JP2022068607A - 全固体電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高エネルギー密度を有し、且つ、充放電を繰り返した場合の抵抗の増加が抑制され易い全固体電池を開示する。【解決手段】負極を有する全固体電池であって、前記負極がSi系活物質と難黒鉛化炭素とを含み、前記負極に含まれる前記Si系活物質の体積と前記難黒鉛化炭素の体積との合計を100体積%とした場合、前記難黒鉛化炭素の体積比率が10体積%以上55体積%以下である、全固体電池。【選択図】図1

Description

本願は全固体電池を開示する。
特許文献1及び2には、全固体電池において負極活物質としてSi系活物質を用い得ることが開示されている。特許文献3~5には、電解液系電池において負極活物質としてSi系活物質と難黒鉛化炭素とを用い得ることが開示されている。
特開2020-004685号公報 特開2020-064701号公報 特開2019-160400号公報 特開2019-090651号公報 特開2016-091869号公報
全固体電池において負極活物質としてSi系活物質を用いた場合において、当該全固体電池の充放電を繰り返すと、Si系活物質の膨張収縮に伴って負極材料界面の接触性が低下し、抵抗が増加し易い。一方で、このような抵抗の増加を抑制するために負極におけるSi系活物質の量を低減した場合、エネルギー密度が低下し易い。
本願は上記課題を解決するための手段の一つとして、
負極を有する全固体電池であって、
前記負極がSi系活物質と難黒鉛化炭素とを含み、
前記負極に含まれる前記Si系活物質の体積と前記難黒鉛化炭素の体積との合計を100体積%とした場合、前記難黒鉛化炭素の体積比率が10体積%以上55体積%以下である、
全固体電池
を開示する。
本開示の全固体電池は、高いエネルギー密度を有し、且つ、充放電を繰り返した場合の抵抗の増加が抑制され易い。
実施例及び比較例に係る評価結果を示す図である。
本開示の全固体電池は負極を有する。負極はSi系活物質と難黒鉛化炭素とを含む。ここで、前記負極に含まれる前記Si系活物質の体積と前記難黒鉛化炭素の体積との合計を100体積%とした場合、前記難黒鉛化炭素の体積比率が10体積%以上55体積%以下である。
1.負極
負極はSi系活物質と難黒鉛化炭素とを含む。負極は、負極活物質層と負極集電体とを備えていてもよく、当該負極活物質層がSi系活物質と難黒鉛化炭素とを含んでいてもよい。
1.1 負極活物質層
負極活物質層は、負極活物質を含み、さらに任意に、固体電解質、導電助剤及びバインダー等を含んでいてもよい。負極活物質はSi系活物質と難黒鉛化炭素とを含む。負極活物質層における負極活物質、固体電解質、導電助剤及びバインダー等の各々の含有量は、目的とする電池性能に応じて適宜決定されればよい。負極活物質層の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、略平面を有するシート状の負極活物質層であってもよい。負極活物質層の厚みは、特に限定されるものではなく、例えば、0.1μm以上2mm以下であってもよい。下限は1μm以上であってもよく、上限は1mm以下であってもよい。負極の容量が正極の容量よりも大きくなるように、負極活物質層の厚みや積層面積(電極面積)が調整されてもよい。
1.1.1 Si系活物質
Si系活物質は、構成元素としてSiを含む活物質である。Si系活物質は、Liと合金化可能な活物質であってよい。Si系活物質の具体例としては、Si単体、Si合金及びSi酸化物のうちの少なくとも1種が挙げられる。Si合金中のSi元素の割合は、例えば、50mol%以上であってもよく、70mol%以上であってもよく、90mol%以上であってもよい。Si酸化物としては、例えばSiOが挙げられる。
Si系活物質は充放電時の膨張収縮が大きい。そのため、全固体電池の充放電を繰り返すと、Si系活物質の膨張収縮に伴って負極材料界面の接触性が低下し、抵抗が増加し易い。これに対し、負極におけるSi系活物質の使用量を制限することで、負極における膨張収縮を低減することがあり得るが、この場合は負極のエネルギー密度が小さくなってしまう。本開示の全固体電池においては、負極においてSi系活物質とともに難黒鉛化炭素が所定の体積比率で含まれることで、上記した抵抗増加の抑制と、高エネルギー密度とが両立され易い。
1.1.2 難黒鉛化炭素
難黒鉛化炭素(ハードカーボン)としては、カーボンブラックやガラス状炭素等の公知の難黒鉛化炭素のいずれを採用してもよい。難黒鉛化炭素は、X線回折におけるd002面に係る面間距離が、例えば、3.4Å以上4.2Å以下であってよい。このように、炭素骨格の面間距離が大きい難黒鉛化炭素は、キャリアイオン挿入時の体積膨張が小さい。また、難黒鉛化炭素は、Si系活物質の動作電圧において、十分な充放電容量が確保され得る。すなわち、負極においてSi系活物質と難黒鉛化炭素とが用いられることで、負極の膨張収縮の低減及び抵抗増加の抑制と、高エネルギー密度とが両立され易い。
一方で、本発明者の知見によると、難黒鉛化炭素は、電極としてプレスした場合のスプリングバックが大きい。スプリングバックが大きいと、固体電解質との密着性や、電極自体の強度が損なわれる虞がある。すなわち、負極における難黒鉛化炭素の体積比率が大き過ぎると、上記理由によって初期の抵抗が増加し、電池の過電圧が大きくなって、エネルギー密度が減少する虞がある。また、固体電解質との密着性が損なわれると、充放電を繰り返した場合に活物質と固体電解質との剥離等が生じ易くなり、抵抗が増加し易くなる虞もある。
この点、本開示の全固体電池においては、負極に含まれるSi系活物質の体積と難黒鉛化炭素の体積との合計を100体積%とした場合、難黒鉛化炭素の体積比率が10体積%以上55体積%以下であることが重要である。このように、負極における難黒鉛化炭素の体積率が所定の範囲内であることで、難黒鉛化炭素に由来する上記の問題が生じ難く、また、負極の膨張収縮の低減及び抵抗増加の抑制と、高いエネルギー密度とが両立され易い。
尚、Si系活物質の体積及び難黒鉛化炭素の体積は、各々、所定の金属やイオン(例えばLi)が挿入されていない状態における体積であってよい。Si系活物質の体積や難黒鉛化炭素の体積は、例えば、各々の真密度と重さとから特定することができる。
1.1.3 その他の活物質
負極は、Si系活物質及び難黒鉛化炭素に加えて、それ以外の活物質を含んでいてもよい。本開示の技術による効果を高める観点からは、負極におけるSi系活物質及び難黒鉛化炭素以外の活物質の含有量は少量であってよい。例えば、Si系活物質及び難黒鉛化炭素の合計が、負極に含まれる全負極活物質の80質量%以上又は90質量%以上を占めていてよい。尚、充放電時の膨張収縮の小さい負極活物質として、上記の難黒鉛化炭素のほか、例えばチタン酸リチウム(LTO)も挙げられる。しかしながら、LTOは、動作電位がSi系活物質よりも高く、Si系活物質の使用電圧において充放電容量が確保され難い。この点、負極はLTOを含まなくてもよい。
負極活物質の形状は、電池の活物質として一般的な形状であればよい。例えば、負極活物質は粒子状であってもよい。負極活物質粒子は、中実の粒子であってもよく、空隙を有する粒子であってもよい。負極活物質粒子は、一次粒子であってもよいし、複数の一次粒子が凝集した二次粒子であってもよい。負極活物質粒子の平均粒径(D50)は、例えば1nm以上、5nm以上、又は10nm以上であってもよく、また500μm以下、100μm以下、50μm以下、又は30μm以下であってもよい。尚、平均粒子径D50は、レーザー回折・散乱法によって求めた体積基準の粒度分布における積算値50%での粒子径(メジアン径)である。
1.1.4 固体電解質
固体電解質は、全固体電池の固体電解質として公知のものを用いればよい。固体電解質は無機固体電解質であってもよい。無機固体電解質は、有機ポリマー電解質と比較してイオン伝導度が高い。また、有機ポリマー電解質と比較して、耐熱性に優れる。無機固体電解質としては、例えば、ランタンジルコン酸リチウム、LiPON、Li1+XAlGe2-X(PO、Li-SiO系ガラス、Li-Al-S-O系ガラス等の酸化物固体電解質;LiS-P、LiS-SiS、LiI-LiS-SiS、LiI-SiS-P、LiS-P-LiI-LiBr、LiI-LiS-P、LiI-LiS-P、LiI-LiPO-P、LiS-P-GeS等の硫化物固体電解質を例示することができる。特に、硫化物固体電解質、中でもLiS-Pを含む硫化物固体電解質の性能が高い。固体電解質は、非晶質であってもよく、結晶であってもよい。固体電解質は例えば粒子状であってもよい。固体電解質は1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が混合されて用いられてもよい。
1.1.5 導電助剤
導電助剤の具体例としては、気相法炭素繊維(VGCF)、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(KB)、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノファイバー(CNF)等の炭素材料、又は全固体電池の使用時の環境に耐えることが可能な金属材料等が挙げられるが、これらに限定されない。導電助剤は1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が混合されて用いられてもよい。
1.1.6 バインダー
バインダーの具体例としては、アクリロニトリルブタジエンゴム(ABR)系バインダー、ブタジエンゴム(BR)系バインダー、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)系バインダー、スチレンブタジエンゴム(SBR)系バインダー、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)系バインダー等が挙げられるが、これらに限定されない。バインダーは1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が混合されて用いられてもよい。
1.2 負極集電体
負極集電体は、電池の集電体として一般的なものをいずれも採用可能である。負極において正極集電体及び負極集電体を兼ねるバイポーラ集電体が設けられていてもよい。例えば、集電体の一面側に負極活物質層が設けられ他面側に正極活物質層が設けられてもよい。負極集電体は、金属箔や金属メッシュ等により構成すればよい。取扱い性等に優れる観点からは、負極集電体を金属箔としてもよい。負極集電体は複数枚の金属箔からなっていてもよい。負極集電体を構成する金属としては、Cu、Ni、Cr、Au、Pt、Ag、Al、Fe、Ti、Zn、Co、ステンレス鋼等が挙げられる。負極集電体は、その表面に、抵抗を調整すること等を目的として、何らかのコート層を有していてもよい。また、負極集電体が複数枚の金属箔からなる場合、当該複数枚の金属箔間に何らかの層を有していてもよい。負極集電体の厚みは特に限定されるものではない。例えば、0.1μm以上であってもよいし、1μm以上であってもよく、1mm以下であってもよいし、100μm以下であってもよい。
2.正極
全固体電池は正極を備え得る。正極は正極活物質層と正極集電体とを備えていてよい。
2.1 正極活物質層
正極活物質層は、正極活物質を含み、さらに任意に、固体電解質、導電助剤及びバインダー等を含んでいてもよい。正極活物質は公知の活物質を用いればよい。公知の活物質のうち、所定のイオンを吸蔵放出する電位(充放電電位)が上記の負極活物質の充放電電位よりも貴である物質を正極活物質として用いることができる。例えば、正極活物質としてコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、マンガン酸リチウム、スピネル系リチウム化合物等の各種のリチウム含有複合酸化物を用いてもよい。正極活物質と固体電解質との接触による反応を抑制するために、正極活物質の表面にニオブ酸リチウム層やチタン酸リチウム層やリン酸リチウム層等の被覆層が設けられていてもよい。正極活物質は例えば粒子状であってよい。正極活物質層に含まれ得る固体電解質としては、上述の酸化物固体電解質や硫化物固体電解質等が挙げられる。特に、硫化物固体電解質、中でもLiS-Pを含む硫化物固体電解質の性能が高い。正極活物質層に含まれ得る導電助剤としてはアセチレンブラックやケッチェンブラック等の炭素材料やニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属材料が挙げられる。正極活物質層に含まれ得るバインダーとしては、例えば、ブタジエンゴム(BR)系バインダー、ブチレンゴム(IIR)系バインダー、アクリレートブタジエンゴム(ABR)系バインダー、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)系バインダー、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)系バインダー等が挙げられる。正極活物質層における各成分の含有量は従来と同様とすればよい。正極活物質層の形状も従来と同様とすればよく、例えば、シート状の正極活物質層であってもよい。正極活物質層の厚みは、特に限定されるものではなく、例えば、0.1μm以上2mm以下であってもよい。下限は1μm以上であってもよく、上限は1mm以下であってもよい。
2.2 正極集電体
正極集電体は、電池の集電体として一般的なものをいずれも採用可能である。正極において正極集電体及び負極集電体を兼ねるバイポーラ集電体が設けられていてもよい。正極集電体は、金属箔や金属メッシュ等により構成すればよい。取扱い性等に優れる観点からは、正極集電体を金属箔としてもよい。正極集電体は複数枚の金属箔からなっていてもよい。正極集電体を構成する金属としては、Cu、Ni、Cr、Au、Pt、Ag、Al、Fe、Ti、Zn、Co、ステンレス鋼等が挙げられる。正極集電体は、その表面に、抵抗を調整すること等を目的として、何らかのコート層を有していてもよい。また、正極集電体が複数枚の金属箔からなる場合、当該複数枚の金属箔間に何らかの層を有していてもよい。正極集電体の厚みは特に限定されるものではない。例えば、0.1μm以上であってもよいし、1μm以上であってもよく、1mm以下であってもよいし、100μm以下であってもよい。
3.固体電解質層
全固体電池は上記の負極と正極との間に固体電解質層を備え得る。固体電解質層は、固体電解質を含み、さらに任意に、バインダー等を含んでいてもよい。固体電解質は上述した酸化物固体電解質や硫化物固体電解質であってよい。特に、硫化物固体電解質、中でもLiS-Pを含む硫化物固体電解質の性能が高い。バインダーは活物質層に用いられるバインダーと同様のものを適宜選択して用いることができる。固体電解質層における各成分の含有量は従来と同様とすればよい。固体電解質層の形状も従来と同様とすればよく、シート状の固体電解質層であってもよい。固体電解質層の厚みは、例えば、0.1μm以上2mm以下であってもよい。下限は1μm以上であってもよく、上限は1mm以下であってもよい。
4.その他の構成
全固体電池は、上記した構成に加えて、何らかの部材を備えていてもよい。例えば、全固体電池は拘束部材(不図示)によって拘束されていてもよい。拘束部材による拘束圧の方向は、正極、固体電解質及び負極の積層方向と一致させてもよい。これにより、各層における界面抵抗を低減することができ、より性能の高い電池が得られる。また、全固体電池は、必要な端子や電池ケース等を備えていてよい。
5.全固体電池の製造方法
本開示の全固体電池は、上記の負極を備えること以外は、公知の方法で製造することができる。上記の負極を有する全固体電池の製造方法は、
Si系活物質と難黒鉛化炭素とを混合して少なくとも前記Si系活物質と前記難黒鉛化炭素とを含む負極合材を得ること、ここで前記Si系活物質と前記難黒鉛化炭素との合計の体積を100体積%とした場合に前記難黒鉛化炭素の体積比率が10体積%以上55体積%以下となるようにする、及び、
前記負極合材を成形して負極を得ること、
を含んでいてよい。負極合材は上記の負極活物質層を構成し得る。すなわち、負極合材は、Si系活物質と難黒鉛化炭素とに加えて、固体電解質、導電助剤及びバインダー等を含んでいてもよい。負極合材の成形方法は特に限定されるものではなく、乾式成形や湿式成形等の公知の方法によって成形可能である。
以上の通り、本開示の全固体電池は、負極においてSi系活物質と難黒鉛化炭素とが所定の体積比率で含まれることで、高いエネルギー密度を有し、且つ、充放電を繰り返した場合の抵抗の増加が抑制され易い。
1.正極の作製
正極活物質(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)と硫化物固体電解質(LiS-P系)とを、正極活物質:固体電解質=75:25の体積比率となるように秤量し、且つ、正極活物質100質量部に対してPVdF系バインダーを1.5質量部、及び、正極活物質100質量部に対して導電助剤(VGCF)を3.0質量部、各々秤量した。固形分率が63質量%となるように、これらを調合し、超音波ホモジナイザーを用いて1分間に亘って混練することにより、スラリー状の正極合材を作製した。その後、アルミニウム箔の表面に、スラリー状の正極合材を塗工し、加熱乾燥させる過程を経て正極活物質層を形成し、25℃にて線圧1ton/cmでプレスし、正極集電体及び正極活物質層を有する正極を作製した。
2.負極の作製
負極活物質として、結晶性のSiと非晶質の難黒鉛化炭素とを100-x:xの体積比で秤量した(xは難黒鉛化炭素の体積比率(体積%))。さらに硫化物固体電解質(LiS-P系)を負極活物質:固体電解質=60:40の体積比率となるように秤量し、且つ、負極活物質100質量部に対してPVdF系バインダーを1.5質量部、及び、負極活物質100質量部に対して導電助剤(VGCF)を3.0質量部、各々秤量した。固形分率が45質量%となるように、これらを調合し、超音波ホモジナイザーを用いて1分間に亘って混練することにより、スラリー状の負極合材を作製した。その後、ニッケル箔の表面に、スラリー状の負極合材を塗工し、加熱乾燥させる過程を経て負極活物質層を形成し、25℃にて線圧1ton/cmでプレスし、負極集電体及び負極活物質層を有する負極を作製した。
3.正負極容量の調整
比較例1~3、実施例1~4については、Siの利用容量が1450mAh/gとなるように、容量比を調整した。また、比較例4については、Siの利用容量が725mAh/gとなるように、容量比を調整した。
4.固体電解質層及び全固体電池の作製
硫化物固体電解質(LiS-P系)及びPVdF系バインダーを、固体電解質100質量部に対してPVdFバインダーが1質量部となるように秤量した。固形分率が63質量%となるように、これらを調合し、超音波ホモジナイザーを用いて1分間に亘って混練することにより、スラリー状の固体電解質合材を作製した。その後、アルミニウム箔の表面に、スラリー状の固体電解質合材を塗工し、加熱乾燥させる過程を経て固体電解質層を形成した。固体電解質層を上記の正極のうち正極活物質層の表面に転写し、正極活物質層とは反対側に、負極を転写することで、正極と負極と正極及び負極の間に設けられた固体電解質層とを備える全固体電池を作製した。
5.電池の評価
2.5-4.2Vの範囲で1C放電により得られた容量から、セル当たりの体積エネルギー密度を算出した。難黒鉛化炭素の体積比率xが0%である場合のエネルギー密度を1として、各水準のエネルギー密度比を求めた。評価結果を下記表1及び図1(A)に示す。
また、SOC20%から4Cで1秒間放電した際のΔVから抵抗値を求めた。作製した電池を2.5-4.2Vで500サイクル充放電し、1サイクル目の抵抗値と500サイクル目の抵抗値との変化から抵抗増加率を算出した。難黒鉛化炭素の体積比率xが0%である場合の抵抗増加率を1として、各水準の抵抗増加率比を求めた。評価結果を下記表1及び図1(B)に示す。
Figure 2022068607000002
表1、図1(A)及び(B)に示される結果から以下のことが分かる。
比較例1の結果から明らかなように、負極において負極活物質としてSi系活物質のみを含む全固体電池は、エネルギー密度が高いものの、充放電を繰り返すことで抵抗が増加し易い。
実施例1~4の結果から明らかなように、負極においてSi系活物質の一部に替えて難黒鉛化炭素を含ませることで、エネルギー密度が若干低下するものの、抵抗の増加を抑制できる(実施例1~4)。ただし、比較例2の結果から明らかなように、難黒鉛化炭素の体積比率xが小さ過ぎると、抵抗の増加を十分に抑制することは難しい。
比較例3の結果から明らかなように、難黒鉛化炭素の体積比率xが大き過ぎると、エネルギー密度が大きく低下するだけでなく、充放電を繰り返したことによる抵抗の増加がむしろ大きくなる。難黒鉛化炭素の体積比率が大き過ぎると、電極としてプレスした場合のスプリングバックが大きくなって、固体電解質との密着性や、電極自体の強度が損なわれたものと考えられる。
比較例4の結果から明らかなように、負極において負極活物質であるSi系活物質の使用量を削減する(利用容量を少なくする)ことで、充放電を繰り返した際の抵抗の増加を抑制することができるものの、抵抗の増加を十分に抑制するためには、Si系活物質の使用量を大きく削減する必要があり、十分なエネルギー密度が得られない。
以上の結果から、以下の要件(1)及び(2)を満たす全固体電池は、高エネルギー密度を有し、且つ、充放電を繰り返した場合の抵抗の増加が抑制され易いものといえる。
(1)全固体電池の負極においてSi系活物質と難黒鉛化炭素とが含まれること。
(2)全固体電池の負極においてSi系活物質と難黒鉛化炭素との合計の体積を100体積%とした場合、難黒鉛化炭素の体積比率が10体積%以上55体積%以下であること。

Claims (1)

  1. 負極を有する全固体電池であって、
    前記負極がSi系活物質と難黒鉛化炭素とを含み、
    前記負極に含まれる前記Si系活物質の体積と前記難黒鉛化炭素の体積との合計を100体積%とした場合、前記難黒鉛化炭素の体積比率が10体積%以上55体積%以下である、
    全固体電池。
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