JP2022067499A - トナー及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温高湿環境下における放置後カブリの発生を抑制することができるトナー及びその製造方法を提供する。【解決手段】トナーは、トナー粒子の表面に外添剤が付着したものである。外添剤は第1外添剤と第2外添剤とを含み、第1外添剤は、表面の少なくとも一部が水酸化アルミニウムで被覆されたシリカ粒子の表面の少なくとも一部が、さらにステアリン酸で被覆された粒子である。第2外添剤はシリカ粒子である。第1外添剤の添加量は、前記トナー粒子100重量部に対して0.05重量部以上0.3重量部以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、トナー及びその製造方法に関する。
電子写真方式を利用した複写機、複合機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置に使用されるトナー(静電荷像現像用のトナー)は、通常、トナー粒子の表面に外添剤が付着されている。
抵抗調整剤は、トナー帯電量の安定化を図るために使用される外添剤であり、抵抗調整剤として酸化チタンやアルミナを使用することは周知である。しかしながら、アルミナを抵抗調整剤として使用した場合には、トナー帯電量の安定化は困難であり、特に高温高湿環境下におけるトナー帯電量の安定化及びトナー帯電の立ち上がりに問題があるため、現像動作を終了して長時間放置した後はカブリ(以下、放置後カブリという。)が発生するといった課題がある。
特許文献1には、ストレスや温湿度が変化する環境の下における耐久性があり、転写中の抜けの防止することができる静電潜像現像用トナー外添剤として、シリカ粒子の表面を、金属元素の酸化物等で被覆し、この金属元素の酸化物等をさらに脂肪酸で被覆した構造の外添剤が開示されている。
特開2019-109297号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、チタンを使用しないトナーにおいて、高温高湿環境下における放置後カブリの発生を抑制することができるトナー及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、次のトナー及びその製造方法を提供する。
(1)トナー
本発明に係るトナーは、トナー粒子の表面に外添剤が付着したトナーであって、当該外添剤は第1外添剤と第2外添剤とを含み、第1外添剤は、表面の少なくとも一部が水酸化アルミニウムで被覆されたシリカ粒子の表面の少なくとも一部が、さらにステアリン酸で被覆された粒子であり、第2外添剤はシリカ粒子であり、第1外添剤の添加量は、当該トナー粒子100重量部に対して0.05重量部以上0.3重量部以下である。
(2)トナーの製造方法
本発明に係るトナーの製造方法においては、上記第1外添剤を上記トナー粒子に対して添加して、上記トナー粒子の表面に付着させる第1外添工程と、上記第2外添剤を上記トナー粒子に対して添加して、上記トナー粒子の表面に付着させる第2外添工程と、を含み、第1外添工程を行った後に第2外添工程を行う。
本発明によると、高温高湿環境下における放置後カブリの発生を抑制することができる。
表面の少なくとも一部が水酸化アルミニウムで被覆されたシリカ粒子の表面を、ステアリン酸により表面処理した外添剤の断面構成を示す概念図である。 表面の一部が水酸化アルミニウムで被覆されたシリカ粒子(水酸化アルミニウム被覆シリカ)の外観構成を示す概念図である。
<トナー>
本発明に係るトナーは、トナー粒子の表面に外添剤が付着したトナーである。トナー粒子の表面には、第1外添剤及び第2外添剤を含む外添剤が付着している。第1外添剤は、表面の少なくとも一部が水酸化アルミニウムで被覆されたシリカ粒子の表面の少なくとも一部が、さらにステアリン酸で被覆された粒子であり、第2外添剤はシリカ粒子である。トナー粒子の1次粒子の体積平均粒径は、特に限定されないが、例えば、体積平均粒径が5μm以上8μm以下のトナー粒子が挙げられる。
本発明に係るトナーの製造方法としては、結着樹脂、離型剤及び着色剤を含むトナー原料を混練することにより混練物を生成する混練工程S1と、混練工程S1にて生成した混練物を粉砕してトナー粒子を生成する粉砕工程S2と、粉砕工程S2にて生成したトナー粒子を分級する分級工程S3と、分級工程S3にて分級した分級後のトナー粒子に外添剤を添加する外添工程S4とを含む製造方法が挙げられる。
(混練工程S1)
混練工程S1では、トナー粒子の原料となる結着樹脂、離型剤、着色剤及び帯電制御剤を、ヘンシェルミキサ等の混合機で混合したのち、混練機を用いてこれらを混練して混練物を得る。混練は、結着樹脂の軟化点以上、熱分解温度未満の温度に加熱して行われる。これにより、結着樹脂が溶融又は軟化され、結着樹脂中に着色剤、離型剤及び帯電制御剤等を分散させることができる。混練時の具体的な加熱温度としては、例えば80℃以上200℃以下であることが好ましく、さらには100℃以上150℃以下であることが好ましい。混練機には、ニーダ、二軸押出機、二本ロールミル、三本ロールミル及びラボブラストミル等の混練機を用いることができる。このような混練機としては、例えば、TEM-100B(商品名、東芝機械株式会社製)、PCM-65、PCM-65/87、PCM-30(以上いずれも商品名、株式会社池貝製)等の一軸又は二軸のエクストルーダ、ニーデックス(商品名、三井鉱山株式会社製)等のオープンロール方式の混練機等を挙げることができる。また、複数の混練機を用いて混練工程を行っても構わない。
(粉砕工程S2)
粉砕工程S2では、混練工程S1で得られた混練物を冷却する等して固化し、その固化物を粗砕して粗砕物を得る。粗砕のための粉砕機としては、例えばスピードミル、ハンマーミル又はカッターミル等を用いることができる。その後、粗砕物に対して微粉砕を行う(微粉砕工程)。微粉砕工程では、例えば、超音速ジェット気流を利用して粉砕するジェット式粉砕機や、高速で回転する回転子(ロータ)と固定子(ライナ)との間に形成される空間に上記の粗砕物を導入して粉砕する衝撃式粉砕機等を用いることができる。なお、以下の分級工程S3を行わず、粉砕工程S2で得られた体積平均粒径が5μm以上8μm以下の微粉砕粒子群をトナー粒子として回収してもよい。
(分級工程S3)
分級工程S3では、粉砕工程S2で得られた微粉砕粒子群を、分級機を用いて分級し、5μm以上8μm以下の体積平均粒径を有する微粒子群を得る。分級機としては、例えば旋回式風力分級機(ロータリー式風力分級機)等を用いることができる。
(外添工程S4)
外添工程S4では、分級工程S3で得られた微粒子群(トナー粒子)と、外添剤とを混合機を用いて混合し、各微粒子表面に外添剤を付着させて得られたものがトナー粒子群であり、これをトナー(外添トナー)として回収する。
外添工程S4は、第1外添剤をトナー粒子(分級工程S3で得られた微粒子群)に対して添加して、トナー粒子の表面に付着させる第1外添工程と、第2外添剤をトナー粒子に対して添加して、トナー粒子の表面に付着させる第2外添工程とを含む。
本実施の形態に係るトナーの製造方法においては、第1外添工程を行った後に、第2外添工程を行うことが好ましい。先に第2外添剤(シリカ粒子)を添加してから第1外添剤(表面の少なくとも一部が水酸化アルミニウムで被覆されたシリカ粒子の表面の少なくとも一部が、さらにステアリン酸で被覆された粒子)を添加すると、感光体の感光層へダメージを与えてしまうことにより、画像不良が発生するおそれがある。外添剤の投入順序を第1外添剤、第2外添剤の順に行うことで、感光体にキズ等が発生することを抑制し、画像不良の発生を抑制することができる。
<結着樹脂>
結着樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、スチレン-アクリル系樹脂のようなポリスチレン系樹脂、(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びエポキシ系樹脂等が挙げられ、これらのうち1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
結着樹脂に用いられるポリエステル樹脂は、通常、2価のアルコール成分及び3価以上の多価アルコール成分から選ばれる1種以上と、2価のカルボン酸及び3価以上の多価カルボン酸から選ばれる1種以上とを、公知の方法により、エステル化反応又はエステル交換反応を介して重縮合反応させることにより得られる。
縮重合反応における条件は、モノマー成分の反応性により適宜設定すればよく、また重合体が好適な物性になった時点で反応を終了させればよい。例えば、反応温度は170~250℃程度、反応圧力は5mmHg~常圧程度である。
2価のアルコール成分としては、例えば、ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)-ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブテンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール類;ビスフェノールA;ビスフェノールAのプロピレン付加物;ビスフェノールAのエチレン付加物;水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
3価以上の多価アルコール成分としては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6-ヘキサンテトロール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、スクロース(蔗糖)、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グリセロール、2-メチルプロパントリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
本発明においては、上記の2価のアルコール成分及び3価以上の多価アルコール成分のうち1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
2価のカルボン酸として、例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n-ドデセニルコハク酸、n-ドデシルコハク酸、n-オクチルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、及びこれらの酸無水物、低級アルキルエステル等が挙げられる。
3価以上の多価カルボン酸としては、例えば、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸、1,2,5-ベンゼントリカルボン酸、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ブタントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボン酸、1,3-ジカルボキシル-2-メチル-2-メチレンカルボキシプロパン、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8-オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸、及びこれらの酸無水物、低級アルキルエステル等が挙げられる。
本発明においては、上記の2価のカルボン酸及び3価以上の多価カルボン酸のうち1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリエステル樹脂は、3000~50000の重量平均分子量を有するのが好ましい。ポリエステル樹脂の重量平均分子量が3000未満の場合、定着可能領域(非オフセット域)の高温側における剥離性が悪くなるおそれがある。一方、ポリエステル樹脂の重量平均分子量が50000を超える場合、低温定着性が悪くなるおそれがある。
ポリエステル樹脂は、5~30mgKOH/gの酸価を有するのが好ましい。ポリエステル樹脂の酸価が5mgKOH/g未満の場合、ポリエステル樹脂の帯電特性が低下し、また荷電制御剤がポリエステル樹脂中に分散し難くなり、帯電立ち上がり性や連続使用時の帯電安定性に悪影響を及ぼすおそれがある。一方、ポリエステル樹脂の酸価が30mgKOH/gを超える場合、吸湿性が高くなり帯電性が不安定になるおそれがある。
<離型剤>
離型剤としては、例えば、パラフィンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワックス及びその誘導体等の石油系ワックス;フィッシャートロプシュワックス及びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘導体、ポリプロピレンワックス及びその誘導体、ポリオレフィン系重合体ワックス(低分子量ポリエチレンワックス等)及びその誘導体等の炭化水素系合成ワックス;カルナバワックス及びその誘導体、ライスワックス及びその誘導体、キャンデリラワックス及びその誘導体、木蝋等の植物系ワックス;蜜蝋、鯨蝋等の動物系ワックス;脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステル及びその誘導体等の油脂系合成ワックス;シリコーン系重合体、高級脂肪酸等が挙げられる。これらのうち1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、誘導体には、酸化物、ビニル系モノマーとワックスとのブロック共重合物、ビニル系モノマーとワックスとのグラフト変性物等が含まれる。離型剤の含有量は特に限定されないが、結着樹脂100重量部に対して0.5~10重量部であるのがより好ましい。
<着色剤>
着色剤としては、例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの顔料や染料が挙げられる。なお、トナーの色は、これに限らず、他の色に着色してもよく、その色に応じた着色剤を用いてもよい。
ブラックの着色剤としては、例えば、カーボンブラック及び複合酸化物ブラック等の無機顔料;アニリンブラックのような有機顔料が挙げられる。
カーボンブラックは、その製造法等により、チャンネルブラック、ローラーブラック、ディスクブラック、ガスファーネスブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック及びアセチレンブラック等に分類され、これらの中から、得ようとするトナーの設計特性に応じて、適切なカーボンブラックを適宜選択することができる。
イエローの着色剤としては、例えば、カラーインデックスによって分類されるC.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー5、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー15、及びC.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー180及びC.I.ピグメントイエロー185等の有機顔料;C.I.アシッドイエロー1等のニトロ系染料、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー6、C.I.ソルベントイエロー14、C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエロー19及びC.I.ソルベントイエロー21等の油溶性染料等が挙げられる。
マゼンタの着色剤としては、例えば、カラーインデックスによって分類されるC.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ソルベントレッド19、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド52、C.I.ベーシックレッド10及びC.I.ディスパーズレッド15等の有機顔料が挙げられる。
シアンの着色剤としては、例えば、カラーインデックスによって分類されるC.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ソルベントブルー55、C.I.ソルベントブルー70、C.I.ダイレクトブルー25、C.I.ダイレクトブルー86及びKET.BLUE111等の有機顔料が挙げられる。
本実施の形態においては、バインダー樹脂中に着色剤を均一に分散させるために、マスターバッチ化して用いてもよい。
マスターバッチの乾式混合には、当該技術分野で常用される公知の装置を使用でき、例えば、ヘンシェルミキサ(商品名、三井鉱山株式会社(現 日本コークス工業株式会社)製)、スーパーミキサ(商品名、株式会社カワタ製)、メカノミル(商品名、岡田精工株式会社製)等のヘンシェルタイプの混合装置、オングミル(商品名、ホソカワミクロン株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(商品名、株式会社奈良機械製作所製)、コスモシステム(商品名、川崎重工業株式会社製)等の混合機を挙げることができる。
着色剤の配合量は特に限定されないが、結着樹脂100重量部に対して1~10重量部であることがより好ましい。
<荷電制御剤>
荷電制御剤としては、正電荷制御用又は負電荷制御用の荷電制御剤を用いることができる。
正電荷制御用の荷電制御剤としては、例えば、ニグロシン染料及びその誘導体、塩基性染料、四級アンモニウム塩、四級ホスホニウム塩、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合物、アミノシラン、トリフェニルメタン誘導体、グアニジン塩、アミジン塩等を挙げることができる。
一方、負帯電用の荷電制御剤としては、例えば、オイルブラック、スピロンブラック等の油溶性染料、含金属アゾ化合物、アゾ錯体染料、ナフテン酸金属塩、サリチル酸及びその誘導体の金属錯体及び金属塩(金属はクロム、亜鉛、ジルコニウム等)、ホウ素化合物、脂肪酸石鹸、長鎖アルキルカルボン酸塩、樹脂酸石鹸等が挙げられる。
本発明のトナー中における荷電制御剤の含有量は特に限定されないが、結着樹脂100重量部に対して0.1重量部~3重量部であることが好ましく、0.2重量部~2重量部であることが特に好ましい。
<外添剤>
本発明に係るトナーにおける外添剤は、第1外添剤と第2外添剤とを含む。
外添剤が第1外添剤と第2外添剤とを含み、第1外添剤の添加量が、トナー粒子100重量部に対して0.05重量部以上0.3重量部以下であることにより、本発明に係るトナーは、帯電安定性に優れ、高温高湿環境下における放置後カブリの発生を抑制することができる。
(第1外添剤)
第1外添剤は、表面の少なくとも一部が水酸化アルミニウムで被覆されたシリカ粒子が、ステアリン酸で表面処理された粒子である。第1外添剤の母体となるシリカ粒子としては、コロイダルシリカやヒュームドシリカ等が挙げられる。
表面の少なくとも一部が水酸化アルミニウムで被覆されたシリカ粒子をステアリン酸で表面処理することにより、図1に示すように、ステアリン酸で被覆された構造となる。飽和脂肪酸であるステアリン酸で外添剤を表面処理することにより、疎水性等の効果を付与することができる。本発明においては、当該表面処理を施すことで高温高湿環境下でのトナー帯電量の立ち上がりを確保することができ、その結果、高温高湿環境下でのカブリを改善することができる。
表面の少なくとも一部が水酸化アルミニウムで被覆されたシリカ粒子(水酸化アルミコートシリカ)は、シリカ粒子の表面全体が被覆された構造ではなく、図2に示すように、シリカ粒子の表面の一部が水酸化アルミニウムで被覆された構造であることが好ましい。シリカ粒子の表面の全体に水酸化アルミニウムをコートしてしまうと、トナーの帯電量が著しく低下してしまう。アルミナ単体を第1外添剤とした場合においても同様に、トナーの帯電量が著しく低下してしまう。換言すると、図2に示す本実施形態のように、水酸化アルミニウムの導電性とシリカの帯電特性の両方を発現させるためには、シリカ粒子の表面に水酸化アルミニウムを完全にはコートしないで、縞状になるようにコートすることが好ましい。このような構造とすることで、トナー帯電量の立ち上がりを確保すること、及びトナー帯電量の安定性を確保することができる。
第1外添剤の添加量は、トナー粒子(トナー母体粒子)100重量部に対して0.05重量部以上0.3重量部以下である。当該添加量は、トナー粒子100重量部に対して0.1重量部以上0.2重量部以下であることがより好ましい。当該添加量が上記下限未満の場合、高温高湿環境下におけるトナー帯電量の上昇効果を発揮することができないおそれがある。当該添加量が上記上限を超える場合、トナー帯電量の低下が発生するおそれがある。
第1外添剤のトナー粒子(トナー母体粒子)表面に対する付着強度は、90%以上であることが好ましい。付着強度が90%以上であることにより、感光体ドラムに傷が発生するのを抑制することができ、放置後カブリの発生を抑制することができる。
前記第1外添剤の体積平均粒径は、13nm以上20nm以下であることが好ましく、15nm以上20nm以下であることがより好ましい。体積平均粒径が上記範囲内であることで、トナーの流動性を確保し、感光体ドラムに傷が発生するのを抑制することができる。特に、体積平均粒径が30nm以上の場合、これらの問題が顕著になるおそれがあるまた、体積平均粒径が上記下限未満の場合、トナーの流動性の確保ができないおそれがある。これは、外添剤の分散性に起因するものと考えられる。
(第2外添剤)
第2外添剤はシリカ粒子である。第2外添剤として小粒径のシリカ粒子を使用することで、トナーに流動性を付与することや、外添剤の分散性を向上させることができる。第2外添剤としての小粒径のシリカ粒子は、体積平均粒径が16nm以下であることが好ましく、体積平均粒径が上記上限を超える場合、トナーに流動性を付与する効果や、外添剤の分散性を向上させる効果が発揮されないおそれがある。
第2外添剤の添加量は、第2外添剤としてのシリカ粒子の体積平均粒径に依存し、被覆率により変化するが、トナー粒子(トナー母体粒子)100重量部に対して0.7重量部以上1.7重量部以下であることが好ましい。第2外添剤の添加量を上記範囲内とすることで、トナーに流動性を付与する効果や、外添剤の分散性を向上させる効果をより発揮することができる。
トナー粒子(トナー母体粒子)表面の、第1外添剤による被覆率と、第2外添剤による被覆率との合計は、89%以上126%以下であることが好ましく、89%以上109%以下であることがより好ましい。被覆率の合計が上記範囲内であることにより、耐熱性と定着性の両立を図ることができる。
(第3外添剤)
本発明に係るトナーにおける外添剤は、第1外添剤と第2外添剤とを含むのに加えて、さらに第3外添剤を含んでいてもよい。第3外添剤は、体積平均粒径が100nm以上の大粒径のシリカ粒子である。外添剤が第3外添剤を含むことにより、転写性を向上し、より良好な画像を得ることができる。第3外添剤としてのシリカ粒子は、体積平均粒径が300nm以下であることが好ましい。体積平均粒径が300nmを超える場合、第3外添剤がトナーに付着しにくくなり、現像槽内に残留してしまうおそれがある。
第3外添剤の添加量は、トナー粒子(トナー母体粒子)100重量部に対して0.1重量部以上0.2重量部以下であることが好ましい。添加量を上記範囲よりも多くすると、コストアップするほか、感光体ドラムに傷が発生したり、クリーニングブレードが欠損したりすること等による、画像の劣化が発生するおそれがある。そのため、耐刷性能が長期間保障できる、上記範囲内の添加量であることが好ましい。
体積平均粒径が100nm以上のシリカ粒子としては、例えば、TGC-191(製品名、CABOT社製)が挙げられる。また、体積平均粒径が100nm以上のシリカ粒子は、カールフィッシャー法により測定される含水率が3%以下であることが好ましい。含水率が上記上限を超える(水分量の多い)大粒径シリカを外添剤として添加すると、耐刷試験において、トナー帯電量の低下が発生し、画質劣化が発生するおそれがある。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。まず、実施例等における測定について説明する。
<外添剤の付着強度の測定方法>
外添剤の付着強度は、以下の手順で測定した。
(1)トリトン(ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル)の濃度0.2重量%水溶液40mlにトナーを2.0g加えて1分間撹拌する。
(2)さらに上記の水溶液にホモジナイザー:US-300T(株式会社日本精機製作所製)にて超音波を照射する(出力:40μA、2分間)。
(3)超音波照射後の水溶液を3時間放置し、トナーと遊離した外添剤とを分離する。
(4)上澄み液を取り除いた後、沈殿物に純水を約50ml加え、5分間撹拌する。
(5)孔径1μmのメンブレンフィルタ(アドバンテック社製)を用いて吸引ろ過する。
(6)フィルタ上に残ったトナーを一晩、真空乾燥する。
(7)蛍光X線分析装置(株式会社リガク製、型式:ZSX Primus II)にて上記(1)~(6)の一連の超音波処理前後のトナー1gの外添剤中の元素(Si)の強度を分析し、下記式にて、外添剤の付着強度を算出した。
外添剤の付着強度(%)={(超音波処理後のSi元素の蛍光X線強度)/(超音波処理前のSi元素の蛍光X線強度)}×100
<帯電安定性の評価方法>
作製したトナーを使用した二成分現像剤を複合機(シャープ株式会社製、型式:MX-6071)の現像槽に充填し、READY状態となったときに二成分現像剤をサンプリングした(1枚目画出し前)。次に印字率1%の原稿を10000枚印字した後、再度、二成分現像剤をサンプリングした。印字前後の二成分現像剤について、帯電量測定器(TREK JAPAN社製、型式:Model 210HS-2A)を用いてトナーの帯電量を測定した。
具体的には、まず二成分現像剤を0.2g取って台にのせ、ステンレスメッシュ(#795)を被せる。次にメッシュの上に吸引ノズルをあて、トナーを吸引した。その後、吸引されたトナーの帯電量が表示されるので、吸引されたトナー量で割り算し、トナー1g当たりの帯電量(Q/m)を算出した。そして、画出し前の初期帯電量と、10000枚印字した後の帯電量とから、以下の式により帯電低下率を算出した。
帯電低下率(%)={1-(10000枚印字後の帯電量)/(初期帯電量)}×100
算出した帯電低下率に基づき、次の基準により評価した。
◎:優秀(帯電低下率が10%以下)
○:良好(帯電低下率が10%超20%以下)
△:可 (帯電低下率が20%超30%以下)
×:不可(帯電低下率が30%超)
<カブリの評価方法>
カブリの評価は、測色色差計(日本電色工業株式会社製、型式:ZE 6000)を用いて印刷前の用紙の白色度と印刷後(非画像形成部)の白色度との差分を測定することにより評価した。
白色度の差分に基づき、次の基準により評価した。
◎:優秀(白色度の差分が0.5以下)
○:良好(白色度の差分が0.5超1.5以下)
△:可 (白色度の差分が1.5超2.0以下)
×:不可(白色度の差分が2.0超)
<トナー粒子表面の外添剤による被覆率の算出方法>
トナー粒子表面の外添剤による被覆率は、外添剤の総投影面積をトナー粒子の総表面積で割った値から算出した。各投影面積の算出手順は以下のとおりである。
(外添剤の総投影面積の算出手順)
(1)外添剤の体積平均粒径より、粒子1つ当たりの投影面積を算出する。円の面積を求める公式を使用する。
(2)次に外添剤の比重より外添剤の重量を求める。球の体積を求める公式を使用し、その値に比重をかけて求める。
(3)トナー粒子1つ当たりの重量と、外添剤の添加重量部数とをかけて外添剤の総和重量を算出し、当該総和重量をトナー粒子1つ当たりの外添剤の重量で割ることで、トナー粒子1つ当たりの外添剤の個数を算出する。トナー粒子1つ当たりの重量の求め方は、外添剤の重量の求め方と同様である。
(4)最後に、トナー粒子1つ当たりの外添剤の個数から、トナー粒子1つ当たりの外添剤の総投影面積を算出する。
(トナー粒子の総表面積の算出手順)
球の表面積を求める公式を使用して、トナー粒子1つ分の表面積を算出する。
<定着性の評価方法>
複合機(商品名:MX-6071、シャープ株式会社製)において、標準定着温度より-30℃に設定し、JIS A4サイズ、坪量70g/mの用紙に対して10枚連続印字して、定着性を判断した。画像濃度安定性も考慮して総合的に判断し、画像濃度差異が0.05以内に場合を「◎(優秀)」と、画像濃度差異が0.1以内の場合を「〇(良好)」と評価した。
<耐熱性の評価方法>
樹脂製のサンプル瓶に、トナーを100g投入し、47℃に設定した恒温槽に120時間放置した。120時間放置する前後においてトナーのゆるみ嵩密度を測定し、その変化率を以下の式により算出した。なお、ゆるみ嵩密度は、カサ密度測定器 JIS-K-5101 顔料用(伊藤株式会社製)を用いて測定した。
ゆるみ嵩密度の変化率(%)=(120時間放置後のゆるみ嵩密度)/(120時間放置前のゆるみ嵩密度)×100
ゆるみ嵩密度の変化率が、100%の場合を「◎(優秀)」と、95%以上100%未満の場合を「〇(良好)」と、90%以上95%未満の場合を「△(可)」と評価した。
<スチレンアクリル樹脂Aの作製>
スチレン74重量部、アクリル酸n-ブチル26重量部及びキシレン溶媒80重量部からなる溶液に1.5重量部のジ-t-ブチルパーオキサイドを均一に溶解したキシレン溶液20重量部を、内温180℃、内圧6kg/cmに保持した5Lの反応容器に750mL/時間で連続的に供給して重合し、スチレンアクリル樹脂の溶液を得た。その後、90℃、10mmHgのベッセル中にフラッシュして溶剤等を留去した後、粗粉砕機を用いて粗粉砕を行い、1mmのチップのスチレンアクリル樹脂Aを得た。
<トナー粒子の作製>
ヘンシェルミキサを用いて、以下の成分を5分間前混合した後、二軸押出機を用いて、シリンダ設定温度110℃、バレル回転数300rpm、原料供給速度20kg/時間で溶融混練して溶融混練物を得た。
・結着樹脂:スチレンアクリル樹脂A 100重量部
・着色剤:カーボンブラック(商品名:MA-100、三菱化学社製) 5重量部
・離型剤:フィッシャートロプシュワックス(商品名、日本精蝋株式会社製、融点95℃) 4重量部
得られた溶融混練物を、冷却ベルトで冷却させた後、カッテングミルを用いて粗粉砕し、次いでジェット式粉砕機を用いて微粉砕し、さらに風力分級機を用いて分級して、体積平均粒子径6.5μmのトナー粒子(トナー母体粒子)を得た。
<第1外添剤の作製>
体積平均粒子径が20nmのシリカ粒子の表面に水酸化アルミニウムを蒸着させる処理を行った。当該蒸着処理において水酸化アルミニウムでシリカ粒子がコーティングされることにより、水酸化アルミニウム被覆シリカが得られた。次に、得られた水酸化アルミニウム被覆シリカを、ステアリン酸にて表面処理を行うことにより、第1外添剤を得た。
[実施例1]
まず、第1外添工程として、上記トナー粒子100重量部に対して、上記第1外添剤0.05重量部を加えて、ヘンシェルミキサ(型式:FM20C、日本コークス工業株式会社製)にて混合した。次に、第2外添工程として、第2外添剤としての小粒径シリカ(製品名:R974、日本アエロジル株式会社製)1.0重量部を加えて、ヘンシェルミキサ(型式:FM20C、日本コークス工業株式会社製)にて混合し、外添トナーを得た。
[実施例2~7、比較例1~3]
第1外添剤の添加量を以下の表1に示す添加量に変更した以外は、実施例1と同様にして、外添トナーを得た。換言すると、実施例1~7及び比較例1~3において、第2外添の添加量は1.0重量部に固定されており、トナー粒子表面の第2外添剤による被覆率は76%に固定されている。
Figure 2022067499000002
表1に示す、「放置後カブリ(初期)」、「帯電安定性」、及び「放置後カブリ(10k)」の評価結果は、実施例1~7及び比較例1~3のトナーを用いて作製した2成分現像剤を、複合機(商品名:MX-6071、シャープ株式会社製)の現像槽に充填し、10000枚の耐刷試験を行って調べたものである。ここで、「放置後カブリ(初期)」とは、耐刷開始時での放置後カブリであり、「放置後カブリ(10k)」とは、10000枚の耐刷終了時での放置後カブリである。なお、上述したとおり、カブリの評価は、測色色差計(日本電色工業株式会社製、型式:ZE 6000)を用いて印刷前の用紙の白色度と印刷後(非画像形成部)の白色度との差分を測定することにより評価した。
また、表1に示す「総合評価」とは、「放置後カブリ(初期)」、「帯電安定性」、及び「放置後カブリ(10k)」の評価結果に基づく評価であり、これら3項目がすべて◎である場合には「◎(優秀)」、これら3項目に×がなく、◎が2項目以下である場合には「〇(良好)」、これら3項目の少なくとも1つが×である場合には「×(不良)」と評価した。
表1から明らかなように、外添剤が第1外添剤と第2外添剤とを含み、第1外添剤の添加量が、トナー粒子100重量部に対して0.05重量部以上0.3重量部以下である実施例1~実施例7のトナーは、帯電安定性に優れ、放置後カブリの発生が抑制されたものであった。
また、第1外添剤の付着強度が90%以上である実施例1~5のトナーは、放置後カブリの発生がより抑制されたものであることがわかった。
これに対して、これらの要件を満たさない比較例1~3は、「放置後カブリ(初期)」、「帯電安定性」、及び「放置後カブリ(10k)」の評価結果の少なくとも1つは「×」であり、実施例に対して劣っていた。
本実施例及び比較例において作製したトナーは、低温定着トナーである。低温定着トナーとは、従来の定着温度より低い設定温度で定着するトナーのことを示す。低温で定着することができるため、消費電力を低減することができる。
しかしながら、トナーカートリッジ等に封入されたトナーを市場へ搬送する際等の外気温度の影響で、トナーの品質が変化してはならないため、トナーには耐熱性が要求される。具体的には、トナーのゆるみ嵩密度の変化が許容範囲内であることが要求される。
そこで、第2外添剤としての小粒径シリカの種類について検討を行い、トナーの耐熱性及び定着性を確認した。
[実施例8~29]
第2外添剤の種類及び添加量、並びに第1外添剤の添加量を、以下の表2に示すように変更し、それ以外は実施例1と同様にして、外添トナーを得た。なお、表2中の総合評価は、耐熱性及び定着性の評価結果に基づいて、次の基準により評価した。
◎(非常に良好):2項目が共に「○」以上の評価であり、少なくとも1項目が「◎」である。
◎○(良好):2項目中1項目が「◎」であり、もう1項目が「○△」である。
○(可):2項目がいずれも「○」若しくは「○△」である、又は、2項目中1項目が「◎」であり、もう1項目が「△」である。
Figure 2022067499000003
表2中の、R976S、R974、及びR972は、小粒径シリカの種類を示す(商品名、日本エアロジル株式会社製)。また、第1外添剤の添加量がトナー粒子100重量部に対して0.05重量部の場合、第1外添剤による被覆率は3%である。第1外添剤の添加量がトナー粒子100重量部に対して0.1重量部の場合、第1外添剤による被覆率は6%である。第1外添剤の添加量がトナー粒子100重量部に対して0.2重量部の場合、第1外添剤による被覆率は12%である。表2中の評価における「〇△」は、複数回の実験においてばらつきがあり、〇に該当する結果も、△に該当する結果もあったことを示す。
表2に示す結果から、第2外添剤としての小粒径シリカの種類に関して、体積平均粒径が7nm以上16nm以下の範囲内のものを使用した実施例8~実施例29のトナーは、低温定着トナーとして十分な耐熱性及び定着性を発揮することがわかった。
また、第1外添剤による被覆率と第2外添剤による被覆率との合計が89%以上126%以下である実施例のトナーは、当該被覆率の合計が126%を超える実施例29のトナーと比較して定着性により優れ、当該被覆率の合計が89%未満である実施例13~15、21のトナーと比較して耐熱性により優れることがわかった。
なかでも、当該被覆率の合計が89%以上109%以下である実施例のトナーは、当該被覆率の合計が109%を超える実施例11、12、19、20、28、29のトナーと比較して、定着性にさらに優れることがわかった。
加えて、第1外添剤による被覆率と第2外添剤による被覆率との合計が89%以上109%以下であり、且つ、第2外添剤による被覆率が84%以上100%以下であるトナーは、耐熱性及び定着性に特に優れることがわかった。
<その他の実施形態>
なお、今回開示した実施形態は、すべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 表面の一部が水酸化アルミニウムで被覆されたシリカ粒子
2 ステアリン酸
3 シリカ粒子
4 水酸化アルミニウム

Claims (8)

  1. トナー粒子の表面に外添剤が付着したトナーであって、
    前記外添剤は第1外添剤と第2外添剤とを含み、
    前記第1外添剤は、表面の少なくとも一部が水酸化アルミニウムで被覆されたシリカ粒子の表面の少なくとも一部が、さらにステアリン酸で被覆された粒子であり、
    前記第2外添剤はシリカ粒子であり、
    前記第1外添剤の添加量は、前記トナー粒子100重量部に対して0.05重量部以上0.3重量部以下であることを特徴とするトナー。
  2. 請求項1に記載のトナーであって、
    前記第1外添剤の前記トナー粒子表面に対する付着強度は、90%以上であることを特徴とするトナー。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のトナーであって、
    前記第1外添剤の体積平均粒径は、13nm以上20nm以下であることを特徴とするトナー。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のトナーであって、
    前記第2外添剤の添加量は、前記トナー粒子100重量部に対して0.7重量部以上1.7重量部以下であることを特徴とするトナー。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載のトナーであって、
    前記トナー粒子表面の、前記第1外添剤による被覆率と、前記第2外添剤による被覆率との合計は、89%以上126%以下であることを特徴とするトナー。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載のトナーであって、
    前記第2外添剤の体積平均粒径は、16nm以下であることを特徴とするトナー。
  7. 請求項6に記載のトナーであって、
    前記外添剤はさらに第3外添剤を含み、
    前記第3外添剤は、体積平均粒径が100nm以上であるシリカ粒子であり、
    前記第3外添剤の添加量は、前記トナー粒子100重量部に対して0.1重量部以上0.2重量部以下であることを特徴とするトナー。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1つに記載のトナーの製造方法であって、
    前記第1外添剤を前記トナー粒子に対して添加して、前記トナー粒子の表面に付着させる第1外添工程と、
    前記第2外添剤を前記トナー粒子に対して添加して、前記トナー粒子の表面に付着させる第2外添工程と、を含み、
    前記第1外添工程を行った後に、前記第2外添工程を行うことを特徴とするトナーの製造方法。
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