JP2022069065A - 外観検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外観検査に必要な時間を短くすることができる外観検査装置を提供すること。【解決手段】外観検査装置1は、第1検査対象物4aに対し焦点の異なる複数の第1画像20aを撮像し、焦点の異なる複数の第1画像20aに基づいて、焦点の一致する第1焦点一致画像を決定し、第1焦点一致画像の焦点の位置を基準として第2検査対象物4bに対し焦点の異なる複数の第2画像21bを撮像し、焦点の異なる複数の第2画像21bの画像数m2は、焦点の異なる複数の第1画像20aの画像数m1に比べて少ない。【選択図】図2

Description

本発明は、外観検査装置に関する。
従来から、被検査物の表面の欠陥の有無を検査する外観検査装置として、被検査物又は被検査物を載置するステージの高さや形状に関する情報を用いて、撮像手段の焦点位置を変化させる外観検査装置が知られている。
例えば、特許文献1には、外観検査装置に装着された変位センサがステージ面の変位を検出し、検出された変位データに基づいて撮像手段とステージ面との間を等距離に保ちながら被検査物上を走査することにより、カメラの焦点を被検査物の上面に一致させる技術が開示されている。
特開2006-234553号公報
しかしながら、特許文献1に記載の外観検査装置では、カメラの焦点を被検査物の上面に一致させるために、被検査物を外観検査する前に予め変位データを検出する必要があり、外観検査に必要な時間が長くなってしまうという課題がある。
外観検査装置は、複数の検査対象物を収容するトレイと、前記検査対象物を撮像するカメラと、前記トレイに対して前記カメラを相対的に移動させる移動部と、前記カメラと前記移動部とを制御する制御部と、を備える外観検査装置であって、前記制御部は、複数の前記検査対象物の内、第1検査対象物に対して、焦点の異なる複数の第1画像を前記カメラに撮像させる第1ステップと、複数の前記第1画像に基づいて、前記第1検査対象物の焦点の一致する第1焦点一致画像を決定する第2ステップと、前記トレイに対して第2検査対象物を撮像可能な位置に前記カメラを相対的に移動させる第3ステップと、前記第1検査対象物の前記第1焦点一致画像の焦点の位置を基準として、前記第2検査対象物に対して、焦点の異なる複数の第2画像を前記カメラに撮像させる第4ステップと、複数の前記第2画像に基づいて、前記第2検査対象物の焦点の一致する第2焦点一致画像を決定する第5ステップと、を実行し、複数の前記第2画像の画像数は、複数の前記第1画像の画像数に比べて少ないことを特徴とする。
実施形態1に係る外観検査装置の概略構成図。 実施形態1に係る外観検査装置の動作の一例を示すフローチャート。 実施形態1に係る外観検査装置の第1ステップの動作を示す説明図。 実施形態1に係る外観検査装置の第4ステップの動作を示す説明図。 実施形態1に係る外観検査装置の第4ステップで焦点一致画像を決定することができない場合の第1ステップの動作を示す説明図。
1.実施形態1
実施形態1に係る外観検査装置1について、図1を参照して説明する。図中、説明する便宜上、各構成要素の寸法比率は実際とは異なる。また、図面に付記する座標においては、互いに直交する3つの軸をX軸、Y軸、及びZ軸として説明する。X軸に沿う方向を「X方向」、Y軸に沿う方向を「Y方向」、Z軸に沿う方向を「Z方向」とし、矢印の方向がプラス方向である。また、Z方向のプラス方向を「上」又は「上方」、Z方向のマイナス方向を「下」又は「下方」として説明する。
図1に示すように、外観検査装置1は、ステージ2と、複数の検査対象物4を収容するトレイ6と、トレイ6に収容される複数の検査対象物4を撮像するカメラ8と、トレイ6に対してカメラ8を相対的に移動させる移動部10と、カメラ8と移動部10とを制御する制御部14と、を備える。
ステージ2は、外観検査装置1の図示しない架台に設けられ、ステージ2の上面にトレイ6を保持する。
トレイ6は、複数の凹部7を備える。それぞれの凹部7には検査対象物4が1つずつ収容されている。本実施形態では、検査対象物4は、図示しない生産ラインにより製造された水晶発振器である。ただし、検査対象物4は水晶発振器に限定されず、外観検査装置1は、半導体デバイス、射出成形品、電子回路などの様々な物品を検査することができる。
移動部10は、外観検査装置1の図示しない架台に設けられ、X方向移動部10aと、Y方向移動部10bと、Z方向移動部10cを備える。X方向移動部10aと、Y方向移動部10bと、Z方向移動部10cと、はそれぞれモーター12a,12b,12cを備え、モーター12a,12b,12cによって駆動されるリニアアクチュエーターである。本実施形態では、リニアアクチュエーターとして、図示しないボールねじを用いているが、ボールねじ以外のリニアアクチュエーターでも構わない。
カメラ8は、CCDによる撮像素子と、撮像素子に結像するためのレンズ等の光学系と、を有する、いわゆるCCDカメラである。カメラ8は、カメラ8の下方であるZ方向マイナス側に位置するトレイ6に収容されている検査対象物4を撮像する。
また、カメラ8は、Z方向移動部10cの下面に接続されており、Z方向に移動して、検査対象物4に接近及び離間することができる。すなわち、カメラ8は、検査対象物4との距離を変化させて、Z方向すなわち上下方向に焦点の異なる画像を撮像することができる。
カメラ8が接続されているZ方向移動部10cは、X方向移動部10aに接続しており、X方向移動部10aは、Y方向移動部10bに接続している。このように、カメラ8と、移動部10と、を接続することにより、移動部10は、カメラ8をトレイ6に対し、X方向、Y方向及びZ方向に移動させることができる。なお、本実施形態では、移動部10は、カメラ8に接続されているが、X方向移動部10a、Y方向移動部10b、Z方向移動部10cのうち1つ以上をステージ2に接続し、ステージ2を移動することにしても構わない。すなわち、移動部10は、カメラ8をトレイ6に対して相対的に移動する機能を有するものであれば、どのような構成でも構わない。
制御部14は、演算部であるCPU15と、記憶部であるメモリー16と、を有する。制御部14は、例えばパーソナルコンピューターなどの汎用の制御機器によって実現されるものであり、メモリー16に記憶されているソフトウェアがCPU15で実行されることにより、移動部10と、カメラ8と、を制御する。
また、制御部14は、カメラ8が撮像した検査対象物4の画像の画像処理や、検査対象物4の良否判定などの、各種の処理を行う。
制御部14には、検査対象物4に関する検査対象物情報や、トレイ6に関するトレイ情報を、制御部14に入力するための入力部17が接続される。
メモリー16は、入力部17から制御部14に入力される検査対象物4に関する検査対象物情報を記憶する。検査対象物情報は、検査対象物4の種類、検査対象物4の寸法、検査対象物4の良否判定の基準となる基準画像などを含む。
また、メモリー16は、入力部17から制御部14に入力されるトレイ6に関するトレイ情報を記憶する。トレイ情報は、トレイ6の寸法、トレイ6が収容する検査対象物4の種類や数、カメラ8がトレイ6に収容される複数の検査対象物4を撮像する時のカメラ8の移動経路、カメラ8のZ方向の撮像位置の基準となる基準焦点位置などを含む。
次に、外観検査装置1の外観検査の手順について、図2~図5を参照して説明する。なお、以下において、トレイ6に収容される複数の検査対象物4のうち、カメラ8がn番目に撮像する検査対象物4を第n検査対象物とし、カメラ8が撮像する第n検査対象物の焦点の異なる複数の画像を第n画像として説明する。また、カメラ8が第n検査対象物の焦点の異なる複数の第n画像を撮像する時のカメラ8のZ方向の撮像位置の基準となる基準焦点位置を第n基準焦点位置として説明する。
例えば、n=1の場合、第1検査対象物4aは、トレイ6に収容される複数の検査対象物4のうち、カメラ8が1番目に撮像する検査対象物4である。第1画像20aは、カメラ8が撮像する第1検査対象物4aの焦点の異なる複数の画像である。第1基準焦点位置L1は、カメラ8が第1検査対象物4aの焦点の異なる複数の第1画像20aを撮像する時のカメラ8のZ方向の撮像位置の基準となる基準焦点位置である。
図2及び図3に示すように、まず、ステップS1において、外観検査装置1の初期化が行われる。初期化により、検査対象物4を特定するための変数nは、初期値である1に設定される。
以下、n=1の場合、すなわち、外観検査装置1が第1検査対象物4aの外観検査を行う手順について説明する。
ステップS1において、カメラ8は、第1検査対象物4aの直上、すなわちZ方向から見て、カメラ8と、第1検査対象物4aと、が重なる位置に移動する。この時、カメラ8のZ方向の位置は、ステージ2のZ方向の位置と、トレイ6の高さと、検査対象物4の高さと、を考慮して決定される。本実施形態では、カメラ8のZ方向の位置は、トレイ6に歪みや反りがなく、かつ、検査対象物4が凹部7に正しく配置されている理想的な状態において、検査対象物4の上面からカメラ8までのZ方向の距離が40mmとなる位置である。
次に、ステップS2において、カメラ8は、第1検査対象物4aの焦点の異なる複数の第1画像20aを撮像する。カメラ8が撮像する第1画像20aの画像数mは、m1枚に設定される。また、カメラ8が第1画像20aを撮像する撮像位置の基準は、第1基準焦点位置L1に設定される。なお、ステップS2は、本発明の第1ステップに相当する。
画像数m1は、検査対象物4の高さと、カメラ8のZ方向の撮像間隔d、カメラ8の被写界深度と、トレイ6の歪みや反りなどによるZ方向の変形量、を考慮して決定される。本実施形態では、画像数m1は50枚である。
第1基準焦点位置L1は、トレイ6に歪みや反りがなく、かつ、検査対象物4が凹部7に正しく配置されている理想的な状態において、カメラ8の焦点の位置が検査対象物4の良否判定を行う判定対象部位に一致する位置である。第1基準焦点位置L1は、予め入力部17から制御部14に入力され、メモリー16に記憶されている。なお、本実施形態では、検査対象物4の良否判定を行う判定対象部位を検査対象物4の上面のX方向の中央部として説明する。
本実施形態では、まず、カメラ8の焦点の位置が第1基準焦点位置L1よりもZ方向マイナス側にd×m1/2離れた位置になるように、カメラ8をZ方向に移動する。次に、カメラ8をZ方向プラス側に向かって撮像間隔dずつ移動させながら、焦点の異なる第1画像20aを撮像する。カメラ8の焦点の位置が第1基準焦点位置L1よりもZ方向プラス側にd×m1/2だけ離れた位置となり、焦点の異なる第1画像20aをm1枚撮像したところで、第1画像20aの撮像を終了する。このようにして、カメラ8は、第1基準焦点位置L1を基準として、第1検査対象物4aに対して、撮像間隔d毎に焦点の異なる画像数m1の第1画像20aを撮像する。
本実施形態では、カメラ8の撮像間隔dは25μmである。また、カメラ8の被写界深度は30μmである。カメラ8の被写界深度よりもカメラ8の撮像間隔dを小さくすることにより、カメラ8が撮像した画像数m1の第1画像20aは、焦点の位置が連続的に異なる画像となる。
なお、本実施形態では、カメラ8は、Z方向プラス側に向かって移動しながら第1画像20aを撮像しているが、Z方向マイナス側に向かって移動しながら第1画像20aを撮像することにしても構わない。また、本実施形態では、カメラ8は、第1基準焦点位置L1のZ方向プラス側及びZ方向マイナス側のそれぞれの第1画像20aの画像数を均等にm1/2枚ずつ撮像しているが、第1基準焦点位置L1のZ方向プラス側及びZ方向マイナス側のそれぞれの第1画像20aの画像数は均等でなくても構わない。
次に、ステップS3において、第1検査対象物4aの焦点が異なる画像数m1の第1画像20aに基づいて、第1検査対象物4aの焦点の一致する第1焦点一致画像を決定する。ステップS3は、本発明の第2ステップに相当する。
第1検査対象物4aの焦点の一致する第1焦点一致画像とは、第1検査対象物4aの焦点が異なる画像数m1の第1画像20aのうち、カメラ8の焦点が第1検査対象物4aの良否判定を行う判定対象部位に一致している画像である。
本実施形態では、第1検査対象物4aの焦点の一致する第1焦点一致画像を決定する方法として、第1検査対象物4aの焦点が異なる画像数m1の第1画像20aと、検査対象物4の良否判定の基準となる基準画像と、を比較する方法を用いる。なお、検査対象物4の良否判定の基準となる基準画像は、予め入力部17から制御部14に入力され、メモリー16に記憶されている。また、検査対象物4の良否判定の基準となる基準画像は、カメラ8の焦点の位置が検査対象物4の良否判定を行う判定対象部位に一致しており、かつ、欠陥のない正常な検査対象物4いわゆる良品の検査対象物4の画像である。
第1検査対象物4aの焦点が異なる画像数m1の第1画像20aと、検査対象物4の良否判定の基準となる基準画像と、を比較する方法としては、例えば、第1画像20aの良否判定を行う判定対象部位の画像のシャープネスと、検査対象物4の良否判定の基準となる基準画像のシャープネスと、を比較する方法を用いることができる。検査対象物4の良否判定の基準となる基準画像のシャープネスに最も近いシャープネスを有する第1画像20aが、第1検査対象物4aの第1焦点一致画像となる。
このように、本発明の第2ステップであるステップS3において、メモリー16に記憶される検査対象物4の良否判定の基準となる基準画像と、焦点の異なる画像数m1の第1画像20aと、を比較することで、焦点の異なる画像数m1の第1画像20aから第1検査対象物4aの第1焦点一致画像を短時間で精度よく決定することができ、外観検査の効率化を図ることができる。
また、ステップS3において、第1検査対象物4aの第1焦点一致画像が決定できた場合、第1焦点一致画像を撮像した時のカメラ8のZ方向の焦点の位置は、第2基準焦点位置L2として、メモリー16に記憶される。第2基準焦点位置L2は、後述するように、第2検査対象物4bの焦点の異なる複数の第2画像20bを撮像する時のカメラ8のZ方向の撮像位置の基準となる。
次に、ステップS4において、ステップS3で第1検査対象物4aの第1焦点一致画像を決定することができたか否かを判定する。ステップS3で第1検査対象物4aの第1焦点一致画像を決定することができた場合は、ステップS5に進む。一方、ステップS3で第1検査対象物4aの第1焦点一致画像を決定することができない場合は、ステップS11に進む。ステップS11以降の処理については後述する。
ステップS5において、第1検査対象物4aの良否判定を行う。本実施形態では、第1検査対象物4aの良否判定する方法として、第1検査対象物4aの第1焦点一致画像と、検査対象物4の良否判定の基準となる基準画像と、を比較する方法を用いる。例えば、検査対象物4の良否判定の基準となる基準画像の特徴量と、第1検査対象物4aの第1焦点一致画像の特徴量と、を計算し、それぞれの特徴量を比較することにより、良品か不良品かを判別することができる。特徴量は、良否判定を行う判定対象部位、例えば、検査対象物4である図示しない水晶発振器の電極、ボンディングワイヤー、又は封止穴など、の寸法や輝度情報などを用いることができる。
次に、ステップS6に進み、検査対象物4を特定するための変数nと、トレイ6に収容される検査対象物4の最大数Nと、を比較する。n<Nの場合は、良否判定を実施していない検査対象物4がトレイ6にあると判断し、ステップS7に進む。一方、n≧Nの場合は、トレイ6に収容される全ての検査対象物4について良否判定を実施したと判断し、外観検査を終了する。
良否判定を実施していない検査対象物4がトレイ6にある場合は、ステップS7に進み、検査対象物4を特定するための変数nの値を1つ増やし、ステップS8に進む。例えば、ステップS1~ステップS6において、n=1の場合は、ステップS7において、n=2が新たに設定される。
以下、n=2の場合、すなわち、外観検査装置1が第2検査対象物4bの外観検査を行う手順について説明する。
図2及び図4に示すように、ステップS8において、カメラ8は、移動部10によって第2検査対象物4bの直上に移動する。ステップS8は、本発明の第3ステップに相当する。
なお、カメラ8の移動経路は、カメラ8の移動距離が最も短くなるように構成されている。本実施形態では、第1検査対象物4aの第1画像20aを撮像した後は、第1検査対象物4aのX方向プラス側に隣り合う第2検査対象物4bの外観検査が行われるように、カメラ8の移動経路が構成されている。同様にして、n=3の場合、第2検査対象物4bのX方向プラス側に隣り合う第3検査対象物4cの外観検査が行われ、n=4の場合、第3検査対象物4cのX方向プラス側に隣り合う第4検査対象物4dの外観検査が行われる。なお、本実施形態では、カメラ8をX方向に移動させているが、Y方向に移動させることにしても構わない。
次に、ステップS9において、カメラ8は、第2検査対象物4bの焦点の異なる複数の第2画像21bを撮像する。カメラ8が撮像する第2画像21bの画像数mは、m2枚に設定される。また、カメラ8が第2画像21bを撮像する撮像位置の基準は、第2基準焦点位置L2に設定される。なお、ステップS9は、本発明の第4ステップに相当する。
焦点の異なる複数の第2画像21bの画像数m2は、焦点の異なる複数の第1画像20aの画像数m1に比べて少なく、本実施形態では、画像数m2は20枚である。
第2基準焦点位置L2は、第1焦点一致画像を撮像した時のカメラ8のZ方向の焦点の位置である。
本実施形態では、まず、カメラ8の焦点の位置が第2基準焦点位置L2よりもZ方向マイナス側にd×m2/2離れた位置になるように、カメラ8をZ方向に移動する。次に、カメラ8をZ方向プラス側に向かって撮像間隔dずつ移動させながら、焦点の異なる第2画像21bを撮像する。カメラ8の焦点の位置が第2基準焦点位置L2よりもZ方向プラス側にd×m2/2だけ離れた位置となり、第2画像21bをm2枚撮像したところで、第2画像21bの撮像を終了する。このようにして、カメラ8は、第2基準焦点位置L2すなわち第1検査対象物4aの第1焦点一致画像の焦点の位置を基準として、第2検査対象物4bに対して、撮像間隔d毎に焦点の異なる画像数m2の第2画像21bを撮像する。
次に、ステップS10において、第2検査対象物4bの焦点が異なる画像数m2の第2画像21bに基づいて、第2検査対象物4bの焦点の一致する第2焦点一致画像を決定する。ステップS10は、本発明の第5ステップに相当する。
第2検査対象物4bの焦点が異なる画像数m2の第2画像21bと、検査対象物4の良否判定の基準となる基準画像と、を比較することにより、第2検査対象物4bの焦点の一致する第2焦点一致画像を決定することができる。
また、ステップS10において、第2検査対象物4bの第2焦点一致画像を決定できた場合、第2焦点一致画像を撮像した時のカメラ8のZ方向の焦点の位置は、第3基準焦点位置L3として、メモリー16に記憶される。第3基準焦点位置L3は、第3検査対象物4cの焦点の異なる複数の第3画像を撮像する時のカメラ8のZ方向の撮像位置の基準となる。このように、第n検査対象物の第n焦点一致画像を撮像した時のカメラ8のZ方向の焦点の位置を、第n+1検査対象物の第n+1画像を撮像する時の第n+1基準焦点位置に反映することにより、歪みや反りにより変形したトレイ6にも対応することができる。
次に、ステップS10からステップS4に進む。ステップS4において、ステップS10で第2検査対象物4bの第2焦点一致画像が決定することができたか否かを判定する。
ステップS4において、ステップS10で第2検査対象物4bの第2焦点一致画像を決定することができた場合は、ステップS5に進み、第2検査対象物4bの良否判定を行う。次に、ステップS6に進み、n<Nの場合は、良否判定を実施していない検査対象物4がトレイ6にあると判断し、ステップS7以降を繰り返す。n≧Nの場合は、トレイ6に収容される全ての検査対象物4について良否判定を実施したと判断し、外観検査を終了する。
一方、ステップS4において、ステップS10で第2検査対象物4bの第2焦点一致画像を決定することができない場合は、ステップS11に進む。
ステップS11において、カメラ8が撮像する画像数mが、ステップS2で設定されているm1枚であるか否か、を判定する。なお、カメラ8が撮像する画像数mがステップS2で設定されているm1枚ではない場合とは、言い換えると、カメラ8が撮像する画像数mがステップS9で設定されているm2枚である場合であり、すなわち、カメラ8が撮像する画像数mが、m1枚よりも少ないm2枚である場合である。
カメラ8が撮像する画像数mがステップS2で設定されているm1枚ではない場合、ステップS11からステップS2に進む。すなわち、ステップS10で焦点の異なる画像数m2の第2画像21bに基づいて第2検査対象物4bの第2焦点一致画像を決定することができない場合は、第2検査対象物4bに対して、本発明の第1ステップであるステップS2を実行する。
図2及び図5に示すように、ステップS2において、カメラ8が撮像する画像数mは、m2枚よりも多いm1枚に設定される。カメラ8が第2画像20bを撮像する撮像位置の基準は、第1基準焦点位置L1に設定される。このようにして、カメラ8は、第1基準焦点位置L1を基準として、第2検査対象物4bに対して、撮像間隔d毎に焦点の異なる画像数m1の第2画像20bを撮像する。
なお、本実施形態では、カメラ8が第2画像20bを撮像する撮像位置の基準を第1基準焦点位置L1としているが、第2基準焦点位置L2としても構わない。
次に、ステップS3において、焦点の異なるm1枚の第2画像20bに基づき、第2検査対象物4bの焦点の一致する第2焦点一致画像を決定する。第2検査対象物4bの第2焦点一致画像を決定できた場合、第2焦点一致画像を撮像した時のカメラ8のZ方向の焦点の位置は、第3基準焦点位置L3として、メモリー16に記憶される。
次に、ステップS4において、ステップ3で第2検査対象物4bの焦点の一致する第2焦点一致画像を決定することができたか否かを判別する。第2焦点一致画像を決定することができた場合は、ステップS5に進み、ステップS5以降を繰り返す。
このように、本発明の第5ステップであるステップS10で第2検査対象物4bの第2焦点一致画像を決定することができない場合、第2検査対象物4bに対して本発明の第1ステップであるステップS2を実行することにより、トレイ6の歪みや反りなどの変形量が大きい場合でも、第2検査対象物4bの第2焦点一致画像を決定することができるので、外観検査の効率化を図ることができる。
一方、ステップS11において、カメラ8が撮像する画像数mが、ステップS2で設定されているm1枚であると判定された場合は、ステップS12へ進み、制御部14に接続される図示しない表示部などに異常情報を出力する。
本発明の第2ステップであるステップS3において焦点一致画像を決定することができなかった場合、すなわち、カメラ8が撮像する画像数mをm1枚に設定しても焦点一致画像を決定することができなかった場合は、トレイ6の歪みや反りが非常に大きいなどの異常が発生している虞がある。このような異常を速やかに報知することができるので、ユーザーにとって利便性の高い外観検査装置1を得ることができる。
以上述べた通り、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。外観検査装置1の制御部14は、トレイ6に収容されている第1検査対象物4aに対して焦点の異なる画像数m1の第1画像20aをカメラ8に撮像させ、第1画像20aに基づいて、第1検査対象物4aの第1焦点一致画像を決定し、第1焦点一致画像の焦点位置を基準として、トレイ6に収容されている第2検査対象物4bに対して画像数m1よりも少ない画像数m2の焦点の異なる第2画像21bをカメラ8に撮像させ、第2画像21bに基づいて第2検査対象物4bの第2焦点一致画像を決定することにより、検査対象物4の外観検査をする前にトレイ6の歪みや反り等の変位データを検出することなく、カメラの焦点を被検査物の上面に一致させることができるので、外観検査に必要な時間を短くすることができる。
また、第1焦点一致画像の焦点位置を基準として、第2画像21bを撮像することにより、第2画像21bの画像数m2を、第1画像20aの画像数m1に比べて少なくすることができる。このため、第2画像21bは、第1画像20aよりも短時間で撮像することができるので、外観検査に必要な時間をさらに短くすることができる。
このように、外観検査の効率を向上させることができる外観検査装置1を得ることができる。
また、トレイ6の歪みや反り等の変位データを検出するための検出装置を別に必要としないので、外観検査装置1の構成を簡素化することができる。
また、トレイ6をステージ2に吸着あるいは押圧することによりトレイ6の歪みや反りなどの変形を矯正させる方法も知られているが、トレイ6の変形を完全に矯正することは困難であり、本実施形態によれば、トレイ6に検査対象物4を収容したまま外観検査を行うことができるため、外観検査の効率化を図ることができる。
1…外観検査装置、2…ステージ、4…検査対象物、4a…第1検査対象物、4b…第2検査対象物、4c…第3検査対象物、4d…第4検査対象物、6…トレイ、7…凹部、8…カメラ、10…移動部、10a…X方向移動部、10b…Y方向移動部、10c…Z方向移動部、14…制御部、15…CPU、16…メモリー、17…入力部、20a…第1画像、20b…第2画像、L1…第1基準焦点位置、L2…第2基準焦点位置、L3…第3基準焦点位置。

Claims (4)

  1. 複数の検査対象物を収容するトレイと、前記検査対象物を撮像するカメラと、前記トレイに対して前記カメラを相対的に移動させる移動部と、前記カメラと前記移動部とを制御する制御部と、を備える外観検査装置であって、
    前記制御部は、
    複数の前記検査対象物の内、第1検査対象物に対して、焦点の異なる複数の第1画像を前記カメラに撮像させる第1ステップと、
    複数の前記第1画像に基づいて、前記第1検査対象物の焦点の一致する第1焦点一致画像を決定する第2ステップと、
    前記トレイに対して第2検査対象物を撮像可能な位置に前記カメラを相対的に移動させる第3ステップと、
    前記第1検査対象物の前記第1焦点一致画像の焦点の位置を基準として、前記第2検査対象物に対して、焦点の異なる複数の第2画像を前記カメラに撮像させる第4ステップと、
    複数の前記第2画像に基づいて、前記第2検査対象物の焦点の一致する第2焦点一致画像を決定する第5ステップと、を実行し、
    複数の前記第2画像の画像数は、複数の前記第1画像の画像数に比べて少ないことを特徴とする、外観検査装置。
  2. 前記制御部は、前記第2ステップにおいて、前記第1検査対象物の前記第1焦点一致画像を決定することができない場合、異常情報を出力する、
    請求項1記載の外観検査装置。
  3. 前記制御部は、前記第5ステップにおいて、前記第2検査対象物の前記第2焦点一致画像を決定することができない場合、前記第2検査対象物に対して前記第1ステップを実行する、請求項1又は請求項2記載の外観検査装置。
  4. 前記制御部は、前記第2ステップにおいて、メモリーに記憶される基準画像と、複数の前記第1画像と、を比較することで、前記第1検査対象物の前記第1焦点一致画像を決定する、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の外観検査装置。
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