JP2022070721A - 電力変換装置、電力変換制御方法及び電力変換制御プログラム - Google Patents

電力変換装置、電力変換制御方法及び電力変換制御プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2022070721A
JP2022070721A JP2020179945A JP2020179945A JP2022070721A JP 2022070721 A JP2022070721 A JP 2022070721A JP 2020179945 A JP2020179945 A JP 2020179945A JP 2020179945 A JP2020179945 A JP 2020179945A JP 2022070721 A JP2022070721 A JP 2022070721A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
converter
power
voltage
current
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020179945A
Other languages
English (en)
Inventor
田村崇広
Takahiro Tamura
秋田佳稔
Yoshitoshi Akita
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2020179945A priority Critical patent/JP2022070721A/ja
Priority to CN202111246589.XA priority patent/CN114499223A/zh
Publication of JP2022070721A publication Critical patent/JP2022070721A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M5/00Conversion of ac power input into ac power output, e.g. for change of voltage, for change of frequency, for change of number of phases
    • H02M5/40Conversion of ac power input into ac power output, e.g. for change of voltage, for change of frequency, for change of number of phases with intermediate conversion into dc
    • H02M5/42Conversion of ac power input into ac power output, e.g. for change of voltage, for change of frequency, for change of number of phases with intermediate conversion into dc by static converters
    • H02M5/44Conversion of ac power input into ac power output, e.g. for change of voltage, for change of frequency, for change of number of phases with intermediate conversion into dc by static converters using discharge tubes or semiconductor devices to convert the intermediate dc into ac
    • H02M5/453Conversion of ac power input into ac power output, e.g. for change of voltage, for change of frequency, for change of number of phases with intermediate conversion into dc by static converters using discharge tubes or semiconductor devices to convert the intermediate dc into ac using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal
    • H02M5/458Conversion of ac power input into ac power output, e.g. for change of voltage, for change of frequency, for change of number of phases with intermediate conversion into dc by static converters using discharge tubes or semiconductor devices to convert the intermediate dc into ac using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only
    • H02M5/4585Conversion of ac power input into ac power output, e.g. for change of voltage, for change of frequency, for change of number of phases with intermediate conversion into dc by static converters using discharge tubes or semiconductor devices to convert the intermediate dc into ac using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only having a rectifier with controlled elements
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P27/00Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of supply voltage
    • H02P27/04Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of supply voltage using variable-frequency supply voltage, e.g. inverter or converter supply voltage
    • H02P27/06Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of supply voltage using variable-frequency supply voltage, e.g. inverter or converter supply voltage using dc to ac converters or inverters

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)
  • Rectifiers (AREA)

Abstract

Figure 2022070721000001
【課題】コンバータが出力する直流電圧の変動を抑制する。
【解決手段】交流電圧Vsを直流電圧Vdcに変換するコンバータ21と、直流電圧Vdcの変動を抑制するための平滑コンデンサ22,23,32,33と、平滑コンデンサ22,23,32,33に充電された直流電圧Vdcを交流電力に変換するインバータ31とを備える電力変換装置100であって、直流電圧Vdcを検出する直流電圧検出器25,26と、交流電源側電流I_cを検出する電流検出器7と、直流電圧Vdcが直流電圧指令値Vrefと一致するようにコンバータ入力電流指令AVROUTを生成する直流電圧制御器52と、生成されたコンバータ入力電流指令AVROUTに交流電源側電流I_cが一致するようにコンバータ交流電圧を制御するコンバータ出力電流制御器53と、コンバータ側パワー補償値をコンバータ入力電流指令AVROUTに加算する加算器56とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンバータとインバータとを備える電力変換装置、特に、急激な負荷変化に伴うコンバータ直流電圧変動を抑制することのできる電力変換装置、電力変換制御方法及び電力変換制御プログラムに関する。
交流電源の電力を可変電圧可変周波数の電力に変換する電力変換装置が知られている。これらの電力変換装置の主回路は、交流電圧を直流電圧に変換するコンバータと、大容量平滑コンデンサを備える直流回路と、直流を交流に変換するインバ-タを備えて構成される。特に、平滑コンデンサは、電力変換装置全体に占める体積割合が大きく、この小型化が電力変換装置のコンパクト化に不可欠である。
平滑コンデンサの機能の1つは、コンバータとインバータとの電力授受の不一致による直流電圧変動を抑制することにある。したがって、別途、直流電圧変動を低減できればコンデンサ容量を低減することができ、コンパクト化が可能である。例えば、特許文献1,2には、以下の技術が開示されている。
(1)直流電圧を所定値に制御する直流電圧制御器の出力値に応じて、コンバータの出力電流を制御し、直流電圧を一定に制御する(特許文献1参照)。
(2)インバータ側の負荷(パワー)変化に応じた信号をコンバータへ伝達し、伝達された信号を使用してコンバータの電流を制御する(特許文献2参照)。
特開昭61-109491号公報 特開平3-245793号公報
特許文献2には、インバータ側の負荷(パワー)変化に応じた信号をコンバータに伝達し、伝達された信号を用いてコンバータの出力電流を制御する技術が開示されている。しかしながら、特許文献2に記載の技術では、コンバータとインバータとで電流指令を送受信するための伝達回路が必要となる。これらの伝達回路には、配線や信号の送受信回路が使用されるため、電力変換装置への部品追加が必要である。
特に、鉄鋼圧延プラントに適用される電力変換装置においては、1台のコンバータで複数台のインバータに直流電圧を印加する場合もある。この場合、コンバータとインバータとを接続するための伝達回路は、1台のコンバータに接続されているインバータの台数分必要となる。
また、伝達回路を使用することで電流指令信号の送受信時に伝送遅れが生じるため、コンバータが受信する電流指令信号は、インバータが送信する電流指令信号に対し遅れる。この場合には、コンバータは、遅れた受信信号を使用して電流を制御するため、コンバータとインバータとの電力授受の不一致が生じ、その結果、出力直流電圧が変動する。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、コンバータが出力する直流電圧の変動を抑制することができる電力変換装置、電力変換制御方法及び電力変換制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、交流電圧(Vs)を直流電圧(Vdc)に変換するコンバータ(コンバータ電力変換部21)と、前記直流電圧の変動を抑制するための平滑コンデンサ(22,23,32,33)と、該平滑コンデンサに充電された前記直流電圧を交流電力に変換するインバータ(31)とを備える電力変換装置(100)であって、前記平滑コンデンサの電位差を検出する直流電圧検出器(25,26)と、前記コンバータの交流電源側電流(I_c)を検出する電流検出器(7)と、前記直流電圧検出器(25,26)による直流電圧検出信号(Vdc)が前記コンバータの直流電圧指令値(Vref)と一致するようにコンバータ入力電流指令(AVROUT)を生成する直流電圧制御器(52)と、生成されたコンバータ入力電流指令(AVROUT)に前記コンバータの交流電源側電流(I_c)が一致するようにコンバータが出力する直流電圧(Vdc)を制御するコンバータ出力電流制御器(電流制御器53)と、前記コンバータの交流電源側電流(I_c)からコンバータ側直流パワー電流推定値(Idch_c)を演算するコンバータ側直流パワー電流演算部(73)と、前記コンバータの直流電圧検出信号(Vdc)から変動パワー電流推定値(ΔIdch)を演算する変動パワー電流演算部(74)と、前記コンバータ側直流パワー電流推定値(Idch_c)から前記変動パワー電流推定値(ΔIdch)を減算して得られるインバータ側直流パワー電流推定値(Idch_i)に、逆換算ゲイン(1/Kdc)を乗算しコンバータ側パワー補償値(POBSOUT)を生成するコンバータ側パワー補償換算部(75)と、前記コンバータ側パワー補償値(POBSOUT)を前記コンバータ入力電流指令(AVROUT)に加算する加算器(56)と、を備えることを特徴とする。なお、括弧内の符号や文字は、実施形態において付した符号等であって、本発明を限定するものではない。
本発明によれば、コンバータが出力する直流電圧の変動を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る電力変換装置の全体構成図である。 本発明の第1実施形態に係るコンバータユニット及び制御回路をブロック図で表現した図である。 本発明の第1比較例である電力変換装置の全体構成図である。 本発明の第2比較例である電力変換装置の全体構成図である。 本発明の第2実施形態に係るコンバータユニット及び制御回路をブロック図で表現した図である。 本発明の第3実施形態に係る電力変換装置の全体構成図である。 本発明の第3実施形態に係るコンバータユニット及び制御回路をブロック図で表現した図である。 コンバータを起動する際の直流電圧波形の時間経過を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る電力変換装置の全体構成図である。 本発明の第4実施形態に係るコンバータユニット及び制御回路をブロック図で表現した図である。
以下、図面等を用いて、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本願発明の内容の具体例を示すものであり、本願発明がこれらの実施例に限定されるものではなく、本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更及び修正が可能である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電力変換装置の全体構成図である。
電力変換装置100は、電圧Vsの交流電源1からの交流電力(三相交流電力)を直流電力に変換するコンバータユニット2と、コンバータユニット2が出力する直流電力を所望の交流電力に変換するインバータユニット3と、インバータユニット3が出力する交流電力で駆動される電動機4と、コンバータユニット2を制御するコンバータ制御装置5aと、インバータユニット3を制御するインバータ制御装置6とを備える。
コンバータユニット2は、いわゆる3レベルコンバータであり、交流電源1からの交流電力を、正の電位(第1電位)レベルと、中性点(零)電位(第2電位)レベルと、負の電位(第3電位)レベルとの直流電力に変換する。インバータユニット3は、いわゆる3レベルインバータであり、正の電位(第1電位)レベルと、中性点(零)電位(第2電位)レベルと、負の電位(第3電位)レベルとの直流電力を、電動機4に供給する交流電力に変換する。コンバータユニット2と、インバータユニット3との正の電位レベルは、P配線40で接続され、中性点電位レベルは、C配線41で接続され、負の電位レベルは、N配線42で接続されている。
コンバータユニット2は、コンバータ電力変換部21と、直流電圧の変動を抑制するためのコンバータP側平滑コンデンサ22及びコンバータN側平滑コンデンサ23の直列回路と、コンバータP側平滑コンデンサ22の端子間電圧を測定するためのコンバータP側直流電圧検出器25と、コンバータN側平滑コンデンサ23の端子間電圧を測定するためのコンバータN側直流電圧検出器26とを備える。コンバータP側平滑コンデンサ22とコンバータN側平滑コンデンサ23とは、同一容量であるが必ずしも同一容量でなくても構わない。
コンバータ電力変換部21は、各相毎に、4つのIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であるトランジスタT1,T2,T3,T4と、4つの転流ダイオードD1,D2,D3,D4と、2つのダイオードD5,D6とを備えて構成される。交流電源1の各相は、トランジスタT2のエミッタとトランジスタT3のコレクタとに接続されている。トランジスタT2のコレクタとトランジスタT1のエミッタとダイオードD5のカソードとが接続されており、トランジスタT3のエミッタとトランジスタT4のコレクタとダイオードD6のアノードとが接続されている。トランジスタT1のコレクタと、ダイオードD5のアノード及びダイオードD6のカソードの接続点との間に直流電圧が発生し、トランジスタT4のエミッタと、ダイオードD5のアノード及びダイオードD6のカソードの接続点との間に直流電圧が発生する。
コンバータP側平滑コンデンサ22は、トランジスタT1のコレクタと、ダイオードD5のアノード及びダイオードD6のカソードの接続点との間に接続される。コンバータN側平滑コンデンサ23は、トランジスタT4のエミッタと、ダイオードD5のアノード及びダイオードD6のカソードの接続点との間に接続される。コンバータP側直流電圧検出器25は、コンバータP側平滑コンデンサ22の端子間電圧を測定する。コンバータN側直流電圧検出器26は、コンバータN側平滑コンデンサ23の端子間電圧を測定する。PN直流電圧信号Vdcは、コンバータP側平滑コンデンサ22の端子間電圧と、コンバータN側平滑コンデンサ23の端子間電圧との和の信号である。
インバータユニット3は、コンバータユニット2と同様に、インバータ電力変換部31と、インバータP側平滑コンデンサ32と、インバータN側平滑コンデンサ33とを備える。ここで、インバータP側平滑コンデンサ32は、コンバータP側平滑コンデンサ22と並列接続されており、インバータN側平滑コンデンサ33は、コンバータN側平滑コンデンサ23と並列接続されている。
コンバータ制御装置5aは、CPU(Central Processing Unit)及び記憶部(不図示)から構成され、記憶部に格納されたプログラムを実行することにより、以下の機能を実現する。コンバータ制御装置5aは、変換される直流電力が所望の値となるようにコンバータ電力変換部21を制御する。インバータ制御装置6は、電動機4の出力トルクや速度が所望の特性を満たすようにインバータ電力変換部31を制御する。
ここで、本実施形態における電力変換装置の動作には力行と回生との2つのモードがある。力行モードとは、例えばモータを加速し、または負荷が加わる動作モードであり、電動機4で必要とする力行電力を直流回路の平滑コンデンサから引き出すようにインバータ制御装置6が動作する。このとき、直流電圧が低下するのでコンバータ制御装置5aは直流電圧を一定に保つように交流電源1から交流電力を直流回路側に取り込むように動作する。一方、回生モードとは、例えばモータを減速し、または負荷が逆にかかる動作モードであり、電動機4で発生する回生電力を直流回路の平滑コンデンサに戻すようにインバータ制御装置6が動作する。このとき、直流電圧が上昇するのでコンバータ制御装置5aは直流電圧を一定に保つように直流回路から交流電源1に電力を戻すように動作する。
電力変換装置100は、コンバータユニット2の入力交流電流(交流電源側電流)を検出する電流検出器7と、電動機4に直結され、電動機4の速度を検出する速度検出器8と、インバータユニット3の出力交流電流(電動機側交流電流)を検出する電流検出器9とをさらに備える。なお、インバータ制御装置6が回生制御するときには、電流検出器7は、コンバータユニット2の出力電流を検出することになる。
電流検出器7により検出されたコンバータ入力電流I_cと、PN直流電圧信号Vdcとは、コンバータ制御装置5aに入力される。コンバータ制御装置5aは、入力された検出値に基づいて、各種演算処理を行い、コンバータ電力変換部21を制御する制御信号を出力する。
速度検出器8、電流検出器9により検出された検出値の信号(出力信号)は、インバータ制御装置6に入力される。インバータ制御装置6は、入力された検出値に基づいて、各種演算処理を行い、インバータ電力変換部31を制御する制御信号を出力する。
コンバータ制御装置5aは、直流電圧指令発生器51と、直流電圧制御器52と、電流制御器53と、パルス生成器54と、パワーオブザーバ部55aと、加算部56とを備える。
直流電圧指令発生器51は、コンバータユニット2から出力させる直流電圧の電圧値を示すコンバータ直流電圧指令値Vrefを直流電圧制御器52に出力する。
直流電圧制御器52は、直流電圧指令発生器51から入力されるコンバータ直流電圧指令値Vrefと、コンバータP側直流電圧検出器25及びコンバータN側直流電圧検出器26から入力されるPN直流電圧信号Vdcとに基づいて、コンバータ入力電流指令値AVROUTを演算して、加算部56に出力する。具体的には、直流電圧制御器52は、コンバータP側直流電圧検出器25及びコンバータN側直流電圧検出器26のそれぞれから入力される直流電圧の検出値の合計値(PN直流電圧信号Vdc)がコンバータ直流電圧指令値Vrefと一致するようにコンバータ入力電流指令値AVROUTを演算する。
加算部56は、コンバータ入力電流指令値AVROUTと、パワーオブザーバ部55aが出力する演算値とを加算し、加算結果であるコンバータ出力電流指令値I_crefを電流制御器53に出力する。
電流制御器53は、コンバータ電力変換部21の交流電源側電流(=電流検出器7が検出するコンバータ入力電流I_c)が、加算部56から入力されるコンバータ入力電流指令値AVROUTと一致するようにコンバータ電圧指令値を演算してパルス生成器54に出力する。
パルス生成器54は、コンバータ電力変換部21によるコンバータ出力電圧の値が、電流制御器53から入力されるコンバータ出力電圧指令値に一致するように、コンバータ電力変換部21の各スイッチング素子をオン・オフ制御するためのパルス信号を演算して、パルス信号をコンバータ電力変換部21に出力する。
インバータ制御装置6は、速度指令発生器61と、速度制御器62と、電流制御器63と、パルス生成器64とを備える。
速度指令発生器61は、電動機4を動作させる速度を示す速度指令値を速度制御器62に出力する。速度制御器62は、速度検出器8から入力される速度検出値が、速度指令発生器61から入力される速度指令値と一致するようにインバータ出力電流指令値を演算し、インバータ出力電流指令値を電流制御器63に出力する。
電流制御器63は、電流検出器9から入力されるインバータ出力電流検出値が、速度制御器62から入力されるインバータ出力電流指令値と一致するようにインバータ電圧指令値を演算してパルス生成器64に出力する。
パルス生成器64は、インバータ電力変換部31によるインバータ出力電圧の値が、電流制御器63から入力されるインバータ出力電圧指令値に一致するように、インバータ電力変換部31の各スイッチング素子をオン・オフ制御するためのパルス信号を演算して、パルス信号をインバータ電力変換部31に出力する。
次に、電力変換装置100におけるパワーオブザーバに係る構成について説明する。電力変換装置100のコンバータ制御装置5aは、パワーオブザーバ部55aを備え、演算結果を加算部56に出力する。
パワーオブザーバ部55aは、コンバータP側直流電圧検出器25及びコンバータN側直流電圧検出器26から入力されるPN直流電圧信号Vdcと電流検出器7から出力されるコンバータ入力電流検出値に基づいて、コンバータ側パワー補償信号POBSOUTを出力する。加算部56は、直流電圧制御器52より出力されたコンバータ入力電流指令値にパワーオブザーバ部55aにて算出したコンバータ側パワー補償信号POBSOUTを加算する。
図2は、本発明の第1実施形態に係るコンバータユニット及び制御回路をブロック図で表現した図である。
コンバータ制御装置5a(図1)は、前記したように、直流電圧指令発生器51と、直流電圧制御器52と、加算部56と、電流制御器53(図1)と、パルス生成器54(図1)と、パワーオブザーバ部55aとを備える。
電流制御器53、パルス生成器54及びコンバータ電力変換部21は、コンバータ出力電流部70で表現される。電流制御器53によってコンバータ入力電流指令値I_crefとコンバータ電源側電流(=コンバータ入力電流I_c)とが一致するようにマイナーループで制御されたとき、コンバータ入力電流I_cは、コンバータ入力電流指令値I_crefに対して、一次遅れの伝達関数で追従する。つまり、コンバータ出力電流部70は、コンバータ電流制御器応答時定数Tccの一次遅れの伝達関数で表現される。
コンバータ側直流パワー電流換算部71は、コンバータ電流部70より出力されたコンバータ入力電流I_cにコンバータ側直流パワー電流換算ゲインKdcを乗算することにより、コンバータ側直流パワー電流Idc_cを得る。つまり、コンバータ電力変換部21の交流電源側電流(コンバータ入力電流I_c)と出力直流電流(コンバータ側直流パワー電流Idc_c)との比は、一定である。
減算器78及び直流電圧部72は、4つのコンデンサ(インバータP側平滑コンデンサ32、コンバータP側平滑コンデンサ22、インバータN側平滑コンデンサ33、コンバータN側平滑コンデンサ23)の電圧電流関係を表現したものである。つまり、容量Cは、4つのコンデンサの全体の容量を示す。減算器78は、コンバータ側直流パワー電流Idc_cからインバータ側直流パワー電流Idc_iを減算することで、変動パワー電流ΔIdcを演算するものである。直流電圧部72は、4つのコンデンサを伝達関数で示したものであり、変動パワー電流ΔIdcによりPN直流電圧信号Vdcが変動することを示している。
なお、インバータ側直流パワー電流Idc_iは、インバータ側のモータ負荷外乱等に応じてインバータ側に生じる直流パワー電流を模擬している。
ここで、コンバータ出力電流部70は、(1)式で表現され、コンバータ側直流パワー電流換算部71は、(2)式で表現され、直流電圧部72は、(3)式で表現される。
I__c=I__cref×1/(1+Tcc・S) ・・(1)
Idc_c=I__c×Kdc ・・・・・・・・(2)
Vdc=ΔIdc×1/(C・S) ・・・・・・・(3)
但し、Tccは、コンバータ電流制御器応答時定数であり、Kdcは、コンバータ側直流パワー電流換算ゲインであり、Cは、平滑コンデンサ静電容量である。
図2において、パワーオブザーバ部55aは、コンバータ側直流パワー電流演算部73と、変動パワー電流演算部74と、コンバータ側パワー補償換算部75と、減算器79とを備える。
コンバータ側直流パワー電流演算部73は、コンバータ出力電流部70から出力されるコンバータ入力電流I_cからコンバータ側直流パワー電流推定値Idch_cを演算する。変動パワー電流演算部74は、PN直流電圧信号Vdcをもとに変動パワー電流推定値ΔIdchを演算する。
減算器79は、コンバータ側直流パワー電流演算部73が演算したコンバータ側からの直流パワー電流推定値から前記変動パワー電流演算部74が演算した変動パワー電流推定値を減算し、インバータ側直流パワー電流推定値Idch_iを出力する。
また、コンバータ側パワー補償換算部75は、インバータ側直流パワー電流推定値Idch_iにコンバータ側直流パワー電流換算ゲインKdcの逆換算ゲインを乗算し、コンバータ側パワー補償信号POBSOUTを出力する。
なお、コンバータ側直流パワー演算部73は、(4)式で表現され、変動パワー電流演算部74は、(5)式で表現され、コンバータ側パワー補償換算部75は、(6)式で表現される。
Idch_c=I__c×Kdc ・・・・・・・・・(4)
ΔIdch=Vdc×C・S ・・・・・・・・・・(5)
POBSOUT=1/Kdc×Idch_i ・・・(6)
以上説明したように、本実施形態のパワーオブザーバ部55aは、インバータ側のパワー変化をコンバータ側の入力電流(コンバータ入力電流I_c)と、直流電圧(PN直流電圧信号Vdc)とで推定することができる。
(第1比較例)
図3は、本発明の第1比較例である電力変換装置の全体構成図である。
電力変換装置101は、電力変換装置100(図1)と同様に、コンバータユニット2と、インバータユニット3と、電動機4とを備える。しかしながら、電力変換装置101は、コンバータ制御装置5(5e)と、インバータ制御装置6Bとが電力変換装置100と異なる。インバータ制御装置6Bは、モータの電流検出値と電圧検出値よりインバータ側直流パワー電流値を算出し、コンバータ側のパワー補償値に換算した値を出力する負荷補償演算部65を備えている。
負荷補償演算部65より算出したコンバータ側のパワー補償値は、配線や信号の送受信回路で構成される伝達回路を使用してコンバータ制御装置5eに伝達し、コンバータ制御装置5e内の加算部56で直流電圧制御器52から出力されるコンバータ入力電流指令値AVROUTにコンバータ側のパワー補償値を加算することで、コンバータとインバータ間の電力授受の不一致による直流電圧の変動を抑制している。そのため、電力変換装置102では、コンバータとインバータとの間で信号を送受信する伝達回路(負荷補償演算部65及び伝送線路66)が必要である。
これに対して、第1実施形態の電力変換装置100(図1,2)であれば、コンバータ制御装置5a内で、インバータ側直流パワー電流値を推定演算するため、コンバータとインバータとの間で信号を送受信する必要がなく、電力変換装置101では、必須であった伝達回路が不要になる。
また、第1実施形態の電力変換装置100であれば、電力変換器を構成するコンバータの直流電圧制御器の制御応答遅れおよびコンバータとインバータ間の信号の伝送遅れ等が存在する場合において、インバータ側の急激な負荷変化、例えば交流電動機の速度や負荷の急激な変化に対しても、コンバータの直流電圧の変動を抑制することができる。
(第2比較例)
図4は、本発明の第2比較例である電力変換装置の全体構成図であり、1台のコンバータで複数台のインバータに直流電力を供給する設備を示す図である。
電力変換装置102は、1台のコンバータユニット2で複数台のインバータユニット3a,3b,3cに直流電力を供給している。電力変換装置102では、各々のインバータ制御装置6a,6b,6cが、各々のインバータが制御する電動機4a,4b,4cの駆動状態に応じて、インバータ側直流パワー電流値を算出し、コンバータ側のパワー補償値に換算した値を、各々のインバータ側から伝達回路を使用してコンバータ制御装置5fに伝達している。
この場合は、コンバータに接続されているインバータの台数分の伝達回路が必要となり、インバータの接続台数が多い設備では、伝達回路を実装することが困難となる。
これに対して、本発明の第1実施形態のコンバータ制御装置5aを用いれば、その内部で、コンバータに接続されている全てのインバータ側直流パワー電流値の合算値を推定演算する。このため、電力変換装置102(図4)においても、伝達回路を不要にすることができる。
以上述べたように、本発明の第1実施形態では、コンバータ制御装置5a内の信号のみからインバータ側直流パワー電流推定値Idch_iを推定演算し、コンバータ側パワー補償信号POBSOUTに変換後、直流電圧制御器52の出力に加算することで、インバータとコンバータ間の伝達回路が無い場合でも、直流電圧の変動を抑制することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態では、前記第1実施形態に対して、パワーオブザーバ部を変更し、PN直流電圧信号Vdcに含まれるノイズ信号の影響を除去する。
図5は、本発明の第2実施形態に係るコンバータユニット及び制御回路をブロック図で表現した図である。
パワーオブザーバ部55bは、パワーオブザーバ部55a(図2)に対して、フィルタ・パワー補償ゲイン調整部76を付加したものである。フィルタ・パワー補償ゲイン調整部76は、インバータ側直流パワー電流推定値Idch_iにフィルタ処理と補償量とを調整する処理を施し、インバータ側直流パワー電流調整値Idcfil_iを演算する。そして、コンバータ側パワー補償換算部75がインバータ側直流パワー電流調整値Idcfil_iを入力し、コンバータ側直流パワー電流換算ゲインKdcの逆換算ゲインを乗算し、コンバータ側パワー補償信号POBSOUTを出力する。
なお、フィルタ・パワー補償ゲイン調整部76の関数は(7)式で示される。
Idcfil_i=Idch_i×Kb/(1+Tb・S) ・・・(7)
但し、Kbは、パワー補償ゲインであり、Tbは、フィルタ時定数である。
変動パワー電流演算部74は、微分演算を行っているため、PN直流電圧信号Vdcにノイズ信号が重畳されていた場合、ノイズ信号を増幅させる可能性がある。増幅したノイズ信号が印加された補償信号をもとにコンバータを駆動すると直流電圧が変動し故障検出の原因となり、最悪の場合、電力変換装置を破損させる原因となる。
また、加算部56は、コンバータ入力電流指令値AVROUTとコンバータ側パワー補償信号POBSOUTとを加算することで、PN直流電圧信号Vdcの変動を抑制している。しかしながら、直流電圧制御器52とパワーオブザーバ部55aの制御応答が異なるため、安定性と応答性の関係により、直流電圧制御器52の出力とパワーオブザーバ部55aの出力との配分比によっては、制御が不安定となる虞がある。
そこで、PN直流電圧信号Vdcにノイズ信号が含まれる場合を考慮し、減算器79と、コンバータ側パワー補償換算部75との間にフィルタ・パワー補償ゲイン調整部76を追加した。フィルタ・パワー補償ゲイン調整部76は、ノイズを除去するためのフィルタ(1/(1+Tb・S))と、直流電圧制御器52の出力とパワーオブザーバ部55bの出力の分担を調整するパワー補償ゲインKbとの積構成され、Idch_iを入力し、Idcfil_iを演算して出力するを演算する。
以上説明したように、第2実施形態では、インバータ側直流パワー電流推定値にフィルタ処理と、パワー補償ゲインKbを設け補償量を調整する処理を施し、インバータ側直流パワー電流調整値Idcfil_iを演算する、フィルタ・パワー補償ゲイン調整部76を付加することにより、PN直流電圧信号Vdcに含まれるノイズ信号の影響を除去することで、過剰な補償信号が直流電圧制御器52の出力に加算されることを防止できる。
また、個別に設計された直流電圧制御器52とパワーオブザーバ部55の制御応答に対して、パワー補償ゲインKbを調整することにより、直流電圧制御器52の出力とパワーオブザーバ部55の出力の配分比を最適な設定にすることができる。これにより、全体の制御特性を、安定性と応答性において最適にすることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態では、平滑コンデンサへの初期充電を適切に行う技術について説明する。
図6は、本発明の第3実施形態に係る電力変換装置の全体構成図である。
電力変換装置103は、電力変換装置100(図1)に、充電電源80、充電回路81及び切替信号発生部57を付加したものである。
充電電源80及び充電回路81は、コンバータユニット2と、インバータユニット3との動作を開始する前において、コンバータP側平滑コンデンサ22と、コンバータN側平滑コンデンサ23と、インバータP側平滑コンデンサ32と、インバータN側平滑コンデンサ33とを充電する(初充電する)。
切替信号発生部57は、コンバータの駆動状況により(a)初充電時の起動タイマ、(b)通常停止指令、(c)故障停止指令の信号のいずれかを出力する。切替信号発生部57は、起動タイマの信号を出力するタイマ部57aを有している。
図7は、本発明の第3実施形態に係るコンバータユニット及び制御回路をブロック図で表現した図である。
パワーオブザーバ部55cは、パワーオブザーバ部55a(図2)に、切替信号発生部57より出力される(a)初充電時の起動タイマ、(b)通常停止指令、(c)故障停止指令の信号を基に、コンバータ側パワー補償信号の出力を切り替える選択部77を付加したものである。
前記したように、パワーオブザーバ部55aは、コンバータ制御器内部で、コンバータ側パワー補償信号POBSOUTを、直流電圧制御器52より出力されるコンバータ出力電流指令値AVROUTに加算することにより、制御する電動機4の速度指令の急激な変化や負荷変動に対しても、コンバータの直流電圧の変動を抑制し、PN直流電圧信号Vdcをコンバータ直流電圧指令値Vrefに一致させることを可能としている。
但し、パワーオブザーバ部55aは、直流電圧検出値を使用して補正信号であるコンバータ側パワー補償信号POBSOUTを計算しているため、インバータ側直流パワー電流Idc_iの変動以外の要因でPN直流電圧信号Vdcが変動した場合でも、インバータ側直流パワー電流Idc_iが変動したと誤認識し、誤った補正を行うことになる。誤った補正信号をもとにコンバータを駆動すると、直流電圧が変動し故障検出の原因となり、最悪の場合、電力変換装置を破損させる原因となる。
そこで、パワーオブザーバ部55cは、インバータ側直流パワー電流Idc_iの変動以外の要因で、PN直流電圧信号Vdcの値が変動している場合は、パワーオブザーバによる誤った補正を行わないために、コンバータユニット2の駆動状態により、パワーオブザーバで演算されるコンバータ側パワー補償信号を直流電圧制御器が出力するコンバータ出力電流指令に加算しないようにしている。
図8は、コンバータを起動する際の直流電圧波形の時間経過を示す図である。
縦軸は、PN直流電圧信号Vdcの電圧[V]であり、横軸は、時間[t]である。τ1は、充電開始から充電完了までの時間であり、τ2は、充電完了から直流電圧がコンバータ直流電圧指令値Vrefに一致するまでの時間である。コンバータを起動する場合、予めコンバータ及びインバータに接続されているコンバータP側平滑コンデンサ22、コンバータN側平滑コンデンサ23、インバータP側平滑コンデンサ32、インバータN側平滑コンデンサ33を充電する必要がある。
コンバータP側平滑コンデンサ22、コンバータN側平滑コンデンサ23、インバータP側平滑コンデンサ32、インバータN側平滑コンデンサ33を充電するため、電力変換装置103は、充電電源80及び充電回路81を備える。また、充電完了からコンバータを起動させ、PN直流電圧信号Vdcがコンバータ直流電圧指令値Vrefに一致するまでに時間を要する。図8のτ1及びτ2の区間は、PN直流電圧信号Vdcがコンバータ直流電圧指令値Vrefに一致していないため、インバータ側の直流パワー電流の変動と異なる要因により直流電圧が変動している。
したがって、本実施形態では、充電開始から直流電圧が指令値に一致するまでの区間(τ1+τ2)と、コンバータ直流電圧指令値Vrefと一致してからあらかじめ設定した無駄時間τ3とを合計したパワーオブザーバ起動待機時間TSをカウントする起動タイマ部57aと、起動タイマ部57aのカウント完了前はゼロを出力し、カウント完了後にコンバータ側パワー補償信号POBSOUTを出力するよう切り替える選択部77を具備する。これにより、コンバータ起動時にパワーオブザーバ部55cからの誤った補償信号が直流電圧制御器52の出力に加算されることを防止できる。
また、電力変換装置103のメンテナンスを実行するときなどは、通常停止指令をコンバータユニット2に送信し、コンバータユニット2を停止させる必要がある。また、電力変換装置101や設備等に故障・異常が発生した場合、安全確保のためコンバータユニット2を直ちに緊急停止させる必要がある。
コンバータユニット2を停止させる際、コンバータ制御器は停止指令を受信すると、パルス生成器54より出力するパルス信号を停止する。その結果、直流電圧制御が停止するため、直流電圧が変動する。
前記したように、パワーオブザーバ部55cは、直流電圧検出値を使用して補正信号であるインバータ側直流パワー電流Idc_iを推定しているため、コンバータ停止によりPN直流電圧信号Vdcの値が変動した場合でも、インバータ側直流パワー電流Idc_iが変動したと誤認識し、誤った補正を行うことになる。
したがって、本実施形態では、切替信号発生部57より通常停止指令および故障停止指令を選択部77で受信した場合、選択部77で出力スイッチを切り替えて、コンバータ側パワー補償信号POBSOUTをゼロとすることで、コンバータ停止時に、パワーオブザーバ部55cからの誤った補償信号が直流電圧制御器52の出力に加算されることを防止できる。
(第4実施形態)
第4実施形態では、交流電源1で発生する瞬低に対処する技術について説明する。
図9は、本発明の第4実施形態に係る電力変換装置の全体構成図である。
電力変換装置104は、前記第1実施形態の電力変換装置100(図1)に対して、交流電源1の電圧Vsを降圧し、同期電源信号を生成する同期電源トランス11と、該同期電源信号より交流電源1の瞬時電圧低下量を演算する瞬低量演算部58を付加した構成である。
同期電源トランス11は、交流電源1に接続され、コンバータに供給される交流電圧をコンバータ制御部で処理できる電圧に降圧し、同期電源信号を生成する。瞬低量演算部58は、同期電源トランス11にて生成された同期電源信号より、交流電源1の電圧変動量を算出する。
図10は、本発明の第4実施形態に係るコンバータユニット及び制御回路をブロック図で表現した図である。
パワーオブザーバ部55eは、パワーオブザーバ部55a(図2)において、瞬低量演算部58より出力される電圧変動量の信号が入力され、前記コンバータ側直流パワー電流演算部73及びコンバータ側パワー補償換算部75に使用しているコンバータ側直流パワー電流換算ゲインKdc(KdcA)を可変する。
ここで、コンバータ側直流パワー電流換算ゲインKdcAは、(8)式で示される。
KdcA=(√3×Vs)/Vdc ・・・・(8)
但し、Vsは、交流電源1の電圧であり、Vdcは、コンバータユニット2が出力する直流電圧である。
交流電源1の電圧Vsは、通常一定の電圧でコンバータユニット2に供給されている。また、コンバータユニット2が出力する直流電圧Vdcは、コンバータ制御器により一定の値となるように制御されている。よって、コンバータ側直流パワー電流換算部71のコンバータ側直流パワー電流換算ゲインKdc(KdcB)、コンバータ側直流パワー電流演算部73、及びコンバータ側パワー補償換算部75に使用しているコンバータ側直流パワー電流換算ゲインKdc(KdcA)は、通常であれは交流電源1の電圧Vs及びコンバータユニット2が出力する直流電圧Vdcは、一定の固定値となる。
但し、交流電源1の電圧Vsは、落雷などの自然的要因や、過剰負荷や電源供給力不足などの人為的要因により、交流電源の電圧が瞬間的に変動・低下する場合がある。
交流電源1の電圧Vsが瞬間的に変動・低下すると、(8)式によりコンバータ側直流パワー電流換算部71に使用しているコンバータ側直流パワー電流換算ゲインKdc(KdcB)が、交流電源1の電圧の変動・低下に応じて変化する。
前述したように、コンバータ側直流パワー電流演算部73及びコンバータ側パワー補償換算部75に使用しているコンバータ側直流パワー電流換算ゲインKdc(KdcA)を固定値にした場合、交流電源1の電圧が変動したとき、コンバータ側直流パワー電流換算部71のコンバータ側直流パワー電流換算ゲインKdc(KdcB)と不一致となり、誤った補正を行うことになる。誤った補正信号をもとにコンバータを駆動すると直流電圧が変動し故障検出の原因となり、最悪の場合、電力変換装置を破損させる原因となる。
そこで、本実施形態では、瞬低量演算部58より出力される瞬低量を基に、コンバータ側直流パワー電流演算部73及びコンバータ側パワー補償換算部75に使用しているコンバータ側直流パワー電流換算ゲイン設定値Kdc(KdcA)を可変するようにした。
以上説明したように、本実施形態では、瞬低量演算部58より出力される瞬低量を基に、コンバータ側直流パワー電流演算部73及びコンバータ側パワー補償換算部75に使用しているコンバータ側直流パワー電流換算ゲイン設定値Kdc(KdcA)を可変することで、交流電源1の電圧が変動した場合でも、コンバータ側直流パワー電流換算部71のコンバータ側直流パワー電流換算ゲインKdc(KdcB)と一致させることにより、正確な補償信号を直流電圧制御器の出力に加算することができる。
なお、前記各実施形態では、3レベル装置を用いて説明したが、本発明は2レベル装置においても適用可能である。
1 交流電源
2 コンバータユニット
3 インバータユニット
4,4a,4b,4c 電動機
5a,5b,5c,5d,5e コンバータ制御装置
6,6a,6b,6c インバータ制御装置
7,9 電流検出器
21 コンバータ電力変換部(コンバータ)
22 コンバータP側平滑コンデンサ
23 コンバータN側平滑コンデンサ
25 コンバータP側直流電圧検出器
26 コンバータN側直流電圧検出器
31 インバータ電力変換部(コンバータ)
32 インバータP側平滑コンデンサ
33 インバータN側平滑コンデンサ
55 パワーオブザーバ部
51 直流電圧指令発生器
52 直流電圧制御器
53,63 電流制御器
54,64 パルス生成器
55a,55b,55c,55d,55e パワーオブザーバ部
56 加算部
57 切替信号発生部
57a 起動タイマ部
58 瞬低量演算部
66 伝達線
70 コンバータ電流部
72 直流電圧部
73 コンバータ側直流パワー電流演算部
74 変動パワー電流演算部
75 コンバータ側パワー補償換算部
76 フィルタ・パワー補償ゲイン調整部
77 選択部
80 充電電源
81 充電回路
100、101,102、103,104 電力変換装置
I_cref コンバータ入力電流指令値
I_c コンバータ入力電流(交流電源側電流)
Idc_c コンバータ側直流パワー電流
Idc_i インバータ側直流パワー電流
Vdc PN直流電圧信号(直流電圧)
Idch_c コンバータ側直流パワー電流推定値
Idch_i インバータ側直流パワー電流推定値
POBSOUT コンバータ側パワー補償信号
AVROUT コンバータ入力電流指令値

Claims (7)

  1. 交流電圧を直流電圧に変換するコンバータと、前記直流電圧の変動を抑制するための平滑コンデンサと、該平滑コンデンサに充電された前記直流電圧を交流電力に変換するインバータとを備える電力変換装置であって、
    前記平滑コンデンサの電位差を検出する直流電圧検出器と、
    前記コンバータの交流電源側電流を検出する電流検出器と、
    前記直流電圧検出器による直流電圧検出信号が前記コンバータの直流電圧指令値と一致するようにコンバータ出力電流指令を生成する直流電圧制御器と、
    生成されたコンバータ出力電流指令に前記コンバータの交流電源側電流が一致するようにコンバータが出力する直流電圧を制御するコンバータ出力電流制御器と、
    前記コンバータの交流電源側電流からコンバータ側直流パワー電流推定値を演算するコンバータ側直流パワー電流演算部と、
    前記コンバータの直流電圧検出信号から変動パワー電流推定値を演算する変動パワー電流演算部と、
    前記コンバータ側直流パワー電流推定値から前記変動パワー電流推定値を減算して得られるインバータ側直流パワー電流推定値に、逆換算ゲインを乗算しコンバータ側パワー補償値を生成するコンバータ側パワー補償換算部と、
    前記コンバータ側パワー補償値を前記コンバータ出力電流指令に加算する加算器と、を備えることを特徴とする電力変換装置。
  2. 前記インバータ側直流パワー電流推定値にフィルタ時定数と補償量とを調整する処理を行い、この処理結果を用いて、前記コンバータ側パワー補償換算部の処理を行わせるフィルタ・パワー補償ゲイン調整部をさらに備えることを特徴とする
    請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記コンバータ側パワー補償換算部の出力値を選択する選択部を備え、
    前記選択部は、前記平滑コンデンサの充電開始から充電完了までの時間と、充電完了から前記直流電圧検出信号が前記直流電圧指令値に一致するまでの時間と、前記直流電圧指令値に一致してからあらかじめ設定した無駄時間を加算した起動時間をカウントする起動タイマ部を有し、
    前記起動タイマ部がカウント完了前は、前記選択部は前記コンバータ側パワー補償換算部の出力をゼロに切り替え、前記起動タイマ部がカウント完了後に前記選択部は前記コンバータ側パワー補償換算部の演算結果を出力するように切り替えることを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記選択部は、停止信号によりコンバータ側パワー補償算部の出力をゼロに切り替えることを特徴とする
    請求項3に記載の電力変換装置。
  5. 前記交流電圧の低下量を検出する瞬低量演算部を備え、
    前記コンバータ側直流パワー電流演算部と前記コンバータ側パワー補償換算部のゲインを、前記瞬低量演算部より検出した前記交流電圧の変動・低下量に応じて、低減もしくは増幅することを特徴とする
    請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の電力変換装置。
  6. 交流電圧を直流電圧に変換するコンバータと、前記直流電圧の変動を抑制するための平滑コンデンサと、該平滑コンデンサに充電された前記直流電圧を交流電力に変換するインバータと、前記平滑コンデンサの電位差を検出する直流電圧検出器と、前記コンバータの交流電源側電流を検出する電流検出器とを備える電力変換装置の制御装置が実行する電力変換制御方法であって、
    前記直流電圧検出器による直流電圧検出信号が前記コンバータの直流電圧指令値と一致するようにコンバータ出力電流指令を生成する直流電圧制御器と、
    生成されたコンバータ出力電流指令に前記コンバータの交流電源側電流が一致するようにコンバータが出力する直流電圧を制御するコンバータ出力電流制御器と、
    前記コンバータの交流電源側電流からコンバータ側直流パワー電流推定値を演算するコンバータ側直流パワー電流演算部と、
    前記コンバータの直流電圧検出信号から変動パワー電流推定値を演算する変動パワー電流演算部と、
    前記コンバータ側直流パワー電流推定値から前記変動パワー電流推定値を減算して得られるインバータ側直流パワー電流推定値に、逆換算ゲインを乗算しコンバータ側パワー補償値を生成するコンバータ側パワー補償換算部と、
    前記コンバータ側パワー補償値を前記コンバータ出力電流指令に加算する加算器との機能を実現することを特徴とする電力変換制御方法。
  7. 交流電圧を直流電圧に変換するコンバータと、前記直流電圧の変動を抑制するための平滑コンデンサと、該平滑コンデンサに充電された前記直流電圧を交流電力に変換するインバータと、前記平滑コンデンサの電位差を検出する直流電圧検出器と、前記コンバータの交流電源側電流を検出する電流検出器とを備える電力変換装置の制御装置に実行させる電力変換制御プログラムであって、
    前記直流電圧検出器による直流電圧検出信号が前記コンバータの直流電圧指令値と一致するようにコンバータ出力電流指令を生成する直流電圧制御器と、
    生成されたコンバータ出力電流指令に前記コンバータの交流電源側電流が一致するようにコンバータが出力する直流電圧を制御するコンバータ出力電流制御器と、
    前記コンバータの交流電源側電流からコンバータ側直流パワー電流推定値を演算するコンバータ側直流パワー電流演算部と、
    前記コンバータの直流電圧検出信号から変動パワー電流推定値を演算する変動パワー電流演算部と、
    前記コンバータ側直流パワー電流推定値から前記変動パワー電流推定値を減算して得られるインバータ側直流パワー電流推定値に、逆換算ゲインを乗算しコンバータ側パワー補償値を生成するコンバータ側パワー補償換算部と、
    前記コンバータ側パワー補償値を前記コンバータ出力電流指令に加算する加算器との機能を実現させることを特徴とする電力変換制御プログラム。
JP2020179945A 2020-10-27 2020-10-27 電力変換装置、電力変換制御方法及び電力変換制御プログラム Pending JP2022070721A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020179945A JP2022070721A (ja) 2020-10-27 2020-10-27 電力変換装置、電力変換制御方法及び電力変換制御プログラム
CN202111246589.XA CN114499223A (zh) 2020-10-27 2021-10-26 电力转换装置、电力转换控制方法以及计算机可读记录介质

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020179945A JP2022070721A (ja) 2020-10-27 2020-10-27 電力変換装置、電力変換制御方法及び電力変換制御プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022070721A true JP2022070721A (ja) 2022-05-13

Family

ID=81492388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020179945A Pending JP2022070721A (ja) 2020-10-27 2020-10-27 電力変換装置、電力変換制御方法及び電力変換制御プログラム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2022070721A (ja)
CN (1) CN114499223A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
CN114499223A (zh) 2022-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6207730B2 (ja) 直流送電電力変換装置および直流送電電力変換方法
US5285029A (en) Device for driving elevator at service interruption
US10826378B2 (en) Power conversion apparatus for interconnection with a three-phrase ac power supply
EP2804309B1 (en) Three-level power conversion device
US8786239B2 (en) Motor drive PWM rectifier having modulation scheme selector
US10224857B2 (en) Motor controller
US10848075B2 (en) Reactive AFE power control
US7869232B2 (en) Electric power converter suppressing output voltage variation due to input voltage fluctuation
US11146179B2 (en) Power conversion device, power conversion system, and power conversion method
JP6703643B1 (ja) 電力変換装置
JP6908010B2 (ja) スイッチの駆動装置
KR102337945B1 (ko) 전력 변환 장치
JP2007049798A (ja) 電力変換装置
US9998029B2 (en) Inverter and inverter device
JP2022070721A (ja) 電力変換装置、電力変換制御方法及び電力変換制御プログラム
US9014962B2 (en) Electric-vehicle control device
JP2009077606A (ja) 発電機と電動機の関連制御装置
JP6618870B2 (ja) 太陽光発電用電力変換装置、制御方法および太陽光発電システム
US9806652B2 (en) System of controlling induction electric motor
EP3827508A1 (en) Inverter based apparatus and control method thereof
JPH08237963A (ja) 電力変換装置の制御方法および装置
JP2014135878A (ja) 三相コンバータのコントローラ、それを用いた電力変換装置
CN114514690B (zh) 电机的控制方法及电机控制装置
JP3341047B2 (ja) 多レベル電力変換装置
JP6914132B2 (ja) Pwmコンバータ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240229

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240415