JP2022066338A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技領域に配置される遊技部材の交換に関する精度や作業性の向上を図ることのできる遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機10は、遊技球を発射させる発射手段と、遊技盤の前面側に設けられ、発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、遊技盤から前方に突出して設けられ、前記遊技領域を移動する遊技球の移動経路を変更可能な複数の遊技部材とを備えている。また、所定の遊技部材と、遊技部材が取付けられる土台部とを具備する盤面付替えユニットが設けられ、土台部は、遊技盤の一部を構成するようにして、遊技盤に形成された土台部用開口部に挿入された状態で取付けられている。【選択図】 図1
Description
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機には遊技盤が設けられるとともに、その前方には、発射装置によって発射された遊技球が案内される遊技領域が形成されている。また、遊技盤の前面側には、遊技領域を移動する遊技球の挙動を多様化させる遊技釘や、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な入賞装置等の各種遊技部材が設けられている(例えば、特許文献1等参照)。
ところで、遊技部材を取外した箇所に新たな遊技部材を取付ける場合に、遊技部材が好適に取付けられないことが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技領域に配置される遊技部材の交換に関する精度や作業性の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
遊技球を発射させる発射手段と、
遊技盤の前面側に設けられ、前記発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技盤から前方に突出して設けられ、前記遊技領域を移動する遊技球の移動経路を変更可能な複数の遊技部材とを備える遊技機において、
所定の前記遊技部材と、前記遊技部材が取付けられる土台部とを具備する盤面付替えユニットを備え、
前記土台部は、前記遊技盤の一部を構成するようにして、前記遊技盤に形成された土台部用開口部に挿入された状態で取付けられていることを特徴としている。
遊技球を発射させる発射手段と、
遊技盤の前面側に設けられ、前記発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技盤から前方に突出して設けられ、前記遊技領域を移動する遊技球の移動経路を変更可能な複数の遊技部材とを備える遊技機において、
所定の前記遊技部材と、前記遊技部材が取付けられる土台部とを具備する盤面付替えユニットを備え、
前記土台部は、前記遊技盤の一部を構成するようにして、前記遊技盤に形成された土台部用開口部に挿入された状態で取付けられていることを特徴としている。
尚、前記遊技機はパチンコ機であることとしてもよい。
本発明によれば、遊技領域に配置される遊技部材の交換に関する精度や作業性の向上を図ることができる。
(第1実施形態)
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の第1実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する固定枠としての外枠11を備えており、この外枠11の一側部に遊技盤取付枠としての内枠12が開閉可能に支持されている。尚、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される遊技部材(釘や役物等)、前面枠としての前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略している。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の第1実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する固定枠としての外枠11を備えており、この外枠11の一側部に遊技盤取付枠としての内枠12が開閉可能に支持されている。尚、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される遊技部材(釘や役物等)、前面枠としての前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略している。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a~11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。尚、前面枠セット14は、内枠12を介してではなく、外枠11に直接開放可能に支持されるように構成してもよい。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1、図2に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。
下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下「ハンドル18」と称する)が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段(可変抵抗器)が設けられている。そして、ハンドル18が右回りに回動操作されると、回動操作量に応じた強さで、後述する発射手段としての発射装置60によって遊技球が発射される。また、ハンドル18には、ハンドル18を握った右手の親指で押圧操作可能な発射禁止ボタン18aが設けられている。当該発射禁止ボタン18aを押圧した状態においては、ハンドル18を握っていたとしても、発射装置60による遊技球の発射が禁止される。このため、遊技球の発射を禁止しつつハンドル18の回動操作を行ったり、ハンドル18を握った状態で、一時的に遊技球の発射を止めたりすることができる。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射装置60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び排出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19の上面には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
また、上皿19には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19から下皿15へと通じる連通路(図示略)が開き、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内される(落下する)。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
さらに、上皿19の上面には、操作手段としての演出ボタン125及び十字ボタン126(カーソルキー)が設けられている。演出ボタン125にはLEDが内蔵されているとともに、演出ボタン125を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、遊技状態の変化等に応じて発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12には、窓孔39の後側において、遊技盤30が樹脂ベース38の裏側に当接した状態で装着されている。従って、遊技盤30前面の略中央部分が窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60によって発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。さらに、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30(遊技領域)の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33b、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35等が配設されている。周知の通り、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞装置33a、33b等の各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検出スイッチにより検出され、上皿19又は下皿15へ所定数の賞球が払い出される。
本実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの入球があった場合には3個、一般入賞口31への入球があった場合には10個、可変入賞装置32への入球があった場合には14個の遊技球が払出されるように構成されている。また、遊技球が通過するだけで入球することのない(遊技盤30の裏面側に排出されることのない)スルーゲート34に遊技球が通過しても、遊技球の払出しは行われない。加えて、第1始動入賞装置33a、一般入賞口31、及び、スルーゲート34には、遊技領域を移動する遊技球が常に入球可能、又は、通過可能に構成されているのに対し、第2始動入賞装置33b、及び、可変入賞装置32に関しては、遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態とに状態変化するように構成されている。
その他に、遊技盤30には、遊技領域の最下部に対応してアウト口36が設けられており、一般入賞口31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘(遊技釘)が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
遊技領域の略中央部には、可変表示装置ユニット35が配設されている。可変表示装置ユニット35には、後述する装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の左側部、及び、右側部には、遊技球が入球可能な入球口151が設けられており、該入球口151を介してセンターフレーム47の内部に入球した遊技球は、装飾図柄表示装置42の左右側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153上を転動した後ステージ153の中央奥側に形成されたポケット154に入球したりする。加えて、ポケット154は、第1始動入賞装置33aの直上方の遊技領域へと通じる案内通路155と連通しており、該ポケット154に入球した遊技球は、比較的高い確率で、後述する第1始動入賞装置33aに入球するようになっている。
可変表示装置ユニット35の下方位置には、第1始動入賞装置33aが配設されている。第1始動入賞装置33aは、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口(始動入賞口)が開口している。尚、本実施形態の第1始動入賞装置33aには、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球し易さを変化させるような開閉部材は設けられていない。
第1始動入賞装置33aの下方位置には、第2始動入賞装置33bが配設されている。第2始動入賞装置33bは、遊技球が入球可能な第2始動入賞装置33bの入賞口(始動入賞口)の左右両側に隣接して、開位置と閉位置との間を回動変位可能な一対の羽根部材37を備えている。特に、本実施形態では、羽根部材37が閉位置にある場合、羽根部材37と、第1始動入賞装置33aとの間に遊技球が通過する余地はなく、第2始動入賞装置33bは、遊技球を入球させることが不可能な閉状態となっている。一方、羽根部材37が外側に開く開位置に変化することで、第2始動入賞装置33bは、羽根部材37と第1始動入賞装置33aとの間に遊技球が通過する隙間が確保され、遊技球の入球が許容されるとともに、羽根部材37によって第2始動入賞装置33bの側方を移動する遊技球が第2始動入賞装置33bの始動入賞口へと案内される開状態となる。
尚、詳しくは後述するが、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33bには、それぞれ入賞した遊技球を検知する条件成立検出手段としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられており、当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合には、大当たり状態等を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、後述する特別表示装置43a、43b、及び、装飾図柄表示装置42にて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて当選した場合には、可変入賞装置32が開放される特別遊技状態としての大当たり状態が付与されることとなる。
遊技領域のうち可変表示装置ユニット35の左側方に位置する領域(左側方領域)、及び、可変表示装置ユニット35の右側方に位置する領域(右側方領域)には、スルーゲート34が配置されている。スルーゲート34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えている。
尚、詳しくは後述するが、スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合に、第2始動入賞装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて当該入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる。そして、入球サポート抽選にて当選した場合には、当該変動表示の終了後に第2始動入賞装置33bが規定時間だけ開状態とされる。
本実施形態では、当否抽選にて所定の確率で大当たりに当選する「低確率状態」と、当否抽選にて低確率状態よりも高確率で大当たりに当選する「高確率状態」とがある。さらに、第2始動入賞装置33bの開閉部材37が比較的頻繁に開放され、遊技球を第2始動入賞装置33cへ入球させ易くなる「高入球状態」と、開閉部材37がほとんど開放されず、遊技球を第2始動入賞装置33bへ入球させ難い「低入球状態」とがある。以下、低確率状態かつ低入球状態である状態を「通常モード」と称し、低確率状態かつ高入球状態である状態を「時間短縮モード」と称し、高確率状態かつ高入球状態である状態を「確変モード」と称する。
尚、高入球状態としては、例えば、(1)普通図柄表示装置41における変動表示時間が低入球状態時よりも短い状態、(2)第2始動入賞装置33bの一回の開放時間(規定時間)が低入球状態時に比べて長い状態、(3)第2始動入賞装置33bの一回の開放につき入球可能となる遊技球の規定個数が低入球状態時に比べて多い状態、(4)入球サポート抽選の当選一回当たりの第2始動入賞装置33bの開放回数が低入球状態時に比べて多い状態、(5)入球サポート抽選の当選確率が低入球状態時よりも高い状態とすることなどが挙げられる。本実施形態における高入球状態は、上記(1)、(2)、(5)の構成を採用している。勿論、これに限らず、「高入球状態」として、構成(1)~(5)のいずれか1つ、又は、これら構成(1)~(5)の任意の組合せを採用してもよい。これにより、第2始動入賞装置33bに対し遊技球が頻繁に入賞しやすくなり、当否抽選の実行される回数が増えると共に、遊技者の持ち球の減少が抑制される球持ちのよい状態となる。
さらに、本実施形態では、通常モード及び確変モードは大当たり状態が発生するまで継続されるのに対し、時間短縮モードは大当たり状態が発生しなくても特別表示装置43a、43b及び装飾図柄表示装置42における変動表示が100回行われると終了し、通常モードに移行する構成となっている。
また、本実施形態の大当たり種別は、15ラウンド確変大当たり(以下「15RS」と言う)と、16ラウンド通常大当たり(以下「15RN」)との3種類である。そして、可変入賞装置32が30秒間開放されること、又は、可変入賞装置32が開放されてから可変入賞装置32に8個の遊技球が入球することを1ラウンドとして、それが15回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。また、「15RS」の大当たり状態終了後には「確変モード」が付与され、「15RN」の大当たり状態終了後には「時間短縮モード」が付与される。
第2始動入賞装置33bの下方位置には、可変入賞装置32が設けられている。可変入賞装置32は、遊技盤30の後方へと通じる大入賞口と、大入賞口を開閉するシャッタと、シャッタを動作させるための大入賞口ソレノイドと、大入賞口に入球した遊技球を検出するカウントスイッチ223とを備え、大入賞口ソレノイドを駆動制御し、シャッタを開閉させることで、可変入賞装置32(大入賞口)を閉状態と開状態とに切替えている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入球できない閉状態になっており、大当たり状態の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。尚、本実施形態の可変入賞装置32の大入賞シャッタは、大入賞口の下縁部に沿って大入賞シャッタの下縁部が回動可能に軸支されており、可変入賞装置32の閉状態では、大入賞シャッタが上下に延びて大入賞口を閉塞し、大入賞シャッタの前方を遊技球が通過可能な状態となる。一方、可変入賞装置32の開状態では、大入賞シャッタが前方に回動して前後に延び(上面が後方に向けて少し下方傾斜している)、大入賞口の前方に流下してきた遊技球を大入賞シャッタの裏面(上面)で受けて大入賞口へと案内するようになっている。
また、略楕円形状の遊技領域の右上部に隣接して、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づいて行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる第1特別表示装置43aと、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づいて行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる第2特別表示装置43bと、特別表示装置43a、43bにおける変動表示中に始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球があった場合に、当該入球に対応する変動表示を保留記憶したことを示す第1保留表示装置46a、及び、第2保留表示装置46bと、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる普通図柄表示装置41と、普通図柄表示装置41における変動表示中にスルーゲート34への遊技球の通過があった場合に、当該通過に対応する変動表示を保留記憶したことを示す普通保留表示装置44とが、パチンコ機10の前方から視認可能に設けられている。本実施形態では、第1特別表示装置43a、第2特別表示装置43b、第1保留表示装置46a、第2保留表示装置46b、普通図柄表示装置41、及び、普通保留表示装置44は、後述する主制御手段としての主制御装置261により直接的に表示制御される。
第1特別表示装置43aは、4個のLED(第1特図ランプ)により構成されている。そして、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として、第1特別表示装置43aにて第1特図ランプの切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。
第2特別表示装置43bは、4個のLED(第2特図ランプ)により構成されている。そして、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43bにて第2特図ランプの切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。
また、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにて変動表示が所定時間行われた後、当否抽選の結果に基づいて、変動表示が停止されることとなる。つまり、変動表示が停止したときの点灯態様(点灯している特図ランプの組合わせ)と、当否抽選の各種結果とが対応付けられており、変動表示が停止したときの点灯態様により、当否抽選の結果、すなわち、「大当たり」、又は、「外れ」であることが確定的に表示されるようになっている。
さらに、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにおいては、停止させる点灯態様(停止態様)によって、大当たり種別、すなわち、「15RS」、「15RN」のどれであるかについても教示される。また、各種大当たり種別や、外れであることをそれぞれ教示する第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bの停止態様は1つではなく複数存在し、それらのいずれかが選択されて停止表示される。
また、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにおける停止表示は規定時間維持されるように構成されており、規定時間経過後に次の変動表示を開始可能に構成されている。さらに、第1特別表示装置43a又は第2特別表示装置43bにおける停止表示後、規定時間が経過しても、次の変動表示が行われない場合には、当該第1特別表示装置43a又は第2特別表示装置43bにおいて、当否抽選の結果を示す点灯態様から、変動表示が行われていない待機状態であることを示す点灯態様へと切替えられるように構成されている。尚、当否抽選の結果を示す点灯態様の態様がそのまま維持される構成としてもよい。
第1保留表示装置46a及び第2保留表示装置46bは、それぞれ2個の(第1保留ランプ、第2保留ランプ)によって構成されている。本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第1変動表示」と称する)を4回分まで保留記憶可能に構成されている。さらに、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第2変動表示」と称する)を4回分まで保留記憶可能に構成されている。
また、例えば、第1変動表示が1回分保留されている場合には、左側(遊技領域内周側)の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が2回分保留されている場合には、左右の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が3回分保留されている場合には、左側の第1保留ランプが点滅するとともに、右側の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が4回分保留されている場合には、左右の第1保留ランプが点滅する。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞装置33a、33bに入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
また、本実施形態では、保留された変動表示は、第1変動表示及び第2変動表示のどちらであるかに関係なく、保留された順番で消化されるようになっている。つまり、例えば、既に保留されている第1変動表示よりも後に保留された第2変動表示が、前記第1変動表示よりも先に消化されるといった具合に、保留された順番を前後するようにして、どちらかが優先的に消化されるような構成ではない。
普通図柄表示装置41は、2個のLED(普図ランプ)により構成されている。そして、普通図柄表示装置41では、スルーゲート34への遊技球の通過を契機として、例えば、右側(遊技領域外周側)の普図ランプが点滅表示される(変動表示される)構成となっている。また、普通図柄表示装置41にて変動表示が所定時間行われた後、入球サポート抽選の結果に基づいて、変動表示を停止させる。つまり、変動表示が停止したときの点灯態様(点灯している普図ランプの組合わせ)と、入球サポート抽選の各種結果とが対応付けられており、変動表示が停止したときの点灯態様により、入球サポート抽選の結果が確定的に表示される。例えば、左右の普図ランプを両方とも点灯させることで「当選」を示し、左側の普図ランプのみを点灯させることで「外れ」を示す。
普通保留表示装置44は、2個のLED(普通保留ランプ)により構成されている。本実施形態では、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる普通図柄表示装置41の変動表示を4回分まで保留記憶可能に構成されている。例えば、普通図柄表示装置41の変動表示が1回分保留されている場合には、左側(遊技領域内周側)の普通保留ランプが点灯し、2回分保留されている場合には、左右の普通保留ランプが点灯し、3回分保留されている場合には、左側の普通保留ランプが点滅するとともに、右側の普通保留ランプが点灯し、4回分保留されている場合には、左右の普通保留ランプが点滅する。尚、大当たり状態中に新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合、その分の変動表示についても保留される。
また、可変表示装置ユニット35には、液晶表示装置によって構成され、装飾図柄を表示可能な装飾図柄表示装置42が設けられている。装飾図柄表示装置42は、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bによる変動表示に合わせて装飾図柄を変動表示させるように構成されている。さらに、装飾図柄表示装置42は、後述するサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、当該決定に基づき、表示制御装置45によって表示が行われる。
装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中、下の3つの図柄表示領域(上図柄表示領域、中図柄表示領域、下図柄表示領域)が設けられ、各図柄表示領域において複数種類の装飾図柄(例えば1~9の数字が付された数字図柄)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)装飾図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて大当たり状態の発生が確定すると、第1又は第2特別表示装置43a、43bにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域において所定の有効ライン上に同一の装飾図柄が並ぶようにして停止表示され)、大当たり状態が開始される。
また、装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の装飾図柄が所定の有効ライン上に停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて所定の有効ライン上に同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。勿論、リーチ状態が発生したからといって必ずしも大当たりとなるわけではなく、外れる場合もある。
本実施形態では、リーチ状態が発生した後、中図柄表示領域において、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において停止表示された装飾図柄(リーチ図柄)と同じ装飾図柄が同じ有効ライン上に停止表示された場合(ゾロ目が停止表示された場合)に、大当たり状態が付与される。また、奇数のゾロ目の場合には、「15RS」が発生し、偶数のゾロ目の場合には、「15RS」、又は、「15RN」のどちらかが発生する。
尚、本実施形態では、滞在している遊技モードを教示又は示唆する演出として、装飾図柄表示装置42において(背景等のモチーフ等が異なる)複数の演出ステージが用意されている。より具体的には、確変モードに滞在していることを示す「確変ステージ」と、通常モードに滞在していることを示す「通常ステージ」と、時間短縮モードに滞在していることを示す「時間短縮ステージ」とがある。つまり、「15RS」に当選した場合には、その大当たり状態終了後に「確変ステージ」に移行し、「15RN」に当選した場合には、その大当たり状態終了後に「時間短縮ステージ」に移行する。さらに、「時間短縮ステージ」において、特別表示装置43a、43bの変動表示(装飾図柄表示装置42の変動表示)が100回行われた場合には、「通常ステージ」に移行する。
また、本実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球に基づいて行われる特別表示装置43a、43bの変動表示が保留されていること(変動表示を実行させる権利を得ていること)が、装飾図柄表示装置42においても教示されるようになっている。例えば、装飾図柄表示装置42の表示領域のうち下部の領域である保留表示エリアにおいて、変動表示が保留記憶されていることを示す保留アイコンが表示される。
加えて、可変表示装置ユニット35の左側方領域及び右側方領域の下部には、遊技領域の周縁部(内レール構成部51)に沿って複数の(本例では、左右に2つずつ)一般入賞装置31が設けられている。詳しくは後述するが、一般入賞装置31は、当該一般入賞口31へ入球した遊技球を検知可能な入賞口スイッチ221を備えている。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻されることとなる。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12の前面側に設けられた発射レール61とレール50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、前面枠セット14の球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、装飾図柄表示装置42における表示や音声等を用いて下皿15が満杯であることを教示するエラー報知の制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)エラー報知の状態が解除される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32、及び、始動入賞ユニット33a、33b等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、一般入賞口31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検出する入球検出スイッチが設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞口31には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ223が設けられている。さらに、第1始動優勝装置33a、及び、第2始動入賞装置33bには、第1始動入賞スイッチ224a、及び、第2始動入賞スイッチ224bが設けられ、スルーゲート34にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、入賞口スイッチ221等と、主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。これに対し、始動入賞スイッチ224a,224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検出スイッチにて各々検出された検出結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(賞球に対応していないスルーゲートスイッチ225の検出は除く。)
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、可変入賞装置32にて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、始動入賞ユニット33にて一対の開閉部材37を開閉駆動する入賞口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、可変入賞装置32にて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、始動入賞ユニット33にて一対の開閉部材37を開閉駆動する入賞口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や確変モード等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91,92によって検出される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313、カードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、カードユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御手段としての主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43a、43b、普通図柄表示装置41、第1及び第2保留表示装置46a、46b、普通保留表示装置44等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43a、43b、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223、始動入賞ユニットスイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225、ハンドル18の各種スイッチ等の各種検出スイッチや、各種基板、可変入賞装置32を開閉させるためのソレノイド等の各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、保留ランプ46a、46b、演出ボタン125、各種電飾部及びランプ102~104が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43a、43bにて大当たりに当選したことを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43a、43bの表示に合わせた表示(付随的な演出表示)が行われる。加えて、本実施形態のROM552には、遊技機IDが記憶されている。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出装置358等がそれぞれ接続されている。
カードユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(球貸しボタン121及び返却ボタン122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)とにそれぞれ電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれをカードユニットに出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314を省略することも可能である。
発射制御装置312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置60は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射禁止ボタン18a(図1参照)が操作されていないことを条件に、発射装置60が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(具体的にはVDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。同様に、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
さて、図8、図9に示すように、本実施形態では、遊技盤30の一部を構成する土台部405と、土台部405に取付けられた遊技釘406とを備える盤面付替えユニット404が設けられている。すなわち、本実施形態の遊技盤30は、可変表示装置ユニット35を取付けるための貫通孔402等が形成された遊技盤本体401と、前記貫通孔402を一部拡張するようにして形成された土台部用開口部403に挿入された状態で取付けられる土台部405とによって構成されている。そして、盤面付替えユニット404の遊技釘406が損傷した場合には、該遊技釘406が土台部405(遊技盤30の一部)ごと交換されるようになっている。尚、図8では、遊技盤本体401の遊技釘406等の図示を省略している。
また、遊技盤本体401及び土台部405は、透明なポリカーボネートにより構成されている。このため、遊技盤30は、従来の合板により構成されたものに比べて硬く、遊技釘406等を保持する力が高められているとともに、厚みも薄く構成されている。さらに、遊技盤30の後方には、電飾部材411(前面が透明又は半透明のケース体と、ケース体に内蔵されたLEDとを備える電飾役物等)や装飾役物が配設されており、透明な遊技盤30を介して、かかる電飾部材411の光の態様や装飾役物を視認可能となっている。さらに、遊技盤30の後面や前面には、透光性を有するセル画412が適宜貼着されている。
また、図9に示すように、遊技部材としての遊技釘406は、円柱状の本体部414と、本体部414の一端部側に設けられる頭部415と、本体部414の他端部側に設けられる尖端部416とを備えている。本体部414のうち、尖端部416側の部位であり、遊技盤30に埋設される部位には、螺旋状の溝部417が形成されている。
さらに、特定遊技部材としての可変表示装置ユニット35のセンターフレーム47は、遊技盤30に形成された貫通孔402を貫通するようにして設けられている。また、センターフレーム47は、センターフレーム47の外周から外方に突出する取付片421を備えている。取付片421には、取付部材としてのねじ422が挿通されるフレーム側取付孔423が形成されている。そして、取付片421は、遊技盤30の前面に当接した状態で、ねじ422によって遊技盤30に固定されている。本実施形態のセンターフレーム47は、有色不透明の樹脂材料(例えば、ポリカーボネートなど)によって構成されている。尚、センターフレーム47は透明の樹脂材料で構成することも可能である。
また、盤面付替えユニット404は、遊技領域に配設される多数の遊技釘406のうち、遊技球が比較的勢いよく衝突する遊技釘406や、遊技球と接触する頻度が高い遊技釘406に対応して、複数箇所に配置されている。つまり、遊技球がよく通るルート上の遊技釘406は遊技球から受ける負荷が大きく、損傷する可能性が高くなる上、万一損傷した場合には、遊技に与える影響が多大であるため、盤面付替えユニット404で比較的容易かつ確実に付替えられるようになっている。本実施形態では、可変表示装置ユニット35(センターフレーム47)の左上方に隣接する上盤面付替えユニット407と、センターフレーム47の左側の入球口151(図4参照)に隣接して設けられる横盤面付替えユニット408と、可変表示装置ユニット35の下方に隣接して設けられる下盤面付替えユニット409とが設けられている。
尚、パチンコ機10の遊技においては、一般的に遊技球を遊技領域の左上部に配設された遊技釘406に当てるようにして発射させることが慣例となっており、上盤面付替えユニット407の遊技釘406は、遊技領域に打ち出された遊技球が最初に接触する可能性が高い遊技釘406を具備するようになっている。また、遊技球を、最初に、どの遊技釘406にどのように当てるかによって、遊技領域における遊技球の移動経路が決まることから、注目度の高い遊技釘406でもある。さらに、パチンコ機10は、遊技球を始動入賞装置33a、33bに入球させることで遊技を進行させていくことから、遊技球を始動入賞装置33a、33b側に寄せるための下盤面付替えユニット409の遊技釘406については、注目度が高く、遊技球の接触頻度(通過頻度)も比較的高くなっている。加えて、横盤面付替えユニット408の遊技釘406についても、万一曲がってしまった場合には、ワープ流路152の入球口151への入球し易さが大きく変わってしまうため、比較的注目度が高い遊技釘406となっている。また、これらのように、遊技球の接触の頻度が高く、遊技球の移動経路の重要なポイントに位置する遊技釘406は、曲がったら直すといった調整が比較的頻繁に行われるようになっている。
また、土台部405は、遊技盤本体401と同じ厚みとなっている。さらに、土台部405には、遊技盤本体401と同様にして、遊技釘406が配設される位置に下孔431が形成されている。加えて、土台部405は、センターフレーム47に対して取付部材としてのねじ422を使用して取付けられる取付部432と、遊技盤本体401の土台部用開口部403の内周面において形成されている位置決め部425と当接して、前後方向における位置決めがなされる被位置決め部435とを備えている。
遊技盤本体401の位置決め部425は、頂部が遊技盤本体401の厚み方向中央部よりも後方、かつ、遊技盤本体401の後面よりも前方に位置する断面略三角凸状をなしている。本実施形態では、位置決め部425は、土台部用開口部403の内周面全体にわたって形成されている。
その一方で、土台部405の被位置決め部435は、位置決め部425と嵌合する断面略三角凹状をなしている。さらに、被位置決め部435は、平面視略矩形状である土台部405の外周面うち、位置決め部425と対向する面の全体(センターフレーム47と突き合わされる面以外の全体)にわたって形成されている。
本実施形態では、上盤面付替えユニット407及び横盤面付替えユニット408は、土台部用開口部403と1対1で対応しており、土台部用開口部403の内周面全体にわたって位置決め部425により位置決めされるようになっている。このため、上盤面付替えユニット407及び横盤面付替えユニット408の土台部405を土台部用開口部403に嵌合させる場合には、土台部405を貫通孔402に位置させてから、対応する土台部用開口部403に対して、遊技盤本体401と平行にスライドさせつつ挿入し、嵌合させることとなる。
また、下盤面付替えユニット409は、左パーツ409aと、中央パーツ409bと、右パーツ409cとによって構成されており、左パーツ409aと中央パーツ409bとの(土台部405の)合わせ面、及び、中央パーツ409bと右パーツ409cとの(土台部405の)合わせ面に関しても、位置決めが行われるようになっている。より具体的に、左パーツ409a及び右パーツ409cは同じものであって、その土台部405は正面視略矩形状(台形状)となっており、外周面には、土台部用開口部403の内周面に形成された凸状の位置決め部425と嵌合する凹状の被位置決め部435が形成されている。中央パーツ409bの土台部405は正面視略V字状となっており、土台部用開口部403に対応する下面に関しては、凹状の被位置決め部435が形成されている。さらに、左パーツ409a及び右パーツ409cと、中央パーツ409bとの合わせ面に関しては、一方が他方に嵌合する形状の凹部又は凸部が形成されている。このため、下盤面付替えユニット409は、左パーツ409a及び右パーツ409cを土台部用開口部403に設置した状態で、中央パーツ409bを貫通孔402側から、左パーツ409aと右パーツ409cとの間の土台部用開口部403に挿入させることとなる。
土台部405の取付部432は、土台部405のうち、センターフレーム47との合わせ面側の部位であって、取付部432には、取付部材としてのねじ422が螺着される土台側取付孔433が形成されている。また、土台部405の外周面のうち、貫通孔402の内周側を向き、センターフレーム47の外周面と対向する面(取付部432の側面)は、後方に向けて、貫通孔402の内周側に傾斜して延びている。
これに対し、センターフレーム47の外周面のうち、土台部405と対向する部位については、後方に向けて貫通孔402の内周側に傾斜して(取付部432の側面と平行に)延びている。尚、取付片421は、センターフレーム47の当該傾斜面の前端部から外方に延出している。
そして、各盤面付替えユニット404の土台部405を土台部用開口部403に嵌合させた状態として、センターフレーム47を遊技盤30の前方から貫通孔402に挿通させる。取付片421の後面と、土台部405及び遊技盤本体401の前面とが当接するまでセンターフレーム47を貫通孔402に挿通させた後、ねじ422を前方から取付片421のフレーム側取付孔423を介して、取付部432の土台側取付孔433に螺着させる。これにより、盤面付替えユニット404とセンターフレーム47とが連結されることとなる。
また、センターフレーム47を貫通孔402に貫通させた状態においては、センターフレーム47の外周面(傾斜面)と、盤面付替えユニット404の土台部405の取付部432の側面とが当接するように構成されており、貫通孔402の内外周方向において、土台部405が位置ずれするような余地がない(土台部405ががたつかない)ように構成されている。さらに、土台部405を遊技盤本体401及びセンターフレーム47に取付けた状態においては、土台部405の後面が、遊技盤本体401の後面と面一となり、かつ、土台部405の前面が、遊技盤本体401の前面と面一となっている。
尚、貫通孔402の内周面についても、土台部405の取付部432の側面と同じ傾斜となるように構成されている。センターフレーム47の外周面についても、貫通孔402の内周面と対向する部位については、後方に向けて貫通孔402の内周側に傾斜して(取付部432の側面と平行に)延びている。このため、センターフレーム47を貫通孔402に貫通させた状態においては、センターフレーム47の外周面(傾斜面)と、貫通孔402の内周面とが当接するように構成されている。また、土台部405の取付部432と、センターフレーム47の取付片421とを連結するねじ422は、センターフレーム47を遊技盤本体401に取付けるためのねじ422と同じ皿ねじである。さらに、ねじ422の頭部は、取付片421の厚みに収まるように構成されている。
加えて、例えば、上盤面付替えユニット407の土台部405の前面には、当該パチンコ機10のサブタイトル、或いは、パチンコ機10のモチーフにちなんだ図柄がプリントされたシール(セル画412)が貼着され(図9参照)、横盤面付替えユニット408の土台部405の前面には、入球口151であることを示す図柄(「IN」の文字)がプリントされたシールが貼着されている。さらに、遊技盤本体401、上盤面付替えユニット407、及び、横盤面付替えユニット408は無色透明であるのに対し、下盤面付替えユニット409の土台部405は、有色透明となっており、若干光の透過率が低くなるように構成されている。これにより、第1始動入賞装置33aの周辺部における逆光の程度が緩和され、遊技球の挙動が比較的視認し易くなるようになっている。
また、盤面付替えユニット404の遊技釘406が折れてしまった場合には、当該盤面付替えユニット404を交換することとなる。盤面付替えユニット404の交換に際しては、先ず、センターフレーム47の取付片421と、遊技盤本体401及び土台部405とを連結しているねじ422を外し、センターフレーム47を遊技盤30から取外す。これにより、盤面付替えユニット404の土台部405を貫通孔402側に抜き取り可能な状態とされる。そして、該当する盤面付替えユニット404を取外し、代わりの盤面付替えユニット404を取付ける(土台部405を土台部用開口部403の嵌合させる)。その後、センターフレーム47を貫通孔402に挿通し、ねじ422で遊技盤本体401及び土台部405と、取付片421とを連結する。以上のようにして、盤面付替えユニット404の交換が完了する。
尚、損傷した遊技釘406が取付けられていた土台部405は、損傷した遊技釘406を除去した後、再使用できるようであれば(除去の傷跡等がなければ)、再び新しい遊技釘406を取付けて再使用することも可能である。
また、遊技盤30の後面に取付けられる部材(フレームカバー213等)は、遊技盤本体401に取付けられ、土台部405には取付けられない(土台部405の後面に当接してもよいが、ねじ等で固定されない)ように構成されている。これにより、遊技盤30の後面側の部材を遊技盤30から取外すことなく、比較的容易に盤面付替えユニット404を遊技盤本体401から取外すことができる。
さらに、図9に示すように、遊技盤30の後面側において、セル画412が、遊技盤本体401の後面だけでなく、土台部405の後面にも一部貼着されている。但し、本例では、セル画412は、遊技盤本体401及び土台部405に対して別々に貼着され、土台部405を土台部用開口部403に嵌合させることで、両セル画412の図柄が、前後の段差なく繋がる(連続する)ようになっている。その他にも、土台部405と遊技盤本体401とにかけて取付けられるような部材が存在しないようになっている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、遊技盤30の一部を構成する土台部405と、土台部405に設けられた遊技釘406とを具備する盤面付替えユニット404が設けられ、盤面付替えユニット404の遊技釘406が損傷する等して、該遊技釘406の交換を行う場合には、土台部405(遊技盤30の一部)ごと交換されることとなる。すなわち、従来、折れた遊技釘406を遊技盤30から取外す場合には、遊技盤30内部に折れ残った遊技釘406に、遊技盤30前面側から、棒状の工具を当てて、当該工具をハンマーで打ち付け、折れた釘を遊技盤30の後面側に押出していた。さらに、新たに遊技釘406を取付ける場合には、遊技釘406をハンマーで遊技盤30に打ち付けていた。このため、遊技釘406の交換に際して遊技盤30には比較的大きな衝撃が加えられることとなることから、パチンコ機10のその他の部材がかかる衝撃で損傷等しないように、遊技盤30を内枠12から取り外し、遊技盤30から各種遊技部材等を取り外してから、上記遊技釘406の交換作業を行っていた。従って、各種部材の着脱、配線の着脱等の作業を伴い、多大な労力を必要とした上、また、作業ミスのリスクが増加し、(ハンマーの扱いをミスして)遊技盤30や遊技部材等が損傷したり、遊技盤30やその後面側の部材を落として損傷させたりすることも懸念される。
この点、本実施形態では、遊技釘406の交換作業に際して遊技釘406等をハンマーで叩くといった作業を行わなくても済む。従って、センターフレーム47を遊技盤30から取外すだけで、遊技盤30を遊技機10の本体(内枠12)に取付けたままでも、遊技釘406の交換作業を行うことが可能となる上、作業ミスの発生が抑制されるとともに、万一発生したとしても、遊技盤30や遊技釘406やその周りの遊技部材等が損傷するまでの事態(例えば、ハンマーで遊技盤30前面や遊技釘406を叩いて損傷させてしまう等といった事態)を招くことはないように構成することができる。結果として、遊技釘406の交換に際しての作業性の向上、遊技盤30や遊技釘406等の損傷リスクの低減等を図ることができる。
また、盤面付替えユニットの土台部405は、遊技釘406よりも形状に制約がなく、遊技盤本体401に対する取付部位の形状を比較的自由に設計することができる。本実施形態では、土台部405は、センターフレーム47に対してねじ422を使用して取付けられる取付部432と、遊技盤30の土台部用開口部403の内周面において形成されている位置決め部425と当接して、前後方向における位置決めがなされる被位置決め部435とを備えている。このため、盤面付替えユニット404の遊技釘406は、遊技盤本体401への取付状態における安定化を十分に確保しつつ、例えば、遊技盤本体401に直接取付けられた遊技釘406に比べ、遊技釘406を遊技盤30(遊技盤本体401)から取外し易くすることができる。従って、遊技釘406を遊技盤30から取外す際に、遊技盤30のうち遊技釘406が取付けられていた箇所が損傷してしまい、当該箇所に新たな遊技釘406を取付けようとしても、好適には取付けられない状態(遊技釘406を抜くときに下孔431が拡がってしまい、そのままでは遊技釘406を取付けられないため、詰め物をしてから遊技釘406を取付けたものの、遊技釘406が下孔431の中で所定の方向に寄ってしまい、遊技釘406の位置が元の位置からずれてしまう等)となったり、傷跡が残り意匠性の低下を招いたりするといった事態を回避することができる。結果として、遊技釘406の交換を正確、かつ、比較的簡単に行うことができ、遊技釘406の交換に関する精度や作業性の向上等を図ることができる。
特に、遊技盤30が透明であり、遊技盤30を介して、遊技盤30の後面側や内部等を視認可能な構成において、例えば、遊技釘406を遊技盤30から取外す際に、遊技盤30の後面や内部が損傷してしまうと、かかる損傷部位が視認されて、意匠性の低下を招くことが懸念される。この点、盤面付替えユニット404の遊技釘406に関しては、遊技釘406が取付けられている土台部405ごと交換される上盤面付替えユニット407全体としても、比較的比較的スムースに遊技盤本体401から取外し可能となるため、盤面付替えユニット404と遊技盤本体401との接続部位(位置決め部位)が損傷してしまうといった事態を防止することができる。従って、遊技釘406を交換した際にできる傷痕等が視認されて意匠性の低下を招くといった事態を回避することができる。
加えて、ポリカーボネートで構成される遊技盤30は、従来の合板で構成される遊技盤よりも硬く、これに起因して、遊技釘406も折れ易くなることが懸念される。また、遊技盤30が遊技釘406を保持する力が強く、(遊技盤30内部に折れ残った)遊技釘406を遊技盤30から取外す作業が大変なものとなる上、遊技盤30が破損してしまうことも懸念される。この点、本実施形態のように、盤面付替えユニット404を設け、遊技釘406の交換を正確かつ比較的容易に行うことができるようにすることで、遊技釘406を交換する機会が増えたとしても、十分なメンテナンス対応を行うことができる。
さらに、遊技盤本体401及びセンターフレーム47に取付けられた土台部405の後面は、遊技盤本体401の後面と面一となっている。このため、例えば、土台部405が遊技盤30の後面から後方に突出することで、盤面付替えユニット404によって、遊技盤30の後面側に設けられる各種部材(各種制御装置等)の配置を阻害してしまう(本例では、フレームカバー213等が取付けられなくなってしまう)といった事態を回避することができる。換言すれば、遊技盤30の後面側に設けられる各種部材の配置によって、盤面付替えユニット404を設置可能な部位が限定されてしまうといった事態を低減させることができ、所望の位置に(遊技領域側の各種遊技部材の配置の都合で)盤面付替えユニット404を設置することができる。さらに、遊技盤本体401の後面に貼着されたセル画と、土台部405の後面に貼着されたセル画とを面一とすることができ、透明な遊技盤30越しに視認される遊技盤30後面側の視認態様の向上を図ることができる。
また、遊技盤本体401及びセンターフレーム47に取付けられた土台部405の前面は、遊技盤本体401の前面と面一となっている。このため、遊技盤30の前面に沿って盤面付替えユニット404の遊技釘406の上方から流下してきた遊技球が土台部405の上面に衝突するといった事態を防止することができる。従って、遊技球が土台部405の上面に衝突して前方等に跳ね飛ばされることに起因する不具合(例えば、遊技領域前方のガラスユニット137に衝突して雑音が発生したり、遊技球の移動経路が大きく変更されて入賞装置(第1始動入賞装置33a)等から逸れてしまったりする等)を回避することができる。さらには、土台部405の上面に遊技球が衝突することに起因して、土台部405が損傷したり、土台部405の取付状態への悪影響(土台部405ひいては遊技釘406が傾く等)が生じたりするといった事態を回避することができる。加えて、土台部405と遊技盤本体401との間に段差が形成されることによってパチンコ機10や遊技機メーカーへの印象が悪化したり(手抜きして作っているのではないか、不良品ではないのか等)、意匠性が低下したりするといった事態を防止することができる。
加えて、遊技盤30の一部である土台部405が遊技盤本体401とは別ピースであることから、遊技盤30のデザインを土台部405において比較的容易に変更することが可能となる。例えば、遊技球の目標位置の目印となるように(主要箇所を注目してもらえるように)、或いは、遊技球が見易くなるように等の所定の目的のために、色等を遊技盤本体401と異ならせたり、土台部405の後面側において所定の部材を取付け・係止・支持することができるような部位を一体的に形成したりする等、遊技盤30のバリエーションや機能を比較的容易に増やすことが可能となる。従って、機能性や意匠性の向上等を図ることもできる。また、例えば、機種を変更する際に、盤面付替えユニットを付け替えることで、遊技釘や入賞口などの遊技部材の配置を変えたり、機種情報等の情報手段を変えたりすることを比較的簡単に行うことができる。尚、本例では、上盤面付替えユニット407及び横盤面付替えユニット408の土台部405の前面に、当該パチンコ機10固有の情報(機種毎に異なる情報であって、サブタイトル、センターフレーム151のワープ流路152の入球口151の位置を示す情報)がプリントされたシールが貼着され、下盤面付替えユニット409の土台部405は光の透過率を抑制するべく着色が施されている(有色透明樹脂で構成されている)。
また、本実施形態では、遊技盤本体401の断面略三角凸状の位置決め部425と、土台部405の断面略三角凹状の被位置決め部435とで位置決めが行われ、遊技盤本体401に対する土台部405の前方及び後方への相対変位が防止されるようになっている。このため、盤面付替えユニット404を遊技盤本体401及びセンターフレーム47に取付けるために使用されるねじ422の数や設置個所を減らす、特に、盤面付替えユニット401と遊技盤本体401とを連結するためのねじをなくすことができる。従って、盤面付替えユニット404の着脱作業性の向上を図ったり、ねじが視認されることに起因する意匠性の低下を抑制したりすることができる。しかも、本実施形態では、遊技盤本体401及び土台部405が透明であることから、遊技盤本体401と、土台部405との連結にねじ422を使用することで、遊技盤30を介してねじ422の全体(遊技盤30に埋設されている部位も全て)が視認され(ねじ422が浮いて見え)、意匠性の低下や違和感を招くといった事態を防止することができる。
さらに、位置決め部425及び被位置決め部435が断面略三角形状であることから、例えば、位置決め部、及び、被位置決め部のうち一方が断面略長方形状をなしている場合に比べ、盤面付替えユニット404の土台部405、又は、遊技盤本体401のうち土台部405に隣接する部位に対して前後方向に力が加えられた(位置決め部425にせん断応力が作用した)場合に、位置決め部425や被位置決め部435が損傷(破断)してしまうといった事態を抑制することができる。また、位置決め部425と、被位置決め部435とを突き合わせる作業に際して、前後方向における位置を完全に一致させて突き合わせなくても、位置決め部425、及び、被位置決め部435の一方が他方の斜面に案内されるようにして適正位置まで相対変位することとなる。従って、盤面付替えユニット404の取付作業性の向上を図ることができる。
加えて、位置決め部425は土台部用開口部403の内周面全体にわたって形成され、被位置決め部435は、位置決め部425の全周と当接して位置決めされるように構成されている。このため、土台部405と遊技盤本体401との位置決めをより強固に行うことができる。また、例えば、土台部405の外周面のうち、遊技盤本体401の土台部用開口部403の内周面と対向する面の一部を遊技盤30の前面に対して直交する方向(遊技盤30の厚み方向)に延びる面とした場合(被位置決め部435ではない部位とする場合)、かかる面の遊技盤本体401との境界部(合わせ部)において、遊技盤30の後方が覗けてしまうような隙間が形成されてしまうことが懸念される。この点、遊技盤本体401の土台部用開口部403の内周全体を位置決め部425として、内周全体にわたって被位置決め部435との位置決めを行うことで、内周全体にわたって位置決め部425と被位置決め部435とが前後方向において重なることから、かかる懸念を払拭することができる。
さらに、位置決め部425を土台部用開口部403の内周面全体にわたって形成する場合には、遊技盤本体401の土台部用開口部403に対して土台部405を前後方向に相対変位させて取付けることはできなくなるが、本実施形態では、土台部用開口部403に隣接して可変表示装置ユニット35を取付けるための貫通孔402が形成されていることから、土台部405を貫通孔402から土台部用開口部403に挿入させることが可能である。
また、土台部405とセンターフレーム47との連結には頭部を有するねじ422(例えば、皿ねじ)が使用されており、センターフレーム47の取付片421が土台部405の前方に重ねられ、ねじ422が、前方から、取付片421のフレーム側取付孔423を介して、土台部405の土台側取付孔433に螺着されるようになっている。このため、盤面付替えユニット404の遊技釘406を交換した場合には、ねじ422は、新たな盤面付替えユニット404の土台部405に螺着されることとなり、例えば、前記ねじ422を土台部405側から該土台部405を貫通させてセンターフレーム47に螺着させるといった構成を採用する場合のように、センターフレーム47のフレーム側取付孔が緩くなってしまっていて、前記ねじ422を好適に螺着させることができない可能性が生じてしまうことを回避することができる。
さらに、センターフレーム47は不透明樹脂で構成され、センターフレーム47と土台部405とを連結するねじ422が不透明な取付片421において設けられることから、ねじ422がそれほど目立たなくなる。また、センターフレーム47の取付片421が土台部405よりも前方に位置し、ねじ422が前方から取付けられることで、当該ねじ422の取付作業に際し、遊技釘406を(落下や位置ずれしないように)手で持って支持しながらねじ422を螺着させることができ、(例えば、取付片421が土台部405よりも後方に位置し、ねじ422が後方から取付けられる場合に比べ、)作業性の向上が図られる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について説明する。図10、図11に示すように、第2実施形態では、盤面付替えユニット441を利用して、遊技盤30(遊技盤本体442)に対し、形状の異なる複数パターンの可変表示装置ユニット35(センターフレーム47)を取付可能に構成されている。より具体的に説明すると、遊技盤30には、図10に示すように、遊技盤30の中央部に収まり、遊技球が移動可能な遊技領域の正面視形状をほぼ左右対称とするセンターフレーム47(以下、左右対称フレーム443と称する)と、図11に示すように、左右対称フレーム443を遊技領域の右側方領域にまで拡張したような格好のセンターフレーム47(以下、右拡張フレーム444と称する)とが取付可能に構成されている。右拡張フレーム444の上下の幅は、左右対称フレーム443の上下の幅よりも大きくなっている。尚、図10、図11では、遊技盤本体442の遊技釘456等の図示を省略している。
以下、第2実施形態について説明する。図10、図11に示すように、第2実施形態では、盤面付替えユニット441を利用して、遊技盤30(遊技盤本体442)に対し、形状の異なる複数パターンの可変表示装置ユニット35(センターフレーム47)を取付可能に構成されている。より具体的に説明すると、遊技盤30には、図10に示すように、遊技盤30の中央部に収まり、遊技球が移動可能な遊技領域の正面視形状をほぼ左右対称とするセンターフレーム47(以下、左右対称フレーム443と称する)と、図11に示すように、左右対称フレーム443を遊技領域の右側方領域にまで拡張したような格好のセンターフレーム47(以下、右拡張フレーム444と称する)とが取付可能に構成されている。右拡張フレーム444の上下の幅は、左右対称フレーム443の上下の幅よりも大きくなっている。尚、図10、図11では、遊技盤本体442の遊技釘456等の図示を省略している。
遊技盤本体442には、右拡張フレーム444を取付けるための貫通孔445が形成されており、図11に示すように、遊技盤本体442に右拡張フレーム444を取付ける(搭載する)場合には、かかる貫通孔445に対して、右拡張フレーム444を挿通し、右拡張フレーム444の取付片446を遊技盤本体442の前面に当接させる。かかる状態とすることで、取付片446に形成されたフレーム側取付孔447が、遊技盤本体442に形成されたねじ孔448と合致する。そして、ねじ449を前方からフレーム側取付孔447を介してねじ孔448に螺着させることで、右拡張フレーム444が遊技盤本体442に取付けられることとなる。尚、本実施形態では、遊技盤本体442に右拡張フレーム444を搭載する場合には、盤面付替えユニットは使用されない。
その一方で、図10に示すように、遊技盤本体442に左右対称フレーム443を搭載する場合には、貫通孔445に貫通させた左右対称フレーム443と、貫通孔445の周縁部との間に形成される隙間を埋めるようにして、盤面付替えユニット441が設けられる。本実施形態では、前記隙間を2枚の土台部451(2つの盤面付替えユニット441の土台部451)で埋めるように構成されている。以下、かかる隙間(貫通孔445のうち盤面付替えユニット441の土台部451が設置される部位)のことを、右拡張部位452とも称する。
図12、図13に示すように、本実施形態では、貫通孔445の内周面全体にわたって、断面略三角凸状の位置決め部453が形成されている。
これに対し、図12に示すように、盤面付替えユニット441の土台部451には、位置決め部に嵌合する断面略三角凹状の被位置決め部454が形成されている。また、一対の盤面付替えユニット441の土台部451同士の合わせ面にも、一方が他方に嵌合する形状の(位置決め部453及び被位置決め部454と同様の)凹部又は凸部が形成されている。
そして、右拡張部位452に対して、2つの盤面付替えユニット441の土台部451を順番に嵌合させた後、左右対称フレーム443を貫通孔445に挿通し、左右対称フレーム443の取付片446を遊技盤本体442及び土台部451の前面に当接させた状態とする。さらに、ねじ449で、遊技盤本体442及び土台部451と、取付片446とを連結することで、左右対称フレーム443が遊技盤30に取付けられることとなる。
尚、図12に示すように、盤面付替えユニット441の土台部451の取付部455の側面は、遊技盤本体442の断面略三角凸状の位置決め部453のうち、前側の傾斜面と平行して、後方に向けて貫通孔445の内周側に傾斜して延びている。また、図12、図13に示すように、左右対称フレーム443及び右拡張フレーム444の外周面のうち貫通孔445の内周面(に形成された位置決め部453)や、土台部451の取付部455の側面に対向する部位は、位置決め部453のうち前側の傾斜面や土台部451の取付部455の側面と並行して傾斜して延びている。つまり、本実施形態では、位置決め部453と、左右対称フレーム443及び右拡張フレーム444の外周面とが対向する部位が存在するが、かかる部位においても、対向面同士が面で当接するように構成されている。
また、図12に示すように、遊技盤本体442に左右対称フレーム443を取付ける場合には、図13に示すように、右拡張フレーム444を遊技盤本体442に取付けるねじ449を螺着させるためのねじ孔448のうち、右拡張部位452の周辺部に設けられたものは不要である。本実施形態では、遊技盤本体442に形成され、遊技釘456を取付けるための下孔457と、上記ねじ孔448とが、同じ形状(孔径)となっており、遊技盤本体442に左右対称フレーム443を搭載する場合には、左右対称フレーム443の遊技盤本体442への取付けに使用されないねじ孔448に対して、遊技釘456が取付けられるように構成されている。換言すれば、右拡張フレーム444の取付片446には、遊技盤本体442に左右対称フレーム443を取付ける場合に遊技釘456が取付けられる下孔457のいずれかに合わせてフレーム側取付孔447が形成されている。
尚、本実施形態では、右拡張フレーム444が第1特定遊技部材に相当し、左右対称フレーム443が第2特定遊技部材に相当する。さらに、遊技盤本体442に右拡張フレーム444が搭載された状態が第1使用状態に相当し、遊技盤本体442に左右対称フレーム443が搭載された状態が第2使用状態に相当する。加えて、フレーム側取付孔447が部材側取付孔に相当し、遊技盤本体442の下孔457のうち右拡張フレーム444を取付けるためのねじ449が螺着される下孔457が盤側取付孔に相当する。
以上のように、第2実施形態では、遊技盤本体442の共通化を図ることができ、遊技盤本体442のコストダウンや管理に関する利便性の向上等を図ることができる。また、左右対称フレーム443を遊技盤本体442に搭載する場合に、遊技釘456を遊技盤本体442に取付けるために使用される下孔457を、右拡張フレーム444を遊技盤本体442に搭載する場合に、右拡張フレーム444を遊技盤本体442に取付けるためのねじ449が螺着されるねじ孔448として利用するように構成されている。
このため、右拡張フレーム444を搭載する場合において、右拡張フレーム444を遊技盤本体442に取付けるためのねじ孔448が別途必要になってしまう(右拡張フレーム444を使用する場合にわざわざねじ孔448を開ける)といった事態を回避することができる。また、遊技盤本体442において、右拡張フレーム444を遊技盤本体442に取付けるためのねじ孔448が、左右対称フレーム443を搭載した状態では使用されない(使用されていないねじ孔448が存在し、それが視認される)ことで、違和感等が生じたり、意匠性の低下を招いたりするといった事態を回避することができる。
また、本実施形態では、左右対称フレーム443又は右拡張フレーム444の外周面と、土台部451の外周面と、貫通孔445の内周面とで、それぞれ突き合わされる面の角度が揃えられ、面で当接するように構成されている。このため、例えば、これらを面で当接させることのできない構成に比べ、取付状態の安定化や、損傷リスクの低減等を図ることができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態では、土台部405の前面が遊技盤本体401の前面と面一とされているが、遊技盤本体401の前面よりも後方に位置するようにして設けられることとしてもよい。さらに、上記実施形態では、土台部405の後面が遊技盤本体401の後面と面一となるように構成されているが、遊技盤本体401の後面よりも前方に位置するようにして設けられることとしてもよい。
また、盤面付替えユニット404の土台部405は、遊技盤本体401の厚みに収まるように取付けられているが、特にかかる構成に限定されるものではない。例えば、土台部405の前面側において装飾用の凹凸を形成し、土台部405の前面が部分的に、又は、全体的に遊技盤本体401の前面よりも前方に突出するように構成してもよい。さらに、例えば、センターフレーム47の取付片421の端縁との間に前後方向における段差が形成されないように(遊技盤本体401へのスロープとなるように)、土台部405の前面側において、断面略三角形状の凸部を形成することとしてもよい。尚、土台部405から前方に突出する突出部が土台部405と一体的に形成されていても、前記突出部の前方を遊技球が通過不可能となる場合には、前記突出部は、土台部ではなく、遊技部材に相当する。
加えて、土台部405の上部に関しては、遊技盤30の前面よりも若干後方に位置するように構成し、土台部405の下部に関しては、遊技盤30の前面よりも若干前方に位置するように構成してもよい。この場合、遊技盤本体401の前面と、土台部405の前面との境界部において、上方に位置する方が前方に位置するように構成されることから、前記境界部において、上方から移動してくる遊技球が衝突してしまうような段差が形成されてしまうことを確実に回避することができる。尚、土台部405のうち少なくとも前面の上辺部を含む部位は、遊技盤本体401の前面と面一、又は、遊技盤本体401の前面よりも後方に位置するように構成することが望ましい。ここで、「土台部の前面の上辺部」とは、土台部を上面視した場合に視認可能な面の前辺部を意図している。
また、土台部405の後面側において、配線を引っ掛けるためのケーブルホルダーを遊技盤本体401の後面よりも後方に突出させるようにして設けることとしてもよい。この場合、例えば、ケーブルホルダーを遊技釘の配置に沿って設けることで、配線を遊技釘の配置に沿って延在させ、土台部405を介して視認される配線が遊技釘によって極力目立たせないようにすることもできる。さらに、土台部405の後面側において、装飾用の役物を係止するための係止手段を設ける(例えば、左右一対の係止片と、一対の係止片の先端部から互いに離間する方向に突出する係止爪とを備える)こととしてもよい。この場合、透明な土台部405越しに装飾用の役物を視認させることができる。尚、ケーブルホルダーや係止手段等は、土台部405と一体的に形成してもよいし、別体として構成し、係止や圧入、ねじ止め、接着等によって取付けられるように構成してもよい。
(b)上記実施形態では、土台部405に遊技釘406が取付けられた盤面付替えユニット404に具体化されているが、土台部405前面に別の遊技部材が取付けられた盤面付替えユニット404に適用してもよい。例えば、図14に示す盤面付替えユニット801は、略矩形状の土台部802と、土台部802に形成された入賞孔803に対応して設けられ、遊技領域を移動する遊技球を受け入れて入賞孔803へと案内する遊技部材としての第1始動入賞装置33aの球受部804と、球受部804の近傍に設けられた遊技部材としての遊技釘805(命釘、ジャンプ釘)とを備えている。球受部804は、土台部802の後面側において土台部802に対して、ねじで固定されている。本態様例では、土台部802及び球受部804は無色透明樹脂により構成されている(球受部804の前面には図示しないシールが貼着される)。加えて、球受部804のうち土台部802の後面側の部位には、球受部804に入球した遊技球を検知する第1始動入賞スイッチが設けられている。尚、球受部804を土台部802と一体形成してもよい。
土台部802には、左右側辺部、及び、下辺部に沿って、断面略三角凸状の被位置決め部806が形成され、図示しない遊技盤本体の土台部用開口部の内周面に形成された断面略三角凹状の位置決め部と嵌合されることとなる。さらに、土台部802の右上及び左上のコーナー部近傍部位には、土台部802をセンターフレーム47の取付片807に取付けるためのねじ808が螺着される土台側取付孔(図示略)が形成されている。そして、被位置決め部806を位置決め部に嵌合させるようにして、土台部802を土台部用開口部に挿入した後、センターフレーム47を前方から遊技盤本体(図示略)の貫通孔に挿通させ、センターフレーム47の取付片807を、土台部802の前面に当接させる。このような状態とすることで、ねじ808を挿通させるために取付片807に形成されたフレーム側取付孔(図示略)と、土台部802の土台側取付孔とが合致することとなるため、前方の取付片807側からフレーム側取付孔を介してねじ808を土台側取付孔に螺着させる。これにより、盤面付替えユニット801と、センターフレーム47とが連結されることとなる。
尚、盤面付替えユニット404の遊技部材として、その他にも、風車釘、スルーゲート34、始動入賞装置33b、可変入賞装置32等のその他の遊技部材に適用してもよい。さらに、1つの土台部405に対して複数種類の遊技部材を搭載する場合の組合わせについても、適宜設定可能である。
また、遊技部材として入賞装置を採用する場合に、球受部が取付けられた土台部802を円盤状に形成するとともに、土台部802を遊技盤本体に対して回転可能に設け(位置決め部及び被位置決め部を円弧状に延びるレールのように構成し)、パチンコ機10の電源オン時には(或いは所定の当たり状態のときに)回転し続けるように構成してもよい。そして、球受部の開口部が上向きのときに入球した遊技球が土台部802の後方に案内され、開口部が上向きとなった球受部から流れてきた遊技球を受ける受通路に設けられた入球検知スイッチで遊技球を検知するよう構成してもよい。さらに、かかる構成を採用する場合の遊技盤本体側の形状としては、例えば、入賞装置搭載の土台部802を挿入可能な土台部用開口部と、土台部用開口部と貫通孔との間を連通させる連通部とが形成され(長孔の一部のような形状に構成し)、土台部用開口部及び連通部の内面全体に位置決め部を形成し、貫通孔側から連通部を介して土台部用開口部に入賞装置搭載の土台部802を挿通させた後、連通部に丁度当て嵌まる形状であって、遊技盤30の一部を構成し、遊技釘も配設されている連通部対応盤面付替えユニットの土台部を貫通孔側から連通部に挿通させる。連通部対応盤面付替えユニットの土台部は、連通部の位置決め部を嵌合する被位置決め部と、入賞装置搭載の土台部802の外周に形成された被位置決め部を回転自在に支持する土台用開口部の位置決め部と断面同形状の支持部とが形成されている。そして、連通部対応盤面付替えユニットの土台部をねじでセンターフレーム47と連結することで、入賞装置搭載の土台部802が回転自在に取付けられることとなる。このような構成を採用することで、遊技盤30に対して回転する構成の土台を遊技盤30の前面と面一とすることができる。また、入賞装置搭載の土台部802を収容する土台用開口部と、センターフレーム47の挿通孔との間に連通部を形成し、そこに対応して連通部対応盤面付替えユニットを設けることで、入賞装置搭載の盤面付替えユニットの設置位置を比較的自由に設定することが可能となる。
(c)上記実施形態では、盤面付替えユニット404がセンターフレーム47に隣接して設けられているが、遊技盤30に形成された開口部に取付けられるその他の特定遊技部材に隣接して設けることとしてもよい。尚、始動入賞装置33a、33bや、可変入賞装置32等は、盤面付替えユニット404として具体化することも可能であるし、特定遊技部材として具体化することも可能である。
また、上記実施形態では、土台部405に被位置決め部435を形成し、土台部用開口部403の内周面に形成された位置決め部425と位置決めを行うとともに、盤面付替えユニット404とセンターフレーム47とをねじ422で連結しているが、特にかかる構成に限定されるものではない。
(c-1)例えば、図15に示す盤面付替えユニット811の土台部812は、遊技釘813を支持する本体部814と、本体部814の外周面の後部から外方に突出するフランジ部815とを備え、フランジ部815には取付孔816が形成されている。
これに対応して、遊技盤本体817には、本体部814を収容する本体収容部818と、フランジ部815を収容するフランジ収容部819とから構成される土台部用開口部821が形成されている。そして、土台部812を土台部用開口部821に挿入し、取付孔816を介してねじ822を遊技盤本体817の下孔823に螺着させることにより、土台部812が遊技盤本体817に取付けられている。
盤面付替えユニット811の遊技盤本体817への取付状態においては、土台部812の前面が遊技盤本体817の前面と面一となり、土台部812の後面が遊技盤本体817の後面と面一となっている。また、土台部812と遊技盤本体817とを連結するねじ822(皿ねじ)についても、遊技盤本体817の後面から後方に突出しないように構成されている。
以上のように、ねじ822だけで盤面付替えユニット811を遊技盤本体817に取付けることで、センターフレーム47等の遊技盤30の開口部に取付けられる特定遊技部材に隣接していない位置にも盤面付替えユニット811を単独で取付けることが可能となる。また、盤面付替えユニット811を遊技盤本体817に取付けるためのねじ822が遊技盤30の後面側から取付けられているため、遊技盤本体817及び土台部812は透明ではあるものの、ねじ822が前面側に取付けられる場合に比べて、ねじ822を目立たなくすることができる。さらに、フランジ部815が遊技盤30の後面側にあることから、遊技盤30の前面側の土台部812の面積を極力小さくすることができ、土台部812と遊技盤本体817との境界部に遊技球が当たって進行方向が(前方に)変化してしまうといった可能性を低減させることができる。
(c-2)さらに、例えば、図16、図17に示すように、遊技釘831を1本だけ搭載する盤面付替えユニット832に具体化してもよい。より具体的に、図16(a)、図17に示すように、盤面付替えユニット832の土台部833は、中央部に遊技釘831を取付けるための釘孔834を有する円筒状をなし、その外周面においてねじ部835が形成された本体部836と、本体部836のうち遊技釘831を突設させる側とは反対側の端部側に設けられ、本体部836よりも径の大きい略円盤状の頭部837とを備えている。さらに、図16(b)に示すように、頭部837には、盤面付替えユニット832を回転させるための特殊工具の先端部と係合する十字孔838が形成されている。
これに対し、図17に示すように、遊技盤本体844には、土台部833の本体部836を収容可能であり、本体部836のねじ部835と螺着される被ねじ部841を有する本体収容部839と、頭部837を収容可能な頭部収容部842とからなる土台部用開口部843が形成されている。そして、頭部837が頭部収容部842に収容されて突き当たるまで、土台部833を遊技盤本体844に螺着させることで、盤面付替えユニット832が遊技盤本体844に取付けられることとなる。
また、本態様例では、土台部833の前面において、本体部836の外周面と、釘孔834との間の距離が遊技球の半径未満(例えば、5mm程度)となるように構成されている。さらに、盤面付替えユニット832の遊技盤本体844への取付状態においては、土台部833の前面が遊技盤本体844の前面と面一となり、土台部833の後面が遊技盤本体844の後面と面一となっている。
以上の構成を採用する場合、盤面付替えユニット832が回転されても遊技釘831の位置を同じにすることができるとともに、盤面付替えユニット832を遊技盤本体844に螺着させる構成によって、遊技釘831を正確かつスムースかつ確実に交換することができる。特に、盤面付替えユニット832を、第1始動入賞装置33aの近傍の遊技釘831(命釘)として適用する等、ピンポイントで遊技釘831の交換を行うことが可能となり、交換する必要のない遊技釘831等まで交換してしまうといった無駄を回避することができる。
また、遊技盤30の前面側において、土台部833の本体部836の外周面と、釘孔834との間の距離が遊技球の半径未満とされていることから、遊技球が、土台部833と、遊技盤本体844との境界部に接触し得ないようになっている。従って、遊技盤30の前面に沿って遊技球を移動している遊技球が、土台部833と遊技盤本体844との境界部に衝突し、遊技球の進路が大きく変更されてしまったり(前方に弾かれてしまったり)、前記境界部において土台部833が遊技盤本体844が損傷してしまったりするといった事態を確実に回避することができる。尚、本態様例では、土台部833の前面全体が乗り上げ防止領域に相当する。
尚、土台部833の前面の外周縁と、遊技釘831等の遊技部材との間の距離を遊技球の半径未満とする構成については、別の盤面付替えユニット404に具体化することも可能である。例えば、図15のような盤面付替えユニット811において、所定複数の遊技釘813と、土台部812の前面の上辺部との間の距離を遊技球の半径未満とし、土台部812に対し遊技球が上方から接近してくるような位置に盤面付替えユニット811を設けるように構成してもよい。
(d)上記実施形態では、遊技盤30、すなわち、遊技盤本体401、及び、土台部405が透明なポリカーボネートによって構成されているが、不透明であってもよいし、木製(合板)等のその他の素材で構成してもよい。また、遊技盤本体401と、土台部405とで素材を異ならせてもよい。例えば、遊技盤本体401を合板で構成し、土台部405を透明樹脂により構成してもよい。さらに、樹脂にビーズやラメシートを細かくしたものを混ぜて土台部405を形成したり、土台部405にフィギュア等を埋設したりしてもよい。加えて、土台部405に対して後方などから光を当てる照明手段を(例えば、相対変位可能に、色相・色調・明るさを変更可能に)設けることとしてもよい。
(e)上記実施形態では、遊技盤本体401の位置決め部425の厚み方向全体が断面略三角凸状をなし、土台部405の被位置決め部435の厚み方向全体が断面略三角凹状をなしているが、特にかかる形状に限定されるものではない。例えば、断面略三角凸状及び三角凹状の位置決め部425及び被位置決め部435を遊技盤本体401及び土台部405の厚み方向中央部にのみ設け、土台部用開口部403の内周面と、土台部405の外周面との合わせ面において、その前部及び後部を、遊技盤30の厚み方向に沿って(遊技盤30の前面に対して直交する方向に)延びるように構成してもよい。この場合、土台部405の外周部や遊技盤本体401の土台部用開口部403の周辺部が尖ってしまい、損傷し易くなるといった事態を回避することができる。また、例えば、位置決め部425の断面形状についても、特に三角凸状に限定されるものではなく、略矩形凸状、三角形を2つ並べたような形状等としてもよい。さらに、位置決め部425を凹状とし、被位置決め部435を凸状としてもよい。
加えて、上記実施形態では、位置決め部425が土台部用開口部403の内周面全体にわたって設けられ、被位置決め部435が土台部405の外周面のうち位置決め部425に対向する部位の全体にわたって設けられているが、それぞれ、そのうちの一部が設けられていればよい。
(f)また、例えば、盤面付替えユニット404の土台部405に対し、光を側方から(端面が平らなセンターフレーム47側から)入射させることで、光を入射させた部位に所定の態様が浮かび上がるように構成してもよい。より具体的には、土台部405のうち前記所定の態様を浮かび上がらせようとしている部位に対し、側方から入射した光を、その他の部位とは異なる方向に屈曲させる(土台部405内で全反射せず、前方に照射されるような導光板とする)加工を行う。さらに、センターフレーム47のうち土台部405に隣接する部位に対し、発光部を土台部405に向けて光を照射可能な向きで設ける。かかる発光部はサブ制御装置262によって駆動制御され、演出等に応じて点灯態様が変化するようになっている。これにより、遊技盤30のうち土台部405にだけ、導光板の態様を導出させることができる。
また、例えば、遊技盤本体401と、盤面付替えユニット404の土台部405との合わせ面に対して、所定の装飾部材(偏光フィルタ、ラメ入りの透明な紐状物等)や遊技盤30の前面側と後面側とを電気的に繋ぐ(前面側と前面側とを繋いでもよいし、後面側と後面側とを繋いでもよいし、前面側や後面側と遊技盤30外周側とを繋いでもよい)配線(加飾されることが望ましい)等を挟むようにして埋設してもよい。この場合、比較的簡単に、遊技盤30に装飾部材等を埋設する(装飾部材が厚みのあるものであれば、設置凹部を形成してもよい)ことができる。さらに、遊技盤本体401と、盤面付替えユニット404の土台部405との合わせ部において、その後面側に対し、遊技盤本体401と土台部405とにかけて延在する位置決め部材を設ける(例えば、遊技盤本体401と土台部405とにかけて延びる凹部を形成し、凹部に嵌合する位置決め部材を圧入する)ように構成してもよい。この場合、より正確な位置決めを行うことができる。
(g)さらに、例えば、土台部405のうちセンターフレーム47の取付片421に当接する部位において、取付片421の厚み程度陥没させた凹部を形成するように構成してもよい。この場合、取付片421の前面についても、遊技盤30の前面と面一とすることができる。また、かかる構成を採用する場合において、センターフレーム47の取付片421を、盤面付替えユニット404に対応する部位にだけ形成することで、例えば、遊技盤本体401に取付片421用の凹部が形成されてしまうことで、遊技盤本体401の汎用性が低下してしまうといった事態を回避することができる。
(h)上記第2実施形態では、遊技盤本体442に対し盤面付替えユニット441を使用しないで取付けられる右拡張フレーム444と、遊技盤本体442に対し盤面付替えユニット441を2つ使用して取付けられる左右対称フレーム443とを付替え可能な構成に具体化されているが、特にかかる構成に限定されるものではなく、センターフレーム47や盤面付替えユニット441の形状、大きさ、配置、数等は適宜設計可能である。例えば、遊技盤本体442に対し1つの盤面付替えユニット441を使用して取付けられるセンターフレーム47と、遊技盤本体442に対し盤面付替えユニット441を2つ使用して取付けられるセンターフレーム47とを付替え可能に構成してもよい。
(i)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域への入球を許容する開状態と、特定領域への入球を禁止する閉状態とに変化可能な可動手段(羽部材)とを具備する可変入球手段と、特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段及び非特定入球手段と、特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段(条件成立検出手段)と、特定領域の外部に設けられ、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な始動入球手段と、始動入球手段に入球した遊技球を検知する始動入球検知手段と、可変入球手段の開閉制御を行う主制御手段とを備え、特定領域に遊技球が入球した場合には、当該遊技球が特定入球手段及び非特定入球手段のどちらに入球する場合であっても遊技者に所定数の遊技価値(遊技球)が付与され、主制御手段は、始動入球検知手段の検知に基づいて、可変入球手段を第1時間だけ1回又は複数回開状態とさせる小当たり状態、又は、可変入球手段を前記第1時間よりも長い第2時間開状態とさせる、又は、開状態とされた可変入球手段に規定個数の遊技球が入球するまでを1ラウンドとして、これを規定回数繰り返す大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選を行い、当否抽選にて小当たりに当選した場合には小当たり状態を発生させ、当否抽選にて大当たりに当選した場合、及び、特定入球検知手段の検知があった場合には大当たり状態を発生させるといった遊技機に適用してもよい。加えて、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機などとして実施してもよい。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
A.従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機には遊技盤が設けられるとともに、その前方には、発射装置によって発射された遊技球が案内される遊技領域が形成されている。また、遊技盤の前面側には、遊技領域を移動する遊技球の挙動を多様化させる遊技釘や、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な入賞装置等の各種遊技部材が設けられている(例えば、特開2003-154110号公報等参照)。
また、遊技領域に配設される遊技部材には、遊技球が繰り返し衝突する等の負荷が加えられるため、かかる遊技部材が損傷してしまう場合がある。例えば、遊技釘は、遊技球の衝突に起因する変形、衝突で曲がってしまった状態から元の状態に戻すための調整、経年使用による劣化(摩耗等)に起因して、折れてしまう場合がある。この場合、遊技部材を交換する必要がある。
ところで、遊技部材を取外した箇所に新たな遊技部材を取付ける場合に、遊技部材が好適に取付けられないことが懸念される。つまり、例えば、遊技部材としての遊技釘を抜いた釘孔に新たな遊技釘を取付けようとしても、釘孔が緩くなってしまっていて上手く取付けられない、或いは、釘孔に詰め物をしてそこに遊技釘を打ちこんでも該遊技釘が所定の方向に寄せられる格好で元の遊技釘の配置から若干ずれてしまうといったおそれがある。また、例えば、遊技部材としての入賞装置をねじで遊技盤に取付ける場合、新たな入賞装置を再度ねじで取付けようとしても、ねじ孔が緩くなってしまっていて上手く取付けられない、或いは、ねじ孔に詰め物をしてそこにねじを螺着しても該ねじが所定の方向に寄せられる格好で元のねじの配置から若干ずれてしまう、ひいては、入賞装置の位置が若干ずれてしまうといったおそれがある。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技領域に配置される遊技部材の交換に関する精度や作業性の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段A-1.遊技球を発射させる発射手段と、
遊技盤の前面側に設けられ、前記発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技盤から前方に突出して設けられ、前記遊技領域を移動する遊技球の移動経路を変更可能な複数の遊技部材とを備える遊技機において、
所定の前記遊技部材と、前記遊技部材が取付けられる土台部とを具備する盤面付替えユニットを備え、
前記土台部は、前記遊技盤の一部を構成するようにして、前記遊技盤に形成された(前後方向に貫通する)土台部用開口部に挿入された状態で取付けられていることを特徴とする遊技機。
遊技盤の前面側に設けられ、前記発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技盤から前方に突出して設けられ、前記遊技領域を移動する遊技球の移動経路を変更可能な複数の遊技部材とを備える遊技機において、
所定の前記遊技部材と、前記遊技部材が取付けられる土台部とを具備する盤面付替えユニットを備え、
前記土台部は、前記遊技盤の一部を構成するようにして、前記遊技盤に形成された(前後方向に貫通する)土台部用開口部に挿入された状態で取付けられていることを特徴とする遊技機。
手段A-1によれば、盤面付替えユニットの土台部が、盤面付替えユニットの遊技部材と、遊技盤の本体(遊技盤本体)とのつなぎの役目を果たし、盤面付替えユニットの遊技部材を交換する場合には、土台部(遊技盤の一部)ごと交換されることとなる。また、土台部は、遊技部材よりも形状に制約がなく、遊技盤本体に対する取付部位の形状を比較的自由に設計することができる。このため、盤面付替えユニットの遊技部材は、遊技盤本体への取付状態における安定化を十分に確保しつつ、例えば、遊技盤(遊技盤本体)に直接取付けられた遊技部材に比べ、遊技部材を遊技盤(遊技盤本体)から取外し易くすることができる。従って、遊技部材が損傷する等して、該遊技部材を遊技盤から取外す際に、遊技盤のうち遊技部材が取付けられていた箇所が損傷してしまい、当該箇所に新たな遊技部材を取付けようとしても、好適には取付けられない(遊技部材の位置がずれてしまう等)状態となったり、傷跡が残って意匠性の低下を招いたりするといった事態を回避することができる。結果として、遊技部材の交換を正確、かつ、比較的簡単に行うことができ、遊技部材の交換に関する精度や作業性の向上等を図ることができる。
加えて、遊技盤のデザインを土台部において比較的容易に変更することが可能となる。例えば、遊技球の目標位置の目印となるように(主要箇所を注目してもらえるように)、或いは、遊技球が見易くなるように等の所定の目的のために、色等を遊技盤本体と異ならせたり、土台部の後面側において所定の部材を取付け・係止・支持することができるような部位を一体的に形成したりする等、遊技盤のバリエーションや機能を比較的容易に増やすことが可能となる。従って、機能性や意匠性の向上等を図ることもできる。また、例えば、機種を変更する際に、盤面付替えユニットを付け替えることで、遊技釘や入賞口などの遊技部材の配置を変えたり、機種情報等の情報手段を変えたりすることを比較的簡単に行うことができる。
手段A-2.前記土台部は、後面が、前記遊技盤の後面と面一、又は、前記遊技盤の後面よりも前方に位置していることを特徴とする手段A-1に記載の遊技機。
手段A-2によれば、例えば、土台部が遊技盤の後面から後方に突出することで、盤面付替えユニットによって、遊技盤の後面側に設けられる各種部材(各種制御装置等)の配置を阻害してしまうといった事態を回避することができる。換言すれば、遊技盤の後面側に設けられる各種部材の配置によって、盤面付替えユニットを設置可能な部位が限定されてしまうといった事態を低減させることができ、所望の位置に(遊技領域側の各種遊技部材の配置の都合で)盤面付替えユニットを設置することができる。
手段A-3.前記土台部は、前面の少なくとも上辺部を含む部位が、前記遊技盤の前面と面一、又は、前記遊技盤の前面よりも後方に位置していることを特徴とする手段A-1又はA-2に記載の遊技機。
手段A-3によれば、土台部の前面の上辺部を含む部位と、遊技盤の前面とが面一、又は、遊技盤の前面よりも後方に位置していることから、遊技盤の前面に沿って盤面付替えユニットの遊技部材の上方から流下してきた遊技球が土台部の上面に衝突するといった事態を防止することができる。従って、遊技球が土台部の上面に衝突して前方等に跳ね飛ばされることに起因する不具合(例えば、遊技領域前方のガラスユニットに衝突して雑音が発生したり、遊技球の移動経路が大きく変更されて入賞手段等から逸れてしまったりする等)を回避することができる。結果として、遊技部材の周辺部における遊技球の移動をよりスムースなものとすることができ、遊技を快適に進行させることができる。
さらには、土台部の上面に遊技球が衝突することに起因して、土台部が損傷したり、土台部の取付状態への悪影響(土台部ひいては遊技部材が傾く等)が生じたりするといった事態を回避することができる。加えて、土台部と遊技盤本体との間に段差が形成されることによって遊技機や遊技機メーカーへの印象が悪化したり(手抜きして作っているのではないか、不良品ではないのか等)、意匠性が低下したりするといった事態を防止することができる。
尚、「前記土台部の前面の上辺部」とは、土台部を上面視した場合に視認可能な面の前辺部を意図しており、「前記土台部の前面の上辺部を含む部位」としては、該前辺部の全体を含むことが望ましいが、一部であってもよく、土台部の形状や、必要性(遊技球が通過する可能性のある経路かどうか等)に応じて適宜設計可能である。
手段A-4.前記遊技盤に形成された開口部を貫通するようにして配置され、前記遊技盤に対して取付部材を使用して取付けられる特定遊技部材を備え、
前記土台部用開口部は、前記特定遊技部材用の開口部を拡張させるようにして形成されるとともに、
前記盤面付替えユニットは、前記特定遊技部材に隣接して設けられ、
前記土台部は、
前記特定遊技部材に対して取付部材を使用して取付けられる取付部と、
前記遊技盤の前記土台部用開口部の内周面において形成されている位置決め部と当接して、前後方向における位置決めがなされる被位置決め部とを備えていることを特徴とする手段A-1乃至A-3のいずれかに記載の遊技機。
前記土台部用開口部は、前記特定遊技部材用の開口部を拡張させるようにして形成されるとともに、
前記盤面付替えユニットは、前記特定遊技部材に隣接して設けられ、
前記土台部は、
前記特定遊技部材に対して取付部材を使用して取付けられる取付部と、
前記遊技盤の前記土台部用開口部の内周面において形成されている位置決め部と当接して、前後方向における位置決めがなされる被位置決め部とを備えていることを特徴とする手段A-1乃至A-3のいずれかに記載の遊技機。
手段A-4によれば、土台部の被位置決め部と、遊技盤本体の位置決め部とで位置決めが行われることから、盤面付替えユニットを遊技盤本体及び特定遊技部材に取付けるために使用される取付部材の数や設置個所を減らす、特に、盤面付替えユニットと遊技盤本体とを連結するための取付部材をなくすことができる。従って、盤面付替えユニットの着脱作業性の向上を図ったり、取付部材が視認されることに起因する意匠性の低下を抑制したりすることができる。
手段A-5.前記位置決め部、及び、前記被位置決め部のうち一方は、断面略三角形状の凸部を有し、他方は、前記凸部と嵌合する断面略三角形状の凹部を有していることを特徴とする手段A-4に記載の遊技機。
手段A-5によれば、前方及び後方への相対変位をより確実に防止することができる。また、例えば、位置決め部、及び、被位置決め部のうち一方が断面略長方形状をなしている場合に比べ、盤面付替えユニットの土台部、又は、遊技盤本体のうち前記土台部に隣接する部位に対して前後方向に力が加えられた(位置決め部にせん断応力が作用した)場合に、位置決め部や被位置決め部が損傷(破断)してしまうといった事態を抑制することができる。また、位置決め部と、被位置決め部とを突き合わせる作業に際して、前後方向における位置を完全に一致させて突き合わせなくても、位置決め部、及び、被位置決め部の一方が他方の斜面に案内されるようにして適正位置まで相対変位することとなる。従って、盤面付替えユニットの取付作業性の向上を図ることができる。
手段A-6.前記位置決め部は前記土台部用開口部の内周面全域にわたって形成され、前記被位置決め部は、前記位置決め部の全周と当接して位置決めされることを特徴とする手段A-4又はA-5に記載の遊技機。
手段A-6によれば、土台部と遊技盤本体との位置決めをより強固に行うことができる。また、例えば、土台部の外周面のうち、遊技機本体の土台部用開口部の内周面と対向する面の一部を遊技盤の前面に対して直交する方向(遊技盤の厚み方向)に延びる面とした場合(被位置決め部ではない部位とする場合)、かかる面の遊技機本体との境界部(合わせ部)において、遊技盤の後方が覗けてしまうような隙間が形成されてしまうことが懸念される。この点、遊技盤本体の土台部用開口部の内周全体を位置決め部として、内周全体にわたって被位置決め部との位置決めを行うことで、内周全体にわたって位置決め部と被位置決め部とが前後方向において重なることから、かかる懸念を払拭することができる。
さらに、手段A-5のように、位置決め部及び被位置決め部によって、前方及び後方への位置決めを行う場合には、遊技盤本体の土台部用開口部に対して土台部を前後方向に相対変位させて取付けることはできなくなるが、手段A-4のように、土台部用開口部に隣接して特定遊技部材用の開口部が形成されていることから、土台部を特定遊技部材用の開口部から土台部用開口部に挿入させることが可能である。
手段A-7.前記盤面付替えユニットを前記特定遊技部材に取付ける前記取付部材は、頭部を有するねじであり、
前記ねじが前記特定遊技部材側から当該特定遊技部材を貫通して前記盤面付替えユニットの前記土台部に螺着されていることを特徴とする手段A-4乃至A-6のいずれかに記載の遊技機。
前記ねじが前記特定遊技部材側から当該特定遊技部材を貫通して前記盤面付替えユニットの前記土台部に螺着されていることを特徴とする手段A-4乃至A-6のいずれかに記載の遊技機。
手段A-7によれば、盤面付替えユニットと、特定遊技部材との間は、頭部を有するねじによって連結されており、前記ねじは、特定遊技部材を介して、盤面付替えユニットの土台部に螺着されている。このため、盤面付替えユニットの遊技部材を交換した場合には、前記ねじは、新たな盤面付替えユニットの土台部に螺着されることとなり、例えば、前記ねじを土台部側から該土台部を貫通させて特定遊技部材に螺着させるといった構成を採用する場合のように、特定遊技部材のねじ孔が緩くなってしまっていて、前記ねじを好適に螺着させることができない可能性が生じてしまうことを回避することができる。
手段A-8.前記遊技盤に形成された開口部に対応して第1特定遊技部材が取付けられる第1使用状態と、
前記開口部に対応して、前記第1特定遊技部材よりも面積の小さい第2特定遊技部材と、前記開口部の内周面と前記第2特定遊技部材との間に形成される隙間を埋めるようにして設けられる前記盤面付替えユニットとが取付けられる第2使用状態とを選択可能に構成されていることを特徴とする手段A-4乃至A-7のいずれかに記載の遊技機。
前記開口部に対応して、前記第1特定遊技部材よりも面積の小さい第2特定遊技部材と、前記開口部の内周面と前記第2特定遊技部材との間に形成される隙間を埋めるようにして設けられる前記盤面付替えユニットとが取付けられる第2使用状態とを選択可能に構成されていることを特徴とする手段A-4乃至A-7のいずれかに記載の遊技機。
手段A-8によれば、遊技盤本体の共通化を図ることができ、遊技盤本体のコストダウンや管理に関する利便性の向上等を図ることができる。
尚、「前記遊技盤に形成された開口部に対応して、第1特定遊技部材と、前記開口部の内周面と前記第1特定遊技部材との間に形成される隙間を埋めるようにして設けられる第1盤面付替えユニットとが取付けられる第1使用状態と、前記開口部に対応して、前記第1特定遊技部材よりも面積の小さい第2特定遊技部材と、前記開口部の内周面と前記第2特定遊技部材との間に形成される隙間を埋めるようにして設けられる第2盤面付替えユニットとが取付けられる第2使用状態とを選択可能に構成されていること」としてもよい。また、前記開口部の内周面と前記特定遊技部材との間に形成される所定の隙間を1つの盤面付替えユニットの土台部で埋めるような構成でもよいし、複数の盤面付替えユニットの土台部で埋めるような構成でもよい。
手段A-9.前記第1特定遊技部材には、前記取付部材を使用して、当該第1特定遊技部材を前記遊技盤に取付けるための部材側取付孔が形成され、
前記第2使用状態において前記遊技釘を取付けるための釘孔として使用される孔が、前記第1使用状態では、前記部材側取付孔を介して前記取付部材が取付けられる盤側取付孔として使用されることを特徴とする手段A-8に記載の遊技機。
前記第2使用状態において前記遊技釘を取付けるための釘孔として使用される孔が、前記第1使用状態では、前記部材側取付孔を介して前記取付部材が取付けられる盤側取付孔として使用されることを特徴とする手段A-8に記載の遊技機。
手段A-9によれば、第1使用状態において第1特定遊技部材を遊技盤本体に取付けるための盤側取付孔が別途必要になってしまう(第1使用状態とする場合にわざわざ盤側取付孔を開ける)といった事態を回避することができる。また、第1使用状態における盤側取付孔が第2使用状態では使用されない(使用されていない孔が存在し、それが視認される)ことで、違和感等が生じたり、意匠性の低下を招いたりするといった事態を回避することができる。
手段A-10.前記盤面付替えユニットの前記遊技部材は、前記遊技盤の前面から前方に突出する遊技釘であることを特徴とする手段A-1乃至A-9のいずれかに記載の遊技機。
遊技盤から突出する遊技釘が付け根の部分で折れた場合、遊技盤の内部に残された遊技釘を、治具を用いて遊技盤から押出して取出す作業を行う。このように、折れた遊技釘の残りを遊技盤から取出す作業や、折れた遊技釘の代わりに、新しい遊技釘を設ける作業に際しては、埋まっている遊技釘に当接させた治具や、新しい遊技釘をハンマー等で叩く等の行為が行われる。このため、かかる作業に際して、遊技盤を遊技機に取付けたままであったり、遊技盤に対して各種部材を取付けたままであったりする場合には、各部位に多大なる悪影響が及ぶこと(例えば、衝撃で電気的に動作する部材が壊れる、各種部材の取付状態が解除される等)が懸念される。従って、遊技釘の交換にあたっては、基本的に遊技盤を遊技機から取外し、遊技盤から各種部材を取外してから行われていた。このため、遊技釘の交換には大変な労力と時間を取られることとなり、また、作業ミスのリスクが増加し、(ハンマーの扱いをミスして)遊技盤や遊技部材等が損傷したり、遊技盤やその後面側の部材を落として損傷させたりすることも懸念される。
この点、遊技盤の一部を構成する土台部に遊技部材が取付状態とされている盤面付替えユニットを備える上記手段A-1の構成を採用することにより、遊技釘の交換作業に際して遊技釘等をハンマーで叩くといった作業を行わなくても済むように構成することができる。従って、遊技盤を遊技機の本体に取付けたままでも、遊技部材の交換作業を行うことが可能となる上、作業ミスの発生が抑制されるとともに、万一発生したとしても、遊技盤や遊技部材等が損傷するまでの事態(例えば、ハンマーで遊技盤前面や遊技部材を叩いて損傷させてしまう等といった事態)を招くことはないように構成することができる。結果として、遊技釘の交換に際しての作業性の向上、遊技盤や遊技部材等の損傷リスクの低減等を図ることができる。
手段A-11.前記遊技盤、及び、前記盤面付替えユニットの前記土台部は、透明な樹脂材料により構成されていることを特徴とする手段A-1乃至A-10のいずれかに記載の遊技機。
手段A-11のように、遊技盤が透明であり、遊技盤を介して、遊技盤の後面側や内部等を視認可能な構成において、例えば、遊技部材を遊技盤から取外す際に、遊技盤の後面や内部が損傷してしまうと、かかる損傷部位が視認されて、意匠性の低下を招くことが懸念される。この点、上記手段A-1のように、盤面付替えユニットの遊技部材に関しては、遊技部材が取付けられている土台部ごと交換される上、盤面付替えユニット全体としても、比較的比較的スムースに遊技盤本体から取外し可能となるため、盤面付替えユニットと遊技盤本体との接続部位(手段A-4に対応しては位置決め部位)が損傷してしまうといった事態を防止することができる。従って、遊技部材を交換した際にできる傷痕等が視認されて意匠性の低下を招くといった事態を回避することができる。
さらに、上記手段A-1のように、盤面付替えユニットの土台部の後面が、遊技盤(本体)の後面と面一又はそれよりも前方に位置することにより、遊技盤の後面側において、遊技盤越しに視認させる各種装飾部材を設置し易くなる。例えば、遊技盤本体の後面に貼着されたセル画と、土台部の後面に貼着されたセル画とを面一としたり、土台部の後方のスペースにも装飾用の役物を設置したりすることができる。従って、遊技盤の後面側のスペースをより有効利用することができる。
また、手段A-4によれば、盤面付替えユニットの土台部と、遊技盤本体との連結において、取付部材を使用しなくてもよいため、透明な遊技盤を介して取付部材の全体(遊技盤に埋設されている部位も全て)が視認されることで意匠性の低下を招くといった事態を防止することができる。尚、「前記特定遊技部材は、前記土台部の前記取付部に対して前記取付部材により連結される取付片を備え、前記取付片は、不透明な素材により構成されるとともに、前記取付部の前方に位置していること」としてもよい。この場合、取付部材が不透明な取付片において設けられることから、取付部材がそれほど目立たなくなる。また、特定遊技部材の取付片が土台部よりも前方に位置し、取付部材が前方から取付けられることで、当該取付部材の取付作業に際し、遊技部材を(落下や位置ずれしないように)手で持って支持しながら取付部材を取付けることができ、(例えば、取付片が土台部よりも後方に位置し、取付部材が後方から取付けられる場合に比べ、)作業性の向上が図られる。
さらに、手段A-10に対応して、樹脂材料で構成される遊技盤は、従来の合板で構成される遊技盤よりも硬く、これに起因して、遊技釘も折れ易くなることが懸念される。また、遊技盤が遊技釘を保持する力が強く、(遊技盤内部に折れ残った)遊技釘を遊技盤から取外す作業が大変なものとなる上、遊技盤が破損してしまうことも懸念される。この点、上記手段A-1のように、盤面付替えユニットを設け、遊技釘の交換を正確かつ比較的容易に行うことができるようにすることで、遊技釘を交換する機会が増えたとしても、十分なメンテナンス対応を行うことができる。
手段A-12.前記土台部は、前記土台部の前面の外周縁と、前記遊技部材との間の距離が、遊技球の半径未満となる乗り上げ防止領域を備えていることを特徴とする手段A-1乃至A-11のいずれかに記載の遊技機。
手段A-12によれば、乗り上げ防止領域に関しては、遊技盤面に沿って移動する遊技球が土台部の外周部と、遊技盤本体との境界部に接触するといった事態を回避することができる。従って、例えば、土台部の外周部と、遊技盤本体との境界部に段差や隙間等が(製造誤差や経年使用によって意図せずに)形成されてしまっているような場合に、遊技球がかかる境界部において移動経路が大きく(イレギュラーに)変更されてしまうといった事態を回避することができる。
B.従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機には遊技盤が設けられるとともに、その前方には、発射装置によって発射された遊技球が案内される遊技領域が形成されている。また、遊技盤の前面側には、遊技領域を移動する遊技球の挙動を多様化させる遊技釘や、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な入賞装置等の各種遊技部材が設けられている(例えば、特開2003-154110号公報等参照)。
ところで、損傷した遊技部材を交換する場合、遊技部材を遊技盤から取外す際に、遊技部材が取付けられていた部位が損傷等してしまい、新たな遊技部材を好適に取付けることができなくなってしまうことが懸念される。
また、入賞装置を遊技盤に取付けるためのねじや、入賞装置が複数のパーツで構成される場合のパーツ間を固定するためのねじが多用される場合、意匠性の低下を招くことも懸念される。特に、遊技盤が透明な材料によって構成される場合には、かかる懸念がより顕著なものとなる。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技部材の交換に関する精度や作業性の向上を図りつつ、意匠性の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段B-1.遊技球を発射させる発射手段と、
遊技盤の前面側に設けられ、前記発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技盤から前方に突出して設けられ、前記遊技領域を移動する遊技球の移動経路を変更可能な複数の遊技部材とを備え、
所定の前記遊技部材と、前記遊技部材が取付けられる土台部とを具備する盤面付替えユニットを備え、
前記土台部は、前記遊技盤の一部を構成するようにして、前記遊技盤に形成された(前後方向に貫通する)土台部用開口部に挿入された状態で取付けられ、
前記遊技盤に形成された開口部を貫通するようにして配置され、前記遊技盤に対して取付部材を使用して取付けられる特定遊技部材を備え、
前記土台部用開口部は、前記特定遊技部材用の開口部を拡張させるようにして形成されるとともに、
前記盤面付替えユニットは、前記特定遊技部材に隣接して設けられ、
前記土台部は、
前記特定遊技部材に対して取付部材を使用して取付けられる取付部と、
前記遊技盤の前記土台部用開口部の内周面において形成されている位置決め部と当接して、前後方向における位置決めがなされる被位置決め部とを備えていることを特徴とする遊技機。
遊技盤の前面側に設けられ、前記発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技盤から前方に突出して設けられ、前記遊技領域を移動する遊技球の移動経路を変更可能な複数の遊技部材とを備え、
所定の前記遊技部材と、前記遊技部材が取付けられる土台部とを具備する盤面付替えユニットを備え、
前記土台部は、前記遊技盤の一部を構成するようにして、前記遊技盤に形成された(前後方向に貫通する)土台部用開口部に挿入された状態で取付けられ、
前記遊技盤に形成された開口部を貫通するようにして配置され、前記遊技盤に対して取付部材を使用して取付けられる特定遊技部材を備え、
前記土台部用開口部は、前記特定遊技部材用の開口部を拡張させるようにして形成されるとともに、
前記盤面付替えユニットは、前記特定遊技部材に隣接して設けられ、
前記土台部は、
前記特定遊技部材に対して取付部材を使用して取付けられる取付部と、
前記遊技盤の前記土台部用開口部の内周面において形成されている位置決め部と当接して、前後方向における位置決めがなされる被位置決め部とを備えていることを特徴とする遊技機。
手段B-1によれば、盤面付替えユニットの土台部が、盤面付替えユニットの遊技部材と、遊技盤の本体(遊技盤本体)とのつなぎの役目を果たし、盤面付替えユニットの遊技部材を交換する場合には、土台部(遊技盤の一部)ごと交換されることとなる。また、土台部は、遊技部材よりも形状に制約がなく、遊技盤本体に対する取付部位の形状を比較的自由に設計することができる。このため、盤面付替えユニットの遊技部材は、遊技盤本体への取付状態における安定化を十分に確保しつつ、例えば、遊技盤(遊技盤本体)に直接取付けられた遊技部材に比べ、遊技部材を遊技盤(遊技盤本体)から取外し易くすることができる。従って、遊技部材が損傷する等して、該遊技部材を遊技盤から取外す際に、遊技盤のうち遊技部材が取付けられていた箇所が損傷してしまい、当該箇所に新たな遊技部材を取付けようとしても、好適には取付けられない(遊技部材の位置がずれてしまう等)状態となったり、傷跡が残って意匠性の低下を招いたりするといった事態を回避することができる。結果として、遊技部材の交換を正確、かつ、比較的簡単に行うことができ、遊技部材の交換に関する精度や作業性の向上等を図ることができる。
また、土台部の被位置決め部と、遊技盤(遊技盤本体)の位置決め部とで位置決めが行われることから、盤面付替えユニットを遊技盤本体及び特定遊技部材に取付けるために使用される取付部材の数や設置個所を減らす、特に、盤面付替えユニットと遊技盤本体とを連結するための取付部材をなくすことができる。従って、盤面付替えユニットの着脱作業性の向上を図ったり、取付部材が視認されることに起因する意匠性の低下を抑制したりすることができる。
加えて、遊技盤のデザインを土台部において比較的容易に変更することが可能となる。例えば、遊技球の目標位置の目印となるように(主要箇所を注目してもらえるように)、或いは、遊技球が見易くなるように等の所定の目的のために、色等を遊技盤本体と異ならせたり、土台部の後面側において所定の部材を取付け・係止・支持することができるような部位を一体的に形成したりする等、遊技盤のバリエーションや機能を比較的容易に増やすことが可能となる。従って、機能性や意匠性の向上等を図ることもできる。また、例えば、機種を変更する際に、盤面付替えユニットを付け替えることで、遊技釘や入賞口などの遊技部材の配置を変えたり、機種情報等の情報手段を変えたりすることを比較的簡単に行うことができる。
手段B-2.前記位置決め部、及び、前記被位置決め部のうち一方は、断面略三角形状の凸部を有し、他方は、前記凸部と嵌合する断面略三角形状の凹部を有していることを特徴とする手段B-1に記載の遊技機。
手段B-2によれば、前方及び後方への相対変位をより確実に防止することができる。また、例えば、位置決め部、及び、被位置決め部のうち一方が断面略長方形状をなしている場合に比べ、盤面付替えユニットの土台部、又は、遊技盤本体のうち前記土台部に隣接する部位に対して前後方向に力が加えられた(位置決め部にせん断応力が作用した)場合に、位置決め部や被位置決め部が損傷(破断)してしまうといった事態を抑制することができる。また、位置決め部と、被位置決め部とを突き合わせる作業に際して、前後方向における位置を完全に一致させて突き合わせなくても、位置決め部、及び、被位置決め部の一方が他方の斜面に案内されるようにして適正位置まで相対変位することとなる。従って、盤面付替えユニットの取付作業性の向上を図ることができる。
手段B-3.前記位置決め部は前記土台部用開口部の内周面全域にわたって形成され、前記被位置決め部は、前記位置決め部の全周と当接して位置決めされることを特徴とする手段B-1又はB-2に記載の遊技機。
手段B-3によれば、土台部と遊技盤本体との位置決めをより強固に行うことができる。また、例えば、土台部の外周面のうち、遊技機本体の土台部用開口部の内周面と対向する面の一部を遊技盤の前面に対して直交する方向(遊技盤の厚み方向)に延びる面とした場合(被位置決め部ではない部位とする場合)、かかる面の遊技機本体との境界部(合わせ部)において、遊技盤の後方が覗けてしまうような隙間が形成されてしまうことが懸念される。この点、遊技盤本体の土台部用開口部の内周全体を位置決め部として、内周全体にわたって被位置決め部との位置決めを行うことで、内周全体にわたって位置決め部と被位置決め部とが前後方向において重なることから、かかる懸念を払拭することができる。
さらに、手段B-2のように、位置決め部及び被位置決め部によって、前方及び後方への位置決めを行う場合には、遊技盤本体の土台部用開口部に対して土台部を前後方向に相対変位させて取付けることはできなくなるが、手段B-1のように、土台部用開口部に隣接して特定遊技部材用開口部が形成されていることから、土台部を特定遊技部材用開口部から土台部用開口部に挿入させることが可能である。
手段B-4.前記盤面付替えユニットを前記特定遊技部材に取付ける前記取付部材は、頭部を有するねじであり、
前記ねじが前記特定遊技部材側から当該特定遊技部材を貫通して前記盤面付替えユニットの前記土台部に螺着されていることを特徴とする手段B-1乃至B-3のいずれかに記載の遊技機。
前記ねじが前記特定遊技部材側から当該特定遊技部材を貫通して前記盤面付替えユニットの前記土台部に螺着されていることを特徴とする手段B-1乃至B-3のいずれかに記載の遊技機。
手段B-4によれば、盤面付替えユニットと、特定遊技部材との間は、頭部を有するねじによって連結されており、前記ねじは、特定遊技部材を介して、盤面付替えユニットの土台部に螺着されている。このため、盤面付替えユニットの遊技部材を交換した場合には、前記ねじは、新たな盤面付替えユニットの土台部に螺着されることとなり、例えば、前記ねじを土台部側から該土台部を貫通させて特定遊技部材に螺着させるといった構成を採用する場合のように、特定遊技部材のねじ孔が緩くなってしまっていて、前記ねじを好適に螺着させることができない可能性が生じてしまうことを回避することができる。
手段B-5.前記遊技盤に形成された開口部に対応して第1特定遊技部材が取付けられる第1使用状態と、
前記開口部に対応して、前記第1特定遊技部材よりも面積の小さい第2特定遊技部材と、前記開口部の内周面と前記第2特定遊技部材との間に形成される隙間を埋めるようにして設けられる前記盤面付替えユニットとが取付けられる第2使用状態とを選択可能に構成されていることを特徴とする手段B-1乃至B-4のいずれかに記載の遊技機。
前記開口部に対応して、前記第1特定遊技部材よりも面積の小さい第2特定遊技部材と、前記開口部の内周面と前記第2特定遊技部材との間に形成される隙間を埋めるようにして設けられる前記盤面付替えユニットとが取付けられる第2使用状態とを選択可能に構成されていることを特徴とする手段B-1乃至B-4のいずれかに記載の遊技機。
手段B-5によれば、遊技盤本体の共通化を図ることができ、遊技盤本体のコストダウンや管理に関する利便性の向上等を図ることができる。
尚、「前記遊技盤に形成された開口部に対応して、第1特定遊技部材と、前記開口部の内周面と前記第1特定遊技部材との間に形成される隙間を埋めるようにして設けられる第1盤面付替えユニットとが取付けられる第1使用状態と、前記開口部に対応して、前記第1特定遊技部材よりも面積の小さい第2特定遊技部材と、前記開口部の内周面と前記第2特定遊技部材との間に形成される隙間を埋めるようにして設けられる第2盤面付替えユニットとが取付けられる第2使用状態とを選択可能に構成されていること」としてもよい。また、前記開口部の内周面と前記特定遊技部材との間に形成される所定の隙間を1つの盤面付替えユニットの土台部で埋めるような構成でもよいし、複数の盤面付替えユニットの土台部で埋めるような構成でもよい。
手段B-6.前記第1特定遊技部材には、前記取付部材を使用して、当該第1特定遊技部材を前記遊技盤に取付けるための部材側取付孔が形成され、
前記第2使用状態において前記遊技釘を取付けるための釘孔として使用される孔が、前記第1使用状態では、前記部材側取付孔を介して前記取付部材が取付けられる盤側取付孔として使用されることを特徴とする手段B-5に記載の遊技機。
前記第2使用状態において前記遊技釘を取付けるための釘孔として使用される孔が、前記第1使用状態では、前記部材側取付孔を介して前記取付部材が取付けられる盤側取付孔として使用されることを特徴とする手段B-5に記載の遊技機。
手段B-6によれば、第1使用状態において第1特定遊技部材を遊技盤本体に取付けるための盤側取付孔が別途必要になってしまう(第1使用状態とする場合にわざわざ盤側取付孔を開ける)といった事態を回避することができる。また、第1使用状態における盤側取付孔が第2使用状態では使用されない(使用されていない孔が存在し、それが視認される)ことで、違和感等が生じたり、意匠性の低下を招いたりするといった事態を回避することができる。
手段B-7.前記盤面付替えユニットの前記遊技部材は、前記遊技盤の前面から前方に突出する遊技釘であることを特徴とする手段B-1乃至B-6のいずれかに記載の遊技機。
遊技盤から突出する遊技釘が付け根の部分で折れた場合、遊技盤の内部に残された遊技釘を、治具を用いて遊技盤から押出して取出す作業を行う。このように、折れた遊技釘の残りを遊技盤から取出す作業や、折れた遊技釘の代わりに、新しい遊技釘を設ける作業に際しては、埋まっている遊技釘に当接させた治具や、新しい遊技釘をハンマー等で叩く等の行為が行われる。このため、かかる作業に際して、遊技盤を遊技機に取付けたままであったり、遊技盤に対して各種部材を取付けたままであったりする場合には、各部位に多大なる悪影響が及ぶこと(例えば、衝撃で電気的に動作する部材が壊れる、各種部材の取付状態が解除される等)が懸念される。従って、遊技釘の交換にあたっては、基本的に遊技盤を遊技機から取外し、遊技盤から各種部材を取外してから行われていた。このため、遊技釘の交換には大変な労力と時間を取られることとなり、また、作業ミスのリスクが増加し、(ハンマーの扱いをミスして)遊技盤や遊技部材等が損傷したり、遊技盤やその後面側の部材を落として損傷させたりすることも懸念される。
この点、遊技盤の一部を構成する土台部に遊技部材が取付状態とされている盤面付替えユニットを備える上記手段B-1の構成を採用することにより、遊技釘の交換作業に際して遊技釘等をハンマーで叩くといった作業を行わなくても済むように構成することができる。従って、遊技盤を遊技機の本体に取付けたままでも、遊技部材の交換作業を行うことが可能となる上、作業ミスの発生が抑制されるとともに、万一発生したとしても、遊技盤や遊技部材等が損傷するまでの事態(例えば、ハンマーで遊技盤前面や遊技部材を叩いて損傷させてしまう等といった事態)を招くことはないように構成することができる。結果として、遊技釘の交換に際しての作業性の向上、遊技盤や遊技部材等の損傷リスクの低減等を図ることができる。
手段B-8.前記遊技盤、及び、前記盤面付替えユニットの前記土台部は、透明な樹脂材料により構成されていることを特徴とする手段B-1乃至B-7のいずれかに記載の遊技機。
手段B-8のように、遊技盤が透明であり、遊技盤を介して、遊技盤の後面側や内部等を視認可能な構成において、例えば、遊技部材を遊技盤から取外す際に、遊技盤の後面や内部が損傷してしまうと、かかる損傷部位が視認されて、意匠性の低下を招くことが懸念される。この点、上記手段B-1のように、盤面付替えユニットの遊技部材に関しては、遊技部材が取付けられている土台部ごと交換される上、盤面付替えユニット全体としても、比較的比較的スムースに遊技盤本体から取外し可能となるため、盤面付替えユニットと遊技盤本体との接続部位(位置決め部位)が損傷してしまうといった事態を防止することができる。従って、遊技部材を交換した際にできる傷痕等が視認されて意匠性の低下を招くといった事態を回避することができる。
また、手段B-1によれば、盤面付替えユニットの土台部と、遊技盤本体との連結において、取付部材を使用しなくてもよいため、透明な遊技盤を介して取付部材の全体(遊技盤に埋設されている部位も全て)が視認されることで意匠性の低下を招くといった事態を防止することができる。尚、「前記特定遊技部材は、前記土台部の前記取付部に対して前記取付部材により連結される取付片を備え、前記取付片は、不透明な素材により構成されるとともに、前記取付部の前方に位置していること」としてもよい。この場合、取付部材が不透明な取付片において設けられることから、取付部材がそれほど目立たなくなる。また、特定遊技部材の取付片が土台部よりも前方に位置し、取付部材が前方から取付けられることで、当該取付部材の取付作業に際し、遊技部材を(落下や位置ずれしないように)手で持って支持しながら取付部材を取付けることができ、(例えば、取付片が土台部よりも後方に位置し、取付部材が後方から取付けられる場合に比べ、)作業性の向上が図られる。
さらに、手段B-6に対応して、樹脂材料で構成される遊技盤は、従来の合板で構成される遊技盤よりも硬く、これに起因して、遊技釘も折れ易くなることが懸念される。また、遊技盤が遊技釘を保持する力が強く、(遊技盤内部に折れ残った)遊技釘を遊技盤から取外す作業が大変なものとなる上、遊技盤が破損してしまうことも懸念される。この点、上記手段B-1のように、盤面付替えユニットを設け、遊技釘の交換を正確かつ比較的容易に行うことができるようにすることで、遊技釘を交換する機会が増えたとしても、十分なメンテナンス対応を行うことができる。
手段B-9.前記土台部は、前記土台部の前面の外周縁と、前記遊技部材との間の距離が、遊技球の半径未満となる乗り上げ防止領域を備えていることを特徴とする手段B-1乃至B-8のいずれかに記載の遊技機。
手段B-9によれば、乗り上げ防止領域に関しては、遊技盤面に沿って移動する遊技球が土台部の外周部と、遊技盤本体との境界部に接触するといった事態を回避することができる。従って、例えば、土台部の外周部と、遊技盤本体との境界部に段差や隙間等が(製造誤差や経年使用によって意図せずに)形成されてしまっているような場合に、遊技球がかかる境界部において移動経路が大きく(イレギュラーに)変更されてしまうといった事態を回避することができる。
手段B-10.前記土台部の後面は、前記遊技盤の後面と面一、又は、前記遊技盤の後面よりも前方に位置していることを特徴とする手段B-1乃至B-9のいずれかに記載の遊技機。
手段B-10によれば、例えば、土台部が遊技盤の後面から後方に突出することで、盤面付替えユニットによって、遊技盤の後面側に設けられる各種部材(各種制御装置等)の配置を阻害してしまうといった事態を回避することができる。換言すれば、遊技盤の後面側に設けられる各種部材の配置によって、盤面付替えユニットを設置可能な部位が限定されてしまうといった事態を低減させることができ、所望の位置に(遊技領域側の各種遊技部材の配置の都合で)盤面付替えユニットを設置することができる。
さらに、上記手段B-8のように、遊技盤が透明であり、遊技盤を介して、遊技盤の後面側や内部等を視認可能な構成において、盤面付替えユニットの土台部の後面が、遊技盤(本体)の後面と面一又はそれよりも前方に位置することにより、遊技盤の後面側において、遊技盤越しに視認させる各種装飾部材を設置し易くなる。例えば、遊技盤本体の後面に貼着されたセル画と、土台部の後面に貼着されたセル画とを面一としたり、土台部の後方のスペースにも装飾用の役物を設置したりすることができる。従って、遊技盤の後面側のスペースをより有効利用することができる。
手段B-11.前記土台部は、前面の少なくとも上辺部を含む部位が、前記遊技盤の前面と面一、又は、前記遊技盤の前面よりも後方に位置していることを特徴とする手段B-1乃至B-10のいずれかに記載の遊技機。
手段B-11によれば、土台部の前面の上辺部を含む部位と、遊技盤の前面とが面一、又は、遊技盤の前面よりも後方に位置していることから、遊技盤の前面に沿って盤面付替えユニットの遊技部材の上方から流下してきた遊技球が土台部の上面に衝突するといった事態を防止することができる。従って、遊技球が土台部の上面に衝突して前方等に跳ね飛ばされることに起因する不具合(例えば、遊技領域前方のガラスユニットに衝突して雑音が発生したり、遊技球の移動経路が大きく変更されて入賞手段等から逸れてしまったりする等)を回避することができる。結果として、遊技部材の周辺部における遊技球の移動をよりスムースなものとすることができ、遊技を快適に進行させることができる。
さらには、土台部の上面に遊技球が衝突することに起因して、土台部が損傷したり、土台部の取付状態への悪影響が生じたりするといった事態を回避することができる。加えて、土台部と遊技盤本体との間に段差が形成されることによって遊技機や遊技機メーカーへの印象が悪化したり(手抜きして作っているのではないか、不良品ではないのか等)、意匠性が低下したりするといった事態を防止することができる。
尚、「前記土台部の前面の上辺部」とは、土台部を上面視した場合に視認可能な面の前辺部を意図しており、「前記土台部の前面の上辺部を含む部位」としては、該前辺部の全体を含むことが望ましいが、一部であってもよく、土台部の形状や、必要性(遊技球が通過する可能性のある経路かどうか等)に応じて適宜設計可能である。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
a.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
b.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
c.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
10…パチンコ機、32…可変入賞装置、33a…第1始動入賞装置、33b…第2始動入賞装置、42…装飾図柄表示装置、43a、43b…特別表示装置、46a、46b…保留ランプ、125…演出ボタン、126…十字ボタン、224a,224b…始動入賞スイッチ、261…主制御装置、262…サブ制御装置。
Claims (1)
- 遊技球を発射させる発射手段と、
遊技盤の前面側に設けられ、前記発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技盤から前方に突出して設けられ、前記遊技領域を移動する遊技球の移動経路を変更可能な複数の遊技部材とを備える遊技機において、
所定の前記遊技部材と、前記遊技部材が取付けられる土台部とを具備する盤面付替えユニットを備え、
前記土台部は、前記遊技盤の一部を構成するようにして、前記遊技盤に形成された土台部用開口部に挿入された状態で取付けられていることを特徴とする遊技機。
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