパネルを貫通する孔を有する有機ELパネルが知られている(特許文献1から特許文献3を参照)。
特開2019-140097号公報 特開2020-004705号公報 特開2018-087863号公報
本開示は、表示領域に貫通孔を有する有機ELパネルの当該貫通孔における水分に対する封止性能を向上させる技術を提供する。
本開示の一の態様によれば、表示領域内に貫通孔を有する有機ELパネルの製造方法であって、a)回路層が形成された基板を準備する工程と、b)側面が傾斜した土手を前記貫通孔が形成される貫通孔形成領域に第1有機膜により形成する工程と、c)前記基板の全面にわたって第1無機膜を堆積させる工程と、d)前記土手の頂部を覆う前記第1無機膜を除去し、前記第1有機膜を露出させる工程と、e)前記第1有機膜を除去し前記第1無機膜による傾斜衝立部を形成する工程と、を有する有機ELパネルの製造方法が提供される。
本開示は、表示領域に貫通孔を有する有機ELパネルの当該貫通孔における水分に対する封止性能を向上させる技術を提供する。
図1は、本実施形態に係る有機ELディスプレイの正面図である。 図2は、本実施形態に係る有機ELパネルの正面図である。 図3は、本実施形態に係る有機ELパネルの回路ブロック図である。 図4は、本実施形態に係る有機ELパネルの画素回路付近の断面図である。 図5は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法の工程を説明するフローチャート(その1)である。 図6は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法の工程を説明するフローチャート(その2)である。 図7は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その1)である。 図8は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その2)である。 図9は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その3)である。 図10は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その4)である。 図11は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その5)である。 図12は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その6)である。 図13は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その7)である。 図14は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その8)である。 図15は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その9)である。 図16は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その10)である。 図17は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その11)である。 図18は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その12)である。 図19は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その13)である。 図20は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その14)である。 図21は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その15)である。 図22は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その16)である。 図23は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その17)である。 図24は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その18)である。 図25は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その19)である。 図26は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その20)である。 図27は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その21)である。 図28は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その22)である。 図29は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その23)である。 図30は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その24)である。 図31は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その25)である。 図32は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その26)である。 図33は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図(その27)である。 図34は、本実施形態に係る有機ELパネルの封止構造を説明する図である。 図35は、比較例の有機ELパネルの封止構造を説明する図である。
以下、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の構成については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。なお、理解を容易にするため、図面における各部の縮尺は、実際とは異なる場合がある。平行、直角、直交、水平、垂直、上下、左右などの方向には、実施形態の効果を損なわない程度のずれが許容される。角部の形状は、直角に限られず、弓状に丸みを帯びてもよい。平行、直角、直交、水平、垂直には、略平行、略直角、略直交、略水平、略垂直が含まれてもよい。
<有機ELディスプレイ>
最初に、図1を参照しながら有機ELパネルが使用される有機ELディスプレイ1の全体構成の一例について説明する。図1は、本実施形態に係る有機ELディスプレイ1の正面図である。
本実施形態に係る有機ELディスプレイ1は、有機ELパネル10と、筐体20と、カメラ30と、を備える。有機ELディスプレイ1は、例えば、スマートフォン等の携帯情報端末に備えられる。
有機ELパネル10は、画面10aに画像や文字等を表示する。また、有機ELパネル10は、タッチスクリーンパネルとしても機能する。有機ELパネル10は、タッチスクリーンパネルとして機能することにより、入力デバイスとして利用できる。有機ELパネル10は、画面10aの一部に、有機ELパネル10を厚み方向に貫通する貫通孔10hを有する。有機ELディスプレイ1には、有機ELパネル10の貫通孔10hから露出するように、カメラ30が取り付けられる。
筐体20は、有機ELパネル10及びカメラ30を収納する。また、筐体20は、有機ELパネル10及びカメラ30のそれぞれを動作させる回路基板等の部品を収納する。さらに、筐体20は、例えば、有機ELディスプレイ1の全体を制御するための回路基板や無線通信を行うための回路基板、シリアル通信用のコネクタやメモリカード用のコネクタ等のインターフェイス、等を収納する。
カメラ30は、有機ELディスプレイ1を操作する人の顔等を撮影するためのカメラ、いわゆる、インカメラ、である。カメラ30は、有機ELパネル10に設けられた貫通孔10hから露出される。
<有機ELパネル>
<全体構成>
次に、有機ELパネル10について、より詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る有機ELパネル10の正面図である。有機ELパネル10は、アクティブマトリクス方式のディスプレイパネルである。
有機ELパネル10は、画像や文字等を表示する表示領域10DAを有する。また、表示領域10DAの周囲に、額縁領域10FAを有する。額縁領域10FAは、表示が行われない領域である。有機ELパネル10は、表示領域10DAに、複数のサブ画素10spを有する。サブ画素10spは、例えば、赤、緑及び青のいずれか1色の光を発光する。赤の光を発光するサブ画素と、緑の光を発光するサブ画素と、青の光を発光するサブ画素と、をあわせて画素という場合がある。サブ画素10spは、例えば、行方向(図2の横方向)と列方向(図2の縦方向)の2次元に配列される。
また、有機ELパネル10は、タッチセンサを備える。有機ELパネル10は、表示領域10DAにユーザの指等が接触したことを検知する。
有機ELパネル10は、表示領域10DAの一部と重なるように、貫通孔10hを有する。本実施形態の有機ELパネル10では、貫通孔10hは、貫通孔10hの周りを複数のサブ画素10spに囲まれて設けられる。貫通孔10hは、カメラ30を外部に露出するカメラホールを構成する。
また、有機ELパネル10は、端子部10Tを備える。端子部10Tには、複数の端子10tを備える。有機ELパネル10は、端子部10Tの端子10tを介して、有機ELパネル10の外部の機器と通信する。また、有機ELパネル10は、端子部10Tの端子10tを介して、電力が供給される。
<回路構成>
次に、有機ELパネル10の回路構成について説明する。図3は、本実施形態に係る有機ELパネル10の回路ブロック図である。
有機ELパネル10は、複数の画素回路11と、走査線駆動回路14と、データ線駆動回路15と、複数の走査線16と、複数のデータ線17と、を備える。
有機ELパネル10は、サブ画素10spのそれぞれに画素回路11を備える。サブ画素10spの配列にあわせて、画素回路11が配列される。すなわち、画素回路11は、行方向(図3の横方向)と列方向(図3の縦方向)の2次元に配列される。
画素回路11は、行ごとに1本の走査線16に接続される。また、画素回路11は、列ごとに1本のデータ線17により接続される。
画素回路11は、画素駆動回路12と、有機EL発光ダイオード13と、を備える。
画素駆動回路12は、書き込みトランジスタ12T1と、駆動トランジスタ12T2と、保持容量12Cと、を備える。書き込みトランジスタ12T1及び駆動トランジスタ12T2は、薄膜トランジスタ(TFT(Thin film transistor))により構成される。
書き込みトランジスタ12T1のソース端子は、データ線17に接続される。書き込みトランジスタ12T1のゲート端子は、走査線16に接続される。書き込みトランジスタ12T1のドレイン端子は、駆動トランジスタ12T2のゲート及び保持容量12Cの一方の電極に接続される。
駆動トランジスタ12T2のソース端子は、電源線18に接続される。駆動トランジスタ12T2のドレイン端子は、有機EL発光ダイオード13の陽極に接続される。保持容量12Cの他方の電極は、電源線18に接続される。有機EL発光ダイオード13の陰極は接地線19に接続される。
画素回路11の動作について説明する。走査線駆動回路14により、走査線16の一つが選択される。選択された走査線16にゲートが接続された書き込みトランジスタ12T1はオンされる。書き込みトランジスタ12T1がオンされると、データ線駆動回路15からデータ線17を介して供給されるデータ信号に基づいて、保持容量12Cの保持電圧が設定される。
駆動トランジスタ12T2は、保持容量12Cの保持電圧に基づいて定まる電流を、電源線18から有機EL発光ダイオード13に供給する。有機EL発光ダイオード13は、駆動トランジスタ12T2から供給される電流に基づいて発光する。
上記の動作が全てのサブ画素10spで行われることにより、有機ELパネル10は、表示領域10DAにおいて表示を行う。
<画素回路11>
次に、画素回路11の構成について説明する。図4は、本実施形態に係る有機ELパネルの画素回路11付近の断面図である。なお、図4では、画素駆動回路12については、保持容量12Cと、駆動トランジスタ12T2と、を示す。
有機EL発光ダイオード13は、隔壁13Bにより囲まれた領域に、陽極13Aと、発光部13ELと、陰極13Cと、を備える。隔壁13Bにより囲まれた領域は、一つのサブ画素10spに対応する。なお、図4では、発光部13ELと陰極13Cをまとめて層13Oとして示す。
陽極13Aは、例えば、酸化インジウムスズ(ITO(Indium Tin Oxide))により形成される。陽極13Aは、駆動トランジスタ12T2に接続される。
発光部13ELは、陽極13A側から順に、正孔注入層13HIL、正孔輸送層13HTL、発光層13EML、電子輸送層13ETL及び電子注入層13EILと、を備える。
発光層13EMLは、有機化合物により形成される。発光層13EMLとしては、例えば、赤色に発光する赤色発光層、緑色に発光する緑色発光層又は青色に発光する青色発光層が形成される。電子注入層13EILの上層に、陰極13Cが形成される。なお、陰極13Cは、隔壁13Bを越えて、他のサブ画素10spとの間で一体に形成する。すなわち、陰極13Cは、他のサブ画素10spと共有する。陰極13Cは、例えば、マグネシウムと銀の合金により形成される。
陽極13Aと陰極13Cとの間に電圧がかけられると、陰極13Cから電子注入層13EILに電子が注入されるとともに、陽極13Aから正孔注入層13HILに正孔が注入される。電子注入層13EILに注入された電子は、電子輸送層13ETLによって発光層13EMLに輸送される。また、正孔注入層13HILに注入された正孔は、正孔輸送層13HTLによって発光層13EMLに輸送される。
発光層13EMLに輸送された正孔と電子は、発光層13EMLにおいて再結合する。正孔と電子が再結合すると、発光層13EMLの発光材料が励起され、発光層13EMLが発光する。
なお、本実施形態では、有機EL発光ダイオード13は、正孔注入層13HIL、正孔輸送層13HTL、発光層13EML、電子輸送層13ETL及び電子注入層13EILを備えるが、少なくとも発光層13EMLを備えていればよい。例えば、正孔注入層13HIL、正孔輸送層13HTL、電子輸送層13ETL及び電子注入層13EILの一部又は全部を省略してもよい。
また、正孔注入層13HIL、正孔輸送層13HTL、電子輸送層13ETL及び電子注入層13EILのそれぞれは、他のサブ画素10spとの間で共有してもよい。本実施形態では、後述するように、電子輸送層13ETL及び電子注入層13EILは、陰極13Cと同様に他のサブ画素10spと共有する。
<有機ELパネルの製造方法>
有機ELパネルの製造方法について説明する。図5及び図6は、本実施形態の有機ELパネルの製造方法を説明するフローチャートである。また、図7から図33は、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図である。なお、本実施形態に係る有機ELパネルの製造方法を説明する図の断面図には、上部の矢印により、当該断面が、図2におけるA-A断面、B-B断面、C-C断面のどの断面であるかを示している。
(ステップS10)
最初に、回路層が形成された基板を準備する工程について説明する。
ガラス基板100と、絶縁基板110と、を用意する。ガラス基板100は、有機ELパネル10を製造する際に、絶縁基板110の変形を防止するための基板である。
絶縁基板110は、有機ELパネル10の構成要素を支持する基板である。本実施形態の有機ELパネル10は、可撓性を有する絶縁基板110の上に、画素回路11が形成される。絶縁基板110は、樹脂層110aと、無機層110bと、樹脂層110cと、を有する。樹脂層110a及び樹脂層110cは、例えば、ポリイミドにより形成される。無機層110bは、窒化シリコン(SiN)により形成される。絶縁基板110は、可撓性を有する。
絶縁基板110は、ガラス基板100上に貼り付けられる(図7)。なお、本実施形態では、ガラス基板100を用いているが、絶縁基板110で製造の際に必要な強度が保たれる場合には、ガラス基板100を用いなくてもよい。
なお、ガラス基板100と絶縁基板110とを貼り合わせた基板を処理基板40と呼ぶ場合がある。処理基板40は、基板を処理する処理装置に設けられた台に、ガラス基板100側を載置する。したがって、処理基板40は、図7の上側、すなわち、絶縁基板110側が、処理装置により処理される。以下の説明では、ガラス基板100に対して、絶縁基板110がある側を上側として説明する。
次に、絶縁基板110の上面全面に、バッファ層120を形成する。バッファ層120は、絶縁基板110からの水分や酸素等の侵入を防止するための層である。バッファ層120は、例えば、窒化シリコン(SiN)、酸化シリコン(SiO)及び酸化窒化シリコン(SiON)のいずれか又はそれらの組み合わせにより形成される。
そして、バッファ層120の上面全面に半導体膜が堆積される。そして、堆積した半導体膜をパターニングすることにより、半導体層121、122、123及び124等が形成される。半導体層121、122、123及び124は、薄膜トランジスタの半導体層を構成する。半導体層121、122、123及び124は、例えば、非結晶シリコン、多結晶シリコン又は酸化物半導体等により形成される。
多結晶シリコンとしては、例えば、低温多結晶シリコン(LTPS(Low Temperature Polycrystalline Silicon))等を用いてもよい。
また、酸化物半導体として、例えば、インジウム、ガリウムおよび亜鉛を含む酸化インジウムガリウム亜鉛(IGZO(InGaZnO))、酸化インジウムスズ亜鉛(ITZO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化インジウムガリウム(IGO)、酸化インジウムスズ(ITO)又は酸化インジウム(InO)等を用いてもよい。
半導体層121、122、123及び124等が形成された後に、処理基板40の上面全面に、絶縁膜130aが堆積される。絶縁膜130aは、例えば、窒化シリコン(SiN)、酸化シリコン(SiO)及び酸化窒化シリコン(SiON)のいずれか又はそれらの組み合わせにより形成される。
そして、絶縁膜130aの上面全面に、金属膜が堆積される。堆積した金属膜をパターニングすることにより、電極131aから電極137a等が形成される。
電極131a、電極133a、電極135a及び電極137aのそれぞれは、薄膜トランジスタのゲート電極となる。電極132a、電極134a及び電極136aは、保持容量の一方の電極となる。なお、絶縁膜130aは、トランジスタのゲート絶縁膜及び保持容量の誘電体層として作用する。
次に、電極131aから電極137a等が形成された後に、処理基板40の上面全面に、絶縁膜130bが堆積される。絶縁膜130bは、例えば、窒化シリコン(SiN)、酸化シリコン(SiO)及び酸化窒化シリコン(SiON)のいずれか又はそれらの組み合わせにより形成される。
絶縁膜130bの上に、金属膜をパターニングすることにより、電極131b、電極132b及び電極133b等が形成される。
電極131b、電極132b及び電極133b等が形成された後に、処理基板40の上面全面に絶縁膜130cが堆積される。絶縁膜130cは、窒化シリコン(SiN)、酸化シリコン(SiO)及び酸化窒化シリコン(SiON)のいずれか又はそれらの組み合わせにより形成される。
上記処理により形成された、半導体層121、122、123及び124等と、電極131aから電極137a等と、電極131b、電極132b及び電極133b等と、が形成された絶縁膜130a、130b及び130cを、回路層55という場合がある。回路層55が形成された処理基板40を基板50という(図8)。
(ステップS20)
最初に、土手を形成する工程について説明する。
基板50の絶縁膜130cの上面全面に、フォトレジスト膜を形成する。形成したフォトレジスト膜をパターニングすることにより、フォトレジスト141及びフォトレジスト142を形成する。フォトレジスト141及びフォトレジスト142を土手という場合がある。
フォトレジスト141及びフォトレジスト142が形成された基板50を図9及び図10に示す。図10は、フォトレジスト141及びフォトレジスト142の周辺の上面図である。
フォトレジスト141は、上面視略円形である。フォトレジスト141の絶縁基板110から離れた側の面である上面141Aは、絶縁基板110側の面である下面141Bより面積が小さい。したがって、フォトレジスト141の側面141Cは、絶縁基板110の面に垂直な方向に対して、フォトレジスト141の内側に傾斜している。
フォトレジスト142は、上面視で、フォトレジスト141を囲む環状である。フォトレジスト142の絶縁基板110から離れた側の面である上面142Aは、絶縁基板110側の面である下面142Bより面積が小さい。したがって、フォトレジスト142の側面142Cは、絶縁基板110の面に垂直な方向に対して、フォトレジスト141の反対側に傾斜している。フォトレジスト142の側面142Dは、絶縁基板110の面に垂直な方向に対して、フォトレジスト141の側に傾斜している。
(ステップS30)
最初に、無機膜を形成する工程について説明する。
フォトレジスト141及びフォトレジスト142が形成された基板50の上に、無機膜150を形成する(図11)。
無機膜150は、例えば、窒化シリコン(SiN)である。無機膜150は、例えば、低温CVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成される。低温CVD法により形成することにより、フォトレジスト141及びフォトレジスト142が熱により損傷することを防止できる。いいかえると、フォトレジスト141及びフォトレジスト142が熱により損傷しない温度で、CVD法により無機膜150を形成する。
(ステップS40)
次に、土手の頂部の無機膜を除去する工程について説明する。
フォトレジスト141の上面141A及びフォトレジスト142の上面142Aに形成された無機膜150を除去する(図12)。すなわち、フォトレジスト141及びフォトレジスト142の頂部の無機膜150を除去する。具体的には、フォトレジストを無機膜150の上面全面に成膜する。そして、成膜したフォトレジストをパターニングして、フォトレジスト141の上面141A及びフォトレジスト142の上面142Aの部分を露出させる。そして、フォトレジストから露出されたフォトレジスト141の上面141A及びフォトレジスト142の上面142Aの部分の無機膜150をエッチングにより除去する。
フォトレジスト141の側面141Cには、無機膜150の一部により形成される、傾斜した衝立部151が形成される。また、フォトレジスト142の側面142Cには、無機膜150の一部により形成される、傾斜した衝立部152が形成される。さらに、フォトレジスト142の側面142Dには、無機膜150の一部により形成される、傾斜した衝立部153が形成される。
(ステップS50)
次に、土手を除去する工程について説明する。
フォトレジスト141及びフォトレジスト142を除去する。図13は、フォトレジスト141及びフォトレジスト142を除去後の断面図である。図14は、フォトレジスト141及びフォトレジスト142を除去後の上面図である。フォトレジスト141及びフォトレジスト142を、溶剤等により除去(剥離)する。フォトレジスト141及びフォトレジスト142を除去することにより、衝立部151、衝立部152及び衝立部153が、自立して形成される。
なお、フォトレジスト141及びフォトレジスト142は第1有機膜の一例である。無機膜150は第1無機膜の一例である。また、衝立部151、衝立部152及び衝立部153のそれぞれは、傾斜衝立部の一例である。
(ステップS60)
次に、画素電極と発光層を形成する工程について説明する。
無機膜150が形成された基板50に、半導体層等の要素を接続する配線、スルーホール等を形成する。そして、配線、スルーホール等を形成した基板50に、有機絶縁膜160a及び有機絶縁膜160bを形成する。有機絶縁膜160a及び有機絶縁膜160bは、衝立部151、衝立部152及び衝立部153が形成された領域を除く基板50の全面に形成される。有機絶縁膜160a及び有機絶縁膜160bを形成する際には、有機絶縁膜160aと有機絶縁膜160bの間に、配線、スルーホール等を形成する。
そして、有機絶縁膜160bの上に、有機絶縁膜を全面に形成した後にパターニングすることにより、隔壁部161cから165cを形成する。隔壁部161cから隔壁部165cは、各画素の領域を画定する。また、有機絶縁膜160bの上に、せき止め部168c及びせき止め部169cを形成する。なお、隔壁部161cから隔壁部165cは、図4の隔壁13Bに相当する。
次に、隔壁部161c及び隔壁部162cに囲まれる領域(区画)に、画素電極171を形成する。また、隔壁部163c及び隔壁部164cに囲まれる領域に、画素電極172を形成する。さらに、隔壁部164c及び隔壁部165cに囲まれる領域に、画素電極173を形成する。画素電極171、画素電極172及び画素電極173は、例えば、酸化インジウムスズ(ITO(Indium Tin Oxide))により形成される。
また、図示しないが、画素電極171、画素電極172及び画素電極173のそれぞれ上に、正孔注入層13HIL、正孔輸送層13HTL及び発光層13EMLを形成する。正孔注入層13HIL、正孔輸送層13HTL及び発光層13EMLを形成することにより、各サブ画素の発光部を形成する。
上述のようにして、各サブ画素に画素電極と発光部を形成する(図15)。
(ステップS70)
次に、共通電極を形成する工程について説明する。
隔壁部、せき止め部を形成した基板50に、共通電極180を形成する(図16)。なお、本実施形態においては、共通電極180、すなわち、陰極13Cを形成する際に、電子輸送層13ETL及び電子注入層13EILを同時に形成する。
共通電極180を形成する際には、隔壁部、せき止め部を形成した基板50の上部に、マスク60を配置する。そして、当該基板50に、マスク60の上から、蒸着により共通電極180を形成する。すなわち、共通電極180は蒸着法により形成される。共通電極180は、マグネシウムと銀の合金により形成される。
(ステップS80)
次に、無機封止膜を形成する工程について説明する。
共通電極180を形成した基板50の上面全面に、無機封止膜190を形成する(図17)。無機封止膜190は、例えば、窒化シリコン(SiN)により形成される。すなわち、無機封止膜190は、窒化シリコン膜である。無機封止膜190の厚さは、例えば、1μmである。
無機封止膜190は、マスクを使わないマスクレスCVD法により、共通電極180を形成した基板50の上面全面に形成する。マスクを使わないことにより、ゴミの発生等を抑えて歩留まりを向上させることができる。また、マスクの取り替え等が不要であることから、無機封止膜190を形成するのにかかる時間を短くすることができる。
また、無機封止膜190は、水素レスのCVD法、すなわち、処理ガスに水素を含まないように膜形成するCVD法により形成してもよい。水素レスのCVD法では、ハロゲン化シリコンガスと、窒素原子含有ガスとを含み、水素原子を含まない処理ガスにより成膜を行う。ハロゲン化シリコンガスは、例えば、四塩化シリコン(SiCl)ガス、四フッ化シリコン(SiF)ガス等である。例えば、ハロゲン化シリコンガスとしては、四塩化シリコンガス及び四フッ化シリコンガスの一方又は両方で構成してもよい。
水素レスのCVD法を用いることにより、半導体層にインジウム、ガリウムおよび亜鉛を含む酸化インジウムガリウム亜鉛(IGZO(InGaZnO))を用いた場合に、水素による半導体層の劣化を防止することができる。
無機封止膜190を形成することにより、ステップS70で形成した共通電極180を無機封止膜190で封止する。
(ステップS90)
次に、有機封止膜を形成する工程について説明する。
無機封止膜190を形成した基板50の上部に、有機封止膜200を形成する(図18)。有機封止膜200は、せき止め部168c及びせき止め部169cの間に、湿式成膜法、例えば、液滴吐出装置、いわゆる、インクジェット装置、により、材料を塗布して、当該材料を硬化させることにより形成する。すなわち、有機封止膜200は、インクジェット法により形成される。有機封止膜200は、例えば、アクリル、により形成される。有機封止膜200の厚さは、例えば、8μmから10μmである。
液滴吐出装置、いわゆる、インクジェット装置により有機封止膜200を形成すると、せき止め部168c及びせき止め部169c付近の有機封止膜200の端部では、傾斜を有する。有機封止膜200の末端から内側に向けて400μm程度の部分は傾斜する。また、傾斜の角度は約1度である。
本実施形態の有機ELパネル10の製造方法では、表示画面を構成する複数の発光素子の全てを覆う発光領域EAにおいて、有機封止膜200が平坦になるように有機封止膜200を形成する。有機封止膜200が、表示画面を構成する複数の発光素子の全てを覆う平坦部201を有する。
また、有機封止膜200は、周辺領域SAに平坦部201の周縁部分に接続された傾斜部202を有する。さらに、本実施形態の有機ELパネル10の製造方法では、衝立部151、衝立部152及び衝立部153が形成された貫通孔形成領域HAにおいても、有機封止膜200が形成される。
次に、有機封止膜200を形成した基板50の有機封止膜200の上に、無機封止膜210を形成する(図19)。無機封止膜210は、例えば、窒化シリコン(SiN)により形成される。すなわち、無機封止膜210は、窒化シリコン膜である。無機封止膜210は、水素レスのCVD法により形成してもよい。
(ステップS100)
次に、有機封止膜の一部を除去する工程について説明する。
無機封止膜210を形成した基板50の無機封止膜210の上面全面に、フォトレジストを成膜する。形成したフォトレジストをパターニングすることにより、フォトレジスト221によるマスク層を形成する(図20)。フォトレジスト221は、基板の発光領域EAに形成される。
次に、フォトレジスト221が形成された基板50について、フォトレジスト221から露出される有機封止膜200及び無機封止膜210を除去する(図21)。
フォトレジスト221から露出する有機封止膜200及び無機封止膜210は、有機封止膜200及び無機封止膜210が除去された部分は、無機封止膜190が露出する。
次に、有機封止膜200及び無機封止膜210が除去された基板50について、フォトレジスト221を除去する(図22)。フォトレジスト221は、例えば、アッシングすることにより除去される。
(ステップS110)
次に、無機封止膜を形成する工程について説明する。
フォトレジスト221が除去された基板50の上面全面に、無機封止膜230を形成する(図23)。無機封止膜230は、例えば、窒化シリコン(SiN)により形成される。すなわち、無機封止膜230は、窒化シリコン膜である。無機封止膜230により、ステップS100で露出した有機封止膜200の側面を、無機封止膜230で封止できる。無機封止膜230で封止することにより、有機封止膜200の吸湿等による劣化を防止できる。無機封止膜230は、水素レスのCVD法により形成してもよい。無機封止膜230の厚さは、例えば、1μmである。
また、周辺領域SA及び貫通孔形成領域HAにおいて、無機封止膜190と無機封止膜230とを直接密着して接合させることができる。無機封止膜190と無機封止膜230とを接合させることにより、有機封止膜200を強固に封止できる。
無機封止膜230は、マスクを使わないマスクレスCVD法により、基板50の上面全面に形成する。また、無機封止膜190は、水素レスのCVD法により形成してもよい。
なお、無機封止膜190、有機封止膜200、無機封止膜210及び無機封止膜230をまとめて薄膜封止膜(TFE(Thin Film Encapsulation))という場合がある。
なお、無機封止膜190は第2無機膜の一例、無機封止膜230は第3無機膜の一例、有機封止膜200は第2有機膜又は有機膜層の一例である。無機封止膜190及び無機封止膜230は、2層の窒化シリコン膜の一例である。
(ステップS120)
次に、平坦化膜を形成する工程について説明する。
無機封止膜230を形成した基板50について、衝立部151、衝立部152及び衝立部153が形成された領域に、保護膜241を形成する(図24)。保護膜241は、例えば、アクリル樹脂により形成される。保護膜241は、衝立部151、衝立部152及び衝立部153が形成された領域のくぼみ部分に充填することによって、衝立部151、衝立部152及び衝立部153が、保護膜241によって埋没される。衝立部151、衝立部152及び衝立部153は、保護膜241によって保護されることにより、以降の処理において破損を防止できる。なお、保護膜241が、第3有機膜の一例である。
(ステップS130)
次に、タッチスクリーンパネルの機能に関連する部分について説明する。本実施形態のタッチスクリーンパネルは、いわゆる、オンセルタッチパネルである。
保護膜241が形成された基板50の上面全面に、導電膜を形成する。そして、当該導電膜をパターニングすることにより、複数の電極251が形成される(図25)。次に、電極251が形成された基板の上に、絶縁膜260を形成する(図26)。そして、基板50の端部に形成された絶縁膜260を除去する。この時、端子部10Tに形成された絶縁膜260も除去する。また、画素が形成された部分を覆う絶縁膜260をパターニングすることにより絶縁膜261を形成するとともに、スルーホール262から268等を形成する(図27)。次に、基板50の上面全面に導電膜270を形成して(図28)、パターニングすることにより、タッチスクリーンパネル用の電極271及び電極272と、外部機器と接続するための端子273を形成する(図29)。
図30は、タッチスクリーンパネル用の電極の上面である。電極271は、辺が図30の斜め45度の方向に延びる上面視矩形状である。また、電極271は、図30の縦方向及び横方向に並んで設けられる。縦方向に並ぶ電極271は、一方の電極271の角の部分と、他方の電極271の角の部分とが、電極251により接続される。
電極272は、辺が図30の斜め45度の方向に延びる上面視矩形状である。また、電極272は、電極271の間に図30の縦方向及び横方向に並んで設けられる。横方向に並ぶ電極272は、一方の電極272の角の部分と、他方の電極272の角の部分とは、接続されている。なお、電極271のそれぞれ及び電極272のそれぞれは、メッシュ状に形成されている。
次に、タッチスクリーンパネル用電極を形成した基板50の上に、パターニングすることにより、被覆層281を形成する(図31)。
(ステップS140)
次に、貫通孔を形成する工程について説明する。
被覆層281を形成した基板50に、貫通孔50hを形成する(図32)。貫通孔50hは、レーザカットすることにより基板50の表面から裏面まで貫いて形成される。貫通孔50hを囲むように、衝立部151、衝立部152及び衝立部153が形成される。なお、貫通孔50hと貫通孔10hは同一であり、貫通孔50hは側方から見た状態をしめし、貫通孔10hは上面から見た状態を示す。
(ステップS150)
最後に、ガラス基板100を絶縁基板110から剥離する(図33)。以上の工程により、有機ELパネル10を作製する。
<作用・効果>
本実施形態の有機ELパネル10は、表示領域10DA中に貫通孔10hを備える。また、貫通孔10h(貫通孔50h)を囲むように衝立部151、衝立部152及び衝立部153を有する。衝立部151、衝立部152及び衝立部153は、傾斜して設けられる。衝立部151、衝立部152及び衝立部153を有することにより、貫通孔50hを形成した際にも、共通電極180を無機封止膜190により、高い信頼性で封止することができる。
本実施形態の有機ELパネル10の効果について図34を用いて説明する。図34は、本実施形態に係る有機ELパネル10の封止構造を説明する図である。なお、無機封止膜230は省略してある。
蒸着された共通電極180は、無機封止膜190で封止される。本実施形態の有機ELパネル10では、衝立部155は、斜めに傾斜して形成される。衝立部155が斜めに傾斜して形成されることにより、共通電極180は、衝立部155によって断線される。
衝立部155の上側から無機封止膜190を成膜する材料が上側から侵入する。侵入した無機封止膜190を成膜する材料は、衝立部155の共通電極180が形成されていない面155Aに付着する。そして、面155Aに無機封止膜190が密着して形成される。したがって、共通電極180の断線された端部は、無機封止膜190及び無機膜150で挟み込んで封止することができる。なお、共通電極180は、カソード層の一例である。
貫通孔50hを形成することにより、各層の断面が大気に曝される。大気中の水分が断面から侵入し共通電極180に到達すると、水分が共通電極180を伝って素子内部に侵入する可能性があるが、共通電極180の端部を無機封止膜190及び無機膜150により封止することにより、共通電極180に水分が到達することを防止できる。共通電極180に水分が到達することを防止することにより、共通電極180、さらには、当該共通電極180とつながる有機EL発光ダイオード13が劣化することを防止できる。
比較例の有機ELパネルについて図35を用いて説明する。図35は、比較例の有機ELパネルの封止構造を説明する図である。
比較例の有機ELパネルは、オーバーハング構造を有する有機ELパネルである。比較例の有機ELパネルは、樹脂層110cxを、バッファ層120xより広く除去することによりオーバーハング構造を形成する。共通電極180xを無機封止膜190xで封止する。図35の領域Dの部分は、無機封止膜190を形成する材料が樹脂層110cxに侵入する方向に対して、逆向きになっていることからして、十分密着して付着することが困難である。したがって、領域Dの部分から、大気中の水分が侵入する可能性が高くなる。
一方、本実施形態の有機ELパネル10は、衝立部151、衝立部152及び衝立部153を有することにより、共通電極180を密着して封止できる。さらに、貫通孔10h(貫通孔50h)を囲むように、衝立部151、衝立部152及び衝立部153を、同心円状に有することにより、より確実に共通電極180を封止することができる。
今回開示された本実施形態に係る有機ELパネルは、すべての点において例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形および改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
1 有機ELディスプレイ
10 有機ELパネル
10DA 表示領域
10h 貫通孔
50h 貫通孔
55 回路層
150 無機膜
151、152、153、155 衝立部
190 無機封止膜
200 有機封止膜
210 無機封止膜

Claims (8)

  1. 表示領域内に貫通孔を有する有機ELパネルの製造方法であって、
    a)回路層が形成された基板を準備する工程と、
    b)側面が傾斜した土手を前記貫通孔が形成される貫通孔形成領域に第1有機膜により形成する工程と、
    c)前記基板の全面にわたって第1無機膜を堆積させる工程と、
    d)前記土手の頂部を覆う前記第1無機膜を除去し、前記第1有機膜を露出させる工程と、
    e)前記第1有機膜を除去し前記第1無機膜による傾斜衝立部を形成する工程と、を有する、
    有機ELパネルの製造方法。
  2. f)複数の発光素子が形成される領域に、前記複数の発光素子ごとの複数の区画に画素電極と発光層とを形成する工程と、
    g)前記基板の全面にわたって共通電極を蒸着法により形成する工程と、
    h)前記基板の全面にわたって第2無機膜をCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成する工程と、を更に有する、
    請求項1に記載の有機ELパネルの製造方法。
  3. i)前記貫通孔を前記基板の表面から裏面を貫いて形成する工程と、を更に有する、
    請求項2に記載の有機ELパネルの製造方法。
  4. g1)前記g)の後に、前記第2無機膜の上に、前記基板の全面にわたって第2有機膜を形成する工程と、
    g2)前記貫通孔形成領域の上の前記第2有機膜を除去する工程と、
    g3)前記基板の全面にわたって第3無機膜をCVD法により形成し、前記貫通孔形成領域において、前記第2無機膜と前記第3無機膜を直接密着させる工程と、を有する、
    請求項3に記載の有機ELパネルの製造方法。
  5. g4)前記g3)の後に、前記貫通孔形成領域に第3有機膜を堆積して複数の前記傾斜衝立部を埋没させ平坦化する工程を有する、
    請求項4に記載の有機ELパネルの製造方法。
  6. 表示領域内に貫通孔を有する有機ELパネルであって、
    前記表示領域内に前記貫通孔を含む貫通孔形成領域と、複数の発光素子が形成される領域とを有し、
    前記貫通孔と前記発光素子のいずれかとの間において、前記貫通孔を取り囲み、傾斜する環状の傾斜衝立部を備え、
    前記発光素子を構成するカソード層が、前記傾斜衝立部により断線され、前記カソード層の端部が無機封止膜により封止される、
    有機ELパネル。
  7. 前記無機封止膜は、少なくとも2層の窒化シリコン膜から構成され、前記発光素子が形成される領域において前記2層の窒化シリコン膜の間に有機膜層を有する、
    請求項6に記載の有機ELパネル。
  8. 前記貫通孔はカメラホールを構成する、
    請求項6又は請求項7に記載の有機ELパネル。
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