JP2022070282A - レンズ駆動装置及びカメラモジュール - Google Patents

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寛志 長田
Hiroshi Osada
康 稲垣
Yasushi Inagaki
俊行 田中
Toshiyuki Tanaka
彰良 猿舘
Akiyoshi Sarudate
英幸 五明
Hideyuki Gomyo
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Abstract

【課題】レンズの自重による傾きを補正可能とすること。【解決手段】レンズ駆動装置101は、レンズ保持部材2の第1側面2A1及び第5側面2A5のそれぞれに配置された第1可動コイル3A及び第3可動コイル3Cと、第1可動コイル3A及び第3可動コイル3Cのそれぞれの外側に離間して配置された第1磁石5A及び第3磁石5Cと、レンズ保持部材2の第3側面2A3及び第7側面2A7の外側に離間して配置された第2磁石5B及び第4磁石5Dと、第2磁石5B及び第4磁石5Dのそれぞれに対して光軸方向に離間して配置された第2固定コイル9B及び第4固定コイル9Dと、を備えている。第1磁石5Aは、第1可動コイル3Aの上側部3AUに対向する上側部5AUと、第1可動コイル3Aの下側部3ALに対向する下側部5ALとが異なる磁極となるように構成されている。第3磁石5Cについても同様である。【選択図】図4

Description

本開示は、カメラ付き携帯機器等に搭載されるレンズ駆動装置、及び、レンズ駆動装置を含むカメラモジュールに関する。
従来、オートフォーカス用レンズ駆動装置を含むバレルシフト方式の手振れ補正装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この手振れ補正装置は、サスペンションワイヤでオートフォーカス用レンズ駆動装置を支持し、レンズの光軸に垂直な方向にオートフォーカス用レンズ駆動装置をシフトさせることができるように構成されている。
特開2011-65140号公報
しかしながら、この手振れ補正装置では、レンズの光軸が水平に近いほど、レンズが自重で傾いてしまう傾向にある。そして、この傾向は、レンズの重量が大きいほど大きくなる。オートフォーカス用レンズ駆動装置は、サスペンションワイヤのみによって支持されているためである。
そこで、レンズ駆動装置は、レンズの自重による傾きを補正できることが望ましい。
本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置は、レンズ体を保持可能なレンズ保持部材と、少なくとも、前記レンズ保持部材の外周面を構成する4つ以上の側面のうちの対向する2つの第1対向側面のそれぞれに配置された可動コイルと、光軸方向に垂直な方向において前記可動コイルのそれぞれの外側に離間して配置された第1磁性部材と、光軸方向に垂直な方向において、前記レンズ保持部材の外周面を構成する4つ以上の側面のうちの、2つの前記第1対向側面以外の対向する2つの第2対向側面のそれぞれの外側に離間して配置された第2磁性部材と、前記第2磁性部材のそれぞれに対して光軸方向に離間して配置された固定コイルと、前記第1磁性部材及び前記第2磁性部材を保持する保持部材と、前記レンズ保持部材を前記レンズ体の光軸方向へ移動可能に支持する第1支持体と、前記レンズ保持部材を光軸方向と交差する方向へ移動可能に支持する第2支持体と、を備えるレンズ駆動装置であって、前記可動コイルのそれぞれは、中心軸が光軸方向に垂直となり、且つ、個別に通電可能となるように構成されており、光軸方向において互いに対向する上側部と下側部とを有し、前記第1磁性部材のそれぞれは、前記可動コイルの前記上側部と対向する第1部分と前記可動コイルの前記下側部に対向する第2部分とが異なる磁極となるように構成されている。
上述のレンズ駆動装置は、レンズの自重による傾きを補正できる。
レンズ駆動装置の斜視図である。 レンズ駆動装置の分解斜視図である。 下側部材の分解斜視図である。 可動側部材の分解斜視図である。 固定側部材の分解斜視図である。 可動コイル、上側板ばね及びコイル基板の斜視図である。 レンズ保持部材の斜視図及び底面図である。 可動コイル、磁石及びコイル基板の組み合わせの上面図である。 レンズ駆動装置の断面図である。 レンズ保持部材の側面図及び上面図である。 可動コイル、磁石及びコイル基板の組み合わせの上面図である。 レンズ駆動装置の断面図である。 可動コイル、上側板ばね及びコイル基板の斜視図である。 可動コイル、磁石及びコイル基板の組み合わせの上面図である。 レンズ駆動装置の断面図である。 磁性部材の側面図である。
以下、本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置101について図面を参照して説明する。図1は、レンズ駆動装置101の斜視図である。図2は、レンズ駆動装置101の分解斜視図であり、ケース4が下側部材LBから分離された状態を示す。図3は、下側部材LBの分解斜視図であり、可動側部材MBが固定側部材RGから分離された状態を示す。図4は、可動側部材MBの分解斜視図である。図5は、固定側部材RGの分解斜視図である。図6は、可動コイル3、上側板ばね16及びコイル基板17の斜視図であり、それらの電気的接続関係を示している。
レンズ駆動装置101は、図1及び図2に示すように、固定側部材RGの一部であるケース4と、下側部材LBと、を含む。
ケース4は、下側部材LDを覆うカバー部材である。本実施形態では、ケース4は、オーステナイト系ステンレス鋼等の非磁性金属で形成された板材に抜き加工及び絞り加工を施して作製されている。非磁性金属で形成されているため、ケース4は、電磁力を利用する駆動機構に磁気的な悪影響を及ぼすことはない。
ケース4は、図2に示すように、収納部4sを定める箱状の外形を有する。そして、ケース4は、上面視で矩形環状の外壁部4Aと、外壁部4Aの上端(Z1側の端)と連続するように設けられた環状且つ平板状の上面部4Bとを有する。上面部4Bの中央には、開口が形成されている。外壁部4Aは、第1側板部4A1~第4側板部4A4を含む。第1側板部4A1と第3側板部4A3とは互いに対向し、第2側板部4A2と第4側板部4A4とは互いに対向している。また、第2側板部4A2及び第4側板部4A4は、第1側板部4A1及び第3側板部4A3に対して垂直に延びる。すなわち、第1側板部4A1及び第3側板部4A3は、第2側板部4A2及び第4側板部4A4に対して垂直に延びる。また、ケース4は、図1に示すように、ベース部材18に結合されてベース部材18と共に筐体を構成する。
下側部材LBは、図3に示すように、可動側部材MBと、固定側部材RGの一部であるワイヤ8、コイル基板17及びベース部材18とを含む。
可動側部材MBは、図4に示すように、レンズ体(図示せず。)を保持可能なレンズ保持部材2と、レンズ体に関する光軸JDに沿ってレンズ保持部材2を移動させる軸方向駆動機構MKと、レンズ保持部材2を光軸JDに沿って移動可能に支持する第1支持体としての板ばね6と、板ばね6が固定される磁石ホルダMHと、を含む。レンズ体は、例えば、少なくとも1枚のレンズを備えた筒状のレンズバレルであり、その中心軸線が光軸JDに沿うように構成されている。
軸方向駆動機構MKは、図4に示すように、レンズ保持部材2に取り付けられる可動コイル3と、可動コイル3と対向するように離間して配置される磁石5とを含む。軸方向駆動機構MKは、可動コイル3に流れる電流と磁石5が発生する磁界とで駆動力(推力)を発生させ、レンズ保持部材2を光軸JDに沿って上下に移動させることができる。本実施形態では、可動コイル3は、巻線タイプのコイルであり、第1可動コイル3A~第4可動コイル3Dを含む。可動コイル3は、フィルムタイプであってもよく、積層タイプであってもよい。図4は、明瞭化のため、可動コイル3に関しては、絶縁材料で表面を被覆された導電性の線材の詳細な巻回状態の図示を省略している。可動コイル3を図示する他の図においても同様である。
可動コイル3は、少なくとも、レンズ保持部材2の外周面を構成する4つ以上の側面のうちの対向する2つの側面のそれぞれに配置されている。本実施形態では、可動コイル3は、上面視で八角形の輪郭を有する外周部としてのフランジ部52の8つの側面である第1側面2A1~第8側面2A8のうちの4つの側面である第1側面2A1、第3側面2A3、第5側面2A5及び第7側面2A7のそれぞれに配置されている。典型的には、可動コイル3は、中心軸がレンズの光軸JDに対して垂直となるように配置されている。第1側面2A1及び第5側面2A5は、Y軸に沿って平行に延び、光軸JDを挟んで互いに対向している。第3側面2A3及び第7側面2A7は、X軸に沿って平行に延び、光軸JDを挟んで互いに対向している。すなわち、一対の第1対向側面である第1側面2A1と第5側面2A5は平行な状態で対向し、一対の第2対向側面である第3側面2A3と第7側面2A7も平行な状態で対向している。
磁石5は、4極に着磁された直方体形状を有する磁石であり、第1磁石5A~第4磁石5Dを含む。本実施形態では、磁石5は、4極に着磁された永久磁石であり、上側(Z1側)且つ内側(光軸JDに対向する側)がN極に着磁され、上側且つ外側がS極に着磁され、下側(Z2側)且つ内側がS極に着磁され、下側且つ外側がN極に着磁されている。図4は、N極に着磁された部分をドットパターンで示している。この構成により、磁石5は、2極に着磁された磁石に比べ、漏れ磁場を小さくすることができる。なお、磁石5の側面には、漏れ磁場を更に小さくするために、ヨークが配置されていてもよい。
第1磁石5Aは、第1可動コイル3Aと対向するように第1可動コイル3Aから離間して配置され、第2磁石5Bは、第2可動コイル3Bと対向するように第2可動コイル3Bから離間して配置されている。同様に、第3磁石5Cは、第3可動コイル3Cと対向するように第3可動コイル3Cから離間して配置され、第4磁石5Dは、第4可動コイル3Dと対向するように第4可動コイル3Dから離間して配置される。
磁石ホルダMHは、磁石5を保持できるように構成されている。本実施形態では、磁石ホルダMHは、液晶ポリマー(LCP)等の合成樹脂を射出成形することで形成されている。図4に示すように、磁石ホルダMHは、矩形状の枠体であり、枠体を構成する4辺のそれぞれの内側に第1磁石5A~第4磁石5Dが配置されている。具体的には、第1磁石5A~第4磁石5Dは何れも、磁石ホルダMHに接着剤で固定され、且つ、可動コイル3の外側で可動コイル3と対向するように可動コイル3から離間して配置されている。
第1支持体としての板ばね6は、磁石ホルダMHに対してレンズ保持部材2を光軸JDに平行な方向に移動可能に支持するように構成されている。本実施形態では、板ばね6は、銅合金を主な材料とした金属板から作製されている。そして、板ばね6は、図4に示すように、磁石ホルダMHのZ1側に配置される上側板ばね16と、磁石ホルダMHのZ2側に配置される下側板ばね26とを含む。上側板ばね16は、互いに分離された第1上側板ばね16A~第8上側板ばね16Hを含む。
上側板ばね16は、図6に示すように、レンズ保持部材2に固定される可動側支持部としての内側部分16iと、磁石ホルダMHに固定される固定側支持部としての外側部分16eと、内側部分16iと外側部分16eとの間に位置する弾性腕部16gとを含む。図6は、第1上側板ばね16Aにおける内側部分16Ai、外側部分16Ae及び弾性腕部16Agと、第2上側板ばね16Bにおける内側部分16Bi、外側部分16Be及び弾性腕部16Bgと、を代表例として示している。但し、第3上側板ばね16C~第8上側板ばね16Hのそれぞれも第1上側板ばね16A及び第2上側板ばね16Bのそれぞれと同様の構成を有している。
外側部分16eは、ワイヤ8が挿通され且つ固定される貫通孔16xを含む。具体的には、第1上側板ばね16Aは、レンズ保持部材2に固定される内側部分16Aiと、磁石ホルダMHに固定される外側部分16Aeと、内側部分16Aiと外側部分16Aeとの間に位置する弾性腕部16Agとを含む。外側部分16Aeには、第1ワイヤ8Aが挿通され且つ固定される貫通孔16Axが形成されている。第2上側板ばね16B~第8上側板ばね16Hのそれぞれについても同様である。
上側板ばね16がレンズ駆動装置101に組み込まれた際には、内側部分16iは、レンズ保持部材2の上側台座部12d(図4参照。)に載置される。そして、内側部分16iは接着剤でレンズ保持部材2に固定される。外側部分16eは、磁石ホルダMHの上面(Z1側の面)に固定される。外側部分16eの固定は、磁石ホルダMHに塗布された接着剤によって実現される。
図6に示すように、第1上側板ばね16A~第8上側板ばね16Hのそれぞれは、同じ形状を有する。そのため、この構成は、レンズ駆動装置101の部品点数を減らすことができる。また、上側板ばね16は、この構成により、レンズ保持部材2をバランス良く空中で支持できる。また、上側板ばね16は、8本のワイヤ8(第1ワイヤ8A~第8ワイヤ8H)によって支持される可動側部材MBの重量バランスに悪影響を及ぼすこともない。
下側板ばね26は、図4に示すように、内側形状が円形状となるように構成されている。そして、下側板ばね26は、レンズ保持部材2に接着剤で固定される可動側支持部としての内側部分26iと、磁石ホルダMHに接着剤で固定される固定側支持部としての外側部分26eと、内側部分26iと外側部分26eとの間に位置する4つの弾性腕部26gとを含む。
ワイヤ8は、固定側部材RGに対して、光軸JDに非平行な方向に、可動側部材MBを移動可能に支持する第2支持体として機能するように構成されている。本実施形態では、ワイヤ8は、例えば銅合金等の導電性を有し且つ弾性に優れた金属材料で形成されたサスペンションワイヤであり、第1ワイヤ8A~第8ワイヤ8Hを含む。ワイヤ8は、固定側部材RGとしてのベース部材18に対して、光軸JDに垂直な方向に磁石ホルダMHを移動可能に支持する。第1ワイヤ8A~第8ワイヤ8Hのそれぞれは、図3に示すように、基端部(Z2側の端部)が半田又は導電性接着剤等でコイル基板17に固定され、且つ、先端部(Z1側の端部)が半田又は導電性接着剤等で上側板ばね16の外側部分16eに固定される。この構成により、可動側部材MBは、第1ワイヤ8A~第8ワイヤ8Hで、光軸JDに垂直な方向であるX軸方向とY軸方向のそれぞれに移動可能に支持されている。
コイル基板17は、径方向駆動機構RKを構成する固定コイル9を含む。本実施形態では、固定コイル9は、フレキシブルプリント回路基板に導電パターンが渦巻き状に形成されたフィルムタイプのコイルであり、図3に示すように、第1固定コイル9A~第4固定コイル9Dを含む。固定コイル9は、巻線タイプであってもよく、積層タイプであってもよい。
径方向駆動機構RKは、レンズ体に関する光軸JDに垂直なX軸方向に沿って磁石ホルダMHを移動させる第1径方向駆動機構、及び、レンズ体に関する光軸JDに垂直なY軸方向に沿って磁石ホルダMHを移動させる第2径方向駆動機構を含む。
第1径方向駆動機構は、コイル基板17に設けられた第1固定コイル9A及び第3固定コイル9Cと、Z軸方向において第1固定コイル9Aと対向するように離間して配置される第1磁石5Aと、Z軸方向において第3固定コイル9Cと対向するように離間して配置される第3磁石5Cと、を含む。
第2径方向駆動機構は、コイル基板17に設けられた第2固定コイル9B及び第4固定コイル9Dと、Z軸方向において第2固定コイル9Bと対向するように離間して配置される第2磁石5Bと、Z軸方向において第4固定コイル9Dと対向するように離間して配置される第4磁石5Dと、を含む。
レンズ駆動装置101は、例えば、略直方体形状を有し、撮像素子(図示せず。)を実装したメイン基板(図示せず。)の上に取り付けられる。カメラモジュールは、例えば、メイン基板と、レンズ駆動装置101と、レンズ保持部材2に装着されたレンズ体と、レンズ体に対向するようにメイン基板に実装された撮像素子とで構成される。図6に示すように、可動コイル3は、上側板ばね16、ワイヤ8、コイル基板17及びメイン基板を介して電流供給源としての制御装置(制御回路)に接続される。固定コイル9は、コイル基板17及びメイン基板を介して電流供給源としての制御装置に接続される。そのため、上側板ばね16及びワイヤ8は、導電性材料で形成されている。可動コイル3に電流が流れると、軸方向駆動機構MKは、光軸JDに平行な方向に沿った電磁力を発生させる。同様に、固定コイル9に電流が流れると、径方向駆動機構RKは、光軸JDに垂直な方向に沿った電磁力を発生させる。
レンズ駆動装置101は、軸方向駆動機構MKによる光軸JDに平行な方向に沿った電磁力を利用し、撮像素子のZ1側(被写体側)において、光軸JDに平行な方向に沿ってレンズ保持部材2を移動させることでレンズ調整機能の1つである自動焦点調整機能を実現する。具体的には、レンズ駆動装置101は、撮像素子から離れる方向にレンズ保持部材2を移動させてマクロ撮影を可能にし、撮像素子に近づく方向にレンズ保持部材2を移動させて無限遠撮影を可能にしている。
また、レンズ駆動装置101は、軸方向駆動機構MKによる光軸JDに平行な方向に沿った電磁力を利用し、撮像素子のZ1側(被写体側)において、レンズ保持部材2をX軸及びY軸の少なくとも一方の回りで回転させることでレンズ調整機能の別の1つであるチルト機能(第1手振れ補正機能)を実現する。
レンズ駆動装置101は、径方向駆動機構RKによる光軸JDに垂直な方向に沿った電磁力を利用し、撮像素子のZ1側(被写体側)において、光軸JDに垂直な方向に沿ってレンズ保持部材2を移動させることでレンズ調整機能の更に別の1つであるシフト機能(第2手振れ補正機能)を実現する。
次に、レンズ保持部材2の詳細について説明する。レンズ保持部材2は、液晶ポリマー(LCP)等の合成樹脂を射出成形することで形成されている。具体的には、レンズ保持部材2は、図4に示すように、光軸JDに沿って延びるように形成された筒状部12と、筒状部12の外周面から径方向外側に突出するフランジ部(鍔状部)52とを含む。本実施形態では、筒状部12の内周面には接着剤でレンズ体が固定される。そのため、筒状部12の内周面には、ねじ溝が形成されていない。但し、筒状部12の内周面には、レンズ体が螺着されるように、ねじ溝が設けられていてもよい。また、筒状部12には、被写体側の端面に上側台座部12dが設けられ、且つ、撮像素子側の端面に下側台座部12b(図7(A)も参照。)が設けられている。上側台座部12dには、上側板ばね16の内側部分16iが載置される。具体的には、上側台座部12dのX1側の部分には第1上側板ばね16Aの内側部分16Aiが載置される。第1上側板ばね16Aの内側部分16Aiは、接着剤で上側台座部12dのX1側の部分に固定される。第2上側板ばね16B~第8上側板ばね16Hについても同様である。下側台座部12bには、下側板ばね26の内側部分26iが載置される。下側板ばね26の内側部分26iは、接着剤で下側台座部12bに固定される。
筒状部12の外周面には可動コイル3を支持するコイル支持部12jが設けられている。本実施形態では、コイル支持部12jは、第1コイル支持部12jA~第4コイル支持部12jDを含む(図7(B)も参照。)。図4では、第1コイル支持部12jA及び第2コイル支持部12jBが図示され、第3コイル支持部12jC及び第4コイル支持部12jDが不可視となっている。第1コイル支持部12jAは、図4に示すように、環状の第1可動コイル3Aが周囲に配置されるように外側に突出する突出部を含む。突出部は、角丸長方形(オーバル形状)の断面を有する。第1可動コイル3Aは、接着剤で第1コイル支持部12jAに固定されている。第2コイル支持部12jB~第4コイル支持部12jDについても同様である。
可動コイル3の巻き始め側の線材33及び巻き終わり側の線材34は、上側板ばね16に固定される。具体的には、図6に示すように、第1可動コイル3Aの巻き始め側の線材33Aは、半田又は導電性接着剤等で第2上側板ばね16Bの内側部分16Biに固定される。第1可動コイル3Aの巻き終わり側の線材34Aは、半田又は導電性接着剤等で第1上側板ばね16Aの内側部分16Aiに固定される。第2可動コイル3B~第4可動コイル3Dについても同様である。すなわち、第1可動コイル3A~第4可動コイル3Dのそれぞれの一端部と他端部は、対応する上側板ばね16の内側部分16iに導通接続されている。そして、第1可動コイル3A~第4可動コイル3Dのそれぞれは、互いに絶縁された状態となっている。そのため、第1可動コイル3A~第4可動コイル3Dのそれぞれは、独立して通電可能となるように構成されている。
図3に示すように、レンズ保持部材2と磁石ホルダMHとが板ばね6で接続された状態では、板ばね6は、磁石ホルダMHに対してレンズ保持部材2が光軸JDに沿って移動可能となるように、レンズ保持部材2を空中で支持している。
上側板ばね16は、可動コイル3のそれぞれに別々に電流を供給できるようにするための給電部材としても機能する。具体的には、図6に示すように、第1上側板ばね16Aの内側部分16Aiは、導電性接合剤を介して第1可動コイル3Aの巻き終わり側の線材34Aに通電可能に接続されている。また、第1上側板ばね16Aの外側部分16Aeは、第1ワイヤ8A及びコイル基板17を介して電流供給源に通電可能に接続されている。同様に、第2上側板ばね16Bの内側部分16Biは、導電性接合剤を介して第1可動コイル3Aの巻き始め側の線材33Aに通電可能に接続されている。また、第2上側板ばね16Bの外側部分16Beは、第2ワイヤ8B及びコイル基板17を介して電流供給源に通電可能に接続されている。第3上側板ばね16C~第8上側板ばね16Hについても同様である。なお、下側板ばね26は、電流が流れないため、非導電性材料で形成されていてもよい。
導電性接合剤は、例えば、合成樹脂中に銀粒子等の導電性フィラーが分散された導電性接着剤である。導電性接合剤は、半田であってもよい。導電性接着剤は、熱硬化型であってもよく、紫外線硬化型であってもよい。
この構成により、軸方向駆動機構MKに関する電流は、例えば、図6に示すように、コイル基板17の端子部17Tから、第1ワイヤ8A、第1上側板ばね16Aの外側部分16Ae、内側部分16Ai、第1可動コイル3Aの巻き終わり側の線材34A、第1可動コイル3A、巻き始め側の線材33A、第2上側板ばね16Bの内側部分16Bi、外側部分16Be、及び、第2ワイヤ8Bを経て、コイル基板17の端子部17Tに流れ、或いはその逆方向に流れる。第2可動コイル3B~第4可動コイル3Dのそれぞれを流れる電流についても同様である。
径方向駆動機構RKに関する電流は、例えば、メイン基板に配置された電流供給源から、コイル基板17の端子部17Tを経て、第1固定コイル9A~第4固定コイル9Dのそれぞれに別々に流れる。なお、図6では、コイル基板17に形成されている導電性の配線パターン、及び、端子部17Tに形成された接続パターンの図示が省略されている。コイル基板17を示す他の図においても同様である。
固定側部材RGは、図2に示すように、ケース4とコイル基板17とベース部材18とを含む。本実施形態では、コイル基板17は、ベース部材18に取り付けられるフレキシブルプリント回路基板であり、可動コイル3及び固定コイル9のそれぞれと外部との通電を可能にする。具体的には、コイル基板17には、固定コイル9以外にも、センサを実装するための半田ランド及び配線パターン等の不図示の構成が含まれている。
ベース部材18は、液晶ポリマー等の合成樹脂を用いた射出成形によって形成される。本実施形態では、ベース部材18は、図5に示すように、矩形状の外形を有し、中央に開口18kを有する。ベース部材18の被写体側の面(Z1側の上面)には、接着剤によりコイル基板17が固定される。本実施形態では、ベース部材18の上面には、レンズ保持部材2の状態を検出するためのセンサ10を収容する貫通部11が形成されている。センサ10は、第1センサ10A~第4センサ10Dを含み、貫通部11は、第1貫通部11A~第4貫通部11Dを含む。センサ10は、コイル基板17の下側(Z2側)に取り付けられた状態で貫通部11内に収容される。具体的には、第1センサ10Aは第1貫通部11A内に収容され、第2センサ10Bは第2貫通部11B内に収容され、第3センサ10Cは第3貫通部11C内に収容され、第4センサ10Dは第4貫通部11D内に収容される。
本実施形態では、センサ10は、ホール素子で構成され、図7に示すような、レンズ保持部材2に取り付けられている補助磁石15が生成する磁界を検出するように構成されている。但し、センサ10は、磁気抵抗効果素子で構成されていてもよい。
図7は、レンズ保持部材2のフランジ部52の下面(Z2側の面)に形成された凹部内に接着剤で固定されている補助磁石15とセンサ10との位置関係を示す。図7は、図7(A)及び図7(B)を含む。図7(A)はレンズ保持部材2を斜め下から見たときの斜視図であり、図7(B)はレンズ保持部材2の底面図である。
図7(A)及び図7(B)に示すように、補助磁石15は、Z軸方向に2極に着磁された永久磁石であり、第1補助磁石15A~第4補助磁石15Dを含む。補助磁石15は、実際には、コイル基板17の下面に取り付けられ且つベース部材18の貫通部11内に収容されたセンサ10に対し、下側板ばね26及びコイル基板17を挟んで対向するように離間して配置されている。具体的には、図7(B)に示すように、第1センサ10Aは、底面視で第1補助磁石15Aよりも僅かに光軸JDから離れた位置で、第1補助磁石15Aが生成する磁界を検出できるように配置されている。第2センサ10B~第4センサ10Dについても同様である。
レンズ駆動装置101を制御する不図示の制御装置は、第1センサ10A~第4センサ10Dのそれぞれの出力に基づいてレンズ保持部材2の状態を検出するように構成されている。そして、制御装置は、レンズ保持部材2の状態に基づいて自動焦点調整機能、チルト機能及びシフト機能の少なくとも1つを実行するように構成されている。レンズ保持部材2の状態は、例えば、基準状態に対するX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向のそれぞれにおけるレンズ保持部材2の移動距離、並びに、X軸、Y軸及びZ軸のそれぞれの回りの回転角度等を含む。レンズ保持部材2の基準状態は、例えば、光軸JDと鉛直軸とが一致する状態で、且つ、可動コイル3及び固定コイル9の何れにも電流が供給されていない状態である。
次に、図8~図10を参照し、軸方向駆動機構MKによる自動焦点調整機能及びチルト機能、並びに、径方向駆動機構RKによるシフト機能について説明する。図8は、レンズ駆動装置101を構成する可動コイル3、磁石5及び固定コイル9の位置関係を示す図であり、図8(A)及び図8(B)を含む。図8(A)は、筐体内に配置されている可動コイル3、磁石5及びコイル基板17の組み合わせの上面図である。図8(A)は、レンズ駆動装置101を構成する他の部材の図示を省略している。図8(B)は、図8(A)における部分R1の拡大図である。図9は、図8(A)の線分L1を含むYZ平面をX2側から見たときの断面を示す。図9は、レンズ駆動装置101を構成する他の部材を図示しているが、明瞭化のため、可動コイル3、磁石5及び固定コイル9の断面を表すハッチングを省略している。図8及び図9は、可動コイル3を粗いドットパターンで表し、磁石5のN極を細かいドットパターンで表し、固定コイル9をクロスハッチパターンで表している。図10は、レンズ調整機能によるレンズ保持部材2の動きを示す図であり、図10(A)~図10(C)を含む。図10(A)は、可動コイル3が取り付けられたレンズ保持部材2をX1側から見たときのレンズ保持部材2の側面図である。図10(B)は、可動コイル3が取り付けられたレンズ保持部材2をY2側から見たときのレンズ保持部材2の側面図である。図10(C)は、可動コイル3が取り付けられたレンズ保持部材2の上面図である。
以下では、主に、第2可動コイル3Bと第2磁石5Bと第2固定コイル9Bとの関係を説明する。但し、第2可動コイル3Bに関するこの説明は、第1可動コイル3A、第3可動コイル3C及び第4可動コイル3Dにも同様に適用される。
第2可動コイル3Bは、図9に示すように、接着剤で第2コイル支持部12jBの周囲に固定されている。そして、第2可動コイル3Bは、第2コイル支持部12jBの上側(Z1側)に位置する上側部3BUと、第2コイル支持部12jBの下側(Z2側)に位置する下側部3BLと、を含む。なお、第2可動コイル3Bの上側部3BU及び下側部3BLは何れも、線材がX軸方向に延在するように配置されている。
第2固定コイル9Bは、図9に示すように、コイル基板17に形成されている。そして、第2固定コイル9Bは、光軸JDから遠い外側(Y2側)に位置する外側部9BEと、光軸JDに近い内側(Y1側)に位置する内側部9BIと、を含む。なお、第2固定コイル9Bの外側部9BE及び内側部9BIは、何れも、第2固定コイル9Bを構成する導電パターンがX軸方向に延びるように配置されている。
第2磁石5Bは、4極に着磁された1つの永久磁石であり、図9に示すように接着剤で磁石ホルダMHに固定されている。そして、第2磁石5Bは、外側上部5BUE、内側上部5BUI、内側下部5BLI及び外側下部5BLEを含む。外側上部5BUE及び内側上部5BUIは上側部5BUを構成し、内側下部5BLI及び外側下部5BLEは下側部5BLを構成している。本実施形態では、外側上部5BUE及び内側下部5BLIはS極に着磁され、内側上部5BUI及び外側下部5BLEはN極に着磁されている。
内側上部5BUIは、その内側面が第2可動コイル3Bの上側部3BUと対向するように離間して配置されている。内側下部5BLIは、その内側面が第2可動コイル3Bの下側部3BLと対向するように離間して配置されている。
また、内側下部5BLIは、その下側面が第2固定コイル9Bの内側部9BIと対向するように離間して配置されている。外側下部5BLEは、その下側面が第2固定コイル9Bの外側部9BEと対向するように離間して配置されている。
この配置により、第2可動コイル3Bの上側部3BUにおいてX1側からX2側に電流が流れ、且つ、第2可動コイル3Bの下側部3BLにおいてX2側からX1側に電流が流れる場合、第2可動コイル3Bは下向きの力を受ける。すなわち、第2コイル支持部12jBの周囲で反時計回りに電流が流れる場合、第2可動コイル3Bは、下向きの力を受ける。第1可動コイル3A、第3可動コイル3C及び第4可動コイル3Dにおいても同様に、第1コイル支持部12jA、第3コイル支持部12jC及び第4コイル支持部12jDのそれぞれの周囲で反時計回りに電流が流れる場合、第1可動コイル3A、第3可動コイル3C及び第4可動コイル3Dのそれぞれは下向きの力を受ける。そのため、第1可動コイル3A~第4可動コイル3Dのそれぞれで反時計回りに同時に同じ大きさの電流が流れる場合、第1可動コイル3A~第4可動コイル3Dが取り付けられているレンズ保持部材2は下向きの力を受け、図10(A)の矢印AR1で示すように光軸JDに沿って下方に移動する。
或いは、第2可動コイル3Bの上側部3BUにおいてX2側からX1側に電流が流れ、且つ、第2可動コイル3Bの下側部3BLにおいてX1側からX2側に電流が流れる場合、第2可動コイル3Bは上向きの力を受ける。すなわち、第2コイル支持部12jBの周囲で時計回りに電流が流れる場合、第2可動コイル3Bは、上向きの力を受ける。第1可動コイル3A、第3可動コイル3C及び第4可動コイル3Dにおいても同様に、第1コイル支持部12jA、第3コイル支持部12jC及び第4コイル支持部12jDのそれぞれの周囲で時計回りに電流が流れる場合、第1可動コイル3A、第3可動コイル3C及び第4可動コイル3Dのそれぞれは上向きの力を受ける。そのため、第1可動コイル3A~第4可動コイル3Dのそれぞれで時計回りに同時に同じ大きさの電流が流れる場合、第1可動コイル3A~第4可動コイル3Dが取り付けられているレンズ保持部材2は上向きの力を受け、図10(A)の矢印AR2で示すように光軸JDに沿って上方に移動する。
軸方向駆動機構MKは、このようにして、レンズ保持部材2を光軸JDに沿って上下に移動させることで自動焦点調整機能を実現できる。
或いは、第2可動コイル3Bのみが上向きの力を受け、且つ、第4可動コイル3Dのみが下向きの力を受ける場合、レンズ保持部材2は、図10(A)の矢印AR3で示すようにX軸回りに回転する。或いは、第2可動コイル3Bのみが下向きの力を受け、且つ、第4可動コイル3Dのみが上向きの力を受ける場合、レンズ保持部材2は、図10(A)の矢印AR4で示すようにX軸回りに回転する。或いは、第1可動コイル3Aのみが下向きの力を受け、且つ、第3可動コイル3Cのみが上向きの力を受ける場合、レンズ保持部材2は、図10(B)の矢印AR5で示すようにY軸回りに回転する。或いは、第1可動コイル3Aのみが上向きの力を受け、且つ、第3可動コイル3Cのみが下向きの力を受ける場合、レンズ保持部材2は、図10(B)の矢印AR6で示すようにY軸回りに回転する。或いは、第1可動コイル3A及び第2可動コイル3Bが下向きの力を受け、且つ、第3可動コイル3C及び第4可動コイル3Dが上向きの力を受ける場合、レンズ保持部材2は、第2側面2A2が位置する部分が下降し、且つ、第6側面2A6が位置する部分が上昇するように回転する。
軸方向駆動機構MKは、このようにして、レンズ保持部材2をX軸回り及びY軸回りの少なくとも一方に回転させることでチルト機能を実現できる。
また、光軸JDを挟んで対向する第2可動コイル3Bと第4可動コイル3Dのそれぞれで外側から見て時計回りに電流が流れたとしても、その電流の大きさが異なる場合には、レンズ保持部材2が受ける上向きの力がY1側とY2側とで相違する。そのため、レンズ保持部材2は、傾いた状態で上昇する。これにより、軸方向駆動機構MKは、チルト機能を実現しつつ、自動焦点調整機能を実現できる。第1可動コイル3Aと第3可動コイル3Cについても同様である。
図9に示すように、第2固定コイル9Bの内側部9BIにおいてX1側からX2側に電流が流れ、且つ、第2固定コイル9Bの外側部9BEにおいてX2側からX1側に電流が流れる場合、第2磁石5Bは、第2固定コイル9Bが受ける内向きの力の反力として外向きの力を受ける。第2固定コイル9Bはベース部材18に対して移動不能である一方で、第2磁石5Bはベース部材18に対して移動可能なためである。すなわち、第2固定コイル9Bにおいて上面視で反時計回りに電流が流れる場合、第2磁石5Bは、外向きの力を受けて光軸JDから離れる方向に動こうとする。第1固定コイル9A、第3固定コイル9C及び第4固定コイル9Dにおいても同様に、第1固定コイル9A、第3固定コイル9C及び第4固定コイル9Dにおいて上面視で反時計回りに電流が流れる場合、第1磁石5A、第3磁石5C及び第4磁石5Dのそれぞれは、外向きの力を受けて光軸JDから離れる方向に動こうとする。
第2固定コイル9Bの内側部9BIにおいてX2側からX1側に電流が流れ、且つ、第2固定コイル9Bの外側部9BEにおいてX1側からX2側に電流が流れる場合、第2磁石5Bは、第2固定コイル9Bが受ける外向きの力の反力として内向きの力を受ける。すなわち、第2固定コイル9Bにおいて上面視で時計回りに電流が流れる場合、第2磁石5Bは、内向きの力を受けて光軸JDに近づく方向に動こうとする。第1固定コイル9A、第3固定コイル9C及び第4固定コイル9Dにおいても同様に、第1固定コイル9A、第3固定コイル9C及び第4固定コイル9Dにおいて上面視で時計回りに電流が流れる場合、第1磁石5A、第3磁石5C及び第4磁石5Dのそれぞれは、内向きの力を受けて光軸JDに近づく方向に動こうとする。
第2固定コイル9Bで反時計回りに電流が流れ、且つ、第4固定コイル9Dで時計回りに電流が流れる場合、第2磁石5Bは外向きの力を受けて光軸JDから離れるように外側に移動し、第4磁石5Dは内向きの力を受けて光軸JDに近づくように内側に移動する。そのため、第2磁石5B及び第4磁石5Dが取り付けられている磁石ホルダMHに板ばね6を介して接続されているレンズ保持部材2は、図10(A)及び図10(C)の矢印AR7で示すようにY2側に移動する。
或いは、第2固定コイル9Bで時計回りに電流が流れ、且つ、第4固定コイル9Dで反時計回りに電流が流れる場合、第2磁石5Bは内向きの力を受けて光軸JDに近づくように内側に移動し、第4磁石5Dは外向きの力を受けて光軸JDから離れるように外側に移動する。そのため、レンズ保持部材2は、図10(A)及び図10(C)の矢印AR8で示すようにY1側に移動する。
第2径方向駆動機構は、このようにして、レンズ保持部材2を光軸JDに垂直なY軸方向に沿って移動させることでY軸方向に関するシフト機能を実現できる。
第1固定コイル9Aで反時計回りに電流が流れ、且つ、第3固定コイル9Cで時計回りに電流が流れる場合、第1磁石5Aは外向きの力を受けて光軸JDから離れるように外側に移動し、第3磁石5Cは内向きの力を受けて光軸JDに近づくように内側に移動する。そのため、第1磁石5A及び第3磁石5Cが取り付けられている磁石ホルダMHに板ばね6を介して接続されているレンズ保持部材2は、図10(B)及び図10(C)の矢印AR9で示すようにX1側に移動する。
或いは、第1固定コイル9Aで時計回りに電流が流れ、且つ、第3固定コイル9Cで反時計回りに電流が流れる場合、第1磁石5Aは内向きの力を受けて光軸JDに近づくように内側に移動し、第3磁石5Cは外向きの力を受けて光軸JDから離れるように外側に移動する。そのため、レンズ保持部材2は、図10(B)及び図10(C)の矢印AR10で示すようにX2側に移動する。
第1径方向駆動機構は、このようにして、レンズ保持部材2を光軸JDに垂直なX軸方向に沿って移動させることでX軸方向に関するシフト機能を実現できる。
上述の構成により、レンズ駆動装置101は、軸方向駆動機構MKによって自動焦点調整機能を実現し、且つ、径方向駆動機構RKによってX軸方向及びY軸方向のそれぞれに関するシフト機能を実現しながら、軸方向駆動機構MKによってチルト機能を実現することでレンズの自重による傾きを抑制或いは防止できる。
例えば、レンズ駆動装置101は、レンズが自重によって傾いて光軸JDが水平方向よりも下方を向く傾向にある場合、チルト機能によってレンズ保持部材2をX軸回りに回転させることで光軸JDを水平方向に向けることができる。「レンズが自重によって傾いて光軸JDが水平方向よりも下方を向く傾向にある場合」は、例えば、ケース4の第2側板部4A2の表面が鉛直下方を向くように配置された場合を含む。
次に、図11及び図12を参照し、レンズ駆動装置101の別の構成例であるレンズ駆動装置101Aについて説明する。図11は、レンズ駆動装置101Aを構成する可動コイル3、磁石5及び固定コイル9の位置関係を示す図であり、図8に対応し、図11(A)及び図11(B)を含む。図11(A)は、筐体内に配置されている可動コイル3、磁石5及びコイル基板17の組み合わせの上面図である。図11(B)は、図10(A)における部分R2の拡大図である。図12は、図11(A)の線分L2を含むYZ平面をX2側から見たときの断面を示す。図12は、レンズ駆動装置101Aを構成する他の部材を図示するが、明瞭化のため、可動コイル3、磁石5及び固定コイル9の断面を表すハッチングを省略している。図11及び図12は、可動コイル3を粗いドットパターンで表し、磁石5のN極を細かいドットパターンで表し、固定コイル9をクロスハッチパターンで表している。
レンズ駆動装置101Aは、磁石5が2極に着磁されている点で、4極に着磁されている磁石5を有するレンズ駆動装置101と相違する。また、レンズ駆動装置101Aは、固定コイル9の外側部のみが磁石5に対向するように配置されている点で、固定コイル9の内側部及び外側部のそれぞれが磁石5に対向するように配置されているレンズ駆動装置101と相違する。但し、レンズ駆動装置101Aは、その他の点で、レンズ駆動装置101と同じである。そのため、共通部分の説明を省略し、相違部分を詳説する。
以下では、主に、第2可動コイル3Bと第2磁石5Bと第2固定コイル9Bとの関係を説明する。但し、第2可動コイル3Bに関するこの説明は、第1可動コイル3A、第3可動コイル3C及び第4可動コイル3Dにも同様に適用される。
第2磁石5Bは、2極に着磁された直方体形状を有する永久磁石であり、図12に示すように接着剤で磁石ホルダMHに固定されている。そして、第2磁石5Bは、上側部5BU及び下側部5BLを含む。図12の例では、上側部5BUはN極に着磁され、下側部5BLはS極に着磁されている。
上側部5BUは、その内側面が第2可動コイル3Bの上側部3BUと対向するように離間して配置されている。下側部5BLは、その内側面が第2可動コイル3Bの下側部3BLと対向するように離間して配置されている。また、下側部5BLは、その下側面が第2固定コイル9Bの外側部9BEと対向するように離間して配置されている。
この配置により、第2固定コイル9Bの外側部9BEにおいてX2側からX1側に電流が流れる場合、第2磁石5Bは、第2固定コイル9Bが受ける外向きの力の反力として内向きの力を受ける。すなわち、第2固定コイル9Bにおいて上面視で反時計回りに電流が流れる場合、第2磁石5Bは、内向きの力を受けて光軸JDに近づく方向に動こうとする。第1固定コイル9A、第3固定コイル9C及び第4固定コイル9Dにおいても同様に、第1固定コイル9A、第3固定コイル9C及び第4固定コイル9Dにおいて上面視で反時計回りに電流が流れる場合、第1磁石5A、第3磁石5C及び第4磁石5Dのそれぞれは、内向きの力を受けて光軸JDに近づく方向に動こうとする。
第2固定コイル9Bの外側部9BEにおいてX1側からX2側に電流が流れる場合、第2磁石5Bは、第2固定コイル9Bが受ける内向きの力の反力として外向きの力を受ける。すなわち、第2固定コイル9Bにおいて上面視で時計回りに電流が流れる場合、第2磁石5Bは、外向きの力を受けて光軸JDから離れる方向に動こうとする。第1固定コイル9A、第3固定コイル9C及び第4固定コイル9Dにおいても同様に、第1固定コイル9A、第3固定コイル9C及び第4固定コイル9Dにおいて上面視で時計回りに電流が流れる場合、第1磁石5A、第3磁石5C及び第4磁石5Dのそれぞれは、外向きの力を受けて光軸JDから離れる方向に動こうとする。
第2固定コイル9Bで反時計回りに電流が流れ、且つ、第4固定コイル9Dで時計回りに電流が流れる場合、第2磁石5Bは内向きの力を受けて光軸JDに近づくように内側に移動し、第4磁石5Dは外向きの力を受けて光軸JDから離れるように外側に移動する。そのため、第2磁石5B及び第4磁石5Dが取り付けられている磁石ホルダMHに板ばね6を介して接続されているレンズ保持部材2はY1側に移動する。
或いは、第2固定コイル9Bで時計回りに電流が流れ、且つ、第4固定コイル9Dで反時計回りに電流が流れる場合、第2磁石5Bは外向きの力を受けて光軸JDから離れるように外側に移動し、第4磁石5Dは内向きの力を受けて光軸JDに近づくように内側に移動する。そのため、レンズ保持部材2はY2側に移動する。
第2径方向駆動機構は、このようにして、レンズ保持部材2を光軸JDに垂直なY軸方向に沿って移動させることでY軸方向に関するシフト機能を実現できる。
第1固定コイル9Aで反時計回りに電流が流れ、且つ、第3固定コイル9Cで時計回りに電流が流れる場合、第1磁石5Aは内向きの力を受けて光軸JDに近づくように内側に移動し、第3磁石5Cは外向きの力を受けて光軸JDから離れるように外側に移動する。そのため、第1磁石5A及び第3磁石5Cが取り付けられている磁石ホルダMHに板ばね6を介して接続されているレンズ保持部材2はX2側に移動する。
或いは、第1固定コイル9Aで時計回りに電流が流れ、且つ、第3固定コイル9Cで反時計回りに電流が流れる場合、第1磁石5Aは外向きの力を受けて光軸JDから離れるように外側に移動し、第3磁石5Cは内向きの力を受けて光軸JDに近づくように内側に移動する。そのため、レンズ保持部材2はX1側に移動する。
第1径方向駆動機構は、このようにして、レンズ保持部材2を光軸JDに垂直なX軸方向に沿って移動させることでX軸方向に関するシフト機能を実現できる。
軸方向駆動機構による自動焦点調整機能及びチルト機能は、レンズ駆動装置101の場合と同様に実現される。
このように、レンズ駆動装置101Aは、レンズ調整機能に関し、レンズ駆動装置101と同様の効果を実現できる。すなわち、レンズ駆動装置101Aは、レンズ駆動装置101における4極に着磁された磁石5の代わりに、2極に着磁された磁石5を使用するため、レンズ駆動装置101よりも簡易な構成で、レンズ駆動装置101と同様の効果を実現できる。
なお、図11及び図12では、第2固定コイル9Bは、外側部9BEのみが第2磁石5Bの下側部5BLと対向するようにコイル基板17上に配置されている。この配置は、内側部9BIのみが第2磁石5Bの下側部5BLと対向するように配置される場合に比べ、第2固定コイル9Bの位置を光軸JDに近づけることができるため、レンズ駆動装置101AのY軸方向の幅を小さくできるという効果をもたらす。但し、第2固定コイル9Bは、内側部9BIのみが第2磁石5Bの下側部5BLと対向するようにコイル基板17上に配置されていてもよい。第1固定コイル9A、第3固定コイル9C及び第4固定コイル9Dについても同様である。
次に、図13~図15を参照し、レンズ駆動装置101の更に別の構成例であるレンズ駆動装置101Bについて説明する。図13は、レンズ駆動装置101Bを構成する可動コイル3、上側板ばね16及びコイル基板17の斜視図であり、それらの電気的接続関係を示している。図14は、筐体内に配置されている可動コイル3、磁石5及びコイル基板17の組み合わせの上面図であり、可動コイル3、磁石5及び固定コイル9の位置関係を示している。図15は、レンズ駆動装置101Bの断面図であり、図15(A)及び図15(B)を含む。図15(A)は、図14の線分L3を含むYZ平面をX2側から見たときの断面を示す。図15(B)は、図14の線分L4を含むXZ平面をY1側から見たときの断面を示す。図15(A)及び図15(B)は、レンズ駆動装置101Bを構成する他の部材を図示するが、明瞭化のため、可動コイル3、磁石5及び固定コイル9の断面を表すハッチングを省略している。図13~図15は、可動コイル3を粗いドットパターンで表し、磁石5のN極を細かいドットパターンで表し、固定コイル9をクロスハッチパターンで表している。
レンズ駆動装置101Bは、図13に示すように、4つの上側板ばね16(第1上側板ばね16P~第4上側板ばね16S)を有する点で、8つの上側板ばね16(第1上側板ばね16A~第8上側板ばね16H)を有するレンズ駆動装置101と相違する。また、レンズ駆動装置101Bは、4つのワイヤ8(第1ワイヤ8P~第4ワイヤ8S)を有する点で、8つのワイヤ8(第1ワイヤ8A~第8ワイヤ8H)を有するレンズ駆動装置101と相違する。更に、レンズ駆動装置101Bは、第2可動コイル3B、第4可動コイル3D、第1固定コイル9A及び第3固定コイル9Cが省略されている点で、レンズ駆動装置101と相違する。更に、レンズ駆動装置101Bは、図14及び図15に示すように、第1磁石5A及び第3磁石5CがZ軸方向で2極に着磁され、且つ、第2磁石5B及び第4磁石5DがY軸方向で2極に着磁されている点で、第1磁石5A~第4磁石5Dが4極に着磁されているレンズ駆動装置101と相違する。但し、レンズ駆動装置101Bは、その他の点で、レンズ駆動装置101と同じである。そのため、共通部分の説明を省略し、相違部分を詳説する。
レンズ駆動装置101Bでは、図13に示すように、第1上側板ばね16Pは、レンズ保持部材2に固定される内側部分16Piと、磁石ホルダMHに固定される外側部分16Peと、内側部分16Piと外側部分16Peとの間に位置する弾性腕部16Pgとを含む。外側部分16Peは、第1ワイヤ8Pが挿通され且つ固定される貫通孔16Pxを含む。第2上側板ばね16Q~第4上側板ばね16Sのそれぞれについても同様である。
上側板ばね16がレンズ駆動装置101Bに組み込まれた際には、内側部分16iは、レンズ保持部材2の上側台座部12d(図4参照。)に載置される。そして、内側部分16iは接着剤でレンズ保持部材2に固定される。外側部分16eは、磁石ホルダMHの上面(Z1側の面)に固定される。外側部分16eの固定は、磁石ホルダMHに塗布された接着剤によって実現される。
図13に示すように、第1上側板ばね16P~第4上側板ばね16Sのそれぞれは、同じ形状を有する。そのため、この構成は、レンズ駆動装置101Bの部品点数を減らすことができる。また、上側板ばね16は、この構成により、レンズ保持部材2をバランス良く空中で支持できる。また、上側板ばね16は、4本のワイヤ8(第1ワイヤ8P~第4ワイヤ8S)によって支持される可動側部材MBの重量バランスに悪影響を及ぼすこともない。
ワイヤ8は、固定側部材RGに対して、光軸JDに非平行な方向に、可動側部材MBを移動可能に支持する第2支持体として機能するように構成されている。レンズ駆動装置101Bでは、ワイヤ8は、例えば銅合金等の導電性を有し且つ弾性に優れた金属材料で形成されたサスペンションワイヤであり、第1ワイヤ8P~第4ワイヤ8Sを含む。ワイヤ8は、固定側部材RGとしてのベース部材18に対して、光軸JDに垂直な方向に磁石ホルダMHを移動可能に支持する。第1ワイヤ8P~第4ワイヤ8Sのそれぞれは、図13に示すように、基端部(Z2側の端部)が半田又は導電性接着剤等でコイル基板17に固定され、且つ、先端部(Z1側の端部)が半田又は導電性接着剤等で上側板ばね16の外側部分16eに固定される。この構成により、可動側部材MBは、第1ワイヤ8P~第4ワイヤ8Sで、光軸JDに垂直な方向であるX軸方向とY軸方向のそれぞれに移動可能に支持されている。
コイル基板17は、径方向駆動機構RKを構成する固定コイル9を含む。レンズ駆動装置101Bでは、固定コイル9は、フィルムタイプのコイルであり、図13に示すように、第2固定コイル9B及び第4固定コイル9Dを含む。固定コイル9は、巻線タイプであってもよく、積層タイプであってもよい。
レンズ駆動装置101Bでは、第2磁石5Bは、Y軸方向に2極に着磁された直方体形状を有する永久磁石であり、図15(A)に示すように接着剤で磁石ホルダMHに固定されている。そして、第2磁石5Bは、内側部5BI及び外側部5BEを含む。図15(A)の例では、内側部5BIはN極に着磁され、外側部5BEはS極に着磁されている。内側部5BIは、その下側面が第2固定コイル9Bの内側部9BIと対向するように離間して配置されている。外側部5BEは、その下側面が第2固定コイル9Bの外側部9BEと対向するように離間して配置されている。なお、フランジ部52の第3側面2A3には第2可動コイル3Bが取り付けられていないため、第2磁石5Bの内側部5BIは、その内側面が第3側面2A3と直接的に対向するように離間して配置されている。第4磁石5Dについても同様である。
レンズ駆動装置101Bでは、第3磁石5Cは、Z軸方向に2極に着磁された直方体形状を有する永久磁石であり、図15(B)に示すように接着剤で磁石ホルダMHに固定されている。そして、第3磁石5Cは、上側部5CU及び下側部5CLを含む。図15(B)の例では、上側部5CUはN極に着磁され、下側部5CLはS極に着磁されている。上側部5CUは、その内側面が第3可動コイル3Cの上側部3CUと対向するように離間して配置されている。下側部5CLは、その内側面が第3可動コイル3Cの下側部3CLと対向するように離間して配置されている。なお、コイル基板17には第3固定コイル9Cが設けられていないため、第3磁石5Cの下側部5CLは、その下側面がコイル基板17と直接的に対向するように離間して配置されている。第1磁石5Aについても同様である。
上述のように、レンズ駆動装置101Bでは、軸方向駆動機構MKは、レンズ保持部材2に取り付けられる第1可動コイル3A及び第3可動コイル3Cと、第1可動コイル3Aと対向するように離間して配置される第1磁石5Aと、第3可動コイル3Cと対向するように離間して配置される第3磁石5Cと、で構成されている。
そのため、軸方向駆動機構MKは、可動コイル3に流れる電流と磁石5が発生する磁界とで駆動力(推力)を発生させ、レンズ保持部材2を光軸JDに沿って上下に移動させる自動焦点調整機能を実現でき、或いは、レンズ保持部材2をY軸回りに回転させるチルト機能を実現できる。
具体的には、図13に示すように、第1上側板ばね16Pの内側部分16Piは、導電性接合剤を介して第1可動コイル3Aの巻き終わり側の線材34Aに通電可能に接続されている。また、第1上側板ばね16Pの外側部分16Peは、第1ワイヤ8P及びコイル基板17を介して電流供給源に通電可能に接続されている。同様に、第2上側板ばね16Qの内側部分16Qiは、導電性接合剤を介して第1可動コイル3Aの巻き始め側の線材33Aに通電可能に接続されている。また、第2上側板ばね16Qの外側部分16Qeは、第2ワイヤ8Q及びコイル基板17を介して電流供給源に通電可能に接続されている。第3上側板ばね16R及び第4上側板ばね16Sについても同様である。
この構成により、軸方向駆動機構MKに関する電流は、コイル基板17の端子部17Tから、第1ワイヤ8P、第1上側板ばね16Pの外側部分16Pe、内側部分16Pi、第1可動コイル3Aの巻き終わり側の線材34A、第1可動コイル3A、巻き始め側の線材33A、第2上側板ばね16Qの内側部分16Qi、外側部分16Qe及び第2ワイヤ8Qを経て、コイル基板17の端子部17Tに流れ、或いはその逆方向に流れる。第3可動コイル3Cを流れる電流についても同様である。
レンズ駆動装置101Bでは、径方向駆動機構RKは、コイル基板17に設けられた第2固定コイル9B及び第4固定コイル9Dと、Z軸方向において第2固定コイル9Bと対向するように離間して配置される第2磁石5Bと、Z軸方向において第4固定コイル9Dと対向するように離間して配置される第4磁石5Dと、で構成されている。
径方向駆動機構RKに関する電流は、例えば、メイン基板に配置された電流供給源から、コイル基板17の端子部17Tを経て、第2固定コイル9B及び第4固定コイル9Dのそれぞれに別々に流れる。
そのため、径方向駆動機構RKは、固定コイル9に流れる電流と磁石5が発生する磁界とで駆動力(推力)を発生させ、光軸JDに垂直なY軸方向に沿って磁石ホルダMHを移動させるY軸方向に関するシフト機能を実現できる。なお、レンズ駆動装置101Bでは、光軸JDに垂直なX軸方向に沿って磁石ホルダMHを移動させるX軸方向に関するシフト機能は省略されている。構造の簡略化及び省スペース化のためである。また、X軸方向に関するシフト機能によって実現される手振れ補正は、軸方向駆動機構MKによるチルト機能によっても実現され得るためである。
このように、レンズ駆動装置101Bは、レンズ調整機能に関し、レンズ駆動装置101及び101Aのそれぞれと同様の効果を実現できる。すなわち、レンズ駆動装置101Bは、レンズ駆動装置101における4極に着磁された磁石5の代わりに、2極に着磁された磁石5を使用するため、レンズ駆動装置101よりも簡易な構成で、レンズ駆動装置101と同様の効果を実現できる。また、レンズ駆動装置101Bでは、レンズ駆動装置101及び101Aのそれぞれにおける第2可動コイル3B、第4可動コイル3D、第1固定コイル9A及び第3固定コイル9Cが省略されている。そのため、レンズ駆動装置101Bは、レンズ駆動装置101及び101Aのそれぞれよりも簡易な構成で、レンズ駆動装置101及び101Aのそれぞれと同様の効果を実現できる。
例えば、レンズ駆動装置101Bは、レンズが自重によって傾いて光軸JDが水平方向よりも下方を向く傾向にある場合、チルト機能によってレンズ保持部材2をY軸回りに回転させることで光軸JDを水平方向に向けることができる。「レンズが自重によって傾いて光軸JDが水平方向よりも下方を向く傾向にある場合」は、例えば、ケース4の第1側板部4A1の表面又は第3側板部4A3の表面が鉛直下方を向くように配置された場合を含む。
上述のように、本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置101、101A及び101Bは、レンズ体を保持可能なレンズ保持部材2と、少なくとも、レンズ保持部材2の外周面を構成する4つ以上の側面のうちの対向する2つの第1対向側面(第1側面2A1及び第5側面2A5)のそれぞれに配置された可動コイル3(第1可動コイル3A及び第3可動コイル3C)と、光軸方向に垂直な方向において可動コイル3(第1可動コイル3A及び第3可動コイル3C)のそれぞれの外側に離間して配置された第1磁性部材(第1磁石5A及び第3磁石5C)と、光軸方向に垂直な方向において、レンズ保持部材2の外周面を構成する4つ以上の側面のうちの、2つの第1対向側面(第1側面2A1及び第5側面2A5)以外の対向する2つの第2対向側面(第3側面2A3及び第7側面2A7)のそれぞれの外側に離間して配置された第2磁性部材(第2磁石5B及び第4磁石5D)と、第2磁性部材(第2磁石5B及び第4磁石5D)のそれぞれに対して光軸方向に離間して配置された固定コイル9(第2固定コイル9B及び第4固定コイル9D)と、第1磁性部材及び第2磁性部材を保持する保持部材としての磁石ホルダMHと、レンズ保持部材2をレンズ体の光軸方向へ移動可能に支持する第1支持体としての板ばね6と、レンズ保持部材2を光軸方向と交差する方向へ移動可能に支持する第2支持体としてのワイヤ8と、を備えている。可動コイル3(第1可動コイル3A及び第3可動コイル3C)のそれぞれは、中心軸が光軸方向に垂直となり、且つ、個別に通電可能となるように構成されており、光軸方向において互いに対向する上側部(上側部3AU及び3CU)と下側部(下側部3AL及び3CL)とを有する。第1磁性部材(第1磁石5A及び第3磁石5C)のそれぞれは、可動コイル3(第1可動コイル3A及び第3可動コイル3C)の上側部と対向する第1部分(上側部5AU及び5CU)と可動コイル3の下側部に対向する第2部分(下側部5AL及び5CL)とが異なる磁極となるように構成されている。この構成により、レンズ駆動装置101、101A及び101Bは、X軸方向及びY軸方向の少なくとも一方に関するチルト機能をもたらす軸方向駆動機構MKを実現できるため、レンズの自重による傾きを補正することで、自重による影響を抑制或いは防止することができる。なお、磁界を発生する磁性部材は、永久磁石であってもよく、電磁石であってもよい。また、光軸方向は、レンズ体に関する光軸JDの方向、及び、光軸JDに平行な方向を含む。
例えば、レンズ駆動装置101及び101Aでは、4つの可動コイル3は、それぞれ独立して通電可能となるように構成されている。また、レンズ駆動装置101Bでは、2つの可動コイル3は、それぞれ独立して通電可能となるように構成されている。そのため、レンズ駆動装置101、101A及び101Bは、例えば、対向する2つの可動コイル3である第1可動コイル3A及び第3可動コイル3Cのそれぞれに流れる電流の向き及び大きさの少なくとも一方を異ならせることで、レンズ保持部材2をY軸回りに回転(傾斜)させることができる。
したがって、レンズ駆動装置101及び101Aは、手振れ等が発生した際に、可動側部材MBをX軸方向へ移動させる補正(シフト機能による補正)に加えて、レンズ保持部材2をY軸回りに傾斜させる補正(チルト機能による補正)を行うことができる。その結果、レンズ駆動装置101及び101Aは、X軸方向における補正量を全体として大きくできるとともに、X軸方向における可動側部材MBの移動(シフト機能による補正)のための空間を小さくでき、レンズ駆動装置101の小型化を図ることができる。
レンズ駆動装置101Bは、手振れ等が発生した際に、可動側部材MBをX軸方向へ移動させる補正(シフト機能による補正)の代わりに、レンズ保持部材2をY軸回りに傾斜させる補正(チルト機能による補正)を行うことができる。その結果、レンズ駆動装置101Bは、X軸方向におけるシフト機能による補正と同様の補正を実現できるとともに、X軸方向における可動側部材MBの移動(シフト機能による補正)のための空間を無くすことができ、レンズ駆動装置101の小型化を図ることができる。
可動コイル3は、レンズ保持部材2の外周面を構成する4つの側面である第1対向側面及び第2対向側面のそれぞれに配置されていてもよい。例えば図4に示すように、可動コイル3は、第1側面2A1、第3側面2A3、第5側面2A5及び第7側面2A7のそれぞれに配置されていてもよい。この構成により、レンズ駆動装置101及び101Aは、自動焦点調整機能と、X軸回り及びY軸回りのそれぞれに関するチルト機能とを実現できる。
固定コイル9は、第1磁性部材(第1磁石5A及び第3磁石5C)及び第2磁性部材(第2磁石5B及び第4磁石5D)のそれぞれに対して光軸方向に離間して配置されていてもよい。例えば図8に示すように、第1固定コイル9A~第4固定コイル9Dは、第1磁石5A~第4磁石5Dに対してZ軸方向に離間して配置されていてもよい。この構成により、レンズ駆動装置101及び101Aは、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに関するシフト機能を実現できる。
第2磁性部材(第2磁石5B及び第4磁石5D)のそれぞれは、可動コイル3の上側部に対向する第1部分と可動コイル3の下側部に対向する第2部分とが異なる磁極となるように構成されていてもよい。例えば図12に示すように、第2磁石5Bは、第2可動コイル3Bの上側部3BUに対向する第1部分としての上側部5BUがN極となり、且つ、第2可動コイル3Bの下側部3BLに対向する第2部分としての下側部5BLがS極となるように構成されていてもよい。第4磁石5Dについても同様である。この構成により、レンズ駆動装置101及び101Aは、可動コイル3を流れる電流と第2磁性部材が生成する磁界とを有効に利用して電磁力を発生させ、自動焦点調整機能とX軸回りに関するチルト機能とを実現できる。
第2磁性部材(第2磁石5B及び第4磁石5D)のそれぞれは、固定コイル9の内側部と対向する内側部分と固定コイル9の外側部と対向する外側部分とが異なる磁極となるように構成されていてもよい。例えば図15(A)に示すように、第2磁石5Bは、第2固定コイル9Bの内側部9BIと対向する内側部分としての内側部5BIがN極となり、且つ、第2固定コイル9Bの外側部9BEと対向する外側部分としての外側部5BEがS極となるように構成されていてもよい。第4磁石5Dについても同様である。この構成により、レンズ駆動装置101、101A及び101Bは、固定コイル9を流れる電流と第2磁性部材が生成する磁界とを有効に利用して電磁力を発生させ、Y軸方向に関するシフト機能を実現できる。
第1磁性部材(第1磁石5A及び第3磁石5C)及び第2磁性部材(第2磁石5B及び第4磁石5D)のそれぞれにおける、可動コイル3の上側部に対向する第1部分は、可動コイル3に近い内側第1部分と、可動コイル3から遠い外側第1部分とが、異なる磁極となるように構成されていてもよい。また、第1磁性部材(第1磁石5A及び第3磁石5C)及び第2磁性部材(第2磁石5B及び第4磁石5D)のそれぞれにおける、可動コイル3の下側部に対向する第2部分は、可動コイル3に近い内側第2部分と、可動コイル3から遠い外側第2部分とが、異なる磁極となるように構成されていてもよい。そして、内側第2部分のそれぞれは、対応する固定コイル9の内側部と対向し、外側第2部分のそれぞれは、対応する固定コイル9の外側部と対向していてもよい。例えば、図9に示すように、第2磁石5Bにおける、第2可動コイル3Bの上側部3BUと対向する第1部分としての上側部5BUは、第2可動コイル3Bに近い内側第1部分としての内側上部5BUIがN極となり、且つ、第2可動コイル3Bから遠い外側第1部分としての外側上部5BUEがS極となるように構成されていてもよい。また、第2可動コイル3Bの下側部3BLと対向する第2部分として下側部5BLは、第2可動コイル3Bに近い内側第2部分としての内側下部5BLIがS極となり、且つ、第2可動コイル3Bから遠い外側第2部分としての外側下部5BLEがN極となるように構成されていてもよい。そして、内側下部5BLIは、第2固定コイル9Bの内側部9BIと対向し、外側下部5BLEは、第2固定コイル9Bの外側部9BEと対向していてもよい。第1磁石5A、第3磁石5C及び第4磁石5Dにおいても同様である。
この構成により、レンズ駆動装置101は、可動コイル3の上側部及び下側部、並びに、固定コイル9の内側部及び外側部のそれぞれに、第1磁性部材又は第2磁性部材の異なる磁極の部分から、磁界を作用させることができる。
例えば、レンズ駆動装置101は、図9に示すように、第2磁石5Bの内側上部5BUIを構成するN極の部分から第2可動コイル3Bの上側部3BUに磁界を作用させ、且つ、第2磁石5Bの内側下部5BLIを構成するS極の部分から第2可動コイル3Bの下側部3BLに磁界を作用させることができる。したがって、レンズ駆動装置101は、電流の向きが互いに逆となる第2可動コイル3Bの上側部3BUと下側部3BLとに異なる方向の磁界を作用させることができ、すなわち、第2可動コイル3Bの上側部3BUと下側部3BLとで同じ向きの電磁力を発生させることができ、効率的なシフト機能を実現することができる。
また、レンズ駆動装置101は、第2磁石5Bの内側下部5BLIを構成するS極の部分から第2固定コイル9Bの内側部9BIに磁界を作用させ、且つ、第2磁石5Bの外側下部5BLEを構成するN極の部分から第2固定コイル9Bの外側部9BEに磁界を作用させることができる。したがって、レンズ駆動装置101は、電流の向きが互いに逆となる第2固定コイル9Bの内側部9BIと外側部9BEとに異なる方向の磁界を作用させることができ、すなわち、第2固定コイル9Bの内側部9BIと外側部9BEとで同じ向きの電磁力を発生させることができ、図12に示すレンズ駆動装置101Aに比べて、効率的なシフト機能を実現することができる。
なお、第1磁性部材(第1磁石5A及び第3磁石5C)のそれぞれと、第2磁性部材(第2磁石5B及び第4磁石5D)のそれぞれとは、4つの磁極を有する1つの永久磁石で構成されていてもよい。この場合には、レンズ駆動装置101は、省スペース且つ簡易な構成で、自動焦点調整機能と、X軸回り及びY軸回りのそれぞれに関するチルト機能と、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに関するシフト機能と、を実現できる。
第1磁性部材(第1磁石5A及び第3磁石5C)のそれぞれは、光軸方向に異なる2つの磁極を有する1つの永久磁石で構成され且つ固定コイル9の内側部又は外側部に対向していてもよい。また、第2磁性部材(第2磁石5B及び第4磁石5D)のそれぞれも、光軸方向に異なる2つの磁極を有する1つの永久磁石で構成され且つ固定コイル9の内側部又は外側部に対向していてもよい。この場合、第1磁性部材(第1磁石5A及び第3磁石5C)のそれぞれは、可動コイル3の上側部に対向する第1部分と可動コイル3の下側部に対向する第2部分とが異なる磁極となるように構成されていてもよい。例えば図12に示すように、第2磁石5Bは、光軸方向に異なる2つの磁極を有する1つの永久磁石で構成され且つ第2固定コイル9Bの外側部9BEに対向していてもよい。第1磁石5A、第3磁石5C及び第4磁石5Dについても同様である。この場合、第1磁石5Aは、第1可動コイル3Aの上側部3AUに対向する第1部分としての上側部5AUがN極となり、第1可動コイル3Aの下側部3ALに対向する第2部分としての下側部5ALがS極となるように構成されていてもよい。第2磁石5B~第4磁石5Dについても同様である。この構成により、レンズ駆動装置101Aは、省スペース且つ簡易な構成で、自動焦点調整機能と、X軸回り及びY軸回りのそれぞれに関するチルト機能と、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに関するシフト機能と、を実現できる。
第1磁性部材(第1磁石5A及び第3磁石5C)のそれぞれは、光軸方向に異なる2つの磁極を有する1つの永久磁石で構成されていてもよい。また、第2磁性部材(第2磁石5B及び第4磁石5D)のそれぞれは、光軸JDに垂直な方向に異なる2つの磁極を有する1つの永久磁石で構成されていてもよい。この場合、第1磁性部材(第1磁石5A及び第3磁石5C)のそれぞれは、可動コイル3の上側部に対向する第1部分と可動コイル3の下側部に対向する第2部分とが異なる磁極となるように構成されていてもよい。例えば図15(B)に示すように、第3磁石5Cは、光軸方向に異なる2つの磁極を有する1つの永久磁石で構成されていてもよい。この場合、第3磁石5Cは、図15(B)に示すように、第3可動コイル3Cの上側部3CUに対向する第1部分としての上側部5CUがN極となり、第3可動コイル3Cの下側部3CLに対向する第2部分としての下側部5CLがS極となるように構成されていてもよい。第1磁石5Aについても同様である。また、図15(A)に示すように、第2磁石5Bは、光軸JDに垂直な方向に異なる2つの磁極を有する1つの永久磁石で構成されていてもよい。この場合、第2磁石5Bは、図15(A)に示すように、第2固定コイル9Bの内側部9BIに対向する内側部5BIがN極となり、第2固定コイル9Bの外側部9BEに対向する外側部5BEがS極となるように構成されていてもよい。第4磁石5Dについても同様である。この構成により、レンズ駆動装置101Bは、省スペース且つ簡易な構成で、自動焦点調整機能と、Y軸回りに関するチルト機能と、Y軸方向に関するシフト機能と、を実現できる。
第1支持体は、第1可動コイル3A~第4可動コイル3Dのそれぞれの一端部(巻き始め部)又は他端部(巻き終わり部)に個別に導通される少なくとも8つの板ばねで構成されていてもよい。また、第2支持体は、少なくとも8つの板ばねのそれぞれに接続された少なくとも8つのサスペンションワイヤで構成されていてもよい。この場合、少なくとも8つのサスペンションワイヤは、レンズ保持部材2の角部(第1対向側面と第2対向側面との間の部分)に対応する位置に2つずつ配置されていてもよい。例えば図6に示すように、第1支持体としての板ばね6は、8つの上側板ばね16(第1上側板ばね16A~第8上側板ばね16H)で構成されていてもよい。また、第2支持体としてのワイヤ8は、8つの上側板ばね16(第1上側板ばね16A~第8上側板ばね16H)のそれぞれに接続された8つのサスペンションワイヤ(第1ワイヤ8A~第8ワイヤ8H)で構成されていてもよい。この場合、8つのサスペンションワイヤ(第1ワイヤ8A~第8ワイヤ8H)は、レンズ保持部材2の角部に対応する位置に2つずつ配置されていてもよい。この構成により、レンズ駆動装置101及び101Aは、省スペース且つ簡易な構成で、レンズ保持部材2の外周面を構成する4つの側面(第1対向側面及び第2対向側面)に配置されている可動コイル3のそれぞれに別々に電流が供給されるようにすることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳説した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に制限されることはない。上述した実施形態は、本発明の範囲を逸脱することなしに、種々の変形及び置換が適用され得る。また、上述の実施形態を参照して説明された特徴のそれぞれは、技術的に矛盾しない限り、適宜に組み合わされてもよい。
例えば、上述のレンズ駆動装置101では、磁界を発生する磁性部材としての第1磁石5A~第4磁石5Dのそれぞれは、4極に着磁されている1つの磁石であるが、図16(B)に示すように、第1磁性部材及び第2磁性部材は、2極に着磁された磁石を2つ組み合わせることで構成されていてもよい。図16は、第2磁性部材をX2側から見たときの第2磁性部材の側面図であり、図16(A)及び図16(B)を含む。図16(A)は、上述のレンズ駆動装置101に組み込まれている第2磁性部材としての第2磁石5Bの側面を示し、図16(B)は、その変形例である第2磁性部材5Baの側面を示している。
第2磁性部材5Baは、2極に着磁された直方体形状を有する磁石5B1と、2極に着磁された直方体形状を有する磁石5B2と、磁性金属で形成されたヨーク5B3と、を含む。ヨーク5B3は、非磁性金属又は樹脂等で形成されたスペーサで置き換えられてもよい。また、磁石5B1と磁石5B2との間には空間が設けられていてもよい。図16(B)の例では、磁石5B1は、S極に着磁された外側上部5BUEと、N極に着磁された内側上部5BUIとを含む。磁石5B2は、S極に着磁された内側下部5BLIと、N極に着磁された外側下部5BLEとを含む。
このような構成の第2磁性部材5Baを用いることで、レンズ駆動装置101は、4極に着磁された磁石を用いることなく、第2磁石5Bを用いた場合と同様の機能を実現できる。
また、図16(B)の例では、第2磁性部材5Baは、磁石5B1と磁石5B2とでヨーク5B3を挟むように構成されている。但し、ヨーク5B3は、省略されてもよい。この場合、磁石5B1及び磁石5B2は互いに接するように配置されていてもよい。また、第2磁性部材5Baは、Y軸方向に2極に着磁された2つの磁石5B1及び5B2がZ軸方向で重なるように構成されているが、Z軸方向に2極に着磁された2つの磁石がY軸方向で重なるように構成されていてもよい。第1磁性部材(第1磁石5A、第3磁石5C及び第4磁石5D)についても同様である。
また、上述のレンズ駆動装置101では、第1可動コイル3A~第4可動コイル3Dは、図4に示すように、フランジ部52の第1側面2A1、第3側面2A3、第5側面2A5及び第7側面2A7のそれぞれに形成された突出部に取り付けられている。但し、第1可動コイル3A~第4可動コイル3Dは、フランジ部52の他の側面に形成された突出部に取り付けられていてもよい。例えば、第1可動コイル3A~第4可動コイル3Dは、フランジ部52の第2側面2A2、第4側面2A4、第6側面2A6及び第8側面2A8のそれぞれに形成された突出部に取り付けられていてもよい。この場合、第1磁石5A~第4磁石5Dは、望ましくは、第2側面2A2、第4側面2A4、第6側面2A6及び第8側面2A8のそれぞれに取り付けられた第1可動コイル3A~第4可動コイル3Dに対向するように離間して配置される。そして、第1固定コイル9A~第4固定コイル9Dは、望ましくは、そのように配置された第1磁石5A~第4磁石5Dに対向するように離間して配置される。このように、可動コイル3、磁石5及び固定コイル9は、ケース4の角部に対向するように配置されていてもよい。レンズ駆動装置101A及び101Bのそれぞれにおいても同様に、可動コイル3、磁石5及び固定コイル9は、ケース4の角部に対向するように配置されていてもよい。この場合、レンズ保持部材2は、望ましくは、第2側面2A2と第6側面2A6とが平行となり、第4側面2A4と第8側面2A8とが平行となり、且つ、第2側面2A2と第4側面2A4とが垂直となるように構成される。但し、レンズ保持部材2は、第2側面2A2と第4側面2A4とが非垂直となるように構成されていてもよい。
また、上述の実施形態では、レンズ保持部材2の状態は、4つのセンサ10(第1センサ10A~第4センサ10D)を用いて検出されるが、3つ以下又は5つ以上のセンサ10を用いて検出されるように構成されていてもよい。
2・・・レンズ保持部材 3・・・可動コイル 4・・・ケース 4A・・・外壁部 4B・・・上面部 4s・・・収納部 5・・・磁石 6・・・板ばね 8・・・ワイヤ 9・・・固定コイル 10・・・センサ 11・・・貫通部 12・・・筒状部 12b・・・下側台座部 12d・・・上側台座部 12j・・・コイル支持部 15・・・補助磁石 16・・上側板ばね 16e・・・外側部分 16g・・・弾性腕部 16i・・・内側部分 16x・・・貫通孔 17・・・コイル基板 17T・・・端子部 18・・・ベース部材 18k・・・開口 26・・・下側板ばね 26e・・・外側部分 26g・・・弾性腕部 26i・・・内側部分 33、34・・・線材 52・・・フランジ部 101、101A、101B・・・レンズ駆動装置 JD・・・光軸 LB・・・下側部材 MB・・・可動側部材 MH・・・磁石ホルダ MK・・・軸方向駆動機構 RG・・・固定側部材 RK・・・径方向駆動機構

Claims (10)

  1. レンズ体を保持可能なレンズ保持部材と、
    少なくとも、前記レンズ保持部材の外周面を構成する4つ以上の側面のうちの対向する2つの第1対向側面のそれぞれに配置された可動コイルと、
    光軸方向に垂直な方向において前記可動コイルのそれぞれの外側に離間して配置された第1磁性部材と、
    光軸方向に垂直な方向において、前記レンズ保持部材の外周面を構成する4つ以上の側面のうちの、2つの前記第1対向側面以外の対向する2つの第2対向側面のそれぞれの外側に離間して配置された第2磁性部材と、
    前記第2磁性部材のそれぞれに対して光軸方向に離間して配置された固定コイルと、
    前記第1磁性部材及び前記第2磁性部材を保持する保持部材と、
    前記レンズ保持部材を前記レンズ体の光軸方向へ移動可能に支持する第1支持体と、
    前記レンズ保持部材を光軸方向と交差する方向へ移動可能に支持する第2支持体と、
    を備えるレンズ駆動装置であって、
    前記可動コイルのそれぞれは、中心軸が光軸方向に垂直となり、且つ、個別に通電可能となるように構成されており、光軸方向において互いに対向する上側部と下側部とを有し、
    前記第1磁性部材のそれぞれは、前記可動コイルの前記上側部と対向する第1部分と前記可動コイルの前記下側部に対向する第2部分とが異なる磁極となるように構成されていることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記可動コイルは、前記レンズ保持部材の外周面を構成する前記第1対向側面及び前記第2対向側面のそれぞれに配置されている、
    請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記固定コイルは、前記第1磁性部材及び前記第2磁性部材のそれぞれに対して光軸方向に離間して配置されている、
    請求項2に記載のレンズ駆動装置。
  4. 前記第2磁性部材のそれぞれは、前記可動コイルの前記上側部に対向する第1部分と前記可動コイルの前記下側部に対向する第2部分とが異なる磁極となるように構成されている、
    請求項3に記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記第2磁性部材のそれぞれは、前記固定コイルの内側部と対向する内側部分と前記固定コイルの外側部と対向する外側部分とが異なる磁極となるように構成されている、
    請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  6. 前記第1磁性部材及び前記第2磁性部材のそれぞれの前記第1部分は、前記可動コイルに近い内側第1部分と、前記可動コイルから遠い外側第1部分とが、異なる磁極となるように構成され、
    前記第1磁性部材及び前記第2磁性部材のそれぞれの前記第2部分は、前記可動コイルに近い内側第2部分と、前記可動コイルから遠い外側第2部分とが、異なる磁極となるように構成され、
    前記内側第2部分のそれぞれは、前記固定コイルの内側部と対向し、
    前記外側第2部分のそれぞれは、前記固定コイルの外側部と対向している、
    請求項4に記載のレンズ駆動装置。
  7. 前記第1磁性部材のそれぞれは、光軸方向に異なる2つの磁極を有する1つの永久磁石で構成され且つ前記固定コイルの内側部又は外側部に対向しており、
    前記第2磁性部材のそれぞれも、光軸方向に異なる2つの磁極を有する1つの永久磁石で構成され且つ前記固定コイルの内側部又は外側部に対向している、
    請求項3又は4に記載のレンズ駆動装置。
  8. 前記第1磁性部材のそれぞれは、光軸方向に異なる2つの磁極を有する1つの永久磁石で構成されており、
    前記第2磁性部材のそれぞれは、光軸に垂直な方向に異なる2つの磁極を有する1つの永久磁石で構成されている、
    請求項1又は5に記載のレンズ駆動装置。
  9. 前記第1支持体は、前記可動コイルの一端部と他端部のそれぞれに接続された少なくとも8つの板ばねで構成されており、
    前記第2支持体は、少なくとも8つの前記板ばねのそれぞれに接続された少なくとも8つのサスペンションワイヤで構成されており、
    少なくとも8つの前記サスペンションワイヤは、前記レンズ保持部材の前記第1対向側面と前記第2対向側面との間に位置する部分に対応して2つずつ配置されている、
    請求項2乃至4の何れかに記載のレンズ駆動装置。
  10. 請求項1乃至9の何れかに記載のレンズ駆動装置と、
    前記レンズ体と、
    前記レンズ体に対向する撮像素子と、を有する、
    カメラモジュール。
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