JP2017144260A - 遊技機 - Google Patents

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江島 浩二
Koji Ejima
浩二 江島
正親 加藤
Masachika Kato
正親 加藤
馬渡 剛
Takeshi Motai
剛 馬渡
達也 北野
Tatsuya Kitano
達也 北野
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Abstract

【課題】他の構成に悪影響を及ぼすことなく情報手段を設けることのできる遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機10は、固定枠に対し開閉可能に支持され、遊技盤が取付けられる遊技盤取付枠と、遊技盤の前方において形成され、発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、遊技領域の外周縁を区画する枠構成部とを備えている。また、透視性を有するとともに、枠構成部の少なくとも一部を構成する内周壁部と、所定の情報を有する情報手段と、該情報手段が配設され、内周壁部を挟んで遊技領域とは反対側に設置される情報配設手段とが設けられ、遊技盤には、情報配設手段の一部を遊技盤の前面よりも後方に位置させる領域が形成され、情報手段は、内周壁部の前端部よりも後方に配置されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機には遊技盤が設けられるとともに、その前方には、発射装置によって発射された遊技球が案内される遊技領域が形成されている。また、パチンコ機の前面側には、装飾部材(発光手段、セル画等)の他、多数の遊技部材(釘、入賞装置等)等が配設されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−271480号公報
ところで、遊技機には、遊技者が視認可能な位置において、遊技者に所定の情報を教示する情報手段が配設されている。近年では、遊技機に設けられるこのような情報手段の数が増加する傾向にある。
しかしながら、遊技盤の前面においては、上記のように多数の電飾部材や遊技部材等が配設されており、情報手段を遊技盤に増設しようとした場合、遊技部材の設置の妨げになったり、遊技球の流下経路が狭められて遊技球の動きが単調なものとなったり、装飾との不調和による意匠性の低下を招いたりすることが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、他の構成に悪影響を及ぼすことなく情報手段を設けることのできる遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
固定枠に対し開閉可能に支持され、遊技盤が取付けられる遊技盤取付枠と、
前記遊技盤の前方において形成され、発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域の外周縁を区画する枠構成部とを備えた遊技機において、
透視性を有するとともに、前記枠構成部の少なくとも一部を構成する内周壁部と、
所定の情報を有する情報手段と、
前記情報手段が配設され、前記内周壁部を挟んで前記遊技領域とは反対側に設置される情報配設手段とを備え、
前記遊技盤には、前記情報配設手段の一部を前記遊技盤の前面よりも後方に位置させる領域が形成され、
前記情報手段は、前記内周壁部の前端部よりも後方に配置され、
前記内周壁部の前記遊技盤側の一部が、前記情報手段よりも後方に位置していることを特徴としている。
尚、前記遊技機はパチンコ機であることとしてもよい。
本発明によれば、他の構成に悪影響を及ぼすことなく情報手段を設けることができる。
一実施形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠セットを開放した状態を示す斜視図である。 内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 遊技盤を取外した内枠の後面図である。 遊技盤の前面図である。 透視ユニット等を模式的に示す一部断面を含む斜視図である。 透明カバーの斜視図である。 取付台の斜視図である。 パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。 第2実施形態の内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 第2実施形態の遊技盤を取外した内枠の後面図である。 第2実施形態の遊技盤の前面図である。 第2実施形態における透視ユニット等を示す一部断面を含む斜視図である。 第2実施形態の透明カバーを示す斜視図である。 第2実施形態の取付台等を示す斜視図である。 別の実施形態における透視ユニット等を示す一部断面を含む斜視図である。 別の実施形態における内レール構成部の部分斜視図である。 別の実施形態における内レール構成部等を示す模式断面図である。 別の実施形態における内レール構成部等を示す模式断面図である。 別の実施形態における始動入賞ユニット等を示す模式断面図である。
(第1実施形態)
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の第1実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する固定枠としての外枠11を備えており、この外枠11の一側部に遊技盤固定枠としての内枠12が開閉可能に支持されている。尚、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される遊技部材(釘や役物等)、前面枠としての前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1、図2等に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。加えて、下皿15の左部には、LEDが内蔵された演出ボタン125が設けられている。演出ボタン125は、遊技者の演出ボタン125の操作を各種演出等に反映させることで、遊技者の興趣を向上させる目的で設けられたものであり、具体的には、演出ボタン125の操作に応じて、後述する装飾図柄表示装置42の表示内容を変更したり、対応する音声を流したりする等の何らかの変化を生じさせる制御が行われる。
下皿15の右方には、手前側に突出した操作手段としての遊技球発射ハンドル(以下、単にハンドルという)18が設けられている。尚、ハンドル18には、遊技者がハンドル18に触れたことを検出するタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための可変抵抗器が設けられている。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射手段としての遊技球発射装置(以下、単に発射装置という)60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び排出口16を介して、下皿15へと案内される。尚、本実施形態では、下皿15やハンドル18が前面枠セット14に設けられているが、前面枠セット14を、下皿15やハンドル18が設けられる部位とそれ以外の部位とに分け、それぞれ独立して開閉可能に構成してもよい。
上皿19には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
さらに、上皿19には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19の球案内路の下流側に設けられ、下皿15に連通する連通孔(図示略)が開口し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内される(落下する)。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅といった発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102(装飾手段)が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12(樹脂ベース38)について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12(樹脂ベース38)には、窓孔39の後側において遊技盤30が装着されている。遊技盤30は、その周縁部が内枠12(樹脂ベース38)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース38の窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39(遊技盤30)の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60より発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。また、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞ユニット(始動口)33、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35、第1特別表示装置43L及び第2特別表示装置43R等がルータ加工によって形成された貫通孔に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞ユニット33などの各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検出スイッチにより検出され、上皿19(又は下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。例えば、始動入賞ユニット33への入球があった場合には3個、一般入賞口31への入球があった場合には10個、可変入賞装置32への入球があった場合には15個の遊技球が上皿19(下皿15)に払出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、一般入賞口31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
始動入賞ユニット33は、始動入球手段としての上入賞口33a(第1始動入球手段)及び下入賞口33b(第2始動入球手段)と、下入賞口33bの両側部に設けられた開閉する一対の開閉部材33cを備えている。上入賞口33aは、遊技球が常時入球可能となっているのに対し、下入賞口33bは、開閉部材33cが所定条件の成立に応じて開閉動作することにより、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な開状態と、遊技球が入球不可能な閉状態との間で状態変化可能に構成されている。尚、詳しくは後述するが、始動入賞ユニット33は、上入賞口33a、下入賞口33bに入球した遊技球をそれぞれ検知する条件成立検出手段(入球検知手段)としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bを備えており、当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合に、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、特別表示装置43L、43R(及び後述する装飾図柄表示装置42)にて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて当選した場合には、大当たり状態(特別遊技状態)が付与される。
本実施形態では、大当たり状態の種別として、「確変大当たり」、「通常大当たり」、及び「特殊確変」がある。「確変大当たり」及び「通常大当たり」の大当たり状態においては、可変入賞装置32が30秒間開放状態とされる、又は、可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとして、これが15回繰り返される。一方、「特殊確変」の大当たり状態においては、可変入賞装置32が0.4秒間開放状態とされることを1ラウンドとして、これが2回繰り返される。すなわち、「確変大当たり」及び「通常大当たり」の大当たり状態は、遊技球の大幅な増加が望めるのであるが、「特殊確変」の大当たり状態は、大当たり状態中に獲得可能な遊技球の数が著しく少ない(遊技球の増加がほぼ望めない)ものとなる。
さらに、「確変大当たり」又は「特殊確変」が発生した場合には、大当たり状態の終了後に高確率状態(確変モード)が付与される。一方、「通常大当たり」が発生した場合、大当たり状態の終了後に低確率状態(時間短縮モード、通常モード)が付与される。
尚、詳しくは後述するが、本実施形態では、遊技球が上入賞口33aに入球した場合と、下入賞口33bに入賞した場合とで、当否抽選にて当選した場合に付与される大当たり状態の種別の振分けが異なるようになっている。上入賞口33aへの遊技球の入球を契機とする当否抽選に当選した場合には、「確変大当たり」、「通常大当たり」、及び「特殊確変」のいずれかに振分けられ、下入賞口33bへの遊技球の入球を契機とする当否抽選に当選した場合には、「確変大当たり」、及び「通常大当たり」のどちらかに振分けられることとなる。
第1及び第2特別表示装置43L、43Rは、7セグメント表示装置により構成され、可変入賞装置32の右方に設置されている。そして、始動入賞ユニット33の上入賞口33aへの遊技球の入球を契機として第1特別表示装置43Lにて切替表示(変動表示)が行われ、下入賞口33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43Rにて切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。尚、特別表示装置43L、43Rは、後述する主制御手段としての主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。
また、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて変動表示が行われた後、当該変動表示が停止したときの表示態様(例えば、文字)により、大当たりか否かが確定的に表示される。例えば、上入賞口33aに遊技球が入賞すると、対応する第1特別表示装置43Lにて、「−」→「7」→「3」→「2」→「−」→・・・という具合に高速で(例えば4msec毎に)切替表示(変動表示)がなされ、所定時間が経過すると、いずれかの表示態様を停止表示(例えば数秒間停止)する。そして、大当たり抽選に当選した場合には、「7」、「3」、「2」のいずれかが変動停止時に表示され、大当たり状態が発生する。
具体的に、「確変大当たり」が付与される場合には、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにおいて「7」が停止表示され、「通常大当たり」が付与される場合には、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにおいて「3」が停止表示され、「特殊確変」が付与される場合には第1特別表示装置43Lにおいて「2」が停止表示される(第2特別表示装置43Rにおいては「2」は表示されない)。
また、第1特別表示装置43L、第2特別表示装置43Rのどちらか一方において、変動表示又は決定表示が行われている場合には、他方が消灯状態とされており(「−」を表示しておいてもよい)、どちらにおいても変動表示及び決定表示が行われていない場合には、両方においてそれぞれ「−」が表示される。
また、第1又は第2特別表示装置43L、43Rの変動表示中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では、上入賞口33aに入賞した遊技球、及び下入賞口33bに入賞した遊技球に対応して、それぞれ4回までの変動表示(合計8回の変動表示)が保留される。また、その保留回数が第1保留ランプ46a、第2保留ランプ46bにて点灯表示されるようになっている。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
尚、基本的に、上入賞口33aへの入賞を契機とする変動表示は、対応する遊技球が上入賞口33aへ入球した順に記憶されるとともに入球した順に消化され、下入賞口33bへの入賞を契機とする変動表示は、対応する遊技球が下入賞口33bへ入球した順に記憶されるとともに入球した順に消化される。但し、上入賞口33aへの入賞を契機とする変動表示、及び、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示の両方が保留されている場合(第1保留ランプ46a及び第2保留ランプ46bがそれぞれ1つ以上点灯している場合)には、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が優先的に消化される。すなわち、下入賞口33bへの入賞を契機とする変動表示が全て消化された状態でなければ、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が行われない構成となっている。例えば、第1保留ランプ46aが1つ点灯している状態において、下入賞口33bに遊技球が入球し、第2保留ランプ46bが1つ点灯した場合、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が後回しにされ、先に下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が行われることとなる。以下、説明の便宜上、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示を「第1変動表示」とも称し、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示を「第2変動表示」とも称する。
また、スルーゲート34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えており、当該スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合に、始動入賞ユニット33を開状態とするか否かの開放抽選が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて変動表示が行われる構成となっている。そして、開放抽選にて当選した場合には、始動入賞ユニット33(開閉部材33c)が規定時間だけ開状態とされる。
可変表示装置ユニット35には、スルーゲート34の通過を契機として変動表示する普通図柄表示装置41と、第1及び第2特別表示装置43L、43Rによる変動表示に合わせて変動表示する装飾図柄表示装置42とが設けられている。さらに、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42にて行われている変動表示が上入賞口33a及び下入賞口33bのうちどちらの入球に対応するものであるかを示す変動特定ランプ40と、上記第1保留ランプ46a及び第2保留ランプ46bと、保留ランプ44とが設けられている。尚、本実施形態では、特別表示装置43L、43R、変動特定ランプ40、及び装飾図柄表示装置42が可変表示装置を構成する。
普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示可能に構成されており、遊技球がスルーゲート34を通過する毎に例えば普通図柄を「○」→「×」→「○」→・・・という具合に高速で切換表示(変動表示)する。そして、その変動表示が「○」図柄(当選図柄)で数秒間停止した場合には、始動入賞ユニット33が所定時間だけ開状態となる。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。
また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。尚、間短縮モード及び確変モードにおいては、通常モードに比べ、普通図柄表示装置41の変動表示の変動時間が短縮されるとともに、当選した場合の始動入賞ユニット33の開放回数及び開放時間が長大する。
装飾図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述するサブ制御手段としてのサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、後述する表示制御装置45によって表示が行われる。
装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中及び下の3つの図柄表示領域が設けられ、各図柄表示領域において複数種類の図柄(数字)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて大当たりが確定すると、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域にて停止表示される図柄が同一となり)、大当たり状態が開始される。
また、図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の図柄が停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。
尚、リーチ状態が発生しても、大当たり状態が発生しない場合には、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において停止表示された図柄とは異なる図柄が中図柄表示領域において停止表示される。また、「確変大当たり」又は「通常大当たり」となる場合には、上記のように装飾図柄表示装置42においてゾロ目の数字が停止表示されるのではあるが、「特殊確変」となる場合には、ゾロ目ではなく、予め定められた特定の数字の組み合わせ(以下、チャンス図柄と称する)が停止表示される(例えば、上・中・下図柄表示領域において、「3」・「4」・「1」が停止表示される)。
加えて、変動特定ランプ40は、発光色が青色のLED及び発光色が赤色のLEDを備えており、装飾図柄表示装置42において、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が行われている場合には青色に発光し、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が行われている場合には赤色に発光する。
また、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の上部には入球口151が設けられており、該入球口151に入球した遊技球は、センターフレーム47の内部に形成され、装飾図柄表示装置42の側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153上を転動した後ステージ153の中央奥側に形成されたポケット154に入球したりする。尚、ポケット154は、始動入賞ユニット33(上入賞口33a)の直上方の遊技領域へと通じる案内通路155と連通しており、該ポケット154に入球した遊技球は、比較的高い確率で始動入賞ユニット33(上入賞口33a)に入球するようになっている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない閉状態になっており、大当たり(特別遊技状態の発生)の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の中央部側へ戻されることとなる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12に設けられた発射レール61とレール50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、発射装置60の打出しを禁止するといった制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)発射装置60の打出しが許容される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32及び始動入賞ユニット33等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、入球手段としての一般入賞口31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検出する入球検出スイッチ(入球検出手段)が設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ223が設けられている。また、始動入賞ユニット33には、上入賞口33a及び下入賞口33bそれぞれに対応して第1始動入賞スイッチ224a(第1条件成立検出手段)、第2始動入賞スイッチ224b(第2条件成立検出手段)が設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、入賞口スイッチ221等と、主制御手段としての主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。
これに対し、始動入賞ユニット33(上入賞口33a又は下入賞口33b)への入球を検出する始動入賞スイッチ224a,224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検出スイッチにて各々検出された検出結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225により検出された場合を除く)。
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、可変入賞装置32にて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、始動入賞ユニット33にて一対の開閉部材33cを開閉駆動する入賞口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。例えば、現在の遊技状態(大当たり状態や高確率状態等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91,92によって検出される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、カードユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。
なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
さて、本実施形態では、遊技領域の外周縁を区画する部位に特徴がある。以下、かかる特徴部分について、図7〜図11等を参照しつつ説明する。尚、図7の内枠12の後面図では透明カバー413の図示を省略し、図8の遊技盤30の前面図では取付台414の図示を省略している。
図4、図7、図9等に示すように、内枠12の樹脂ベース38は、ガラスユニット137の後面と対向して当接または近接する前壁部401と、窓孔39に沿って前壁部401から後方に延出し、遊技領域の外周縁を区画する枠壁部402とを備えている。枠壁部402の前後の幅は遊技球の直径(11mm)の2倍の長さよりも若干短く(18mm)となっている。また、枠壁部402の後縁部は遊技盤30の前面と当接しており、枠壁部402の前後の幅がほぼ遊技領域の前後の幅となっている。尚、枠壁部402は、レール50を逆戻りするファール球を排出するために発射レール61とレール50(外レール構成部52)との間に形成された隙間に対応する部位には形成されていない。また、発射装置60で発射された遊技球を遊技領域に案内するレール50を設置するべく、枠壁部402の正面視左下部は正面視右下部に比べ、窓孔39の外周側に位置している。
加えて、外レール構成部52は、枠壁部402に沿って、遊技盤30の下部略中央から正面視左側の部位を経由して正面視右上部にまで略円弧状に延設されている。また、外レール構成部52の窓孔39の外周側の面(外周面)は、枠壁部402の内周面と当接(略当接)状態となっている。さらに、内レール構成部51は、枠壁部402に沿って、遊技盤30の正面視右下部から正面視左側の部位を経由して正面視左上部にまで略円弧状に延設されている。また、内レール構成部51は、外レール構成部52と対向している部位(レール50を構成している部位)については、枠壁部402から窓孔39の内周側に所定距離隔てた位置に設けられているが、外レール構成部52が存在しない部位においては、内レール構成部51の外周面が枠壁部402の内周面と当接(略当接)している。また、外レール構成部52の右上の端末部と、内レール構成部51の右下の端末部との間においては、枠壁部402が遊技領域に露出した状態となっている。以下、枠壁部402のうち、外レール構成部52又は内レール構成部51で覆われた部位を被覆部402aと称し、覆われていない部位を露出部402bと称する。
また、遊技盤30の前面と、ガラスユニット137の後面とによって前後が区画される遊技領域の外周縁は、内レール構成部51が延在する部位においては内レール構成部51によって区画され、内レール構成部51がない一方で外レール構成部52が延在している部位においては外レール構成部52によって区画され、内レール構成部51及び外レール構成部52が両方ともない部位においては枠壁部402(露出部402b)によって区画されている。本実施形態では、内レール構成部51と、外レール構成部52及び枠壁部402のうち遊技領域の外周縁を区画している部位とが、枠構成部に相当する。尚、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
さらに、枠壁部402のうち露出部402bの上端部(外レール構成部52が配設される被覆部402aとの境界部)には、窓孔39の内周側に突出する凸部404が形成されており、当該凸部404の内側(凸部404の窓孔39の外周側)には、前記返しゴム54が嵌入されるゴム収容部405が形成されている。本実施形態では、凸部404と凸部404の下方の枠壁部402(露出部402b)とを緩やかに曲線的に連続させるようには構成されておらず、枠壁部402の凸部404の下側も上側と同様に段差状に構成されており、遊技領域を極力狭めないようになっている。
尚、樹脂ベース38には、窓孔39(枠壁部402)の下方の前面側において発射装置60等が取付けられ、背面視で枠壁部402の右上方には前面枠セット14に取付けられるスピーカSPやランプ102等に電気的に接続された基板が取付けられ、背面視で枠壁部402の左下方には、遊技盤30に貼着された証紙シール(図示略)を前方に覗かせるための開口部が形成され、樹脂ベース38後面には左側辺部に沿って施錠装置600が取付けられている。
(透視ユニット412)
さて、図4、図9等に示すように、本実施形態では、枠壁部402の露出部402bにおいて凸部404(ゴム収容部405)の近傍部位に(ゴム収容部405の直下方に)、情報手段としての版権シール411(図9で散点模様を付した部位)を遊技領域の外周縁において視認させるための透視ユニット412が設けられている。また、図7に示すように、樹脂ベース38には、遊技領域を狭めないように枠壁部402の外周側に設置される透視ユニット412を遊技領域に露出させるための露出用開口部407が形成されている。露出用開口部407は、枠壁部402(露出部402b)だけでなく前壁部401にも形成されている。また、図9に示すように、透視ユニット412は、内枠12(樹脂ベース38)に取付けられる透視部材としての透明カバー413と、遊技盤30に取付けられる取付台414とを備えている。尚、便宜上、透明カバー413及び取付台414が内枠12及び遊技盤30に取付けられ、さらに、遊技盤30が内枠12に取着された状態にあるものとして、透明カバー413及び取付台414の各部位の位置関係を説明する。
(透明カバー413)
図9、図10に示すように、透明カバー413は、露出用開口部407から遊技領域側に露出し、遊技領域の外周縁を区画する内周壁部421と、内周壁部421の前縁部から窓孔39の外周側に延出する正面壁部422と、正面壁部422の両側部にそれぞれ形成された取付片423とを備え、これらが透明樹脂により一体的に形成されている。また、内周壁部421及び正面壁部422は、露出用開口部407に連接する枠壁部402の湾曲(外レール構成部52の湾曲)に対応して湾曲形状をなしている。
取付片423は、窓孔39の周方向に沿って、正面壁部422を内周壁部421の両側部よりも外方に突出させるようにして形成された耳部424と、耳部424の後面から後方に突出する返し部425と、返し部425から外方に突出し、前後に貫通するねじ孔426aが形成されたカバー側固定部426とを備えている。前後方向において、正面壁部422前面とカバー側固定部426前面との間の距離は、前壁部401の厚みと同じとなっている。また、樹脂ベース38の前壁部401、枠壁部402、透明カバー413の内周壁部421、正面壁部422はいずれも同じ厚みとなっている。
尚、露出用開口部407のうち、前壁部401において形成された部位は、透明カバー413の正面壁部422及び耳部424の外周形状に対応した形状をなしており、枠壁部402において形成された部位は、内周壁部421の外周形状に対応した形状をなしている。このため、窓孔39の周方向において、樹脂ベース38の前壁部401における露出用開口部407の形成幅は、枠壁部402における露出用開口部407の形成幅よりも、耳部424の分だけ大きくなっている。
その一方で、樹脂ベース38の前壁部401において露出用開口部407の両側部には、前後に貫通する取付孔401aが形成されている。そして、樹脂ベース38の後面側から透明カバー413を露出用開口部407に嵌め込むと、カバー側固定部426の前面と、前壁部401の後面とが当接し、カバー側固定部426の窓孔39の内周側の面と、枠壁部402(露出部402b)の外周側面とが当接するとともに、内周壁部421の内周側面と、枠壁部402の内周側面とが面一となり、正面壁部422の前面と、前壁部401の前面とが面一となる。さらには、カバー側固定部426に形成されたねじ孔426aと、前壁部401に形成された取付孔401aとが位置合わせされ、その状態で両者をねじ固定することで、透明カバー413の内周壁部421が枠壁部402から遊技領域側に露出し、正面壁部422及び耳部424が前壁部401から前方に露出した状態で、透明カバー413が内枠12(樹脂ベース38)に固定される。
(取付台414)
取付台414は、遊技盤30のうち、遊技盤30の内枠12への取付状態において、透明カバー413の内周壁部421を挟んで遊技領域とは反対側(内周壁部421の枠壁部420外周側)であって、透明カバー413の正面壁部422と対向する位置に設置されている。つまり、内枠12の後面側から遊技盤30を内枠12に取付けることで、取付台414(版権シール411)の枠壁部402内周側(窓孔39内周側)が透明カバー413の内周壁部421によって覆われ、取付台414(版権シール411)の前方が透明カバー413の正面壁部422によって覆われる。
図9、図11に示すように、取付台414は、遊技盤30の前面と直交して前後に延びる支持壁部431と、支持壁部431の前縁部から窓孔39の内周側に向けて、遊技盤30前面と平行に延びる連結部432と、連結部432の窓孔39の内周側の縁部から、後方に向けて窓孔39の内周側に傾斜して延び、窓孔39の内周側の面において版権シール411が貼着される取着壁部433と、支持壁部431の両側縁部と取着壁部433の両側縁部とをそれぞれ連結する側壁部434と、各側壁部434の後縁部から取付台414の外方に突出し、前後に貫通するねじ孔435aを有する台側固定部435とを備え、これらが透明樹脂により一体的に形成されている。
支持壁部431、取着壁部433、及び連結部432は、透明カバー413の内周壁部421及び正面壁部422と同じく、露出用開口部407に連接する枠壁部402の湾曲(外レール構成部52の湾曲)に対応して湾曲形状をなしている。また、取着壁部433の後縁部は、支持壁部431の後縁部よりも若干前方に位置しているとともに、取付台414は、取着壁部433の後縁部から後方に向けて前記支持壁部431と平行して支持壁部431の後縁部と前後位置が同じ位置となるまで延出する延出部437を備えている。尚、本実施形態では、取着壁部433の窓孔39内周側の面が取付面に相当する。
また、図8、図9に示すように、遊技盤30前面の取付台414の設置箇所には、設置凹部409が形成されている。当該設置凹部409の内側には、支持壁部431及び側壁部434の後縁部や、延出部437及び台側固定部435等が挿入されて設置凹部409の底面と当接状態とされるとともに、設置凹部409の底面に形成された固定孔409a(図8参照)と、取付台414の台側固定部435に形成されたねじ孔435aとが位置合わせされ、ねじで固定される。これにより、取付台414が遊技盤30の前面側に取付られている。さらに、本実施形態では、取着壁部433の後縁部についても、設置凹部409の内側に位置するように構成され、セル画等が貼着される遊技盤30の前面よりも取着壁部433の後縁部が後方に位置している。また、本実施形態では、取着壁部433に貼着される版権シール411についても、その後側の縁部が遊技盤30の前面よりも後方に位置するように取着壁部433に貼着されている。
さらに、遊技盤30の内枠12への取付状態においては、取付台414の延出部437(取着壁部433)よりも窓孔39の内周側において、設置凹部409の内側に、透明カバー413の内周壁部421の後縁部が挿入されるように構成されている。設置凹部409の窓孔39の内周側の縁部は、透明カバー413の内周壁部421の内周側面の湾曲に対応して湾曲形成されており、遊技盤30の内枠12への取付状態において、内周壁部421の内周側面の後縁部と、設置凹部409の内壁部とが略当接するようになっている。これにより、透明カバー413の内周壁部421と、設置凹部409との間に比較的大きな隙間が形成されてしまうといった事態を抑制している。
また、遊技盤30の内枠12への取付状態においては、遊技盤30(設置凹部409)に取付けられた取付台414の延出部437(の窓孔39内周側の面)が、設置凹部409の内部に挿入された内周壁部421の後部の外周側面に略当接するようになっている。これにより、透明カバー413の内周壁部421のうち遊技領域を区画する内周側面に遊技球が当たる等して、内周壁部421に対し窓孔39の外周側に向かう力が作用したとしても、取付台414の延出部437によって内周壁部421が支持され、内周壁部421の変形等が抑制される。加えて、遊技盤30の内枠12への取付状態においては、取付台414の連結部432の前面が、透明カバー413の正面壁部422の後面に略当接するようになっている。
さらに、前面枠セット14を閉鎖した状態においては、内枠12の前壁部401のうち凸部404以外の部位の前方が前面枠セット14によって覆われる。本実施形態では、窓部101の周縁部は、遊技領域の外周縁を構成する内レール構成部51、外レール構成部52、及び凸部404以外の露出部402bの内周側面に沿って形成されている。尚、上記のように、内レール構成部51、外レール構成部52、及び枠壁部402(前壁部401)と、前面枠セット14との間には、ガラスユニット137が介在しており、ガラスユニット137に関しても、透明なガラスで構成される可視領域の外周縁が遊技領域の外周縁を構成する内レール構成部51、外レール構成部52、及び凸部404以外の露出部402bの内周側面に沿って(又は一回り大きく)形成されている。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図12は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御手段としての主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43L、43R、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43L、43R、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223、始動入賞ユニットスイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225などの各種検出スイッチや、各種基板などの各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、演出ボタン125、各種電飾部及びランプ102〜104が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて表示制御装置45に表示制御を実行させ、装飾図柄表示装置42に表示させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりか否かを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43L、43Rの表示に合わせた表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出装置358等がそれぞれ接続されている。
カードユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(球貸しボタン121及び返却ボタン122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)とにそれぞれ電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれをカードユニットに出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314を省略することも可能である。
発射制御装置312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置60は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18をタッチしていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させる発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射装置60が駆動され、ハンドル18の操作量に応じた強度で遊技球が発射される。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(具体的にはVDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。同様に、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
以上詳述したように、本実施形態では、遊技領域の外周縁(露出部402b)一部が透視ユニット412の透明な透明カバー413により構成されており、遊技者はパチンコ機10の前方から、透明カバー413を介して、当該透明カバー413を挟んで遊技領域とは反対側(透明カバー413の窓孔39外周側)に設置された版権シール411を視認することができるようになっている。このため、従来、遊技領域の外周縁を区画(画定)したり、発射装置60によって発射された遊技球を案内したりするといった目的のみでしか活用されていなかった枠壁部402(露出部402b)において、遊技者に所定の情報(版権シール411)を視認させるといった機能を付与することができる。また、遊技領域の外周縁は、遊技者が遊技球の行方を追っているときに同時に視界に入ってくる上、概ね遊技盤30の中央部等を視認している遊技者が情報手段を見るときの視線の移動距離も短くて済むため、情報手段としての版権シール411を確認し易くなる。
従って、遊技者に教示する情報(版権元の表示等)を増やす場合であっても、パチンコ機10(遊技盤30や前面枠セット14)に設けられるその他の装飾部材や遊技部材等の配置やデザインを崩すことなく、前記情報を教示するための情報手段(版権シール411)を遊技者に視認可能に設けることができる。結果として、遊技者に教示する情報が増える(遊技領域を区画する遊技盤30前面に多数の情報手段が取着されたり、前面枠セット14に対し遊技盤30に取着された複数の情報手段を垣間見せるための開口部が複数形成されたりする)ことに起因して、意匠性の低下や遊技性の低下を招くといった事態を防止することができる。
加えて、版権シール411は透明カバー413によって覆われているため、遊技領域を移動する遊技球が版権シール411に衝突して版権シール411が損傷してしまうといった事態を回避することができる。また、遊技領域の外周縁は、遊技者が遊技球の行方を追っているときに同時に視界に入ってくるため、版権シール411を視認する機会を増やすことができる。
また、遊技者は、透明カバー413を介して版権シール411を前方から斜めに視認することとなるため、例えば、版権シール411が遊技領域の外周縁を区画する透明カバー413の内周壁部421と平行に(版権シール411が遊技盤30の前面に対して直交して)取着される場合、遊技者から版権シール411が視認し難くなってしまうことが懸念される。これに対し、本実施形態によれば、取付台414のうち版権シール411が貼着される取着壁部433、すなわち、版権シール411が、前方に向けて窓孔39の外周側に傾斜するようにして設けられている。従って、版権シール411が遊技者側に向くことから、遊技者から版権シール411をより視認し易くすることができる。
さらに、透視ユニット412のうち透明カバー413は内枠12(樹脂ベース38の前壁部401)に取付けられ、取付台414は遊技盤30の前面側に取付けられている。このため、例えば、透明カバー413及び取付台414の両方を、内枠12又は遊技盤30のどちらか一方に取付ける場合に比べ、透明カバー413を包含する内枠12等の再使用しつつ遊技盤30を交換する場合、遊技盤30及び版権シール411の交換作業を比較的容易に行うことができる。加えて、透明カバー413が内枠12に取付けられることで、枠壁部402に形成された露出用開口部407の周縁部と透明カバー413とを確実に位置合わせすることができ、例えば透明カバー413が遊技盤30に取付けられることによって遊技領域の外周縁を区画する透明カバー413の内周壁部421と露出部402bとの間に段差ができ易くなってしまいといった事態を抑止することができる。また、透明カバー413及び取付台414の両方を内枠12又は遊技盤30のどちらか一方に取付ける場合のように、透視ユニット412や透視ユニット412を上記のように取付けるための構成の複雑化や大型化等を招きやすくなってしまうといった事態を抑制することができる。
また、例えば、内周壁部421に隣接する枠壁部402(露出部402b)に対し、透明カバー413の内周壁部421をねじ(或いは係止手段)を用いて確実に固定しようとした場合、透明カバー413と枠壁部402とを固定するためのねじが枠壁部402から遊技領域側に突出してしまったり、或いは、遊技領域側に視認可能に露出してしまったりするおそれがある。また、かかる不具合を回避するべく、内枠12(樹脂ベース38)の構成の複雑化を招くことが懸念される。これに対し、本実施形態によれば、透明カバー413のうち内周壁部421の前縁部から窓孔39の外周側に延出する正面壁部422の周縁部から外方に突出するカバー側固定部426が内枠12の前壁部401にねじで固定されるので、ねじが遊技領域に突出したり、遊技領域側に露出したりするといった事態を回避することができる。従って、遊技球が枠壁部402から遊技領域に突出するねじに接触して弾き飛ばされたり、ねじやねじ孔等が視認されることにより意匠性の低下を招いたりするといった不具合を防止することができる。
加えて、内周壁部421の窓孔39の内周側の面は、内周壁部421に隣接する枠壁部402の内周側面と略面一となっているため、内周壁部421と枠壁部402との境界部において形成された段差に遊技球が衝突して弾き飛ばされたり、内周壁部421と枠壁部402との境界部に形成された段差に遊技球が衝突した際に衝突音が発生したり、段差部位が損傷したりするといった事態を抑止することができる。また、正面壁部422の前面は、前壁部401と面一であるため、内周壁部421の前縁部をより前方に配置することができ、内周壁部421を介して視認される領域をより広くすることができる。
また、本実施形態では、透明カバー413は、正面壁部422の側方に突出するカバー側固定部426が内枠12の前壁部401に固定されており、内周壁部421は正面壁部422に片持ち支持されているだけである。さらには、内周壁部421は遊技領域に面しているため、遊技領域を移動する遊技球に度々衝突されることが考えられる。このような構成に対し、本実施形態では、内周壁部421と取付台414の取着壁部433の後縁部から内周壁部421と平行して後方に延出する延出部437とが窓孔39(枠壁部402)の外周方向においてに当接(略当接)するように構成されている。このため、内周壁部421に遊技球が衝突し、内周壁部421に対して枠壁部402外周側に向かう力が作用したとしても、取付台414で内周壁部421を支持することができる。従って、内周壁部421のがたつき、変形、損傷等を抑制することができる。特に、内周壁部421(の外周側面)と平行して延びる延出部437と、内周壁部421の後端部とが当接するように構成されているため、両者を面で当接させることができる上、前端部側が固定されている内周壁部421の後端部の位置ずれを防止することができることから、取付台414によって内周壁部421の変形等を防止するといった作用効果がより確実に奏される。
さらに、本実施形態では、取着壁部433と延出部437との境界部には段差が形成されるため、版権シール411の視認性を考慮すると、取着壁部433と延出部437とにかけて版権シール411を貼ることはできない。この場合、遊技盤30前面の前方において、内周壁部421と延出部437とを当接させると、結果的に取着壁部433の後縁部をより前方に位置させざるを得なく(取着壁部433のシール貼付面が狭くなり)、取着壁部433に貼着された版権シール411が視認し難くなってしまうおそれがある。これに対し、本実施形態では、遊技盤30の前面のうち取付台414が設置される部位において後方に凹となる設置凹部409が形成され、設置凹部409の内側に取付台414の後端部及び透明カバー413の内周壁部421の後端部が位置しているとともに、設置凹部409の内側において、内周壁部421と取付台414の延出部437とが窓孔39の外周方向において当接又は略当接している。このため、延出部437を形成することによって取着壁部433が狭くなってしまうといった事態を回避することができ、透明カバー413を介して視認できる可視領域いっぱいに版権シール411を設けることができる。
また、設置凹部409が形成されていることにより、取付台414の取着壁部433の後縁部を設置凹部409の内側に位置させ、取着壁部433の後端部、すなわち、取着壁部433に貼着される版権シール411の後縁部を遊技盤30の前面よりも後方に位置させることができる。遊技者はパチンコ機10の前方から斜めに透明カバー413を介して版権シール411を視認することとなる上、設置凹部409の内側には、取付台414の後端部だけでなく透視性を有する透明カバー413の内周壁部421の後端部も挿入され、設置凹部409の窓孔39の内周側の縁と取着壁部433との間に少なくとも内周壁部421の厚み分だけ隙間が形成されるため、版権シール411のうち遊技盤30前面よりも後方に位置する部位についても視認可能となる。従って、透明カバー413を介して視認可能な領域を有効に活用することができ、版権シール411をより広い面積で視認させることができる等の作用効果が奏される。さらに、版権シール411の前後の幅を比較的大きくして、版権シール411をより見易くすることも可能となる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、特徴部分を中心に図13〜図18等を参照しつつ説明する。尚、図14の内枠12の後面図では透明カバー802の図示を省略し、図15の遊技盤30の前面図では取付台803や遊技盤30の前面に配設される各種遊技部材の図示を省略している。
(透視ユニット801)
図13、図16等に示すように、枠壁部402の露出部402bには、凸部404(ゴム収容部405)の近傍部位(ゴム収容部405の直下方)において、露出用開口部407が形成されており、当該露出用開口部407を介して視認される位置に、情報手段としての7セグメント表示装置807及びLED808を搭載した透視ユニット801が設けられている。図16に示すように、透視ユニット801は、内枠12(樹脂ベース38)に取付けられる透視部材としての透明カバー802と、遊技盤30に対し、透明カバー802を挟んで遊技領域とは反対側の位置に取付けられる取付台803とを備えている。尚、露出用開口部407は、樹脂ベース38を前方から見ると、前壁部401が枠壁部402の厚み分だけ窓孔39の外周側に切り欠かれたような格好となるように形成されている。
尚、便宜上、透明カバー802及び取付台803が内枠12及び遊技盤30に取付けられ、さらに、遊技盤30が内枠12に取着された状態にあるものとして、透明カバー802及び取付台803の各部位の位置関係を説明する。
(透明カバー802)
図16、図17(a),(b)に示すように、透明カバー802は、露出用開口部407から遊技領域に露出し、遊技領域の外周縁を区画する湾曲した板状の内周壁部811と、内周壁部811の外周面の両側部(枠壁部402の周方向における内周壁部811の両側部)から側方に延出する係止壁部812とを備え、これらが透明樹脂により一体的に形成されている。
その一方で、図14に示すように、樹脂ベース38の前壁部401には、露出用開口部407の両側方においてそれぞれ前壁部401の後面から後方に突出し、露出用開口部407側に開口する断面略コ字状の係止凸部815が形成されている。各係止凸部815の内周側には、透明カバー802の係止壁部812がそれぞれ挿入(嵌入)可能となっている。そして、樹脂ベース38の後面側から係止凸部815の内周側に透明カバー802の係止壁部812を嵌入させることで、透明カバー802が樹脂ベース38に係止される(内枠12に取付けられる)こととなる。
また、図16に示すように、当該取付状態においては、内周壁部811の内周面と、露出用開口部407に連接する枠壁部402(露出部402b)の内周面とが面一となっている。内周壁部811の内周面と枠壁部402の内周面とが面一とされることで、透視ユニット801によって遊技領域が狭められてしまうといった事態を回避するとともに、内周壁部811の内周面と枠壁部402の内周面の境界部に段差が形成されることで遊技球の移動が阻害されてしまうといった事態を防止することができる。加えて、内周壁部811の前後の幅は、樹脂ベース38の窓孔39の周縁部の前後の幅と同じとなっており、透明カバー802の取付状態においては、内周壁部811の前面と、前壁部401の前面とが面一となる。
(取付台803)
図16、図18に示すように、取付台803は、遊技盤30の前面に対し、前方に向けて窓孔39の外周側に傾斜して延び、透明カバー802の内周壁部811と対向するようにして7セグメント表示装置807及びLED808が取付けられる取着壁部821と、窓孔39の周方向における取着壁部821の両側縁部から窓孔39の内周側に延出するガイドリブ822と、ガイドリブ822の後縁部から取付台803の外方に突出し、前後に貫通するねじ孔824を有する固定部823とを備え、これらが透明樹脂により一体的に形成されている。
取着壁部821は、7セグメント表示装置807が取付けられる第1取付部825(図18では右下の部位)と、LED808が取付けられる第2取付部826(図18では左上の部位)とを備え、7セグメント表示装置807及びLED808は、それぞれ第1取付部825及び第2取付部826の内周面(窓孔39の内周側の面)において取付けられている。取着壁部821は、各第1取付部825及び第2取付部826についてはそれぞれ平板状(平坦面)となっているが、対向する内周壁部811に対する角度が極力きつくならないように(極力平行するように)、第1取付部825と第2取付部826との境界部において屈曲した略く字形板状をなしている。また、取着壁部821の窓孔39の周方向における長さは、内周壁部811の窓孔39の周方向における長さよりも若干短く(窓孔39の周方向における一対の係止壁部812間の距離とほぼ同じ)となっている。
本実施形態では、第1取付部825において、2文字を表示可能なタイプの7セグメント表示装置807が1つ搭載され、第2取付部826において、2色を発光可能なLED808が4つ搭載されている。尚、本実施形態では、第1特別表示装置43L及び第2特別表示装置43Rが省略され、当該特別表示装置43L、43Rの代わりとして7セグメント表示装置807が設けられている。すなわち、7セグメント表示装置807は、主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。また、7セグメント表示装置807の表示面807a(図18で散点模様を付した部位)のうち、左上側の表示領域において、始動入賞ユニット33の上入賞口33aへの遊技球の入球を契機として切替表示(変動表示)が行われ、表示面807aの右下側の表示領域において、下入賞口33bへの遊技球の入球を契機として切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。また、4つのLED808は、これらの点灯態様によって、現在の遊技状態(モード)を示している。
また、取着壁部821の両側縁部に沿って形成された一対のガイドリブ822は、第1取付部825の内周側面と直交する方向において、取着壁部821に取付けられた7セグメント表示装置807の表示面807aよりも、窓孔39の内周側かつ前方にまで延出している。すなわち、ガイドリブ822の外面側から取着壁部821を視認した場合に、7セグメント表示装置807の表示面807aやLED808がガイドリブ822によって隠れるように構成されている。また、ガイドリブ822の先端縁は、第1取付部825又は第2取付部826の内周側面とほぼ平行に、後方に向けて窓孔39の内周側に傾斜している。
また、図15、図16に示すように、遊技盤30の前面には、取付台803の設置箇所において、後方に凹む設置凹部831が形成されている。また、設置凹部831の底面には、取付台803の固定部823に形成されたねじ孔824に対応して、固定孔832(図8参照)が形成されている。そして、取付台803の後部(取着壁部821及びガイドリブ822の後縁部や固定部823)が設置凹部831の内側に挿入され、設置凹部831の固定孔832と取付台803のねじ孔824とが位置合わせされてねじ固定されることによって、取付台803が遊技盤30の前面側に取付けられている。さらに、取着壁部821の後面、ガイドリブ822の後面、及び固定部823の後面は面一となっており、取付台803の取付状態においては、取着壁部821の後面、ガイドリブ822の後面、及び固定部823の後面が、設置凹部831の底面と当接状態とされている。
また、図16に示すように、本実施形態では、取着壁部821に装着された7セグメント表示装置807の表示面807aの後部についても、設置凹部831の内側に位置するように構成されている。さらに、遊技盤30の内枠12への取付状態においては、内周壁部811の後縁部が設置凹部831の内側に挿入された状態とされている。
本実施形態では、設置凹部831の内側においても、内周壁部811と、7セグメント表示装置807、LED808、及び取付台803との間に隙間が形成されるようになっている。また、設置凹部831の窓孔39の内周側の側面は、枠壁部402を構成する内周壁部811の内周面に沿って形成されているものの、当該内周壁部811の内周面よりも若干窓孔39の内周側に離間して形成されている。これにより、内周壁部811の内周面と、設置凹部831の窓孔39内周側の側面との間にも隙間が形成されている。尚、内周壁部811の内周面と、設置凹部831の窓孔39内周側の側面との間の距離(隙間の幅)は、遊技球の半径未満に設定されており、遊技球が内周壁部811に摺接しながら移動する場合でも、当該隙間によって遊技球の移動が阻害されることはない。
また、本実施形態では、図16に示すように、遊技盤30及び透視ユニット801を断面で見た場合に、遊技盤30の前面と設置凹部831の窓孔39内周側の側面との境界部と、7セグメント表示装置807の表示面807aの後端部とを結ぶ仮想直線X(図16の二点鎖線参照)上に、透明カバー802の内周壁部811の外周面が位置するように構成されている。但し、内周壁部811の後端縁と設置凹部831の底面との間にも隙間が形成されるようになっている。
次に、透視ユニット801の取付け手順について説明する。先ず、透明カバー802が内枠12に取付けられる。すなわち、透明カバー802の両側部に形成された一対の係止壁部812が、それぞれ内枠12の樹脂ベース38の後面側に形成された係止凸部815の内側に嵌入される。これにより、内周壁部811が露出用開口部407を介して窓孔39の内周側(遊技領域)に露出し、内周壁部811によって枠壁部402(枠構成部)の一部が構成される。
続いて、7セグメント表示装置807及びLED808が取付台803の取着壁部821に取付けられるとともに、取付台803が遊技盤30の前面側に取付けられる。すなわち、7セグメント表示装置807等が遊技盤30の内周側(遊技領域側)に向くようにして、遊技盤30の前面に形成された設置凹部831に対し取付台803の後部が挿入される。そして、取付台803の固定部823に形成されたねじ孔824と、設置凹部831の底面に形成された固定孔832とが位置合わせされ、遊技盤30の前面側からねじで固定される。
その後、樹脂ベース38の後面側から遊技盤30が内枠12に取付けられることで、7セグメント表示装置807及びLED808の窓孔39の内周側が透明カバー802の内周壁部811によって覆われるようにして、透明カバー802と取付台803とが相対配置される。以上のように、透視ユニット801が取付けられることで、パチンコ機10の前方から、遊技領域の外周縁を構成する内周壁部811を介して、7セグメント表示装置807及びLED808を視認可能とすることができる。
尚、上記のように、遊技盤30の内枠12への取付状態において、7セグメント表示装置807、LED808、及び取付台803と、透明カバー802の内周壁部811とが離間するように構成されていることから、遊技盤30の内枠12への取付けに際して、7セグメント表示装置807、LED808、及び取付台803と、透明カバー802の内周壁部811とが接触してしまうといった事態を抑制することができる。しかも、本実施形態では、取付台803において、7セグメント表示装置807の表示面807aよりも窓孔39の内周側かつ前方に突出するガイドリブ822が設けられている。このため、遊技盤30の内枠12への取付けに際して、万が一、内周壁部811と取着壁部821とが前後に相対向しつつ近接した場合であっても、内周壁部811は7セグメント表示装置807やLED808に当接することはなく、ガイドリブ822によって取付台803や7セグメント表示装置807等よりも窓孔39の内周側に案内されることとなる。また、遊技盤30の内枠12への取付状態において、内周壁部811と遊技盤30(設置凹部831の側面及び底面)とが離間するように構成されていることから、遊技盤30の内枠12への取付けに際して、内周壁部811と遊技盤30とが接触してしまうといった事態を抑制することができる。
また、前面枠セット14を閉鎖した状態においては、内枠12の前壁部401のうち凸部404以外の部位の前方が前面枠セット14によって覆われる。本実施形態では、窓部101の周縁部は、遊技領域の外周縁を構成する内レール構成部51、外レール構成部52、及び凸部404以外の露出部402bの内周側面に沿って形成されている。尚、上記のように、内レール構成部51、外レール構成部52、及び枠壁部402(前壁部401)と、前面枠セット14との間には、ガラスユニット137が介在しており、ガラスユニット137に関しても、透明なガラスで構成される可視領域の外周縁が遊技領域の外周縁を構成する内レール構成部51、外レール構成部52、及び凸部404以外の露出部402bの内周側面に沿って(又は一回り大きく)形成されている。
以上詳述したように、本実施形態では、遊技領域の外周縁を区画する枠壁部402の一部が透明な透明カバー802の内周壁部811により構成されており、遊技者はパチンコ機10の前方から、内周壁部811を介して、当該内周壁部811を挟んで遊技領域とは反対側(内周壁部811の外周側)に設置された情報手段としての7セグメント表示装置807及びLED808を視認することができる。このため、従来、遊技領域の外周縁を区画(画定)したり、発射装置60によって発射された遊技球を案内したりするといった目的のみでしか活用されていなかった枠壁部402において、各種遊技状態を教示する7セグメント表示装置807及びLED808を視認させるといった機能を付与することができる。このため、従来、遊技盤30の前面側に配設されていた7セグメント表示装置807を、本実施形態のように、遊技領域の外周縁において配設することで、7セグメント表示装置807の配置を移すことで空いた場所に新たに装飾部材や遊技部材を配設することができる。従って、デザイン性や遊技性の向上等を図ることができる。
さらに、遊技者に教示する情報(LED808の点灯態様で教示される情報)を増やす場合であっても、パチンコ機10(遊技盤30や前面枠セット14)に設けられるその他の装飾部材や遊技部材等の配置やデザインを崩すことなく、遊技領域の外周縁において配設されたLED808を用いて所定の情報を遊技者に教示することができる。結果として、遊技者に教示する情報が増える(遊技領域を区画する遊技盤30前面に装飾以外の目的で配設されるLED808等が多数取着されたり、前面枠セット14に対し遊技盤30に取着された複数の情報手段(装飾以外の目的で配設されるLED808等)を垣間見せるための開口部が複数形成されたりする)ことに起因して、意匠性の低下や遊技性の低下を招くといった事態を防止することができる。
また、7セグメント表示装置807及びLED808は、透明カバー802の内周壁部811によって遊技領域側が覆われているため、遊技領域を移動する遊技球が7セグメント表示装置807等に衝突して7セグメント表示装置807等が損傷してしまうといった事態を回避することができる。さらに、遊技領域を移動する遊技球が7セグメント表示装置807等に接触し、遊技球の進路が大きく変化させられるように弾き飛ばされてしまうといった事態を回避することができる。また、遊技領域の外周縁を構成する枠壁部402は、遊技者が遊技球の行方を追っているときに同時に視界に入ってくるため、枠壁部402の一部を構成する内周壁部811を介して7セグメント表示装置807等を視認する機会を増やすことができる。
また、一般に、遊技者は、遊技に際してのほとんどの時間を、遊技領域を移動する遊技球や、遊技領域に配設された装飾図柄表示装置42を視認することにあてている。すなわち、遊技球の行方や装飾図柄表示装置42の表示内容等で、遊技者の利益が左右されるからである。これに対し、本実施形態では、遊技領域の外周縁において7セグメント表示装置807及びLED808が視認可能となっている。このため、遊技者が遊技球の行方を追っているときに7セグメント表示装置807及びLED808が同時に視界に入ってきやすくなり、7セグメント表示装置807及びLED808を視認する機会を増やすことができる。また、例えば、7セグメント表示装置807及びLED808が遊技領域から離間した位置に設けられている場合、7セグメント表示装置807及びLED808を見て、遊技領域を見るといった行為に時間がかかる。つまり、7セグメント表示装置807及びLED808に視線を移してから遊技領域に視線を戻す間に時間がかかり、遊技領域側で得られる情報(特に、常に遊技者が得たいと思っている大当たりに関する情報)を見落としてしまう、或いは、遊技領域から7セグメント表示装置807及びLED808に視線を移すまでの間に時間がかかり、7セグメント表示装置807及びLED808において行われ、遊技者が得たいと思っていた情報を見逃してしまうといった事態を招くことが懸念される。これに対し、7セグメント表示装置807及びLED808が遊技領域の外周縁において視認可能となっていることで、概ね遊技盤30を視認している遊技者が7セグメント表示装置807及びLED808を見るときの視線の移動距離が短くて済むため、両者間の視線の移動時間を短縮することができ、上記不具合を防止しつつ、7セグメント表示装置807及びLED808を視認する上での利便性を向上させることができる。
さらに、例えば、遊技盤30、及び、7セグメント表示装置807、LED808が取付けられた取付台803だけを交換し、内枠12及び透明カバー802を再使用したい場合、透明カバー802及び取付台803の両方が遊技盤30に取付けられていると、内枠12から遊技盤30を取外すとともに、透明カバー802を遊技盤30から取外す必要が生じる。一方、透明カバー802及び取付台803の両方が内枠12に取付けられていると、遊技盤30を内枠12から取外すとともに、取付台803を内枠12から取外す必要が生じる。
これに対し、本実施形態では、透明カバー802は内枠12に取付けられ、取付台803は遊技盤30に取付けられている。このため、遊技盤30、及び7セグメント表示装置807等が取付けられた取付台803だけを交換したい場合、遊技盤30を内枠12から取外すことだけで済み、作業性の向上を図ることができる。また、前面枠セット14の窓部101周縁部を一部切欠いたり、前面枠セット14に設けられる装飾手段(環状電飾部102)を一部省略したりする必要がなく、意匠性の低下を防止することができる。
加えて、透明カバー802が内枠12に取付けられることで、枠壁部402に形成された露出用開口部407の周縁部と透明カバー802とを確実に位置合わせすることができ、例えば透明カバー802が遊技盤30に取付けられることによって遊技領域の外周縁を区画する透明カバー802の内周壁部811と露出部402bとの間に段差ができ易くなってしまいといった事態を抑止することができる。
また、7セグメント表示装置807及びLED808は、前方に向けて窓孔39側に傾斜する取着壁部821に取付けられており、7セグメント表示装置807の表示面807aやLED808は、前方かつ窓孔39の内周側に向いている。従って、7セグメント表示装置807の表示面807aやLED808が遊技者側に向くことから、遊技者から7セグメント表示装置807やLED808をより視認し易くすることができる。また、内周壁部811に対して7セグメント表示装置807を傾けることによって、内周壁部811と平行な向きでは設置できないような大きさの7セグメント表示装置807を配設することができる。従って、限られたスペースにおいて、比較的大きな表示面807aを有する7セグメント表示装置807を配設することができ、7セグメント表示装置807で表示される情報の視認性を向上させることができる。
さらに、7セグメント表示装置807及びLED808は、取付台803に取付けられた上で、遊技盤30に取付けられている。このように、取付台803を用いることで、7セグメント表示装置807及びLED808を所期の向きや位置に設置することができる。また、7セグメント表示装置807やLED808を所期の向きや位置に設置するべく、7セグメント表示装置807やLED808自体に加工を施すといった必要がなく、既製品を使用することができ、コストの削減や生産性の向上等を図ることができる。
さらに、7セグメント表示装置807及びLED808を遊技盤30に直接取付ける場合、7セグメント表示装置807、LED808の取付けを失敗(遊技盤30が破損する等)してしまうと、場合によっては遊技盤03ごと交換する事態になることが懸念される。これに対し、本実施形態では、7セグメント表示装置807、LED808の取付台803への取付けを失敗しても、取付台803又は/及び7セグメント表示装置807、LED808を交換するだけで済み、遊技盤30への影響は一切ない。さらには、7セグメント表示装置807及びLED808を取付台803に取り付けて、取付台803を遊技盤30に取付けるため、7セグメント表示装置807及びLED808の遊技盤30への取付けに失敗するといったこと自体を抑止することができる。従って、生産性等の向上を図ることができる。また、7セグメント表示装置807及びLED808が遊技盤30に直接取り付けられる場合に比べ、7セグメント表示装置807及びLED808を遊技盤30から取外し易くなり、7セグメント表示装置807、LED808、取付台803、及び遊技盤30のいずれかを再使用する際等の作業性の向上、7セグメント表示装置807及びLED808の取外しに際しての部品の損傷の抑制等を図ることができる。
また、本実施形態では、遊技盤30の内枠12への取付状態において、7セグメント表示装置807、LED808、及び取付台803と、内周壁部811との間に隙間が形成されるようになっている。このため、遊技盤30の内枠12への取付けに際して、内周壁部811と7セグメント表示装置807及びLED808とが接触し、7セグメント表示装置807及びLED808が損傷してしまうといった事態を抑制することができる。従って、製造時の遊技盤30の取付作業時や、リユース時の遊技盤30の交換作業時の作業性の向上を図ることができる。
さらに、7セグメント表示装置807、LED808、及び取付台803と、内周壁部811とが離間しているため、遊技球が内周壁部811に衝突した場合に、当該衝突の衝撃が7セグメント表示装置807及びLED808に作用してしまうといった事態を回避することができる。従って、7セグメント表示装置807及びLED808の損傷や位置ずれ、衝撃に起因する故障や電気的な切断等を防止することができる。
また、7セグメント表示装置807及びLED808を内周壁部811から離間させて配置すると、その分だけ、7セグメント表示装置807及びLED808が窓孔39の外周側に位置してしまい、視認性の低下を招いてしまうことが懸念される。これに対し、本実施形態では、遊技盤30のうち取付台803が配置される部位に設置凹部831が設けられている。そして、当該設置凹部831に取付台803を設置することで、前面枠セット14の前方から斜めに視認されることとなる7セグメント表示装置807及びLED808をより視認させ易くすることができる。また、比較的大きな7セグメント表示装置807や多数のLED808を設置することもでき、この場合にも7セグメント表示装置807や多数のLED808で表示される情報の視認性の向上等を図ることができる。
また、遊技盤30の内枠12への取付状態において、内周壁部811(の内周面)と遊技盤30の前面(設置凹部831の窓孔39内周側の側面)とが離間しているため、遊技盤30の内枠12への取付けに際し、内周壁部811と遊技盤30の前面とが接触し、遊技盤30の前面(遊技盤30の前面に貼着されるセル画等)が損傷してしまうといった事態を抑制することができる。加えて、内周壁部811の内周面と遊技盤30前面との間の距離(隙間の幅)は、遊技球の半径未満となっていることから、両者間に形成される隙間に遊技球が進入するといった事態を防止することができる。さらに、遊技盤30の内枠12への取付状態において、内周壁部811の後面と設置凹部831の底面とが離間しているため、例えば、内周壁部811の後面と設置凹部831の底面とが当接するように設計された上で、設置凹部831の奥行が短くなったり、内周壁部811の後端部がより後方に位置したりする等の製造誤差が生じた場合のように、内周壁部811が設置凹部831の底面に圧接して変形してしまうといった事態を回避することができる。
また、遊技盤30の前面のうち取付台803が配置される部位には、後方に凹となる設置凹部831が形成されており、特に、本実施形態では、設置凹部831の内側に取付台803に取付けられた7セグメント表示装置807及び内周壁部811の後部が挿入状態とされている。従って、取付台803に取付けられる7セグメント表示装置807をより大きなものとしたり、取付台803に対してより多くのLED808を取付けたり、パチンコ機10の前方から7セグメント表示装置807やLED808をより視認しやすい位置に配置したりすることができる。
さらに、設置凹部831は、取付台803に取付けられた7セグメント表示装置807及びLED808よりも窓孔39の内周側において内周壁部811を挿入可能なスペースを有していることから、7セグメント表示装置807の表示面807aと遊技盤30前面との間がより離間することとなる。このため、当該離間することでできた隙間を介して、パチンコ機10の前方から、7セグメント表示装置807のうち設置凹部831の内側に位置する部位をより確実に視認させることができる。
また、例えば、透視ユニット801及び遊技盤30を断面で見た場合に、遊技盤30の前面と設置凹部831の窓孔39内周側の側面との境界部と、7セグメント表示装置807の表示面807aの後端部とを結ぶ仮想直線X上に内周壁部811の後面が位置する場合、7セグメント表示装置807の表示面807aにおいて、パチンコ機10の前方から内周壁部811の外周面を介して視認される部位と、内周壁部811の後面を介して視認される部位とができてしまう。この場合、光の屈折等の関係から、両部位の見え方が異なってしまったり、内周壁部811の外周面と後面との境界部のラインが見えたりする等して、視認性の低下を招くおそれがある。
これに対し、本実施形態では、前記仮想直線X上に内周壁部の外周側の面が位置するようになっており、7セグメント表示装置807の表示面807a全域が内周壁部811の内周面及び外周面を介して視認される構成である。このため、表示面807a全体の見え方を統一することができるとともに、表示面807aの手前に内周壁部811のラインが見えてしまうといった事態を回避することができる。従って、内周壁部811を介して視認される7セグメント表示装置807の視認性を向上させることができる。
また、本実施形態では、取付台803の取着壁部821の両側辺部から窓孔39の内周側かつ前方に延出する一対のガイドリブ822が設けられ、当該ガイドリブ822の先端部は、取着壁部821に取付けられた7セグメント表示装置807の表示面807aよりも窓孔39の内周側かつ前方に位置している。さらに、窓孔39の周方向において、内周壁部811の幅は取付台803の幅よりも若干大きくなっている。このため、遊技盤30の内枠12への取付けに際し、万一、内周壁部811と7セグメント表示装置807の表示面807aとが前後に相対向しつつ近接した場合であっても、内周壁部811とガイドリブ822とが当接することとなり、内周壁部811と7セグメント表示装置807の表示面807aとの接触を抑制することができる。
さらに、ガイドリブ822の先端縁は窓孔39の内周側に傾斜している。このため、ガイドリブ822の先端縁に当接した内周壁部811はガイドリブ822に案内され、所期の位置である7セグメント表示装置807よりも窓孔39の内周側へと案内される。従って、取付作業性の向上を図ることができる。また、ガイドリブ822は取付台803に一体成形されているため、取付台803とは別に、内周壁部811と7セグメント表示装置807との接触を防止するとともに、内周壁部811を所期の位置へと案内するガイド手段を設ける場合に比べ、作業性の向上等を図ることができる。
加えて、遊技盤30の内枠12への取付けに際し、意図的に内周壁部811とガイドリブ822とが当接するような相対位置関係で遊技盤30と内枠12とを近接させて取付けることで、内周壁部811と遊技盤30の前面とが接触してしまうといった事態を確実に回避することができる。このため、遊技領域を区画する(すなわち遊技者から視認可能な)遊技盤30の前面が損傷してしまうといった事態を抑制することができる。従って、遊技盤30前面の損傷を防止するべく、遊技盤30の取付けを極度に丁寧に行う必要が生じたり、遊技盤30前面のうち内周壁部811と隣接することとなる部位に保護シートを設置してから遊技盤30を取付け、その後、保護シートを取外すといった作業を行ったりするといった事態を回避することができ、取付作業性の飛躍的な向上を図ることができる。
また、透明カバー802は、内枠12の後面側から取付けられ、内枠12の後面側からしか取外せないように構成されている。さらに、取付台803は、遊技盤30の前面側から取付けられ(ねじで固定され)、遊技盤30の前面側からしか取外せないように構成されている。このため、遊技盤30を内枠12から取外さない限り、透明カバー802や取付台803(7セグメント表示装置807及びLED808)を取外すことが不可能となっている。従って、例えば、透明カバー802を取外してできた隙間からパチンコ機10の内部(施錠装置600、各種制御装置等)に不正をする、或いは、7セグメント表示装置807及びLED808を不正に取替える等の行為を防止することができる。
加えて、本実施形態では、樹脂ベース30に形成された一対の係止凸部815によって、内周壁部811の両側部が係止されている。このため、内周壁部421に遊技球が当たる等して、内周壁部811に対し窓孔39の外周側に向かう力が作用したとしても、内周壁部811の変形等を抑制することができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記第1実施形態では、透視ユニット412の取付台414に情報手段として版権シール411が貼着されているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、大当たりの種別を確定的に教示するための表示装置(ランプ、7セグメント表示装置、液晶表示装置)や、大当たり確率等のパチンコ機10のスペックが記載されたシールを取付台414に取着してもよい。また、情報手段は、所定の情報が表示される表示面が平坦状のものでなくてもよく、例えば、凹凸加工が施された立体的な装飾部材を情報手段として配設してもよい。装飾部材としては、例えば、演出等に使用されるキャラクタをモチーフにしたフィギュア等のいわゆる役物が挙げられ、役物を可動式として演出に用いる(例えば、大当たりの発生の可能性や遊技モードを示唆する演出部材・状態示唆部材とする)ことも可能である。さらに、情報手段として、エラーが発生した場合に発光する発光手段や、演出用に設けられ、大当たり状態が発生した場合に発光する発光手段等の特定の状態となったときに態様が変化する部材を採用してもよい。加えて、所定の部材に施され、遊技者に所定の情報を教示する塗装(ペイント、印字等)、凹凸加工(刻印等)を情報手段としてもよい。
尚、情報手段としては、遊技中に常に視認するものではないが、遊技者に対して、その遊技機の情報(スペックやモーチーフとしたものの版権元や各種検査を合格した旨の情報等)や遊技状態に関する情報(大当たりになるか否かや、確変モードか否か等)を教示し得るものであり、遊技者が遊技をする上で、或いは遊技機のことを知る上で助け(ヒント)となり、必要に応じて遊技者が確認するような情報を教示するものであると言える。
また、透視ユニット412の設置箇所や設置個数については特に限定されるものではない。つまり、遊技領域の外周縁において、版権シール411等の少なくとも1つの情報手段が視認可能に構成されていればよく、遊技領域の外周縁を区画する枠構成部の複数箇所に透視ユニット412を設けることが可能である。例えば、返しゴム54(凸部404)の上方において、枠構成部を構成する外レール構成部52を枠壁部402とともに一部切欠き、そこに透視ユニット412の透明カバー413を設けるとともに、遊技盤30において当該透明カバー413と相対する位置に、7セグメント表示装置等を搭載した取付台414を配設することとしてもよい。また、例えば、外レール構成部52自体を透明な素材で構成し、その外周側に取付台414を設置することとしてもよい。この場合、外レール構成部52が透視部材を構成することとなる(内レール構成部51に適用することも可能)。
(b)上記実施形態では、遊技盤30の前面側に設置凹部409が形成されているが、設置凹部409を形成しなくてもよい。尚、当該構成を採用する場合、内周壁部421の後端部及び延出部437を遊技盤30の前面よりも後方に位置させ、遊技盤30の前面よりも後方で内周壁部421と延出部437とを当接させることができなくなる。このため、延出部437が遊技盤30の前面に位置させる都合上、取着壁部433の前後の幅が小さくなり、版権シール411を好適に貼着することができなくなったり(版権シール411の前側が取着壁部433の前縁部からはみ出す)、版権シール411を小さくする必要が生じたり、版権シール411(特に前側)が見え難くなったりするおそれがある。さらに、取着壁部433に貼着された版権シール411を遊技盤30の前面よりも後方に位置させることができなくなるため、遊技機10の前方から、透明カバー413を介して視認することのできる領域を有効に活用することができなくなり、版権シール411の前縁部が前面枠セット14の窓部101の周縁部に隠れて視認困難となってしまう等の不具合を招くおそれがある。尚、遊技盤30の本体部は木製(例えば合板)であってもよいし、樹脂製(例えば透明な樹脂板)であってもよい。木製の場合には、設置凹部409は後加工され、樹脂製であれば、遊技盤30の成形時に同時に成形される。
(c)上記第1実施形態では、透明カバー413の内周壁部421の外周面の後縁部と、取付台414(延出部437)とが当接するように構成されているが、当接しないように構成してもよい。但し、透明カバー413は基本的に正面壁部422側が内枠12の前壁部401にねじ固定されているだけであり、また、内周壁部421は、遊技領域を移動する遊技球が衝突し得る部位であるため、内周壁部421のがたつきや変形、損傷等を防止するといった観点からすると、内周壁部421の窓孔39の外周側の面の後縁部を、取付台414によって窓孔39の外周側から支持する構成を採用することが望ましい。
(d)上記実施形態(図9等)では、設置凹部409の底面が平坦面となっているが、例えば、図19に示すように凹凸形状にしてもよい。以下、図19に示す態様例について説明する。尚、当該態様例は、上記第1実施形態と基本的に同様の構成を具備しているため、上記第1実施形態と同じ部材名称及び部材番号を用いて説明する。
図19に示すように、遊技盤30には、取付台414が取付けられる部位において設置凹部409が形成されている。本態様例の設置凹部409は、取付台414が配置される情報対応部901と、情報対応部901に隣接して、遊技盤30の内枠12への取付状態において透明カバー413の内周壁部421の後部が挿入される透視対応部902とを備えている。設置凹部409の底面は2段になっており、透視対応部902の底面は、情報対応部901の底面よりも後方に位置し(深く掘られ)ている。また、透視対応部902に挿入された内周壁部421の後端部は、情報対応部901の底面よりも後方に位置している。尚、取付台414及び取付台414に取付けられた情報手段(版権シール411)は情報対応部901の範囲内に設置され、透視対応部902にはみ出さないようになっている。また、本態様例では、取付台414の延出部437が省略されている。さらに、取着壁部433の両側部から窓孔39の内周側かつ前方に突出し、遊技盤30の内枠12への取付に際して、内周壁部421が版権シール411に接触することを防止するとともに、内周壁部421を窓孔39の内周側に案内する図示しないガイドリブが設けられている。
以上のように、図19に示す態様例によれば、透明カバー413の内周壁部421が窓孔39の外周側にある取付台414(版権シール411)側に変位しようとしても、当該内周壁部421が取付台414に当接する前に、透視対応部902の側面(透視対応部902の情報対応部901側の側面)に当接することとなる。このため、内周壁部421に遊技球が衝突する等しても、内周壁部421と、取付台414及び版権シール411とが当接するといった事態を防止することができる。従って、版権シール411が損傷したり、位置ずれしたりすることを防止することができる。また、取付台414に7セグメント表示装置807等の電気機器が搭載される場合にあっては、当該電気機器の損傷を防止できることに加え、衝撃に起因する故障や電気的な切断等を抑止することができる。さらには、遊技球が内周壁部421に衝突した際に内周壁部421が窓孔39の外周側に変形しようとしても、情報対応部901の側面に当接支持されて変形が規制されることとなる。従って、内周壁部421自体の変形を抑制することもできる。
また、遊技領域に埃等の異物が侵入した場合、遊技領域側から透明カバー413と遊技盤30との間の隙間を介して、透明カバー413の外周側に異物が進入してしまうことが懸念され、特に、内周壁部421と遊技盤30の前面(設置凹部409の窓孔39内周側の側面)とが離間している場合、かかる懸念がより増大される。これに対し、図19に示すように、設置凹部409の底面が2段に構成され、窓孔39の内周側に位置する透視対応部902の底面が、情報対応部901の底面よりも後方に位置することによって、異物が透明カバー413の外周側に進入してきたとしても、異物は透視対応部902で塞き止められることとなり、情報対応部901側に進入し難くなっている。従って、異物が情報対応部901側に進入する(版権シール411等の情報手段に異物が付着したりする)ことで、異物が遊技者から視認され、意匠性の低下を招いてしまうといった事態を抑制することができる。
尚、透視対応部902は、透明カバー413が配置(挿入)されない箇所にまで連続して下方に延設されていることとしてもよい。この場合、透視対応部902に進入した異物が、遊技者から視認可能な位置において溜まってしまうといった事態を抑制することができ、溜まった異物が視認されることによる意匠性の低下を抑制することができる。また、透視対応部902のうち透明カバー413が配置されない位置において、異物を溜めておく構成としてもよいし(さらに、容量の大きなポケット部のような部位を形成してもよい)、底面を遊技盤30の前面側に向けて傾斜させたり、透視対応部902を遊技盤30の側縁部にまで延設させたりして、透視対応部902に進入した異物が外部に排出され易くしたりしてもよい。前者の場合、メンテナンス等に際して透視対応部902のうち透明カバー413が配置されない位置においてまとまっている異物を簡単に掃除することができ、後者の場合、メンテナンスしなくても、透視対応部902に異物が溜まって意匠性が低下するといった事態を抑制することができる。尚、遊技盤30よりも前方で枠構成部の外周側は特にパチンコ機10の部材は配置されておらず、遊技者からも見えないため、異物が進入しても問題は生じない。
(e)上記第1実施形態では、取付台414に対して取着壁部433の後縁部から支持壁部431と平行して後方に延出する延出部437が設けられているが、延出部437を省略し、取着壁部433をその後縁部が支持壁部431の後縁部と同じ前後位置となるように(取着壁部433の後縁部が内周壁部421と当接するように)構成することとしてもよい。但し、窓孔39の外周方向において内周壁部421と面で当接する延出部437を設ける方が、遊技球が衝突した際の内周壁部421のがたつきや変形、損傷等をより確実に防止することができる。
また、上記第1実施形態では、透明カバー413の正面壁部422についても透明な樹脂で構成されていたが、少なくとも内周壁部421が透視性を有し、その外周側の情報手段(版権シール411)がパチンコ機10の前方から視認可能となっていればよい。
(f)上記実施形態では、取付台414の取着壁部433が遊技領域の外周縁を区画する透明カバー413の内周壁部421に対して傾斜しているが、内周壁部421(支持壁部431)と平行するように構成してもよい。但し、当該構成を採用する場合には、取着壁部433に取着される版権シール411が前方を向かなくなる(遊技者の視線からそれる方向に向いてしまう)ため、前方から視認し難くなることが懸念される。
また、上記実施形態では、情報手段(版権シール411)が取付台414に取付けられた上で遊技盤30に取付けられているが、情報手段を直接遊技盤30に取付けることとしてもよい。尚、版権シール411の視認性を向上させるべく、透視ユニット412の両側に、取着壁部433に貼着された版権シール411を照らす発光手段を設置することとしてもよい。
(g)上記実施形態では、透明カバー413が内枠12に取付けられ、取付台414が遊技盤30に取付けられているが、透明カバー413及び取付台414の両方が、内枠12又は遊技盤30の一方に取付けられていることとしてもよい。但し、この場合、台側固定部435やカバー側固定部426等の複雑化や、透視ユニット412全体としての大型化等を招いたり、機種変更等により内枠12を再使用する場合に版権シール411(取付台414)を取替えるにあたっての作業性の低下を招いたりするおそれがある。また、上記第1実施形態では、透明カバー413及び取付台414がそれぞれねじによって固定されているが、その他の固定手段(例えば、係止爪等の係止手段)を用いることとしてもよい。
(h)上記第1実施形態では、露出用開口部407が枠壁部402だけでなく前壁部401にも形成され、正面壁部422の前面と前壁部401の前面とが面一となっているが、露出用開口部407は枠壁部402に形成されるだけでもよい。但し、その場合、透明カバー413の正面壁部422が前壁部401の後方に位置し、結果的に、内周壁部421の前縁部が上記実施形態よりも後方に位置してしまうため、透視ユニット412を介して視認可能な領域を狭めてしまうことが懸念される。
また、上記実施形態では、内枠12の前壁部401の後面側に透明カバー413を固定しているが、枠壁部402に透明カバー413を固定してもよい。但し、この場合、例えば、両者をねじ固定した場合に、当該ねじが遊技領域に突出して遊技球の移動を妨げたり、遊技球の移動を妨げないにしても、ねじが見えることで意匠性が低下したりするおそれがある。
加えて、上記実施形態では、内周壁部421の内周面と、枠壁部402の内周側面とが面一となっているが、必ずしも面一となっていなくてもよい。但し、内周壁部421の内周面と、枠壁部402の内周面との境界に段差が形成される場合、上側から流下する遊技球が当該段差に当たって大きく跳ね飛ばされるおそれがあるため、両者間を面一にする、或いは、両者の境界部において、上側(発射装置60にて発射された遊技球が辿り得る遊技領域内の通過経路の上流側)に位置する方を窓孔39の内周側に位置させることが望ましい。また、当該構成を採用することで、内周壁部421と枠壁部402との境界部に形成された段差に遊技球が衝突した際に衝突音が発生したり、段差部位が損傷したりするといった事態を抑止することができる。
(i)上記実施形態では、上入賞口33aに遊技球が入球した場合と、下入賞口33bに入球した場合とで、大当たり状態の種別の振り分けが異なるよう構成されているが、同じにしてもよい。また、大当たり状態の種別の内容や種別の数は特に限定されるものではなく、例えば、2ラウンドの大当たりの後、低確率状態が付与されるような種別を追加設定してもよい。さらに、特殊確変に当選した場合、当該大当たり状態の終了後に、普通図柄表示装置41の変動表示の変動時間が短縮されるとともに、当選した場合の始動入賞ユニット33の開放回数及び開放時間が長大する場合と、大当たり確率だけが高まるだけで、普通図柄表示装置41の変動時間や始動入賞ユニット33の開放回数及び開放時間が通常モードと同じ場合とがあるように(特殊確変の種別が複数種類あるように)構成してもよい。加えて、上記実施形態では、大当たりの種別を、7セグメント表示装置(特別表示装置43L、43R)を用いて確定的に表示しているが、例えば、複数のランプ(LED等)を用いて、点灯するランプの組み合わせ等で大当たりの種別を確定的に表示するよう構成してもよい。
また、上記実施形態では、始動入球手段が2つ(上入賞口33a及び下入賞口33b)設けられているが1つでもよいし、3つ以上設けてもよい。また、上入賞口33aに遊技球が入球した場合に払出される遊技球の数と、下入賞口33bに入球した場合に払出される遊技球の数とが異なることとしてもよい。加えて、上記実施形態では、始動入球手段(上入賞口33a及び下入賞口33b)が上下に並んで配置され、かつ、通常モードにおいては、下入賞口33bへの入球がほとんど望めない構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、2つの始動入球手段を左右に配置してもよいし、開閉部材33cを省略してもよい。
加えて、上記実施形態では、上入賞口33aへの入球に基づく第1変動表示よりも、下入賞口33bへの入球に基づく第2変動表示の方が優先して消化されるように構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、上入賞口33a及び下入賞口33bに入球があった順番通りに対応する変動表示が実行される構成としてもよい。
(j)上記実施形態では、遊技盤30の前面と、ガラスユニット137の後面とによって前後が区画される遊技領域の外周縁は、「内レール構成部51が延在する部位においては内レール構成部51によって区画され、内レール構成部51がない一方で外レール構成部52が延在している部位においては外レール構成部52によって区画され、内レール構成部51及び外レール構成部52が両方ともない部位においては枠壁部402(露出部402b)によって区画されている」と定義されているが、「遊技盤30の前面とガラスユニット137の後面との間であって、かつ、内レール構成部51が延在する部位においては内レール構成部51、内レール構成部51がない一方で外レール構成部52が延在している部位においては外レール構成部52、内レール構成部51及び外レール構成部52が両方ともない部位においては枠壁部402(露出部402b)によって囲まれる空間のうち、遊技球が通過可能な領域を遊技領域」として定義してもよい。
尚、上記のように、内レール構成部51、外レール構成部52、及び枠壁部402(露出部402b)の内周側の空間のうち遊技球が通過可能な領域を遊技領域と定義した場合、内レール構成部51、外レール構成部52、及び枠壁部402(露出部402b)の内周側の空間(遊技盤30の前面とガラスユニット137の後面とによって挟まれ、窓部101を介して視認可能な領域)に配設された遊技部材(装飾部材等)によっても、遊技領域の外周縁(枠構成部)の一部が構成される場合がある。つまり、例えば、内レール構成部51の内周面に隣接(内レール構成部51との間に遊技球が通過できる領域が形成されないように)して装飾部材(例えば、図4において視認される遊技盤30の前面の下部において一般入賞装置31の一部が一体的に形成されている装飾用の保護カバー)が設けられ、該装飾部材の前方(装飾部材とガラスユニット137との間)及び後方(装飾部材と遊技盤30との間)を遊技球が通過できないように構成されている場合、該装飾部材の側面(前後に延出し、遊技球を接触可能な面)によっても枠構成部の一部が構成されることとなる。さらに、例えば、該装飾部材のうち少なくとも側面の一部を透視性を有する素材で構成するとともに、当該透視部を挟んで遊技領域の反対側の部位に情報手段(版権シール411が貼着された取付台414等)を配設し、パチンコ機10の前方から、装飾部材の側面(透視手段)を介して情報手段が視認できるように構成することとしてもよい。
(k)上記第1実施形態では、枠構成部を構成する透明カバー413の内周壁部421の外周側に情報手段(版権シール411)が設けられているが、枠構成部を構成する部材の内周面に直接情報手段を取付けることとしてもよい。また、当該構成を採用する場合、枠構成部のうち透明なカバー部材(例えば、遊技盤30の下部においてランプや一般入賞装置41を覆う保護カバー)が隣接して設けられる部位に対して情報手段を取付けることで、情報手段の保護を図ることができる。以下、枠構成部の一部を構成する内レール構成部51(レール)の内周面に版権シール411を直接貼着するといった態様例について、図20、図21を参照して説明する。
図20に示す内レール構成部51は、帯状に形成された金属製のレール本体911と、レール本体911の後縁部から後方に突出する略釘状の取付ピン912とを備えている。レール本体911は、版権シール411が貼着される貼着部914(装着部)と、その他の一般部915とを備えている。版権シール411は、貼着部914の内周面に貼着されている。また、貼着部914は一般部915よりも後方に突出している。これにより、版権シール411の貼着面の拡大が図られている。さらに、取付ピン912は、一般部915において、互いに所定距離を隔てるようにして複数設けられている。
また、図21に示すように、遊技盤30の前面側には、貼着部914に対応する位置において、後方に凹となる凹部921が形成されている。そして、直線状に成形されたレール本体911を湾曲させつつ、取付ピン912を遊技盤30の前面側に打ち込むことで、内レール構成部51が遊技盤30に取付けられる。当該取付状態においては、一般部915の後縁部が遊技盤30の前面に当接状態とされるとともに、貼着部914の後部(突出部位)が凹部921の内側に挿入状態とされる。さらに、本実施形態では、版権シール411の後部が凹部921の内側に位置する(版権シール411の後部が遊技盤30の前面よりも後方に位置する)ようにして、版権シール411が貼着部914に貼着されている。
さらに、凹部921の窓孔39の外周方向における形成幅は、貼着部914に貼着された版権シール411のうち凹部921の内側に挿入される部位の前後方向における幅よりも長くなっている。また、凹部921の内側に挿入された貼着部914は、外周面が凹部921の窓孔39の外周側の側面に当接又は近接して配置されている。これにより、貼着部914の内周面に貼着された版権シール411と、凹部921の窓孔39内周側の側面との間には、比較的大きな隙間が形成されている。
また、貼着部914及び凹部921は、遊技盤30の下部に設けられ、一般入賞装置31やランプの前面側を覆う透明な保護カバー931が隣接する部位において形成されている。
次に、内レール構成部51及び版権シール411の取付手順について説明する。先ず、遊技盤30の前面に対し、レール本体911を湾曲させつつ、取付ピン912を遊技盤30に打ち込んで、内レール構成部51を取付ける。このとき、凹部921に貼着部914の後部が挿入される。そして、貼着部914の内周面に対して、後部が凹部921の内側に位置するようにして版権シール411を貼着する。その後、電飾部材930の前面側を覆う保護カバー931を遊技盤30に取付ける。尚、保護カバー931は、前面壁932のうち少なくとも貼着部914との連接部が前面及び後面ともに平坦面となっている。
以上のように構成されることで、パチンコ機10の前方から、保護カバー931を介して、貼着部914に貼り付けられた版権シール411を視認することができる。そして、本態様例によれば、遊技盤30に凹部921が形成されることで、内レール構成部51の貼着部914を大きく形成することができる。このため、貼着部914に対して比較的大きな版権シール411を貼付けたり、前方からより視認しやすい位置に版権シール411を貼付けたりすることができる。また、凹部921の窓孔39の外周方向における形成幅が、版権シール411のうち凹部921の内側に挿入される部位の前後方向における幅よりも長くなっている。このため、版権シール411のうち凹部921の内側に位置する部位についても前方から視認可能とすることができ、版権シール411の視認性を向上させたり、より大きな版権シール411を視認させることができたりする。さらには、貼着部914のうち遊技盤30の前面よりも後方に位置する部位に対して版権シール411を貼付け易くすることができる。すなわち、一般に内レール構成部51(レール本体911)は直線状に成形された後、円弧状に湾曲させられて遊技盤30に固定されるのであるが、湾曲される前に版権シール411を取付けると、湾曲させた際に版権シール411に皺が発生する等の不具合を招くおそれがある。また、内レール構成部51を遊技盤30に固定した後では、版権シール411の貼付け作業を行い難く、特に、版権シール411が比較的大きく、誤差が許されない状況であると、かかる不具合がより顕著なものとなる。これに対し、本実施形態では、凹部921が形成されているため、内レール構成部51が遊技盤30に取付けられた後でも版権シール411を内レール構成部51に貼付け易くすることができる上、上記のように比較的大きな版権シール411を貼付けることができる。
加えて、内レール構成部51は貼着部914のみが後方に突出し、一般部915を凹部921に進入させなくても済む構成であるため、一般部915(取付ピン912)において内レール構成部51を遊技盤30に固定し難くなってしまうといった事態を回避することができる。また、貼着部914が凹部921に挿入される構成により、内レール構成部51の遊技盤30への取付けに際して、内レール構成部51の位置決めが行われることとなり、内レール構成部51を的確に取付けることができる。
尚、例えば、透明カバー413の内周壁部421の外周面に版権シール411を貼付けて、版権シール411の表示面が遊技領域側から視認できるように構成してもよい。この場合、取付台414は不要である。また、内周壁部421の外周面を前方に向けて窓孔39の外周側に傾斜させた場合、当該外周面に貼着された版権シール411が若干前方に向くこととなるため、視認性の向上を図ることができる。さらに、設置凹部409を設けてその内側に版権シール411の後部を位置させることで、版権シール411をより視認し易くすることができる。尚、版権シール411に代えて、情報手段として内レール構成部51に直接所定の情報を教示するペイント、刻印等を施すこととしてもよい。また、情報手段としてランプや表示手段等を内レール構成部51に取付けることとしてもよい。
(l)また、上記(k)に記載の態様例(図20、図21参照)では、内レール構成部51に貼着された版権シール411が保護カバー931によって覆われている(保護されている)が、保護カバー931がないところに、貼着部914を設けることも可能である。
この場合、図22に示すように、貼着部914に対し、遊技盤30の前面から前方に遊技球の半径と同じ距離だけ離れた位置よりも後方に版権シール411を貼着する。これにより、内レール構成部51に貼着された版権シール411に対して遊技球が接触するといった事態を防止することができ、遊技球との接触に起因する版権シール411の劣化等を抑制することができる。また、版権シール411と凹部921の内周面との間には隙間が形成されており、当該隙間の距離は、版権シール411のうち凹部921の内側に位置する部位の前後方向における幅の半分の長さよりも長くなっている。これにより、版権シール411のうち凹部921の内側に位置する部位についても遊技者から視認し易くすることができる。尚、内レール構成部51は取付部材に相当し、凹部921のうち遊技盤30の内周側の側面(凹部921の開口部のうち遊技盤30の内周側の辺部)と内レール構成部51との間の距離は遊技球の半径よりも小さいものとする。これにより、凹部921によって遊技球の移動が阻害される(移動に影響を与える)といった事態を回避することができる。尚、版権シール411と凹部921の内周面との間の隙間の距離は特に限定されるものではないが、凹部921の内側に位置する版権シール411を視認し易くするべく、版権シール411のうち凹部921の内側に位置する部位の前後方向における幅の半分の長さよりも長くなっていることが好ましく、版権シール411のうち凹部921の内側に位置する部位の前後方向における幅の2/3の長さよりも長くなっていることがより好ましく、さらには、版権シール411のうち凹部921の内側に位置する部位の前後方向における幅よりも長くなっていることがより好ましい。但し、版権シール411と凹部921の内周面との間の隙間が大きくなりすぎると、かかる隙間によって遊技球の移動が阻害されてしまうため、遊技球の半径よりも短くなっていることが望ましい。
尚、貼着部914は、必ずしも一般部915よりも後方に突出していなくてもよく、また、凹部921の内側に挿入されなくてもよい。つまり、(貼着部914に貼着された版権シール411が遊技球に接触し得ないように構成され、)版権シール411の少なくとも後端部が凹部921の内側に位置するようになっていればよく、例えば、内レール構成部51に対し、内レール構成部51の後縁部よりも後方に突出するようにして(比較的剛性を高めた)版権シール411が貼着されるように構成してもよい。勿論、版権シール411に代えてその他の情報手段を同様の格好で取着することも可能である。
また、図22では内レール構成部51の内周面に版権シール411が直接貼着される態様例が記載されているが、枠構成部を構成する外レール構成部52や枠壁部402の露出部402bにおいてかかる構成を適用することも可能である。加えて、外レール構成部52や露出部402bにおいて上記構成を採用する場合、例えば、遊技球が当接し得る部位よりも後方の部位を窓孔39の外周側に膨出させた形状とし、そこに版権シール411等の情報手段を取付けることとしてもよい。この場合、情報手段が比較的厚みが大きいものであったとしても、枠構成部の外周方向における装着部の表面と情報手段の表示面との位置と極力近づける(一致させる)ことができる。これにより、凹部の大型化を抑制しつつ、凹部の内側に位置する情報手段をより視認し易くすることができる。
(m)また、遊技盤30の前面に対し、遊技盤30の前面よりも前方に突出するようにして設けられた取付部材としての遊技部材(例えば、センターフレーム47、始動入賞ユニット33、スルーゲート34等)のうち、遊技球が当接可能な外周縁に沿って、遊技盤30の前面に凹部を形成し、当該遊技部材の外周面に対して、情報手段を、当該情報手段に遊技球が当接しないように、少なくとも一部が凹部の内側に位置するように設けることとしてもよい。例えば、図23に示すように、始動入賞ユニット33の上入賞口33aの周りに形成した凹部921の内側に第1保留ランプ46a及び第2保留ランプ46bを設けたり、スルーゲート34の周りに形成した凹部の内側に保留ランプ44を設けたりすることも可能である。この場合、各種ランプに遊技球が接触することを防止しつつ、各種ランプを遊技者に視認させることができる。また、各種ランプを設けても、遊技領域の遊技球が移動可能な領域が狭められることはない。
尚、凹部921のうち遊技部材の外周側の側面(凹部921の開口部のうち遊技部材の外周側の辺部)と遊技部材との間の距離は遊技球の半径よりも小さいものとする。これにより、凹部921によって遊技球の移動が阻害される(移動に影響を与える)といった事態を回避することができる。但し、図23に示すように、上入賞口33aの外周方向における凹部921の形成幅は、前後方向における保留ランプ46a、46bの幅よりも大きく、これによって、凹部921の内側に位置する保留ランプ46a、46bをより視認し易くなっている。
(n)上記第2実施形態では、取付台803にガイドリブ822を設けて、遊技盤30の内枠12への取付けに際して7セグメント表示装置807等と内周壁部811との接触を防止しているが、その他の方法で接触を防止してもよい。例えば、内枠12の周縁部から後方に延出するガイド枠を設け、遊技盤30の外周がガイド枠の内側にぴったり嵌るように構成してもよい。この場合、内枠12と遊技盤30との位置ずれ、ひいては、透明カバー802と取付台803との位置ずれが防止され、結果として、内周壁部811と7セグメント表示装置807等との接触を防止することができる。また、当該構成を採用する場合、取付台803のガイドリブ822を設けなくても済むことから、情報手段(7セグメント表示装置807等)を縮小することなく透視ユニット801のコンパクト化を図ることができたり、透視ユニット801の設置に要するスペースを縮小させることができたり、ガイドリブ822が視認されることに起因して意匠性の低下を招くといった事態を防止することができたりする。尚、その他、内枠12に対して後方に突出するガイド突部を複数設け、遊技盤30に対してガイド突部を挿入可能な凹部や孔部を設けたりすることでも同様の作用効果が奏される。
(o)上記実施形態では、前面枠セット14の窓部101(内枠12の窓孔39)の外周方向において、窓部101の周縁部と、枠構成部の内周面(透明カバー413の内周壁部421の内周面等)との位置が揃っている(前後方向において枠構成部の内周面の延長線上に窓部101の周縁部が位置する)が、特にこのような構成に限定されるものではない。但し、窓部101の周縁部が枠構成部の内周面よりも内周側に位置すると、遊技領域を移動する遊技球の視認性が低下し(また、遊技領域が小さく見えることでも意匠性が低下する)、窓部101の周縁部が枠構成部の内周面よりも外周側に位置すると、枠構成部よりも外周側の部位が前方から見えてしまうことで意匠性の低下を招くおそれがある。従って、上記実施形態のように窓部101の周縁部の位置と枠構成部の内周面の位置とを一致させる構成することが望ましい。
(p)上記実施形態では、枠構成部を構成する枠壁部402の露出部402bにおいて透視ユニット412が設けられ、内周壁部421の外周側に版権シール411が配置されているが、例えば、枠構成部を構成する枠壁部402の露出部402bに対して所定の画像を映写する映写手段を設け、露出部402bにて映写された画像を前方から視認させる構成としてもよい。この場合、透視ユニット412は必要なく、また、スクリーンとしての露出部402bは暗色(黒色など)とするのが好ましい。また、映写手段の設置場所としては、遊技領域内(センターフレーム47や各種入賞装置の周縁部等)が考えられるが、映写手段とスクリーンとなる部位との間にその他の遊技部材が設置されないようにすることが望ましい。さらに、例えば、センターフレーム47に映写手段を設けた場合、センターフレーム47の外周縁及び遊技盤30の前面に対して遊技球が当接した状態でも、遊技球が映写手段に当接し得ないように、外周面よりも内周側に位置させたり、外周面のうち遊技球が当接し得る部位よりも後方に位置させたりすることが望ましい。加えて、スクリーンを構成する部位(例えば露出部402b)を前方に向けて窓孔39の外周側に傾斜させるとともに、スクリーンを構成する部位の内周側において、遊技盤30の前面と直交して枠構成部の一部を構成する断面略三角形状の透明なカバー部材を、スクリーンを構成する部位と当接状態で設けることとしてもよい。この場合、スクリーンを構成する部位が前方を向くこととなるため、映写された画像を前方から視認し易くなる。さらに、カバー部材が設けられることで、遊技球が傾斜面に接触することで前方に向けて飛び跳ねてしまう(ガラスユニット137に衝突して異音が発生したり、ガラスユニット137が損傷したりする)といった事態を防止することができる。また、カバー部材により、スクリーンに投射された光を前方に屈折させ、映写手段の画像をより視認し易くすることもできる。
(q)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機、回胴式遊技機としてのスロットマシンや、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機などとして実施してもよい。加えて、上記実施形態では、遊技媒体として遊技球を採用しているが、メダルを発射するタイプの遊技機に適用することもできる。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機には遊技盤が設けられるとともに、その前方には、発射装置によって発射された遊技球が案内される遊技領域が形成されている。また、遊技機のうち遊技者から視認される前面側の部位には、装飾性の向上や遊技性の向上等を図るため、多数の電飾部材等が配設されており、特に、遊技領域を形成する遊技盤の前面には、装飾性だけでなく遊技性の向上等をも図るため、装飾部材(発光手段、セル画等)の他、多数の遊技部材(釘、入賞装置等)等が配設されている(例えば、特開2006−271480号公報参照)。
ところで、遊技機には、遊技者が視認可能な位置において、遊技者に所定の情報を教示する情報手段が配設されている。情報手段としては、例えば、遊技者にとって有利な大当たり状態が発生するか否かの当否抽選の結果を表示する表示手段や、著名人やテレビアニメーションのキャラクタ等を演出に使用する所謂タイアップものにおいて、その提携先を教示する版権シール等が挙げられる。つまり、情報手段は、遊技者に対してその遊技機の情報や遊技状態に関する情報を教示し得るものであり、遊技者が遊技中に常に視認するものではないが、必要に応じて確認するようなものであると言える。近年では、遊技機に設けられるこのような情報手段の数が増加する傾向にある。
しかしながら、遊技盤の前面においては、上記のように多数の電飾部材や遊技部材等が配設されており、情報手段を遊技盤に増設しようとした場合、遊技部材の設置の妨げになったり、遊技球の流下経路が狭められて遊技球の動きが単調なものとなったり、装飾との不調和による意匠性の低下を招いたりすることが懸念される。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、意匠性の低下等を抑制しつつ情報手段を設けることのできる遊技機を提供することにある。
手段1.発射手段によって発射された遊技球が前面の遊技領域に案内される遊技盤と、
前記遊技盤に設けられ、前記遊技盤の前面よりも前方に突出する取付部材とを備え、
前記取付部材は、所定の情報が教示される情報手段を備え、
前記遊技盤の前面には、前記情報手段が配置される部位において後方に凹となる凹部が形成され、
前記取付部材の前記遊技盤への取付状態においては、前記情報手段のうち少なくとも後端部が前記凹部の内側に位置し、
前記情報手段のうち前記凹部の内側に位置する部位と前記凹部の内周面(情報手段に対向する内面)との間には隙間が形成されていることを特徴とする遊技機。
手段1によれば、遊技盤には、情報手段が配置される位置において凹部が形成されており、情報手段は少なくとも後端部が凹部の内側に位置するようにして設けられている。このため、比較的大きな情報手段を設けたり、前方からより視認しやすい位置に情報手段を設けたりすることができる。また、情報手段のうち凹部の内側に位置する部位と凹部の内周面との間には隙間が形成されているため、情報手段のうち凹部の内側に位置する部位についても前方から視認可能とすることができ、情報手段の視認性を向上させたり、より大きな情報手段を視認させることができたりする。加えて、凹部の存在により取付部材の取付位置を特定することができ、位置ずれや製造誤差等を抑制することができる。
また、情報手段は、遊技盤の前面よりも前方に突出する取付部材において、少なくとも後端部が遊技盤前面に形成された凹部の内側に位置するよう設けられている。つまり、情報手段を設けたとしても、情報手段の設置に要するスペースは小さくて済み、その他の部材の設置スペースを縮小する必要が生じてしまうといった事態や、取付部材が遊技領域に設けられるようなものであった場合に遊技球の移動可能な領域が狭められてしまうといった事態等を抑制することができる。従って、遊技盤において情報手段を増設する場合であっても、遊技盤等に設けられるその他の装飾部材や遊技部材等の配置やデザインを崩すことなく、情報手段を遊技者に視認可能に設けることができる。結果として、遊技者に教示する情報が増えることに起因して、意匠性の低下や遊技性の低下を招くといった事態を防止することができる。
尚、取付部材の取付位置は、遊技領域の外周縁を区画する枠構成部の内周側(遊技領域)でも外周側でもよく、情報手段が前方から視認可能に構成されていればよい。また、枠構成部の内周側に設けられる場合の取付部材としては、新たに取付部材を設けるのではなく、遊技機(の機種毎)に必要な部材(表示手段やレール)を利用し、かかる部材に情報手段を設けることが考えられる。加えて、取付部材は、上記第1実施形態(図9等参照)では取付台414に相当し、上記第2実施形態(図16等参照)では取付台803に相当し、上記(k)の態様例(図21参照)では内レール構成部51に相当し、上記(l)の態様例(図22参照)では内レール構成部51に相当し、上記(m)の態様例(図23参照)では上入賞口33aに相当する。
手段2.遊技盤の前方において形成され、発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技盤の前面側に設けられ、前記遊技盤の前面よりも前方に突出する取付部材とを備え、
前記取付部材は、所定の情報が表示される表示面を有する情報手段が取着される装着部を備え、前記情報手段は前記装着部に対して、前記表示面が前記遊技領域側に向くようにして取着され、
前記遊技盤の前面には、前記装着部が配置される部位において後方に凹となる凹部が形成され、
前記取付部材の前記遊技盤への取付状態においては、前記装着部に取着された前記情報手段のうち少なくとも前記表示面の後端部が前記凹部の内側に位置し、
前記表示面のうち前記凹部の内側に位置する部位と前記凹部の内周面(情報手段に対向する内面)との間には隙間が形成されていることを特徴とする遊技機。
手段2によれば、遊技盤には、情報手段が取着される装着部の配置される位置において凹部が形成されており、情報手段は少なくとも後端部が凹部の内側に位置するようにして設けられている。このため、装着部に対して比較的大きな情報手段を取付けたり、前方からより視認しやすい位置に情報手段を取付けたりすることができる。また、情報手段の表示面のうち凹部の内側に位置する部位と凹部の内周面との間には隙間が形成されているため、情報手段のうち凹部の内側に位置する部位についても前方から視認可能とすることができ、情報手段の視認性を向上させたり、より大きな情報手段を視認させることができたりする。加えて、凹部の存在により取付部材の取付位置を特定することができ、位置ずれや製造誤差等を抑制することができる。
また、情報手段は、遊技盤の前面よりも前方に突出する取付部材において、少なくとも後端部が遊技盤前面に形成された凹部の内側に位置するよう設けられている。つまり、情報手段を設けたとしても、情報手段の設置に要するスペースは小さくて済み、その他の部材の設置スペースを縮小する必要が生じてしまうといった事態や、取付部材が遊技領域に設けられるようなものであった場合に遊技球の移動可能な領域が狭められてしまうといった事態等を抑制することができる。従って、遊技盤において情報手段を増設する場合であっても、遊技盤等に設けられるその他の装飾部材や遊技部材等の配置やデザインを崩すことなく、情報手段を遊技者に視認可能に設けることができる。結果として、遊技者に教示する情報が増えることに起因して、意匠性の低下や遊技性の低下を招くといった事態を防止することができる。
尚、本手段の取付部材(装着部)としては、上記第1実施形態(図9等参照)では取付台414(取着壁部433)に相当し、上記第2実施形態(図16等参照)では取付台803(取着壁部821)に相当し、上記(k)の態様例(図21参照)では内レール構成部51(貼着部914)に相当し、上記(l)の態様例(図22参照)では内レール構成部51(貼着部914)に相当し、上記(m)の態様例(図23参照)では上入賞口33a(上入賞口33aの側壁部)に相当する。
手段3.前記取付部材によって前記遊技領域における遊技球が移動可能な領域の一部が特定されており、当該取付部材のうち遊技球が接触可能な面に対して前記情報手段が設けられていることを特徴とする手段1又は2に記載の遊技機。
上記手段1、2のように、情報手段(手段2では表示面)の少なくとも後端部を前記凹部の内側に位置させる、すなわち、遊技盤の前面よりも後方に位置させることで、手段3のように、遊技球の移動可能な領域の一部を特定(区画)する取付部材(手段2では装着部)に情報手段を設けて、情報手段を遊技領域に露出させた場合でも、遊技領域を移動する遊技球と情報手段(表示面)とが接触し得ないように構成することが可能となる。すなわち、遊技盤に前記凹部を形成することで、遊技球が取付部材及び遊技盤の両方に当接した状態でも、情報手段が当該遊技球に当接しないように配置することができる上、情報手段(表示面)の前後方向における面積をある程度確保することができる。このため、遊技球が情報手段に接触することに起因して情報手段が損傷等してしまうといった事態を防止しつつ、情報手段の所定の情報を遊技者に視認させることができる。さらに、遊技球が情報手段に接触しないように別途情報手段を覆うカバー部材等を設けるといった必要がなく、構成の簡素化などを図ることができる。
手段4.前記情報手段のうち前記凹部の内側に位置する部位と、前記凹部の内周面(情報手段と対向する凹部の内面)との間に形成された隙間の距離は、遊技球の半径よりも短くなっていることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
手段4によれば、遊技領域を移動する遊技球が凹部に落ち込んで(凹部の開口部の縁部に引っ掛かって)遊技球の移動が阻害されてしまう(移動経路が変化させられてしまう)といった事態を防止することができる。
手段5.前記情報手段のうち前記凹部の内側に位置する部位と前記凹部の内周面(情報手段と対向する凹部の内面)との間に形成される隙間の距離は、前記情報手段のうち前記凹部の内側に位置する部位の前後方向における幅の半分の長さよりも長くなっていることを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
手段5によれば、情報手段のうち凹部の内側に位置する部位の視認性をより確実に向上させることができる。尚、手段2に対応しては、「前記情報手段のうち前記凹部の内側に位置する部位」とあるのを「前記情報手段の前記表示面のうち前記凹部の内側に位置する部位」としてもよい。
手段6.遊技盤の前方において形成され、発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域の外周縁を区画する枠構成部とを備え、
前記枠構成部の少なくとも一部を構成し、透視性を有する透視部材と、
前記透視部材を挟んで前記遊技領域とは反対側に設置され、遊技者に所定の情報を教示する情報手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
手段6によれば、遊技領域の外周縁を区画する枠構成部の一部が透視性を有する透視部材により構成されており、遊技者は遊技機の前方から、透視部材を介して、当該透視部材を挟んで遊技領域とは反対側(透視部材の枠構成部外周側)に設置された情報手段を視認することができる。このため、従来、遊技領域の外周縁を区画(画定)したり、発射手段によって発射された遊技球を案内したりするといった目的のみでしか活用されていなかった枠構成部において、遊技者に所定の情報を教示する情報手段を視認させるといった機能を付与することができる。従って、遊技者に教示する情報を増やす場合であっても、遊技機(遊技盤や前面枠)に設けられるその他の装飾部材や遊技部材等の配置やデザインを崩すことなく、前記情報を教示するための情報手段を遊技者に視認可能に設けることができる。結果として、遊技者に教示する情報が増える(遊技領域を区画する遊技盤前面に多数の情報手段が取着されたり、前面枠に対し遊技盤に取着された複数の情報手段を垣間見せるための開口部が複数形成されたりする)ことに起因して、意匠性の低下や遊技性の低下を招くといった事態を防止することができる。
また、情報手段は透視部材によって覆われているため、遊技領域を移動する遊技球が情報手段に衝突して情報手段が損傷してしまうといった事態を回避することができる。さらに、遊技領域を移動する遊技球が情報手段(の側辺部)に接触し、遊技球の進路が大きく変化させられるように弾き飛ばされてしまうといった事態を回避することができる。また、遊技領域の外周縁を構成する枠構成部は、遊技者が遊技球の行方を追っているときに同時に視界に入ってくるため、情報手段を視認する機会を増やすことができる。
手段7.前記情報手段のうち前記所定の情報が表示される表示面は、前方に向けて前記枠構成部の外周側に傾斜していることを特徴とする手段6に記載の遊技機。
遊技者は、情報手段を前方から斜めに視認することとなるため、例えば、情報手段が遊技領域の外周縁を区画する枠構成部(透視部材)と平行に取着される(情報手段の表示面が遊技盤の前面に対して直交している)場合、遊技者から情報手段が視認し難くなってしまうことが懸念される。これに対し、本手段7によれば、情報手段の表示面が、前方に向けて枠構成部の外周側に傾斜するようにして設けられている。従って、情報手段の表示面が遊技者側に向くことから、遊技者から情報手段をより視認し易くすることができる。
手段8.前記情報手段が取着される取付台を備え、前記取付台のうち前記情報手段が取着され、前記透視部材を介して前記遊技領域側に臨む取付面は、前方に向けて前記枠構成部の外周側に傾斜し、前記透視部材の前記取付面に取付けられた前記情報手段は、当該情報手段のうち前記所定の情報が表示される表示面が、前方に向けて前記枠構成部の外周側に傾斜していることを特徴とする手段6又は7に記載の遊技機。
手段8によれば、取付台のうち情報手段が取着される取付面が、前方に向けて枠構成部の外周側に傾斜するようにして設けられている。すなわち、情報手段が平たい(例えば、平板状、シート状)ものであっても、情報手段(の表示面)を前方に向けて枠構成部の外周側に傾斜させることができる。従って、情報手段が遊技者側に向くことから、遊技者から情報手段をより視認し易くすることができる。
手段9.固定枠に対し開閉可能に支持され、遊技盤が取付けられる遊技盤取付枠と、
前記遊技盤取付枠の前方において前記固定枠或いは前記遊技盤取付枠に対し開閉可能に支持される(遊技機の前面の少なくとも一部を構成する)前面枠とを備え、
前記前面枠には窓部が形成され、前記前面枠の前方から前記窓部を介して前記遊技領域を視認可能に構成されるとともに、前記前面枠の前面には前記窓部の周囲を装飾する装飾手段が形成され、
前記情報手段は、前記遊技盤又は前記遊技盤取付枠に対し、前記前面枠のうち前記装飾手段が設けられた部位によって前方を覆われる領域に配置され、
前記情報手段のうち前記所定の情報が表示される表示面は、前方に向けて、前記枠構成部の外周側に傾斜していることを特徴とする手段6乃至8のいずれかに記載の遊技機。
手段9によれば、情報手段の表示面が、前方に向けて枠構成部の外周側に傾斜するようにして設けられている。従って、情報手段の表示面が遊技者側に向くことから、遊技者から情報手段をより視認し易くすることができる。また、情報手段は前面枠以外の部材に設けられるため、情報手段を前面枠に取付けるべく、前面枠の窓部周縁部を一部切欠いたり、装飾手段を一部省略したりする必要がなく、結果として、意匠性の低下を防止することができる。
尚、情報手段の表示面が遊技盤の前面と平行している場合には、情報手段の表示面の直前方が前面枠で覆われていると情報手段の表示面を視認することが非常に困難となるおそれがある。その一方で、情報手段の前方が覆われないように前面枠を構成した場合、前面枠の意匠性が低下(窓部の周縁部が凹凸したり装飾手段が一部欠損したりする)したり、枠構成部(ひいてはそれよりも外周側の部位)の前面側が視認されることで意匠性の低下を招いたりすることが懸念される。これに対し、本手段では上記のように情報手段の表示面が傾けられていることから、視認性の向上を図るとともに、意匠性の低下を防止することができる。また、情報手段の表示面が遊技盤の前面に対して直交している場合に比べ、前後の幅が遊技盤と前面枠(窓部を閉塞するようにして前面枠に取付けられる透明体)とで区画される領域において、情報手段の表示面(手段8に対応しては取付面)の面積(奥行の幅)を比較的大きくとることができる。当該作用効果によっても、情報手段を比較的視認させ易くすることができる。
手段10.固定枠に対し開閉可能に支持され、遊技盤が(後面側から)取付けられる遊技盤取付枠を備え、
前記透視部材は前記遊技盤取付枠に取付けられ、
前記情報手段は前記遊技盤(の前面側)に取付けられていることを特徴とする手段6乃至9のいずれかに記載の遊技機。
手段10によれば、透視部材及び情報手段の両方が遊技盤取付枠又は遊技盤のどちらかに取付けられる構成に比べ、遊技盤及び情報手段だけを交換し、遊技盤取付枠を再使用したい場合における作業性の向上を図ることができる。尚、前記遊技盤を前記遊技盤取付枠に取付けることで、前記透視部材により前記枠構成部の内周側から前記情報手段が覆われることとしてもよい。
手段11.前記透視部材は、前記枠構成部の一部を構成し、前記遊技領域に臨む内周壁部と、前記内周壁部の前縁部から前記枠構成部の外周側に向けて延出する正面壁部と、前記正面壁部の周縁部から外方に突出するカバー側固定部とを備え、
前記透視部材は、前記カバー側固定部が前記遊技盤取付枠に固定されることで、前記遊技盤取付枠に取付けられていることを特徴とする手段10に記載の遊技機。
例えば、透視部材に隣接する枠構成部に対し、内周壁部をねじ等の固定手段を用いて確実に固定しようとした場合、透視部材と枠構成部とを固定するための固定手段が枠構成部から遊技領域側に突出してしまったり、或いは、遊技領域側に視認可能に露出してしまったりするおそれがある。また、かかる不具合を回避するべく、遊技盤固定枠の構成の複雑化を招くことが懸念される。これに対し、手段11によれば、透視部材のうち内周壁部の前縁部から枠構成部の外周側に延出する正面壁部の周縁部から外方に突出するカバー側固定部が遊技盤取付枠に固定されるので、固定手段等が遊技領域に突出したり、遊技領域側に露出したりするといった事態を回避することができる。従って、遊技球が枠構成部から遊技領域に突出する固定手段等に接触して弾き飛ばされたり、固定手段が視認されることにより意匠性の低下を招いたりするといった不具合を防止することができる。
尚、内周壁部の内周側の面は、透視部材に隣接する枠構成部の内周面と面一となっていること、或いは、発射装置にて発射された遊技球が辿り得る遊技領域内の通過経路において、透明部材又は透明部材に隣接する枠構成部のうち前記通過経路の上流側に位置する方が遊技領域(枠構成部)の内周側に位置していることとしてもよい。この場合、内周壁部と枠構成部との境界部に形成された段差に衝突して遊技球が弾き飛ばされたり、遊技球が段差に衝突した際に衝突音が発生したり、段差部位が損傷したりするといった事態を抑止することができる。また、正面壁部の前面は、遊技盤固定枠の前面と面一であることとしてもよい。この場合、内周壁部の前縁部をより前方に配置することができ、内周壁部を介して視認される領域をより広くすることができる。
手段12.前記情報手段が取着される取付台を備え、
前記内周壁部の前記枠構成部の外周側の面(の後側の部位)と、前記取付台とが当接又は近接していることを特徴とする手段11に記載の遊技機。
上記手段11に記載のように、透視部材は、正面壁部の側方に突出するカバー側固定部が遊技盤取付枠に固定されており、内周壁部は正面壁部に片持ち支持されているだけである。さらには、内周壁部は遊技領域に面しているため、遊技領域を移動する遊技球に度々衝突されることが考えられる。このような構成に対し、本手段12では、内周壁部と取付台とが枠構成部の外周方向において当接(近接)するように構成されている。このため、内周壁部に遊技球が衝突し、内周壁部に対して枠構成部外周側に向かう力が作用したとしても、取付台で内周壁部を支持することができる。従って、内周壁部のがたつき、変形、損傷等を抑制することができる。
手段13.前記遊技盤の前面のうち前記情報手段が配置される部位には、後方に凹となる設置凹部が形成されていることを特徴とする手段6乃至12のいずれかに記載の遊技機。
手段13によれば、設置凹部が形成されていることにより、「情報手段の少なくとも一部を遊技盤の前面よりも後方に位置させること」も可能である。つまり、遊技者は遊技機の前方から斜めに透視部材を介して情報手段を視認するため、設置凹部の内側を覗くことも可能である。従って、例えば、情報手段の後部を設置凹部の内側に位置させるようにして情報手段を設けることにより、透視部材を介して視認可能な領域を有効に活用することができ、情報手段をより広い面積で視認させることができる等の作用効果が奏される。さらに、情報手段の前後の幅を比較的大きくして、情報手段をより見易くすることも可能となる。
手段14.前記遊技盤の前面のうち前記取付台に対応する(前記取付台が設置される)部位には、後方に凹となる設置凹部が形成され、
前記設置凹部の内側に前記取付台の後端部及び前記透視部材の前記内周壁部の後端部が位置していることを特徴とする手段12に記載の遊技機。
手段14によれば、設置凹部が形成されていることにより、「取付台の取付面の後縁部を設置凹部の内側に位置させ、取付台の取付面の後端部、すなわち、取付面に取着される情報手段の後縁部を遊技盤の前面よりも後方に位置させること」も可能である。つまり、遊技者は遊技機の前方から斜めに透視部材を介して情報手段を視認することとなる上、設置凹部の内側には、取付台の後端部だけでなく透視性を有する透視部材の内周壁部の後端部も挿入され、設置凹部の枠構成部の内周側の縁と取付面との間に少なくとも内周壁部の厚み分だけ隙間が形成されるため、情報手段のうち遊技盤前面よりも後方に位置する部位についても視認可能となる。従って、透視部材を介して視認可能な領域を有効に活用することができ、情報手段をより広い面積で視認させることができる等の作用効果が奏される。さらに、情報手段の前後の幅を比較的大きくして、情報手段をより見易くすることも可能となる。
また、本手段14によれば、設置凹部の内側において、内周壁部の後端部と取付台とを当接又は近接させることができる。すなわち、上記手段12の構成を採用する上で、上記手段8のように、内周壁部に対し取付台の取付面が傾斜している場合、内周壁部の後縁部を取付台で支持する構成とすることで、内周壁部のガタツキを抑制すると言った作用効果が一層確実に奏される。さらに、取着壁部の前部からリブ等を延出させて、当該リブを内周壁部に当接又は近接させる構成に比べ、取付台のコンパクト化、材料費の抑制などを図ることができる。
手段15.固定枠に対し開閉可能に支持され、遊技盤が取付けられる遊技盤取付枠と、
前記遊技盤の前方において形成され、発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域の外周縁を区画する枠構成部とを備えた遊技機において、
透視性を有するとともに、前記枠構成部の少なくとも一部を構成する内周壁部を具備する透視部材と、
前記透視部材の前記内周壁部を挟んで前記遊技領域とは反対側に設置され、所定の情報を表示する情報手段とを備え、
前記透視部材は前記遊技盤取付枠に取付けられ、前記情報手段は前記遊技盤に取付けられていることを特徴とする遊技機。
手段15によれば、遊技領域の外周縁を区画する枠構成部の一部が透視性を有する透視部材(内周壁部)により構成されており、遊技者は遊技機の前方から、透視部材を介して、当該透視部材を挟んで遊技領域とは反対側(透視部材の外周側)に設置された情報手段を視認することができる。このため、従来、遊技領域の外周縁を区画(画定)したり、発射手段によって発射された遊技球を案内したりするといった目的のみでしか活用されていなかった枠構成部において、所定の情報を表示する情報手段を視認させるといった機能を付与することができる。従って、遊技者に教示する情報を増やす場合であっても、遊技機(遊技盤や、遊技盤取付枠の前方において固定枠或いは遊技盤取付枠に対し開閉可能に支持される前面枠)に設けられるその他の装飾部材や遊技部材等の配置やデザインを崩すことなく、情報手段を用いて所定の情報を遊技者に教示することができる。結果として、遊技者に教示する情報が増える(遊技領域を区画する遊技盤前面に多数の情報手段が取着されたり、前面枠に対し遊技盤に取着された複数の情報手段を垣間見せるための開口部が複数形成されたりする)ことに起因して、意匠性の低下や遊技性の低下を招くといった事態を防止することができる。また、遊技者に教示する情報を増やさなくても、従来、遊技盤の前面や前面枠の前面に配設されていた情報手段を、本手段のように遊技領域の外周縁において配設することで、情報手段の配置を移すことで空いた場所に新たに装飾部材や遊技部材を配設することができる。従って、デザイン性や遊技性の向上等を図ることができる。
また、情報手段は透視部材の内周壁部によって遊技領域側が覆われているため、遊技領域を移動する遊技球が情報手段に衝突して情報手段が損傷してしまうといった事態を回避することができる。さらに、遊技領域を移動する遊技球が情報手段に接触し、遊技球の進路が大きく変化させられるように弾き飛ばされてしまうといった事態を回避することができる。また、遊技領域の外周縁を構成する枠構成部は、遊技者が遊技球の行方を追っているときに同時に視界に入ってくるため、情報手段を視認する機会を増やすことができる。
さらに、例えば、遊技盤及び情報手段だけを交換し、遊技盤取付枠及び透視部材を再使用したい場合、透視部材及び情報手段の両方が遊技盤に取付けられていると、遊技盤取付枠から遊技盤を取外すとともに、透視部材を遊技盤から取外す必要が生じる。一方、透視部材及び情報手段の両方が遊技盤取付枠に取付けられていると、遊技盤を遊技盤取付枠から取外すとともに、情報手段を遊技盤取付枠から取外す必要が生じる。
これに対し、本手段15では、透視部材は遊技盤取付枠に取付けられ、情報手段は遊技盤に取付けられている。このため、遊技盤及び情報手段だけを交換したい場合、遊技盤を遊技盤取付枠から取外すことだけで済み、作業性の向上を図ることができる。また、前面枠の窓部周縁部を一部切欠いたり、前面枠に設けられる装飾手段を一部省略したりする必要がなく、意匠性の低下を防止することができる。
加えて、透視部材が遊技盤取付枠に取付けられることで、枠構成部と内周壁部とを確実に位置合わせすることができ、例えば透視部材が遊技盤に取付けられることによって枠構成部と内周壁部との間に段差ができ易くなってしまいといった事態を抑止することができる。
また、一般に、遊技者は、遊技に際してのほとんどの時間を、遊技領域を移動する遊技球や、遊技領域に配設された表示装置を視認することにあてている。すなわち、遊技球の行方や表示装置の表示内容等で、遊技者の利益が左右されるからである。これに対し、本手段では、遊技領域の外周縁において情報手段が視認可能となっている。このため、遊技者が遊技球の行方を追っているときに情報手段が同時に視界に入ってきやすくなり、情報手段を視認する機会を増やすことができる。また、例えば、情報手段が遊技領域から離間した位置に設けられている場合、情報手段を見て、遊技領域を見るといった行為に時間がかかる。つまり、情報手段に視線を移してから遊技領域に視線を戻す間に時間がかかり、遊技領域側で得られる情報(特に、常に遊技者が得たいと思っている情報)を見落としてしまう、或いは、遊技領域から情報手段(所定の情報が可変表示される7セグメント表示装置や発光手段等の情報手段)に視線を移すまでの間に時間がかかり、情報手段において行われ、遊技者が得たいと思っていた情報を見逃してしまうといった事態を招くことが懸念される。これに対し、情報手段が遊技領域の外周縁において視認可能となっていることで、概ね遊技盤を視認している遊技者が情報手段を見るときの視線の移動距離が短くて済むため、両者間の視線の移動時間を短縮することができ、上記不具合を防止しつつ、情報手段を視認する上での利便性を向上させることができる。
尚、情報手段としては、版権シール、大当たり確率等の遊技機のスペックが記載されたシール、所定の情報(各種遊技状態等)を教示するために用いられる表示手段(ランプ等の発光手段、7セグメント表示装置、液晶表示装置等)等が挙げられる。
尚「固定枠に対し開閉可能に支持され、遊技盤が取付けられる遊技盤取付枠と、前記遊技盤取付枠の前方において前記固定枠或いは前記遊技盤取付枠に対し開閉可能に支持される前面枠と、前記遊技盤の前方において形成され、発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域の外周縁を区画する枠構成部とを備え、前記前面枠には窓部が形成され、前記前面枠の前方から前記窓部を介して前記遊技領域を視認可能に構成された遊技機において、透視性を有するとともに、前記枠構成部の少なくとも一部を構成する内周壁部を具備する透視部材と、前記透視部材の前記内周壁部を挟んで前記遊技領域とは反対側に設置され、所定の情報を表示する情報手段とを備え、前記透視部材は前記遊技盤取付枠に取付けられ、前記情報手段は前記遊技盤に取付けられていること」としてもよい。また、「前記情報手段は、前記遊技盤に対し、前記前面枠のうち前記窓部の周縁部によって前方を覆われる領域に配置されること」としてもよい。この場合、遊技盤取付枠の前面が視認されることに起因して、意匠性の低下等を招いてしまうといった事態を防止することができる。
手段16.前記情報手段のうち前記所定の情報が表示される表示面は、前方に向けて前記枠構成部の外周側に傾斜していることを特徴とする手段15に記載の遊技機。
遊技者は、遊技領域の外周縁において配設された情報手段を前方から斜めに視認することとなるため、例えば、情報手段の表示面が、遊技領域の外周縁を区画する枠構成部(枠構成部の一部を構成する透視部材)と略平行に取着される(情報手段の表示面が遊技盤の前面に対して直交している)場合、遊技者から情報手段が視認し難くなってしまうことが懸念される。
これに対し、本手段16によれば、情報手段の表示面が、前方に向けて枠構成部の外周側に傾斜するようにして設けられている。従って、情報手段の表示面が遊技者側に向くことから、遊技者から情報手段をより視認し易くすることができる。また、情報手段の表示面を傾けることによって、情報手段の表示面が遊技盤の前面に対して直交している場合に比べ、情報手段を設置できる限られた前後のスペースにおいて、情報手段の表示面をより大きなものとすることができ、情報手段で表示される情報の視認性を向上させることができる。
手段17.前記透視部材の前記内周壁部を挟んで前記遊技領域とは反対側に設置される取付台を備え、前記情報手段は前記取付台に取付けられていることを特徴とする手段15又は16に記載の遊技機。
手段17によれば、取付台を用いることで、情報手段を所期の向きや位置に設置することができる。また、情報手段を所期の向きや位置に設置するべく、情報手段自体に加工を施すといった必要がなく、既製品を使用することができ、コストの削減や生産性の向上等を図ることができる。
さらに、情報手段を遊技盤に直接取付ける場合、情報手段の取付けを失敗(遊技盤が破損する等)してしまうと、場合によっては遊技盤ごと交換する事態になることが懸念される。これに対し、本手段では、情報手段の取付台への取付けを失敗しても、取付台又は/及び情報手段を交換するだけで済み、遊技盤への影響は一切ない。さらには、情報手段を取付台に取り付けて、取付台を遊技盤に取付けるため、情報手段の遊技盤への取付けに失敗するといったこと自体を抑止することができる。従って、生産性等の向上を図ることができる。また、情報手段が遊技盤に直接取り付けられる場合に比べ、情報手段を遊技盤から取外し易くなり、情報手段、取付台、及び遊技盤のいずれかを再使用する際等の作業性の向上、情報手段の取外しに際しての部品の損傷の抑制等を図ることができる。
手段18.前記情報手段は、前記遊技盤の前記遊技盤取付枠への取付状態において前記透視部材の前記内周壁部から離間するようにして配置され、
前記遊技盤の前面のうち前記情報手段が配置される部位には、後方に凹となる設置凹部が形成されていることを特徴とする手段15乃至17のいずれかに記載の遊技機。
手段18によれば、遊技盤の遊技盤取付枠への取付状態において、情報手段と内周壁部との間に隙間が形成されるようになっている。このため、遊技盤の遊技盤取付枠への取付けに際して、内周壁部と情報手段とが接触し、情報手段が損傷してしまうといった事態を抑制することができる。従って、製造時の遊技盤の取付作業時や、リユース時の遊技盤の交換作業時の作業性の向上を図ることができる。
さらに、情報手段と内周壁部とが離間しているため、遊技球が内周壁部に衝突した場合に、当該衝突の衝撃が情報手段に作用してしまうといった事態を回避することができる。従って、情報手段の損傷や位置ずれ等を防止することができる。特に、情報手段が7セグメント表示装置やLED等の電気機器である場合、衝撃に起因する故障や電気的な切断等を防止することができる。
また、情報手段を内周壁部から離間させて配置すると、その分だけ、情報手段が枠構成部の外周側に位置してしまい、視認性の低下を招いてしまうことが懸念される。これに対し、本手段では、遊技盤のうち情報手段が配置される部位に設置凹部が設けられている。そして、当該設置凹部に情報手段を設置することで、遊技機の前方から斜めに視認されることとなる情報手段をより視認させ易くすることができる。また、比較的大きな、或いは比較的多数の情報手段を設置することもでき、この場合にも情報手段で表示される情報の視認性の向上等を図ることができる。換言すれば、遊技盤の前面のうち情報手段が配置される部位に設置凹部を設けることで、遊技機の前方からでも視認可能なように設置凹部の内側に情報手段の後部を位置させることができ、情報手段(出表示される情報)の視認性の低下を招くことなく、情報手段と内周壁部とを離間させることができる。
尚、前記情報手段が取着される取付台を備え、前記情報手段が前記取付台を介して前記遊技盤の取付けられている上記手段17の構成を採用する場合、「前記取付台は、前記遊技盤の前記遊技盤取付枠への取付状態において、前記取付台、及び当該取付台に取付けられた前記情報手段が前記透視部材の前記内周壁部から離間するようにして配置され、前記遊技盤の前面のうち前記取付台が配置される部位には、後方に凹となる設置凹部が形成されていること」としてもよい。この場合においても、本手段18と同様の作用効果が奏される。
また、遊技盤の遊技盤取付枠への取付状態において、内周壁部(の内周面)と遊技盤の前面とが離間していることとしてもよい。この場合、遊技盤の遊技盤取付枠への取付けに際し、内周壁部と遊技盤の前面とが接触し、遊技盤の前面(遊技盤の前面に貼着されるセル画等)が損傷してしまうといった事態を抑制することができる。但し、当該構成を採用する場合、内周壁部の内周面と遊技盤前面との間の距離(隙間の幅)は、両者間に形成される隙間に遊技球が進入しないように、遊技球の半径未満とすることが望ましい。さらに、遊技盤の遊技盤取付枠への取付状態において、内周壁部の後面と設置凹部の底面とが離間していることとしてもよい。この場合、内周壁部の後面と設置凹部の底面とが当接するように設計された上で、設置凹部の奥行が短くなったり、内周壁部の後端部がより後方に位置したりする等の製造誤差が生じた場合のように、内周壁部が設置凹部の底面に圧接して変形してしまうといった事態を回避することができる。
手段19.前記遊技盤の前記遊技盤取付枠への取付状態において、前記内周壁部の前記枠構成部の外周側の面(の後側の部位)と、前記取付台とが当接又は近接していることを特徴とする手段17に記載の遊技機。
手段19によれば、遊技領域に面している内周壁部に遊技球が衝突し、内周壁部が枠構成部の外周側に向けて変形しようとしても、内周壁部と取付台とが当接することで、内周壁部の変形が規制されることとなる。従って、内周壁部のがたつき、変形、損傷等や、これらに起因する遊技球の移動への悪影響を抑制することができる。
尚、本手段19のように、内周壁部と取付台とが当接又は近接する構成においては、遊技盤取付枠に対し内周壁部を片持ち梁のように一端でも(例えば前辺部側)固定しておけば、取付台によって変形を防止することができる。むしろ、当該構成においては、製造誤差や取付誤差が生じた場合に、内周壁部と取付台とが干渉して遊技盤を遊技盤取付枠に取付けられないと困るので、透視部材の内周壁部が弾性変形可能に構成されている方が望ましい。また、取付台の方を撓ませることも考えられるが、取付台に取付けられる情報手段の取付状態が不安定になったり、情報手段の表示面の角度が所期の角度から変わってしまったりするおそれがあるので、取付台は撓まない方が望ましい。
その一方で、上記手段18に記載のように、内周壁部と情報手段(及び取付台)とが離間する構成においては、取付台で内周壁部の変形を防止することができないため、内周壁部の相対する一対の辺部がそれぞれ固定されることが望ましい。この場合、内周壁部に遊技球が衝突した際に内周壁部が弾性変形し、遊技球の移動に悪影響を及ぼすといった事態等を抑制することができる。
手段20.前記遊技盤の前面のうち前記情報手段が配置される部位には、後方に凹となる設置凹部が形成され、
前記設置凹部の内側に前記情報手段の後端部及び前記透視部材の前記内周壁部の後端部が位置していることを特徴とする手段15乃至19のいずれかに記載の遊技機。
手段20によれば、遊技盤の前面に設置凹部が形成され、その内側に情報手段の後部が挿入状態とされることで、情報手段をより大きなものとしたり、遊技機の前方から情報手段をより視認しやすい位置に配置したりすることができたりする。
また、設置凹部は、情報手段よりも枠構成部の内周側において内周壁部を挿入可能なスペースを有している。このため、情報手段と遊技盤前面との間がより離間することとなり、当該離間することでできた隙間を介して、遊技機の前方から、情報手段のうち設置凹部の内側に位置する部位をより確実に視認させることができる。
手段21.前記情報手段を前記枠構成部の周方向に対して直交する方向に切断してその断面を見た場合に、前記遊技盤の前面と前記設置凹部の前記枠構成部の内周側の側面との境界部と、前記情報手段のうち前記所定の情報が表示される表示面の後端部とを結ぶ仮想直線上に、前記透視部材の前記内周壁部の外周側の面が位置することを特徴とする手段20に記載の遊技機。
例えば、遊技盤の前面と設置凹部の枠構成部の内周側の側面との境界部と、情報手段の表示面の後端部とを結ぶ仮想直線上に内周壁部の後面が位置する場合、情報手段において、遊技機の前方から内周壁部の外周面を介して視認される部位と、内周壁部の後面を介して視認される部位とができてしまう。この場合、光の屈折等の関係から、両部位の見え方が異なってしまったり、内周壁部の外周面と後面との境界部のラインが見えたりする等して、視認性の低下を招くおそれがある。
これに対し、本手段21では、情報手段全域が内周壁部の内周面及び外周面を介して視認される構成であるため、情報手段全体の見え方を統一することができるとともに、情報手段の手前に内周壁部のラインが見えてしまうといった事態を回避することができる。従って、内周壁部を介して視認される情報手段の視認性を向上させることができる。
手段22.前記設置凹部は、前記情報手段が配置される情報対応部と、前記情報対応部に隣接して、前記遊技盤の前記遊技盤取付枠への取付状態において前記透視部材の後端部が挿入される透視対応部とを備え、
前記透視対応部の底面は前記情報対応部の底面よりも後方に位置し(深く掘られ)、
前記透視対応部に挿入された前記透視部材の後端部は、前記情報対応部の底面よりも後方に位置していることを特徴とする手段20又は21に記載の遊技機。
手段22によれば、透視部材の内周壁部が、枠構成部の外周側である情報手段側に変位しようとしても、当該内周壁部が情報手段に当接する前に、透視対応部の側面に当接することとなる。このため、内周壁部に遊技球が衝突する等しても、内周壁部と情報手段とが当接するといった事態を防止することができ、情報手段の損傷や位置ずれを防止することができる。さらには、遊技球が内周壁部に衝突した際の内周壁部の変形を抑制することができる。また、当該手段20の構成を採用することで、結果的に上記手段21に記載の構成を具備することとなり、同様に、内周壁部を介して視認される情報手段の視認性を向上させるといった作用効果が奏される。
手段23.前記情報手段の配設位置に対応して前記遊技盤に取付けられ、前記情報手段のうち前記所定の情報が表示される表示面に対して直交する方向において、前記表示面よりも前記枠構成部の内周側又は/及び前方に突出するガイド手段を備え、前記ガイド手段の先端縁は前記枠構成部の内周側に傾斜していることを特徴とする手段15乃至22のいずれかに記載の遊技機。
手段23によれば、遊技盤の遊技盤取付枠への取付けに際し、万一、透視部材の内周壁部と情報手段とが前後に相対向しつつ近接した場合であっても、内周壁部とガイド手段とが当接することで、内周壁部と情報手段との接触を抑制することができる。
また、ガイド手段の先端縁が枠構成部の内周側に傾斜していることにより、ガイド手段の先端縁に当接した内周壁部はガイド手段に案内され、所期の位置である情報手段よりも枠構成部の内周側へと案内される。従って、取付作業性の向上を図ることができる。
さらに、遊技盤の遊技盤取付枠への取付けに際し、意図的に内周壁部とガイド手段とが当接するような相対位置関係で遊技盤と遊技盤取付枠とを近接させて取付けることで、内周壁部と遊技盤の前面とが接触してしまうといった事態を回避することができる。このため、遊技領域を区画する(すなわち遊技者から視認可能な)遊技盤の前面が損傷してしまうといった事態を抑制することができる。従って、遊技盤前面の損傷を防止するべく、遊技盤の取付けを極度に丁寧に行う必要が生じたり、遊技盤前面のうち内周壁部と隣接することとなる部位に保護シートを設置してから遊技盤を取付け、その後、保護シートを取外すといった作業を行ったりするといった事態を回避することができ、取付作業性の飛躍的な向上を図ることができる。特に、上記手段20のように、遊技盤の前面側に設置凹部が形成され、内周壁部の後端部が設置凹部の内側に挿入されるような構成の場合、かかる作用効果が一層顕著なものとなる。
尚、ガイド手段は、枠構成部の周方向における情報手段の両側方において、情報手段を挟むようにして一対で設けられていることとしてもよい。さらに、枠構成部の周方向において、内周壁部の幅は、一対のガイド手段間の距離よりも大きいこととしてもよい。これらの構成を採用する場合、遊技盤の取付に際して内周壁部と情報手段とが前後に相対向しつつ近接した場合において、内周壁部と情報手段との接触をより確実に防止することができ、手段23の作用効果が一層確実に奏される。尚、上記手段17に対応して、取付台がガイド手段を具備していることとしてもよい。この場合、取付台とは別にガイド手段を設ける場合に比べ、作業性の向上等を図ることができる。
手段24.前記透視部材は前記遊技盤取付枠の後面側からしか取外せないように構成され、前記情報手段は前記遊技盤の前面側からしか取外せないように構成されていることを特徴とする手段15乃至23のいずれかに記載の遊技機。
手段24によれば、遊技盤を遊技盤取付枠から取外さない限り、透視部材や取付台(情報手段)を取外すことが不可能となっている。従って、例えば、透視部材を取外してできた隙間から遊技機の内部(施錠装置、制御装置等)に不正をする、或いは、情報手段を不正に取替える等の行為を防止することができる。
手段25.固定枠に対し開閉可能に支持され、遊技盤が取付けられる遊技盤取付枠と、
前記遊技盤の前方において形成され、発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域の外周縁を区画する枠構成部とを備えた遊技機において、
前記枠構成部の少なくとも一部は、前記遊技盤の前面に取付けられる金属製のレールによって構成され、
前記レールは、所定の情報を表示する情報手段が取付けられる装着部を備え、当該装着部に対して前記情報手段が、前記所定の情報を表示する表示面が前記枠構成部の内周側に向くようにして取付けられ、
前記装着部はその他の一般部よりも後方に突出し、
前記遊技盤の前面には、前記装着部が配置される部位において後方に凹となる凹部が形成され、
前記凹部の前記枠構成部の外周方向における形成幅は、前記情報手段(の表示面)のうち前記凹部の内側に挿入される部位の前後方向における幅よりも長くなっていることを特徴とする遊技機。
手段25によれば、遊技盤に凹部が形成されることで、レールの装着部を大きく形成することができる。このため、装着部に対して比較的大きな情報手段を取付けたり、前方からより視認しやすい位置に情報手段を取付けたりすることができる。また、凹部の枠構成部の外周方向における形成幅が、情報手段のうち凹部の内側に挿入される部位の前後方向における幅よりも長くなっている。このため、情報手段のうち凹部の内側に位置する部位についても前方から視認可能とすることができ、情報手段の視認性を向上させたり、より大きな情報手段を視認させることができたりする。さらには、装着部(装着部のうち遊技盤の前面よりも後方に位置する部位)に対して情報手段を取付け易くすることができる。すなわち、一般にレールは直線状に成形された後、円弧状に湾曲させられて遊技盤に固定されるのであるが、湾曲される前に情報手段を取付けると、湾曲させた際に各種不具合(例えば、情報手段がシール等の場合には皺が発生し、情報手段が表示装置等の変形しないものである場合には取付状態が不安定になる等)を招くおそれがある。また、レールを遊技盤に固定した後では、情報手段の取付作業を行い難く、特に、情報手段が比較的大きく、誤差が許されない状況である(例えばレールの前後幅と情報手段の前後幅とが同じであったり、レールの周方向において情報手段の取着位置がずれるとその他の遊技盤の設けられる部材等によって視認性が低下するなどの不具合を招いたりする場合)と、かかる不具合がより顕著なものとなる。これに対し、本手段では、凹部が形成されているため、レールが遊技盤に取付けられた後でも情報手段をレールに取付け易くすることができる上、上記のように、情報手段の少なくとも後端部を遊技盤の前面よりも後方に位置させるようにして比較的大きな情報手段を取付けることもできる。
加えて、レールは装着部のみが後方に突出し、一般部を凹部に進入させなくても済む構成であるため、その他の一般部においてレールを遊技盤に固定し難くなってしまうといった事態を回避することができる。尚、透視性を有する透視部材で装着部に取付けられた情報手段を覆う構成とし、装着部に取付けられた情報手段が透視部材を介して前方から視認可能に構成されることとしてもよい。また、装着部は凹部の枠構成部外周側の側面に当接または近接配置されることとしてもよい。この場合、情報手段を凹部の内側空間において極力枠構成部の外周側に位置させることができ、情報手段のうち凹部の内側に位置する部位を視認させ易くする、装着部に情報手段を取付け易くする等の上記作用効果が一層確実に奏される。
また、装着部はその他の一般部よりも後方に突出し、少なくとも後端部が凹部の内側に挿入されていることから、同じく凹部の内側に位置する情報手段の取付状態の安定化などを図ることができる上、レールを遊技盤に取付ける際の位置決め効果も期待することができ、レールを的確な位置に確実に取付けることができる。尚、「前記表示面のうち前記凹部の内側に位置する部位と前記凹部の内周面との間には隙間が形成されており、当該隙間の距離は、前記表示面のうち前記凹部の内側に挿入された部位の前後方向における幅の半分の長さよりも長くなっていること」としてもよい。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
A.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
B.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
C.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
10…パチンコ機、11…外枠、12…内枠、14…前面枠セット、30…遊技盤、38…樹脂ベース、39…窓孔、50…レール、51…内レール構成部、52…外レール構成部、54…返しゴム、60…発射装置、101…窓部、137…ガラスユニット、401…前壁部、402…枠壁部、402b…露出部、407…露出用開口部、409…設置凹部、411…版権シール、412…透視ユニット、413…透明カバー、414…取付台、421…内周壁部、422…正面壁部、426…カバー側固定部、431…支持壁部、433…取着壁部、435…台側固定部、437…延出部、801…透視ユニット、802…透明カバー、803…取付台、807…7セグメント表示装置、807a…表示面、808…LED、811…内周壁部、821…取着壁部、822…ガイドリブ、831…設置凹部、901…情報対応部、902…透視対応部、914…貼着部、915…一般部。

Claims (1)

  1. 固定枠に対し開閉可能に支持され、遊技盤が取付けられる遊技盤取付枠と、
    前記遊技盤の前方において形成され、発射手段によって発射された遊技球が案内される遊技領域と、
    前記遊技領域の外周縁を区画する枠構成部とを備えた遊技機において、
    透視性を有するとともに、前記枠構成部の少なくとも一部を構成する内周壁部と、
    所定の情報を有する情報手段と、
    前記情報手段が配設され、前記内周壁部を挟んで前記遊技領域とは反対側に設置される情報配設手段とを備え、
    前記遊技盤には、前記情報配設手段の一部を前記遊技盤の前面よりも後方に位置させる領域が形成され、
    前記情報手段は、前記内周壁部の前端部よりも後方に配置され、
    前記内周壁部の前記遊技盤側の一部が、前記情報手段よりも後方に位置していることを特徴とする遊技機。
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