キャラクタを不快にさせないように心がけたり、喜んでもらいたいと望んだりする感情を運転者に強く抱かせるためには、運転者をキャラクタに対して強く感情移入させることが必要になる。しかしながら特許文献1に記載されたシステムでは、例えば運転者の運転が乱暴である場合や丁寧である場合のキャラクタの表情は、運転態様に応じて画一的に定められる。このように、表示画面に表示されるキャラクタの表情や仕草は単調で変化に乏しいため、運転者は、キャラクタとのコミュニケーションに飽きてしまい易い。従って、運転者がキャラクタに対して強く感情移入した状態は持続せず、最終的には、キャラクタの表情や仕草が変化した場合でも、運転者は何も感じなくなる。その結果、運転支援システムは、運転者に安全運転を促すことができなくなってしまうという問題点がある。
本発明の目的は、キャラクタに対する運転者の強い感情移入を維持させることによって、運転者に対して安全運転を継続して促すことが可能な運転支援システム、および運転支援プログラムを提供することにある。
本発明の第一態様に係る運転支援システムは、キャラクタ情報を出力することによって、前記キャラクタがユーザとのコミュニケーションを図り、前記ユーザの運転を支援する運転支援システムであって、前記コミュニケーションの表現態様を示す情報が、車両の運転状態に基づいて特定される親密度毎に記憶された記憶部を参照することによって、前記親密度に対応する前記表現態様を決定し、前記表現態様で前記キャラクタが前記ユーザとのコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力し、前記ユーザに対する前記キャラクタの親密性が、前記ユーザの前記運転状態に応じて変化するように、前記親密度に基づいて決定された前記表現態様で前記キャラクタ情報を出力することを特徴とする。
第一態様によれば、運転支援システムでは、キャラクタ情報をユーザに対して出力することによって、人や動物などの生き物をキャラクタとしてユーザに認識させる。キャラクタ情報は、ユーザの五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)に訴えるための様々な手法によって、運転支援装置から出力される。例えばキャラクタ情報の出力は、表示部(ディスプレイなど)にキャラクタの画像を表示することで実行されるとよい。また例えばキャラクタ情報の出力は、音声出力部(スピーカなど)からキャラクタの音声を出力することで実行されるとよい。これによって、キャラクタがユーザに対して情報を通知するコミュニケーションが行われる。
運転支援システムでは、キャラクタによるコミュニケーションの表現態様を、ユーザとキャラクタとの親密度の度合いに応じて変化させる。これによって、キャラクタに対するユーザの感情移入の度合いを強め、キャラクタがあたかも実在する対象であるかのようにユーザに感じさせることができる。ユーザは、ユーザに対するキャラクタの親密性が高い状態で維持されるように、またさらに高まるように、キャラクタによる安全運転の働きかけに素直に応じ、積極的に安全運転を心がけるようになる。このようにして運転支援システムは、キャラクタに対するユーザの感情移入の度合いを高いレベルで維持させることによって、ユーザがキャラクタとのコミュニケーションに飽きてしまうことを抑制し、ユーザに対して安全運転を継続的に促すことができる。
第一態様において、車両の状態を検出する機能を備え、前記記憶部は、前記コミュニケーションの表現態様を示す情報を、前記親密度毎に、且つ、前記車両の状態別に記憶しており、前記親密度に対応し、且つ前記車両の状態に対応する前記表現態様を決定し、前記表現態様で前記キャラクタが前記ユーザとのコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。
例えば運転支援システムは、車両の状態に応じた適切な通知事項を特定し、キャラクタを介してユーザに通知するとよい。例えば運転支援システムは、走行速度に応じてユーザに注意喚起したり、急ハンドルや急ブレーキに対して丁寧な運転を心がけたりするように、運転者を誘導するとよい。これによって運転支援システムは、最適な安全運転への注意喚起を、車両の状態に応じて適切に行うことができる。
第一態様において、前記車両の位置を特定する機能を備え、交通監視装置の位置情報が記憶された記憶部を参照することによって、前記交通監視装置の位置を特定し、特定した前記交通監視装置の位置と前記車両の位置との関係を示す情報が、前記キャラクタによって前記ユーザに通知されるように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。
ユーザは、キャラクタとのコミュニケーションを通じて、交通監視装置の設置場所を認識できる。交通監視装置は、交通事故の発生しやすい場所や、過去に事故が発生した場所に設置されることが多い。従って運転支援システムは、交通監視装置の設置場所に関する情報をユーザに通知することによって、交通事故の起こりやすい場所をユーザに認識させ、このような場所で特に安全運転に心がけるよう促すことができる。
第一態様において、交通監視装置から送信される電波を受信することによって、前記車両が前記交通監視装置に近づいたかを判断し、前記車両が前記交通監視装置に近づいた場合に、前記キャラクタによって前記ユーザに通知がされるように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。
ユーザは、キャラクタとのコミュニケーションを通じて、車両の近くに交通監視装置があることを認識できる。交通監視装置は、交通事故の発生しやすい場所や、過去に事故が発生した場所に設置されることが多い。従って運転支援システムは、交通監視装置が車両の近くにあることをユーザに通知することによって、交通事故の起こりやすい場所をユーザに認識させ、このような場所で特に安全運転に心がけるよう促すことができる。
第一態様において、前記キャラクタ情報を出力する以外の方法で、前記ユーザの運転を支援するための情報を出力する機能を備え、前記キャラクタ情報を出力するキャラクタモードと、前記キャラクタ情報を出力しない非キャラクタモードとを有し、所定の切り替え操作の検出に基づき、前記キャラクタモードと前記非キャラクタモードとを切り替えるとよい。
ユーザは、キャラクタモードと非キャラクタモードとを即座に切り替えることができる。この機能は、キャラクタモードで運転支援システムが動作していることをユーザが他のユーザに知られたくない場合に、特に有効である。このような場合、ユーザは、キャラクタモードから非キャラクタモードに直ちに切り替えたいためである。
第一態様において、前記キャラクタの音声をスピーカから出力することによって前記キャラクタ情報を出力する場合において、所定の操作の検出に基づき、前記キャラクタの音声を消音するとよい。ユーザは、キャラクタの音声を即座に消音することができる。この機能は、ユーザがキャラクタの音声を他のユーザに聞かれたくない場合に、特に有効である。このような場合、ユーザは、キャラクタの音声を簡単な操作で消音したいためである。
第一態様において、前記運転支援システムは、地域航法衛星から送信された電波を受信することによって、前記車両の位置を特定し、前記地域航法衛星から送信された電波を受信した場合に、前記地域航法衛星から送信された電波を受信した旨を示す情報が、前記キャラクタによって前記ユーザに通知されるように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。
例えば運転支援装置は、地域航法衛星「みちびき」を補足した場合、「みちびき」を捕捉したことを、キャラクタを介してユーザに通知するとよい。このようにすることでユーザは、運転支援システムにおいて車両の位置を特定するためにどのような衛星が使用されているかを、詳細に認識できる。ユーザは、運転支援システムの具体的な動きを詳細に知ることができるので、運転支援システムに対する親近感を高めることができる。
第一態様において、全地球航法衛星から送信された電波と、地域航法衛星から送信された電波との少なくともいずれかに基づいて前記車両の位置を特定し、少なくとも前記地域航法衛星からの電波を用いて前記車両の位置を特定できた場合には、前記地域航法衛星からの電波を用いずに前記車両の位置を特定できた場合とは異なる通知態様でユーザに対する通知を行うとよい。ユーザは、地域航法衛星からの電波を受信することで車両の位置が特定されているかを、一目で明快に認識することができる。
第一態様において、前記親密度が第一閾値未満である場合、前記キャラクタ情報を第一出力部から出力し、前記親密度が第一閾値以上である場合、前記第一出力部、および、前記第一出力部とは別の第二出力部から前記キャラクタ情報を出力するとよい。また第一態様において、前記キャラクタ情報として、画像情報と音声情報とを備え、前記第一出力部から前記画像情報を出力し、前記第二出力部から前記音声情報を出力するとよい。
親密度が低い場合、キャラクタの画像が出力されるため、ユーザは、キャラクタ情報による別の表現態様(例えば音声)も認識することによってキャラクタとの親密なコミュニケーションを早く開始したいという期待をふくらませる。運転支援システムは、このようなユーザの心理を利用することによって、ユーザのキャラクタに対する感情移入の度合いを高めることができる。
なお上述とは逆に、第一出力部を音声出力部にするとよい。第二出力部を画像出力部にするとよい。そして、キャラクタ情報として音声を第一出力部から出力するとよい。キャラクタ情報として画像を第二出力部から出力するとよい。
第一態様において、表示部に表示する前記キャラクタ情報であるキャラクタの画像を、前記キャラクタの画像を表示する時期に応じて異ならせるとよい。例えば、キャラクタの画像は時期毎に複数用意されるとよい。これによって、ユーザがキャラクタの画像に飽きてしまうことを抑止することができる。またユーザは、新たなキャラクタの画像を見たいと思う気持ちを抱くため、運転支援システムは、この感情を利用することによって、ユーザに対する安全運転への誘導を効果的に行うことができる。例えば運転支援システムは、ユーザが危険な運転等を行った場合、新たなキャラクタ画像が表示されないように制御するとよい。これによってユーザは、安全運転を常に心がけるようになる。
第一態様において、前記親密度が第二閾値未満である場合、前記キャラクタ情報として前記キャラクタの画像を表示部から出力し、前記キャラクタの音声を音声出力部から出力せず、前記親密度が第二閾値以上である場合、前記キャラクタ情報として前記キャラクタの画像および前記キャラクタの音声を出力するとよい。
ユーザは、親密度が低い状態では、キャラクタの音声を認識できないので、キャラクタの画像だけでなく音声も認識したいという期待を抱く。運転支援システムは、このようなユーザの心理を利用することによって、ユーザのキャラクタに対する感情移入の度合いを高めることができる。
第一態様において、前記親密度の増加に伴って、前記ユーザに対する前記キャラクタの親密性が大きくなるような前記表現態様で前記キャラクタが前記ユーザとのコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。運転支援システムは、運転状態に基づいて特定される親密度が高くなるに従い、ユーザに対するキャラクタの親密性を高めることができる。ユーザは、キャラクタの親密性が徐々に高まっていることを感じることで、キャラクタに対する親しみが徐々に増し、キャラクタに強く感情移入する。ユーザは、キャラクタに嫌われないように、キャラクタからの通知に対して更に素直に応じるようになる。従ってユーザは、キャラクタからの安全運転への働きかけに素直に応じ、安全運転を行うようになる。
第一態様において、前記キャラクタが、前記運転支援システムが起動した時間毎に異なる表現態様でコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。例えば、キャラクタがあたかも実在する生き物であるかのように、キャラクタ情報を起動時間毎に切り替えて出力するとよい。これによってユーザは、キャラクタが実在するかのように感じるようになり、キャラクタに強く感情移入する。ユーザは、キャラクタに嫌われないように、キャラクタからの通知に対して更に素直に応じるようになる。従ってユーザは、キャラクタからの安全運転への働きかけに素直に応じ、安全運転を行うようになる。
第一態様において、前記運転支援システムが起動した時間が早朝である場合、前記キャラクタが眠そうな表現態様で前記ユーザとのコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。ユーザは、キャラクタが眠そうな状態を見ることで、キャラクタがあたかも実在する生き物であるかのように感じるようになる。さらにユーザは、キャラクタに対して、起こしてしまって申し訳ないという感情を抱く。運転支援装置は、これらのような感情をユーザに抱かせることで、ユーザのキャラクタに対する感情移入の度合いを更に高めることができる。
第一態様において、前記運転支援システムが起動した時間が深夜である場合、前記キャラクタが就寝する表現態様で前記ユーザとのコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。ユーザは、キャラクタの就寝する様子を見ることで、キャラクタがあたかも実在する生き物であるかのように感じるようになる。さらにユーザは、キャラクタに対して親密な感情を抱く。運転支援装置は、これらのような感情をユーザに抱かせることで、ユーザのキャラクタに対する感情移入の度合いを更に高めることができる。
第一態様において、前記キャラクタの音声と、前記キャラクタを演じる者による、前記キャラクタとは異なる別キャラクタの音声とを、前記表現態様として前記記憶部に記憶しており、前記親密度が第三閾値未満の場合には、前記キャラクタ情報として前記別キャラクタの音声の出力を行い、前記親密度が第三閾値以上の場合には、前記キャラクタ情報として前記キャラクタの音声の出力を行うとよい。
ユーザは、親密度が第三閾値未満の状態で別キャラクタの音声を聞くことによって、例えば、キャラクタを演じる者による前記キャラクタとは異なる別キャラクタが馴染み深い者の演じるキャラクタである場合、その音声を聞いて安堵すると同時に、例えば、本システム固有のキャラクタの音声が聞きたくなる。このような状態で親密度が大きくなり、キャラクタの音声が聞けるようになると、最初からキャラクタの音声を聞く場合と比較して、キャラクタに対するユーザの感情移入の度合いは更に高まる。
第一態様において、前記親密度が前記第三閾値よりも大きい第四閾値以上の場合には、前記別キャラクタの音声の出力も行うとよい。ユーザは、親密度が大きくなった場合、キャラクタの音声と別キャラクタの音声の両方を聞くことができる。
第一態様において、第一態度で接する前記キャラクタの音声と、第二態度で接する前記キャラクタの音声とを、前記表現態様として前記記憶部に記憶しており、前記親密度が第五閾値未満の場合には、前記キャラクタ情報として第一態度の前記キャラクタの音声の出力を行い、前記親密度が第五閾値以上の場合には、前記第二態度のキャラクタの音声の出力を行うとよい。
第二態度は第一態度と落差のある態度とするよく、第二態度は第一態度と反対の要素を有する態度とするとよい。特に第一態度は一般的に負のイメージがある態度、第二態度は一般的に正のイメージのある態度とするとよい。このようにすれば、親密度が閾値以上になった場合に、急に態度が変わることとなり、その態度のギャップに惹きつけられることとなる。その結果、キャラクタに対する運転者のさらに強い感情移入を生じさせ、維持させることができる。
第一態様において、前記第一態度は、ユーザに対して厳しく接する態度であり、前記第二態度は、ユーザに対してあまえるように接する態度であるとよい。親密度が大きくなるに従い、キャラクタの態度が徐々に親密になっていくことになるので、ユーザは、キャラクタに対する感情移入の度合いを更に高める。ユーザは、キャラクタに嫌われないように、キャラクタからの通知に対して更に素直に応じるようになる。従ってユーザは、キャラクタからの安全運転への働きかけに素直に応じ、安全運転を行うようになる。
第一態様において、前記親密度が前記第五閾値よりも大きい第六閾値以上の場合には、ユーザに対して厳しい態度で接する前記キャラクタの音声の出力も行うとよい。ユーザは、親密度が高まった場合、厳しい態度の音声と、あまえた態度の音声との両方を聞くことができる。
第一態様において、前記ユーザが前記キャラクタ情報を出力する場合の条件を設定するための操作を行った場合、前記親密度が第七閾値以上である場合にのみ、前記操作を受け付け、前記親密度が前記第七閾値未満である場合には、前記操作を受け付けないとよい。ユーザは、親密度が一定レベル以上でないと、キャラクタ情報を出力する場合の条件を設定できないことになる。ユーザは、親密度が一定レベル未満である場合、条件を入力することができるようになることを期待する。このようにユーザを焦らすことによって、運転支援システムは、ユーザのキャラクタに対する感情移入の度合いを高めることができる。
第一態様において、前記運転支援システムは、前記キャラクタ情報を出力するキャラクタモードと、前記キャラクタ情報を出力しない非キャラクタモードとのいずれかで動作し、前記キャラクタモードで動作している場合にのみ、前記キャラクタ情報を出力する場合の条件を設定するための操作を、前記設定画面を介して受け付けるとよい。ユーザは、キャラクタモードと非キャラクタモードとを切り替えて、運転支援システムを使用することができる。またユーザは、運転支援システムがキャラクタモードで動作している場合にのみ、キャラクタ情報を出力する場合の条件を設定することができるので、非キャラクタモードで動作している場合に、誤ってキャラクタ情報を出力する場合の条件が変更されてしまうことを防止することができる。
第一態様において、前記運転支援システムの動作条件を設定するための設定画面を表示部に表示し、前記設定画面は、前記キャラクタ情報を出力する場合の条件を設定する場合に最初に選択する選択操作部を備えるとよい。ユーザは、キャラクタ情報を出力するための条件を設定するための操作を一目で明快に認識することができる。
第一態様において、前記ユーザが前記キャラクタ情報を出力する場合の条件を設定するための操作を行った場合であり、且つ、前記親密度が前記第八閾値未満である場合、前記操作を受け付けない旨を、前記キャラクタの音声の口調とは異なる口調の音声によって前記ユーザに通知するとよい。これによってユーザは、条件の設定が拒否されたことを明快に認識することができる。
第一態様において、前記操作を受け付けない旨を前記ユーザに通知するとともに、前記運転支援システムの機能を前記ユーザに紹介するとよい。ユーザは、運転支援システムの機能を認識し、どうすれば設定が可能となるかを知ることができる。ユーザは、予め運転支援装置の機能をよく認識していない場合でも、運転支援システムを使用しながら、諸機能を徐々に認識できるようになる。
第一態様において、表示部に表示される壁紙であって、日時の経過に伴って、選択可能な枚数が増加する壁紙を選択するための前記壁紙操作部を表示部に表示し、前記壁紙操作部を介して前記ユーザが選択した前記壁紙を、前記運転支援システムが起動した場合または待ち受け時のうち少なくともいずれか一方に前記表示部に表示するとよい。ユーザは、好みの壁紙を選択して表示部に表示することができる。日時の経過に伴って、表示可能な壁紙が増えるため、ユーザによって運転支援システムが長く使用された場合も、壁紙の変更によってユーザを飽きさせないようにすることができる。
第一態様において、前記キャラクタ情報として一旦音声出力部から出力された前記キャラクタの音声を、任意のタイミングで再度出力することを可能とする設定を行うための再生操作部を、表示部に表示し、前記再生操作部を介して、前記キャラクタの音声を再度出力するための設定が行われた後、一旦出力された前記キャラクタの音声を再度出力する指示が前記ユーザによってされた場合に、指定された前記キャラクタの音声を出力するとよい。これによって、一旦再生されたキャラクタの音声を、後から任意のタイミングで何度も繰り返し聞くことができる。
第一態様において、前記キャラクタ情報として表示部に表示するキャラクタの画像によって示される前記キャラクタの服装を選択するための服装操作部を、前記表示部に表示し、前記服装操作部を介して前記服装が選択された後、選択された服装を着用した前記キャラクタの画像を、前記表示部に表示するとよい。
ユーザは、好みの服装を着用したキャラクタを表示部に表示させることができるようになる。これによってユーザは、キャラクタの様相を思い通りに切り替えることができるので、キャラクタに対する感情移入の度合いは更に高まる。また運転支援システムは、キャラクタを様々な表示態様で表示させることができることになり、ユーザを飽きさせないようにすることができる。
第一態様において、前記親密度が第九閾値未満である場合、前記服装操作部を介して前記服装が選択された場合であっても、選択された前記服装を着用した前記キャラクタの画像の表示を、所定の確率で禁止するとよい。ユーザは、親密度が低い場合、キャラクタの服装を変更する操作を行った場合でも稀に拒否される。これによってユーザは、より親密度を高めて確実にキャラクタの服装を変更できるように心がける。結果、ユーザはよりキャラクタの通知に従うようになり、運転支援システムからの安全運転への誘導に素直に応じて安全運転を心がけるようになる。また運転支援システムは、キャラクタがあたかも実在している生き物のように振る舞わせることで、キャラクタに対するユーザの感情移入の度合いを更に高めることができる。
第一態様において、設定画面の背景画像を、前記ユーザの指示に基づいて変更するとよい。設定画面の背景を、好みの状態に切り替えることができる。これによって、表示態様が一辺倒になってしまってユーザに飽きられてしまうことを抑止することができる。
第一態様において、前記キャラクタ情報を出力するキャラクタモードと、前記キャラクタ情報を出力しない非キャラクタモードとのいずれかを選択するモード操作部を表示部に表示し、前記モード操作部の外枠の色を、前記親密度に応じて変化させるとよい。ユーザは、モード操作部を一目見ただけで、キャラクタによるコミュニケーションの表現態様を明快に認識することができる。
第一態様において、前記親密度を、前記ユーザに対する前記キャラクタの親密度合いとして示す画像を、表示部に表示するとよい。これによってユーザは、キャラクタの親密度を一目で認識することができる。
第一態様において、前記運転状態を初期化する初期化操作部を、表示部に表示し、
前記初期化操作部を介して、前記運転状態を初期化する操作が行われた場合、前記ユーザの前記親密度を初期化するとよい。これによってユーザは、運転状態を初期化することによって、ユーザに対するキャラクタの親密性が徐々に増していく過程を、何度も繰り返し体験することができる。
第一態様において、前記運転状態、および、前記運転状態以外の設定情報を記憶する記憶部を備えており、前記初期化操作部を介して初期化操作が入力された場合、前記運転状態を初期化し、前記運転状態以外の設定情報を初期化しないとよい。運転支援システムは、ユーザによって設定された設定情報を消さないように、運動状態を初期化することができる。これによってユーザは、設定情報を何度も繰り返し運転支援システムに対して設定する手間を省くことができる。
第一態様において、前記車両の位置を示す位置情報を取得し、地図上の対象と位置情報とが対応付けられた地図情報と、取得された前記位置情報とに基づいて、前記車両と前記対象との位置関係を特定し、前記位置関係に基づいて前記キャラクタ情報を決定し、出力するとよい。
運転支援システムは、車両と対象との位置関係に応じた適切な通知事項を特定し、キャラクタを介してユーザに通知することができる。通知事項として、例えば、急カーブや見通しの悪い場所等、交通事故が発生しやすい場所に車両が近付いたことを通知するとよい。また、交通監視装置が設置されている場所に車両が近づいたことを通知するとよい。これによって運転支援システムは、危険な場所でユーザに安全運転を促すことができる。特にユーザは、キャラクタに対して強く感情移入していることから、キャラクタによる通知に素直に応じることが想定される。従って運転支援システムは、ユーザが安全運転を行うように的確に誘導することができる。例えば運転支援装置は、キャラクタによる通知を、親密度に応じて異ならせるとよい。
第一態様において、前記車両と前記対象との間の距離に応じて異なる前記表現態様で前記キャラクタが前記ユーザとのコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。ユーザは、キャラクタとのコミュニケーションを通じ、車両と対象との距離を一目で容易かつ明確に認識することができる。例えばキャラクタは、急カーブや見通しの悪い場所等、交通事故が発生しやすい場所と車両との間の距離が短くなった場合に、距離に応じて異なる態様でユーザに通知するとよい。これによってユーザは、危険な場所と車両との間の距離を認識できるので、距離に応じた適切な運転を心がけることができる。
第一態様において、前記車両の挙動を検出する機能を有し、検出された前記挙動が所定の条件を満たす場合に、前記挙動に基づいて前記キャラクタ情報を決定し、出力するとよい。運転支援システムは、車両の挙動に基づいた適切な通知事項を特定し、キャラクタを介してユーザに通知することができる。通知事項として、例えば、急ハンドルや急ブレーキ、急発進に対する警告を行うとよい。これによって運転支援システムは、危険な運転に対して警告し穏やかな運転を心がけるように促すことができる。特にユーザは、キャラクタに対して強く感情移入していることから、キャラクタの通知事項に素直に応じることが想定される。従って運転支援システムは、ユーザが安全運転を行うように的確に誘導することができる。
第一態様において、車両に加わる加速度を検出する機能を有し、前記挙動は、検出された前記加速度に基づいて決定されるとよい。運転支援システムは、車両に加わる加速度に基づいて車両の挙動を決定することができる。例えば運転支援システムは、前後方向および左右方向の加速度を検出することによって、急ハンドル、急ブレーキ、急発進等の車両の挙動を検出するとよい。
第一態様において、前記加速度の大きさおよび方向に応じて異なる前記表現態様で前記キャラクタが前記ユーザとのコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。運転支援システムは、加速度の大きさおよび方向に基づき、車両の状態を詳細に特定することができる。例えば運転支援システムは、加速度の大きさおよび方向に基づき、急ハンドル、急ブレーキ、急加速等を特定し、これらに対する注意喚起を行うための通知を行うとよい。これによってユーザは、キャラクタからの通知に応じて危険な運転をしないように心がけることによって、安全運転を行うことができる。
第一態様において、前記キャラクタが前記ユーザに話しかける、および、前記キャラクタが表示部の表示領域内を歩きまわるのすくなくともいずれかの表現態様でコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。これによって、ユーザはキャラクタに対して親近感を抱くことになるので、ユーザのキャラクタに対する感情移入の度合いは更に高まる。例えば、車両と対象との位置関係に基づいた出力、または、加速度が所定の条件を満たす場合の出力が行われている以外の時間帯に、上述した態様でキャラクタ情報を出力するとよい。これによってユーザは、キャラクタが常にそばにいるかのように感じるので、キャラクタに対するユーザの感情移入の度合いはより一層高まる。例えば、親密度に応じてキャラクタのフレーズを異ならせるとよい。
第一態様において、交通を監視する前記対象の位置と前記車両との位置関係が所定の関係を満たす場合、前記キャラクタ情報として、所定の服装を着用した前記キャラクタの画像を出力するとよい。ユーザは、キャラクタの様相が変わったことで、交通を監視する対象と車両との位置が所定の関係を満たしていることを一目で容易かつ明確に認識することができる。交通を監視する対象は、交通事故の発生する可能性が高い場所に設置されることが多いので、ユーザは、交通事故の危険性の高い場所を事前に的確に認識し、交通安全に心がけて運転を行うことができる。
第一態様において、前記キャラクタ情報として、交通を監視する前記対象に関する情報を通知するための前記キャラクタの音声を出力するとよい。ユーザが運転支援システムに対して目を向けていない場合であっても、ユーザは音声によって、交通を監視する対象と車両との位置が所定の関係を満たしていることを確実に認識することができる。
第一態様において、前記車両の走行速度を検出する機能を有し、前記車両の走行地点での制限速度を取得し、検出された前記走行速度が、取得された前記制限速度を超過している場合に、前記キャラクタが前記ユーザに対して警告を行う表現態様でコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。ユーザは、車両の走行速度が制限速度を超過していることを、容易に認識することができる。キャラクタに対するユーザの感情移入の度合いは強い状態であるため、ユーザは、キャラクタからの警告に素直に応じ、安全運転を心がけるようになる。
第一態様において、前記車両の挙動を検出する機能を有し、前記挙動が所定の条件を満たす場合に、前記キャラクタが車酔いした表現態様でコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。例えば、車両の横方向の大きな加速度を検出した場合に、乱暴な運転がされていると判断し、車酔いした表現態様でキャラクタ情報を出力するとよい。ユーザのキャラクタに対する感情移入の度合いは大きい状態であるため、ユーザは、キャラクタの車酔いした状態を可哀想に思い、丁寧な運転を心がけるようになる。運転支援システムは、このようなユーザの感情を利用することによって、ユーザに丁寧な運転を促すことができる。
第一態様において、車両に加わる加速度を検出する機能を有し、前記加速度が所定の条件を満たす状態が所定時間以上連続した場合に、前記キャラクタが前記ユーザに対して怒る表現態様でコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。例えば、車両の前後方向や横方向の加速度が頻繁に大きくなった場合に、乱暴な運転がされていると判断し、怒った表現態様でキャラクタ情報を出力するとよい。ユーザのキャラクタに対する感情移入の度合いは大きい状態であるため、キャラクタの怒った状態に対してユーザは反省し、丁寧な運転を心がけるようになる。運転支援システムは、このようなユーザの感情を利用することによって、ユーザに丁寧な運転を促すことができる。
第一態様において、運転に対するユーザの集中力が低下した状態か否かを判定し、集中力が低下した状態であると判定した場合に、前記キャラクタが前記ユーザに話しかける表現態様でコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。運転支援システムは、運転に対するユーザの集中力が低下したと判定した場合に、ユーザに対して注意喚起を行うことができる。これによってユーザは、集中力を取り戻し、安全な運転を行うことができる。ユーザのキャラクタに対する感情移入の度合いは大きい状態となっているため、ユーザは、キャラクタからの注意喚起に素直に応じる。例えばキャラクタは、休憩を促す態様でユーザとコミュニケーションを図るとよい。これによってユーザは、積極的に休憩を取ることによって、集中力を確実に回復させることができる。
第一態様において、前記車両の走行状態が変化に乏しい状態であるか否かを判定し、変化に乏しい状態であると判定した場合に、前記キャラクタが前記ユーザに話しかける表現態様でコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。車両の走行状態の変化が乏しい場合、ユーザは居眠り運転を行っている可能性がある。このような場合に運転支援システムは、ユーザに対して注意喚起を行うことによって、ユーザの居眠り状態を解消させることができる。これによってユーザは、安全な運転を再開することができる。ユーザのキャラクタに対する感情移入の度合いは大きい状態となっているため、ユーザは、キャラクタからの注意喚起に素直に応じる。例えばキャラクタは、休憩を促す態様でユーザとコミュニケーションを図るとよい。これによってユーザは、積極的に休憩を取ることによって、集中力を確実に回復させることができる。
第一態様において、前記車両の走行速度を検出する機能を有し、車両の走行速度が所定以上であり、且つ、車両の走行状態の変化幅が所定以下である場合に、前記状態にあると判定するとよい。運転支援システムは、簡易な方法で、ユーザの状態を正確に特定することができる。これらの条件を満たす場合、ユーザの集中力は低下しがちであり、ユーザは眠気を催しやすいためである。
第一態様において、所定時間の車両の走行状態の変動が所定の条件を満たす場合に、前記状態にあると判定するとよい。運転支援システムは、簡易な方法で、ユーザの状態を正確に特定することができる。例えば、ユーザが普通に運転を行っている場合、走行状態は頻繁に変動するため、この変動が小さい場合に、ユーザは居眠り運転を行っている状態であると判断するとよい。
第一態様において、前記車両の位置情報を取得し、取得された前記位置情報と地図情報とに基づいて、前記車両が走行している道路を特定し、特定した前記道路の種別が所定の条件を満たす場合に、前記キャラクタが前記ユーザに話しかける表現態様でコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。
例えば運転支援システムは、車両が走行している道理が高速道路や高架道路であるかを特定するとよい。車両がこのような道路を走行している場合、走行速度は高速になり易く、また操舵や速度変化に乏しい単調化した運転になりやすいためである。このような場合、ユーザの集中力は低下し易く、覚低走行、居眠り運転等が発生しやすい。これに対して運転支援システムは、このような道路で特にユーザに対して警告を行うことによって、交通事故を未然に防止することができる。従って運転支援システムは、効果的に交通事故を防止し、安全運転をユーザに促すことができる。
第一態様において、車両の走行速度を取得し、取得した前記走行速度が所定の条件を満たす場合に、前記キャラクタが前記ユーザに話しかける表現態様でコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。走行速度が大きい場合、ちょっとしたユーザの不注意が事故につながりやすい。これに対して運転支援システムは、このような場合に特にキャラクタを介してユーザに警告を行うことができるので、事故の発生しやすい状況を解消して未然に事故を防止することができる。
第一態様において、前記車両に加わる加速度を検出する機能を有し、検出した前記加速度が所定の条件を満たす場合に、前記キャラクタが前記ユーザに話しかける表現態様でコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。例えば運転支援システムは、検出した加速度から、車両の急発進、急停車、急ハンドル等を検出するとよい。このような運転を繰り返した場合、車両が事故を起こす可能性は高くなる。これに対して運転支援システムは、このような場合に特にキャラクタを介してユーザに警告を行うことができるので、事故の発生を未然に防止することができる。
第一態様において、前記キャラクタが所定の周期で繰り返し話しかける表現態様でコミュニケーションを図るように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。警告の初期段階において、ユーザが警告に気づかない場合であっても、繰り返し警告を行うことによって、最終的にユーザは警告に気づき、安全運転を心がけるようになる。このようにして運転支援システムは、ユーザに対して確実に警告を認識させることができる。
第一態様において、前記キャラクタが所定の周期で繰り返し話しかける場合の会話内容がそれぞれ異なるとよい。運転支援システムは、キャラクタが異なる態様で警告を行うようにキャラクタ情報を出力することによって、ユーザがキャラクタに飽きてしまうことを抑制することができる。これによってユーザは、キャラクタの警告に継続的に応じ、安全運転を心がけるようになる。
第一態様において、前記キャラクタが所定の周期で繰り返し話しかける場合の前記キャラクタの音声の音量を、繰り返し回数の増加に伴って徐々に大きくするとよい。出力されるキャラクタの音声は徐々に大きくなるので、警告の初期段階でユーザが運転方法を修正しない場合でも、最終的にユーザは、大きな音量の音声に応じて運転方法を修正するようになる。このようにして運転支援システムは、ユーザが安全運転を行うように確実に誘導することができる。
第一態様において、前記車両の位置を示す位置情報を取得し、取得された前記位置情報と地図情報とに基づいて、前記車両が県境を通過したか否かを判断し、前記車両が県境を通過したと判断した場合に、県境を通過した旨を前記キャラクタがユーザに通知するように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。運転支援システムは、車両が概ねどの場所を走行中であるかをユーザに認識させることができる。運転支援システムは、目的地までの大まかなイメージをユーザに想像させることによって、ユーザの集中力低下、居眠り運転等を予防することができる。
第一態様において、前記車両の位置を示す座標情報を取得し、地図上の対象と座標情報とが対応付けられた地図情報と、取得された前記座標情報とに基づいて、前記車両が走行中の都道府県を判断し、前記キャラクタが走行中の都道府県をユーザに通知するように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。運転支援システムは、車両が概ねどの場所を走行中であるかをユーザに認識させることができる。運転支援システムは、目的地までの大まかなイメージをユーザに想像させることによって、ユーザの集中力低下、居眠り運転等を予防することができる。
第一態様において、前記車両の位置を示す座標情報を取得し、地図上の対象と座標情報とが対応付けられた地図情報と、取得された前記座標情報とに基づいて、前記車両と所定地点との間の距離が所定以内となったか否かを判断し、前記車両と前記所定地点との間の距離が所定以内となったと判断した場合に、前記所定地点が接近した旨を前記ユーザに通知するように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。
例えば所定地点として、PA、SAを想定するとよい。運転支援システムは、ユーザの集中力低下や居眠り運転等を検出した場合、ユーザにSAやPAに立ち寄ることによって休憩を推奨するとよい。これによって運転支援システムは、ユーザの集中力を回復させ、眠気を解消させることができる。また例えば所定地点として、急カーブ、連続カーブ、分岐点を想定するとよい。このような場所は、ちょっとした不注意で事故につながりやすい。運転支援システムは、このような場所に近付いた場合に、キャラクタを介してユーザに対して警告を行うことによって、危険な場所においてユーザの集中力低下や居眠り運転等を抑制するとよい。これによって運転支援システムは、交通事故をさらに確実に防止することができる。
第一態様において、前記車両から前記所定地点までの距離を前記キャラクタがユーザに通知するように、前記キャラクタ情報を出力するとよい。例えば運転支援システムは、所定地点までの距離を具体的に、例えば「km手前です」等の通知を行うとよい。これによって運転支援システムは、交通事故の発生しやすい危険な場所に到達する前から、継続して安全運転を心がけることができる。このようにして運転支援システムは、ユーザの集中力低下や居眠り運転等を、交通事故の発生しやすい場所の手前から余裕を持って解消させることができる。
第一態様において、前記キャラクタ情報を出力する場合の表現態様を示すデータを記憶した記憶媒体を前記記憶部として使用するとよい。キャラクタ情報を記憶媒体から取得することによって、キャラクタの表現態様を様々に変更することができる。これによって運転支援装置は、新しい表現態様をユーザに提供することによって、ユーザにキャラクタを飽きさせないようにすることができる。
第一態様において、前記運転状態は、前記ユーザによる前記車両の運転頻度であり、前記親密度は、前記運転頻度に基づいて決定されるとよい。運転支援システムは、運転者の運転頻度によって親密度を特定することができる。例えば運転支援システムは、運転頻度が高い場合、親密度を大きく設定し、運転頻度が低い場合、親密度を小さく設定するとよい。
第一態様において、前記運転状態は、前記ユーザの運転によって前記車両が走行した走行距離であるとよい。運転支援システムは、走行距離によって親密度を特定することができる。例えば運転支援システムは、走行距離が長い場合、親密度を大きく設定し、走行距離が短い場合、小さい親密度を設定するとよい。
本発明の第二態様に係る運転支援プログラムは、上述に記載の運転支援システムの各機能をコンピュータに実行させる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。記載されている装置の構成、各種処理のフローチャート等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
図1を参照し、運転支援システム4の概要について説明する。運転支援システム4は、車両内に設置される。運転支援システム4は、様々な情報を出力することによって、運転者の運転を支援する。運転支援システム4の一例として、レーダー探知機が挙げられる。運転支援システム4には、主制御を行う制御部41が設けられる。制御部41は、CPU42、EEPROM43、RAM44等を備えるマイコン等から構成されている。また制御部41には、GPS衛星からの電波を受信するGPS受信器(GPSモジュール)45、速度計測用のレーダーからのマイクロ波を受信するマイクロ波受信器(マイクロ波受信モジュール)46、交通取り締まりの連絡用のUHF帯の無線電波を受信する無線受信器(無線受信モジュール)47、各種の情報や警報画面を表示するカラー液晶から構成された表示部48、表示部48の表面に設けられたタッチパネル49、点滅又は点灯して報知を行うランプ50、警告の音声を発するスピーカ51、SDカード5が挿入されるカードリーダ52、車両のOBD情報を収集するためのOBDコネクタ53、および、運転支援システム4に加わる加速度を検出する加速度センサ54が接続されている。
制御部41は、各種の入力機器(GPS受信器45、マイクロ波受信器46、無線受信器47、タッチパネル49、OBDコネクタ53、加速度センサ54)から入力される情報に基づいて運転者に報知する情報を作成し、出力機器(表示部48、ランプ50、スピーカ51)を利用して情報を出力する。これらの基本構成は、基本的に従来の装置と同様である。運転支援システム4の機能は、制御部41に設けられたCPU42が実行するファームウェアとして制御部41のEEPROM43に格納され、これをCPU42が実行することで実現される。EEPROM43に記憶されたファームウェアは、SDカード5に記憶された新たなファームウェアによって更新することが可能である。
運転者の運転を支援するために運転支援システム4の出力機器から出力される主な情報は、運転者に安全運転を促すための警報情報である。警報情報は、例えば次のような場合に出力される。運転支援システム4は、SDカード5に地図情報として記憶された目標対象の位置(緯度経度)と、GPS受信器45によって検出した車両の現在位置(緯度経度)から、両者の距離を求め、求めた距離が所定距離以下となった場合に、出力機器から警報情報を出力する。また例えば運転支援システム4は、マイクロ波受信器46によって速度測定装置(移動式レーダー等のレーダー波を発する速度測定装置)から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号が検出された場合に、出力機器から警報情報を出力する。運転支援システム4は、警報情報を出力することによって、交通事故の発生しやすい危険な場所を運転者に認識させる。これによって運転支援システム4は、運転者に安全運転を促すことができる。なお上述の警報情報は一例であり、実際には、他の様々な警報情報も運転者に対して出力される。詳細は後述する。
図2は、運転支援システム4の表示モードを示している。運転支援システム4は、設定された表示モードに応じて異なる態様の画面を表示部48に表示する。運転支援システム4は、常時表示モードとして、レーダー待受表示モード、OBD表示モード、およびMAP表示モードを備えている。レーダー待受表示モードでは、時計およびスピードを示す画面(図3参照)、GPSの測位状況を示す画面(図4参照)の他、車両の傾斜状態を示す画面、車両に加わる加速度を示す画面等を表示部48に表示させることができる。OBD表示モードでは、瞬間燃費、今回燃費、燃料流量、車速、冷却水温度、トリップメータ、全国道平均燃費、一般道平均燃費、高速道平均燃費、エンジン回転数、エンジン負荷率、スロットル開度等を示す画面(図5参照)を表示部48に表示させることができる。MAP表示モードでは、車両近傍の地図を表示部48に表示させることができる(図6~図8参照)。
警報情報が出力される場合の表示モードである警報表示モードについて説明する。レーダー待受表示モードおよびOBD表示モードでは、其々の常時表示モードに対応する画面に、警報情報を示すテロップが重ねて表示され、警告音がスピーカから51から出力される。これに対してMAP表示モードでは、警報情報の出力態様を、アニメモード、実写モード(以下、これらを総称して非キャラクタモードという。)、およびキャラクタモードに切り替えることができる。図6に示すように、アニメモードでは、目標対象や速度測定装置のアニメーション11が警報情報として地図10上に重ねて表示され、警告音がスピーカ51から出力される。図7に示すように、実写モードでは、目標対象や速度測定装置の実写(REALPHOTO)12が警報情報として地図10上に重ねて表示され、警告音がスピーカ51から出力される。図8に示すように、キャラクタモードでは、キャラクタ14が地図10上に重ねて表示部48に表示される。また、キャラクタ14の音声がスピーカ51から出力される。そして、キャラクタ14の振る舞いや音声によって、警報情報が運転者に通知される。
本実施形態における運転支援システム4は、MAP表示モード-キャラクタモード(図2中太枠線内)における動作に特徴を有している。運転支援システム4では、MAP表示モード-キャラクタモードで動作する場合、キャラクタ14は、警報情報を運転者に通知する必要がない状態であっても、表示部48に表示される場合がある。またキャラクタ14は、あたかも実在する人物であるかのように振舞い、運転者に話しかけることによって、運転者とのコミュニケーションを図る。またキャラクタ14は、運転者への親密性が徐々に深まっているかのように、振る舞いや音声を変化させる。これによって運転支援システム4は、運転者がキャラクタ14に強く感情移入するように誘導する。さらにキャラクタ14は、交通事故の発生しやすい危険な場所の通知だけでなく、危険な運転、乱暴な運転、集中力を欠いた運転、および居眠り運転等に対する注意喚起を警報情報として出力する。キャラクタ14への感情移入の度合いを深めた運転者は、キャラクタからの注意喚起に素直に応じ、積極的に安全運転を心がけるようになる。以上のようにして運転支援システム4は、キャラクタ14に対する運転者の感情移入の度合いを高いレベルに発展、維持させることによって、運転者がキャラクタ14とのコミュニケーションに飽きてしまうことを抑制し、運転者に対して安全運転を継続的に促すことができる。
なお、上述の表示モード(常時表示モードおよび警報表示モード)は一例であり、本発明は他の表示モードで動作してもよい。例えば、レーダー待受表示モードやOBD表示モードにおいてキャラクタを表示部48に表示させてもよい。
図9を参照し、SDカード5に記憶される情報の詳細について説明する。SDカード5には、出力情報21、地図情報22、および設定情報23が記憶されている。
出力情報21は、出力機器から出力される各種情報である。出力情報21は、待機情報211、イベント情報212、ロゴ情報213、静止画面情報214、起動情報215、および設定画面情報216を備えている。イベント情報212は、入力機器から入力される情報に基づき、車両の状態や運転状態が所定の状態であると判断された場合(以下、イベント発生時という。)に、運転者に対して各種イベントの通知を行うために出力機器から出力される情報である。待機情報211は、イベントが発生していない状態(以下、待機状態という。)で出力機器から出力される情報である。ロゴ情報213、静止画面情報214、および起動情報215は、運転支援システム4がMAP表示モード-キャラクタモードに設定されている状態で起動した場合に、最初に出力機器から出力される情報である。設定画面情報216は、運転者が運転支援システム4に対して設定入力操作を行う場合に表示部48に表示される画面の情報である。
待機情報211およびイベント情報212は、表示部48に表示される画像情報と、スピーカ51から出力される音声情報とを含んでいる。待機情報211およびイベント情報212は、常時表示モード別に複数の情報を備えている。具体的には、待機情報211は、レーダー待受表示モードでの動作時に出力されるレーダー待受情報2111、OBD表示モードでの動作時に出力されるOBD情報2112、MAP表示モード-キャラクタモードでの動作時に出力されるキャラクタ情報2114、および、MAP情報-非キャラクタモードでの動作時に出力される非キャラクタ情報2115を備えている。イベント情報212は、レーダー待受表示モードでの動作時に出力されるレーダー待受情報2121、OBD表示モードでの動作時に出力されるOBD情報2122、MAP表示モード-キャラクタモードでの動作時に出力されるキャラクタ情報2124、および、MAP表示モード-非キャラクタモードでの動作時に出力される非キャラクタ情報2125を備えている。
地図情報22は、目標対象の種別を示す情報、目標対象の位置を示す緯度経度、表示部48に表示するアニメーションまたは実写、および、スピーカ51から出力される音声が対応付けられた情報である。目標対象として、固定式速度測定装置(レーダーのようにレーダー波(マイクロ波)を発する速度測定装置やループコイルのように、レーダー波を発しない速度測定装置を含む。レーダー式オービス、Hシステム、LHシステム、ループコイルなど)、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内 ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等がある。
設定情報23は、運転支援システム4の各種動作条件を示す情報である。制御部41は、設定情報23として記憶された各種設定情報に基づき動作条件を決定し、決定した動作条件に基づいて各種処理を行う。なお設定情報23は、運転支援システム4の電源がOFFされた場合に、EEPROM43にバックアップされる。また、新たにSDカード5がカードリーダ52に挿入された場合、EEPRM43にバックアップされた設定情報は、設定情報23としてSDカード5に記憶される。
図10を参照し、RAM44に記憶される情報の詳細について説明する。RAM44には、現在日時31、車両位置座標32、走行距離33、親密度34、周辺情報35、運転状態36、OBD情報37、およびイベントフラグ38が記憶されている。
現在日時31は、現在の日付および時刻を示す情報である。現在日時31は、GPS受信器45を介して受信したGPS衛星からの電波信号に含まれている日時データに基づいて特定される。車両位置座標32は、車両の位置を示す座標情報である。車両位置座標32は、GPS受信器45を介して受信したGPS衛星からの電波信号に基づいて特定される。走行距離33は、車両の走行距離を示す情報である。走行距離33は、車両位置座標32の変化の履歴に基づいて算出される。親密度34については後述する。周辺情報35は、車両の周辺にある目標対象の種別、および、車両と目標対象との間の距離を示す情報である。目標対象の種別および距離は、SDカード5に記憶された地図情報22および車両位置座標32に基づいて決定される。運転状態36は、車両の運転状態を示す情報である。運転状態として、蛇行運転、急ブレーキ、急発進、右急ハンドル、左急ハンドル、集中力低下運転、および居眠り運転がある。OBD情報37は、OBDコネクタ53を介して車両から取得した情報である。OBD情報37として、燃費、燃料流量、車速、冷却水温度、エンジン回転数、スロットル開度等がある。イベントフラグ38は、イベント発生時にONされる。
図11から図15を参照し、運転支援システム4の制御部41において実行される処理について説明する。EEPROM43に記憶されたプログラムを制御部41が実行することによって、メイン処理は開始する。
メイン処理が開始されると、はじめに制御部41は、運転支援システム4の電源をONする操作を検出したか判断する(S11)。運転支援システム4の電源をONする操作を検出しない場合(S11:NO)、処理はS11に戻る。運転支援システム4の電源をONする操作を検出した場合(S11:YES)、制御部41は、所定の周期で起動する割り込み処理である定周期処理(図12参照)を起動する(S13)。
図12を参照し、定周期処理について説明する。制御部41は、S13(図11参照)において定周期処理を起動した場合、一定周期で繰り返し定周期処理を実行する。制御部41は、メイン処理と定周期処理とを並行して実行する。はじめに制御部41は、GPS衛星から送信される電波信号を受信する(S31)。制御部41は、受信した電波信号に含まれている日時データに基づいて、現在日時を特定する(S33)。制御部41は、特定した現在日時を、現在日時31(図10参照)としてRAM44(図10参照)に記憶する(S33)。制御部41は、OBDコネクタ53を介して車両からOBD情報を取得する(S35)。制御部41は、取得したOBD情報を、OBD情報37(図10参照)としてRAM44に記憶する(S35)。次に制御部41は、車両に対する目標対象の位置を特定する処理(対象位置特定処理、図13参照)を実行する(S37)。
図13を参照し、対象位置特定処理について説明する。はじめに制御部41は、GPS衛星から受信した電波信号に基づき、車両の位置を示す座標情報を特定する(S51)。制御部41は、特定した座標情報を、車両位置座標32(図10参照)としてRAM44に記憶する(S51)。制御部41は、SDカード5に記憶した地図情報22(図9参照)を参照する。制御部41は、S51で特定した車両の位置を示す座標の近傍に目標対象があるか否かを判断する(S55)。車両の近傍に目標対象がある場合(S55:YES)、制御部41は、該当する目標対象の種別と、目標対象と車両との間の距離とを対応付け、周辺情報35(図10参照)としてRAM44に記憶する(S55)。処理はS57に進む。一方、制御部41は、車両の位置を示す座標の近傍に目標対象が無い場合(S55:NO)、処理はS57に進む。
次に制御部41は、移動式レーダー等のレーダー波を発する速度測定装置から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号がある場合に、マイクロ波受信器46(図1参照)を介して信号を受信する(S57)。また制御部41は、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等(以下、これらを総称し、カーロケ無線という。)の周波数をスキャンする。そして、スキャンした周波数で無線信号がある場合に、無線受信器47(図1参照)を介して信号を受信する(S57)。制御部41は、マイクロ波受信器46または無線受信器47を介して信号を受信した場合であり、且つ、受信した信号の受信レベルが所定以上であるかを判断する。受信した信号の受信レベルが所定以上である場合、制御部41は、信号を出力した速度測定装置、または、カーロケ無線を出力する車両(以下、警察用緊急自動車という。)が車両の近傍にあると判断する(S59:YES)。制御部41は、信号を出力した装置(速度測定装置または警察用緊急自動車)を、信号の周波数に基づいて特定する。制御部41は、特定した対象を示す情報を周辺情報35としてRAM44に記憶する(S61)。対象位置特定処理は終了し、処理は定周期処理(図12参照)に戻る。一方、制御部41は、マイクロ波受信器46または無線受信器47を介して信号を受信していないか、または、受信した信号の受信レベルが所定未満である場合、信号を出力した対象は車両の近傍にないと判断する(S59:NO)。対象位置特定処理は終了し、処理は定周期処理(図12参照)に戻る。
図12に示すように、対象位置特定処理(S37、図13参照)の終了後、制御部41は、RAM44に記憶された車両位置座標32の変化の履歴に基づいて、車両の走行距離を算出する(S39)。制御部41は、算出した走行距離と、EEEPROM43(図1参照)に記憶されたこれまでの総走行距離とを加算することによって、走行距離33(図10参照)を算出する。制御部41は、算出した走行距離33をRAM44に記憶する(S39)。
制御部41は、走行距離33に基づいて親密度を特定する(S40)。親密度は、車両の走行距離に応じて定められるパラメータである。運転支援システム4は、車両の走行距離の増加に伴い、運転者に対するキャラクタの親密性が大きくなることを想定し、この親密性の度合いを親密度として表している。親密度は、具体的には次のようにして決定される。運転支援システム4が初めて起動された時点からの車両の走行距離が100kmである場合、親密度は0となる。キャラクタモードが設定された状態での車両の走行距離が0km以上1000km未満である場合、親密度は1となる。キャラクタモードが設定された状態での車両の走行距離が1000km以上2000km未満である場合、親密度は2となる。キャラクタモードが設定された状態での車両の走行距離が2000km以上である場合、親密度は3となる。制御部41は、特定した親密度を親密度34(図10参照)としてRAM44に記憶する(S40)。
次に制御部41は、車両の運転状態を特定する処理(運転状態特定処理、図14参照)を実行する(S41)。図14を参照し、運転状態特定処理について説明する。はじめに制御部41は、加速度センサ54(図1参照)によって検出された加速度、および、S35(図12参照)でRAM44に記憶したOBD情報37のうち車速を取得する(S71)。次に制御部41は、取得した加速度および車速に基づき、車両が所定の運転状態であるか否かを判断する(S73)。具体的には、制御部41は、(a)蛇行運転、(b)急ブレーキ、(c)急発進、(d)右急ハンドル、(e)左急ハンドル、(f)集中力低下運転、(g)居眠り運転、のうちいずれかの運転状態で車両が運転されているかを、加速度および車速に基づいて判断する。判断の方法は以下のとおりである。
車両の前方向の加速度が0.3G以上、車両の後ろ方向の加速度が0.15G以上、および、車両の左右方向の加速度が0.45G以上である状態が15分間以内に15回以上発生するという条件を満たす場合、制御部41は(a)蛇行運転が行われていると判断する。また制御部41は、車両の前方向の加速度が0.3G以上となった場合、(b)急ブレーキが行われたと判断する。また制御部41は、車両の後方向の加速度が0.15G以上となった場合、(c)急発進が行われたと判断する。また制御部41は、車両の左方向の加速度が0.45G以上となった場合、(d)右急ハンドルが行われたと判断する。また制御部41は、車両の右方向の加速度が0.45G以上となった場合、(e)左急ハンドルが行われたと判断する。また制御部41は、車速が55km/h以上であり、且つ、車速の変化幅が所定時間以上連続して5km/h以上10km/h未満であった場合、(f)集中力低下運転が行われていると判断する。また制御部41は、車速が55km/h以上であり、且つ、車速の変化幅が10km/h以上であった場合、(g)居眠り運転が行われていると判断する。以上のように運転支援システム4は、車両に加わる加速度におよび車速に基づいて車両の運転状態を判断することができる。。また運転支援システム4は、簡易な方法で、車両の運転状態を正確に特定することができる。
制御部41は、上述のいずれかに該当し、所定の運転状態で車両が運転されていると判断した場合(S73:YES)、該当する運転状態を示す情報を運転状態36(図10)としてRAM44に記憶する(S75)。運転状態特定処理は終了し、処理は定周期処理(図12参照)に戻る。一方、制御部41は、上述の何れにも該当しない場合(S73:NO)、運転状態特定処理は終了し、処理は定周期処理(図12参照)に戻る。
図12に示すように、運転状態特定処理(S39)の終了後、制御部41は、S55(図13参照)、S61(図13参照)で周辺情報35がRAM44に記憶されているか、または、S75(図14参照)で運転状態36がRAM44に記憶されているかを判断する。いずれかがRAM44に記憶されている場合、運転者への通知を行うためのイベントが発生したと判断する(S43:YES)。制御部41は、イベントフラグ38をONする(S45)。定周期処理は終了する。一方、周辺情報35および運転状態36のいずれもRAM44に記憶されていない場合(S43:NO)、運転者への通知を行うためのイベントは発生していないので、制御部41はイベントフラグ38をOFFする(S47)。定周期処理は終了する。
図11に示すように、S13で定周期処理(図12参照)を起動した後、制御部41は、SDカード5(図9参照)に記憶された設定情報23(図9参照)を参照し、設定されている表示モードを判断する(S15)。表示モードとして、MAP表示モード-キャラクタモード(図2参照)以外の表示モードが設定されている場合(S15:NO)、制御部41は、設定されている表示モードに対応する情報をSDカード5(図9参照)の出力情報21(図9参照)から読み出し、出力機器から出力する。これによって制御部41は、周知の通常動作を行う(S21)。処理はS23に進む。一方、表示モードとしてMAP-キャラクタモードが設定されている場合(S15:YES)、制御部41は、キャラクタを介して運転者に対する通知を行う処理(キャラクタモード処理、図15参照)を実行する(S19)。
図15を参照し、キャラクタモード処理について説明する。制御部41は、SDカード5に記憶されているロゴ情報213(図9参照)を読み出し、表示部48(図1参照)に表示する(S81)。これによって、例えば図16のロゴ画面71が表示部48に表示される。
制御部41は、S13(図11参照)で起動した定周期処理(図12参照)において、現在日時および走行距離が既に特定され、現在日時31および走行距離33がRAM44に記憶されたかを判断する(S83)。定周期処理では、GPS衛星からの電波信号を受信することによって現在日時および走行距離を特定するため、電波環境によっては、現在日時および走行距離を特定するまでに時間を要するためである。現在日時31および走行距離33がRAM44に記憶されていない場合、現在日時および走行距離が未だ特定されていないことになる(S83:NO)。この場合、制御部41は、図17に示すようにキャラクタ14が寝そべっている壁紙画面73を表示部48に表示する(S85)、処理はS83に戻る。
定周期処理において現在日時および走行距離が特定され、現在日時31および走行距離33がRAM44に記憶された場合(S83:YES)、制御部41は、SDカード5に記憶された静止画面情報214(図9参照)を読み出し、表示部48に表示する(S86)。これによって、例えば図18のように、キャラクタ14が晴れ着を着た様子を示す静止画面72が表示部48に表示される。なお静止画面情報214には、月毎に異なる合計12の静止画面が含まれている。其々の静止画面には、季節の情景が反映される。制御部41は、RAM44に記憶された現在日時31を参照し、対応する月の静止画面を静止画面情報214から選択し、表示部48に表示する。
このように運転支援システム4は、表示部48に表示する静止画面を日時によって切り替えることで、運転者が静止画面に飽きてしまうことを抑止する。また運転支援システム4は、新たな静止画面を見たいと思う気持ちを運転者に抱かせる。ここで例えば運転支援システム4は、運転者が危険な運転等を行った場合、新たな静止画面が表示部48に表示されないように制御するとよい。これによって運転者は、新しい静止画像を表示部48に表示させるために、安全運転を心がけるようになる。このようにして運転支援システム4は、運転者に対する安全運転への誘導を効果的に行うことができる。
静止画面を表示部48に表示してから所定時間経過後、制御部41は、SDカード5に記憶された起動情報215(図9参照)に含まれている起動画面を読み出し、表示部48に表示する(S87)。また制御部41は、起動情報215に含まれている起動音声を読み出し、スピーカ51から出力する(S87)。
図19および図20を参照し、起動情報215について詳細に説明する。起動情報215は、MAP表示モード-キャラクタモードにおける起動時に出力機器に出力される情報である。図19に示すように、起動情報215には、表示部48にキャラクタの画像を表示するための情報(以下、キャラクタ画像という。)、および、スピーカ51からキャラクタの音声を出力するための情報(以下、キャラクタ音声という。)が含まれている。キャラクタ画像およびキャラクタ音声は、親密度(0~3)および時間帯(0:00~5:00、5:00~7:00、7:00~10:00、10:00~17:00、17:00~22:00、22:00~0:00)毎に分類されている。時間帯は、運転支援システム4の電源がONされた時間を示している。キャラクタ画像およびキャラクタ音声は、キャラクタが様々な表現態様で運転者とのコミュニケーションを行うことが可能なように、親密度および時間帯毎に複数用意されている。
図20は、時間帯7:00~10:00に対応するキャラクタ音声を詳細に示している。RAM44に記憶された親密度34が1である場合、「おはようございます。 調子はいかがですか?」「さあ、お仕事頑張って下さい。 私も頑張ります。」「おはようございます。今日も安全運転して下さいね。」のように、少しよそよそしいキャラクタ音声となっている。運転者に対するキャラクタの表現態様は、初対面的な態様となる。一方、親密度34が2である場合、「おはよう。調子はどう?」「毎日、楽しい事ばかりじゃないけど、がんばろ。」「おっはよ。今日も気をつけて運転してね。」のように、親密度34が1の場合と比較して親密なキャラクタ音声となっている。運転者に対するキャラクタの表現態様は、普通の友達的な態様となる。さらに親密度34が3である場合、「おはよ! ねぇ、起きてからずっと待ってたんだからねっ」「わーい!今日も一緒に居られるんだね~嬉しいっ」「おはよ!今日はオシャレだね?私も新しい服、欲しいな~」のように、親密度34が1、2の場合と比較して更に親密なキャラクタ音声となっている。運転者に対するキャラクタの表現態様は、タメ口友達的な態様になる。
このように運転支援システム4は、親密度34が大きくなるに従い、より親密なキャラクタ音声を出力することによって、運転者に対するキャラクタの親密性を親密度34に応じて高めている。運転者は、キャラクタの親密性が徐々に高まっていることを感じることで、キャラクタに対する親しみが徐々に増し、キャラクタに強く感情移入する。
また図示されていないが、時間帯が5:00~7:00である場合のキャラクタ音声を、親密度毎に比較する。親密度34が1である場合、「おはようございますぅ~ふぁ~失礼しました。」「おはようございます。 今日も警報頑張ります。」「早起きですね。 感心しちゃいます。」のようなキャラクタ音声となっている。親密度34が2である場合、「あれー?もう朝なの?」「まだダメ~!だって眠いもん。」「早起き御苦労さま。」のキャラクタ音声のようなキャラクタ音声となっている。さらに親密度34が3である場合、「おはよ~ ふぁ~~、ゴメン。」「おふぁ~ぁ、まだ眠いよ~。あと1分。」「おはよ 今日も警報頑張んなきゃ。あなたのために。」のようなキャラクタ音声となっている。運転者は、キャラクタの眠そうな音声を聞くことで、キャラクタがあたかも実在する生き物であるかのように感じるようになる。さらに運転者は、キャラクタに対して、起こしてしまって申し訳ないという感情を抱く。運転支援システム4は、これらのような感情をユーザに抱かせることで、運転者のキャラクタに対する感情移入の度合いを更に高めている。
なお上述では、起動時間毎にキャラクタ音声を切り替える例を挙げて説明したが、キャラクタ画像も、起動時間毎に切り替えられる。例えば時間帯0:00~5:00には、キャラクタがベッドで寝ている表現態様のキャラクタ画像が対応付けられる。運転者は、キャラクタの就寝する様子を見ることで、キャラクタに対して親密な感情を抱く。運転支援システム4は、これらのような感情を運転者に抱かせることで、運転者のキャラクタに対する感情移入の度合いを更に高めている。
以上のように運転支援システム4は、キャラクタがあたかも実在する生き物であるかのように、キャラクタ音声を起動時間帯毎に切り替えて出力する。これによって運転者は、キャラクタが実在するかのように感じるようになる。このようにして運転支援システム4は、運転者のキャラクタに対する感情移入の度合いを高めることができる。
なお図19の起動情報215において、親密度:0に対してキャラクタ音声は対応付けられていない。運転支援システム4は、親密度が0である場合、キャラクタ画像を表示部48に表示し、キャラクタ音声はスピーカ51から出力しない。この場合運転者は、キャラクタ画像だけでなくキャラクタ音声も認識し、キャラクタとの親密なコミュニケーションを早く開始したいという期待をふくらませる。運転支援システム4は、このような運転者の心理を利用することによって、運転者のキャラクタに対する感情移入の度合いを高めている。
図15に示すように、制御部41は、起動情報215を出力した(S87)後、SDカード5の待機情報211のうちキャラクタ情報2114を読み出し、出力機器から出力する(S91)。キャラクタ情報2114は、MAP表示モード-キャラクタモードで動作する運転支援装システム4が待機状態である場合に、出力機器から出力される情報である。図21および図22を参照し、キャラクタ情報2114の詳細について説明する。図21に示すように、キャラクタ情報2114には、キャラクタ画像およびキャラクタ音声が含まれている。キャラクタ画像およびキャラクタ音声は、親密度毎に分類されている。なお図21のうち「親密度1-3」は、其々の親密度に対して別々のキャラクタ画像およびキャラクタ音声が対応付けられていることを示している。
キャラクタ画像およびキャラクタ音声は、キャラクタが様々な表現態様で運転者とのコミュニケーションを行うことが可能なように、表現態様毎に複数用意されている。具体的には、(1)瞬き&口パク、(2)瞬きのみ、(3)散歩、および(4)背伸び の其々の表現態様に対応するキャラクタ画像およびキャラクタ音声が、キャラクタ情報2114に含まれている。例えば(1)瞬き&口パクに対応するキャラクタ画像が表示部48に表示された場合、キャラクタは瞬きをし、且つ、何かを喋っているかのように口を動かす。また例えば(3)散歩に対応するキャラクタ画像が表示部48に表示された場合、キャラクタは表示部48の表示領域内を自由に歩き回る。また例えば(4)背伸びに対応するキャラクタ画像が表示部48に表示された場合、キャラクタは背伸びをする。また其々の表現態様に対応するキャラクタ音声が、スピーカ51から出力される。
図22は、(1)瞬き&口パクに対応するキャラクタ音声を詳細に示している。親密度34が1である場合、「運転、好きですか?私はあなたの運転、嫌いじゃないですよ。」「あの、私をあなたの車につれてきてくれて、ありがとう!」のように、やや親しみのあるキャラクタ音声が対応付けられている。一方、親密度34が2である場合、「ね、私のこと、気に入ってくれた?私もあなたのこと、気に入っちゃった!」「運転してるとき、結構真面目な顔してるよねっ ふふっ」のように、親密度34が1の場合と比較してより親密なキャラクタ音声が対応付けられている。さらに親密度34が3である場合、「あなたがお話きいてくれるから、毎日幸せだよ!」「あのね、ほんとはもっとお話したいの。もっとあなたのこと知りたいんだ。」のように、親密度34が1、2の場合と比較して更に親密なキャラクタ音声が対応付けられている。なお、キャラクタ音声がスピーカ51から出力される場合、親密度:1、2、3の其々に対応付けられた複数のキャラクタ音声のうち一がランダムに選択され、出力される。従って、親密度34が同一である状況であっても、毎回異なるキャラクタ音声がスピーカ51から出力される。
このように運転支援システム4は、親密度34が大きくなるに従い、より親密なキャラクタ音声を出力することによって、運転者に対するキャラクタの親密性を親密度34に応じて高めている。運転者は、自身に対するキャラクタの親密性が徐々に高まっていることを感じることで、キャラクタに対する親しみが徐々に増し、キャラクタに強く感情移入する。
また運転支援システム4は、キャラクタを表示部48に常時表示し、イベントが発生しない待機状態であっても、キャラクタが運転者に話しかけるようにスピーカ51からキャラクタ音声を出力する。これによって運転支援システム4は、キャラクタがあたかも実在する生き物であるかのように、そして常にそばにいるかのように運転者に感じさせる。運転者は、キャラクタに対して親近感を抱くことになるので、運転者のキャラクタに対する感情移入の度合いは更に高まる。
更に運転支援システム4は、複数のキャラクタ画像およびキャラクタ音声を用意し、これらをランダムに選択して出力機器から出力する。これによって、キャラクタによるコミュニケーションが単調になることを抑止し、運転者がキャラクタとのコミュニケーションに飽きてしまうことを防止している。
なお図21では、親密度:0にはキャラクタ画像のみ応付けられ、キャラクタ音声は対応付けられていない。従って親密度34が0である場合には、キャラクタ画像が表示部48に表示され、キャラクタ音声はスピーカ51から出力されないことになる。運転者は、親密度34が小さい状態では、キャラクタ音声を聞くことができないので、キャラクタの画像だけでなく音声も認識したいという期待を抱く。運転支援システム4は、このような運転者の心理を利用することによって、運転者のキャラクタに対する感情移入の度合いをより高めている。
図15に示すように、S91で待機状態に対応するキャラクタ情報2114が出力機器から出力された後、制御部41は、キャラクタ情報2124(図23参照、後述)を出力するタイミングであるかを判断する(S93)。キャラクタ情報2124は、MAP表示モード-キャラクタモードで動作する運転支援システム4において、イベント発生時に出力機器に出力される情報である。判断方法、および出力される情報の詳細は後述する。制御部41は、キャラクタ情報2124を出力するタイミングであると判断した場合(S93:YES)、キャラクタ情報2124を出力機器から出力し(S95)、処理はS97に進む。一方、制御部41は、キャラクタ情報2124を出力するタイミングでないと判断した場合(S93:NO)、処理はS97に進む。
キャラクタ情報2124を出力するか否かの判断方法、および出力されるキャラクタ情報2124の詳細について、図23を参照しつつ説明する。図23は、キャラクタ情報2124の詳細を示している。キャラクタ情報2124には、キャラクタ画像およびキャラクタ音声が含まれている。キャラクタ画像およびキャラクタ音声は、表現態様毎に複数用意されている。図23では、(1)就寝する、(2)起床する、(3)就寝中の寝言、(4)速度超過の注意、(5)車酔いになる、(6)急ブレーキ、(7)急発進、(8)右急ハンドル、(9)左急ハンドル、(10)度が過ぎると怒り、消える、(11)怒りが収まり、復帰する、(12)うたた寝、(13)目覚める、(14)集中力低下、(15)居眠り運転、(16)オービス、取締り、検問警報、(17)レーダー、カーロケ受信警報、および(18)その他目標対象 に対応するキャラクタ画像およびキャラクタ音声が、親密度:1-3に対応付けられている。なお、キャラクタ情報2114(図21)と同様、親密度:0に対応するキャラクタ音声はキャラクタ情報2124に含まれていない。従って制御部41は、親密度34が0である場合には、キャラクタ画像を出力機器から出力し、キャラクタ音声はスピーカ51から出力しない。
(1)就寝する に対応するキャラクタ情報は、22:00~0:00の間に運転支援システム4が起動されている場合に出力される。キャラクタ画像が表示部48に表示された場合、キャラクタは、運転支援システム4の起動後1分間を経過したタイミングで就寝する。また就寝時には、就寝を運転者に知らせる音声(「今日は楽しかったな?また明日も、ドライブ連れて行ってね。」「私は寝るね。あなたもちゃんと寝ないとダメだよ。 おやすみー」等)が親密度34に応じて選択され、キャラクタ音声としてスピーカ51から出力される。また就寝後、キャラクタの寝息がキャラクタ音声として周期的にスピーカ51から出力される。
(2)起床する に対応するキャラクタ情報は、5:00~7:00の間に運転支援システム4が起動した場合に出力される。キャラクタ画像が表示部48に表示された場合、キャラクタは、運転支援システム4の起動後1分間を経過したタイミングで起床する。また起床時には、起床を運転者に知らせる音声(「おはよー。警報再開しマース」「おはよー。今日も一緒にいられるね!嬉しい!」等)が親密度34に応じて選択され、キャラクタ音声としてスピーカ51から出力される。
(3)就寝中の寝言 に対応するキャラクタ情報は、キャラクタが就寝している状態において10分~30分間に5分の周期でランダムに出力される。キャラクタ画像が表示部48に表示された場合、キャラクタは口を動かす。また、寝言(「お星様キレイ。」「れ,レギュラー満タンで、お願いしますぅ。」等)が親密度34に応じて選択され、キャラクタが口を動かしたタイミングで、キャラクタ音声としてスピーカ51から出力される。
以上のように運転支援システム4では、キャラクタがあたかも実在する生き物であるかのような表現態様でキャラクタ情報が出力される。運転者は、キャラクタが実在するかのように感じるようになる。このようにして運転支援システム4は、運転者のキャラクタに対する感情移入の度合いを高めることができる。
(4)速度超過の注意 に対応するキャラクタ情報は、車速が制限速度を超過している場合に出力される。車速は、RAM44に記憶されたOBD情報37(図10参照)に基づいて特定される。制限速度は、RAM44に記憶された車両位置座標32と、SDカード5に記憶された地図情報22に基づいて決定される。例えば、高速道路や高架道路上を車両が走行している場合には、高速道路や高架道路における制限速度に10km/hを加算した値と車速とが比較される。また例えば、オービスの近傍を車両が走行している場合には、オービスの制限速度に10km/hを加算した値と車速とが比較される。キャラクタ画像が表示部48に表示された場合、キャラクタは運転者に対して、現在の車速および制限速度を通知し、減速するように促す。また、速度超過を通知する音声(「ちょっと~!スピード出てない?危ないよ~」「こらぁ、スピードオーバーする人は嫌いになっちゃうからね!」等)が、親密度34に応じて選択され、キャラクタ音声としてスピーカ51から出力される。これによって運転者は、車両の走行速度が制限速度を超過していることを容易に認識することができる。キャラクタに対する運転者の感情移入の度合いは強い状態となっているため、運転者は、キャラクタからの通知に素直に応じ、減速することによって、安全運転に注意を払うようになる。
(5)車酔いになる に対応するキャラクタ情報は、RAM44に記憶されたイベントフラグ38がONされており、且つ、運転状態36として蛇行運転を示す情報が記憶されている場合に出力される。このような場合、カーブの連続した道路を車が走行している可能性が高いためである。キャラクタ画像が表示部48に表示された場合、キャラクタは、車酔いで気分が悪くなったように振る舞う。また、キャラクタの苦しそうな音声(「ん、んんんん、ちょっと気分悪くなっちゃった、すみません」「もうそんな運転するから酔っちゃった。はうう。」等)が、親密度34に応じて選択され、キャラクタ音声としてスピーカ51から出力される。これによって運転者は、キャラクタの車酔いした状態を可哀想に思い、スピードを落とした丁寧な運転を心がけるようになる。このようにして運転支援システム4は、運転者に丁寧な運転を促すことができる。
なお、(5)車酔いになる に対応するキャラクタ画像が表示部48に表示された場合、キャラクタは、6時間横になった状態で休憩してもよい。またこのような場合、親密度34が小さくなるように走行距離33を修正してもよい。例えば走行距離33を300km分少なくしてもよい。
(6)急ブレーキ、(7)急発進、(8)右急ハンドル、(9)左急ハンドル に対応するキャラクタ情報は、RAM44に記憶されたイベントフラグ38がONされており、且つ、運転状態36として、急ブレーキ、急発進、右急ハンドル、および左急ハンドルを示す情報が記憶されている場合に出力される。これらのような運転方法で運転者が運転を行った場合、車両が交通事故を起こす可能性が高くなるためである。キャラクタ画像が表示部48に表示された場合、キャラクタは、検出された加速度の方向によろけるようにバランスを崩す。また運転方法を通知する音声(急ブレーキ:「きゃあ! 転びそうだったよ。次やったら怒るよー?」「ちゃんと前見て運転してるの?よそ見はダメだよ~」等、急発進:「いたーーーい!もー、頭ぶつけたよ!見た!?」「急発進は危ないよっ!もうしないよね?」「ねー、まさかブレーキとアクセル間違えたりしてないよね??」等、右カーブおよび左カーブ:「もうちょっとゆっくりハンドルきってーー目が回っちゃううー」「きゃっ いやああ ちゃんと前みてた? 転げ落ちるかと思ったよ。」「ちょっと信じらんない!ヘタクソー!!!!」等)が、親密度34に応じて選択され、キャラクタ音声としてスピーカ51から出力される。これらによって運転者は、乱暴で危険な運転を行っていることに気づき、丁寧な運転を心がけるようになる。このように警告を行うことによって、運転支援システム4は、交通事故の発生を未然に防止することができる。
(10)度が過ぎると怒り、消える に対応するキャラクタ情報は、(4)速度超過の注意、(5)車酔い、(6)急ブレーキ、(7)急発進、(8)右急ハンドル、および、(9)左急ハンドル に対応するキャラクタ情報の出力が所定時間内で所定回数以上続いた場合に出力される。または、(4)において速度超過の程度が非常に大きい場合、例えば制限速度に30km/hを加算した値よりも車速が大きくなった場合に出力される。キャラクタ画像が表示部48に表示された場合、キャラクタは怒って表示部48から消えてしまう。また、怒りを運転者にぶつける音声(「わたしの注意を無視しないでくださいね。」「やだって言ったのにー!なんでそんなことするの??」「もぉーーーう!勝手にすればいいじゃんっ ふーんだっ」等)が、親密度34に応じて選択され、キャラクタ音声としてスピーカ51から出力される。キャラクタに対する運転者の感情移入の度合いは強い状態となっているため、運転者は、キャラクタの怒った状態に対して反省し、丁寧な運転を心がけるようになる。このようにして運転支援システム4は、運転者に丁寧な運転を促すことができる。なお上述において運転支援システム4は、親密度34が小さくなるように走行距離33を修正してもよい。例えば走行距離33を3000km分少なくしてもよい。
(11)怒りが収まり、復帰する に対応するキャラクタ情報は、(10)でキャラクタが表示部48から消えてから24時間経過後に出力される。キャラクタ画像が表示部48に表示された場合、キャラクタは仲直りのお願いをする。また、仲直りをお願いする音声(「先程はすみませんでした・・あの、今度はちゃんと安全運転してくださいね。」「昨日は怒りすぎてごめんね。でも、ずっと安心しておでかけしたいんだあ」「戻ってきてあげたよ!私のことが大事だったら、ちゃんと安全運転してよね!」等)が、親密度34に応じて選択され、キャラクタ音声としてスピーカ51から出力される。これによって運転者は、キャラクタに対する感情移入の度合いを更に強める。
(12)うたた寝 に対応するキャラクタ情報は、車両の前方向の加速度が0.05G未満、車両の後ろ方向の加速度が0.1G未満、および、車両の左右方向の加速度が0.1G未満である状態が10分以上連続した場合に出力される。キャラクタ画像が表示部48に表示された場合、キャラクタはうたた寝する。また、音声(「運転、上手ですね。 安心です。」「私が居眠りしてるまにスピード出しちゃダメだぞぉ。」「私ちょっとひと眠りするから、あとヨロシクね。」等)が親密度34に応じて選択され、キャラクタ音声としてスピーカ51から出力される。キャラクタがあたかも実在する生き物であるかのような表現態様で出力されるので、運転者は、キャラクタが実在するかのように感じるようになる。また運転者は、キャラクタが眠っている様子をみて安心し、安全運転を継続するように心がける。このようにして運転支援システム4は、運転者のキャラクタに対する感情移入の度合いを高め、運転者に安全運転を容易に実行させることができる。
(13)目覚める は、(12)でキャラクタがうたた寝をしている状態で、車両の前方向の加速度が0.1G以上、車両の後ろ方向の加速度が0.2G以上、および、車両の左右方向の加速度が0.3G以上となった場合に出力される。キャラクタ画像が表示部48に表示された場合、キャラクタはうたた寝から目覚める。また、音声(「んんー、運転、とっても上手ですね。ゆりかご気分でした。」「むにゃ あれ、わたし寝てた?ごめんね。」「やだっ寝顔見られちゃったってこと?だよね?恥ずかしい。」等)が、親密度34に応じて選択され、キャラクタ音声としてスピーカ51から出力される。キャラクタがあたかも実在する生き物であるかのような表現態様でキャラクタ情報が出力されるので、運転者は、キャラクタが実在するかのように感じるようになる。また運転者は、キャラクタが再度安心して眠れるように、安全運転を再開する。このようにして運転支援システム4は、運転者のキャラクタに対する感情移入の度合いを高め、運転者に安全運転を容易に実行させることができる。
(14)集中力低下、(15)居眠り運転 は、RAM44に記憶されたイベントフラグ38がONされており、且つ、集中力低下、または居眠り運転を示す情報が運転状態36としてRAM44に記憶されている場合に出力される。キャラクタ画像が表示部48に表示された場合、キャラクタは運転者に注意喚起を行うと同時に、車両の近くに休憩施設(SA、PA等)がある場合には、休憩施設に立ち寄って休憩することを運転者に促す。車両の近くに休憩施設があるか否かは、RAM44に記憶された車両位置座標32と、SDカード5に記憶された地図情報22に基づいて決定される。また、注意喚起および休憩を促す音声(「あぶなーい。ちゃんと集中してください!」「ちゃんと起きてるー?」「近くにSAがあるよ。休憩したら?」等)が、親密度34に応じて選択され、キャラクタ音声としてスピーカ51から出力される。これによって運転者は、集中力を取り戻し、安全な運転を行うことができる。また運転者は、適切に休息を取ることによって、集中力を回復させることができる。また運転者は、居眠り状態を解消し、安全運転を再開することができる。これによって、集中力低下や居眠り運転等による交通事故の発生を未然に防止することができる。
また運転支援システム4は、簡易な方法で運転者の状態を正確に特定することができる。これらの条件を満たす場合、運転者の集中力は低下しがちであり、運転者は眠気を催しやすいためである。
(16)オービス、取締り、検問警報 に対応するキャラクタ情報は、RAM44に記憶されたイベントフラグ38がONされており、レーダー式オービス、Hシステム、LHシステム、およびループコイル(以下、これらを総称して、オービスという。)を示す情報が周辺情報35としてRAM44に記憶されており、更に、オービスと車両との間の距離を示す情報が2100m、1100m、および600mである場合に出力される。または、RAM44に記憶されたイベントフラグ38がONされており、且つ、取締りまたは検問を示す情報が周辺情報35として記憶されている場合に出力される。
(17)レーダー、カーロケ受信警報 に対応するキャラクタ情報は、RAM44に記憶されたイベントフラグ38がONされており、且つ、速度測定装置または警察用緊急自動車を示す情報が周辺情報35としてRAM44に記憶されている場合に出力される。
(16)オービス、取締り、検問警報、または、(17)レーダー、カーロケ受信警報 に対応するキャラクタ画像は、次のようにして表示部48に表示される。図24および図25に示すように、はじめに、キャラクタ14の服装が白色(図24)から黒色(図25)に変化する。この変化は、キャラクタ14が変身したことを意味している。変身したキャラクタ14(図26参照)は、図27に示すように、オービス、取締り、検問、速度測定装置、および警察用緊急自動車のうちいずれかを示す情報74と、車両との間の距離75とをユーザに提供する。また、運転者に表示内容を通知するための音声(「緊急事態、2000メートル先にレーダーオービス発見。」「距離1000メートルまで近づいた!レーダー式オービスよ」「残り500メートルだよ~、写真撮られないでねぇ~」等)が、親密度34に応じて選択され、キャラクタ音声としてスピーカ51から出力される。
以上のように運転支援システム4は、交通を監視する対象が車両の近くにあることを、対象から送信される無線信号を受信することによって認識できる。交通を監視する装置は、交通事故の発生しやすい場所や、過去に事故が発生した場所に設置されることが多い。従って運転支援システム4は、交通を監視する対象が車両の近くにあることを運転者に通知することによって、交通事故の起こりやすい場所を運転者に認識させ、このような場所で特に安全運転に心がけるよう促すことができる。
また運転者は、キャラクタ14の服装が変わったことで、交通を監視する対象と車両との間の距離が近付いていることを一目で容易かつ明確に認識することができる。運転者は、交通事故の危険性の高い場所を事前に的確に認識し、交通安全に心がけて運転を行うことができる。
また、交通を監視する対象と車両との間の距離が近付いていることがキャラクタ音声によって運転者に通知されるため、運転者が表示部48に目を向けていない場合であっても、運転支援システム4は、オービス等に車両が近づいていることを運転者に確実に認識させることができる。
なお上述において、表示部48に表示されるキャラクタ14は、運転者に通知する目標対象に応じて、通知態様を変化させてもよい。例えば、速度測定装置、および警察用緊急自動車のように、無線信号を受信することによって目標対象を特定した場合には、図28に示すように、電波をイメージさせる輪状の図柄76をキャラクタ14の周りに配置し、表示部48に表示してもよい。
またお上述において、キャラクタが変身したことを運転者に通知するためのキャラクタ音声(例えば「へんしーん」など)をスピーカ51から出力してもよい。これによって運転者は、オービス等に車両が近づいていることをさらに確実に認識することができる。
(18)その他目標対象 に対応するキャラクタ情報は、RAM44に記憶されたイベントフラグ38がONされており、且つ、県境、都道府県、SA、PA、急カーブ、連続カーブ、分岐点、高速道路、高架道路を示す情報が周辺情報35としてRAM44に記憶されている場合に出力される。キャラクタ情報が表示部48に表示された場合、キャラクタは、目標対象の種別と、目標対象までの距離(「km手前です」等)を運転者に通知する。また、車両から目標対象までの距離が近づいていることを通知するためのキャラクタ音声が親密度34に応じて選択され、スピーカ51から出力される。
運転支援システム4は、車両が県境に近づいていることを運転者に通知したり、車両が走行中の都道府県を運転者に通知したりすることによって、車両が概ねどの場所を走行中であるかをユーザに認識させることができる。運転支援システム4は、目的地までの大まかなイメージを運転者に想像させることによって、運転者の集中力低下、居眠り運転等を予防することができる。
また運転支援システム4は、PAやSAに車両が近づいていることを運転者に通知することによって、運転者に休憩を促すことができる。例えば運転支援システム4は運転者の集中力低下や居眠り運転等を検出した場合、運転者にSAやPAに立ち寄ることを促し、休憩を推奨するとよい。これによって運転支援システム4は、運転者の集中力を回復させ、眠気を解消させることができる。なお上述の通知は、キャラクタ情報を出力することによってキャラクタが運転者に通知するとよい。これによって運転支援システム4は、SAやPAを運転者に対して効果的に通知することができる。
また運転支援システム4は、急カーブ、連続カーブ、分岐点等を運転者に通知し、距離を具体的に(例えば「km手前です」等)通知する。これによって、ちょっとした不注意で事故につながりやすい危険な場所を運転者に事前に認識させることができる。これによって運転支援システム4は、危険な場所において運転者の集中力低下や居眠り運転等を防止することができる。これによって運転支援システムは、交通事故をさらに確実に防止することができる。
なお、車両が急カーブ、連続カーブ、分岐点等を走行中であるか否かは、車両に加わる加速度に基づいて特定するとよい。例えば、所定以上の加速度が瞬間的に車両に加わった場合、車両は急カーブを走行中であると判断するとよい。また、車両の横方向に連続して所定以上の加速度が加わっている場合、車両は連続カーブを走行中であると判断するとよい。
また運転支援システム4は、高速道路や高架道路を車両が走行中であることを運転者に通知する。車両がこのような道路を走行している場合、車速は高速になり易く、また操舵や速度変化に乏しい単調化した運転になりやすいためである。このような場合、運転者の集中力は低下し易く、覚低走行、居眠り運転等が発生しやすい。これに対して運転支援システム4は、このような道路で特に運転者に対してキャラクタ情報による通知を行うことによって、交通事故を未然に防止することができる。従って運転支援システム4は、効果的に交通事故を防止し、安全運転をユーザに促すことができる。また、まるで助手席に同乗者がいるような演出を行うことができるので、集中力低下による覚低走行、居眠り運転の防止および居眠り運転に陥った場合の意識回復支援を行うことができる。運転者にとって思い入れのあるキャラクタを構築し、そのキャラクタが声をかけることによって、単なる音声以上の効果を狙っている。
なお、車両が高速道路や高架道路を走行中であるか否かは、車速に基づいて特定するとよい。例えば、車速が所定時間連続して80km/h以上である場合、車両は高速道路を走行中であると判断するとよい。
なお上述した(1)~(18)によるキャラクタ情報の出力は、所定の周期(例えば10秒間隔)で繰り返し行われるとよい。これによって、運転者に対する通知の初期段階において、運転者が通知にに気づかない場合であっても、繰り返し通知を行うことによって、最終的に運転者は通知に気づき、安全運転を心がけるようになる。このようにして運転支援システム4は、運転者に対して確実に通知内容を認識させることができる。
また上述のようにキャラクタ情報を繰り返し出力する場合、運転支援システム4は、キャラクタが毎回異なる態様で通知を行うようにキャラクタ情報を出力するとよい。これによって、運転者がキャラクタ情報に飽きてしまうことを抑止することができる。これによって運転者は、キャラクタの通知に継続的に応じ、安全運転を心がけるようになる。。
さらに、キャラクタ音声を繰り返しスピーカ51から出力する場合、出力されるキャラクタ音声を徐々に大きくするとよい。これによって、キャラクタ音声による通知の初期段階で運転者が運転方法を修正しない場合でも、最終的に運転者は、大きな音量の音声に応じて運転方法を修正するようになる。このようにして運転支援システム4は、運転者が安全運転を行うように確実に誘導することができる。
図15に示すように、制御部41は、運転者による運転支援システム4への設定操作を検出したかを判断する(S97)。制御部41は、待機状態において運転者が表示部48(図1)にタッチしたことを、タッチパネル49(図1参照)を介して検出した場合、運転者が設定操作を行ったと判断する(S97:YES)、制御部41は、SDカード5に記憶された設定画面情報216(図9参照)に基づき、設定画面を表示部48に表示する。また制御部41は、運転者による設定操作の内容に応じ、表示部48に表示する設定画面を順次切り替える(図31~図40(後述))。設定画面は、図30に示すように推移する。制御部41は、設定操作によって設定された設定情報を、設定情報23(図9参照)としてSDカード5(図9参照)に記憶することで、設定情報の設定を行う(S99)。制御部41が設定情報23に基づいて処理を実行することによって、運転支援システム4は、運転者の設定通りに動作する。処理はS101に進む。一方、運転者による設定操作を検出しない場合(S97:NO)、処理はS101に進む。制御部41は、運転支援システム4の電源をOFFする操作を検出したかを判断する(S101)。制御部41は、電源をOFFする操作を検出した場合(S101:YES)、キャラクタモード処理を終了し、処理はメイン処理(図11)に戻る。一方、制御部41は、電源をOFFする操作を検出紙内場合(S101:NO)、処理はS91に戻る。
図29を参照し、SDカード5に記憶された設定情報23の詳細について説明する。設定情報23は、画面設定情報61、およびシステム設定情報67を備えている。画面設定情報61は、表示部48に表示される画面の設定情報である。画面設定情報61は、静止画面情報62、常時表示モード情報63、警報表示モード情報64、キャラクタ服装情報65を備えている。システム設定情報67は、画面設定情報61以外の設定情報である。制御部41は、後述する設定処理が運転者によって行われ、設定情報が入力された場合に、入力された設定情報を設定情報23としてSDカード5に記憶する。其々の情報の詳細は後述する。
図30に示すように、設定画面情報216(図9参照)は、メインメニュー画面110、画面設定画面120、画面選択画面130、警報表示画面140、キャラクタ設定画面150、システム設定画面190等を備えている。制御部41は、運転者による操作に応じて画面を順次切り替える。これによって運転者は、所望する設定情報を運転支援システム4に入力することが可能となる。
制御部41は、待機状態において運転者が表示部48にタッチしたことを検出した場合、最初にメインメニュー画面110(図31参照)を表示部48に表示する。図31に示すように、メインメニュー画面110には、画面設定選択ボタン111、レーダーメニュー選択ボタン112、システム選択ボタン113、Gセンサキャリブレーション選択ボタン114、およびメイン画面選択ボタン115が設けられている。
画面設定選択ボタン111は、画面表示の設定を変更するための選択ボタンである。レーダーメニュー選択ボタン112は、目標対象のターゲット設定、無線感度設定、報知の有無設定等を行うための選択ボタンである。システム選択ボタン113は、タッチパネル補正、OBDデータ設定、設定初期化、および登録地点消去等の操作を行うための選択ボタンである。Gセンサキャリブレーション選択ボタン114は、加速度センサ54(図1参照)のキャリブレーションを行うための選択ボタンである。メイン画面選択ボタン115は、選択されるとメイン画面に戻る。なお、レーダーメニュー選択ボタン112、システム選択ボタン113、Gセンサキャリブレーション選択ボタン114、およびメイン画面選択ボタン115が選択された場合の制御部41の処理については、後述する一部の設定項目を除き、周知の装置における処理と同一であるので、説明を省略している。以下では、画面設定選択ボタン111が選択された場合を中心に説明する。
図31で画面設定選択ボタン111が選択されたことを検出した場合、制御部41は、画面設定画面120(図32参照)を表示部48に表示する。図32に示すように、画面設定画面120には、画面選択ボタン121、輝度設定ボタン122、警報表示選択ボタン123、サブ表示選択ボタン124、メイン画面選択ボタン125、キャラクタ設定ボタン126、および、戻るボタン127が設けられている。
画面選択ボタン121は、常時表示モード(図2参照)を決定するための選択ボタンである。画面選択ボタン121が選択されたことを検出した場合、制御部41は、画面選択画面130(図33参照)を表示部48に表示する。図33に示すように、画面選択画面130には、MAP画面選択ボタン131、レーダー待受選択ボタン132、OBD情報選択ボタン133、メイン画面選択ボタン134、および、戻るボタン135が設けられている。運転者は、いずれかの選択ボタンを選択することによって、MAP表示モード(MAP画面選択ボタン131が選択された場合)、レーダー待ち受け表示モード(レーダー待受選択ボタン132が選択された場合)、OBD表示モード(OBD情報選択ボタン133が選択された場合)、のうちいずれかの常時表示モード(図2参照)で運転支援システム4を動作させることが可能となる。なお、運転者によって選択された常時表示モードは、設定情報23の常時表示モード情報63としてSDカード5に記憶される。
図32に示すように、輝度設定ボタン122は、表示部48の輝度を調節するためのボタンである。輝度設定ボタン122が選択されたことを検出した場合、制御部41は、表示部48の輝度を調節するための設定を行う画面を表示部48に表示する。運転者は、画面を介して入力操作を行うことによって、表示部48の輝度を調節することが可能となる。なお設定された情報は、設定情報23のシステム設定情報67としてSDカード5に記憶される。
警報表示選択ボタン123は、警報表示モード(図2参照)を決定するための選択ボタンである。警報表示選択ボタン123が選択されたことを検出した場合、制御部41は、警報表示設定画面140(図34参照)を表示部48に表示する。図34に示すように、警報表示設定画面140には、アニメ選択ボタン141、キャラクタ選択ボタン142、および実写選択ボタン143が表示される。これらのうちキャラクタ選択ボタン142には、キャラクタの顔の画像が重ねて表示される。運転者は、いずれかの選択ボタンを選択することによって、キャラクタモード(キャラクタ選択ボタン142が選択された場合)、および、非キャラクタモード(アニメモード(アニメ選択ボタン141が選択された場合)、または、実写モード(実写選択ボタン143が選択された場合))のうちいずれかの警報表示モード(図2参照)で運転支援システム4を動作させることが可能となる。また、キャラクタの顔の画像がキャラクタ選択ボタン142に重ねられているので、運転者はキャラクタモードを選択するための選択ボタンを直感的に認識できる。このように、キャラクタ選択ボタン142を直感的に認識して素早く選択し、キャラクタモードと非キャラクタモードとを即座に切り替えることができる機能は、運転者にとって特に有効である。キャラクタモードで運転支援システム4が動作していることを運転者が他の者に知られたくない場合があり、このような場合に本機能を使用することによって、キャラクタモードから非キャラクタモードに直ちに切り替えることができるためである。なお、運転者によって選択された警報表示モードは、設定情報23の警報表示モード情報64としてSDカード5に記憶される。
また制御部41は、キャラクタ選択ボタン142が運転者によって繰り返し選択された場合、スピーカ51から出力されるキャラクタ音声を消音する。詳細には次のとおりである。キャラクタ選択ボタン142が一回選択されたことを検出した場合、制御部41は、通常通りキャラクタ音声をスピーカ51から出力する。キャラクタ選択ボタン142が二回選択されたことを検出した場合、制御部41は、待機状態においてスピーカ51から出力されるキャラクタ音声を消音し、イベント発生時にスピーカ51から出力されるキャラクタ音声は通常通り出力する。キャラクタ選択ボタン142が三回選択されたことを検出した場合、制御部41は、キャラクタ音声をすべて消音する。このようにすることで、運転者は、スピーカ51から出力されるキャラクタ音声を必要に応じて消音することができる。この機能は、運転者がキャラクタ音声を他の者に聞かれたくない場合に、特に有効である。運転者は、キャラクタ音声を簡単な操作によって消音することができるためである。
なお上述において、制御部41は、キャラクタ音声の出力状態に応じて、キャラクタ選択ボタン142の周囲の色を変化させるとよい。例えば、キャラクタ選択ボタン142が一回選択された場合、キャラクタ選択ボタン142の周囲の色を青色にするとよい。キャラクタ選択ボタン142が二回選択された場合、キャラクタ選択ボタン142の周囲の色を緑にするとよい。キャラクタ選択ボタン142が三回選択された場合、キャラクタ選択ボタン142の周囲の色を赤色にするとよい。
また次のようにするとよい。制御部41は、アニメ選択ボタン141、キャラクタ選択ボタン142、および実写選択ボタン143の選択ボタンのうち、運転者によって選択された選択ボタンの周囲の色を、他の選択ボタンの周囲の色とは異なる色に変化させる。さらに制御部41は、キャラクタ選択ボタン142が選択されている場合、キャラクタ選択ボタン142の周囲の色を、RAM44に記憶された親密度34の値に応じて変化させる。具体的には、親密度が1である場合に赤色、親密度が2である場合に黄色、および、親密度が3である場合に緑色にする。これによって運転者は、選択ボタンを一目見ただけで親密度を把握できるので、キャラクタによるコミュニケーションの表現態様を明快に認識することができる。
図32に示すように、キャラクタ設定ボタン126は、表示部48に表示されるキャラクタの表現態様の設定を行う場合に選択される選択ボタンである。ここで、親密度34が0である場合、キャラクタ設定ボタン126は、図32に示すように、鍵を示す画像で表される。この状態で運転者がキャラクタ設定ボタン126を選択したことを検出した場合、制御部41は、キャラクタの設定を拒否してメインメニューに戻る。運転者は、親密度が小さい場合、キャラクタの設定を行うことができないことになる。このような場合、運転者は、キャラクタの設定が可能となることを大きく期待する。運転支援システム4は、このように運転者を焦らすことによって、運転者のキャラクタに対する感情移入の度合いを高めている。
また制御部41は、キャラクタ設定ボタン126が鍵を示す画像で表されている状態で、キャラクタ設定ボタン126が選択されたことを検出した場合、キャラクタ音声として「入室を拒否します。安全運転をしてくれれば、入室を許可しますからね。」をスピーカ51から出力する。これによって運転者は、キャラクタの設定が拒否されたことを明快に認識することができる。なおこの場合、キャラクタ音声の口調を、キャラクタが通常発声する口調とは異なる口調とするとよい。これによって運転者は、キャラクタの設定が拒否されたことを更に明快に認識することができる。またこの場合、運転支援システム4のニュアンスを併せて運転者に通知するとよい。これによって運転者は、運転支援システム4がどのようなコンセプトに基づいて制作されたものであるかを認識することができる。
なお上述において、制御部41は、キャラクタの設定を拒否するキャラクタ音声をスピーカ51から出力する場合、設定を拒否する旨の通知と同時に、どのようにすればキャラクタの設定が可能となるかを説明するための音声を出力してもよい。例えば「走行距離が100km以上になったら、キャラクタの設定が可能になるからねー」等のキャラクタ音声をスピーカ51から出力してもよい。これによって運転者は、運転支援システム4の機能を認識し、どうすればキャラクタの設定が可能となるかを知ることができる。運転者は、予め運転支援システム4の機能をよく認識していない場合でも、運転支援システム4を使用しながら機能を徐々に認識できるようになる。
加えて制御部41は、警報表示設定画面140(図34参照)においてキャラクタ選択ボタン142が選択されていない場合、警報表示モードがキャラクタモードとなっていないため、親密度34が1以上であっても、図32に示すように鍵を示す画像でキャラクタ設定ボタン126を表示し、キャラクタの設定を拒否する。運転者は、運転支援システム4がキャラクタモードで動作している場合にのみ、キャラクタの設定を行うことができることになる。従って運転支援システム4は、非キャラクタモードで動作している場合に、誤ってキャラクタの設定が行われてしまうことで、誤った設定が行われてしまうことを防止できる。
一方、RAM44に記憶された親密度34が1以上であり、且つ、警報表示モードがキャラクタモードとなっている場合、図35に示すように、キャラクタ設定を行うための選択ボタンは、キャラクタの顔を示す画像で表される(キャラクタ設定ボタン129)。運転者は、キャラクタ設定ボタン129を選択することによって、キャラクタの設定を行うことが可能な状態になる。キャラクタの顔を示す画像を選択ボタンに割り当てることによって、運転者は、キャラクタの設定を行うために選択するべき設定ボタンを一目で明快に認識することができる。
キャラクタ設定ボタン129が選択されたことを検出した場合、制御部41は、キャラクタ設定画面150(図36参照)を表示部48に表示する。図36に示すように、キャラクタ設定画面150には、静止画面選択ボタン151、服装選択ボタン152、背景選択ボタン153、音声選択ボタン154が設けられている。
静止画面選択ボタン151が運転者によって選択されたことを検出した場合、制御部41は、静止画面選択画面160(図37参照)を表示部48に表示する。図37に示すように、静止画面選択画面160には、表示部48に表示することが可能な静止画面の名称が付された選択ボタン161が設けられている。運転者は、選択ボタン161のうちいずれかを選択することによって、運転支援システム4の起動時に表示部48に表示される(S85、図15参照)静止画面を思い通りに選択することができる。なお、運転者によって選択された静止画面は、設定情報23の静止画面情報62としてSDカード5に記憶される。
なお制御部41は、SDカード5に静止面情報214として記憶されている静止画面のすべてを、運転者が選択可能な静止画面として選択ボタン161に付してもよいが、次のようにするとよい。図15のS85では、特に運転者から静止画面の設定がされていない場合、月毎に異なる静止画面が自動的に選択されて表示部48に表示される。ここで運転者は、表示部48に表示された静止画面を、静止画面選択画面160を介して選択することが可能な静止画面として設定できるようにするとよい。設定された静止画像は、設定情報23に記憶されるとよい。静止画面選択画面160の選択ボタン161には、このようにして設定された静止画面のみ付されてもよい。この場合、月毎に選択可能な静止画面が増えるため、1年間で合計12枚の静止画面を表示させることができるようになる。このようにすることで、運転者は、表示可能な静止画面を徐々に増やしていく楽しみを感じることができる。従って運転者は、運転支援システム4を長く使用した場合も、静止画面をコレクションする楽しみを継続して持ち続けることができる。このようにして運転支援システム4は、運転者に運転支援システム4の使用を飽きさせないようにすることができる。
服装選択ボタン152(図36参照)が運転者によって選択されたことを検出した場合、制御部41は、服装選択画面170(図38参照)を表示部48に表示する。図38に示すように、服装選択画面170には、キャラクタに着用させる服装を選択するための選択ボタン171が設けられている。制御部41は、運転者が選択した選択ボタン171に対応付けられている服装を特定し、特定した服装をキャラクタが着用した態様で、表示部48にキャラクタを表示させる。なお、運転者によって選択された服装を示す情報は、設定情報23のキャラクタ服装情報65としてSDカード5に記憶される。
これによって運転者は、好みの服装を着用したキャラクタを表示部48に表示させることができる。運転者は、キャラクタの様相を思い通りに切り替えることができるので、キャラクタに対する感情移入の度合いは更に高まる。また運転支援システム4は、キャラクタを様々な表示態様で表示させることができることになり、ユーザを飽きさせないようにすることができる。
なお上述において、制御部41は、RAM44に記憶された親密度34が1である場合、運転者によって服装が選択された場合であっても、選択された服装を着用したキャラクタを表示部48に表示させることを所定の確率で拒否するとよい。これによって運転者は、より親密度34を高めて確実にキャラクタの服装を変更できるように心がける。結果、運転者はよりキャラクタの通知に従うようになり、運転支援システム4からの安全運転への誘導に素直に応じて安全運転を心がけるようになる。また運転支援システム4は、キャラクタがあたかも実在している生き物のように振る舞わせることで、キャラクタに対する運転者の感情移入の度合いを更に高めることができる。
背景選択ボタン153(図36参照)が運転者によって選択されたことを検出した場合、制御部41は、背景選択画面(図示外)を表示部48に表示する。背景選択画面には、キャラクタ設定画面150(図36参照)、静止画面選択画面160(図37参照)、および服装選択画面170(図38参照)の背景色を選択する選択ボタンが設けられている。制御部41は、運転者が背景色として特定の色を選択したことを検出した場合、キャラクタ設定画面150、静止画面選択画面160、および服装選択画面170の背景色を、選択された色によって変更する。これによって、キャラクタ設定画面の表示態様が一辺倒になってしまってユーザに飽きられてまうことを抑止することができる。
なお上述において、制御部41は、キャラクタ設定画面150、静止画面選択画面160、および服装選択画面170の背景の色ではなく、背景画像自体を他の態様に変更できるようにするとよい。例えば背景画像として、キャラクタの部屋、星空、キャラクタの変身後、およびサイバー調を用意し、運転者に選択させるとよい。また背景画像は、キャラクタモードで動作している場合にのみ変更可能とするとよい。
音声選択ボタン154(図36参照)が運転者によって選択されたことを検出した場合、制御部41は、音声選択画面180(図39参照)を表示部48に表示する。図39に示すように、音声選択画面180には、スピーカ51から出力することが可能なキャラクタ音声の内容が付された選択ボタン181が設けられている。運転者が選択ボタン181のうちいずれかを選択したことを検出した場合、制御部41は、選択されたキャラクタ音声をスピーカ51から出力する。運転者は、所望するキャラクタ音声を聞くことができる。
なお制御部41は、SDカード5にキャラクタ情報2114、2124(図9参照)として記憶されているキャラクタ音声のすべてを、運転者が選択可能なキャラクタ音声として選択ボタン181に付してもよいが、例えば以下のようにするとよい。運転者は、スピーカ51からキャラクタ音声が出力された場合、出力されたキャラクタ音声を、音声選択画面180を介して選択することが可能なキャラクタ音声として設定できるようにするとよい。設定されたキャラクタ音声は、設定情報23に記憶されるとよい。音声選択画面180の選択ボタン181には、このようにして設定されたキャラクタ音声の内容が付されてもよい。この場合、運転支援システム4が使用される期間が長い程、スピーカ51から出力されるキャラクタ音声も多くなるので、運転者は、出力可能なキャラクタ音声を徐々に増やしていく楽しみを感じすることができる。またキャラクタ音声は、親密度や車両の状況に応じてランダムに選択されて出力されるため、一旦出力されたキャラクタ音声と同じフレーズのキャラクタ音声を、再び聞くことは難しい。これに対し、運転支援システム4は、一旦出力されたキャラクタ音声を、音声選択画面180において選択可能なキャラクタ音声として設定することができるので、運転者は、一旦再生されたキャラクタの音声を、後から任意のタイミングで何度も繰り返し聞くことができる。
一方、図31でシステム選択ボタン113が選択された場合、制御部41は、図40に示すシステム設定画面190を表示部48に表示する。システム設定画面190に設けられている選択画面のうち、本発明に特有の選択ボタンは、リセットボタン191である。リセットボタン191は、RAM44に記憶された走行距離33および親密度34をリセットするために使用される。制御部41は、リセットボタン191が選択された場合、RAM44に記憶された走行距離33に0を記憶し、親密度34に0を記憶することで、走行距離および親密度をリセットする。運転支援システム4は、親密度が0の状態で動作するようになる。これによって運転者は、親密度を初期化することによって、運転者に対するキャラクタの親密性が徐々に増していく過程を、はじめから何度も繰り返し体験することができる。
なお上述の場合、走行距離33および親密度34がリセットされた場合でも、SDカード5に記憶された設定情報23はリセットされない。このため、運転者が運転支援システム4に対して行った各種設定の情報は、そのまま維持される。更に、例えば上述で、静止画面選択画面160において選択可能な静止画面を運転者が設定した場合や、音声選択画面180においてにおいて出力可能なキャラクタ音声を運転者が設定した場合、これらの設定情報は、リセットボタン191の選択によってリセットされない。従って運転者は、リセットボタン191が選択されて走行距離33および親密度34がリセットされた場合でも、多数の静止画面から所望する静止画面を選択して表示部48に表示させることが継続的に可能となる。さらに運転者は、リセットボタン191が選択されて親密度がリセットされた場合でも、多数のキャラクタ音声から所望するキャラクタ音声を選択してスピーカ51から出力させることが継続的に可能となる。このように運転支援システム4は、設定された設定情報を消さないように、親密度を初期化することができる。これによってユーザは、設定情報を何度も繰り返し運転支援システム4に対して設定する手間を省くことができる。
運転者は、親密度を初期化することによって、それまで設定した静止画像やキャラクタ音声は保存したまま、親密度34を0からやり直すことができる。キャラクタとの関係を何回もやり直すことによって、それまで入手できなかった静止画面やキャラクタ音声を入手することができる。例えば、運転支援システム4の購入後、一気に1100km走行すると、一気に親密度2になる。このため、親密度1におけるキャラクタ音声を取得できなくなってしまう。このような場合に親密度34を初期化することで、このような問題を回避することができる。また、心情的にキャラクタとやり直すという意味もある。
以上のようにして設定処理が終了し(S99、図15参照)、運転支援システム4の電源をOFFする操作を検出した場合(S101:YES、図15参照)、制御部41は、図11に示すように、SDカード5に記憶されている設定情報23、および、RAM44に記憶されている走行距離33および親密度34を、EEPROM43に記憶する(S23)。これによって情報はバックアップされる。メイン処理は終了する。なお、EEPROM43に記憶された走行距離は、次に運転支援システム4の電源がONされた場合において、走行距離33を算出する(S39、図12参照)場合に参照される。また、新しいSDカード5がカードリーダ52に挿入された場合には、EEPROM43に記憶した設定情報23がSDカード5に記憶される。これによって運転者は、一旦設定した設定情報を継続して使用することができる。
以上説明したように、運転支援システム4では、キャラクタ情報(キャラクタ画像、キャラクタ音声)を運転者に対して出力することによって、運転者にキャラクタを認識させる。運転支援システム4では、キャラクタによるコミュニケーションの表現態様を、運転者に対するキャラクタの親密性の度合いに応じて変化させることによって、キャラクタに対する運転者の感情移入の度合いを強め、キャラクタがあたかも実在する対象であるかのようにユーザに感じさせることができる。運転者は、運転者に対するキャラクタの親密性が高い状態で維持されるように、またさらに高まるように、キャラクタによる安全運転の働きかけに素直に応じるようになる。また運転者は、キャラクタに嫌われないように、キャラクタからの通知に対して更に素直に応じるようになる。運転支援システム4は、このような状態で安全運転を運転者に働きかけることによって、運転者が積極的に安全運転を行うように誘導することが容易に可能となる。また運転支援システム4は、キャラクタに対する運転者の感情移入の度合いが高いレベルで維持するように、多様で変化に富んだキャラクタ情報を出力する。これによって運転支援システム4は、運転者がキャラクタとのコミュニケーションに飽きてしまうことを抑止し、運転者に対して安全運転を継続的に促すことができる。
また運転支援システム4は、運転者に対して通知する情報を、車両の状態(急ブレーキ、急発進、急ハンドルなど)や、車両と目標対象との位置関係に応じて適切に判断し、運転者への注意喚起や安全運転への働きかけを、キャラクタを介して実行することができる。このように運転支援システム4は、交通事故等を未然に防止するために最適な情報を状況に応じて判断し、キャラクタを介して運転者に通知することができる。
また運転支援システム4は、車両の運転状態に基づいた適切な通知事項を特定し、キャラクタを介してユーザに通知することができる。これによって運転支援システム4は、危険な運転に対して警告し穏やかな運転を心がけるように促すことができる。特に運転者は、キャラクタに対して強く感情移入していることから、キャラクタの通知事項に素直に応じることが想定される。従って運転支援システム4は、運転者が安全運転を行うように的確に誘導することができる。
また運転支援システムは、加速度の大きさおよび方向に基づき、車両の状態を詳細に特定することができる。これによって運転者は、キャラクタからの通知に応じて危険な運転をしないように心がけることによって、安全運転を行うことができる。
なお本発明は、上述の実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。運転支援システム4は、GPS(全地球航法)衛星から送信される電波信号を受信すると共に、地域航法衛星から送信される電波信号を受信するとよい。そして運転支援システム4は、双方の電波信号に基づいて、車両の位置を示す座標情報を特定するとよい。これによって運転支援システム4は、車両の位置を示す座標情報を詳細に特定することができる。また上述において、地域航法衛星から電波を受信した場合、地域航法衛星から送信された電波信号を受信した旨を示す情報を、表示部48に表示するとよい。地域航法衛星空送信された電波信号を受信した旨は、表示部48に表示されたキャラクタを介して行うとよい。このようにすることで運転者は、運転支援システム4において車両の位置を特定するためにどのような衛星が使用されているかを、詳細に認識できる。運転者は、運転支援システム4の具体的な動きを詳細に知ることができるので、運転支援システム4に対する親近感をさらに高めることができる。
一方で、キャラクタを介した通知とは別に、例えば地域航法衛星から電波信号を受信したことを示すアイコンを、表示部48に新たに表示するとよい。または、GPS衛星から送信される電波信号を受信している旨を示すアイコンを別の態様に切り替えることによって、地域航法衛星から電波信号を受信したことを運転者に通知するとよい。運転者は、地域航法衛星から送信された電波信号を受信することで車両の位置が特定されているかを、一目で明快に認識することができる。なお、地域航法衛星は、「みちびき」であるとよい。
上述において、運転支援システム4は、親密度が0である場合、キャラクタ画像を表示部48に表示し、キャラクタ音声はスピーカ51から出力しなかった。これに対して運転支援システム4は、キャラクタ画像によって示されるキャラクタ(以下、本キャラクタという。)とは別キャラクタのキャラクタ音声(以下、別キャラクタ音声という。)を、親密度0に対応するキャラクタ情報2114、2124としてSDカード5に記憶するとよい。そして運転支援システム4は、親密度が0である場合、別キャラクタ音声をスピーカ51から出力するとよい。例えば別キャラクタ音声は、本キャラクタのキャラクタ音声(以下、本キャラクタ音声という。)を演じる者(声優など)に馴染み深いキャラクタの音声であるとよい。
このような場合に運転者は、別キャラクタ音声を聞くことによって、その音声を聞いて安堵すると同時に、本キャラクタ音声が聞きたくなる。このような状態で親密度が1以上になり、本キャラクタ音声が聞けるようになると、最初から本キャラクタ音声を聞く場合と比較して、運転者のキャラクタに対する感情移入の度合いは更に高まる。特に、本キャラクタを演じる声優が公表されている場合、その声優のファンは、本キャラクタ音声ではなく別キャラクタ音声が出力されることを期待している。例えば、新規に運転支援システム4を購入した場合、親密度は0であるので、別キャラクタ音声が出力されることになるので、まずその期待に応えることができ、キャラクタに対する運転者の強い感情移入をさせるきっかけを作ることができる。そしてその後、親密度が1以上となった場合に、初めて本キャラクタ音声を聞くことができる。その結果、その声優の新しいキャラクタ音声を聞くことができ、その声優のファンにとって、一つの製品でその声優の二種類の音声を楽しむことができる。このため、キャラクタに対する運転者の強い感情移入を生じさせることができる。さらに例えば、このような仕組が知らされていない場合、運転者に対して驚きを与えることができ、運転者に対して親密度を上昇させたいと感じさせることができる。
さらに上述において、親密度が2以上となった場合、本キャラクタ音声と別キャラクタ音声との両方を、運転者の設定に応じて切り替えられるようにするとよい。別キャラクタ音声が選択された場合、運転支援システム4は、本キャラクタ音声の代わりに別キャラクタ音声をスピーカ51から出力することによって、運転者とのコミュニケーションを図るとよい。これによって運転者は、親密度が大きくなった場合に、本キャラクタ音声と別キャラクタ音声の両方を聞くことができる。特に、本キャラクタがあたかも別キャラクタを演じているかのように、本キャラクタ音声のフレーズ中に別キャラクタ音声のフレーズを挿入するとよい。これによって、本キャラクタが別キャラクタのものまねをしているかのように本キャラクタを振舞わせることができる。本キャラクタが、運転者が別キャラクタに興味をもったかのような演出を行うことができる。このようにすることで、別キャラクタという共通の関心を本キャラクタと運転者との間で共有できたように感じられ、よりキャラクタに対する運転者の強い感情移入を維持させることができる。また、この状態は、親密度がn以上の場合になされるとよい。親密度nを、マンネリ感が生じる程度あるいは生じる前の親密度に設定することで、マンネリを防止し、運転者に新鮮な印象を与えることもできる。
上述では、親密度の増加に応じて、運転者に対するキャラクタの親密性が徐々に深まるような表現態様でキャラクタが運転者とのコミュニケーションを図るように、キャラクタ画像およびキャラクタ音声が定められていた。これに対し、親密度が0,1である場合と、親密度が3、4である場合とで、キャラクタの表現態様を大きく異ならせてもよい。例えば親密度が0、1である場合、キャラクタは、運転者に対して厳しい態度で接し、親密度が2、3である場合、キャラクタは、運転者に対してやさしい態度で接するとよい。このようにすれば、親密度が2以上になった場合に、急に態度が変わることとなり、その態度のギャップに運転者が惹きつけられることとなる。その結果、キャラクタに対する運転者のさらに強い感情移入を生じさせ、維持させることができる。
更に上述において、親密度が2以上となった場合、運転者に対するキャラクタの態度を、運転者の設定に応じて切り替えられるようにするとよい。例えば運転支援システム4は、親密度が2以上となった場合も、キャラクタが継続して厳しい態度で運転者に接するようにするとよい。これによって運転者は、親密度が高まった場合、厳しい態度と、あまえた態度の両方を体験することができる。
運転支援システム4の起動時に表示部48に表示される静止画面として、運転者に対するキャラクタの親密性をレベル表示する画面を表示してもよい。親密性は、走行距離または親密度に基づいて特定されてもよい。例えば図41、42にて示した静止画像200のように、キャラクタの親密性を、キャラクタの髪飾り201の数によって示してもよい。例えば運転者に対するキャラクタの親密性が高い場合、図41に示すように、多くの髪飾り201を表示部48に表示することによって、運転者に対するキャラクタの親密性が高いことを運転者に示すとよい。一方、運転者に対するキャラクタの親密性が低い場合、図42に示すように、少ない数の髪飾り201を表示部48に表示することによって、運転者に対するキャラクタの親密性が低いことを運転者に示すとよい。これによって運転者は、キャラクタの親密性を一目で認識することができる。
なお、表示部48に表示される髪飾り201の数は、走行距離が100km増えるごとに一ずつ増やしてもよい。また、運転者が危険な運転を繰り返すような場合、具体的には、急カーブ、急発進、左右急ハンドル、スピード超過等の運転を運転者がキャラクタから通知された場合に、表示部48に表示される髪飾り201の数を一ずつ減らすと同時に、走行距離を100kmずつ減算するとよい。
上述において、運転支援システム4は、走行距離に応じて親密度を特定したが、走行距離以外のパラメータによって親密度を特定してもよい。
上述では、親密度として0~3を設定したが、本発明はこれに限定されない。起動情報215、キャラクタ情報2214、およびキャラクタ情報2124は、それぞれ異なる基準で決定された親密度に基づいているとよい。例えば起動情報215は、親密度1-0~1-3に基づいているとよい。キャラクタ情報2114は、親密度2-0~2-3に基づいているとよい。キャラクタ情報2124は、親密度3-0~3-3に基づいているとよい。ここで親密度1-0~1-3、2-0~2-3、3-0~3-3は、走行距離に基づき、異なる基準で決定されるとよい。
運転支援システム4は、いわゆるアニオタ層と呼ばれるコア層ユーザをターゲットとし、高速道路・高架道路下での運転に於ける「若いのに世話女房的なキャラクタ」を演出し、キャラクタへの愛着を深めるとともに、覚低走行・居眠り運転の防止を図る。
運転支援システム4について、アニオタ層のユーザから一定の評価が得られた場合は、ライトアニメ層・一般層のユーザまで広めていき、汎用性を持たせる。ライトアニメ層とは、若い頃アニメに関心を持っていた、家族とアニメを見ている、深夜アニメを眺めることに抵抗が無い、などの特徴を有するユーザの層を示している。例えば若年層は、コア層が見るアニメに対しても抵抗が少ないと思われる。深夜に放送されるアニメのコンテンツ数は膨大であり、夜型の生活をしている若者であれば普通に閲覧している作品も幾つかあると考えられるためである。一般層のユーザ、例えば高速道路を頻繁に移動する営業職のユーザは、自前で一番安いモデルのレーダーを購入するケースが多いが、それは速度違反による運転免許停止だけ懸念したものである。一方、長時間運転するドライバーにとって集中力の低下は大敵であり、人によってはハンズフリーホンによる会話(話す・聞く)によって集中力の回復を図る場合もある。そういった高速道路を頻繁に使用するドライバーに、声を聞く・声を話す(同意・突っ込みなどのひとりごと)環境を持った装置を提供し、走行時の集中力低下の防止を支援し、更なる関心事・付加価値の高い製品を提供出来る可能性を持たせる。
上記ユーザまで広める場合は、必ずコア層とその他の差別化を図る。差別化の方法として、以下の方法が挙げられる。
・ 印刷・音声等に限定数を持たせたモデルを販売する。
・限定モデル以外を手に入れる事は出来ないようにする。
・Web会員等で限定ユーザが持っている音声・画像を配布する。ただし全てではなくごく一部だけの提供に留める。
声優の制限次第によっては、音声自信アニメ声・非アニメ声に分けて販売しても構わない。それにより限定モデルのプレミア性が高まる。
コア層への販売は販路を制限し、それ以外は一般の販路も検討する
運転支援システム4として対象となる具体的な機器は、次のとおりである。
・カーナビゲーション装置(地図を持つ)
・ドライブレコーダー(地図を持たない)
・レーダー探知機(地図を持たない)
・レーダー探知機(地図を持つ)
・その他、OBDコネクタ接続した、又は地図情報、又はGPS機能を持った車載装置
ユーザにキャラクタ情報を出力するモードで駆動する条件は、次の2種類である。(1)声かけモード(地図に登録されている道路)の場合、55km/hを2分間以上走行で高速道路・高架道路とみなすとよい。また(2)声かけモード(地図に登録されているが、新しい道路に変更されているかもしれない、地図を持たない、地図に登録されてない場合等)の場合、55km/hを5分間以上走行で高速道路・高架道路とみなすとよい。
いずれも、OBDデータ又はGPSデータの車速情報を参照することによって特定するとよい。(1)声かけモードでは、加速・減速・左右方向変化で必ず声をかける設定とするとよい。また、ドライバーに、加速・減速・左右方向変化でのセリフを覚えさせるとよい。それにより覚低走行・居眠り状態に陥った場合、耳に覚えのある声質、セリフによる声かけによって現状把握する事を補助する。また場合によっては、他のモードを設定して声かけ基準を変えるとよい
装着される装置によって、以下の通りの機能を果たすとよい。
1.加速
・OBDデータによる燃料噴射量大幅増加、速度の急速な上昇
・ジャイロセンサーによる加速G測定
・GPSデータによる速度の急速な上昇
これらの場合、「速い、どんどん行くよ、うおーーー等」の音声を出力するとよい。
2.減速
・OBDデータによる燃料噴射カット時間(例:2秒以上)、速度の急速な下降
・ジャイロセンサーによる減速G測定
・GPSデータによる速度の急速な下降
これらの場合、「燃料カット、速度さがってくよー、ブレーキ等」の音声を出力するとよい。
3.左右・ジャイロセンサーによる測定
この場合、「右(左)に曲がります、まだまだ曲がります、カーブ長いぞ等」等の音声を出力するとよい。
ドライバーの快適さによる集中力を高める事を狙う為に、セリフはポジティブな内容にし、可能な限り好意的な印象を持たせるものを使うとよい。下手、駄目、その他ドライバーを不機嫌にさせるもの、危ないと注意喚起するネガティブな心理を植えつけるものではなくあくまで加速・減速・左右方向変化に対する感想に近いものを用意するとよい。危ないなどのネガティブな表現を使わない理由は、装置によってそれを論理的に算出する事が困難である事も使用しない理由であり、将来論理的に危険である状況を算出できる場合はその限りではない。
4.都道府県境に、現在進行中の都道府県を声かけする
声かけ、又は概ね何処にいるかを認識することによって、ドライバーに目的地までの大まかなイメージをさせるとよい。これによって、運転者の覚低走行・居眠り運転を予防することができる。
5.パーキングエリア・サービスエリア付近
所定距離手前で声かけするとよい。声かけ、又は休憩できる場所をアナウンスすることによって休憩を促し、運転者の覚低走行・居眠り運転を予防することができる。
6.急カーブ/連続カーブ前に声かけする
所定距離手前で声かけするとよい。声かけ、又は運転に変化があることをアナウンスすることによって緊張させ、運転者の覚低走行・居眠り運転を予防することができる。
7.分岐/合流ポイント前に声かけする
所定距離手前で声かけするとよい。声かけ、又は運転に変化があることをアナウンスすることによって緊張させ運転者の覚低走行・居眠り運転を予防することができる。
8.1~7の条件がない場合でも、定期的な声かけを行うとよい。例えば2分間隔で行うとよい。
・景色など高速道路に起因したイメージ付けさせた情報、まるで同乗者が喋りそうなセリフ、同意性のある(相槌を入れたくなる)内容、意外性のある(ツッコミがしたくなる)内容、等の音声を運転者に対して発声するとよい。また、一人で運転することによる集中力の低下を避けるため、アニメキャラクターによる興味深いセリフによって声かけするとよい。