JP2022066788A - 換気装置及び換気送風システム - Google Patents

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Abstract

Figure 2022066788000001
【課題】室内の限られた空間内に複数の在室者がいる場合であっても感染抑制を図る換気装置を提供する。
【解決手段】換気装置は、室内に屋外の空気を供給する給気部と、室内の空気を屋外に排出するために吸い込む室内空気吸込部と、室内の物体の表面温度を検出する表面温度検出手段と、給気部の給気量及び室内空気吸込部の空気吸込量の一方又は両方を変更可能な変更手段と、表面温度検出手段の検出結果に基づいて室内に予め設定された1以上のエリア内の人体の数を検出する判定手段とを備える。変更手段は、エリアの面積に対する当該エリア内の人体の数の比に応じて、給気部の給気量及び室内空気吸込部の空気吸込量の一方又は両方を変更する。
【選択図】図1

Description

本開示は、換気装置及び換気送風システムに関するものである。
空間内の風速、風向、温度、湿度及び空間スケールの少なくとも1つを示す環境情報を取得する第1取得部と、空間内に存在する第1対象者と第2対象者の各々の顔の位置及び向きを示す対象者情報を取得する第2取得部と、環境情報及び対象者情報に基づいて、第1対象者からの飛沫の到達範囲を推定する推定部と、到達範囲内に第2対象者の呼吸域が存在する場合、呼吸域が到達範囲外になるように空間内の環境を調整する制御部とを備えたシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2020/044826号
しかしながら、特許文献1に示されるようなシステムにおいては、限られた空間内に複数の対象者がいる場合、特に対象者の人数が多い時には、ある者の呼吸域が他の者の飛沫の到達範囲外になるように環境を調整することが不可能であることが考えられる。そのような場合、複数の対象者の快適性を維持しながら飛沫感染を抑制するという目的が十分に達成できないおそれがある。
本開示は、このような課題を解決するためになされたものである。その目的は、室内の限られた空間内に複数の在室者がいる場合であっても、在室者の間での感染抑制を図ることができる換気装置及び換気送風システムを提供することにある。
本開示に係る換気装置及び換気送風システムは、室内に屋外の空気を供給する給気部と、前記室内の空気を屋外に排出するために吸い込む室内空気吸込部と、前記室内の物体の表面温度を検出する表面温度検出手段と、前記給気部の給気量及び前記室内空気吸込部の空気吸込量の一方又は両方を変更可能な変更手段と、前記表面温度検出手段の検出結果に基づいて、前記室内に予め設定された1以上のエリア内の人体の数を検出する判定手段と、を備え、前記変更手段は、前記エリアの面積に対する当該エリア内の人体の数の比に応じて、前記給気部の給気量及び前記室内空気吸込部の空気吸込量の一方又は両方を変更する。
また、本開示に係る換気送風システムは、上記のように構成されたの換気装置と、前記表面温度検出手段の検出結果に基づいて、前記室内に送風する送風手段と、を備える。
本開示に係る換気装置及び換気送風システムによれば、室内の限られた空間内に複数の在室者がいる場合であっても、在室者の間での感染抑制を図ることができるという効果を奏する。
実施の形態1に係る換気装置を備えた換気送風システムが適用された作業空間の構成を模式的に示す側面図である。 実施の形態1に係る換気装置の構成を模式的に示す断面図である。 実施の形態1に係る換気装置の熱交換素子の斜視図である。 実施の形態1に係る換気装置を備えた換気送風システムが適用された作業空間の構成を模式的に示す平面図である。 実施の形態1に係る換気装置を備えた換気送風システムの制御系統の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る換気装置を備えた換気送風システムの動作の一例を示すフロー図である。
本開示に係る換気装置及び換気送風システムを実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。なお、本開示は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、各実施の形態の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、又は各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
実施の形態1.
図1から図6を参照しながら、本開示の実施の形態1について説明する。図1は換気装置を備えた換気送風システムが適用された作業空間の構成を模式的に示す側面図である。図2は換気装置の構成を模式的に示す断面図である。図3は換気装置の熱交換素子の斜視図である。図4は換気装置を備えた換気送風システムが適用された作業空間の構成を模式的に示す平面図である。図5は換気装置を備えた換気送風システムの制御系統の構成を示すブロック図である。図6は換気装置を備えた換気送風システムの動作の一例を示すフロー図である。
この実施の形態に係る換気装置を備えた換気送風システムは、図1に示すような作業空間100内の換気、送風を行うものである。作業空間100は、例えば1つの部屋の内部空間である。図1に示すように、作業空間100内には、例えば、複数の在室者50がいる。図1に示す構成例では、作業空間100内に机53が設置されている。複数の在室者50は、机53で作業をしている。以下の説明では、作業空間100のことを「室内」と称する場合がある。
この実施の形態に係る換気送風システムは、空気調和装置と換気装置とを備えている。換気送風システムは、作業空間100を対象として空気調和を行う空気調和装置の動作と、作業空間100内を換気する換気装置の動作とを制御可能である。空気調和装置は、冷風を吹き出す冷房運転、温風を吹き出す暖房運転及び常温の風を吹き出す送風運転を含む空調運転を実行可能である。換気装置は、作業空間100内の室内空気を屋外に排出し、屋外から新鮮な空気を作業空間100内に供給する換気運転を実行可能である。
空気調和装置は、室内機1を備えている。図1に示す構成例では、室内機1は作業空間100が形成される部屋の天井面54に設置される。なお、空気調和装置の室内機1は、例えば、床面51又は壁面52に設置されるように構成されてもよい。図1では、1つの作業空間100に1台の室内機1が設置されている場合の例を示している。なお、本開示に係る換気送風システムにおいて動作が制御される空気調和装置及び室内機1の台数は、1台だけでもよいし、任意の複数台でもよい。
室内機1には、冷媒が流れる配管を介して、室外機が接続されている。この配管及び室外機の図示を、本開示では省略している。また、空気調和装置が空調運転を実行するために必要な冷凍サイクルを構成する各機器及び作業空間100内に空気を吹き出すための送風ファン等の図示も、本開示では省略している。冷凍サイクルを構成する各機器には、例えば、熱交換器及び圧縮機等が含まれる。
室内機1は、略直方体形を呈する箱状に形成されている。室内機1の下面中央部には、吸込口5が形成されている。吸込口5は、外部から室内機1の内部に空気を取り込むための開口である。また、室内機1の下面には、吹出口20が形成されている。吹出口20は、室内機1の内部から外部へと空気を排出するための開口である。ここで説明する構成例においては、4つの吹出口20が形成されている。4つの吹出口20は、吸込口5の周囲に配置されている。
図1に示すように、室内機1は、上下ルーバー2及び左右ルーバーを備えている。上下ルーバー2及び左右ルーバーは、吹出口20のそれぞれに設けられている。上下ルーバー2は、吹出口20から吹き出される空気の上下方向の吹き出し角度を調整するためのものである。左右ルーバーは、吹出口20から吹き出される空気の左右方向の吹き出し角度を調整するためのものである。左右ルーバーは、吹出口20よりも内側に設けられている。本開示では、左右ルーバーの図示を省略している。
上下ルーバー2は、矩形の板状を呈する部材である。上下ルーバー2の一端は、吹出口20の縁部に、回動可能に取り付けられている。この一端を軸にして上下ルーバー2が回動することで、吹出口20から吹き出される空気の上下方向の吹き出し角度が変更される。左右ルーバーは、矩形の板状を呈する複数枚の部材によって構成されている。この矩形の板状を呈する複数枚の部材は、吹出口20の長手方向に垂直な方向に沿うように配置されている。左右ルーバーの一端は、吹出口20の縁部の奥側部分に、回動可能に取り付けられている。この一端を軸にして左右ルーバーが回動することで、吹出口20から吹き出される空気の左右方向の吹き出し角度が変更される。
以上のように構成された上下ルーバー2及び左右ルーバーは、吹出口20から空気が吹き出される方向を変更可能な風向変更手段の一例である。この実施の形態における空気調和装置は、上下ルーバー2の向きと左右ルーバーの向きとの組み合わせを変更することで、様々な方向への送風が可能である。また、上下ルーバー2の向きが最も上向きにされることで、吹出口20は当該上下ルーバー2によって閉塞される。この実施の形態における空気調和装置は、複数の吹出口20のうちの一部の吹出口20を上下ルーバー2によって閉塞することで、当該一部の吹出口からの送風を停止することが可能である。
室内機1の内部には、吸込口5から吹出口20へと通じる風路が形成されている。吸込口5から吹出口20へと通じる風路内には、図示しない熱交換器及び送風ファンが設置されている。熱交換器は、風路を流れる空気と冷媒との間での熱交換によって、当該空気を加熱又は冷却する。熱交換器によって空気が加熱されるか冷却されるかは、空気調和装置が実行する空調運転の種類に依る。熱交換器は、空気を加熱又は冷却することで、当該空気の温度及び湿度等を調整し、調和空気を生成する。具体的には、暖房運転時には、熱交換器は、空気を加熱する。冷房運転時には、熱交換器は、空気を冷却する。また、送風運転時には、熱交換器を通過した空気は、常温の調和空気として生成される。
送風ファンは、吸込口5から吹出口20へと向かう空気流を室内機1の内部の風路中に生成するためのものである。送風ファンが動作すると、吸込口5から空気が吸い込まれ、吹出口20から空気が吹き出される。吸込口5から吸い込まれた空気は、室内機1の内部の風路を、熱交換器、送風ファンの順に通過する。送風ファンを通過した空気、すなわち調和空気は、吹出口20から吹き出される。暖房運転時には、吹出口20から温風が吹き出される。冷房運転時には、吹出口20から冷風が吹き出される。送風運転時には、吹出口20から常温の風が吹き出される。この際、吹出口20から空気が吹き出される方向は、送風ファンの風下側に配置された上下ルーバー2及び左右ルーバーにより、調整される。空気調和装置は、様々な温度の空気を様々な方向へ送風することができる。
次に、換気装置について説明する。換気装置は、換気装置本体40、給気用ダクト41、排気用ダクト42、屋外排気ダクト43及び屋外給気ダクト44を備えている。排気用ダクト42は、室内の空気を換気装置本体40に導くダクトである。屋外排気ダクト43は、換気装置本体40から室内の空気を屋外に排出するためのダクトである。屋外給気ダクト44は、屋外の新鮮な空気を換気装置本体40に導くダクトである。給気用ダクト41は、換気装置本体40から室内に新鮮な空気を供給するためのダクトである。
図1に示す構成例では、換気装置は、作業空間100が形成される部屋の天井面54の上側に設置されている。なお、換気装置本体40は、例えば、床面51の下側又は壁面52内に設置されるように構成されるものであってもよい。また、図1に示す構成例では、1つの作業空間100に1台の換気装置本体40が設置されている。ただし、換気装置本体40の台数は、1台でもよいし任意の複数台でもよい。また、1台の換気装置本体40に対して、複数の給気用ダクト41あるいは複数の排気用ダクト42が接続されていてもよい。
天井面54には、室内空気吸込口48及び給気口49が形成されている。室内空気吸込口48には、排気用ダクト42が接続されている。給気口49には、給気用ダクト41が接続されている。給気口49、給気用ダクト41及び屋外給気ダクト44は、室内に屋外の空気を供給する給気部を構成している。室内空気吸込口48、排気用ダクト42及び屋外排気ダクト43は、室内の空気を屋外に排出するために吸い込む室内空気吸込部を構成している。
換気装置本体40の内部には、図2に示すように、給気ファン45と、排気ファン46と、熱交換素子47とが設置されている。熱交換素子47は、図3に示すように、平板状の熱交換紙47aと、コルゲート構造を有する支持紙47bとが交互に積層されて構成されている。熱交換紙47aは、給気の流路と排気の流路との間を仕切っている。熱交換紙47aを介して、給気と排気との間での熱交換が行われる。支持紙47bは、熱交換紙47aを支えている。
複数の支持紙47bは、コルゲート構造における溝状の凹部の長手方向が、熱交換紙47aを挟んで隣り合う二つの支持紙47bの間で、互いに直交するように配置されている。熱交換紙47aの一方の面の側にある支持紙47bと熱交換紙47aの当該一方の面との間に、給気の流路が複数平行して形成されている。また、熱交換紙47aの他方の面の側にある支持紙47bと熱交換紙47aの当該他方の面との間に、排気の流路が複数平行して形成されている。
熱交換紙47aの面に垂直な方向から見たときに、給気の流路と排気の流路とは互いに直交している。これらの流路に空気が流れるときに、熱交換紙47aの一方の面に接する給気と、当該熱交換紙47aの他方の面に接する排気とが、互いに混じることなく、当該熱交換紙47aを介して熱を交換する。すなわち、給気及び排気のうちでいずれか温度の高い方の空気の熱が、熱交換紙47aを通じて、熱交換紙47aの逆面の空気へ移動する。このようにして、熱交換素子47を通過する給気と排気の空気の間で熱が交換される。
室内の空気は、排気ファン46により、天井面54の室内空気吸込口48から排気用ダクト42に吸い込まれ、換気装置本体40の内部に導かれる。その後、室内の空気は、熱交換素子47を通過する。同時に、屋外の新鮮空気は、給気ファン45により、屋外給気ダクト44を通り、換気装置本体40の内部に導かれる。その後、屋外の新鮮空気は、熱交換素子47を通過する。このとき、室内の空気と屋外の新鮮空気は、熱交換素子47を介して交差するように流通し、熱交換素子47を通して熱のみが交換される。その後、室内の空気は、排気ファン46を通り、屋外排気ダクト43から屋外に排出される。屋外の新鮮空気は、給気ファン45及び給気用ダクト41を通り、天井面54に設置された給気口49から室内に供給される。この実施の形態であれば、熱交換素子47を有する換気装置を用いることで、室内の冷房時の冷気あるいは暖房時の暖気と、屋外の新鮮空気との間で熱を交換することができる。その結果、冷房あるいは暖房の負荷を軽減することが可能となる。
この実施の形態においては、室内に1以上のエリアが予め設定されている。図1に示したのは、室内に1つのエリアである作業空間100が設定された例である。これに対し、図4に示すのは、室内に4つのエリアが設定された例である。同図に示す例では、4つのエリアとして、エリアA、エリアB、エリアC及びエリアDが設定されている。これらの4つのエリアのそれぞれが1つの作業空間100である。
図示の構成例では、4つのエリアのそれぞれに、室内機1が設けられている。エリアAに設けられている室内機1を第1室内機1aとも称する。エリアBに設けられている室内機1を第2室内機1bとも称する。エリアCに設けられている室内機1を第3室内機1cとも称する。そして、エリアDに設けられている室内機1を第4室内機1dとも称する。
また、図示の構成例では、4つのエリアのそれぞれに、室内空気吸込口48及び給気口49が設けられている。すなわち、各エリアの天井面54には、換気装置の室内空気吸込口48と、給気口49とを1組として、1組以上の換気装置の室内空気吸込口48及び給気口49が設置されている。各エリアの換気装置の室内空気吸込口48は、天井面54の内部で同じ風洞に接続され、各エリアの換気装置の給気口49は、天井面54の内部で別の同じ風洞に接続されている。
各エリアの給気口49には、それぞれ給気ダンパが設けられている。給気ダンパの開度を変化させることで、前述した給気部の給気量を変更可能である。給気ダンパは、前述の給気部の給気量及び前述の室内空気吸込部の空気吸込量の一方又は両方を変更可能な変更手段の一例である。なお、ダンパを給気用ダクト41、排気用ダクト42、屋外排気ダクト43、屋外給気ダクト44及び室内空気吸込口48のいずれかに設けてもよい。すなわち、前述の変更手段は、給気部及び室内空気吸込部の一方又は両方の風路を開閉するダンパを備えてもよい。また、変更手段として、給気ファン45及び排気ファン46の回転数を変更することで、給気部の給気量及び室内空気吸込部の空気吸込量の一方又は両方を変更することも可能である。
この実施の形態の換気送風システムは、表面温度センサ3を備えている。表面温度センサ3は、例えば作業空間100の天井面に設置されている。図4に示す例では、4つのエリアA、B、C及びDの全てを合わせた領域の中央に、表面温度センサ3が取り付けられている。
表面温度センサ3は、例えば、一方向に並べられた複数のサーモパイルを有している。複数のサーモパイルのそれぞれは、赤外線の受光及び温度の検出を個別に実行可能な素子を有している。そして、表面温度センサ3は、複数のサーモパイルの上記の一方向に直交する方向を変えるように動作することができる。表面温度センサ3は、一方向に並んだ複数のサーモパイルのそれぞれを走査させることによって、予め設定された対象範囲内の物の表面温度を検出することができる。なお、この対象範囲は、4つのエリアの作業空間100全体をカバーしている。
なお、表面温度センサ3は、SOIダイオード方式の非冷却赤外線イメージセンサを有するものであってもよい。「SOI」とは、「Silicon On Insulator」の略称である。表面温度センサ3がSOIダイオード方式の場合には、センサ部にシリコンダイオードが用いられる。このため、SOIダイオード方式の表面温度センサ3は、半導体製造ラインで製造可能であり、生産コストが安いというメリットを有している。SOIダイオード方式の表面温度センサ3も、複数のサーモパイルを有する表面温度センサ3と同様、予め設定された対象範囲内の物の表面温度を検出することができる。このように、表面温度センサ3には、任意の方式のセンサが用いられる。
表面温度センサ3は、物の表面温度の情報を非接触で取得する。表面温度センサ3は、上記のような構成により、対象範囲内を走査して、当該対象範囲内の表面温度分布データを取得する。表面温度分布データは、熱画像データとも称されるものである。表面温度センサ3の検出結果、すなわち対象範囲内の表面温度分布データは、後述するコントローラ部6等で処理される。これにより、エリアA、B、C、Dの作業空間100が形成される部屋の床面51及び壁面52の位置、作業空間100内の机53等の障害物の有無、在室者50を含む熱源の有無等が検出される。
次に、図5を参照しながら、この実施の形態係る換気送風システムの制御系統の構成について説明する。図5に示すように、この実施の形態の換気送風システムは、コントローラ部6、情報処理部12及び制御部13を備えている。コントローラ部6、情報処理部12及び制御部13は、例えば、空気調和装置の室内機1に備えられている。
コントローラ部6、情報処理部12及び制御部13は、例えばマイクロコンピュータ等を備えた処理回路により構成されている。コントローラ部6、情報処理部12及び制御部13がマイクロコンピュータを備えている場合、コントローラ部6、情報処理部12及び制御部13は、図示しないプロセッサ及びメモリを備えている。メモリには、制御用のプログラムが記憶されている。プロセッサは、メモリに記憶されているプログラムを読み出して実行する。
プロセッサが制御用のプログラムを実行することで、コントローラ部6、情報処理部12及び制御部13は予め設定された処理を実行して制御対象装置のそれぞれの動作を制御する。また、特に、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することで、後述する情報取得部7、位置判定部8、部位判定部9、温度判定部10及び活動量判定部11、並びに、情報処理部12及び制御部13の各部の機能が実現される。
なお、コントローラ部6、情報処理部12及び制御部13の機能を実現する処理回路は、例えば、専用ハードウェアとして形成されていてもよい。また、処理回路は、その一部が専用ハードウェアとして形成され、かつ、さらにプロセッサ及びメモリを備えていてもよい。一部が少なくとも1つの専用ハードウェアである処理回路には、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又はこれらを組み合わせたものが該当する。
プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータあるいはDSPともいう。メモリには、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM及びEEPROM等の不揮発性又は揮発性の半導体メモリ、又は磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク及びDVD等が該当する。
処理回路が少なくとも1つのプロセッサ及び少なくとも1つのメモリを備える場合、コントローラ部6、情報処理部12及び制御部13の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア及びファームウェアはプログラムとして記述され、メモリに格納される。前述したように、プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、予め設定された処理を実行してコントローラ部6、情報処理部12及び制御部13の機能を実現する。このように、処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって、コントローラ部6、情報処理部12及び制御部13の機能を実現することができる。
コントローラ部6は、表面温度センサ3の動作を制御する。また、前述したように、コントローラ部6は、表面温度センサ3から出力された表面温度分布データの処理を行う。コントローラ部6は、情報取得部7、位置判定部8、部位判定部9、温度判定部10及び活動量判定部11を備えている。
情報取得部7は、表面温度センサ3から出力された表面温度分布データを取得する。位置判定部8は、情報取得部7が取得した表面温度分布データに基づいて、対象範囲内の物の位置を判定する。位置判定部8が位置を判定する物には、例えば、在室者50、床面51、壁面52及び机53等が含まれる。位置判定部8は、表面温度の違い及び表面温度の分布形状等から、これらの物の位置を判定する。
上記したように、表面温度センサ3は、対象範囲内を走査して、表面温度分布データを取得する。表面温度センサ3が走査を一回実施したことで得られた表面温度分布データは、例えば、位置判定部8に記録される。その後、表面温度センサ3は、対象範囲内を再度走査して、表面温度分布データを再度取得する。再度取得された表面温度分布データは、位置判定部8に記録される。表面温度センサ3が取得した複数の表面温度分布データは、時系列的に記録される。位置判定部8は、それら複数の表面温度分布データを比較することで、対象範囲内にある物が動いたかどうかを判定する。
作業空間100がオフィス等である場合、当該作業空間100内で動いた物は、在室者50の人体であると考えられる。位置判定部8は、時系列的に記録された複数の表面温度分布データを比較することで、対象範囲内において動いた物を人体として判定する。
また、作業空間100内の机53等の障害物、床面51及び壁面52は、一定期間は移動せずに固定位置に存在すると考えられる。位置判定部8には、机53等の障害物、床面51及び壁面52等の一定期間移動しない物の位置情報が予め記録されていてもよい。位置判定部8は、予め記録された一定期間移動しない物の位置情報と表面温度センサ3が取得した表面温度分布データとに基づいて、在室者50の人体の位置を判定してもよい。
また、部位判定部9は、情報取得部7が取得した表面温度分布データに基づいて、在室者50の身体の部位を判定する。具体的には、部位判定部9は、まず、位置判定部8が判定した在室者50の位置の情報に基づいて、在室者50の表面温度の温度分布を示す部分の形状を特定する。
一般的に、作業空間100内において、在室者50は、立っている又は座っていると考えられる。そこで、部位判定部9は、在室者50の表面温度の温度分布を示す部分のうち、上部の円形部位を頭部として判定し、下部を体部として判定する。この実施の形態において「体部」とは、在室者50の身体のうちで頭部以外の部分を指す。なお、部位判定部9は、形状だけでなく、部位毎の表面温度の差異等から頭部と体部とを判定してもよいし、予め蓄積されたデータに基づいて頭部と体部とを判定してもよい。このようにして、部位判定部9は、在室者50の表面温度の温度分布を示す部分を、頭部と体部との2つに分割する。
また、部位判定部9は、在室者50の表面温度の温度分布を示す部分のうちの上半分の範囲を在室者50の上半身の位置として判定する。この実施の形態において「上半身」には、上述した頭部と、体部のうちの上側の部分とが含まれる。
近接判定部18は、それぞれのエリア内にいる在室者50の数を検出する。そして、近接判定部18は、それぞれエリアの面積に対する当該エリア内の人体の数の比を求めることで、それぞれエリア内の在室者50の近接度を算出する。なお、近接判定部18は、近接度の算出において、それぞれエリア内の人体の近接状態をさらに判定してもよい。近接状態の判定において、近接判定部18は、人体の頭部の表面温度の温度分布から顔前面と後頭部を検出する。そして、近接判定部18は、複数の在室者50の顔前面同士の距離を検出することで、それぞれエリア内の人体の近接状態を判定する。この際、検出した2以上の頭部の顔面部の向きを検出し、検出した2以上の顔面部の向きが予め設定された角度範囲内である場合に、検出した2以上の頭部の距離に基づいて近接状態を判定してもよい。この場合の角度範囲は、例えば、一方の在室者50の顔面部を正面を基準にして、左右に90°ずつ、計180°の範囲とする。
温度判定部10は、在室者50の頭部の温度を示す頭部温度を、情報取得部7が取得した表面温度分布データ及び部位判定部9の判定結果等に基づいて判定する。一例として、温度判定部10は、部位判定部9により頭部として判定された範囲全体の平均温度又は最大温度を、頭部温度として判定する。
さらに、この実施の形態において、温度判定部10は、在室者50の体部の温度を示す体部温度を、情報取得部7が取得した表面温度分布データ及び部位判定部9の判定結果等に基づいて判定する。一例として、温度判定部10は、部位判定部9により体部として判定された範囲全体の平均温度又は最大温度を、体部温度として判定する。また、温度判定部10は、部位判定部9により上半身として判定された範囲全体の平均温度又は最大温度を、在室者50の上半身の温度を示す上半身温度として判定する。なお、体部温度及び上半身温度の判定には、例えば着衣物等を考慮したアルゴリズム等が用いられてもよい。
活動量判定部11は、温度判定部10により判定される在室者50の人体の温度情報と、位置判定部8により判定される在室者50の位置の移動に関する情報とのいずれか一方又は両方に基づいて、在室者50の活動量を判定する。活動量判定部11は、例えば、METs(メッツ)、EX(エクササイズ)=METs(メッツ)×時間、歩数、歩行速度、消費カロリー、時間当たりの消費カロリーのうちの少なくとも1つを計算又は推定することで、在室者50の活動量を判定してもよい。
活動量が多いほど、在室者50の人体の温度が高くなる。このことを利用して、活動量判定部11は、在室者50の人体の温度が高いほど、活動量が多いと判定してもよい。一例として、活動量判定部11は、在室者50の上半身温度が高いほど、活動量が多いと判定してもよい。上半身温度は、活動量をより正確に反映する。このため、上半身温度を用いることで、活動量をより高い精度で判定できる。ただし、活動量判定部11は、頭部温度あるいは上半身以外の体部温度を用いて活動量を判定してもよいし、在室者50の全身の温度を用いて活動量を判定してもよい。
在室者50の位置の移動が多いほど、在室者50の歩行距離が長く、在室者50の活動量が多いと考えられる。このことを利用して、活動量判定部11は、在室者50の位置の移動が多いほど、活動量が多いと判定してもよい。
前述したように構成された表面温度センサ3は、室内の物体の表面温度を検出する表面温度検出手段の一例である。また、情報取得部7、位置判定部8、部位判定部9、温度判定部10及び活動量判定部11を備えるコントローラ部6は、表面温度検出手段により検出された表面温度の情報に基づいて、室内に予め設定された1以上のエリア内の人体の数、それぞれエリアの面積に対する当該エリア内の人体の数の比によって評価される人体の近接度、及び、複数の人体の顔前面同士の距離によって評価される近接状態を判定する判定手段の一例である。また、ここで説明した判定手段は、人体の頭部及び上半身の位置並びに頭部及び上半身の温度、頭部がどの方向を向いているかについても判定する。なお、本開示に係る判定手段の構成は、この実施の形態におけるコントローラ部6の構成に限られるものではない。本開示に係る判定手段は、任意の手法によってエリア内の人体の近接度及び近接状態を判定するものでもよい。
また、活動量判定部11は、室内の人体の活動量を検出する活動量検出手段の一例である。本開示に係る活動量検出手段の構成は、この実施の形態における活動量判定部11の構成に限られるものではない。本開示に係る判定手段は、任意の手法によって室内の人体の活動量を検出するものでもよい。活動量検出手段として、在室者50の生体情報を検出する例えばウェアラブルセンサ等を用いてもよい。
位置判定部8、部位判定部9、温度判定部10及び活動量判定部11による判定結果は、情報処理部12及び制御部13を経て、空気調和装置の上下ルーバー制御部14及び左右ルーバー制御部15と、換気装置の換気ダンパ制御部16及び換気ファン制御部17とに伝えられる。
上下ルーバー制御部14は、上下ルーバー2の動作を制御して、吹出口20から空気が吹き出される方向を変更する。具体的には、上下ルーバー制御部14は、上下ルーバー2を動かすための図示しないモーター等の機器を電気的に制御する。左右ルーバー制御部15は、左右ルーバーの動作を制御して、吹出口20から空気が吹き出される方向を変更する。具体的には、左右ルーバー制御部15は、左右ルーバーを動かすための図示しないモーター等の機器を電気的に制御する。
換気ダンパ制御部16は、給気口49の前述した給気ダンパの開度を制御する。換気ダンパ制御部16は、給気ダンパを動かすための図示しないモーター等の機器を電気的に制御する。換気ファン制御部17は、換気装置の給気ファン45の回転数及び排気ファン46の回転数を制御する。具体的には、換気ファン制御部17は、給気ファン45及び排気ファン46のそれぞれを駆動する図示しないモーター等の機器を電気的に制御する。これらの給気ダンパ、給気ファン45及び排気ファン46の制御により、前述の変更手段は、給気部の給気量及び室内空気吸込部の空気吸込量の一方又は両方を変更する。給気部の給気量及び室内空気吸込部の空気吸込量の変更は、それぞれのエリア毎に独立して行うことができる。
情報処理部12は、表面温度センサ3及びコントローラ部6から出力された近接度、近接状態及び活動量の情報に基づいて、空気調和装置と換気装置の制御内容を決定する。制御部13は、情報処理部12が決定した制御内容に従って、上下ルーバー制御部14、左右ルーバー制御部15、換気ダンパ制御部16、換気ファン制御部17のそれぞれに具体的な制御指令を出力する。上下ルーバー制御部14は、制御部13からの制御指令に従って、上下ルーバー2の動作を制御する。左右ルーバー制御部15は、制御部13からの制御指令に従って、左右ルーバーの動作を制御する。換気ダンパ制御部16は、制御部13からの制御指令に従って、給気口49の給気ダンパの開度を制御する。換気ファン制御部17は、制御部13からの制御指令に従って、給気ファン45及び排気ファン46のそれぞれの回転数を制御する。
具体的に例えば、情報処理部12は、前述の判定手段により判定された近接度、すなわち、それぞれエリアの面積に対する当該エリア内の人体の数の比が大きいほど、当該エリアの給気部の給気量及び室内空気吸込部の空気吸込量を増大させる。また、情報処理部12は、前述の判定手段により判定された近接状態、すなわち、検出した2以上の頭部の距離が近いほど、給気部の給気量及び室内空気吸込部の空気吸込量を増大させる。さらに、情報処理部12は、前述の活動量検出手段により検出された室内の人体の活動量が大きいほど、給気部の給気量及び室内空気吸込部の空気吸込量を増大させる。
したがって、前述の変更手段は、それぞれエリアの面積に対する当該エリア内の人体の数の比に応じて、給気部の給気量及び室内空気吸込部の空気吸込量の一方又は両方を変更する。また、前述の変更手段は、それぞれエリア内の人体の近接状態にさらに応じて、給気部の給気量及び室内空気吸込部の空気吸込量の一方又は両方を変更する。そして、前述の変更手段は、室内の人体の活動量にさらに応じて、給気部の給気量及び室内空気吸込部の空気吸込量の一方又は両方を変更する。
以上のように構成された換気装置においては、前述の判定手段により、表面温度検出手段の検出結果に基づいて、室内に予め設定された1以上のエリア内の人体の数を検出する。そして、前述の変更手段により、エリアの面積に対する当該エリア内の人体の数の比に応じて、給気部の給気量及び室内空気吸込部の空気吸込量の一方又は両方を変更する。このため、作業空間100のそれぞれのエリアについて、在室者50の密度が高く、在室者50が密集、密接、近接している場合に、換気量を増加させて、室内の空気を排出し、室内に屋外の新鮮な空気を供給できる。
したがって、作業空間100のエリア内の在室者50におけるウイルス、細菌等による感染を抑制することが可能であり、室内の限られた空間内に複数の在室者50がいる場合であっても、在室者50の間での感染抑制を図ることができる。そして、感染を抑制することで、在室者50の健康を維持し、快適性、生産性、作業性を向上できる。
この実施の形態の換気送風システムは、以上のように構成された換気装置を備えている。また、換気送風システムが備える空気調和装置の室内機1は、作業空間100が設けられた室内に吹出口20から送風できる。室内機1は、室内に送風する送風手段の一例である。他に例えば、送風手段として、サーキュレーター、扇風機、空気清浄機、除湿機等を用いてもよい。
この実施の形態の換気送風システムにおいては、前述したように情報処理部12は、表面温度センサ3及びコントローラ部6から出力された近接度、近接状態及び活動量の情報に基づいて、前述の送風手段である空気調和装置の制御内容を決定する。したがって、送風手段は、表面温度検出手段の検出結果に基づいて室内に送風する。具体的に例えば、情報処理部12は、前述の判定手段により判定された近接度、すなわち、それぞれエリアの面積に対する当該エリア内の人体の数の比が大きいほど、当該エリアの室内機1の吹出口20からの送風量を増大させる。また、情報処理部12は、前述の判定手段により判定された近接状態、すなわち、検出した2以上の頭部の距離が近いほど、室内機1の吹出口20からの送風量を増大させる。さらに、情報処理部12は、前述の活動量検出手段により検出された室内の人体の活動量が大きいほど、室内機1の吹出口20からの送風量を増大させるようにしてもよい。
以上のように構成された換気送風システムにおいては、表面温度検出手段の検出結果に基づいて、送風手段により室内に送風する。このため、作業空間100のそれぞれのエリアについて、在室者50の密度が高く、在室者50が密集、密接、近接している場合に、適切な気流を生じさせて換気装置による排気を促進することで、換気量を増加させて、室内の空気を排出し、室内に屋外の新鮮な空気を供給できる。したがって、作業空間100のエリア内の在室者50におけるウイルス、細菌等による感染を抑制することが可能である。そして、感染を抑制することで、在室者50の健康を維持し、快適性、生産性、作業性を向上できる。
次に、図6を参照しながら、この実施の形態に係る換気装置を備えた換気送風システムの動作の一例を説明する。まず、ステップS101において、表面温度センサ3が対象範囲であるエリアA、B、C、D内を走査することによって、各エリアの作業空間100内の在室者50が検出される。換言すると、表面温度センサ3及びコントローラ部6により作業空間100内の人体が検出される。
ステップS101の後、ステップS102の処理が行われる。ステップS102においては、位置判定部8は、ステップS101で表面温度センサ3が取得した表面温度分布データに基づいて、作業空間100内の人体の位置を判定する。続くステップS103において、近接判定部18は、ステップS102での人体の位置の判定結果をもとに、それぞれエリア毎の作業空間100内の在室者50の人数を判定する。そして、それぞれエリア毎の作業空間100内の在室者50の人数とそれぞれエリアの面積とに基づいて、近接判定部18は、それぞれエリアの近接度を判定する。
ステップS101の後、ステップS102の処理と並行してステップS104の処理も行われる。ステップS104においては、部位判定部9は、ステップS101で表面温度センサ3が取得した表面温度分布データに基づいて、作業空間100内の人体の部位を頭部と体部の2つに分割して判定する。
ステップS104の後、ステップS105の処理が行われる。ステップS105においては、温度判定部10は、ステップS104での人体部位の判定結果に基づいて、検出された人体の頭部温度と体部温度とを判定する。ステップS105の後、ステップS107の処理が行われる。ステップS107においては、活動量判定部11は、ステップS105で判定された頭部温度と体部温度に基づいて、在室者50の活動量を判定する。
また、ステップS104の後、ステップS105の処理と並行してステップS106の処理も行われる。ステップS106においては、近接判定部18は、ステップS104での人体部位の判定結果に基づいて、検出された人体の頭部の向いている方向を判定する。ステップS106の後、ステップS108の処理が行われる。ステップS108においては、近接判定部18は、ステップS106での頭部の方向の判定結果に基づいて、それぞれのエリアの近接状態を判定する。
ステップS103、S107及びS108の後、ステップS109の処理が行われる。ステップS109においては、ステップS103、S107及びS108でのそれぞれの判定結果に基づいて、換気装置及び送風手段による感染予防動作が実施される。感染予防動作は、それぞれのエリア毎に換気装置の換気量を変更し、送風手段の送風動作を制御する動作である。ステップS109の処理が終われば、一連の動作は終了となる。
次に、以上のように構成された換気装置を備えた換気送風システムの感染予防動作の具体例について、さらに詳しく説明する。感染予防動作の一例では、まず、各エリアの作業空間100内の在室者50の人数を判定する。このとき、それぞれのエリアごとの人数を判定し、それぞれのエリアごとの換気量を人数に応じて制御する。例えば、エリアAの在室者50が多く、エリアB、C、Dの在室者50が少ない場合、エリアAの給気口49に設けられている給気ダンパを換気ダンパ制御部16で制御して開度を大きくする。同時にエリアB、C、Dの給気口49に設けられている給気ダンパを換気ダンパ制御部16で制御して、開度を小さくする。これにより、在室者50が多いエリアAには、新鮮な屋外空気が多量に供給される。一方、在室者50が少ないエリアB、C、Dに供給される屋外空気の量は抑制される。このとき、エリアA、B、C、Dに供給される屋外空気の量は、在室者50の人数に応じて決定される。例えば、概ね、エリア内の二酸化炭素濃度が1000ppm以下となるような供給量に調整される。このようにすることで、在室者50が多いエリアの換気量を増加させることができ、感染予防が可能となり、感染症による欠勤率を低下させ、生産性向上が期待できる。
なお、前述したように、変更手段は、室内空気吸込口48に換気ダンパを設け、室内空気の吸い込み量を変更することで、作業空間100となる各エリアの換気量を制御するものであってもよい。また、また、同時に換気ファン制御部17により、給気ファン45、排気ファン46のファン回転数を制御して、換気風量を変化させてもよい。
別の感染予防動作の一例では、まず、各エリアの作業空間100内の在室者50の活動量を判定する。活動量が多い在室者は、呼吸量も多く、呼気から放出される病原菌、ウイルスが多いと考えられる。そのため、それぞれのエリアごとの在室者50の活動量の合計に応じて、それぞれのエリアごとの換気量を制御する。このとき、それぞれのエリア内において活動量が最も多い在室者50に対しては、室内機1の上下ルーバー2及び左右ルーバーを上下ルーバー制御部14及び左右ルーバー制御部15でそれぞれ制御し、風を当てることで、当該在室者50の呼気を拡散させるとよい。また、その風向を室内空気吸込口48に向かわせることで、より効率的に換気させることができる。
また、活動量の判定と合わせて、マスク装着の有無を表面温度から判定し、マスク装着者に対しては、より強い気流を与えてもよい。このようにすることで、マスク装着による暑さを緩和できる。そして、在室者50の状態に応じてそれぞれのエリアごとの換気量調整が可能となり、感染予防を促進できる。したがって、感染症による欠勤率を低下させ、生産性向上が期待できる。
別の感染予防動作の一例では、まず、各エリアの作業空間100内の在室者50の近接状態を判定する。各エリア内において、在室者50同士が近い距離(概ね1m以内)に存在するとき、及び、顔前面同士が向き合っているときは在室者50同士が近接していると判定する。そして、在室者50同士が近接していると判定されたエリアについては、換気ファン制御部17により、給気ファン45、排気ファン46のファン回転数を制御して、換気風量を増加させる。また、そのエリアの給気口49に設けられている給気ダンパを換気ダンパ制御部16で制御し、開度を大きくする。このようすることで、在室者50度同士が近接しているときに換気量を多くすることができ、感染予防の促進が可能となる。したがって、感染症による欠勤率を低下させ、生産性向上が期待できる。
なお、判定手段によるそれぞれのエリア毎の近接度、近接状態、活動量等の判定結果、これらの判定結果に基づく感染予防動作の実施状況等を在室者50各自のスマートフォン等の携帯端末、作業空間100の各エリアに設置されたディスプレイ等に表示させてもよい。このようにすることで、作業空間100内の在室者50は、状況を把握できる。
また、判定手段の一例であるコントローラ部6は、例えば、空気調和装置及び換気装置の外部に設けられていてもよい。また、判定手段及び各制御部の機能は、例えば、クラウド上のサーバ等によって実現されてもよい。すなわち、換気送風システムの動作は、クラウド上のサーバ等によって制御されてもよい。これより、空気調和装置及び換気装置における制御負荷が抑制される。また、複数台の空気調和装置及び複数台の換気装置を連携させた制御がより容易になる。
また、本開示に係る空気調和装置の吹出口20の数、及び、換気装置の室内空気吸込口48及び給気口49の数は、この実施の形態で示した例に限られず、任意の数でよい。さらに、この実施の形態において説明した換気装置は、給気と排気の双方にファンを用いる第1種換気装置に相当する。本開示において、換気装置は、第1種換気装置に限定されるものではなく、例えば、給気にファンを用い、排気にはファンを用いない第2種換気装置でもよいし、排気にファンを用い、給気にはファンを用いない第3種換気装置でもよい。第3種換気装置の場合、部屋構造体の隙間等から、外気が室内の作業空間100に流入する。
1 室内機
1a 第1室内機
1b 第2室内機
1c 第3室内機
1d 第4室内機
2 上下ルーバー
3 表面温度センサ
5 吸込口
6 コントローラ部
7 情報取得部
8 位置判定部
9 部位判定部
10 温度判定部
11 活動量判定部
12 情報処理部
13 制御部
14 上下ルーバー制御部
15 左右ルーバー制御部
16 換気ダンパ制御部
17 換気ファン制御部
18 近接判定部
20 吹出口
40 換気装置本体
41 給気用ダクト
42 排気用ダクト
43 屋外排気ダクト
44 屋外給気ダクト
45 給気ファン
46 排気ファン
47 熱交換素子
47a 熱交換紙
47b 支持紙
48 室内空気吸込口
49 給気口
50 在室者
51 床面
52 壁面
53 机
54 天井面
100 作業空間

Claims (7)

  1. 室内に屋外の空気を供給する給気部と、
    前記室内の空気を屋外に排出するために吸い込む室内空気吸込部と、
    前記室内の物体の表面温度を検出する表面温度検出手段と、
    前記給気部の給気量及び前記室内空気吸込部の空気吸込量の一方又は両方を変更可能な変更手段と、
    前記表面温度検出手段の検出結果に基づいて、前記室内に予め設定された1以上のエリア内の人体の数を検出する判定手段と、を備え、
    前記変更手段は、前記エリアの面積に対する当該エリア内の人体の数の比に応じて、前記給気部の給気量及び前記室内空気吸込部の空気吸込量の一方又は両方を変更する換気装置。
  2. 前記判定手段は、前記表面温度検出手段の検出結果に基づいて、前記エリア内の人体の近接状態をさらに判定し、
    前記変更手段は、前記エリア内の人体の近接状態にさらに応じて、前記給気部の給気量及び前記室内空気吸込部の空気吸込量の一方又は両方を変更する請求項1に記載の換気装置。
  3. 前記判定手段は、前記表面温度検出手段の検出結果に基づいて前記エリア内の人体の頭部を検出し、検出した2以上の頭部の距離に基づいて近接状態を判定する請求項2に記載の換気装置。
  4. 前記判定手段は、検出した2以上の頭部の顔面部の向きを検出し、検出した2以上の顔面部の向きが予め設定された角度範囲内である場合に、検出した2以上の頭部の距離に基づいて近接状態を判定する請求項3に記載の換気装置。
  5. 前記室内の人体の活動量を検出する活動量検出手段をさらに備え、
    前記変更手段は、前記室内の人体の活動量にさらに応じて、前記給気部の給気量及び前記室内空気吸込部の空気吸込量の一方又は両方を変更する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の換気装置。
  6. 前記変更手段は、前記給気部及び前記室内空気吸込部の一方又は両方の風路を開閉するダンパを備えた請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の換気装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の換気装置と、
    前記表面温度検出手段の検出結果に基づいて、前記室内に送風する送風手段と、を備えた換気送風システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024100790A1 (ja) * 2022-11-09 2024-05-16 三菱電機株式会社 空気調和システムおよび空気調和方法

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