JP6673387B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機には遊技盤が設けられるとともに、その前方には、発射装置によって発射された遊技球が案内される遊技領域が形成されている。また、遊技盤の前面側には、遊技領域を移動する遊技球の挙動を多彩なものとする遊技釘や、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な入賞装置や、遊技状態の示唆や演出を行う表示装置が設けられているとともに、当該遊技盤の前面を含め、遊技機のうち遊技者から視認される前面側の部位には、装飾性の向上等を図るため、多数の電飾部材や各種デザインの施された装飾部材等が設けられている(例えば、特許文献1等参照)。
特開2006−271480号公報
近年、遊技盤の前面に配置される入賞装置や表示装置の数や大きさが増加・増大する傾向にあり、その影響で、遊技球の移動する遊技領域が減少する傾向にある。換言すれば、遊技球が移動可能な遊技領域の面積を増やせば、その分、入賞装置や表示装置を設置できる面積が減ってしまい、他機種と比べて見劣りしてしまうことが懸念される。このため、「見劣り」を抑制しつつ、遊技球の移動可能な領域を最低限確保しようとした場合、どの機種も似たような盤面構成となり、オリジナリティーを出すことが難しくなってきている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、独創性に富んだ視認態様を実現可能な遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
遊技盤と、前記遊技盤の前方に所定距離を隔てて配置される透明な略板状の透明体とを備え、
前記遊技盤と前記透明体との間において、発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域が形成された遊技機であって、
前記遊技盤の前面側には、前記遊技領域を移動する遊技球の移動経路に影響を与える影響手段が前記遊技盤の前面から前方に突出して設けられ、
前記影響手段の前方、かつ、前記透明体の後方において、自身よりも後方の前記遊技領域を移動する遊技球を視認可能とする前領域部材が配置される前領域を備え、
前記前領域部材は、前記影響手段から前方に離間するとともに、前記透明体から後方に離間し、
前記前領域部材と前記透明体との間の第1位置と、前記透明体の後方であるが遊技球が通過可能な前記遊技領域ではなく前記前領域部材の前方でもない第2位置との間を変位可能な可動役物を備え、
前記前領域部材は、前記透明体を保持する枠部に取付けられ
前記可動役物は、前記遊技機を正面視した場合に前記遊技領域の外周を画定する画定部の内方側に設けられていることを特徴としている。
尚、前記遊技機は、パチンコ機であることとしてもよい。
本発明によれば、独創性に富んだ視認態様を実現可能な遊技機を提供することができる。
第1実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠セットを開放した状態を示す斜視図である。 内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。 釘長抑制領域における構成を示す断面図である。 ガラスユニットの後面図である。 情報プレート及び取付台を示す部分斜視図である。 別の実施形態における情報プレート及び取付台を示す斜視図である。
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する固定枠としての外枠11を備えており、この外枠11の一側部に遊技盤取付枠としての内枠12が開閉可能に支持されている。尚、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される釘や役物、前面枠としての前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。尚、前面枠セット14は、内枠12を介してではなく、外枠11に直接開放可能に支持されるように構成してもよい。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1、図2に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。加えて、下皿15の左部には、LEDが内蔵された演出ボタン125が設けられており、演出ボタン125を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
下皿15の右方には、手前側に突出した遊技球発射ハンドル(以下「ハンドル18」と称する)が設けられている。尚、ハンドル18には、図示しないタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための図示しない操作量検出手段(可変抵抗器)が設けられている。そして、ハンドル18が右回りに回動操作されると、回動操作量に応じた強さで、後述する発射手段としての発射装置60によって遊技球が発射される。また、ハンドル18には、ハンドル18を握った右手の親指で押圧操作可能な発射禁止ボタン18aが設けられている。当該発射禁止ボタン18aを押圧した状態においては、ハンドル18を握っていたとしても、発射装置60による遊技球の発射が禁止される。このため、遊技球の発射を禁止しつつハンドル18の回動操作を行ったり、ハンドル18を握った状態で、一時的に遊技球の発射を止めたりすることができる。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射装置60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び排出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
さらに、上皿19には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19の球案内路の下流側に設けられ、下皿15に連通する連通孔(図示略)が開口し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内される(落下する)。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、遊技状態の変化等に応じて発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側には透明体としてのガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12には、窓孔39の後側において、遊技盤30が樹脂ベース38の裏側に当接した状態で装着されている。従って、遊技盤30前面の略中央部分が窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60によって発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。さらに、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30(遊技領域)の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32b、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33b、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35、第1特別表示装置43L及び第2特別表示装置43R、変動特定ランプ40等が配設されている。周知の通り、一般入賞口31、可変入賞装置32a、32B、始動入賞装置33a、33B等の各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検出スイッチにより検出され、上皿19又は下皿15へ所定数の賞球が払い出される。
本実施形態では、一般入賞口31への入球があった場合には10個、第1可変入賞装置32aへの入球があった場合には14個、第2可変入賞装置32bへの入球があった場合には13個、第1始動入賞装置33aへの入球があった場合には2個、第2始動入賞装置33bへの入球があった場合には1個の遊技球が払出されるように構成されている。また、遊技球が通過するだけで入球することのない(遊技盤30の裏面側に排出される)スルーゲート34に遊技球が通過しても、遊技球の払出しは行われない。本実施形態では、第2可変入賞装置32bが可変入賞手段を構成し、第2始動入賞装置33bが特別始動手段を構成し、スルーゲート34が普通始動手段を構成する。
その他に、遊技盤30には、遊技領域の最下部に対応してアウト口36が設けられており、一般入賞口31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
遊技領域の略中央部には、可変表示装置ユニット35が配設されている。可変表示装置ユニット35には、後述する装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。
センターフレーム47の左側部には入球口151が設けられており、該入球口151に入球した遊技球は、センターフレーム47の内部に形成されたワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上を転動する等して、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153の中央に形成された前後に延びて遊技球を前方に案内する導出溝154に落下したりする。
可変表示装置ユニット35の下方位置には、第1始動入賞装置33aが配設されている。第1始動入賞装置33aは、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口が開口している。特に、上記ステージ153の導出溝154に案内される遊技球は、比較的高い確率で第1始動入賞装置33aに入球するように構成されている。尚、本実施形態の第1始動入賞装置33aには、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球し易さを変化させるような開閉部材は設けられていない。
第1始動入賞装置33aの下方位置には、第1可変入賞装置32aが配設されている。第1可変入賞装置32aは、通常、遊技球が入賞不能な閉状態になっており、対応する種別の大当たり状態等の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。尚、図示は省略するが、第1可変入賞装置32aは、遊技盤30の後方へと通じる大入賞口と、大入賞口を開閉する大入賞シャッタと、大入賞シャッタを動作させるための大入賞口用ソレノイドと、大入賞口に入球した遊技球を検出する第1カウントスイッチ223aとを備え、大入賞口用ソレノイドを駆動制御し、大入賞シャッタを開閉させることで、第1可変入賞装置32a(大入賞口)を閉状態と開状態とに切替えている。
以下、便宜上、遊技領域のうち、可変表示装置ユニット35の左側方に位置する領域を「左側方領域」といい、可変表示装置ユニット35の右側方に位置する領域を「右側方領域」という。また、左側方領域の下流側にあたり、第1始動入賞装置33aや第1可変入賞装置32aが配置される遊技盤30の左右方向略中央部よりも左側に位置する領域を「左下部領域」といい、右側方領域の下流側にあたり、遊技盤30の左右方向略中央部よりも右側に位置する領域を「右下部領域」という。
左下部領域の下部には、遊技領域の周縁部(内レール構成部51)に沿って斜めに所定間隔で3つの一般入賞口31が配設されている。各一般入賞口31は、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口が開口している。
右側方領域には、スルーゲート34が配置されている。スルーゲート34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えている。当該スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合には、詳しくは後述する第2始動入賞装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて当該入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる。そして、入球サポート抽選にて当選した場合には、当該変動表示の終了後に第2始動入賞装置33bが規定時間だけ開状態とされる。
さらに、右側方領域におけるスルーゲート34の下流側には、第2可変入賞装置32bが配設されている。第2可変入賞装置32bは、通常、遊技球が入賞不能な閉状態となっており、対応する種別の大当たり状態の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。尚、図示は省略するが、第2可変入賞装置32bは、遊技盤30の後方へと通じる大入賞口と、大入賞口を開閉する大入賞シャッタと、大入賞シャッタを動作させるための大入賞口用ソレノイドと、大入賞口に入球した遊技球を検出する第2カウントスイッチ223bとを備え、大入賞口用ソレノイドを駆動制御し、大入賞シャッタを開閉させることで、第2可変入賞装置32b(大入賞口)を閉状態と開状態とに切替えている。
ちなみに、本実施形態の第1及び第2可変入賞装置32a、32bの大入賞シャッタは、大入賞口の下縁部に沿って大入賞シャッタの下縁部が回動可能に軸支されており、第1及び第2可変入賞装置32a、32bの閉状態では、大入賞シャッタが上下に延びて大入賞口を閉塞し、大入賞シャッタの前方を遊技球が通過可能な状態となる。一方、第1及び第2可変入賞装置32a、32bの開状態では、大入賞シャッタが前方に回動して前後に延び(上面が後方に向けて少し下方傾斜している)、大入賞口の前方に流下してきた遊技球を大入賞シャッタの裏面(上面)で受けて大入賞口へと案内するようになっている。
右下部領域において第2可変入賞装置32bの下流側には、第2始動入賞装置33bが配設されている。第2始動入賞装置33bは、遊技球が入球可能な第2始動入賞装置33bの入賞口(始動入賞口)の左右両側に隣接して、回動変位可能な一対の羽根部材37を備えており、一般的な電子チューリップと称される形状となっている。特に、本実施形態では、第2始動入賞装置33bの始動入賞口の直上方位置に遊技釘が配設されており、羽根部材37が上下に延びる閉姿勢とされている場合には、前記遊技釘と羽根部材37との間に遊技球が通過する余地はなく、第2始動入賞装置33bは、遊技球が始動入賞口に入球不可能な閉状態となっている。一方、羽根部材37が外側に開く開姿勢に変化することで、第2始動入賞装置33bは、遊技球が始動入賞口に入球可能な開状態となる。
また、本実施形態では、第2始動入賞装置33bの下流側、かつ、可変入賞装置33の上流側(右方)おいて、遊技領域を移動する遊技球が入球可能なアシスト入賞口48が設けられている。アシスト入賞口48に入球した遊技球をカウントするアシスト入賞検知スイッチ227によって遊技球が検知されると、上皿19若しくは下皿15に遊技球が3個払い出されるようになっている。
尚、詳しくは後述するが、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33bには、それぞれ入賞した遊技球を検知する第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられており、当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合には、大当たり状態等を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、後述する特別表示装置43L、43R(及び装飾図柄表示装置42)にて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて当選した場合には、第1可変入賞装置32a、又は、第2可変入賞装置32bが開放される大当たり状態等が付与される。
本実施形態では、当否抽選にて所定の確率で大当たりに当選する「低確率状態」と、当否抽選にて低確率状態よりも高確率で大当たりに当選する「高確率状態」とがある。さらに、第2始動入賞装置33bの羽根部材37が比較的頻繁に開放され、遊技球を第2始動入賞装置33bへ入球させ易くなる「高入球状態」と、羽根部材37がほとんど開位置とされず、遊技球を第2始動入賞装置33bへ入球させ難い「低入球状態」とがある。以下、低確率状態かつ低入球状態である状態を「通常モード」と称し、低確率状態かつ高入球状態である状態を「時間短縮モード」と称し、高確率状態かつ高入球状態である状態を「確変モード」と称し、高確率状態かつ低入球状態である状態を「潜確モード」と称する。
さらに、本実施形態では、通常モード、確変モード、及び、潜確モードは、大当たり状態が発生するまで継続されるのに対し、時間短縮モードは大当たり状態が発生しなくても特別表示装置43L、43R及び装飾図柄表示装置42における変動表示が予め設定された規定回数行われると終了し、通常モードに移行する構成となっている。
尚、確変モードや時間短縮モードにおいては、第2始動入賞装置33bの羽根部材37が比較的頻繁に開放されて入球し易くなっている一方で、第1始動入賞装置33aについては入球し易くなるわけではないことから、遊技者は、確変モードや時間短縮モードになると、右側方領域に向けて遊技球を発射させる(所謂、「右打ち」をする)こととなる。また、かかる右打ちのタイミングに際しては、装飾図柄表示装置42等において、右打ちを促すアナウンスが行われるようになっている。
本実施形態では、第1始動入賞装置33a(所謂、「へそ」)に遊技球が入球した場合に行われる当否抽選にて当選した場合と、第2始動入賞装置33b(所謂、「電子チューリップ、電チュー」)に遊技球が入球した場合に行われる当否抽選にて当選した場合とで、付与される当たりの種別が変化する(当たり状態の種別を決定する際に参照される種別判定テーブルが異なる)ように構成されている。
より具体的には、第1始動入賞装置33aへの入球に基づいて大当たり状態に当選した場合の大当たり種別としては、16ラウンド確変大当たり(以下「16RS」と言う)と、8ラウンド確変大当たり(以下「8RS」と言う)と、8ラウンド通常大当たり(以下「8RN」)と、2ラウンド確変大当たり(以下「2RS」と言う)とがある。「16RS」、「8RS」、「8RN」に関しては、第1可変入賞装置32aが30秒間開放されること、又は、第1可変入賞装置32aが開放されてから第1可変入賞装置32aに8個の遊技球が入球することを1ラウンドとして、「16RS」に関しては、それが16回繰り返され、「8RS」、「8RN」に関しては、それが8回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。一方、「2RS」に関しては、第1可変入賞装置32aが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。すなわち、「16RS」、「8RS」、「8RN」に関しては、大当たり状態中に大幅な遊技球の増加が見込める大当たり(所謂、「出玉有り大当たり」)であるものの、「2RS」は、遊技球の大幅な増加が見込めない大当たり(所謂、「出玉無し大当たり」)となっている。
また、「16RS」、「8RS」の大当たり状態終了後には「確変モード」が付与され、「2RS」の大当たり状態終了後には「潜確モード」が付与され、「8RN」の大当たり状態終了後には「時間短縮モード」(本例では、変動表示90回分)が付与される。つまり、「16RS」、「8RS」、「8RN」の大当たり状態終了後は、第2始動入賞装置33bが開状態とされ易い高入球状態となるため、遊技者は右側方領域に向けて遊技球を発射させることとなる。本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において大当たりに当選した場合、5%の割合で「16RS」となり、55%の割合で「8RS」となり、30%の割合で「8RN」となり、10%の割合で「2RS」となる。
さらに、本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、小当たりに当選する場合がある。第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、小当たりした場合には、第1可変入賞装置32aが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、小当たり状態が終了する。つまり、第1可変入賞装置32aに関し、外見上は、「2RS」と同じである。但し、小当たり状態が発生する前と、発生した後とで遊技モードが変化することはない。すなわち、通常モードにおいて「2RS」に当選すると、潜確モードに移行するのであるが、小当たりに当選しても、通常モードが継続される。これにより、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において、高確率状態が付与されない2ラウンド大当たり(2ラウンド通常大当たり)に当選するような振分けを行わなくても、第1可変入賞装置32aが短く2回開放されることで必ず高確率状態に移行してしまったことが分かってしまうといった事態を回避することができる。
その一方で、第2始動入賞装置33bへの入球に基づいて大当たり状態に当選した場合の大当たり種別としては、16ラウンド確変大当たりと、8ラウンド確変大当たりと、2ラウンド通常大当たり(以下「2RN」と言う)とがある。尚、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選にて当選した場合には、第1可変入賞装置32aではなく、第2可変入賞装置32bが開放される(本例では、ラウンド終了条件は同じであるが、可変入賞装置32a、32bにそれぞれ遊技球が入球した場合の払出個数(14個と13個)が異なる)こととなるものの、説明の便宜上、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選にて当選した場合の大当たりの種別についても、便宜上、同じ名称(「16RS」、「8RS」)を使用することとする。加えて、本実施形態では、第1可変入賞装置32aが開状態とされる大当たり状態のラウンド終了条件と、第2可変入賞装置32bが開状態とされる大当たり状態のラウンド終了条件とが同じである(8個の入賞、或いは、30秒の経過で1ラウンドとなる)が、異ならせること(例えば、ラウンド中の遊技球の入賞上限が8個と9個)としてもよい。
また、「2RS」に関しては、第2可変入賞装置32bが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。すなわち、「16RS」、「8RS」に関しては、大当たり状態中に大幅な遊技球の増加が見込めるものの、「2RN」は、遊技球の大幅な増加が見込めない大当たりとなっている。
また、「2RN」の大当たり状態終了後には「時間短縮モード」が付与される。本例では、「2RN」でも3つに分かれており、変動表示30回分の時間短縮モードが付与される「2RN30」と、変動表示60回分の時間短縮モードが付与される「2RN60」と、変動表示90回分の時間短縮モードが付与される「2RN90」とがある。本実施形態では、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において大当たりに当選した場合、35%の割合で「16RS」となり、35%の割合で「8RS」となり、20%の割合で「2RN30」となり、5%の割合で「2RN60」となり、5%の割合で「2RN90」となる。
さらに、本実施形態では、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において、小当たりに当選する場合がある。第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において、小当たりした場合には、第2可変入賞装置32bが0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、小当たり状態が終了する。つまり、第2可変入賞装置32bに関し、外見上は、「2RN」と同じである。但し、小当たり状態が発生する前と、発生した後とで遊技モードが変化することはない。すなわち、確変モード等の高確率状態は、基本的に「2RN」に当選することで低確率状態(時間短縮モード等)に移行するのであるが、確変モードで小当たりに当選しても、確変モードが継続される。これにより、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選において2ラウンド確変大当たり「2RS」に当選するような振分けを行わなくても、第2可変入賞装置32bが短く2回開放されることで必ず低確率状態に移行してしまったことが分かってしまうといった事態を回避することができる。
また、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選の結果を教示する第1特別表示装置43L、及び、第2始動入賞装置33bへの入球に基づく当否抽選の結果を教示する第2特別表示装置43Rは、それぞれ2つのセグメント表示装置により構成され、特別図柄としての記号、文字、及び、数字等を表示可能に構成されている。この特別表示装置43L、43Rは、遊技者から視認可能な位置(本例では遊技領域の左下部領域に隣接している遊技球が通過不能な位置)に設置されている。
そして、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として第1特別表示装置43Lにて特別図柄の切替表示(変動表示)が行われ、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43Rにて特別図柄の切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。尚、特別表示装置43L、43Rは、後述する主制御手段としての主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。
また、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて特別図柄の変動表示が行われた後、当該変動表示が停止したときの特別図柄により、当否抽選の結果、すなわち、「大当たり」、「小当たり」、又は、「外れ」であることが確定的に表示される。例えば、第1始動入賞装置33aに遊技球が入球すると、対応する第1特別表示装置43Lにて特別図柄(点灯するセグメントの組合わせ)が高速で(例えば4msec毎に)切替表示(変動表示)され、所定時間が経過すると、いずれかの特別図柄を停止表示(例えば数秒間停止)する。そして、例えば、当否抽選にて「大当たり」に当選した場合には、対応する特別図柄が変動停止時に表示され、大当たり状態が発生する。
さらに、特別表示装置43L、43Rにおいては、停止させる特別図柄によって、大当たり種別、すなわち、「16RS」、「8RS」、「8RN」、「2RS」、「2RN」のいずれであるかについても教示される。また、1つの大当たり種別を教示する特別表示装置43L、43Rの停止態様は1つではなく複数存在し、それらのいずれかが選択されて停止表示される。また、第1特別表示装置43L、第2特別表示装置43Rのどちらか一方において、変動表示又は決定表示が行われている場合には、他方が消灯状態とされており(「−」を表示しておいてもよい)、どちらにおいても変動表示及び決定表示が行われていない場合には、両方においてそれぞれ「−」が表示される。
また、第1又は第2特別表示装置43L、43Rの変動表示中に新たに遊技球が第1又は第2始動入賞装置33a、33bに入球した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では、第1始動入賞装置33aに入賞した遊技球、及び第2始動入賞装置33bに入賞した遊技球に対応して、それぞれ4回までの変動表示(合計8回の変動表示)が保留される。
さらに、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第1変動表示」と言う)の保留数は、第1特別表示装置43Lの上方に配設され、青色に発光可能な第1保留ランプ46aにて点灯表示され、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく変動表示(以下、「第2変動表示」と言う)の保留数は、第2特別表示装置43Rの上方に配設され、赤色に発光可能な第2保留ランプ46bにて点灯表示されるようになっている。保留ランプ46a、46bは、第1変動表示及び第2変動表示の各最大保留数と同じく4個ずつ設けられており、保留されている第1変動表示又は第2変動表示の数と同じ数だけ点灯する。当該保留ランプ46a、46bは、後述するサブ制御手段としてのサブ制御装置262によって表示内容が制御される。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33a、33bに入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。また、本実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球に基づく変動表示の保留数が、装飾図柄表示装置42においても表示される(変動表示が行われている際に画面下部に表示される)ようになっている。
尚、保留された変動表示は、基本的に、保留された順番で消化されるようになっているが、第1変動表示及び第2変動表示の両方が保留されている場合(保留ランプ46a、46bがそれぞれ1つ以上点灯している場合)には、第2変動表示が優先的に消化されるようになっている。すなわち、第2始動入賞装置33bへの入賞を契機とする第2変動表示が全て消化された状態でなければ、第1始動入賞装置33aへの入球を契機とする第1変動表示が行われない構成となっている。例えば、第1保留ランプ46aが1つ点灯している状態において、第2始動入賞装置33bに遊技球が入球し、第2保留ランプ46bが1つ点灯した場合、第1変動表示が後回しにされ、先に第2変動表示が行われることとなる。
変動特定ランプ40は、装飾図柄表示装置42にて行われている変動表示が第1始動入賞装置33a、及び、第2始動入賞装置33bのうちどちらの入球に対応するものであるか(第1変動表示又は第2変動表示のどちらであるか)を示すためのものであり、遊技者から視認可能な位置(本例ではセンターフレーム47のステージ153上方位置)に配置されている。変動特定ランプ40は、発光色が青色のLED及び発光色が赤色のLEDを備えており、装飾図柄表示装置42において第1変動表示が行われている場合には青色に発光し、第2変動表示が行われている場合には赤色に発光する。
可変表示装置ユニット35には、スルーゲート34の通過を契機として変動表示する普通図柄表示装置41(センターフレーム47のステージ153上方位置)と、第1及び第2特別表示装置43L、43Rによる変動表示に合わせて変動表示する装飾図柄表示装置42とが設けられている。
普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示可能に構成されており、遊技球がスルーゲート34を通過した場合に、例えば普通図柄を「○」→「×」→「○」→・・・という具合に高速で切換表示(変動表示)する。そして、その変動表示が「○」図柄(当選図柄)で数秒間停止した場合には、第2始動入賞装置33b(羽根部材37)が所定時間だけ開状態となる。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。
また、普通図柄表示装置41における普通図柄の変動表示中に、新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される普通図柄の変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留される。加えて、普通図柄の変動表示の保留回数は、可変表示装置ユニット35に配設され、白色に発光可能な保留ランプ44によって点灯表示されるようになっている。保留ランプ44は、普通図柄の変動表示の各最大保留数と同じく4個ずつ設けられており、保留されている変動表示の数と同じ数だけ点灯する。
尚、高入球状態としては、例えば、(1)普通図柄表示装置41における変動表示時間が低入球状態時よりも短い状態、(2)第2始動入賞装置33bの一回の開放時間(規定時間)が低入球状態時に比べて長い状態、(3)第2始動入賞装置33bの一回の開放につき入球可能となる遊技球の規定個数が低入球状態時に比べて多い状態、(4)入球サポート抽選の当選一回当たりの第2始動入賞装置33bの開放回数が低入球状態時に比べて多い状態、(5)入球サポート抽選の当選確率が低入球状態時よりも高い状態とすることなどが挙げられる。本実施形態における高入球状態は、上記(1)、(2)、(5)の構成を採用している。勿論、これに限らず、「高サポートモード」として、構成(1)〜(5)のいずれか1つ、又は、これら構成(1)〜(5)の任意の組合せを採用してもよい。これにより、第2始動入賞装置33bに対し遊技球が頻繁に入賞しやすくなり、当否抽選の実行される回数が増えると共に、遊技者の持ち球の減少が抑制される球持ちのよい状態となる。
装飾図柄表示装置42は、液晶表示装置によって構成されており、識別情報としての装飾図柄を変動表示可能に構成されている。また、装飾図柄表示装置42は、後述するサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、当該決定に基づき、表示制御装置45によって表示が行われる。
装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中、下の3つの図柄表示領域が設けられ、各図柄表示領域において複数種類の装飾図柄(例えば1〜9の数字が付された数字図柄)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)装飾図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて大当たり状態の発生が確定すると、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域において変動表示されている装飾図柄が、所定の有効ライン上に同一の装飾図柄が並ぶようにして停止表示され)、大当たり状態が開始される。
また、装飾図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の装飾図柄が停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて所定の有効ライン上に同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。勿論、リーチ状態が発生したからといって必ずしも大当たりとなるわけではなく、外れる場合もある。
本実施形態では、リーチ状態が発生した後、中図柄表示領域において、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において停止表示された装飾図柄(リーチ図柄)と同じ装飾図柄が同じ有効ライン上に停止表示された場合(ゾロ目が停止表示された場合)に、大当たり状態が付与される。また、奇数のゾロ目の場合には、「16RS」又は「8RS」が発生し、偶数のゾロ目の場合には、「16RS」、「8RS」、又は「8RN」のいずれかが発生する。
ゾロ目以外の装飾図柄の組合わせは基本的に「外れ」を教示するものであるが、本実施形態では、大当たりであっても「2RS」、「2RN」については、装飾図柄がゾロ目の組合わせで停止表示されるのではなく、リーチ図柄となったものの外れとなる組合わせで停止表示される。加えて、「小当たり」についても、リーチ図柄となったものの外れとなる組合わせで停止表示される。
例えば、確変モードにおいては、遊技モードに対応する(滞在している遊技モードを示唆する)演出として、装飾図柄表示装置42において専用の確変ステージが表示されるが、「2RN」に当選して確変モードが終了した場合、或いは、「小当たり」に当選した場合には、かかる確変ステージが終了し、確変モードであるか否かの判別がつかない引き戻しステージが表示される。そして、「2RN」に当選していて、付与された時間短縮モードの期間も終了した場合には、かかる引き戻しステージを終了して、通常モードである(可能性が非常に高い)ことを示す通常ステージの表示を開始する。また、「小当たり」に当選していた場合には、「小当たり」の前後で遊技モードの変化がないことから、確変モードのままである。従って、引き戻しステージに移行するものの、大当たりし易く、さらには、時間短縮モードの最大限に相当する期間(特別図柄の変動表示90回分)を超えた場合には、確変モードであることを把握することができる。
尚、上記のように、特別表示装置43L、43Rにおける特別図柄の停止態様と大当たり種別との対応関係を把握しており、大当たり又は小当たりの発生を教示した特別図柄変動表示の停止態様を確認いていれば、どの種別の大当たりに当選したのかを判別することが可能である。加えて、第2始動入賞装置33bへの入球に基づいて行われる当否抽選で大当たりに当選した場合で、装飾図柄表示装置42においてゾロ目を表示する大当たり種別としては「16RS」と「8RS」しかない。このため、基本的に(保留されていた第1始動入賞装置33aへの入球に対応する変動表示が消化される場合を除く)確変モードや時間短縮モードにおいて装飾図柄表示装置42においてゾロ目で大当たりの教示が行われた場合には、確変モードの付与が確定する。
また、例えば、通常モードにおいては、遊技モードに対応する演出として、装飾図柄表示装置42において通常ステージが表示されるが、「2RS」に当選して確変モードに移行した場合、或いは、「小当たり」に当選した場合には、かかる通常ステージが終了し、確変モードであるか否かの判別がつかない前兆ステージが表示される。本実施形態では、この前兆ステージは、「小当たり」が移行契機であった場合、すなわち、通常モードに滞在している場合には、特別図柄の変動表示で、10回〜50回程度の期間で導出された後、通常ステージに戻るようになっている。その一方で、「2RS」が移行契機であった場合、すなわち、潜確モードに滞在している場合には、基本的に大当たりするまで前兆ステージとなっている。尚、前兆ステージから通常ステージに戻るか否かの抽選を行うこととしてもよいし、前兆ステージから通常ステージに戻った後、再び前兆ステージに移行するか否かの抽選(潜確モードであれば、前兆ステージに戻る確率を高くすることが望ましい)を行うこととしてもよい。加えて、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく当否抽選において「8RN」に当選した場合、及び、「8RS」に当選したものの、その大当たり状態の終了までの間に確変モードが付与されることが教示されなかった場合には、大当たり状態終了後、引き戻しステージに移行する。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻されることとなる。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12の前面側に設けられた発射レール61とレールユニット50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、前面枠セット14の球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、装飾図柄表示装置42における表示や音声等を用いて下皿15が満杯であることを教示するエラー報知の制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)エラー報知の状態が解除される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32及び始動入賞ユニット33等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、一般入賞口31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検出する入球検出スイッチが設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、第1可変入賞装置32a、第2可変入賞装置32bには、第1カウントスイッチ223a、第2カウントスイッチ223bが設けられ、アシスト入賞口48にはアシスト入賞検知スイッチ227が設けられている。また、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33bには、第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、第1カウントスイッチ223a、第2カウントスイッチ223b、アシスト入賞検知スイッチ227、及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、入賞口スイッチ221等と、主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。これに対し、第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検出スイッチにて各々検出された検出結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225により検出された場合を除く)。
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、第1可変入賞装置32aや、第2可変入賞装置32bにて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、第2始動入賞装置33bにて羽根部材37を開閉駆動する入賞口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や確変モード等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91、92によって検出される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313、及び、カードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、カードユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
さて、本実施形態では、遊技領域において、遊技釘の遊技盤30前面からの突出長が、部分的に変更されている。以下、かかる特徴部分を中心に、図4、図8〜図10等を参照して説明する。尚、遊技盤30と、ガラスユニット137(後述する強化ガラス411)との間の距離は、遊技球の直径(約11mm)よりも広く、遊技球の直径の2倍よりも若干狭く構成されている。
図4、図8に示すように、本実施形態では、遊技領域の左側方領域と、左下方領域と、右上方領域と、右下方領域とにおいて、遊技釘の遊技盤30前面からの突出長が、その他の部位よりも短くされる釘長抑制領域401を有している。以下、釘長抑制領域401に配置される遊技釘のことを「短釘402」とも称し、それ以外の遊技釘のことを「一般釘403」とも称する。
また、図8に示すように、各釘長抑制領域401における短釘402の前方に形成される釘前領域405には、透明な略板状の情報手段としての情報プレート406が設けられている。本実施形態の短釘402は、その他の一般釘403と同じ釘(真鍮製)が使用されており、短釘402が一般釘403よりも深く遊技盤30に打ち込まれることによって、釘前領域405が形成されている。情報プレート406と遊技盤30との間の距離は、遊技球の直径よりも広く構成されており、遊技球が通過可能に構成されている。さらに、情報プレート406は、基本的に透明なポリカーボネートで構成されていることから、当該情報プレート406を介して、情報プレート406と、遊技盤30との間を移動する遊技球を前方から視認可能に構成されている。
本実施形態では、情報プレート406は、扉体としての前面枠セット14の後面側に取付けられているガラスユニット137の後面側に取付けられる構成となっている。図8、図9に示すように、ガラスユニット137は、前後一対の強化ガラス411と、一対の強化ガラス411を保持する保持枠部412とを備えている。保持枠部412の後面側には、情報プレート406の取付位置に対応して、被取付部としての取付凹部413が形成されるとともに、各取付凹部413の長手方向両端部両側方にはねじ穴414が形成されている。
これに対し、情報プレート406は、ガラスユニット137の保持枠部412に取付けられる土台421を介して、ガラスユニット137に取付けられている。より具体的には、図10に示すように、土台421は、前部が保持枠部412の取付凹部413に嵌入する本体部422と、本体部422の長手方向両端部から側方に突出するとともに、本体部422の前部が取付凹部413に嵌入した状態において、保持枠部412の後面と当接する取付片423とを備えている。取付片423には、本体部422の前部が取付凹部413に嵌入した状態において、保持枠部412のねじ穴414と位置合わせされて、ねじ416で固定される取付孔424が形成されている。
また、本体部422の後面には、本体部422の長手方向に沿って所定間隔毎にねじ孔(図示略)が形成されている。これに対応し、情報プレート406には、土台421後面のねじ孔と位置合わせされてねじ426で固定される固定孔(図示略)が形成されている。そして、情報プレート406を取付けた土台421を保持枠部412に取付けることで、情報プレート406がガラスユニット137の後面側に取付けられている。尚、情報プレート406は、土台421を介してガラスユニット137の保持枠部412に取付けられているものの、ガラスユニット137の強化ガラス411に対しては、接触することがないように離間して設けられている。但し、情報プレート406と強化ガラス411との間の距離は1mm〜3mm程度であり、遊技球は進入不可能に構成されている。
前面枠セット14が閉鎖されている場合には、上記のように、情報プレート406が釘長抑制領域401の釘前領域405に位置する(図8参照)。但し、釘長抑制領域401に配置される短釘402と、情報プレート406との間には若干の隙間があり、たとえ、短釘402が若干傾いたとしても、情報プレート406には接触しないように離間して設けられている。
一方、前面枠セット14が開放されている場合には、情報プレート406が釘前領域405から退出し、遊技領域からも大きく離脱する。このため、情報プレート406で前方が覆われていた領域が前方に開放され、短釘402も前方に露出することとなる。
さて、図4に示すように、各釘長抑制領域401の釘前領域405に設置された各情報プレート406には、それぞれ所定の情報を認識させる加工が施されている。先ず、左側方領域の情報プレート406においては、その前面側において、パチンコ機10の機種情報、すなわち、高確率状態時の大当たり確率、低確率状態時の大当たり確率、大当たり状態終了後に高確率状態が付与される確率等が記載されている。
左下方領域、及び、右下方領域の情報プレート406は、該当パチンコ機10のモチーフにちなんだデザイン(本例では「火焔」等)となるように、前面側が若干凹凸加工されているとともに、透視可能な範囲で若干着色が施されている。尚、遊技盤30の前面に張り付けられるセル画431や、遊技領域のうち遊技球が移動可能な領域を囲うようにして設けられている装飾部材432(装飾用の役物)や、前面枠セット14の前面に関しても、モチーフに対応したデザインとなるように構成されている。勿論、装飾図柄表示装置42では、モチーフに倣った演出が行われるようになっている。
また、左下方領域、及び、右下方領域の情報プレート406は、所定の色の光を当てると所定の線が浮かび上がるように構成されている。これに対し、左下方領域、及び、右下方領域の情報プレート406を支持する土台421には、図10に示すように、情報プレート406が延出する遊技領域側に向けて光を照射可能なように複数の照射手段としての3色LED428が埋設されている。そして、対応する3色LED428が、例えば、赤色や青色に発光すると、本例では、情報プレート406において、情報プレート406の元々のデザインがより強調されるようなエフェクトが出現するようになっている。
さらに、図4に示すように、右上領域の情報プレート406は、遊技球を可変表示装置ユニット35の右方(右側方領域)にまで打ち出す(右打ちする)場合に遊技球が必ず通過する通路に対応して配置されている。さらに、当該右上領域の情報プレート406は、所定の色の光を当てると、右打ちされた遊技球の移動経路に沿って延在する点線が浮かび上がるように構成され、これを支持する土台421には、複数の3色LED428が埋設されている。
そして、右打ちする状況が発生した場合には、複数の3色LED428のうち遊技領域の上流側のものから下流側のものへと順次点灯させ、順次消灯させていくことで、情報プレート406の点線437が右打ちを誘うように遊技領域の上流側から下流側へと順次出現することとなる。これにより、遊技者に右打ちすることを教示するように構成されている。
尚、右上領域の情報プレート406では、左下方領域、及び、右下方領域の情報プレート406と同調して3色LED428を所定の色で発光させる等の演出を行う場合もある。本実施形態では、例えば、大当たり状態の発生への期待度と連動させて、期待度が高まるほど大きな火焔が上がるイメージで、各種電飾を発光させる演出があり、期待度「小」の場合には、図4に示すセンターフレーム47の左上部に設けられた第1センター電飾434と、センターフレーム47の左部を構成するワープ流路152(の裏面側に内蔵されたLED)とが(赤色)発光し、期待度「中」の場合には、第1センター電飾434と、ワープ流路152と、左下方領域及び右下方領域の情報プレート406とが(赤色)発光し、期待度「大」の場合には、第1センター電飾434と、ワープ流路152と、左下方領域、右下方領域、及び、右上方の情報プレート406と、センターフレーム47の右上部に設けられた第2センター電飾435とが(赤色)発光するようになっている。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御手段としての主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43L、43R、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43L、43R、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223a,223b、始動入賞スイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225、ハンドル18の各種スイッチ等の各種検出スイッチや、各種基板、可変入賞装置32を開閉させるためのソレノイド等の各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、保留ランプ46a、46b、演出ボタン125、各種電飾部及びランプ102〜104が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりに当選したことを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43L、43R(における特別図柄)の変動表示に合わせて、演出表示として(装飾図柄の)変動表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出装置358等がそれぞれ接続されている。
カードユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(球貸しボタン121及び返却ボタン122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)とにそれぞれ電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれをカードユニットに出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314を省略することも可能である。
発射制御装置312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置60は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射禁止ボタン18a(図1参照)が操作されていないことを条件に、発射装置60が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(具体的にはVDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。同様に、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、遊技球の移動可能な遊技領域のうち左側方領域、左下方領域、右下方領域、及び、右上方領域において、遊技釘の遊技盤30前面からの突出長が、その他の部位よりも短くされる釘長抑制領域401を有しており、釘長抑制領域401における遊技釘(短釘402)の前方に形成される釘前領域405に対して情報プレート406が設けられている。特に、左側方領域の情報プレート406では、大当たり確率等の機種情報が表示され、左下方領域、右下方領域の情報プレート406では、遊技盤30前面のセル画431や、遊技領域の外周側に設置された装飾部材432等とともに、パチンコ機10のモチーフを表現するとともに、併設される3色LED428の発光によって、演出エフェクトとしても機能し、右上方領域の情報プレート406では、併設される3色LED428の発光によって、好適な遊技球の軌道を示す点線を出現させ、遊技球を右打ちすることを遊技者に教示可能に構成されている。
このように、従来、遊技者から見え難いような場所(遊技領域外周の前面枠セット14が前方に被ってくるような場所等)に配置されていた情報や、スペースの確保が難しく設置が制限されていたような情報を、遊技球が移動する遊技領域の範囲内といった前方の遊技者から比較的見易い場所において表示することができる。特に、釘前領域405は、遊技釘(短釘402)の前方に位置することから、遊技釘によって情報が一部分断されてしまうといった事態を回避することができる。より具体的には、確率等の数字を表示する場合に、数字の一部に重なるようにして遊技釘が配置される(字の一部に突き刺すようにして遊技釘を設ける)と、かかる数字で示される情報が認識し難くなってしまうことが懸念されるが、本実施形態では、かかる不具合を払拭することができ、遊技球が移動する遊技領域の範囲内に設置された情報をより見易くすることができる。しかも、機種情報等の遊技者からの距離も近くなるため、機種情報をより一層見易くすることができる。また、遊技盤30の前面(セル画431)や、遊技領域の周り(装飾部材432や、第1センター電飾434、第2センター電飾435等)や、前面枠セット14の前面等とともに、立体的な装飾(前後方向における複数層での装飾)や遊技領域の内周側及び外周側を跨いだモチーフの表現等を行うことができ、より自由でよりダイナミックな視認態様とすることもできる。
さらに、情報プレート406と遊技盤30との間は遊技球の直径以上の距離があり、情報プレート406後方の遊技領域は遊技球が移動可能に構成されるとともに、情報プレート406は基本的に透明材料で構成されていることから、情報プレート406の後方領域を移動する遊技球を視認可能となっている。このため、情報プレート406が設置されることと引き換えに、(遊技盤30を正面視した場合の)遊技球が移動可能な領域が狭められてしまうといった事態を回避することができる。
また、情報プレート406の後方の遊技領域に設置されるのはあくまでも遊技釘(一般に真鍮製)であって、例えば、遊技釘の代わりに、情報プレート406に対して一体的に形成された樹脂製の棒状体を設けるような場合に比べ、耐久性の向上等を図ることができる。さらに、情報プレート406が遊技盤30側に変位・変形しようとしても、別体である遊技釘(短釘402)によって、かかる動作が規制されることとなり、遊技球の通路をより確実に確保することができる。
加えて、釘長抑制領域401は遊技領域の全体ではなく、部分的に設けられている。このため、例えば、遊技釘の遊技盤30からの突出長を変更することなく、遊技釘の前方において遊技領域全体を覆う透明なプレートを設置しようとした場合のように、遊技盤30とガラスユニット137(強化ガラス411)との間の距離を広げるべく、パチンコ機10の基本設計を変更するとともに、パチンコ機10の前後幅が広がってしまう(遊技ホール等ではパチンコ機10の設置スペースが決まっており、前後幅が増えた場合、パチンコ機10の前面が前方の遊技者側に寄って遊技領域全体が見渡し難くなってしまうおそれがある)といった事態を回避することができる。さらに、例えば、遊技釘の遊技盤30からの突出長を一律に短くして、遊技釘の前方において遊技領域全体を覆う透明なプレートを設置しようとした場合のように、遊技球が移動可能な遊技領域の前後幅が全体的に狭くなり、遊技領域を移動する遊技球の動作が全体的におとなしくなってしまう、遊技者に窮屈な感じを与えてしまう等の事態を回避することができる。
また、釘前領域405の確保に関しては、基本的に、遊技釘の遊技盤30からの突出長を短くするだけなので、比較的簡単に設置個所を増やすことができ、さらに、各設置個所には別々の情報プレート406を設置することが可能になることから、設置個所毎に独自の視認態様を採用することができる。従って、設置個所に適合した多様な情報を必要なだけ提供することができるといった、非常に利便性に優れた情報を表示するための手段を得ることができる。
また、情報プレート406は、ガラスユニット137よりも後方の遊技者側からでは接触不可能な位置に設けられていることから、外部からの接触によって、情報プレート406が損傷したり、パチンコ機10から離脱したりしてしまうといった事態を防止することができる。さらに、情報プレート406は、基本的に、前面側に文字をプリント(プリントしたシールを張着)したり、前面側を(凹凸)加工したりすることで、情報を付帯していることから、遊技領域を移動する遊技球が情報プレート406に接触しても、情報が削られる等して見え難くなるといった事態を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、釘長抑制領域401に配置される短釘402は、その他の一般釘403と同じ釘が使用され、釘長抑制領域401に配置される短釘402が、その他の一般釘403よりも深く遊技盤30に打ち込まれることで、釘前領域405が形成されている。このため、遊技釘を統一することができ、パチンコ機10の生産性の向上、コストの削減等を図ることができる。
また、情報プレート406は、前面枠セット14に取付けられたガラスユニット137に取付けられており、前面枠セット14を開状態とすれば、情報プレート406が釘前領域405から抜け出して、釘長抑制領域401の短釘402等が前方に露出するように構成されている。このため、情報プレート406の後方に配置された短釘402等のメンテナンス等をより容易に行うことができる。
加えて、前面枠セット14の閉状態において、短釘402と、情報プレート406とは前後に離間している。このため、遊技球に衝突されることで短釘402の受けた衝撃が情報プレート406に伝わることを防止することができる。また、釘長抑制領域401における短釘402の配置の誤差や情報プレート406の製造誤差等に起因して、情報プレート406を取付けることができなくなってしまう等といった事態を回避することができる。さらに、例えば、短釘402と情報プレート406とを予め固定するような構成の場合に、短釘402が遊技球に衝突されることで短釘402と情報プレート406とが剥離してしまい、かえって見た目が悪くなってしまう、或いは、情報プレート406が損傷すると、これに固定されている短釘402についても交換する必要が生じてしまう等といった事態を回避することができる。
さらに、情報プレート406は、ガラスユニット137の強化ガラス411からも離間している。このため、情報プレート406の振動が強化ガラス411に伝達することに起因する異音の発生等を防止したり、製造誤差等により情報プレート406と強化ガラス411とが圧接するような格好となってしまって情報プレート406が損傷等してしまうことを防止したりすることができる。
また、情報プレート406に側方から光を照射可能な3色LED428が設けられ、情報プレート406は、3色LED428によって光を照射された場合に所定の情報が浮かび上がるように構成されている。このため、3色LED428の照射状態を切替えることで、情報プレート406において所定の情報を浮かび上がらせたり、ほぼ消したりすることができる。このため、必要な状況にだけ視認させたいような所定の情報を、遊技領域(釘前領域405)において表示することが可能となる。従って、本実施形態のように、右上方領域において、遊技球の狙い所を遊技者に示唆するための表示をよりピンポイントで(該当部位において)行うことも可能となる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施形態において、情報プレート406(釘長抑制領域401)の設置場所、設置数、情報プレート406において表示される情報の内容等については特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定可能である。例えば、アニメーションなどのタイアップものであれば、情報プレート406において版権元等の表示を行うように構成してもよい。また、釘前領域405に配置され、所定の情報を示すとともに、後方を移動する遊技球を視認可能とする情報手段の形態としては、特に透明なプレート状のポリカーボネート製のものに限定されるものではなく、例えば、線状・格子状等のものを設置してもよいし、針金細工のようなものを設置してもよい。
(b)上記実施形態では、情報プレート406が土台421を介してガラスユニット137に取付けられているが、特にかかる構成に限定されるものではない。例えば、情報プレート406を遊技盤30や内枠12の樹脂ベース38に取付けることとしてもよい。さらに、当該構成(例えば、情報プレート406を遊技盤30に取付ける)を採用する場合、情報プレート406の前方、すなわち、情報プレート406とガラスユニット137の強化ガラス411との間の空間を、可動役物が通過可能に構成されるように構成してもよい。
より具体的に、例えば、可変表示装置ユニット35において、通常時はセンターフレーム47の右側部に隠れるように回転軸から上方に延びる姿勢(通常稼働位置)をとるとともに、所定の演出に際して左側に回動し、装飾図柄表示装置42の前方に出現する姿勢(通常稼働位置)をとる可動役物(例えば、ブレードを模したもの)を備え、可変表示装置ユニット35の右側方において釘長抑制領域401を設定して情報プレート406を設置し、前記所定の演出よりもさらに大当たり状態等への発生の期待度が高い演出の導出等に際して、前記可動役物が、下側を回って回転軸から右方に延びる姿勢となるまで、すなわち、遊技球が移動する範囲ではない装飾図柄表示装置42の前方の範囲を逸脱して可変表示装置ユニット35の右方に突出する(特定稼働位置)まで回動し、情報プレート406の前方に位置する(基本的に、遊技球が可動役物に当接しない)ように構成してもよい。この場合、釘前領域405において、遊技球との接触を回避しつつ、可動役物を位置させることのできる空間を確保することができる。このため、可動役物によって遊技領域を移動する遊技球が弾かれてしまう、或いは、可動役物が遊技球の衝突により損傷してしまう等の事態を回避しつつ、遊技者に対し斬新でダイナミックな可動役物の動作を堪能してもらうことができる。従って、遊技の進行に対しよりはっきりとした抑揚をつけることができ、結果として、興趣の向上を図ることができる。
尚、可動役物の形態や動作については特に限定されるものではなく、スライド動作したり、伸縮動作したりするものであってもよい。
(c)また、例えば、図11(a)、(b)に示すように、内枠12の樹脂ベース38の前面側に取付けられる土台421a、又は、遊技盤30の前面側に取付けられる土台421bに対して情報プレート406を、ヒンジ部材801を介して、遊技盤30(遊技領域を画定する範囲の部分)と略平行して延びる閉位置と、閉位置にある場合に情報プレート406の後方に位置していた遊技部材を前方に露出させる開位置との間を回動可能となるように取付けてもよい。この場合、前面枠セット14を開放し、さらに、情報プレート406を開放することで、比較的容易に情報プレート406の裏側に位置する短釘402等のメンテナンスを行うことができる。特に、情報プレート406を遊技盤30に取付ける構成を採用する場合には、情報プレート406を取付けるために、内枠12や前面枠セット14(ガラスユニット137含む)の形状を変更する必要がない。このため、遊技盤30やこれに取付けられる各種部材だけを交換し、内枠12や前面枠セット14等はそのまま再使用するといったパチンコ機10のリユースをスムースに行うことができる。
さらに、情報プレート406が開放された状態では、前面枠セット14を閉鎖することができないように構成してもよいし、前面枠セット14を閉める動作によって、開状態にある情報プレート406についても付随的に閉状態とされるように構成してもよい。この場合、情報プレート406の閉め忘れを回避することができ、さらに、後者の構成を採用する場合には、情報プレート406を開状態としたまま前面枠セット14を思いっきり閉めてしまうことに起因して情報プレート406等が損傷してしまうといった事態を回避することができる。加えて、情報プレート406が開放された状態では、前面枠セット14を閉鎖することができないように構成する場合においても、情報プレート406が開状態にある場合に前面枠セット14を閉めようとした場合に、閉方向に移動する前面枠セット14と当接して前面枠セット14の閉鎖を規制する閉鎖規制部を、情報プレート406のうち情報が付されている部位とは別の部位(土台421等)において設けることとしてもよい。この場合、情報プレート406を閉位置に戻すことを忘れた状態で前面枠セット14を閉鎖しようとした場合に、情報プレート406のうち情報が付されている部位が損傷等してしまうといった事態を回避することができる。
また、図11に示されるように、情報プレート406を単独で開閉可能に構成する場合において、遊技に際して遊技球が衝突しても動じないように、さらには、前面枠セット14を開放した際に情報プレート406が前方に飛び出してこないように、情報プレート406を閉位置(遊技盤30前面と略平行に延びる姿勢)で係止又は固定する開放規制手段を設けることが望ましい。例えば、図11(a)に示すように、ヒンジ部材801のうち土台421aに固定される側の片部802に対して、情報プレート406に固定される側の片部803側へ出没可能なようにスライド片804を設け、スライド片804が情報プレート406側の片部803にまで係れば当該片部803、ひいては、情報プレート406の回動変位が規制されることとしてもよい。尚、図11(a)の情報プレート406は、その土台421aが遊技領域外に配置されて視認されないようになっているため、閉状態において全体が土台421aよりも遊技盤30の中央側に位置している。一方、図11(b)の情報プレート406は、その土台421bが遊技領域に配置されているため、情報プレート406の閉状態において、情報プレート406で土台421の前方を覆って情報プレート406が直接視認されないようになっている。
尚、情報プレート406は、当該情報プレート406が取付けられる被取付部に対して着脱自在に取付けられていることが望ましい。この場合、情報プレート406が取外し不可能に取付けられている場合に比べ、情報プレート406の交換等のメンテナンスやリサイクル作業等をより容易に行うことができる。また、例えば、情報プレート406が遊技盤30や、遊技盤30が取付けられている内枠12(樹脂ベース38)に対して取付けられている場合には、情報プレート406の後方に配置された遊技釘(短釘402)等のメンテナンス等についてもより容易に行うことができる。
また、情報プレート406は遊技球が移動可能な遊技領域に設置されるため、情報プレート406自体が動くと、移動している情報プレート406に遊技球が当たって遊技球の道筋が大きく変化してしまうことが懸念されることから、情報プレート406自体は、自動(電動)で動作するような構成としない方が好ましい。
(d)上記実施形態において、釘長抑制領域401に配置される遊技釘(短釘402)には、頭部のない釘が使用されることとしてもよい。つまり、短釘402の前端が比較的後方に位置する場合には、短釘402の頭部によって遊技盤30の平面方向における領域が狭められることが懸念されるが、頭部のない釘を使用することによってかかる不具合を回避することができる。尚、短釘402の前方には必ず情報プレート406が位置するとともに、短釘402と情報プレート406との間の距離も近接している(例えば、1mm〜2mm)場合には、短釘402に頭部があっても無くても遊技球の経路にあまり変化は生じない。
また、短釘402として頭部のない遊技釘を採用した場合には、情報プレート406において、その他の遊技釘の頭部を模倣した疑似頭部を形成する(例えば、半透明樹脂よりなる情報プレート406に対し樹脂又は金属よりなる疑似頭部をインサート形成する)こととしてもよい。この場合、頭部のある遊技釘を深く打ち込むことで頭部の前後位置がその他の遊技釘よりも後方に位置することによる違和感を抑制しつつ、頭部のない遊技釘を使用することによる違和感を抑制することができる。
(e)上記実施形態において大当たり確率や、大当たり種別の数や、各種大当たり種別の可変入賞装置32a、32bの開閉パターン等は特に限定されるものではなく、機種ごとに適宜設定可能である。さらに、上記実施形態では、当否抽選での当選確率が変動する構成となっているが、当選確率が変動せず(一定であり)、大当たり状態終了後に付与される高入球状態の期間(変動回数)が複数パターン用意されているパチンコ機に上記構成を適用してもよい。
また、上記実施形態において、始動入賞装置33a、33b、可変入賞装置32a、32b、スルーゲート34の数や配置等は特に限定されるものではなく、機種毎に設定可能である。さらに、上記実施形態では、第1始動入賞装置33aに遊技球が入球した場合に行われる当否抽選と、第2始動入賞装置33bに遊技球が入球した場合に行われる当否抽選とで別々のテーブルが参照され、大当たり種別の振分けが変化するように構成されているが、同じにしてもよい。
(f)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域への入球を許容する開状態と、特定領域への入球を禁止する閉状態とに変化可能な可動手段(羽部材)とを具備する可変入球手段と、特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段及び非特定入球手段と、特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段(条件成立検出手段)と、特定領域の外部に設けられ、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特別始動手段と、特別始動手段に入球した遊技球を検知する特別始動検知手段と、可変入球手段の開閉制御を行う主制御手段とを備え、特定領域に遊技球が入球した場合には、当該遊技球が特定入球手段及び非特定入球手段のどちらに入球する場合であっても遊技者に所定数の遊技価値(遊技球)が付与され、主制御手段は、特別始動検知手段の検知に基づいて、可変入球手段を第1時間だけ1回又は複数回開状態とさせる小当たり状態、又は、可変入球手段を前記第1時間よりも長い第2時間開状態とさせる、又は、開状態とされた可変入賞手段に規定個数の遊技球が入球するまでを1ラウンドとして、これを規定回数繰り返す大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選を行い、当否抽選にて小当たりに当選した場合には小当たり状態を発生させ、当否抽選にて大当たりに当選した場合、及び、特定入球検知手段の検知があった場合には大当たり状態を発生させるといった遊技機に適用してもよい。加えて、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機などとして実施してもよい。
(g)上記実施形態において、情報プレート406の後方に複数の入賞装置を配置することとしてもよい。この場合、より広範囲にわたるダイナミックな装飾等を行うことができる。尚、入賞装置としては、一般入賞口31に限定されず、可変入賞装置32や始動入賞ユニット33でもよい。さらに、複数の入賞装置の前壁を情報プレート406で構成することとしてもよい。また、例えば、情報プレート406によって前方が覆われた領域に遊技球が進入することによって、当該遊技球が必ずいずれかの入賞装置に入球することとしてもよい。この場合、情報プレート406によって前方が覆われた領域(釘長抑制領域401)に遊技球を打ち出すことが事実上可能(狙っても遊技者に損益が出ない)な状況であれば、情報プレート406によって前方が覆われた領域を狙って遊技球を打ち出すといった遊技性を付加することができる。
さらに、例えば、情報プレート406によって前方が覆われた領域に遊技球が進入可能となる位置に入口役物を設けることとしてもよい。この場合、入口役物が、遊技球をどこに移動させればよいのかの目印となることから、遊技者の遊技性への理解を助けることができる。加えて、例えば、入口役物を状態変化させることのできる役物駆動手段を設けることとしてもよい。この場合、装飾性や演出性の向上を図ることができる。さらに、入口役物を状態変化させることで、遊技球の打出し位置の目印としてより目立たせたり、或いは、状態変化によって所定の情報を示唆・教示したりすることができる。尚、「入口役物の状態変化」とは、入口役物の変位、入口役物に設けられた電飾等の表示部材の態様変化(例えば、入口役物が所定のキャラクターを模しており、その目の位置に3色LEDが設けられており、その発光色が状況に応じて変化する等)が挙げられる。また、入口役物の変位としても、入口役物全体が変位可能に構成されている場合だけではなく、入口役物が部分的(1箇所でも複数箇所でも可)に変位可能に構成されている場合も含む趣旨である。
また、例えば、入口役物は、少なくとも一部が変位可能に構成され、入口役物が変位したとしても、遊技領域の遊技球の移動経路に変化が生じないよう構成されていることが望ましい。つまり、入口役物はあくまでも役物(飾り)であり、変位可能に構成されるものの、変位によって遊技球の移動経路に影響を及ぼすものではない。このため、たとえ入口役物を複雑に動かす等しても、情報プレート裏側の入賞装置へ遊技球を良好に入球させることが可能である上、比較的自由に設計することもできる入口役物の態様によって様々な情報を示唆・教示することもできる。尚、入口役物を回転変位させることとしてもよい。この場合、入口役物を変位させることに伴って遊技球の移動経路に変化が生じないように構成しつつ、入口役物を回転させる機構の大型化や複雑化を回避することができる。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機には遊技盤が設けられるとともに、その前方には、発射装置によって発射された遊技球が案内される遊技領域が形成されている。また、遊技盤の前面側には、遊技領域を移動する遊技球の挙動を多彩なものとする遊技釘や、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な入賞装置や、遊技状態の示唆や演出を行う表示装置が設けられているとともに、当該遊技盤の前面を含め、遊技機のうち遊技者から視認される前面側の部位には、装飾性の向上等を図るため、多数の電飾部材や各種デザインの施された装飾部材等が設けられている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
近年、遊技盤の前面に配置される入賞装置や表示装置の数や大きさが増加・増大する傾向にあり、その影響で、遊技球の移動する遊技領域が減少する傾向にある。換言すれば、遊技球が移動可能な遊技領域の面積を増やせば、その分、入賞装置や表示装置を設置できる面積が減ってしまい、他機種と比べて見劣りしてしまうことが懸念される。このため、「見劣り」を抑制しつつ、遊技球の移動可能な領域を最低限確保しようとした場合、どの機種も似たような盤面構成となり、オリジナリティーを出すことが難しくなってきている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、独創性に富んだ視認態様を実現可能な遊技機を提供することにある。
手段1.前面側に複数の遊技釘が立設された遊技盤と、
前記遊技盤の前方に所定距離を隔てて配置される透明な略板状の透明体とを備え、
前記遊技盤と前記透明体との間において、発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域が形成された遊技機であって、
前記遊技領域において、(隣接する複数の)遊技釘の前記遊技盤前面からの突出長が、その他の部位よりも短くされる釘長抑制領域を有し、
前記釘長抑制領域における遊技釘の前方に形成される釘前領域に対し、自身よりも後方の前記釘長抑制領域において移動する遊技球を前方から視認可能に構成されるとともに、自身においても所定の情報を認識させる情報手段を備えていることを特徴とする遊技機。
手段1によれば、遊技釘の前方において遊技者に所定の情報を見せることのできる釘前領域を確保することができる。このため、従来、遊技者から見え難いような場所に配置されていた情報や、スペースの確保が難しく設置が制限されていたような情報を、遊技球が移動する遊技領域の範囲内に設置することができる。特に、釘前領域は、遊技釘の前方に位置することから、遊技釘によって情報が一部分断されてしまうといった事態を回避することができる。より具体的には、確率等の数字を表示する場合に、数字の一部に重なるようにして遊技釘が配置されると、かかる数字で示される情報が認識し難くなってしまうことが懸念されるが、本手段では、かかる不具合を払拭することができ、遊技球が移動する遊技領域の範囲内に設置された情報をより見易くすることができる。また、遊技盤の前面や、遊技領域の周りや、遊技盤が取付けられる遊技機本体の前方において開閉可能に設けられている扉体の前面等とともに、立体的な装飾や遊技領域の内周側及び外周側を跨いだモチーフの表現等を行うことができ、より自由でよりダイナミックな視認態様とすることもできる。
さらに、情報手段後方の遊技領域は遊技球が移動可能に構成されるとともに、当該領域を移動する遊技球を視認可能に構成されている。このため、情報手段が設置されることと引き換えに、(遊技盤を正面視した場合の)遊技球が移動可能な領域が狭められてしまうといった事態を回避することができる。
また、情報手段の後方の遊技領域に設置されるのはあくまでも遊技釘(一般に真鍮製)であって、例えば、遊技釘の代わりに、情報手段に対して一体的に形成された樹脂製の棒状体を設けるような場合に比べ、耐久性の向上等を図ることができる。さらに、情報手段が遊技盤側に変位・変形しようとしても、別体である遊技釘によって、かかる動作が規制されることとなり、遊技球の通路をより確実に確保することができる。
加えて、釘長抑制領域は遊技領域の全体ではなく、部分的に設けられている。このため、例えば、遊技釘の遊技盤からの突出長を変更することなく、遊技釘の前方において所定の情報手段を設置しようとした場合のように、遊技盤と透明体との間の距離を広げるべく、遊技機の基本設計を変更するとともに、遊技機の前後幅が広がってしまう(遊技ホール等では遊技機の設置スペースが決まっており、前後幅が増えた場合、遊技機の前面が前方の遊技者側に寄って遊技領域全体が見渡し難くなってしまうおそれがある)といった事態を回避することができる。さらに、例えば、遊技釘の遊技盤からの突出長を一律に短くして、遊技釘の前方において所定の情報手段を設置しようとした場合のように、遊技球が移動可能な遊技領域の前後幅が全体的に狭くなり、遊技領域を移動する遊技球の動作が全体的におとなしくなってしまう、遊技者に窮屈な感じを与えてしまう等の事態を回避することができる。
また、釘前領域の確保に関しては、基本的に、遊技釘の遊技盤からの突出長を短くするだけなので、比較的簡単に設置個所を増やすことができ、さらに、各設置個所には別々の情報手段を設置することが可能になることから、設置個所毎に独自の視認態様を採用することができる。例えば、A箇所の情報手段では、遊技盤の前面や扉体の前面の装飾と関連した装飾を表現し、B箇所の情報手段では、遊技機の機種情報を表示する等することもできる。従って、設置個所に適合した多様な情報を必要なだけ提供することができるといった、非常に利便性に優れた情報を表示するための手段を得ることができる。
また、情報手段は、透明体よりも後方の遊技者側からでは接触不可能な位置に設けられていることから、外部からの接触によって情報手段が損傷したり、遊技機から離脱したりしてしまうといった事態を防止することができる。尚、情報手段は、前面側又は内部に文字をプリント(プリントしたシールを張着)したり、前面側又は内部を(凹凸)加工したりすることで、情報を付帯していることとしてもよい。この場合、遊技領域を移動する遊技球が情報手段に接触しても、情報が削られる等して見え難くなるといった事態を抑制することができる。
尚、情報手段で示される情報は、文字や数字等の記号情報によって表されるもの(機種情報、版権元等)に限定されるものではなく、例えば、凹凸加工したり、模様を描いたり、着色を施したりすることによって表されるもの(装飾、背景等)についても含まれる。また、遊技釘の突出長を短くする方法としては、遊技釘の遊技盤への打込み量を増やす、短い釘を使用する等が挙げられる。
手段2.前記釘長抑制領域に配置される遊技釘は、その他の遊技釘と同じ釘が使用され、
前記釘長抑制領域に配置される遊技釘が、その他の遊技釘よりも深く前記遊技盤に打ち込まれることで、前記釘前領域が形成されていることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
手段2によれば、遊技釘を統一することができ、遊技機の生産性の向上、コストの削減等を図ることができる。
手段3.前記情報手段は、当該情報手段が取付けられる被取付部に対して着脱自在に取付けられていることを特徴とする手段1又は2に記載の遊技機。
手段3によれば、情報手段の交換などのメンテナンスやリサイクル作業等をより容易に行うことができる。また、例えば、情報手段が遊技盤や、遊技盤が取付けられている遊技機本体に対して取付けられている場合には、情報手段の後方に配置された遊技釘等のメンテナンス等についてもより容易に行うことができる。
手段4.前記情報手段は前記遊技盤に取付けられていることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
手段4によれば、情報手段を取付けるために、遊技盤が取付けられる遊技盤取付枠や、遊技盤取付枠の前方に設けられる前面枠等の形状を変更しなくても済む。このため、遊技盤やこれに取付けられる各種部材だけを交換し、遊技盤取付枠等はそのまま再使用するといった遊技機のリユースをスムースに行うことができる。
手段5.前記情報手段は、当該情報手段が取付けられる被取付部に対して開閉可能に構成されていることを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
手段5によれば、情報手段の後方に配置された遊技釘等のメンテナンス等をより容易に行うことができる。尚、「前記情報手段は、前記遊技盤又は遊技盤が取付けられている遊技盤取付枠に対して開閉可能に取付けられている、又は、遊技盤取付枠の前方において開閉可能に構成されている前面枠に設けられていること」としてもよい。
手段6.前記情報手段は、前記遊技盤又は前記遊技盤が取付けられる遊技盤取付枠に取付けられ、
閉位置にある前記情報手段の開位置となる側への変位を規制する開放規制手段を備えていることを特徴とする手段5に記載の遊技機。
手段6によれば、遊技に際して情報手段に遊技球が衝突した場合の振動や位置ずれ等を抑制することができる。さらには、遊技盤取付枠の前方において開閉可能に設けられる前面枠を、情報手段とは全く関係のない用事で開放した際に、情報手段が勝手に開位置側に変位してこないようにすることができる。
手段7.前記情報手段において機種情報が示されていることを特徴とする手段1乃至6のいずれかに記載の遊技機。
手段7によれば、従来、遊技領域外周縁の周り等といった比較的見難い位置に表示されがちであった機種情報(当選確率等)を、正面視で遊技領域の範囲内において表示することが可能になる。しかも、遊技球が通過する部位の遊技盤面に機種情報を表示する場合のように、数字等の一部が遊技釘によって覆われてしまうことがなく、更には、遊技者からの距離も近くなるため、機種情報をより一層見易くすることができる。
手段8.前記釘長抑制領域に配置される遊技釘と、前記情報手段とは前後に離間していることを特徴とする手段1乃至7のいずれかに記載の遊技機。
手段8によれば、遊技球に衝突されることで遊技釘の受けた衝撃が情報手段に伝わることを防止することができる。また、釘長抑制領域における遊技釘の配置の誤差や情報手段の製造誤差等に起因して、情報手段を取付けることができなくなってしまう等といった事態を回避することができる。さらに、例えば、遊技釘と情報手段とを予め固定するような構成の場合に、遊技釘が遊技球に衝突されることで遊技釘と情報手段とが剥離してしまい、かえって見た目が悪くなってしまう、或いは、情報手段が損傷すると、これに固定されている遊技釘についても交換する必要が生じてしまう等といった事態を回避することができる。
手段9.前記情報手段は、前記透明体から離間していることを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の遊技機。
手段9によれば、情報手段の振動が透明体に伝達することに起因する異音の発生等を防止したり、製造誤差等により情報手段と透明体とが圧接するような格好となってしまって情報手段が損傷等してしまうことを防止したりすることができる。
手段10.前記釘長抑制領域には複数の遊技釘が配置され、前記情報手段の後方には複数の遊技釘が配置されている(情報手段が複数の遊技釘を跨ぐようにして配置されている)ことを特徴とする手段1乃至9のいずれかに記載の遊技機。
手段10によれば、情報手段の情報表示領域を増やすことができることから、より大きく、より分かり易く、或いは、よりダイナミックに情報を示すことができる。
手段11.前記情報手段に対し光を照射可能な照射手段を備え、
前記情報手段は、前記照射手段によって光を照射された場合に所定の情報が浮かび上がるように構成されていることを特徴とする手段1乃至10のいずれかに記載の遊技機。
手段11によれば、照射手段の照射状態を切替えることで、情報手段において所定の情報を浮かび上がらせたり、ほぼ消したりすることができる。このため、必要な状況にだけ視認させたいような所定の情報を、遊技領域(釘前領域)において表示することが可能となる。従って、例えば、遊技球の狙い所を遊技者に示唆するための表示をよりピンポイントで(該当部位において)行うことができる。
手段12.前記遊技盤と、前記透明体との間の空間に設けられ、前記遊技盤を正面視した場合において遊技球が移動しない領域に位置する通常稼働位置と、前記遊技盤を正面視した場合において遊技球が移動する領域に位置する特定稼働位置との間を変位可能な可動役物を備え、
前記特定稼働位置にある前記可動役物は、前記情報手段の前方に位置することを特徴とする手段1乃至11のいずれかに記載の遊技機。
手段12によれば、可動役物は、遊技球の移動しない範囲を逸脱して遊技球が移動する範囲に突出する特定稼働位置まで変位可能に構成されている。このため、遊技者に対し斬新でダイナミックな可動役物の動作を堪能してもらうことができる。従って、遊技の進行に対しよりはっきりとした抑揚をつけることができ、結果として、興趣の向上を図ることができる。また、特定稼働位置にある可動役物は、情報手段の前方に位置する。このため、可動役物によって遊技領域を移動する遊技球が弾かれてしまう、或いは、可動役物が遊技球の衝突により損傷してしまう等の事態を回避することができる。
手段13.前記情報手段は、複数の入賞装置の前方を覆うように構成されていることを特徴とする手段1乃至12のいずれかに記載の遊技機。
手段13によれば、より広範囲にわたるダイナミックな装飾等を行うことができる。
手段14.前記情報手段によって前方が覆われた領域に遊技球が進入することによって、当該遊技球が必ずいずれかの前記入賞装置に入球することを特徴とする手段13に記載の遊技機。
手段14によれば、情報手段によって前方が覆われた領域に遊技球を打ち出すことが事実上可能(狙っても遊技者に損益が出ない)な状況であれば、情報手段によって前方が覆われた領域を狙って遊技球を打ち出すといった遊技性を付加することができる。
手段15.前記情報手段によって前方が覆われた領域に遊技球が進入可能となる位置に入口役物を備えていることを特徴とする手段14に記載の遊技機。
手段15によれば、入口役物が、遊技球をどこに移動させればよいのかの目印となることから、遊技者の遊技性への理解を助けることができる。
手段16.前記入口役物を状態変化させることのできる役物駆動手段を備えていることを特徴とする手段15に記載の遊技機。
手段16によれば、装飾性や演出性の向上を図ることができる。さらに、入口役物を状態変化させることで、遊技球の打出し位置の目印としてより目立たせたり、或いは、状態変化によって所定の情報を示唆・教示したりすることができる。
尚、「入口役物の状態変化」とは、入口役物の変位、入口役物に設けられた電飾等の表示部材の態様変化(例えば、入口役物が所定のキャラクターを模しており、その目の位置に3色LEDが設けられており、その発光色が状況に応じて変化する等)が挙げられる。また、入口役物の変位としても、入口役物全体が変位可能に構成されている場合だけではなく、入口役物が部分的(1箇所でも複数箇所でも可)に変位可能に構成されている場合も含む趣旨である。
手段17.前記入口役物は、少なくとも一部が変位可能に構成され、
前記入口役物が変位したとしても、遊技領域の遊技球の移動経路に変化が生じないよう構成されていることを特徴とする手段16に記載の遊技機。
手段17によれば、入口役物はあくまでも役物(飾り)であり、変位可能に構成されるものの、変位によって遊技球の移動経路に影響を及ぼすものではない。このため、たとえ入口役物を複雑に動かす等しても、情報手段裏側の入賞装置へ遊技球を良好に入球させることが可能である上、比較的自由に設計することもできる入口役物の態様によって様々な情報を示唆・教示することもできる。
尚、「前記役物駆動手段は、前記入口役物を回転変位させること」としてもよい。この場合、入口役物を変位させることに伴って遊技球の移動経路に変化が生じないように構成しつつ、入口役物を回転させる機構の大型化や複雑化を回避することができる。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
A.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
B.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
C.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
10…パチンコ機、32a…第1可変入賞装置、32b…第2可変入賞装置、33a…第1始動入賞装置、33b…第2始動入賞装置、34…スルーゲート、42…装飾図柄表示装置。

Claims (2)

  1. 遊技盤と、前記遊技盤の前方に所定距離を隔てて配置される透明な略板状の透明体とを備え、
    前記遊技盤と前記透明体との間において、発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域が形成された遊技機であって、
    前記遊技盤の前面側には、前記遊技領域を移動する遊技球の移動経路に影響を与える影響手段が前記遊技盤の前面から前方に突出して設けられ、
    前記影響手段の前方、かつ、前記透明体の後方において、自身よりも後方の前記遊技領域を移動する遊技球を視認可能とする前領域部材が配置される前領域を備え、
    前記前領域部材は、前記影響手段から前方に離間するとともに、前記透明体から後方に離間し、
    前記前領域部材と前記透明体との間の第1位置と、前記透明体の後方であるが遊技球が通過可能な前記遊技領域ではなく前記前領域部材の前方でもない第2位置との間を変位可能な可動役物を備え、
    前記前領域部材は、前記透明体を保持する枠部に取付けられ
    前記可動役物は、前記遊技機を正面視した場合に前記遊技領域の外周を画定する画定部の内方側に設けられていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技機は、パチンコ機であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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