JP2022072128A - 水性防錆塗料,積層構造及びその施工方法 - Google Patents

水性防錆塗料,積層構造及びその施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本開示の水性防錆塗料は、塗布した後に形成された塗膜の仕上がりが良好で、塗膜を長期間暴露した場合であっても塗膜がアルカリ性で、緻密で、柔らかいものであるため、その防錆効果や上層材との付着性が良好である水性防錆塗料を提供する。【解決手段】ガラス転移点が0℃以下の合成樹脂エマルションと、水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,酸化マグネシウムの3成分を含む水性防錆塗料であって、この水性防錆塗料の固形分が60~80%の範囲で、pHが8以上で、比重が1.0~1.8の範囲であり、合成樹脂エマルションの固形分と3成分の比率が1:1~1:5の範囲であり、3成分の平均粒子径が80μm以下であることにより、水性防錆塗料を塗布した後に形成された塗膜の仕上がりが良好で、塗膜を長期間暴露した場合であっても塗膜がアルカリ性で、緻密で、柔らかいものであるため、その防錆効果や上層材との付着性が良好なものである。【選択図】なし

Description

本開示は、建築物や土木構造物等に用いられる鋼材等の金属部材の錆の発生を抑制するための水性防錆塗料に関するものであり、又、その水性防錆塗料により形成される塗膜による積層構造及びその施工方法に関するものである。
従来、建築物、土木建築物等には鋼材が多く使用されている。このような鋼材は、通常の環境下において錆が発生し、美観性を損なうだけでなく、鋼材の強度低下の原因となるおそれがある。そのため、鋼材に防錆処理を行いその後に上塗り塗料等の仕上げを行うことが一般的である。
防錆処理には、防錆塗料による塗装やメッキ処理などが挙げられる。この防錆処理により、錆の原因となる酸素、水、塩分などの物質を遮断して鋼材を保護することができる。
しかし、防錆処理で使用される防錆塗料組成物にはリン成分や遷移金属を含有し、河川湖沼の富栄養化や重金属汚染を引き起こすおそれがあるものがあった。
そこで、特許文献1に記載された防錆塗料がある。この防錆塗料は、(a)水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウムから選択される少なくとも1以上と、(b)合成樹脂エマルジョンとを含有する防錆塗料で、前記(b)成分の不揮発分100質量部に対する前記(a)成分の質量が50~150質量部であるもので、防錆性に優れ、安全性が高い防錆塗料である。
特開2011-068868号公報
しかしながら、特許文献1の防錆塗料では、安全性が高いものであり、防錆性効果があるが、その防錆塗料による塗膜の仕上がりが不十分な場合があり、そのため上塗材など上層材を形成した場合にもその仕上がりに影響が出ることがあり、又、その付着性にも影響がある。
さらに、防錆塗料による塗膜を長期に放置し、その表面に上層材を形成させることがあり、その場合の付着性が低下することもある。又、その防錆効果も低下することもある。
本開示の水性防錆塗料は、塗布した後に形成された塗膜の仕上がりが良好で、塗膜を長期間暴露した場合であっても塗膜がアルカリ性で、緻密で、柔らかいものであるため、その防錆効果や上層材との付着性が良好である水性防錆塗料を提供することにある。
ガラス転移点が0℃以下の合成樹脂エマルションと、水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,酸化マグネシウムの3成分を含む水性防錆塗料であって、この水性防錆塗料の固形分が60~80%の範囲で、pHが8以上で、比重が1.0~1.8の範囲であり、合成樹脂エマルションの固形分と3成分の比率が1:1~1:5の範囲であり、3成分の平均粒子径が80μm以下のものである。
このことにより、水性防錆塗料を塗布した後に形成された塗膜の仕上がりが良好で、塗膜を長期間暴露した場合であっても塗膜がアルカリ性で、緻密で、柔らかいものであるため、その防錆効果や上層材との付着性が良好なものである。
水性防錆塗料により形成された塗膜に柔軟性があり、2mm厚の塗膜の吸水率が5~20%の範囲であることにより、金属など動きのある基材に対しての追従性が良く、塗膜に割れなどが少なく、防錆効果の高いものである。又、上層材との付着性が良好なものとなる。
金属製基材と水性防錆塗料に形成される塗膜とpHが7~13の範囲で、比重が1.0~2.1の範囲である上層材による層とを積層させたものであることにより、金属製基材に形成させた塗膜が長期間暴露した場合であってもその防錆効果が良好で、それぞれの層間での付着性も十分なものである。
金属製基材に対して、水性防錆塗料を塗装し、その後にpHが7~13の範囲で、比重が1.0~2.1の範囲である上層材による上層材層を形成されることにより、金属製基材に形成させた塗膜が長期間暴露した場合であってもその防錆効果が良好で、それぞれの層間での付着性も十分なものである。
本開示の実施形態を説明する。
ガラス転移点が0℃以下の合成樹脂エマルションと、水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,酸化マグネシウムの3成分を含む水性防錆塗料であって、この水性防錆塗料の固形分が60~80%の範囲で、pHが8以上で、比重が1.0~1.8の範囲であり、合成樹脂エマルションの固形分と3成分の比率が1:1~1:5の範囲であり、3成分の平均粒子径が80μm以下のものである。
合成樹脂エマルションは、合成樹脂を水に分散させたもので、乳化重合のような通常の重合技術で製造できる一般的なもので良い。この合成樹脂には、アクリル樹脂,スチレン樹脂,ポリウレタン樹脂,シリコーン樹脂,フッ素樹脂,エポキシ樹脂,メラミン樹脂,アルキッド樹脂,塩化ビニル樹脂,酢酸ビニル樹脂,ポリエステル樹脂,ポリエーテル樹脂などの樹脂を単独又2種類以上を混合して用いても良い。
これらを構成するモノマーを共重合させて用いても良い。
これらの中でも後述する水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,酸化マグネシウムの3成分との混和性の良いものを使用する。
これには、合成樹脂エマルションは樹脂組成中の-COOH基の含有量を低減することが好ましい。-COOH基の含有量を低減することにより、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウムの3成分との混和性が良いものとなる。
また、この合成樹脂エマルションは、耐候性の良いアクリル系合成樹脂エマルション,ウレタン系合成樹脂エマルション,シリコーン系合成樹脂エマルション,フッ素系合成樹脂エマルション,アクリルシリコーン系合成樹脂エマルションを用いることが好ましい。
これは、水性防錆塗料を塗布した後に形成された塗膜を比較的長期間放置することがあるため塗膜の劣化が速いとその防錆効果や上層材との付着性が低下することがある。又、上層材が剥がれて防錆塗膜が露出した場合や上層材を設けなかった場合でも防錆塗膜の劣化を抑制することができ、防錆性能を維持することができる。
この合成樹脂エマルションは、乾燥性の良いものが好ましい。乾燥が遅い場合には、水性防錆塗料中の水が長い時間塗膜中に存在することになり、稀に錆が生じることがある。又、塗布した後に降雨があった場合、その塗布されたものが未硬化又は未乾燥である場合、流れてしまうこともある。
合成樹脂の固形分は、水性防錆塗料の固形分中に15~45重量%の範囲が好ましい。15重量%より少ない場合には、塗膜は脆く、吸水し易く、柔軟性が落ち、そのため防錆効果が低下することがある。又、45重量%より多い場合は、塗膜の放置期間が長くなると、その塗膜に汚れが付き易く、上層材との付着性が悪くなることがある。
この合成樹脂エマルションは、その合成樹脂のガラス転移点(以下、Tg)が0℃以下であることが必要である。このTgが0℃より高い場合では、形成された塗膜が硬く、金属製基材の膨張などの動きに追従し難くなり、塗膜の剥離や割れが生じることがある。
また、施工中の温度が0℃以下になる冬季では、塗布後の水性防錆塗料の造膜が不完全な場合もあり、十分な造膜効果を発揮できない場合がある。
さらに、形成される塗膜が柔軟なものであることから、塗膜表面に外力が加わった場合でも塗膜に傷がつくことを抑制することができる。
また、このTgは、0~-20℃の範囲が好ましく、-20℃より低い場合には、形成された塗膜が長期間放置された場合に汚れ易くなるため、上層材との付着性が悪くなることがある。
水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,酸化マグネシウムの3成分により水性防錆塗料がアルカリ性を示し、優れた防錆効果がある塗膜を得ることができ、金属製基材への付着性も良好なものとなる。これらを配合した水性防錆塗料の貯蔵安定性についても良好なものとなる。又、これらは、入手や取り扱いが容易で、安全性の高いものである。
これら3成分を配合することで、安定性,防錆効果などバランスの取れた塗料及び塗膜を形成することができるものである。
この水酸化カルシウムは、白い粉末で、水に僅かに溶け、その水溶液は、アルカリ性を示すものである。水酸化マグネシウムは、マグネシウムの水酸化物で、水には殆ど溶けないが、弱いアルカリ性を示すものである。酸化マグネシウムは、マグネシウムの酸化物で、白色又は灰色の粉状のものである。
水酸化カルシウム,水酸化マグネシウムを塗料中に含有させることにより、塗料のpHを上げることができ、塗膜に防錆効果を与えることができる。また、水酸化カルシウムを塗料中に含有させることで、被塗装物である金属基板などへの密着性が向上することになる。
しかし、水酸化カルシウムのみの場合では、形成される塗膜が脆く、その強度が低い傾向にある。そのために、水酸化マグネシウムを含有させる。それにより、塗膜の強度が上がり、後述する上層材の重量があった場合でも十分に耐えることができる。
さらに、酸化マグネシウムを加えることで、塗膜の硬化を促す効果があり、次工程に速く進むことができ効率的になり、塗膜の割れが少ないものとなる。
このようなことのため、水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,酸化マグネシウムをバランスよく、水性防錆塗料に配合される必要がある。
この3成分の平均粒径は、メジアン径で80μm以下であることが好ましく、水性防錆塗料を塗布した後に形成される塗膜の仕上がりが良好で、防錆塗膜が緻密となり優れた防錆性能が得られる。
また、この水性防錆塗料をスプレーガンによる吹き付け塗装をする場合では、そのスプレーガンのノズルに詰まることが少なくなり、作業効率が向上するものである。
なお、ここでいうメジアン径は、レーザー回折法で測定した体積基準の粒度分布から算出される値である。
この3成分である水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,酸化マグネシウムの配合割合は、酸化マグネシウム1に対して、水酸化カルシウム:水酸化マグネシウム=4:1~8:5の範囲であることが好ましい。この範囲内であれば、安定性,防錆効果などよりバランスの取れた塗料及び塗膜を形成することができ、作業性が良好なものとなる。
これらを配合した水性防錆塗料は、その効果が損なわない限りにおいて、必要に応じて通常の塗料用添加剤を使用することができる。
この添加剤には、消泡剤,分散剤,湿潤剤などとして用いられる界面活性剤、造膜助剤,防凍剤などとして用いられる高沸点溶剤、粘度,粘性調整のための増粘剤やレベリング剤、防腐剤、防藻剤、防黴剤、pH調整剤、架橋剤、シランカップリング剤等のように一般に塗料に配合されている各種添加剤を必要に応じて添加することができる。
さらに、着色成分である酸化チタンなどの白色顔料や炭酸カルシウムなどのような体質顔料を含有させることができる。又、着色顔料も添加させることも可能である。
この着色顔料としては、無機,有機系顔料及びその両方を用いられ、酸化チタン,カーボンブラック,オキサイドイエロー,弁柄,シアニンブルー,シアニングリーンなど一般的な塗料の着色に使用することができるものである。
また、ヒンダードアミンライトスタビライザー,紫外線吸収剤や酸化防止剤など塗膜の耐候性能を向上させることができる添加剤を添加することが好ましい。
上記記載のような構成材料により本開示の水性防錆塗料は、構成される。
水性防錆塗料は、固形分が60~80%の範囲で、pHが8以上で、比重が1.0~1.8の範囲に調整され、合成樹脂エマルションの固形分と3成分の比率が1:1~1:5の範囲に調整される必要がある。
これにより、水性防錆塗料を塗布した後に形成された塗膜の仕上がりが良好で、塗膜を長期間暴露した場合であってもその防錆効果や上層材との付着性が良好なものとなる。
水性防錆塗料の固形分は60~80%の範囲であり、60%より低い場合では、形成された塗膜が多孔質になり、十分な防錆効果を得ることができない。また、塗料の乾燥性が遅くなり、次工程に移ることが遅くなる。80%より高い場合では、塗装作業性が劣り、塗膜の仕上がりに影響を与え、一定厚の塗膜を得ることができないことがあり、十分な防錆効果を得ることができない。
この範囲であれば、塗膜の仕上がりが良好で、十分な防錆効果を得ることができる。
水性防錆塗料のpHは8以上であり、これより小さい場合では、十分な防錆効果を期待することができない。好ましくは9以上であり、これであれば、塗膜が水を含んだ状態であっても十分な防錆効果を期待することができる。
次に、比重は1.0~1.8の範囲であり、1.0より低い場合では、緻密な塗膜を形成することが期待できず、塗膜に吸水性が多くなり、十分な防錆効果を発揮できない。1.8より多い場合では、塗料が重くなり塗装作業性が劣り、塗膜の仕上がりに影響を与え、一定厚の塗膜を得ることができないことがあり、十分な防錆効果を得ることができない。
この比重は1.1~1.5の範囲であることが好ましくこの範囲内であれば、緻密な塗膜を形成することができ、十分な防錆効果を得ることができ、その仕上がりが良好なものである。
合成樹脂エマルションの固形分と3成分の比率は1:1~1:5の範囲であれば、塗膜の防錆効果と基材への付着性が優れたものとなる。この範囲より合成樹脂エマルションの固形分が多い場合は、付着性は、向上するが、防錆効果が劣る。少ない場合では、逆に、防錆効果が上がるが、付着性や貯蔵安定性が低下する。
また、合成樹脂エマルションの固形分と3成分の比率が1:2~1:4の範囲であることが好ましい。この範囲であれば、付着性と防錆効果のバランスの取れた塗膜を得ることができる。
この水性防錆塗料の粘度は、B型粘度計で10000~30000Pa・sの範囲であることが好ましく、塗装時の作業性が向上し、塗装された塗料が垂れることなく、形成される塗膜も均一なものとなるため優れた防錆性が得られる。
本開示の水性防錆塗料の塗装方法は、吹付塗装,塗装用ローラー,刷毛,鏝などを用いて行うことができ、特に大面積を効率よく均一に塗装する場合には、吹付塗装を行う。
本開示の水性防錆塗料であれば、スプレーガンなど吹付塗装器具の詰りがなく、効率的に塗膜を均一にすることができ、斑なく安定的な防錆効果を得ることができる。
この水性防錆塗料による塗膜の厚み(乾燥後の厚み)は、特に制限されないが、好ましくは50μm~3000μmであり、より好ましくは100μm~1000μmである。
厚みがこの範囲内であれば、防錆性に優れた防錆塗膜を得ることができる。塗膜の厚みが薄すぎる場合には、十分な防錆性をもつ塗膜が得られない場合がある。逆に、塗膜の厚みが厚すぎると、十分な防錆性は得られるものの塗膜の重量が大きくなり、塗装された基材の重量が大きくなってしまうため、厚い塗膜を形成することは好ましくない。
この水性防錆塗料は、建築物や土木構造物に用いられる鋼材等の金属で防錆効果が必要な部位やコンクリートなど流動性のある他部材との取り合いに施工することが多い。
このような防錆塗料による塗膜は、柔軟性があり、2mm厚の塗膜の吸水率が5~20%の範囲であることが好ましく、金属など動きのある基材に対しての追従性が良く、塗膜に割れなどが少なく、防錆効果の高いものである。又、上層材との付着性が良好なものとなる。
この柔軟性は、基材の動きに追従することができ、その動きによる塗膜の割れ,剥がれ難くするためで、塗膜の防錆効果に影響を与えるものである。
その柔軟性の指標の一つとして、JISA6909の可とう性試験で確認することができる。これは、鋼板などの曲げることができる基材に塗膜を形成させ、塗膜を外側にして、直径10mmの鋼棒に90°折り曲げた後に塗膜表面に割れがないことを確認するものである。
この可とう性試験で割れが生じないものが好ましい。この範囲であれば十分な柔軟性があるもので、基材の動きに追従することができ、塗膜の防錆効果を維持することができる。
また、塗料を離型紙の一定の厚みになるように塗布し、養生した後に、離型紙を剥がし、一定の大きさに切断し、その塗膜を円柱に巻き付ける。巻き付ける円柱の直径を変えて、塗膜に割れが発生するかを確認する方法などがある。
具体的には、縦90mm横180mmの長方形で、厚みが2mmになるように塗膜を形成させその塗膜を直径が5,10,14,20,25cmなど異なった円柱に巻き付け、塗膜に割れが生じた直径で、その塗膜の柔軟性を表すことである。
この方法によれば、直径が小さい場合では、塗膜の柔軟性があり、大きい場合では、塗膜の柔軟性が少ないことになる。そのため、塗膜が追従することができる直径が大きいものは、塗膜の柔軟性が少なく形成された塗膜に割れが発生することがある。
この塗膜の吸水率が2mm厚の塗膜で5~20%の範囲であることが好ましい。5%より少ない場合では、上層材との付着性が悪いことがあり、20%より大きい場合は、塗膜が水を吸い易く、金属製基材に錆が発生することがある。
より好ましくは、2mm厚の塗膜で吸水率が7~15%の範囲である。この範囲であれば、防錆効果と上層材との付着性のバランスが取れたものになる。又、上層材に含まれる水分を適度に吸水し、より付着性が良好なものとなる。
このような塗膜を金属製基材に形成させ、その表面に上層材により上層材層を形成する。このような場合では、金属製基材に形成させた塗膜が長期間暴露したときであってもその防錆効果が良好で、それぞれの層間での付着性も十分なものである。
金属製基材は、角形鋼材,丸形鋼材,L形鋼材,線鋼材,鋼板等の鋼材や鋼材の表面に防錆層が形成された防錆鋼材、アルミニウム等の他の金属などがあり、ステンレス,トタン等の合金などもある。基材は、金属製であれば、その用途、形状等は特に限定されない。
また、この水性防錆塗料は、金属製基材に直接塗装する場合もあるが、亜鉛メッキ,溶融亜鉛メッキ等のメッキ処理やジンクリッチプライマー,ジンクリッチペイント等の亜鉛を主成分とする亜鉛防錆塗料やエポキシ樹脂を主成分とした防錆塗料を塗布し防錆層を形成させた後に水性防錆塗料を塗装しても良い。又、基材の表面をショットブラスト、ケレン、サンディング等の処理をしてから塗装しても良い。
このように防錆層を形成させた後に水性防錆塗料を塗装することがより好ましく、より金属製基材の防錆効果を高めることができる。
亜鉛防錆塗料としては、アルキルシリケート等の無機成分をバインダーとするものが多く、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ゴム類等の有機成分をバインダーとするものであってもよい。 エポキシ樹脂としては、一般的な、防錆及び防食用のものが利用される。
なお、亜鉛防錆塗料を、鋼材の表面上に塗布等により付与する前に、予め鋼材の表面に、ショットブラスト、ケレン、サンディング等による表面処理を施してもよい。
この防錆層の厚みは、特に制限はなく目的に応じて適宜、設定されるものであり、30μm~3000μm、好ましくは70μm~300μmに設定されることが多い。
上層材とは、水性防錆塗料により形成される塗膜を保護するものや金属製基材との接合材料のことであり、流動性のある塗料やモルタル,コンクリートなどが挙げられる。この上層材は、pHが7~13の範囲で、比重が1.0~2.1の範囲であるものが好ましく、金属製基材に形成させた塗膜が長期間暴露した場合であっても水性防錆塗料による塗膜の防錆効果を補い、塗膜中への水の浸入を抑制させることができる。
上層材のpHが8.0~13.0の範囲がより好ましく、塗膜の防錆効果をより補うことができ、上層材層の塗料による仕上げを行う場合に良好な仕上がりとなる。又、その比重が1.2~2.1の範囲であるものがより好ましく、上層材層を形成する場合に容易なもので、より緻密な層を形成することができる。
上記実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
ガラス転移点が0~-20℃の範囲の合成樹脂エマルションと、水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,酸化マグネシウムの3成分を含む水性防錆塗料であって、この水性防錆塗料の固形分が60~80%の範囲で、pHが9以上で、比重が1.1~1.5の範囲であり、合成樹脂エマルションの固形分と3成分の比率が1:2~1:4の範囲であり、3成分の平均粒子径が80μm以下のものである。
このことにより、水性防錆塗料を塗布した後に形成された塗膜が緻密なもので、その仕上がりが良好で、塗膜を長期間暴露した場合であっても汚れ難く、塗膜が水を含んだ状態であっても塗膜がアルカリ性で、緻密で、柔らかいものであるため、十分な防錆効果や上層材との付着性が良好なバランスの取れたものである。
水性防錆塗料により形成された塗膜に柔軟性があり、2mm厚の塗膜の吸水率が7~15%の範囲である。
このことにより、金属など動きのある基材に対しての追従性が良く、塗膜に割れなどが少なく、防錆効果と上層材との付着性のバランスが取れたものになる。又、上層材に含まれる水分を適度に吸水し、より付着性が良好なものとなる。
表面に防錆層を形成させた金属製基材に対して、水性防錆塗料を塗装し、その後にpHが8.0~13.0の範囲で、比重が1.2~2.1の範囲である上層材による上層材層を形成されるものである。
このことにより、金属製基材に形成させた塗膜が長期間暴露した場合であってもその塗膜の防錆効果をより補うことができ、それぞれの層間での付着性も十分なものであり、良好な仕上がりで、より緻密な層となる。
合成樹脂エマルションがアクリル系合成樹脂エマルション,ウレタン系合成樹脂エマルション,シリコーン系合成樹脂エマルション,フッ素系合成樹脂エマルション,アクリルシリコーン系合成樹脂エマルションのいずれかである。
このことより、水性防錆塗料を塗布した後に形成された塗膜を比較的長期間放置する場合、塗膜の劣化が比較的遅く、防錆効果や上層材との付着性などの塗膜形成初期の性能を比較的長く維持することができる。又、上層材が剥がれて防錆塗膜が露出した場合や上層材を設けなかった場合でも防錆塗膜の劣化を抑制することができ、防錆性能を維持することができる。
合成樹脂の固形分は、水性防錆塗料の固形分中に15~45重量%の範囲であることにより、柔軟性があり、吸水し難く、強度があり防錆効果のある塗膜を形成することができる。又、塗膜の放置期間が長くなっても汚れが付き難く、上層材との付着性が良好なものである。
水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,酸化マグネシウムの配合割合は、酸化マグネシウム1に対して、水酸化カルシウム:水酸化マグネシウム=4:1~8:5の範囲であることにより、安定性,防錆効果などよりバランスの取れた塗料及び塗膜を形成することができ、作業性が良好なものとなる。
水性防錆塗料の粘度は、B型粘度計で10000~30000Pa・sの範囲であることにより、塗装時の作業性が向上し、塗装された塗料が垂れることなく、形成される塗膜も均一なものとなるため優れた防錆性が得られる。
この水性防錆塗料による塗膜の厚み(乾燥後の厚み)は、100~1000μmの範囲であることにより、重量的にも適当であり、防錆性に優れた防錆塗膜を得ることができる。
以下、前記実施形態をより具体的に説明する。 下記に水性防錆塗料の配合を例示する。
(配合例1)
合成樹脂エマルジョン:アクリルシリコーン共重合樹脂エマルジョン
固形分50重量%、ガラス転移点-15℃ 200.0重量%
水酸化カルシウム 180.0重量%
水酸化マグネシウム 90.0重量%
酸化マグネシウム 30.0重量%
増粘剤(セルロース系(メチルセルロース)) 3.0重量%
消泡剤(シリコーン系) 固形分10重量% 2.0重量%
配合水 50.0重量%
合計 555.0重量%
この水性防錆塗料の固形分としては、72.6重量%であり、そのpHが10で、塗料比重が1.7であった。また、水性防錆塗料の固形分中の樹脂量は、24.8重量%であった。
合成樹脂エマルションの固形分100重量%に対して、3成分(水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,酸化マグネシウム)の合計は、300重量%であった。また、3成分の比率は、水酸化カルシウム:水酸化マグネシウム:酸化マグネシウム=6:3:1であり、これら3成分の平均粒子径は、70μmであった。
この水性防錆塗料を離型紙の上に塗付け2mm厚の塗膜を作り、50mm角の試験片である塗膜を得た。この塗膜により24時間後の吸水率を測定し、10重量%であることを確認した。
また、これと同様な2mm厚の塗膜で、柔軟性を確認した。この柔軟性は、JIS A 6909:2014 7.25の可とう性試験を行い塗膜表面に割れの発生がなかったことを確認し、塗膜に柔軟性があることを確認した。
(配合例2,配合例3)
この配合例1の水酸化カルシウムのみを配合したものを配合例2とし、配合例1の酸化マグネシウムを抜いたものを配合例3とした。
配合例2の固形分は、65.1重量%,pHが8,塗料比重が1.6,塗料中の固形分が35.3重量%であった。
配合例3の固形分は、71.1重量%,pHが10,塗料比重が1.7,塗料中の固形分が26.8重量%であった。
(配合例1から配合例3の防錆効果,密着性,乾燥性の確認)
この配合例1,配合例2及び配合例3の塗料により、その防錆効果,鉄板への密着性及び塗膜の乾燥性を確認した。
用意した複数の鉄板の上に配合例1~配合例3の塗料を2mm厚で各3枚塗布し、乾燥性を確認した。乾燥性は、塗布後の塗料を指で触りながら確認を行った。
配合例1のものに比べ、配合例2及び配合例3のものは、乾燥が遅くなっていた。これにより、酸化マグネシウムの有無による差を確認することができた。次に、塗料を塗布した試験体を1週間養生させたものの密着性を確認するために付着試験を行った。この付着試験は、 JIS A 6909:2014 7.10に準拠し、建研式引張試験機を用いて測定した。
試験体全ての付着力は、0.5N/mm以上あり良好なものであった。しかしながら、配合例2のものは、その塗膜の強度はあるが、脆い感じがあった。これは、水酸化マグネシウムが配合されていないことによるためである。
また、養生後の試験体を水没させ、塗膜表面での錆の発生を観察したが、どの試験体でも錆の発生を確認することができなかった。
この試験より配合例1の水性防錆塗料による塗膜は、水酸化カルシウム,水酸化マグネシウムが塗料中にあることで、塗料のpHを上げることができ防錆効果を発揮し、水酸化カルシウムを塗料中に含有させることで、塗膜の強度も上がり、被塗装物への密着性も十分なものであった。
また、酸化マグネシウムを加えることで、塗膜の硬化を促す効果を確認することができた。
(配合例4)
この配合例1の水酸化カルシウム,水酸化マグネシウムの平均粒子径を100μmのものを使用し、その仕上がりを確認した。塗料の性状としては、配合例1のものと同じであった。
用意した鉄板の上に配合例1,配合例4の塗料を2mm厚でし、乾燥させ、上層材を形成させた。この上層材には、水性アクリルエマルションペイントを塗布し、その仕上がりを確認した。塗布方法は、スプレーガンで行った。
この仕上がりとしては、配合例1に比べ配合例4のものは、表面状態が粗い状態で、配合例1の塗膜の方が良好な仕上がりとなった。
(配合例5)
この配合例1に対して、水酸化カルシウムを90.0重量%,水酸化マグネシウムを45.0重量%,酸化マグネシウムを15.0重量%に変量させ、塗料固形分を62.5重量%に調整させたものを配合例5とした。
この塗料のpHは、8で、塗料比重が1.3であった。また、水性防錆塗料の固形分中の樹脂量は、39.5重量%であった。
合成樹脂エマルションの固形分100重量%に対して、3成分(水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,酸化マグネシウム)の合計は、150重量%であった。また、3成分の比率は、水酸化カルシウム:水酸化マグネシウム:酸化マグネシウム=6:3:1であり、これら3成分の平均粒子径は、70μmであった。
この吸水率を測定し、5重量%であることを確認した。
(配合例6)
この配合例1に対して、水酸化カルシウムを288.0重量%,水酸化マグネシウムを144.0重量%,酸化マグネシウムを48.0重量%に変量させ、塗料固形分を79.3重量%に調整させたものを配合例6とした。
この塗料のpHは、10で、塗料比重が1.8であった。また、水性防錆塗料の固形分中の樹脂量は、17.1重量%であった。
合成樹脂エマルションの固形分100重量%に対して、3成分(水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,酸化マグネシウム)の合計は、480重量%であった。また、3成分の比率は、水酸化カルシウム:水酸化マグネシウム:酸化マグネシウム=6:3:1であり、これら3成分の平均粒子径は、70μmであった。
この吸水率を測定し、20重量%であることを確認した。
配合例1,配合例5,6の塗料について、JIS K 5551:2018(構造物用さび止めペイント)の7.5(低温安定性),7.7(塗装作業性),7.8(塗膜の外観),7.12(耐おもり落下性),7.13(付着性),7.17(サイクル腐食性)に準拠して行った。
また、上塗り適合性として、上層材として一般的な水性アクリル系エマルション樹脂塗料とモルタルについて確認を行った。この確認方法としては、配合例の塗料を鉄板に塗布し、硬化乾燥後に、上層材を形成させ、更に7日間養生を行い試験体とした。
水性アクリル系エマルション樹脂塗料は、pHが8,比重が1.2のものであった。モルタルは、pHが13,比重が2.1であった。
この試験体を養生させた後に、試験体表層部を目視で確認した後に、上記で行ったJIS A 6909 7.9に準拠した、建研式引張試験機を用いた付着試験を行った。
ただし、配合例1,配合例5,6の塗料の塗装は1回塗りとし、乾燥塗膜の厚さは100μmとした。
試験の結果として、7.5(低温安定性)ついてはどの塗料も変質しないものであり、安定したものであった。7.7(塗装作業性)についても、どの塗料も問題がなく、支障がないものであった。
7.8(塗膜の外観)についても、どの塗料も滑らかな仕上がりで、特に問題がなく、支障がないものであった。
7.13(付着性)についても、特に問題はなく、全て良好な付着性であった。7.17(サイクル腐食性)についても同様に特に問題はなく、120サイクル後の試験体は3枚ともに塗膜に錆、膨れ、割れ及び剥がれは認められなかった。
7.12(耐おもり落下性)についても、塗膜の割れ及び剥がれを認められないものであった。
上塗り適合性では、目視による観察と付着試験を行った。この観察結果は、上層材の割れなどの異常を確認することはなく、良好なものであった。
付着試験では、どの試験体も塗料層の凝集破壊であることを確認し、良好な試験結果を得ることができた。

Claims (4)

  1. ガラス転移点が0℃以下の合成樹脂エマルションと、水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,酸化マグネシウムの3成分を含む水性防錆塗料であって、この水性防錆塗料の固形分が60~80%の範囲で、pHが8以上で、比重が1.0~1.8の範囲であり、合成樹脂エマルションの固形分と3成分の比率が1:1~1:5の範囲であり、3成分の平均粒子径が80μm以下である水性防錆塗料。
  2. 請求項1に記載された前記水性防錆塗料により形成された塗膜に柔軟性があり、2mm厚の塗膜の吸水率が5~20%の範囲である水性防錆塗料。
  3. 金属製基材と請求項1又は請求項2のいずれかに記載の水性防錆塗料に形成される塗膜とpHが7~13の範囲で、比重が1.0~2.1の範囲である上層材による層とを積層させた積層構造。
  4. 金属製基材に対して、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の水性防錆塗料を塗装し、その後にpHが7~13の範囲で、比重が1.0~2.1の範囲である上層材による上層材層を形成される水性防錆塗料の施工方法。

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