JP2022066704A - 室内空調システム - Google Patents

室内空調システム Download PDF

Info

Publication number
JP2022066704A
JP2022066704A JP2020175194A JP2020175194A JP2022066704A JP 2022066704 A JP2022066704 A JP 2022066704A JP 2020175194 A JP2020175194 A JP 2020175194A JP 2020175194 A JP2020175194 A JP 2020175194A JP 2022066704 A JP2022066704 A JP 2022066704A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control unit
indoor
humidifier
heat exchanger
cleaning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020175194A
Other languages
English (en)
Inventor
康史 鵜飼
Yasushi Ukai
裕 伊藤
Yutaka Ito
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2020175194A priority Critical patent/JP2022066704A/ja
Publication of JP2022066704A publication Critical patent/JP2022066704A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)
  • Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)

Abstract

【課題】実現可能な湿度に応じた洗浄運転を行うことができる室内空調システムを提供する。【解決手段】制御部には、洗浄運転に関して選択可能な複数の洗浄条件が予め設定されている。室内空調システムでは、加湿機の加湿能力に応じて洗浄条件を決定するので、湿度不足による洗浄停止という事態を回避することができ、特に、冬季のような冷房運転をしても凝縮水が作りづらい時期に有用である。洗浄運転には、室内熱交換器の表面温度を氷点下にする凍結運転を行い、凍結運転の終了後に解凍させて室内熱交換器を洗浄する動作が含まれる。【選択図】図10A

Description

室内熱交換器の洗浄を行うための洗浄運転を行う室内空調システムに関する。
近年、室内機の室内熱交換器を自動で洗浄することができる空調機が市場に投入されるようになった。例えば、特許文献1(特開2010-014288号公報)に記載の空気調和機では、室内熱交換器のフィンの少なくも一部を着霜させる着霜運転を行い、その後除霜運転により除霜水を発生させてフィン表面に付着した汚れを除去する手段を備えている。
本開示は、熱交換器の洗浄に必要な湿度を確保し得る空気調和機を提供するものである。
第1観点の室内空調システムは、空調室内機と、加湿機と、制御部とを備えている。空調室内機は、室内熱交換器を洗浄する洗浄運転を行う。洗浄運転では、室内熱交換器を蒸発器として機能させ室内空気に含まれる水分を室内熱交換器に凝縮させて室内熱交換器を洗浄する。加湿機は、室内の加湿を行う。制御部には、洗浄運転に関して選択可能な複数の洗浄条件が予め設定されている。制御部は、加湿機の加湿能力に応じて洗浄条件を決定する。
洗浄運転には、洗浄開始前に高温高湿で凝縮水を作りやすい室内環境が必要であるが、常時、凝縮水が作りやすい室内環境を実現することは困難である。
この室内空調システムでは、加湿機の加湿能力に応じて洗浄条件を決定するので、湿度不足による洗浄停止という事態を抑制することができ、特に、冬季のような冷房運転または除湿運転をしても凝縮水が作りづらい時期に有用である。
洗浄運転には、室内熱交換器の表面温度を氷点下にする凍結運転を行い、凍結運転の終了後に解凍させて室内熱交換器を洗浄する動作が含まれる。
第2観点の室内空調システムは、第1観点の室内空調システムであって、洗浄運転が、加湿段階と、洗浄段階と、乾燥段階とを含む。加湿段階では、加湿機によって室内が加湿される。洗浄段階では、室内熱交換器に凝縮水が生じる。乾燥段階では、室内熱交換器の外表面が乾燥させられる。制御部は、加湿機の加湿能力に応じて、洗浄段階における、洗浄時間の長さ、室内熱交換器へ送風される平均風量、および室内熱交換器21に流れる冷媒の温度、の少なくとも1つを異ならせる。
この室内空調システムでは、例えば、加湿機の加湿能力が低いときは、洗浄の時間を長く、または風量を小さく、または冷媒温度を高めにすることによって、洗浄運転を継続することができる。
第3観点の室内空調システムは、第1観点または第2観点の室内空調システムであって、洗浄運転が、加湿段階と、洗浄段階と、乾燥段階とを含む。加湿段階では、加湿機によって室内が加湿される。洗浄段階では、冷房運転または除湿運転によって室内熱交換器に凝縮水が生じる。乾燥段階では、室内熱交換器の外表面が乾燥させられる。制御部は、加湿機の加湿能力に応じて、加湿段階における時間の長さを異ならせる。
この室内空調システムでは、例えば、加湿機の加湿能力が低いときは、加湿段階の時間を長くすることによって、洗浄運転に必要な室内環境を準備することができる。
第4観点に係る室内空調システムは、第2観点または第3観点に係る室内空調システムであって、制御部が、加湿機の能力値を取得する能力情報取得部を有している。制御部は、能力情報取得部の情報に基づいて、洗浄段階における、洗浄時間の長さ、室内熱交換器へ送風される平均風量、室内熱交換器に流れる冷媒の温度および加湿段階における時間の長さの少なくとも1つを決定する。
この室内空調システムでは、能力情報取得部を介して、加湿機能力を事前設定することができるので、洗浄運転の都度、能力設定する必要がない。
第5観点の室内空調システムは、第4観点の室内空調システムであって、能力情報取得部が、ユーザーによる入力、または加湿機との通信によって、加湿機の能力値を取得する。
第1実施形態に係る室内空調システムの構成の一例を示す概念図である。 室内空調システムの室内機の構成の一例を示す断面図である。 図1の室内空調システムが有する冷媒回路と空気流路とを説明するための図である。 図1の室外機と加湿機の構成例を示す分解斜視図である。 図1の室内空調システムの構成を説明するためのブロック図である。 制御部の構成を説明するためのブロック図である。 メモリに予め格納されている洗浄条件を示すテーブルである。 室内空調システムの動作を説明するためのフローチャートである。 通常運転の加湿運転と洗浄運転を比較するためのタイミングチャートである。 洗浄運転に自動的に移行する際の制御部の動作例を示すフローチャートである。 洗浄運転における空気調和機の加湿機制御の動作フローチャートである。 洗浄運転における空気調和機の洗浄動作のフローチャートである。 図10AのステップS511以降の動作を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る室内空調システムの構成の一例を示す概念図である。 図11の空気清浄機の構成例を示す分解斜視図である。 図11の空気清浄機の外観を示す斜視図である。 図11の室内空調システムの構成を説明するためのブロック図である。 図14Aの制御部の構成を説明するためのブロック図である。 第3実施形態に係る室内空調システムの動作を説明するためのフローチャートである。 図15のステップS131の中の動作を示すフローチャートである。
<第1実施形態>
(1)室内空調システム1の構成の概要
図1は、第1実施形態に係る室内空調システム1の構成の一例を示す概念図である。図1において、室内空調システム1は、空気調和機10と加湿機6とを備えている。空気調和機10は、室内機2と室外機4とを備えている。
室内機2は、部屋RMに設置され、部屋RMの中の空気調和を行う。第1実施形態では、室内機2が部屋RMの壁WLに取り付けられている。しかし、室内機2は、部屋RMの壁WLに設置されるタイプに限られるものではない。室内機2は、例えば、天井CEまたは床FLに設置されるものであってもよい。
図2は、室内空調システム1の室内機2の構成の一例を示す断面図である。図2において、室内機2は、室内熱交換器21を有している。室内機2は、室内熱交換器21に室内空気(部屋RMの中の空気)を通して室内空気の熱交換を行う。
図3は、図1の室内空調システム1が有する冷媒回路と空気流路とを説明するための図である。図1および図3において、加湿機6は、部屋RMの中(室内)に水分を供給して、室内の湿度を上げる加湿を行う。
図4は、図1の室外機4と加湿機6の構成例を示す分解斜視図である。また、図5Aは、図1の室内空調システムの構成を説明するためのブロック図である。図3~図5Aにおいて、室内空調システム1は、室内機2と加湿機6とを制御する制御部8を備えている。
制御部8は、室内熱交換器21を洗浄する運転である洗浄運転を行うように室内機2を制御する。制御部8は、洗浄運転において、室内の湿度を上昇させるように加湿機6を制御すると共に、室内熱交換器21の表面で結露水を生じさせることによって室内熱交換器21の表面を洗浄する。加湿機6の起動は、空気調和機10の運転の前に行われても良いし、空気調和機10の運転と同時に行われてもよい。
制御部8は、洗浄運転において、先に、室内の湿度が所定湿度に達するように加湿機6を制御することが好ましい。この場合には、加湿機6で室内を所定湿度にした後に、制御部8は、室内熱交換器21の表面で結露水を生じさせて当該表面を洗浄する。ここでいう室内熱交換器21の表面には、伝熱フィン21aが含まれる。
制御部8は、例えば、マイクロコンピュータにより実現されるものである。制御部8は、例えば、洗浄運転では、先ず加湿機6に加湿動作を行わせ、次に室内機2に洗浄動作を行わせる。
気象条件などによって室内が乾燥した場合、室内が乾燥したままでは室内熱交換器21の表面に結露を生じさせて室内熱交換器21の表面を洗浄することが難しくなる。
しかし、気象条件などによって室内がもし乾燥していても、室内空調システム1は、洗浄運転の加湿で室内の湿度を所定湿度まで上げることができる。
室内空調システム1は、室内の湿度が所定湿度まで上がった状態で、洗浄動作を行うことができる。
このように、室内空調システム1は、気象条件などによる室内の乾燥に左右されず、室内熱交換器21の表面に十分な結露を生じさせて表面を洗浄することができる。
(2)詳細構成
空気調和機10は、室内機2と室外機4とリモートコントローラ15とを有している。室内機2と室外機4とは、冷媒連絡管11,12で接続されている。室内機2と室外機4と冷媒連絡管11,12とは冷媒回路13を構成している。
室内機2と室外機4は、制御部8により制御される。冷媒回路13では、例えば、冷房運転、暖房運転及び除湿運転の際に、蒸気圧縮式冷凍サイクルが繰り返される。
(2-1)室内機2
図2、図3及び図5Aに示されているように、室内機2は、室内熱交換器21と、室内ファン22と、ケーシング23と、エアフィルタ24と、ドレンパン26と、水平フラップ27と、垂直フラップ(図示せず)と、放電ユニット29とを備えている。また、室内機2は、室内温度センサ31と、室内湿度センサ32と、ダクト用温度センサ33と、ダクト用湿度センサ34と、室内熱交換器温度センサ35とを含む。
方向を説明する場合、図1及び図2に矢印で示されている向きに従って、「上」、「下」、「前」、「後」という表現を用いる。
(2-1-1)ケーシング23
ケーシング23は、上部に吸込口23aを有し、下部に吹出口23bを有している。室内機2は、室内ファン22を駆動して、室内の空気を吸込口23aから吸込み、室内熱交換器21を通過した空気を吹出口23bから吹き出す。
(2-1-2)室内ファン22
室内ファン22は、図2に示すように、ケーシング23の中の略中央部分に配置されている。室内ファン22は、例えば、クロスフローファンである。吸込口23aから吹出口23bに向う空気流路において、室内ファン22の上流に室内熱交換器21が配置されている。
(2-1-3)室内熱交換器21
室内熱交換器21は、複数の伝熱フィン21aと複数の伝熱管21bとを有している。室内空気は、複数の伝熱フィン21aの間を通過する。また、熱交換の際には、複数の伝熱フィン21aの間を空気が通過すると同時に、伝熱管21bの中を冷媒が流れる。伝熱管21bは、複数折り返されていて1つの伝熱フィン21aを複数回貫通する。
室内熱交換器21は、伝熱管21bの延びる方向に見て、室内ファン22の上方を覆うように、下に向って開いた形状である。ここでは、このような形状を略Λ形状と呼ぶ。室内熱交換器21は、壁WLから遠い第1熱交換部21Fと壁WLに近い第2熱交換部21Rを有している。
略Λ形状を持つ室内熱交換器21の前方下部及び後方下部の下に、ドレンパン26が配置されている。室内熱交換器21のうちの第1熱交換部21Fで発生した結露は、室内熱交換器21の前方下部に配置されているドレンパン26で受け止められる。室内熱交換器21のうちの第2熱交換部21Rで発生した結露は、室内熱交換器21の後方下部に配置されているドレンパン26で受け止められる。
(2-1-4)水平フラップ27
吹出口23bには、水平フラップ27及び垂直フラップが配置されている。水平フラップ27は、吹出口23bから吹出される空気の風向を上下に変更する。そのため、水平フラップ27は、モータ27mにより、水平方向とのなす角を変更することができるように構成されている。
垂直フラップは、吹出口23bから吹出される空気の風向を左右に変更することができるように構成されている。室内空調システム1は、例えば、垂直フラップをモータ(図示せず)で前後方向とのなす角を変更するように駆動する。
(2-1-5)エアフィルタ24
ケーシング23の中の吸込口23aの下流且つ室内熱交換器21の上流には、エアフィルタ24が配置されている。室内熱交換器21に供給される室内空気が実質的に全てエアフィルタ24を通過するように、エアフィルタ24は、ケーシング23に設置されている。
したがって、エアフィルタ24の網目よりも大きな塵埃は、エアフィルタ24で除去されるので室内熱交換器21には到達しない。しかし、エアフィルタ24の網目よりも細かい塵埃及びオイルミストなど、エアフィルタ24を通過するものは室内熱交換器21に到達する。
(2-1-6)室内制御部81
室内機2の中には、制御部8を構成している室内制御部81が配置されている。図5Aに示されているように、室内制御部81は、室内ファン22のモータ22m、水平フラップ27のモータ27m及び再熱除湿弁28に接続されている。
室内制御部81は、室内ファン22のモータ22mの回転数、水平フラップ27のモータ27mの回転角度及び再熱除湿弁28の開度を制御することができる。
図5Bは、制御部8の構成を説明するためのブロック図である。図5Bにおいて、室内制御部81は、プロセッサ81aと、メモリ81bとを含む。
プロセッサ81aは、メモリ81bに記憶されている各運転の制御プログラムを読み取り、各機器に必要な指令を出力する。
メモリ81bは、各運転の制御プログラムの他、室外制御部86からの指示値を随時記憶する。また、メモリ81bには、図6に示すような、洗浄条件を示すテーブルが予め格納されている。
また、プロセッサ81aは、メモリ81bに記憶されたデータまたは要求値を読み取り、必要な制御値を演算する。さらに、プロセッサ81aは、内部にタイマ83を有している。
プロセッサ81aとして、CPUまたはGPUが採用される。上記の記載は、一例であって、上記記載内容に限定されるものではない。
室内制御部81は、図5Aに記載されている室内ファン22のモータ22m、水平フラップ27のモータ27m、再熱除湿弁28の他、スピーカ82とも接続されている。また、室内制御部81は、室外機4の中に配置されている室外制御部86とも接続されている。
室内制御部81は、リモートコントローラ15からの信号を受信して、リモートコントローラ15から入力される指示を受け取る。リモートコントローラ15は、表示画面15aを有している。
室内制御部81は、リモートコントローラ15の表示画面15aに種々の情報を表示することができる。室内制御部81は、例えば、表示画面15aを使って、洗浄動作ができないことを報知することができる。
また、室内制御部81は、スピーカ82を介して洗浄動作ができないことを報知することもできる。
図3および図5Aには、室内機2が有するセンサのうち、室内温度センサ31と、室内湿度センサ32と、ダクト用温度センサ33と、ダクト用湿度センサ34と、室内熱交換器温度センサ35が示されている。これらのセンサは、室内制御部81に接続されている。
室内制御部81は、室内温度センサ31により室内の空気の温度を検知し、室内湿度センサ32により室内の空気の相対湿度を検知する。
室内制御部81は、ダクト用温度センサ33により加湿機6から室内機2に吹出される空気の温度を検知し、ダクト用湿度センサ34により加湿機6から室内機2に吹出される空気の相対湿度を検知する。
また、室内制御部81は、室内熱交換器温度センサ35により室内熱交換器21の特定の場所を流れる冷媒の温度を検知できる。この特定の場所は、例えば室内熱交換器温度センサ35が取り付けられている伝熱管21bの箇所である。
(2-1-7)再熱除湿弁28
図3に示されているように、室内熱交換器21は、再熱除湿弁28を有している。第1熱交換部21Fと第2熱交換部21Rは、再熱除湿弁28を介して接続されている。
再熱除湿弁28は、冷房運転、暖房運転、および弱冷房・除湿運転時には全開となり減圧することなく冷媒を流し、再熱除湿時には絞ることで冷媒を減圧する。
弁機構としては、弁本体内部に減圧手段を設けている場合と、弁と並列にキャピラリーチューブなどの減圧手段を配置している場合の2タイプがある。
(2-2)室外機4
室外機4は、室内機2に熱エネルギーを供給する熱源ユニットとして機能する。室外機4は、図3および図5Aに示されているように、圧縮機41と四方弁42とアキュムレータ43と室外熱交換器44と室外膨張弁45と室外ファン46とケーシング47とを含む。
圧縮機41と四方弁42とアキュムレータ43と室外熱交換器44と室外膨張弁45と室外ファン46とは、ケーシング47の中に収納されている。
(2-2-1)ケーシング47
ケーシング47は、室外の空気を吸い込む吸込口47a(図3参照)と、熱交換後の空気を吹き出す吹出口47b(図1及び図3参照)とを有している。吸込口47aは、ケーシング47の後側に配置されている。
(2-2-2)圧縮機41
圧縮機41は、ガス冷媒を吸入して圧縮して吐出する。圧縮機41は、例えば、モータ41mの運転周波数をインバータにより調整することで運転容量を変更することができる可変容量圧縮機である。運転周波数が大きいほど圧縮機41の運転容量が大きくなる。
(2-2-3)四方弁42
四方弁42は、冷媒回路13における冷媒の流れの向きを切り換える。四方弁42は、4つのポートを有している。四方弁42の第1ポートP1は、圧縮機41の吐出口に接続されている。四方弁42の第2ポートP2は、室外熱交換器44の第1出入口44xに接続されている。四方弁42の第3ポートP3は、アキュムレータ43に接続されている。四方弁42の第4ポートP4は、室内熱交換器21の第2出入口21yに接続されている。
(2-2-4)アキュムレータ43
アキュムレータ43は、四方弁42の第3ポートP3と圧縮機41の吸入口との間に接続されている。アキュムレータ43では、圧縮機41に吸入される冷媒の気液分離が行われる。
(2-2-5)室外熱交換器44
室外熱交換器44は、第2出入口44yを室外膨張弁45の第1出入口45xに接続している。室外熱交換器44は、第1出入口44xまたは第2出入口44yから内部に流入した冷媒と、室外の空気との間で熱交換を行う。
(2-2-6)室外膨張弁45
室外膨張弁45は、第2出入口45yを室内熱交換器21の第1出入口21xに接続している。
(2-2-7)室外制御部86
室外機4の中には、制御部8を構成している室外制御部86が配置されている。図5Bに示すように、室外制御部86は、プロセッサ86aと、メモリ86bとを含む。
プロセッサ86aは、メモリ86bに記憶されている制御プログラムを読み取り、各機器に必要な指令を出力する。
メモリ86bは、各制御プログラムの他、室内制御部81からの要求値を随時記憶する。
プロセッサ86aは、メモリ86bに記憶されたデータまたは要求値を読み取り、必要な制御値を演算する。
プロセッサ86aとして、CPUまたはGPUが採用される。上記の記載は、一例であって、上記記載内容に限定されるものではない。
室外制御部86は、室内制御部81と接続されている。また、室外制御部86は、圧縮機41のモータ41m、四方弁42及び室外ファン46のモータ46mと接続されている。
室外制御部86は、圧縮機41のモータ41mの運転周波数、四方弁42の開度及び室外ファン46のモータ46mの回転数を制御することができる。
図3および図5Aには、室外機4が有するセンサのうち、外気温度センサ51と、吐出管温度センサ52と、室外熱交換器温度センサ53とが示されている。これらのセンサは、室外制御部86に接続されている。
室外制御部86は、外気温度センサ51により室外の空気の温度を検知することができる。また、制御部8は、吐出管温度センサ52により吐出管(圧縮機41の吐出口に接続された冷媒配管)を流れる冷媒の温度を検知でき、室外熱交換器温度センサ53により室外熱交換器44の特定の場所を流れる冷媒の温度を検知できる。
室外制御部86は、冷凍サイクルの制御を行う際に、吐出管温度センサ52、室外熱交換器温度センサ53及び室内熱交換器温度センサ35などにより冷媒回路13の冷媒の状態を監視する。
冷媒回路13には、圧縮機41と、四方弁42と、アキュムレータ43と、室外熱交換器44と、室外膨張弁45と、室内熱交換器21とが含まれている。冷媒回路13には、冷媒が循環している。冷媒としては、例えば、R32冷媒及びR410冷媒などのフロン類、並びに二酸化炭素などがある。
蒸気圧縮式冷凍サイクルでは、冷媒が圧縮機41で圧縮されて昇温され、その後、室外熱交換器44または室内熱交換器21で冷媒が放熱する。また、蒸気圧縮式冷凍サイクルでは、室外膨張弁45で冷媒が減圧膨張され、その後、室内熱交換器21または室外熱交換器44で冷媒が吸熱する。
(2-3)加湿機6
加湿機6は、室外機4と一体化されている。加湿機6は、室外の空気から水分を取り入れる。加湿機6は、取り入れた水分を室外の空気に付与することで高湿度の空気を生成する。加湿機6は、この高湿度の空気を室内機2に送る。
室内空調システム1は、加湿時に、室内機2において、加湿機6から送られてきた高湿度の空気と室内の空気とを混合する。室内機2は、高湿度の空気が混合された空気を部屋RMの中(室内)に吹き出すことで、室内を加湿する。加湿機6は、制御部8により制御される。
加湿機6は、図4に示されているように、吸着ロータ61と、ヒータ62と、切換ダンパ63と、吸排気ファン64と、吸着ファン65と、ダクト66と、ケーシング69とを備えている。また、加湿機6は、吸排気ホース68を含む。
図1および図4に示されているように、加湿機6のケーシング69は、室外機4のケーシング47に取り付けられて一体化されている。ケーシング69は、吸着用空気吹出口69aと吸着用空気取入口69bと加湿用空気取入口69cとを有している。
(2-3-1)吸着ロータ61
吸着ロータ61は、例えば、ハニカム構造を持つ円盤状のセラミックロータである。セラミックロータは、例えば、吸着剤を焼成することにより形成できる。吸着剤は、接触する空気中の水分を吸着する性質を有している。
また、吸着剤は、加熱されることによって吸着した水分を脱離するという性質を有している。このような吸着剤には、例えば、ゼオライト、シリカゲル及びアルミナがある。吸着ロータ61は、モータ61mにより駆動されて、回転する。吸着ロータ61の回転数は、モータ61mの回転数を変えることにより変更することができる。
(2-3-2)ヒータ62
ヒータ62は、加湿用空気取入口69cと切換ダンパ63との間に配置されている。加湿用空気取入口69cから取り入れられた室外の空気は、ヒータ62を通過した後、さらに吸着ロータ61を通過して切換ダンパ63に到達する。
ヒータ62で加熱された空気が吸着ロータ61を通過する際に、吸着ロータ61から水分が脱離して、吸着ロータ61から加熱された空気に水分が供給される。ヒータ62は、出力を変化させることができ、ヒータ62を通過した空気の温度を出力に応じて変化させることができる。
吸着ロータ61は、特定の温度範囲内では、吸着ロータ61を通過する空気の温度が高いほど脱離する水分量が多くなる傾向がある。
(2-3-3)切換ダンパ63
切換ダンパ63は、第1出入口63aと第2出入口63bとを持っている。切換ダンパ63は、吸排気ファン64が駆動しているときに空気を吸い込む空気の入口を、第1出入口63aとするか又は第2出入口63bとするかを切り換えることができる。
空気の入口を第1出入口63aとする場合には、図3に実線で示された矢印の向きに、室外の空気が、加湿用空気取入口69cから、吸着ロータ61、ヒータ62、吸着ロータ61、第1出入口63a、吸排気ファン64、第2出入口63b、ダクト66、吸排気ホース68、室内機2の順に流れる。
空気の入口を第2出入口63bとするように切り換えると、逆に、図3に破線で示された矢印の向きに、室内機2から、吸排気ホース68、ダクト66、第2出入口63b、吸排気ファン64、第1出入口63a、吸着ロータ61、ヒータ62、吸着ロータ61、加湿用空気取入口69cの順に空気が流れる。切換ダンパ63の切り換えは、モータ63mにより行われる。
(2-3-4)吸排気ファン64
吸排気ファン64は、切換ダンパ63の第1出入口63aと第2出入口63bとの間に配置されている。吸排気ファン64は、第1出入口63aから第2出入口63bまたは第2出入口63bから第1出入口63aに向う空気の流れを発生させる。吸排気ファン64は、モータ64mにより駆動される。
(2-3-5)吸着ファン65
吸着ファン65は、吸着用空気取入口69bから吸着用空気吹出口69aに続く通路に配置されている。この通路には、吸着ロータ61が掛かるように吸着ロータ61が配置されている。
吸着ファン65により吸着用空気取入口69bから吸着用空気吹出口69aに向う気流が発生すると、吸着ロータ61を通過する室外の空気から吸着ロータ61への水分の吸着が生じる。吸着ファン65は、モータ65mにより駆動される。
吸着ロータ61のモータ61m、切換ダンパ63のモータ63m、吸排気ファン64のモータ64m及びヒータ62は、室外制御部86に接続されている。
室外制御部86は、吸着ロータ61の回転数、切換ダンパ63の切り換え、吸排気ファン64及び吸着ファン65のオンオフ、及びヒータ62の出力を制御することができる。
(2-3-6)吸排気ホース68
吸排気ホース68は、一方端をダクト66に接続し、他方端を室内機2に接続している。このような構成により、吸排気ホース68と部屋RMとは室内機2を介して連通している。
(2-3-7)外気湿度センサ71
図3および図5Aには、室内機2が備えるセンサのうち、外気湿度センサ71が示されている。外気湿度センサ71は、室外制御部86に接続されている。室外制御部86は、外気湿度センサ71により室外の空気の相対湿度を検知することができる。
(3)室内空調システム1の動作
(3-1)通常運転
室内空調システム1の通常運転には、例えば、冷房運転、暖房運転、除湿運転、加湿運転、送風運転、換気運転及び空気清浄運転がある。ここでは、通常運転が、洗浄運転以外の運転である。通常運転は、上述の冷房運転及び暖房運転などに限られるものではない。また、上述の通常運転では、暖房運転と加湿運転が組み合わされるなど、複数の運転が組み合わされることがある。
(3-1-1)冷房運転
冷房運転の開始前に、制御部8には、例えば、リモートコントローラ15から冷房運転が指示されるとともに目標温度が指示される。冷房運転時には、制御部8は、四方弁42を、図3において実線で示されている状態に切り換える。
冷房運転時には、四方弁42は、第1ポートP1と第2ポートP2の間で冷媒を流し、第3ポートP3と第4ポートP4の間で冷媒を流す。冷房運転時の四方弁42は、圧縮機41から吐出される高温高圧のガス冷媒を室外熱交換器44に流す。
室外熱交換器44では、冷媒と、室外ファン46により供給される室外の空気との間で熱交換が行われる。室外熱交換器44で冷やされた冷媒は、室外膨張弁45で減圧されて室内熱交換器21に流れ込む。
室内熱交換器21では、冷媒と室内ファン22により供給される室内の空気との間で熱交換が行われる。室内熱交換器21での熱交換により温められた冷媒は、四方弁42及びアキュムレータ43を経由して、圧縮機41に吸入される。
室内熱交換器21で冷やされた室内の空気が室内機2から部屋RMに吹出されることで、室内の冷房が行われる。
この空気調和機10では、冷房運転において、室内熱交換器21が冷媒の蒸発器として機能して部屋RMの中の室内空気を温め、室外熱交換器44が冷媒の放熱器として機能する。
(3-1-2)暖房運転
暖房運転の開始前に、制御部8には、例えば、リモートコントローラ15から暖房運転が指示されるとともに目標温度が指示される。暖房運転時には、制御部8は、四方弁42を、図3において破線で示されている状態に切り換える。
暖房運転時に、四方弁42は、第1ポートP1と第4ポートP4の間で冷媒を流し、第2ポートP2と第3ポートP3の間で冷媒を流す。暖房運転時の四方弁42は、圧縮機41から吐出される高温高圧のガス冷媒を室内熱交換器21に流す。
室内熱交換器21では、冷媒と、室内ファン22により供給される室内の空気との間で熱交換が行われる。室内熱交換器21で冷やされた冷媒は、室外膨張弁45で減圧されて室外熱交換器44に流れ込む。
室外熱交換器44では、冷媒と室外ファン46により供給される室内の空気との間で熱交換が行われる。室外熱交換器44での熱交換により温められた冷媒は、四方弁42及びアキュムレータ43を経由して、圧縮機41に吸入される。
室内熱交換器21で温められた室内の空気が室内機2から部屋RMに吹出されることで、室内の暖房が行われる。
この空気調和機10では、暖房運転においては、室内熱交換器21が冷媒の放熱器として機能して部屋RMの中の室内空気を温め、室外熱交換器44が冷媒の蒸発器として機能する。
(3-1-3)除湿運転
除湿運転の開始前に、制御部8には、例えば、リモートコントローラ15から除湿運転が指示される。ここでは、除湿運転において複数のモードを選択できる場合について説明する。
制御部8には、リモートコントローラ15から、第1除湿モードと第2除湿モードと第3除湿モードの中のどのモードを選択したかの情報が送信される。
第1除湿モードでは、室内熱交換器21の実質的に全部を蒸発域にする第1除湿運転が行われる。
第2除湿モードでは、室内熱交換器21の風上側の少なくとも一部を蒸発域にする一方、室内熱交換器21の残りの部分を過熱域にする第2除湿運転が行われる。
第3除湿モードでは、室内熱交換器21において再熱除湿弁28よりも上流側の部分を凝縮域とする一方、再熱除湿弁28よりも下流側の部分を蒸発域とする第3除湿運転が行われる。
除湿運転時には、制御部8は、四方弁42を、図3において実線で示されている状態に切り換える。
除湿運転時には、四方弁42は、第1ポートP1と第2ポートP2の間で冷媒を流し、第3ポートP3と第4ポートP4の間で冷媒を流す。そのため、冷媒回路13において、除湿運転時と冷房運転時とで、冷媒の流れる向きは同じになる。除湿運転の冷媒回路13においても冷凍サイクルが実施される。
(3-1-3-1)第1除湿運転
第1除湿運転では、冷媒が冷媒回路13を循環するとき、制御部8は、再熱除湿弁28を全開にし、圧縮機41の運転周波数と室外膨張弁45の開度とを調整する。第1除湿運転では、室内熱交換器21の実質的に全部を蒸発域とする。
これにより、第1除湿運転は、室内温度を変化させるための能力である顕熱能力が高くなる。
ここで、室内熱交換器21の実質的に全部を蒸発域にするとは、室内熱交換器21の全部を蒸発域にするときだけでなく、室内熱交換器21において一部を除いた部分だけを蒸発域にするときも含む。
この一部(例えば、室内熱交換器21の全容積の1/3以下の部分)だけが蒸発域とならないときとしては、例えば、室内環境などによって、室内熱交換器21の冷媒出口近傍の部分が過熱域となるときなどがある。
(3-1-3-2)第2除湿運転
第2除湿運転では、冷媒が冷媒回路13を循環するとき、制御部8は、再熱除湿弁28を全開にし、圧縮機41の運転周波数と室外膨張弁45の開度とを調整する。
第2除湿運転では、第1熱交換部21Fの風上側の少なくとも一部を蒸発域にする一方、第1熱交換部21Fの残りの部分及び第2熱交換部21Rを過熱域にする。
制御部8は、第2除湿運転中、蒸発域が所定容積(例えば、室内熱交換器21の全容積の2/3)以下となるように、圧縮機41および室外膨張弁45を制御する。
このとき、室外膨張弁45の開度は、通常、第1除湿運転中の室外膨張弁45の開度よりも小さくなる。
第2除湿運転は、第1除湿運転によりも顕熱能力が低くなるので、室内の熱負荷が高くも低くもないとき、室温の低下を抑制しつつ、室内の除湿を行える。
(3-1-3-3)第3除湿運転(再熱除湿運転)
第3除湿運転では、冷媒が冷媒回路13を循環するとき、制御部8は、再熱除湿弁28を絞り、圧縮機41の運転周波数を調整すると共に、室外膨張弁45の開度を全開にする。
第3除湿運転では、再熱除湿弁28を絞ることで減圧する。第3除湿運転では、第1熱交換部21Fを凝縮域にする一方、第2熱交換部21Rを蒸発域にする。
第3除湿運転は、第1熱交換部21Fが凝縮域として機能するため、第2除湿運転よりも室内の熱負荷が低いとき、室温の低下を抑制しつつ、室内の除湿を行える。
(3-1-4)加湿運転
加湿運転の開始前に、制御部8には、例えば、リモートコントローラ15から加湿運転が指示されるとともに目標湿度が指示される。加湿運転時には、制御部8が、圧縮機41を停止させ、冷媒回路13における冷凍サイクルを停止させる。ただし、加湿暖房運転では、冷媒回路13における冷凍サイクルも加湿運転と同時に実施される。
制御部8は、加湿運転の指示を受けると、まず、吸排気ホース68を乾燥させるための第1乾燥動作を行うように加湿機6を制御する。
第1乾燥動作では、制御部8は、吸着ファン65及び吸着ロータ61を停止させる。第1乾燥動作では、制御部8は、ヒータ62に空気を加熱させ、第1出入口63aから第2出入口63bに向う気流が生じるように切換ダンパ63を切り換え、吸排気ファン64を駆動する。
加湿用空気取入口69cから取り入れられた室外の空気は、ヒータ62で加熱されて温度が上昇することで相対湿度が低下する。吸着ロータ61が停止しているので、吸着ロータ61を通過する空気への水分の供給が生じない。
このように乾燥された空気が吸排気ファン64によって吸排気ホース68を通過することで、吸排気ホース68の乾燥が行われる。制御部8は、例えば、タイマ83で運転時間をカウントし、運転時間が所定時間に達すれば、第1乾燥動作を終了する。
第1乾燥動作の終了後に加湿動作が開始される。第1乾燥動作が終了すると、制御部8は、吸着ファン65を駆動させ且つ吸着ロータ61を回転させるように制御する。吸着ファン65の駆動によって吸着ロータ61を室外の空気が通過することで、吸着ロータ61には、室外の空気から水分が吸着する。
水分が吸着した箇所は、吸着ロータ61の回転によって、ヒータ62によって加熱された空気が通過する場所に移動する。その結果、水分が吸着した箇所から加熱された空気へと水分の脱離が生じる。
このようにして高湿度になった空気が、吸排気ファン64により、吸排気ホース68及び室内機2を通して部屋RMに送られる。制御部8は、高湿度の空気を部屋RMの中に吹出させるために、室内機2の室内ファン22を駆動させる。
(3-1-5)送風運転
送風運転の開始前に、制御部8には、例えば、リモートコントローラ15から送風運転が指示される。送風運転時には、制御部8が、圧縮機41を停止させ、冷媒回路13における冷凍サイクルを停止させる。
送風運転では、リモートコントローラ15から目標風量が指示される場合と、室内機2に目標風量を自動で選択させる場合がある。制御部8は、目標風量になるように、室内ファン22のモータ22mを制御する。
例えば、通常運転では、制御部8は、最も回転数の小さいLLタップから、Lタップ、Mタップ、Hタップの順に回転数を大きくすることができるように構成されている。
(3-1-6)換気運転
換気運転の開始前に、制御部8には、例えば、リモートコントローラ15から換気運転が指示される。換気運転時には、制御部8が、圧縮機41を停止させ、冷媒回路13における冷凍サイクルを停止させる。
また、換気運転時には、加湿運転も停止される。加湿運転を停止するため、吸着ファン65及び吸着ロータ61の回転が停止される。換気運転では、制御部8は、吸排気ファン64を駆動するようにモータ64mを制御する。
また、換気運転では、制御部8は、切換ダンパ63を制御することにより、給気状態と排気状態とを切り換える。
給気状態においては、室外の空気が、加湿用空気取入口69cから取り入れられ、吸排気ホース68及び室内機2を通して部屋RMに吹出される。排気状態においては、室内の空気が、部屋RMから室内機2及び吸排気ホース68を通して加湿用空気取入口69cから排気される。
(3-2)洗浄運転
図7は、室内空調システム1の動作を説明するためのフローチャートである。以下、洗浄運転を図7のフローチャートに沿って説明する。洗浄運転が開始される場合には、制御部8が洗浄運転を開始するように指示される場合(手動開始の場合)と、制御部8が洗浄運転の開始を自動的に判断する場合(自動開始の場合)がある。
第1実施形態の室内空調システム1は、手動開始の場合と自動開始の場合の両方に対応する。しかし、室内空調システム1を、手動開始の場合と自動開始の場合のうちのいずれか一方に対応するように構成することもできる。
(ステップS1)
制御部8は、ステップS1において、洗浄運転の指示の有無を判断する。制御部8は、洗浄運転の指示が有りと判断した場合、ステップS2へ進む。
手動開始の場合として、例えば、リモートコントローラ15の洗浄運転を指示するための洗浄運転開始ボタンが押される場合がある。
また、制御部8は、洗浄運転の指示が無いと判断した場合ステップS11へ進む。
(ステップS2)
制御部8は、ステップS2において、洗浄運転を開始するために、水平フラップ27を開いて所定の角度に固定するように、モータ27mを制御する。水平フラップ27の角度は、部屋RMに人が居たとしても、人に直接室内機2から吹出される空気が当たらない角度が好ましい。
また、ステップS2の処理前に、既に水平フラップ27が開放されている場合にはそれを維持する。
(ステップS3)
制御部8は、ステップS3において、部屋RMの中の空気の湿度が所定湿度に達しているか否かを判断する。制御部8は、室内の湿度の値が所定値AH1である場合だけでなく、所定値AH1を超えている場合も、室内の湿度の値が所定値AH1(所定湿度)に達していると判断する。湿度は、絶対湿度、或いは、相対湿度で代用してもよい。相対湿度で代用する際、相対湿度の所定量を雰囲気温度に合わせて変化させてもよい。
制御部8は、室内温度センサ31により室内の温度を検知し、室内湿度センサ32により室内の相対湿度を検知する。制御部8は、室内温度センサ31により検知した空気の温度の値MTと、室内湿度センサ32により検知した空気の相対湿度の値MRHとから、部屋RMの中の空気の湿度を算出する。
制御部8は、室内の湿度が所定値AH1に達していると判断した場合、ステップS4に進む。
制御部8は、室内の湿度が所定値AH1に達していないと判断した場合、ステップS31に進む。
(ステップS4)
次に、制御部8は、ステップS4において、洗浄動作を開始する。洗浄動作では、空気調和機10は、冷房運転または除湿運転と同じく、室内熱交換器21を蒸発器として機能させる動作を行う。第1実施形態の室内空調システム1では、制御部8が、第1除湿運転と同じ動作を行うように空気調和機10を制御する。
制御部8は、洗浄運転の開始から、タイマ83によりカウントを開始している。
(ステップS5)
次に、制御部8は、ステップS5において、洗浄運転を開始してから所定時間tt2が経過したか否かを判断する。制御部8は、「洗浄運転を開始してから所定時間tt2が経過した」と判断した場合、第1除湿運転を終了して、ステップS6へ進む。
制御部8は、「洗浄運転を開始してから所定時間tt2が経過していない」と判断した場合、ステップS4へ戻って、洗浄動作を継続する。
(ステップS6)
制御部8は、ステップS6において、乾燥動作を行って洗浄運転を終了する。洗浄運転での乾燥動作は、通常運転の加湿運転の第1乾燥動作と同じ動作である。制御部8は、吸排気ホース68を乾燥させるため、加湿機6の吸着ファン65及び吸着ロータ61を停止させる。
また、制御部8は、加湿機6のヒータ62に空気を加熱させ、第1出入口63aから第2出入口63bに向う気流が生じるように切換ダンパ63を切り換え、吸排気ファン64を駆動する。
(ステップS11)
ステップS1からステップS6が動作のメインフローである。一方、先のステップS1において、制御部8が洗浄運転の指示が無いと判断した場合、制御部8は、ステップS11において、洗浄運転を開始する条件が満たされたか否かを判断する。制御部8は、「洗浄運転を開始する条件が満たされている」と判断した場合、ステップS2へ進む。ステップS11の洗浄運転への移行条件については、後の「(3-3)洗浄運転への移行条件」で説明する。
また、制御部8は、「洗浄運転を開始する条件が満たされていない」と判断した場合、ステップS1に戻る。
(ステップS31)
また、先のステップS3において、制御部8が室内の湿度が所定値AH1に達していないと判断した場合、制御部8は、ステップS31において、室内の温度に基づいて、第1加湿動作か第2加湿動作かを選択するために、室内温度センサ31で検知された温度が所定温度T1以上であるか否かを判断する。
この室内空調システム1の場合には、加湿機6による水分の供給には、2つの方法が設定されている。制御部8は、第1加湿動作及び第2加湿動作の中から適切な運転を選択する。
第1加湿動作は、暖房と同時に加湿をする運転である。第1加湿動作では、制御部8は、空気調和機10による部屋RMに対する暖房動作と加湿機6による部屋RMに対する加湿動作とを同時に行うように、空気調和機10と加湿機6とを制御する。
第2加湿動作は、第1加湿動作における暖房動作を止めて加湿動作だけをする運転である。第2加湿動作では、制御部8は、加湿機6の加湿動作によって部屋RMに対する加湿を行うように、空気調和機10と加湿機6とを制御する。第2加湿動作では、暖房動作は行われないが、室内機2から部屋RMに高湿度の空気を送るため、空気調和機10による送風動作が行われる。
(ステップS32A)
先のステップS31において、制御部8が「室内温度センサ31で検知された温度が所定温度T1以上ではない」と判断した場合、制御部8はステップS32Aにおいて、上述の第1加湿動作を行う。
(ステップS32B)
先のステップS31において、制御部8が「室内温度センサ31で検知された温度が所定温度T1以上である」と判断した場合、制御部8はステップS32Bにおいて、上述の第2加湿動作を行う。
第1加湿動作でも、第2加湿動作でも、加湿機6による加湿の動作が行われる。第1加湿動作及び第2加湿動作で行われる加湿動作は、通常運転の加湿運転で行われる加湿機6の加湿動作と同じである。
ただし、第1加湿動作及び第2加湿動作で行われる加湿動作では、通常運転の加湿運転で出現する加湿能力の最大値以上になるように設定されている。洗浄運転では、部屋RMの快適性を重要視しておらず、むしろ、洗浄運転を速く終了することを優先している。
そのため、洗浄運転では、室内の湿度が所定値AH1に早く到達するように、通常運転の加湿運転で出現する加湿能力の最大値以上で、第1加湿動作または第2加湿動作が行われる。
例えば、通常運転の加湿運転の加湿能力が低い方から順に、Lタップ、Mタップ、Hタップと設定されている場合には、第1加湿動作及び第2加湿動作では、Hタップが選択される。
第1加湿動作では、制御部8は、加湿動作と同時に暖房動作をするように、加湿機6とともに空気調和機10を制御する。制御部8は、洗浄運転のために予め設定されている目標温度になるように空気調和機10を制御する。
洗浄運転で空気調和機10が行う暖房動作は、通常運転の暖房運転での空気調和機10の動作と同じであるので、ここでは説明を省略する。
(ステップS33)
次に、制御部8は、第1加湿動作、および2加湿動作のいずれの動作であっても、ステップS33において、加湿の開始から所定時間tt1が経過したか否かを制御部8が判断する。
制御部8は、所定時間tt1が経過していないと判断した場合、ステップS3に戻って、室内の湿度が所定値AH1に達するまで、第1加湿動作または第2加湿動作を継続する。
制御部8は、所定時間tt1が経過していると判断した場合、ステップS34へ進む。
(ステップS34)
先のステップS33において、制御部8が「所定時間tt1が経過している」と判断した場合、制御部8は、ステップS34において、異常を報知してステップS6へ戻る。
図8は、通常運転の加湿運転と洗浄運転を比較するためのタイミングチャートである。図8において、時刻t10に同時に運転を始まることを想定して、洗浄運転と通常運転の加湿運転を比較する。
洗浄運転では、加湿動作の前には吸排気ホース68を乾燥するための動作がないため、加湿動作を直ぐに始められる(時刻t10)。洗浄運転では、通常運転の第1乾燥動作が続いている時刻t11に加湿動作を終えて洗浄動作に移ることができる。
図8に示されている例では、通常運転の加湿運転の第1乾燥動作が終わる時刻t12には、洗浄運転の洗浄動作が終了している。図8に示されている例では、通常運転の加湿動作が終了する時刻t13には、洗浄運転の終了時の乾燥動作を終えることができている。
(3-3)洗浄運転への移行条件
室内空調システム1は、制御部8が、図7のステップS11において、自動的に、洗浄運転へ移行するか否かの判断を行う。
図9は、洗浄運転に自動的に移行する際の制御部の動作例を示すフローチャートである。洗浄運転の移行条件を判断するための制御部8の処理について、図9に沿って説明する。
(ステップS41)
制御部8は、ステップS41において、運転モードが洗浄運転以外の運転か否かの判断を行う。制御部8は、「運転モードが洗浄運転以外の運転でない(運転モードが洗浄運転である)」と判断した場合は、ステップS48へ進み、積算駆動時間をリセットする。
制御部8は、「運転モードが洗浄運転以外の運転である」と判断場合には、制御部8は、ステップS42へ進む。
(ステップS42)
次に、制御部8は、ステップS42において、運転モードが冷房運転および除湿運転以外の運転であるか否かの判断を行う。制御部8は、「室内空調システム1が冷房運転および除湿運転以外の運転を行っている」と判断した場合、言い換えれば、室内空調システム1が暖房運転、加湿運転、送風運転、換気運転または空気清浄運転を行っている場合には、ステップS43に進む。
また、制御部8は、「室内空調システム1が冷房運転および除湿運転以外の運転を行っている」と判断しない場合、ステップS421へ進む。
(ステップS43)
制御部8は、ステップS43において、室内ファン22の駆動時間をカウントする。
室内ファン22の駆動時間のカウントは、例えば、タイマ83を用いてプロセッサ81aが行う。プロセッサ81aは、カウントした駆動時間をメモリ81bに記憶させる。現在の運転が終了するまで、室内ファン22の駆動時間のカウントが行われる。
例えば、暖房運転中であっても、部屋RMの温度が目標温度に達していて、圧縮機41及び室内ファン22などが停止しているときは、室内ファン22の駆動時間のカウントを行わない。
室内ファン22の駆動時間のカウントが行われるのは、第1駆動時間と第2駆動時間である。第1駆動時間は、室内機2の暖房運転(暖房加湿運転を含む)のときの室内ファン22の駆動時間である。
第2駆動時間は、加湿運転(暖房加湿運転を除く)、送風運転、換気運転及び空気清浄運転のときの室内ファン22の駆動時間である。
(ステップS431)
一方、先のステップS42において、制御部8が、室内空調システム1が「冷房運転または除湿運転以外の運転を行っている」と判断しない場合、言い換えれば、室内空調システム1が冷房運転または除湿運転を行っている場合には、このステップS431において、冷房運転または除湿運転の運転時間が所定時間tt3以上になっているか否かの判断を行う。
冷房運転または除湿運転の運転時間は、例えば、タイマ83を用いてプロセッサ81aがカウントする。プロセッサ81aは、カウントした運転時間をメモリ81bに記憶させる。
制御部8は、「冷房運転または除湿運転の運転時間が所定時間tt3以上である」と判断した場合、制御部8は、ステップS48に進み、室内ファン22の積算駆動時間をリセットする。制御部8は、室内熱交換器21で結露を生じる室内機2の冷房運転または除湿運転をした場合に、積算駆動時間をリセットする。
また、制御部8は、冷房運転および除湿運転の運転時間が所定時間tt3未満であると判断した場合、制御部8は、室内ファン22の駆動時間のカウントを行わずに、ステップS44へ進む。
(ステップS44)
制御部8は、ステップS44において、現在の運転が終了したか否かを判断する。言い換えると、制御部8は、通常運転で室内機2が室内熱交換器21で結露を生じる運転をしているときの室内ファン22の駆動時間を、積算駆動時間に算入しない制御をする。
制御部8は、現在の運転が終了したと判断した場合、制御部8は、ステップS45へ進む。
(ステップS45)
制御部8は、ステップS45において、室内ファン22の積算駆動時間を算出する。制御部8は、メモリ81bに記憶されている駆動時間を積算して積算駆動時間を算出する。
ここでは、暖房運転、加湿運転、送風運転、換気運転及び空気清浄運転の室内ファン22の各駆動時間を合計して積算駆動時間を算出する。しかし、積算駆動時間の算出方法は、単に各運転の駆動時間を合計する方法に限られない。例えば、運転の種類ごとに重み付けを行って積算駆動時間を算出するように、制御部8を構成することもできる。
(ステップS46)
制御部8は、ステップS46において、積算駆動時間が所定駆動時間CT1以上になっているか否かを判断する。制御部8は、「積算駆動時間が所定駆動時間CT1以上になっていると判断した場合、制御部8は、ステップS47に進む。
図9のステップS47の判断は、図7のステップS11の判断の一例である。ここでは、積算駆動時間が所定駆動時間CT1以上になっていれば、洗浄運転への移行条件が満たされたと判断している。
しかし、洗浄運転への移行条件は、積算駆動時間が所定駆動時間CT1以上になっていることに限らなくてもよい。洗浄運転への移行条件として、例えば、通常運転が停止されているという条件が加えられてもよい。
制御部8は、「積算駆動時間が所定駆動時間CT1未満であると判断した場合、ステップS41に戻って、積算駆動時間の積算のためのステップを繰り返す。
(ステップS47)
制御部8は、ステップS47において、洗浄運転への移行条件が満たされたことを示すフラグをたて、メモリ81bに記憶する。
(ステップS48)
制御部8は、ステップS48において、積算駆動時間をリセットする。
(ステップS49)
制御部8は、ステップS49において、室内空調システム1が停止していなければ、ステップS41に戻って、積算駆動時間の積算のためのステップを繰り返す。
洗浄運転の場合には、ステップS41、ステップS48およびステップS49を繰り返すので、たとえ室内ファン22が駆動されても積算駆動時間はカウントされない。
(3-4)洗浄運転における空気調和機10の加湿機制御
第1加湿動作でも、第2加湿動作でも、加湿機6による加湿の動作が行われる。第1加湿動作および第2加湿動作で行われる加湿動作は、通常運転の加湿運転で出現する加湿能力の最大値以上になるように設定されている。
図10Aは、洗浄運転における空気調和機10の加湿機制御の動作フローチャートである。図10Aにおいて、ステップS321以降のフローは、図7のステップS32AおよびステップS32Bの内部で行われている制御部8の制御動作を示している。
(ステップS321)
制御部8は、ステップS321において、加湿機6の加湿運転開始指令の有無を判断する。制御部8は、加湿機6の加湿運転開始指令が有るときは、ステップS322へ進む。
(ステップS322)
制御部8は、ステップS322において、加湿機が空気調和機に内蔵されているか否かを判断する。
第1実施形態では、室内機2と加湿機6とが一体型であり、加湿機6が空気調和機10に内蔵されているので、制御部8は、加湿機が空気調和機に内蔵されている、と判断して、ステップS323へ進む。
制御部8は、加湿機が空気調和機に内蔵されていないと判断したときは、ステップS511へ進む。
ステップS511については、第2実施形態の説明の際に、詳細を述べる。
(ステップS323)
制御部8は、ステップS323において、加湿機の加湿能力がPs以上であるか否かを判断する。加湿機6の加湿能力は、室内制御部81のメモリ81bに記憶されている。
加湿機の加湿能力がPs以上あれば、通常の洗浄運転に必要な水分を供給することができる。
第1実施形態では、加湿機6の加湿能力はPs以上であるので、制御部8は、加湿機の加湿能力がPs以上である、と判断して、ステップS324Aへ進む。
制御部8は、加湿機の加湿能力がPs未満である、と判断したときは、ステップS324Bへ進む。
(ステップS324A)
制御部8は、ステップS324Aにおいて、ステップS33の所定時間tt1をth1に設定する。
制御部8は、室内制御部81のプロセッサ81aは、メモリ81bに格納されている、図6に示すテーブルから加湿能力がPs以上の場合の加湿時間th1を読み取り、ステップS33の時間tt1をth1に設定する。
加湿機6は、少なくとも加湿能力Psで加湿時間をth1で運転することによって、通常の洗浄運転に必要な水分を供給することができる。
(ステップS324B)
制御部8は、ステップS324Bにおいて、ステップS33の所定時間tt1をth2に設定する。
制御部8は、室内制御部81のプロセッサ81aは、メモリ81bに格納されている、図6に示すテーブルから加湿能力がPs未満の場合の加湿時間th2を読み取り、ステップS33の時間tt1をth2に設定する。
加湿機6は、加湿能力Ps未満であっても、加湿時間をth2(>th1)で運転することによって、洗浄運転に必要な水分を供給することができる。
(ステップS325)
制御部8は、ステップS325において、加湿機6の運転を開始する。加湿機6の加湿能力は低い方から順に、Lタップ、Mタップ、Hタップと設定されており、洗浄運転時における第1加湿動作および第2加湿動作では、Hタップが選択される。
(ステップS326)
制御部8は、ステップS326において、洗浄運転の停止指令の有無を判断する。ユーザーが、洗浄運転を停止したい場合もあるので、かかる場合、洗浄運転の加湿動作中であっても強制的に終了する必要があるからである。
制御部8は、洗浄運転の停止指令があるときは、図7のステップS6へ進む。制御部8は、洗浄運転の停止を、スマートフォンなどの通信端末230、またはリモートコントローラ15を介して報知してもよい。
また、制御部8は、洗浄運転の停止指令がないときは、図7のステップS33へ進む。
以上のように、図7のステップS32Aの第1加湿動作、およびステップS32Bの第2加湿動作では、ステップS321~ステップS325の制御が実行され、加湿機6の加湿能力がPs未満であっても洗浄運転に必要な水分を確保することができる。
(4)洗浄運転における空気調和機10の洗浄動作
制御部8は、加湿機6による加湿運転が終了すると、ステップS4(図7参照)の洗浄動作を開始する。
図10Bは、洗浄運転における空気調和機10の洗浄動作のフローチャートであって、ステップS4(図7参照)の具体的動作を示す。
(ステップS401)
制御部8は、ステップS401において、洗浄動作の開始指令の有無を判断する。制御部8は、洗浄動作の開始指令があったときはステップS402へ進む。
(ステップS402)
制御部8は、ステップS402において、直前の加湿時間がth1およびth2のいずれであったのかを判断する。
制御部8は、直前の加湿時間がth1であったときは、加湿機6の加湿能力がPs以上であり、この場合はステップS403Aへ進む。
また、制御部8は、直前の加湿時間がth2であったときは、加湿機6の加湿能力がPs未満であり、この場合はステップS403Bへ進む。
(ステップS403A)
制御部8は、室内制御部81のプロセッサ81aは、メモリ81bに格納されている、図6に示すテーブルから加湿能力がPs以上の場合の洗浄時間tc1、ファン風量Q1、冷媒温度T1を読み取る。
さらに制御部8は、1)洗浄時間をtc1に設定、2)ファン風量をQ1に設定、3)冷媒温度をT1に設定、の少なくとも1つを選択し、室内熱交換器21を蒸発器として機能させる第1除湿運転を行う。
加湿機6は、洗浄動作中も加湿運転を行っている。
(ステップS403B)
制御部8は、室内制御部81のプロセッサ81aは、メモリ81bに格納されている、図6に示すテーブルから加湿能力がPs未満の場合の洗浄時間tc2、ファン風量Q2、冷媒温度T2を読み取る。
さらに制御部8は、1)洗浄時間をtc2(tc2>tc1)に設定、2)ファン風量をQ2(Q2<Q1)に設定、3)冷媒温度をT2(T2>T1)に設定、の少なくとも1つを選択し、室内熱交換器21を蒸発器として機能させる第1除湿運転を行う。
加湿機6は、洗浄動作中も加湿運転を行っている。
洗浄時間をtc2>tc1とした理由は、加湿機6の加湿能力がPs未満であるため、通常の洗浄運転に必要な水分に相当する水分を供給するには、洗浄時間を長めに設定する必要があるからである。
ファン風量をQ2<Q1とした理由は、加湿機6の加湿能力がPs未満であるため、第1除湿運転により一挙に湿度低下に陥ることを防止するには、ファン風量を低めに設定する必要があるからである。
冷媒温度をT2>T1とした理由は、加湿機6の加湿能力がPs未満であるため、第1除湿運転により一挙に湿度低下に陥ることを防止するには、冷媒温度(室内熱交換器温度)を高めに設定する必要があるからである。
(ステップS404)
制御部8は、ステップS404において、洗浄動作を開始する。具体的には、第1除湿運転を開始し、空気中の水分を室内熱交換器21の表面に凝縮させて室内熱交換器21を洗浄する。
<第2実施形態>
(1)全体構成
上記第1実施形態では、空気調和機10と加湿機6が一体である場合について説明したが、空気調和機10と加湿機が別体であってもよい。
図11は、第2実施形態に係る室内空調システム1の構成の一例を示す概念図である。図11において、室内空調システム1では、空気調和機10と、空気清浄機能付き加湿機106(以後、加湿機106という。)が、別体になっている。加湿機106が、第1実施形態の加湿機6に相当する。加湿機106は、部屋RMに設置され、換気運転を行うことはできない構成になっている。
図11に示されているように、空気調和機10の室内機2と加湿機106とは、無線LANルータ210を介して接続されている。室内機2の室内制御部81には無線LANアダプタ85が接続されている。
ここでは、無線LANアダプタ85が室内機2に外付けされている場合が示されている。しかし、無線LANアダプタ85が室内機2に内蔵されてもよい。加湿機106の加湿機制御部89には、無線LANアダプタの機能が内蔵されている。
図14Aは、図11の室内空調システム1の構成を説明するためのブロック図である。また、14Bは、図14Aの制御部8の構成を説明するためのブロック図である。
図11、図14Aおよび図14Bにおいて、空気調和機10と加湿機106とからなる室内空調システム1は、制御部8を備えている。洗浄運転が行われるとき、加湿機106は、無線LANルータ210及び無線LANアダプタ85を介して、室内制御部81から動作を指示される。
制御部8は、室内制御部81と、室外制御部86と、加湿機制御部89とを有している。室内制御部81による室内機2の制御および室外制御部86による室外機4の制御は、第1実施形態で説明しているので、ここでは説明を省略する。
図11に示されているように、室内空調システム1は、スマートフォン230を用いて、空気調和機10および加湿機106に指示することができる。例えば、スマートフォン230から出力される指示は、無線LANルータ210を介してまたはインターネット240とブロードバンドルータ220と無線LANルータ210を介して、空気調和機10および加湿機106に送信される。
(2)加湿機106の構成
図12は、図11の加湿機106の構成例を示す分解斜視図である。図12において、加湿機106は、ケーシング110と、プレフィルタ121と、集塵フィルタ122と、脱臭フィルタ123と、送風ファン130と、加湿フィルタユニット140と、水トレー150と、水タンク160とを備えている。ケーシング110は、本体部111と前面パネル112とを含んでいる。
図13は、図11の加湿機106の外観を示す斜視図である。図13において、加湿機106は、前面パネル112と本体部111との境界に吸込口113を有している。吸込口113は、前面パネル112の下部と両サイドに設けられている。吹出口114は、本体部111の上部に設けられている。
図14は、図11の室内空調システム1の構成を説明するためのブロック図である。図11、図12、図13および図14において、送風ファン130が駆動されると、吸込口113から吸い込まれた室内の空気は、プレフィルタ121、集塵フィルタ122、脱臭フィルタ123及び加湿フィルタユニット140を通過して、吹出口114から吹出される。
本体部111の天面には、操作パネル115が設けられている。操作パネル115には、複数の操作ボタンが設けられている。
プレフィルタ121は、通過する空気から、主に大きな塵埃を取り除く。集塵フィルタ122は、通過する空気から、主に微細な塵埃を取り除く。脱臭フィルタ123は、例えば、活性炭を含んでいる。脱臭フィルタ123は、通過する空気から、主に臭い成分を除去する。
加湿フィルタユニット140は、加湿フィルタ142を含む加湿ロータ141を有している。加湿ロータ141は、モータ143(図14参照)により回転させられる。加湿フィルタ142は、加湿ロータ141とともに回転することにより、水トレー150に溜められている水の供給を受ける。
水の供給を受けた加湿フィルタ142は、通過する空気に対して水分を供給する。モータ143が停止して加湿ロータ141の回転が止まると、加湿フィルタユニット140は加湿を停止する。
水トレー150は、水タンク160から水の供給を受けることにより、加湿フィルタ142に供給する水の補充を行う。水タンク160には、利用者が水を補給する。
制御部8は、加湿機制御部89を介して、モータ143を制御することができる。従って、制御部8は、モータ143をオンすることにより加湿機106に加湿動作を行わせ、モータ143をオフすることにより加湿機106に加湿動作を停止させることができる。
加湿機106は、図14に示されているように、室内温度センサ171と室内湿度センサ172と給水センサ173とを備えている。室内温度センサ171と室内湿度センサ172と給水センサ173とは、加湿機制御部89に接続されている。
従って、制御部8は、加湿機制御部89を介して、室内温度センサ171と室内湿度センサ172により、室内空気の温度と相対湿度とを検知することができる。第1実施形態の制御部8は、制御に室内温度センサ31と室内湿度センサ32を用いている。第2実施形態の制御部8は、制御に室内温度センサ31と室内湿度センサ32若しくは室内温度センサ171と室内湿度センサ172を用いてもよい。
第2実施形態の制御部8は、制御に、例えば室内温度センサ31,171の平均値を室内空気の温度として用いるなど、両センサを同時に用いてもよい。また、第2実施形態の制御部8は、制御に、例えば室内湿度センサ32,172の平均値を室内空気の相対湿度として用いるなど、両センサを同時に用いてもよい。
(3)室内空調システム1の加湿機制御
室内空調システム1の洗浄運転は、加湿機6に替えて加湿機106を用いるという相違点を除いて、第1実施形態の室内空調システム1の洗浄運転と同様に構成することができる。したがって、図7および図9に示すフローチャートに沿って制御が行われる。
室内空調システム1は、加湿機106を用いて、洗浄運転を行う。室内空調システム1では、加湿機106が室内の空気を吸込口113から吸込み、室内の空気に水分を付与して吹出口114から部屋RMの中に吹き出す。
したがって、室内空調システム1は、空気調和機10と加湿機106を用いて第1加湿動作を行う。第1加湿動作において、制御部8は、空気調和機10に部屋RMの暖房運転を行わせ、同時に加湿機106に部屋RMに対する加湿を行わせる。室内空調システム1の第2加湿動作では、制御部8が、空気調和機10の運転を停止させ、加湿機106に加湿を行わせる。
第1加湿動作および第2加湿動作では、図10Aおよび図10Cに示すフローチャートに沿って加湿機106を制御する。
図10Cは、図10AのステップS511以降の動作を示すフローチャートである。以下、図10Aおよび図10Cを参照しながら説明する。
(ステップS321)
制御部8は、ステップS321において、加湿機6の加湿運転開始指令の有無を判断する。制御部8は、加湿機6の加湿運転開始指令が有るときは、ステップS322へ進む。
(ステップS322)
制御部8は、ステップS322において、加湿機が空気調和機に内蔵されているか否かを判断する。
第1実施形態では、室内機2と加湿機6とが一体型であり、加湿機6が空気調和機10に内蔵されているので、制御部8は、加湿機が空気調和機に内蔵されている、と判断して、ステップS323へ進んだ。
しかし、第2実施形態では、室内機2と加湿機106とが別体であり、制御部8は、加湿機が空気調和機に内蔵されていないと判断し、ステップS511へ進む。
(ステップS511)
制御部8は、ステップS511において、加湿機の遠隔操作が可能か否かを判断する。第2実施形態では、空気調和機10と加湿機106とは連動しているので、制御部8は、加湿機106の遠隔操作が可能と判断して、ステップS512へ進む。
また、制御部8は、加湿機106の遠隔操作が不可能と判断したときは、ステップS131へ進む。
(ステップS512)
制御部8は、ステップS512において、メモリ81bに加湿機106の加湿能力を示す能力情報が記憶されているか否かを判断する。制御部8は、能力情報が記憶されていると判断したときはステップS515へ進み、能力情報が記憶されていないと判断したときはステップS513に進む。
第2実施形態では、加湿機106は、空気調和機10と連動しているので、「加湿能力」は入力済みであり、メモリ81bに加湿能力が記憶されている。
(ステップS513)
制御部8は、ステップS513において、加湿機106との通信によって、能力情報である加湿機106の加湿能力を取得する。
通信によって加湿能力を取得する手段として、加湿機106に対して直接設定された加湿能力が通信信号によって制御部8に入力される構成、加湿機106が備える遠隔操作装置を介して制御部8に加湿能力が入力される構成、およびスマートフォンなどの通信端末230を介して制御部8に加湿能力が入力される構成の中から少なくとも1つが採用される。
(ステップS514)
制御部8は、ステップS514において、先のステップS513で取得した加湿能力をメモリ81bに記憶する。
(ステップS515)
制御部8は、ステップS515において、加湿能力がPs以上であるか否かを判断する。制御部8は、加湿能力がPs以上であるならばステップS324Aへ進む。また、制御部8は、加湿能力がPs未満であるならばステップS324Bへ進む。
第2実施形態の場合、洗浄運転において、第1実施形態のような吸排気ホース68を乾燥させる動作(ステップS6の一部)を省くことができる。
なぜなら、室内空調システム1は、加湿機106を部屋RMの中に置いているので、壁WLを通過する吸排気ホース68を備える必要がなくなるからである。
(4)洗浄運転における空気調和機10の洗浄動作
洗浄動作については、第1実施形態と同じく図10Bのフローチャートに沿って実施されるので、ここでは説明を省略する。
<第3実施形態>
第2実施形態では、図11に示されているように、加湿機106は、無線LANルータ210及び無線LANアダプタ85を介して、空気調和機10の室内制御部81から動作を指示される構成であった。
第3実施形態では、空気調和機10が加湿機と連動しない場合の洗浄運転について、説明する。
ユーザーがどのような加湿機を使用するのか不明なため、ここでは加湿機機能のみを有する加湿機206を想定する。
(1)洗浄運転
図15は、第3実施形態に係る室内空調システム1の動作を説明するためのフローチャートである。以下、洗浄運転を図15のフローチャートに沿って説明する。洗浄運転が開始される場合には、制御部8が洗浄運転を開始するように指示される場合(手動開始の場合)と、制御部8が洗浄運転の開始を自動的に判断する場合(自動開始の場合)がある。
第3実施形態の室内空調システム1は、手動開始の場合と自動開始の場合の両方に対応する。しかし、室内空調システム1を、手動開始の場合と自動開始の場合のうちのいずれか一方に対応するように構成することもできる。
(ステップS101)
制御部8は、ステップS101において、洗浄運転の指示の有無を判断する。制御部8は、洗浄運転の指示が有りと判断した場合、ステップS102へ進む。
手動開始の場合として、例えば、リモートコントローラ15の洗浄運転を指示するための洗浄運転開始ボタンが押される場合がある。
また、制御部8は、洗浄運転の指示が無いと判断した場合ステップS111へ進む。
(ステップS102)
制御部8は、ステップS102において、洗浄運転を開始するために、水平フラップ27を開いて所定の角度に固定するように、モータ27mを制御する。水平フラップ27の角度は、部屋RMに人が居たとしても、人に直接室内機2から吹出される空気が当たらない角度が好ましい。
また、ステップS102の処理前に、既に水平フラップ27が開放されている場合にはそれを維持する。
(ステップS103)
制御部8は、ステップS103において、部屋RMの中の空気の湿度が所定湿度に達しているか否かを判断する。制御部8は、室内の湿度の値が所定値AH1である場合だけでなく、所定値AH1を超えている場合も、室内の湿度の値が所定値AH1(所定湿度)に達していると判断する。湿度は、絶対湿度、或いは、相対湿度で代用してもよい。相対湿度で代用する際、相対湿度の所定量を雰囲気温度に合わせて変化させてもよい。
制御部8は、室内温度センサ31により室内の温度を検知し、室内湿度センサ32により室内の相対湿度を検知する。制御部8は、室内温度センサ31により検知した空気の温度の値MTと、室内湿度センサ32により検知した空気の相対湿度の値MRHとから、部屋RMの中の空気の湿度を算出する。
制御部8は、室内の湿度が所定値AH1に達していると判断した場合、ステップS104に進む。
制御部8は、室内の湿度が所定値AH1に達していないと判断した場合、ステップS131に進む。
(ステップS104)
次に、制御部8は、ステップS104において、洗浄動作を開始する。洗浄動作では、空気調和機10は、冷房運転または除湿運転と同じく、室内熱交換器21を蒸発器として機能させる動作を行う。制御部8は、洗浄運転の開始から、タイマ83によりカウントを開始している。
(ステップS105)
次に、制御部8は、ステップS105において、洗浄運転を開始してから所定時間tt2が経過したか否かを判断する。制御部8は、「洗浄運転を開始してから所定時間tt2が経過した」と判断した場合、第1除湿運転を終了して、ステップS6へ進み、乾燥動作を行わせる。
制御部8は、「洗浄運転を開始してから所定時間tt2が経過していない」と判断した場合、ステップS104へ戻って、洗浄動作を継続する。
(ステップS106)
制御部8は、ステップS106において、洗浄運転を終了する。
(ステップS111)
ステップS101からステップS106が動作のメインフローである。一方、先のステップS101において、制御部8が洗浄運転の指示が無いと判断した場合、制御部8は、ステップS111において、洗浄運転を開始する条件が満たされたか否かを判断する。制御部8は、「洗浄運転を開始する条件が満たされている」と判断した場合、ステップS102へ進む。ステップS111の洗浄運転への移行条件については、第1実施形態の「(3-3)洗浄運転への移行条件」で説明している。
また、制御部8は、「洗浄運転を開始する条件が満たされていない」と判断した場合、ステップS101に戻る。
(ステップS131)
先のステップS103において、制御部8が、室内の湿度が所定値AH1に達していないと判断した場合、制御部8は、ステップS131において、カウンタを起動して、加湿を促す報知の回数Nをカウントする。
未だ一度も加湿を促す報知を行っていない状態で、ステップS103からステップS131に進んできた場合は、N=0である。
(ステップS132)
次に、制御部8は、ステップS133において、加湿を促す報知を行った回数Nが所定回数Xに到達していないか否かを判断する。制御部8は、報知を行った回数Nが所定回数Xに到達していないと判断した場合、ステップS133へ進む。
一方、制御部8は、報知を行った回数Nが所定回数Xに到達したと判断した場合、ステップS106に進んで洗浄運転を停止する。
(ステップS133)
制御部8は、ステップS133において、リモートコントローラ15の表示画面15aまたはスピーカ82を介して、加湿を促す報知を行う。
加湿を促す報知には、「加湿機206を起動して加湿運転を行う」ことを促す報知、「加湿機206の加湿能力を上げる操作を行う」ことを促す報知が含まれる。
第3実施形態の場合、加湿機206は空気調和機10と連動していないので、制御部8は、加湿機206が動作しているか否か把握することができない。
それゆえ、具体的な報知の内容としては、加湿機206が停止していることを想定して、「洗浄運転をしますので、加湿機で加湿して下さい。」というメッセージAを報知してもよい。
また、加湿機206は動作しているが加湿能力が低い場合を想定して、「洗浄運転をしますので、加湿機の加湿能力を上げて下さい。」というメッセージBを報知してもよい。
さらに、加湿機206は動作しているがユーザーが加湿能力を下げた場合を想定して、「洗浄運転をしますので、加湿機の加湿能力を回復させて下さい。」というメッセージCを報知してもよい。また、メッセージA、B、Cを全て報知してもよい。
(ステップS134)
次に、制御部8は、ステップS134において、加湿を促す報知を行ってから所定時間ts1が経過したか否かを制御部8が判断する。制御部8は、所定時間ts1が経過していると判断した場合、ステップS103へ進む。
ここでは、報知によって、ユーザーが加湿機206による加湿運転を行っているという期待を込めて所定時間ts1の経過を待っている。そして、実際に加湿運転が行われたか否かは、ステップS103へ戻って判断する。
以上のように、制御部8は、加湿を促す報知を行って、所定時間ts1の経過を待つというルーティンをN回繰り返して、それでも室内の湿度が所定値AH1に達していなかった場合、制御部8は、加湿機206は停止した状態であると推定し、洗浄運転を停止する。
制御部8は、洗浄運転の停止を、スマートフォンなどの通信端末230、またはリモートコントローラ15を介して報知してもよい。
(2)加湿機制御
図16は、図15のステップS131の中の動作を示すフローチャートである。以下、図18を参照しながら説明する。
(ステップS531)
既に説明した通り、制御部8が、室内の湿度が所定値AH1に達していないと判断した場合、制御部8は、ステップS131内の冒頭のステップS531において、カウンタを起動して、加湿を促す報知の回数Nをカウントする。
未だ一度も加湿を促す報知を行っていない状態で、ステップS103からステップS131に進んできた場合は、N=0である。
(ステップS532)
制御部8は、ステップS532において、メモリ81bに加湿機206の加湿能力を示す能力情報が記憶されているか否かを判断する。制御部8は、能力情報が記憶されていると判断したときはステップS537へ進み、能力情報が記憶されていないと判断したときはステップS533に進む。
(ステップS533)
制御部8は、ステップS533において、加湿機206の加湿能力の入力を要求する。第3実施形態では、加湿機206は、空気調和機10と連動しておらず、「加湿能力」は入力されない限り不明である。
制御部8は、リモートコントローラ15の表示画面15aまたはスピーカ82を介して、加湿能力の入力を促す報知を行う。また、制御部8は、スマートフォンなどの通信端末230を介して加湿能力の入力を促す報知を行ってもよい。
(ステップS534)
制御部8は、ステップS533において、加湿能力の入力を要求後、所定時間が経過したか否かを判断する。制御部8は、所定時間が経過したときは、ステップS535へ進む。
(ステップS535)
制御部8は、ステップS535において、加湿機能力の入力が有無を判断する。制御部8は、加湿能力の入力があったときは、ステップS536へ進む。
(ステップS536)
制御部8は、ステップS536において、先のステップS535において入力された加湿能力をメモリ81bに記憶する。
(ステップS537)
制御部8は、ステップS537において、加湿能力がPs以上であるか否かを判断する。制御部8は、加湿能力がPs以上であるならばステップS538Aへ進む。また、制御部8は、加湿能力がPs未満であるならばステップS538Bへ進む。
また、制御部8が、先のステップS535において、加湿機能力の入力がないと判断した場合も、「加湿能力がPs未満である」と見做して、ステップS538Bへ進む。
(ステップS538A)
制御部8は、ステップS538Aにおいて、ステップS134の所定時間ts1をth1に設定する。加湿機6は、少なくとも加湿能力Psで加湿時間をth1で運転することによって、通常の洗浄運転に必要な水分を供給することができる。
(ステップS538B)
制御部8は、ステップS538Bにおいて、ステップS134の所定時間ts1をth2に設定する。加湿機6は、加湿能力Ps未満であっても、加湿時間をth2(>th1)で運転することによって、洗浄運転に必要な水分を供給することができる。
そして、制御部8は、図15のステップ132に進む。ステップS132以降の動作については、既に説明しているので、ここでは説明を省略する。
以上のように、制御部8は、空気調和機10と連動しない加湿機206に対して、先ずは、ユーザーに加湿機能力の入力を要求して、所定時間の経過を待つ。制御部8は、加湿機206の加湿能力が入力されれば、その入力値に沿って加湿機206の加湿時間を設定する。
仮に、ユーザーから加湿機206の加湿能力の入力がなくても、加湿機206の加湿能力をPs未満と見做して、加湿機206の加湿時間を設定する。
(3)洗浄運転における空気調和機10の洗浄動作
洗浄動作については、第1実施形態で説明した図10Bのフローチャートに沿って実施されるので、ここでは説明を省略する。
<その他の実施形態>
(A)
第1、第2および第3実施形態で、説明した洗浄運転は、室内熱交換器21を蒸発器として機能させ室内空気に含まれる水分を室内熱交換器21に凝縮させて室内熱交換器21の表面に付着した汚れを洗い流す運転を想定して、説明している。
しかしながら、それに限定されるものではなく、洗浄運転には、室内熱交換器21の表面温度を氷点下にする凍結運転を行い、凍結運転の終了後に解凍させて室内熱交換器を洗浄する動作も含まれる。
(B)
第1実施形態では、空気調和機10に内蔵された加湿機6のみで加湿する動作について説明しているが、この室内空調システムでは、加湿機6の他に第2実施形態の遠隔操作可能な加湿機106を併用してもよい。この場合、図10AのステップS323における加湿能力は、加湿機6および加湿機106の加湿能力の合算値を適用する。
(C)
第1実施形態では、空気調和機10に内蔵された加湿機6のみで加湿する動作について説明しているが、この室内空調システムでは、加湿機6の他に第3実施形態の遠隔操作不可能な加湿機206を併用してもよい。この場合、図10AのステップS323における加湿能力は、加湿機6および加湿機206の加湿能力の合算値を適用する。
(D)
第2実施形態では、空気調和機10と連動可能な加湿機106のみで加湿する動作について説明しているが、この室内空調システムでは、加湿機106の他に第3実施形態の遠隔操作不可能な加湿機206を併用してもよい。この場合、図10CのステップS515における加湿能力は、加湿機106および加湿機206の加湿能力の合算値を適用する。
<特徴>
(1)
制御部8には、洗浄運転に関して選択可能な複数の洗浄条件が予め設定されている。室内空調システム1では、加湿機6,106,206の加湿能力に応じて洗浄条件を決定するので、湿度不足による洗浄停止という事態を回避することができ、特に、冬季のような冷房運転をしても凝縮水が作りづらい時期に有用である。
(2)
制御部8は、加湿機6,106,206の加湿能力に応じて、洗浄段階における、洗浄時間の長さ、室内熱交換器21へ送風される平均風量、および室内熱交換器21に流れる冷媒の温度、の少なくとも1つを異ならせる。室内空調システム1では、例えば、加湿機6の加湿能力が低いときは、洗浄の時間を短く、または風量を小さく、または冷媒温度を高めにすることによって、洗浄運転を完結することができる。
(3)
制御部8は、加湿機6,106,206の加湿能力に応じて、加湿段階における時間の長さを異ならせる。室内空調システム1では、例えば、加湿機6の加湿能力が低いときは、加湿段階の時間を長くすることによって、洗浄運転に必要な室内環境を準備することができる。
(4)
制御部8が、加湿機6,106,206の加湿能力に基づいて、洗浄段階における、洗浄時間の長さ、室内熱交換器21へ送風される平均風量、室内熱交換器21に流れる冷媒の温度および加湿段階における時間の長さの少なくとも1つを決定する。室内空調システム1では、制御部8が、室内制御部81のプロセッサ81aを介して、加湿能力情報を取得して事前に洗浄条件を設定することができるので、洗浄運転の都度、条件設定する必要がない。
(5)
室内制御部81のプロセッサ81aが、ユーザーによる入力、または加湿機との通信によって、加湿機106の加湿能力を取得する。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
1 室内空調システム
2 室内機(空調室内機)
6 加湿機
8 制御部
21 室内熱交換器
81a プロセッサ(能力情報取得部)
106 加湿機
206 加湿機
特開2010-014288号公報

Claims (5)

  1. 室内熱交換器(21)を蒸発器として機能させ室内空気に含まれる水分を室内熱交換器(21)に凝縮させて前記室内熱交換器(21)を洗浄する洗浄運転を行う空調室内機(2)と、
    室内の加湿を行う加湿機(6)と、
    制御部(8)と、
    を備え、
    前記制御部(8)には、前記洗浄運転に関して選択可能な複数の洗浄条件が予め設定されており、
    前記制御部(8)は、前記加湿機(6)の加湿能力に応じて前記洗浄条件を決定する、
    室内空調システム(1)。
  2. 前記洗浄運転は、
    前記加湿機(6)によって室内を加湿する加湿段階と、
    前記室内熱交換器(21)に凝縮水を生じさせる洗浄段階と、
    前記室内熱交換器(21)の外表面を乾燥させる乾燥段階と、
    を含み、
    前記制御部(8)は、前記加湿機(6)の加湿能力に応じて、前記洗浄段階における、
    洗浄時間の長さ、
    前記室内熱交換器(21)へ送風される平均風量、および
    前記室内熱交換器(21)に流れる冷媒の温度、
    の少なくとも1つを異ならせる、
    請求項1に記載の室内空調システム(1)。
  3. 前記洗浄運転は、
    前記加湿機(6)によって室内を加湿する加湿段階と、
    冷房運転または除湿運転によって前記室内熱交換器(21)に凝縮水を生じさせる洗浄段階と、
    前記室内熱交換器(21)の外表面を乾燥させる乾燥段階と、
    を含み、
    前記制御部(8)は、前記加湿機(6)の加湿能力に応じて、前記加湿段階における時間の長さを異ならせる、
    請求項1または請求項2に記載の室内空調システム(1)。
  4. 前記制御部(8)は、前記加湿機(6)の能力値を取得する能力情報取得部(81a)を有し、
    前記制御部(8)は、前記能力情報取得部(81a)の情報に基づいて、前記洗浄段階における、洗浄時間の長さ、前記室内熱交換器(21)へ送風される平均風量、前記室内熱交換器(21)に流れる冷媒の温度および前記加湿段階における時間の長さの少なくとも1つを決定する、
    請求項2または請求項3に記載の室内空調システム(1)。
  5. 前記能力情報取得部(81a)は、ユーザーによる入力、または前記加湿機(6)との通信によって、前記加湿機(6)の能力値を取得する、
    請求項4に記載の室内空調システム(1)。
JP2020175194A 2020-10-19 2020-10-19 室内空調システム Pending JP2022066704A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020175194A JP2022066704A (ja) 2020-10-19 2020-10-19 室内空調システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020175194A JP2022066704A (ja) 2020-10-19 2020-10-19 室内空調システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022066704A true JP2022066704A (ja) 2022-05-02

Family

ID=81389560

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020175194A Pending JP2022066704A (ja) 2020-10-19 2020-10-19 室内空調システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022066704A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6922954B2 (ja) 空調システム
JP7078856B2 (ja) 空調システム
JP7148808B2 (ja) 空調システム
JP2022039664A (ja) 暖房システム
JP2022066704A (ja) 室内空調システム
JP6963199B1 (ja) 室内空調システム
JP2023035932A (ja) 空気調和装置
JP2022041712A (ja) 空気調和装置
WO2022044530A1 (ja) 室内空調システム
JP7064153B2 (ja) 空調室内機
JP2022028549A (ja) 情報報知システム
JP2022028550A (ja) 情報報知システム
JP2008261602A (ja) 空気調和機
JP7227521B1 (ja) 空気調和装置
WO2023085327A1 (ja) 加湿装置および空気調和装置
WO2023032731A1 (ja) 空気調和システム
JP2023035001A (ja) 加湿システム
JP2021089103A (ja) 空気調和システム
WO2001048425A1 (fr) Conditionneur d'air
JPH0914726A (ja) 空気調和機